JP6587239B2 - 傾斜監視装置、及び傾斜監視システム - Google Patents

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Description

本発明は、傾斜監視装置、及び傾斜監視システムに関する。
近年、構造物の状態(例えば、構造物の傾斜情報)を監視する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような従来の技術では、加速度センサを用いて、構造物の傾斜情報を検出するものであった。
特表2014−531577号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、傾斜情報の検出に加速度センサを使用しているため、例えば、風などによる構造物の揺れによって慣性力の影響を受ける場合があった。上述した従来の技術では、慣性力の影響を受けるため、構造物の傾斜情報を正確に検出することが困難であった。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、慣性力の影響を受けることなく構造物の傾斜情報を正確に検出することができる傾斜監視装置、及び傾斜監視システムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、構造物の傾斜情報を検出する傾斜センサと、前記傾斜センサによって検出された前記傾斜情報を取得し、取得した前記傾斜情報を管理装置に送信する制御を行う制御部とを備え、前記傾斜センサは、前記構造物に対して相対的に移動可能に配置され、流体の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサの出力と、前記圧力センサの移動情報とに基づいて、前記傾斜情報を検出する傾斜情報検出部と、前記構造物に対して、前記圧力センサを所定の移動経路で移動させる移動機構とを備え、前記傾斜情報検出部は、前記移動機構によって前記所定の移動経路を移動された前記圧力センサの移動情報と、前記圧力センサの出力とに基づいて、前記傾斜情報を検出し、前記移動機構は、前記圧力センサが配置される回転体を備え、前記回転体を回転させることよって前記圧力センサを円状に移動させることを特徴とする傾斜監視装置である。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記移動機構は、自然エネルギーに基づいて、前記圧力センサを前記所定の移動経路で移動させる駆動部を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記駆動部は、風力によって得られるエネルギーに基づいて、前記圧力センサを前記所定の移動経路で移動させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記傾斜情報検出部は、前記所定の移動経路を移動されて前記圧力センサから出力される周期的な出力信号と、前記移動情報に基づく参照信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、前記傾斜情報を検出することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記傾斜情報には、第1の方向の傾斜情報と、前記第1の方向に直交する第2の方向の傾斜情報とが含まれ、前記傾斜情報検出部は、前記周期的な出力信号と、前記移動情報に基づく第1の参照信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、前記第1の方向の傾斜情報を検出するとともに、前記周期的な出力信号と、前記第1の参照信号と位相が90度ずれた第2の参照信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、前記第2の方向の傾斜情報を検出することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記制御部は、前記傾斜センサによって検出された傾斜情報に基づいて、前記構造物の異常を示す警報を前記管理装置に送信する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記制御部は、前記傾斜情報が示す検出値が、所定の範囲から外れる場合に、前記構造物の異常を示す警報を前記管理装置に送信する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記制御部は、定期的に前記傾斜センサに前記傾斜情報を検出させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記制御部は、前記圧力センサによって異常な振動を検出した場合に、前記傾斜センサに前記傾斜情報を検出させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、前記制御部は、前記傾斜センサから前記傾斜情報を取得した後に、前記傾斜センサを低消費電力モードに移行させるとともに、前記傾斜センサに前記傾斜情報を検出させる前に、前記低消費電力モードを解除させることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、温度を検出する温度センサと、前記温度センサが検出した前記温度に基づいて、前記傾斜情報を補正する温度補正部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置において、大気圧を検出する絶対圧センサと、前記絶対圧センサが検出した前記大気圧に基づいて、前記傾斜情報を補正する大気圧補正部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視装置と、前記傾斜監視装置から取得した前記傾斜情報を、記憶部に記憶させる前記管理装置とを備えることを特徴とする傾斜監視システムである。
また、本発明の一態様は、上記の傾斜監視システムにおいて、前記傾斜監視装置を複数備えることを特徴とする。
本発明によれば、慣性力の影響を受けることなく構造物の傾斜情報を正確に検出することができる。
第1の実施形態によるモニタリングシステムの適用例を示す図である。 第1の実施形態によるモニタリングシステムの一例を示す機能ブロック図である。 第1の実施形態による傾斜センサの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態における圧力センサの水平時における出力信号の一例を説明する図である。 第1の実施形態における圧力センサの傾斜時における出力信号の一例を説明する図である。 第1の実施形態における同期検波部の動作の一例を示す第1の図である。 第1の実施形態における同期検波部の動作の一例を示す第2の図である。 第1の実施形態によるモニタリング装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態によるモニタリング装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態によるモニタリングシステムの一例を示す機能ブロック図である。 第3の実施形態による傾斜センサの一例を示すブロック図である。 第4の実施形態によるモニタリングシステムの一例を示す機能ブロック図である。 第4の実施形態による傾斜センサの一例を示すブロック図である。 第5の実施形態によるモニタリングシステムの一例を示す機能ブロック図である。 第5の実施形態による傾斜センサの一例を示すブロック図である。 第6の実施形態によるモニタリングシステムの一例を示す機能ブロック図である。 第7の実施形態によるモニタリングシステムの一例を示す機能ブロック図である。 第1の変形例の傾斜センサを示すブロック図である。 第2の変形例の傾斜センサを示すブロック図である。 第3の変形例の傾斜センサを示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態による傾斜監視装置、及び傾斜監視システムについて、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態によるモニタリングシステム1の適用例を示す図である。また、図2は、第1の実施形態によるモニタリングシステム1の一例を示す機能ブロック図である。
図1及び図2に示すように、モニタリングシステム1(傾斜監視システムの一例)は、モニタリング装置100と、管理装置200とを備えている。
モニタリング装置100(傾斜監視装置の一例)は、構造物の傾斜情報を検出し、検出した傾斜情報を管理装置200に送信するとともに、検出した傾斜情報に異常がある場合に、構造物の異常があることを警告する異常アラームを管理装置200に送信する。
なお、本実施形態では、モニタリングシステム1を、構造物の一例として橋梁OB1に適用した例について説明する。
図1に示すように、モニタリング装置100は、例えば、橋梁OB1の中央部分に設置されているものとする。なお、図1において、XYZ直交座標系を設定し、紙面の左右方向をX軸方向、紙面に直交する方向をY軸方向、及び紙面の上下方向をZ軸方向とする。ここで、XY平面が水平面であり、以下の説明において、図1に示すXYZ直交座標系を元に説明する。
また、モニタリング装置100は、管理装置200と無線通信により通信可能になっている。モニタリング装置100は、図2に示すように、傾斜センサ110と、電源部120と、無線通信部130と、制御部140とを備えている。
傾斜センサ110は、橋梁OB1(構造物)の傾斜情報を検出する。ここで、傾斜情報は、例えば、橋梁OB1の傾斜角である。なお、傾斜センサ110の構成の詳細については、図3を参照して後述する。
電源部120は、モニタリング装置100が備える各部を動作させるための電源電圧を生成し、生成した電源電圧を各部に供給する。なお、電源部120は、制御部140からの指示に基づいて、電源電圧の各部への供給又は遮断を制御可能な構成であってもよい。また、電源部120は、例えば、電池(不図示)を有し、電池から供給される電力に基づいて電源電圧を生成する。
無線通信部130は、例えば、Bluetooth(ブルートゥース(登録商標))や無線LAN(Local Area Network)などの無線通信により、管理装置200と通信を行う。無線通信部130は、例えば、制御部140の制御に基づいて、傾斜センサ110が検出した橋梁OB1の傾斜角、及び異常を検出した場合の異常アラームを管理装置200に送信する。
制御部140は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、モニタリング装置100を統括的に制御する。制御部140は、例えば、傾斜センサ110によって検出された橋梁OB1の傾斜角を取得し、取得した橋梁OB1の傾斜角を管理装置200に送信する制御を行う。すなわち、制御部140は、取得した橋梁OB1の傾斜角を、無線通信部130を介して、管理装置200に送信する。なお、制御部140は、所定の検出間隔により定期的に傾斜センサ110に傾斜角を検出させ、検出した傾斜角を、一定時間(所定の期間)経過するごとに管理装置200に送信する。
また、制御部140は、例えば、傾斜センサ110によって検出された橋梁OB1の傾斜角に基づいて、橋梁OB1の異常を示す警報(異常アラーム)を管理装置200に送信する制御を行う。具体的に、制御部140は、橋梁OB1の傾斜角(傾斜情報が示す検出値)が、所定の範囲から外れる場合(例えば、傾斜角が±○○度以内の範囲から外れる場合など)に、異常アラームを、無線通信部130を介して管理装置200に送信する。
管理装置200は、モニタリングシステム1を管理するコンピュータ装置である。管理装置200は、例えば、モニタリング装置100から取得した橋梁OB1の傾斜角を、データ記憶部230に記憶させる。管理装置200は、例えば、無線通信部210と、警報出力部220と、データ記憶部230と、管理制御部240とを備えている。
無線通信部210は、例えば、Bluetooth(登録商標)や無線LANなどの無線通信により、モニタリング装置100と通信を行う。無線通信部210は、例えば、モニタリング装置100から橋梁OB1の傾斜角、及び異常アラームを受信する。
警報出力部220は、モニタリング装置100からの異常アラームに応じて、管理制御部240による指示に基づいて、警報を出力する。警報出力部220は、例えば、音により警報を出力するスピーカ、光で警報を出力する警告灯、警報を示すメッセージなどを表示する表示部などである。
データ記憶部230(記憶部の一例)は、モニタリング装置100から無線通信部210を介して受信した、橋梁OB1の傾斜角を記憶する。データ記憶部230は、例えば、検出した時刻情報と、橋梁OB1の傾斜角とを対応付けて記憶する。
管理制御部240は、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、管理装置200を統括的に制御する。管理制御部240は、例えば、モニタリング装置100から無線通信部210が受信した橋梁OB1の傾斜角を取得し、取得した橋梁OB1の傾斜角を、データ記憶部230に記憶させる。また、管理制御部240は、例えば、モニタリング装置100から無線通信部210を介して受信した異常アラームを取得した場合に、取得した異常アラームに応じた警報を警報出力部220に出力させる。
次に、図3を参照して、本実施形態による傾斜センサ110の構成について説明する。
図3は、本実施形態による傾斜センサ110の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、傾斜センサ110は、圧力センサ10と、移動機構20と、磁石31と、回転検出部32と、同期クロック信号生成部33と、電源部34と、スリップリング35と、傾斜情報検出部40とを備えている。
圧力センサ10は、例えば、空気、液体などの流体の圧力を検出する。圧力センサ10は、橋梁OB1(構造物)に対して相対的に移動可能に配置されている。圧力センサ10は、例えば、後述する移動機構20の回転板21の回転運動により円状に移動可能に、回転板21に配置されている。また、圧力センサ10は、例えば、圧力による物理的な変形により抵抗値が変化する差圧センサ(相対センサ)と、当該差圧センサを抵抗の一部とするホイートストンブリッジ回路と、出力アンプとを備えており、圧力による差圧センサの抵抗変化に基づいて、圧力(例えば、気圧)を検出する。
移動機構20は、橋梁OB1に対して相対的に、圧力センサ10を所定の移動経路で移動させる。移動機構20は、例えば、圧力センサ10を所定の移動経路として、円状に移動させる。すなわち、移動機構20は、圧力センサ10を同一平面上に移動させる。
また、移動機構20は、回転板21と、モータ制御部22と、モータ23とを備えている。移動機構20は、回転板21を回転させることよって圧力センサ10を円状に移動させる。
回転板21(回転体の一例)は、圧力センサ10及び後述する磁石31が配置され、モータ23によって、X軸方向の回転軸C1(中心軸)を中心に所定の回転速度で回転される。
モータ制御部22は、例えば、モータドライバを含み、モータ23を制御する。モータ制御部22は、回転板21を所定の回転速度で回転させて、圧力センサ10を円状に移動させる。
モータ23は、回転軸C1を介して回転板21と接続され、回転板21を回転させる。また、モータ23は、例えば、モニタリング装置100の筐体に固定されているものとし、さらにモニタリング装置100(の筐体)が橋梁OB1に所定の角度(例えば、水平)になるように固定されているものとする。
磁石31は、回転板21の円周付近に配置されており、圧力センサ10(又は回転板21)の回転位置の検出に利用される。
回転検出部32(移動情報検出部の一例)は、圧力センサ10の移動情報を検出する。なお、圧力センサ10の移動情報とは、例えば、圧力センサ10の移動位置(回転位置)、移動量、速度、方向、及び位相などの情報であり、ここでは、一例として、圧力センサ10の回転位置を示す情報(回転位置情報)として説明する。回転検出部32は、例えば、ホール素子などの磁気検出素子であり、回転板21に配置された磁石31が接近することにより、回転板21の基準位置を検出し、検出信号を出力する。
同期クロック信号生成部33(参照信号生成部の一例)は、回転検出部32が検出した移動情報に基づいて、所定の方向の傾斜に対応する同期クロック信号(参照信号)を生成する。すなわち、同期クロック信号生成部33は、回転板21の基準位置に応じて回転検出部32から出力された検出信号に基づいて、例えば、X軸方向の傾斜を同期検波する同期クロック信号を生成する。具体的に、同期クロック信号生成部33は、回転検出部32から出力された検出信号をトリガとして、回転板21の回転周期と同一周期のクロック信号を生成する。そして、同期クロック信号生成部33は、X軸方向の傾斜を同期検波するように、生成したクロック信号を遅延させて、同期クロック信号として傾斜情報検出部40に出力する。
電源部34は、傾斜センサ110を動作させるための電源電圧を生成し、生成した電源電圧を各部に供給する。また、電源部34は、スリップリング35を介して、回転板21上の圧力センサ10に電源電圧(電源電力)を供給する。
スリップリング35は、回転している回転板21上の圧力センサ10に、電源部34が生成した電源電圧(電源電力)を供給するとともに、圧力センサ10から出力された出力信号を傾斜情報検出部40に伝送する信号伝送手段である。スリップリング35を用いることにより、傾斜センサ110は、回転している回転板21上に配置されている圧力センサ10の出力信号を適切に傾斜情報検出部40に伝送することが可能になる。
傾斜情報検出部40は、圧力センサ10の出力と、圧力センサ10の移動情報とに基づいて、橋梁OB1の傾斜情報(例えば、傾斜角)を検出する信号処理部である。すなわち、傾斜情報検出部40は、移動機構20によって所定の移動経路を移動された圧力センサ10の移動情報と、圧力センサ10の出力とに基づいて、橋梁OB1の傾斜情報を検出する。ここで、傾斜情報には、例えば、傾斜角、水平度、傾斜の有無を示す情報などが含まれる。本実施形態では、一例として、傾斜情報検出部40が、橋梁OB1の傾斜角を検出する例について説明する。
また、傾斜情報検出部40は、例えば、圧力センサ10の移動距離と、移動距離に対する圧力センサ10の出力値の変化とに基づいて、橋梁OB1の傾斜角θを検出する。傾斜情報検出部40は、例えば、同期クロック信号生成部33が生成した同期クロック信号と、圧力センサ10から出力される周期的な出力信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、橋梁OB1の傾斜角θを検出する。また、傾斜情報検出部40は、同期検波部41と、傾斜角生成部42とを備えている。
同期検波部41は、上述した圧力センサ10の周期的な出力信号と、同期クロック信号生成部33が生成した同期クロック信号とに基づいて同期検波を実行する。同期検波部41は、例えば、ロックインアンプ回路とローパスフィルタ(LPF)とを含み、圧力センサ10の出力信号の振幅に比例した直流信号を生成する。
傾斜角生成部42は、上述した同期検波部41が生成した圧力センサ10の出力信号の振幅に比例した直流信号に基づいて、傾斜角θを傾斜情報として生成する。傾斜角生成部42は、例えば、圧力センサ10の出力信号の振幅に比例した直流信号に基づいて、圧力センサ10の高さの変化量を生成し、生成した高さの変化量と、後述する圧力センサ10の回転半径とに基づいて、傾斜角θを生成する。また、傾斜角生成部42は、生成した傾斜角を示す情報を、傾斜情報として出力する。
なお、同期検波部41及び傾斜角生成部42による傾斜角の検出原理の詳細については、図4及び図5を参照して後述する。
<傾斜角の検出原理>
図4は、本実施形態における圧力センサ10の水平時における出力信号の一例を説明する図である。
図4(a)において、傾斜センサ110は、橋梁OB1が水平である場合(橋梁OB1の水平時)の状態を示している。また、図4(b)は、橋梁OB1の水平時における圧力センサ10の出力信号を示している。
なお、図4(b)において、グラフの縦軸は、圧力センサ10の出力信号の電圧を示し、グラフの横軸は、時間を示している。また、波形W1は、圧力センサ10の出力信号の波形を示している。
図4(a)に示すように、橋梁OB1が水平状態である場合、回転板21とともに、円状に移動する圧力センサ10は、水平に移動するため、図4(b)の波形W1に示すように、一定の電圧を出力する。
また、図5は、本実施形態における圧力センサ10の傾斜時における出力信号の一例を説明する図である。
図5(a)において、傾斜センサ110は、橋梁OB1がX軸方向に傾斜角θだけ傾斜している場合(橋梁OB1の傾斜時)の状態を示している。また、図5(b)は、橋梁OB1の傾斜時における圧力センサ10の出力信号を示している。
なお、図5(b)において、縦軸は、圧力センサ10の出力信号の電圧を示し、横軸は、時間を示している。また、波形W2は、圧力センサ10の出力信号の波形を示している。
図5(a)に示すように、橋梁OB1がX軸方向に傾斜角θだけ傾斜している場合、回転板21とともに、円状に移動する圧力センサ10は、Z軸方向に変位するため、図5(b)の波形W2に示すように、周期的な出力信号を出力する。この場合、圧力センサ10は、Z軸方向の変位(高さの変化)による気圧の変化を検出し、波形W2のような正弦波状の出力信号を出力する。なお、出力信号(波形W2)のピーク間の変化量を変化量ΔVoとすると、例えば、傾斜角θが大きい程、変化量ΔVoが大きくなり、傾斜角θが小さい程、変化量ΔVoが小さくなる。また、傾斜角θは、下記の式(1)により算出することができる。
Figure 0006587239
ここで、変数Rsは、図5(a)に示すように、圧力センサ10の回転半径を示している。また、(変化量ΔVoに対応する高さの変化)は、圧力センサ10の出力信号の変化量ΔVoをZ軸方向の高さの変化に変換したものである。傾斜情報検出部40は、例えば、演算により変化量ΔVoから(変化量ΔVoに対応する高さの変化)を変換してもよいし、変化量ΔVoと高さの変化とを対応付けた変換テーブルに基づいて、(変化量ΔVoに対応する高さの変化)を生成してもよい。
また、傾斜情報検出部40は、上述した式(1)を利用して、傾斜角θを傾斜情報として生成する。
図3の説明に戻り、傾斜情報検出部40は、同期クロック信号生成部33が生成した同期クロック信号と、圧力センサ10から出力される周期的な出力信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、橋梁OB1の所定の方向の傾斜情報を検出する。また、傾斜情報検出部40は、同期検波部41と、傾斜角生成部42とを備えている。
同期検波部41は、上述した圧力センサ10の周期的な出力信号と、同期クロック信号生成部33が生成した同期クロック信号とに基づいて同期検波を実行する。同期検波部41は、例えば、ロックインアンプ回路とローパスフィルタ(LPF)とを含み、圧力センサ10の出力信号の振幅に比例した直流信号を生成する。なお、同期検波部41の動作の詳細については、図6及び図7を参照して後述する。
傾斜角生成部42は、上述した式(1)を利用して、傾斜角θを傾斜情報として生成する。傾斜角生成部42は、例えば、圧力センサ10の出力信号の振幅に比例した直流信号に基づいて、圧力センサ10の高さの変化量を生成し、生成した高さの変化量と、上述した式(1)に基づいて、橋梁OB1の傾斜角θを生成する。また、傾斜角生成部42は、生成した傾斜角θを示す情報を、傾斜情報として出力する。
次に、本実施形態によるモニタリングシステム1の動作について、図面を参照して説明する。
まず、本実施形態による傾斜センサ110の動作について説明する。傾斜センサ110は、橋梁OB1の傾斜角を検出する場合に、まず、移動機構20のモータ制御部22が、モータ23を所定の回転速度で回転するように駆動させる。モータ23は、回転軸C1を介して、回転板21を回転させる。回転板21が回転すると、回転板21に配置されている圧力センサ10及び磁石31が、所定の回転速度で円状に移動する。
回転検出部32は、回転板21に配置された磁石31が接近することにより、回転板21の基準位置を検出し、検出信号を出力する。そして、同期クロック信号生成部33は、回転検出部32から出力された検出信号をトリガとして、例えば、X軸方向の傾斜を同期検波するように、同期クロック信号を生成し、生成した同期クロック信号を傾斜情報検出部40に出力する。
また、圧力センサ10は、橋梁OB1が傾斜している場合に、回転板21が回転することにより、図5(b)の波形W2に示すような、正弦波状の出力信号を、スリップリング35を介して、傾斜情報検出部40に出力する。
傾斜情報検出部40の同期検波部41は、同期クロック信号生成部33が生成した同期クロック信号により、圧力センサ10の出力信号を同期検波して、例えば、X軸方向の傾斜による圧力センサ10の出力信号の振幅に比例する直流信号を出力する。
図6は、本実施形態における同期検波部41の動作の一例を示す第1の図である。
図6に示す例は、橋梁OB1がX軸方向に傾斜している場合の一例を示している。この図において、各グラフの縦軸は、各出力信号の電圧を示し、各グラフの横軸は、時間を示している。また、波形W3〜波形W6は、順に、圧力センサ10の出力信号、同期クロック信号、同期検波後の出力信号、及びLPFの出力信号の各波形を示している。
図6に示す例では、橋梁OB1がX軸方向に傾斜している場合の例であるため、圧力センサ10の出力信号の波形W3と、同期クロック信号の波形W4とは、位相が一致している。そのため、同期検波部41は、同期検波の実行結果として、波形W5に示すような出力信号を生成する。同期検波部41は、同期検波として、例えば、時刻T1から時刻T2までの期間、及び時刻T3から時刻T4までの期間において、同期クロック信号がH状態(High状態:ハイ状態)であるため、圧力センサ10の出力信号に“+1”を乗算して同期検波の実行結果として生成する。また、同期検波部41は、例えば、時刻T2から時刻T3までの期間において、同期クロック信号が0V(Low状態:ロウ状態)であるため、圧力センサ10の出力信号に“−1”を乗算して同期検波の実行結果として生成する。これにより、同期検波部41は、同期検波の実行結果として波形W5に示すような同期検波後の出力信号を生成する。
また、同期検波部41は、波形W5に示すような同期検波後の出力信号をローパスフィルタ(LPF)により、所定の周波数以上の成分を除去することで、波形W6に示すような、圧力センサ10の出力信号の振幅に比例した直流電圧の信号を生成する。ここで、波形W6の直流信号の電圧V1は、上述した図3(b)に示す変化量ΔVoの所定の係数α倍の値となる。
また、図7は、本実施形態における同期検波部41の動作の一例を示す第2の図である。
図7に示す例は、橋梁OB1がY軸方向に傾斜している場合(X軸方向は傾斜していない場合)の一例を示している。この図において、各グラフの縦軸は、各出力信号の電圧を示し、各グラフの横軸は、時間を示している。また、波形W7〜波形W10は、順に、圧力センサ10の出力信号、同期クロック信号、同期検波後の出力信号、及びLPFの出力信号の各波形を示している。
図7に示す例では、橋梁OB1がY軸方向に傾斜している場合(X軸方向は傾斜していない場合)の例であるため、圧力センサ10の出力信号の波形W7と、同期クロック信号の波形W8とは、位相が90度(1/4周期)ずれている。そのため、同期検波部41は、同期検波の実行結果として、波形W9に示すような出力信号を生成する。同期検波部41は、同期検波として、例えば、時刻T5から時刻T6までの期間、及び時刻T7から時刻T8までの期間において、同期クロック信号がH状態(High状態:ハイ状態)であるため、圧力センサ10の出力信号に“+1”を乗算して同期検波の実行結果として生成する。また、同期検波部41は、例えば、時刻T6から時刻T7までの期間において、同期クロック信号が0V(Low状態:ロウ状態)であるため、圧力センサ10の出力信号に“−1”を乗算して同期検波の実行結果として生成する。これにより、同期検波部41は、同期検波の実行結果として波形W9に示すような同期検波後の出力信号を生成する。
また、同期検波部41は、波形W9に示すような同期検波後の出力信号をローパスフィルタ(LPF)により、所定の周波数以上の成分を除去することで、波形W10に示すような、直流電圧の信号を生成する。ここで、Y軸方向の傾斜であるため、波形W10の直流信号の電圧は、0Vとなる。
次に、傾斜角生成部42は、同期検波部41が生成した直流信号に基づいて、上述した式(1)を利用して、傾斜角θを傾斜情報として生成する。傾斜角生成部42は、例えば、直流信号の電圧値に基づいて、圧力センサ10の高さの変化量を生成し、生成した高さの変化量と、上述した式(1)に基づいて、橋梁OB1の傾斜角θを生成する。
例えば、上述した図4に示す例では、傾斜角生成部42は、波形W6の電圧V1に基づいて、X軸方向の傾斜角θを生成する。また、上述した図6に示す例では、傾斜角生成部42は、X軸方向は傾斜していない場合であり、波形W10の電圧が0Vであるため、X軸方向の傾斜角θを0度として生成する。
このように、本実施形態による傾斜情報検出部40は、同期検波を利用することにより、所定の方向(ここでは、X軸方向)の傾斜角θを適切に検出することができる。
次に、図8を参照して、本実施形態によるモニタリング装置100の動作について説明する。
図8は、実施形態によるモニタリング装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、モニタリング装置100は、まず、傾斜センサ110が、傾斜角を検出する(ステップS101)。すなわち、モニタリング装置100の制御部140は、傾斜センサ110に橋梁OB1の傾斜角を検出させる。
次に、制御部140は、傾斜センサ110から傾斜角を取得する(ステップS102)。すなわち、制御部140は、傾斜センサ110が検出した橋梁OB1の傾斜角を取得する。
次に、制御部140は、取得した傾斜角が、規格値以下(所定の範囲内)であるか否かを判定する(ステップS103)。制御部140は、規格値以下(所定の範囲内)である場合(ステップS103:YES)に、処理をステップS104に進める。また、制御部140は、規格値を超える(所定の範囲から外れる)場合(ステップS103:NO)に、処理をステップS106に進める。
ステップS104において、制御部140は、所定の期間に達したか否かを判定する。ここで、所定の期間は、橋梁OB1の傾斜角を管理装置200に送信する時間間隔を示す一定の時間(期間)である。制御部140は、所定の期間に達した場合(ステップS104:YES)に、処理をステップS105に進める。また、制御部140は、所定の期間に達していない場合(ステップS104:NO)に、処理をステップS101に戻す。
ステップS105において、制御部140は、検出した傾斜角を管理装置200に送信する。すなわち、制御部140は、取得した橋梁OB1の傾斜角を、無線通信部130を介して管理装置200に送信する。このように、モニタリング装置100は、橋梁OB1の傾斜角が、規格値以下である場合に、一定時間(所定の期間)ごとに、橋梁OB1の傾斜角を管理装置200に送信する。ステップS105の処理後に、制御部140は、処理をステップS101に戻す。
また、ステップS106において、制御部140は、検出した傾斜角及び異常アラームを管理装置200に送信する。すなわち、制御部140は、取得した橋梁OB1の傾斜角と、異常アラームとを、無線通信部130を介して管理装置200に送信する。このように、モニタリング装置100は、橋梁OB1の傾斜角が、規格値を超える場合に、即座に、橋梁OB1の異常を示す異常アラーム(警報)と、橋梁OB1の傾斜角とを管理装置200に送信する。
次に、制御部140は、所定の期間に達したか否かを判定する(ステップS107)。制御部140は、所定の期間に達していない場合(ステップS107:NO)に、処理をステップS107に戻し、所定の期間に達するまでモニタリング装置100を待機させる。また、制御部140は、所定の期間に達した場合(ステップS107:YES)に、処理をステップS101に戻す。
なお、管理装置200の管理制御部240は、無線通信部210を介して、モニタリング装置100から橋梁OB1の傾斜角を取得し、取得した橋梁OB1の傾斜角をデータ記憶部230に記憶させる。また、管理制御部240は、モニタリング装置100から異常アラーム(警報)を受信した場合に、例えば、警報出力部220に異常アラームに応じた警報を出力する。
以上説明したように、本実施形態によるモニタリング装置100(傾斜監視装置)は、橋梁OB1(構造物)の傾斜情報(例えば、傾斜角)を検出する傾斜センサ110と、傾斜センサ110によって検出された橋梁OB1の傾斜情報(例えば、傾斜角)を取得し、取得した橋梁OB1の傾斜情報(例えば、傾斜角)を管理装置200に送信する制御を行う制御部140とを備えている。傾斜センサ110は、圧力センサ10と、傾斜情報検出部40とを備えている。圧力センサ10は、橋梁OB1に対して相対的に移動可能に配置され、流体の圧力を検出する。そして、傾斜情報検出部40は、圧力センサ10の出力と、圧力センサ10の移動情報とに基づいて、橋梁OB1の傾斜情報を検出する。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100は、圧力センサ10を用いて傾斜情報(例えば、傾斜角)を検出するため、加速度の影響を受けることがない。例えば、風などによる橋梁OB1(構造物)の揺れが発生した場合でも、傾斜センサ110は、揺れによる慣性力の影響を受けることがない。よって、本実施形態によるモニタリング装置100は、慣性力の影響を受けることなく橋梁OB1の傾斜情報(例えば、傾斜角)を正確に検出することができる。また、本実施形態によるモニタリング装置100は、橋梁OB1の異常を早期に発見することができる。
なお、本実施形態による傾斜センサ110は、圧力センサ10を移動させて傾斜情報を検出し、少なくとも1つの圧力センサ10により傾斜角を検出できるため、例えば、複数の圧力センサ10間のバラツキにより、傾斜角の検出精度が低下することがない。よって、本実施形態によるモニタリング装置100は、橋梁OB1の傾斜角の検出精度を向上させることができる。
ところで、傾斜角の検出に、加速度センサ又はジャイロセンサ(角速度センサ)を使用した場合、傾斜角の検出には、積分処理が必要となり、積分処理により誤差が蓄積され、傾斜角の検出精度が低下する傾向にある。また、加速度センサ又はジャイロセンサ(角速度センサ)を使用した場合、傾斜角を検出する処理が複雑になり、応答速度が低下する傾向がある。
これに対して、本実施形態による傾斜センサ110では、圧力センサ10を使用しているため、上述したような積分処理により誤差の蓄積がなく、傾斜角の検出精度を向上させることができる。また、本実施形態による傾斜センサ110は、上述した式(1)を利用して、簡易な演算処理により、傾斜角を検出することができる。よって、本実施形態によるモニタリング装置100は、橋梁OB1の傾斜角の検出精度を向上させることができるとともに、応答処理を速めることができるため、リアルタイムにより傾斜角の変化を検出することができる。
また、本実施形態では、傾斜センサ110は、橋梁OB1に対して、圧力センサ10を所定の移動経路で移動させる移動機構20を備えている。傾斜情報検出部40は、移動機構20によって所定の移動経路を移動された圧力センサ10の移動情報と、圧力センサ10の出力とに基づいて、橋梁OB1の傾斜角を検出する。
これにより、圧力センサ10が、所定の移動経路を移動するため、本実施形態による傾斜センサ110は、位置情報(例えば、回転位置情報)を検出することで、容易に圧力センサ10の移動距離を算出することが可能になる。すなわち、傾斜センサ110は、移動情報の算出を簡略化することができる。よって、本実施形態によるモニタリング装置100は、橋梁OB1の傾斜角の検出処理を簡略化させることができる。
また、本実施形態では、移動機構20は、圧力センサ10が配置される回転板21(回転体)を備え、回転板21を回転させることよって圧力センサ10を円状に移動させる。
これにより、傾斜センサ110は、正弦波状の周期的な出力信号を圧力センサ10から容易に得ることができるため、例えば、同期検波などの簡易な検出手法を利用することができる。また、傾斜センサ110は、圧力センサ10の回転半径Rsから圧力センサ10の移動距離を容易に算出することできる。よって、本実施形態によるモニタリング装置100は、橋梁OB1の傾斜角の検出処理を簡略化することができるため、橋梁OB1の傾斜角の検出処理において応答処理を速めることができる。
また、本実施形態では、傾斜情報検出部40は、所定の移動経路を移動されて圧力センサ10から出力される周期的な出力信号と、移動情報に基づく参照信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、橋梁OB1の傾斜角を検出する。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100は、同期検波を利用するため、橋梁OB1の傾斜角の検出処理を簡略化することができる。
また、本実施形態では、制御部140は、傾斜センサ110によって検出された傾斜情報に基づいて、橋梁OB1の異常を示す警報(異常アラーム)を管理装置200に送信する制御を行う。例えば、制御部140は、橋梁OB1の傾斜角(傾斜情報が示す検出値)が、所定の範囲から外れる場合に、橋梁OB1の異常を示す警報(異常アラーム)を管理装置200に送信する制御を行う。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100は、橋梁OB1の異常を適切に検出するとともに、橋梁OB1の異常を管理装置200に通知することができる。
また、本実施形態では、制御部140は、定期的に傾斜センサ110に橋梁OB1の傾斜角を検出させる。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100は、定期的に橋梁OB1の傾斜角を検出するので、橋梁OB1を監視して橋梁OB1の異常を適切に検出することができる。
また、本実施形態によるモニタリングシステム1(傾斜監視システム)は、上述したモニタリング装置100と、モニタリング装置100から取得した橋梁OB1の傾斜角を、データ記憶部230に記憶させる管理装置200とを備えている。
これにより、本実施形態によるモニタリングシステム1は、上述したモニタリング装置100と同様の効果を奏する。すなわち、本実施形態によるモニタリングシステム1は、慣性力の影響を受けることなく橋梁OB1の傾斜角を正確に検出することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態によるモニタリングシステム1について、図面を参照して説明する。第2の実施形態では、基本的な処理は、第1の実施形態と同様であるが、橋梁OB1の傾斜角を検出する制御が一部異なる変形例である。
本実施形態では、橋梁OB1の傾斜角を検出するタイミングが一部異なる点と、橋梁OB1の傾斜角を検出していない期間を低消費電力モードにする点とが第1の実施形態と異なる。
なお、本実施形態によるモニタリングシステム1の構成は、制御部140の一部の処理を除いて図2に示す第1の実施形態と同様である。
本実施形態における制御部140は、傾斜センサ110から橋梁OB1の傾斜角を取得した後に、傾斜センサ110を低消費電力モードに移行させるとともに、傾斜センサ110に橋梁OB1の傾斜角を検出させる前に、低消費電力モードを解除させる。制御部140は、例えば、電源部34を制御して傾斜センサ110の圧力センサ10を除く各部への電源電圧の供給を停止させる。ここで、低消費電力モードは、例えば、傾斜センサ110の圧力センサ10を除く各部への電源電圧の供給が停止され、傾斜センサ110の動作を停止した状態である。また、制御部140は、傾斜センサ110に橋梁OB1の傾斜角を検出させる前に、例えば、電源部34を制御して、傾斜センサ110の各部へ電源電圧を供給させて、回転板21を回転させる。
また、制御部140は、圧力センサ10によって異常な振動を検出した場合に、傾斜センサ110に橋梁OB1の傾斜角を検出させる。すなわち、制御部140は、低消費電力モードになっている傾斜センサ110の圧力センサ10の出力信号を取得し、出力信号の変化(変動)を監視する。制御部140は、出力信号に所定の値以上の変動が出力された場合に、異常な振動があると判定して、傾斜センサ110の低消費電力モードを解除し、橋梁OB1の傾斜角を検出させる。
次に、図9を参照して、本実施形態によるモニタリング装置100の動作について説明する。
図9は、本実施形態によるモニタリング装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
図9において、モニタリング装置100の制御部140は、まず、傾斜センサ110の圧力センサ10以外、及び無線通信部130を低消費電力モードにする(ステップS201)。制御部140は、例えば、電源部34を制御して、傾斜センサ110の圧力センサ10以外の各部への電源電圧の供給が停止させる。また、制御部140は、例えば、電源部120を制御して、無線通信部130への電源電圧の供給を停止させる。なお、無線通信部130が、内部クロックを停止する又は内部の電源供給を停止するなどの低消費電力モードを備えている場合には、制御部140は、無線通信部130に電源電圧を供給したままで、低消費電力モードにさせる制御を行ってもよい。
次に、制御部140は、所定の期間が経過したが否かを判定する(ステップS202)。制御部140は、所定の期間が経過した場合(ステップS202:YES)に、処理をステップS204に進める。また、制御部140は、所定の期間が経過していない場合(ステップS202:NO)に、処理をステップS203に進める。
ステップS203において、制御部140は、異常振動を検出したか否かを判定する。制御部140は、回転板21が停止した状態における圧力センサ10の出力信号に、所定の値上の変動が出力された場合に、異常振動を検出したと判定する。制御部140は、異常振動を検出した(所定の値以上の変動が出力された)場合(ステップS203:YES)に、処理をステップS204に進める。また、制御部140は、異常振動を検出していない(所定の値上の変動が出力されていない)場合(ステップS203:NO)に、処理をステップS202に戻す。
ステップS204において、制御部140は、傾斜センサ110の低消費電力モードを解除する。すなわち、制御部140は、例えば、電源部34を制御して、傾斜センサ110の各部へ電源電圧を供給させて、傾斜センサ110に傾斜角の検出を開始させる。
続くステップS205からステップS207までの処理は、上述した図8に示すステップS101からステップS103までの処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS207において、制御部140は、傾斜角が規格値以下である場合(ステップS207:YES)に、処理をステップS208に進め、傾斜角が規格値を超える場合(ステップS207:NO)に、処理をステップS209に進める。
ステップS208において、制御部140は、無線通信部130の低消費電力モードを解除して、検出した傾斜角を管理装置200に送信する。ステップS208の処理後に、制御部140は、処理をステップS201に戻す。
ステップS209において、制御部140は、無線通信部130の低消費電力モードを解除して、検出した傾斜角及び異常アラームを管理装置200に送信する。
次に、制御部140は、所定の期間に達したか否かを判定する(ステップS210)。制御部140は、所定の期間に達していない場合(ステップS210:NO)に、処理をステップS210に戻し、所定の期間に達するまでモニタリング装置100を待機させる。また、制御部140は、所定の期間に達した場合(ステップS210:YES)に、処理をステップS205に戻す。
以上説明したように、本実施形態において、制御部140は、圧力センサ10によって異常な振動を検出した場合に、傾斜センサ110に傾斜情報を検出させる。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100は、例えば、地震や強風などにより橋梁OB1に異常な振動(揺れ)が発生した場合に、橋梁OB1の異常をより迅速に検出することが可能になる。
また、本実施形態では、制御部140は、傾斜センサ110から橋梁OB1の傾斜角を取得した後に、傾斜センサ110を低消費電力モードに移行させるとともに、傾斜センサ110に橋梁OB1の傾斜角を検出させる前に、低消費電力モードを解除させる。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100及びモニタリングシステム1は、橋梁OB1の傾斜角を検出しない大部分の期間を、傾斜センサ110を低消費電力モードにするため、モニタリング装置100の平均消費電力を低減することができる。また、本実施形態によるモニタリング装置100は、例えば、太陽電池などの発電による自立電源駆動を適用し易くなる。
なお、上述した図9に示すフローチャートでは、ステップS201において、制御部140が、傾斜センサ110の圧力センサ10以外、及び無線通信部130を低消費電力モードにする例を説明したが、制御部140を自ら低消費電力モードにするようにしてもよい。すなわち、制御部140は、圧力センサ10以外、及び無線通信部130を低消費電力モードにした後に、自らのクロックの停止や低周波数のクロックに切り替えるなどの低消費電力モードにさせるようにしてもよい。また、この場合、タイマなどにより所定の期間が検出された、又は、異常振動を検出した場合に、制御部140は、自らの低消費電力モードを解除するとともに、傾斜センサ110の低消費電力モードを解除する。
また、上述した図9に示すフローチャートにおいて、制御部140は、ステップS203の処理を実行しないようにして、傾斜センサ110を定期的な間欠駆動をさせるようにしてもよい。この場合、制御部140は、低消費電力モードにおいて、傾斜センサ110の電源遮断を行うことが可能になり、モニタリング装置100は、さらに低消費電力化が可能になる。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態によるモニタリングシステム1aについて、図面を参照して説明する。
図10は、第3の実施形態によるモニタリングシステム1aの一例を示す機能ブロック図である。
図10に示すように、モニタリングシステム1aは、モニタリング装置100aと、管理装置200とを備えている。また、モニタリング装置100aは、傾斜センサ110aと、電源部120と、無線通信部130と、制御部140とを備えている。
なお、この図において、図2に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、傾斜センサ110aが、X軸方向の傾斜角θxと、Y軸方向の傾斜角θyとの2軸方向(2次元方向)の傾斜角を検出する点が第1の実施形態と異なる。
傾斜センサ110aは、圧力センサ10が出力する周期的な出力信号と、第1の同期クロック信号(第1の参照信号)とに基づいて同期検波を実行するとともに、同一の周期的な出力信号と、第2の同期クロック信号(第2の参照信号)とに基づいて同期検波を実行する。傾斜センサ110aは、この2つの同期検波の実行結果に基づいて、傾斜角θxと、傾斜角θyとを検出する。なお、第1の同期クロック信号は、第1の実施形態と同様に、X軸方向の傾斜を同期検波するように生成したクロック信号である。また、第2の同期クロック信号は、第1の同期クロック信号と位相が90度ずれたクロック信号である。
図11は、本実施形態による傾斜センサ110aの一例を示すブロック図である。
図11に示すように、傾斜センサ110aは、圧力センサ10と、移動機構20と、磁石31と、回転検出部32と、同期クロック信号生成部33aと、電源部34と、スリップリング35と、傾斜情報検出部40aとを備えている。
なお、この図において、図3に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態において、同期クロック信号生成部33aは、X軸方向の傾斜を同期検波するように、第1の同期クロック信号を生成するとともに、第1の同期クロック信号と90度位相のずれた第2の同期クロック信号を生成する。
傾斜情報検出部40aは、同期検波部41aと、傾斜角生成部42aとを備えている。
同期検波部41aは、圧力センサ10の出力信号と、第1の同期クロック信号とに基づいて同期検波を実行するとともに、圧力センサ10の出力信号と、第2の同期クロック信号とに基づいて同期検波を実行する。
傾斜角生成部42aは、同期検波部41aが実行した2つの同期検波の実行結果に基づいて、傾斜角θx及び傾斜角θyを生成する。例えば、傾斜角生成部42aは、第1の同期クロック信号に基づく同期検波の実行結果に基づいて、X軸方向の傾斜角θx(第1の方向の傾斜情報)を検出するとともに、第2の同期クロック信号に基づく同期検波の実行結果に基づいて、Y軸方向の傾斜角θy(第2の方向の傾斜情報)を検出する。
傾斜角生成部42aは、例えば、上述した式(1)を利用して、X軸方向の傾斜角θxと、Y軸方向の傾斜角θyとをそれぞれ算出する。
以上説明したように、本実施形態によるモニタリング装置100aでは、橋梁OB1の傾斜角には、X軸方向の傾斜角θx(第1の方向の傾斜情報)と、X軸方向に直交するY軸方向の傾斜角θy(第2の方向の傾斜情報)とが含まれる。傾斜情報検出部40aは、圧力センサ10の周期的な出力信号と、移動情報に基づく第1の同期クロック信号(第1の参照信号)とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、X軸方向の傾斜角θxを検出する。また、傾斜情報検出部40aは、圧力センサ10の周期的な出力信号と、移動情報に基づく第2の同期クロック信号(第2の参照信号)とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、Y軸方向の傾斜角θyを検出する。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100a及びモニタリングシステム1aは、簡易な手法により、2軸方向の傾斜角を正確に検出することができ、橋梁OB1の異常をさらに早期に発見することができる。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態によるモニタリングシステム1bについて、図面を参照して説明する。
図12は、第4の実施形態によるモニタリングシステム1bの一例を示す機能ブロック図である。
図12に示すように、モニタリングシステム1bは、モニタリング装置100bと、管理装置200とを備えている。また、モニタリング装置100bは、傾斜センサ110bと、電源部120と、無線通信部130と、制御部140aと、温度センサ150と、絶対圧センサ160と、補正情報記憶部170とを備えている。
なお、この図において、図2に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、温度センサ150が検出する温度情報と、絶対圧センサ160が検出する大気圧情報とに基づいて、傾斜角を補正する点が第1の実施形態と異なる。
温度センサ150は、傾斜センサ110bの周辺の気温を検出する。
絶対圧センサ160は、傾斜センサ110bの周辺の大気圧を検出する。
補正情報記憶部170は、例えば、温度情報と温度補正情報とを対応付けた温度補正テーブルと、大気圧情報と大気圧補正情報とを対応付けた大気圧補正テーブルとを記憶する。ここで、温度補正情報、及び大気圧補正情報は、例えば、傾斜センサ110bにおける圧力センサ10の出力、又は同期検波の実行結果を補正する、補正係数及びオフセット値である。
制御部140aの基本的な機能は、第1の実施形態の制御部140と同様であるが、傾斜角の補正に関する処理が追加になっている。制御部140aは、例えば、温度センサ150が検出した温度情報を取得し、当該温度情報に対応する温度補正情報を補正情報記憶部170から取得する。また、制御部140aは、絶対圧センサ160が検出した大気圧情報を取得し、当該大気圧情報に対応する大気圧補正情報を補正情報記憶部170から取得する。制御部140aは、補正情報記憶部170から取得した温度補正情報及び大気圧補正情報を傾斜センサ110bに出力して、傾斜角を傾斜センサ110bに補正させる。
傾斜センサ110bは、圧力センサ10が出力する周期的な出力信号と、同期クロック信号とに基づいて同期検波を実行することで、橋梁OB1の傾斜角を検出する。なお、傾斜センサ110bは、制御部140aから取得した補正情報(温度補正情報及び大気圧補正情報)に基づいて、橋梁OB1の傾斜角を補正する。
図13は、本実施形態による傾斜センサ110bの一例を示すブロック図である。
図13に示すように、傾斜センサ110bは、圧力センサ10と、移動機構20と、磁石31と、回転検出部32と、同期クロック信号生成部33と、電源部34と、スリップリング35と、傾斜情報検出部40bとを備えている。また、傾斜情報検出部40bは、同期検波部41と、傾斜角生成部42と、温度補正部43と、大気圧補正部44とを備えている。
なお、図13において、図3に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
温度補正部43は、温度センサ150が検出した温度情報に基づいて、傾斜角を補正する。具体的に、温度補正部43は、例えば、制御部140aから取得した温度補正情報に基づいて、同期検波部41の実行結果(図6の直流電圧V1)を補正することにより、傾斜角を補正する。ここで、温度補正情報は、例えば、補正係数と、オフセット値とであり、温度補正部43は、直流電圧V1に補正係数を乗算し、さらにオフセット値を加算して補正する。
大気圧補正部44は、絶対圧センサ160が検出した大気圧情報に基づいて、傾斜角を補正する。具体的に、大気圧補正部44は、例えば、制御部140aから取得した大気圧補正情報に基づいて、同期検波部41の実行結果(図6の直流電圧V1)を補正することにより、傾斜角を補正する。ここで、大気圧補正情報は、例えば、補正係数と、オフセット値とであり、大気圧補正部44は、直流電圧V1に補正係数を乗算し、さらにオフセット値を加算して補正する。
傾斜角生成部42は、温度補正部43及び大気圧補正部44によって補正された同期検波の実行結果に基づいて、傾斜角を生成する。
なお、温度補正部43による補正と、大気圧補正部44による補正とは、どちらを先に実行してもよい。また、制御部140aの指示に基づいて、温度補正部43による補正と、大気圧補正部44による補正とのうちの一方の補正を実行するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によるモニタリング装置100bは、温度を検出する温度センサ150と、温度センサ150が検出した温度に基づいて、傾斜情報(例えば、傾斜角)を補正する温度補正部43とを備えている。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100b及びモニタリングシステム1bは、温度変化に応じて、橋梁OB1の傾斜角をさらに正確に検出することが可能になる。
また、本実施形態によるモニタリング装置100bは、大気圧を検出する絶対圧センサ160と、絶対圧センサ160が検出した大気圧に基づいて、傾斜情報(例えば、傾斜角)を補正する大気圧補正部44とを備えている。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100b及びモニタリングシステム1bは、大気圧変化(例えば、天候の変化、場所の高度の変化など)に応じて、橋梁OB1の傾斜角をさらに正確に検出することが可能になる。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態によるモニタリングシステム1cについて、図面を参照して説明する。
図14は、第5の実施形態によるモニタリングシステム1cの一例を示す機能ブロック図である。
図14に示すように、モニタリングシステム1cは、モニタリング装置100bと、管理装置200とを備えている。また、モニタリング装置100bは、傾斜センサ110cと、電源部120と、無線通信部130と、制御部140とを備えている。
なお、この図において、図2に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、図14に示すように、傾斜センサ110cの移動機構20aが、モータ23の代わりに、風力によって回転板21を回転させる風力回転機構23aを備えている点が、第1の実施形態と異なる。
図15は、本実施形態による傾斜センサ110cの一例を示すブロック図である。
図15に示すように、傾斜センサ110cは、圧力センサ10と、移動機構20aと、磁石31と、回転検出部32と、同期クロック信号生成部33と、電源部34と、スリップリング35と、傾斜情報検出部40とを備えている。
なお、図15において、図3に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
移動機構20aは、風力(自然エネルギーの一例)によって、回転板21を回転させることよって圧力センサ10を円状に移動させる。また、移動機構20aは、回転板21と、風力回転機構23aとを備えている。
風力回転機構23a(駆動部の一例)は、自然エネルギーに基づいて、圧力センサ10を所定の移動経路(例えば、円状)で移動させる。風力回転機構23aは、例えば、風車であり、風力によって得られるエネルギーに基づいて、圧力センサ10を所定の移動経路(例えば、円状)で移動させる。風力回転機構23aは、例えば、回転板21の駆動を構造物由来の現象で行う。ここで、構造物由来の現象とは、例えば、構造物に吹き付ける自然の風や風力回転機構23aの付近を車等が通ることによる風を利用して、回転板21を回転させる。
このように、移動機構20aは、自然エネルギーに基づいて、圧力センサ10を所定の移動経路で移動させる風力回転機構23a(駆動部)を備える。本実施形態による傾斜センサ110cは、風力回転機構23aが風力により、回転板21を回転させて、橋梁OB1の傾斜角を検出する。
以上説明したように、本実施形態によるモニタリング装置100cでは、移動機構20aは、自然エネルギーに基づいて、圧力センサ10を所定の移動経路で移動させる風力回転機構23a(駆動部)を備えている。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100c及びモニタリングシステム1cは、例えば、風力などの自然エネルギーに基づいて、圧力センサ10を移動させるため、橋梁OB1の傾斜角を検出するための消費電力を低減することができる。そのため、本実施形態によるモニタリング装置100cは、低消費電力化を実現するとともに、慣性力の影響を受けることなく橋梁OB1の傾斜情報(例えば、傾斜角)を正確に検出することができる。
また、本実施形態では、風力回転機構23a(駆動部)は、風力によって得られるエネルギーに基づいて、圧力センサ10を所定の移動経路で移動させる。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100c及びモニタリングシステム1cは、風力により、圧力センサ10を移動させるため、橋梁OB1の傾斜角を検出するための消費電力を低減することができる。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態によるモニタリングシステム1dについて、図面を参照して説明する。
図16は、第6の実施形態によるモニタリングシステム1dの一例を示す機能ブロック図である。
図16に示すように、モニタリングシステム1dは、モニタリング装置100dと、管理装置200とを備えている。また、モニタリング装置100dは、傾斜センサ110cと、自立電源部120aと、無線通信部130と、制御部140とを備えている。
なお、この図において、図14に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、図16に示すように、モニタリング装置100dが、電源部120の代わりに、自立電源部120aを備えている点が、第5の実施形態と異なる。
自立電源部120aは、自然エネルギーに基づいて発電を行い、モニタリング装置100dに電源電圧(電源電力)を供給する。自立電源部120aは、例えば、発電部121と、蓄電部122とを備えている。
発電部121は、例えば、太陽電池や風力発電機であり、太陽光や風力などの自然エネルギーに基づいて発電する。
蓄電部122は、例えば、発電部121が発電した電力を蓄電する二次電池である。蓄電部122は、蓄電した電力を電源電力として、モニタリング装置100dの各部に供給する。
以上説明したように、本実施形態によるモニタリング装置100dは、自然エネルギーに基づいて、モニタリング装置100dの各部に電源電力を供給する自立電源部120aを備えている。
これにより、本実施形態によるモニタリング装置100dは、外部から電源を供給してもらう必要がなく、電源の供給のない構造物に対しても適用することができる。また、本実施形態によるモニタリング装置100d及びモニタリングシステム1dは、自然エネルギーを利用して動作するので、省エネルギー化を図ることができる。また、本実施形態によるモニタリング装置100d及びモニタリングシステム1dは、電池交換の必要もないため、メンテナンスの負荷やコストを削減することができる。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態によるモニタリングシステム1eについて、図面を参照して説明する。
図17は、第7の実施形態によるモニタリングシステム1eの一例を示す図である。
図17に示すように、モニタリングシステム1eは、モニタリング装置100−1〜100−5と、管理装置200とを備えている。
なお、モニタリング装置100−1〜100−5は、上述したモニタリング装置100と同一の構成であり、本実施形態において、モニタリングシステム1eが備える任意のモニタリング装置を示す場合、又は特に区別しない場合には、モニタリング装置100として説明する。
モニタリング装置100−1〜100−5のそれぞれは、例えば、橋梁OB1の傾斜を管理する必要のある箇所に配置されている。
管理装置200は、モニタリング装置100−1〜100−5のそれぞれが検出した橋梁OB1の各箇所の傾斜角を受信し、受信した橋梁OB1の各箇所の傾斜角をデータ記憶部230に記憶させる。すなわち、管理装置200の管理制御部240は、各モニタリング装置100から無線通信部210を介して、橋梁OB1の各箇所の傾斜角を取得する。なお、モニタリングシステム1eにおいて、各モニタリング装置100には、モニタリング装置100を識別する識別情報が付与されており、管理制御部240は、識別情報とともに、橋梁OB1の各箇所の傾斜角を各モニタリング装置100から取得する。管理制御部240は、例えば、取得した橋梁OB1の各箇所の傾斜角と、識別情報とを対応付けてデータ記憶部230に記憶させる。
また、管理制御部240は、無線通信部210を介して、異常アラームを受信した場合に、識別情報に対応する橋梁OB1の箇所(モニタリング装置100が配置されている箇所)に対応する警報を警報出力部220に出力させる。管理制御部240は、例えば、橋梁OB1の異常箇所を示す情報とともに、メッセージを出力したり、橋梁OB1の異常箇所を示す警告灯を点灯させたりしてもよい。
また、管理制御部240は、データ記憶部230が記憶する橋梁OB1の各箇所の傾斜角に基づいて、橋梁OB1の異常を判定してもよい。管理制御部240は、橋梁OB1の各箇所の傾斜角に基づいて、例えば、各傾斜角は基準値に達していないが、各箇所の傾斜角が異なっており、橋梁OB1に歪が生じている等の異常を判定してもよい。
以上説明したように、本実施形態によるモニタリングシステム1eは、複数のモニタリング装置100を備えている。
これにより、モニタリングシステム1eは、橋梁OB1(構造物)の各箇所の傾斜を把握することが可能になり、例えば、橋梁OB1の全体が一様に傾いているのか、もしくは場所(箇所)ごとで傾きが違っておりどこかに歪が生じているのか、等を判定することが可能になる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、傾斜センサは、上述した形態に限定されるものではなく、傾斜センサ110(110a、110b)の代わりに、下記の第1の変形例から第3の変形例を適用してもよい。
<第1の変形例>
図18は、第1の変形例の傾斜センサ110dを示すブロック図である。
図18に示すように、傾斜センサ110dは、圧力センサ(11、12)と、移動機構20と、磁石31と、回転検出部32と、同期クロック信号生成部33と、電源部34と、スリップリング35と、傾斜情報検出部40cとを備えている。また、傾斜情報検出部40cは、同期検波部41bと、傾斜角生成部42aとを備えている。
なお、図18において、図3及び図11に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。また、圧力センサ(11、12)は、上述した圧力センサ10と同一の構成であり、傾斜センサ110dが備える任意の圧力センサを示す場合、又は特に区別しない場合には、圧力センサ10として説明する。
第1の変形例の傾斜センサ110dは、複数の圧力センサ10を備え場合の一例である。傾斜センサ110dは、例えば、2つの圧力センサ10を備えている。
圧力センサ11(第1の圧力センサ)と圧力センサ12(第2の圧力センサ)とは、回転板21上で回転軸C1における回転角が互いに90度ずれるように、回転板21上に配置されている。これにより、圧力センサ11と圧力センサ12とは、回転板21の回転により、位相が90度ずれた正弦波状の出力信号を出力する。
同期検波部41bは、圧力センサ11の出力信号と、同期クロック信号生成部33が出力する同期クロック信号とにより同期検波を実行する。また、同期検波部41bは、圧力センサ12の出力信号と、同期クロック信号生成部33が出力する同期クロック信号とにより同期検波を実行する。
傾斜角生成部42aは、同期検波部41bによる2つの同期検波の実行結果に対して、第3の実施形態と同様の処理を実行することで、傾斜角θx及び傾斜角θyを生成する。
<第2の変形例>
図19は、第2の変形例の傾斜センサ110eを示すブロック図である。
図19に示すように、傾斜センサ110eは、圧力センサ10と、移動機構20bと、磁石31と、位置検出部32aと、同期クロック信号生成部33と、電源部34と、フレキシブル基板35aと、傾斜情報検出部40とを備えている。
なお、図21において、図3に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2の変形例では、圧力センサ10の移動を、円状の移動の代わりに、直線状に往復移動させる直線移動にした場合の一例について説明する。
移動機構20bは、圧力センサ10が配置され、直線状に移動可能な移動板25(直線移動体)を備え、移動板25を直線状に移動させることによって圧力センサ10を直線移動させる。すなわち、移動機構20bは、圧力センサ10を直線状に往復移動させる直線移動を可能にする。また、移動機構20bは、例えば、リニアトラッキング機構50と、モータ制御部22と、モータ23とを備えている。
リニアトラッキング機構50は、回転板21と、クランクシャフト24と、移動板25と、レール26とを備え、回転板21の回転運動を、移動板25の直線移動(例えば、X軸方向の直線移動)に変換する。
クランクシャフト24は、回転板21の回転運動を、移動板25に伝達し、直線移動(例えば、X軸方向(水平時)の直線移動)に変換する。
移動板25(直線移動体の一例)は、圧力センサ10及び磁石31が配置され、モータ23によって、回転板21が回転されることによって、クランクシャフト24を介して、水平時にレール26上をX軸方向に直線状に移動する。
モータ制御部22は、回転板21を所定の回転速度で回転させて、圧力センサ10を上述した直線移動させるように制御する。
位置検出部32a(移動情報検出部の一例)は、圧力センサ10の移動情報を検出する。位置検出部32aは、例えば、ホール素子などの磁気検出素子であり、移動板25に配置された磁石31が接近することにより、移動板25の基準位置を検出し、検出信号を同期クロック信号生成部33に出力する。
傾斜情報検出部40は、同期検波部41による同期検波の実行結果と、上述した式(1)を利用して傾斜角θを生成する。
以上のように、第2の変形例では、移動機構20bは、圧力センサ10が配置され、直線状に移動可能な移動板25(直線移動体)を備え、移動板25を直線状に移動させることによって圧力センサ10を直線移動させる。
これにより、傾斜センサ110eは、第1の実施形態の傾斜センサ110と同様に、傾斜情報の検出精度を向上させることができる。
<第3の変形例>
図20は、第3の変形例の傾斜センサ110fを示すブロック図である。
図20に示すように、傾斜センサ110fは、圧力センサ10と、移動機構20bと、磁石31と、位置検出部(32a−1、32a−2)と電源部34と、フレキシブル基板35aと、傾斜情報検出部40dとを備えている。
なお、図20において、図19に示す構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3の変形例では、圧力センサ10の周期的な出力信号に基づく同期検波の代わりに、直線移動した2箇所における圧力センサ10の出力に基づいて傾斜情報を検出する場合の一例について説明する。
位置検出部(32a−1、32a−2)は、位置検出部32aと同一の構成であり、移動板25に配置された磁石31が接近することにより、移動板25の移動位置を検出し、検出信号を傾斜情報検出部40dに出力する。第3の変形例において、位置検出部(32a−1、32a−2)は、傾斜センサ110fが備える任意の位置検出部を示す場合、又は特に区別しない場合には、位置検出部32aとして説明する。
位置検出部32a−1は、例えば、圧力センサ10が第1の位置に移動したことを検出し、第1の位置において検出信号を傾斜情報検出部40dに出力する。また、位置検出部32a−2は、例えば、圧力センサ10が第2の位置に移動したことを検出し、第2の位置において検出信号を傾斜情報検出部40dに出力する。なお、第1の位置と第2の位置とは、レール26と平行に移動する圧力センサ10の移動距離ΔDだけ離れているものとする。
傾斜情報検出部40dは、圧力センサ10の移動距離と、移動距離に対する圧力センサ10の出力値の変化とに基づいて、橋梁OB1(構造物)の傾斜情報を検出する。傾斜情報検出部40dは、例えば、上述した第1の位置と第2の位置との移動距離ΔDと、移動距離ΔDに対する圧力センサ10の出力値の変化とに基づいて、橋梁OB1のX軸方向の傾斜角を検出する。また、傾斜情報検出部40dは、傾斜角生成部42bを備えている。
傾斜角生成部42bは、位置検出部32a−1により検出信号が出力された第1の位置における圧力センサ10の出力値(電圧V1)を取得する。また、傾斜角生成部42bは、位置検出部32a−2により検出信号が出力された第2の位置における圧力センサ10の出力値(電圧V2)を取得する。傾斜角生成部42bは、第1の位置の出力値と、第2の位置の出力値との変化量ΔVo(=V2−V1)を算出する。そして、傾斜角生成部42bは、上述した式(1)を利用して、移動距離ΔDと、変化量ΔVoとに基づいて、傾斜角θを算出する。なお、第3の変形例では、式(1)において、移動距離(2×Rs)の代わりに、上述した移動距離ΔDを使用する。
このように、第3の変形例では、傾斜情報検出部40dは、圧力センサ10の移動距離(例えば、移動距離ΔD)と、移動距離に対する圧力センサ10の出力値の変化(例えば、変化量ΔVo)とに基づいて、橋梁OB1(構造物)の傾斜情報(例えば、傾斜角θ)を検出する。
これにより、第3の変形例による傾斜センサ110fは、上述した同期検波を使用する場合に比べて、簡易な構成により、傾斜情報を検出することができる。
なお、上記の各実施形態及び各変形例において、傾斜センサ110(110a〜110f)は、圧力センサ10を円状又は直線状に移動させる例を説明したが、円弧状にスイングさせて移動させるなど、他の移動運動であってもよい。
また、上記の各実施形態及び各変形例において、圧力センサ10は、差圧センサである例を説明したが、例えば、絶対圧センサなどの他の方式の圧力センサを用いてもよい。
また、上記の各実施形態において、モニタリング装置100(100a〜100d)が、橋梁OB1に配置される例を説明したが、これに限定されるものではなく、他の構造物に適用してもよい。例えば、モニタリング装置100(100a〜100d)は、ビル、競技場、劇場、映画館、道路、信号機等の道路付帯物、鉄塔などの構造物に配置されるようにしてもよい。
また、上記の各実施形態及び各変形例において、移動情報検出部(回転検出部32、位置検出部32a)として、ホール素子を用いる例を説明したが、ホール素子の代わりに、例えば、マイクロスイッチ、エンコーダ、光センサなどを用いてもよい。また、回転板21、又は移動板25が、ホール素子などの移動情報検出部を備え、回転板21、又は移動板25の移動経路上に磁石31を配置するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態及び第1の変形例において、圧力センサ10から出力された出力信号を傾斜情報検出部40(40a〜40c)に伝送する信号伝送手段として、スリップリング35を用いる例を説明したが、スリップリング35の代わりに、例えば、ロータリコネクタ、無線通信、フォトカプラなどによる光伝送などの他の手段を用いるようにしてもよい。また、圧力センサ10に電源電圧(電源電力)を供給する手段としては、スリップリング35の代わりに、ロータリコネクタ、ワイヤレス給電、回転板21に電池を備えるなどの手段を用いてもよい。
また、上記の第2の変形例及び第3の変形例においても、フレキシブル基板35aの代わりに、上述した電源電圧(電源電力)を供給する手段、及び信号伝送手段を用いるようにしてもよい。
また、上記の各実施形態は、単独で実施される例を説明したが、複数の実施形態の一部又は全部を組み合わせて実施してもよい。例えば、第7の実施形態によるモニタリングシステム1eは、モニタリング装置100の代わりに、モニタリング装置100a〜100dを適用してもよい。
また、上記の各実施形態において、傾斜情報検出部40(40a〜40c)は、同期検波を利用して、圧力センサ10の出力信号の変化量を検出する例を説明したが、これに限定されるものではない。傾斜情報検出部40(40a〜40c)は、例えば、整流回路やピークホールド回路を利用してもよいし、移動前後の差分により、圧力センサ10の出力信号の変化量を検出するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、管理装置200は、管理装置200内のデータ記憶部230に橋梁OB1の傾斜角を記憶させる例を説明したが、管理装置200の外部に設けられたクラウドサーバ(例えば、橋梁管理会社のクラウドサーバなど)に橋梁OB1の傾斜角を記憶させるようにしてもよい。すなわち、データ記憶部230は、管理装置200の外部に備えられるようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、警報出力部220は、管理装置200が設置されている場所で異常アラームを出力する例を説明したが、例えば、橋梁管理会社のサーバ装置などの外部装置に異常アラームを送信するようにしてもよい。
また、上記の各実施形態において、傾斜センサ110(110a〜110f)が傾斜情報検出部40(40a〜40d)を備える例を説明したが、モニタリング装置100(100a〜100d)が備える制御部140(140a)が、傾斜情報検出部40(40a〜40d)の機能を備えるようにしてもよい。
また、モニタリング装置100(100a、100c〜100d)は、2つの方向(2軸方向)の傾斜角を検出する場合には、直交する異なる方向の傾斜を検出するように配置された2つの傾斜センサ110(110b、110c、110e、110f)を備えるようにしてもよい。
また、上記の第4の実施形態において、傾斜センサ110bの外部に、温度センサ150、絶対圧センサ160、及び補正情報記憶部170を備える例を説明したが、傾斜センサ110bが、温度センサ150、絶対圧センサ160、及び補正情報記憶部170の一部又は全部を備えるようにしてもよい。また、傾斜センサ110bは、温度補正部43と、大気圧補正部44との両方を備える例を説明したが、いずれか一方を備えるようにしてもよい。また、温度補正部43及び大気圧補正部44は、同期検波部41の実行結果を補正する例を説明したが、圧力センサ10の出力信号を補正するようにしてもよい。また、温度補正部43及び大気圧補正部44は、補正係数及びオフセット値に基づいて補正する例を説明したが、これに限定されるものではなく、補正係数及びオフセット値のいずれか一方に基づいて補正してもよいし、他の手法により補正するようにしてもよい。
また、上記の第6の実施形態において、傾斜センサ110cは、風力回転機構23aにより、回転板21を回転させる例を説明したが、自立電源部120aから供給される電源電力により、回転板21を回転させるようにしてもよい。
また、傾斜センサ110cは、風力回転機構23aの代わりに、振動、揺れなどの他の自然エネルギーを利用して、圧力センサ10を移動させるようにしてもよい。
なお、上述したモニタリングシステム1(1a〜1e)が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述したモニタリングシステム1(1a〜1e)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述したモニタリングシステム1(1a〜1e)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後にモニタリングシステム1(1a〜1e)が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述したモニタリング装置100(100a〜100d)が備える機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
また、上述したモニタリング装置100(100a〜100d)が備える機能の一部又は全部を、コンパレータなどのディスクリート部品(例えば、単機能部品、単体素子など)を用いた簡易な回路として実現してもよい。
1、1a、1b、1c、1d、1e モニタリングシステム
10、11、12 圧力センサ
20、20a、20b 移動機構
21 回転板
22 モータ制御部
23 モータ
23a 風力回転機構
24 クランクシャフト
25 移動板
26 レール
31 磁石
32 回転検出部
32a、32a−1、32a−2 位置検出部
33、33a 同期クロック信号生成部
34、120 電源部
35 スリップリング
35a フレキシブル基板
40、40a、40b、40c、40d 傾斜情報検出部
41、41a、41b 同期検波部
42、42a、42b 傾斜角生成部
43 温度補正部
44 大気圧補正部
50 リニアトラッキング機構
100、100−1、100−2、100−3、100−4、100−5、100a、100b、100c、100d モニタリング装置
110、110a、110b、110c、110d、110e、110f 傾斜センサ
130、210 無線通信部
120a 自立電源部
121 発電部
122 蓄電部
140、140a 制御部
150 温度センサ
160 絶対圧センサ
170 補正情報記憶部
200 管理装置
220 警報出力部
230 データ記憶部
240 管理制御部
OB1 橋梁

Claims (14)

  1. 構造物の傾斜情報を検出する傾斜センサと、
    前記傾斜センサによって検出された前記傾斜情報を取得し、取得した前記傾斜情報を管理装置に送信する制御を行う制御部と
    を備え、
    前記傾斜センサは、
    前記構造物に対して相対的に移動可能に配置され、流体の圧力を検出する圧力センサと、
    前記圧力センサの出力と、前記圧力センサの移動情報とに基づいて、前記傾斜情報を検出する傾斜情報検出部と
    前記構造物に対して、前記圧力センサを所定の移動経路で移動させる移動機構と
    を備え
    前記傾斜情報検出部は、前記移動機構によって前記所定の移動経路を移動された前記圧力センサの移動情報と、前記圧力センサの出力とに基づいて、前記傾斜情報を検出し、
    前記移動機構は、前記圧力センサが配置される回転体を備え、前記回転体を回転させることよって前記圧力センサを円状に移動させる
    とを特徴とする傾斜監視装置。
  2. 前記移動機構は、自然エネルギーに基づいて、前記圧力センサを前記所定の移動経路で移動させる駆動部を備える
    ことを特徴とする請求項に記載の傾斜監視装置。
  3. 前記駆動部は、風力によって得られるエネルギーに基づいて、前記圧力センサを前記所定の移動経路で移動させる
    ことを特徴とする請求項に記載の傾斜監視装置。
  4. 前記傾斜情報検出部は、
    前記所定の移動経路を移動されて前記圧力センサから出力される周期的な出力信号と、前記移動情報に基づく参照信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、前記傾斜情報を検出する
    ことを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の傾斜監視装置。
  5. 前記傾斜情報には、第1の方向の傾斜情報と、前記第1の方向に直交する第2の方向の傾斜情報とが含まれ、
    前記傾斜情報検出部は、
    前記周期的な出力信号と、前記移動情報に基づく第1の参照信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、前記第1の方向の傾斜情報を検出するとともに、前記周期的な出力信号と、前記第1の参照信号と位相が90度ずれた第2の参照信号とに基づいて同期検波を実行し、当該同期検波の結果に基づいて、前記第2の方向の傾斜情報を検出する
    ことを特徴とする請求項に記載の傾斜監視装置。
  6. 前記制御部は、前記傾斜センサによって検出された傾斜情報に基づいて、前記構造物の異常を示す警報を前記管理装置に送信する制御を行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の傾斜監視装置。
  7. 前記制御部は、前記傾斜情報が示す検出値が、所定の範囲から外れる場合に、前記構造物の異常を示す警報を前記管理装置に送信する制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載の傾斜監視装置。
  8. 前記制御部は、定期的に前記傾斜センサに前記傾斜情報を検出させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の傾斜監視装置。
  9. 前記制御部は、前記圧力センサによって異常な振動を検出した場合に、前記傾斜センサに前記傾斜情報を検出させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の傾斜監視装置。
  10. 前記制御部は、前記傾斜センサから前記傾斜情報を取得した後に、前記傾斜センサを低消費電力モードに移行させるとともに、前記傾斜センサに前記傾斜情報を検出させる前に、前記低消費電力モードを解除させる
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の傾斜監視装置。
  11. 温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサが検出した前記温度に基づいて、前記傾斜情報を補正する温度補正部と
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の傾斜監視装置。
  12. 大気圧を検出する絶対圧センサと、
    前記絶対圧センサが検出した前記大気圧に基づいて、前記傾斜情報を補正する大気圧補正部と
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の傾斜監視装置。
  13. 請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の傾斜監視装置と、
    前記傾斜監視装置から取得した前記傾斜情報を、記憶部に記憶させる前記管理装置と
    を備えることを特徴とする傾斜監視システム。
  14. 前記傾斜監視装置を複数備えることを特徴とする請求項1に記載の傾斜監視システム。
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