JP2009020317A - スクリーン - Google Patents
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Abstract
【課題】不使用時に高透光性となり、使用時に投射光を観察者側に効率的に反射するスクリーンを提供すること。
【解決手段】投射光L2を全反射可能な第1傾斜面2aを有する第1透光性基板2と、第1透光性基板2の第1傾斜面側2aと対向する第2透光性基板3と、第1透光性基板2と第2透光性基板3との間に挟まれる緩衝材14と、緩衝材14と第1透光性基板2との密着状態及び離間状態を切り替える切替装置15と、を備える。これにより、第1透光性基板等と緩衝材とが離間状態のときには投射光L2を表示させることができ、密着状態のときには投射側からの光を通過させ外光L1を効率よく取り込むことができる。したがって、スクリーン10の使用時には、コントラストのよい投射画像を得ることができ、不使用時には、例えば透過率の高いガラス窓状となるので、インテリア性の高いスクリーンとすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】投射光L2を全反射可能な第1傾斜面2aを有する第1透光性基板2と、第1透光性基板2の第1傾斜面側2aと対向する第2透光性基板3と、第1透光性基板2と第2透光性基板3との間に挟まれる緩衝材14と、緩衝材14と第1透光性基板2との密着状態及び離間状態を切り替える切替装置15と、を備える。これにより、第1透光性基板等と緩衝材とが離間状態のときには投射光L2を表示させることができ、密着状態のときには投射側からの光を通過させ外光L1を効率よく取り込むことができる。したがって、スクリーン10の使用時には、コントラストのよい投射画像を得ることができ、不使用時には、例えば透過率の高いガラス窓状となるので、インテリア性の高いスクリーンとすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、投射用のスクリーンに係り、特に不使用時に透光性となる画像投射用のスクリーンに関する。
プロジェクタ等の投影に用いるスクリーンとして、投射光をスクリーン上に投射し、その反射光を観察者が映像として観察するものが一般的である。このようなスクリーンに、透明タイプの投影スクリーンがあり、例えば、偏光を利用することにより、明るい環境下でも映像を鮮明に表示することが可能な透過反射両用投影スクリーンがある(特許文献1参照)。
特開2006−227581号公報
しかしながら、上記スクリーンでは透過光の半分の偏光を捨ててしまうことにより原理的に透過率が落ち、スクリーン不使用時に外光を効率よく透過させることが困難である。そのため、外光の高透過率を必要とする窓ガラス等と兼用する場合には、上記スクリーンを利用しにくい面がある。
そこで、本発明は、不使用時に高透光性となり、使用時に投射光を観察者側に効率的に反射するスクリーンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るスクリーンは、(a)内部伝播した投射光を全反射可能な第1傾斜面を有する第1透光性基板と、(b)第1透光性基板の第1傾斜面側と対向する第2透光性基板と、(c)第1透光性基板と第2透光性基板との間に挟まれる緩衝材と、(d)緩衝材と第1透光性基板との密着状態及び離間状態を切り替える切替装置と、を備える。ここで、密着状態と離間状態との切り替えは、例えば第1透光性基板を可動にしたものであっても、第1及び第2透光性基板を固定したものであってもよい。
上記スクリーンでは、第1及び第2透光性基板の間に緩衝材を挟むことにより、第1透光性基板等と緩衝材とを密着させた状態で第1傾斜面への入射光を透過させ、離間させた状態で第1傾斜面への入射光を効率よく反射させることができる。つまり、第1透光性基板等と緩衝材とが離間状態のときには投射光を反射によって表示させることができ、密着状態のときには投射側及び外側からの光を通過させ外光の取り込みが妨げられることを防止することができる。したがって、スクリーン使用時には、コントラストのよい投射画像を得ることができ、不使用時には、例えば透過率の高いガラス窓状となるので、インテリア性の高いスクリーンとすることができる。
また、本発明の具体的な態様又は観点では、第2透光性基板は、第1透光性基板の第1傾斜面とかみ合う第2傾斜面を有する。この場合、第1及び第2透光性基板を互いにかみ合う傾斜面を有するものとすることにより、投射光だけでなく外光の全反射の方向性を制御でき、投射光の反射光中に漏れ込む外光を低減することができる。
本発明のさらに別の態様によれば、第2傾斜面は、内部伝播した外光を全反射可能である。この場合、第2傾斜面によって外光を全反射させることにより、第1透過性基板側に外光が透過するのを防ぐことができる。例えば、離間状態において、第2透光性基板の外側から入射する光は、第1及び第2透光性基板の間の領域の屈折率と第2透光性基板の屈折率との違いにより内側の第2傾斜面において全反射される。
本発明のさらに別の態様によれば、第1透光性基板の基材と、第2透光性基板の基材と、緩衝材とは、屈折率が近い材料である。この場合、第1及び第2透光性基板を密着させたときに効率よく光を透過させることができる。
本発明のさらに別の態様によれば、緩衝材は、密着状態において、第1透光性基板及び第2透光性基板の間に満たされる。この場合、基板間に緩衝材を満たすことにより、効率よく光を透過させることができる。
本発明のさらに別の態様によれば、第1透光性基板及び第2透光性基板の間に、液体状の緩衝材を収容した複数のセルを有する。この場合、第1及び第2透光性基板の間をセル状にすることにより、基板の間にある緩衝材を効率的に保持することができる。また、第1透光性基板に液状の緩衝材を迅速に密着させることができる。
本発明のさらに別の態様によれば、第1透光性基板及び第2透光性基板の側面は、複数のセルごとに、密着状態において膨張し離間状態において収縮する弾力性のある膜で互いにつながれている。この場合、密着状態において離間状態の第1透光性基板と第2透光性基板との間に延在していた気体と余分な緩衝材とを膨張した膜内に移して溜めることができる。
本発明のさらに別の態様によれば、第1透光性基板及び第2透光性基板の側面は、複数のセルごとに通気孔と緩衝材用の液溜めとを有する連結部材で互いにつながれている。この場合、密着状態において、離間状態の第1透光性基板と第2透光性基板との間に延在していた余分な緩衝材を液溜めに移して溜めることができる。また、通気孔によって、密着状態に移行の際に第1及び第2透光性基板の間から気体を抜けやすくすることができる。
本発明のさらに別の態様によれば、緩衝材を収容するとともに、緩衝材を第1透光性基板と第2透光性基板との間に供給可能な容器部分をさらに備える。この場合、第1及び第2透光性基板の間に満たす緩衝材をタンク等の容器部分から供給することにより、必要なタイミングで必要量だけ基板間に緩衝材を満たすことができる。ここで、密着状態と離間状態との切り替えは、緩衝材の供給の断続に際して、例えば第1透光性基板を変位させるものであっても、両者を固定したものであってもよい。
本発明のさらに別の態様によれば、密着状態と離間状態との切り替えにおいて、第1透光性基板を移動させる駆動部をさらに備える。この場合、第1透光性基板を移動させることで密着状態と離間状態との切り替えを行うことにより、密着状態及び離間状態における緩衝材と第1透光性基板との関係を簡易に調整することができる。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るスクリーンについて説明する。
図1は、スクリーン10の構成を説明する図である。図1(A)は、スクリーン10不使用時の構造を示した断面図であり、図1(B)は、スクリーン10使用時の構造を示した断面図であり、図1(C)は、スクリーン10の平面図である。また、図2は、スクリーン10の不使用及び使用の状態を一部拡大して説明する正面図である。図2(A)は、不使用時の状態、図2(B)は、使用時の状態を示す。
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係るスクリーンについて説明する。
図1は、スクリーン10の構成を説明する図である。図1(A)は、スクリーン10不使用時の構造を示した断面図であり、図1(B)は、スクリーン10使用時の構造を示した断面図であり、図1(C)は、スクリーン10の平面図である。また、図2は、スクリーン10の不使用及び使用の状態を一部拡大して説明する正面図である。図2(A)は、不使用時の状態、図2(B)は、使用時の状態を示す。
スクリーン10は、互いに対面する第1及び第2透光性基板2、3と、第1及び第2透光性基板2、3の間に延在する緩衝材14と、第1透光性基板2と第2透光性基板3とをつなげる膜である保持膜8と、緩衝材14と第1透光性基板2との間を密着状態(図1(A)参照)及び離間状態(図1(B)参照)を切り替える切替装置15とを備える。ここで、密着状態とは、緩衝材14と第1及び第2透光性基板2、3とが密着している状態をいい、離間状態とは、緩衝材14と第1及び第2透光性基板2、3とが分離して密着していない状態をいう。
第1及び第2透光性基板2、3は、それぞれ片面に鋸状の第1傾斜面2a及び第2傾斜面3aを有し、第1及び第2傾斜面2a、3a同士が互いにかみ合うようになっている。第1及び第2透光性基板2、3の反対側の表面2b、3bは、ともに平面形状となっている。離間状態において、第1及び第2透光性基板2、3に表面2b、3b側から入ってきた光は、内部を伝播しそれぞれ第1及び第2傾斜面2a、3a上で全反射される。なお、第1及び第2透光性基板2、3の材料としては、ガラス、プラスチック等の透明な材料が適する。
図1(B)に示すように、第1及び第2透光性基板2、3の間には微小空間4が設けられており、弾力性のある仕切膜24により微小空間4内を上下に区切られ、ABに垂直な方向に延びる複数のセル34が縦方向に並んでいる。セル34内には、少量の緩衝材14が入っており、第1及び第2透光性基板2、3を接近させることにより、緩衝材14と各透光性基板2、3とが密着して密着状態となる。つまり、微小空間4内に緩衝材14が満たされた状態となる。なお、仕切膜24は、密着状態において緩衝材14と両透光性基板2、3との密着の妨げとならないように伸縮可能となっている。
緩衝材14は、第1及び第2透光性基板2、3と略等しい屈折率を有している。具体的には、緩衝材14の屈折率は1.4〜1.63であり、第1及び第2透光性基板2、3との屈折率差は±0.1の範囲のものであることが好ましい。これにより、緩衝材14と両透光性基板2、3が密着したとき、両透光性基板2、3に入射する光が透過する。緩衝材14は、例えば粘性の高い液体や表面張力の大きい液体等(例えばエチレングリコール)であり、離間状態のときは、両透光性基板2、3の内面に接触しないようになっている。なお、第1及び第2傾斜面2a、3aに撥水加工を施すことによっても同様の効果が得られる。
図1(C)に示すように、保持膜8は、第1及び第2透光性基板2、3の側面を覆っており、両透光性基板2、3をついないでいる。これにより、緩衝材14が側面から漏れないようになっている。また、図2に示すように、保持膜8は、弾力性があり、緩衝材14が微小空間4内に満たされた密着状態において膨張し(図2(A)参照)、離間状態において収縮する(図2(B)参照)。保持膜8は、セル34単位で区切られており、密着状態及び離間状態の切り替えに応じて、セル単位で膨張、収縮するようになっている。これにより、各セル34内に緩衝材14を保持することができる。なお、密着状態に移行する際に、セル34内に気体が残留する場合があるが、しばらくすると毛細管現象により、緩衝材14がセル34内にくまなく行き渡るようになる。
切替装置15は、第1透光性基板2を支える例えば枠体状の第1支持部材5と、第2透光性基板3を支える例えば枠体状の第2支持部材6と、第1支持部材5を駆動するアクチュエータ7とを有する。第2支持部材6は固定されており、アクチュエータ7の駆動により第1支持部材5がAB方向に滑らかに移動することで微小空間4の距離調整がされる。
以下、スクリーン10の駆動について説明する。スクリーン10使用時は、図1(B)、(C)、図3に示すように、駆動部であるアクチュエータ7の駆動により第1支持部材5がA方向へ移動し、離間状態となっている。この場合、微小空間4は、気体ARが満たされた状態となっており、第1及び第2傾斜面2a、3aにおいて全反射が起こる。すなわち、第2透光性基板3の表面3b側から入射した外光L1は第2透光性基板3内を伝播して第2傾斜面3aで反射され、スクリーン10の下方に設置したプロジェクタ20から投射された投射光L2は第1透光性基板2の表面2b側から入射して第1透光性基板2内を伝播し、第1傾斜面2aで反射される。つまり、第1透光性基板2の表面2b側には、投射光L2が表示されることとなり、スクリーン10正面方向のユーザが映像を観察できるようになる。なお、第1傾斜面2aの角度は、投射光L2を下方から投射した場合、表面2b上に表示される角度となっている。第1傾斜面2aに隣接する面2dは、第1透光性基板2に斜め上方から入射する照明光L3が第1透光性基板2内に入射しても、第1傾斜面2a等を介して照明光L3を通過させるような傾斜角度となっている。
また、スクリーン10不使用時は、図1(A)に示すように、アクチュエータ7の駆動により第1支持部材5がB方向へ移動し、密着状態となっている。この場合、微小空間4は、緩衝材14で満たされた状態となっており、第1及び第2傾斜面2a、3aにおいて全反射が起こらないため、外光L1が両透光性基板2、3を透過可能となる。同様の理由から、スクリーン10に投射光L2を投射しても両透光性基板2、3を通過してスクリーン10には映像は表示されない。つまり、スクリーン10は、透過性の高い窓として機能している。
以上説明したスクリーン10では、第1及び第2透光性基板2、3の間に延在する緩衝材14の状態を調整することにより、密着状態において外光L1を効率よく透過させ、離間状態において第1透光性基板2で投射光L2を効率よく反射させ、第2透光性基板3で外光L1を反射させることができる。つまり、第1及び第2透光性基板2、3が離間状態のときには表面3b側からの外光L1を反射させ、第1透光性基板2上に投射光L2による映像を表示させることができ、密着状態のときには表面2b、3b側からの光を通過させ、効率よく外光L1を取り込むことができる。したがって、スクリーン使用時には、コントラストのよい投射画像を得ることができ、不使用時には、例えば透過率の高いガラス窓状となるので、インテリア性の高いスクリーンとすることができる。
また、スクリーン10では、傾斜面2a、3aが互いにかみ合うことにより、投射光L2だけでなく外光L1の全反射の方向性を制御でき、投射光L2の反射光中に漏れ込む外光L1を低減することができる。また、セル34により、緩衝材14を効率的に保持することができる。そのため、第1透光性基板2に液状の緩衝材14を迅速に密着させることができる。また、切替装置15により、密着状態及び離間状態における緩衝材14と第1透光性基板2との関係を簡易に調整することができる。また、保持膜8により、密着状態にした際に生じる余分な緩衝材14や気体ARを保持膜8内に溜めることができる。
なお、本実施形態では、第1及び第2透光性基板2、3の側面を保持膜8によりつないでいるが、図4に示すように、複数のセル34ごとに通気孔18aと緩衝材14用の液溜め18bとを有する連結部材18で両透光性基板2、3の側面を互いにつないでもよい。ここで、図4は、密着状態を示しているが、連結部材18を設けることにより、密着状態において第1透光性基板2と第2透光性基板3との間に延在していた余分な緩衝材14を液溜め18bに溜めることができる。また、通気孔18aによって、密着状態に移行の際に第1及び第2透光性基板2、3の間から気体ARを抜けやすくすることができる。なお、液溜め18bは、第2透光性基板3側に固定され、第1透光性基板2に対してシールされた状態で可動になっている。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係るスクリーンについて説明する。なお、第2実施形態に係るスクリーン110は、第1実施形態のスクリーン10を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
以下、第2実施形態に係るスクリーンについて説明する。なお、第2実施形態に係るスクリーン110は、第1実施形態のスクリーン10を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図5は、スクリーン110の構成を説明する図である。図5(A)は、スクリーン110不使用時の構造を示した断面図であり、図5(B)は、スクリーン110使用時の構造を示した断面図である。
スクリーン110は、第1及び第2透光性基板2、3と、緩衝材114と、切替装置15とを備える。切替装置15は、密着状態(図5(A)参照)と離間状態(図5(B)参照)とを切り替える。ここで、密着状態とは、緩衝材114と第1及び第2透光性基板2、3とが密着している状態をいい、離間状態とは、緩衝材114と第1透光性基板2とが分離して密着していない状態をいう。
第1及び第2透光性基板2、3は、それぞれ片面に鋸状の第1傾斜面2a、第2傾斜面3aを有し、第1及び第2傾斜面2a、3a同士が互いにかみ合うようになっており、両透光性基板2、3の間には微小空間104が設けられている。第2透光性基板3の第2傾斜面3aには、例えばゲル状で層状に形成された緩衝材114が密着しており、第1及び第2透光性基板2、3を接近させることにより、緩衝材114と第1透光性基板2とが密着する。つまり、微小空間104内に緩衝材114が満たされた状態となる。離間状態において、第1透光性基板2に表面2bを介して斜め下方から入ってきた光は、第1傾斜面2a上で全反射され、第2透光性基板3に表面3bを介して横方向から入ってきた光は、緩衝材114と微小空間104との境界114aで全反射される。緩衝材114の境界114aは、密着状態から離間状態の切り替えの際に第1傾斜面2aから分離しやすいように例えば全体として弾性を有し表面が非付着性を有するように加工されている。
以下、スクリーン110の駆動について説明する。スクリーン110使用時は、図5(B)に示すように、駆動部であるアクチュエータ7の駆動により第1支持部材5がA方向へ移動し、離間状態となっている。この場合、微小空間104は、第1透光性基板2側が全体的に気体ARで満たされた状態となっており、第1傾斜面2a及び境界114aにおいて全反射が起こる。
また、スクリーン110不使用時は、図5(A)に示すように、アクチュエータ7の駆動により第1支持部材5がB方向へ移動し、密着状態となっている。この場合、微小空間104は、緩衝材114で完全に満たされた状態となっており、第1傾斜面2a及び境界114aにおいて全反射が起こらないため、外光L1が両透光性基板2、3を透過可能となる。同様の理由から、スクリーン110に投射光L2を投射してもスクリーン110には映像は表示されない。
以上説明したスクリーン110では、第1及び第2透光性基板2、3の間に延在する緩衝材114の状態を調整することにより、第1及び第2透光性基板2、3が離間状態のときには表面3b側からの外光L1を反射させ、第1透光性基板2上に投射光L2を表示させることができ、密着状態のときには表面2b、3b側からの光を通過させ、効率よく外光L1を取り込むことができる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係るスクリーンについて説明する。なお、第3実施形態に係るスクリーン210は、第1及び第2実施形態のスクリーン10等を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態等と同様であるものとする。
以下、第3実施形態に係るスクリーンについて説明する。なお、第3実施形態に係るスクリーン210は、第1及び第2実施形態のスクリーン10等を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態等と同様であるものとする。
図6は、スクリーン210の構成を説明する図である。図6(A)は、スクリーン210不使用時の構造を示した断面図であり、図6(B)は、スクリーン210使用時の構造を示した断面図である。
スクリーン210は、第1及び第2透光性基板2、3と、緩衝材214と、切替装置215と、供給装置230とを備える。切替装置215は、密着状態(図6(A)参照)と離間状態(図6(B)参照)とを切り替える。供給装置230は、緩衝材214を微小空間204に供給する。ここで、密着状態とは、緩衝材214と第1及び第2透光性基板2、3とが密着している状態をいい、離間状態とは、緩衝材214と第1及び第2透光性基板2、3とが分離して密着していない状態をいう。また、微小空間204は、第1及び第2透光性基板2、3の間の隙間をいう。
第1及び第2透光性基板2、3は、それぞれ片面に鋸状の第1傾斜面2a、第2傾斜面3aを有し、第1及び第2傾斜面2a、3a同士が互いにかみ合うようになっている。第1透光性基板2に表面2bを介して斜め下方向から入ってきた光は、第1傾斜面2a上で全反射され、第2透光性基板3に表面3bを介して横方向から入ってきた光は、第2傾斜面3a上で全反射される。
第1及び第2透光性基板2、3の側面は不図示の弾力性のあるシール膜で覆われており、微小空間204内の緩衝材214が漏れないようになっている。
切替装置215は、第1透光性基板2の移動を案内するガイド部216と、ガイド部216の駆動部であるアクチュエータ217とを有する。切替装置215は、アクチュエータ217の駆動により第1透光性基板2をAB方向に移動させ、密着状態及び離間状態の切り替えを行う。ガイド部216は、第1透光性基板2を支持し、AB方向の円滑な移動を可能としている。
供給装置230は、緩衝材214を収容する容器部分であるタンク231と、緩衝材214を微小空間204に供給するためのバルブ232と、緩衝材214を一時的に収容する収容部分233と、収容部分233とタンク231とを連結するパイプ234と、収容部分233からタンク231へと緩衝材214を送り返すポンプ235とを有する。収容部分233は、密着状態から離間状態への切り替えの際に微小空間204から排出される緩衝材214を収容する。
以下、スクリーン210の駆動について説明する。スクリーン210使用時は、図6(B)に示すように、アクチュエータ217の駆動により第1透光性基板2がA方向へ移動し、離間状態となっている。この場合、微小空間204は、緩衝材214が排出された状態となっており、第1及び第2傾斜面2a、3aにおいて全反射が起こる。ここで、排出された緩衝材214は、ポンプ235により、パイプ234を介してタンク231に戻される。
また、スクリーン210不使用時は、図6(A)に示すように、アクチュエータ217の駆動により第1透光性基板2がB方向へ移動し、第2透光性基板3と所定の間隔となる位置で静止する。その後、バルブ232が開き、図1等でも使う毛細管現象によってタンク231から微小空間204内に緩衝材214がくまなく供給され、密着状態となる。これにより、微小空間204は、緩衝材214が満たされた状態となっており、第1及び第2傾斜面2a、3aにおいて全反射が起こらないため、外光L1が両透光性基板2、3を透過可能となる。同様の理由から、スクリーン210に投射光L2を投射してもスクリーン210には映像は表示されない。
以上説明したスクリーン210では、第1及び第2透光性基板2、3の間に延在する緩衝材214の状態を調整することにより、第1及び第2透光性基板2、3が離間状態のときには表面3b側からの外光L1を反射させ、第1透光性基板2上に投射光L2を表示させることができ、密着状態のときには表面2b、3b側からの光を通過させ、効率よく外光L1を取り込むことができる。
また、バルブ232を利用して、緩衝材214をタンク231から微小空間204に供給することにより、離間状態から密着状態へ移行する際に、微小空間204内に適量の緩衝材214を満たすことができる。
なお、本実施形態において、毛細管現象によって微小空間204に緩衝材214を供給しなくても、スクリーン210下端において、緩衝材214の排出口とともに開閉可能な栓等を設け、抵抗なく緩衝材214を供給できるような十分大きな間隔を有する微小空間204に緩衝材214を流し込むことによって密着状態を作り出してもよい。例えば、密着状態において、緩衝材214の排出口の栓を閉じ、バルブ232を開け、タンク231から微小空間204内に緩衝材214をくまなく供給し、離間状態において、緩衝材214の排出口の栓を開き、切替装置215により第1透光性基板2をA方向に移動し、緩衝材214を排出する。
また、本実施形態において、第1透光性基板2を移動させることにより密着状態と離間状態との切り替えを行ったが、第1透光性基板2と第2透光性基板3とを固定し、空気圧を利用して密着状態と離間状態との切り替えを行ってもよい。例えば、スクリーン210の上部に空気を供給するバルブを設け、密着状態において、空気側のバルブを閉めて微小空間204にタンク231からの緩衝材214を満たし、離間状態において、空気側のバルブを開けて微小空間204に空気を送り込み、微小空間204内の緩衝材214を排出する。また、両透光性基板2、3を厚めの間隔をあけて固定し、微小空間204の下側の緩衝材214の排出口に開閉可能な栓等を設け、緩衝材214をタンク231から微小空間204に流し込むことにより密着状態を作り出してもよい。例えば、密着状態において、スクリーン10の下側の緩衝材214の排出口の栓を閉じ、緩衝材214を微小空間204内に満たし、離間状態において、緩衝材214の排出口の栓を開き、微小空間204内の緩衝材214を排出する。また、毛細管現象を利用し、緩衝材214を下から吸い上げることにより密着状態を作り出してもよい。例えば、密着状態において、第1及び第2透光性基板2、3を所定の微小間隔をあけて固定し、両透光性基板2、3の下部から毛細管現象によって緩衝材214を吸い上げ、微小空間204内に緩衝材214を満たし、離間状態において、第1及び第2透光性基板2、3の上方から微小空間204内に圧縮空気を送り込み、微小空間204内から緩衝材214を排出する。
なお、この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
以上で説明したスクリーンにおいて、密着状態及び離間状態の切り替え方法は、上記の実施形態で説明した方法に限らず、第1及び第2透光性基板2、3の間に緩衝材14等が満たされた状態と満たされていない状態を作り出せる方法であればよい。
以上で説明したスクリーンにおいて、第1及び第2透光性基板2、3の側面を覆うために、弾力性のあるシール膜を用いたが、密着状態及び離間状態の際にシール膜が伸縮する必要がない場合、例えば第1及び第2透光性基板2、3を固定して密着状態及び離間状態の切り替えを行う場合は、シール膜に弾力性がなくてもよい。
10、110、210…スクリーン、 2…第1透光性基板、 3…第2透光性基板、 2a…第1傾斜面、 3a…第2傾斜面、 4、104、204…微小空間、 8…保持膜、 24…仕切膜、 34…セル、 14、114、214…緩衝材、 15、215…切替装置、 230…供給装置、 L1…外光、 L2…投射光、 L3…照明光、 AR…気体
Claims (10)
- 内部伝播した投射光を全反射可能な第1傾斜面を有する第1透光性基板と、
前記第1透光性基板の前記第1傾斜面側と対向する第2透光性基板と、
前記第1透光性基板と前記第2透光性基板との間に挟まれる緩衝材と、
前記緩衝材と前記第1透光性基板との密着状態及び離間状態を切り替える切替装置と、
を備えるスクリーン。 - 前記第2透光性基板は、前記第1透光性基板の第1傾斜面とかみ合う第2傾斜面を有する、請求項1記載のスクリーン。
- 前記第2傾斜面は、内部伝播した外光を全反射可能である、請求項2記載のスクリーン。
- 前記第1透光性基板の基材と、前記第2透光性基板の基材と、前記緩衝材とは、屈折率が近い材料である、請求項1から請求項3までのいずれか一項記載のスクリーン。
- 前記緩衝材は、前記密着状態において、前記第1透光性基板及び前記第2透光性基板の間に満たされる、請求項1から請求項4までのいずれか一項記載のスクリーン。
- 前記第1透光性基板及び前記第2透光性基板の間に、液体状の前記緩衝材を収容した複数のセルを有する、請求項1から請求項5までのいずれか一項記載のスクリーン。
- 前記第1透光性基板及び前記第2透光性基板の側面は、前記複数のセルごとに、前記密着状態において膨張し離間状態において収縮する弾力性のある膜で互いにつながれている、請求項6記載のスクリーン。
- 前記第1透光性基板及び前記第2透光性基板の側面は、前記複数のセルごとに通気孔と前記緩衝材用の液溜めとを有する連結部材で互いにつながれている、請求項6記載のスクリーン。
- 前記緩衝材を収容するとともに、前記緩衝材を前記第1透光性基板と前記第2透光性基板との間に供給可能な容器部分をさらに備える請求項1から請求項5までのいずれか一項記載のスクリーン。
- 前記密着状態と前記離間状態との切り替えにおいて、前記第1透光性基板を移動させる駆動部をさらに備える請求項1から請求項9までのいずれか一項記載のスクリーン。
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JP2017058605A (ja) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 富士フイルム株式会社 | 構造体および容器 |
JP2017138619A (ja) * | 2011-01-31 | 2017-08-10 | サン−ゴバン グラス フランス | 拡散反射を備えた透明部材 |
-
2007
- 2007-07-12 JP JP2007182887A patent/JP2009020317A/ja not_active Withdrawn
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