JP6595759B2 - 再帰反射シート - Google Patents

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Description

本発明は再帰反射シートに関し、視認性を向上させる場合に好適なものである。
入射した光を光源に向かって反射する再帰反射シートはよく知られており、道路標識、工事標識等の標識類、自動車やオートバイ等の車両のナンバープレート類、あるいは、衣料、救命具等の安全資材類などに広く利用されている。
このような再帰反射シートとして、例えば下記特許文献1の蒸着型三角錐型キューブコーナー再帰反射シートが本出願人により提案されている。
この蒸着型三角錐型キューブコーナー再帰反射シートは、多数の反射素子と保持体層とからなる反射素子層、反射素子層の保持体層側の界面に設置された表面保護層、および、反射素子層の反射素子部側の界面に設置された鏡面反射層を有している。そして、鏡面反射層の金属色の影響により再帰反射シートの外観が暗くなることを防ぐために、当該表面保護層と反射素子層との間に明度改善用の印刷層が設けられている。この印刷層の印刷領域は独立した領域をなして繰り返しのパターンで設置され、当該独立印刷領域の面積は0.15mm〜30mmとなっている。
特開2001−290013号公報
ところで、上記特許文献1の再帰反射シートを表面保護層側の正面から視た場合、再帰反射シートの明度は改善しているものの、印刷層における繰り返しパターンを視認することができてしまう傾向にあり、見栄えが悪いという課題が生じた。
そこで本発明は、明度を改善しつつ、視認性を向上させ得る再帰反射シートを提供することを目的とする。
上記特許文献1の課題を解決する手法の1つとして、反射素子層より光を透過しない光透過性の半透明層を反射素子の反射側面全体にわたって印刷する手法が考えられた。この手法により得られる再帰反射シートにおいて使用時の再帰反射性能を保持するためには、反射素子の反射側面全体にわたって半透明層を印刷する際に、半透明層の厚みを一定以下の厚みとすることや半透明層に含まれる着色剤の含有量を一定以下にすることが要求される。
しかしながら、半透明層の厚みを一定以下の厚みを維持しながら均一に半透明層を印刷することや半透明層に含まれる着色剤を層中に均一に分布させながら印刷することは困難であり、当該半透明層の厚みや着色剤の分布にムラが生じると、そのムラに起因して色ムラが生じ、かえって見栄えが悪くなる場合があった。そこで本発明者らはさらに鋭意検討を重ね本発明に至った。
本発明の再帰反射シートは、キューブコーナー型の反射素子部と複数の前記反射素子部を保持する保持体層部とを有する光透過性の再帰反射層と、前記再帰反射層の前記保持体層部側の界面である一面側に所定模様で設けられる、光不透過性の不透明層と、前記再帰反射層の前記反射素子部側の界面である他面に設けられる鏡面反射層と、を備える。
前記再帰反射シートを前記不透明層側の正面から視た場合、前記不透明層は、前記再帰反射層の前記一面を部分的に覆い、前記不透明層の面積の前記一面の面積に対する比率は、50%以上80%以下であり、前記一面を1mm四方の単位領域で区分けした時に、前記単位領域における前記不透明層の面積の前記単位領域の面積に対する比率が50%以上である不透明単位領域を有し、前記不透明単位領域の個数の前記単位領域の全個数に対する比率は、95.0%以上であることを特徴とする。
本発明の再帰反射シートでは再帰反射層の一面に対して上述の関係をもって不透明層の所定模様が設けられることで、使用時に要する再帰反射性能を保持しながらも、再帰反射層の前記一面における不透明層で覆われている部分と覆われていない部分との明暗差を小さくでき、当該不透明層の模様が認識されることを低減できることが分かった。したがって、再帰反射シートにおける保持体層部側の一面に所定模様の不透明層が設けられていても、あたかもその模様がないように再帰反射シートの一面を明瞭に視認させることができ、見栄えが良くなる。こうして、明度を改善しつつ、再帰反射シートの視認性を向上させることができる。
また、前記再帰反射層の前記一面側に設けられ、前記再帰反射シートを前記正面から視た時に、前記一面のうち前記不透明層が覆われていない部分を覆い、前記再帰反射層より光を透過しない光透過性の半透明層をさらに備えることが好ましい。
このような半透明層が備えられた場合、不透明層で覆われている部分と、当該不透明層で覆われていない部分との明暗差が小さくなるため、再帰反射シートにおける保持体層部側の一面の見栄えがより良くなる。
また、前記半透明層は、前記再帰反射シートを前記正面から視た時に、前記不透明層をもさらに覆うことが好ましい。このようにした場合、不透明層が覆われていない部分だけを半透明層によって覆う場合に比べ、不透明層で覆われている部分と、当該不透明層で覆われていない部分との明暗差がさらに小さくなる。したがって、再帰反射シートにおける保持体層部側の一面の見栄えがより一段と良くなる。
また、前記半透明層の厚みは前記不透明層の厚みより小さいことが好ましい。このようにした場合、半透明層が不透明層の形状に沿うように再帰反射シートの一面に設けられるため、不透明層の模様の輪郭部近傍における半透明層が、不透明層間に設けられる半透明層より厚くなる。そのため、不透明層で覆われている部分と、不透明層の模様の輪郭部近傍に設けられる半透明層で覆われている部分と、不透明層間に設けられる半透明層で覆われている部分ができるため、半透明層の厚みが不透明層の厚みより大きい場合に比べ、不透明層で覆われている部分と、当該不透明層で覆われていない部分との明暗差がさらに小さくなるとともに、不透明層の模様の輪郭部をぼやかすことができる。したがって、再帰反射シートにおける保持体層部側の一面の見栄えがより一段と良くなる。
以上のように本発明によれば、明度を改善しつつ、視認性を向上させ得る再帰反射シートを提供することができる。
第1実施形態における再帰反射シートの断面の様子を示す図である。 再帰反射シートを不透明層側の正面から視た場合の様子を示す図である。 再帰反射シートを不透明層側の正面から視た場合の再帰反射層の一面と不透明層との関係の説明に供する図である。 再帰反射シートに入射する光の様子を示す図である。 第2実施形態の不透明層を図2と同じ視点で示す図である。 半透明層が設けられた再帰反射シートを図1と同じ視点で示す図である。 図6の半透明層とは異なる半透明層が設けられた再帰反射シートを図1と同じ視点で示す図である。
本明細書において、「視認性」とは、再帰反射シートを表面側から視認した際に、不透明層の所定模様を模様として認識せずに、再帰反射シートの全表面が不透明層と同系色の単一層で覆われているかのように認識できる性能を意味する。
(1)第1実施形態
本発明に好適となる第1実施形態について図面を用いながら詳細に説明する。図1は、第1実施形態における再帰反射シートを示す図である。図1に示すように、本実施形態における再帰反射シート1は、再帰反射層10、不透明層20、表面保護層30、鏡面反射層40および粘着剤層50を主な構成要素として備える。
再帰反射層10は、キューブコーナー型の反射素子部11と、複数の反射素子部11を保持する保持体層部12とを一体化した単一の層であり、当該保持体層部12側から入射した光を複数の反射素子部11側の界面F1で再帰反射させる。
保持体層部12はシート状の層をなす部分であり、当該部分の一面上に複数の反射素子部11が形成される。なお、三角錐や六角錐などの反射素子部11を最密充填状に形成して再帰反射層10が採用された場合、反射性能が優れるので好ましい。このような再帰反射層10は、例えば、特開2008−70898に開示されている。
再帰反射層10の材料としては、光学的特性に優れたものがよい。例えば、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、フッ化ビニリデン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂などが挙げられる。
不透明層20は、再帰反射層10の保持体層部12側の界面である一面F2側に所定模様で設けられ、可視光を透過しない不透明の層とされる。この不透明層20は印刷により形成されることが好ましい。不透明層20の材料は、樹脂成分、着色剤の他に、必要に応じて、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、架橋剤等の各種添加剤を配合しても良く、粘度調整等のために溶剤を配合してもよい。
不透明層20の材料のうち樹脂成分としては、特に限定されるものではないが、着色剤の分散性とその安定性、溶剤に対する溶解性、耐候性、印刷適性、フィルムとの密着性等の優れるメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられ、これらを単独または、2種以上組み合わせて共重合したものを使用できる。
不透明層20の材料のうち着色剤としては、特に限定されるものではないが、白色の有機顔料や無機顔料等が挙げられる。白色の無機顔料としては、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛等を挙げることができる。
表面保護層30は、不透明層20と、再帰反射層10の保持体層部12側の一面F2において不透明層20が設けられていない部分とを保護する光透過性の層であり、当該部分および不透明層20を覆うように設けられる。この表面保護層30の材料としては、例えば、再帰反射層10と同様のものが挙げられる。なお、表面保護層30は、再帰反射シート1の外部から光が入射する側の層とされる。
鏡面反射層40は、再帰反射層10の反射素子部11側の界面F1に設けられる層である。この鏡面反射層40の材料としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、ニッケルなどが挙げられる。
粘着剤層50は、鏡面反射層40において再帰反射層10に対向する一方の面とは逆側の他方の面に積層される。この粘着剤層30の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ニトリルゴム系樹脂、シリコーンゴム系樹脂などが挙げられる。
なお、再帰反射シート1が未使用時である場合には、粘着剤層50において鏡面反射層40に対向する一方の面とは逆側の他方の面に剥離層60が積層され、当該粘着剤層50にゴミなどが付着することが防止される。一方、再帰反射シート1が使用時である場合には、剥離層60は粘着剤層50から剥離される。
図2は、再帰反射シートを不透明層側の正面から視た場合の様子を示す図である。なお、理解容易のため、図2における不透明層20は斜線を付している。図2に示すように、不透明層20は、再帰反射層10の保持体層部12側の一面F2を部分的に覆い、独立した複数の領域で構成されている。
なお、不透明層20を構成する各領域は、図2の例では円形状になっているが、当該領域の全部または一部の形状を例えば矩形状や台形状など種々の形状に変更しても良い。また、不透明層20を構成する各領域の大きさは、図2の例では同じになっているが異なっていても良い。さらに、図2の例では不透明層20を構成する各領域が所定間隔ごとに行方向および列方向に沿って並べて配置されているが、当該不透明層20を構成する各領域がランダムに配置されていても良い。
このような不透明層20の面積の、再帰反射層10における保持体層部12側の一面F2の面積に対する比率は、50%以上80%以下とされる。すなわち、再帰反射層10の一面F2の面積をAとし、不透明層20の面積をBとした場合、(B/A)×100が50%以上80%以下である。なお、不透明層20の面積は、再帰反射層10の一面F2のうち、不透明層20を構成する各領域で覆われている部分の面積の総和のことである。
図3は、再帰反射シートを不透明層側の正面から視た場合の再帰反射層の一面と不透明層との関係の説明に供する図である。なお、理解容易のため、図3における不透明層20は斜線を付している。
図3に示すように、再帰反射層10の保持体層部12側の一面F2を1mm四方の単位領域ARで区分けした時に、不透明層20は、単位領域ARにおける不透明層20の面積の、単位領域ARの面積に対する比率が50%以上である不透明単位領域を有する。すなわち、単位領域ARの面積をCとし、当該単位領域ARにおける不透明層20の面積をDとした場合、(D/C)×100が50%以上の不透明単位領域を有する。いいかえると、不透明層20を50%以上占める単位領域ARが不透明単位領域である。
また、不透明単位領域の個数の、単位領域ARの全個数に対する比率は、95.0%以上とされる。すなわち、単位領域ARの全個数をEとし、不透明単位領域の個数をFとした場合、(F/E)×100が95.0%以上である。なお、不透明単位領域の個数は、不透明層20を50%以上占める単位領域ARの個数のことである。
図4は、再帰反射シートに入射する光の様子を示す図である。図4に示すように、再帰反射シート1の保持体層部12側の一面F2は不透明層20によって部分的に覆われている。このため、再帰反射シート1の外部からその再帰反射層10の一面F2において不透明層20で覆われていない部分に向かう光L1は、保持体層部12に入射し、反射素子部11の界面F1で再帰反射し、当該入射部分から出射する。一方、再帰反射シート1の外部からその再帰反射層10の一面F2において不透明層20で覆われている部分に向かう光L2は、不透明層20で遮られて保持体層部12には入射しない。
したがって、再帰反射シート1の一面F2では、不透明層20で覆われている部分が暗くなり、当該不透明層20で覆われていない部分が明るくなる。
本実施形態の不透明層20は、上述したように、再帰反射シート1を不透明層20側の正面から視た場合に、当該再帰反射シート1における再帰反射層10の一面F2と所定の関係となっている。
すなわち、再帰反射層10の一面F2に対する不透明層20の面積の比率が50%以上80%以下である。また、再帰反射層10の一面F2を1mm四方の単位領域ARで分割した場合における単位領域ARの全個数に対する、不透明層20を50%以上占める単位領域AR(不透明単位領域)の個数の比率は95.0%以上である。
このような再帰反射シート1を不透明層20側の正面から視た場合、使用時に要する再帰反射シート1の再帰反射性能を保持しながらも、不透明層20で覆われている部分と、当該不透明層20で覆われていない部分との明暗差が小さくでき、当該不透明層の模様が認識されることを低減できる。
したがって、本実施形態の再帰反射シート1によれば、再帰反射シート1における保持体層部12側の一面に所定模様の不透明層20が設けられていても、当該不透明層20における再帰反射層10の一面F2との関係が上述の関係とされていることで、あたかもその模様がないように再帰反射シート1の一面F2を明瞭に視認させることができ、見栄えが良くなる。こうして、明度を改善しつつ、再帰反射シート1の視認性を向上させることができる。
(2)第2実施形態
本発明に好適となる第2実施形態について図面を用いながら詳細に説明する。ただし、第2実施形態における再帰反射シートの構成要素のうち第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、同一の参照符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
本実施形態における再帰反射シートでは、再帰反射層10の保持体層部12側の界面である一面F2側に設けられる不透明層20の設置態様が第1実施形態と異なっている。
図5は、第2実施形態の不透明層を図2と同じ視点で示す図である。なお、理解容易のため、図5における不透明層20は斜線を付している。図5に示すように、本実施形態の不透明層20は、再帰反射層10の保持体層部12側の一面F2を部分的に覆い、当該一面F2側に所定模様で設けられている点では、第1実施形態における不透明層20の設置態様と共通する。
一方、第1実施形態の不透明層20は独立した複数の領域で構成されていたのに対し、本実施形態の不透明層20は独立した複数の領域を区画している。すなわち、再帰反射層の一面F2において、不透明層20が覆って暗くなる部分と、当該不透明層20が覆われずに明るくなる部分とが、第1実施形態と第2実施形態とで反対となっている。
なお、再帰反射シートを本実施形態の不透明層20側の正面から視た場合に、当該本実施形態の不透明層20と、再帰反射シートにおける再帰反射層10の一面F2との関係は上記第1実施形態と同じ関係となっている。
すなわち、再帰反射層10の一面F2に対する不透明層20の面積の比率が50%以上80%以下である。また、再帰反射層10の一面F2を1mm四方の単位領域ARで分割した場合における単位領域ARの全個数に対する、不透明層20を50%以上占める単位領域AR(不透明単位領域)の個数の比率は95.0%以上である。
このような本実施形態における再帰反射シートによれば、上記第1実施形態と同様に、再帰反射シートにおける保持体層部12側の一面に所定模様の不透明層20が設けられていても、あたかもその模様がないように再帰反射シートの一面F2を明瞭に視認させることができ、見栄えが良くなる。こうして、明度を改善しつつ、再帰反射シートの視認性を向上させることができる。
(3)他の実施形態
以上、実施形態が一例として説明された。しかしながら本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、図6に示すように、再帰反射シートを不透明層20側の正面から視た場合に、当該再帰反射層10の一面F2側において不透明層20が覆われていない部分と、当該不透明層20とを覆うように、再帰反射層10より光を透過しない光透過性の半透明層70が設けられていても良い。
半透明層70の材料としては、例えば、樹脂成分、着色剤の他に、必要に応じて、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、架橋剤等の各種添加剤を配合しても良く、粘度調整等のために溶剤を配合してもよい。
半透明層70の材料のうち樹脂成分としては、特に限定されるものではないが、着色剤の分散性とその安定性、溶剤に対する溶解性、耐候性、印刷適性、フィルムとの密着性等の優れるメラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、結晶性樹脂であるポリオレフィン樹脂やナイロン樹脂が挙げられ、これらを単独または、2種以上組み合わせて共重合したものを使用できる。
半透明層70の材料のうち着色剤としては、特に限定されるものではないが、白色の有機顔料や白色の無機顔料等が挙げられる。白色の無機顔料としては、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛等を挙げることができる。
このような半透明層70が設けられた場合、不透明層20で覆われている部分と、当該不透明層20で覆われていない部分との明暗差がさらに小さくなるため、再帰反射シートにおける保持体層部12側の一面の見栄えがより良くなる。
なお、半透明層70の厚みTH1は、図6に示すように、不透明層20の厚みTH2より小さい場合が好ましい。このようにした場合、半透明層70が不透明層20の形状に沿うように再帰反射シートにおける保持体層部12側の一面に設けられるため、不透明層20の模様の輪郭部近傍における半透明層70が、不透明層20間に設けられる半透明層70より厚くなる。そのため、不透明層20で覆われている部分と、不透明層20の模様の輪郭部近傍に設けられる半透明層70で覆われている部分と、不透明層20間に設けられる半透明層70で覆われている部分ができる。したがって、半透明層70の厚みTH1が不透明層の厚みTH2より大きい場合に比べ、不透明層20で覆われている部分と、当該不透明層20で覆われていない部分との明暗差がさらに小さくなるとともに、不透明層20の模様の輪郭部をぼやかすことができる。したがって、再帰反射シートにおける保持体層部側の一面の見栄えがより一段と良くなる。ただし、半透明層70の厚みTH1が不透明層の厚みTH2より大きくても、当該半透明層70がない場合に比べると、不透明層20で覆われている部分と、当該不透明層20で覆われていない部分との明暗差がより小さくなり見栄えが良い。
また、図6に示す半透明層70に代えて、図7に示すように、再帰反射層10の一面F2のうち不透明層20が覆われていない部分だけを覆う半透明層80が設けられていても良い。ただし、図6に示す半透明層70は、図7に示す半透明層80に比べ、不透明層20で覆われている部分と、当該不透明層20で覆われていない部分との明暗差がより小さくなり見栄えが良い。
さらに、不透明層20で覆われている部分と、当該不透明層20で覆われていない部分との明暗差をより小さくする観点では、当該再帰反射層10の透過率を1とした場合に半透明層70の全光線透過率が70%以上90%以下であることが好ましい。なお、半透明層70の全光線透過率は、着色剤の含有量を変更することにより、調整することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
不透明層20の面積の、再帰反射層10の一面F2に対する比率、および、不透明層20を50%以上占める単位領域AR(不透明単位領域)の個数の、単位領域ARの全個数に対する比率を異ならせた上記第1実施形態の再帰反射シートを複数用意した。また、これら再帰反射シートのある1つの再帰反射シートの比率と同程度の比率となる上記第2実施形態の再帰反射シートを用意した。そして、各々用意した再帰反射シートの視認性、再帰反射性能および明度を得た結果を下記表1に示す。
Figure 0006595759
なお、上記表1における視認性、再帰反射性能および明度は、下記の方法によりそれぞれ得ている。
<視認性>
所定の室内において再帰反射シートとデジタルカメラとを5mの距離を隔てて配置した状態で、当該再帰反射シートをデジタルカメラで撮影し、その撮影により得られた画像をモノクロ変換により2値画像を生成する。そして、2値画像において再帰反射シートに対応する黒画素部分の占有面積を算出し、その黒画素部分の占有面積をもって再帰反射シートの視認性を評価した。
具体的には、黒画素部分の占有面積が5%未満の場合には再帰反射シートの視認性を◎とし、黒画素部分の占有面積が5%以上20%未満の場合には再帰反射シートの視認性を○とした。また、黒画素部分の占有面積が20%以上20%未満の場合には再帰反射シートの視認性を△とし、黒画素部分の占有面積が40%以上の場合には再帰反射シートの視認性を×とした。
なお、室内の平均照度は300lx、室内温度は23℃、室内湿度は50%とした。また、再帰反射シートは150mm×150mmとした。さらに、デジタルカメラにおけるCMOSサイズは1/2.3インチとし、有効画素数は1640万画素とし、焦点距離は35mm版換算で50mmとした。モノクロ変換方法は、モノクロ変換すべき画像の輝度平均を基準値とし、当該画像の各画素が基準値以上の場合には黒画素とし、基準値未満の場合には白画素とした。
<再帰反射性能>
再帰反射性能測定器として、ガンマーサイエンティフィック社製「モデル920」を用い、100mm×100mmの再帰反射シートをJIS Z−9117に準じて、観測角0.2度、入射角5度により適宜の5点について測定し、それら測定値の平均値をもって再帰反射シートの再帰反射能とした。
具体的には、平均値が600以上の場合には再帰反射シートの再帰反射能を◎とし、平均値が300以上600未満の場合には再帰反射シートの再帰反射能を○とした。また、平均値が200以上300未満の場合には再帰反射シートの再帰反射能を△とし、平均値が200未満の場合には再帰反射シートの再帰反射能を×とした。
<明度>
色相測定器として、日本電色(株)製「SE−2000」を用い、直径50mmの円の再帰反射シートをJIS Z−9117に準じて、適宜の5点について測定し、それら測定値をXYZ表示系で表し、Y値の平均値をもって再帰反射シートの明度を評価した。
具体的には、平均値が60以上の場合には再帰反射シートの明度を◎とし、平均値が40%以上60%未満の場合には再帰反射シートの明度を○とした。また、平均値が35%以上40%未満の場合には再帰反射シートの明度を△とし、平均値が35%未満の場合には再帰反射シートの明度を×とした。
上記表1の比較例1〜3と、実施例1〜7との対比によれば、再帰反射層10の一面F2に対する不透明層20の面積の比率が50%以上80%以下、かつ、単位領域ARの全個数に対する不透明単位領域の個数の比率が95%以上である場合には、視認性、再帰反射性能および明度が良好であることが分かった。
また、上記表1の実施例4と実施例5との対比によれば、不透明層20で覆われている部分と、当該不透明層20で覆われていない部分とを覆う半透明層70が設けられた場合、当該半透明層70が設けられていない場合に比べ、視認性が良好であることが分かった。
なお、上記表1に示していないが、再帰反射層10の一面F2側において不透明層20が覆われていない部分と、当該不透明層20とを覆う半透明層70が設けられた場合、当該不透明層20で覆われていない部分だけを覆う半透明層が設けられた場合に比べ、視認性が良好であることが分かっている。
1・・・再帰反射シート
10・・・再帰反射層
11・・・反射素子部
12・・・保持体層部
20・・・不透明層
30・・・表面保護層
40・・・鏡面反射層
50・・・粘着剤層
70,80・・・半透明層

Claims (7)

  1. キューブコーナー型の反射素子部と複数の前記反射素子部を保持する保持体層部とを有する光透過性の再帰反射層と、
    前記再帰反射層の前記保持体層部側の界面である一面側に所定模様で設けられる、光不透過性の不透明層と、
    前記再帰反射層の前記反射素子部側の界面である他面に設けられる鏡面反射層と、
    を備える再帰反射シートにおいて、
    前記再帰反射シートを前記不透明層側の正面から視た場合、
    前記不透明層は、前記再帰反射層の前記一面を部分的に覆い、
    前記一面のうち直径50mmの円の面積以上の部分における前記不透明層の面積の前記部分の面積に対する比率は、50%以上80%以下であり、
    前記部分の全体を1mm四方の単位領域で区分けした時に、
    前記単位領域における前記不透明層の面積の前記単位領域の面積に対する比率が50%以上である1mm四方の不透明単位領域を有し、
    前記不透明単位領域の個数の前記単位領域の全個数に対する比率は、95.0%以上である
    ことを特徴とする再帰反射シート。
  2. 前記不透明層は、前記反射素子部の形状とは無相関に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の再帰反射シート。
  3. 前記単位領域のそれぞれにおいて、前記不透明層の少なくとも1つの全周が光透過性の層に囲まれている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の再帰反射シート。
  4. 前記単位領域のすべてが前記不透明単位領域であり、
    当該不透明単位領域のそれぞれにおいて、前記単位領域における前記不透明層の面積の前記単位領域の面積に対する比率が50%以上100%未満とされる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の再帰反射シート。
  5. 前記再帰反射層の前記一面側に設けられ、前記再帰反射シートを前記正面から視た時に、前記一面のうち前記不透明層が覆われていない部分を覆い、前記再帰反射層より光を透過しない光透過性の半透明層をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の再帰反射シート。
  6. 前記半透明層は、前記再帰反射シートを前記正面から視た時に、前記不透明層をもさらに覆う
    ことを特徴とする請求項5に記載の再帰反射シート。
  7. 前記半透明層の厚みは前記不透明層の厚みより小さい
    ことを特徴とする請求項6に記載の再帰反射シート。
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