JP6591429B2 - マラリアの治療のための化合物及び方法 - Google Patents

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Description

マラリアは、寄生性原虫により引き起こされるベクター媒介性の感染性疾患であり、アメリカ、アジア及びアフリカの一部を含めた熱帯及び亜熱帯地域で広まっている。ヒトに感染する可能性のある5つのプラスモジウム属(Plasmodium)寄生虫種(P.falciparum、P.vivax、P.ovale、P.malariae及びP.knowlesi)の内、疾患の最も重篤な形態は、P.falciparum及びP.vivaxにより引き起こされる。おおよそ51500万の人々が毎年マラリアに罹り、これらの内100万から300万の間の人々がマラリアで死亡する。クロロキン、アトバコン、ピリメタミン及びスルファドキシンなどの承認済みの抗マラリア薬物から構成される最近の治療装備(armament)はヒトのマラリア寄生虫内の数種の標的のみに限定され、また最近の薬物に対して広範な耐性が増大しつつあることから、新たな生物学的標的を有する新たな抗マラリア剤の開発が促進されている。
本発明は、式Iで表される化合物:
Figure 0006591429
(式中、破線は、任意の二重結合を表し、
mは、0又は1であり、
nは、0、1又は2であり、
Aは、CH又はNであり、
Xは、非存在又は−C≡C−であり、
は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Yは、C〜Cアルキレン、−C(O)NR−;−SO−又は−C(O)−であり;
は、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Zは、非存在、C〜Cアルキレン又はC〜Cヘテロアルキレンであり;
は、水素、ヒドロキシル、−NR、−C(O)R又はC〜Cヘテロシクリルであり;
は、水素又はC〜Cアルキルであり;
及びRは、独立に水素、C〜Cアルキル又はC〜Cアシルであり;
は、ヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル又はC〜Cヘテロシクリルである)
であって、前記化合物が、表1の化合物1から30のいずれか1つの構造を有しない、化合物又は医薬上許容しうるその塩に関する。
いくつかの実施形態では、上記化合物は、構造:
Figure 0006591429
を有する。
いくつかの実施形態では、上記化合物は、構造:
Figure 0006591429
を有する。特定の実施形態では、式IIの化合物は、式IA又はIBの立体化学を有する。
他の実施形態では、化合物は、構造:
Figure 0006591429
を有する。特定の実施形態では、式III、IV、V又はVIの化合物は、式IA又はIBの立体化学を有する。
いくつかの実施形態では、AはCHである。他の実施形態では、AはNである。
特定の実施形態では、Xは−C≡C−である。
いくつかの実施形態では、Rは、C〜C10アリール(例えば、フェニル、2−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル、4−フルオロ−フェニル、2,4−ジフルオロ−フェニル又は3,4−ジフルオロフェニル)である。
他の実施形態では、Yは、−C(O)NR−(例えば、式中、Rが、水素又はメチルである)である。
特定の実施形態では、Rは、C〜C10アリール(例えば、フェニル、2−メトキシ−フェニル、3−メトキシ−フェニル、4−メトキシ−フェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロ−フェニル若しくは4−フルオロ−フェニル)、C〜C10カルボシクリル(例えば、シクロヘキシル)又はC〜Cヘテロアリール(例えば、ピリジル、例えば3−ピリジル若しくは4−ピリジル)である。いくつかの実施形態では、Rは4−置換フェニル、例えば4−メトキシ−フェニルである。
他の実施形態では、上記化合物は、構造:
Figure 0006591429
(式中、o及びpは、独立に1、2、3、4又は5であり;
及びRは、独立に水素、ハロゲン又はC〜Cヘテロアルキルである)
を有する。
特定の実施形態では、−ZRは、水素又は−COHである。いくつかの実施形態では、Zはメチレンである。他の実施形態では、Rは、ヒドロキシル、C〜Cヘテロシクリル(例えば、4−メチルピペラジル、4−ヒドロキシ−4−メチル−ピペリジル、3−ヒドロキシル−3−メチル−アゼチジニル又はモルホリニル)、−OCHC(O)OH、−NH、−NHC(O)CH、−NHCH、−N(CH又は−N(CH)C(O)CHである。いくつかの実施形態では、Zは、C〜Cヘテロアルキレン(例えば、−CHOCH−又は−CHOCHCH−)である。他の実施形態では、Rは、−C(O)R(例えば、式中、Rはヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル、例えばメトキシ、又はC〜Cヘテロシクリル、例えばモルホリノである)である。
特定の実施形態では、式VIIの化合物は、式IA又はIBの立体化学を有する。
特定の実施形態では、−YRは、−CHCHCFである。
いくつかの実施形態では、Yは、メチレン又は−SO−である。他の実施形態では、Rは、4−メトキシ−フェニルである。
特定の実施形態では、Rは、C〜Cヘテロアリール(例えば、2−ピリジル又は3−ピリジル)である。いくつかの実施形態では、Yは、−C(O)NH−である。他の実施形態では、Rは、C〜C10アリール(例えば、フェニル、4−メトキシ−フェニル、2−フルオロ−フェニル又は3−フルオロ−フェニル)である。特定の実施形態では、−ZRは、水素、−CHOH、−CHNH又は−CHNHC(O)CHである。いくつかの実施形態では、Yはメチレンである。他の実施形態では、Rは3−メトキシ−フェニルである。
特定の実施形態では、Rはイソ−ブチル、−CHOCH、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである。いくつかの実施形態では、Yは−C(O)NH−である。他の実施形態では、Rは2−メトキシ−フェニル又は4−メトキシ−フェニルである。特定の実施形態では、Yは−SO−である。いくつかの実施形態では、Rは4−メトキシ−フェニル又はベンジルである。
他の実施形態では、Xは非存在である。
特定の実施形態では、Rは水素、C〜C10アリール(例えば、フェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロ−フェニル、3−メチル−フェニル、4−メチル−フェニル)、C〜C10カルボシクリル(例えば、シクロヘキセニル)、C〜Cヘテロアリール(例えば、チアゾリル、例えば2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル、ピロリル、例えば1−フェニル−ピロール−3−イル、ピリジル、例えば4−ピリジル又はピラゾリル、例えば1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)である。
いくつかの実施形態では、−ZRは−CHOHである。
他の実施形態では、−YRは−CHCHCFである。
特定の実施形態では、Yは−SO−であり、Rは3−メチル−フェニル又は4−フルオロ−フェニルである。
いくつかの実施形態では、Yは−C(O)NH−であり、Rは4−メトキシ−フェニルである。
別の態様では、本発明は、表1の化合物31から95のいずれか1つから選択される化合物、又は医薬上許容しうるその塩を特徴とする。
Figure 0006591429
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Figure 0006591429
別の態様では、本発明は、構造:
Figure 0006591429
(式中、破線は、任意の二重結合を表し;
mは0又は1であり;
nは0、1又は2であり;
AはCH又はNであり;
Xは非存在又は−C≡C−であり;
は水素、C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
YはC〜Cアルキレン、−C(O)NR−;−SO−又は−C(O)−であり;
はC〜Cペルフルオロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Zは非存在、C〜Cアルキレン又はC〜Cヘテロアルキレンであり;
は水素、ヒドロキシル、−NR、−C(O)R又はC〜Cヘテロシクリルであり;
は水素又はC〜Cアルキルであり;
及びRは独立に水素、C〜Cアルキル又はC〜Cアシルであり;
はヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル又はC〜Cヘテロシクリルである)
を有する、治療上有効な量の化合物又は医薬上許容しうるその塩;及び医薬上許容しうる賦形剤を含む医薬組成物を特徴とする。
いくつかの実施形態では、化合物は、表1の化合物1から94のいずれか1つ又は医薬上許容しうるその塩である。
別の態様では、本発明は、治療上有効な量の表1の化合物95又は医薬上許容しうるその塩及び医薬上許容しうる賦形剤を含む医薬組成物を特徴とする。
別の態様では、本発明は、対象におけるマラリア(例えば、P.falciparum、P.vivax、P.ovale、P.malariae又はP.knowlesiにより引き起こされるマラリア)を予防又は治療する方法を特徴とする。この方法は、構造:
Figure 0006591429
(式中、破線は、任意の二重結合を表し;
mは0又は1であり;
nは0、1又は2であり;
AはCH又はNであり;
Xは非存在又は−C≡C−であり;
は水素、C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
YはC〜Cアルキレン、−C(O)NR−;−SO−又は−C(O)−であり;
はC〜Cペルフルオロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Zは非存在、C〜Cアルキレン又はC〜Cヘテロアルキレンであり;
は水素、ヒドロキシル、−NR、−C(O)R又はC〜Cヘテロシクリルであり;
は水素又はC〜Cアルキルであり;
及びRは独立に水素、C〜Cアルキル又はC〜Cアシルであり;並びに
はヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル又はC〜Cヘテロシクリルである)
を有する、有効な量の化合物又は医薬上許容しうるその塩を対象に投与するステップを含む。
いくつかの実施形態では、化合物は、表1の化合物1から94のいずれか1つ又は医薬上許容しうるその塩である。
前述の方法のいずれかの内のいくつかの実施形態では、マラリアは薬物耐性である(例えば、マラリアは、クロロキン、キニーネ、ピリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アーテメータ、ルメファントリン、アーテスネート、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、又はその任意の組み合わせに耐性である)。
いくつかの実施形態では、マラリアは、肝臓(liver)ステージである(肝臓(hepatic)ステージのマラリアとしても知られている)。他の実施形態では、マラリアは、血液ステージである(赤血球ステージのマラリアとしても知られている)。いくつかの実施形態では、マラリアは、伝達ステージ(すなわち、蚊に戻る寄生虫の伝達が起こるステージが生殖母細胞ステージのマラリアとしても知られている)である。
別の態様では、本発明は、対象におけるマラリア(例えば、P.falciparum、P.vivax、P.ovale、P.malariae又はP.knowlesiにより引き起こされるマラリア)を予防又は治療する方法を特徴とする。この方法は、有効量の化合物95又は医薬上許容しうるその塩を対象に投与するステップを含む。
前述の方法のいずれかの内のいくつかの実施形態では、マラリアは薬物耐性である(例えば、マラリアは、クロロキン、キニーネ、ピリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アーテメータ、ルメファントリン、アーテスネート、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、又はその任意の組み合わせに耐性である)。
いくつかの実施形態では、マラリアは肝性である。他の実施形態では、上記マラリアは、血液ステージである。いくつかの実施形態では、本発明は、マラリアの伝達が蚊に戻ることを予防することに関する。
別の態様では、本発明は、式VIII:
Figure 0006591429
(式中、
nは0、1、2又は3であり;
Xは単結合、水素、−C≡C−、チアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、−Fで1置換されたフェニル若しくはハロゲンで2置換されたフェニル又は非存在であり;
Yは−CH−、−C(O)NH−、−S(O)−、−CHCH−、−S(O)CH−、−C(O)−又は−C(O)N(CH)−であり;
はピリジニル、シクロプロピル、−CH(CH、−OCH、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、非置換フェニル;−CH、−OCH若しくはハロゲンで1置換されたフェニル、ハロゲンで2置換されたフェニル又は非存在であり;
は−CF、シクロヘキシル、ピリジニル、非置換フェニル又は−CH、−OCH若しくはハロゲンで置換されたフェニルであり;
は水素、−C(O)OH又は−CH−Rであり;
はヒドロキシ、メチルピペラジニル、ヒドロキシメチルピペリジニル、−OCHC(O)OH、−NH、−C(O)OH、モルホリニル、−NHC(O)CH、−NHCH、−N(CH、ヒドロキシメチルアゼチジニル又は−N(CH)C(O)CHである)
による化合物又は医薬上許容しうるその塩を特徴とするが、ただし、上記化合物は、表1の化合物1から30のいずれか1つではない。
いくつかの実施形態では、nは1、2又は3である。他の実施形態では、nは2である。特定の実施形態では、Xは単結合、水素又は−C≡C−である。いくつかの実施形態では、Xはチアゾリル、ピロリル又はピラゾリルである。他の実施形態では、Xは−C≡C−である。特定の実施形態では、Rはピリジニル、シクロプロピル、−CH(CH、−OCH、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル又は非存在である。いくつかの実施形態では、Rは非置換フェニル、−CH、−OCH又はハロゲンで1置換されたフェニル又はハロゲンで2置換されたフェニルである。他の実施形態では、Rは非置換フェニルである。特定の実施形態では、Yは−C(O)NH−又は−C(O)N(CH)−である。いくつかの実施形態では、Rは−CF、シクロヘキシル又はピリジニルである。他の実施形態では、Rは非置換フェニル又は−CH、−OCH若しくはハロゲンで置換されたフェニルである。特定の実施形態では、Rは−CH−Rである。いくつかの実施形態では、Rはヒドロキシ、−OCHC(O)OH、−NH、−C(O)OH、−NHC(O)CH、−NHCH、−N(CH又は−N(CH)C(O)CHである。いくつかの実施形態では、Rはメチルピペラジニル、ヒドロキシメチルピペリジニル、モルホリニル又はヒドロキシメチルアゼチジニルである。他の実施形態では、Rはヒドロキシである。特定の実施形態では、上記化合物は、表1の化合物31から95のいずれか1つである。
別の態様では、本発明は、治療上有効な量の式VIII:
Figure 0006591429
(式中、
nは0、1、2又は3であり;
Xは単結合、水素、−C≡C−、チアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、−Fで1置換されたフェニル若しくはハロゲンで2置換されたフェニル又は非存在であり;
Yは−CH−、−C(O)NH−、−S(O)−、−CHCH−、−S(O)CH−、−C(O)−又は−C(O)N(CH)−であり;
はピリジニル、シクロプロピル、−CH(CH、−OCH、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、非置換フェニル;−CH、−OCH若しくはハロゲンで1置換されたフェニル、ハロゲンで2置換されたフェニル又は非存在であり;
は−CF、シクロヘキシル、ピリジニル、非置換フェニル若しくは−CHで1置換されたフェニル、−OCH又はハロゲンであり;
は水素、−C(O)OH又は−CH−Rであり;
はヒドロキシ、メチルピペラジニル、ヒドロキシメチルピペリジニル、−OCHC(O)OH、−NH、−C(O)OH、モルホリニル、−NHC(O)CH、−NHCH、−N(CH、ヒドロキシメチルアゼチジニル又は−N(CH)C(O)CHである)
による化合物又は医薬上許容しうるその塩及び医薬上許容しうる担体を含む、医薬組成物を特徴とする。
別の態様では、本発明は、マラリアを治療する方法であって、それを必要とする患者に、治療上有効な量の式VIII:
Figure 0006591429
(式中:
nは0、1、2又は3であり;
Xは単結合、水素、−C≡C−、チアゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、−Fで1置換されたフェニル若しくはハロゲンで2置換されたフェニル又は非存在であり;
Yは−CH−、−C(O)NH−、−S(O)−、−CHCH−、−S(O)CH−、−C(O)−又は−C(O)N(CH)−であり;
はピリジニル、シクロプロピル、−CH(CH、−OCH、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、非置換フェニル;−CH、−OCH若しくはハロゲンで1置換されたフェニル、ハロゲンで2置換されたフェニル又は非存在であり;
は−CF、シクロヘキシル、ピリジニル、非置換フェニル又は−CH、−OCH若しくはハロゲンで置換されたフェニル、であり;
は水素、−C(O)OH又は−CH−Rであり;
はヒドロキシ、メチルピペラジニル、ヒドロキシメチルピペリジニル、−OCHC(O)OH、−NH、−C(O)OH、モルホリニル、−NHC(O)CH、−NHCH、−N(CH、ヒドロキシメチルアゼチジニル又は−N(CH)C(O)CHである)
による化合物又は医薬上許容しうるその塩を投与するステップを含む、方法を特徴とする。
本発明は、上に又は本明細書のいずれかに記述されるとおりの化合物を含む/使用するマラリアを治療する医薬組成物及び方法にも関する。
図1Aは、示された化合物での治療の前にP.berghei血液ステージ寄生虫を接種されたCD−1マウスの画像を示す図である。 図1Bは、この実験の結果のグラフ表示の図である(詳細については下の実施例4を参照されたい)。 図2Aは、P.bergheiに感染し、その後ビヒクル又は化合物37で処置したマウスで飼育された蚊の中腸のオーシストの顕微鏡画像の図である。 図2Bは、この実験の結果のグラフ表示の図である(詳細には以下の実施例5を参照されたい)。 図3は、ビヒクル、ATVQ又は化合物37での処置の前にP.bergheiスポロゾイトを接種されたCD−1マウスの画像を示す図である(詳細については以下の実施例6を参照されたい)。
化学用語
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のためであって、制限することは意図されないことを理解すべきである。さらに、本明細書に記述されるものと類似の、又は等価の任意の方法及び材料が、本発明の実施又は試験に使用されうるが、好ましい方法及び材料をここに記述する。
本明細書で使用される場合、用語「アシル」は、本明細書に定義されるとおりのカルボニル基を通して親分子基に結合している本明細書で定義されるとおりの水素又はアルキル基を表し、ホルミル(すなわち、カルボキシアルデヒド基)、アセチル、トリフルオロアセチル、プロピオニル及びブタノイルにより例示される。例示の非置換アシル基としては、1から6、1から11又は1から21個の炭素を含む。いくつかの実施形態では、アルキル基は、本明細書に記述されるとおりの1、2、3又は4個の置換基でさらに置換されている。
本明細書で使用される場合、用語「アルキル」は単独で、又は他の基と組み合わせて、1から20個の炭素原子(例えば、1から16個の炭素原子、1から10個の炭素原子、又は1から6個の炭素原子)の分枝鎖又は直鎖1価の飽和脂肪族炭化水素基(radical)を指す。
本明細書で使用される場合、用語「アルキレン」は、2個の水素原子を除去することにより、直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素から誘導される飽和2価炭化水素基を表し、メチレン、エチレン及びイソプロピレンにより例示される。いくつかの実施形態では、アルキレンは、アルキル基について本明細書に定義されるとおり1、2、3又は4個の置換基でさらに置換されうる。
本明細書で使用される場合、用語「アルケニル」は、単独で、又は他の基と合わせて、オレフィン結合を有する直鎖又は分枝炭化水素残基を指す。
本明細書で使用される場合、用語「アミノ」は、−N(RN1(式中、各RN1は、独立にH、OH、NO、N(RN2、SOORN2、SON2、SORN2、N保護基、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アリール、アルカリル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル(alkcycloalkyl)、カルボキシアルキル(例えば、O−保護基により任意選択で置換されている、例えばアリールアルコキシカルボニル基又は本明細書に記述されるいずれかのもので任意選択に置換されている)、スルホアルキル、アシル(例えば、アセチル、トリフルオロアセチル又は本明細書に記述される他のもの)、アルコキシカルボニルアルキル(例えば、O−保護基で任意選択で置換されている、例えばアリールアルコキシカルボニル基又は本明細書に記述されるいずれかのものにより任意選択で置換されている)、ヘテロシクリル(例えば、ヘテロアリール)又はヘテロシクリルアルキル(例えば、ヘテロアリールアルキル)、ここでこれらの列挙されるRN1基の各々を、各基について本明細書で定義されるとおりに任意選択で置換されうるか、又は2つのRN1を合わせて、ヘテロシクリル又はN−保護基を形成し、各RN2は独立にH、アルキル又はアリールである)を表す。本発明のアミノ基は、非置換アミノ(すなわち、−NH)又は置換アミノ(すなわち、−N(RN1)でありうる。好ましい実施形態では、アミノは、−NH又は−NHRN1である(式中、RN1は、独立にOH、NO、NH、NRN2 、SOORN2、SON2、SORN2、アルキル、カルボキシアルキル、スルホアルキル、アシル(例えば、アセチル、トリフルオロアセチル又は明細書に記述される他のもの)、アルコキシカルボニルアルキル(例えば、t−ブトキシカルボニルアルキル)又はアリールであり、各RN2は、H、C1〜20アルキル(例えば、C1〜6アルキル)又はC6〜10アリールでありうる)。
用語「アリール」は、少なくとも1つの芳香族環を有する6から12個の炭素原子の芳香族単環又は多環基(radical)を指す。このような基の例としては、フェニル、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタリル、1,2−ジヒドロナフタリル、インダニル及び1H−インデニルが挙げられる(それだけに限らない)。
本明細書で使用される場合、「アリールアルキル」基は、本明細書に定義されるとおりのアルキレン基を通して親分子基に結合している本明細書で定義されるとおりのアリール基を表す。例示の非置換アリールアルキル基は、7個から30個の炭素(例えば、7個から16個又は7個から20個の炭素、例えばC6〜10アリールC1〜6アルキル、C6〜10アリールC1〜10アルキル又はC6〜10アリールC1〜20アルキル)である。いくつかの実施形態では、アルキレン及びアリールは、各々、個々の基について、本明細書に定義されるとおり1個、2個、3個又は4個の置換基でさらに置換されていてもよい。
アルキル、炭素環式及びアリール基は、置換又は非置換でありうる。置換される場合、一般に、例えば、1個から4個の置換基で存在する。これらの置換基は、任意選択で、置換基が結合しているアルキル、炭素環式又はアリール基と環を形成しうる。置換基としては、例えば:炭素含有基、例えばアルキル、アリール、アリールアルキル(例えば、置換及び非置換フェニル、置換及び非置換ベンジル);ハロゲン原子及びハロゲン含有基、例えば、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル);酸素含有基、例えばアルコール(例えば、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アリール(ヒドロキシル)アルキル)、エーテル(例えば、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシヘテロシクリル、アリールオキシアルキル、さらに好ましくは、例えば、メトキシ及びエトキシ)、アルデヒド(例えば、カルボアルデヒド)、ケトン(例えば、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アリールカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニルアルキル)、酸(例えば、カルボキシ、カルボキシアルキル)、酸誘導体、例えばエステル(例えば、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシアルキル)、アミド(例えば、アミノカルボニル、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニルアルキル、アリールアミノカルボニル)、カルバメート(例えば、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニルオキシ、アリールアミノカルボニルオキシ(arylminocarbonloxy))及び尿素(例えば、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニルアミノ又はアリールアミノカルボニルアミノ);窒素含有基、例えばアミン(例えば、アミノ、モノ−又はジ−アルキルアミノ、アミノアルキル、モノ−又はジ−アルキルアミノアルキル)、アジド、ニトリル(例えば、シアノ、シアノアルキル)、ニトロ;硫黄含有基、例えばチオール、チオエーテル、スルホキシド及びスルホン(例えば、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールチオ、アリールスルフィニル(arysulfinyl)、アリールスルホニル(arysulfonyl)、アリールチオアルキル(arythioalkyl)、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアルキル);ヘテロシクリルヘテロアルキル基及び1つ又は複数の異種原子を含む複素環式基(例えば、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、オキシインドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7−アザインドリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル(naphthridinyl)、シンノリニル、キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンゾオキサジニル、キノキサリニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル、フタラジニル及びカルボリニル)が挙げられうる。
用語「アジド」は、−N基で表し、−N=N=Nとしても表されうる。
本明細書で使用される場合、用語「炭素環式」及び「カルボシクリル」は、任意選択で置換された非芳香族C3〜12単環、二環又は三環構造(式中、環が炭素原子により形成されている)を指す。炭素環式構造としては、シクロアルキル、シクロアルケニル及びシクロアルキニル基が挙げられる。
用語「シクロアルキル」は、3個から10個、好ましくは3個から6個の炭素原子の1価モノ又はポリ炭素環式基(radical)を指す。この用語は、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、アダマンチル及びインダニルなどの基(radical)によりさらに例示される。好ましい実施形態では、「シクロアルキル」部分は、1個、2個、3個又は4個の置換基により任意選択で置換されうる。各置換基は、独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシル又は酸素(特に示されない限り)でありうる。シクロアルキル部分の例としては、任意選択で置換されたシクロプロピル、任意選択で置換されたシクロブチル、任意選択で置換されたシクロペンチル、任意選択で置換されたシクロペンテニル、任意選択で置換されたシクロヘキシル及び任意選択で置換されたシクロヘプチル、又は本明細書で特に例示されるもの(それだけに限らない)が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「シアノ」は、−CN基を表す。
本明細書で使用される場合、用語「ハロ」又は「ハロゲン」は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)又はヨウ素(ヨード)基(radical)を意味する。
本明細書で使用される場合、用語「ヘテロアルキル」は、1つ又は複数の構成要素炭素原子が、各々、窒素、酸素又は硫黄により置換されている、本明細書で定義されるとおりのアルキル基を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロアルキル基は、アルキル基について本明細書に記述されるとおり1個、2個、3個又は4個の置換基でさらに置換されうる。ヘテロアルキル基の例は、本明細書で使用される場合、アルキル−Oを指す「アルコキシ」;及び本明細書で使用される場合アルキル−CO−を指す「アルコイル(alkoyl)」である。アルコキシ置換基又はアルコキシ含有置換基は、例えば、1つ又は複数のアルキル基により置換されうる。
用語「ヘテロアリール」は、N、O及びSから選択される1個、2個又は3個の環異種原子を含み、残りの環原子は、Cである少なくとも1個の芳香族環を有する5個から12個の原子の芳香族単環又は多環基(radical)を指す。ヘテロアリール基の1つ又は2つの環炭素原子が、カルボニル基で置換されうる。ヘテロアリール基の例は、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル及びベンゾチアゾリルである。
用語「複素環」又は「ヘテロシクリル」は、炭素環原子の1つ、2つ又は3つが、異種原子、例えばN、O又はSにより置換された単環又は多環アルキル環を示す。ヘテロシクリル基の例としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル及び1,3−ジオキサニル(それだけに限らない)が挙げられる。ヘテロシクリル基は、非置換又は置換されていてもよく、結合は、それらの炭素フレームを通して、又は適切な場合、それらの異種原子を通している。
用語「ヘテロシクリルヘテロアルキル」は、ヘテロアルキル基(例えば、エーテル又はアルコキシ基)を通して親分子基に結合される本明細書に定義されるとおりの複素環式基を指す。ヘテロシクリルヘテロアルキル基の例は、−OCHCH(モルホリノ)基である。
上に記述されるヘテロシクリル及びヘテロアリール基は、独立に1個、2個、3個又はそれ以上の置換基で置換されていてもよい。置換基としては、例えば、炭素含有基、例えばアルキル、アリール、アリールアルキル(例えば、置換及び非置換フェニル、置換及び非置換ベンジル);ハロゲン原子及びハロゲン含有基、例えばハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル);酸素含有基、例えばアルコール(例えば、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アリール(ヒドロキシル)アルキル)、エーテル(例えば、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル)、アルデヒド(例えば、カルボアルデヒド)、ケトン(例えば、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アリールカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニルアルキル)、酸(例えば、カルボキシ、カルボキシアルキル)、酸誘導体、例えばエステル(例えば、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ、アルキルカルボニルオキシアルキル)、アミド(例えば、アミノカルボニル、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニルアルキル、アリールアミノカルボニル)、カルバメート(例えば、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニルオキシ、アリールアミノカルボニルオキシ(arylminocarbonloxy))及び尿素(例えば、モノ−又はジ−アルキルアミノカルボニルアミノ又はアリールアミノカルボニルアミノ);窒素含有基、例えばアミン(例えば、アミノ、モノ−又はジ−アルキルアミノ、アミノアルキル、モノ−又はジ−アルキルアミノアルキル)、アジド、ニトリル(例えば、シアノ、シアノアルキル)、ニトロ;硫黄含有基、例えばチオール、チオエーテル、スルホキシド及びスルホン(例えば、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキル、アリールチオ、アリールスルフィニル(arysulfinyl)、アリールスルホニル(arysulfonyl)、アリールチオアルキル(arythioalkyl)、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアルキル);及び1つ又は複数の異種原子を含む複素環式基(例えば、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、オキシインドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7−アザインドリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル(naphthridinyl)、シンノリニル、キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンゾオキサジニル、キノキサリニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル、フタラジニル、ベンゾチアゾリル及びカルボリニル)が挙げられうる。
本明細書で使用される場合、用語「ヒドロキシル」は、−OH基を表す。いくつかの実施形態では、ヒドロキシル基は、本明細書で定義されるとおりのO−保護基で置換されうる。
本明細書で使用される場合、用語「N−保護基」は、合成手段の間の望ましくない反応に対してアミノ基を保護することが意図されるそれらの基を表す。一般に使用されるN−保護基は、Greene、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、(John Wiley & Sons、New York、1999)に開示され、参照により本明細書に組み込まれる。N保護基としては、アシル、アリーロイル(aryloyl)又はカルバミル基、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイル及び不斉補助基、例えば保護又は未保護D、L又はD、L−アミノ酸、例えばアラニン、ロイシン及びフェニルアラニン;スルホニル含有基、例えばベンゼンスルホニル及びp−トルエンスルホニル;カルバメート形成基、例えばベンジルオキシカルボニル、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、2,2,2,−トリクロロエトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、及びフェニルチオカルボニル、アルカリル基、例えばベンジル、トリフェニルメチル及びベンジルオキシメチル、並びにシリル基、例えばトリメチルシリルが挙げられる。好ましいN−保護基は、アロック(alloc)、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、アラニル、フェニルスルホニル、ベンジル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)及びベンジルオキシカルボニル(Cbz)である。
本明細書で使用される場合、用語「O−保護基」は、合成手段の間の望ましくない反応に対して酸素含有(例えば、フェノール、ヒドロキシル又はカルボニル)基を保護することが意図されるそれらの基を表す。一般に使用されるO−保護基は、Greene、「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版(John Wiley & Sons、New York、1999)に開示されており、参照により本明細書に組み込まれる。例示のO−保護基としては、アシル、アリーロイル(aryloyl)又はカルバミル基、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタリル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、t−ブチルジメチルシリル、トリ−イソ−プロピルシリルオキシメチル、4,4’−ジメトキシトリチル、イソブチリル、フェノキシアセチル、4−イソプロピルフェノキシアセチル、ジメチルホルムアミジノ及び4−ニトロベンゾイル;アルキルカルボニル基、例えばアシル、アセチル、プロピオニル及びピバロイル;任意選択で置換されたアリールカルボニル基、例えばベンゾイル;シリル基、例えばトリメチルシリル(TMS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリ−イソ−プロピルシリルオキシメチル(TOM)及びトリイソプロピルシリル(TIPS);ヒドロキシルを有するエーテル形成基、それはメチル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、ベンジル、p−メトキシベンジル及びトリチルなど;アルコキシカルボニル、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、n−イソプロポキシカルボニル、n−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル及びメチルオキシカルボニル;アルコキシアルコキシカルボニル基、例えばメトキシメトキシカルボニル、エトキシメトキシカルボニル、2−メトキシエトキシカルボニル、2−エトキシエトキシカルボニル、2−ブトキシエトキシカルボニル、2−メトキシエトキシメトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、プロパルギルオキシカルボニル、2−ブテノキシカルボニル及び3−メチル−2−ブテノキシカルボニル;ハロアルコキシカルボニル、例えば2−クロロエトキシカルボニル、2−クロロエトキシカルボニル及び2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル;任意選択で置換されたアリールアルコキシカルボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル、p−メチルベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2,4−ジニトロベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメチルベンジルオキシカルボニル、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシ−カルボニル及びフルオレニルメチルオキシカルボニル;及び任意選択で置換されたアリールオキシカルボニル基、例えばフェノキシカルボニル、p−ニトロフェノキシカルボニル、o−ニトロフェノキシカルボニル、2,4−ジニトロフェノキシカルボニル、p−メチル−フェノキシカルボニル、m−メチルフェノキシカルボニル、o−ブロモフェノキシカルボニル、3,5−ジメチルフェノキシカルボニル、p−クロロフェノキシカルボニル及び2−クロロ−4−ニトロフェノキシ−カルボニル);置換されたアルキル、アリール及びアルカリルエーテル(例えば、トリチル;メチルチオメチル;メトキシメチル;ベンジルオキシメチル;シロキシメチル;2,2,2,−トリクロロエトキシメチル;テトラヒドロピラニル;テトラヒドロフラニル;エトキシエチル;1−[2−(トリメチルシリル)エトキシ]エチル;2−トリメチルシリルエチル;t−ブチルエーテル;p−クロロフェニル、p−メトキシフェニル、p−ニトロフェニル、ベンジル、p−メトキシベンジル及びニトロベンジル);シリルエーテル(例えば、トリメチルシリル;トリエチルシリル;トリイソプロピルシリル;ジメチルイソプロピルシリル;t−ブチルジメチルシリル;t−ブチルジフェニルシリル;トリベンジルシリル;トリフェニルシリル;及びジフェニルメチルシリル);カーボネート(carbonate)(例えば、メチル、メトキシメチル、9−フルオレニルメチル;エチル;2,2,2−トリクロロエチル;2−(トリメチルシリル)エチル;ビニル、アリル、ニトロフェニル;ベンジル;メトキシベンジル;3,4−ジメトキシベンジル;及びニトロベンジル);カルボニル保護基(例えば、アセタール及びケタール基、例えばジメチルアセタール及び1,3−ジオキソラン;アシラール基;及びジチアン基、例えば1,3−ジチアン及び1,3−ジチオラン);カルボン酸保護基(例えば、エステル基、例えばメチルエステル、ベンジルエステル、t−ブチルエステル及びオルトエステル;並びにオキサゾリン基が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「ペルフルオロアルキル」は、アルキル基に結合した各水素基(radical)がフッ化物基(radical)に置換されている本明細書で定義されるとおりのアルキル基を表す。例えば、ペルフルオロアルキル基は、トリフルオロメチル及びペンタフルオロエチルにより例示される。
本明細書で使用される場合、用語「スルホニル」は、−S(O)−基を表す。
本発明の化合物は1つ又は複数の不斉炭素原子を有することができ、光学的に純粋な鏡像異性体、鏡像異性体の混合物、例えばラセミ体、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性体のラセミ体又はジアステレオ異性体のラセミ体の混合物の形態で存在できる。光学的に活性な形態は、例えば、不斉合成又は不斉クロマトグラフィー(キラル吸着剤又は溶出剤(eluant)を用いたクロマトグラフィー)によるラセミ体の分割により得ることができる。すなわち、特定の開示される化合物は、種々の立体異性体形態で存在しうる。立体異性体は、それらの空間的配置においてのみ異なる化合物である。鏡像異性体は、最も一般的にはそれらが、キラル中心として作用する非対称的に置換された炭素原子を含むので、鏡像が重ねることができない対の立体異性体である。「鏡像異性体」は、互いに鏡像であり、重ねることができない一対の分子の一方を意味する。ジアステレオマーは、最も一般的にはそれらは、2つ以上の非対称的に置換された炭素原子を含み、1つ又は複数のキラル炭素原子の周囲の置換基の立体配置を表すので、鏡像と関連しない立体異性体である。化合物の鏡像異性体は、例えば、1つ又は複数のよく知られている技術及び方法、例えばキラルクロマトグラフィー及びそれに基づいた分離方法を用いて、ラセミ体から鏡像異性体を分離することにより調製されうる。ラセミ体混合物から本明細書に記述される化合物の鏡像異性体を分離するのに適切な技術及び/又は方法は、当業者により容易に決定されうる。「ラセミ体」又は「ラセミ体混合物」は、2つの鏡像異性体を含む混合物であって、このような混合物は、光学活性を示さない、すなわち、その混合物は、偏光の平面を回転しない混合物を意味する。「幾何異性体」は、炭素−炭素二重結合と、シクロアルキル環と、又は架橋二環式システムと関連のある置換基原子の配向で異なる異性体を意味する。炭素−炭素二重結合の各側の原子(H以外の)は、E(置換基が、炭素−炭素二重結合の対峙側にある)又はZ(置換基は、同じ側に向けられている)立体配置でありうる。「R」、「S」、「S」、「R」、「E」、「Z」、「シス」及び「トランス」は、コア分子に比べた立体配置を示す。特定の開示される化合物は、アトロプ異性形態で存在しうる。アトロプ異性体は、回転に対する立体歪み障壁が、配座異性体の単離を可能にするほど高い、単結合についての回転障害から生じる立体異性体である。
本発明の化合物は、異性体特異的合成、又は異性体混合物からの光学分割のいずれかにより個々の異性体として調製されうる。従来の光学分割(resolution)技術は、光学的に活性な酸を使用して異性体対の各異性体の遊離塩基の塩を形成すること(続いて、遊離塩基の分別再結晶及び再生)、光学的に活性なアミンを使用して異性体対の各異性体の酸形態の塩を形成すること(続いて、遊離酸の分別再結晶及び再生)、光学的に純粋な酸、アミン又はアルコールを使用して異性体対の異性体の各々のエステル又はアミドを形成すること(続いて、クロマトグラフィー分離及び不斉補助基の除去)、又は種々のよく知られているクロマトグラフィー方法を使用して出発材料又は最終生成物のいずれかの異性体混合物を分離することを含む。開示される化合物の立体化学が、構造により名付けられるか又は描かれる場合、名付けられるか又は描かれる立体異性体は、他の立体異性体に比べて、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%又は99.9重量%である。単一の鏡像異性体が、構造により名付けられるか又は描かれる場合、描かれるか又は名付けられる鏡像異性体は、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%又は99.9重量%光学的に純粋である。単一のジアステレオマーが、構造により名付けられるか又は描かれる場合、描かれるか又は名付けられるジアステレオマーは、少なくとも60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、99重量%又は99.9重量%純粋である。光学的純度パーセントは、鏡像異性体の重量比、又は鏡像異性体の重量とその光学異性体の重量とにわたる比である。重量によるジアステレオマー性の純度は、1つのジアステレオマーの重量比又は全てのジアステレオマーの重量にわたる比である。開示される化合物の立体化学が、構造により名付けられるか又は描かれる場合、名付けられるか又は描かれる立体異性体は、他の立体異性体に比べて少なくとも60モル%、70モル%、80モル%、90モル%、99モル%又は99.9モル%分率純度である。単一の鏡像異性体が、構造により名付けられるか又は描かれる場合、描かれるか又は名付けられる鏡像異性体は、少なくとも60モル%、70モル%、80モル%、90モル%、99モル%又は99.9モル%分率純度である。単一のジアステレオマーが、構造により名付けられるか又は描かれる場合、描かれるか又は名付けられるジアステレオマーは、少なくとも60モル%、70モル%、80モル%、90モル%、99モル%又は99.9モル%分率純度である。モル分率パーセント純度(Percent purity by mole fraction)は、鏡像異性体のモル比又は鏡像異性体のモルとその光学異性体のモルとにわたる比である。同様に、モルパーセント純度の分画は、ジアステレオマーのモル比又はジアステレオマーのモルとその異性体のモルとにわたる比である。開示される化合物が、立体化学を示すことなく構造により名付けられるか又は描かれ、化合物が、少なくとも1つのキラル中心を有する場合、その名称又は構造は、対応する光学異性体を含まない化合物のいずれかの鏡像異性体を包含し、その化合物又は混合物のラセミ体混合物は、対応する光学異性体に比べて、一方の鏡像異性体で富化されていると理解すべきである。開示される化合物が、立体化学を示すことなく構造により名付けられるか又は描かれ、2つ以上のキラル中心を有する場合、その名称又は構造は、他のジアステレオマーを含まないジアステレオマー、他のジアステレオマー対を含まない多くのジアステレオマー、ジアステレオマーの混合物、ジアステレオマー対の混合物、一方のジアステレオマーが、他方のジアステレオマーに比べて富化されているジアステレオマーの混合物、又は1つ若しくは複数のジアステレオマーが、他方のジアステレオマーに比べて、富化されているジアステレオマーの混合物を包含すると理解すべきである。本発明は、これらの形態全てを包含する。
定義
本明細書で使用される場合、用語 薬剤の「有効量」は、有益又は所望な結果、例えば臨床結果を達成するのに十分な量であり、それ自体「有効量」は、それが使用される内容物に依存する。例えば、抗マラリア剤である薬剤を投与する文脈で、有効量の薬剤は、例えば、1つ又は複数の症候又は状態の緩和又は改善;疾患、障害又は状態の程度(extent)の縮小;疾患、障害又は状態(condition)の安定化(すなわち、悪化していない)状態(state);疾患、障害又は状態の伝播を予防すること(例えば、肝臓を超えたプラスモジウム属感染の伝播を予防すること、全身性疾患を予防すること、マラリアの症候性ステージを予防すること、プラスモジウム属感染の樹立を予防すること及び/又は蚊に戻る伝達を予防することによる疾患のさらなる伝播を予防すること);疾患、障害又は状態の進行を遅延すること又は低減すること;疾患、障害又は状態の改善又は緩和;並びに検出可能又は検出不能にかかわらず、薬剤の投与なしに得られる応答に比べて、寛解(部分的又は総体的にかかわらず)を達成するのに十分な量である。
本明細書で使用される場合、用語「医薬組成物」は、医薬上許容しうる賦形剤とともに調製される本明細書に定義される化合物を含む組成物を表す。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、哺乳類における疾患の治療のための治療レジメンの一部として政府管轄機関の認可で製造又は販売される。医薬組成物は、例えば、単位剤形(例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット、ゲルカップ又はシロップ)での経口投与用に;局所投与用に(例えば、クリーム、ゲル、ローション又は軟膏として);静脈内投与用に(例えば、特定の塞栓を含まない滅菌溶液として、及び静脈内使用のために適切な溶媒システム中で);又は本明細書に記述される他の任意の製剤の形態で調製されうる(下記を参照されたい)。
その組成物の調製のための有用な医薬上の担体は、固体、液体又は気体でありうる。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、粉剤、腸溶性又は他の保護製剤(例えば、イオン交換樹脂での結合、又は脂質−タンパク質ベシクルでのパッケージング)、徐放製剤、溶液、懸濁液、エリキシル剤及びエアロゾルの形態を取りうる。担体は、石油、動物、植物又は合成起源のもの、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、及びゴマ油を含めた種々の油から選択されうる。水、生理食塩水、水性デキストロース及びグリコールは、特に(血液と等張性である場合)注射用溶液として、好ましい液体担体である。例えば、静脈内投与用の製剤は、水中の固体の活性成分を溶解し、溶液を滅菌にすることにより調製して、水溶液を生成することにより調製される活性成分の滅菌水溶液を含む。適切な医薬上の賦形剤としては、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、タルク、ゼラチン、モルト、コメ、小麦粉、チョーク、シリカ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレングリコール、水及びエタノールが挙げられる。組成物を、従来の医薬上の添加剤、例えば保存剤、安定化剤、湿潤又は乳化剤、浸透圧を調節する塩、及び緩衝剤にかけうる。適切な医薬上の担体及びそれらの製剤は、E.W.MartinによるRemington’s Pharmaceutical Sciencesで記述されている。このような組成物は、任意の事象で、受容者に対する投与用の適切な剤形を調製するために適切な担体と一緒に有効量の活性化合物を含む。
本明細書で使用される場合、用語「医薬上許容しうる塩」は、健全な医療判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、アレルギー反応なしにヒト及び動物の組織と接触して使用するために適切であり、合理的な利益/リスク比に釣り合っている本明細書に記述される化合物のいずれかの塩を指す。医薬上許容しうる塩は、当業界によく知られている。例えば、医薬上許容しうる塩は、Bergeら、J.Pharmaceutical Sciences 66巻:1〜19頁、1977年、及びPharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use(P.H.Stahl及びC.G.Wermuth編)、Wiley−VCH、2008で記述される。塩は、無機及び有機の酸及び塩基を含めた医薬上許容しうる非毒性の酸及び塩基から調製されうる。代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジクロロ酢酸塩、二グルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコへプトン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミスルフェート、ヘプトン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、ムチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、パントテン酸塩、ペクチネート(pectinate)、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバレート(pivalate)、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩(undecanoate)及び吉草酸塩が挙げられる。代表的な塩基性塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム及びマグネシウム、アルミニウム塩を含む、アルカリ又はアルカリ土類金属塩、並びにアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、カフェイン及びエチルアミン(それだけに限らない)を含めた非毒性アンモニウム、4級アンモニウム及びアミン陽イオンが挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「対象」は、本発明による組成物を、例えば、実験、診断、発症予防及び/又は治療目的のために投与しうる任意の生物を指す。典型的な対象としては、任意の動物(例えば、哺乳類、例えばマウス、ラット、ウサギ、非ヒト霊長類及びヒト)が挙げられる。対象は、治療を求めているか若しくは治療を必要としているか、治療を必要とするか、治療を受けているか、将来治療を受ける可能性があるか、又は特定の疾患若しくは状態について訓練された専門医によるケアの下にあるヒト又は動物でありうる。
本明細書で使用される場合、及び当業界で十分に理解されるとおり、状態を「治療すること」又は状態の「治療」(例えば、本明細書に記述される状態、例えばマラリア)は、有益又は所望の結果、例えば臨床結果を得るためのアプローチ法である。有益又は所望の結果は、1つ又は複数の症候又は状態の緩和又は改善;疾患、障害又は状態の程度(extent)の縮小;疾患、障害又は状態の安定化した(すなわち悪化していない)状態;疾患、障害又は状態の伝播を予防すること(例えば、肝臓を超えるプラスモジウム属感染の伝播を予防すること、又は蚊に戻る伝達を予防すること、全身性疾患を予防すること、マラリアの症候性ステージを予防すること、及び/又はプラスモジウム属感染の樹立を予防すること);疾患、障害又は状態の進行を遅延又は低減すること;疾患、障害又は状態の改善又は緩和;並びに検出可能又は検出不能にかかわらず寛解(部分的又は全体的にかかわらず)(それだけに限らない)を挙げることができる。疾患、障害又は状態を「緩和すること」は、治療の非存在での範囲又は時間経過に比べて、疾患、障害又は状態の程度(extent)及び/又は望ましくない臨床徴候が減り、及び/又は進行の時間経過が、低減又は延長されることを意味する。
用語「単位剤形」は、ヒト対象及び他の哺乳類のための単位投与量として適切な物理的に別々の単位を指し、各単位は、任意の適切な医薬上の賦形剤又は賦形剤類と関連して所望の治療効果を生じるために計算された予め決定された量の活性材料を含む。例示の限定のない単位剤形は、錠剤(例えば、チュワブル錠)、カプレット、カプセル剤(例えば、硬質カプセル剤又は軟質カプセル剤)、トローチ剤、フィルム、ストリップ、ゲルカップ、及びシロップが挙げられる(下も参照されたい)。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明、図面及び特許請求の範囲で記述される。
(発明の詳細な説明)
本発明は、マラリアの治療に有用な新規の化合物及び医薬組成物を提供する。本発明は、これらの化合物及び組成物を使用する方法、並びに関連したキットも提供する。
利用性及び投与
本明細書に記述される化合物は、本発明の方法に有用であり、なんら特定の理論に結び付けることなく、マラリアを引き起こす寄生性原虫(例えば、P.falciparum、P.vivax、P.ovale、P.malariae及び/又はP.knowlesi)の成長を阻害するか、死滅させるそれらの能力を通してそれらの所望の効果を発揮すると考えられる。いくつかの実施形態では、マラリアの治療としては、原因となる発症予防(prophylaxis)、例えば肝臓を超えるプラスモジウム属感染の伝播を予防すること、全身性疾患を予防すること、マラリアの症候性ステージを予防すること、感染の樹立を予防すること、及び/又はさらなる伝達(例えば、蚊への)を予防することが挙げられる。いくつかの実施形態では、マラリアの治療は、治癒を達成することが意図される治療(例えば、P.vivax又はP.malariaeの)、例えば、根治のための治療(すなわち、肝臓からのヒプノゾイトを取り除くこと)を指す。種々の例では、方法は、肝臓から本明細書に記述されるとおりのマラリアを引き起こす寄生虫の感染の伝播を予防することを含む。
本発明の化合物は、薬物耐性マラリア、例えばクロロキン、キニーネ、ピリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アーテメータ、ルメファントリン、アーテスネート、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン及びその任意の組み合わせに耐性なマラリアの治療に有用でありうる。
本発明の方法での使用のために、本発明の化合物を、医薬又は獣医学的組成物として調製できる。選択された製剤は、治療される対象、投与の形態及び望まれる治療のタイプ(例えば、予防、発症予防(prophylaxis)又は治療)により変動する可能性がある。製剤技術の要約は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第21版、Lippincott Williams & Wilkins、(2005);及びEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、J. Swarbrick及びJ. C. Boylan編、1988〜1999、Marcel Dekker、New Yorkに見出され、その各々は、参照により本明細書に組み込まれる。投与及び製剤の例示の経路は以下のとおり記述される。
本発明の方法の実施で、本発明の化合物(又は医薬上許容しうるその塩)又は組成物は、当業界で知られている通常及び許容しうる経路及び方法のいずれかにより投与されうる。したがって、化合物又は組成物は、例えば、腸内又は胃腸内経路により(例えば、経口で、又は直腸で)、局所で(例えば、皮膚に、又は接触粘膜(例えば、口腔内(例えば、舌下又は頬側)、鼻腔内の、直腸内の又は尿生殖器表面))、非経口で(例えば、筋肉内、静脈内、皮下、関節内、小胞内、髄腔内、硬膜外、眼若しくは耳使用又は注射による)、経皮的に又は吸入(例えば、エアロゾルにより)により投与されうる。
組成物は、当業者により適切であると決定される場合、固体、液体又は気体の形態でありうる。したがって、一般例として、医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、シロップ、丸剤、腸溶性又は他の保護製剤、徐放製剤、エリキシル剤、粉剤、顆粒、懸濁液、エマルジョン、溶液、ゲル(例えば、ハイドロゲル)、ペースト、軟膏、クリーム、パップ剤、経皮パッチ、水薬、坐剤、浣腸剤、注射剤、インプラント、スプレー又はエアロゾルの形態でありうる。
本発明の組成物は、一般に、本明細書に記述される、有効量の化合物、及び当業界でよく知られているとおりの1つ又は複数の医薬上許容しうる担体又は賦形剤を含む。したがって、組成物は、1つ又は複数の希釈剤、緩衝剤、保存剤、塩、炭水化物、アミノ酸、担体タンパク質、脂肪酸、脂質などを挙げることができる。本明細書に記述される化合物は、例えば、組成物の総重量の1〜95重量%を集計する量で存在しうる。
注射用には、製剤は、水溶液又は懸濁液として、又は注入前の液体中の溶液又は懸濁液に適切な固体形態として、又はエマルジョンとして従来の形態で調製しうる。これらの製剤のための適切な賦形剤としては、例えば、水、生理食塩水、デキストロース及びグリセロールが挙げられる。このような組成物は、非毒性の補助剤物質、例えば湿潤剤又は乳化剤及びpH緩衝剤、例えば酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレートなども含むことができる。
経口用途のための製剤は、1つ又は複数の非毒性の医薬上許容しうる賦形剤と混合して、本発明の化合物を含有する錠剤を含む。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤又はフィラー(例えば、ショ糖、ソルビトール、糖、マンニトール、微結晶性セルロース、ジャガイモデンプンを含めたデンプン、炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、又はリン酸ナトリウム);造粒剤及び崩壊剤(例えば、微結晶性セルロースを含めたセルロース誘導体、ジャガイモデンプンを含めたデンプン、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸塩又はアルギン酸);結合剤(例えば、ショ糖、グルコース、ソルビトール、アカシア、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、デンプン、アルファ化デンプン、微結晶性セルロース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はポリエチレングリコール);並びに潤滑剤、滑剤及び付着防止剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、シリカ、水素付加植物油又はタルク)でありうる。他の医薬上許容しうる賦形剤は、着色剤、風味剤、可塑剤、保水剤及び緩衝剤でありうる。
経口用途のための製剤は、チュワブル錠剤として、又は活性成分が不活性固体希釈剤(例えば、ジャガイモデンプン、ラクトース、微結晶性セルロース、炭酸カルシウム、リン酸カリウム又はカオリン)と混合される硬質ゼラチンカプセル剤として、又は活性成分が水又は油媒体、例えば、落花生油、液体パラフィン、又はオリーブ油と混合されている軟質ゼラチンカプセル剤としても提供されうる。粉剤、顆粒及びペレットは、従来の手段での錠剤及びカプセル剤の下で上に明記される成分を使用して、例えば、混合機、流動床装置又はスプレー乾燥装置を使用して、調製されうる。
溶解制御放出又は拡散制御放出は、化合物の錠剤、カプセル剤、ペレット又は顆粒製剤の適切なコーティングにより、又は化合物を適切なマトリックスに組み込むことにより達成されうる。制御放出コーティングとしては、上で明記される1つ又は複数のコーティング物質及び/又は例えば、シェラック、蜜蝋、グリコワックス(glycowax)、ヒマシ蝋、カルナウバ蝋、ステアリルアルコール、グリセリルモノステアレート、グリセリルジステアレート、グリセロールパルミトステアレート、エチルセルロース、アクリル酸樹脂、dl−ポリ乳酸、セルロースアセテートブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリメタクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート、メタクリレートハイドロゲル、1,3 ブチレングリコール、エチレングリコールメタクリレート、及び/又はポリエチレングリコールが挙げられうる。制御放出マトリックス製剤では、マトリックス材料としては、例えば、水和メチルセルロース、カルナウバ蝋及びステアリルアルコール、carbopol 934、シリコーン、グリセリルトリステアレート、メチルアクリレート−メチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、及び/又はハロゲン化フルオロカーボンも挙げられうる。
本発明の化合物及び組成物が経口投与のために組み込まれうる液体形態としては、水溶液、適切に風味付けされたシロップ、水性又は油性懸濁液、及び綿実油、ゴマ油、ココナツ油又は落花生油などの食用油で風味付けされたエマルジョン、並びにエリキシル剤及び類似の医薬上のビヒクルが挙げられる。
本発明の化合物及び組成物を、1つ又は複数の他の医薬品(下記を参照されたい)を任意選択で有するキットにパッケージ化できる。キットの限定のない例としては、例えば、バイアル中に2つ以上の丸剤、丸剤及び粉剤、坐薬及び液剤を、又は2つの局所用クリームを含むものが挙げられる。キットは、対象に単位用量の投与をする上で助けになる任意選択構成要素、例えば、粉末形態を再構築するためのバイアル、注射用のシリンジ、カスタム化したIVデリバリーシステム又は吸入装置を含みうる。さらに、単位用量キットは、組成物の調製及び投与のための説明書を含みうる。キットは、一対象のための単回使用単位用量、特定の対象のための複数回使用のものとして(一定用量で、又は個々の化合物が、治療進行として潜在的に変動しうる場合に)製造されうる;又はキットは、複数の対象に投与するために適した複数用量を含みうる(「バルクパッケージング」)。キット構成要素は、ボール紙、プラスチック製包み、ボトル及びチューブで組み立てられうる。
本発明の化合物の用量は、投与の手段、対象の年齢及び体重、及び治療される対象の状態などの多くの因子に依り、最終的には、参加する医師又は獣医師により決定される。このような化合物の量は、参加する医師又は獣医師により決定されるとおり、「治療上有効な量」として本明細書及び特許請求の範囲で示される。例えば、本発明の化合物の用量は、典型的には、1日当たり約1から約1000mgの範囲である。好ましくは、治療上有効な量は、1日当たり約1mgから約500mgの量である。
本明細書に記述されるとおりの各薬物の投与は、独立に、1日から1年までの間毎日1回から4回であることができ、対象の寿命でさえありうる。常習的な長期投与が示されうる。
組み合わせ療法
本発明の化合物及び医薬組成物は、調製され、組み合わせ療法で使用されうる、すなわち、その化合物及び医薬組成物は、1つ又は複数の他の望ましい治療学又は医療手段と同時に、の前に、又は次に調製されるか又は投与されうる。組み合わせレジームで使用する療法の特定の組み合わせ(治療学又は手段)は、所望の治療学及び/又は手段の適合性、及び達成される所望の治療効果を考慮する。使用される療法が、同じ障害について所望の効果を達成しうるか、又はそれらが、異なる効果(例えば、任意の副作用の制御)を達成しうることも評価される。
本明細書に記述される化合物と組み合わせた他の薬物の例は、マラリアの治療のための医薬品(例えば、クロロキン、キニーネ、ピリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アーテメータ、ルメファントリン、アーテスネート、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン、マラリアの治療のために承認された任意の他の治療薬及びその任意の組み合わせ)が挙げられる。本明細書に記述される化合物と組み合わせた薬物の他の例としては、異なっているが、なお随伴又は関連した症候又は徴候の治療のための医薬品が挙げられる。組み合わせ方法は、当業者により適切であると決定されるとおり、一緒に又は別々に調製される2つ(以上)の薬剤の使用を含みうる。一例では、2つ以上の薬物は、薬剤の同時又はほぼ同時投与のために一緒に調製される。
以下の実施例は、代表数の化合物の合成及びマラリアの治療におけるこれらの化合物の使用を例示する。したがって、実施例は、例示を意図するが、本発明を限定しない。特に例示されない追加の化合物は、本明細書で記述される方法と組み合わせて従来の方法を使用して合成しうる。
(実施例1)化合物の合成
材料及び方法
本発明の化合物は、市販で利用可能な出発材料で開始し、当業者に知られている一般的合成技術及び手段を利用して調製されうる。化学製品は、Aldrich、Argonaut Technologies、VWR及びLancasterなどの会社から購入しうる。クロマトグラフィーの供給品及び装置は、例えば、AnaLogix,Inc、Burlington、Wis.;Biotage AB、Charlottesville、Va.;Analytical Sales and Services,Inc.、Pompton Plains、N.J.;Teledyne Isco、Lincoln、Nebr.;VWR International、Bridgeport、N.J.;Varian Inc.、Palo Alto、Calif.及びMultigram II Mettler Toledo Instrument Newark、Del. Biotage、ISCOのような会社から購入でき、Analogixカラムは、標準クロマトグラフィーで使用される予め包装されたシリカゲルカラムである。
方法A 保持時間の方法:UPLC−MS(Waters、Milford、MA)。移動相Aは、水中の0.1%水酸化アンモニウム又は0.05%TFAのいずれかからなった一方で、移動相Bは、アセトニトリル中の同じ添加剤からなった。勾配は、5%から95%移動相Bを、0.9mL/分で0.8分かけて実行する。AcquityBEH C18、1.7μm、2.1×50mmカラムを使用し、カラム温度を65℃に維持した。
方法B 保持時間の方法:UPLC−MS(Waters、Milford、MA)。移動相Aは水中の0.1%水酸化アンモニウム又は0.05%TFAのいずれかからなった一方で、移動相Bは、アセトニトリルでの同じ添加剤からなった。勾配は、5%から95%移動相Bを、0.9mL/分で2.65分かけて実行する。AcquityBEH C18、1.7μm、2.1×50mmカラムを、65℃で維持されるカラム温度で使用した。
式Iの化合物を、スキーム1から15により調製できる。
一般的合成スキーム1は、化合物1〜4、8、10、11〜15、17〜20、22〜25、27〜30、34、36、38、40、44、45、49〜52、54、56、59、60、63、71、72、75、78、83及び93のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム2は、化合物74のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム3は、化合物47のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム4は、化合物31のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム5は、化合物32、33及び73のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム6は、化合物35、80、85又は86のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム7は、化合物34及び79のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム8は、化合物37、48、55、57及び84のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム9は、化合物39、66及び77のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム10は、化合物5、7、9、16、21、26、41、42、46、64、67及び69のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム11は、化合物43及び70のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム12は、化合物53のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム13は、化合物58、65、76及び82のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム14は、化合物61、68、88及び92のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム15は、化合物62のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム16は、化合物81のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム17は、化合物87のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム18は、化合物89のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム19は、化合物90のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム20は、化合物91のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム21は、化合物94のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
一般的合成スキーム22は、化合物95のような本発明の所定の実施形態についての化合物を調製しうる方法を示す。
Figure 0006591429
化合物68の合成
Figure 0006591429
ランタンの充填
Lowe及び同僚ら(J.Org.Chem.2012、77、7187〜7211頁)の手段を使用して、((8R,9R,10S)−9−(4−ブロモフェニル)−6−((2−ニトロフェニル)スルホニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−10−イル)メタノールを調製した。
シリコン官能化ポリスチレンSynPhase Lanterns(L−シリーズ)で、固相合成を行った。200個のランタンを、真空下で、3時間乾燥させ、その後窒素でパージした。ジクロロメタンを添加し、ランタンをしっかりと覆い、DCM溶液(40mL)中の3%TfOHを、そのランタンに添加した。バイアルをキャッピングし、10分間振盪した。振盪の間に、色が、暗赤色に変化した。シリンジを使用して、液体を全て除去し、ルチジン(3mL)を添加した。フラスコを密閉し、数分間振盪させた。無水DCM(120mL)中の((8R,9R,10S)−9−(4−ブロモフェニル)−6−((2−ニトロフェニル)スルホニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−10−イル)メタノール(1837mg、3600μmol)の溶液を、ランタンに素早く添加した。反応フラスコを4日間振盪させた。溶液を除去し、ランタンをDCMで洗浄し、乾燥させた。
ノシル脱保護
ランタンを、DMF(0.8mL/ランタン)中に懸濁させ、その後チオフェノール(0.033ml、0.320mmol)を、次いで炭酸カリウム(0.066g、0.480mmol)を添加した。ランタンを、65時間、室温で振盪した。ランタンを濾過し、ジクロロメタン、THF、THF/イソプロパノール(3:1)、THF/水(3:1)、DMF、THF/水(3:1)、THF/イソプロパノール(3:1)及びTHFで洗浄した。
尿素キャッピング
ジクロロメタン(0.8mL/ランタン)をランタンに添加し、1−イソシアナト−4−メトキシベンゼン(20当量)を添加した。ランタンを、16時間、室温で振盪した。ランタンを濾過し、ジクロロメタン、THF、THF/イソプロパノール(3:1)、THF/水(3:1)、DMF、THF/水(3:1)、THF/イソプロパノール(3:1)及びTHFで洗浄した。
ソノガシラ(Sonogashira)反応
ランタンをバイアルに入れ、DMF(0.8 mL/lantern)をこのバイアルに添加した。ゴム製隔壁を有するキャップをバイアルに乗せ、バイアルを脱気し、アルゴンでパージした。Pd(PPh(2.0当量)、CuI(3.0当量)、エチニルベンゼン(20当量)及びEtN(30当量)をバイアルに添加した。ランタンを、振盪機に、5日間35℃で入れた。ランタンをDMF、THF/水(3:1)、THF/イソプロパノール(3:1)及びTHFで2回洗浄した。各構築ブロック(building block)から得た四分の一のランタンを、下記に記述される手段により切断し、HPLCにより分析した。未反応の出発材料が検出された場合、ランタンを、再度、反応条件にかけた。
分割(cleavage)プロトコール
ランタンをバイアルに取り、安定化THF(350μL/ランタン)中のHF/ピリジンの15%溶液を添加した。2時間後、分割溶液を、TMSOMe(700μL/ランタン)で急冷した。試料を、Genevac(登録商標)溶媒蒸発システムで加熱なしに一夜濃縮した。SiOクロマトグラフィーを介して精製を完了して、(8R,9R,10S)−10−(ヒドロキシメチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミド(89%収率)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.50-7.42(m,2H)、7.44-7.34(m,4H)、7.31-7.24(m,3H)、7.17(d,J=8.8Hz,2H)、6.75(d,8.8 2H)、6.05(s,1H)、3.85-3.72(m,1H)、3.70(s,3H)、3.65-3.46(m,5H)、3.46-3.35(m,1H)、3.30-3.15(m,1H)、3.01-2.90(m,1H)、2.86-2.74(m,1H)、2.44-2.29(m,1H)、1.82-1.65(m,2H)、1.64-1.48(m,2H)。MS(ESI)C31H34N3O3[M+H]+の計算値:496.25 実測値:496.48。
Figure 0006591429
アルゴン下にて炎で乾燥させたフラスコに、0℃で、THF(14.7ml)中のトリフェニルホスフィン(772mg、2.94mmol)の溶液を(E)−ジイソプロピルジアゼン−1,2−ジカルボキシレート(572μl、2.94mmol)にゆっくりと添加した。5分後、混合物は、ミルキーイエローになった。その後、4.48mLの調製混合物(DIAD+PPh+THF)(0.896mmol)を、0℃でTHF(500μL)中の(8R,9R,10S)−10−(ヒドロキシメチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミド(126mg、0.254mmol)及びフタルイミド(phtalimide)(56.1mg、0.381mmol)を含むフラスコに添加した。混合物を、2時間撹拌し、その後濃縮し、シリカクロマトグラフィーにより精製して、(8R,9R,10S)−10−(ヒドロキシメチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミド(67%収率)で得て、それを、続くステップで直接使用した。(8R,9S,10S)−10−((2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)メチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミドを、エタノール(1.85ml)に溶解し、これにメチルヒドラジン(98μl、1.857mmol)を添加し、反応混合物を、80℃で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮した。SiOクロマトグラフィーを介して精製を達成して、(8R,9S,10S)−10−(アミノメチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミド(46%収率)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 7.55-7.38(m,5H)、7.30-7.22(m,3H)、7.22-7.12(m,3H)、6.81-6.64(m,2H)、6.05(s,1H)、3.84-3.73(m,1H)、3.69(s,3H)、3.61-3.51(m,2H)、3.50-3.43(m,1H)、3.41-3.36(m,1H)、3.26-3.24(m,2H)、2.97-2.85(m,1H)、2.85-2.76(m,1H)、2.76-2.68(m,1H)、2.33-2.23(m,1H)、1.79-1.65(m,2H)、1.62-1.50(m,2H)。MS(ESI)C31H35N4O2[M+H]+の計算値:495.27、実測値:495.49。
Figure 0006591429
Ar下DCM(5mL)中の(8R,9S,10S)−10−(アミノメチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミド(150mg、0.303mmol)に、硫酸マグネシウム(365mg、3.03mmol)、続いてホルムアルデヒド(135μl、1.820mmol)を添加した。その後、無水トリアセトキシヒドロホウ酸ナトリウム(900mg、4.25mmol)を添加し、反応物を2時間撹拌した。その後、重炭酸ナトリウム溶液を添加し、反応物を15分間撹拌し、その後、DCM(3×)で抽出した。反応混合物を濃縮した。SiOクロマトグラフィーを介して精製を達成して、(8R,9S,10S)−10−((ジメチルアミノ)メチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミド(73%収率)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.59-7.42(m,5H)、7.41-7.32(m,3H)、7.30-7.22(m,3H)、6.91-6.77(m,2H)、6.13(s,1H)、3.94-3.82(m,1H)、3.79(s,3H)、3.71-3.43(m,4H)、3.31-3.16(m,1H)、3.12-2.99(m,1H)、2.95-2.80(m,1H)、2.56-2.43(m,2H)、2.40-2.27(m,1H)、2.08(s,6H)、1.91-1.71(m,3H)、1.72-1.55(m,1H)。MS(ESI)C33H39N4O2[M+H]+の計算値:523.299、実測値:523.63。
(実施例2)
P.falciparumのDd2株に対して選択された化合物の活性
寄生虫血が3〜8%に達するまで、P.falciparum(マラリア)のDd2株を、完全培地(L−グルタミン、4.3%熱不活化O−陽性ヒト血清、2.08mg/mlアルブマックス(albumax)、0.013mg/mlヒポキサンチン、1.17mg/mlグルコース、0.18%NaHCO、0.031M Hepes、2.60mM NaOH及び0.043mg/mlゲンタマイシンを有するRPMI)で培養した。ギムザ染色した血液スメアから得られる少なくとも500個の赤血球細胞を検査することにより、寄生虫血症を決定した。A−4−81ローターを有するEppendorf遠心機5810Rを使用して、試験されたO−陽性の赤血球細胞と一緒にDd2培養物を、室温で、2,000rpmで、5分間遠心分離した。培地を吸引した。化合物スクリーニングのために、1%寄生虫血及び1.0%ヘマトクリットでの寄生虫希釈を、スクリーニング培地(L−グルタミン、4.16mg/mlのalbumaxII、0.013mg/mlヒポキサンチン、1.73mg/mlグルコース、0.18%NaHCO、0.031M Hepes、2.60mM NaOH及び0.043mg/mlゲンタマイシンを有するRPMI)で作った。懸濁液を、93%窒素、4%二酸化炭素及び3%酸素で通気し、必要になるまで37℃に置いた。液体ディスペンサーを使用して、20μlのスクリーニング培地を、384穴の黒色透明底のプレートに分注した。PinToolを用いて、DMSOに溶解した100nlの化合物を、対照化合物(メフロキン)と一緒にアッセイプレートに移した。次に、最終寄生虫血が1%であり、最終ヘマトクリットが1.0%であるように、スクリーニング培地中の30μlの寄生虫懸濁液をアッセイプレートに分注した。DMSOの最終濃度は、0.125%であった。20μMの最終濃度でメフロキン及び0.125%の最終濃度でDMSOをアッセイプレート内で使用して、それぞれ、バックグランド及びベースライン対照として機能させた。そのアッセイプレートを、インキュベーターに移した(37℃での72時間のインキュベーションの間に93%窒素、4%二酸化炭素及び3%酸素)。溶解緩衝液(20mM Tris−HCl、5mM EDTA、0.16%Saponin wt/vol、1.6%TritonX vol/vol)中10× SYBR GreenI(Invitrogen;10,000×濃度で供給される)から10マイクロリットルの検出試薬を、アッセイプレートに分注した。最適な染色のために、アッセイプレートを、室温で、24時間、暗所に放置した。アッセイプレートを、505二色性鏡を有するEnvision(PerkinElmer)リーダーを使用して、485−nm励起及び530−nm発光設定で読み取り、プレート読取は、底部からであった。
上述のプロトコールに続いて、化合物1〜95についての50%有効濃度(EC50)を、P.falciparumDd2に対して測定し、結果は、下の表2に示される:
Figure 0006591429
(実施例3)
選択された化合物のインビボPK/有効性
本発明の所定の化合物についてのインビボ抗マラリア活性を、0日目にP. berghei株ANKA(ml当たり2×10個の寄生赤血球)で静脈に感染させた3〜5匹のメスのNMRIマウス(20〜22mg)の群について評価した。対照マウスでは、寄生虫血は、典型的には感染後3日目までに約40%に上昇し、対照マウスは、感染後の5日目から7日目の間に死滅した。化合物を50mg/kgの投与量で、7%Tween80/3%エタノール中で調製し、毎日3回継続用量(感染後24時間、48時間及び72時間)として経口で投与した。血液スメアを採取し、感染後4日目に染色した。感染の程度(寄生虫血症が、感染赤血球率として表される)を、10,000個の赤血球中1個の寄生虫の検出限界(すなわち、0.01%)で、顕微鏡で決定した。対照と処置群とについての平均寄生虫血症率の間の差として活性を計算し、対照群に比べた率として表した。この方法を用いて、本発明の化合物(8R,9R,10S)−10−(ヒドロキシメチル)−N−(4−メトキシフェニル)−9−(4−(フェニルエチニル)フェニル)−1,6−ジアザビシクロ[6.2.0]デカン−6−カルボキサミド(化合物27)は、寄生虫血を4日目に57%まで減少させた。薬理学分析として、血液試料を、投与後1時間、4時間及び24時間で採取し、直ちに遠心分離し、血漿を分離し、−20°Cで凍結した。LC/MSによる分析の前に、血漿タンパク質を、アセトニトリル(2:1 v/v)の添加により沈殿させた。ブランクの血漿を使用して調製し、試料と同じ方法で加工した検量線との比較により定量を行った。
(実施例4)
選択された化合物の単回投与量のインビボ有効性
CD−1マウス(メス、6〜7週齢)に、処置の24時間前に、1×10個のP.berghei(ANKA GFP−luc)血液ステージ寄生虫を静脈内で接種し、0時間目に、化合物を、単回投与量の100又は50mg/kgとして、経口で投与した。寄生虫血を、インビボImaging System(IVIS100、Xenogen;Caliper Life Science)により観察して、生物発光シグナルを獲得した。25%を超える寄生虫血を有するマウスを安楽死させた。
結果は、図1で示される(パネルA及びB)。感染は、未処置マウス(対照)で迅速に進行し、研究の6日目あたりに安楽死させた。化合物37及び68を、様々な時間で試験した;したがって、アーテスネート対照(ART)は、各化合物について示される。単回投与量の100mg/kgのARTは、寄生虫の迅速な抑制を生じたが、その半減期が短いため、寄生虫は、迅速に再出現する。単回投与量の100mg/kgの化合物37は、約1週間、寄生虫血症を阻止した(この研究ではED25=100mg/kg)一方で、単回投与量の50mg/kgの化合物68は、感染マウスの100%治癒を生じた(ED100≦50mg/kg)。全ての画像は、同じカラースケールで標準化される。
(実施例5)
P.bergheiの蚊への伝達の予防
CD−1マウスを、96時間、P.berghei(ANKA GFP−luc)に感染させて、その後ビヒクル[70%PEG400及び30%(HO中の5%グルコース)]又は単回投与量を増加させて化合物37(0日目)で処置した。0日目の平均寄生虫血症率(%)は、2.1%であった。研究の2日目に、マウスに麻酔をかけ、メスのAnopheles stephensi蚊を、20分間そのマウスで飼育させた。9日目に、蚊の中腸を摘出し、オーシストを、顕微鏡で数え上げた(12.5×倍率、オーシストは、対照で斑点として目視可能、図2、パネルA)。
未処置のマウスで飼育した蚊は、多くの目視可能なオーシストを有した(210.4±30.6)一方で、化合物37のマウスで飼育した蚊(全用量)には、検出可能なオーシストはなかった(図2、パネルB)。
(実施例6)
インビボP.berghei肝臓ステージアッセイ
CD−1マウスに、A.stephensiから新たに摘出した1×10P.berghei(ANKA luc−GFP)スポロゾイトを接種(IV)し、0時間目にビヒクル又は化合物37(25、5.0、1.0又は0.2mg/kg)の単回投与量(PO)ですぐに処置した。トランスジェニック寄生虫から得られる生物発光シグナルを、インビボImaging System(IVIS100、Xenogen;Caliper Life Science)により観察した。
未処置の対照マウスは、3日目までに全身性(血液ステージ)寄生虫血症を示した一方で、アトバコン(ATV)及び化合物37で処置されたマウス(≧5mg/kgで投与した)は寄生虫なしのままであり(図3)、肝臓ステージの寄生虫の有効な阻害を示した。このアッセイでの化合物37についてのED50は1mg/kgであった。
(他の実施形態)
本発明は、特定の実施形態と関連して記述された一方で、さらなる改変をする能力があり、本出願が、一般に、本発明の原理に伴う本発明の任意の変法、使用又は適合を網羅し、本開示からのこのような逸脱が、本発明が属する技術内の既知又は慣行の範囲と共に含まれることが意図され、上に明らかにされた必須の特徴に適用されうることが分かる。
本発明は、以下の番号付けされた段落でさらに記述される。
1. 式(I):
Figure 0006591429
(式中、破線は、任意の二重結合を表し;
mは、0又は1であり;
nは、0、1又は2であり;
Aは、CH又はNであり;
Xは、非存在又は−C≡C−であり;
は、水素、C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Yは、C〜Cアルキレン、−C(O)NR−;−SO−又は−C(O)−であり;
は、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Zは、非存在、C〜Cアルキレン又はC〜Cヘテロアルキレンであり;
は、水素、ヒドロキシル、−NR、−C(O)R又はC〜Cヘテロシクリルであり;
は、水素又はC〜Cアルキルであり;
及びRは、独立に水素、C〜Cアルキル又はC〜Cアシルであり;
は、ヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル又はC〜Cヘテロシクリルである)
の表1の化合物1から30のいずれか1つの構造を有しない化合物又は医薬上許容しうるその塩。
2.上記化合物は、構造:
Figure 0006591429
を有する、段落1に記載の化合物。
3.上記化合物は、構造:
Figure 0006591429
を有する、段落1に記載の化合物。
4.Xは−C≡C−である、段落1から3のいずれか1つに記載の化合物。
5.Rは、C〜C10アリールである、段落1から4いずれか1つに記載の化合物。
6.Yは、−C(O)NR−である、段落1から5のいずれか1つに記載の化合物。
7.Rは、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールである、段落1から6のいずれか1つに記載の化合物。
8.上記化合物は、構造:
Figure 0006591429
(式中、o及びpは、独立に1、2、3、4又は5であり;並びに
及びRは、独立に水素、ハロゲン又はC〜Cヘテロアルキルである)
を有する、段落1から7のいずれか1つに記載の化合物。
9.−ZRは、水素又は−COHである、段落1から8のいずれか1つに記載の化合物。
10.Zはメチレンである、段落1から8のいずれか1つに記載の化合物。
11.Rは、ヒドロキシル、4−メチルピペラジル、4−ヒドロキシ−4−メチル−ピペリジル、3−ヒドロキシル−3−メチル−アゼチジニル、−OCHC(O)OH、−NH、モルホリニル、−NHC(O)CH、−NHCH、−N(CH又は−N(CH)C(O)CHである、段落1、2、8又は10のいずれか1つに記載の化合物。
12.Zは、−CHOCH−又は−CHOCHCH−である、段落1から8又は11のいずれか1つに記載の化合物。
13.Rは、C(O)Rである、段落1から8、10又は12のいずれか1つに記載の化合物。
14.Rは、ヒドロキシル、メトキシ又はモルホリノである、段落13に記載の化合物。
15.−YRは−CHCHCFである、段落1から5、又は9から14のいずれか1つに記載の化合物。
16.Yは、メチレン又は−SO−である、段落1から5、7又は9から14のいずれか1つに記載の化合物。
17.Rは、4−メトキシ−フェニルである、段落1から14又は16のいずれか1つに記載の化合物。
18.Rは、C〜Cヘテロアリールである、段落1から4、6、7又は9から17のいずれか1つに記載の化合物。
19.上記C〜Cヘテロアリールは、2−ピリジル又は3−ピリジルである、段落18に記載の化合物。
20.Yは、−C(O)NH−である、段落18又は19に記載の化合物。
21.Rは、C〜C10アリールである、段落20に記載の化合物。
22.−ZRは、水素、−CHOH、−CHNH又はCHNHC(O)CHである、段落1から8又は15から21のいずれか1つに記載の化合物。
23.Yは、メチレンである、段落18又は19に記載の化合物。
24.Rは、3−メトキシ−フェニルである、段落1から14、16又は18から22のいずれか1つに記載の化合物。
25.Rは、イソ−ブチル、−CHOCH、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルである、段落1から4、5から7、9から17又は20から24のいずれか1つに記載の化合物。
26.Yは、−C(O)NH−である、段落25に記載の化合物。
27.Rは、2−メトキシ−フェニル又は4−メトキシ−フェニルである、段落26に記載の化合物。
28.Yは、−SO−である、段落25に記載の化合物。
29.Rは、4−メトキシ−フェニル又はベンジルである、段落1から6、9から14、16、18から20、22、23、25、26又は28のいずれか1つに記載の化合物。
30.Xは、非存在である、段落1から3、5から7又は9から29のいずれか1つに記載の化合物。
31.Rは、水素、フェニル、2−フルオロ−フェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロ−フェニル、3−メチル−フェニル、4−メチル−フェニル、シクロヘキセニル、2−フェニル−1,3−チアゾール−4−イル、1−フェニル−ピロール−3−イル、4−ピリジル又は1−フェニル−1H−ピラゾール−3−イルである、段落30に記載の化合物。
32.−ZRは−CHOHである、段落30又は31に記載の化合物。
33.−YRは−CHCHCFである、段落30から32のいずれか1つに記載の化合物。
34.Yは、−SO−であり、Rは、3−メチル−フェニル又は4−フルオロ−フェニルである、段落30から32のいずれか1つに記載の化合物。
35.Yは、−C(O)NH−であり、Rは、4−メトキシ−フェニルである、段落30から32のいずれか1つに記載の化合物。
36.Aは、CHである、段落1から35のいずれか1つに記載の化合物。
37.Aは、Nである、段落1から35のいずれか1つに記載の化合物。
38.表1の化合物31から95のいずれか1つの構造を有する化合物又は医薬上許容しうるその塩。
39.構造:
Figure 0006591429
(式中、破線は、任意の二重結合を表し;
mは0又は1であり;
nは0、1又は2であり;
AはCH又はNであり;
Xは非存在又は−C≡C−であり;
は水素,C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
YはC〜Cアルキレン、−C(O)NR−;−SO−又は−C(O)−であり;
はC〜Cペルフルオロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Zは非存在、C〜Cアルキレン又はC〜Cヘテロアルキレンであり;
は水素、ヒドロキシル、−NR、−C(O)R又はC〜Cヘテロシクリルであり;
は水素又はC〜Cアルキルであり;
及びRは独立に水素、C〜Cアルキル又はC〜Cアシルであり;
はヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル又はC〜Cヘテロシクリルである)
を有する、治療上有効な量の化合物又は医薬上許容しうるその塩;及び医薬上許容しうる賦形剤を含む医薬組成物。
40.上記化合物は、表1の化合物1から95のいずれか1つの構造を有するか、又は医薬上許容しうるその塩である、段落39に記載の医薬組成物。
41.上記化合物は、段落2から37のいずれか1つの構造を有する、段落39に記載の医薬組成物。
42.対象におけるマラリアを予防又は治療する方法であって、
構造:
Figure 0006591429
(式中、破線は、任意の二重結合を表し;
mは0又は1であり;
nは0、1又は2であり;
AはCH又はNであり;
Xは非存在又は−C≡C−であり;
は水素、C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
YはC〜Cアルキレン、−C(O)NR−;−SO−又は−C(O)−であり;
はC〜Cペルフルオロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜C10カルボシクリル又はC〜Cヘテロアリールであり;
Zは非存在、C〜Cアルキレン又はC〜Cヘテロアルキレンであり;
は水素、ヒドロキシル、−NR、−C(O)R又はC〜Cヘテロシクリルであり;
は水素又はC〜Cアルキルであり;
及びRは独立に水素、C〜Cアルキル又はC〜Cアシルであり;
はヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル又はC〜Cヘテロシクリルである)
を有する、有効量の化合物又は医薬上許容しうるその塩を対象に投与するステップを含む、方法。
43.上記化合物が、表1の化合物1から95のいずれか1つ又は医薬上許容しうるその塩の構造を有する、段落42に記載の方法。
44.上記マラリアが、薬物耐性マラリアである、段落42又は43に記載の方法。
45.薬物耐性マラリアが、クロロキン、キニーネ、ピリメタミン(prymethamine)、スルファドキシン、メフロキン、アーテメータ、ルメファントリン、アーテスネート、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン又はその任意の組み合わせに耐性である、段落44に記載の方法。
46.上記マラリアが、肝臓ステージのマラリアである、段落42から45のいずれか1つに記載の方法。
47.上記対象の肝臓が、マラリアを引き起こす寄生虫に感染し、前記治療が、前記感染がそれらの肝臓から伝播することを予防する、段落42から46のいずれか1つに記載の方法。
48.上記マラリアが血液ステージのマラリアである、段落42から45のいずれか1つに記載の方法。
49.上記マラリアが伝達ステージのマラリアである、段落42から45のいずれか1つに記載の方法。
50.上記化合物が、段落2から37のいずれか1つの構造を有する、段落42又は44から49のいずれか1つに記載の方法。

Claims (17)

  1. 下記構造:
    Figure 0006591429
    (式中、o及びpは、独立に0、1、2、3、4又は5であり、
    Zは、非存在、C〜Cアルキレン、又はC〜Cヘテロアルキレンであり、
    は、水素、−NR、−C(O)R、又はC〜Cヘテロシクリルであり、ただし、−ZR は−CH OHではなく、
    は、水素又はC〜Cアルキルであり、
    及びRは、独立に水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアシルであり、
    は、ヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル、又はC〜Cヘテロシクリルであり、
    、ハロゲン又はC〜Cヘテロアルキルであり、
    、ハロゲン、又はC〜Cヘテロアルキルである)
    を有する、化合物。
  2. −ZRは、水素である、請求項1に記載の化合物
  3. 下記のいずれか1つの構造を有する化合物又は医薬上許容しうるその塩
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
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    Figure 0006591429
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    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
  4. 下記構造:
    Figure 0006591429
    (式中、破線は、任意の二重結合を表し;
    mは、0又は1であり;
    nは、0、1又は2であり;
    Aは、CH又はNであり;
    Xは、非存在又は−C≡C−であり;
    は、水素,C〜Cアルキル、C〜Cヘテロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10カルボシクリル、又はC〜Cヘテロアリールであり;
    Yは、C〜Cアルキレン、−C(O)NR−、−SO−、又は−C(O)−であり;
    は、C〜Cペルフルオロアルキル、C〜C10アリール、C〜C10アリールC〜Cアルキル、C〜C10カルボシクリル、又はC〜Cヘテロアリールであり;
    Zは、非存在、C〜Cアルキレン、又はC〜Cヘテロアルキレンであり;
    は、水素、ヒドロキシル、−NR、−C(O)R、又はC〜Cヘテロシクリルであり;
    は、水素又はC〜Cアルキルであり;
    及びRは、独立に水素、C〜Cアルキル、又はC〜Cアシルであり;
    は、ヒドロキシル、C〜Cヘテロアルキル、又はC〜Cヘテロシクリルである)を有する、治療上有効な量の化合物又は医薬上許容しうるその塩と;
    医薬上許容しうる賦形剤
    とを含む、マラリア治療用の医薬組成物。
  5. 前記化合物は、下記表に示す化合物1〜30、35、37、46、48、49、52、68、85、および92のいずれかの構造は有さない、請求項4に記載の医薬組成物:
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
  6. 前記化合物は、下記表に示す化合物31〜34、36、38〜45、47、50、51、53〜67、69〜84、および93〜94のいずれか1つの構造を有する、請求項4に記載の医薬組成物:
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
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    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
    Figure 0006591429
  7. 前記マラリアは薬物耐性マラリアである、請求項4〜6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  8. 前記薬物耐性マラリアは、クロロキン、キニーネ、ピリメタミン、スルファドキシン、メフロキン、アーテメータ、ルメファントリン、アーテスネート、アモジアキン、ジヒドロアルテミシニン、ピペラキン、プログアニル、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、アルテミシニン、アトバコン又はその任意の組み合わせに耐性である、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 前記マラリアは肝臓ステージのマラリアである、請求項4〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  10. 対象の肝臓が、マラリアを引き起こす寄生虫に感染しており、前記治療が、肝臓から前記感染が伝播することを防ぐ、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 前記マラリアは血液ステージのマラリアである、請求項4〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. 前記マラリアは伝達ステージのマラリアである、請求項4〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  13. が−NR である、請求項1に記載の化合物。
  14. oが0である、請求項1に記載の化合物。
  15. pが1である、請求項1に記載の化合物。
  16. がC 〜C ヘテロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  17. が、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシヘテロシクリル、またはヘテロシクリルから選択されるC〜Cヘテロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
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