JP6587843B2 - 複合材料製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複合材料製造装置に関する。
ガラス繊維やカーボン繊維等の繊維材と樹脂材とから成る複合材料を製造する複合材料製造方法の一つとして、プリプレグやオートクレーブを用いた従来工法と比較して低コストで複合材料を成形することができるVaRTM(Vacuum Assisted Resin Transfer Molding:真空樹脂含浸製造)工法が開発されている。
VaRTM工法においては、繊維材が積層されて所定の形状に成形された繊維基材(被成形物)を成形型(治具)に設置し、この成形型上の繊維基材をナイロンやポリエステル等から成るフィルム材(真空バッグフィルム)によって密閉すると共に、その内部(密閉空間)を真空ポンプによって真空状態とする。この真空圧によって、樹脂が密閉空間に抽入され、密閉空間内において成形型上に設置された繊維基材に含浸される。
繊維基材に対して樹脂が含浸していない未含浸部位は、製造される複合材料における強度等の製品品質に影響する。よって、高品質の複合材料の製造においては、品質の安定性を図るために、繊維基材全体に樹脂が均一に含浸されることが求められている。
VaRTM工法による複合材料製造装置には、樹脂を前記密閉空間内に供給するための供給口が複数設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、製造する複合材料、すなわち、繊維基材が大きい場合においても、樹脂が複数の供給口から密閉空間内の繊維基材に供給されるので、繊維基材の全体に樹脂が均一に含浸され易い。
特開2009−143172号公報
特許文献1に記載された製造装置において、樹脂が効率よく含浸されるように、例えば、樹脂が貯えられた樹脂タンクを複数備えて、多くの樹脂を効率良く密閉空間内に供給することが考えられる。このように、複数の樹脂タンクを備えた複合材料製造装置においては、各樹脂タンクに接続された樹脂を供給するための複数の樹脂供給チューブを管継手等によって連結する構成が設けられる。しかし、樹脂供給チューブの継手部に継手の不良や継手部材の損傷などによる隙間が生じた場合には、供給される樹脂に空気が混入してしまう。このような空気の混入は、製造される複合材料において樹脂の未含浸部位を形成することになり、複合材料の強度等の製品品質を低下させる虞がある。
そこで、継手の不良等を防止するために、継手部をシーラント剤によってシールすることが考えられるが、継手部を流れる樹脂とシーラント剤とが接触した場合には、繊維基材に含浸させる樹脂にシーラント剤が混入し、複合材料の強度等の製品品質を低下させる虞がある。
また、樹脂が効率よく含浸されるように、例えば、密閉空間内から空気を吸引するための空気吸引チューブを複数に分岐して設け、密閉空間内の空気を効率良く吸引することが考えられる。このように、複数の空気吸引チューブを備えた複合材料製造装置においては、複数の空気吸引チューブを管継手等によって連結する構成が設けられる。しかし、樹脂供給チューブの継手部に継手の不良や継手部材の損傷などによる隙間が生じた場合には、吸引される空気に空気(外気)が混入する虞がある。このような外気の混入は、密閉空間内の真空度を低下させ、製造される複合材料において樹脂の未含浸部位を形成することになり、複合材料の強度等の製品品質を低下させる虞がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、樹脂供給チューブ等の継手部における空気の混入による製品品質への影響を最小限に抑えることを目的とする。
上記課題を解決する第一の発明に係る複合材料製造装置は、繊維材から成る繊維基材を設置する成形型と、前記成形型に設置された前記繊維基材を覆う真空バッグフィルムと、前記成形型と前記真空バッグフィルムとの間に形成される密閉空間に一端が接続され、流体を前記密閉空間に供給する、または、前記密閉空間から排出するための第一のチューブと、前記第一のチューブの他端に連結される連結部材と、前記連結部材に連結され、前記第一のチューブと連通する第二のチューブとを備えた複合材料製造装置において、前記第一のチューブの一部と前記第二のチューブの一部とを含む前記連結部材が収容された空間の周囲を封止することで前記空間を密閉状態とする密閉手段を備えたことを特徴とする。
上記課題を解決する第二の発明に係る複合材料製造装置は、第一の発明に係る複合材料製造装置において、前記密閉手段は、空気を透過しないフィルム材によって前記連結部材全体と前記第一のチューブの一部と前記第二のチューブの一部とを覆い、前記フィルム材の周縁を封止して成ることを特徴とする。
上記課題を解決する第三の発明に係る複合材料製造装置は、第一の発明に係る複合材料製造装置において、前記密閉手段は、空気を透過しない複数のフィルム材によって前記連結部材と前記第一のチューブおよび前記第二のチューブとの連結箇所をそれぞれ覆い、前記フィルム材の周縁をそれぞれ封止して成ることを特徴とする。
上記課題を解決する第四の発明に係る複合材料製造装置は、第一から第三のいずれか一つの発明に係る複合材料製造装置において、前記第二のチューブに接続され、前記繊維基材に含浸させる樹脂を貯える樹脂タンクを備え、前記樹脂タンクの樹脂は、前記第二のチューブと前記連結部材と前記第一のチューブとを介して前記密閉空間に供給されることを特徴とする。
上記課題を解決する第五の発明に係る複合材料製造装置は、第一から第三のいずれか一つの発明に係る複合材料製造装置において、前記第二のチューブに接続され、前記密閉空間内の空気を吸引する真空ポンプを備え、前記密閉空間内の空気は、前記第二のチューブと前記連結部材と前記第一のチューブとを介して前記密閉空間から排出されることを特徴とする。
第一の発明に係る複合材料製造装置によれば、第一のチューブと第二のチューブとを連結する連結部材の周囲を密閉状態とすることにより、連結部材の損傷や劣化等による外気の混入を最小限に抑えることができる。
第二の発明に係る複合材料製造装置によれば、密閉手段を簡易な構造とすることができる。また、密閉手段として、フィルム材によって連結部材全体と第一のチューブの一部と第二のチューブの一部とを覆い、その周縁を封止するだけなので、取り付け作業を容易に行うことができる。
第三の発明に係る複合材料製造装置によれば、密閉手段を簡易な構造とすることができる。また、密閉手段として、複数のフィルム材によって連結箇所を個々に覆い、その周縁を封止することにより、連結部材の損傷や劣化等による外気の混入をより最小限に抑えることができる。
第四の発明に係る複合材料製造装置によれば、成形型と真空バッグフィルムとの間に形成される密閉空間に樹脂を供給する場合において、外気の混入をより最小限に抑えることができる。つまり、繊維基材に含浸させる樹脂への空気の混入を抑制することができる。よって、繊維基材への樹脂の含浸を効率的に行い、高品質の複合材料を安定して製造することができる。
第五の発明に係る複合材料製造装置によれば、成形型と真空バッグフィルムとの間に形成される密閉空間から空気を排出する場合において、外気の混入をより最小限に抑えることができる。つまり、真空ポンプによって密閉空間内の空気を吸引する際に外気の混入を抑制することができるので、密閉空間を安定して真空状態とすることができる。よって、繊維基材への樹脂の含浸を効率的に行い、高品質の複合材料が安定して製造することができる。
実施例1に係る複合材料製造装置の構造を示す説明図(概略断面図)である。 実施例1に係る複合材料製造装置の構造を示す説明図(図1におけるII矢視図)である。 実施例1に係る複合材料製造装置における連結部(密閉手段)を示す部分拡大図である。 実施例1に係る複合材料製造装置における連結部を示す縦断面図(図3におけるIV−IV矢視断面図)である。 実施例1に係る複合材料製造装置における連結部を示す横断面図(図3におけるV−V矢視断面図)である。 実施例1に係る複合材料製造装置における密閉手段の構造を変更した例を示す部分拡大図である。
以下に、本発明に係る複合材料製造装置の実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施例1に係る複合材料製造装置の構造について、図1から図5を参照して説明する。
図1に示すように、複合材料製造装置1には、ガラス繊維やカーボン繊維等の繊維材が積層されて成る繊維基材100が設置される成形型(治具)10と、この成形型10上において繊維基材100の上に被せられるナイロンやポリエステル等から成る真空バッグフィルム(フィルム材)20とが備えられている。これら成形型10と真空バッグフィルム20との間には、繊維基材100が収納される空間S20が形成されており、この空間S20は、成形型10と真空バッグフィルム20との間に設けられたシーラント30によって密閉されている。
図2に示すように、シーラント30は、成形型10上に設置される繊維基材100の周りを囲んで設けられており、繊維基材100は、密閉された空間(以下、本明細書においては、密閉空間という)S20内に位置するようになっている。
図1および図2に示すように、複合材料製造装置1には、繊維基材100に含浸させるための樹脂101が貯えられた複数(本実施例においては、三つ)の樹脂供給タンク40が備えられており、この樹脂供給タンク40内の樹脂101は、樹脂供給路50を介して密閉空間S20に供給されるようになっている。
樹脂供給路50は、密閉空間S20に接続される第一樹脂供給チューブ51と、複数の樹脂供給タンク40にそれぞれ接続される複数(本実施例においては、三本)の第二樹脂供給チューブ52とが、樹脂供給コネクタ53によって連結(連通)されて成る。このように、複数の第二樹脂供給チューブ52を用いて複数の樹脂供給タンク40を設置することにより、所定量の樹脂101を密閉空間S20へ供給する時間を短縮すると共に、当該樹脂101が繊維基材100の全体に含浸する時間を短縮することができるようになっている。
第一樹脂供給チューブ51は、成形型10と真空バッグフィルム20との間を通って、すなわち、シーラント30を貫通するようにして密閉空間S20に接続されており、密閉空間S20の気密性は確保されている。第一樹脂供給チューブ51の一端部に開口する樹脂供給口51aは、繊維基材100の一端側(図1および図2における左方側)に位置して設置された樹脂流入経路溝90に接続されている。
樹脂流入経路溝90は、繊維基材100の幅(図2における上下方向長さ)と略同じ長さの断面略コ字形状の部材であり、複合材料製造装置1においては、密閉空間S20内における繊維基材100の上に敷設される図示しない樹脂拡散メディアの上に設置されている。
よって、第一樹脂供給チューブ51から供給される樹脂101は、樹脂流入経路溝90および図示しない拡散メディアを介して、密閉空間S20における繊維基材100の全体に均一に拡散されるようになっている。
図3に示すように、樹脂供給コネクタ53には、第一樹脂供給チューブ51の外径D51と略同じ径の内径d51を有する第一継手部53aと、第二樹脂供給チューブ52の外径D52と略同じ径の内径d52を有する複数(本実施例においては、三つ)の第二継手部53bとが設けられている。樹脂供給コネクタ53の第一継手部53aに第一樹脂供給チューブ51の一端が挿入され、樹脂供給コネクタ53の第二継手部53bに第二樹脂供給チューブ52の一端がそれぞれ挿入されることにより、第一樹脂供給チューブ51と複数の第二樹脂供給チューブ52とが、樹脂供給コネクタ53を介して連結(連通)されるようになっている。
図2および図3に示すように、複合材料製造装置1においては、樹脂供給コネクタ53の全体を覆うように、空気を透過しないナイロンやポリエステル等から成る真空バッグフィルム54が設けられている。真空バッグフィルム54内には、樹脂供給コネクタ53が収納される空間S54が形成されており、この空間S54は、真空バッグフィルム54の周縁部に設けられたシーラント55によって密閉(封止)されている。
シーラント55は、樹脂供給コネクタ53の周りを囲んで設けられており、樹脂供給コネクタ53は、密閉された空間(以下、本明細書においては、密閉空間という)S54内に位置するようになっている。つまり、真空バッグフィルム54とシーラント55とによって、第一樹脂供給チューブ51の一部と第二樹脂供給チューブ52の一部とを含む樹脂供給コネクタ53の周囲が密閉状態とされている。
図4および図5に示すように、第一樹脂供給チューブ51および複数の第二樹脂供給チューブ52は、真空バッグフィルム54の間を通って、すなわち、シーラント55を貫通するようにして、樹脂供給コネクタ53にそれぞれ接続されている。つまり、真空バッグフィルム54と第一樹脂供給チューブ51および第二樹脂供給チューブ52とは、シーラント55によって密着されており、密閉空間S54の気密性は確保されている。なお、第一樹脂供給チューブ51、第二樹脂供給チューブ52、および、樹脂供給コネクタ53の材質は、金属、プラスチック、ゴム等で良く、特に限定されるものではない。
図1および図2に示すように、複合材料製造装置1には、空気を吸引して密閉空間S20内を真空状態にするための真空ポンプ60が備えられており、密閉空間S20内の空気は、空気吸引路70および樹脂排出タンク80を介して真空ポンプ60に吸引されるようになっている。
空気吸引路70は、密閉空間S20に接続される複数(本実施例においては、三本)の第一空気吸引チューブ71と、樹脂排出タンク80を介して真空ポンプ60に接続される第二空気吸引チューブ72とが、空気吸引コネクタ73によって連結(連通)されて成る。
なお、複合材料製造装置1には、第二空気吸引チューブ72の空気吸引コネクタ73と反対側の端部の下方に位置する樹脂排出タンク80が備えられており、密閉空間S20から空気吸引路70に流れ出る余剰分の樹脂101は、樹脂排出タンク80に排出されるようになっている。
ここで、第一空気吸引チューブ71は、成形型10と真空バッグフィルム20との間を通って、すなわち、シーラント30を貫通するようにして密閉空間S20に接続されており、密閉空間S20の気密性は確保されている。第一空気吸引チューブ71の一端部に開口する空気吸引口71aは、繊維基材100の一端側(図1および図2における右方側)において繊維基材100の幅方向(図2における上下方向)に所定距離離間して配置されており、密閉空間S20内の空気が第一空気吸引チューブ71から繊維基材100の全体で均一に吸引(排出)されるようになっている。
図3に示すように、空気吸引コネクタ73には、第一空気吸引チューブ71の外径D71と略同じ径の内径d71を有する複数の第一継手部73aと、第二空気吸引チューブ72の外径D72と略同じ径の内径d72を有する第二継手部73bとが設けられている。空気吸引コネクタ73の第一継手部73aに第一空気吸引チューブ71の一端がそれぞれ挿入され、空気吸引コネクタ73の第二継手部73bに第二空気吸引チューブ72の一端が挿入されることにより、複数の第一空気吸引チューブ71と第二空気吸引チューブ72とが空気吸引コネクタ73を介して連結(連通)されるようになっている。
図2および図3に示すように、複合材料製造装置1においては、空気吸引コネクタ73の全体を覆うように、空気を透過しないナイロンやポリエステル等から成る真空バッグフィルム74が設けられている。真空バッグフィルム74内には、空気吸引コネクタ73が収納される空間S74が形成されており、この空間S74は、真空バッグフィルム74の周縁部に設けられたシーラント75によって密閉(封止)されている。シーラント75は、空気吸引コネクタ73の周りを囲んで設けられており、空気吸引コネクタ73は、密閉された空間(以下、本明細書においては、密閉空間という)S74内に位置するようになっている。つまり、真空バッグフィルム74とシーラント75とによって、第一空気吸引チューブ71の一部と第二空気吸引チューブ72の一部とを含む空気吸引コネクタ73の周囲が密閉状態とされている。
図4および図5に示すように、複数の第一空気吸引チューブ71および第二空気吸引チューブ72は、真空バッグフィルム74の間を通って、すなわち、シーラント75を貫通するようにして、空気吸引コネクタ73にそれぞれ接続されている。つまり、真空バッグフィルム74と第一空気吸引チューブ71および第二空気吸引チューブ72とは、シーラント75によって密着されており、密閉空間S74の気密性は確保されている。なお、第一空気吸引チューブ71、第二空気吸引チューブ72、および、空気吸引コネクタ73の材質は、金属、プラスチック、ゴム等で良く、特に限定されるものではない。
樹脂排出タンク80は、第二空気吸引チューブ72における空気吸引コネクタ73と反対側の端部(図1においては、右方側端部)の下方に位置しており、密閉空間S20から空気吸引路70に流れ出る余剰分の樹脂101は、樹脂排出タンク80に排出されるようになっている。
繊維基材100を覆う真空バッグフィルム20と、樹脂供給コネクタ53を覆う真空バッグフィルム54と、空気吸引コネクタ73を覆う真空バッグフィルム74とは、それぞれ材質を異にするものであっても良く、同じものであっても良い。真空バッグフィルム20と真空バッグフィルム54と真空バッグフィルム74とを同じ材質のものとした場合には、製造コストの増大を抑えることができる。
また、真空バッグフィルム20を封止するシーラント30と、真空バッグフィルム54の周縁を封止するシーラント55と、真空バッグフィルム74の周縁を封止するシーラント75とは、それぞれ材質を異にするものであっても良く、同じものであっても良い。シーラント30とシーラント55とシーラント75とを同じ材質のものとした場合にも、製造コストの増大を抑えることができる。
本発明の実施例1に係る複合材料製造装置1による複合材料の製造について、図1から図5を参照して説明する。
まず、前工程で繊維材が積層されて所定の形状に成形された繊維基材100を成形型10に設置する。そして、複数の樹脂供給タンク40に複数の第二樹脂供給チューブ52および樹脂供給コネクタ53を介して接続された第一樹脂供給チューブ51の樹脂供給口51aを、繊維基材100の一端側(図1および図2における左方側)に設置された樹脂流入経路溝90に接続すると共に、真空ポンプ60に樹脂排出タンク80と第二空気吸引チューブ72および空気吸引コネクタ73を介して接続された複数の第一空気吸引チューブ71の空気吸引口71aを、繊維基材100の他端側(図1および図2における右方側)において繊維基材100の幅方向に所定距離離間して配置する。
次に、成形型10上において繊維基材100の上に真空バッグフィルム20を被せ、繊維基材100の周りを囲うように真空バッグフィルム20の周縁部における成形型10と真空バッグフィルム20との間にシーラント30を設け、繊維基材100を密閉空間S20に収納する。
そして、真空ポンプ60を駆動すると、密閉空間S20内の空気は、第一空気吸引チューブ71の空気吸引口71aから、当該第一空気吸引チューブ71と空気吸引コネクタ73と第二空気吸引チューブ72と樹脂排出タンク80とを介して真空ポンプ60に吸引され、密閉空間S20内は真空状態となる。
このとき、密閉空間S20と真空ポンプ60とを繋ぐ空気吸引路70において、第一空気吸引チューブ71と第二空気吸引チューブ72との連結部、すなわち、第一空気吸引チューブ71と空気吸引コネクタ73の第一継手部73aとの連結箇所および第二空気吸引チューブ72と空気吸引コネクタ73の第二継手部73bとの連結箇所は、真空バッグフィルム74とシーラント75とによって密閉されている。
よって、第一空気吸引チューブ71、第二空気吸引チューブ72、または、空気吸引コネクタ73の損傷や劣化等によって、第一空気吸引チューブ71と空気吸引コネクタ73の第一継手部73aとの連結箇所および第二空気吸引チューブ72と空気吸引コネクタ73の第二継手部73bとの連結箇所において隙間が生じ、空気吸引路70内への空気の混入が生じた場合には、密閉空間S74内の極少量の空気が空気吸引路70内に混入する。
密閉空間S74は、真空バッグフィルム74とシーラント75とによって密閉されているので、密閉空間S74内の極少量の空気が空気吸引路70内に混入するだけであり、密閉空間S74内に存在する極少量以上の量の空気が空気吸引路70内に混入する虞はない。
よって、密閉空間S74内の空気は、真空ポンプ60の駆動によって十分に吸引され、密閉空間S74における十分な真空度が確保される。ここで、密閉空間S74における十分な真空度は、複合材料製造装置1、すなわち、VaRTM工法において、未含浸部分を生じることなく、繊維基材100への樹脂101の含浸がなされる程度のものとする。
続いて、真空ポンプ60の駆動によって密閉空間S20が真空状態となったことにより、樹脂供給タンク40内の樹脂101は、大気圧と真空圧との差圧によって、樹脂供給路50、すなわち、第二樹脂供給チューブ52と樹脂供給コネクタ53と第一樹脂供給チューブ51とを介して密閉空間S20内に供給される。
このとき、樹脂供給タンク40と密閉空間S20とを繋ぐ樹脂供給路50において、第一樹脂供給チューブ51と第二樹脂供給チューブ52との連結部、すなわち、第一樹脂供給チューブ51と樹脂供給コネクタ53の第一継手部53aとの連結箇所および第二樹脂供給チューブ52と樹脂供給コネクタ53の第二継手部53bとの連結箇所は、真空バッグフィルム54とシーラント55とによって密閉されている。
よって、第一樹脂供給チューブ51、第二樹脂供給チューブ52、または、樹脂供給コネクタ53の損傷や劣化等によって、第一樹脂供給チューブ51と樹脂供給コネクタ53の第一継手部53aとの連結箇所および第二樹脂供給チューブ52と樹脂供給コネクタ53の第二継手部53bとの連結箇所において隙間が生じ、樹脂供給路50内への空気の混入が生じた場合には、密閉空間S54内の極少量の空気が樹脂供給路50内に混入する。
密閉空間S54は、真空バッグフィルム54とシーラント55とによって密閉されているので、密閉空間S54内の極少量の空気が樹脂供給路50内に混入するだけであり、密閉空間S54内に存在する極少量以上の量の空気が樹脂供給路50内に混入する虞はない。また、第一樹脂供給チューブ51と樹脂供給コネクタ53の第一継手部53aとの連結箇所および第二樹脂供給チューブ52と樹脂供給コネクタ53の第二継手部53bとの連結箇所にはシーラント剤を用いていないので、樹脂供給路50内を流れる樹脂101にシーラント剤が接触することはなく、密閉空間S20内に供給される樹脂101にシーラント剤が混入することはない。
そして、密閉空間S20内に供給された樹脂101が繊維基材100に含浸されることにより、複合材料が製造される。なお、密閉空間S20に供給された樹脂101の余剰分は、密閉空間S20から空気吸引路70に流出し、第二空気吸引チューブ72の空気吸引コネクタ73と反対側の端部の下方に位置する樹脂排出タンク80に排出される。
以上のように、本実施例に係る複合材料製造装置1によれば、樹脂供給路50および空気吸引路70において、継手部における部材の損傷および劣化等によって、隙間が生じた場合においても、当該継手部に真空バッグフィルム54,74によって密閉空間S54,S74を形成しているので、空気(外気)の混入を最小限に抑えることができる。つまり、管継手と真空バッグフィルムの密閉空間によって、空気の混入を防ぐ空気混入防止構造が二重に設けられていることになるため、高品質の複合材料を安定して製造することができる。
また、継手部に不具合(異常)が発生した際、すなわち、密閉空間S54,S54内の空気が樹脂供給路50または空気吸引路70に混入した際には、真空バッグフィルム54,74が変形する。この真空バッグフィルム54,74の変形によって、作業者は継手部に不具合が発生したことを視認することができ、継手部を交換するなどの対処を行うことができる。
本実施例においては、真空バッグフィルム54,74を、それぞれ樹脂供給コネクタ53と空気吸引コネクタ73の全体を覆うように設けているが、本発明における密閉手段はこれに限定されるものではない。本発明における密閉手段として、例えば、図6に示すように、第一樹脂供給チューブ51(第一空気吸引チューブ71)と樹脂供給コネクタ53(空気吸引コネクタ73)の第一継手部53a(73a)との連結箇所、および、第二樹脂供給チューブ52(第二空気吸引チューブ72)と樹脂供給コネクタ53(空気吸引コネクタ73)の第二継手部53b(73b)との連結箇所を個々に覆う真空バッグフィルム154(174)を設け、シーラント155(175)で密着させることにより、密閉空間S154(S174)を形成しても良い。
この例の場合には、不具合が発生した継手部の真空バッグフィルム54,74だけが変形するので、不具合のある継手部の発見および対処を迅速に行うことができるようになる。
1 複合材料製造装置
10 成形型(治具)
20 真空バッグフィルム
30 シーラント
40 樹脂供給タンク
50 樹脂供給路
51 第一樹脂供給チューブ(第一のチューブ)
51a 第一樹脂供給チューブの供給口
52 第二樹脂供給チューブ(第二のチューブ)
53 樹脂供給コネクタ(連結部材)
53a 樹脂供給コネクタの第一継手部(連結箇所)
53b 樹脂供給コネクタの第二継手部(連結箇所)
54 真空バッグフィルム(密閉手段、フィルム材)
55 シーラント(密閉手段)
60 真空ポンプ
70 空気吸引路
71 第一空気吸引チューブ(第一のチューブ)
71a 第一空気吸引チューブの吸引口
72 第二空気吸引チューブ(第二のチューブ)
73 空気吸引コネクタ(連結部材)
73a 空気吸引コネクタの第一継手部(連結箇所)
73b 空気吸引コネクタの第二継手部(連結箇所)
74 真空バッグフィルム(密閉手段、フィルム材)
75 シーラント(密閉手段)
80 樹脂排出タンク
100 繊維基材
101 樹脂
20 密閉空間
54 密閉空間
74 密閉空間

Claims (5)

  1. 繊維材から成る繊維基材を設置する成形型と、前記成形型に設置された前記繊維基材を覆う真空バッグフィルムと、前記成形型と前記真空バッグフィルムとの間に形成される密閉空間に一端が接続され、流体を前記密閉空間に供給する、または、前記密閉空間から排出するための第一のチューブと、前記第一のチューブの他端に連結される連結部材と、前記連結部材に連結され、前記第一のチューブと連通する第二のチューブとを備えた複合材料製造装置において、
    前記第一のチューブの一部と前記第二のチューブの一部とを含む前記連結部材が収容された空間の周囲を封止することで前記空間を密閉状態とする密閉手段を備えたことを特徴とする複合材料製造装置。
  2. 前記密閉手段は、空気を透過しないフィルム材によって前記連結部材全体と前記第一のチューブの一部と前記第二のチューブの一部とを覆い、前記フィルム材の周縁を封止して成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の複合材料製造装置。
  3. 前記密閉手段は、空気を透過しない複数のフィルム材によって前記連結部材と前記第一のチューブおよび前記第二のチューブとの連結箇所をそれぞれ覆い、前記フィルム材の周縁をそれぞれ封止して成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の複合材料製造装置。
  4. 前記第二のチューブに接続され、前記繊維基材に含浸させる樹脂を貯える樹脂タンクを備え、
    前記樹脂タンクの樹脂は、前記第二のチューブと前記連結部材と前記第一のチューブとを介して前記密閉空間に供給される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の複合材料製造装置。
  5. 前記第二のチューブに接続され、前記密閉空間内の空気を吸引する真空ポンプを備え、
    前記密閉空間内の空気は、前記第二のチューブと前記連結部材と前記第一のチューブとを介して前記密閉空間から排出される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の複合材料製造装置。
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