以下に、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る照明装置であるストロボ装置1の三面図である。図2は、ストロボ装置1の断面図であり、図2(a)はストロボ装置全体の中央断面を示す図、図2(b)はバウンス部3を図2(a)の断面A−Aで切断した局部断面を示す図である。図3はストロボ装置1の制御にかかわる内部構成を示すブロック図である。
ストロボ装置1はヘッド部2、バウンス部3、制御部4の三つの筐体に分かれており、ヘッド部2はバウンス部3に対して軸x周りに、バウンス部3はヘッド部2を抱えた状態で制御部4に対し軸y周りに回動可能となっている。以降は図1において、x軸周りのヘッド部2の回動方向を上下方向、y軸周りのヘッド部2の回動方向を左右方向と称し、左右方向はストロボ装置1の上方から見て矢印R方向を右方向、矢印L方向を左方向と定義する。ヘッド部2は、図1にて実線で示した正面方向に光を照射する正位置(上下方向0°、左右方向0°)状態に対して、二点鎖線で示すように上方向に最大120°まで、左右方向にそれぞれ最大180°回動可能である。すなわち、本体部である制御部4に対して、ヘッド部2及びバウンス部3からなる可動部が上下方向(第1の方向)及び左右方向(第2の方向)にそれぞれ所定の回動角度まで回動可能に保持される。また以降は、可動部の本体部に対する上下方向及び左右方向の回動動作をバウンス動作とする。また以降は、可動部の本体部に対する上下方向及び左右方向の回動角度をバウンス角度とする。ちなみに、正位置におけるバウンス角度は上下方向、左右方向ともに0°である。
バウンス動作は後述のモーターを駆動源とする駆動機構による回動と、ユーザーがヘッド部2を直接把持して行う外力による回動が可能である。駆動機構による回動は、ストロボ装置1(もしくはストロボ装置1に接続されたカメラシステム)が発光撮影時に適切な照射方向(バウンス角度)を選択してヘッド部2を自動的に回動させる機能、いわゆるオートバウンス機能に利用される。
ヘッド部2の筐体内には、キセノン管12、反射傘11、フレネルレンズ19、で構成される発光光学部が内蔵されている。発光光学部は多くの場合キセノン管12および反射傘11がフレネルレンズ19に対して光軸方向に相対移動して照射範囲を変更する所謂ズーム機構を備える。なお、ズーム機構については公知の構造を用いればよく、詳細な説明は省略する。
ヘッド部2の両側面にはタッチセンサー51が配置される。タッチセンサー51はユーザーがヘッド部2を把持して手動でバウンス角度を設定する際にユーザーの手が接触したことを検知するものである。なお本実施形態では、接触検知を行う構成としてタッチセンサー51を用いる例を説明するが、ユーザーによる把持を有効に検知できるものであれば機械的なスイッチであっても構わない。また、タッチセンサーのよる検出方式は特に限定されず、抵抗膜方式や静電容量方式など公知の方式を用いればよい。また、ヘッド部2の形状によってはユーザーに把持される際にユーザーに接触しやすい箇所は異なるため、ヘッド部2の両側面で接触検知しなくてもよい。ユーザーに把持される際には少なくとも互いに独立した複数の箇所でユーザーと接触すると考えられるので、ユーザーと接触しやすい複数の箇所で接触検知できる構成であればよい。
ヘッド部2は、x軸の回動軸上で内側から固定される上下駆動エンドギア39と軸受40によってバウンス部3に上下方向に回動可能に軸支される。バウンス部3の筐体内にはキセノン管12を発光させるための高電圧の電荷を蓄積するメインコンデンサ13が収納される。他には、後述する上下駆動モーター27を駆動源とする上下方向回動用の上下方向駆動機構63と左右駆動モーター21を駆動源とする左右方向回動用の左右方向駆動機構62の大半が収納されている。
バウンス部3は、制御部4上部に内側から固定される左右駆動エンドギア26に形成された軸受穴26bに軸部3aが軸支され、軸部3a下面に固定される回転係止板36によって抜け止めされ、制御部4に左右方向に回動可能に軸支される。
制御部4の筐体内にはストロボ装置1の動作を司るCPU16が実装されたメイン基板15が収納される。CPU16には外部表示用の表示部であるLCD17を動作させる表示回路68や、後述するバウンス角度検出手段61、バウンス駆動回路73等が接続される。またバウンス角度記憶手段72はバウンス角度検知手段61によって得られたヘッド部2の角度情報を随時記憶するものであり、CPU内蔵もしく外部のEPROM等の記憶装置を使用する。制御部4の背面には外部表示用のLCD17を視認するためのLCD窓7、ストロボ装置1の各種設定を行うための操作釦8やダイアル10等の操作スイッチ類が配置される。制御部4下面の脚部5にはカメラとの通信を行うための複数の接続端子6が配置される。14はストロボ装置1に装填された複数個の電池であり、その下側には電源回路67、充電回路66の一部等が実装されたサブ基板18が配置される。図3のブロック図における発光制御回路65は、通常前述のサブ基板18や発光部内の不図示の基板等に分散して配置される。
前述した操作釦8の一つはオートバウンス機能を備えたストロボ装置1のオートバウンス機能の有無を切り替える役割が割り当てられている。
図9はLCD17の表示状態を示しており、該当する操作釦8を押下するごとに図9(a)に示すオートバウンスモードと図9(b)に示す手動バウンスモードに表示が切り替わる。図9(a)のようにLCD17の右下に「AUTO」という指標51が表示されるとストロボ装置1のオートバウンス機能が有効な状態であることがわかる。オートバウンスモードとは文字通り、ストロボ装置(もしくはストロボ装置が装着されたカメラシステム)が発光撮影時に適切な照射方向を選択して、左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63によりヘッド部2を自動的に回動させるモードである。オートバウンスモード時の照射方向の選択方法は特に限定されず、取得した被写体までの距離と反射体までの距離とに基づいて照射方向を選択する方法や照射方向を変えて複数回発光を行って得られた複数の測光結果に基づいて選択する方法などを用いればよい。
図9(a)に対して、図9(b)のようにLCD17の右下に「M」という指標52が表示されるとストロボ装置1のオートバウンス機能は無効となり、手動バウンスモードであることがわかる。手動バウンスモードとはユーザーが任意に照射方向を設定できるモードであり、言い換えるとオートバウンス機能を用いない従来のストロボ装置と同様な状態である。当然ながら手動バウンスモードでは、ヘッド部2の回動はヘッド部2を把持して回動させるなどユーザーによる直接の操作が必要となる。
なお、LCD17の表示に示される55〜58の指標は、バウンス角度記憶手段72に記憶されている現在のバウンス角度を示すためのものである。55は上下方向を示すアイコン、56は上下方向の回動角度、57は左右方向を示すアイコン、58は左右方向の回動角度である。また他の操作釦8やダイアル10等を用いた所定の操作より、表示上の回動角度を変更することで左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を用いた回動も可能である。
次に左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63の構成について説明する。図4はバウンス部3筐体内から制御部4上部にわたって配置される左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を示した斜視図である。図5は左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63の平面図であり、図5(a)はヘッド部2が正位置(0°)にある状態の左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を示し、右側に制御部下方から見た図を、左側に側方から見た図を示している。さらに図5(b)はヘッド部2が右方向へ60°回動した状態の左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を制御部下方から見た図を示している。さらに図5(c)はヘッド部2が右方向へ180°回動した状態の左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を制御部下方から見た図である。
左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63の駆動源に用いる左右駆動モーター21及び上下駆動モーター27はDCモーターであり、一般的なモータードライバを備えたバウンス駆動回路73によって制御される。左右駆動モーター21と上下駆動モーター27には後述するクラッチ機構64を備えた初段ギア22、28が取り付けられている。29、30、31は上下駆動モーター27の初段ギア28の駆動力を前述の上下駆動エンドギア39に適切な減速比で伝達するための伝達ギアである。伝達ギア29、30、31によって伝達された駆動力により上下駆動エンドギア39が回転することで直結しているヘッド部2が上下方向に回動する。また上下駆動エンドギア39にはバウンス部3内部へ向かう面側に接点ブラシ34が取り付けられており、バウンス部3筐体内に保持されている上下角度検知基板35と接触し相対回転することでバウンス角度検出手段61として上下方向の角度検出を行う。
一方、23、24、25は左右駆動モーター21の初段ギア22の駆動力を前述の左右駆動エンドギア26内周に形成された内歯歯車26aへ適切な減速比で伝達するための伝達ギアである。伝達ギア23、24間はカサ歯歯車が用いられ伝達ギアの回転軸方向を90°変位させている。水平駆動エンドギア26は制御部4側に固定されているので、モーター21が回転して伝達ギア25より駆動力を受けると、バウンス部3(すなわちヘッド部2)側が制御部4に対して左右方向に回動することになる。バウンス部3下面に固定された回転係止板36には接点ブラシ37が取り付けられており、左右エンドギア26下面に取り付けられた左右角度検知基板38と接触し相対回動することで、バウンス角度検出手段61として左右方向の角度検出を行う。
メイン基板15の上方に配置された左右回転ストッパー32は、制御部4内に所定量だけ左右方向に搖動可能に保持されており、不図示のバネ機構等により通常は図5(a)、(b)に示すように中央に停止した状態となっている。ヘッド部2を左右方向に回動させると180°回動直前で回転係止板36の外周に形成された係止突起36aが左右回転ストッパー32のリブ32aに当接し左右回転ストッパー32を揺動させる。図5(c)で示すようにヘッド部を右方向に180°回転させると左右回転ストッパー32は図中左側へ移動し、移動量を規制されている左右回転ストッパー32の停止によりヘッド部2は180°回動の状態で回動を抑制される。左右回転ストッパー32に固定された接点ブラシ33はメイン基板上のパターン15aと接触し相対移動することで、バウンス角度検出手段61として180°回転時の回転方向検出を行う。
ここで前述のクラッチ機構64の詳細について説明する。図6は前述の左右駆動モーター21、上下駆動モーター27に取り付けられた初段ギア22、28のクラッチ機構64を示した断面図である。なお、初段ギア22と28とでクラッチ機構64は同じ構成であるため、以下では初段ギア22についてのみ説明し初段ギア28については説明を省略する。クラッチ機構64は、左右駆動モーター21の回転軸21aの軸に固着されたプーリー45とプーリー45に軸支され自由回動可能な初段ギア22、フリクションバネ46、フリクションワッシャ48および初段ギア22を抜け止めするワッシャ47で構成される。プーリー45の回転力はフリクションバネ46の付勢力によって与えられた摩擦力により初段ギア22に伝達される。左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63にクラッチ機構64が設けられている理由は、ヘッド部2をユーザーが手動で回動させた場合やヘッド部2を自動回動させた際に障害物に当たった場合に、モーターやギア列に過大な負荷をかけないためである。なお、ストロボ装置1の電源が投入されている状態では左右駆動モーター21、上下駆動モーター27はバウンス駆動回路73によって入力端子を短絡したいわゆるブレーキ状態に制御されており、外力によりヘッド部2が容易に回らないようになっている。クラッチ機構64の結合力は左右駆動モーター21、上下駆動モーター27がブレーキ状態にある場合に外力でヘッド部2が回動した際に滑りを生ずるように設定されている。このとき、ヘッド部2の自重で回転するほど軽すぎず、かつユーザーがヘッド部2を直接把持して回動させる上で重すぎない適切な値に結合力は設定されている。なお、本実施形態では、モーター軸に取り付けられる初段ギア22、28に一般的な滑りクラッチ機構であるクラッチ機構64を設けたが、クラッチ機構は伝達ギア列中の他の箇所に設けてもよい。また、滑りクラッチ機構に限定するものではなくラッチのかみ合いによるクラッチ機構等でもよい。
次に図7および図8を用いてバウンス角度検出手段61の詳細を説明する。図7はバウンス角度検知に用いる各基板のパターンを示した平面図であり、図7(a)は左右角度検知基板38のパターン、図7(b)はメイン基板15上のパターン15a、図7(c)は上下角度検知基板35のパターンを示している。図8はバウンス角度検知におけるヘッド部2のバウンス角度に対する信号の切り替わりを示した信号変移表を示す図である。図8(a)は左右角度検知基板38による左右角度検出を、図8(b)はメイン基板上のパターン15aによる左右180°回転時の回転方向検出を、図8(c)は上下角度検知基板35による上下角度検出を示している。
まずヘッド部2が左右方向に回動した場合について説明する。左右角度検知基板38には円周方向に沿って3列にCPU15と接続されるbit1からbit7までの信号のパターンが配置される。bit1〜bit5のパターンは外側の2列に全周360°にわたってそれぞれ分割された状態で配置され、中央列の半周以上の領域には接地(GND)パターンが配置される。また最内周の列にはbit6およびbit7のパターンがそれぞれ略半周の範囲で対向するように配置される。
黒点で示すBh1およびBh2は回転係止板36に固定される接点ブラシ37の接触点でありヘッド部2が正位置にある状態を示している。接点ブラシ37の4か所の接触点Bh1は左右角度検知基板38の外周2列のパターンに対して接触可能で、回転軸に対称にとなるように配置される。接触点Bh2は接点ブラシ37の一方の側のみに配置され、左右角度検知基板38最内周のパターン列に接触可能である。なお図中においてヘッド部2が右方向に回動すると接触点Bh1、Bh2は左回転し、ヘッド部2が左方向に回動すると接触点Bh1、Bh2は右回転する。
各bit1〜bit7の信号は電気的にプルアップされた状態でCPU16に接続されており、接点ブラシ37と接触しない状態では高電位(1)である。接点ブラシ37が接触すると、接点ブラシ37が常にGNDパターンに接触しているのでGNDレベル(0)に切り替わる。左右角度検知基板38の外側2列のパターンに対しては、GNDパターンとの接触点を除く3か所の接触点でbit1からbit5の信号のうち最大3つの信号を同時にGNDレベル(0)にすることができる。
図8(a)の信号変移表に示すように左右方向角度検出は15°きざみの回動角度とその中間角度にあることを検出可能であり、角度が変位するに従って各bitの信号が1つずつ変化するいわゆるグレーコードを出力するように構成されている。bit1からbit5までの信号は接点ブラシ37の接触点Bh1を回転軸に対して対称に配置しているために360°回転する範囲内で180°ごとに同じ信号の組み合わせが検出される。そこで最内周の列に配置されるbit6とbit7によりバウンス部3が左右どちらに回転したか判定する。バウンス部3が左回転するとbit6が0になり、右回転するとbit7が0になる。
ところで上記までの場合0°と180°の信号の組み合わせが同じであり0°と180°の区別ができない。さらには180°の状態にある場合において左右どちらの方向に回転して180°に至ったかが区別ができない。そこで前述の左右回転ストッパー32の搖動に連動する接点ブラシ33とメイン基板上のパターン15aの接触の切り替わりを利用する。例えば、前述の説明のようにヘッド部2が右回転して180°の位置になると、図7の(b)上で通常は黒点Btで示す位置にある接点ブラシ33の接触点が、左右回転ストッパー32と共に左方へ移動する。そして、bit1のパターンとGNDパターンが接続されbit1の信号がGNDレベル(0)となることで、右回転における180°の位置と判定する。逆にバウンス部を左回転させて180°位置にすると左右回転ストッパーは右側に搖動するのでメイン基板上のbit2がGNDレベル(0)となり、左回転における180°の位置と判定する。
次にヘッド部2が上下方向に回動した場合について説明する。
図7の(c)の平面図と図8の(c)の信号変位表に示すように、上下角度検知基板35のパターンはヘッド部2の角度変化に伴い左右検知基板38とほぼ同等の信号を送出するように配置される。15°きざみの回動角度とその中間角度にある事を検出し、角度が変位するに従って各bitの信号が1つずつ変化するいわゆるグレーコードを出力する点も同じである。ただし上下方向は1方向120°までしか回動しないので、左右角度検知基板38に設けられていたbit6とbit7のパターンは使用せず、2列に配置されるbit1からbit5の信号のパターンを使用する。またbit6とbit7の信号が無いので正位置(0°)の状態のみbit1の信号が高電位(1)となるようにbit1のパターンの設置角度が異なっている。
黒点で示すBvは上下駆動エンドギア39に固定される接点ブラシ34の接触点でありヘッド部2が正位置にある状態を示している。接点ブラシ34の4か所の接触点Bvは上下角度検知基板35の2列のパターンに対して接触可能で回転軸に対称に配置され、ヘッド部2が上方へ回動すると図7(c)中において接触点Bvは右回転する。
以上のように、左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63において所定角度で停止したヘッド部2の保持は前述のクラッチ機構64の結合力によってのみ行われるだけなので、不意な衝突等でヘッド部2の角度が変化する可能性がある。ヘッド部2がユーザーの意図しない角度になってしまった場合は被写体に適切に照明光があたらずに失敗写真となってしまう。
ヘッド部2の保持力を確保するためにはクラッチ機構64の結合力を極端に高くする必要が生ずるが、左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63はクラッチ機構64の結合力に見合うだけ強度を持たなければならない。そのため、左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63が大型化する恐れがある。ヘッド部2の角度変化を検知して自動的に元の角度に戻す手法も考えられるが、ユーザーが意図的に手動でヘッド部2を回動させた場合は元の角度に戻さないほうが好ましい。そこで、以下では、本実施形態における、ユーザーがヘッド部2を手動で回動させたのか、不慮の外力により角度変化が生じたのかを判別する方法について説明する。
図10および図11は手動バウンス判別処理及び手動バウンス処理のフローチャートである。なお、以降で説明する手動バウンス判別処理では、ヘッド部2が上下方向、左右方向のいずれの方向に変化しても処理内容に大きな違いはないため、変化の方向が上下方向か左右方向かの区別はしていない。
図10におけるS101はヘッド部2の角度変化を検出するためのルーチンであり、バウンス角度検出手段61の信号の変化をCPU16が常時監視している。
ヘッド部2が外力により回動されてバウンス角度検出手段61のいずれかの信号が切り替わると、CPU16は、S102に進みヘッド部2の両側面に配置されたタッチセンサー51によって接触検知がなされているか否かを判断する。タッチセンサー51にて接触を検知した場合はS103に進み、CPU16は、両側面双方のタッチセンサー51が接触を検知しているか否か判断する。これは通常ユーザーがヘッド部2を手動で回動させる際にはヘッド部2を両側面から挟み込むように把持するためであり、双方のタッチセンサー51に接触の検知があった場合はS104に進み手動バウンスである旨のフラグを立てS105に進む。それに対して、S103において1側面のみの検知であった場合はユーザーによる手動操作ではなく他の物体等が接触したものと判断しS105へ進む。
S105でCPU16はタイマーをスタートさせ次のS106にてバウンス角度の変化を待ち、引き続きヘッド部2の外力により回動されるか判定する。バウンス角度が変化した場合は、CPU16はS107に分岐してタイマーをリセットしてからS102に戻り、再びヘッド部2の両側面に配置されたタッチセンサー51によって接触検知がなされているか否かを判断する。S106にてバウンス角度の変化が無い場合は一定間隔でS108へ進み、CPU16はタイマーが所定の時間を経過しているか否かを判定する。所定時間経過していないならS106に戻り再びバウンス角度の変化を待つ。S108にてタイマーが所定時間経過した場合は、CPU16は、外力によるヘッド部2の回動が終了したものと判断し次のS109のステップへ進み、変化終了後のバウンス角度をバウンス角度検知手段61から取得する。
次のS110では、CPU16は手動バウンスフラグが立てられているか否かを判別し、フラグが立てられていた場合はユーザーが任意にバウンス角度を設定したものと判断しS113の手動バウンス処理のフローへ移行する。手動バウンスフラグが立てられていない場合は、CPU16は不慮の外力によるヘッド部2の回動と判断し、S111に進む。S111ではCPU16は、バウンス角度記憶手段72に記憶されている角度変化以前のヘッド部2のバウンス角度とS110で取得した変化後のヘッド部2のバウンス角度の差分から外力によるヘッド部2の回動方向を算出する。そしてS112へ進み、CPU16は、算出された回動方向に応じてヘッド部2をバウンス角度記憶手段72に記憶されている角度変化検知以前(回動前)の角度に左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を用いて強制的に復帰させる。なお、S111で算出された回動方向が左右方向及び上下方向の両方の場合、左右方向の回動と上下方向の回動を順に行っても同時行ってもよい。
S110の判断でS113の手動バウンス処理に移行すると図11に示すように、S120でCPU16は、現在停止しているヘッド部2のバウンス角度が標準角度であるか否かを判断する。標準角度とは、図8の信号変位表で菱形のマークを付けている角度であり、クリック機構でヘッド部2を係止する従来のストロボ装置に準じた角度である。なお、図8に示した標準角度はあくまで例であり、正位置となる角度を含んでいれば図8に示した角度すべてを含む必要はないし、図8に示されていない角度を含んでいてもよい。ただし、すべての角度を標準角度とするのは無意味であるため、標準角度は左右駆動モーター21や上下駆動モーター27により駆動可能な角度の一部であって正位置となる角度を含む角度であればよい。
S120において標準角度で停止していると判断するとS124の処理に進み、標準角度で停止していないと判断するとS121に進む。S121でCPU16は、バウンス角度記憶手段72に記憶されている角度変化以前のヘッド部2のバウンス角度とS110で取得した変化後(回動後)のヘッド部2のバウンス角度の差分から外力によるヘッド部2の回動方向を算出する。S122でCPU16は、算出された回動方向へ左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を用いてさらにヘッド部2を回動させる。S123でCPU16は、ヘッド部2のバウンス角度が最も近い標準角度に至るとヘッド部2の回動を停止させる。次の124でCPU16は、現在停止しているヘッド部2のバウンス角度をバウンス角度記憶手段72に上書きで記憶させ、S125にてCPU16はLCD17上に現在のバウンス角度を表示させる。
上記のS120からS123におけるヘッド部2の回動制御は、ユーザーの操作をアシストするものとして働く。例えば、ヘッド部2が正位置状態にあった場合から上方もしくは左右方向に60°の位置までユーザーが手動でヘッド部2を回動させようとした場合には、60°より浅い角度まで旋回させれば自動的に標準角度である60°まで回動することになる。逆に、正位置以外にあるヘッド部2を正位置へ戻そうとした場合は、ヘッド部2の角度が60°以下になったところで手を離せば自動的に標準角度である正位置(0°)まで回動する。
なお、図8に示した標準角度の中に0°と60°との間の角度を含まないのは、上下方向、左右方向のいずれにおいても60°より小さい(浅い)バウンス角度では直接光が被写体に照射されバウンス発光撮影の効果が低下する可能性があるためである。
ここで図14を用いて、ヘッド部2を左右方向に回動させる左右駆動モーター21の制御方法について説明する。
バウンス発光撮影においては、バウンス角度に数度程度の誤差が生じていても被写体への拡散反射光は大きく変化することはないが、ヘッド部2を正位置に停止する際はヘッド部2を回動させた位置に停止させる場合よりも厳密な精度で停止させる必要がある。これは、ヘッド部2が正位置にある場合に照明光を正しく被写体に照射するためである。通常、発光光学部に備えられたオートズーム機構によって照射光の照射範囲はカメラのレンズの焦点距離に応じた照射範囲に制御されるが、できるだけガイドナンバーを向上させるため周辺部の光量が許容できるぎりぎりの状態となるように設定されることが多い。そのため、ヘッド部2が正位置からズレた状態では周辺光量の落ちた部分が被写体によりかかるようになり、いわゆる配光ムラの現象が顕著になる。本実施形態のストロボ装置1においては、上下方向は正位置である0°の位置で下方へ向かわないように機械的な突き当たりで停止させることは可能であるが、左右方向については正位置である0°の位置で機械的な突き当たりを設けることができない。以上の理由により、左右方向において、正位置である0°の位置に停止させる際にはより精度のよいモーター制御が必要となる。
本実施形態においては、ヘッド部2を回動させる際に、回動させる量(角度変化量)に応じて左右駆動モーター21の制御方法を変更する。図14は、異なる角度で左右方向に回動させたヘッド部2を正位置(0°)に戻す場合のモーター制御の違いを示した図である。図14(a)の線図は、横軸をヘッド部2のバウンス角度、縦軸はヘッド部2を回動させる速度(駆動速度)である。図14(b)は、左右角度検知基板38上の接点ブラシ38が接触する回転位相と図14(a)に示したモーター制御の制御切替え角度との関係を示しており、矢印の先端側がヘッド部2の向きを表す。
図14(a)では、比較的大きなバウンス角度から正位置へヘッド部2を戻す場合の制御(以降、高速制御)の駆動速度の変化を実線で表し、小さなバウンス角度から正位置へヘッド部を戻す場合の制御(以降、低速制御)の駆動速度の変化を破線で表している。左右駆動モーター21を駆動するバウンス駆動回路73は一般的なモータードライバを使用し、CPU16の指示に従い左右駆動モーター21に正転、逆転、PWM駆動、ブレーキ動作を行わせることが可能である。例えば、右方向60°のバウンス角度(P1)にあるヘッド部2を正位置に戻す場合は高速制御を実施する。バウンス駆動回路73は左右駆動モーター21に対し正転(もしくは逆転)動作を行わせると、ヘッド部2の駆動速度が上がりP6点にて定速に達する。そして正位置に達する前の角度P2に達したことを左右角度検知基板38により検知すると、モーター制御を所定のパルスによるPWM駆動に変移して、ヘッド部2の駆動速度を徐々に下げP8ではPWM駆動による定速状態になる。そして充分に回動速度が下がりP4の正位置の角度検知のパターンにかかった瞬間に左右駆動モーター21の両極を短絡させてブレーキをかける事でP5の正位置で停止させる。
また、例えば右方向15°のバウンス角度(P3)にあるヘッド部2を正位置に戻す場合は低速制御を実施する。ヘッド部2がP3にある最初の時点からPWM駆動で低速度でヘッド部2を回動させ、高速制御と同様にP4の正位置の角度検知のパターンにかかった瞬間に左右駆動モーター21の両極を短絡させてブレーキをかけることで、P5の正位置で停止させる。このように、正位置に戻す前のバウンス角度が正位置から所定角度以上離れていない場合、高速制御を実施するとヘッド部2の駆動速度を十分に減速することができず正位置をオーバーしてしまう可能性があるため、低速制御のみを実施する。すなわち、ヘッド部2の角度変化量が閾値未満のときは低速制御する。
そうすることで、低速で安定した状態でブレーキをかけることができ、正位置にヘッド部2を精度よく停止させることができる。このとき、高速制御を実施するか低速制御を実施するかの閾値は、高速制御から低速制御に変更した後に駆動速度が安定した状態でブレーキをかけて正位置に停止させることができる角度変化量に設定するのが好ましい。例えば、図14(a)に示した線図上では、高速制御を開始してから駆動速度が安定するまでに要する角度変化量(P1−P6)を、高速制御から低速制御への変更を開始するバウンス角度(P2)に加えた角度(P9)以上の角度を閾値とすればよい。
また、正位置に戻す前のバウンス角度が正位置から所定角度以上離れている場合、一旦高速制御を実施してから低速制御に変更するので、正位置に戻るのに要する時間を抑えながら正位置にヘッド部2を精度よく停止させることができる。すなわち、ヘッド部2の角度変化量が閾値以上のときは高速制御することで正位置に戻るのに要する時間を抑えることができ、角度変化量が閾値未満のときは低速制御にすることで停止精度を高めることができる。
以上のように、本実施形態では、バウンス角度検知手段61によりヘッド部2の回動を検知した際に、ヘッド部2に備えた接触検知手段51を用いたユーザーが手動でヘッド部2を回動させたか否かを判別している。さらに、ユーザーの操作ではなく不慮の外力によるヘッド部2の回動であった場合は速やかに元のバウンス角度にヘッド部2を戻すようにしている。そのため、不慮の外力により照射方向がユーザーの意図しない方向になってしまった場合でも、被写体に適切に照明光を照射することができる。
さらに、ヘッド部2の位置を定位させるために極端にクラッチ機構の結合力を強くしたり、モーターによる駆動動作を阻害するようなクリック機構を設ける必要はなく、クリック機構に打ち勝つような高出力で大型のモーターを選択する必要もない。また、ヘッド部2の回動時に解除が必要となるロック機構も必要としない。すなわち、構造が複雑にならず、ヘッド部駆動機構は必要最低限の強度と出力を有した構造に抑えられるので、少なくともヘッド部駆動機構部分が小型で低コストなストロボ装置を提供することができる。
なお、本実施形態では、バウンス角度検知手段61に最大7bitの信号のパターンが配置された基板と接点ブラシを用いているが、バウンス角度検知手段61は本実施形態に示す構成に限定されるものではない。例えば、角度検知の分解能等はストロボ装置の仕様に合わせて任意に変更可能であり、光学的な検知方法であっても良いし市販のアブソリュート型のエンコーダー等を利用してもよい。また、ヘッド部2の回動制御は、比較的荒い分解能のバウンス角度検知部61とパルスモーター(もしくは駆動機構中に設けられた回転パルス板)の組み合わせによる制御でも構わない。
また、本実施形態では、ユーザーが手動でヘッド部2を回動させたか否かを、2箇所のタッチセンサー51によってともに接触検知がなされているか否かを判別しているが、1箇所のタッチセンサー51の接触検知と接触検知時間とに基づいて判別してもよい。
(第2の実施形態)
図12は、第2の実施形態における手動バウンス判別処理のフローチャートである。本実施形態の手動バウンス判別処理では、第1の実施形態の手動バウンス判別処理とは異なって、タッチセンサーを用いずに手動バウンス判別処理を行う。すなわち、本実施形態における照明装置は、第1の実施形態で説明したストロボ装置のタッチセンサーは不要である。そこで、本実施形態では、照明装置として、第1の実施形態で説明したストロボ装置とタッチセンサー51の有無が異なるストロボ装置を用いるものとし、ストロボ装置の構成の詳細な説明は省略する。
S201はヘッド部2の角度変化を検出するためのルーチンであり、バウンス角度検出手段61の信号の変化をCPU16が常時監視している。ヘッド部2が外力により回動されてバウンス角度検出手段61のいずれかの信号が切り替わると、CPU16はS202でタイマーをスタートさせる。そして、CPU16は次のS203にてバウンス角度の変化を待ち、引き続きヘッド部2が外力により回動されるか判定する。バウンス角度が変化した場合は、CPU16はS204に分岐してタイマーをリセットしてからS202に戻りタイマーをスタートさせ、再びバウンス角度の変化を待つ。S203にてバウンス角度の変化が無い場合は一定間隔でS205へ進み、CPU16はタイマーが所定の時間を経過しているか否かを判定する。所定時間経過していないならS203に戻り再びバウンス角度の変化を待つ。
S205にてタイマーが所定時間経過した場合は、CPU16は外力によるヘッド部2の回動が終了したものと判断し次のS206のステップへ進み、変化終了後のバウンス角度をバウンス角度検知手段61から取得する。次のS207でCPU16はバウンス角度記憶手段72に記憶されている変化前のバウンス角度が正位置(0°)であったか否かを判別する。変化前のバウンス角度が0°以外であった場合は、変化前にユーザーが任意にバウンス角度を設定していたものと判断しS211に分岐し、前述の図11を用いて説明した手動バウンス処理に移行する。一方、ヘッド部2が正位置状態(0°)であった場合は、次のS208に進み変化前(すなわち正位置状態)からの角度変化量を算出して所定量以上か否かを判別する。角度変化量が所定量以上であった場合は、CPU16はユーザーが手動でバウンス角度を設定したものと判断してS211に進み手動バウンス処理へ移行する。角度変化量が所定量未満であった場合は、CPU16は不慮の外力によるヘッド部2の回動と判断しS209に進む。S209ではCPU16は、バウンス角度記憶手段72に記憶されている角度変化検知以前のヘッド部2のバウンス角度とS206で取得した変化後のヘッド部2のバウンス角度の差分から外力によるヘッド部2の回動方向を算出する。そしてS210へ進み、CPU16は、算出された回動方向に応じてヘッド部2をバウンス角度記憶手段72に記憶されている角度変化検知以前の角度に左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を用いて強制的に復帰させる。
本実施形態では、ヘッド部2が正位置状態で使用している際に不慮のヘッド部2の回動が撮影結果に大きく影響を及ぼす点に着目し、使用頻度の高い正位置状態からの角度変化を防ぐようにしている。
なお、S208の判断で用いる角度変化量の閾値(所定量)は、本実施形態のバウンス角度検知の分解能を考慮すると45°程度が好ましい。この場合、不慮の外力によりバウンス角度が45°以上変化してもユーザーの手動操作であると判断されてしまうが、不慮の外力により45°以上変化したときはユーザーが見た目で異常に気づき易く、ユーザー自身がヘッド部2を元に戻す可能性が高い。閾値を45°よりも小さくすると、ユーザーの手動操作により設定可能なバウンス角度は増えることになるが、ユーザーの手動操作であると判断されてしまう程度の不慮の外力による角度変化が生じた場合にユーザーが見た目で異常に気づきにくくなってしまう。以上の理由から、閾値はある程度大きい値であることが好ましい。当然ながら、バウンス角度検知の分解能が高ければ、例えば60°直前等さらに大きな角度を閾値に設定することも可能である。本実施形態では、角度変化量に基づいてユーザーによる手動操作か否かを判別するため、第1の実施形態より低コストで、不慮の外力により照射方向がユーザーの意図しない方向になってしまった場合でも、被写体に適切に照明光を照射することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態で説明した操作釦8で切り替え可能なオートバウンスモードと手動バウンスモードに加え、ホールドモードも操作釦8で切替え可能な構成とする。ホールドモードとは、LCD17上に表示される角度にバウンス角度を保持するモードである。例えば、上下方向、左右方向のバウンス角度を0°に設定しておけば以降の説明の通りヘッド部2は常に正位置状態に固定される。なお、ホールドモードでは、図9の(c)に示すようにLCD17の右下に「HOLD」という指標53が表示される。なお、本実施形態における照明装置はホールドモードに切替え可能な点を除いては第2の実施形態で説明したストロボ装置と同じ構成であるため、詳細な説明は省略する。
図13は、第3の実施形態における手動バウンス判別処理のフローチャートであるが、図13のフローチャートにおいて、S301からS306の処理は図12のフローチャートにおけるS201からS206の処理と同様であるため説明は省略する。
S306の次に、CPU16はS307でホールドモードに設定されている否かを判別する。ホールドモードに設定されている場合は、バウンス角度の変化は全て不慮の外力によるものだと判断しS308に進む。S308でCPU16は、バウンス角度記憶手段72に記憶されている角度変化検知以前のヘッド部2のバウンス角度とS306で取得した変化後のヘッド部2のバウンス角度の差分から外力によるヘッド部2の回動方向を算出する。そしてS309へ進み、CPU16は、算出された回動方向に応じてヘッド部2をバウンス角度記憶手段72に記憶されている角度変化検知以前の角度に左右方向駆動機構62、上下方向駆動機構63を用いて強制的に復帰させる。
S307の判断でホールドモードに設定されていない場合は、CPU16はS310へ進み前述の手動バウンス処理へ移行する。
以上のように、本実施形態では、設定された動作モードが特定のモードか否か(ホールドモードか否か)に応じてユーザーによる手動操作か否かを判別する。そのため、第1の実施形態より低コストで、不慮の外力により照射方向がユーザーの意図しない方向になってしまった場合でも、被写体に適切に照明光を照射することができる。
なお、図13のフローチャートにおいて、S307の判断でホールドモードになっていない場合に、単純に図11のフローチャートに示す手動バウンス処理に移行するのではなく、図12のフローチャートのS207以降の処理を組み合わせてもよい。その場合、コストの増加を抑えながら更に精度よくユーザーによる手動操作か否かを判別することができる。
以上、上記の3つの実施形態では、ユーザーの手動操作により回動されたと判断するための条件として、ヘッド部2の両側面で接触検知していること、外力による角度変化量が所定量以上であること、特定のモードが設定されていないことを用いる場合を説明した。そして、これらの条件を満たしていなければヘッド部2を回動前の位置に復帰させ、これらの条件を満たしていればヘッド部2を回動前の位置に復帰させないようにしている。そうすることで、ユーザーの意図は反映させながら、不慮の外力により照射方向がユーザーの意図しない方向になってしまった場合でも、被写体に適切に照明光を照射することができる。
なお、上記の3つの実施形態では、左右方向及び上下方向に照射方向を変更可能な照明装置に本発明を適用する例を説明したが、左右方向及び上下方向の一方のみに照射方向を変更可能な照明装置にも本発明は適用可能である。
また、上記の3つの実施形態では、カメラに装着可能なストロボ装置に本発明を適用した例を説明したが、撮像装置に備えられた内蔵型の照明装置に本発明を適用してもよい。