JP6593520B2 - 波長変換部材および該波長変換部材を備えたプロジェクタ - Google Patents

波長変換部材および該波長変換部材を備えたプロジェクタ Download PDF

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本発明は、波長変換部材および該波長変換部材を備えたプロジェクタに関する。
近年、時分割で複数の波長の光を取り出し、取り出された複数の波長の光を順次変調することで画像を形成して投影する時分割式のプロジェクタが普及している。このような時分割式のプロジェクタに用いる光源装置として、例えば、白色光等の所定の光を出力する光源と、光源の光を複数の異なる波長域の光に変換するために円周方向に配置された複数のカラーフィルタを有する回転ホイール(波長変換部材)とを備えたものが知られている。当該光源装置では、光源から出射された白色光等の光を、一定速度で回転する回転ホイールに入射させて、時分割で複数の波長の光(例えば、青、緑、赤色光)を取り出すことができる。
また、半導体レーザを始めとする単波長の光を出力する光源により、複数のカラーフィルタに代えて円周方向に配置され、それぞれが蛍光体層を備えた複数の波長変換領域を有する回転ホイール(以下「蛍光ホイール」という場合がある)を用いて、これに半導体レーザ等の光源から出射された単波長の光を入射させることで、時分割で複数の波長の光を取り出す光源装置も提案されている。蛍光体ホイールを有する光源装置では、高出力を得るために蛍光体に照射する光の出力を高めると、蛍光体の発熱量が増大して蛍光体が高温になり、これにより、蛍光体の変換効率が低下するという問題があった。
このような課題に対応するため、冷却ファンを用いて、蛍光体ホイール上の蛍光体に設けられた凹凸に向けて、斜め方向から冷却媒体(空気等)を当てて冷却する光源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、蛍光体ホイール及び蛍光体ホイールに風を送風する送風機をケースで収容して冷却効率を高めた光源装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2012−78707号明細書 特開2014−92599号明細書
特許文献1に示された光源装置では、光源の冷却手段に加えて、蛍光体ホイール専用の冷却手段を要するので、光源装置の小型化が困難になり、部品点数増加により製造コストも増大する。また、用途等によっては蛍光体ホイールを冷却しただけでは、蛍光体の発光効率が十分でなく、十分な光量を得るために蛍光体ホイール(波長変換部材)およびプロジェクタの小型化が困難となる場合がある。
特許文献2に示された光源装置では、光源の冷却手段に加えて、蛍光体ホイール専用の送風機を要し、更に蛍光対ホイール及び送風機を収容するケースを要するので、光源装置の小型化が困難になり、部品点数増加により製造コストも増大する。また、用途等によっては蛍光体ホイールを冷却しただけでは、蛍光体の発光効率が十分でなく、十分な光量を得るために蛍光体ホイール(波長変換部材)およびプロジェクタの小型化が困難となる場合がある。
従って、本発明の目的は、上記の課題を解決するものであり、光変換効率の高い光変換部材および当該光変換部材を用いたプロジェクタを提供することである。
本発明の実施形態に係る透光性部材は、
円板状の透光性基板上に円周方向に配置された第1領域と、第2領域と、第3領域とを少なくとも有し、
前記第1領域は、
前記透光性基板上に、光入射方向から順に、第1蛍光体層と第2蛍光体層とを備え、
前記第1蛍光体層は、入射光の少なくとも一部を吸収し、該入射光と異なる波長の第1の光を発する第1蛍光体を含み、前記第2蛍光体層側の表面に凹部を有し、該凹部の深さが前記第1蛍光体層の該凹部を有しない部分の厚さの半分以上であり、
前記第2蛍光体層は、前記第1蛍光体が発した前記第1の光の少なくとも一部を吸収し、前記第1の光と異なる波長の第2の光を発する第2蛍光体を含み、
前記第1蛍光体層の前記凹部内に前記第2蛍光体を含む前記第2蛍光体層が配置され、
前記第2領域は、第3蛍光体層を備え、該第3蛍光体層は、入射光の少なくとも一部を吸収し、該入射光と異なる波長の第3の光を発する第3蛍光体を含み、
前記第3領域は、前記基板上に蛍光体が配置されていない領域である。
本発明の実施形態により光変換効率の高い光変換部材を提供することが可能である。また、本発明の実施形態により、光変換効率の高い光変換部材を用いたプロジェクタを提供することが可能である。
図1は、本発明の1つの実施形態に係る蛍光体ホイール(波長変換部材)30の模式平面図である。 図2(a)は、図1のIIA−IIA断面を示す模式断面図であり、図2(b)は、図1のIIB−IIB断面を示す模式断面図であり、図2(c)は、図1のIIC−IIC断面を示す模式断面図である。 図3(a)は、図2(a)に示した赤色光変換領域32Rの変形例を示す模式断面図であり、図3(b)は、図2(b)に示した緑色光変換領域32Gの変形例を示す模式断面図であり、図3(c)は、図2(c)に示した青色光透過領域32Bの変形例を示す模式断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る蛍光体ホイール30を備えたプロジェクタ100の構成を示す模式図である
以下に説明する波長変換部材およびプロジェクタは、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、一の実施の形態において説明する内容は、他の実施の形態にも適用可能である。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。
本発明者らは鋭意検討した結果、蛍光体ホイールに含まれる波長変換領域の少なくとも1つ(第1領域)について、その波長変換領域で得ようとする目的の波長の光を発する蛍光体(第2蛍光体)を含む第2蛍光体層に加えて、光源からの光(入射光)を吸収し第2蛍光体層の発する光と異なる波長の光を発する蛍光体(第1蛍光体)を含む第1蛍光体層を光入射方向側(第2蛍光体層よりも光源に近い側)に配置することとした。
そして、入射光の少なくとも一部を第1蛍光体で波長変換し、この波長変換された光(すなわち、光を吸収した蛍光体が発する、吸収した光と異なる波長の光)である第1の光を第2蛍光体に吸収させて目的とする波長を有する第2の光に波長変換させる構成とした。
このように、2段階の波長変換を経て、入射光を第2の光に波長変換させることで、従来のように1段階の波長変換で目的の波長の光を得る場合と比べて、蛍光体層内での局所的な発熱を緩和できることから、蛍光体の温度上昇を抑制でき、従って変換効率を向上できる。
本発明の実施形態では、これに加えて、第1蛍光体層は、第2蛍光体層側の表面に凹部を有しており、この凹部の深さは、前記第1蛍光体層の該凹部を有しない部分の厚さの半分以上となっている。そして、この凹部の内部には、第2蛍光体を含む第2蛍光体層が配置されている。凹部内に第2蛍光体を配置することで、第1の光を凹部の側面から第2蛍光体に当てることが可能となる。この結果、第2蛍光体層の波長変換効率が上昇し、従って、第1領域全体の波長変換効率を向上させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある
なお、上述した2段階の波長変換は、入射光の波長と、第2蛍光体による発光の波長との差が大きいほど、そのエネルギー差が大きくなり、全体の発熱量が大きくなるため、その効果はより顕著となる。
このため、以下の説明では、入射光として、青色光を用い、第1蛍光体として黄色または黄緑色蛍光体を用い、第2蛍光体として赤色蛍光体を用いた実施形態を例示する。しかし、入射光、第1蛍光体および第2蛍光体の組み合わせは、これに限定されるものではなく、上述の2段階の波長変換を実現できる任意の組み合わせであってよい。
同様に、以下に示す実施形態では第2領域の第3蛍光体層に含まれる蛍光体として、緑色蛍光体を例示しているが、これに限定されるものではない。
1.蛍光体ホイール
図1は、本発明の1つの実施形態に係る蛍光体ホイール(波長変換部材)30の模式平面図である。図2(a)は、図1のIIA−IIA断面を示す模式断面図であり、図2(b)は、図1のIIB−IIB断面を示す模式断面図であり、図2(c)は、図1のIIC−IIC断面を示す模式断面図である。
図2(a)〜(c)に示した矢印Aは、入射光の進入方向を示しており、図の下方から上方に向かって入射光が進むことを示している。
蛍光体ホイール30は、円板状の透光性基板33を有し、更に、透光性基板33上に円周方向に並んで設けられた赤色光変換領域(第1領域)32Rと、緑色色光変換領域(第2領域)32Gと、青色光透過領域(第3領域)32Bとを有している。円板状とは、真円に厚みがあるものだけではなく、真円に近い形状であればよく、さらには回転可能な中心を有し回転可能な形状であればよい。
これらの領域の詳細を以下に説明する。
(赤色光変換領域32R)
図2(a)に示すように、赤色光変換領域32Rは、透光性基板33上に、光入射方向から順に、黄色蛍光体層34Yと赤色蛍光体層34Rとを備えている。図2(a)に示す実施形態では、透光性基板33の光の入射方向と反対側の表面(光出射側の表面)上に黄色蛍光体層34Yが設けられ、黄色蛍光体層34Yの上に赤色蛍光体層34Rが設けられている。
黄色蛍光体層34Yは、黄色および/または黄緑色蛍光体を含んでいる。黄色蛍光体および黄緑色蛍光体(以下、黄色蛍光体と黄緑色蛍光体を総称して「黄色蛍光体」という。)は、詳細を後述する光源から出て、黄色蛍光体層34Yに入射した青色光の少なくとも一部を吸収し、黄色光または黄緑光(以下、黄色光と黄緑光を総称して「黄色光」という。)を発光する(黄色の蛍光を生ずる)。黄色光(第1の光)は、好ましくは、波長帯域が500〜700nmを含んでいるのが好ましい。黄色蛍光体として、セリウム賦活のYAG系蛍光体、例えば、Y(Al,Ga)12:Ce、その他、LuAl12:Ceを例示できる。
赤色蛍光体層34Rは、赤色蛍光体を含んでいる。赤色蛍光体は、黄色蛍光体層34Yを出て赤色蛍光体層34Rに入射した黄色光の少なくとも一部を吸収し、赤色光(第2の光)を発光する(赤色の蛍光を生ずる)。赤色光は、好ましくは、波長帯域が600〜800nmを含んでいる。具体的な赤色蛍光体材として、(Sr,Ca)AlSiN:Eu、CaAlSiN:Eu、SrAlSiN:Eu、(Ba,Sr,Ca)SiN8:Eu、(Sr,Ca)S:Eu、Ca−αサイアロン、0.5MgF2/3.5MgO・GeO:Mn、SrLiAl:EuおよびKSiF:Mnを例示できる。赤色蛍光体層34Rは、赤色光を出射方向(図2(a)では上方向)に出射する。
黄色蛍光体層34Yは、赤色蛍光体層34R側の表面に凹部35を有している。凹部35の内部には、赤色蛍光体を含む赤色蛍光体層34Rが配置されている。すなわち、凹部35内には赤色蛍光体が存在している。赤色蛍光体層34Rの表面は、平らでも、凹凸があっても、黄色蛍光体層34Yの凹部に合わせて凹部があってもよい。
黄色蛍光体層34Yの黄色蛍光体が発した黄色光が、凹部35の側面を通って凹部35内の赤色蛍光体に照射されることとなる。凹部35が形成されていない場合、黄色蛍光体から図2(a)の横方向に出た光のかなりの部分は、黄色蛍光体層34から出ることなく自己吸収等によって減衰してしまう。しかし、凹部35が存在することにより、黄色蛍光体から図2(a)の横方向に出た光のうち赤色蛍光体に到達する光の量を増加することができる。この結果、赤色光変換領域32Rは、より多くの赤色光を発光でき、すなわち高い波長変換効率を得ることができる。また、黄色蛍光体34Yおよび赤色蛍光体層34Rをより薄くすることが可能となる。
凹部35の深さは、好ましくは、黄色蛍光体層34Yの凹部35が形成されていない部分の厚さの50%以上である。凹部35が、黄色蛍光体層34Yの凹部35が形成されていない部分の厚さの50%以上と十分な深さを有することで、より顕著に高い波長変換効率を得ることができるからである。
凹部35の深さおよび黄色蛍光体層34Yの凹部35が形成されていない部分の厚さは、黄色蛍光体層34Yの断面を光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡で観察することにより決定してよい。より具体的には、凹部35の深さとは、断面内で最も深い部分の深さを用いてよく、黄色蛍光体層34Yの凹部35が形成されていない部分の厚さは、断面内において黄色蛍光体層34Yの凹部が無い部分(例えば、黄色蛍光体1粒子の長さを超えて赤色蛍光体が侵入していない部分)の厚さを10箇所以上測定して得た平均値を用いてよい。
凹部35は、図2(a)に凹部35Aとして示したように、黄色蛍光体層34Yを貫通せずに途中で止まっている形態(すなわち、黄色蛍光体層34Y内に底部を有する形態、非貫通凹部)であってもよい。また、凹部35は、図2(a)に凹部35Bとして示したように、黄色蛍光体層34Yを貫通する形態(貫通凹部)であってもよい。
なお、凹部35について、入射光の一部が黄色蛍光体層34Yを通ることなく、凹部35内の赤色蛍光体に当たることになる。しかし、これによる温度上昇は小さく、凹部35Bを設けたことによる変換効率の向上効果の方が大きくなる。
凹部35の形状は任意の形状であってよい。好ましい形状として、例えば、図2(a)の紙面に垂直な方向に延在している等の溝形状を挙げることができる。溝形状のように凹部35の側面がある程度の長さを有して延在することで、より多くの黄色光が、凹部の側面を通って、凹部35内の赤色蛍光体に到達できるからである。溝の深さは一定でなくてもよい。他の好ましい形状として、略円形や略四角形等の穴または窪み形状も上げることができる。
黄色蛍光体の平均粒子径は赤色蛍光体の平均粒子径より大きいことが好ましく、黄色蛍光体の平均粒子径は赤色蛍光体の平均粒子径より1.5倍以上大きいことが好ましく、2倍以上大きいことがより好ましい。凹部35を容易に形成できるとともに、凹部35内に容易に赤色蛍光体を配置できるからである。例えば、黄色蛍光体の平均粒子径を20.0〜25.0μmとし、赤色蛍光体の平均粒子径を6.5μm〜9.0μmとすることを例示できる。
ここで蛍光体の粒子の粒径は、その粒子の形状が均一でないことから、長軸径、短軸径、定方向径、相当径(画像解析法、遮光法、コールター法)、有効径(沈降法、レーザ回折・散乱法)等のいずれの粒径であってもよい。また、これらいずれかの粒径の平均粒径であってもよい。平均粒径は、市販の粒子測定器又は粒度分布測定器等によって測定及び算出することができる。例えば、F.S.S.S.No(Fisher Sub Sieve Sizer’s No)における空気透過法で得られる粒径(いわゆるDバー(Dの上にバー)で表される値)が挙げられる。
透光性基板33は、好ましい形状は円板状であるが、後述するようにモータ等の駆動手段を用いて回転し、円周方向に配置された(例えば、同心円状に配置された)赤色光変換領域32Rと緑色光変換領域32Gと青色光透過領域32Bとを円周方向に移動できる形状であれば任意の形状であってよい。
透光性基板33は、透光性の高い材料により形成されている。このような透光性の高い材料として、ガラス、樹脂、サファイア、水晶、CaF等を使用することができる。熱伝導率が5W/m・K以上のものがより好ましく、サファイア、水晶、CaF、GaN、AlN、SiC等の単結晶や透光性多結晶や透光性焼結体等を使用することができる。
図2(a)に示す実施形態では、透光性基板33の出射側(光源からの光の出射側)に、透光性基板33に近い方から順に黄色蛍光体層34Yと、赤色蛍光体層34Rが形成されている。
このような構成を有する赤色光変換領域32Rでは、黄色蛍光体層34Yに入射した青色光の少なくとも一部が、黄色蛍光体層34Yの黄色蛍光体により吸収され、黄色光が発光される。黄色光のうち、赤色蛍光体層34Rに入射したものの少なくとも一部は、赤色蛍光体層34Rの赤色蛍光体により吸収され、赤色光が発光される。そして、赤色蛍光体層34Rの光出射側(図2(a)では赤色蛍光体層34Rの上面側)から赤色光が出射する。
(緑色光変換領域32G)
図2(b)に示すように、緑色光変換領域32Gは、透光性基板33上に、緑色蛍光体層34Gを備えている。図2(b)に示す実施形態では、透光性基板33の光出射側の表面に緑色蛍光体層34Gが設けられている。
緑色蛍光体層34Gは、緑色蛍光体を含んでいる。緑色蛍光体は、詳細を後述する光源部から出て、緑色蛍光体層34Gに入射した青色光の少なくとも一部を吸収し、緑色光を発光する(緑色の蛍光を生ずる)。緑色光(第3の光)は、好ましくは、波長帯域が500〜560nmを含んでいる。
好ましい、緑色蛍光体として、β−Si6−ZAl8−Z:Eu、LuAl12:Ce、CaMgSi16Cl:Eu、BaSi12:Euおよび(Sr,Ba,Ca)Si:Euなどを例示できる。
このような構成を有する緑色光変換領域32Gでは、緑色蛍光体層34Gに入射した青色光の少なくとも一部が、緑色蛍光体層34Gの緑色蛍光体により吸収され、緑色光が発光される。そして、緑色蛍光体層34Gの光出射側(図2(b)では緑色蛍光体層34Gの上面側)から緑色光が出射する。
(青色光透過領域32B)
図2(c)に示すように、青色光透過領域32Bは、透光性基板33上の蛍光体が配置されていない領域である。このため、透光性基板33の光入射側の面(図2(c)の実施形態では下面)から入射した青色光は、波長が変わることなく(すなわち青色光のまま)、透光性基板33の光出射側の面(図2(c)の実施形態では上面)から出射する。
蛍光体ホイール30における、赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bの割合は、任意に決定することができる。例えば、蛍光体ホイール30をプロジェクタに用いる場合、プロジェクタとして要求される白色の色度及び各蛍光体等の効率などから適切な割合を算出することができる。例えば、図1に示す実施形態では、赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bをそれぞれ150度、150度および60度としている。
また、本実施形態では、赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bの3領域としているが、4つ以上の領域としてもよい。例えば、赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bに加えて、透光性基板33に黄色蛍光体を含む黄色蛍光体層34Yを配置した黄色光変換領域(黄色光変換領域には赤色蛍光体を含む赤色蛍光体層は配置されていない)を設けてよい。この場合、図2(b)と同様に、透光性基板上に蛍光体層(黄色蛍光体層)が1層設けられる形態とすることが好ましい。また、赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bから選択される少なくとも1つの領域を2つ以上設けてもよい。
2.変形例
図3(a)は、図2(a)に示した赤色光変換領域32Rの変形例を示す模式断面図であり、図3(b)は、図2(b)に示した緑色光変換領域32Gの変形例を示す模式断面図であり、図3(c)は、図2(c)に示した青色光透過領域32Bの変形例を示す模式断面図である。
図3(a)〜図3(c)に示す、赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bの変形例について、図2(a)〜図2(c)に示した赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bと異なる部分についてのみ説明する。
従って、以下に特段の説明のない構成については、図2(a)〜図2(c)に示した赤色光変換領域32R、緑色光変換領域32Gおよび青色光透過領域32Bと同じ構成を有してよい。
図3(a)に示す赤色光変換領域32Rでは、黄色蛍光体層34Yと透光性基板33との間に、誘電体層31Rが配置されている。すなわち、透光性基板33と、黄色蛍光体層34Yおよび赤色蛍光体層34Rとの間に誘電体層31Rが設けられている。ここでいう誘電体層は、少なくとも2つの異なる屈折率の誘電体が積層された誘電体多層膜である。
誘電体層31Rは、青色光(例えば400〜490nmの波長の光)を透過し蛍光、つまり蛍光体により波長変換された光(例えば、490nm以上の波長の光)を反射する。
本変形例において、誘電体層が、特定の光を透過するとは、誘電体層の当該特定の光の透過率が垂直方向で70%以上であることを意味し、誘電体層が特定の光を反射するとは、誘電体層の当該特定の光の反射率が垂直方向で70%以上であることを意味する。
誘電体層31Rを設けるとことで、光源から入射する青色光を効率的に黄色蛍光体層34Yに誘導できるとともに、黄色蛍光体層34Yから透光性基板33に向かって進む黄色光を反射できるため、黄色光を赤色蛍光体層に効率よく誘導でき、赤色蛍光体層34Rから透光性基板33に向かって進む赤色光を反射できるため、赤色蛍光体により波長変換された光(赤色光)を効率よく利用することができる。
図3(a)に示す実施形態では、黄色蛍光体層34Yと透光性基板33との間に、誘電体膜31Rが配置されているが、これに代えてまたはこれに加えて、透光性基体33の黄色蛍光体層34Yおよび赤色蛍光体層34Rが形成されている側の面と反対側の面に誘電体層31Rを形成してもよい。すなわち、誘電体層31Rは、透光性基板33の光入射面および光出射面の一方または両方に形成してよい。
図3(b)に示す緑色光変換領域32Gでは、緑色蛍光体層34Gと透光性基板33との間に、誘電体膜31Gが配置されている。34Gは、平らであっても凹凸があってもよく、凹凸があることで、緑色への変換効率を高めることができ好ましい。
誘電体層31Gは、青色光を透過し、緑色光を反射する。
誘電体層31Gを設けるとことで、光源から入射する青色光を効率的に緑色蛍光体層34Gに誘導できるとともに、緑色蛍光体層34Gから透光性基板33に向かって緑色光を反射できるため、効率よく緑色蛍光体により波長変換された光(緑色光)を利用することができる。
図3(b)に示す実施形態では、緑色蛍光体層34Yと透光性基板33との間に、誘電体膜31Gが配置されているが、これに代えてまたはこれに加えて、透光性基体33の緑色蛍光体層34Gが形成されている側の面と反対側の面に誘電体層31Gを形成してもよい。すなわち、誘電体層31Gは、透光性基板33の光入射面および光出射面の一方または両方に形成してよい。
図3(c)に示す青色光透過領域32Bでは、透光性基板33の光出射面に、誘電体膜31Bが配置されている。
誘電体層31Bは、青色光を透過する。
誘電体層31Bを設けるとことで、光源から透光性基板33に入射する青色光を透光性基板33の出射面から効率的に出射させることができる。
図3(c)に示す実施形態では、透光性基板33の光出射面に誘電体膜31Bが配置されているが、これに代えてまたはこれに加えて、透光性基体33の光入射面に誘電体層31Bを形成してもよい。すなわち、誘電体層31Bは、透光性基板33の光入射面および光出射面の一方または両方に形成してよい。
3.蛍光体ホイールの製造方法
次に蛍光体ホイール30の製造方法、とりわけ赤色光変換領域32Rの黄色蛍光体層34Yに設ける凹部35の形成方法の一例を以下に説明する。
ガラス、樹脂またはサファイア等の透光性材料から成る、例えば円板形状を有する透光性基板33を用意する。
必要に応じて、スパッタリング、蒸着およびCVDのような気相成長法等を用いて、透光性基板33に誘電体層31R、31Gおよび31Bを形成する。
・赤色光変換領域32R
透光性基板33上の赤色光変換領域32Rとなる部分に、スクリーン印刷で黄色蛍光体層34Yを形成し、更に、黄色蛍光体層34Yの上にスクリーン印刷で赤色蛍光体層34Rを形成する。
黄色蛍光体と有機溶剤と樹脂とからなるビヒクルと無機粒子(アルミナ粒子等)とを混合(攪拌)および脱泡して黄色蛍光体ペースト作成する。
このとき用いるビヒクルは特に限定されないが、具体例として、エチルセルロース(樹脂)とテルピオネール(溶剤)、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール(溶剤)を用いて調合したものを用いる。ここでの有機溶剤と樹脂は乾燥、焼成の工程を経て有機成分を除去することができるものである。樹脂は、300℃以上で分解するものがよく、特に赤色蛍光体(CASN等)を形成する場合は550℃以下で分解するものがより好ましい。たとえば、エチルセルロースやアクリル樹脂が挙げられる。
好ましくは、用いる黄色蛍光体の平均粒径は赤色蛍光体の平均粒径より大きく、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2倍以上大きい。黄色蛍光体層34Yに容易に溝形状の凹部35を形成でき、かつ凹部35内により容易に赤色蛍光体を配置できるからである。
また、黄色蛍光体ペーストは、粘度が高い方がよく、黄色蛍光体ペーストの粘度が高いと、表面に凹凸を生じ易く比較的厚い蛍光体層34Yを得ることが可能となる。このため、容易に溝形状の凹部35を形成できる。ただし、黄色蛍光体層34Yは厚すぎても凹部35が形成されにくい。好ましくは、黄色蛍光体層34Yの凹部35を形成していない部分の平均厚さを黄色蛍光体の平均粒径の2倍〜5倍になるようにする。
得られた黄色蛍光体ペーストを用いて、スクリーン印刷を行い、その後、例えば170℃で15分程度乾燥させる。この乾燥工程において、ビヒクルの溶剤成分が蒸発して体積が減少し、黄色蛍光体密度の低い部分に溝形状の凹部35が形成される。なお、溝形状の凹部35は、スクリーン印刷に用いてメッシュのワイヤ(または繊維)同士が交差している部分に形成されやすい傾向がある。従って、メッシュの規格(網目の大きさ、用いるワイヤの太さ等)を調整することで、凹部35の深さ(貫通凹部35Bの割合を含めて)および量(溝形状の長さを含めて)を調整できる。
次に赤色蛍光体とビヒクルとアルミナ粒子等の結着剤を混合(攪拌)および脱泡して赤色蛍光体ペースト作成する。
また、赤色蛍光体ペーストの粘度は、黄色蛍光体ペーストより粘度が低い方がよい。形成される赤色蛍光体層34Rにおいて、黄色蛍光体層34Yの凹部に入り易くなるのに加えて、赤色蛍光体の密度を上げることができ、青色光が波長変換されることなく、赤色光変換領域32Rを透過するのを抑制できる。赤色蛍光体の平均粒径が黄色蛍光体の平均粒径より小さい場合、より確実のこの効果を得ることができる。
スクリーン印刷を行い乾燥させた黄色蛍光体ペーストの上に、赤色蛍光体ペーストをスクリーン印刷する。このスクリーン印刷工程において、凹部35内に赤色蛍光体を配置できる。この後、例えば、170℃で15分以上乾燥させる。
次に、乾燥した黄色蛍光体ペーストおよび赤色蛍光体ペーストをベーク(焼成)する。ベークは例えば400℃〜550℃の間の温度に30分以上保持して行う。これにより、ビヒクルの樹脂を除去できる。この結果、黄色蛍光体とアルミナナノ粒子からなる黄色蛍光体層34Yと、赤色蛍光体とアルミナナノ粒子からなる赤色蛍光体層34Rが形成できる。
なお、ベーク工程は通常、次に述べる緑色蛍光体ペーストの乾燥工程後に、緑色蛍光体層34Gを形成するためのベーク工程と同時に行う(すなわち、透光性基板33を電気炉等の加熱手段で加熱して、ベークを行い、赤色光変換領域32Rと緑色光変換領域32Gを同時に形成する。)。
・緑色光変換領域32G
透光性基板33上の緑色光変換領域32Gとなる部分に、スクリーン印刷で緑色蛍光体層34Gを形成する。
緑色蛍光体とビヒクルとアルミナナノ粒子等の結着剤を混合(攪拌)および脱泡して緑色蛍光体ペースト作成する。
透光性基板33の上に、緑色蛍光体ペーストをスクリーン印刷し、この後、例えば、170℃で30分以上乾燥させる。
そして、乾燥した緑色蛍光体ペーストおよび赤色蛍光体ペーストをベークする。ベークは例えば400℃〜550℃の間の温度で30分以上保持して行う。この結果、緑色蛍光体とアルミナナノ粒子からなる緑色蛍光体層が形成できる。
そして、透光性基板33の円周方向において、赤色光変換領域32Rおよび緑色光変換領域32Gが形成されていない領域が青色光透過領域32Bとなる。
なお、黄色蛍光体層34Y、赤色蛍光体層34Rおよび緑色蛍光体層34Gを形成した後、これらの蛍光体層および透光性基板33の上に、例えば、ALD法またはゾルゲル法を用いてAl膜を形成またはSiO膜を形成してもよい。
4.プロジェクタ
図4は、本発明に係る蛍光体ホイール30を備えたプロジェクタ100の構成を示す模式図である。
光源装置2は、複数の半導体レーザ(図示せず)を備えた光源部10、集光レンズ20、蛍光板ホイール30、蛍光板ホイール30を回転させる駆動モータ40及び受光レンズ70を備える。
まず、光源部10から出射した光の流れに沿って、光源装置の概要を説明する。本実施形態では、光源部10に載置された半導体レーザから所定の波長帯域の光(ここでは、青色光を例にとって説明する)が出射され、出射された光は集光レンズ20に入射し、集光レンズ20で集光されて、駆動モータ40によって回転する蛍光板ホイール30に入射する。蛍光板ホイール30が回転しているため、半導体レーザから出た青色光は、円周方向に並んだ青色光透過領域光32B、赤色光変換領域32Rおよび緑色光変換領域32Gに順に入射する。青色光が青色光透過領域32Bに入射すると、青色光は光変換されずに、蛍光体ホイール30を透過して、蛍光体ホイール30の光出射側か青色光が出射する。青色光が赤色光変換領域32Rに入射すると、青色光は蛍光体ホイール30を透過している間に波長変換され、蛍光体ホイール30の光出射側から赤色光が出射する。青色光が緑色光変換領域32Gに入射すると、青色光は蛍光体ホイール30を透過している間に波長変換され、蛍光体ホイール30の光出射側か緑色光が出射する。
よって、集光レンズ20から青色光が蛍光板ホイール30に入射すると、蛍光板ホイール30から時分割で、青色光、赤色光及び緑色光が出射され、受光レンズ70に入射する。そして、受光レンズ70で集光されて、光源装置2から出射される。光源装置2の中に出射光の色をよくするためにダイクロイックミラーがあってもよい。ダイクロイックミラーは、蛍光体ホイール30の後に設けられ、固定して設置されていても蛍光体ホイール30と同期して回転するように設置されていてもよい。蛍光体ホイールと同期して回転している場合は、蛍光体ホイールと同じモータで回っていても、別のモータで回っていてもよい。同じモータ出回っている場合は、蛍光体ホイール30に付いていても離れていてもよい。
なお、半導体レーザで青色光を出射する場合には、その波長は、370〜500nm内の光を発することが望ましく、420〜500nm内の光を発することが更に望ましい。
駆動モータ40は、例えば、ブラシレス直流駆動モータであり、その回転軸と集光レンズ20の光軸とが平行になるように配置されている。また、駆動モータ40の回転軸に対して蛍光体ホイール30の面が垂直となるように固定されている。駆動モータ40の回転速度は、再生する動画のフレームレート(1秒当たりのフレーム数。単位は[fps])に基づく回転速度となる。例えば、60[fps]の動画を再生可能とする場合、駆動モータ40(つまり蛍光体ホイール30)の回転速度は、毎秒60回転の整数倍に定めるとよい。
光源装置2から出射された光は、光空間変調器であるDMD(Digital Micromirror Device)素子110で反射され、投射手段である投射レンズ120によって集光されて、スクリーンSCに投影される。DMD素子は、スクリーンに投影された画像の各画素に相当する微細なミラーをマトリックス状に配列したものであり、各ミラーの角度を変化させてスクリーンへ出射する光を、マイクロ秒単位でオン/オフすることができる。
また、各ミラーをオンにしている時間とオフにしている時間の比率によって、投射レンズへ入射する光の階調を変化させることにより、投影する画像の画像データに基づいた階調表示が可能になる。
光源装置2とDMD素子110の間にその他の光学素子が入っていてもよく、例えば、レンズ、ミラー、ダイクロイックミラー、ライトパイプ、プリズム、レンズアレイ等が挙げられる。出射光の色をよくするためにダイクロイックミラーを入れる場合は、固定でも蛍光体ホイールと同期して回転していてもよい。投射レンズ120も複数のレンズで組み合わされてもよい。
なお、本実施形態では、光変調手段としてDMD素子を用いているが、これに限られるものではなく、用途に応じて、その他任意の光変調素子を用いることができる。また、本発明に係る光源装置1及びこの光源装置1を用いたプロジェクタは、上述した実施形態に限られるものではなく、その他の様々な実施形態が本発明に含まれる。
本発明は以下の態様を含む。

態様1:
円板状の透光性基板上に円周方向に配置された第1領域と、第2領域と、第3領域とを少なくとも有し、
前記第1領域は、
前記透光性基板上に、光入射方向から順に、第1蛍光体層と第2蛍光体層とを備え、
前記第1蛍光体層は、入射光の少なくとも一部を吸収し、該入射光と異なる波長の第1の光を発する第1蛍光体を含み、前記第2蛍光体層側の表面に凹部を有し、該凹部の深さが前記第1蛍光体層の該凹部を有しない部分の厚さの半分以上であり、
前記第2蛍光体層は、前記第1蛍光体が発した前記第1の光の少なくとも一部を吸収し、前記第1の光と異なる波長の第2の光を発する第2蛍光体を含み、
前記第1蛍光体層の前記凹部内に前記第2蛍光体を含む前記第2蛍光体層が配置され、
前記第2領域は、第3蛍光体層を備え、該第3蛍光体層は、入射光の少なくとも一部を吸収し、該入射光と異なる波長の第3の光を発する第3蛍光体を含み、
前記第3領域は、蛍光体が配置されていない領域であることを特徴とする波長変換部材。
態様2;
前記第1蛍光体の平均粒径が、前記第2蛍光体の平均粒径より大きいことを特徴とする態様1に記載の波長変換部材。
態様3;
前記第1蛍光体の平均粒径が、前記第2蛍光体の平均粒径より2倍以上大きいことを特徴とする態様2に記載の波長変換部材。
態様4;
前記第1蛍光体層と第2蛍光体層とが、前記透光性基板の光出射側に配置されていることを特徴とする態様1〜3のいずれかに記載の波長変換部材。
態様5;
前記透光性基板と前記第1蛍光体層との間に、前記第1蛍光体を励起する前記入射光を透過し且つ前記第1蛍光体が発する前記第1の光および前記第2蛍光体が発する前記第2の光を反射する誘電体層を有することを特徴とする態様4に記載の波長変換部材。
態様6;
前記透光性基板の前記第1蛍光体層および第2蛍光体層が配置されている側と反対側の面に前記第1蛍光体を励起する前記入射光を透過し且つ前記第1蛍光体が発する前記第1の光および前記第2蛍光体が発する前記第2の光を反射する誘電体層を有することを特徴とする態様4または5に記載の波長変換部材。
態様7;
態様1から6の何れかに記載の波長変換部材と、前記波長変換部材に入射光を供給する光源とを備えた光源装置と、
画像データに基づいて、前記光源装置から出射された複数の波長帯域の光を順次変調して画像を形成する光変調手段と、
前記画像を拡大して投射する投射手段と、
を備えたプロジェクタ。

2 光源装置
10 光源部
20 集光レンズ
30 波長変換部材(蛍光体ホイール)
31R、31G、31B 誘電体層
32R 赤色光変換領域(第1領域)
32G 緑色光変換領域(第2領域)
32B 青色光透過領域(第3領域)
33 透光性基板
34G 緑色蛍光体層
34R 赤色蛍光体層
34Y 黄色蛍光体層
35 凹部
35A 非貫通凹部
35B 貫通凹部
40 駆動モータ
70 受光レンズ
100 プロジェクタ
110 DMD素子
120 投射レンズ
SC スクリーン

Claims (9)

  1. 光性基板上に配置された第1領域を有し、
    前記第1領域は、
    前記透光性基板上に、光入射方向から順に、第1蛍光体層と第2蛍光体層とを備え、
    前記第1蛍光体層は、入射光の少なくとも一部を吸収し、該入射光と異なる波長の第1の光を発する第1蛍光体を含み、前記第2蛍光体層側の表面に凹部を有し、該凹部の深さが前記第1蛍光体層の該凹部を有しない部分の厚さの半分以上であり、
    前記第2蛍光体層は、前記第1蛍光体が発した前記第1の光の少なくとも一部を吸収し、前記第1の光と異なる波長の第2の光を発する第2蛍光体を含み、
    前記第1蛍光体層の前記凹部内に前記第2蛍光体を含む前記第2蛍光体層が配置されていることを特徴とする波長変換部材。
  2. 前記第1蛍光体の平均粒径が、前記第2蛍光体の平均粒径より大きいことを特徴とする請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記第1蛍光体の平均粒径が、前記第2蛍光体の平均粒径より2倍以上大きいことを特徴とする請求項2に記載の波長変換部材。
  4. 第2領域と、第3領域とを更に有し、
    前記第1領域と、前記第2領域と、前記第3領域とは前記透光性基板上に円周方向に配置され、
    前記第2領域は、第3蛍光体層を備え、該第3蛍光体層は、入射光の少なくとも一部を吸収し、該入射光と異なる波長の第3の光を発する第3蛍光体を含み、
    前記第3領域は、蛍光体が配置されていない領域であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長変換部材
  5. 前記透光性基板が円板状である請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  6. 前記第1蛍光体層と第2蛍光体層とが、前記透光性基板の光出射側に配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  7. 前記透光性基板と前記第1蛍光体層との間に、前記第1蛍光体を励起する前記入射光を透過し且つ前記第1蛍光体が発する前記第1の光および前記第2蛍光体が発する前記第2の光を反射する誘電体層を有することを特徴とする請求項に記載の波長変換部材。
  8. 前記透光性基板の前記第1蛍光体層および第2蛍光体層が配置されている側と反対側の面に前記第1蛍光体を励起する前記入射光を透過し且つ前記第1蛍光体が発する前記第1の光および前記第2蛍光体が発する前記第2の光を反射する誘電体層を有することを特徴とする請求項またはに記載の波長変換部材。
  9. 請求項1からの何れか1項に記載の波長変換部材と、前記波長変換部材に入射光を供給する光源とを備えた光源装置と、
    画像データに基づいて、前記光源装置から出射された複数の波長帯域の光を順次変調して画像を形成する光変調手段と、
    前記画像を拡大して投射する投射手段と、
    を備えたプロジェクタ。
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