JP6587255B2 - トランス脂肪酸の低減方法、アクリルアミドの低減方法、トランス脂肪酸の低減装置及びアクリルアミドの低減装置 - Google Patents
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Description
その後、焼結体の材料となる鉱石や鉱物の重量比を検討し、黒鉛珪石、白色ボーキサイト、石英、イライトのうち少なくとも3つの鉱物または鉱石の粉末、粒子または小片をそれらの合計の重量比で45〜75%含む場合に低減効果が得られること、上記の鉱物の種類や焼結体に含まれるそれらの鉱物の重量比によって低減に必要な保持時間は異なるものの、食用油の温度は50〜190℃の範囲であれば低減効果があることが確認された。上記の食用油等に含まれるトランス脂肪酸が減少する理由は、上記の焼結体の物質を原子や分子レベルで活性化するいわゆるバイオセラミックスとしての作用効果により食用油に含まれるトランス型の脂肪酸がシス型の脂肪酸に変換するためと思われる。
(1)じゃがいも貯蔵時に還元糖の発生しにくい貯蔵管理を行う、
(2)貯蔵中に増加した還元糖を低減する処置を実施する、
(3)じゃがいもをフライにする前に湯通ししてアスパラギン・還元糖を低減させる、
(4)還元糖の少ない原料じゃがいもを導入する、
(5)揚げるときの調理時間を短縮する及び調理温度を下げる、
(6)調理直後に風を当てて揚げ物を冷却する、
(7)アクリルアミド生成を防止する添加物を使用する、
(8)アスパラギン・還元糖の少ない原料じゃがいもへの品種転換を行う、
などの対策が行われている。本発明によれば、これらの対策を行うための負担が減り、大幅なコスト削減が可能となる。
以下、本発明によるトランス脂肪酸の低減方法およびアクリルアミドの低減方法の実験結果について説明する。
本実験においては市販の2種類の食用油、すなわち食用油1と食用油2を用いた。トランス脂肪酸の含有量検査は検査専門機関である株式会社食環境衛生研究所においてガスクラマトグラフィー質量分析法(GC−MS)によって行った。本発明のトランス脂肪酸の低減方法を使用する前のそれぞれの食用油中のトランス脂肪酸の含有量の測定値は、食用油1が1.0〜1.5g/100g、食用油2が1.1g/100gであった。
本実験も実験例1と同じ食用油1を用いて実験例1と同様な手順で行い、実験例1とは異なる検査専門機関である韓国食品研究院においてトランス脂肪酸の含有量検査を行った。その結果、トランス脂肪酸であるエライジン酸メチルの含有量は測定限界である0.03g/100g以下との結果が得られた。
本実験においては実験例1と同様の市販の食用油1を用い、揚物中に含まれるアクリルアミドの含有量検査は検査専門機関である株式会社食環境衛生研究所において液体クロマトグラフィー質量分析法(LC/MS/MS)を用いて行った。図4に示したトランス脂肪酸の低減装置を用いて実験を行った。本実験に使用した焼結体4は、黒鉛珪石と石英と白色ボーキサイトを使用し、それらをそれぞれ重量比12%、18%、30%、合計で60%含む材料からなる焼結体を図6の方法により作製したものである。この焼結体を食用油1に浸漬してから120〜140℃に加熱し、その中で揚げ物の調理を行った。
本実験も実験例3と同じ食用油1を用いて実験例3と同様な手順で行い、実験例3とは異なる検査専門機関である韓国食品研究院においてポテトチップスに含まれるアクリルアミドの含有量検査を行った。その結果は、アクリルアミドの含有量は測定限界以下となり、検出されなかった。
(1)食用油の粘度が低下し、水のようにサラサラとなること、
(2)一旦、トランス脂肪酸が減少しその粘度が低下した食用油は、その粘度は低下したまま保たれること、
(3)調理直後の揚げ物は油切れが非常に良く、食材に含まれる油分が少ないこと、
(4)その揚げ物を食べた場合、胃もたれ感やむね焼け感が非常に少ないこと、
(5)その揚げ物を食べた場合、油の熱効率が良いため、その食材の蒸し焼きに近い食感、味覚が得られること、
(6)トランス脂肪酸が減少した食用油を使用した厨房や店内共には油臭さがなく、調理に使用した服にも油臭いが付かないこと、
(7)調理に使用した食用油は使用中の油煙が非常に少ないこと、
(8)調理に使用したフライヤーの周囲の換気扇やフード等への油の付着は粘度が低い油の付着のみであり掃除が容易であること、
(9)同じ油で異なる食材を揚げた場合に、味移りと臭い移りがしないこと、
である。
本実験に使用した焼結体4は、白色ボーキサイト、石英、イライトの3つを使用し、それらをそれぞれ重量比5%、35%、5%、合計で45%含む材料からなる焼結体を図6の方法により作製したものである。この焼結体を浸漬させた食用油1の調理後に含まれるトランス脂肪酸の含有量の測定を行った。その結果、ヘキサデセン酸メチル、オリタデセン酸メチル、エライジン酸メチル、バクセン酸メチル、エイコセン酸メチル、ドコセン酸メチルのいずれも測定限界である0.05g/100g未満であるとの測定結果が得られた。
本実験に使用した焼結体4は、、白色ボーキサイト、石英、イライトの3つを使用し、それらをそれぞれ重量比20%、35%、20%、合計で75%含む材料からなる焼結体を図6の方法により作製したものである。この焼結体を浸漬させた食用油1の調理後に含まれるトランス脂肪酸の含有量の測定を行った。その結果、ヘキサデセン酸メチル、オリタデセン酸メチル、エライジン酸メチル、バクセン酸メチル、エイコセン酸メチル、ドコセン酸メチルのいずれも測定限界である0.05g/100g未満であるとの測定結果が得られた。
本実験に使用した焼結体4は、白色ボーキサイト、石英、イライトの3つを使用し、それらをそれぞれ重量比10%、50%、10%、合計で70%含む材料からなる焼結体を図6の方法により作製したものである。この焼結体を浸漬させた食用油1の調理後に含まれるトランス脂肪酸の含有量の測定を行った。その結果、ヘキサデセン酸メチル、オリタデセン酸メチル、エライジン酸メチル、バクセン酸メチル、エイコセン酸メチル、ドコセン酸メチルのいずれも測定限界である0.05g/100g未満であるとの測定結果が得られた。
本実験に使用した焼結体4は、白色ボーキサイト、石英、イライトの3つを使用し、それらをそれぞれ重量比5%、65%、5%、合計で75%含む材料からなる焼結体を図6の方法により作製したものである。この焼結体を浸漬させた食用油1の調理後に含まれるトランス脂肪酸の含有量の測定を行った。その結果、エライジン酸メチルの0.078g/100g以外は、ヘキサデセン酸メチル、オリタデセン酸メチル、バクセン酸メチル、エイコセン酸メチル、ドコセン酸メチルのいずれも測定限界である0.05g/100g未満であるとの測定結果が得られた。
本実験に使用した焼結体4は、黒鉛珪石、白色ボーキサイト、石英、イライトの4つを使用し、それらをそれぞれ重量比10%、15%、45%、15%、合計で70%含む材料からなる焼結体を図6の方法により作製したものである。この焼結体を浸漬させた食用油1の調理後に含まれるトランス脂肪酸の含有量の測定を行った。その結果、エライジン酸メチルの0.0902g/100g以外は、ヘキサデセン酸メチル、オリタデセン酸メチル、バクセン酸メチル、エイコセン酸メチル、ドコセン酸メチルのいずれも測定限界である0.05g/100g未満であるとの測定結果が得られた。
次に食用油又はショートニングの製造時に発生したトランス脂肪酸がシス脂肪酸に転換し、食用油内での揚げ物の調理中にアクリルアミドの発生が防止される作用効果の理由を推定した結果について説明する。
2 容器
3 食用油
4 焼結体
5 電気ヒーター
6 収納容器
7 共振波
9 鉱床
10 鉱物
12 収集具
13 台
14 ハンマー
15 ボール
16 鉱物粒子
17 バインダー
18 成形器
19 加熱器
Claims (5)
- 食用油またはショートニングに含まれるトランス脂肪酸を低減する方法であって、前記食用油またはショートニングを入れた容器中に天然に産出された鉱物または鉱石である黒鉛珪石、白色ボーキサイト、石英、イライトのうち少なくとも3つの鉱物または鉱石の粉末、粒子または小片をそれらの合計の重量比で45〜75%含む材料からなる焼結体を浸漬させて該食用油またはショートニングの温度を50〜190℃の範囲内に保ち保持することを特徴とするトランス脂肪酸の低減方法。
- 前記焼結体は、重量比で、前記の黒鉛珪石を0〜10%、白色ボーキサイトを5〜20%、石英を35〜65%、イライトを5〜20%含む材料からなることを特徴とする請求項1に記載のトランス脂肪酸の低減方法。
- 食用油またはショートニングを入れた容器中で調理される揚げ物またはショートニングを用いて調理される食品に含まれるトランス脂肪酸を低減する方法であって、請求項1又は請求項2に記載の方法によりトランス脂肪酸を低減された食用油またはショートニングを用いて前記揚げ物または前記食品を調理することを特徴とするトランス脂肪酸の低減方法。
- 前記焼結体は、前記の天然に産出された鉱物または鉱石を粒子径0.001〜0.5mmに粉砕してバインダーと混合し、該混合物を800〜1300℃で焼結させて作製したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のトランス脂肪酸の低減方法。
- 食用油またはショートニングに含まれるトランス脂肪酸の低減装置であって、前記食用油またはショートニングを入れるための容器と、該容器中に浸漬される天然に産出された鉱物または鉱石である黒鉛珪石、白色ボーキサイト、石英、イライトのうち少なくとも3つの鉱物または鉱石の粉末、粒子または小片をそれらの合計の重量比で45〜75%含む材料からなる焼結体と、前記容器の温度を50〜190℃の範囲内に保ち保持するための加熱手段を備えることを特徴とするトランス脂肪酸の低減装置。
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