JP6416905B2 - 推進剤をロケットエンジン推進室に供給するための装置 - Google Patents

推進剤をロケットエンジン推進室に供給するための装置 Download PDF

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Description

本発明は、宇宙推進アセンブリに係わり、より具体的には、推進剤をロケットエンジン推進室に供給するための、その様な推進アセンブリにおける装置に関する。
宇宙任務におけるその蓄積のために、宇宙に残された破片は、現在の任務にとって重大な障害となってきた。特には、その様な破片は、地球周回の軌道に投入された、新しい衛星にとっての危険になり得る。そのことは、少なくとも、衛星にとって重要である、2つの区域、すなわち、低軌道(地球の表面の上の160キロメートル(km)から2000キロメートルの範囲において)及び静止軌道(地球の表面上の35,786±200km及び赤道上の約±15度の範囲内において)において、ランチャー(発射装置)が、もはや任意の破片を生成しないことが現在必要とされることの理由である。ランチャーからの破片の主な部分の内の1つは、ランチャー自体の最上ステージ(段部)である。従って、衛星を軌道に投入した後に、最上ステージが、衛星が発見されるはずであって(これが相当する場合に)且つ臨界的区域に決して戻らない、臨界的区域を離れることができることが必要である。一例として、これは、最上ステージに対して速度増加を付与することにより実施可能であり、この増加は、前記ステージのエンジン又は関連するシステムのいずれかにより実現されてもよい。
衛星を放出すると、最上ステージは一般的に、弾道軌道にあり、即ち、最上ステージのロケットエンジンは停止される。ロケットエンジンに推進剤を供給する、主推進剤タンクは低圧である。また、熱がこれら主推進剤タンクの間で交換されることが、もしこれら主推進剤タンクの間に共通の壁が存在する場合は特に、発生可能である。例えば、極低温推進剤により、例えば、液体水素(LH2)及び液体酸素(LOX)の対により、液体水素が液体酸素に比べてより低い温度であるので、酸素が冷却されながら、水素は加熱される。具体的には、水素の一部は、気化されてもよく、それにより、主水素タンク内の圧力の増加に導く。この気化を補償するために、脱気処理が実施されており、即ち、気化した水素は、主液体水素タンク内の圧力及び温度を低下させるために任意に放出される。並行して、酸素の一部は、かなり冷却されてもよく(及び局所的に凍結することも可能)、そのことは、エンジンの安定的動作にとって有害である。この現象を回避するために、酸素の熱慣性を増加させて、それにより、その冷却を遅くするように、例えば、余剰液体水素を提供することが可能である。この余剰酸素は、任務中に消費されないので、従って、ランチャーのペイロード(弾頭)の不利益に直接的になる、最上ステージの不活性重量の一部を形成する。
また、主タンクに含まれる推進剤は、日射の影響下で加熱される。それにもかかわらず、主LOXタンク及び主LH2タンクが共通の壁を共有する状態で、酸素が加熱される程度は、酸素が水素に熱を伝達する結果として冷却される程度に比べてより小さい場合がある。
衛星が放出された後に、最上ステージは軌道を離脱することが必要である。速度増加を与えるために、そのポンプにより公称状態で動作する、最上ステージ自体のロケットエンジンを使用することが知られる。エンジンを再起動することは、推進剤タンクが再加圧され且つ安定化されることを必要とする。微小重力の期間の後に主供給配管内を流れる流体が、実際には主に、液体推進剤であり、且つ不活性加圧流体と混合される可能性のある、低密度の気体推進剤ではないように、安定化は、タンクの底部に対して、即ち、主タンク)が主供給管とのその接続部を有する、主タンクの壁に対して、液体推進剤を押圧することを目的とする、加速動作である。主タンクの安定化及び加圧は、推進剤が主タンクと推進室との間において流れる、主供給管が、全ての管とポンプとを一緒に、冷却されることを可能にする。冷却することは一般的に、前記ステージに与えられる加速度から生じる、力の下でエンジンに少量の推進剤を流入させることにより実施される。該推進剤はその後、特定の掃気弁を介して排出される。その後、エンジンは、公称モードで再起動され、軌道離脱に必要な速度増加を発揮可能である。
従って、本技術分野の状態において少なくとも一つのロケットエンジン推進室に推進剤を供給するための装置は、主推進剤タンクと、主タンクと推進室との間において延びていて且つ主供給管に配置される主供給弁を有する、主供給管と、を具備する。
それにもかかわらず、そのようなシステムは、多くの欠点を呈する。第一に、大容量の主タンクを再加圧し更に非常に低い初期圧力から開始することができるように、前記ステージの加圧システムが、過剰寸法であることが必要である。タンクの容量は、タンクが含有可能である、容積である。再加圧が主ンタンク内にヘリウムを注入することにより実施される場合に、システムは、比較的大重量のヘリウムが機上に存在することを必要としており、更に事態をより悪くするには、ヘリウムの一部は、消費可能ではない(特に、ヘリウムをガス形態で貯蔵する場合に)ので、大規模な貯蔵システムが従って、必要とされており、貯蔵システムは、重量の観点で非常に高価であり、更にそれは、ランチャーのペイロードを対応して減少させる。また、上記の軌道離脱システムはまた通常、ロケットエンジンを再始動可能にするために、専用の外部安定化キット(道具一式)を必要とする。
最後に、軌道離脱のために必要な推進剤消費が問題となり得る。上記のLH2/LOXの対を使用する場合に、第一に水素の気化を制限するために(気体水素がもはや使用できないので)、及び第二に酸素の冷却を制限するために(冷却を制限するために設けられた余剰の酸素が消費されないので)、可能な限り早く推進剤を消費することが不可欠である。
これらの理由は、できるだけ早く軌道離脱を実施することにつながる。残念ながら、弾道の観点から、その有効性を大幅に増大させるように、軌道離脱操作を実行する前に、数時間待機することが好ましい場合があるが、しかしこれは、上述した熱交換により可能ではない。従って、エネルギの観点から余りに早くに実施される、軌道離脱操作は、ランチャーのペイロードための重量不利益につながるので、推進剤において高価であることが判明した。
従って、推進剤をロケットエンジンに供給するための新規なタイプの装置のための必要性が、存在する。
本明細書は、少なくとも1つのロケットエンジン推進室に推進剤を供給するための供給装置を提供しており、この供給装置は、主推進剤タンクと、主タンクと推進室との間において延びていて且つ主供給管に設置された主供給弁を有する、主供給管と、を具備しており、供給装置は、該推進剤のための補助タンクと、主供給弁から下流の主供給管に補助タンクを接続していて且つ補助供給弁を備える、補助供給管と、を更に具備することを、供給装置は特徴とする。
本明細書において、反対に規定されない限り、「上流」および「下流」という用語は、推進剤の通常の流れの方向、特には、タンクから推進室へ、に対して使用される。従って、補助供給管が、主供給弁から下流の主供給管に補助タンクを接続するということは、補助タンクから来る推進剤が、主供給弁を通過せずに、補助供給管を介して、更にその後、主供給管を介して推進室に流れることが可能であることを意味する。
補助タンクは従って、主タンクから独立して、推進室が該推進剤を供給されることを可能にする。この供給は、速度増加に導くことができる。従って、補助供給弁は、補助タンクが使用されるまで閉じたままであり得るので、補助タンクが使用されるその時において、補助タンクはまだ、その初期の充填レベルにあり、更にその充填圧力に近い圧力下にある。補助供給弁を単に開くことは従って、補助タンク内に含まれる、推進剤が推進室に向かって流れることを可能にする。補助タンクが使用され始めた時に、補助タンクが、その初期の充填レベルにある限り、加圧流体を殆ど消費しない一方で、それが有用であるはずであるならば、補助タンクは、単に加圧可能である。従って、補助タンクから推進剤をロケットエンジンに供給することは、供給装置の加圧システムが過剰寸法であるように構成されることを必要としない。
補助タンクは、「アイドル」モードとして知られる、低強度モードにおいて、即ち、推進剤を推進室に供給するポンプが停止されて更に推進剤が、補助タンクと推進室との間の圧力差の影響の下で、主に推進室に流入させられる、モードにおいて、ロケットエンジンが動作することを可能にする。この圧力差は、推進剤が、推進室に流れるために補助タンクを離れるに従い、補助タンクを徐々に加圧することにより維持されてもよい。従って、アイドルモードにおいて、ポンプを運転に戻す必要はなく、更に従って、非常に厳格な冷却工程を設ける必要はない。低下した冷却、即ち、緩和された目標温度による冷却が十分であり、更に全く冷却を想定しないことでさえも可能である。これは、推進剤、時間及びエネルギを節約することを可能にする。
更に、補助タンクから来る推進剤を推進室に供給する前に、安定化を実施する必要もない。補助タンクは、液体状態の推進剤で主に充填されるので、補助供給管に沿って推進室に流れる流体が、主に液体状態の推進剤であることを確保するための運転は必要ない。
本出願において、「液体」状態及び「気体」状態は、幅広く、且つ超臨界状態をカバーするように理解されるべきである。拡張により、超臨界状態の流体は、もし比較的高密度である場合には、液体であると言われ、更にもし比較的低密度である場合には、気体であると言われる。同様に、用語「気化される」及び「凝縮される」は、例えもし適正に状態の変化がなくても、その密度の減少及び増加をそれぞれ指示するように、超臨界流体に適用されてもよい。最終的に、「気化すること」は、液体状態から気体状態へ、超臨界状態を経由して適切に移動することを指定してもよく、更に同様に、「凝縮すること」は、超臨界状態を経由して移動しながら、気体状態から液体状態へ適切に移動することを指定してもよい。
本発明の供給装置は従って、常に、簡単な方法で推進剤を推進室に供給することを、及び特には、加圧システムを過剰寸法にすることなく簡単且つ安価な方法で速度増加を提供することを可能にする。補助タンクに含まれる推進剤は、推進剤が使用されるまで制限されるので、浪費されるであろう、余剰推進剤(例えば、脱気された水素又は熱慣性のための余剰酸素)を供給する必要はない。特に、これらの理由により、及び補助タンクの重量にかかわらず、本発明の供給装置は、推進アセンブリを大幅に軽量化することを可能にする。
軌道離脱のために使用される代わりに、補助タンクにより与えられる速度増加は、主タンクが主供給管に接続される、場所において、慣性により主タンクの底部に対して液体推進剤を押圧するように作用する、供給装置に加速度を与えるように使用可能であろう。このように、補助タンク自体が、動作するために、任意の安定化を必要としない一方で、補助タンクは、主タンクのための安定化キットを構成してもよい。本発明の供給装置のための別の用途は、当然可能であり、例えば、補助タンクは、特には、楕円軌道から円軌道(円運動動作)へ移動させるために、軌道を変えるための速度増加を提供してもよい。
また、複数の補助タンクを提供することが当然可能であり、各補助タンクが特定の用途に専門化した状態で、各々は、補助供給弁を有する、それぞれの補助供給管に関連する。
特定の実施の形態において、補助タンクは、主タンク内に位置する。このようにして、補助タンクは、主タンクの外殻により日射から保護される。もし熱保護が補助タンクのために提供されないと、その場合、主タンク内に含まれる推進剤は、補助タンク内に含まれる推進剤の温度を維持するように機能可能である。補助タンクは、特には、主タンクの壁との伝導による熱交換を制限するために、熱絶縁スペーサを使用して、主タンクの内部に取り付けられてもよい。最終的に、安全性の観点から、主タンク内部に補助タンクを配置することは、推進剤が主タンクから漏れ出すことの任意のリスクなしで、その様な漏れが補助タンクを動作不能にすること以外の結果を有さないであろう限り、補助タンクからの任意の漏れの影響を大幅に制限するように機能する。
特定の実施の形態において、補助タンクは、充填管により主供給弁から上流の主供給管に接続されており、充填管は充填弁を具備する。その様な実施の形態において、補助タンクの初期充填を行うことは、特に容易である。主供給弁を閉じられた状態で、主タンクに供給するために使用される、推進剤は、主タンクから主供給弁に主供給管に沿って流れる。主タンクと補助タンクとの間の圧力を等しくするように、推進剤が充填管内に流入して、補助タンクを充填することを可能にするように、その後充填弁を開くことが十分である。一旦補助タンクが充填されてしまうと、充填弁は、閉止可能である。
特定の実施の形態において、供給装置は、主加圧管に補助タンクを接続していて且つ補助タンクを加圧するための、加圧管を更に具備する。例として、主加圧管は、主タンクを加圧するための管であってもよい。補助加圧管は、補助タンクの内容物を、アイドルモードにおいて補助供給管に沿って流れさせるために、加圧流体の流れを送るように機能する。加圧流体は、気化された推進剤(これは、「自発的」加圧と呼ばれる)であってもよいし、又はそれは、例えば、ヘリウム(全ての推進剤に関して)又は窒素(LH2以外の全ての推進剤に関して)等の、不活性ガスであってもよい。更に、もし補助タンクの初期圧力が十分に高く(例えば、0.1MPa(1バール)より高く、特には0.5MPa(5バール)より高く、特別には、1MPa(10バール)より高く)なるように設計される場合には、補助タンクを加圧する任意の必要なしで、補助供給管内の推進剤の良好な流れを得ることができる。
特定の実施の形態において、補助タンクの容量は、主タンクの容量よりも小さい。従って、適切な場合には、補助タンクは、その寸法を大幅に増大させることなく、主タンク内に収容されることが可能である。更に、それを加圧することは、ほとんど加圧流体を消費しない。具体的には、特定の実施の形態において、補助タンクの容量は、主タンクの容量の5%未満である。従って、補助タンクは、上記の用途のための十分な容量を有しており、それは、供給装置の重量を最適化するように、可能な限り小さくなるように寸法決めされる。
特定の用途において、供給装置は、極低温推進剤を推進室に供給する。
本発明はまた、少なくとも一つのロケットエンジン推進室と、少なくとも一つの推進剤を推進室に供給するための上記のような供給装置と、を具備する、推進アセンブリに関する。
本発明は、また、少なくとも一つの推進剤を少なくとも一つのロケットエンジン推進室に供給する方法に係わり、この方法は、主推進剤タンクを推進室に接続する、主供給管において推進剤の流れを停止するように主供給弁を閉じる段階と、補助タンクから推進室へ推進剤が流れることを可能にするために補助供給弁を開く段階であって、補助タンクが、該補助供給弁を備える補助供給管を介して、主供給弁から下流の主供給管に接続される段階と、を具備することを特徴とする。
その様な供給方法は、上記で説明したように、多くの用途を有する。特には、従来技術の装置の状態を利用する供給方法の欠点を克服しつつ、宇宙ランチャーステージを軌道離脱させること又は主タンクを安定化することを可能にする。
特定の実施の形態において、方法は、補助供給弁を開く前及び/又は後に、補助タンクを加圧する段階を更に具備する。
もし補助タンクの圧力が、当初及びアイドルモードにおいて動作する、エンジンの全期間を通じて、十分に高くない場合には、この加圧は有用であり得る。
本発明及びその利点は、非限定的な例として与えられる、実施の形態の以下の詳細な説明を読むことでより良好に理解可能である。説明は、添付図面を参照する。
図1は、第1の実施の形態における供給装置を具備する、推進アセンブリを示す。 図2は、第2の実施の形態における供給装置を具備する、推進アセンブリを示す。 図3は、第3の実施の形態における供給装置を具備する、推進アセンブリを示す。
より詳細には、図1は、推進室19と、推進室19に2つの推進剤を供給するための供給装置20と、を具備する推進アセンブリ21を示す。具体的には、推進アセンブリ21は、宇宙ランチャーの最上ステージであってもよいが、しかし別のタイプの推進アセンブリが想定されてもよい。説明される実施の形態において、推進剤は、極低温推進剤であり、より具体的には、液体水素(LH2)及び液体酸素(LOX)である。変形例において、液体メタン(LCH4)が、液体水素の代わりに使用可能であろう。以下に記載の供給装置は当然に、液体水素又は液体酸素を必ずしも含まないで、任意の数の推進剤を推進室に供給してもよい。
供給装置20は、主水素タンク1と、主水素タンクと推進室19との間において延びる、第1の主供給管3と、第1の主供給管3に設置された第1の主供給弁VAHと、を具備する。第1の主加圧管5は、主水素タンクを加圧するために、主水素タンク1に接続する。
第1の主加圧管5は、第1の主加圧弁VH4を備える。更に、推進アセンブリ21が地上にある時に、発射する前に、主水素タンク1は、推進剤を主水素タンク1に供給して主水素タンク1を加圧するために、第1の外部供給部(例えば、弁板)7に接続されてもよい。説明された実施の形態において、主水素タンク1は、推進剤を供給され、それぞれ2つの管7a及び7bを介して弁板7から加圧される。加圧流体は、水素に対して不活性なガス、及び特には、水素に比べて周囲圧力において、より低い液化温度を有する、ガス、例えば、ヘリウムであってもよい。別の実施の形態において、該タンク1に供給される、水素の一部を気化させることにより、圧力が提供される状態で、水素を主水素タンク1に供給するための唯一の管7aを有することが可能であろう。
供給装置20はまた、主酸素タンク2と、主酸素タンクと推進室19との間において延びる、第2の主供給管4と、第2の主供給管4に設置された、第2の主供給弁VAOと、を有する。第2の主加圧管6は、主酸素タンクを加圧するように、主酸素タンク2に接続される。第2の主加圧管6は、第2の主加圧弁VO4を備える。更に、推進アセンブリ21が地上にある時に、発射する前に、主酸素タンク2は、推進剤を主酸素タンク2に供給して更に主酸素タンク2を加圧するための第2の外部供給部(例えば、弁板)8に接続されてもよい。記載の実施の形態において、主酸素タンク2は、推進剤を供給されており、更にそれぞれ2つの管8a及び8bを介して、弁板8から加圧される。加圧流体は、酸素に対して不活性なガス、及び特には、酸素に比べて周囲温度において、より低い液化温度を有する、ガス、例えば窒素又はヘリウムであってもよい。別の実施の形態において、加圧が、該タンク2に供給される、酸素の一部を気化させることにより実施される状態で、酸素を主酸素タンク2に供給するための唯一の管8aを有することが可能であろう。
記載された実施の形態において、主水素タンク1及び主酸素タンク2は、共通して端壁を有しており、それにより2つの推進剤の間における熱の交換、特には水素の加熱及び酸素の冷却をもたらす。分離された2つの主タンクにより、その様な熱交換は無視可能になるが、しかし両方の推進剤は、それにもかかわらず、日射により加熱される。本発明は、両方のタイプの供給装置に関連しており、主タンクが分離される状態に対して説明された、供給装置を適応することは、当業者の能力の範囲内にあり、以下で詳細には説明されない。
図1に示すように、供給装置20は、主水素タンク1の容量よりも小さい容量の補助水素タンク11を具備する。補助水素タンク11は、主水素タンク1内に設置される。供給装置はまた、第1の主供給弁VAHから下流の第1の主供給管3に補助水素タンク11を接続する、第1の補助供給管13と、第1の補助供給管13に設置される第1の補助供給弁VH1と、を有する。
供給装置20の特定の既知の要素は、示されず、更に特には図1に示されるように、第1の主供給弁VAHと推進室19との間において第1の主供給管3に設置される、要素は示されない。この位置において、第1の主供給管3は特には、推進室19が主水素タンク1から来る水素を供給されることを可能にする、1つ以上のポンプを介して通過してもよい。第1の補助供給管13は、該ポンプから上流又は下流の第1の主供給管3に補助水素タンク11を接続してもよい。より一般的には、第1の主供給弁VAHから下流に留まる状態で、第1の補助供給管13は、第1の主供給管3に補助水素タンク11を、該第1の主管3の幾つかの場所において、接続してもよい。
第1の補助加圧管15は、補助水素タンク11を加圧するために、第1の主加圧弁VH4から上流の第1の主加圧管5に補助水素タンク11を接続する。第1の補助加圧管は、第1の補助加圧弁VH3を備える。補助水素タンク11は従って、加圧流体の追加的供給源を必要とせずに、第1の主加圧管5及びその後第1の補助加圧管15を介して直接的に加圧可能である。
また、第1の充填管17は、第1の主供給弁VAHから上流の第1の主供給管3と補助水素タンク11との間において延びる。第1の充填管は、第1の充填弁VH2を備える。図示の実施の形態において、第1の補助供給管13及び第1の供給管17は、共通して構成部分を有する。
選択可能に、第1の補助供給弁VH1と第1の充填弁VH2と第1の補助加圧弁VH3とから選択される、1つ以上の弁は、熱損失を最小限に抑えるために、補助水素タンク11に出来るだけ接近して設置される。
類似の状態で且つ図1に示されるように、供給装置20は、主酸素タンク2の容量より少ない容量の補助酸素タンク12を有する。補助酸素タンク12は、主酸素タンク2内に配置される。供給装置はまた、第2の主供給弁VAOから下流の第2の主供給管4に補助酸素タンク12を接続する、第2の補助供給管14と、第2の補助供給管14に設置された、第2の補助供給弁VO1と、を有する。
供給装置20の特定の既知の要素は、示されず、特には及び図1に示されるように、第2の主供給弁VAOと推進室19との間において第2の主供給管4に設置される、要素は示されない。この位置において、第2の主供給管4は特には、推進室19が主酸素タンク2から来る酸素を供給されることを可能にする、1つ以上のポンプを介して通過してもよい。第2の補助供給管14は、該ポンプから上流又は下流の第2の主供給管4に補助酸素タンク12を接続してもよい。より一般的には、第2の補助供給管14が第2の主供給弁VAOから下流に留まる状態で、第2の補助供給管14は、第2の主供給管4に補助水素タンク12を、該第2の主管4の複数の場所において接続してもよい。
第2の補助加圧管16は、補助酸素タンク12を加圧するために、第2の主加圧弁VO4から上流の第2の主加圧管6に補助酸素タンク12を接続する。第2の補助加圧管は、第2の補助加圧弁VO3を備える。補助酸素タンク12は従って、加圧流体の追加的供給源を必要とせずに、第2の主加圧管6及びその後第1の補助加圧管16を介して直接的に加圧可能である。
更に、第2の充填管18は、第2の主供給弁VAOから上流の第2の主供給管4と補助酸素タンク12との間において延びる。第2の充填管は、第2の充填弁VO2を備える。補助酸素タンクは従って、補助加圧システムを必要とせずに、最上ステージの加圧システムにより直接的に加圧可能である。図示の実施の形態において、第2の補助供給管14及び第2の充填管18は、共通して構成部分を有する。
選択可能に、第2の補助供給弁VO1と第2の充填弁VO2と第2の補助加圧弁VO3とから選択される、1つ以上の弁は、熱損失を最小限に抑えるために、補助酸素タンク12に出来るだけ接近して設置される。
本実施の形態において、補助タンク11及び12は、それらを主タンク1及び2内に挿入させることを容易にするように、寸法が小さく、且つ形状が実質的に円筒状である。更に、補助タンク11及び12は、主タンク1、2においてスロッシング(動揺)する、推進剤により、補助タンク11及び12の温度が保持されるように、任意の熱保護を有さない。
軌道にペイロード(弾頭)を投入するための任務の主要な段階に関して、本実施の形態における供給装置の運転動作の説明を以下で行う。以下の説明は、水素を推進室19に供給するための装置の運転動作のみを記述する。反対と言及されない限り、水素に関連する要素についての説明の全ては、酸素に関連する対応する要素にも等しく適用可能である。変形例は当然に、当業者の目的に応じて提供されてもよい。
地上において、推進アセンブリを開始する前に、供給装置20は、以下のように充填されており、弁VH3及びVH4を開きながら、弁VH1とVH2とVAHとは閉じる。弁板7は、主水素タンク1に接続されて、液体水素を主水素タンク1に供給する。液体水素は従って、閉じられる、第1の主供給弁VAHに液体水素が達するまで、主水素タンク内へ、更にその後第1の主供給管3内に流入する。従って、主水素タンク1に含まれる水素は、外側から補助水素タンクを冷却可能である。その後に、補助水素タンクが十分に冷たいか又はタンク1内の水素が特定のレベル(高さ)に達すると、第1の充填弁VH2が、開かれて、水素は、補助水素タンク11内に第1の充填管17に沿って流入し続けることができる。このようにして、補助水素タンク11は、これらの2つのタンク1及び11内の圧力を均衡させることにより単に充填される。主及び補助加圧弁VH3及びVH4が開いているという事実は、水素蒸気が脱気されることを可能にしており、更に従って、これらの2つのタンク1及び11内の圧力を制御することを可能にする。一旦このタンク内の水素のレベルが所望のレベルに達すると、補助水素タンク11内のレベル検出器(図示せず)は、例えば、第1の充填弁VH2を閉じることにより、補助水素タンク11の充填を停止することを可能にする。
液体水素の温度が変化した場合における収容圧力変動の目的のために、加圧流体(例えば、ヘリウム、窒素又は気化した水素)の体積を残すために、補助水素タンク11を完全に充填しないことが好ましい。この体積は、補助水素タンク11の容量の約5%であってもよい。好適には、水素は、より高温の酸素及び日射との熱交換により、気化する傾向があるので、加圧流体の該体積は、補助水素タンク11における過小圧力に関して設計されており、逆に、主タンクが、共通して壁を共有する場合に、酸素がより冷たい水素との熱交換により液化する傾向があるので、補助酸素タンク12内の加圧流体の体積は、過剰圧力に関して設計されてもよい。
補助水素タンク11がほぼ完全に充填されるので、補助水素タンク11の内部に抗スロッシング(動揺)装置を提供する必要がなくてもよく、更にもしこれが正しい場合には、そのことは、機上の重量の観点における節約を示す。一旦補助水素タンク11の充填が終了すると、主水素タンク1の充填は、当業者に周知の方法で、おそらく継続されてもよい。
ロケットエンジンが公称速度で動作している間に、第1の補助弁VH1、VH2及びVH3は、閉じられて、ロケットエンジンは、あたかもロケットエンジンが補助水素タンクを有さないかのように動作する。この動作は、当業者に周知であり、従って、本明細書において詳細には説明されない。
ペイロードを放出するために、ロケットエンジンは停止され、推進アセンブリ21は、弾道軌道をたどる。第1の主加圧弁VH4が開かれる一方で、第1の補助弁VH1、VH2及びVH3及び更に第1の主供給弁VAHは、閉じられる。従って、動作は、あたかも補助水素タンクが存在しないかのように、同様に継続する。
弾道軌道において、主水素タンク1は、それが含んでいた、水素のほとんどが消費されてしまうので、ほとんど水素を含まない。同様に、主酸素タンク2は、ほとんど酸素を含まない。結局、補助水素タンク11と補助酸素タンク12との間において熱交換は全く存在しないので、これら2つの補助タンク11及び12に含まれる、推進剤の各々は、比較的安定している、温度である。結局、補助水素タンク11内に含まれる、水素の加熱及び気化は、非常に限られており、補助酸素タンク12内に含まれる、酸素の冷却は同様に非常に限られる。
脱気されるべき(水素に関して)又は熱慣性を提供するべき(酸素に関して)、推進剤の量に関して補助タンク11及び12の寸法を決める場合に備える必要性は、従って、大幅に減少されるか、あるいは排除さえされる。
並行して、主タンク1及び2内に残る、推進剤は、一旦弾道軌道が開始してしまうと、推進の観点からは、もはや使用されない。特には、主タンク1及び2は、軌道離脱操作のために使用されないので、これらのタンク内の水素又は酸素の保存のために備える必要は存在しない。逆に、主タンク1及び2は、補助タンク11と12との間における上記の熱交換を更に低減するために、空にされることさえも可能である。
一旦ペイロードが軌道に投入されてしまうと、推進アセンブリ21は、軌道破片になることを回避するために、軌道離脱される必要がある。この段階は、専用の追加的ノズルを使用することなく、アイドル(空転)モードにおいて、ロケットエンジンを動作させることにより実施される。記述された実施の形態において、このアイドルモードに関して、第1の主供給弁VAH及び第1の主加圧弁VH4は、第1の充填弁VH2と同じように、閉じられる。その結果、主水素タンク1は、供給装置20の残りの部分から遮断される。第1の補助供給弁VH1及び第1の補助加圧弁VH3は、開かれる。
第1の補助タンク11内の圧力が制御されることを可能にするために、第1の主加圧弁VH4が閉じられるので、主水素タンク1内の圧力は、もはや制御されない。しかし、残りの水素は、部分的に気化してもよい。この問題は、例としては、圧力解放装置を有する主水素タンク1を提供することにより、又はアイドルモードを開始する前に主水素タンク1を空にすることにより、解決可能である。
補助水素タンク11内に含まれる液体水素は、主に、補助水素タンク11と推進室19との間の圧力差の影響下で、第1の補助供給管13を介して主推進室19へ流れる。本実施の形態において、ポンプは、ロケットエンジンの推進室19に補助水素タンク11から水素を流すために提供されない。もし圧力差が十分に大きくない場合には、圧力差は、第1の補助加圧管15を介して補助水素タンク11を加圧することにより増大されてもよい。
もし補助水素タンク11を加圧することが必要であるならば、補助水素タンク11は、かなりより大きく且つ任務のこの段階において、ほとんど空である、主水素タンク1を加圧することにおいて消費されるであろうものに比べて、はるかにより少ない加圧流体を消費するが、しかしながら、補助水素タンク11は、小さく、且つエンジンがアイドルモードにおいて動作を開始する時に、ほとんど満タンである。補助水素タンクの使用は、関連するタンク及びライン(配管)と共に加圧流体(例えば、ヘリウム)の節約により、及び主タンクにおける消費不能な推進剤(気化した又は残りの推進剤)の節約により、重量における大幅な節約を可能にする。その代わりに、補助水素タンク11の乾燥重量は、より小さい。一例として、本発明の供給装置が、図1に示される実施の形態における水素及び酸素への適用として、各推進剤に関して使用される場合に、重量における結果得られる節約は、数百キログラムのオーダーである。従って、本発明の供給装置に関して、軌道離脱する能力を推進アセンブリに提供するために必要な追加的な乾燥重量は、軌道離脱に備えない、供給装置に比較すると殆ど増加せず、更に重量の節約は、従来技術において既知の技術の内の1つを使用して軌道離脱に提供する、供給装置に対してかなりのものである。
アイドルモードにおいて推進剤を推進室19に供給することは、速度増加を与えるように機能する。アイドルモードにおいて、推力は、エンジンの公称推力に比べて約百倍で、より小さい。数十秒又は数百秒間アイドルモードにおいてエンジンを用いて得られた、速度の増加は、それにもかかわらず、推進アセンブリ21を軌道離脱するのに十分である。更に、供給装置20は、軌道離脱の用途において説明されるがしかし、その構造は、包括的であり、更に例えば、主タンク1、2の安定化又は続いて行われる軌道の周回等の、別のアイドルモード用途に適する。
別の用途もまた、可能であり、その用途は、ペイロードが放出される(例えば、衛星)、精度を向上させるために、アイドルモードにおける動作中に、補助タンク11及び12を使用することに存在する。アイドルモードに関連する低推力は、公称モードにおいて動作させた後に、推進アセンブリ21がまだペイロードと組み合わされている間に、推進アセンブリ21の軌道を改善することを可能にする。供給装置20により、これは、主タンク1,2を再加圧することなく、実施可能である。
また、補助タンク11及び12の小さな寸法を想定すると、推進室19内に注入される推進剤の圧力が、供給装置20の重量にとって過度に不利になることなく、より大きくなるように、補助タンク11及び12が、0.5MPa(5バール)又は1MPa(10バール)又はそれ以上にさえ加圧させられる、圧力を増加させることができる。その様な変形例の2つの利点は、第一に、ポンプが停止しているにもかかわらず、アイドルモードにおいて推進室19内に、高圧で推進剤を注入する可能性であり、それによりエンジンの消費量を減少させ、ひいては軌道離脱のためのより大きな速度増加により、推進アセンブリ21を軌道離脱させるために必要な推進剤の重量を減少させることであり、更に第二には、補助タンク11及び12が推進室19に対して空にされている間に、加圧流体を補助タンク11及び12に供給することを、制限すること又は完全に省略さえすることの可能性である。これは、「ブローダウン」モードにおける運転動作と呼ばれる。
特には軌道離脱操作を参照すると、速度増加が与えられる、瞬間は、妥協の結果であり、第一に、軌道離脱の瞬間がより遅いと(即ち、前記ステージがその軌道の遠地点に対してより近いと)、与えられる必要がある速度増加がより小さくなり、第二に、軌道離脱の瞬間がより遅いと、推進剤の間で行われる、熱交換量は、より大きくなり、従って、該推進剤を供給する、タンクにおいて利用可能である、使用可能な推進剤の量がより少なくなる。補助タンク11及び12を含む熱交換の方法は、最小化される(補助タンク11及び12が、太陽に暴露されることもなく、お互いに接触することもないので)ので、従って、速度増加を与える前に、より長く待つことを可能にしており、ひいては、より小さい速度増分を与えることを可能にする。これは、補助タンク11及び12の寸法が更により小さくなることを可能にする結果になる。
図2及び3は、別の実施の形態における推進アセンブリを示す。これらの図において、第1の実施の形態の要素に対応するか又は同一の要素は、同じ参照符号を付されており、再度説明されない。
図2は、第2の実施の形態における推進アセンブリ121を示す。推進アセンブリ121は、補助タンク11及び12が、対応する主タンク1及び2の外側にそれぞれ位置することを除いて、第1の実施の形態の推進アセンブリ21と同一である。
図3は、第3の実施の形態における推進アセンブリ221を示す。推進アセンブリ221は、供給装置220により推進剤が供給される、4つの推進室19a、19b、19c及び19dを有する。任意の数の推進室が存在し得るであろう。明確化のために、図3は、単一の主タンク1に含まれる唯一の推進剤のための推進室19a、19b、19c及び19dへの供給を示すが、しかし推進室19a、19b、19c及び19dは、上記の実施の形態について記載されたように、複数の推進剤を供給可能である。
この第3の実施の形態において、主供給管3は、4つの主供給副管3a、3b、3c及び3dに分割されており、各々は、それぞれの主供給弁VAHa、VAHb、VAHc、VAHdを有しており、更に各々は、推進室19a、19b、19c、19dの内のそれぞれの1つに供給する。
供給装置220はまた、補助供給管13が延びる、補助タンク11を有する。補助供給管13は、2つの補助供給副管13b及び13cに分割されており、各々は、それぞれの補助供給弁VH1b、V1Hcを有しており、各々は、主供給弁VAHb、VAHcから下流のそれぞれの各主供給副管3b、3cに接続される。従って、補助タンク11は、補助供給管13と補助供給副管13b及び13cとを介して、2つの推進室19b及び19cに供給するように作用することができる。別の実施の形態において、補助タンク11は、推進室の一部又は全てに供給可能であろう。
主供給弁VAHb、VAHc及び補助供給弁VH1b、VH1cにより、各推進室19b、19cは、もう一方の推進室の制御から独立する、制御の下で、補助タンク11から供給されることができる。供給装置220は従って、第1の実施の形態を参照して説明された利点を保持しながら、その使用のための多数の用途を有することができる。
説明された実施の形態において、主水素タンク1内の圧力は、主加圧弁VH4の補助により制御されるものとして説明される。それにもかかわらず、圧力制御は、いくつかの別の弁(図示せず)と、特には、主水素タンク1と主加圧弁VH4との間において主加圧管5に接続された、分岐管(図示せず)に設置された、弁と、の補助により実施可能である。一例として、そのような別の弁は、推進アセンブリのロール(横揺れ)及び姿勢制御システム(RACS)の一部を形成してもよい。更に、RACSは、例えば、主水素タンク1を空に及び/又は脱気することを可能にする、掃気ラインを備えていてもよい。
本発明は、特定の実施の形態を参照して説明されたが、変形例が、特許請求の範囲により定義される、本発明の一般的な範囲を逸脱することなく、それらの実施の形態に対して実施されてもよい。特には、図示された及び/又は説明された、様々な実施の形態の個々の特徴は、追加の実施の形態において組み合わせられてもよい。従って、説明及び図面は、限定よりむしろ例示の意味で考慮されるべきである。

Claims (9)

  1. 少なくとも1つのロケットエンジン推進室(19)に推進剤を供給するための供給装置(20)であって、この供給装置は、
    主推進剤タンク(1、2)と、
    前記少なくとも1つのロケットエンジン推進室(19)に供給するために前記主推進剤タンク(1、2)から延びていて且つそれに設置された主供給弁(VAH、VAO)を有する、主供給管(3、4)と、を具備しており、
    前記供給装置は、該推進剤のための補助タンク(11,12)と、前記主供給弁(VAH、VAO)から下流の前記主供給管(3、4)に前記補助タンク(11,12)を接続していて且つ補助供給弁(VH1、VO1)を備える、補助供給管(13、14)と、を更に具備する、供給装置において、
    前記補助タンク(11,12)は、前記主推進剤タンク(1,2)の内側に位置する、ことを特徴とする供給装置(20)。
  2. 前記補助タンク(11、12)は、充填管(17,18)により、前記主供給弁(VAH、VAO)から上流の前記主供給管(3、4)に接続されており、前記充填管(17,18)は、充填弁(VH2、VO2)を具備する、ことを特徴とする請求項1に記載の供給装置(20)。
  3. 前記補助タンク(11,12)を主加圧管(5,6)に接続していて且つ前記補助タンク(15、16)を加圧するための、加圧管を更に具備する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の供給装置(20)。
  4. 前記補助タンク(11、12)の容量は、前記主推進剤タンク(1,2)の容量よりも小さい、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の供給装置。
  5. 前記補助タンク(11、12)の容量は、前記主推進剤タンク(1,2)の容量の5%未満である、ことを特徴とする請求項4に記載の供給装置。
  6. 極低温推進剤を前記少なくとも1つのロケットエンジン推進室(19)に供給するためのものである、ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の供給装置(20)。
  7. 少なくとも一つのロケットエンジン推進室(19)と、少なくとも一つの推進剤を前記少なくとも1つのロケットエンジン推進室に供給するための請求項1から6のいずれか一項に記載の供給装置(20)と、を具備することを特徴とする推進アセンブリ(21)。
  8. 少なくとも一つの推進剤を少なくとも一つのロケットエンジン推進室(19)に供給する方法であって、この方法は、
    主推進剤タンク(1、2)から前記少なくとも1つのロケットエンジン推進室(19)へ延びる、主供給管(3、4)において推進剤の流れを停止するように主供給弁(VAH、VAO)を閉じる段階と、
    前記主推進剤タンク(1,2)内に位置する補助タンク(11,12)から前記少なくとも1つのロケットエンジン推進室(19)へ推進剤が流れることを可能にするために補助供給弁(VH1、VO1)を開く段階であって、前記補助タンク(11、12)が、該補助供給弁(VH1、VO1)を備える補助供給管(13、14)を介して、前記主供給弁(VAH、VAO)から下流の前記主供給管(3、4)に接続される段階と、
    を具備することを特徴とする方法。
  9. 前記補助供給弁(VH1、VO1)を開く前及び/又は後に、前記補助タンク(11、12)を加圧する段階を、更に具備することを特徴とする請求項8に記載の供給方法。
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