JP6584256B2 - 構造体および容器 - Google Patents

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Description

本発明は、光の反射と透過とを切り換えることができる構造体、および、この構造体を利用する、内容物の残量の確認を容易に行うことができる容器に関する。
化粧品や医療品などは、紫外線等の光によって劣化するものが多い。
このように、光によって劣化するものを収容する容器には、内容物の劣化を防止するために、遮光性を有する、不透明な容器が使用されている。
ところが、不透明な容器では、容器の外から内容物を見ることができない。すなわち、使用者は、容器内における内容物の残量が判断できない。
そのため、遮光性の容器を使用する化粧品等では、使用者が、内容物の追加や、新品の製品の買い換えのタイミングを適正に把握することが困難であるという問題がある。
このような不都合を解決する方法として、遮光性の容器の側面に透明な窓を形成して、この透明な窓から、内容物の残量の確認を可能にすることが考えられる。
しかしながら、このような透明な窓を形成すると、ここから、常時、紫外線等の光が侵入することになり、収容した物が光によって劣化してしまう。
これに対して、特許文献1には、遮光性を有する不透明容器の側面に、内容物の残量を判断するための透明な窓を形成し、この透明な窓を完全に被覆することができるレーベル片を、透明な窓の外側に剥離自在に貼り付けた、不透明容器が記載されている。
また、特許文献2には、内容物を収容する透明部(半透明部)を有する内容器と、内容器の口筒部に取付けられる取付けキャップと、取付けキャップに廻動可能に取り付けられる、内容器を挿入する、内容器の透明部に対応する位置に窓部を有する不透明な外容器とを有する窓付き容器が記載されている。
特開2005−119691号公報 特開2006−273336号公報
特許文献1に記載される不透明容器によれば、通常は遮光性を保ちつつ、必要に応じて、レーベル片を剥離することによって、内容物の残量を確認できる。
また、特許文献2に記載される窓付き容器も、同様に、通常は遮光性を保ちつつ、必要に応じて、外容器を廻動して、内容器の透明部と外容器の窓部とを一致させることによって、内容物を確認することができる。
一方で、このような遮光性の容器の形状や構成は多種多様であり、これらの特許文献等に記載される公知の機構以外にも、遮光性の容器の内容物の残量を容易に確認できる、新たな機構の登場が望まれている。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、遮光性であっても、容易に内容物の残量の確認を行うことができる容器、および、このような容器を実現可能にする、光の反射と透過とを切り換えることができる構造体を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の構造体は、対向して配置される、一方が他方との対向面に再帰性反射構造を有する、1組の透明板と、
再帰性反射構造に液体を供給および排出する機構とを有することを特徴とする構造体を提供する。
このような本発明の構造体において、再帰性反射構造が、三角柱および錐体の少なくとも一方を、複数、配列することで構成されるのが好ましい。
また、三角柱の頂角、および、錐体の頂点を通過する底面に垂直な三角形の頂角が、80〜100°であるのが好ましい。
また、三角柱は、底面が二等辺三角形の三角柱であり、錐体は、正角錐および円錐の少なくとも一方であるのが好ましい。
また、三角柱および錐体の配列周期をp、対向する透明板の距離をdとした際に、p/2<dであるのが好ましい。
さらに、再帰性反射構造に液体を供給および排出する機構が、互いに接離可能に配置された1組の透明板と、透明板の間に入れられた液体とで構成されるのが好ましい。
また、本発明の容器は、本発明の構造体を装着した容器を提供する。
このような本発明の容器において、遮光性を有し、かつ、構造体の装着位置が透明であるのが好ましい。
本発明の構造体によれば、光の反射と透過とを容易に切り換えることができる。また、本発明の容器によれば、本発明の構造体を利用することにより、遮光性であっても、容易に内容物の残量を確認できる。
(A)および(B)は、本発明の構造体を利用する本発明の容器の一例を概念的に示す図である。 (A)および(B)は、本発明の容器を説明するための概念図である。 (A)および(B)は、本発明の容器を説明するための概念図である。 (A)および(B)は、本発明の構造体を利用する本発明の容器の別の例を概念的に示す図である。
以下、本発明の構造体および容器について、添付の図面に示される好適な態様を基に、詳細に説明する。
なお、本明細書において、『〜』を用いて表される数値範囲は、『〜』の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
図1(A)および図1(B)に、本発明の構造体を利用する、本発明の容器の一例を概念的に示す。
図1(A)および図1(B)に示すように、容器10は、容器本体12と、蓋体14と、残量確認部16とを有して構成される。
なお、図1(A)は正面図であり、図1(B)は、側面図である。正面図は、本発明の特徴である残量確認部16を正面から見た図であり、側面図は、図1(A)の正面図に対して、上下方向を軸に容器を90°回転した図である。上下方向とは、容器10を通常の状態で載置した際に、鉛直方向となる方向である。
容器本体12は、内容物を収容する略円筒状のもので、上部に内容物を排出するための筒状の排出口を有している。
また、蓋体14は、容器本体12の排出口を閉塞するためのものであり、螺合や凹凸を利用する嵌合等の公知の手段によって、排出口となる筒状部に着脱可能に構成され、容器本体12の排出口を閉塞および開放する。
容器10は、本発明の構造体に係る残量確認部16を有する以外には、基本的に、化粧品、薬品、飲食物等の各種の液体、粉体、粒状物、ゲル状物、ペースト状物等の各種の物品を収容する、公知の容器である。
従って、容器本体12および蓋体14の形状や大きさ、構成、形成材料等には、限定はない。また、本発明の容器は、容器本体12と蓋体14とから構成される物に限定はされず、例えば、中蓋を有してもよく、スプレーによって内容物を排出するものであってもよく、取り外しができない揺動する蓋体によって排出口を開閉するものであってもよい。
容器10は、紫外線等の光によって劣化する内容物の収納に適した容器であり、容器本体12は、残量確認部16の装着部以外は遮光性を有する。また、蓋体14も、遮光性を有する。
なお、容器本体12および蓋体14を遮光性にする方法は、容器本体12および蓋体14に遮光性を付与できる塗料を塗布する方法、容器本体12および蓋体14を遮光性の包装材で包む方法、容器本体12および蓋体14を遮光性を確保できる材料で形成する方法等、公知の方法が各種利用可能である。
容器本体12の下方には、残量確認部16が装着される。残量確認部16は、本発明の構造体に係るものである。
図2(A)および図2(B)に概念的に示すように、図示例の残量確認部16は、第1透明板20と、第2透明板24と、弾性体26と、液体28とを有して構成される。
また、図1(A)および図1(B)に示されるように、残量確認部16は、一例として、直方体状の形状を有する。
なお、図1(A)および図1(B)に示す例では、残量確認部16を容器本体12の側面に凸状に装着しているが、容器本体12に凹部を設け、この凹部に、残量確認部16を装着してもよい。
第1透明板20および第2透明板24は、本発明における1組の透明板であり、一例として、最大面が長方形の透明な板材である。
また、第2透明板24の第1透明板20との対向面24aは、下端部の所定領域(後述する領域24b)を除いて、再帰性反射構造(再帰反射構造)を有する。なお、第2透明板24は、一体成型されたものでもよく、透明な板状の基材に、透明な再帰性反射構造を貼り付けた構成を有するものでもよい。
以下の説明では、『第2透明板24の第1透明板20との対向面24a』を、単に『対向面24a』とも言う。
周知のように、再帰性反射構造とは、入射した光が、再度、入射方向に帰るように光を反射する構造である。
図示例において、対向面24aは、一例として、長尺なプリズム(三角柱)を稜線と直交する方向に配列した、いわゆるプリズムシート状(プリズム構造)の再帰性反射構造を有している。具体的には、対向面24aは、プリズムの稜線を、図1(A)の図中横方向、ならびに、図1(B)、図2(A)および図2(B)の紙面に垂直方向に一致して、図中上下方向にプリズムを配列した、再帰性反射構造を有している。また、対向面24aのプリズムは、一例として、頂角が90°の二等辺三角形の底面を有し、頂角を第1透明板20に向けて配列される。
なお、図1(A)では、対向面24aの再帰性反射構造を説明するために、残量確認部16において、対向面24aにおける再帰性反射構造を形成するプリズムの稜線を破線で示している。
しかしながら、後述するように、残量確認部16は、通常時には再帰性反射による全反射構造となっているため、容器外部からの目視的には、金属光沢面のようになっている。また、残量確認部16は、容器本体12内に収容される内容物の残量を確認する際には、透明になっている。
従って、残量確認部16の再帰性反射構造は、基本的に、使用者に目視されない。
また、第2透明板24において、斜線で示す再帰性反射構造を有さない領域24bは、遮光性であるのが好ましく、光を全反射する金属光沢状態としておくのがより好ましい。加えて、斜線で示す、第2透明板24の領域24bに対応する第1透明板20の領域20aも、遮光性であるのが好ましい。これにより、再帰性反射構造を有さない領域から容器本体12aに光が侵入することを防止できる。
なお、遮光性にするのは、領域24bおよび領域20aのいずれか一方でもよい。しかしながら、再帰性反射構造の非形成領域から容器本体12への光の侵入を、より確実に防止するためには、少なくとも領域24bは遮光性であるのが好ましく、領域24bおよび領域20aの両者が遮光性であるのがより好ましい。
前述のように、残量確認部16は、直方体状の形状を有する。
具体的には、離間して配置される長方形の第1透明板20と第2透明板24との間隙の周辺を、無端ベルト状の弾性体26によって液密に閉塞(封止)した構成を有する。すなわち、残量確認部16は、第1透明板20と第2透明板24とからなる上下面、および、弾性体26からなる側面を有する、液密な中空の直方体状である。
また、残量確認部16は、第1透明板20を容器本体12に貼着することで、容器本体12に装着される。従って、前述のように、容器本体12において、第1透明板20の貼着部は、透明である。
なお、本発明の容器は、残量確認部が容器本体の一部を形成する構成であってもよい。あるいは、後述する図4(A)等に示す容器40のように、容器本体の側面の一部を、残量確認部の第1透明板として用いてもよい。
弾性体26は、ゴムや弾性を有する樹脂など、各種の弾性体で形成される。
従って、図2(A)および図2(B)に示すように、残量確認部16では、第2透明板24を押圧することで、離間していた第1透明板20と第2透明板24とを近接でき、第2透明板24の押圧を開放することで、第1透明板20と第2透明板24とを、元の離間状態に戻せる。
また、残量確認部16内において、対向面24aの再帰性反射構造よりも下方には、液体28が充填される。従って、図2(A)および図2(B)に示すように、残量確認部16では、第1透明板20と第2透明板24とが離間している状態では、液体28は下方に位置するが、第1透明板20と第2透明板24とを近接した状態では、液体28が押し上げられて、第2透明板24の対向面24aに形成された再帰性反射構造に供給される。
図示例の残量確認部16は、これにより、通常は遮光状態を保ちつつ、必要に応じて、光を反射する状態と光を透過する状態とを切り換えて、遮光性の容器10において、内容物の残量の確認を可能にしている。
一例として、第2透明板24が屈折率1.5のガラス製で、液体28が水であったとする。周知のように、水の屈折率は約1.3で、空気の屈折率は約1.0である。
図3(A)に概念的に示すように、第1透明板20と第2透明板24とが離間している通常の状態では、第2透明板24の再帰性反射構造は、空気と接触している。従って、この状態では、第2透明板24から空気に入射する光の臨界角は41.8°である。
前述のように、対向面24aの再帰性反射構造を構成するプリズムは、頂角が90°の二等辺三角形である。従って、例えば残量確認部16に正面から入射した光Lの入射角は45°で、臨界角よりも大きいため、光Lは全反射される。すなわち、図3(A)に示す状態では、残量確認部16は、光Lを全反射する、金属光沢状態のようになっており、残量確認部16から容器本体12の内部に光Lが入射することを防止でき、容器10の遮光性は維持されている。
以下の説明では、残量確認部16が光を反射する状態を単に『反射状態』とも言う。
一方、図3(B)に概念的に示すように、第1透明板20と第2透明板24とが近接して、対向面24aの再帰性反射構造に液体28すなわち水が供給された状態では、第2透明板24から水に入射する光の臨界角は60.1°になる。
そのため、例えば残量確認部16に正面から入射した入射角45°の光Lは、臨界角未満の角度で入射するため、第2透明板24と水(液体28)との界面を透過して、水および容器本体12の側面の透明部を透過して、容器本体12に到る。
従って、この状態では、残量確認部16は光が透過可能な透明な状態になっており、使用者は、外部から容器本体12の内部を視認して、内容物の残量を確認できる。
以下の説明では、残量確認部16が光を透過する状態を単に『透過状態』とも言う。
すなわち、残量確認部16として本発明の構造体を利用する容器10は、通常は遮光性を維持しつつ、必要に応じて、使用者が残量確認部16から内部を目視して、内容物の残量を確認し、確認後、再度、遮光状態に戻すことができる。
しかも、本発明によれば、反射状態では、基本的に正面から入射した光Lを全反射するため、残量確認部16は、外観的には金属光沢面のようになっており、他方、透過状態では、基本的に正面から入射した光Lをほぼ透過する。すなわち、本発明によれば、残量確認部16における反射状態と透過状態とのコントラストが高い点でも好ましい。
残量確認部16すなわち本発明の構造体において、第1透明板20および第2透明板24は、前述のように、透明な板状物である。
第1透明板20および第2透明板24の透明度には、特に限定はなく、残量確認部16が透過状態になった際に、容器本体12が収容している内容物を視認できればよい。特に、残量確認部16が透過状態になった際に、容器本体12が収容している内容物の液面が視認できればよい。
この点を考慮すると、第1透明板20および第2透明板24は、ソーダライムガラス、硼珪酸ガラス、光学ガラスなどの各種のガラス、各種の(メタ)アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの光学的に透明な樹脂等からなる透明板が例示される。
また、反射状態で、再帰性反射構造に好適に全反射を起こさせるためには、第2透明板24は、気体(屈折率は概ね約1.0)よりも、ある程度、大きな屈折率を有する材料で形成するのが好ましい。なお、この気体には、空気も含む。
ここで、後述する再帰性反射構造におけるプリズム等の頂角や使用する液体28の屈折率にもよるが、第2透明板24の形成材料の屈折率は、1.4〜1.8が好ましく、1.5〜1.6がより好ましい。第2透明板24の形成材料の屈折率を上記範囲とすることにより、より確実に反射状態で再帰性反射構造によって光を全反射させることができる。
図示例の対向面24aにおいて、再帰性反射構造は、底面が頂角90°の二等辺三角形である長尺なプリズムを稜線と直交する方向に配列してなる構成を有するものである。
しかしながら、本発明は、これに限定はされず、例えば球体や半球体を規則的あるいは不規則に配列してなる再帰性反射構造など、光透過性を有するものであれば、公知の再帰性反射構造が、各種、利用可能である。
中でも、図示例のような底面が二等辺三角形である長尺なプリズムを配列してなる再帰性反射構造、および、錐体を規則的あるいは不規則に配列してなる再帰性反射構造は、好適に例示される。
その中でも特に、図示例のような底面が二等辺三角形である長尺なプリズムを配列してなる再帰性反射構造、正四角錐や正三角錐などの正角錐を規則的あるいは不規則に配列してなる再帰性反射構造、および、円錐を規則的あるいは不規則に配列してなる再帰性反射構造は、好適に利用される。
このような再帰性反射構造を利用することにより、反射状態における残量確認部16の光反射率を向上して、残量確認部16の遮光性をより向上できる、反射状態(遮光時)の意匠性を向上できる等の点で好ましい。
なお、本発明に利用される再帰性反射構造においては、必要に応じて、プリズムと正四角錐との併用、プリズムと円錐との併用など、複数の異なる形状を併用して、再帰性反射構造を構成してもよい。
本発明において、再帰性反射構造が、プリズムのような三角柱を配列してなる構成である場合や、錐体を配列してなる構成である場合には、三角柱の頂角すなわち第1透明板20に対面する頂点の角度、および、錐体の頂点を通過する底面に垂直な三角形の頂角が、80〜100°であるのが好ましく、85〜90°であるのがより好ましい。
頂角を80°以上にすることにより、光Lの入射角が大きくなりすぎることに起因して、透過状態でも入射角が臨界角以上になって光Lを反射して透明性を低減することを防止できる点で好ましい。
また、頂角を100°以下にすることにより、光Lの入射角が小さくなりすぎることに起因して、反射状態でも入射角が臨界角未満になって光Lが容器本体12内に入射することを防止できる点で好ましい。
なお、前述のように、図示例の対向面24aは、稜線を横方向に向けて長尺なプリズムを配列している。すなわち、再帰性反射構造への液体28の供給方向に対して、直交する方向にプリズムの稜線を向けている。
しかしながら、本発明では、再帰性反射構造が長尺なプリズムを配列する構成である場合には、稜線を上下方向にして、長尺なプリズムを配列した構成でもよい。すなわち、再帰性反射構造への液体28の供給方向と一致する方向に、プリズムの稜線を向けてもよい。このような構成とすることにより、毛細管現象を利用して、対向面24aの再帰性反射構造への液体28の供給を容易にし、かつ、第1透明板20と第2透明板24とを離間した際の再帰性反射構造からの液体の排水を円滑に行い、かつ、再帰性反射構造への液体28の残存も生じにくくできる。
さらに、第2透明板24は、透明な板材に、光透過性を有するプリズムシートや再帰性反射シートなどを貼着することにより、対向面24aに再帰性反射構造を設けた構成等も、利用可能である。
プリズムのような三角柱を配列してなる構成である場合や、錐体を配列してなる構成である場合には、三角柱や錐体の形成周期である周期pや、第1透明板20と第2透明板24の底部との距離d等は、残量確認部16(後述する調光窓や調光ガラス)の大きさ、第1透明板20や第2透明板24の形成材料、第1透明板20と第2透明板24との間の液体の量等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、生産性等を考慮すると、周期pは10〜100μmが好ましく、距離dは0.1〜1mmが好ましい。
なお、距離dは、図示例のように、反射状態と透過状態とで、第1透明板20と第2透明板24との距離が異なる構成の場合には、図3(B)に示すように、透過状態における第1透明板20と第2透明板24の底部との距離である。
また、この周期pや距離dに関しては、三角柱や錐体を用いる構成以外の、例えば球体や半球体を規則的あるいは不規則に配列した再帰性反射構造の場合も、同様である。
本発明においては、三角柱や錐体で再帰性反射構造を形成する場合には、周期pおよび距離dは、『P/2<d』を満たすのが好ましい。
この構成を満たすことにより、第1透明板20と第2透明板24との間に、透過状態にする際に円滑に再帰性反射構造に液体28を供給し、また、反射状態に戻す際に液体28を円滑に再帰性反射構造から排出するための十分な空間を確保して、透過状態と反射状態との切換を円滑に行うことが可能になる。この効果は、特に、前述のプリズム等の頂角を80〜100°とする構成において、有効に得ることができる。
残量確認部16において、液体28は前述の水に限定はされず、各種の液体が利用可能である。
一例として、前述の水に加え、エチルアルコール、メチルアルコール等が例示される。
中でも、水は好適に利用される。
これらは、必要に応じて、混合して用いてもよい。
ここで、液体28は、第2透明板24の形成材料との屈折率の差が小さいものであるのが好ましい。具体的には、液体28は、第2透明板24の形成材料との屈折率の差が0.3以下であるのが好ましく、0.2以下であるのがより好ましい。
液体28として、このような屈折率の液体を使用することにより、透過状態における残量確認部16の光透過性を高くできる点で好ましい。
さらに、液体28は、第2透明板24等と同等の透明度を有するのが好ましい。
液体28を、第2透明板24の対向面24aに形成した再帰性反射構造に供給および排出する方法は、図示例のように、第1透明板20と第2透明板24との間の下部に液体28を充填しておき、第1透明板20と第2透明板24とを接離する方法に限定はされず、対向して配置される2枚の板間に液体を供給する方法が、各種、利用可能である。
一例として、図4(A)および図4(B)に概念的に示す構成が例示される。
なお、図4(A)および図4(B)に示す容器40は、前述の容器10と同じ部材を使用しているので、同じ部材には同じ符号を付し、説明は異なる部位を主に行う。
図4(A)および図4(B)に示す容器40は、遮光性を有する円筒状の容器本体42の下方の一部に凹部42aを有する。また、凹部42aの一部において、容器本体42の側面が透明になっている。
また、容器40は、容器本体42の下部を被嵌して、容器本体42に摺接して上下方向に移動可能な底面が閉塞する筒状の残量確認部材46を有する。残量確認部材46は、容器本体42から抜けることなく、かつ、液密状態を保って容器本体42と上下方向に摺動可能に構成される。すなわち、容器40の下部は、管の軸線方向に液密に摺動可能な、下面が閉塞する二重管のようになっている。
容器本体42は、互いに上下方向に摺動可能な状態で、残量確認部材46を下方に付勢しているのが好ましい。また、残量確認部材46は、容器本体42に対して回転できないように構成されるのが好ましい。
残量確認部材46は、遮光性を有するものであるが、容器本体42の凹部42aに形成される透明部に対応して、透明部が形成される。また、残量確認部材46の透明部には、前述のプリズムや正四角錐等を配列してなる、再帰性反射構造48が形成される。
すなわち、この構成では、容器本体42を被嵌する円筒状の残量確認部材46に形成される、再帰性反射構造48を有する透明部と、容器本体42の凹部42aの側面に形成される透明部とで、1組の透明板を構成している。
さらに、残量確認部材46には、水等の液体28が入れられている。
容器40は、通常は、図4(A)に示すように、残量確認部材46が下方に移動した状態になっており、液体28は残量確認部材の底部に貯まっている。
従って、この状態では、前述の図3(A)と同様、残量確認部材46の透明部から入射する光は、再帰性反射構造48によって反射される。すなわち、残量確認部材46の透明部は、反射状態になっており、例えば金属光沢状態になっている。
容器40の収容物の残量を確認する場合には、図4(B)に示すように、使用者が、容器本体42を下方に押圧する。これにより、容器本体42が残量確認部材46に押し込まれ、液体28が凹部42aと残量確認部材46との間に流入する。
液体28が凹部42aと残量確認部材46との間に流入すると、再帰性反射構造48と液体28とが接触する。これにより、前述の図3(B)と同様、残量確認部材46の透明部から入射する光が再帰性反射構造48を透過可能な透過状態となり、使用者が、容器本体42の内部を目視して、内容物の残量の確認できるようになる。
本発明の容器(構造体)において、2枚の透明板の間に液体を供給する方法は、これ以外にも、各種の方法が利用可能である。
例えば、図2(A)および図2(B)に示す残量確認部16において、弾性体26を剛性体にすると共に、第2透明板24において、再帰性反射構造を形成されていない下部を弾性体で形成し、この部分を指などで押込み可能にする。これにより、容器本体12の収容物の残量を確認する際に、第2透明板24の弾性体を押し込むことで、図2(B)に示されるように、第1透明板20と対向面24aの再帰正反射構造との間に、液体28を供給して、反射状態から透過状態に切り換えるようにしてもよい。
また、後述する調光窓や調光ガラスのように、本発明の構造体を、ある程度の大きさの部材に利用する際には、給排水を行うポンプを用いて、第1透明板と第2透明板との間への液体の供給および排出を行うようにしてもよい。
以上の例は、本発明の構造体を化粧品等の容器に利用した例であるが、本発明の構造体は、再帰性反射構造への液体の供給および排出を行うことで、迅速かつ簡易に反射状態と透過状態とを切り換えられることを利用して、各種の用途に利用可能である。
一例として、反射状態と透過状態とを切り換えることができる、いわゆる調光窓や調光ガラスに、本発明の構造体を利用することが例示される。
なお、本発明の構造体を調光窓や調光ガラスのように、ある程度の大きさを有する部材に利用する場合には、1組の透明板の間に、液体のみならず、霧状にした液体を供給するようにしてもよい。
1組の透明板の間に、霧状の液体を供給することで、1組の透明板からなる構造体を、曇りガラスのような半透明状態にできる。
従って、この構成によれば、本発明の構造体を、反射状態と、曇り状態と、透過状態との、3種の状態に切り換えることが可能になる。
以上、本発明の構造体および容器について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
化粧品等を収容する容器、調光ガラスや調光窓等に、好適に利用可能である。
10,40 容器
12,42 容器本体
14 蓋体
16 残量確認部
20 第1透明板
24 第2透明板
26 弾性体
28 液体
42a 凹部
46 残量確認部材
48 再帰性反射構造

Claims (7)

  1. 対向して配置される、一方が他方との対向面に再帰性反射構造を有する、互いに接離可能に配置された1組の透明板と、
    前記再帰性反射構造に液体を供給および排出する機構とを有し、
    前記再帰性反射構造に液体を供給および排出する機構が、前記1組の透明板と、前記透明板の間に常在する前記液体とで構成され、前記透明板を近接して間隙を狭くすることで、前記液体を押圧して前記再帰性反射構造に液体を供給し、前記近接した前記透明板を離間して間隙を広くすることで、前記再帰性反射構造から液体を排出することを特徴とする構造体。
  2. 前記再帰性反射構造が、三角柱および錐体の少なくとも一方を、複数、配列することで構成される請求項1に記載の構造体。
  3. 前記三角柱の頂角、および、前記錐体の頂点を通過する底面に垂直な三角形の頂角が、80〜100°である請求項2に記載の構造体。
  4. 前記三角柱は、底面が二等辺三角形の三角柱であり、前記錐体は、正角錐および円錐の少なくとも一方である請求項2または3に記載の構造体。
  5. 前記三角柱および錐体の配列周期をp、前記対向する透明板の距離をdとした際に、p/2<dである請求項2〜4のいずれか1項に記載の構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の構造体を装着した容器。
  7. 前記構造体の装着位置が透明であり、かつ、前記構造体の装着位置以外の全体が遮光性を有する請求項6に記載の容器。
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