JP6594316B2 - アルミニウム合金製品及び該製品を製造する方法 - Google Patents

アルミニウム合金製品及び該製品を製造する方法 Download PDF

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Description

本願は、2014年9月6日に出願された米国仮出願番号第61/874828号(発明の名称「アルミニウム合金製品及び該製品を製造する方法」)の利益を主張し、当該出願は、引用を以てその全体が全ての目的のために本明細書に組み込まれるものとする。
この明細書で詳述する製品及び方法は、アルミニウム合金に関する。
アルミニウム合金及びアルミニウム合金を製造する方法は知られている。
幾つかの実施形態において、本発明は、アルミニウム合金ストリップを含む製品であって、該アルミニウム合金ストリップが、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFe、を含む。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、各々が3μmよりも小さい特定の等価直径である小粒子を含み、前記特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。
幾つかの実施形態において、前記少なくとも0.8重量%のMn、又は前記少なくとも0.6重量%のFe、又は前記少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeは、アルミニウム合金ストリップ内で、過共晶組成を達成できるレベルで含まれる。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.1重量%以下である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.01重量%以下である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は、0.3μm〜0.5μmの範囲である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.5μmであり、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.03粒子である。他の実施形態において、製品は、缶本体ストック及び缶エンドストックからなる群から選択される。
幾つかの実施形態において、本発明は、アルミニウム合金ストリップを含み、該アルミニウム合金ストリップは、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFe、を含む。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、小粒子を含み、各小粒子は特定の等価直径を有する。他の実施形態において、特定の等価直径は、1μmよりも小さく、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍で少なくとも0.2%である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、少なくとも0.65%である。さらに他の実施形態において、特定の等価直径は、0.5μm〜0.85μmの範囲である。幾つかの実施形態において、前記少なくとも0.8重量%のMn、又は前記少なくとも0.6重量%のFe、又は前記少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeは、アルミニウム合金ストリップ内で、過共晶組成を達成できるレベルで含まれる。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.05重量%以下である。
幾つかの実施形態において、方法は、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを有する過共晶アルミニウム合金を選択することを含む。複数の実施形態において、方法は、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
他の実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。幾つかの実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
さらに他の実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金をある速度で一対のロールに供給することを含む。幾つかの実施形態において、ロールは、ニップを形成するように構成され、速度は50〜300フィート/分の範囲である。
幾つかの実施形態において、方法は、過共晶アルミニウム合金を凝固させて、各ロールに隣接して固体外側部と、前記固体外側部間に半固体中心部を生成し、ニップ内で中心部を凝固させて鋳造品を形成することをさらに含む。
幾つかの実施形態において、方法は、アルミニウム合金ストリップを形成するために、鋳造品に十分な熱間圧延、冷間圧延及び/又はアニーリングを行なうことをさらに含む。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、該アルミニウム合金ストリップの表面近傍に小粒子を含み、各小粒子は、3μmより小さい特定の等価直径を有し、前記特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。
添付の図面を参照して本発明をさらに説明する。幾つかの図を通じて、同様な構造は同様な符号を付してある。示される図は必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を例示する際に強調されているものもある。さらに、幾つかの特徴は、特定の構成要素を詳細に示すために誇張されているものもある。
図1は、本発明の幾つかの実施形態の特徴を示す写真である。
図2は、図1の一部分を拡大して示す。
図3は、本発明の幾つかの実施形態について、単位面積当たりの粒子計測数プロファイルを示す。
図4は、本発明の幾つかの実施形態の体積分率プロファイルを示す。
図5は、本発明の幾つかの実施形態について、様々な温度に100時間曝露された後の引張降伏強度を示す。
図6は、本発明の幾つかの実施形態について、様々な温度に500時間曝露された後の引張降伏強度を示す。
図7は、本発明の幾つかの実施形態について、様々な温度に500時間曝露された後の最大引張強度を示す。
図8は、本発明の幾つかの実施形態について、様々な温度に500時間曝露された後の高温引張強度を示す。
図9は、アルミニウム合金ストリップを製造する方法の一実施形態を示す。
図10は、連続鋳造工程の特徴を示す。
図11は、連続鋳造工程の特徴を示す。
図12は、インゴットの特徴を示す写真である。
図13は、本発明の幾つかの実施形態の特徴を示す写真である。
図14は、図12の写真の二値画像である。
図15は、図13の写真の二値画像である。
図16は、図14の二値画像について、非粒子画素を除去した後の画像である。
図17は、図15の二値画像について、非粒子画素を除去した後の画像である。
図18は、試料の調製に用いられるパックマウントの限定しない実施例を示す。
図面は、この明細書の一部を構成し、本発明の例示的実施形態を含み、それら実施形態の様々な目的及び特徴を例示する。さらに、図面は必ずしも縮尺通りではなく、特定の構成要素を詳細に示すために誇張されているものもある。また、図面に示されるあらゆる測定値、仕様等は、例示のためであって、限定するものではない。それゆえ、この明細書に記載された具体的な構造及び機能の詳細は限定するものと解されるべきでなく、当該分野の専門家に対して本発明が様々に利用できることを説明するための単なる基礎にすぎない。
本発明を、添付の図面を参照してさらに説明するが、幾つかの図を通じて、同様な構造には同様な符号が付されている。示される図は必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理を例示する際に強調されているものもある。さらに、幾つかの特徴は、特定の構成要素を詳細に示すために誇張されているものもある。
図は、この明細書の一部を構成し、本発明の例示的実施形態を含み、それら実施形態の様々な目的及び特徴を例示する。さらに、図は必ずしも縮尺通りではなく、特定の構成要素を詳細に示すために誇張されているものもある。また、図面に示されるあらゆる測定値、仕様等は、例示のためであって、限定するものではない。それゆえ、この明細書に記載された具体的な構造及び機能の詳細は限定するものと解されるべきでなく、当該分野の専門家に対して本発明が様々に利用できることを説明するための単なる基礎にすぎない。
開示されたこれら利点及び改良の中で、この発明の他の目的及び利点は、添付の図面と共に記載される以下の説明から明らかであろう。本発明の詳細な実施形態が開示されるが、開示された実施形態は、様々な形態で具現化される発明の単なる例示にすぎないことは理解されるべきである。また、発明の様々な実施形態と共に示される実施例の各々は、例示のためであって、限定するものではない。
明細書及び特許請求の範囲を通じて、以下に記載する用語は、明示的に記載されていないときは、関連づけられた意味を有する。この明細書で用いられる「一実施形態」及び「幾つかの実施形態」という用語は、必ずしも同じ実施形態を意味しない。また、この明細書で用いられる「他の実施形態」及び「幾つかの他の実施形態」という用語は、必ずしも異なる実施形態を意味しない。以下に記載されるように、本発明の様々な実施形態は、発明の範囲又は精神から逸脱することなく、容易に組み合わされることができる。
さらに、この明細書で用いられる「又は(or)」の用語は、明示的に記載されていないときは、「及び/又は(and/or)」と同等である。この明細書で用いられる「に基づいて(based on)」という用語は、明示的に記載されていないときは、記載されていない追加のファクターに基づくこを許容するものとする。さらに、明細書を通じて、「1つ」を明示しないときは、複数を含むものとする。また、「中に(in)」という用語は、「中」及び「接触状態(on)」を含むものとする。
一実施形態において、製品は、アルミニウム合金ストリップを含み、該アルミニウム合金ストリップは、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを含み、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まず、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、小粒子を含み、各小粒子は特定の等価直径を有し、特定の等価直径は、3μmよりも小さく、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。
他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも30μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも10μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。
幾つかの実施形態において、前記少なくとも0.8重量%のMn、又は前記少なくとも0.6重量%のFe、又は前記少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeは、アルミニウム合金ストリップ内で、過共晶組成を達成できる濃度で含まれる。
一実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.1重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.05重量%以下である。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.01重量%以下である。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.005重量%以下である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径は、少なくとも0.3μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は、0.3μm〜0.5μmの範囲である。
一実施形態において、特定の等価直径は0.5μmであり、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.03粒子である。
他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、平方マイクロメートル当たり少なくとも0.02粒子である。さらに他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、平方マイクロメートル当たり少なくとも0.04粒子である。他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、平方マイクロメートル当たり0.043〜0.055粒子である。
幾つかの実施形態において、製品は缶本体ストックである。他の実施形態において、製品は缶エンドストックである。さらに他の実施形態において、製品は高温用途での使用に適している。
幾つかの実施形態において、アルミニウムストリップは、少なくとも1.6重量%のMn及びFeを含む。幾つかの実施形態において、アルミニウムストリップは、少なくとも1.8重量%のMn及びFeを含む。幾つかの実施形態において、アルミニウムストリップは、少なくとも2.0重量%のMn及びFeを含む。幾つかの実施形態において、アルミニウムストリップは、少なくとも2.5重量%のMn及びFeを含む。さらに他の実施形態において、アルミニウムストリップは、少なくとも3.0重量%のMn及びFeを含む。
一実施形態において、製品は、アルミニウム合金ストリップを含み、該アルミニウム合金ストリップは、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを含み、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、小粒子を含み、各小粒子は特定の等価直径を有し、特定の等価直径は、1μmよりも小さい。そして、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍で少なくとも0.2%である。
一実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、少なくとも0.65%である。他の実施形態において、特定の等価直径は、0.85μmである。さらに他の実施形態において、特定の等価直径は、0.5μm〜0.85μmの範囲である。
さらなる実施形態において、前記少なくとも0.8重量%のMn、又は前記少なくとも0.6重量%のFe、又は前記少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeは、アルミニウム合金ストリップ内で、過共晶組成を達成できる濃度で含まれる。
さらに他の実施形態において、製品は、アルミニウム合金ストリップを含み、該アルミニウム合金ストリップは、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを含み、各小粒子は特定の等価直径を有し、特定の等価直径は、1μmよりも小さく、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍で少なくとも0.2%であり、アルミニウム合金ストリップ及び対照材料(reference material)が75°F以上の温度に100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1の引張降伏強度は、対照材料の第2の引張降伏強度よりも大きく、対照材料はT87テンパーを有するアルミニウム合金2219である。
他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップ及び対照材料は75°Fの温度で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1の引張降伏強度は、対照材料の第2の引張降伏強度よりも少なくとも5%大きい。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップ及び対照材料が75°Fの温度で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1の引張降伏強度は、対照材料の第2の引張降伏強度よりも少なくとも10%大きい。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップ及び対照材料が75°Fの温度で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1の引張降伏強度は、対照材料の第2の引張降伏強度よりも少なくとも15%大きい。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップ及び対照材料が75°Fの温度で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1の引張降伏強度は、対照材料の第2の引張降伏強度よりも少なくとも20%大きい。本発明の幾つかの実施形態のアルミニウム合金ストリップとT87テンパーを有するアルミニウム合金2219の対照材料が75°Fの温度で500時間曝露されたときも、上記したように、75°Fで100時間曝露されたときと同様な関連性のある結果を生ずると考えられる。例えば、一実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°F以上の温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの第1の引張降伏強度は対照材料の第2の引張降伏強度よりも少なくとも5%大きい。
幾つかの実施形態において、製品は、アルミニウム合金ストリップを含み、該アルミニウム合金ストリップは、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを含み、各小粒子は特定の等価直径を有し、特定の等価直径は、1μmよりも小さく、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍で少なくとも0.2%であり、アルミニウム合金ストリップが75°F以上の温度で500時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも35ksiである。
他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも40ksiである。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも45ksiである。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも50ksiである。
幾つかの実施形態において、製品は、アルミニウム合金ストリップを含み、該アルミニウム合金ストリップは、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを含み、各小粒子は特定の等価直径を有し、特定の等価直径は、1μmよりも小さく、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍で少なくとも0.2%であり、アルミニウム合金ストリップが75°Fより高温に500時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、特定の温度におけるASTM E21による測定で少なくとも15ksiである。
一実施形態において、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、特定の温度におけるASTM E21による測定で少なくとも20ksiである。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、特定の温度におけるASTM E21による測定で少なくとも25ksiである。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、特定の温度におけるASTM E21による測定で少なくとも30ksiである。
幾つかの実施形態において、製品は以下の成分からなるアルミニウム合金ストリップを含む。
0.8〜8.0重量%のMn;
0.6〜5.0重量%のFe;
0.15〜1.0重量%のSi;
0.15〜1.0重量%のCu;
0.8〜3.0重量%のMg;
最大0.5重量%のZn;及び
最大0.05重量%の酸素;
残部アルミニウム及びび他の元素。
アルミニウム合金ストリップにおける前記他の元素は、どの元素も0.25重量%以下であり、合計量では0.50重量%以下である。アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まず、各々が3μmよりも小さい特定の等価直径である小粒子を含み、前記特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。
幾つかの実施形態において、方法は、(i)少なくとも0.8重量%のMn; 又は(ii)少なくとも0.6重量%のFe; 又は(iii)少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを有する過共晶アルミニウム合金を選択し、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
幾つかの実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも40μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
幾つかの実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも30μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
他の実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
さらに他の実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも40μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
幾つかの実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を十分な速度で鋳造して、表面近傍に少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない鋳造品を得ることを含む。
幾つかの実施形態において、鋳造ステップは、過共晶アルミニウム合金を50〜300フィート/分の速度で、ニップを形成するように構成された一対のロールに供給し、過共晶アルミニウム合金を凝固させて、各ロールに隣接して固体外側部と、前記固体外側部間に半固体中心部を生成し、ニップ内で中心部を凝固させて鋳造品を形成することを含む。
さらに他の実施形態において、方法は、アルミニウム合金ストリップを形成するために、鋳造品に十分な熱間圧延、冷間圧延及び/又はアニーリングを行なうことを含み、アルミニウム合金ストリップは、該アルミニウム合金ストリップの表面近傍に小粒子を含み、各小粒子は、3μmより小さい特定の等価直径を有し、前記特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。一実施形態において、方法は、(i)鋳造品を熱間圧延して第1圧延製品を形成し、及び(ii)前記第1圧延製品を冷間圧延して第2圧延製品を形成することを含む。前記実施形態において、方法は、(iii)第2圧延製品をアニーリングしてアニール製品を生成することを含む。他の実施形態において、第2圧延製品は850°Fで3時間アニーリングされる。さらに他の実施形態において、第2圧延製品は850°Fで3時間バッチアニーリングされる。他の実施形態において、第2圧延製品は850°Fで4時間バッチアニーリングされる。
さらに他の実施形態において、前記方法は、(iv)アニール製品を冷間圧延してアルミニウム合金ストリップを形成することを含み、該アルミニウム合金ストリップの表面近傍に小粒子を含み、各小粒子は、3μmより小さい特定の等価直径を有し、前記特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。
この明細書で用いられる「表面近傍(near surface)」という用語は、最終製品(鋳造、熱間圧延又は冷間圧延、及び/又はアニーリングの後の製品)の表面から、最終製品の表面より下約37μmの深さまでを意味する。幾つかの実施形態において、表面近傍は、TとT/7との間にある。
この明細書で用いられる「大粒子」という用語は、等価直径が3μm以上の粒子を意味する。
この明細書で用いられる「小粒子」という用語は、等価直径が0.22μmより大きく、3μmより小さな粒子を意味する。幾つかの実施形態において、小粒子は分散粒子(dispersoids)を含まない。幾つかの実施形態において、小粒子は分散粒子を含む。
この明細書で用いられる「大粒子を実質的に含まない」という用語は、粒子の合計量の少なくとも90%が3μmより小さい等価直径を有するような粒子であってよいことを意味する。幾つかの実施形態において、「大粒子を実質的に含まない」という用語は、粒子の合計量の少なくとも91%が3μmより小さい等価直径を有するような粒子であってよいことを意味する。幾つかの実施形態において、「大粒子を実質的に含まない」という用語は、粒子の合計量の少なくとも93%が3μmより小さい等価直径を有するような粒子であってよいことを意味する。幾つかの実施形態において、「大粒子を実質的に含まない」という用語は、粒子の合計量の少なくとも95%が3μmより小さい等価直径を有するような粒子であってよいことを意味する。幾つかの実施形態において、「大粒子を実質的に含まない」という用語は、粒子の合計量の少なくとも97%が3μmより小さい等価直径を有するような粒子であってよいことを意味する。幾つかの実施形態において、「大粒子を実質的に含まない」という用語は、粒子の合計量の少なくとも98%が3μmより小さい等価直径を有するような粒子であってよいことを意味する。幾つかの実施形態において、「大粒子を実質的に含まない」という用語は、粒子の合計量の少なくとも99%が3μmより小さい等価直径を有するような粒子であってよいことを意味する。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まない製品は、単位面積当たり粒子計測数と粒子等価直径との対比が図3に示され、体積分率と粒子等価直径との対比が図4に示される。
この明細書で用いられる「カッピング(cupping)」という用語は、ストリップを、壁厚を実質的に減少させることなく缶に変形させるのに用いられる延伸工程を意味する。カッピングは一般的に絞り(drawing)と称される。
この明細書で用いられる「アイロニング(ironing)」という用語は、缶等の円筒形金属容器の側壁を薄肉にして、側壁の高さを拡大する工程のことをいう。幾つかの実施形態において、アイロニング工程は、1又は複数の円形アイロニングダイを使用し、該ダイは円筒形金属容易器の外表面に配置される。
幾つかの実施形態において、アイロニングダイは、ダイの内側表面に酸化物、金属又は他の粒状物が蓄積してアイロニング中に缶のスコーリング(かじり)が生じるときは清浄にする必要がある。
この明細書で用いられる「粒子計測数(particle count)」という用語は、ここで詳細に記載される顕微鏡写真作成手順に従って得られた顕微鏡写真に示され、ここで詳細に記載される顕微鏡写真分析手順に基づいて決定される粒子の量を意味する。一実施形態において、粒子計測数は、0.22μmより大きな等価直径を有する粒子のみを含む。
この明細書で用いられる「体積分率(volume fraction)」という用語は、一粒子又は複数の粒子が占める体積の百分率を意味する。
この明細書で用いられる「粒子面積」という用語は、ここで詳細に記載される顕微鏡写真分析手順に基づいて決定される粒子の面積を意味する。
この明細書で用いられる「粒子等価直径(particle equivalent diameter)」という用語は、粒子面積/π(pi)の平方根と2との積を意味する。
この明細書で用いられる「粒子径(particle diameter)」という用語は、単一直径を意味する。
この明細書で用いられる「過共晶合金(hypereutectic alloy)」という用語は、溶質の過共晶量よりも多く含む合金を意味する。本発明の目的のために、合金は、ここで記載される表面近傍で粒子サイズ分布を達成するとき過共晶であり、前記粒子サイズ分布は、3μmより小さな特定等価直径を有する粒子の表面近傍における単位面積当たり粒子計測数が一般的に平方マイクロメートル当たり少なくとも0.043粒子であり、及び/又は、3μmより小さな特定等価直径を有する粒子の表面近傍において体積分率が少なくとも0.65%である。
この明細書で用いられる「ストリップ」という用語は、あらゆる適当な厚さであってよく、一般的には、シートゲージ(0.006インチ〜0.249インチ)又は薄肉プレートゲージ(0.250インチ〜0.400インチ)であって、厚さ範囲は0.006インチ〜0.400インチである。一実施形態において、ストリップの厚さは0.040インチ以上である。一実施形態において、ストリップの厚さは0.320インチ以下である。一実施形態において、ストリップの厚さは、例えば缶用途の場合、0.0070〜0.018インチである。
この明細書で用いられる「曝露(exposing)」という用語は、目標温度に適合させるために、試料の温度を昇温、降下又は保持することを意味する。例えば、アルミニウム合金ストリップを75°Fの温度に曝露することは、アルミニウム合金ストリップを75°Fの温度に保持することを意味する。他の実施例において、対照材料を350°Fの温度に曝露することは、対照材料を350°Fの温度に昇温することを意味する。他の実施例において、アルミニウム合金ストリップを350°Fの温度で100時間曝露することは、試料の温度を350°Fまで昇温し、その温度で100時間保持することを意味する。さらに他の実施例において、アルミニウム合金ストリップを400°Fの温度で500時間曝露することは、試料の温度を400°Fまで昇温し、その温度で500時間保持することを意味する。
この明細書で用いられる「伸び」「引張降伏強度」及び「最大引張強度」という用語は、ASTM E8[2013](ASTM E8)に準拠して室温で決定される。
この明細書で用いられる「高温伸び」「高温引張降伏強度」及び「高温最大引張強度」という用語は、ASTM E21[2009](ASTM E21)に準拠して室温よりも高い特定温度で決定される。
この明細書で用いられる「酸素含有量」という用語は、LECO酸素−窒素アナライザーによって決定される酸素の重量%を意味する。この方法は、ヘリウムの不活性ガスが流れる黒鉛るつぼ内でガス溶融を行なうもので、赤外吸収及び熱伝導率による燃焼ガスの測定を含む。ガス溶融の後、プロセス酸素は炭素と燃焼してCOを生成する。
この明細書で用いられる「高温用途(elevated temperature applications)」という用語は、室温よりも高い温度で実施されるあらゆる用途を意味する。一実施形態において、高温用途は、75°F以上の温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、150°F以上の温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、350°F以上の温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、400°F以上の温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、450°F以上の温度で実施される。
幾つかの実施形態において、高温用途は、100°F〜1000°Fの温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、150°F〜1000°Fの温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、200°F〜900°Fの温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、300°F〜800°Fの温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、100°F〜450°Fの温度で実施される。一実施形態において、高温用途は、150°F〜350°Fの温度で実施される。
この明細書で用いられる「缶(can)」という用語は、例えば、缶、ボトル、エアロゾル缶、食料缶、飲料カップ又は関連製品等のあらゆる金属容器である。
この明細書で用いられる「缶製造用途」という用語は、缶又は関連製品の製造に関するあらゆる用途を意味する。幾つかの実施形態において、缶製造用途は、アルミニウム合金ストリップを缶本体及び/又は缶エンドを製造するための缶シートストックとして使用することを含む。
一実施形態において、本発明は、缶製造用途及び高温用途に使用されるアルミニウム合金ストリップに関する。一実施形態において、本発明は、缶製造用途及び高温用途に使用されるアルミニウム合金ストリップを製造する方法に関する。本発明の幾つかの実施形態において、アルミニウム合金は、スラグ等の非シート形態であり、衝撃押出による缶成形等の缶製造用途に用いられる。
アルミニウム合金ストリップ
A.組成
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、少なくとも0.8重量%のMn、又は少なくとも0.6重量%のFe、又は少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeを有するあらゆるアルミニウム合金を含むことができる。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金は、3xxx(Mn基)、5xxx(Mg基)、6xxx(Mg及びSi基)、又は8xxxのアルミニウム合金を含むことができる。
一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、少なくとも0.8重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも0.9重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.0重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.1重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.2重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.3重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.4重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.5重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.6重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.7重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.8重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.9重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.0重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.1重量%のMnを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.5重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.2重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.5重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも3.0重量%のMnを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも3.5重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも4.0重量%のMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも4.5重量%のMnを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも5.0重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも5.5重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも6.0重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも6.5重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも7.0重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも7.5重量%のMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも8.0重量%のMnを有する。
他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるMnは、0.8重量%〜8.0重量%である。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるMnは、0.8重量%〜6.0重量%である。 他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるMnは、0.8重量%〜4.0重量%である。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるMnは、0.8重量%〜3.5重量%である。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるMnは、0.8重量%〜2.5重量%である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるMnは、0.8重量%〜2.2重量%である。上記したMnの最小値(例えば、少なくとも0.9重量%Mn、少なくとも1.0重量%Mn、少なくとも1.1重量%Mn等)の他方は、この項に記載された最大値と共に用いられることができる。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、Mnは0重量%である。
一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも0.6重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも0.7重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも0.8重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも0.9重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.0重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.1重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.2重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.3重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.4重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.5重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.6重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.7重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.8重量%のFeを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.9重量%のFeを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.0重量%のFeを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.5重量%のFeを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも3.0重量%のFeを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも3.5重量%のFeを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも4.0重量%のFeを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも4.5重量%のFeを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも5.0重量%のFeを有する。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、Feは0重量%である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、Mnは0重量%、Feは0重量%である。
他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFeは0.6重量%〜5.0重量%である。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFeは0.6重量%〜3.5重量%である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFeは0.6重量%〜2.5重量%である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFeは0.6重量%〜2.0重量%である。上記したFeの最小値(例えば、少なくとも0.7重量%Fe、少なくとも0.8重量%Fe、少なくとも0.9重量%Fe等)の他方は、この項に記載された最大値と共に用いられることができる。
この明細書で用いられる「重量%のFe及びMn」という記載は、「重量%のFe」及び「重量%のMn」を意味する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.4重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.5重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.6重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.7重量%のFe及びMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.8重量%のFe及びMnを有する。一の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも1.9重量%のFe及びMnを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.0重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.1重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.2重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.3重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.4重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも2.5重量%のFe及びMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも3.0重量%のFe及びMnを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも3.5重量%のFe及びMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも4.0重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも5.0重量%のFe及びMnを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも6.0重量%のFe及びMnを有する。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも7.0重量%のFe及びMnを有する。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも8.0重量%のFe及びMnを有する。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップは少なくとも10.0重量%のFe及びMnを有する。
他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFe及びMnは1.4重量%〜10.0重量%である。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFe及びMnは1.4重量%〜8.0重量%である。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFe及びMnは1.4重量%〜7.0重量%である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFe及びMnは1.4重量%〜6.0重量%である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFe及びMnは1.4重量%〜5.0重量%である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップに含まれるFe及びMnは1.4重量%〜4.0重量%である。上記したMn+Feの最小値(例えば、少なくとも1.5重量%のMn+Fe、少なくとも1.6重量%のMn+Fe、少なくとも1.7重量のMn+Fe等)の他方は、この項に記載された最大値と共に用いられることができる。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、過共晶組成を達成するために十分な量のMn及び/又はFeを含む。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップには、少なくとも0.8重量%のMn、又は少なくとも0.6重量%のFe、又は少なくとも0.8重量%のMn及び少なくとも0.6重量%のFeが、過共晶組成を達成するレベルで含まれる。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、二次元素、三次元素、及び/又は他の元素を含むことができる。この明細書で用いられる「二次元素」は、Mg、Si、Cu、及び/又はZnである。この明細書で用いられる「三次元素」は、酸素である。この明細書で用いられる「他の元素」は、周期律表に記載される元素で、上記元素(Al、Mn、Fe、Mg、Si、Cu、Zn及び/又はO))以外のあらゆる元素であってよい。二次元素と三次元素は、以下に示される量で存在することができる。新規なアルミニウム合金に含まれる他の元素は、単独では0.25重量%以下、合計量で0.50重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金に含まれる他の元素は、単独では0.15重量%以下、合計量で0.35重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金に含まれる他の元素は、単独では0.10重量%以下、合計量で0.25重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金に含まれる他の元素は、単独では0.05重量%以下、合計量で0.15重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金に含まれる他の元素は、単独では0.03重量%以下、合計量で0.10重量%以下である。
一実施形態において、新規な合金は、最大3.0重量%のMgを含む。一実施形態において、新規な合金は0.2〜3.0重量%のMgを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも0.40重量%のMgを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも0.60重量%のMgを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は2.0重量%以下のMgを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は1.7重量%以下のMgを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は1.5重量%以下のMgを含む。他の実施形態において、Mgは不純物として合金中に含まれ、これら実施形態において、Mgは0.19重量%以下のレベルで存在する。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、Mgが0重量%である。
一実施形態において、新規なアルミニウム合金は、最大1.5重量%のSiを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は0.1〜1.5重量%のSiを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも約0.20重量%のSiを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも約0.30重量%のSiを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも約0.40重量%のSiを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は約1.0重量%以下のSiを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は約0.8重量%以下のSiを含む。他の実施形態において、Siは不純物として合金中に含まれ、これら実施形態において、Siは0.09重量%以下のレベルで存在する。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、Siが0重量%である。
一実施形態において、新規なアルミニウム合金は、最大1.0重量%のCuを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は0.1〜1.0重量%のCuを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも約0.15重量%のCuを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも約0.20重量%のCuを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも約0.25重量%のCuを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも約0.30重量%のCuを含む。他の実施形態において、Cuは不純物として合金中に含まれ、これら実施形態において、Cuは0.09重量%以下のレベルで存在する。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、Cuが0重量%である。
一実施形態において、新規なアルミニウム合金は、Znを最大1.5重量%、例えば最大1.25重量%、又は最大1.0重量%、又は最大0.50重量%含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金はZnを含み、少なくとも0.10重量%のZnを含む。一実施形態において、新規なアルミニウム合金は少なくとも0.25重量%のZnを含む。一実施形態において、新規なHTアルミニウム合金は少なくとも0.35重量%のZnを含む。他の実施形態において、Znは不純物として合金中に含まれ、これら実施形態において、Znは0.09重量%以下のレベルで存在する。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、Znが0重量%である。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.25重量%以下である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.2重量%以下である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.15重量%以下である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.1重量%以下である。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.09重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.08重量%以下である。さらに他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.07重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.06重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.05重量%以下である。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.04重量%以下である。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.02重量%以下である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.01重量%以下である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.005重量%以下である。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は、LECO酸素−窒素アナライザーの検出限界以下である。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、缶本体及び/又は缶エンド又は他の缶を製造するための缶シートストックとして用いられる。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、
0.8〜8.0重量%のMn;
0.6〜5.0重量%のFe;
0.15〜1.0重量%のSi;
0.15〜1.0重量%のCu;
0.8〜3.0重量%のMg;
最大0.5重量%のZn;及び
最大0.05重量%の酸素を含み、
残部Al及び他の元素であり、前記他の元素は単独で0.25重量%以下、合計量で0.50重量%以下である。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、
1〜2.15重量%のMn;
0.55〜1.8重量%のFe;
0.2〜0.7重量%のSi;
0.15〜0.7重量%のCu;及び/又は
0.7〜1.65重量%のMgを含み、
残部Al及び他の元素であり、前記他の元素は単独で0.25重量%以下、合計量で0.50重量%以下である。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも40μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも30μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも25μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも15μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも10μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも5μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも4μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、3μm〜50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、3μm〜40μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、3μm〜30μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、3μm〜20μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、3μm〜10μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、3μm〜5μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、5μm〜50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、10μm〜50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、20μm〜50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、30μm〜50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、40μm〜50μmの等価直径を有する大粒子を実質的に含まない。
幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約3000個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約2500個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約2000個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約1500個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約1000個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約500個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約300個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約200個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約100個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。
幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは、特定の頻度で清浄にする必要がある。この明細書で用いられる「特定の清浄頻度」は、単位時間当たりにおける清浄回数を意味する。それゆえ、「特定の清浄頻度」が少ないことは、清浄間隔の時間が長いことに対応する。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度に等しいか又はそれよりも少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも10%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも20%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも30%少ない。
幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも40%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも50%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも70%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも80%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも90%少ない。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は小粒子を含む。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約3000個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約2500個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約2000個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約1500個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約1000個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約500個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約300個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約200個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、大粒子を実質的に含まず、単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が十分な小粒子を含み、ストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイは約100個の缶を実施した後、清浄にする必要がある。
幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするとき、アイロニングダイを特定の頻度で清浄にする必要がある。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度に等しいか又はそれよりも少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも10%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも20%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも30%少ない。
幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも40%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも50%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも70%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも80%少ない。幾つかの実施形態において、大粒子を実質的に含まず、小粒子がここに記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率を有するストリップをカッピング及びアイロニングするときにダイの清浄を行なう特定の頻度は、大粒子を実質的に含まないストリップをカッピング及びアイロニングするときに行われる特定の清浄頻度よりも少なくとも90%少ない。
一実施形態において、小粒子の各々は、特定の等価直径を有する。一実施形態において、特定の等価直径は3μmより小さい。他の実施形態において、特定の等価直径は2.9μmより小さい。他の実施形態において、特定の等価直径は2.8μmより小さい。他の実施形態において、特定の等価直径は2.7μmより小さい。一実施形態において、特定の等価直径は2.6μmより小さい。他の実施形態において、特定の等価直径は2.5μmより小さい。一実施形態において、特定の等価直径は2.4μmより小さい。一実施形態において、特定の等価直径は2.3μmより小さい。一実施形態において、特定の等価直径は2.2μmより小さい。一実施形態において、特定の等価直径は2.1μmより小さい。一実施形態において、特定の等価直径は2μmより小さい。
一実施形態において、小粒子の各々は、0.22μm〜3μm範囲の特定の等価直径を有する。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.9μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.8μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.7μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.6μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.5μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.4μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.3μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.2μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2.1μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜2μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は0.22μm〜0.35μmである。
一実施形態において、特定の等価直径は少なくとも0.22μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は少なくとも0.3μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は少なくとも0.35μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は少なくとも0.5μmである。一実施形態において、特定の等価直径は少なくとも0.7μmである。他の実施形態において、特定の等価直径は少なくとも0.8μmである。一実施形態において、特定の等価直径は少なくとも0.9μmである。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.007粒子である。一実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.008粒子である。一実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.009粒子である。一実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.02粒子である。
他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.037粒子である。他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.04粒子である。他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.046粒子である。他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.05粒子である。他の実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.06粒子である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.007〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.009〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.01〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.015〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.02〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.025〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.03〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.035〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.04〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.043〜0.055粒子である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.043〜0.06粒子である。
幾つかの実施形態において、0.33μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.003粒子である。幾つかの実施形態において、0.33μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。幾つかの実施形態において、0.33μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.043粒子である。
幾つかの実施形態において、0.33μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.003〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、0.33μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.01〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、0.33μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.043〜0.06粒子である。
幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.003粒子である。幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.03粒子である。幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.035粒子である。幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.04粒子である。幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.043粒子である。
幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.003〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.01〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.03〜0.045粒子である。
幾つかの実施形態において、0.33〜0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.003粒子である。幾つかの実施形態において、0.33〜0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である。幾つかの実施形態において、0.33〜0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.043粒子である。
幾つかの実施形態において、0.33〜0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.003〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、0.33〜0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.01〜0.06粒子である。幾つかの実施形態において、0.33〜0.5μmの等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり0.043〜0.055粒子である。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップの表面近傍は小粒子を含む。一実施形態において、小粒子の各々は特定の等価直径を有する。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.1%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.3%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.4%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.5%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.6%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.65%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.7%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.8%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.9%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも1.0%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも1.1%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも1.2%である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.1%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において02%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.3%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.4%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.5%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.6%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.7%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.8%〜1.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において0.9%〜1.2%である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径は1μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.9μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.85μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.8μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.7μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.1%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.6μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.1%である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.5〜0.85μmであり、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.5〜0.85μmであり、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.4%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.5〜0.85μmであり、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.65%である。
幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.85μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.2%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.85μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.4%である。幾つかの実施形態において、特定の等価直径は0.85μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において少なくとも0.8%である。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、図3に示される単位面積当たり粒子計測数プロファイルを有する。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、図に示される体積分率プロファイルを有する。
B.特性
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温に曝露されるとき、アルミニウム合金ストリップ及び対照材料の特性は、曝露時間が変動しても一定である。これらの実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温で1時間曝露されたときの特性は、アルミニウム合金ストリップ及び対照材料が75°Fの室温で500時間以上曝露されたときの特性と同じである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度よりも大きい。幾つかの実施形態において、対照材料は、T87テンパーを有するアルミニウム合金2219である。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度より少なくとも5%大きい。一実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度より少なくとも10%大きい。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度より少なくとも15%大きい。他の実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度より少なくとも20%大きい。実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が75°Fの室温で100時間曝露されたとき、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度より少なくとも25%大きい。本発明の幾つかの実施形態のアルミニウム合金ストリップ及びT87テンパーの対照材料を有するアルミニウム合金2219が75°Fの温度で500時間曝露されると、75°Fの温度で100時間曝露されたときの上記結果を同じような関連性のある結果が得られることが期待される。例えば、一実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が少なくとも75°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度より少なくとも5%大きい。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が350°Fの温度で100時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度よりも大きい。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が400°Fの温度で100時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度よりも大きい。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が450°Fの温度で100時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度よりも大きい。本発明の幾つかの実施形態のアルミニウム合金ストリップ及びT87テンパーの対照材料を有するアルミニウム合金2219が350°F、400°F又は450°Fの温度で500時間曝露されるとき、350°F、400°F又は450°Fの温度で100時間曝露されたときの上記結果を同じような関連性のある結果が得られることが期待される。例えば、一実施形態において、アルミニウム合金ストリップと対照材料が350°F、400°F又は450°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの第1引張降伏強度は、対照材料の第2引張降伏強度よりも大きい。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°F以上の温度に500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも35ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°F以上の温度に500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも40ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°F以上の温度に500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも45ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°F以上の温度に500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも50ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも50ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも55ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが350°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも45ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが350°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも50ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが400°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも40ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが400°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも45ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが450°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも35ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが450°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの引張降伏強度は、ASTM E8による測定で少なくとも40ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°Fよりも高い特定温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による前記特定温度での測定で少なくとも15ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°Fよりも高い特定温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による前記特定温度での測定で少なくとも20ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°Fよりも高い特定温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による前記特定温度での測定で少なくとも25ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°Fよりも高い特定温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による前記特定温度での測定で少なくとも30ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが75°Fよりも高い特定温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による前記特定温度での測定で少なくとも35ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが350°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による350°Fでの測定で少なくとも35ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが350°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による350°Fでの測定で少なくとも40ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが400°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による400°Fでの測定で少なくとも20ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが400°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による400°Fでの測定で少なくとも25ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが450°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による450°Fでの測定で少なくとも10ksiである。幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップが450°Fの温度で500時間曝露されると、アルミニウム合金ストリップの高温引張降伏強度は、ASTM E21による450°Fでの測定で少なくとも15ksiである。
幾つかの実施形態において、アルミニウム合金ストリップは、図5〜図8に示される特性を含む。
<アルミニウム合金ストリップを製造する方法>
新規なアルミニウム合金ストリップを製造する方法の一実施形態が図9に示されている。例示された実施形態において、この明細書に記載された組成物を有するアルミニウム合金組成が選択される(100)。アルミニウム合金は次に連続鋳造され(200)、その後で熱間圧延され(310)、冷間圧延され(320)、バッチアニーリングされ(330)、冷間圧延されて(340)、アルミニウム合金ストリップが形成される。冷間圧延(340)の後、アルミニウム合金ストリップは追加の処理(400)を施すことにより、缶製造用に構成された製品が形成される。一実施形態において、製品は缶本体又は缶エンドを含むことができる。一実施形態において、処理(400)は、カッピング(410)及び/又はアイロニング(420)を含み、缶本体が形成される。
A.連続鋳造
連続鋳造ステップ(200)(「鋳造」又は「鋳造ステップ」とも称される)は、速い凝固速度で凝固される連続鋳造品を製造する能力のあるあらゆる連続鋳造装置によって行われることができる。凝固速度が速いと、固溶状態の合金化元素の維持が促進される。高温で形成される固溶体は、十分な速さで冷却して粗大な非干渉性粒子である溶質原子の析出を制限することにより、過飽和状態に維持されることができる。一実施形態における凝固速度では、合金が実現する二次デンドライトアームの間隔は10μm以下(平均で)である。一実施形態において、二次デンドライトアーム間隔は7μm以下である。他の実施形態において、二次デンドライトアーム間隔は5μm以下である。さらに他の実施形態において、二次デンドライトアーム間隔は3μm以下である。上記の凝固速度を達成できる連続鋳造装置の一例は、米国特許第5496423号及び第6672368号に記載されている。これら装置において、鋳造品が一般的に鋳造のロールを出るのは約1100°Fである。なお、上記の凝固速度を達成するのに、鋳造温度を、ロールのニップの約8〜10インチの範囲内で約1000°Fに低下させることが好ましい。一実施形態において、ロールのニップはロール間の最小クリアランスの位置である。
一実施形態において、合金は、米国特許第5496423号及び第6672368号に記載されたプロセスを用いて連続鋳造され、これら米国特許は、引用を以て、その全体が本明細書に組み込まれるものとする。
連続鋳造するための他の実施形態が図10及び図11に示されており、溶融アルミニウム合金金属Mは、ホッパーH(又はタンディッシュ)の中に入れられ、フィードチップTを通じて、Bの方に向けて一対のロールR1及びR2に送給される。前記ロールR1及びR2は、夫々、A1及びA2の向きに回転するロール表面D1及びD2を有しており、固体鋳造品Sが形成される。一実施形態において、フィードチップTと、ロールR1及びR2との間のギャップG1及びG2はできるだけ小さくなるように維持される。これは、フィードチップTと、ロールR1及びR2との間の分離を維持しつつ、溶融金属の漏出を防止し、溶融金属の大気への曝露をできるだけ少なくするためである。ギャップG1及びG2の適当な寸法は0.01インチ(0.254mm)であってよい。ロールR1及びR2の中心線を通る平面Lは、ロールR1とR2との最小クリアランスでロールニップNと称される領域を通過する。
一実施形態において、鋳造ステップ(200)では、溶融金属Mは、冷却されたロールR1及びR2と、夫々、領域2及び4で接触する。ロールR1及びR2と接触すると、金属は冷却と凝固を開始する。金属が冷却されると、ロールR1に隣接する金属が凝固して上シェル6を形成し、ロールR2に隣接する金属が凝固して下シェル8を形成する。金属MがニップNの方へ進むにつれて、シェル6及び8の厚さは増加する。上シェル6及び下シェル8と溶融金属Mとの界面では、凝固金属の大きなデンドライト10(縮尺どおりに示されていない)が生成されることがある。大きなデンドライト10は、破壊され、溶融金属Mの遅い移動流れの中心部12に引き込まれ、矢印C1及びC2の方向に運ばれる。金属流れの引込み作用により、大きなデンドライト10は破壊されてさらに小さなデンドライト14(縮尺とおりに示されていない)になる。領域16として示されるニップN上流の中心部12では、金属Mは半凝固状態であり、固体成分(凝固された小さなデンドライト14)と溶融金属成分とを含む。領域16の金属Mは一貫した柔らかさを有するが、その理由の少なくとも一部は、金属Mの中にある小さなデンドライト14が分散することによる。ニップNの位置では、溶融金属の一部は、矢印C1及びC2の方向とは反対の後方に向けて圧迫される。ニップNではロールR1及びR2が前方向に回転するので、金属の固体部分(上シェル6、下シェル8及び中心部12にある小さなデンドライト)だけが前進する。このとき、ニップNから上流の中心部12にある溶融金属は強制的に押し出され、ニップNの位置から出て行くときに完全に固体となる。このようにして、一実施形態において、凝固フロント(freeze front)はニップNに形成されることができる。ニップNの下流では、中心部12は、上シェル6と下シェル8との間に介在する小さなデンドライト14を含む固体の中心部18であってよい。中心部18では、小さなデンドライト14は、例えば、20μm〜50μmの大きさで、ほぼ球形の形状である。上シェル6、下シェル8及び凝固した中心部18の3つの部分は、単一の固体鋳造品(図10におけるS及び図11における要素20)を構成する。このように、アルミニウム合金ストリップ鋳造品20は、アルミニウム合金の第1の部分(シェル6に対応)とアルミニウム合金の第2の部分(シェル8に対応)を含み、それらの間に中間部(凝固した中心部18)がある。固体の中心部18は、例えば、鋳造品20の全体厚さの20%〜30%を構成する。
ロールR1及びR2は、溶融金属Mの熱のヒートシンクとして供されることができる。一実施形態において、熱は、溶融金属MからロールR1及びR2に均一に伝達されることができ、鋳造品20の表面の均一性が確保される。ロールR1及びR2の表面D1及びD2は、スチール又は銅から作られ、溶融金属Mと接触できるようなテクスチャ構造又は凹凸形状(図示せず)を含むことができる。表面の凹凸(irregularities)は、表面D1及びD2からの熱伝達を向上させる作用を有し、表面D1及びD2の不均一性が制御される結果、表面D1及びD2の全体に一様な熱伝達がもたらされる。表面の凹凸形状は、溝、ディンプル、ギザギザ、その他構造の形態であり、例えば、凹凸の間隔は、1インチ当たり20〜120の規則性パターンであってよく、例えば1インチ当たり約60の規則性パターンであってよい。表面凹凸の高さ変化は5μm〜50μmであってよく、例えば、約30μmであってよい。ロールR1及びR2は、鋳造品のロールR1及びR2からの分離を容易にする材料、例えばクロム又はニッケルでコートされることができる。
ロールR1及びR2の適切な速度を制御し、維持し、選択することは、連続鋳造品に対する能力に影響を及ぼす。ロール速度は、溶融金属MのニップNへの前進速度を決定する。速度が遅すぎると、中心部12の中に取り込まれて小粒子14に破壊されるのに十分な力が得られない。一実施形態において、ロール速度は、溶融金属Mの凝固フロント、即ち完全凝固位置がニップNで形成されるように選択されることができる。従って、本発明の鋳造装置及び方法の実施は、20〜500フィート/分の高速で行なうのが適当であり、或いは40〜500フィート/分、或いは40〜400フィート/分、或いは100〜500フィート/分、或いは150〜300フィート/分、或いは90〜115フィート/分の速度で行われる。溶融アルミニウムがロールR1及びR2へ送給される単位面積当たりの線形速度は、ロールR1及びR2の速度よりも小さく、例えばロール速度の約4分の1である。
本開示に基づくアルミニウム合金の連続鋳造は、鋳造品Sの所望ゲージに対応するニップNの所望寸法を最初に選択することによって達成されることができる。ロールR1及びR2の速度は、所望の生産速度に合わせて大きくすることができるし、又はロール分離力を生じさせる速度よりも小さい速度まで大きくすることができ、ロールR1とR2との間で圧延が行われることを示すレベルまで大きくされる。本発明が企図する速度(即ち、25〜400フィート/分)で鋳造することにより、アルミニウム合金製品は、インゴットとして鋳造されるアルミニウム合金よりも約1000倍速く凝固し、インゴットとして鋳造されたアルミニウム合金よりも鋳造品の特性が向上する。溶融金属が冷却される速度は、金属の外側領域が速やかに凝固されるように選択され、金属の外側領域の冷却は、少なくとも1000℃/秒の速度で行われる。
連続鋳造ストリップはあらゆる適当な厚さであってよく、一般的には、シートゲージ(0.006インチ〜0.249インチ)又は薄肉プレートゲージ(0.250インチ〜0.400インチ)であり、即ち、0.006インチ〜0.400インチの範囲である。一実施形態において、ストリップの厚さは少なくとも0.040インチである。一実施形態において、ストリップの厚さは少なくとも0.320インチである。一実施形態において、例えばストリップが缶又は高温用途に用いられるとき、ストリップの厚さは0.0070〜0.018インチである。
一実施形態において、連続鋳造は、表面近傍に少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子が実質的に存在しない鋳造品を得るのに十分な速度で行われる。一実施形態において、連続鋳造は、表面近傍に少なくとも40μmの等価直径を有する大粒子が実質的に存在しない鋳造品を得るのに十分な速度で行われる。一実施形態において、連続鋳造は、表面近傍に少なくとも30μmの等価直径を有する大粒子が実質的に存在しない鋳造品を得るのに十分な速度で行われる。一実施形態において、連続鋳造は、表面近傍に少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子が実質的に存在しない鋳造品を得るのに十分な速度で行われる。一実施形態において、連続鋳造は、表面近傍に少なくとも10μmの等価直径を有する大粒子が実質的に存在しない鋳造品を得るのに十分な速度で行われる。一実施形態において、連続鋳造は、表面近傍に少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子が実質的に存在しない鋳造品を得るのに十分な速度で行われる。
幾つかの実施形態において、連続鋳造ステップ(200)は、過共晶アルミニウム合金を、ニップを形成するように構成された一対のロールへ50〜300フィート/分の速度で送給するステップ(210)、過共晶アルミニウム合金を凝固させて、各ロールに隣接する位置に固体外側部と、前記固体外側部の間に半固体の中心部を形成するステップ(220)、及びニップ内の中心部を凝固させて鋳造品を形成するステップ(230)を含む。
幾つかの実施形態において、鋳造速度は、この明細書に記載される単位面積当たり粒子計測数及び/又は体積分率が得られるように選択される。幾つかの実施形態において、鋳造速度は、図3に示される単位面積当たり粒子計測数、及び/又は図4に示される体積分率が得られるように選択される。
B.圧延及び/又はバッチアニーリング
幾つかの実施形態において、鋳造品は、熱間圧延、冷間圧延、及び/又はこの明細書に記載されるアルミニウム合金ストリップを形成するのに十分なバッチアニーリングが施される。
連続鋳造品が鋳造装置から取り除かれると、即ち、連続鋳造ステップ(200)の後、連続鋳造品は、例えば最終ゲージ又は中間ゲージに熱間圧延される(310)。熱間圧延ステップ(310)は、鋳造品の厚さを、1〜2%から90%以上減じることができる。また、アルミニウム合金鋳造品は、合金の固相線温度よりも低い温度で鋳造装置を出て行く。この固相線温度は合金に依存し、一般的には900°F〜1150°Fの範囲である。
この実施形態において、熱間圧延(310)の後、熱間圧延された製品は、最終ゲージ又は中間ゲージに冷間圧延されることができる(320)。冷間圧延ステップ(320)は、熱間圧延製品の厚さを、1〜2%から90%以上減じることができる。
この実施形態において、冷間圧延ステップ(320)の後、冷間圧延された製品はアニーリングされる(330)。幾つかの実施形態において、冷間圧延された製品はバッチアニーリングされる。幾つかの実施形態において、バッチアニーリングステップは、缶製造及び/又は高温用途に使用可能な製品を得ることができるあらゆる適当な温度で適当な時間行われることができる。一実施形態において、アニーリング及び/又はバッチアニーリングは、500°F〜1200°Fの温度で1〜10時間行われる。この明細書で用いられるアニーリング又はバッチアニーリングの「温度」は、金属のソーク(soak)温度に対応する。一実施形態において、アニーリング及び/又はバッチアニーリングは、600°F〜1100°Fの温度で1〜5時間行われる。一実施形態において、アニーリング及び/又はバッチアニーリングは、700°F〜1000°Fの温度で2〜4時間行われる。一実施形態において、アニーリング及び/又はバッチアニーリングは、875°の温度で4時間行われる。
この実施形態において、バッチアニーリングステップ(310)の後、バッチアニーリングされた製品は、最終ゲージ又は中間ゲージに冷間圧延され(340)、この明細書に記載されるアルミニウム合金ストリップが形成される。冷間圧延ステップ(340)は、バッチアニーリングされた製品の厚さを、1〜2%から90%以上減じることができる。
C.缶製造用の製品を形成するためのプロセス
一実施形態において、冷間圧延ステップ(340)の後、アルミニウム合金ストリップは追加の処理(400)が施され、缶製造用に構成された製品が形成される。一実施形態において、製品は缶本体又は缶エンドを含むことができる。一実施形態において、処理(400)は、カッピング(410)及び/又はアイロニング(420)を含み、缶本体が形成される。一実施形態において、カッピングは、円筒形又は同様な形状の製品を形成するのに用いられる絞りプロセスを含む。さらに他の実施形態において、カッピングされた製品は、アイロニングステップ(420)に付される。幾つかの実施形態において、アイロニング(420)は、カッピングされた製品の外部に配置された1又は2以上のダイを用いて行われ、壁が薄肉化され、カッピングされた製品の高さが拡大する。幾つかの実施形態において、アイロニングステップ(420)により、缶本体が形成される。
幾つかの実施形態において、前記追加の処理ステップは、次のプロセスの1又は組合せを含み、該プロセスとは、絞り、絞り及びアイロニング、絞り逆絞り、絞り及び延伸(stretching)、深絞り、3ピースシーミング、カーリング、フランジング、ねじ切り及びシーミングである。幾つかの実施形態において、前記処理ステップは缶のシェーピング、即ち形状形成を含む。シェーピングは、あらゆる適当なシェーピング方法を用いて、缶の直径を狭窄(narrowing)及び/又は拡張することを含む。狭窄は、当該分野で既知のあらゆる方法によって行われることができ、ダイネッキング及び回転成形(spin forming)を含むが、これらに限定されない。ネッキング又は回転成形は、当該分野で既知のあらゆる方法によって行われることができ、これら方法は、米国特許第4512172号、第4563887号、第4774839号、第5355710号及び第7726165号に記載された方法を含む。缶の拡張は、当該分野で既知のあらゆる方法によって行われることができ、限定するものでないが、拡張ダイの作用面を容器の開口端部に挿入する方法が挙げられる。拡張ダイを用いた拡張は、当該分野で既知のあらゆる方法によって行われることができ、米国特許第7934410号及び第7954354号に記載された方法が挙げられる。幾つかの実施形態において、密閉具を受けるための缶を形成する適当な方法として、例えば、フランジの形成、カーリング、ねじ切り、ラングの形成、アウトサート及びヘムの形成、又はそれらの組合せが用いられる。
D.顕微鏡写真作成手順
顕微鏡写真は、FEIシリオンの電界放出電子銃電子顕微鏡(以下、SEM)を用いて得られる。
・最初に、試料の圧延方向の金属組織横断面を、任意の標準金属組織方法を用いて準備する。標準の金属組織方法の実施例は、パックマウント審査準備手順(Pack Mount Examination Preparation Procedure)に記載されている。
・SEMは、グレイレベル8ビットデジタル画像を捕獲するために後方散乱電子を集めることができるように設定され、倍率が2500倍、正方アレイ(square array)における画素分解能が1296×968、スキャン速度が664ミリ秒/ラインである。
・SEMにおける加速電圧は10kVに設定され、集光レンズはスポットサイズ3に設定され、作動距離は3mmに設定される。
・SEMの視野は次に、試料の表面近傍に調節される。一実施形態において、視野のトップは試料表面(T)であり、視野のボトムは試料表面の下方約37μm(T/7)である。
・SEMのコントラストは99.0に設定され、明るさは76.5に設定される。
・次にSEMを用いて、顕微鏡写真を得て、写真に示される特定の標準偏差を有するアルミニウムマトリックスの平均グレイレベルを決定する。
顕微鏡写真の実施例
一実施形態において、SEMを用いて、アルミニウムマトリックスの平均グレイレベルが約45,標準偏差が約10の顕微鏡写真を得る。顕微鏡写真作成手順に従って得られた顕微鏡写真の限定されない実施例は、図12(インゴット)と図13(この明細書に記載された方法に基づく鋳造品)である。
E.顕微鏡写真分析手順
顕微鏡写真撮影作成手順に従って得られた顕微鏡写真は、次に、カールツァイスKS400ソフトウエア及び以下に記載する手順に従って分析される。
・グレイレベル閾値の可能性ある粒子画素が、顕微鏡写真のアルミニウムマトリックス平均グレイレベルと、前記顕微鏡写真のアルミニウムマトリックス平均グレイレベルの標準偏差の5倍との合計として選択される。
・次に、顕微鏡写真から、2種類のグレイレベルを有する二値画像(0−黒及び255−白)が選択される。
・次に、隣接画素が25より少ないグループが二値画像から取り除かれる。隣接画素が25より少ないグループが取り除かれた後の画像は、「粒子二値画像」である。この明細書で用いられる「粒子画素」という用語は、二値画像の正方アレイにおいて、可能性ある8方向のどの方向においても 25以上のグループの中にある隣接画素である。隣接画素が25より少ないグループは、粒子と関連づけされていない(即ち、粒子画素でない)ため、このステップで二値画像から取り除かれる。2500倍では、画素サイズは、x方向で0.0395257μm、y方向で0.038759μmであり、これらは約0.001532平方マイクロメートルの個々の画素面積に対応する。このように、「粒子画素」は25以上の隣接画素のグループとして定義されるので、粒子の最小面積は0.0383平方マイクロメートルであり、これは最小等価直径0.22μmに対応する。
・次に、粒子の面積分率/体積分率は、粒子の二値画像に基づいて計算される。この明細書では、粒子の面積分率と体積分率は等しい。これについては、次の文献を参照することができる:Ervin E. Underwood, Quantitative Stereology 27 (Addison- Wesley Pub. Co. 1970)。面積分率/体積分率は、255のグレイスケールにおける粒子の二値画像の画素数を1フレーム中の画素数(1296×968,即ち1254528)を100倍したもので割り算することによって計算され、即ち、(255のグレイスケールにおける画素数)/(1フレームの画素数、即ち1254528)×100)として計算される。
・粒子数は、粒子二値画像に基づいて計算される。まず最初に、粒子二値画像の中の個々の粒子が、正方アレイ上の8方向のうちの任意方向に隣接する255のグレイスケールにおける画素に基づいて同定される。次に、粒子数は、粒子二値画像の中に同定された個々の粒子の数に基づいて計算される。
・次に、各粒子の面積が粒子二値画像に基づいて計算される。各粒子の面積の計算は、隣接粒子画素の数を合計し、各画素の面積、即ち2500倍で約0.001532平方マイクロメートルを掛け算することによって行われる。粒子二値画像の面(side)に接触する個々の粒子は除外され、完全な粒子(whole particles)のみが測定される。各粒子面積は、特定の粒子面積範囲に対応する「ビン(bin)」の中に含まれる。
・このプロセスは、表面近傍で集められた40の顕微鏡写真に対して繰り返される。
・次に、単位面積当たりの粒子計測数は、(粒子計測数)を、[1フレーム中の画素数(1296×968、即ち1254528)×各画素の面積(2500倍で0.001532平方マイクロメートル)×分析された画素数(40)(約76600平方マイクロメートルに等しい)]で割り算することによって算出される。
顕微鏡写真分析の実施例
一実施形態において、可能性ある粒子画素のグレイレベル閾値は95であり、これは、アルミニウムマトリックスのグレイレベル45と、標準偏差10の5倍である50との合計である。
顕微鏡写真分析手順の中で説明したように生成された二値画像の限定されない例が図4及び図15に示されている。図14は、図12に示されるインゴットの顕微鏡写真から生成された二値画像を示している。図15は、図13に示され、この明細書に記載された方法に基づいて鋳造された製品の顕微鏡写真の二値画像を示している。
顕微鏡写真分析手順の中で説明されたように非粒子画素を取り除いた後の粒子二値画像の限定されない例が図16及び図17に示されている。図16は、図12に示されたインゴットの二値画像の非粒子画素を取り除くことによって生成されたものである。図17は、図13に示され、この明細書に記載された方法に基づいて鋳造された製品の二値画像の非粒子画像を取り除くことによって生成されたものである。
F.パックマウント審査準備手順
顕微鏡写真作成手順のための試料を作製する手順の限定されない実施例を記載する。パックマウントは、搭載の際の変形を防止し、必要に応じて、伝導性を可能にするために、幾つかの試料を一緒に組み立てるのに用いられる。搭載中の剛性を維持するために、バインダーとネジ部材を用いて複数の試料が束ねられる。個々の試料を分離するためにセパレータが用いられる。AA3104材(一般的に厚さが約0.38インチ)がバインダーとして、高純度フォイルがセパレータとして、非磁性スチールがネジ部材及びナットとして用いられることができる。試料とセパレータは4つのバインダー(2つは前部、2つは後部)の間に挟持され、ネジ部材によって保持される。
試料を識別するために、ネジ部材のヘッドが第1試料を示すのに用いられる。マウントは、前から順に、2つのバインダー、2つのセパレータ、試料1、セパレータ、試料2、セパレータ、… 試料n、セパレータ、2つのバインダーであり、nは試料の合計数である。図18は、前記パックマウントの限定されない実施例を示す。
図18に示されたパックマウントを作製するには、試料及びバインダーを図18に示されるようにパックを作成し、前記パックをバイス等に配置する。2つのネジ部材を用いて、図18に示されるように試料を締結する。パックの中に、適当な位置及び大きさのドリル穴(ネジ部材/ナットの大きさに依存する)を形成する。ナットを締め付ける前に、穴のバリを取り除く。ネジ部材がナットと同一平面となるように、ネジ部材の後部を切断する。粗い表面があれば滑らかにする。パックを、取付けに適当なサイズにトリミングする。また、取付け前に、角部/縁部を研削して鋭くする。
パックは、あらゆる適当な方法によって取り付けられることができる。例えば、適当な埋込み用プレスの中に透明ルーサイト(Lucite: 登録商標)及び/又は導電性パウダーと共に装填され、熱と圧力を加えて粉末を合体させる。埋込み用プレスは、圧力並びに加熱及び冷却サイクルが予めプログラミングされている。繊細で薄い試料の場合、自動プログラムを解除して、手動で圧力を低減させることができる。或いはまた、繊細な試料の場合、又は試料の縁部保持を向上させることが所望される場合、試料を埋め込むのに2種類型エポキシ化合物を用いることができる。次に、試料には、適当な識別ラベルが付される。
埋め込まれた試料は、次に、研削/研磨用回転台の中に埋め込まれ、回転台の中で全てのキャビティは、試料又はダミーのどちらかが充填され、ASTM E3(2011)に基づいて金属組織観察のために研削及び研磨が行われる。研削及び研磨は、ストルアス社のAbropol−2、ビューラー社のEcomet/Automet300、又は同等のデバイスを用いて行われる。研削は、通常、240グリットペーパーからスタートし、続いて、320、400及び600グレードのより微細なグリットペーパーが用いられる。各ステップにおける研削時間は、通常、約30秒である。また、通常、試料毎に15〜30ニュートンの圧力が加えられる。圧力の前記下限はアルミニウム合金試料の作製に適している。各々の研削ステップの後、試料は冷水を流すことによって清浄され、水を加圧空気で除去した後、試料の目視検査が行われる。試料の切断又は研削ステップにおける何らかの痕跡が観察されると、許容できる程度の仕上げ状態が達成されるまで、試料の水による清浄と水の除去が繰り返して行われる。
次に、試料の研磨は、再び、ストルアス社のAbropol−2、ビューラー社のEcomet/Automet300、又は同等のデバイスを用いて行われる。研磨ステップは、通常、各試料に対して、20〜25ニュートンの圧力を加えながら約2分間行われる。詳しくは次のとおりである。
(i) Molクロスを使用し、DP−潤滑剤レッドで3μmダイアモンドスプレー。
(ii) シルククロスを使用し、Microidダイアモンドエクステンダーで3μmダイアモンドスプレー。
(iii) Molクロスを使用し、DP−潤滑剤レッドで1μmスプレー。
(iv) シルククロスを使用し、Microidダイアモンドエクステンダーで1μmダイアモンドスプレー。
(v) 最終ステップは、テクノトロンクロス上にて30秒間OPS希釈され、脱イオン水と50:50の混合物を得る。
各ステップ間では試料の清浄を行ない、清浄は、清浄液体ソープと水の混合物の中に浸漬された脱脂綿ボールで拭き取り、冷水を流しながらすすぎを行なった後、加圧空気を用いて水を除去することによって行なう。
最終研磨ステップの後、前記試料が上記した顕微鏡写真作成手順に用いられる。
実施例は発明を限定するものでない。限定されない実施例1及び2に用いられたアルミニウム合金は、以下の表1に示される組成を有し、この明細書に記載された方法で処理されたアルミニウム合金である。
Figure 0006594316
アルミニウム合金には、Znが0.10重量%以下、酸素が0.05重量%以下、他の元素が0.05重量%以下含まれ、前記他の元素の合計量はアルミニウム合金中にて0.15重量%を超えない。
A.実施例1
実施例1のアルミニウム合金は、試料12、13、14、16、240、241、242、243及びインゴットを含む。試料12、13、14、16、240、241、242及び243は、最初に、1335°F〜1435°Fの温度の炉内で加熱される。溶融金属は、この明細書に記載されたプロセスを用いて、90〜115フィート/分の速度で鋳造される。鋳造品は、次に熱間圧延で0.070インチに圧延される。熱間圧延品は次に冷間圧延で0.020インチに圧延され、850°Fの温度で3時間バッチアニーリングされる。バッチアニーリング後、次に冷間圧延されて、最終ゲージは0.0108インチである。
0.095インチのインゴット試料は、850°Fの温度で3時間完全アニーリングされ、次に冷間圧延で0.0108インチに圧延される。
顕微鏡写真作成手順に従って、試料12、13、14、16、240、241、242、243及びインゴットから顕微鏡写真を作成し、該顕微鏡写真を、上記した顕微鏡写真分析手順に従って分析した。撮影した顕微鏡写真の倍率は全て同じである。
実施例1の試料の顕微鏡写真が図1に示されている。図2は、試料243及びインゴット試料の拡大写真である。図1及び図2に示されるように、試料12、13、14、16、240、241、242及び243の粒子面積は、インゴット試料の粒子面積よりも小さい。さらに、試料12、13、14、16、240、241、242及び243の単位面積当たりの粒子は、インゴット試料の単位面積当たりの粒子よりも多い。さらに、試料12、13、14、16、240、241、242及び243の粒子の体積分率は、インゴット試料のよりも大きい。
試料12、13、14、16、240、241、242、243及びインゴットの顕微鏡写真分析結果は以下の表に示される。
Figure 0006594316
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表2〜表10に含まれるデータをグラフ表示したものが図3及び図4に示される。具体的には、試料12、13、14、16、240、241、242、243及びインゴットの各々について、図3は、単位面積当たり粒子計測数と粒子等価直径との対比を示し、図4は、体積分率と粒子等価直径との対比を示している。
B.実施例2
実施例2のアルミニウム合金は、試料240、241、242、243、265、266、267、268、269、270、271及び2219−T87を含む。各試料は、実施例1に記載されたように、加熱、鋳造、熱間圧延、冷間圧延、バッチアニーリング及び冷間圧延を施した。試料は、次に、350°F、400°F及び450°Fの各温度で100時間加熱した(100時間曝露)。また、試料240、241、242及び243については、350°F、400°F及び450°Fの各温度で500時間加した(500時間曝露)。試料は全て、75°Fの室温においた。各試料について、ASTM Eに準拠して、伸び、引張降伏強度及び最大引張強度を室温で測定した。また、加熱時間が500時間の各試料について、ASTM E21に準拠し、高温伸び、引張降伏強度及び最大引張強度を加熱温度(即ち、350°F、400°F又は450°F)で測定した。
試料240、241、242、243、265、266、267、268、269、270、271及び2219−T87の試験結果を次の表に示す。表はまた、試料240、241、242、243、265、266、267、268、269、270及び271の引張降伏強度と、対照試料2219−T87の引張降伏強度との比較を示している。
Figure 0006594316
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表11、12及び13に含まれるデータをグラフ表示したものが図5〜図8に示される。具体的には、図5は、試料240、241、242、243、265、266、267、268、269、270、271及び2219−T87を種々の試験温度で100時間曝露した後の引張降伏強度を示す。図6及び図7は、試料240、241、242及び243を種々の試験温度で500時間曝露した後の引張降伏強度と最大引張強度を夫々示す。図8は、試料240、241、242及び243を種々の試験温度で500時間曝露した後の高温引張強度を示す。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、単なる例示であって、限定するものでなく、当該分野の専門家であれば、開示された主題の精神及び範囲から逸脱することなく多くの変形をなすことができるであろう。さらにまた、様々なステップは、所望される任意の順序で実施されることができる(そして、所望されるあらゆるステップは追加及び/又は削除することもできる)。

Claims (19)

  1. アルミニウム合金ストリップを含む製品であって、前記アルミニウム合金ストリップが、
    最大1.5重量%のSiと、0.59〜5.0重量%のFeと、最大1.0重量%のCuと、0.8〜8.0重量%のMnと、0.2〜3.0重量%のMgと、最大1.5重量%のZnと、最大0.25重量%の酸素と、単独で0.25重量%以下、合計で0.50重量%以下である他の元素と、残部Alからなるアルミニウム合金を含み、
    アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を含まず、粒子の合計量の少なくとも90%が3μmより小さい等価直径を有する粒子であり、
    アルミニウム合金ストリップの表面近傍は小粒子を含み、
    各小粒子は特定の等価直径を有し、前記特定の等価直径が3μmより小さく、
    前記小粒子の単位面積当たりの量が、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である、製品。
  2. アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子を含まない、請求項1の製品。
  3. アルミニウム合金ストリップを含む製品であって、前記アルミニウム合金ストリップが、 最大1.5重量%のSiと、0.59〜5.0重量%のFeと、最大1.0重量%のCuと、0.8〜8.0重量%のMnと、0.2〜3.0重量%のMgと、最大1.5重量%のZnと、最大0.25重量%の酸素と、単独で0.25重量%以下、合計で0.50重量%以下である他の元素と、残部Alからなるアルミニウム合金を含み、
    アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子を含まず、粒子の合計量の少なくとも90%が3μmより小さい等価直径を有する粒子であり、
    アルミニウム合金ストリップの表面近傍は、3μmより小さい等価直径を有する小粒子を含み、
    前記小粒子の単位面積当たりの量が、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である、製品。
  4. 前記アルミニウム合金ストリップ内におけるMn及び/又はFeが、過共晶組成を達成できる濃度で含まれる、請求項1の製品。
  5. アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.1重量%以下である、請求項1乃至3の何れかの製品。
  6. アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.01重量%以下である、請求項5の製品。
  7. 小粒子の特定の等価直径は、少なくとも0.3μmである、請求項1乃至3の何れかの製品。
  8. 小粒子の特定の等価直径は、0.3μm〜0.5μmの範囲である、請求項1乃至3の何れかの製品。
  9. 小粒子の特定の等価直径は0.5μmであり、特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.03粒子である、請求項1の製品。
  10. 製品は、缶本体ストック及び缶エンドストックからなる群から選択される、請求項1の製品。
  11. アルミニウム合金ストリップを含む製品であって、前記アルミニウム合金ストリップが、
    最大1.5重量%のSiと、0.59〜5.0重量%のFeと、最大1.0重量%のCuと、0.8〜8.0重量%のMnと、0.2〜3.0重量%のMgと、最大1.5重量%のZnと、最大0.25重量%の酸素と、単独で0.25重量%以下、合計で0.50重量%以下である他の元素と、残部Alからなるアルミニウム合金を含み、
    アルミニウム合金ストリップの表面近傍は小粒子を含み、
    各小粒子は特定の等価直径を有し、前記特定の等価直径が1μmよりも小さく、
    前記特定の等価直径を有する小粒子の体積分率が、アルミニウム合金ストリップの表面近傍で少なくとも0.2%である、製品。
  12. 特定の等価直径を有する小粒子の体積分率は、少なくとも0.65%である、請求項11の製品。
  13. 特定の等価直径は、0.5μm〜0.85μmの範囲である、請求項11の製品。
  14. 前記アルミニウム合金ストリップ内におけるMn及び/又はFeが、過共晶組成を達成できる濃度で含まれる、請求項11の製品。
  15. アルミニウム合金ストリップの酸素含有量は0.05重量%以下である、請求項11の製品。
  16. 鋳造品を製造する方法であって、
    最大1.5重量%のSiと、0.59〜5.0重量%のFeと、最大1.0重量%のCuと、0.8〜8.0重量%のMnと、0.2〜3.0重量%のMgと、最大1.5重量%のZnと、最大0.25重量%の酸素と、単独で0.25重量%以下、合計で0.50重量%以下である他の元素と、残部Alを有する合金である過共晶アルミニウム合金を選択することと、
    選択された前記過共晶アルミニウム合金を鋳造することと、を含み、
    前記鋳造は、
    溶融した過共晶アルミニウム合金を、ニップを形成するように構成された一対のロールへ50〜300フィート/分の速度で供給し、
    過共晶アルミニウム合金を凝固させて、各ロールに隣接して固体外側部と、前記固体外側部間に半固体中心部とを生成し、
    ニップ内部の中心部を凝固させて鋳造品を形成することを含み、
    前記鋳造品の表面近傍は、少なくとも50μmの等価直径を有する大粒子を含まず粒子の合計量の少なくとも90%が3μmより小さい等価直径を有する粒子である、方法。
  17. アルミニウム合金ストリップを形成するのに十分な熱間圧延、冷間圧延及び/又はアニーリングを鋳造品に施すことをさらに含み、
    アルミニウム合金ストリップの表面近傍に小粒子を含み、各小粒子は特定の等価直径を有し、前記等価直径が3μmより小さく、前記特定の等価直径を有する小粒子の単位面積当たりの量は、アルミニウム合金ストリップの表面近傍において平方マイクロメートル当たり少なくとも0.01粒子である、請求項16の方法。
  18. 前記鋳造品の表面近傍は、少なくとも20μmの等価直径を有する大粒子を含まない、請求項16の方法。
  19. 前記鋳造品の表面近傍は、少なくとも3μmの等価直径を有する大粒子を含まない、請求項16の方法。
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