JP6586657B2 - 蒸気噴射システム - Google Patents

蒸気噴射システム Download PDF

Info

Publication number
JP6586657B2
JP6586657B2 JP2014086718A JP2014086718A JP6586657B2 JP 6586657 B2 JP6586657 B2 JP 6586657B2 JP 2014086718 A JP2014086718 A JP 2014086718A JP 2014086718 A JP2014086718 A JP 2014086718A JP 6586657 B2 JP6586657 B2 JP 6586657B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection system
steam
steam injection
heater
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014086718A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015206290A (ja
Inventor
川口 淳一郎
淳一郎 川口
治 森
治 森
高行 山本
高行 山本
俊大 中条
俊大 中条
範純 元岡
範純 元岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Original Assignee
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Aerospace Exploration Agency JAXA filed Critical Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Priority to JP2014086718A priority Critical patent/JP6586657B2/ja
Priority to US15/304,037 priority patent/US20170036784A1/en
Priority to PCT/JP2015/061687 priority patent/WO2015159944A1/ja
Priority to EP15779629.3A priority patent/EP3133283B1/en
Publication of JP2015206290A publication Critical patent/JP2015206290A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6586657B2 publication Critical patent/JP6586657B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/40Arrangements or adaptations of propulsion systems
    • B64G1/403Solid propellant rocket engines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/24Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control
    • B64G1/26Guiding or controlling apparatus, e.g. for attitude control using jets
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/40Arrangements or adaptations of propulsion systems
    • B64G1/402Propellant tanks; Feeding propellants
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02KJET-PROPULSION PLANTS
    • F02K9/00Rocket-engine plants, i.e. plants carrying both fuel and oxidant therefor; Control thereof
    • F02K9/08Rocket-engine plants, i.e. plants carrying both fuel and oxidant therefor; Control thereof using solid propellants
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02KJET-PROPULSION PLANTS
    • F02K9/00Rocket-engine plants, i.e. plants carrying both fuel and oxidant therefor; Control thereof
    • F02K9/08Rocket-engine plants, i.e. plants carrying both fuel and oxidant therefor; Control thereof using solid propellants
    • F02K9/24Charging rocket engines with solid propellants; Methods or apparatus specially adapted for working solid propellant charges
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02KJET-PROPULSION PLANTS
    • F02K9/00Rocket-engine plants, i.e. plants carrying both fuel and oxidant therefor; Control thereof
    • F02K9/97Rocket nozzles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2220/00Application
    • F05D2220/80Application in supersonic vehicles excluding hypersonic vehicles or ram, scram or rocket propulsion
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2260/00Function
    • F05D2260/60Fluid transfer
    • F05D2260/607Preventing clogging or obstruction of flow paths by dirt, dust, or foreign particles

Description

この発明は、蒸気噴射システムに関するものであり、より詳細には昇華性固体の昇華により生じる蒸気を噴射する蒸気噴射システムに関する。
従来の衛星等の宇宙機のための推進システムの代表的なものとして、コールドガススラスタ、ホットガススラスタ、及びイオンエンジンがある。
コールドガススラスタとしては、例えば、下記非特許文献1の表17−4、17−5に記載されているようなものがある。この推進システムは、高圧の窒素ガスを利用するものであるため、耐圧性能の高いタンクや配管、圧力調整器などが必要となる。したがって、この推進システムを宇宙機に搭載することは、宇宙機の重量増加につながる。また、このシステムは、気体状態で燃料を搭載するものであるため、エネルギー密度が低く、噴射を継続するにつれてシステム内での圧力降下が発生し、このため推進システムによって得られる推力も徐々に減少していく。
ホットガススラスタとしては、例えば、下記非特許文献2に記載されているようなものがある。この推進システムは、燃焼器を必要とするものであるため、システム構成が複雑となり、重量も大きくなってしまう。また、このシステムは、燃料として主に有毒なヒドラジンを使用するものであるため、小型衛星のハンドリングの良さに適さない。
イオンエンジンとしては、例えば、下記非特許文献3に記載されているようなものがある。この推進システムでは、キセノンなどの希ガスをイオン化する必要があるため、電力消費量が非常に大きい。また、比推力は高いものの、ごく軽量の電荷を帯びた原子を超高速で噴射するシステムであるため、得られる推力は小さい。さらに、このような噴射システムを構成するには、複雑で重い機構が必要となる。
したがって、これら従来の宇宙機用推進システムを小型衛星の姿勢制御や軌道マヌーバに適用する場合には、搭載スペースや重量、システムの複雑さなどの問題点がある。
以上のような問題点が存在する推進システムと対比すると、小型衛星用の推進システムとしては、気液平衡スラスタが有望である。気液平衡スラスタは、燃料として用いる液体の蒸気圧を利用して蒸気部分のみを噴射することで推力を得るものである。このため、気畜器や燃焼器などが不要となり、システムの軽量化、簡素化を実現することができる等の利点がある。気液平衡の原理を利用する推進システムとして、例えば、下記特許文献1〜3に記載されているような、多孔質金属、フィルタ、ベーンを用いた気液平衡スラスタがある。
特開2009−214695号公報 特開2011−183841号公報 特開2011−183840号公報
Space Mission Analysis and Design, Space Technology Library, 1999年, pp692-693 Advanced Space Propulsion Systems, Springer, 2003年, Liquid Propulsion Systems, pp24-26 Advanced Space Propulsion Systems, Springer, 2003年,Ion Thruster, pp80-84
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載されている推進システムにおいては、微小重力下でガス状態の燃料だけを燃料タンクから抽出するために、多孔質金属、フィルタ、ベーンなどの、液体燃料を保持し、気液界面を制御するデバイスによって気液分離を行わなければならず、システムが複雑となり、重量も大きい。また、これらのデバイスを搭載しても、デバイスの制御能力を超えて長秒時に渡るガス噴射を行うと、気化していない液体燃料が噴出し、燃料効率の低下と衛星姿勢の不安定化をもたらすといった問題がある。
そこで、本発明は、小型・軽量で構造が簡単な蒸気噴射システムを提供することを目的の1つとする。
また、本発明は、蒸気となっていない燃料の噴出を防止し、連続噴射性能及び燃料効率の向上や衛星姿勢の安定化をもたらす蒸気噴射システムを提供することを目的の1つとする。
本発明の態様は、蒸気噴射システムであって、昇華性固体を収容し、前記昇華性固体の昇華により生じる蒸気を排出する蒸気排出口を備える容器と、前記蒸気を前記蒸気噴射システムの外部に噴射する開口を備える部材と、前記蒸気排出口と前記開口との間の蒸気流路と、前記蒸気流路に設けられ、前記昇華性固体の通過を阻止し、前記蒸気を通過させるためのフィルタと、を含む蒸気噴射システムを提供するものである。
ここで、「昇華性固体の通過を阻止する」とは、「昇華性固体の通過を完全に阻止する」ことのみを意味するものではなく、「昇華性固体の通過を少なくとも一定程度阻止する」ことを意味する。
前記蒸気流路の少なくとも一部は、第1の管状部材により構成することができる。
前記蒸気噴射システムは、前記容器内部を加熱するための第1のヒータを更に含むことができる。
前記蒸気噴射システムは、前記容器内部の圧力を測定する圧力センサ及び前記容器内部の温度を測定する第1の温度センサの少なくとも一方を更に含み、前記圧力センサ及び前記第1の温度センサの少なくとも一方からのデータに基づいて前記容器内部の圧力を制御可能とすることができる。
前記容器は、第2の管状部材から構成することができる。
前記部材は、ノズルとすることができる。
前記部材は、前記第1の管状部材とすることができる。
前記容器は第2の管状部材から構成され、前記第1の管状部材及び前記第2の管状部材は一体的に構成されているものとすることができる。
前記蒸気噴射システムは、前記蒸気流路の少なくとも一部を加熱するための第2のヒータを更に含むことができる。
前記蒸気噴射システムは、前記蒸気流路の温度を測定する第2の温度センサを更に含み、前記圧力センサ及び前記第1の温度センサの少なくとも一方、並びに前記第2の温度センサからのデータに基づいて、前記第2のヒータを加熱し、前記蒸気流路の温度を前記容器内部の温度以上とするように制御可能とすることができる。
前記第1のヒータ及び前記第2のヒータは、1つのヒータのそれぞれ一部として構成されているものとすることができる。
前記蒸気噴射システムは、前記第1のヒータのオン/オフ制御により、実質的に前記開口から前記蒸気を噴射させるか否かを制御可能とすることができる。
前記蒸気噴射システムは、前記蒸気流路に設けられたバルブを更に含むことができる。
上記構成を有する本発明によれば、小型・軽量で構造が簡単な蒸気噴射システムが提供される。
また、上記構成を有する本発明によれば、蒸気となっていない燃料の噴出を防止し、連続噴射性能及び燃料効率の向上や衛星姿勢の安定化をもたらす蒸気噴射システムが提供される。
また、上記構成を有する本発明によれば、液体に比べて密度の大きい固体を蒸気の発生源として用いることで、収容容器に高密度に充填可能な蒸気噴射システムが提供される。
本発明の第1の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。この図1を参照して、本発明の第1の実施形態の構成及び動作原理を説明する。
図1に示されるように本実施形態に係る蒸気噴射システム1は、固体貯蔵タンク10、第1のヒータ12、圧力センサ14、第1の温度センサ15、フィルタ16、パイプ18、電磁式バルブ20、第2のヒータ22、ノズル24、第2の温度センサ25、制御部26とから主として構成されている。制御部26は、第1のヒータ12、圧力センサ14、第1の温度センサ15、電磁式バルブ20、第2のヒータ22、第2の温度センサ25と電気的に接続され、圧力センサ14、第1の温度センサ15、第2の温度センサ25からのデータ等に基づいて、第1のヒータ12、電磁式バルブ20、第2のヒータ22の動作を制御する。
固体貯蔵タンク10は、昇華性固体であるナフタレン30を収容するための容器であり、固体貯蔵タンク10の内部には、昇華性固体であるナフタレン30が収容されている。昇華性固体としては、これに限定されるものではないが、ナフタレンの他に、二フッ化キセノン等を用いることができる。固体貯蔵タンク10は、ナフタレン30の昇華により生じる蒸気32を排出する蒸気排出口10aを備える。
蒸気排出口10aにはフィルタ16が取り付けられている。このフィルタ16は、固体状態のナフタレン30の通過を阻止し、蒸気32を通過させる機能を有する。したがって、蒸気排出口10aにフィルタ16を取り付けることによって、固体状態のナフタレン30が固体貯蔵タンク10の外部へ漏洩することを防止することができる。つまり、フィルタ16によって、蒸気32となっていない昇華性固体であるナフタレン30の噴出を防止し、昇華性固体であるナフタレン30と蒸気32を分離することができる。ここで、フィルタ16は、固体状態のナフタレン30の通過を完全に阻止する必要はなく、少量の固体状態のナフタレン30は通過しても問題はない。本実施形態では、フィルタ16は、蒸気排出口10aに取り付けられているが、蒸気排出口10aと電磁式バルブ20の間の蒸気流路の任意の位置に配置することができる。
フィルタ16は、第1の管状部材であるパイプ18を介してノズル24と接続されている。したがって、本実施形態においては、蒸気排出口10aと、ノズル24が備える蒸気噴射システム1の外部に蒸気32を噴射する開口との間の蒸気流路は、第1の管状部材であるパイプ18により構成されている。第1の管状部材としては、パイプ18に替えてホース等の他の管状部材を用いることもできる。
パイプ18には電磁式バルブ20が設けられている。この電磁式バルブ20の開閉によって、ノズル24から蒸気32を噴射させるか否か、更にはノズル24からの蒸気32の噴射量を制御することができる。電磁式バルブ18が開放されると、ノズル24から蒸気32が噴射され、推力を得ることができる。得られる推力は、圧力センサ14による固体貯蔵タンク10内部の圧力の測定データから推定値を求めることができる。なお、昇華性固体に毒性がある場合等に外部への漏洩防止をより確実とするために、電磁式バルブを二重のバルブとして構成してもよい。また、蒸気を噴射させるノズルは複数設けてもよく、その場合、蒸気排出口10aに主管路が接続され、主管路に接続された複数の分岐管路の下流端にノズルがそれぞれ接続されることになるが、それぞれのノズルに対応するバルブに加えて又は単独で、主管路に全体の蒸気流路を遮断するバルブを設けてもよい。
固体貯蔵タンク10の外表面には第1のヒータ12が設けられており、固体貯蔵タンク10の内部を加熱することができる。第1のヒータ12は固体貯蔵タンク10の内表面に設けてもよい。第1のヒータ12を固体貯蔵タンク10の内表面に設けると、外表面に設けた場合に比べて効率よく固体貯蔵タンク10の内部を加熱することができる。
また、固体貯蔵タンク10には、固体貯蔵タンク10の内部の圧力を測定する圧力センサ14及び固体貯蔵タンク10の内部の温度を測定する第1の温度センサ15が設けられている。よって、第1のヒータ12及び圧力センサ14によって固体貯蔵タンク10内のナフタレン30の昇華圧を制御することができる。すなわち、第1のヒータ12をオンすれば、ナフタレン30が加熱され、ナフタレン30の昇華圧は増加し、第1のヒータ12をオフすれば、ナフタレン30の温度は下がり、ナフタレン30の昇華圧は減少するが、圧力センサ14からのデータをモニタすることにより、ナフタレン30の昇華圧を制御することができる。圧力センサ14から得たデータに基づいて、制御部26によって第1のヒータ12のオン/オフを制御することによりナフタレン30の昇華圧を一定に保てば、蒸気噴射により得られる推力レベルを安定させることができる。また、圧力センサ14から得たデータに基づいて、制御部26によって第1のヒータ12のオン/オフを制御することによりナフタレン30の昇華圧を増加又は減少させると、蒸気噴射により得られる推力レベルを増加又は減少させることができる。上述のように、得られる推力は、圧力センサ14から得たデータに基づいて推定値を求めることができるから、制御部26によって推力を制御できる。なお、第1のヒータ12は、固体貯蔵タンク10の外表面全面にわたって設けてもよいし、外表面の一部に設けてもよい。また、第1のヒータ12は、単数のヒータで構成してもよいし、複数のヒータで構成してもよい。
パイプ18の外表面には第2のヒータ22が設けられており、蒸気32の流路であるパイプ18の内部を加熱することができる。パイプ18には、制御部26に電気的に接続された第2の温度センサ25が設けられており、パイプ18の内部の温度が測定される。第1の温度センサ15及び第2の温度センサ25から得たデータに基づいて制御部26によって第2のヒータ22の加熱を行うことにより、パイプ18の内部の温度を、固体貯蔵タンク10の内部の温度以上とすることによって、蒸気32がパイプ18の内部で固化するのを防止することができる。
第2のヒータ22は、パイプ18のみならずノズル24の外表面にも設けてもよい。また、第2のヒータ22は、パイプ18の外表面全面にわたって設けてもよいし、外表面の一部に設けてもよい。また、第2のヒータ22は、単数のヒータで構成してもよいし、複数のヒータで構成してもよい。
上記の実施形態では、別個に加熱制御される第1のヒータ12及び第2のヒータ22を設けたが、第1のヒータ12及び第2のヒータ22を、1つのヒータのそれぞれ一部として構成することによって、パイプ18の内部の温度を固体貯蔵タンク10の内部の温度と同じ温度にするようにしてもよい。この場合、第1の温度センサ15及び第2の温度センサ25のいずれか一方は省略することができる。したがって、この構成によれば、蒸気噴射システムの構成をより小型化、構造の簡単化、軽量化することができる。
固体貯蔵タンク10の内部の圧力が昇華性固体の飽和昇華圧に達している場合の固体貯蔵タンク10の内部の温度は、圧力センサ14から得られる固体貯蔵タンク10の内部の圧力から、ナフタレンの昇華圧曲線に基づいて算出することができる。また、固体貯蔵タンク10の内部の圧力が昇華性固体の飽和昇華圧に達している場合の固体貯蔵タンク10の内部の圧力は、第1の温度センサ15から得られる固体貯蔵タンク10の内部の温度からナフタレンの昇華圧曲線に基づいて算出することができる。したがって、圧力センサ14及び第1の温度センサ15のいずれか一方は省略することができる。長時間噴射を行ったり、頻繁に噴射を行うといったような、固体貯蔵タンク10の内部の圧力が昇華性固体の飽和昇華圧に達しない状態で噴射を行う場合は、昇華圧曲線に基づく圧力−温度間の換算値と実際の値の間でずれが生じるので、圧力センサ14及び第1の温度センサ15の両方を設けることが好ましい。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。本実施形態において、第2の管状部材であるパイプ10’及び開口10a’以外の蒸気噴射システム2の構成は図1と同様であり、図2において図1と対応する部分には同一符号を付し、第1の実施形態と同様の部分の説明は省略する。
図2に示されるように、本発明の第2の実施形態に係る蒸気噴射システム2は、昇華性固体を収容する容器を、第1の実施形態における固体貯蔵タンク10に替えて、第2の管状部材であるパイプ10’とするものである。パイプ10’の一方の端部は閉じられており、ナフタレン30の昇華により生じる蒸気32はパイプ10’の他方の端部の開口10a’から排出され、開口10a’が蒸気排出口となる。パイプ10’の開口10a’にはフィルタ16が取り付けられ、固体状態のナフタレン30がパイプ10’の外部へ漏洩することを防止することができる。
ここで、フィルタ16をパイプ内部に収め、パイプ10’とパイプ18を一体的に構成されたものとすると、蒸気噴射システムをより小型化、構造の簡単化、軽量化することができる。
このように、本実施形態によれば、昇華性固体を収容する容器を管状部材であるパイプとすることによって、蒸気噴射システムの小型化、構造の簡単化、軽量化を達成することができる。
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。本実施形態において、蒸気噴射システム3の構成は図1と同様であり、図3において図1と対応する部分には同一符号を付し、第1の実施形態と同様の部分の説明は省略する。
図3に示されるように、本発明の第3の実施形態に係る蒸気噴射システム3は、第1の実施形態における電磁式バルブ18を使用しないものである。
ナフタレンの昇華圧は非常に小さいので、電磁式バルブ18を使用せずに固体貯蔵タンク10が蒸気噴射システム3の外部と連通していても、固体貯蔵タンク10に収容されているナフタレン30が加熱されていなければ、ノズル24から放出される蒸気32はわずかである(例えば、ナフタレンの昇華圧は、−30℃の宇宙空間において推定昇華圧は0.1Pa未満)。これに対して、固体貯蔵タンク10に収容されているナフタレン30が加熱されると、ナフタレン30の昇華圧が大きくなり(例えば、ナフタレンの昇華圧は、40℃において44.5Pa)、ノズル24から蒸気32が噴射される。したがって、本実施形態においては、制御部26による第1のヒータ12のオン/オフ制御によって、実質的にノズル24から蒸気32を噴射させるか否かを制御する。
このように、本実施形態によれば、バルブを使用しないため、蒸気噴射システムの更なる小型化、構造の簡単化、軽量化を達成することができる。
なお、本実施形態では、フィルタ16は、蒸気排出口10aに取り付けられているが、蒸気排出口10aと、ノズル24の蒸気32を蒸気噴射システム3の外部に噴射する開口との間の蒸気流路の任意の位置に配置することができる。
(第4の実施形態)
図4は、本発明の第4の実施形態に係る蒸気噴射システムの断面模式図である。本実施形態において、蒸気噴射システム4の構成は図2と同様であり、図4において図2と対応する部分には同一符号を付し、第2の実施形態と同様の部分の説明は省略する。
図4に示されるように、本発明の第4の実施形態に係る蒸気噴射システム4は、第3の実施形態と同様に、第2の実施形態における電磁式バルブ18を使用しないものであり、更にノズル24を省略している。
本実施形態においては、小型化、構造の簡単化、軽量化のために、ノズル24を省略しており、蒸気32を蒸気噴射システム4の外部に噴射する開口を備える部材を第1の管状部材であるパイプ18で兼ねている。
第3の実施形態と同様に、本実施形態においては、制御部による第1のヒータ12のオン/オフ制御によって、実質的にパイプ18から蒸気32を噴射させるか否かを制御する。
このように、本実施形態によれば、昇華性固体を収容する容器を管状部材であるパイプとし、バルブ及びノズルを使用しないため、蒸気噴射システムの更なる小型化、構造の簡単化、軽量化を達成することができる。
上記実施形態では、蒸気噴射システムとして、推進システムを例として説明したが、推進システム以外の蒸気噴射システムにも本発明は適用することができ、小型・軽量で構造が簡単な、連続噴射性能の高い蒸気噴射システムを実現することができる。
以上、本発明について、例示のためにいくつかの実施形態に関して説明してきたが、本発明はこれに限定されるものでなく、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、形態及び詳細について、様々な変形及び修正を行うことができることは、当業者に明らかであろう。
1 第1の実施形態に係る蒸気噴射システム
2 第2の実施形態に係る蒸気噴射システム
3 第3の実施形態に係る蒸気噴射システム
4 第4の実施形態に係る蒸気噴射システム
10 固体貯蔵タンク
10’ パイプ
10a 蒸気排出口
10a’開口
12 第1のヒータ
14 圧力センサ
15 第1の温度センサ
16 フィルタ
18 パイプ
20 電磁式バルブ
22 第2のヒータ
24 ノズル
25 第2の温度センサ
26 制御部
30 昇華性固体(ナフタレン)
32 蒸気

Claims (12)

  1. 蒸気噴射システムであって、
    昇華性固体を収容し、前記昇華性固体の昇華により生じる蒸気を排出する蒸気排出口を備える容器と、
    前記蒸気を前記蒸気噴射システムの外部に噴射する開口を備える部材と、
    前記蒸気排出口と前記開口との間の蒸気流路と、
    前記蒸気流路に設けられ、前記昇華性固体の通過を阻止し、前記蒸気を通過させるためのフィルタと、
    前記容器内部の圧力を測定する圧力センサ及び前記容器内部の温度を測定する第1の温度センサの少なくとも一方と、
    前記蒸気流路の少なくとも一部を加熱するための第2のヒータと、
    前記蒸気流路の温度を測定する第2の温度センサと、
    を含み、
    前記圧力センサ及び前記第1の温度センサの少なくとも一方、並びに前記第2の温度センサからのデータに基づいて、前記第2のヒータを加熱し、前記蒸気流路の温度を前記容器内部の温度以上とするように制御可能な蒸気噴射システム。
  2. 前記圧力センサ及び前記第1の温度センサの少なくとも一方からのデータに基づいて前記容器内部の圧力を制御可能な請求項1に記載の蒸気噴射システム。
  3. 前記容器は第2の管状部材から構成される請求項1又は2に記載の蒸気噴射システム。
  4. 前記蒸気流路の少なくとも一部は第1の管状部材により構成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸気噴射システム。
  5. 前記蒸気流路は第1の管状部材により構成される請求項に記載の蒸気噴射システム。
  6. 前記部材はノズルである請求項1〜のいずれか1項に記載の蒸気噴射システム。
  7. 前記部材は前記第1の管状部材である請求項4又は5に記載の蒸気噴射システム。
  8. 前記容器は第2の管状部材から構成され、前記第1の管状部材及び前記第2の管状部材は一体的に構成されている請求項に記載の蒸気噴射システム。
  9. 前記第2のヒータは、前記蒸気流路のほぼ全部を加熱する請求項1〜のいずれか1項に記載の蒸気噴射システム。
  10. 前記容器内部を加熱するための第1のヒータを更に含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の蒸気噴射システム。
  11. 前記第1のヒータのオン/オフ制御により、実質的に前記開口から前記蒸気を噴射させるか否かを制御可能な請求項10に記載の蒸気噴射システム。
  12. 前記蒸気流路に設けられたバルブを更に含む請求項1〜10のいずれか1項に記載の蒸気噴射システム。
JP2014086718A 2014-04-18 2014-04-18 蒸気噴射システム Active JP6586657B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014086718A JP6586657B2 (ja) 2014-04-18 2014-04-18 蒸気噴射システム
US15/304,037 US20170036784A1 (en) 2014-04-18 2015-04-16 Vapor jet system
PCT/JP2015/061687 WO2015159944A1 (ja) 2014-04-18 2015-04-16 蒸気噴射システム
EP15779629.3A EP3133283B1 (en) 2014-04-18 2015-04-16 Vapor jet system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014086718A JP6586657B2 (ja) 2014-04-18 2014-04-18 蒸気噴射システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015206290A JP2015206290A (ja) 2015-11-19
JP6586657B2 true JP6586657B2 (ja) 2019-10-09

Family

ID=54324146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014086718A Active JP6586657B2 (ja) 2014-04-18 2014-04-18 蒸気噴射システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20170036784A1 (ja)
EP (1) EP3133283B1 (ja)
JP (1) JP6586657B2 (ja)
WO (1) WO2015159944A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6991542B2 (ja) * 2016-03-23 2022-02-03 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 噴射システム
CN106246411B (zh) * 2016-07-22 2017-12-22 北京控制工程研究所 一种高总冲固体冷气微推进装置
US11067064B2 (en) 2018-02-26 2021-07-20 Massachusetts Institute Of Technology Propulsion systems including a sublimable barrier
US20220260039A1 (en) * 2019-06-11 2022-08-18 Technology For Propulsion And Innovation S.P.A. Tank for containing a component fluid, such as a propellant
EP3831725B8 (en) 2019-12-03 2023-09-13 ThrustMe Cold gas thruster with solid propellant
CN111422380B (zh) * 2020-04-13 2023-09-26 苏州纳飞卫星动力科技有限公司 一种模块化碘工质的储供装置
US20220204188A1 (en) * 2020-10-16 2022-06-30 Swarm Technologies, Inc. Propulsion system for satellites
CN114291298B (zh) * 2021-12-21 2024-03-29 上海空间推进研究所 基于丝状推进剂的铋工质电推进供应系统
CN115339617B (zh) * 2022-10-18 2023-01-24 中国空气动力研究与发展中心低速空气动力研究所 射流控制机构、射流控制系统、射流控制方法及飞行设备

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3159967A (en) * 1963-03-12 1964-12-08 James E Webb Variable thrust ion engine utilizing thermally decomposable solid fuel
US3471106A (en) * 1965-05-28 1969-10-07 Rocket Research Corp Valveless microrocket systems
US3358452A (en) * 1965-10-21 1967-12-19 Gca Corp Valveless rocket motor using subliming solids
US3373563A (en) * 1965-12-16 1968-03-19 Gen Dynamics Corp Radioisotope subliming solid propulsion system
US3898798A (en) * 1967-10-23 1975-08-12 Martin Marietta Corp Subliming solids bipropellant fuel system power generator
US5239820A (en) * 1991-11-18 1993-08-31 California Institute Of Technology Electric propulsion using C60 molecules
US6609363B1 (en) * 1999-08-19 2003-08-26 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Iodine electric propulsion thrusters
JP3828072B2 (ja) * 2002-12-17 2006-09-27 川崎重工業株式会社 推力発生方法及び装置
JP5041526B2 (ja) * 2007-07-27 2012-10-03 日本カーリット株式会社 リチウム蒸気放出装置
US9796486B1 (en) * 2013-03-15 2017-10-24 Planetary Resources Development Corp. Integrated propulsion and primary structure module for microsatellites

Also Published As

Publication number Publication date
EP3133283A4 (en) 2018-01-03
EP3133283A1 (en) 2017-02-22
EP3133283B1 (en) 2020-01-15
WO2015159944A1 (ja) 2015-10-22
JP2015206290A (ja) 2015-11-19
US20170036784A1 (en) 2017-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6586657B2 (ja) 蒸気噴射システム
JP6360070B2 (ja) 極低温タンク組立体
JP6254613B2 (ja) ロケットエンジンに供給するシステム及び方法
RU2656082C2 (ru) Охлаждение сжиженного природного газа в процессе работы
JP5352821B2 (ja) 液体燃料貯蔵用容器及び該容器を用いた蒸気噴射システム
EP2939918A1 (en) Natural gas fuel evaporator, natural gas fuel supply device, and method for supplying natural gas fuel to ships and motors
WO2015174366A1 (ja) 互いに非可溶性である複数種類の液化ガスを燃料に用いた、長秒時噴射を可能とする蒸気噴射システム
EP2366626B1 (en) Liquid propellant tank and vapor jet emitting device including same
US9625046B2 (en) Valve for opening a fluid line
CN107701330A (zh) 一种不基于气体旁路的系统混合比主动控制方法
US20110308232A1 (en) Method and device to increase thrust and efficiency of jet engine
US20170363044A1 (en) Small satellite propulsion system utilizing liquid propellant ullage vapor
WO2006106204A2 (fr) Systeme de propulsion a gaz froid diphasique et reservoir pour un tel systeme de propulsion d’engin spatial
KR101571295B1 (ko) 결빙방지 기화장치
JP2014505835A (ja) 傾斜角が固定された可変推力ロケットアセンブリー{clustered、fixedcant、throttleablerocketassembly}
JP6416905B2 (ja) 推進剤をロケットエンジン推進室に供給するための装置
JP5144365B2 (ja) 推薬タンク調圧システム
JP6519194B2 (ja) Lng車のボイルオフガス放出防止制御方法
JP2001140698A (ja) 液体ロケットエンジンシステムの冷却構成及びその冷却方法
Chujo et al. Development of solid-gas equilibrium propulsion system for small spacecraft
US11945606B1 (en) Electric propulsion based spacecraft propulsion systems and methods utilizing multiple propellants
JP2023519829A (ja) アンモニア貯蔵及び送達システム
Guerrieri et al. Optimum Design of Low-Pressure Micro-Resistojet Applied to Nano-and Pico-Satellites
JP7126023B2 (ja) 内部加圧器を含む流体タンク
KR101022388B1 (ko) 누센 펌프를 이용한 인공위성 추진 장치 및 추진 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180404

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190816

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6586657

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250