JP6596000B2 - たばこ植物材料中のニコチン由来の基質結合型ニトロソアミンケトンを減少する方法 - Google Patents

たばこ植物材料中のニコチン由来の基質結合型ニトロソアミンケトンを減少する方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、たばこ植物材料中の、ニコチン由来のニトロソアミンケトン、または4−(メチルニトロソアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン(NNK)の量を減少するための方法に関する。
たばこ製品の製造および加工の間に、たばこの茎および葉くずなどの副産物が生成される。製造プロセスから出るたばこの茎およびたばこの微粉は、たばこ製品の製造に直接使用するには不適切である。茎および微粉は原材料投資のうちかなりの量を占めるため、これらの茎および微粉をさらに再構成たばこ材料(例えば、再構成たばこシート)に変換して、その後、容認できる加工済みたばこ葉との混合物中で比較的大きな量を利用可能にするプロセスが開発されてきた。再構成たばこは、スラリーまたはキャストシートプロセスで製造することができるが、このプロセスではドロドロにしたたばこの茎およびたばこ葉のその他の部分のパルプはすりつぶされて、異なる添加物を含有する場合がある溶液と混合される。結果として得られるたばこスラリーは、次いでスプレーされて薄い膜を形成し、乾燥され、圧延され、細片に角切りにされて、これがフィラーに添加される。
ニトロソアミンは、たばこ、食品および化粧品など、数多くの消費者製品に見られる有機化合物である。ニトロソアミンは、この部類の化合物の一部が実験動物で発がん性を示したため、強い科学的関心を集めてきた。一部の乾燥処理済みのたばこは、無煙たばこ、紙巻たばこの主流煙および副流煙の中に見出される可能性がある、タバコ特異的ニトロソアミンを含有することが報告されている。たばこ中には、少なくとも4種のニトロソアミンがかなりの量で生成される。これらは、ニコチン由来のニトロソアミンケトン、4−(メチルニトロソアミノ)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン(NNK)、N−ニトロソノルニコチン(NNN)、N−ニトロソアナタビン(NAT)、およびN−ニトロソアナバシン(NAB)である。成長中のたばこ植物または新鮮な刻みたばこ(未乾燥たばこ)中にはタバコ特異的ニトロソアミンが有意な量で存在するとは考えられていないが、たばこ乾燥処理プロセスの間に形成される。未乾燥葉の乾燥処理プロセス中のタバコ特異的ニトロソアミンの形成に加えて、タバコ特異的ニトロソアミンは、再構成たばこを調製するために使用されるプロセスなどの、水溶性のたばこスラリーを調製するために使用されるプロセス中にも形成される場合がある。
タバコ特異的ニトロソアミンを減少させる試みでは、放射線処理、化学的処理、および抽出を含む、たばこ植物体または収穫済みのたばこの葉の様々な処理が提案されてきた。タバコ特異的ニトロソアミンを減少するためのその他の方法が、MacKown et al.(1988)J.Agric.Food Chem.36、1031−1035によって提案されてきた。これらの方法には、再構成たばこシートの製造の間に、滅菌、微生物阻害剤、pHを増加するための塩基類、またはタバコ特異的ニトロソアミンの蓄積を低減するためのアスコルビン酸を使用した処理が関与する。国際公開特許広報第2012160133号では、特にニトロソアミンのレベルが高い原因が亜硝酸レベルの増加である時に、そのpH値を増加することにより、たばこホモジネート中のタバコ特異的ニトロソアミンのレベルを低減するためのプロセスが記述されている。
たばこ中のタバコ特異的ニトロソアミンのレベルを減少させる試みにおける一つの問題は、空気乾燥したたばこ(NNKを含む)中の一部のニトロソアミンが結合型または基質結合型形態で存在することであり、これらの型は除去または抽出するのが難しい可能性がある。基質結合型NNKは、水洗いしたバーレー種フィラーから0.1NのKOH溶液を用いて抽出することができる。このアルカリ処理は、煙中のNNKレベルも低減する(Keene,C.K.,1992,The Effect of Base Digestion on TSNA in Extractables−Depleted Fillers.Legacy Tobacco Documents)。しかしながら、この処理は毒物学的に関連性のある化合物をたばこに導入する可能性があり、たばこの質が著しく劣化する可能性があり、これはたばこ産業にとっては大きい問題である。
国際公開特許公報第WO2010/021809号は、たばこの中の窒素化合物およびリグニンを減少する方法を記述する。窒素化合物は溶媒抽出によって除去され、リグニンは別の工程で除去される。
たばこの乾燥処理の間に形成される基質結合型NNKを減少するための効果的でかつコスト効率の高い方法に対する必要性がまだある。具体的には、毒性のあるまたは潜在的に毒性のある化合物を導入せず、かつたばこ製品の品質を劣化しない、乾燥処理したたばこ中の基質結合型NNKレベルを減少するためのコスト効果が高くかつ単純な方法が、特に望ましい。
本発明は、少なくとも部分的に、たばこ植物中で、基質結合型NNKがリグニンと共局所化するという驚くべき所見に基づく。具体的には、本発明の発明者らは、たばこ植物の乾燥処理した部分(茎および中央脈などの)内で、基質結合型NNKがリグニン(木化した組織などの)と共局所化する、主としてリグニンと共局所化する、またはリグニンとのみ共局所化することを観察し、特にこれは維管束(例えば、木質部)で見られ、周囲の組織(外皮などの)では見られなかった。従って、リグニンの除去(例えば、木化した組織を木化していない組織から分離することによって)によって、植物材料中の基質結合型NNKおよびその代謝産物の量を減少することができる。基質結合型NNKは、リグニンに共有結合または非共有結合している可能性がある。植物材料は、NNKレベルが減少された煙を送達し、潜在的に知覚特性を改善することが期待されている。本開示は、基質結合型NNKを蓄積する植物材料、または基質結合型NNKを蓄積する可能性がある植物材料に適用することができる。特に、本開示は、特定のたばこ加工に使用される基質結合型NNKを含む価値の低い植物材料に適用することができる。いかなる添加物も使用せずに本明細書に記述される方法を実行することができ、これによって追加的な毒性と関連する化合物を植物材料の中に導入することがない。リグニンの除去は、たばこ植物材料の乾燥処理の間に、または後で行うことができる。リグニンは、基質結合型NNKのリグニンとの共局所化を防止する、減少する、または避けるために、乾燥処理する前に除去することができる。
本開示の1つの一般的な目的は、喫煙または他の手段による消費を意図したたばこ中の基質結合型NNKおよびその代謝産物の量を実質的に低減することである。別の一般的目的は、紙巻たばこ、葉巻たばこ、噛みたばこ、嗅ぎたばこ、ならびにたばこ含有ガムおよび錠剤を含む、たばこ製品による発がんの潜在性を減少することである。さらに別の一般的目的は、たばこ植物材料中およびたばこ製品中の基質結合型NNKおよびその代謝産物の量を低減または減少することである。別の一般的目的は、乾燥処理した(部分的に乾燥処理したまたは完全に乾燥処理したなどの)たばこ植物材料中の基質結合型NNKおよびその代謝産物の量を減少することである。別の一般的な目的は、煙を含むエアロゾル中のNNKおよびその代謝産物の量を減少することである。本開示のさらに別の目的は、NNKまたはその代謝産物を含有する量が減少したヒトの消費に適したたばこ製品を提供することによって、たばこを喫煙、消費、またはその他何らかの形で摂取するヒトの中でのNNKまたはその代謝産物の量を減少させ、これによってかかる製品の発がん可能性を低下させることである。
一つの態様では、木化した組織を木化していない組織から分離することによってその中のリグニンの量を減少することを含む、乾燥処理したたばこ植物中のまたは乾燥処理したたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量を減少する方法が提供されており、好ましくは、リグニンの量は化学的におよび/または機械的に減少される。
一つの実施形態では、たばこ植物またはたばこ植物材料は、木化していない植物組織を膨脹するように処理される。木化した組織の量は、これらの密度(例えば、浮遊密度)の差異、これらの強度、これらのサイズの差異、および/またはこれらの重量の差異に基づいて、膨脹した植物組織と膨脹していない植物組織とを分離することによって減少される。膨脹した植物組織は、さらなるたばこ加工のために収集することができる。
木化した組織を分画することによってNNKおよび関連するTSNAのレベルの著しい減少が得られることが観察されている。窒素化合物および/またはリグニンの分離した化学的抽出は必要ない。
一つの実施形態では、植物または植物材料から維管束、木質部、もしくは木化した厚膜組織、またはこれらの2つ以上の組み合わせを除去することによってリグニンの量は減少される。リグニンは、維管束の中に位置している可能性がある。リグニンは、維管束の中にだけ位置している可能性がある。リグニンは、維管束の中にだけ位置しており、周囲の組織には位置していない可能性がある。リグニンは、木質部の中に位置している可能性がある。リグニンは、木質部の中にだけ位置している可能性がある。リグニンは、木質部の中にだけ位置しており、周囲の組織には位置していない可能性がある。リグニンは、厚膜組織の中に位置している可能性がある。リグニンは、厚膜組織の中にだけ位置している可能性がある。リグニンは、厚膜組織の中にだけ位置しており、周囲の組織には位置していない可能性がある。木化した組織は、一般に植物の中央脈の外側の層には含まれない。
一つの実施形態では、本開示に従って処理された植物または植物材料は、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む、これらから成る、あるいは本質的にこれらから成る。
一つの実施形態では、リグニンの量は、植物または植物材料から外側の外皮などの外皮を収穫することによって減少される。
一つの実施形態では、方法は、(a)乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を提供する工程と、(b)たばこ植物材料を分画することによって乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中のリグニンの量を減少する工程と、(c)工程(a)で提供される乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料と比較してリグニンの量が減少され、かつ基質結合型NNKの量が減少された、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を得る工程と、を含む。
一つの実施形態では、工程(a)に続いて遊離型NNKもしくは基質結合型NNK、またはこれらの組み合わせの量を測定するさらなる工程を含み、任意に、工程(b)に続いて遊離型NNKもしくは基質結合型NNK、またはこれらの組み合わせの量を測定するさらなる工程を有する。
一つの実施形態では、方法は、工程(a)に続いて測定した少なくとも基質結合型NNKのレベルを、工程(b)に続いて測定したNNKのレベルと比較するさらなる工程(d)を含み、工程(a)で提供されるたばこ材料と比較し、工程(b)で得たたばこ材料中の基質結合型NNKの量の減少はたばこ材料中の基質結合型NNKの量が減少されたことを示す。
さらなる態様では、乾燥処理の前にその中のリグニンの量を減少することを含む、たばこ植物またはたばこ植物材料の乾燥処理の間に基質結合型NNKの形成を減少する方法が提供される。
一つの実施形態では、方法は、(a)乾燥処理していないたばこ植物または乾燥処理していないたばこ植物材料を提供する工程と、(b)乾燥処理していないたばこ植物または乾燥処理していないたばこ植物材料中のリグニンの量を乾燥処理の前に減少する工程と、(c)工程(b)で提供されるたばこ植物またはたばこ植物材料を乾燥処理する工程と、(d)リグニンの量が減少されていない対照と比較して基質結合型NNKの量が減少された、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を得る工程と、を含む。
一つの実施形態では、工程(a)に続いて遊離型NNKもしくは基質結合型NNK、またはこれらの組み合わせの量を測定するさらなる工程を含み、任意に、工程(b)に続いて遊離型NNKもしくは基質結合型NNKまたはこれらの組み合わせの量を測定するさらなる工程を含み、そして任意に、工程(c)に続いて遊離型NNKもしくは基質結合型NNK、またはこれらの組み合わせの量を測定するさらなる工程を含む。
一つの実施形態では、工程(c)または工程(d)に続いて前記方法は、工程(a)に続いて測定した少なくとも基質結合型NNKのレベルを工程(b)および/または工程(c)に続いて測定したNNKのレベルと比較するさらなる工程を含み、工程(a)で提供されたたばこ材料と比較して工程(b)または工程(c)で得たたばこ材料中の基質結合型NNKの量の減少はたばこ材料中の基質結合型NNKの量が減少されたことを示す。
さらなる態様では、本明細書に記述した方法によって得られる、または得ることができるたばこ植物材料が提供される。
さらなる態様では、基質結合型NNKのレベルが減少されたたばこを製造するために、対照たばこ植物または対照たばこ植物材料と比較してその中のリグニンの量が減少されているたばこ植物またはたばこ植物材料の使用が提供され、対照と比較して前記基質結合型NNKのレベルは減少される。
さらなる態様では、再構成たばこを製造するための方法であって、(a)本明細書に記述する方法(複数可)を遂行する工程と、(b)工程(a)で得たたばこ材料を再構成たばこへと製造する工程と、(c)任意に再構成たばこをたばこ製品の中へ組み込む工程と、を含む方法が提供される。
さらなる態様では、本明細書に記載した方法によって得られる、または得ることができる再構成たばこが提供される。
さらなる態様では、たばこカットフィラーとして使用するためのたばこを準備するための方法であって、(a)本明細書に記述される方法(複数可)を遂行する工程と、(b)たばこカットフィラーとして使用するためにたばこ材料を圧延および刻む工程と、を含む方法が提供される。
さらなる態様では、リグニンの量が減少されていない対照たばこ植物材料と比較して含有するリグニンのレベルが減少されている乾燥処理したたばこ植物材料が提供され、そして基質結合型NNKの量は約3500ng/g以下である。
一つの実施形態では、平均粒子サイズは、約0.5ミリメートルより大きい。
一つの実施形態では、遊離型NNKの量は約330ng/g未満であり、任意にNNN含有量は約1700ng/g未満であり、そして任意にニコチン含有量は約2610μg/g未満である。
一つの実施形態では、乾燥処理したたばこ植物材料は、外側の植物外皮などの植物外皮を含み、植物外皮から成り、本質的に植物外皮から成る。
一つの実施形態では、維管束、木質部、もしくは木化した厚膜組織、またはそれらの2つ以上の組み合わせは、乾燥処理したたばこ植物材料に実質的に含まれない。
一つの実施形態では、乾燥処理したたばこ植物材料は、外側の植物外皮などの植物外皮を含み、植物外皮から成り、本質的に植物外皮から成り、そして維管束、木質部、もしくは木化した厚膜組織、またはそれらの2つ以上の組み合わせは実質的にそれらに含まれない。
一つの実施形態では、乾燥処理したたばこ植物材料は、植物中央脈、植物茎、もしくは植物葉柄、またはそれらの2つ以上の組み合わせから得られる、または得ることができる。
一つの実施形態では、平均粒子サイズは、約0.5ミリメートルより大きい。
一つの実施形態では、遊離型NNKの量は約330ng/g未満である。
一つの実施形態では、NNN含有量は、約1700ng/g未満である。
一つの実施形態では、ニコチン含有量は、約2610μg/g未満である。
さらなる態様では、本明細書に記述される植物材料または乾燥処理した植物材料を含む、これらから成る、または本質的にこれらから成るたばこ製品または再構成たばこ製品が提供される。
さらなる態様では、対照エアロゾルと比較してNNKの量が減少されたエアロゾルを生成する方法であって、(a)乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を提供する工程と、(b)乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中のリグニンの量を減少する工程と、(c)工程(a)で提供される乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料と比較してリグニンの量が減少され、かつ基質結合型NNKの量が減少された乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を得る工程と、(d)工程(c)からの乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を加熱してエアロゾルを生成する工程と、を含む方法が提供される。
さらなる態様では、対照エアロゾルと比較してNNKの量が減少されたエアロゾルを生成する方法であって、(a)乾燥処理していないたばこ植物または乾燥処理していないたばこ植物材料を提供する工程と、(b)乾燥処理する前に乾燥処理していないたばこ植物または乾燥処理していないたばこ植物材料中のリグニンの量を減少する工程と、(c)工程(b)で提供されたたばこ植物またはたばこ植物材料を乾燥処理する工程と、(d)リグニンの量が減少されていない対照と比較して基質結合型NNKの量が減少された乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を得る工程と、(e)工程(d)からの乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を加熱してエアロゾルを生成する工程と、を含む方法が提供される。
さらなる態様では、対照エアロゾルと比較してNNKの量が減少されたエアロゾルを生成する方法であって、(a)本明細書に記述される方法によって得られる、または得ることができるたばこ植物材料または乾燥処理した植物材料を含む、これらから成る、またはこれらから本質的に成るたばこ製品または再構成たばこ製品を提供する工程と、(b)たばこ製品または再構成たばこ製品を加熱してエアロゾルを生成する工程と、を含む方法が提供される。
さらなる態様では、本明細書に記述される方法(複数可)によって得られる、または得ることができるエアロゾルが提供される。
さらなる態様では、たばこ植物外皮から本質的に成り、本明細書に記述されるように基質結合型NNKの量が減少された、乾燥処理したたばこ植物材料が提供される。
さらなる態様では、たばこブレンドを形成するように少なくとも2つの異なるタイプのたばこがブレンドされる、たばこをブレンドする方法であって、(a)第一の乾燥処理したたばこ植物材料を提供し、その中のリグニンの量を減少する工程と、(b)第一の乾燥処理したたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定し、工程(a)で提供された第一の乾燥処理したたばこ植物材料と比較して総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が減少された乾燥処理したたばこ植物材料を選択する工程と、(c)工程(b)で得た第一の乾燥処理したたばこ植物材料の総NNKおよび/または基質結合型NNKよりも総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が高い第二の乾燥処理したたばこ植物材料を提供し、任意に第二の乾燥処理したたばこ植物材料中の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定する工程と、(d)工程(b)および工程(c)からの第一の乾燥処理したたばこ植物材料および第二の乾燥処理したたばこ植物材料を一緒にブレンドし、任意にブレンドしたたばこ植物材料中の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定する工程と、(e)工程(c)で提供される第二の乾燥処理したたばこ植物材料よりもブレンドしたたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が低い、ブレンドしたたばこ植物材料を得る工程と、を含み、任意に工程(c)の後で工程(a)および工程(b)を遂行する、方法が提供される。
さらなる態様では、本明細書に記述した方法によって得られる、または得ることができるブレンドしたたばこ植物材料が提供される。
上記のそれぞれの実施形態は、本発明のそれぞれの態様の実施形態として開示されている。一つまたはそれ以上の実施形態の組み合わせが意図されている。
なお、以下の態様も好ましい。
〔1〕
木化していない組織から木化した組織を分離することを含む、乾燥処理したたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量を減少する方法であって、好ましくはリグニンの量が化学的および/または機械的に減少される、方法。
〔2〕
〔1〕に記載の方法であって、さらに、
(a)乾燥処理したたばこ植物材料を提供する工程と、
(b)前記乾燥処理したたばこ植物材料中の木化していない組織から木化した組織を分離する工程と、
(c)工程(a)で提供された前記乾燥処理したたばこ植物材料と比較して、前記リグニンの量が減少され、かつ前記基質結合型NNKの量が減少された乾燥処理したたばこ植物材料を得る工程と、を含む方法。
〔3〕
〔2〕に記載の方法であって、工程(a)に続いて少なくとも前記基質結合型NNKの量を測定するさらなる工程を含み、任意に工程(b)に続いて少なくとも前記基質結合型NNKの量を測定するさらなる工程を含む、方法。
〔4〕
〔3〕に記載の方法であって、前記方法が、工程(a)に続いて測定した少なくとも基質結合型NNKのレベルを、工程(b)に続いて測定した基質結合型NNKのレベルと比較するさらなる工程(d)であって、工程(a)で提供された前記たばこ材料と比較して工程(b)で得た前記たばこ材料中の前記基質結合型NNKの量の減少が、前記たばこ材料中の前記基質結合型NNKの量が減少されていることを示す工程(d)を含む、方法。
〔5〕
乾燥処理する前にその中のリグニンの量を減少することを含む、たばこ植物材料の乾燥処理の間に基質結合型NNKの形成を減少する方法であって、好ましくは、
(a)乾燥処理していないたばこ植物材料を提供する工程と、
(b)乾燥処理する前に、前記乾燥処理していないたばこ植物材料中の木化していない組織から木化した組織を分離する工程と、
(c)工程(b)で提供された前記たばこ植物材料を乾燥処理する工程と、
(d)前記リグニンの量が減少されていない対照と比較して前記基質結合型NNKの量が減少されている、乾燥処理したたばこ植物材料を得る工程と、を含む方法。
〔6〕
〔5〕に記載の方法であって、工程(a)に続いて前記少なくとも基質結合型NNKの量を測定するさらなる工程を含み、かつ任意に、工程(b)に続いて前記少なくとも基質結合型NNKの量を測定するさらなる工程を含み、かつ任意に、工程(c)に続いて前記少なくとも基質結合型NNKの量を測定するさらなる工程を含み、好ましくは、
工程(c)または工程(d)に続いて、前記方法が、工程(a)に続いて測定した前記少なくとも基質結合型NNKのレベルを工程(b)および/または工程(c)に続いて測定した前記少なくとも基質結合型NNKのレベルと比較する前記さらなる工程を含み、工程(a)で提供された前記たばこ材料と比較して工程(b)または工程(c)で得た前記たばこ材料中の前記基質結合型NNKの量の減少が、前記たばこ材料中の前記基質結合型NNKの量が減少したことを示す、方法。
〔7〕
〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の方法であって、木化していない植物組織を膨脹するように前記たばこ植物材料を処理し、好ましくは前記膨脹させた植物組織と膨脹させていない植物組織とをこれらの密度の差異、および/またはこれらの強度の差異、および/またはこれらの粒子サイズの差異に基づいて分離することによって前記リグニンの量を減少し、かつ/あるいは
前記植物材料から少なくとも前記維管束、木質部、もしくは木化した厚膜組織、またはこれらの2つ以上の組み合わせを除去することによって前記リグニンの量を減少し、かつ/あるいは
工程(a)で提供される前記植物材料が、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含む、それらから成る、あるいはそれらから本質的に成る、方法。
〔8〕
〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の方法によって得られるか、または得ることができるたばこ植物材料。
〔9〕
基質結合型NNKのレベルを減少したたばこを製造するための、対照たばこ植物材料と比較してその中の前記リグニンの量が減少されているたばこ植物材料の使用であって、前記基質結合型NNKレベルが前記対照と比較して減少されている、使用。
〔10〕
再構成たばこを製造するための方法であって、
(a)〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の方法を遂行する工程と、
(b)工程(a)で得られた前記たばこ材料を再構成たばこの中に入れて前記たばこ材料を製造する工程と、
(c)任意に、前記再構成たばこをたばこ製品に組み込む工程と、を含む、方法。
〔11〕
〔10〕に記載の方法によって得た、または得ることができる再構成たばこ。
〔12〕
たばこカットフィラーとして使用するためのたばこを調製するための方法であって、
(a)〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の方法を遂行する工程と、
(b)たばこカットフィラーとして使用するために前記たばこ材料を圧延し、かつ刻む工程と、を含む方法。
〔13〕
リグニンの量が減少されていない対照たばこ植物材料と比較して含有するリグニンのレベルが減少された、基質結合型NNKの量が約3500ng/g以下である、乾燥処理したたばこ植物材料であって、好ましくは、
遊離型NNKの量が約330ng/g未満であり、任意に前記NNN含有量が約1700ng/g未満であり、そして任意にニコチン含有量が約2610μg/g未満であり、かつ/または
前記乾燥処理したたばこ植物材料が、外側の植物外皮などの植物外皮を含み、植物外皮から成り、または植物外皮から本質的に成り、かつ/または
維管束、木質部、もしくは木化した厚膜組織、またはこれらの組み合わせが前記乾燥処理した植物組織に実質的に含まれない、乾燥処理したたばこ植物材料。
〔14〕
〔8〕に記載のたばこ植物材料、もしくは〔13〕に記載の乾燥処理した植物材料を含む、またはそれらから成る、あるいはそれらから本質的に成る、たばこ製品または再構成たばこ製品。
〔15〕
たばこブレンドを形成するために少なくとも2つの異なるタイプのたばこがブレンドされる、たばこをブレンドする方法であって、
(a)第一の乾燥処理したたばこ植物材料を提供し、その中のリグニンの量を減少する工程と、
(b)前記第一の乾燥処理したたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定し、かつ工程(a)で提供された前記第一の乾燥処理したたばこ植物材料と比較して総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が減少される乾燥処理したたばこ植物材料を選択する工程と、
(c)工程(b)で得た前記第一の乾燥処理したたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量より高い総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を有する第二の乾燥処理したたばこ植物材料を提供し、任意に前記第二の乾燥処理したたばこ植物材料中の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量測定する工程と、
(d)工程(b)および工程(c)からの前記第一の乾燥処理したたばこ植物材料および第二の乾燥処理したたばこ植物材料を一緒にブレンドし、かつ任意に前記ブレンドしたたばこ植物材料中の前記総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定する工程と、
(e)工程(c)で提供される前記第二の乾燥処理したたばこ植物材料より前記ブレンドしたたばこ植物材料の前記総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が低い、ブレンドしたたばこ植物材料を得る工程と、を含み、
任意に工程(c)の後に工程(a)および工程(b)を遂行する、方法。
乾燥処理したバーレーの中央脈または乾燥処理したバーレー茎中の、遊離型NNK、基質結合型NNKおよびリグニンの、木化した組織(L)および木化していない組織(NL)内の分布を図示するグラフである。 木化した組織(L)および木化していない(NL)組織を示す、水を加えた乾燥処理したバーレーの茎の断面である。木化した組織は、フロログルシノールを用いて赤色に着色されている。 亜硝酸ナトリウム溶液(1.5mL(水中10mg/mL)、室温で4時間撹拌)でニトロソ化した後の未乾燥バーレーの中央脈の、遊離型NNK、基質結合型NNKおよびリグニンの、木化した組織(L)および木化していない組織(NL)内の分布を図示するグラフである。 フリーズドライして挽いたバーレーのたばこ植物の茎の篩い分けでの遊離型NNKおよび基質結合型NNKを図示するグラフである。 フリーズドライして挽いたバーレーのたばこ植物の茎の篩い分けでの基質結合型NNKとリグニンとの相関関係を示すグラフである。 TN90の未乾燥中央脈での、ニトロソ化洗浄後の厚膜組織中(S)および中央脈の外側の層中(NS)の基質結合型NNK(μg/g)の濃度を示すグラフである。疑似オキシニコチン(PON)(μg/g)およびニコチン(μg/g)のレベルも示されている。市販の乾燥処理したバーレーの茎の試料の木化した部分(CS)および木化していない部分(CNS)での基質結合型NNKレベル(ng/g)も示されている。NNNのレベル(ng/g)およびニコチンのレベル(μg/g)も示されている。
定義
本明細書で使用される技術的な用語および表現には一般に、植物体および分子生物学の関連分野でそれらに共通して適用される意味が与えられる。以下の用語の定義はどれも、本開示の全内容に適用される。
「含む、備える(comprising)」という語は、それ以外の要素または工程を除外するものではなく、また不定冠詞「a」もしくは「an」は、複数であることを除外するものではない。
属性または値に関連した「本質的に」、「約」、「およそ」およびこれに類する用語はまた、特に、それぞれ厳密な意味でその属性を、または厳密な意味でその値を定義付ける。
「植物」という用語は、そのライフサイクルまたは発育の任意の段階にある任意の植物もしくはその部分、およびその子孫を意味する。一つの実施形態では、植物はたばこ植物であり、これはたばこ属(Nicotiana)に属する植物を意味する。好ましい種のたばこ植物は、本明細書に記述される。
「植物細胞」とは、植物の構造的および生理学的な単位を指す。植物細胞は、細胞壁のない原形質体、単離した単一の細胞、もしくは培養した細胞の形態で、または、植物組織、植物器官、または植物全体などを含むがこれらに限定されない、より高次の組織的単位の部分であってもよい。一つの実施形態では、植物組織はたばこ植物組織である。
「植物材料」という用語は、植物の任意の部分、植物の異なる部分の混合物、または異なる植物の混合物を指し、これには、植物組織、葉くず、未加工の葉くず、茎、植物の処理中に生成されたダスト、および葉プライムラミナ片、ならびにそれらの組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。特定の実施形態では、植物材料は、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、またはそれらの2つ以上の組み合わせなどの、リグニンを含有する植物の部分または植物の部分の混合物を含む、それらから成る、あるいはそれらから本質的に成ることになる。たばこ植物材料は、加工済みのたばこの部分もしくは断片、本質的に天然のラミナもしくは茎の形態の乾燥処理していない、乾燥処理した、もしくは熟成したたばこ、たばこ抽出物、または上記の混合物の形態、例えば、抽出したたばこパルプと粒状化して乾燥処理し、熟成した天然たばこラミナを組み合わせた混合物を有することができる。植物材料は、固体の形態、液体の形態、半流動性の形態、挽いた形態、破砕した形態、篩い分けした形態、もしくは粒子状の形態、またはこれに類するものとすることができ、あるいは別の方法で粒子サイズを減少するように処理することができる。植物材料は、均質化が施されたたばこホモジネートの形態とすることができ、均質化には刻むことおよび挽くことが含まれるが、これに限定されない。ホモジネートは、植物全体または、均質化が施された、リグニンを含有する植物の部分(例えば、中央脈、茎、もしくは葉柄、またはそれらの2つ以上の組み合わせ)の混合物などの植物の構成要素の混合物から調製されてもよい。植物材料は、スラリーの形態とすることができ、このスラリーには、植物材料の懸濁液、または水溶液または溶媒中の植物ホモジネートを含む。スラリーは、水溶液または溶媒中に5%(w/v)、10%(w/v)、15%(w/v)、20%(w/v)、もしくは25%(w/v)、またはそれ以上の植物材料を混合した混合物とすることができる。一つの実施形態では、植物材料は、木化した組織などのリグニンを含む、リグニンから成る、またはリグニンから本質的に成る植物材料である。一つの実施形態では、植物材料は、維管束を含む、維管束から成る、または維管束から本質的に成る植物材料である。一つの実施形態では、植物材料は、木質部を含む、木質部から成る、または木質部から本質的に成る植物材料である。一つの実施形態では、植物材料は、木化した厚膜組織を含む、木化した厚膜組織から成る、または木化した厚膜組織から本質的に成る植物材料である。一つの実施形態では、植物材料は、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、またはそれらの2つ以上の組み合わせを含む、これらから成る、またはこれらから本質的に成る植物材料である。一つの実施形態では、植物材料はたばこ植物材料である。
「たばこ製品」という用語は、喫煙用物品または喫煙できる物品、および無煙たばこ製品を含む。
「遊離型NNK」という用語は、室温で水性緩衝液(複数可)を用いて前記植物材料を抽出することによって調製した抽出物のNNK含有量から計算したNNK濃度を指す。かかる抽出物では遊離型NNK含有量は、超高速高分離液体クロマトグラフィータンデム型質量分析計(UPLC−MS/MS)を使用して決定することができる。
「総NKK」という用語は、抽出混合物に本明細書に記述した方法(例えば、約130℃まで約4時間加熱)を施し、そして抽出物のアリコートを濾過した後で計算されたNKK濃度を意味する。かかる抽出物中の総NNK含有量は、UPLC−MS/MSを使用して決定する。
本明細書で使用される場合、「結合型NNK」または「基質結合型NNK」という用語は、「総NNK」濃度と「遊離型NNK」濃度との差異を表す。
「減少したリグニン含有量」、「低減したリグニン含有量」、または「木化していない」という用語およびこれらの文法的な変形は、比較可能な対照植物中のリグニンの量と比較した時の、植物中のリグニンの量の測定可能な定量的な減少を指す。リグニンの定量的な減少は、当業界で周知の、Klasonリグニンアッセイ(Method in Enzymol.,161:87−101(1988)),the acetyl bromide assay(Wood Sci.Technol.,22:271−280 1988))or the photometric method based on derivatisation with thioglycolic acid(J.Chem.Ecol.,28,2483−2501(2002))を含むアッセイによって容易に確かめることができる。木化していない組織では、比較可能な対照植物と比較してリグニンの量は低減され、リグニンの量を完全に、実質的に、または部分的に除去することができる。木化していない組織では、リグニンの量が減少されていない比較可能な対照植物と比較する時にリグニンの量のある程度の定量的減少があることを条件として、検出可能な量のリグニンが存在する可能性がある。木化していない組織では、いかなるリグニンの量も検出できない場合がある。木化していない組織は、この組織を除去した植物または植物の部分の中に、総乾燥質量含有量の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%未満のリグニンを含有する可能性がある。
「対照植物」または「対照植物細胞」は、操作または改変されていないリグニン含有量および/またはNNK含有量を有する、天然のもしくは自然発生的な植物または植物細胞などの植物または植物細胞を指す。対照植物材料は、対照植物、もしくは対照植物細胞、またはこれらの組み合わせから得た、それらに由来する、またはそれらから誘導可能な植物材料を含む。対照植物または対照植物細胞は、同一のタイプの植物または植物細胞とすることができ、例えば、比較対象の植物または植物細胞と同一の種の植物または植物細胞とすることができる。対照植物または植物細胞は、野生型植物または野生型植物細胞に対応する場合がある。
「減少する」もしくは「低減する」という用語またはそれらの文法的な変形は、数量、量、または活性の約10%〜約99%の減少、または少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは少なくとも100%以上の減少を指す。
「避ける」という用語またはその文法的な変形は、数量、量、または活性の約98%〜約100%、または少なくとも98%、もしくは少なくとも99%の減少を指すが、特に100%の減少を指す。
「増加する」という用語またはその文法的な変形は、数量、量、または活性の約5%〜約99%の増加、または少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、もしくは少なくとも100%以上の増加を指す。
所与の数値または範囲の文脈での「約」という用語は、所与の値または範囲の20%以内、10%以内、または5%以内である値または範囲を指す。
「少なくとも一部」という用語またはその文法的な変形は、数量、量、または活性の少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%を含む。
一般的に言えば、本開示をNNKもしくはこれらの代謝産物またはこれらの組み合わせが形成されるまたは形成されている可能性がある任意の形態のたばこ植物材料に適用することができる。好適には、NNKの少なくとも一部は、結合型形態である。基質結合型形態の少なくとも一部は、木化した組織などのリグニンと共局所化する。遊離型ニトロソアミン(複数可)および基質結合型ニトロソアミン(複数可)を測定する方法は、当業界において周知であり、本明細書に記述されている。簡単に述べると、たばこ試料のアリコートを抽出し、超高速高分離液体クロマトグラフィータンデム型質量分析計(UPLC−MS/MS)を使用してその中のニトロソアミン含有量を分析することができる。典型的には、定量化している一つ以上のニトロソアミンに対応する一つ以上の標準が、そのたばこ試料のアリコートに組み込まれる。抽出物から計算した試料の濃度は、試料中の「遊離型ニトロソアミン(複数可)」濃度に対応する。抽出混合物を本明細書に記述した方法(例えば、約130℃まで約4時間加熱することによる)に従って処理した後、ニトロソアミン濃度を再びUPLC−MS/MSで測定することができる。「基質結合型NNK」濃度は、「総NNK」濃度と「遊離型NNK」濃度との差異である。
数多くの研究が、たばこについて、特にたばこ特異的ニトロソアミンに関連して遂行されてきた。収穫されたばかりのたばこの葉は「未乾燥たばこ」と称され、ニトロソアミンは含有していないと考えられるが、未乾燥たばこはヒトによる消費には適していない。未乾燥たばこを乾燥処理するプロセスは、収穫したたばこのタイプに依存する。例えば、バージニアフルー(ブライト)たばこは、典型的には熱風送管乾燥処理され、一方でバーレーおよびある種のダークストレインは通常は空気乾燥処理される。たばこの熱風送管乾燥処理は、典型的には5〜7日の期間にわたり行われ、これと比較して空気乾燥処理は1〜2カ月にわたり行われる。数多くの主要な化学変化および生化学変化が乾燥処理プロセスの間に発生し、葉の乾燥の初期段階を通して継続する。たばこの黄色から褐色への転換は一般に、NNKを含むニトロソアミンの形成および相当な量の蓄積、および微生物含有量の増加をもたらす。NNKを含むたばこ特異的ニトロソアミンが形成される正確なメカニズムは明らかではないが、乾燥処理プロセスの間の亜硝酸塩の生成において微生物による硝酸塩レダクターゼが関与する微生物活性によって促進されると考えられる。
上述のように、基質結合型NNKが、たばこ植物またはたばこ植物材料中でリグニンと共局所化することが見出された。リグニンは、4−ヒドロキシフェニルプロパノイドの酸化的な組み合わせ結合によってもたらされる芳香族ポリマーの大きい群の一般名称である。これらのポリマーは、二次的に肥厚された細胞壁(繊維および管状要素などの)に主として堆積され、これらを剛性かつ不浸透性にする。リグニンの機械的な剛性は、これらの組織を強化し、これによって管状要素は組織が崩壊することなく蒸散から生じる陰圧に耐えることができる。機械的強度を提供することに加えて、リグニンは保護的な機能を有する。例えば、リグニンの物理的な強靭さおよび化学的な耐久性は、草食動物による摂取を阻止する場合がある。木化は感染または損傷に対して頻繁に行われる応答であり、木化は病原体の貫通を妨害するための物理的なバリアを提供する場合がある。リグニンの主たる基礎的要素は、ヒドロキシシンナミルアルコール(またはモノリグノール)、コニフェリルアルコール、およびシナピルアルコールであり、典型的には、少量のp−クマリルアルコールを含む。モノリグノールは、一般的なフェニルプロパノイドおよびモノリグノール特異性の経路を通してPheから合成される。Pheは、色素体の中のシキマート生合成経路に由来する。リグニン生合成経路の特定の酵素、すなわちシトクロムP450酵素ケイ皮酸4−ヒドロキシラーゼ(C4H)、p−クマリン酸3−ヒドロキシラーゼ(C3H)、およびフェルラ酸5−ヒドロキシラーゼ(F5H)は、小胞体の細胞質側において活性であると考えられている膜タンパク質である。代謝チャネリングはフェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL)とC4Hとの間に示されているが、他の経路酵素も小胞体における代謝複合体の部分であるかどうかは未知のままである。リグニンポリマーに組み込まれる時にモノリグノールからもたらされる単位は、グアヤシル(G)単位、シリンギル(S)単位、およびp−ヒドロキシフェニル(H)単位と呼ばれる。
リグニンは、例えば、植物の中央脈、植物の茎、または植物の葉柄の中に共通して見られる。従って、本開示で使用するための材料は、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、またはこれらの混合物、あるいはこれらの2つ以上の組み合わせを含むことができ、かつこれらを除去することができる。リグニンは、例えば、植物の中央脈、植物の茎、植物の葉柄、およびこれに類する部分に見られるたばこ植物の維管束の中に位置している。維管束は、繊維質の植物性結合組織によって一緒に緊密に固定されている複数の比較的硬いセルロース部材から構成される。この維管束の周囲は外皮であり、これは茎の大部分を占める比較的スポンジ様の植物性組織または被膜で形成され、その一部は特性および性質がたばこ葉のラミナにより近い。リグニンは、一般に維管束の中に位置している。維管束植物では、維管束は輸送系の一部である。輸送自体は、木質部および師部の2つの形態で存在する維管束組織の中で行われる。維管束の中にこれらの組織の両方が存在し、これに加えて支持組織および保護組織が含まれる。これらの維管束組織のうち、リグニンは木質部の中だけに見られる。
植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、およびこれに類するもの、またはこれらの2つ以上の混合物もしくは組み合わせでは、リグニンの量を大幅に減少することができる。植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、およびこれに類するもの、またはこれらの2つ以上混合物もしくは組み合わせから、リグニンを実質的に除去することができる。好適には、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、およびこれに類するもの、またはこれらの2つ以上の混合物もしくは組み合わせでは、維管束、もしくは木質部、またはこれらの組み合わせは、実質的に減少される。好適には、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、およびこれに類するもの、またはこれらの2つ以上の混合物もしくは組み合わせから、維管束、もしくは木質部、またはこれらの組み合わせは実質的に除去される。好適には、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、およびこれに類するもの、またはこれらの2つ以上の混合物もしくは組み合わせから、木化した厚膜組織は実質的に除去される。
植物の他の部分または他の植物組織からリグニンを容易に分離することができるため、基質結合型NNKがリグニンと共局所化するのは有利である。一つの実施形態では、木化していない組織から木化した組織を分離することによってリグニンの量は減少される。例えば、リグニンを含有する維管束から外側の外皮を容易に分離することができ、従ってリグニンのレベルが減少された植物材料を得ることができる。本明細書に記述するように、基質結合型NNKのレベルが減少されたたばこ材料またはたばこ製品の製造に、含有するリグニンのレベルが減少されたまたは実質的にリグニンを含まない植物材料を使用することができる。任意に、基質結合型NNKを共局所化したリグニンを含有する分離した植物材料を、廃棄するまたは他のプロセスに使用することができる。
一つの態様では、その中のリグニンの量を減少することを含む、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量を減少または低減する方法が提供される。この方法により、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料が提供される。乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中のリグニンの量は減少される。リグニンを、完全に除去、または部分的に除去することができる。次いで、最初に提供された乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料と比較して、または対照と比較してリグニンの量が減少され、基質結合型NNKの量も減少された乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料が得られる。
完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、維管束の中に位置している可能性がある。完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、維管束の中にだけ位置している可能性がある。完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、維管束の中にだけ位置していて、周囲の組織の中には位置していない可能性がある。従って、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量は、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の維管束の量を減少することによって減少される。
完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、木質部中に位置している可能性がある。完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、木質部の中にだけ位置している可能性がある。完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、木質部の中にだけ位置していて、周囲の組織の中には位置していない可能性がある。従って、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量は、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の木質部の量を減少することによって減少される。
完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、木化した厚膜組織の中に位置している可能性がある。完全にまたは部分的に除去されるリグニンは、木化した厚膜組織の中にだけ位置している可能性がある。完全にまたは部分的に除去されるリグニンは木化した厚膜組織の中にだけ位置していて、中央脈の外側の層などの周囲の組織の中には位置していない可能性がある。従って、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量は、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の木化した厚膜組織の量を減少することによって減少される。
別の態様では、乾燥処理する前にその中のリグニンの量を減少することを含む、たばこ植物またはたばこ植物材料の乾燥処理の間に基質結合型NNKの形成を減少する、低減する、防止する、または避ける方法が提供される。少なくとも最初は、たばこ植物またはたばこ植物材料は、乾燥処理されていないまたは実質的に乾燥処理されていない可能性がある。この方法は、別の方法でその後の乾燥処理プロセスの間に生じることになるNNKのリグニンとの共局所化を減少する、低減する、防止する、または避けるために使用することができる。この態様によると、乾燥処理していないたばこ植物、乾燥処理していないたばこ植物材料、実質的に乾燥処理していないたばこ植物、または実質的に乾燥処理していないたばこ植物材料が提供され、そして乾燥処理する前または乾燥処理の間にその中のリグニンの量が減少される。リグニンを、完全に除去、または部分的に除去することができる。リグニンは、維管束の中に位置している可能性がある。リグニンは、維管束の中にだけ位置している可能性がある。リグニンは、維管束の中にだけ位置しており、周囲の組織には位置していない可能性がある。従って、維管束を完全に除去する、または部分的に除去することができる。リグニンは、木質部の中に位置している可能性がある。リグニンは、木質部の中にだけ位置している可能性がある。リグニンは、木質部の中にだけ位置しており、周囲の組織には位置していない可能性がある。従って、木質部を完全に除去する、または部分的に除去することができる。リグニンは、木化した厚膜組織の中に位置している可能性がある。リグニンは、木化した厚膜組織の中にだけ位置している可能性がある。リグニンは、木化した厚膜組織の中にだけ位置していて、中央脈の外側の層などの周囲の組織の中には位置していない可能性がある。従って、木化した厚膜組織完全に除去する、または部分的に除去することができる。リグニンを、完全に除去、または部分的に除去することができる。当業界で周知の方法を使用してたばこ植物またはたばこ植物材料に乾燥処理を施した後、開始材料と比較してまたは対照と比較して基質結合型NNKの量およびリグニンの量が減少された、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料を得ることができる。
当業界において周知の様々な方法を使用して、たばこ植物またはたばこ植物材料中のリグニンの量を減少することができる。1つの方法では、茎またはこれに類するもののバッチを、流体(例えば、水)の中で湿らせまたは浸漬し、これによって外皮を軟らかくし、そして膨脹または膨潤する一方で、リグニンは膨脹していない状態のままにする。外皮を手作業で(例えば、手で)除去し保持することができ、リグニンを含有する維管束は廃棄するか、または他のどこかに使用することができる。これによって、外皮(例えば、外側の外皮)を木化した組織から分離し保持することができ、そして膨脹していない木化した組織を廃棄することができる。次いで、外皮をさらなるたばこ加工のために使用することができる。基質結合型NNKの量が検出可能なレベルより低い植物外皮(例えば、植物の外側の外皮)または膨脹させた植物外皮(例えば、膨脹させた植物の外側の外皮)も開示されている。従って、木化した組織と木化していない組織とを分離するために、木化していない植物組織を膨脹させることができる。好適には、木化した組織に対して木化していない組織が選択的または優先的に膨脹される。
さらなる実施例として、好適な剥皮機械を使用してリグニンを分離することができる。剥皮装置は、樹皮、木材、および植物の葉柄、ならびにこれに類するものを剥ぎ取るための機械である。
別の方法では、機械的な分離を使用することができる。例えば、茎またはこれに類するもののバッチを湿らせた後、フリーズドライする。別の実施例では、茎またはこれに類するもののバッチを湿らせた後、フリーズドライし、挽き、そして篩い分けする。好適には、たばこ植物材料は、グラインディング、ミリング、またはこれに類する目的の装置および技法を使用して、粉末の形態に挽くことができる。好適には、ハンマミル、カッターヘッド、空気制御ミル、またはこれに類するものなどの様々な機器を使用するグラインディングまたはミリングの間、たばこ植物材料は比較的乾燥した形態である。
粒子または粒子状物質を形成するために、当業界で周知の様々な方法を使用して植物材料のサイズを減少することができる。リグニンのレベルが減少され、かつ基質結合型NNKのレベルが減少された断片を得るために、粒子または粒子状物質をサイズによって分離することができる。1つの好適な方法では、処理される植物材料より硬い1つ以上の物体による衝撃などの衝撃によって植物材料は処理される。一つの実施形態では、金属ボールなどの金属による衝撃が使用される。振動などの様々な方法を使用して衝撃を送達することができる。例えば、鋼球(直径2cmの2つの鋼球)を用いて300rpmで15分間振動することによって、植物材料に衝撃を与えることができる。篩振盪機を使用して粒子または粒子状物質をサイズによって異なる粒子サイズ(複数可)の断片に分離することができる。好適には、平均的な粒子は、約0.5ミリメートルより大きい、約0.85ミリメートルより大きい、または約1ミリメートルより大きい。これらのサイズの割合は、リグニンの減少したレベルおよび基質結合型NNKの減少したレベルを有することができる。
その含水量が約15重量パーセント未満〜約5重量パーセント未満である時、植物材料を挽くまたは粉にすることができる。たばこ植物材料を細かく挽くことができる。細かく挽いたたばこ材料の粒子サイズは典型的には約30〜600マイクロメートルである。
一つの実施形態では、方法は、例えば、流体との接触(例えば、水で湿らせる)による膨張の後に、リグニンを含有しないまたはレベルの低いリグニンのみを含有する植物材料の膨張をもたらすフリーズドライを行う。木化した植物材料は、膨脹した植物組織より密度が高いまま、物理的強度が高いまま、そして粒子サイズが小さいままになり、これによってサイズによる分離が可能になる。別の実施形態では、方法は、膨張、続いてフリーズドライ、続いてグラインディング(例えば、上述のような衝撃による)、続いて得られた断片の分類(例えば、サイズで分類)、そしてリグニンのレベルが減少され、かつ基質結合型NNKのレベルが減少された断片の選択を含む。この目的で篩い分けが使用される場合がある。別の実施形態では、方法は、膨張、続いてグラインディングもしくは破砕またはこれらの組み合わせ(例えば、上述のように衝撃による)、続いて得られた粒子のサイズによる分類(例えば、篩い分けを使用する、または密度および/もしくは機械的強度に基づく)、ならびにリグニンのレベルが減少し、かつ基質結合型NNKのレベルが減少した粒子の選択を含む。サイズが異なる断片は、その遊離型NNK含有量、そのNNN含有量、そのニコチン含有量、またはこれらのうちの2つ以上の組み合わせも異なる場合がある。
リグニンの完全な除去または部分的な除去に続いて、任意にたばこ製品に使用するために植物材料をさらに加工することができる。実施例として、この材料を水性スラリーに形成することができる。得られたスラリーは、その中に分散した相当な量のコロイド状の外皮粒子を含有することができる。ボールミルまたはコロイドミルなどの好適な種類のミルを使用して、たばこ外皮の水性スラリーへの変換を達成することができる。外皮および水性スラリーのさらなる加工が本明細書に記述される。
特定の実施形態では、本明細書に記述される方法によって得られる、または得ることができる植物材料は、維管束を包囲する組織、木質部を包囲する組織、木化した厚膜組織を包囲する組織、もしくはこれらの2つ以上の組み合わせを含み、それらから成り、またはそれらから本質的に成り、維管束、木質部、木化した厚膜組織、またはこれらの2つ以上の組み合わせを実質的に含まない。特定の実施形態では、植物材料は、維管束を包囲する組織、木質部を包囲する組織、木化した厚膜組織を包囲する組織、もしくはこれらの2つ以上の組み合わせを含み、それらから成り、またはそれらから実質的に成り、そして実質的にいかなる維管束も、いかなる木質部も、いかなる木化した厚膜組織も、またはいかなるこれらの2つ以上の組み合わせも含まない。特定の実施形態では、植物材料は、維管束を包囲する組織、木質部を包囲する組織、木化した厚膜組織を包囲する組織、もしくはこれらの2つ以上の組み合わせを含み、それらから成り、またはそれらから本質的に成り、そしていかなる維管束も、いかなる木質部も、いかなる木化した厚膜組織も、またはいかなるこれらの2つ以上の組み合わせも含まない。特定の実施形態では、植物材料は、外側のたばこ外皮を含む、外側のたばこ外皮から成る、または外側のたばこ外皮から本質的に成る。特定の実施形態では、植物材料は、植物の中央脈の外側の層を含む、植物の中央脈の外側の層から成る、または植物の中央脈の外側の層から本質的に成る。
本明細書に記述する方法は、測定する1つ以上のさらなる工程を含む場合があり、任意に遊離型NNK、基質結合型NNK、またはこれらの組み合わせのレベルを比較する工程を含む場合がある。遊離型NNKおよび基質結合型NNKを測定する方法が、本明細書に記述される。一つの実施形態では、遊離型NNK、基質結合型NNK、またはこれらの組み合わせの量は、乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料で決定される。乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中のリグニンの量を減少した後で、遊離型NNK、基質結合型NNK、これらの組み合わせを再度測定することができる。基質結合型NNKのレベルが減少されているかどうかを確かめるために、少なくとも基質結合型NNKのレベルを当初の開始材料と比較することができる。この工程では、以前に測定した少なくとも基質結合型NNKのレベルを、リグニンの量の減少に続いて測定したNNKのレベルと比較することができる。当初提供されたたばこ材料と比較したリグニンの量の減少に続いて得たたばこ材料中の基質結合型NNKの量の減少は、基質結合型NNKの量が減少されたことを示す。
本明細書に記述する方法は、測定する1つ以上のさらなる工程を含む場合があり、任意に遊離型NNK、基質結合型NNK、またはこれらの組み合わせのレベルを比較する工程を含む場合がある。一つの実施形態では、遊離型NNKの量もしくは基質結合型NNKの量またはこれらの組み合わせは、乾燥処理していないたばこ植物または乾燥処理していないたばこ植物材料で測定される。任意に、乾燥処理していないたばこ植物または乾燥処理していないたばこ植物材料中のリグニンの量を減少した後、乾燥処理する前に、遊離型NNKもしくは基質結合型NNKの量またはこれらの組み合わせを再度測定することができる。方法は、1つ以上の比較する工程を含んでもよい。実施例として、方法は、上述したように、少なくとも当初測定した基質結合型NNKのレベルを後で測定したNNKのレベルと比較するさらなる工程を含んでもよく、当初提供されたたばこ材料と比較したたばこ材料中の基質結合型NNKの量の減少はたばこ材料中の基質結合型NNKの量が減少されたことを示す。
方法の開始時、および/または方法の終了時、および/または方法の間に、遊離型NNKもしくは基質結合型NNKまたはこれらの組み合わせを測定することができる。遊離型NNKもしくは基質結合型NNKまたはこれらの組み合わせを断続的にまたは間隔を置いて測定してもよい。間隔は、一定の間隔であってもよく、または無作為の間隔であってもよい。遊離型NNKもしくは基質結合型NNKまたはこれらの組み合わせが所望の量、濃度、または範囲内にあるかどうかを確認するために、遊離型NNKもしくは基質結合型NNKまたはこれらの組み合わせを、方法の終了時に測定することができる。
リグニンはリグニンと共有結合または非共有結合することができる。NNKと共有結合したまたは非共有結合したリグニンを含む複合体が記述される。複合体を含む植物細胞、植物組織、または植物もしくは植物材料も開示される。乾燥処理したたばこ植物または乾燥処理したたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量を減少する方法も、その中の複合体の量を減少することを含めて記述される。
さらなる態様では、リグニンの量が減少されていない対照植物組織と比較して減少したリグニンのレベルを含有する乾燥処理した植物組織が提供され、基質結合型NNKの量は、約3500ng/g以下である。基質結合型NNKの量は、約3000ng/g以下、約2500ng/g以下、約2000ng/g以下、約2000ng/g以下、約1500ng/g以下、約1000ng/g以下、または約500ng/g以下とすることができる。好適には、この乾燥処理した植物組織の平均粒子サイズは、約0.5ミリメートルより大きい、約0.85ミリメートルより大きい、または約1ミリメートルより大きいものとすることができる。好適には、この乾燥処理した植物組織中の遊離型NNKの量は、約330ng/g以下、約300ng/g以下、約250ng/g以下、約200ng/g以下、約150ng/g以下、約100ng/g以下、または約50ng/g以下とすることができる。好適には、この乾燥処理した植物組織中のNNKの量は約1700ng/g以下、約1500ng/g以下、約1300ng/g以下、約1100ng/g以下、約1000ng/g以下、または約500ng/g以下とすることができる。好適には、この乾燥処理した植物組織中のニコチンの量は、約2600μg以下、約2300μg以下、または約2100μg以下とすることができる。好適には、この乾燥処理した植物組織中のリグニンの量は、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約6.5%以下、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約6%、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約5%、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約4%、または乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約3%とすることができる。
一つの実施形態では、リグニンの量が減少されていない対照植物組織と比較して減少したリグニンのレベルを含有する乾燥処理した植物組織が提供され、基質結合型NNKの量は約3500ng/g以下であり、平均粒子サイズは約0.5mm以上である。好適には、遊離型NNKの量は約300ng/g以下である。好適には、NNNの量は約1700ng/g以下である。好適には、この乾燥処理した植物組織中のリグニンの量は、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約6.4%以下である。好適には、ニコチンの量は、約2600μg以下である。
別の実施形態では、リグニンの量が減少されていない対照植物組織と比較して減少したリグニンのレベルを含有する乾燥処理した植物組織が提供され、基質結合型NNKの量は約1900ng/g以下であり、平均粒子サイズは約0.85mm〜約1mmである。好適には、遊離型NNKの量は約250ng/g以下である。好適には、NNNの量は約1270ng/g以下である。好適には、この乾燥処理した植物組織中のリグニンの量は、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約4.4%以下である。好適には、ニコチンの量は約2300μg以下である。
別の実施形態では、リグニンの量が減少されていない対照植物組織と比較して減少したリグニンのレベルを含有する乾燥処理した植物組織が提供され、基質結合型NNKの量は、約1600ng/g以下であり、平均粒子サイズは、約1mmより大きい。好適には、遊離型NNKの量は約200ng/g以下である。好適には、NNNの量は約1100ng/g以下である。好適には、この乾燥処理した植物組織中のリグニンの量は、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約3%以下である。好適には、ニコチンの量は約2100μg以下である。
本明細書に記述される方法(複数可)の開始において使用されたたばこ植物またはたばこ植物材料は、乾燥処理していないたばこ植物、乾燥処理していないたばこ植物材料、乾燥処理したたばこ植物、または乾燥処理したたばこ植物材料を含む、またはこれらから成る、またはこれらから本質的に成る可能性がある。たばこの葉、特に未乾燥たばこの葉などのたばこを乾燥処理するプロセスは、当業者に周知であり、空気乾燥処理、火力乾燥処理、熱風送管乾燥処理、および日光乾燥処理が含まれるが、これらに限定されない。たばこを乾燥処理するプロセスは、収穫済みのたばこの種類に依存する。例えば、バージニアフルー(ブライト)たばこは典型的には熱風送管乾燥処理され、バーレーおよびある種のダークストレインは通常空気乾燥処理され、パイプたばこ、噛みたばこ、および嗅ぎたばこは通常火力乾燥処理される。任意の種類のたばこからのたばこ植物またはたばこ植物材料を使用してもよいが、ある特定の種類のたばこが好ましい。特に好ましいたばこ材料は、熱風送管乾燥されたもの、トルコ、バーレー、バージニア、メリーランド、オリエンタル、またはそのうち2つ以上の任意の組み合わせから成る群から選択される。一般にたばこ材料の形状は制限されない。均質化したたばこ材料の形態とすることができる。たばこホモジネート(乾燥処理したたばこホモジネートなどがあるがこれに限定されない)は、当業界において周知の様々な方法を使用してたばこ材料から調製されてもよく、例えば、たばこは、細断した形態、粒状化した形態、挽いた形態、または粉末形態であってもよい。特定の実施形態では、リグニンを分離するために使用することができる特定の機械的分離方法には挽く工程および/または篩い分ける工程を必要とする可能性があるので、たばこ材料を挽いた形態または粉末形態から開始しない方が望ましい。
使用される、または得られるたばこ材料は、風味剤、有機および無機の充填剤(例えば、穀物、加工済み穀物、ポン菓子、マルトデキストリン、ブドウ糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、コーンスターチ、ラクトース、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、細かく分割したセルロース、およびこれに類するもの)、結合剤(例えば、ポビドン、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよびその他の変性セルロース型の結合剤、ナトリウムアルギン酸塩、キサンタンゴム、デンプン系の結合剤、アラビアゴム、レシチン、およびこれに類するもの)、着色剤(例えば、カラメル色素および二酸化チタンを含む染料および顔料、およびこれに類するもの)、湿潤剤(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、およびこれに類するもの)、口腔ケア添加物、防腐剤(例えば、ソルビン酸カリウム、およびこれに類するもの)、シロップ(例えば、ハチミツ、異性化糖、およびこれに類する風味剤として使用されるもの)、および崩壊助剤(例えば、微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、グリコール酸デンプンナトリウム、アルファ化コーンスターチ、およびこれに類するもの)といった成分のうちの1つ以上ならびにそれらの組み合わせを含むがこれに限定されない添加物を含んでもよい。こうした添加物は当業者には公知であり、当業界において公知の量および形態で提示されてもよい。
たばこを、再構成たばこに形成することができる。従って、一つの実施形態では、本明細書に記述される方法を再構成たばこ(再構成たばこ(葉)シートなど)の調製に使用することができる。これらのシートは、再生したたばこ微粉、たばこの茎、および「クラスたばこ」(たばこの加工のあらゆる段階で収集される一般的にサイズが30メッシュ未満のたばこ粒子から成る)から作成することができる紙様の材料である。たばこ副産物中の溶解可能な化学物質を抽出し、抽出から残ったたばこ繊維を紙に加工し、次いで抽出材料を濃縮された形態で紙上に再塗布することによって、再構成たばこを作製することができる。再構成たばこは一般的に、様々な方法で形成することができる。例えば、一つの実施形態では、再構成たばこを形成するためにバンドキャスティングを利用することができる。典型的には、バンドキャスティングは細かく分割したたばこの部分のスラリーと、鋼製の帯上に被膜してから乾燥させる結合剤とを採用する。乾燥後、シートは天然のたばこの細片と混合されるか、または細断されて、紙巻たばこフィラーとしてなど、各種のたばこ製品で使用される。再構成たばこを製造するためのプロセスのいくつかの実施例が、米国特許第3,353,541号、同第3,420,241号、同第3,386,449号、同第3,760,815号、および同第4,674,519号に記述されている。再構成たばこは製紙プロセスによって形成することもできる。このプロセスによって再構成たばこを形成するためのプロセスのいくつかの実施例が、米国特許第3,428,053号、同第3,415,253号、同第3,561,451号、同第3,467,109号、同第3,483,874号、同第3,860,012号、同第3,847,164号、同第4,182,349号、同第5,715,844号、同第5,724,998号、および同第5,765,570号に記述されている。例えば、製紙の技法を使用した再構成たばこの形成には、たばこと水とを混合する工程、そこから溶解可能な成分を抽出する工程、溶解可能な成分を濃縮する工程、たばこを精製する工程、ウェブを形成する工程、濃縮した溶解可能成分を再適用する工程、乾燥する工程、およびスレッシングする工程が関与する可能性がある。様々な成分(風味または色の処理)をウェブに適用することができる。
本明細書に記述した方法によって得られる、または得ることができるたばこは、たばこシート(再構成たばこシートなど)に形成されてもよい。この実施形態によれば、方法は、(a)本明細書に記述した方法に従ってたばこ材料(たばこホモジネートなど)を得る工程と、(b)たばこホモジネートのスラリーを調製する工程と、(c)たばこホモジネートのスラリーを成形する工程と、(d)たばこホモジネートのスラリーを乾燥させて、再構成たばこシートを形成する工程とを含んでもよい。別の実施形態によれば、方法は、(a)本明細書に記述した方法に従ってたばこ材料(たばこホモジネートなど)を得て、たばこスラリーを調製する工程と、(b)たばこホモジネートのスラリーを成形する工程と、(c)たばこホモジネートのスラリーを乾燥させて、たばこシートを形成する工程とを含んでもよい。
たばこホモジネートのスラリーを成形する工程は、当業界において公知である任意の成形プロセスまたは製紙プロセスを使用して遂行してもよい。実施例として、成形プロセスについては、米国特許第5,724,998号、および同第5,584,306号に記述され、製紙プロセスについては、米国特許4,341,228号、同第5,584,306号、および同第6,216,706号に記述されている。典型的には成形プロセスは、連続的なステンレス鋼ベルト上にスラリーを成形することと、キャストスラリーを乾燥させて再構成たばこシートを形成することと、前記シートを除去することとを含む。典型的には製紙プロセスは、望ましいシートに形成するために、ヘッドボックスから水溶性スラリーをワイヤースクリーン上に成形することを含む。水溶性スラリーは、溶解可能な部分と繊維性の部分に分離される場合がある。水が繊維性の部分から排出され、そのようにして形成されたシートは引き続いて処理および乾燥される。
たばこスラリーは1つ以上の結合剤(ガムおよびペクチンなど)をさらに含んでもよい。上述のように、再構成たばこシートを調製するために使用されるたばこスラリーは、木材セルロース繊維、エアロゾル形成剤、糖類、ならびに風味剤および結合剤のうち一つ以上の成分、およびそれらの組み合わせを含む一般的な添加物をさらに含んでもよいが、これに限定されない。上述のリストの添加物は当業者に公知であり、当業界において公知の量および形態でこれらの水溶性スラリーの中に存在する場合がある。
調製されると、本明細書に記述した再構成たばこシートを、分離していない葉たばこを切るのと同様の様式で切断し、紙巻たばこおよびその他のたばこ製品に好適なたばこフィラーを製造してもよい。本明細書に記述した再構成たばこシートは、メカニカルフィンガーでさらに破壊または剥離して、天然のたばこラミナ片と類似したサイズの断片にしてもよく、または一辺が約50〜100mmのダイヤモンド形の断片に切断してもよい。本明細書で説明した再構成たばこシートの断片をさらに、火力乾燥たばこ、バーレーたばこ、メリーランドたばこ、オリエント葉たばこ、希少たばこ、特殊たばこ、膨化たばこ、およびこれに類するものなどの、他のたばことブレンドしてもよい。特定の紙巻たばこブランドの製造に使用されるたばこブレンド内の各種のたばこの正確な量は、ブランドによって異なる。例えば、Tobacco Encyclopaedia,Voges(Ed.)p.44−45(1984),Browne,The Design of Cigarettes,3rd Ed.,p.43(1990)and Tobacco Production,Chemistry and Technology,Davis et al.(Eds.)p.346(1999)を参照のこと。次いで、ブレンド全体を細断してカットフィラーにして、たばこ製品に組み込んでもよい。
さらなる態様によれば、少なくとも2つの異なる種類のたばこをブレンドしてたばこブレンドを形成する、たばこをブレンドする方法が提供される。様々なたばこブレンドは、異なるたばこの種類をブレンドするための異なるレシピを有する。実施例として、たばこの種類は、バーレー、熱風送管乾燥されたもの、オリエンタル、ブライト、および再構成たばことすることができる。バーレー、熱風送管乾燥されたもの、およびオリエント葉たばこは、たばこの特定の種類であるが、一方でブライトたばこは、熱風送管乾燥されたものとオリエント葉たばことを予めブレンドしたものである。この方法によると、第一の(種類の)乾燥処理したたばこ植物材料が提供され、そしてその中のリグニンの量は減少される。リグニンの量を減少するために、本明細書に記述される方法のいずれかを使用することができる。第一の乾燥処理したたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定することができ、そしてさらなる使用のために当初提供された第一の乾燥処理したたばこ植物材料と比較して総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が減少された乾燥処理したたばこ植物材料を選択することができる。第一の乾燥処理したたばこ植物材料の総NNKおよび/または基質結合型NNKより総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が高い、第二の乾燥処理したたばこ植物材料が次に提供される。いくつかの実施形態では、この材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量はすでに既知の場合があるため、これらの値の測定は必要とされないであろう。他の実施形態では、この材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量は未知の場合があるため、測定が必要となるであろう。従って、第二の乾燥処理したたばこ植物材料中の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定する工程は、この方法では所望による工程である。これらの工程から得た第一の乾燥処理したたばこ植物材料および第二の乾燥処理したたばこ植物材料を、当業界で周知のプロセスを使用して一緒にブレンドしてもよい。任意に、最終的なブレンドしたたばこ植物材料中の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定することができる。この方法によって、最終的なブレンドしたたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が第二の乾燥処理したたばこ植物材料より低い、ブレンドしたたばこ植物材料を得ることができる。有利にも、ブレンドの全体的なNNK含有量が減少されたたばこ材料のブレンドを提供するために、この方法を使用することができる。本質的に、その中のリグニンの量が減少されているたばこ材料は、ブレンドしたたばこ材料中の全体的なNNK含有量を希釈または減少するために使用される。
本開示によって得られる、または得ることができるたばこ材料は、たばこカットフィラー、およびカットフィラーのたばこロッドから形成される喫煙物品でも使用することができる。従来、喫煙物品用のカットフィラーたばこ製品は、スレッシングプロセスの間に葉の茎の部分から分離されるたばこ葉のラミナ部分から主に形成される。ラミナを除去し分離した後に残る茎部分の多くは使用されない。商業的に使用可能なたばこ材料の量を増やすために、一部のたばこの茎をラミナと一緒にカットフィラーに戻して加えることができる。カットフィラーで使用するためのたばこの茎の味覚および燃焼特性を改善するために、本明細書に記述した手順を含むことができる1つ以上の処理手順をまず茎に施すことが多い。本開示の方法を施したたばこの茎に対して、圧延する工程を実施することができる。茎は望ましい厚さ(約0.6mm〜0.8mmの平均厚さなど)に圧延することできる。これに続く加工工程および貯蔵工程の間に、茎を約0.8mm〜約1.0mmの最終厚さに膨張することができる。圧延後、茎を乾燥し、たばこ製造工場に運搬し、そこでこれらを切断してたばこカットフィラーに加える。場合によっては、圧延する工程を、カットフィラー用の組立製造プロセスの一部として代替的に組み込んでもよい。典型的には、茎の構造に対する損傷を防止するために、圧延前のたばこの茎の含水量は約28%〜約34%のオーブン揮発分である。必要に応じて、たばこの茎は、含水量をこのレベルに増やすために圧延前に調整することができる。たばこの茎を調整するための公知のプロセスには、茎を水、蒸気または水と蒸気の混合物に接触させることが関与する。圧延する工程が組立に組み込まれ、かつ乾燥した茎が使用される方法では、調整する工程は一般に長く時間がかかり、圧延前に長時間にわたり茎を水に浸す工程が必要となる場合がある。たばこの茎は、1工程の圧延プロセスを使用して圧延して、茎の厚さを望ましい平均厚さに減少させることができる。圧延後、茎を0.1mm〜0.2mmの切断幅に切断することができる。次いで、任意に、切断した圧延済みの茎を公知の茎膨張技法を使用して膨張させ、その後乾燥させる。茎が予め圧延され、かつ乾燥されている場合、典型的にはたばこの茎の含水量を増やして28%〜34%のオーブン揮発分に戻すために、切断前に茎を調整する必要がある。これによって、切断中の茎の損傷や破損を制限するために、たばこの茎の柔軟性を増大する。最後に、少なくとも5重量パーセントの切断した圧延済みたばこの茎を有するカットフィラーを形成するために、切断した圧延済みの茎をたばこカットラミナおよび任意の追加的なたばこ材料と組み合わされる。
従って、さらなる態様では、たばこカットフィラーとして使用するためのたばこを調製するための方法が提供され、その方法は、(a)本明細書に記述された方法(複数可)を遂行する工程と、(b)たばこカットフィラーとして使用するためにたばこ材料を圧延および切断する工程と、を含む。たばこカットフィラーで使用するために、たばこ材料(たばこの茎など)を処理する方法も記述され、この方法は、(a)本明細書に記述された方法を遂行する工程と、(b)たばこ材料を圧延する工程と、(c)圧延したたばこ材料を切断する工程と、(d)任意に圧延し切断した茎を乾燥する工程と、を含む。圧延したたばこの茎をたばこラミナと組み合わせ、組み合わせたたばこの茎およびラミナに対してその工程を実施することができる。切断する工程は、圧延した茎を約0.3mm〜1.3mmの切断幅に切断する工程を含むことができる。この方法は、たばこ葉から茎を除去する工程と、茎を約15mm〜80mmの平均長さに切断する工程と、茎を0.1mm〜0.5mmの厚さに圧延する工程とを含むことができる。圧延したたばこの茎を含むカットフィラーを製造する方法も提供され、この方法は、本明細書に記述された方法を使用してたばこの茎を処理する工程と、処理した茎を少なくとも一つの種類のたばこラミナ、膨化たばこ、または再構成たばことブレンドしてカットフィラーを製造する工程とを含む。
この方法によって得られる、または得ることができるたばこカットフィラーは、少なくとも60重量パーセントのたばこラミナ、そして好ましくは少なくとも80重量パーセントのたばこラミナを含むことができ、このたばこラミナは平均切断幅が0.8mm〜1.1mmであり、好適には平均切断幅が約0.9mmであり、平均厚さが約0.2mmである。たばこカットフィラーは、最高95重量パーセントのたばこラミナを含むことができ、このたばこラミナは平均切断幅が0.8mm〜1.1mmであり、より好適には平均切断幅が約0.9mmであり、平均厚さが約0.2mmである。従って、カットフィラー中のたばこラミナの粒子は、たばこの茎の粒子と類似した寸法である。そのため、たばこの茎は、高い包含レートであってもたばこラミナと視覚的に違いはない。さらに、たばこの茎とラミナとのブレンドは、有利にも、茎が著しく沈下することなく効果的に輸送および加工される。好適には、切断した圧延したたばこの茎の平均切断幅は約0.1mm以内であり、より好適にはカットフィラー中のたばこラミナの平均厚さは約0.05mm以内である。カットフィラーは、様々な喫煙物品に組み込まれる場合がある。例えば、カットフィラーは、フィルター紙巻たばこ、シガリロ、または葉巻などの燃焼性喫煙物品のたばこロッドに使用される場合がある。あるいは、カットフィラーは、蒸留式の喫煙物品または電気加熱式の喫煙システムの、たばこエアロゾル発生基体を提供するために使用される場合がある。あるいは、カットフィラーは、自分で手巻きする製品、またはルースたばこ製品(例えば、パイプで使用するための製品)として使用される場合がある。
このたばこ材料を、様々な消費者製品(たばこ製品など)に組み込むことができる。かかるたばこ製品を作成するための方法も含まれる。たばこ製品としては、不燃性の製品、加熱式の製品、およびエアロゾル発生製品を含む、喫煙物品または喫煙可能な物品および無煙たばこ製品が挙げられるが、これに限定されない。喫煙物品または喫煙可能な物品の非限定的な例としては、紙巻たばこ、シガリロ、葉巻たばこ、およびパイプたばこが挙げられる。無煙たばこ製品の非限定的な例としては、噛みたばこ、嗅ぎたばこ、およびエアロゾル発生製品で使用するための基体が挙げられる。無煙たばこ製品は、任意の形式(薄片、フィルム、タブ、発泡体、またはビーズなど)の他の成分へ蒸着した、それへ混合した、それにより包囲した、または別の方法で組み合わせた、乾燥粒子、断片、顆粒、粉末、またはスラリーを含む、任意の形態のたばこを含んでもよい。無煙たばこ製品の液体内容物は、装置内に収容する、またはある形態(ビーズなど)の中に封入して、水溶性ラッパーとの相互作用を排除することができる。ラッパーは、部分的にまたは完全にたばこを組み込む組成物を閉じ込める、またはたばこの複数のタブ、ビーズ、または薄片を一緒に保持するための接着剤として機能させるための、小袋の形状であってもよい。ラッパーを構成するための例示的な材料としては、HPMC、CMC、ペクチン、アルギン酸塩、プルラン、およびその他の商業的に実現可能な食用の膜形成ポリマーを含む膜組成物が含まれる。その他の包装材料としては、ゼラチン、HPMC、デンプン/カラゲナン、またはその他の市販の材料から製造された予め形成されたカプセルが挙げられる場合がある。かかる包装材料は、たばこを成分として含んでもよい。口腔内で崩壊されないラッパーは、織物もしくは不織布で、塗工紙もしくは非塗工紙で、または有孔フィルムもしくはそれ以外の多孔性プラスチックフィルムで構成されてもよい ラッパーは風味剤または着色剤を組み込んでもよい。無煙製品は、小さなパッケージを垂直形状/充填/シール包装機によって形成することができるブリスター包装などの方法を含め、商業包装の当業者に公知の任意の方法を利用してラッパーと一緒に組み立てることができる。
これらの喫煙可能物品、無煙製品、およびエアロゾル、ならびにこれに類するものの中の基質結合型NNKの量は、対照たばこ植物材料に由来する消費可能製品と比較した時、少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、および100%より低く(約200%または300%より低く)てもよい。遊離型NNKの量は、実質的に変化しない場合がある。
これらの喫煙可能物品、無煙製品、およびエアロゾル、ならびにこれに類するものの中の基質結合型NNKの量は、約3500ng/g以下、約3000ng/g以下、約2500ng/g以下、約2000ng/g以下、約1500ng/g以下、約1000ng/g以下、または約500ng/g以下である場合がある。
これらの喫煙可能物品、および無煙製品、ならびにこれに類するものの中の遊離型NNKの量は、約330ng/g以下、約300ng/g以下、約250ng/g以下、約200ng/g以下、約150ng/g以下、約100ng/g以下、または約50ng/g以下である場合がある。
これらの喫煙可能物品、無煙製品、およびエアロゾル、ならびにこれに類するものの中のNNNの量は、約1700ng/g以下、約1500ng/g以下、約1300ng/g以下、約1100ng/g以下、約1000ng/g以下、または約500ng/g以下である場合がある。
これらの喫煙可能物品、および無煙製品、ならびにこれに類するものの中のニコチンの量は、約2600μg以下、約2300μg以下、約2100μg以下、約2000μg以下、1900μg以下、または約1800μg以下である場合がある。
これらの喫煙可能物品、および無煙製品、ならびにこれに類するリグニンの量は、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約6.5%以下、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約6%、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約5%、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約4%、または乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約3%である場合がある。
一つの実施形態では、これらの喫煙可能物品、および無煙製品、ならびにこれに類するものの中の、基質結合型NNKの量は約3500ng/g以下、遊離型NNKの量は約300ng/g以下、NNNの量は約1700ng/g以下、リグニンの量は乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約6.4%以下、そしてニコチンの量は約2600μg以下である場合がある。
一つの実施形態では、喫煙可能物品、または無煙製品、およびこれに類するものは、約3500ng/g以下の基質結合型NNKを含む。好適には、遊離型NNKの量は約300ng/g以下である。好適には、NNNの量は約1700ng/g以下である。好適には、リグニンの量は乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約6.4%以下である。好適には、ニコチンの量は、約2600μg以下である。好適には、平均粒子サイズは約0.5mm以上である。
別の実施形態では、喫煙可能物品、または無煙製品、およびこれに類するものは、約1900ng/g以下の基質結合型NNKを含む。好適には、遊離型NNKの量は約250ng/g以下である。好適には、NNNの量は約1270ng/g以下である。好適には、この乾燥処理した植物組織中のリグニンの量は、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約4.4%以下である。好適には、ニコチンの量は約2300μg以下である。好適には、平均粒子サイズは約0.85mmおよび約1mmである。
別の実施形態では、喫煙可能物品、または無煙製品、およびこれに類するものは、約1600ng/g以下の基質結合型NNKを含む。好適には、遊離型NNKの量は約200ng/g以下である。好適には、NNNの量は約1100ng/g以下である。好適には、この乾燥処理した植物組織中のリグニンの量は、乾燥処理した植物組織の総乾燥質量含有量の約3%以下である。好適には、ニコチンの量は約2100μg以下である。好適には、平均粒子は約1mmより大きい。
たばこ材料は、たばこ植物に由来しうるが、これにはタバコ属、タバコ属の様々な種(N.rusticaおよびN.tabacumを含む)の植物が含まれる。たばこ材料は、熱気送管乾燥種、またはブライト品種、バーレー品種、ダーク品種およびオリエンタル/トルコ品種として公知のタバコ属の種の品種に由来する可能性がある。一部の実施形態では、たばこ材料は、バーレー、バージニア、熱気送管乾燥した、空気乾燥した、火力乾燥した、オリエンタル、またはダークたばこ植物に由来する。一部の実施形態では、たばこ材料は、例えば、以下の品種のうち1つ以上に由来する。N.tabacum AA 37−1、N.tabacum B 13P、N.tabacum Xanthi(Mitchell−Mor)、N.tabacum KT D#3 Hybrid 107、N.tabacum Bel−W3、N.tabacum 79−615、N.tabacum Samsun Holmes NN、N.tabacum BU21 x N.tabacum Hoja Paradoの交配F4世代、系統97、N.tabacum KTRDC#2 Hybrid 49、N.tabacum KTRDC#4 Hybrid 1 10、N.tabacum Burley 21、N.tabacum PM016、N.tabacum KTRDC#5 KY 160 SI、N.tabacum KTRDC#7 FCA、N.tabacum KTRDC#6 TN 86 SI、N.tabacum PM021 、N.tabacum K 149、N.tabacum K 326、N.tabacum K 346、N.tabacum K 358、N.tabacum K 394、N.tabacum K 399、N.tabacum K 730、N.tabacum KY 10、N.tabacum KY 14、N.tabacum KY 160、N.tabacum KY 17、N.tabacum KY 8959、N.tabacum KY 9、N.tabacum KY 907、N.tabacum MD 609、N.tabacum McNair 373、N.tabacum NC 2000、N.tabacum PG 01 、N.tabacum PG 04、N.tabacum P01 、N.tabacum P02、N.tabacum P03、N.tabacum RG 11 、N.tabacum RG 17、N.tabacum RG 8、N.tabacum Speight G−28、N.tabacum TN 86、N.tabacum TN 90、N.tabacum VA 509、N.tabacum AS44、N.tabacum Banket A1 、N.tabacum Basma Drama B84/31 、N.tabacum Basma I Zichna ZP4/B、N.tabacum Basma Xanthi BX 2A、N.tabacum Batek、N.tabacum Besuki Jember、N.tabacum C104、N.tabacum Coker 319、N.tabacum Coker 347、N.tabacum Criollo Misionero、N.tabacum PM092、N.tabacum Delcrest、N.tabacum Djebel 81、N.tabacum DVH 405、N.tabacum Galpao Comum、N.tabacum HB04P、N.tabacum Hicks Broadleaf、N.tabacum Kabakulak Elassona、N.tabacum PM102、N.tabacum Kutsage E1 、N.tabacum KY 14xL8、N.tabacum KY 171 、N.tabacum LA BU 21 、N.tabacum McNair 944、N.tabacum NC 2326、N.tabacum NC 71 、N.tabacum NC 297、N.tabacum NC 3、N.tabacum PVH 03、N.tabacum PVH 09、N.tabacum PVH 19、N.tabacum PVH 2110、N.tabacum Red Russian、N.tabacum Samsun、N.tabacum Saplak、N.tabacum Simmaba、N.tabacum Talgar 28、N.tabacum PM132、N.tabacum Wislica、N.tabacum Yayaldag、N.tabacum NC 4、N.tabacum TR Madole、N.tabacum Prilep HC−72、N.tabacum Prilep P23、N.tabacum Prilep PB 156/1、N.tabacum Prilep P12−2/1 、N.tabacum Yaka JK−48、N.tabacum Yaka JB 125/3、N.tabacum TI−1068、N.tabacum KDH−960、N.tabacum TI−1070、N.tabacum TW136、N.tabacum PM204、N.tabacum PM205、N.tabacum Basma、N.tabacum TKF 4028、N.tabacum L8、N.tabacum TKF 2002、N.tabacum TN90、N.tabacum GR141、N.tabacum Basma xanthi、N.tabacum GR149、N.tabacum GR153、およびN.tabacum Petit Havana。N.rusticaおよびN.tabacumを含むたばこ属の任意の種(例えば、LAB21、LNKY171、TI1406、Basma、Galpao、Perique、Beinhart1000−1、およびPetico)の使用が開示される。他の種としては、N.acaulis、N.acuminate、N.acuminate var.multiflora、N.alata、N.amplexicaulis、N.arentsii、N.benavidesii、N.benthamiana、N.bigelovii、N.bonariensis、N.cavicola、N.clevelandii、N.cordifolia、N.corymbosa、N.debneyi、N.excelsior、N.forgetiana、N.fragrans、N.glauca、N.glutinosa、N.goodspeedii、N.gossei、N.hybrid、N.ingulba、N.kawakamii、N.knightiana、N.langsdorffii、N.linearis、N.longiflora、N.megalosiphon、N.miersii、N.noctiflora、N.nudicaulis、N.obtusifolia、N.occidentalis、N.occidentalis亜種hesperis、N.otophora、N.paniculata、N.pauciflora、N.petunioides、N.plumbaginifolia、N.quadrivalvis、N.raimondii、N.repanda、N.rosulata、N.rosulata亜種ingulba、N.rotundifolia、N.setchellii、N.simulans、N.solanifolia、N.spegazzinii、N.stocktonii、N.suaveolens、N.sylvestris、N.thyrsiflora、N.tomentosa、N.tomentosiformis、N.trigonophylla、N.umbratica、N.velutina、N.wigandioides、およびN.x sanderaeが挙げられる。
たばこ栽培品種および優良たばこ栽培品種の使用も、本明細書で意図されている。特に有用なたばこの品種としては、バーレー種、暗色種、熱風送管乾燥種およびオリエント種のたばこが挙げられる。品種または栽培品種の非限定的な例は:BD 64、CC 101、CC 200、CC 27、CC 301、CC 400、CC 500、CC 600、CC 700、CC 800、CC 900、Coker 176、Coker 319、Coker 371 Gold、Coker 48、CD 263、DF911、DT 538 LC Galpaoたばこ、GL 26H、GL 350、GL 600、GL 737、GL 939、GL 973、HB 04P、HB 04P LC、HB3307PLC、Hybrid 403LC、Hybrid 404LC、Hybrid 501 LC、K 149、K 326、K 346、K 358、K394、K 399、K 730、KDH 959、KT 200、KT204LC、KY10、KY14、KY 160、KY 17、KY 171、KY 907、KY907LC、KTY14xL8 LC、Little Crittenden、McNair 373、McNair 944、msKY 14xL8、Narrow Leaf Madole、Narrow Leaf Madole LC、NBH 98、N−126、N−777LC、N−7371LC、NC 100、NC 102、NC 2000、NC 291、NC 297、NC 299、NC 3、NC 4、NC 5、NC 6、NC7、NC 606、NC 71、NC 72、NC 810、NC BH 129、NC 2002、Neal Smith Madole、OXFORD 207、PD 7302 LC、PD 7309 LC、PD 7312 LC‘ ‘Periq’e’たばこ、PVH03、PVH09、PVH19、PVH50、PVH51、R 610、R 630、R 7−11、R 7−12、RG 17、RG 81、RG H51、RGH 4、RGH 51、RS 1410、Speight 168、Speight 172、Speight 179、Speight 210、Speight 220、Speight 225、Speight 227、Speight 234、Speight G−28、Speight G−70、Speight H−6、Speight H20、Speight NF3、TI 1406、TI 1269、TN 86、TN86LC、TN 90、TN 97、TN97LC、TN D94、TN D950、TR (Tom Rosson) Madole、VA 309、VA359、AA 37−1、B 13P、Xanthi(Mitchell−Mor)、Bel−W3、79−615、Samsun Holmes NN、KTRDCナンバー2 Hybrid 49、Burley 21、KY 8959、KY 9、MD 609、PG 01、PG 04、PO1、PO2、PO3、RG 11、RG 8、VA 509、AS44、Banket A1、Basma Drama B84/31、Basma I Zichna ZP4/B、Basma Xanthi BX 2A、Batek、Besuki Jember、C104、Coker 347、Criollo Misionero、Delcrest、Djebel 81、DVH 405、Galpao Comum、HB04P、Hicks Broadleaf、Kabakulak Elassona、Kutsage E1、LA BU 21、NC 2326、NC 297、PVH 2110、Red Russian、Samsun、Saplak、Simmaba、Talgar 28、Wislica、Yayaldag、Prilep HC−72、Prilep P23、Prilep PB 156/1、Prilep P12−2/1、Yaka JK−48、Yaka JB 125/3、TI−1068、KDH−960、TI−1070、TW136、Basma、TKF 4028、L8、TKF 2002、GR141、Basma xanthi、GR149、GR153、Petit Havana。本明細書で具体的に識別されていない場合であっても、上記の低コンバーター亜種も意図されている。
以下の実施例は、例証として提供するものであり、制限するためのものではない。別途指示のない限り、本発明は、分子生物学および植物生物学の従来の技法および方法を採用する。
実施例1
たばこ中の遊離型NNKおよび基質結合型NNKの分析方法
たばこ試料のアリコート(例えば、約750 mg)を、約30mLのトリス−HCl緩衝液(50mM、pH7.4)を用いて、およそ室温で約1時間振盪することによって抽出した。内部標準液(100ng/mL NNK−d4)を加えた。抽出物の試料(0.4mL)を0.2μMフィルターを使用して濾過し、超高速高分離液体クロマトグラフィータンデム型質量分析計(UPLC−MS/MS)を使用してNNK含有量を分析した。これらの抽出物濃度から計算した試料の濃度は、試料中の「遊離型NNK」濃度に対応する。抽出混合物を処理(例えば、約130℃まで約4時間加熱することによる)し、抽出物のアリコートの濾過した後、UPLC−MS/MSによってNNK濃度を再び測定した。これらの値から試料中の「総NNK」濃度を計算することができる。「基質結合型NNK」濃度は、「総NNK」濃度と「遊離型NNK」濃度との差異である。
「総NNK」抽出の代替的な方法は、高濃度のHCl(例えば、30mLに対して3mLの37%HClを添加した)を用いた抽出混合物の酸性化と、80℃で48時間のインキュベーションとを含む。濾過およびUPLC分析の前に、320μLの抽出物に対してNaOH溶液(6N、40μL)および水酸化マグネシウム懸濁液(10%、40μL)を添加することによって酸性抽出物を中和した。
実施例2
UPLC分析
使用するカラムは、Waters Acquity BEH C18、1.7μm、2.1×50mmである。使用する溶出剤は、(A)アンモニウム重炭酸塩(10mM、アンモニアを用いてpH9.8に調整)+2%(v/v)アセトニトリル、(B)アセトニトリルである。使用した勾配は、0分-5% B、0.5分-5% B、3.3分-18.3% Bである。使用した流量は0.5mL/minである。使用したカラム温度は50℃である。
実施例3
MS/MS法
この分析は、Waters TQ分光計上で以下のMRM遷移を使用して実施された。NNK:208.2→122.2、ドウェル時間100ms、NNK−d4:212.2→126.2、ドウェル時間100ms、毛細管電圧:0.6kV、コーン電圧:25V、衝突エネルギー:11eV、ソース温度:120℃、脱溶媒温度:400℃、脱溶媒ガス流:800L/h。
実施例4
バーレーの茎の木化した組織および木化していない組織中の基質結合型NNKの分布
約2グラムの乾燥処理したバーレーたばこの葉の中央脈を、内側の木化した組織(総乾燥質量の36%)と外側の木化していない組織(総乾燥質量の64%)とに手で分離した。上述のように、これらの試料の各々では、遊離型NNK濃度および総NNK濃度は、UPLC−MSによって分析される。基質結合型NNKは、遊離型NNKと総NNK濃度との間の差異として計算される。リグニン含有量は、チオグリコール酸を用いた誘導体化に基づく測光法を使用して定量化される。(Brinkmann et al.(2002) J.Chem.Ecol.,28,2483−2501を参照のこと)。
図1の結果は、乾燥処理したバーレーの茎の木化した組織(L)および木化していない組織(NL)中の遊離型NNK、基質結合型NNK、およびリグニンの分布を示す。図2は、木化した組織(L)および木化していない組織(NL)を示す、水を加えた乾燥処理したバーレーの茎の断面である。木化した組織は、フロログルシノールを用いて赤色に着色されている。図3の結果は、亜硝酸ナトリウム溶液を用いてニトロソ化した後の、未乾燥の中央脈の木化した組織および木化していない組織の基質結合型NNK含有量を示す。
これらの結果は基質結合型NNKが主としてバーレーたばこの茎および中央脈の木化した組織中に分布していることを示している。
実施例5
フリーズドライ、グラインディングおよび、サイズ分離による、バーレー茎からの結合型NNK含有量が低い断片の濃縮
バーレー茎の試料(52g)を水(350mL)で湿らせ、フリーズドライした。得られた材料の一部(12g)を、鋼球とともに振盪する(直径2cmの鋼球2個、300rpm、15分間)ことによって挽いて、篩振とう機を用いて1mmより大〜0.25mm未満の範囲の異なる粒子サイズの断片に分離した。
図4および表1は、挽いてフリーズドライしたバーレーの茎の篩い分けの中の遊離型および基質結合型のNNK、NNN、リグニンならびにニコチンレベルを示す。図5および表1の遊離型および基質結合型NNKの分析は、粒子サイズが0.5mmより大きい断片(粒子サイズが0.5mm〜0.85mm、0.85mm〜1mm、および1mmより大きい断片を含む)中のリグニン含有量(各々の断片の乾燥質量%)および基質結合型NNK含有量の両方が低減されていることを示している。図5はリグニン含有量が基質結合型NNKとよく相関していることを示し、これによってリグニンと基質結合型NNKの共局所化が確認される。
実施例6
未乾燥TN90の中央脈およびバーレーの茎の中の基質結合型NNK前駆体の局所化
TN90の中央脈で厚膜組織および非厚膜組織中の基質結合型NNKの相対分布が測定された。リグニンと結合されている基質結合型NNKの予測は、木化した厚膜組織中のこの前駆体のより高い濃度を予測する。第二の実験では、(乾燥処理した)バーレーの茎の厚膜組織および非厚膜組織中の遊離型および基質結合型NNKの相対分布が研究された。
材料および方法
未乾燥の中央脈
15枚の成熟したTN90の葉の中央脈(近位の半分のみ)を手作業で厚膜組織(S)(中央脈の中心部)と非厚膜組織(NS)とに分離した。両者ともフリーズドライし、細かく挽いた。2つの材料の不水溶性の割合は、フリーズドライした後、各1gを1:3のメタノール/水を40mL用いて(室温で1時間)3回抽出して、不溶性材料を計量(SWおよびNSWと称する)することによって決定した。SおよびNS(n=5)中の疑似オキシニコチン(PON)およびニコチンの分析は、以下の方法を使用して測定された。細かい粉末にした植物材料(〜20mg)は、内部標準液(200ng/mL)としてPON−メチル−d3を含有するメタノール/水(4:1)を用いて室温で45分間振盪することによって抽出された。濾過(0.2μm)した後、以下の条件を使用して試料をLC−MS分析を行った。カラム:Acquity UPLC BEH C18カラム(1.7μm、50×2.1mm、Waters)、カラム温度:50℃、溶出剤:NH3を使用してpH9.8に調整された水性重炭酸アンモニウム、およびアセトニトリル(98:2、v/v、溶出剤A)、アセトニトリル(溶出剤B)、勾配:0分-0%B、0.5mL/分、0.5分-0%B、0.5mL/分、6分-30%B、0.5mL/分、MS検出:PONm/z179.2 am/z106.1、PON−メチル−d3m/z182.2 am/z106.1、UV検出:260nm。PONおよびニコチンは、それぞれ2.6分後および4.1分後に溶出した。ニコチンの定量化のために、260nmにおけるピーク面積および外部較正を使用した。S、NS、SW、およびNSW中の基質結合型NNK前駆体の含有量を見積もるために、これらの材料のアリコート(〜20mg、n=5)を、NaNO2溶液(1.5mL(水中10mg/mL))中で室温で4時間、振盪、遠心分離、および10mLの水を用いた洗浄/遠心分離を4回行うインキュベーションによってニトロソ化した。次いで、各々のニトロソ化した試料の遠心分離堆積物が、4mLのトリス−HCl緩衝液(50mM、pH7.5、100ng/mLのNNK−d4およびNNN−d4を用いて)中に取り上げられ、オートクレーブにかけられ(130℃で4時間)、そして本明細書に記述される方法を使用してNNK含有量について分析された。
乾燥処理したバーレーの茎
バーレーの茎の試料(2g=4つの約5cmの試料片)を手作業で外側の(木化していない)組織(CNS)と内側の(木化した)部分(CS)とに分離した。ミキサーミル(Retsch「Tissuelyzer」、2.5分間、50 s−1)で両方の試料を細かく挽いた。これによって、それぞれ1183mgおよび651mgのCNS粉末およびCS粉末が得られた。1.5mLのトリス緩衝液(+IS)を用いて室温で1時間約50mgのアリコート(n=5)を抽出した後、2つの試料内の遊離型NNKが決定される。総NNKは、約50mgのアリコート(n=5)の5mLのトリス−緩衝液(+IS)中でのオートクレーブ抽出(130℃、4時間)の後決定される。
結果
この実験の結果を表2および図6に示す。ニトロソ化および洗浄の後、厚膜組織(S)では、基質結合型NNKが中央脈(NS)の外側の層と比較して濃度が7倍高いことが見出された。PONおよびニコチンは、両方ともNSではSより2倍高い。これらの人工的なニトロソ化実験結果は、商業的に乾燥処理したバーレーの茎の試料の木化した(CS)および木化していない(CNS)部分での結合型NNKレベルによって裏付けられる。CSでは遊離型NNKは2倍高いが、CSでは基質結合型NNKは7倍高い。ニコチンおよびNNNレベルは、CSではCNSより高く、そしてNNKより低い。
結論
未乾燥の中央脈の木化した厚膜組織での基質結合型NNKの前駆体の高濃度の存在は、基質結合型NNKがリグニンと共有結合または非共有結合していることを示す。
本明細書で引用または記述されたあらゆる刊行物は、本出願の出願日以前に開示された関連情報を提供する。本明細書における記載は、発明者がこのような開示に先だって権利を与えられないことの承認としては解釈されない。上記の明細書で言及したすべての刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。発明についての様々な改良や変形が、本発明の範囲および精神を逸脱することなく、当業者にとって明らかとなる。本発明は特定の好ましい実施形態に関連して記述してきたが、当然のことながら、本発明は主張の通り、こうした特定の実施形態に不当に限定されるべきではない。実際に、本発明を実施するための記述された方法について、細胞生物学、分子生物学および植物体生物学の分野または関連する分野の当業者にとって明らかである様々な改良は、以下の特許請求の範囲の範囲内に収まるものであることが意図される。

Claims (10)

  1. 乾燥処理されたたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量を減少する方法であって、
    (a)乾燥処理されたたばこ植物材料を提供する工程;
    (b)工程(a)の乾燥処理されたたばこ植物材料中の少なくとも基質結合型NNKの量を測定する工程;
    (c)前記乾燥処理されたたばこ植物材料中の木化していない組織から木化した組織を機械的に分離する工程;
    (d)工程(c)の乾燥処理されたたばこ植物材料中の少なくとも基質結合型NNKの量を測定する工程;
    (e)工程(b)で測定された少なくとも基質結合型NNKのレベルを工程(d)で測定された少なくとも基質結合型NNKのレベルと比較する工程、ここで、工程(a)において提供されるたばこ植物材料に対する工程(c)で得られるたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量の低減は、たばこ植物材料中の基質結合型NNKの量が低減されていることを示す;及び
    (f)工程(a)で提供される前記乾燥処理されたたばこ植物材料と比較して、リグニンの量が低減されており、かつ基質結合型NNKの量が低減されている乾燥処理されたたばこ植物材料を得る工程、
    を含む前記方法。
  2. 乾燥処理する前にその中のリグニンの量を低減させることを含む、たばこ植物材料の乾燥処理中の基質結合型NNKの形成を低減させる方法であって、
    (a)乾燥処理されていないたばこ植物材料を提供する工程;
    (b)工程(a)の乾燥処理されていないたばこ植物材料中の少なくとも基質結合型NNKの量を測定する工程;
    (c)乾燥処理する前に、前記乾燥処理されていないたばこ植物材料中の木化していない組織から木化した組織を機械的に分離する工程;
    (d)工程(c)の乾燥処理されていないたばこ植物材料中の少なくとも基質結合型NNKの量を測定する工程;
    (e)工程(c)で提供された前記たばこ植物材料を乾燥処理する工程;
    (f)工程(b)で測定された少なくとも基質結合型NNKのレベルを工程(d)で測定された少なくとも基質結合型NNKのレベルと比較する工程、ここで、工程(a)において提供されるたばこ植物材料に対する工程(c)で得られるたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量の低減は、たばこ植物材料中の基質結合型NNKの量が低減されていることを示す;及び
    (g)リグニンの量が低減されていない対照と比較して基質結合型NNKの量が低減されている、乾燥処理されたたばこ植物材料を得る工程、
    を含む前記方法。
  3. 乾燥処理する前にその中のリグニンの量を低減させることを含む、たばこ植物材料の乾燥処理中の基質結合型NNKの形成を低減させる方法であって、
    (a)乾燥処理されていないたばこ植物材料を提供する工程;
    (b)工程(a)の乾燥処理されていないたばこ植物材料中の少なくとも基質結合型NNKの量を測定する工程;
    (c)乾燥処理される前に、前記乾燥処理されていないたばこ植物材料中の木化していない組織から木化した組織を機械的に分離する工程;
    (d)工程(c)で提供された前記たばこ植物材料を乾燥処理する工程;
    (e)工程(d)の乾燥処理されたたばこ植物材料中の少なくとも基質結合型NNKの量を測定する工程;
    (f)工程(b)で測定された少なくとも基質結合型NNKのレベルを工程(e)で測定された少なくとも基質結合型NNKのレベルと比較する工程、ここで、工程(a)において提供されるたばこ植物材料に対する工程(d)で得られるたばこ植物材料中の基質結合型NNKの量の低減は、たばこ植物材料中の基質結合型NNKの量が低減されていることを示す;及び
    (g)リグニンの量が低減されていない対照と比較して基質結合型NNKの量が低減されている、乾燥処理されたたばこ植物材料を得る工程;
    を含む前記方法。
  4. 木化していない植物組織を膨脹させるように前記たばこ植物材料を処理する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 膨脹させた植物組織と膨脹させていない植物組織とをこれらの密度の差異、および/またはこれらの強度の差異、および/またはこれらの粒子サイズの差異に基づいて分離することによってリグニンの量を低減させる、請求項4に記載の方法。
  6. 前記たばこ植物材料から少なくとも維管束、木質部、もしくは木化した厚膜組織、またはこれらの2つ以上の組み合わせを除去することによってリグニンの量を低減させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 工程(a)で提供される前記たばこ植物材料が、植物の中央脈、植物の茎、もしくは植物の葉柄、またはこれらの2つ以上の組み合わせを含む、それらから成る、あるいはそれらから本質的に成る、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 再構成たばこを製造するための方法であって、
    (i)請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法を遂行する工程と、
    (ii)工程(i)で得られた前記たばこ植物材料から再構成たばこを製造する工程とを含み、
    (iii)任意に、前記再構成たばこをたばこ製品に組み込む工程を含んでいてもよい、前記方法。
  9. たばこカットフィラーとして使用するためのたばこを調製するための方法であって、
    (a)請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法を遂行する工程と、
    (b)たばこカットフィラーとして使用するために前記たばこ植物材料を圧延し、かつ刻む工程と、を含む前記方法。
  10. たばこブレンドを形成するために少なくとも2つの異なるタイプのたばこがブレンドされる、たばこをブレンドする方法であって、
    (a)第一の乾燥処理されたたばこ植物材料を提供し、その中のリグニンの量を低減させる工程と、
    (b)前記第一の乾燥処理されたたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定し、かつ工程(a)で提供された前記第一の乾燥処理されたたばこ植物材料と比較して総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が低減されている乾燥処理されたたばこ植物材料を選択する工程と、
    (c)工程(b)で得た前記第一の乾燥処理されたたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量より高い総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を有する第二の乾燥処理されたたばこ植物材料を提供する工程であって、任意に前記第二の乾燥処理されたたばこ植物材料中の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定してもよい前記工程と、
    (d)工程(b)および工程(c)からの前記第一の乾燥処理されたたばこ植物材料および第二の乾燥処理されたたばこ植物材料を一緒にブレンドする工程であって、任意に前記ブレンドしたたばこ植物材料中の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量を測定してもよい前記工程と、
    (e)工程(c)で提供される前記第二の乾燥処理されたたばこ植物材料より前記ブレンドしたたばこ植物材料の総NNK含有量および/または基質結合型NNK含有量が低い、ブレンドしたたばこ植物材料を得る工程と、を含み、
    任意に工程(c)の後に工程(a)および工程(b)を遂行してもよい、前記方法。
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