JP6585456B2 - 建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は、車体内に取り込んだ冷却風を外部へ排出するのに好適な建設機械に関する。
油圧ショベル等の建設機械においては、エンジンの稼働中に冷却ファンが動作することにより、冷却風を生起させ、熱交換器を通過させることにより、エンジン内部を流れる冷却水や、各種アクチュエータを動作させるための作動油等の冷却を行っている。また、効率の良い冷却を行うため、エンジンの上方を覆うエンジンカバーやエンジンの下方に位置するアンダーカバーに、通風口を設けている。
この種の通風口を備えた従来技術の1つとして、エンジンルームの底部を形成するアンダーカバーが、通風口を有するベースプレートと、このベースプレートに固定され、ルーバが収納される収納空間を有する箱状のカバー部材とから成り、箱状のカバー部材を収納空間が建設機械の接地面に対向するように配置し、ルーバの上流側に位置する箱状のカバー部材の底壁に、ルーバの形状寸法に比べて十分に小さい多数の排気用の穴を形成した構成の建設機械の排気構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−24976号公報
上述した特許文献1に開示された従来技術の建設機械は、アンダーカバーに形成された通風口の全面に渡って複数のルーバを溶接等で取り付け、その際に一旦外部へ排出された冷却風が再びエンジンルーム内に吸い込まれるリサーキュレーションが防止されるように、各ルーバを所定の間隔で離隔して傾斜状に揃える必要がある。そのため、通風口を覆うアンダーカバーの製作工数が増加することにより、アンダーカバーの製作作業に手間と労力がかかることが問題になっている。
また、従来技術の建設機械では、ルーバの両端はエンジンルームの内側へ突出した箱状部材の側壁に取り付けられるため、箱状部材の側壁の高さに応じて、ルーバの収納空間がエンジンルームの内部を占める割合が増加し、その分、エンジンルーム内のレイアウトの自由度が低下することが懸念されている。特に、エンジンとアンダーカバーとの間において、後処理装置と尿素水タンクとを接続する尿素水ホースが配設される場合には、可能な限り箱状部材の側壁の高さを制限することにより、尿素水ホースの周囲の空間に余裕を持たせておくのが望ましい。
また、従来技術の建設機械は、各種の作業に伴う外部からの異物の侵入を防止する機能として、ルーバの上流側に位置する箱状部材の底壁に多数の排気用の穴を形成しているだけなので、仮に鉄筋や木端等のように比較的剛性の高い異物がルーバに当接した場合には、このような異物が、各ルーバ間の隙間からルーバの表面に沿って箱状部材の底壁側へ案内され、この底壁の排気用の穴から侵入することが考えられる。このように、従来技術の建設機械は、外部からの異物の侵入を十分に抑制できない可能性がある。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、アンダーカバーの製作作業にかかる手間と労力を軽減すると共に、エンジンルーム内のレイアウトの自由度を向上させつつ、外部からの異物の侵入を十分に抑制することができる建設機械を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の建設機械は、車体と、前記車体内に外気を取り込んで冷却風を生起する冷却ファンと、前記車体の下部に設けられた開口部を覆うアンダーカバーとを備え、前記アンダーカバーが、前記冷却ファンから送風された冷却風を前記車体の下部へ排出する通風口を有するカバー本体と、前記通風口を覆うカバー部材とにより構成された建設機械において、前記カバー部材は、前記カバー本体よりも内側に配置された上板材と、前記カバー本体よりも外側で、前記上板材と対向する位置に配置された下板材とにより構成され、前記上板材と前記下板材には、それぞれ前記上板材と前記下板材との対向方向において互いに位置をずらした複数の通気孔が形成され、前記下板材と前記カバー本体との間には、冷却風を外部へ排出する為の隙間が設けられていることを特徴とする。
本発明の建設機械によれば、アンダーカバーの製作作業にかかる手間と労力を軽減すると共に、エンジンルーム内のレイアウトの自由度を向上させつつ、外部からの異物の侵入を十分に抑制することができる。前述した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係る建設機械の一例として挙げた油圧ショベルの構成を示す図である。 図1に示す旋回体の内部の構成を示すI―I線に沿う断面図である。 本発明の第1実施形態に係るアンダーカバーの構成を示す図であり、アンダーカバーを上方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態に係アンダーカバーの構成を示す図であり、アンダーカバーを下方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るアンダーカバーの構成を示す平面図である。 図5に示すA−A線に沿う断面図であり、アンダーカバーを流通する冷却風の流れを説明する図である。 図5に示すA−A線に沿う断面図であり、アンダーカバーに異物が侵入したときの様子を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係るアンダーカバーの構成を示す平面図である。 図8に示すB−B線に沿う断面図であり、アンダーカバーを流通する冷却風の流れを説明する図である。 本発明の第1実施形態に係るアンダーカバーの比較例として挙げた従来技術のアンダーカバーを備えた旋回体の内部における冷却風の流れを説明する図である。 図10に示す従来技術のアンダーカバーの構成を示す平面図である。 図11に示すC−C線に沿う断面図であり、従来技術のアンダーカバーを流通する冷却風の流れを説明する図である。
以下、本発明に係る建設機械を実施するための形態を図に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本発明に係る建設機械の第1実施形態は、例えば、図1に示す小旋回型油圧ショベル(以下、便宜的に油圧ショベルと称する)1から構成されている。この油圧ショベル1は、クローラ式の走行装置2Aを含む走行体2と、この走行体2の上側に旋回装置3Aを介して旋回可能に設けられ、当該油圧ショベル1の車体の骨格を形成する旋回体3と、この旋回体3の前方に取付けられ、上下方向に回動して掘削等の作業を行うフロント作業機4とを備えている。
旋回体3は、前部に配置され、フロント作業機4を操作するオペレータが搭乗する運転室5と、後部に配置され、車体が傾倒しないように車体のバランスを保つカウンタウェイト6と、これらの運転室5とカウンタウェイト6との間に配置され、後述のエンジン12(図2参照)や油圧ポンプを含む油圧装置(図示せず)等の機器を内部に収容するエンジンルーム7とを備えている。
このエンジンルーム7の左側面の上部には、エンジン12の稼働中に後述の冷却風の入口となる開口部(以下、便宜的に吸入口と称する)7Aが形成され、エンジンルーム7の上面の右側、すなわち、吸入口7Aと反対側の部分には、図示されないが、冷却風の出口となる開口部(以下、便宜的に排出口と称する)が形成されている。なお、旋回体3の内部の構成の詳細については後述する。
フロント作業機4は、基端が旋回体3に回動可能に取付けられ、車体に対して上下方向へ回動するブーム4Aと、このブーム4Aの先端に回動可能に取り付けられ、車体に対して上下方向へ回動するアーム4Bと、このアーム4Bの先端に回動可能に装着され、車体に対して上下方向へ回動するバケット4Cとを含んでいる。
また、フロント作業機4は、旋回体3とブーム4Aとを接続し、伸縮することによりブーム4Aを回動させるブームシリンダ4aと、ブーム4Aとアーム4Bとを接続し、伸縮することによってアーム4Bを回動させるアームシリンダ4bと、アーム4Bとバケット4Cとを接続し、伸縮することによってバケット4Cを回動させるバケットシリンダ4cとを含んでいる。
次に、本発明の第1実施形態に係る旋回体3の内部の構成について、図2を参照しながら詳細に説明する。
図2に示すように、旋回体3は、当該旋回体3の外殻のうち底部を形成する旋回フレーム11と、旋回フレーム11の上方に配置され、油圧ポンプ等を駆動する駆動源としての前述のエンジン12と、このエンジン12よりも冷却風の流れの上流側に配置され、エンジン12や油圧装置との間で熱交換を行う熱交換器13と、エンジン12と熱交換器13との間に配置され、旋回体3内に外気を取り込んで冷却風を生起する吸い込み式の冷却ファン14とを有している。
旋回フレーム11の下部には、旋回体内部のメンテナンスのために開口部が設けられており、開口部を覆うように、アンダーカバー21が設けられている。アンダーカバー21には、冷却ファン14から送風された冷却風を外部へ排出する通風口20が設けられている。アンダーカバー21は、例えば、エンジン12と熱交換器13の間、すなわち、冷却ファン14の下方に配置されている。通風口20は、エンジン12が稼働している間、エンジンルーム7内の冷却風を外部へ排出する排出口となり、エンジン12が停止した直後には、外気をエンジンルーム7内に取り入れる吸入口となる。
熱交換器13は、例えば、旋回体3内において旋回フレーム11に立設し、冷却ファン14に対向するように配置されている。この熱交換器13は、図示されないが、エンジン12の冷却水を冷却し、エンジン12との間で循環させるラジエータと、油圧装置で用いられる作動油を冷却するオイルクーラと、エンジン12の吸気を冷却するインタクーラとから構成されている。
冷却ファン14は、エンジン12の出力軸へプーリーとベルトを介して取り付けられており、エンジン12の駆動に伴なって、ベルト駆動により回転し、エンジンルーム7の左側面の上部に形成された吸入口7Aから外気が旋回体3内に流入するようになっている。なお、旋回体3の内部には、これらの機器の他、図示されないが、燃料ホースを介してエンジン12へ供給する燃料を貯留する燃料タンク、複数の配管を介して油圧ポンプへ供給する作動油を貯留する作動油タンク、エンジン12からの排気ガスの後処理を行う後処理装置、及び尿素水ホースを介して後処理装置へ供給する尿素水を貯留する尿素水タンク等が格納されている。
図3〜図5はアンダーカバー21の構成を示す図であり、図3はアンダーカバー21の上方から見た斜視図、図4はアンダーカバー21を下方から見た斜視図、図5はアンダーカバー21の平面図である。
図3〜図5に示すように、アンダーカバー21は、旋回体3の旋回フレーム11の下部に設けられ通風口20を含むカバー本体211と、通風口20からカバー本体211よりも内側に配置されたカバー部材、すなわち、旋回フレーム11よりも上側に配置された上板材212と、通風口20からカバー本体211よりも外側に配置され、上板材212と対向するカバー部材、すなわち、旋回フレーム11よりも下側に配置された下板材213とを含んでいる。
また、アンダーカバー21は、これらの上板材212と下板材213の全面に渡ってそれぞれ穿設され、上板材212と下板材213との対向方向において互いに位置をずらして形成された複数の通気孔214を含んでいる。さらに、アンダーカバー21には、カバー本体211を旋回フレーム11に固定する後述の固定部が設けられている。
カバー本体211は、例えば、金属製の平板状の板材から成り、旋回フレーム11に沿って水平に配置される。このカバー本体211の通風口20は、平板状の板材の中央部分を長方形状に切り抜くことにより形成されている。
上板材212は、通風口20を挟んで下板材213と対面する水平部212Aと、この水平部212Aの前端及び後端からそれぞれ立下り、途中でカバー本体211と、下端で下板材213に溶接等で取り付けられた立設部212Bとから構成されている。これらの水平部212A及び立設部212Bは、例えば、金属製の平板状の板材を折り曲げ加工することにより形成されている。
これらの上板材212及び下板材213に形成された各通気孔214は、例えば、円形状に形成され、隣接する通気孔214が、前後左右の四方に1つずつ通気孔214と同等の大きさの間隔を互いに保ちながら、上板材212と下板材213との対抗方向において互いに位置をずらして配列されている。そのため、鉛直方向(上下方向)において、上板材212の各通気孔214の間に下板材213の各通気孔214が配置されることになる。なお、図5はこのような配置関係を把握し易いように、上板材212の通気孔214を実線で表し、下板材213の通気孔214を破線で表している。
前述の固定部は、複数のボルト221(図6参照)と、これらのボルト221が下板材213の周囲に配置されるように、カバー本体211の縁側の部分において、所定の間隔で離隔して穿設された複数の貫通孔222と、カバー本体211から外側の下方へ突出し、各ボルト221の頭部を保護する複数のボルトガード223とを含んでいる。これらの各ボルトガード223は、例えば、開口側がカバー本体211の外側に向けられた半円弧状に形成されており、ボルト221の取り付け又は取り外しが行われ易くなっている。
このような構成の固定部では、各ボルト221の軸部が貫通孔222に下方から挿通され、各ボルト221の軸部に形成された雄螺子(図示せず)が、旋回フレーム11に形成された雌螺子(図示せず)に螺合することにより、カバー本体211、上板材212、及び下板材213を含むアンダーカバー21が各ボルト221によって旋回フレーム11に取り付けられている。
そして、本発明の第1実施形態では、カバー本体211の外側の表面、すなわち、カバー本体211の下面から各ボルトガード223の先端までの高さ位置以下に下板材213が配置されるように、下板材213とカバー本体211との隙間の大きさが調整されている。
次に、図2及び図10を参照し、本発明の第1実施形態に係る旋回体3内を流通する冷却風の流れについて、従来技術のアンダーカバー101を備えた場合と比較しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、従来技術の構成のうち本発明の第1実施形態の構成と対応する部分には、便宜的に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図2、図10に示すように、本発明の第1実施形態に係るアンダーカバー21を備えた旋回体3内の冷却風の流れと、従来技術のアンダーカバー101を備えた旋回体3内の冷却風の流れとを比較すると、エンジンルーム7の吸入口7Aから反対側の排出口及び下側の通風口20へ冷却風が流通する点は共通している。
具体的には、エンジン12の駆動力によって冷却ファン14が回転すると、旋回体3の外部から外気がエンジンルーム7の吸入口7Aから流入して冷却風として旋回体3内を流れ、この冷却風が熱交換器13を通過することにより、エンジン12や油圧装置から熱交換器13に戻った冷却水や作動油等の被冷却媒体を冷却する。
そして、熱交換器13を通過した冷却風は、矢印W1で示されるように、冷却ファン14によってエンジン12側へ送り出され、エンジンルーム7の排出口から外部へ排出される。また、熱交換器13を通過した冷却風の一部は、矢印W2で示されるように、旋回フレーム11側のアンダーカバー21,101へ送風され、アンダーカバー21,101の通風口20から外部へ排出される。
一方、本発明の第1実施形態に係るアンダーカバー21を流通する冷却風の流れと、従来技術のアンダーカバー101を流通する冷却風の流れは異なっている。以下、これらの冷却風の流れの相違を理解し易くするために、まず、従来技術のアンダーカバー101の構成、及びこのアンダーカバー101を流通する冷却風の流れについて、図11及び図12を参照しながら詳細に説明する。
図11に示すように、従来技術のアンダーカバー101は、通風口20を有するカバー本体102と、このカバー本体102に固定され、複数のルーバ103が収納される収納空間104A(図12参照)を有する箱状部材104とから成り、箱状部材104を収納空間104Aが油圧ショベル1の接地面に対向するように配置し、複数のルーバ103の上流側に位置する箱状部材104の底壁104B(図12参照)に多数の排気用の穴105を形成して構成されている。
このような構成の従来技術のアンダーカバー101では、図12の矢印wで示されるように、冷却風が底壁104Bにおける排気用の各穴105から箱状部材104の収納空間104Aへ流入すると、各ルーバ103によって外側へ向けて一方向に案内される。そして、通風口20を通過した冷却風はそのまま外部へ排出される。
次に、本発明の第1実施形態に係るアンダーカバー21を流通する冷却風の流れについて、図6を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第1実施形態に係るアンダーカバー21では、図6の矢印W3で示されるように、冷却風が上板材212の各通気孔214から上板材212と下板材213との間の空間へ流入すると、冷却風の勢いに乗って通風口20を通過し、下板材213の各通気孔214をすり抜けてそのまま外部へ排出される。
さらに、冷却風は、矢印W4で示されるように、上板材212の各通気孔214以外にも、上板材212とカバー本体211との間に形成された熱交換器13側の隙間から上板材212と下板材213との間の空間へ流入する。この冷却風の一部は、上述したのと同様に、下板材213の各通気孔214をすり抜けて外部へ排出され、冷却風の残りは、下板材213とカバー本体211との間に形成されたエンジン12側の隙間から外部へ排出される。
このように、本発明の第1実施形態に係るアンダーカバー21は、下板材213を備えていても、上板材212と下板材213の各通気孔214、並びにこれらの上板材212及び下板材213とカバー本体211との隙間から冷却風を外部へ円滑に排出することができる。しかも、アンダーカバー21は、従来技術のアンダーカバー101と比較して、各ルーバ103のように冷却風の抵抗となるものが通風口20の付近に新たに設けられるわけではないため、冷却風の排出量を十分に確保することができる。これにより、旋回体3内の各機器に対して、従来技術のアンダーカバー101を備えた場合と同等以上の冷却効率を実現することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係るアンダーカバー21における異物50の侵入を防止する機能について、図7を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第1実施形態に係るアンダーカバー21の下板材213には複数の通気孔214が形成されているので、図7に示すように、油圧ショベル1による掘削作業等に伴って、鉄筋や木端等の異物50が下板材213の各通気孔214から入り込む可能性がある。仮に、異物50の一部が下板材213よりも上方へ押し込まれても、異物50は、下板材213の通気孔214に挟まれることで水平方向の動きが規制され、鉛直方向へ直進して上板材212に当接するので、上板材212の各通気孔214から入り込むことがない。これにより、旋回フレーム11の下方の異物50が、アンダーカバー21の各通気孔214を介して旋回体3内へ侵入するのを阻止することができる。
このように構成した本発明の第1実施形態に係る油圧ショベル1によれば、アンダーカバーは、従来技術のアンダーカバー101のように、煩雑となっていた複数のルーバ103の取り付け作業を行わなくて済み、アンダーカバー21の製作工数を減少させることができるので、アンダーカバー21の製作作業にかかる手間と労力を軽減することができる。また、各ルーバ103の原材料となる板材を省くことができ、下板材213においてもカバー本体211の通風口20を形成する過程で切り抜いた部材を用いているため、アンダーカバー21の製作作業に費やすコストを抑えつつ、その歩留り性を改善することができる。
さらに、アンダーカバー21の下板材213が、通風口20からカバー本体211よりも外側に配置されているため、アンダーカバーの上面を形成する上板材212を旋回フレーム11の高さ位置に近づけることができる。従って、エンジンルーム内における上板材212の立設部212Bの高さを低く設定することが可能となり、エンジンルーム7の内部の空間に余裕を持たせることができる。これにより、エンジンルーム7内のレイアウトの自由度を高めることができる。
また、アンダーカバーに設けられた各通気孔214は、上板材212と下板材213との対向方向において互いに位置をずらして形成されることにより、上述したように、油圧ショベル1による掘削作業等に伴って飛散した異物50の旋回体3内への侵入を十分に防止できるので、エンジンルーム内の部品の信頼性を高めることができる。
また、本発明の第1実施形態に係る油圧ショベル1では、図6に示すようにアンダーカバー21の下板材213のカバー本体211からの突出量L1は、各ボルトガード223のカバー本体211からの突出量L2よりも小さく設定されている(L1<L2)。すなわち、前記下板材は、前記各ボルトガードの下端位置よりも上方に配置されているため、各ボルトガード223は、下板材213の保護部材としても機能する。つまり泥や粘土等が下板材213の各通気孔214へ到達する前に、各ボルトガードによって一部阻止することができる。従って、下板材213とカバー本体211との隙間から内側へ入り込み難くなっているので、アンダーカバー21における冷却風の排出が阻害されることを抑制することができる。
[第2実施形態]
図8は本発明の第2実施形態に係るアンダーカバー21Aの構成を示す平面図、図9はアンダーカバー21Aを流通する冷却風の流れを説明する図である。
本発明の第2実施形態に係るアンダーカバー21Aは、第1実施形態に係るアンダーカバー21の構成に加え、図8、図9に示すように、上板材212と下板材213との間に設けられ、アンダーカバー21Aへ送風された冷却風を上板材212の通気孔214から下板材213の通気孔214へ導く導風板215を備えている。その他の第2実施形態の構成は、第1実施形態の構成と同じであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明の第2実施形態では、導風板215は、例えば、金属製の長方形状の板材から成り、上板材212と下板材213との間の空間のうち中央部分とエンジン12側の部分にそれぞれ1枚ずつ配置されている。各導風板215は、鉛直方向における上板材212の通気孔214と下板材213の通気孔214のずれに合わせて、その向きを傾斜状に保持した状態で、前端と後端を上板材212の立設部212Bの内面に溶接等で取付けることにより、アンダーカバー21Aの内部に固定されている。
このように構成した本発明の第2実施形態に係る油圧ショベル1によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる他、アンダーカバー21Aの内部に導風板215が設けられることにより、図9の矢印W5で示されるように、上板材212の通気孔214を通過した冷却風を導風板215によって下板材213の通気孔214へ円滑に導くことができる。
従って、本発明の第2実施形態に係るアンダーカバー21Aは、エンジンルーム7内において、特に冷却風の整流化や排出方向を制限する必要がある部位に設置される場合に適しており、アンダーカバー21Aの有用性を向上させることができる。
なお、上述した本発明の各実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
また、本発明の各実施形態に係る建設機械は、油圧ショベル1から成る場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、ホイールローダ等の油圧ショベル1以外の建設機械であってもよい。さらに、本発明の各実施形態では、アンダーカバー21,21Aが冷却ファン14の下方に配置された場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、旋回フレーム11のうちエンジン12の真下等の他の部位にアンダーカバー21,21Aを配置してもよい。
また、本発明の各実施形態は、上板材212及び下板材213の各通気孔214が円形状に形成された場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、他の形状に形成されてもよい。さらに、上板材212及び下板材213の各通気孔214の配置についても、上板材212と下板材213との対向方向において互いに位置がずれていれば、適宜変更してもよい。
また、本発明の第2実施形態では、導風板215が上板材212と下板材213との間に2枚配置された場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、導風板215を1枚又は3枚以上使用してもよい。さらに、上板材212と下板材213との間における導風板215の配置についても、上板材212と下板材213の各通気孔214の位置に応じて、適宜変更してもよい。
1…油圧ショベル(建設機械)、3…旋回体、7…エンジンルーム、7A…吸入口、11…旋回フレーム、12…エンジン、13…熱交換器、14…冷却ファン、20…通風口、21,21A…アンダーカバー、50…異物、211…カバー本体、212…上板材(カバー部材)、212A…水平部、212B…立設部、213…下板材(カバー部材)、214…通気孔、215…導風板、221…ボルト(固定部)、222…貫通孔(固定部)、223…ボルトガード(固定部)

Claims (3)

  1. 車体と、前記車体内に外気を取り込んで冷却風を生起する冷却ファンと、前記車体の下部に設けられた開口部を覆うアンダーカバーとを備え、
    前記アンダーカバーが、前記冷却ファンから送風された冷却風を前記車体の下部へ排出する通風口を有するカバー本体と、前記通風口を覆うカバー部材とにより構成された建設機械において、
    前記カバー部材は、
    前記カバー本体よりも内側に配置された上板材と、
    前記カバー本体よりも外側で、前記上板材と対向する位置に配置された下板材とにより構成され、
    前記上板材と前記下板材には、それぞれ前記上板材と前記下板材との対向方向において互いに位置をずらした複数の通気孔が形成され
    前記下板材と前記カバー本体との間には、冷却風を外部へ排出する為の隙間が設けられていることを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1に記載の建設機械において、
    前記カバー本体を前記車体の下部に固定する固定部を備え、
    前記固定部は、
    前記下板材の周囲に配置され、前記カバー本体を前記車体の下部に取り付ける複数のボルトと、
    前記カバー本体から車体外側へ突出し、前記各ボルトの頭部を保護する複数のボルトガードとを含み、
    前記下板材は、前記各ボルトガードの下端位置よりも上方に配置されていることを特徴とする建設機械。
  3. 請求項1に記載の建設機械において、
    前記アンダーカバーへ送風された冷却風を前記上板材の前記通気孔から前記下板材の前記通気孔へ導く導風板を前記上板材と前記下板材との間に設けたことを特徴とする建設機械。
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