JP6590115B2 - サスペンション - Google Patents

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Description

本発明は、サスペンションに関する。
車両には、車体とホイールとの間にサスペンションが配置されている。サスペンションは、路面の凹凸による振動を車体に伝えにくくするための装置であり、ホイールの位置決めをする装置である。サスペンション形式の1つとして、マルチリンク式のサスペンションが知られている。例えば特許文献1には、マルチリンク式のサスペンションの一例が記載されている。
特開2015−155255号公報
ところで、車体に対するホイールの相対的な姿勢を、車両に求められる運動性能に応じて変更できるようにすることが求められることがある。
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、車体に対するホイールの相対的な姿勢の変更を容易にすることができるサスペンションを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本開示の一態様のサスペンションは、車体側部材とハブキャリアとを連結する複数のリンクを備え、複数の前記リンクの少なくとも1つは、伸縮リンクであり、前記伸縮リンクは、固定シャフトと、前記車体側部材に対して回転でき且つ揺動できるように前記固定シャフトを前記車体側部材に連結する第1自在継手と、前記固定シャフトに対してスライドできる可動シャフトと、前記ハブキャリアに対して回転でき且つ揺動できるように前記可動シャフトを前記ハブキャリアに連結する第2自在継手と、前記固定シャフトに固定されて前記可動シャフトを移動させるアクチュエータと、を備える。
これにより、サスペンションは、可動シャフトを移動させることで、ホイールの姿勢を変更させることが可能である。サスペンションは、車体に対するホイールの相対的な姿勢の変更を容易にすることができる。
上記のサスペンションの望ましい態様として、サスペンションは、5つの前記伸縮リンクを備える。
これにより、サスペンションは、可動シャフトを移動させることで、トー角、キャンバー角、キャスター角、トレッド幅及びホイールベースを変更できる。サスペンションは、車体に対するホイールの相対的な姿勢の変更をより容易にすることができる。
本開示によれば、車体に対するホイールの相対的な姿勢の変更を容易にできるサスペンションを提供することができる。
図1は、本実施形態のサスペンションの斜視図である。 図2は、本実施形態の伸縮リンクの斜視図である。 図3は、本実施形態の伸縮リンクの分解斜視図である。 図4は、本実施形態の伸縮リンクの分解斜視図である。 図5は、本実施形態の伸縮リンクの平面図である。 図6は、図5におけるA−A断面図である。 図7は、本実施形態の伸縮リンクの底面図である。 図8は、図7におけるB−B断面図である。 図9は、本実施形態の固定シャフトの分解斜視図である。 図10は、本実施形態の伸縮リンクの平面図である。 図11は、図10におけるC−C断面図である。 図12は、本実施形態の自在継手の分解斜視図である。 図13は、図10におけるD−D断面図である。 図14は、本実施形態のクラッチの分解斜視図である。 図15は、第1変形例のサスペンションの斜視図である。 図16は、固定リンクの斜視図である。 図17は、第2変形例のサスペンションの斜視図である。 図18は、第3変形例のサスペンションの斜視図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1は、本実施形態のサスペンションの斜視図である。本実施形態の車両10は、ホイール102と、ハブユニット101と、車体側部材18と、ハブキャリア19と、サスペンション1と、制御装置9と、を備える。例えば、車両10は4つのホイール102を備えており、それぞれのホイール102がハブユニット101を備えている。ハブユニット101は、例えばハブベアリング、2つのモータ及び変速装置等を内蔵している。ハブユニット101は、ホイール102を回転可能に支持し且つホイール102を駆動する。車体側部材18は、車体に固定された部材である。ハブキャリア19は、ハブユニット101に固定された部材である。ハブキャリア19は、ナックルとも呼ばれる。
サスペンション1は、車両10の車体(シャシ)とハブユニット101とを連結する装置である。サスペンション1は、マルチリンク式である。図1に示すように、サスペンション1は、1つのホイール102に対して、ショックアブソーバー11と、5つの伸縮リンク2と、を備える。
ショックアブソーバー11は、車両の走行中に路面から車体に伝わる衝撃を低減するための装置である。ショックアブソーバー11の一端は車体に固定される。ショックアブソーバー11の他端はハブキャリア19に固定される。ショックアブソーバー11は、上下方向に伸縮できる。
図2は、本実施形態の伸縮リンクの斜視図である。図3は、本実施形態の伸縮リンクの分解斜視図である。図4は、本実施形態の伸縮リンクの分解斜視図である。図5は、本実施形態の伸縮リンクの平面図である。図6は、図5におけるA−A断面図である。
伸縮リンク2は、車体側部材18及びハブキャリア19を連結するための部材である。図1に示すように、ホイール102の回転軸よりも上側に2つの伸縮リンク2が配置されている。ホイール102の回転軸よりも下側に3つの伸縮リンク2が配置されている。図2に示すように、伸縮リンク2は、固定シャフト3と、可動シャフト4と、第1自在継手6aと、第2自在継手6bと、アクチュエータ5と、を備える。
固定シャフト3は、第1自在継手6aを介して車体側部材18(図1参照)に連結される。固定シャフト3は、筒状である。図3及び図4に示すように、固定シャフト3は、第1部材31と、第2部材32と、を備える。第1部材31及び第2部材32は、締結部材301によって連結されている。第1部材31及び第2部材32を組み立てる時には、2つの位置決めピン302が使用される。第1自在継手6aは、第1部材31に取り付けられている。
可動シャフト4は、第2自在継手6bを介してハブキャリア19(図1参照)に連結される。図6に示すように、可動シャフト4は内部空間40を有する中空部材である。可動シャフト4の一部は固定シャフト3の内側に位置する。可動シャフト4は、固定シャフト3に対してスライドすることができる。可動シャフト4がスライドできる長さは、可動シャフト4に設けられたストッパー45(図6参照)によって規制される。ストッパー45は、第1部材31の内周面に設けられた溝315に配置されている。ストッパー45が溝315の端部に達すると、ストッパー45が第1部材31に接し、可動シャフト4が止まる。これにより、可動シャフト4の固定シャフト3からの脱落が防止される。
図7は、本実施形態の伸縮リンクの底面図である。図8は、図7におけるB−B断面図である。図9は、本実施形態の固定シャフトの分解斜視図である。
図8に示すように、可動シャフト4は、固定シャフト3に面する表面として第1平面41と、第2平面42と、第3平面43と、第4平面44とを備える。第1平面41及び第2平面42は、第1部材31に面する。第2平面42は第1平面41に対して角度をなす。第1平面41及び第2平面42がなす角度αは鋭角である。第3平面43及び第4平面44は、第2部材32に面する。第4平面44は第3平面43に対して角度をなす。第3平面43及び第4平面44がなす角度βは鋭角である。例えば、第3平面43は第1平面41と平行であり、第4平面44は第2平面42と平行である。このため角度βは角度αと等しい。図8に示すように、回転軸Zに対して直交する平面で可動シャフト4を切った断面は、4対の平行な辺を有する八角形である。
回転軸Zは、後述するねじ軸57の回転軸である。すなわち、回転軸Zは、ねじ軸57の延びている方向に対して直交する平面でねじ軸57を切った場合の各断面の重心を通る直線である。以下の説明において、回転軸Zに平行な方向は軸方向と記載される。また回転軸Zに対して直交する方向は径方向と記載される。
図8に示すように、第1部材31は、第1対向面311と、第2対向面312と、第1ブッシュ351と、第2ブッシュ352と、を備える。第1対向面311は、可動シャフト4の第1平面41に面する。第2対向面312は、可動シャフト4の第2平面42に面する。例えば、第1対向面311は第1平面41と平行であり、第2対向面312は第2平面42と平行である。第1ブッシュ351は、板状に形成されており、第1対向面311に設けられた凹部311dに嵌まっている。第1ブッシュ351の厚さは、凹部311dの深さよりも大きい。第1ブッシュ351は、第1平面41に接している。第2ブッシュ352は、板状に形成されており、第2対向面312に設けられた凹部312dに嵌まっている。第2ブッシュ352の厚さは、凹部312dの深さよりも大きい。第2ブッシュ352は、第2平面42に接している。
図8に示すように、第2部材32は、第3対向面323と、第4対向面324と、第3ブッシュ353と、第4ブッシュ354と、第1弾性部材363と、第2弾性部材364と、を備える。第3対向面323は、可動シャフト4の第3平面43に面する。第4対向面324は、可動シャフト4の第4平面44に面する。例えば、第3対向面323は第3平面43と平行であり、第4対向面324は第4平面44と平行である。第3ブッシュ353は、板状に形成されており、第3対向面323に設けられた凹部323dに嵌まっている。第3ブッシュ353は、第3平面43に接している。第1弾性部材363は、例えば皿ばねである。第1弾性部材363は、凹部323dの底面と第3ブッシュ353との間に配置されている。第1弾性部材363は、第3ブッシュ353を第3平面43に押し付ける。第4ブッシュ354は、板状に形成されており、第4対向面324に設けられた凹部324dに嵌まっている。第4ブッシュ354は、第4平面44に接している。第2弾性部材364は、例えば皿ばねである。第2弾性部材364は、凹部324dの底面と第4ブッシュ354との間に配置されている。第2弾性部材364は、第4ブッシュ354を第4平面44に押し付ける。
図6及び図8に示すように、第1自在継手6aの車体側部材18との連結部分及び第2自在継手6bのハブキャリア19との連結部分は、ねじ軸57の回転軸Zを含む平面に対して同じ側に位置し、且つ第3ブッシュ353及び第4ブッシュ354とは反対側に位置する。第1自在継手6aの車体側部材18との連結部分及び第2自在継手6bのハブキャリア19との連結部分は、後述する締結部611である。ねじ軸57の回転軸Zを含む平面は、例えば図8に示す平面PZである。
図9に示すように、第1ブッシュ351、第2ブッシュ352、第3ブッシュ353及び第4ブッシュ354は、それぞれ複数の潤滑剤溝35dを備える。潤滑剤溝35dには潤滑剤が充填される。潤滑剤は例えばグリースである。第1ブッシュ351において、潤滑剤溝35dは第1平面41側に開口している。第2ブッシュ352において、潤滑剤溝35dは第2平面42側に開口している。第3ブッシュ353において、潤滑剤溝35dは凹部323d側に開口している。第4ブッシュ354において、潤滑剤溝35dは凹部324d側に開口している。
なお、図8に示す角度α及び角度βは必ずしも鋭角でなくてもよい。また、第3平面43は第1平面41と平行でなくてもよい。第4平面44は第2平面42と平行でなくてもよい。
図10は、本実施形態の伸縮リンクの平面図である。図11は、図10におけるC−C断面図である。図12は、本実施形態の自在継手の分解斜視図である。
図10に示すように、第1自在継手6aは固定シャフト3の第1部材31に取り付けられている。第1自在継手6aは、車体側部材18(図1参照)に対して回転でき且つ揺動できるように固定シャフト3を車体側部材18に連結する。第2自在継手6bは、可動シャフト4に取り付けられている。第2自在継手6bは、ハブキャリア19(図1参照)に対して回転でき且つ揺動できるように可動シャフト4をハブキャリア19に連結する。回転でき且つ揺動できるとの記載において、回転は直線L1(図11参照)を中心に回ることを意味し、揺動は直線L1と直線L2とのなす角度θが変わるように動くことを意味する。直線L1は、後述するアーム61を長手方向に対して直交する平面で切った各断面の重心を通る直線である。直線L2は、後述する外側ブッシュ63の外形が描く円に対して直交し且つ円の中心を通る直線である。直線L1及び直線L2の交点M(図11参照)は、後述する球面状であるアーム凸面617pの中心である。本実施形態においては、第1自在継手6a及び第2自在継手6bは同じ構造を有する。以下の詳細な説明については、第2自在継手6bを例に挙げる。第2自在継手6bの説明は、第1自在継手6aの説明にも適用できる。
図11及び図12に示すように、第2自在継手6bは、ハウジング60と、アーム61と、外側ブッシュ63と、内側ブッシュ65と、弾性部材67と、支持部材69と、を備える。ハウジング60は、可動シャフト4の先端部分と一体に形成されている。ハウジング60は筒状である。なお、第1自在継手6aのハウジング60は、第1部材31と一体に形成されている。
アーム61は、ハブキャリア19(図1参照)に連結される部材である。アーム61は金属で形成されている。アーム61に用いられる金属は例えば鋼である。図11に示すように、アーム61の一部はハウジング60の内側に位置する。図11及び図12に示すように、アーム61は、締結部611と、フランジ部613と、中間部615と、摺動部617と、を備える。締結部611及びフランジ部613は、ハウジング60の外部に位置する。締結部611は、外周面にねじ山を有する円柱状の部材である。フランジ部613は、締結部611のハウジング60側に位置し、直径がハウジング60に向かって大きくなる略円錐状の部材である。中間部615は、フランジ部613からハウジング60側に延びる略円柱状の部材である。中間部615は、平行な2つの平面を外周面に有する。摺動部617は、中間部615のハウジング60側に位置する略半球状の部材である。摺動部617は、アーム凸面617pと、アーム凹面617qと、アーム端面617eと、を備える。アーム凸面617pは、摺動部617の外表面であって球面状である。アーム凹面617qは、摺動部617の内表面であって球面状である。アーム凹面617qの中心は、アーム凸面617pの中心と同じである。アーム端面617eは、アーム凸面617p及びアーム凹面617qを繋ぐ摺動部617の端面である。アーム端面617eの一部は、円錐面状に形成されている。
図11に示すように、外側ブッシュ63は、ハウジング60の内周面とアーム61との間に位置する環状の部材である。外側ブッシュ63は金属で形成されている。外側ブッシュ63に用いられる金属としては例えば黄銅である。外側ブッシュ63は、ハウジング60の内側に圧入されている。外側ブッシュ63は、内周面としてブッシュ凹面63qを備える。ブッシュ凹面63qは、球面状であって、アーム凸面617pに接する。ブッシュ凹面63qの中心及び半径は、アーム凸面617pの中心及び半径と同じである。
図11に示すように、内側ブッシュ65は、アーム61の摺動部617の内側に位置する。すなわち、内側ブッシュ65は、摺動部617に対して外側ブッシュ63とは反対側に位置する。内側ブッシュ65は金属で形成されている。内側ブッシュ65に用いられる金属としては例えば黄銅である。内側ブッシュ65は、頭部651と、胴部653と、を備える。頭部651は、略半球状であって、ブッシュ凸面651pを有する。ブッシュ凸面651pは、球面状の表面であり、アーム凹面617qに接する。このため、摺動部617は、内側ブッシュ65のブッシュ凸面651pと、外側ブッシュ63のブッシュ凹面63qとに挟まれている。ブッシュ凸面651pの中心及び半径は、アーム凹面617qの中心及び半径と同じである。胴部653は、頭部651からブッシュ凸面651pとは反対側に延びる略円筒状の部材である。
支持部材69は、内側ブッシュ65を支持している。図11に示すように、ハウジング60の内側に取り付けられる。支持部材69は金属で形成されている。支持部材69に用いられる金属は例えば鋼である。支持部材69は、雄ねじ691と、第1凹部693と、第2凹部695と、を備える。雄ねじ691は、ハウジング60に設けられた雌ねじ601に噛み合う。第1凹部693は、内側ブッシュ65に向かって開口する円錐台状の窪みである。第1凹部693の底面は、内側ブッシュ65の胴部653が延びる方向に対して直交する平面である。第2凹部695は、第1凹部693の底面に設けられた円柱状の窪みである。胴部653は、第2凹部695に嵌まっており、第2凹部695の内周面に案内されている。
図11に示すように、弾性部材67は、内側ブッシュ65と支持部材69との間に位置し、内側ブッシュ65をアーム61に向かって押している。弾性部材67は、例えば皿ばねである。2つの弾性部材67が、胴部653と第2凹部695の底面との間に重ねて配置されている。
ハウジング60の内部には潤滑剤が充填されている。潤滑剤は例えばグリースである。アーム61の摺動部617は、外側ブッシュ63及び内側ブッシュ65に沿って移動できる。このため、アーム61は、外側ブッシュ63及び内側ブッシュ65に対して相対的に回転でき且つ揺動できる。また図11に示すように、アーム端面617eは第1凹部693の底面に接する。アーム端面617eが第1凹部693の底面に接する時、アーム61とハウジング60との間には隙間60cが生じている。
なお、第1自在継手6a及び第2自在継手6bの各部材に用いられる材料は、上述した材料に限定されない。第1自在継手6a及び第2自在継手6bが備える弾性部材67の数は特に限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また第1自在継手6a及び第2自在継手6bは、必ずしも同じ構造を有していなくてもよい。
なお、第1自在継手6a及び第2自在継手6bは、必ずしも伸縮リンク2に用いられなくてもよい。伸縮リンク2は、第1自在継手6a及び第2自在継手6bを適用する対象の一例である。例えば、第1自在継手6a及び第2自在継手6bは、車両10のサスペンション1以外の部分にも適用でき、車両10以外の装置にも適用できる。
図3に示すように、アクチュエータ5は、モータ51と、ねじ軸57と、ベアリングユニット55と、ナット59と、止め輪58と、クラッチ7と、を備える。
図6に示すように、モータ51は、固定シャフト3の可動シャフト4とは反対側の端部に配置される。モータ51は、固定シャフト3に固定される。モータ51は、ロータの回転角を検出するためのエンコーダを備えている。モータ51のロータと共に回転するシャフト511は、固定シャフト3の内部に向かって延びている。
ねじ軸57は、クラッチ7を介してシャフト511に連結されている。ねじ軸57は、シャフト511と共に回転軸Zを中心として回転する。ねじ軸57の一部は、可動シャフト4に挿入されている。ねじ軸57の先端は、可動シャフト4の内部空間40に位置する。ねじ軸57はナット59を貫通している。
ベアリングユニット55は、固定シャフト3に対して回転できるようにねじ軸57を支持する。ベアリングユニット55は、固定シャフト3に固定されており、ベアリング551を内蔵している。ベアリング551は、ねじ軸57の外周面に嵌まっている。
図6に示すように、ナット59は、止め輪58によって可動シャフト4に固定されており、可動シャフト4と共に移動する。ナット59は、径方向に突出する2つの突起591を備える。突起591は、可動シャフト4の端面に設けられた凹部49に嵌まっている。これにより、ナット59の回転が規制されている。止め輪58は、可動シャフト4の内周面に設けられた略環状の溝に嵌まっており、ナット59を軸方向に位置決めしている。
図13は、図10におけるD−D断面図である。図14は、本実施形態のクラッチの分解斜視図である。
図13及び図14に示すように、クラッチ7は、入力側部材71と、第1ブレーキシュー73と、第2ブレーキシュー75と、ブレーキドラム77と、係合子79と、弾性部材74と、を備える。
図14に示すように、入力側部材71は、略円筒状の部材であって、シャフト511に取り付けられる。入力側部材71は、キー溝715と、本体710と、第1ピン711と、第2ピン712と、を備える。本体710は、シャフト511に沿った略円筒状であって、キー溝715を有する。シャフト511は、軸方向に延びた突起であるキー515を備える。キー515はキー溝715に嵌まる。これにより、入力側部材71はシャフト511と共に回転する。第1ピン711及び第2ピン712は、本体710の端面からねじ軸57側に突出している。第2ピン712は、回転軸Zに対して第1ピン711とは反対側に配置されている。図13に示すように、回転軸Zに対して直交する平面で第1ピン711及び第2ピン712を切った断面において、第1ピン711の径方向外側の表面は円弧である。第1ピン711の径方向内側の表面は平面である。図13の断面における第2ピン712の外形は、回転軸Zを中心として第1ピン711の外形と点対称である。
図13に示すように、第1ブレーキシュー73は略半円柱状の部材である。第1ブレーキシュー73は、第1嵌合部730と、第1係合溝731と、2つの第1弾性部材溝733と、を備える。第1嵌合部730は、軸方向に貫通する孔である。第1嵌合部730は、第1孔ともいえる。第1嵌合部730には第1ピン711が嵌まる。第1係合溝731及び第1弾性部材溝733は、第2ブレーキシュー75側の表面に設けられた溝である。2つの第1弾性部材溝733の間に第1係合溝731が配置されている。第1係合溝731は、第1ブレーキシュー73の軸方向の全長に亘っている。第1弾性部材溝733は、第1ブレーキシュー73の軸方向の中央に配置されている。なお、第1嵌合部730は、必ずしも孔でなくてもよく、例えば凹部であってもよい。
図13に示すように、第2ブレーキシュー75は略半円柱状の部材である。第2ブレーキシュー75は、第2嵌合部750と、第2係合溝751と、2つの第2弾性部材溝753と、を備える。第2嵌合部750は、軸方向に貫通する孔である。第2嵌合部750は、第2孔ともいえる。第2嵌合部750には第2ピン712が嵌まる。第2係合溝751及び第2弾性部材溝753は、第1ブレーキシュー73側の表面に設けられた溝である。2つの第2弾性部材溝753の間に第2係合溝751が配置されている。第2係合溝751は、第2ブレーキシュー75の軸方向の全長に亘っている。第2弾性部材溝753は、第2ブレーキシュー75の軸方向の中央に配置されている。なお、第2嵌合部750は、必ずしも孔でなくてもよく、例えば凹部であってもよい。
図13に示すように、第1係合溝731及び第2係合溝751によって、軸方向から見て長円形状の隙間が形成されている。また、第1弾性部材溝733及び第2弾性部材溝753によって、円柱状の隙間が形成されている。
ブレーキドラム77は、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75を制動するための部材である。図13に示すように、ブレーキドラム77は、基部771と、2つの腕部773と、を備える。基部771は、孔770を有する円筒状である。孔770には、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75が挿入されている。基部771の内周面は、第1ブレーキシュー73の外周面及び第2ブレーキシュー75の外周面に面する。腕部773は、基部771の外周面から突出した板状の部材である。2つの腕部773は、互いに反対方向に延びている。腕部773は、図14に示す第2部材32に設けられた凹部327に嵌まる。腕部773が第1部材31及び第2部材32に挟まれることで、ブレーキドラム77が固定シャフト3に固定される。このため、ブレーキドラム77は回転しない。
係合子79は、ねじ軸57に取り付けられ、ねじ軸57と共に回転する。図13に示すように、軸方向から見た係合子79は長円形状である。係合子79は、第1係合溝731及び第2係合溝751によって形成される隙間に嵌まる。
弾性部材74は、例えば圧縮コイルばねである。弾性部材74は、第1弾性部材溝733及び第2弾性部材溝753によって形成される隙間に配置される。弾性部材74は、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75に対して互いに離れる方向の力を加えている。
モータ51が駆動している時、シャフト511と共に入力側部材71が回転する。入力側部材71の第1ピン711及び第2ピン712が回転することで、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75に互いに近付く方向の力が加わる。これにより、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75によって係合子79が把持される。第1ブレーキシュー73、第2ブレーキシュー75及び係合子79が一体となって回転することで、シャフト511の回転がねじ軸57に伝達される。
一方、モータ51が停止している時、可動シャフト4に外力が加わる場合がある。可動シャフト4に軸方向の外力が加わると、ねじ軸57が回転する。ねじ軸57と共に係合子79が回転すると、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75に互いに離れる方向の力が加わる。これにより、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75がブレーキドラム77に押し付けられる。摩擦力により、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75の回転が規制される。このため、係合子79及びねじ軸57は回転できない。したがって、モータ51の停止時に可動シャフト4に外力が加わった場合でも、可動シャフト4の移動が規制される。すなわち、可動シャフト4の位置を保持するための反力を生じさせるために、モータ51に電力を供給する必要がない。例えば、モータ51の停止時に可動シャフト4に加わる外力とは、車両10の駐車時にホイール102が縁石等に接触した場合に可動シャフト4に伝わる外力である。ホイール102が縁石等から受けた外力が、可動シャフト4に伝わり、ねじ軸57が回転する。
なお、クラッチ7は、必ずしも弾性部材74を備えていなくてもよい。この場合、第1弾性部材溝733及び第2弾性部材溝753はなくてもよい。また、軸方向から見た係合子79の形状は、必ずしも長円形でなくてもよく、少なくとも円形でなければよい。すなわち、回転軸Zから係合子79の外周面までの距離が一定でなければよい。
図1に示す制御装置9は、コンピュータであり、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力インターフェース、及び出力インターフェースを含む。制御装置9は、例えば車両10に搭載されたECU(Electronic Control Unit)である。制御装置9は、それぞれの伸縮リンク2のモータ51と電気的に接続されている。制御装置9はそれぞれのモータ51を個別に制御する。これにより、それぞれの伸縮リンク2の長さ(それぞれの可動シャフト4の位置)が変化する。
本実施形態のサスペンション1は、1つのホイール102に対して5つの伸縮リンク2を備えている。サスペンション1は、それぞれの伸縮リンク2の長さを変化させることで、トー角、キャンバー角、キャスター角、トレッド幅及びホイールベースを変更できる。トー角は、車両10を鉛直方向から見た場合に、車両の前後方向に平行な直線に対してホイール102の回転軸に対して直交する直線がなす角度である。キャンバー角は、車両10を前後方向から見た場合に、鉛直線に対してホイール102の回転軸に対して直交する直線がなす角度である。キャスター角は、車両10を左右方向から見た場合に、鉛直線に対してショックアブソーバー11の長手方向と平行な直線がなす角度である。トレッド幅は、左右のホイール102の中心間距離である。ホイールベースは、前後のホイール102の中心間距離である。
なお、サスペンション1は、必ずしもモータ等を内蔵したハブユニット101を有する車両に適用されなくてもよい。サスペンション1は、ホイール102を支持するハブベアリングを備えたハブキャリアに連結されていてもよい。
なお、サスペンション1は、必ずしも5つの伸縮リンク2を備えていなくてもよい。サスペンション1が複数のリンクを備えており、複数のリンクのうち少なくとも1つのリンクが伸縮リンク2であればよい。
以上で説明したように、サスペンション1は、車体側部材18とハブキャリア19とを連結する複数のリンクを備える。複数のリンクの少なくとも1つは、伸縮リンク2である。伸縮リンク2は、固定シャフト3と、車体側部材18に対して回転でき且つ揺動できるように固定シャフト3を車体側部材18に連結する第1自在継手6aと、固定シャフト3に対してスライドできる可動シャフト4と、ハブキャリア19に対して回転でき且つ揺動できるように可動シャフト4をハブキャリア19に連結する第2自在継手6bと、固定シャフト3に固定されて可動シャフト4を移動させるアクチュエータ5と、を備える。
これにより、サスペンション1は、可動シャフト4を移動させることで、ホイール102の姿勢を変更させることが可能である。サスペンション1は、車体に対するホイール102の相対的な姿勢の変更を容易にすることができる。
またサスペンション1は、5つの伸縮リンク2を備える。
これにより、サスペンション1は、可動シャフト4を移動させることで、トー角、キャンバー角、キャスター角、トレッド幅及びホイールベースを変更できる。サスペンション1は、車体に対するホイール102の相対的な姿勢の変更をより容易にすることができる。
伸縮リンク2は、筒状の固定シャフト3と、車体側部材18に対して回転でき且つ揺動できるように固定シャフト3を車体側部材18に連結する第1自在継手6aと、一部が固定シャフト3の内側に位置し且つ固定シャフト3に対してスライドできる可動シャフト4と、ハブキャリア19に対して回転でき且つ揺動できるように可動シャフト4をハブキャリア19に連結する第2自在継手6bと、アクチュエータ5と、を備える。アクチュエータ5は、固定シャフト3に取り付けられるモータ51、モータ51によって回転するねじ軸57、及びねじ軸57に噛み合い且つ可動シャフト4に固定されるナット59を有する。可動シャフト4は、第1平面41と、第1平面41に対して角度をなす第2平面42と、第1平面41の反対側に位置する第3平面43と、第2平面42の反対側に位置する第4平面44と、を備える。固定シャフト3は、第1平面41に接する第1ブッシュ351と、第2平面42に接する第2ブッシュ352と、第3平面43に接する第3ブッシュ353と、第4平面44に接する第4ブッシュ354と、第3ブッシュ353を第3平面43に押し付ける第1弾性部材363と、第4ブッシュ354を第4平面44に押し付ける第2弾性部材364と、を備える。
これにより、ハブキャリア19に連結された可動シャフト4が移動することで、ホイール102の姿勢を変更させることが可能である。伸縮リンク2は、車体に対するホイール102の相対的な姿勢の変更を容易にすることができる。
さらに、第1弾性部材363及び第2弾性部材364により、第1ブッシュ351、第2ブッシュ352、第3ブッシュ353及び第4ブッシュ354が可動シャフト4に接触した状態が保たれる。このため、高い加工精度を必要とせずに可動シャフト4のガタツキが抑制される。伸縮リンク2は、可動シャフト4の動きを滑らかにすることができる。
また、伸縮リンク2において、第1自在継手6aの車体側部材18との連結部分(締結部611)及び第2自在継手6bのハブキャリア19との連結部分(締結部611)は、ねじ軸57の回転軸Zを含む平面(例えば図8に示す平面PZ)に対して同じ側に位置し、且つ第3ブッシュ353及び第4ブッシュ354とは反対側に位置する。
固定シャフト3、第1自在継手6a、可動シャフト4及び第2自在継手6bの位置関係によって、可動シャフト4の移動に伴って可動シャフト4には第1ブッシュ351及び第2ブッシュ352に向かう力が作用する。このような場合でも、第1弾性部材363及び第2弾性部材364により、第3ブッシュ353と第3平面43との間の隙間、及び第4ブッシュ354と第4平面44との間の隙間に隙間が生じにくくなる。このため、伸縮リンク2は、可動シャフト4に径方向の力が加わった場合でも可動シャフト4のガタツキを抑制できる。
また、伸縮リンク2において、第1平面41と第2平面42とがなす角度α及び第3平面43と第4平面44とがなす角度βは、鋭角である。
例えば、車両10の走行中(特に旋回中)にホイール102が受ける輪荷重等によって、可動シャフト4が変形する可能性がある。特に、図8に示す平面PZと平行であり且つ回転軸Zに対して直交する軸周り(図8において紙面の上下方向と平行な軸周り)の変形が可動シャフト4に生じる可能性がある。角度α及び角度βが鋭角である場合の当該軸に関する可動シャフト4の断面係数は、角度α及び角度βが鈍角である場合の当該軸に関する可動シャフト4の断面係数よりも大きい。これにより、可動シャフト4に加わるモーメントに対する可動シャフト4の剛性が高くなる。このため、可動シャフト4の変形が抑制されるため、可動シャフト4の動きがより滑らかになる。
また、伸縮リンク2において、第1ブッシュ351、第2ブッシュ352、第3ブッシュ353及び第4ブッシュ354のそれぞれは、潤滑剤が充填される複数の潤滑剤溝35dを備える。
これにより、可動シャフト4の周辺の潤滑剤が枯渇しにくくなるので、可動シャフト4の動きがより滑らかになる。また、角度α及び角度βが鋭角であることによって可動シャフト4の変形が抑制されるので、可動シャフト4の周辺の潤滑剤が可動シャフト4に塗布される。
また上述した伸縮リンク2を備えるサスペンション1は、ガタツキの抑制された可動シャフト4によって、ホイール102の動きを滑らかにすることができる。
自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)は、ハウジング60と、一部がハウジング60の内側に位置するアーム61と、ハウジング60の内周面とアーム61との間に位置する外側ブッシュ63と、アーム61を挟んで外側ブッシュ63とは反対側に位置する内側ブッシュ65と、内側ブッシュ65を支持する支持部材69と、を備える。アーム61は、球面状の凸面であるアーム凸面617pと、球面状の凹面であるアーム凹面617qと、を備える。外側ブッシュ63は、アーム凸面617pに接する球面状の凹面であるブッシュ凹面63qを備える。内側ブッシュ65は、アーム凹面617qに接する球面状の凸面であるブッシュ凸面651pを備える。
仮に従来からあるボール及びソケットを有するボールジョイントを用いた場合、可動域を広くし且つ許容できる荷重を大きくするためには、ボールの直径を大きくする必要がある。これに対して本実施形態の自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)においては、アーム61が、外側ブッシュ63のブッシュ凹面63qと内側ブッシュ65のブッシュ凸面651pとで挟まれることで保持されている。これにより、アーム61の外側ブッシュ63との接触面積及びアーム61の内側ブッシュ65との接触面積が一定に維持されやすくなるので、自在継手の許容荷重が大きくなる。このため、可動域を広くし且つ許容できる荷重を大きくした場合でも、ボールジョイントと比較して自在継手は小さくなる。したがって、自在継手は、可動域を広くし且つ小型化を容易にすることができる。
また、自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)において、内側ブッシュ65をアーム61に向かって押す弾性部材67を備える。
これにより、アーム61と内側ブッシュ65との間の隙間及びアーム61と外側ブッシュ63との間の隙間が生じにくくなる。このため、自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)におけるガタツキが抑制される。その結果、ホイール102の姿勢が安定するので、車両10の走行安定性が向上する。
また、自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)において、アーム61は、アーム凸面617pとアーム凹面617qとの間に位置するアーム端面617eを備える。アーム端面617eが支持部材69に接している時、アーム61とハウジング60との間には隙間60cがある。
これにより、アーム61がハウジング60に対して最大限に傾いた時にアーム61に加わる曲げ応力が低減される。このため、アーム61の破損が抑制される。
また、自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)において、ハウジング60は、雌ねじ601を備える。支持部材69は、雌ねじ601に噛み合う雄ねじ691を備える。すなわち、支持部材69は、雄ねじ691と雌ねじ601との噛み合いによって、ハウジング60に固定されている。
これにより、ハウジング60を加締めることによって支持部材69をハウジング60に固定する場合、又は溶接によって支持部材69をハウジング60に固定する場合と比較して、低コストで支持部材69をハウジング60に固定できる。また、アーム61とハウジング60との間の隙間60cの大きさの調整が可能である。これにより、自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)は、アーム61がハウジング60に干渉することを抑制できる。
また、伸縮リンク2において、第1自在継手6a及び第2自在継手6bの少なくとも一方が上述した自在継手である。
これにより、第1自在継手6a又は第2自在継手6bの可動域が広いため、伸縮リンク2は、車体に対するホイール102の相対的な姿勢の変更を容易にすることができる。
また、自在継手(第1自在継手6a又は第2自在継手6b)が小型であるため、サスペンション1において複数の自在継手を近接して配置することが可能となる。このため、サスペンション1は、複数の伸縮リンク2を備えることができるので、車体に対するホイール102の相対的な姿勢の変更を容易にすることができる。
伸縮リンク2において、アクチュエータ5は、固定シャフト3に取り付けられるモータ51、モータ51によって回転するねじ軸57、モータ51とねじ軸57との間に配置されるクラッチ7、及びねじ軸57に噛み合い且つ可動シャフト4に固定されるナット59を有する。クラッチ7は、入力側部材71と、第1ブレーキシュー73と、第2ブレーキシュー75と、ブレーキドラム77と、係合子79と、を備える。入力側部材71は、モータ51のシャフト511と共に回転し且つ第1ピン711及び第2ピン712を有する。第1ブレーキシュー73は、第1ピン711が嵌まる第1嵌合部730を有する。第2ブレーキシュー75は、第2ピン712が嵌まる第2嵌合部750を有し且つねじ軸57の回転軸Zに対して第1ブレーキシュー73とは反対側に位置する。ブレーキドラム77は、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75の外周面に面する内周面を有し且つ固定シャフト3に固定される。ねじ軸57と共に回転し且つ第1ブレーキシュー73と第2ブレーキシュー75との間の隙間に嵌まる。
これにより、伸縮リンク2は、可動シャフト4を移動させることで、ホイール102の姿勢を変更させることが可能である。伸縮リンク2は、車体に対するホイール102の相対的な姿勢の変更を容易にすることができる。さらに、可動シャフト4に加わる外力によってねじ軸57が回転した場合、係合子79によって第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75に互いに離れる方向の力が加わる。これにより、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75がブレーキドラム77に押し付けられるので、係合子79及びねじ軸57が回転できなくなる。したがって、モータ51の停止時に可動シャフト4に外力が加わった場合でも、可動シャフト4の移動が規制される。伸縮リンク2は、車体に対するホイール102の相対的な姿勢の維持を容易にすることができる。可動シャフト4の位置を保持している時にはモータ51への電力供給が不要である。伸縮リンク2は、消費電力を抑制することができる。
また、伸縮リンク2は、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75に互いに遠ざかる方向の力を加える弾性部材74を備える。
これにより、係合子79が第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75を押していない時でも、弾性部材74が第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75をブレーキドラム77に押し付ける。このため、伸縮リンク2は、係合子79と第1ブレーキシュー73との間の隙間及び係合子79と第2ブレーキシュー75との間の隙間に起因する、第1ブレーキシュー73及び第2ブレーキシュー75のガタツキを抑制できる。
また上述したアクチュエータ5を備えるサスペンション1は、クラッチ7があることにより、車両の消費電力を抑制することができる。
(第1変形例)
図15は、第1変形例のサスペンションの斜視図である。図16は、固定リンクの斜視図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図15において、ショックアブソーバー11は省略されている。
図15に示すように、第1変形例のサスペンション1Aは、3つの伸縮リンク2と、2つの固定リンク20と、を備える。ホイール102の回転軸よりも上側に2つの伸縮リンク2が配置されている。ホイール102の回転軸よりも下側に2つの固定リンク20が配置され、2つの固定リンク20の下側に1つの伸縮リンク2が配置されている。
図16に示すように、固定リンク20は、ブリッジ部201と、第1自在継手6aと、第2自在継手6bと、を備える。ブリッジ部201は、伸縮しない部材である。第1自在継手6aがブリッジ部201の一端に設けられ、第2自在継手6bがブリッジ部201の他端に設けられている。固定リンク20は、伸縮できないが、車体側部材18及びハブキャリア19に対して回転でき且つ揺動できる。
第1変形例のサスペンション1Aは、それぞれの伸縮リンク2の長さを変化させることでトー角及びキャンバー角を変更できるが、キャスター角、トレッド幅及びホイールベースの変更には適さない。その一方で、第1変形例のサスペンション1Aは、上述したサスペンション1と比較して、容易に製造でき且つ容易に制御できる。
(第2変形例)
図17は、第2変形例のサスペンションの斜視図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図17において、ショックアブソーバー11は省略されている。
図17に示すように、第2変形例のサスペンション1Bは、2つの伸縮リンク2と、3つの固定リンク20と、を備える。ホイール102の回転軸よりも上側に2つの伸縮リンク2が配置されている。ホイール102の回転軸よりも下側に3つの固定リンク20が配置されている。
サスペンション1Bは、それぞれの伸縮リンク2の長さを変化させることでトー角を変更できるが、キャンバー角、キャスター角、トレッド幅及びホイールベースの変更には適さない。その一方で、サスペンション1Bは、上述した第1変形例のサスペンション1Aと比較して、容易に製造でき且つ容易に制御できる。サスペンション1Bは、左右のホイール102を独立して操舵する場合に適している。
(第3変形例)
図18は、第3変形例のサスペンションの斜視図である。なお、上述した実施形態で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。図18において、ショックアブソーバー11は省略されている。
図18に示すように、第3変形例のサスペンション1Cは、2つの伸縮リンク2と、3つの固定リンク20と、を備える。ホイール102の回転軸よりも上側に2つの固定リンク20が配置されている。ホイール102の回転軸よりも下側に2つの伸縮リンク2が配置され、2つの伸縮リンク2の下側に1つの固定リンク20が配置されている。
サスペンション1Cは、それぞれの伸縮リンク2の長さを変化させることでトー角を変更できるが、キャンバー角、キャスター角、トレッド幅及びホイールベースの変更には適さない。その一方で、サスペンション1Cは、第1変形例のサスペンション1Aと比較して、容易に製造でき且つ容易に制御できる。サスペンション1Cは、左右のホイール102を独立して操舵する場合に適している。
サスペンション1Cにおいては、第2変形例のサスペンション1Bと比較して、2つの伸縮リンク2の第2自在継手6b間の距離が大きい。このため、可動シャフト4に加えられる力が同じである場合、サスペンション1Cにおいてはトー角を変化させる時にホイール102に加わるトルクが大きくなる。一方、可動シャフト4の最大移動距離が同じである場合、サスペンション1Cによって実現できるトー角は、第2変形例のサスペンション1Bによって実現できるトー角よりも小さくなる。
1、1A、1B、1C サスペンション
10 車両
101 ハブユニット
102 ホイール
11 ショックアブソーバー
18 車体側部材
19 ハブキャリア
2 伸縮リンク
20 固定リンク
201 ブリッジ部
3 固定シャフト
31 第1部材
311 第1対向面
311d 凹部
312 第2対向面
312d 凹部
315 溝
32 第2部材
323 第3対向面
323d 凹部
324 第4対向面
324d 凹部
351 第1ブッシュ
352 第2ブッシュ
353 第3ブッシュ
354 第4ブッシュ
363 第1弾性部材
364 第2弾性部材
4 可動シャフト
40 内部空間
41 第1平面
42 第2平面
43 第3平面
44 第4平面
45 ストッパー
5 アクチュエータ
51 モータ
511 シャフト
515 キー
55 ベアリングユニット
57 ねじ軸
58 止め輪
59 ナット
6a 第1自在継手
6b 第2自在継手
60 ハウジング
60c 隙間
61 アーム
611 締結部
613 フランジ部
615 中間部
617 摺動部
617e アーム端面
617p アーム凸面
617q アーム凹面
63 外側ブッシュ
63q ブッシュ凹面
65 内側ブッシュ
651 頭部
651p ブッシュ凸面
653 胴部
67 弾性部材
69 支持部材
691 雄ねじ
693 第1凹部
695 第2凹部
7 クラッチ
71 入力側部材
710 本体
711 第1ピン
712 第2ピン
715 キー溝
73 第1ブレーキシュー
730 第1嵌合部
731 第1係合溝
733 第1弾性部材溝
74 弾性部材
75 第2ブレーキシュー
750 第2嵌合部
751 第2係合溝
753 第2弾性部材溝
77 ブレーキドラム
79 係合子
9 制御装置
Z 回転軸

Claims (1)

  1. 車体側部材とハブキャリアとを連結する5つ伸縮リンクを備え
    記伸縮リンクは、
    固定シャフトと、
    1つの直線を中心軸として回転でき且つ交差する当該直線と他の直線とのなす角度が変わるように動くことができるように前記固定シャフトを前記車体側部材に連結する第1自在継手と、
    前記固定シャフトに対してスライドできる可動シャフトと、
    1つの直線を中心軸として回転でき且つ交差する当該直線と他の直線とのなす角度が変わるように動くことができるように前記可動シャフトを前記ハブキャリアに連結する第2自在継手と、
    前記固定シャフトに固定されて前記可動シャフトを移動させるアクチュエータと、
    を備え
    2つの前記伸縮リンクは、ホイールの回転軸よりも上側に配置され、
    3つの前記伸縮リンクは、前記ホイールの回転軸よりも下側に配置される
    ことを特徴とするサスペンション。
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