JP2008058433A - 立体表示媒体及び立体表示デバイス - Google Patents

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亨 竹田
Hideki Choji
英樹 丁子
Fuminori Tanaka
史記 田中
Shigeo Maeda
重雄 前田
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Abstract

【課題】構造が簡単で低消費電力であり、且つ立体表示が繰り返し書き換え可能な立体表示媒体及び立体表示デバイスを提供する
【解決手段】立体表示媒体1は、透明基板2上に複数の画素3がマトリクス状に配置されている。各画素3の周縁に沿って立設された格子状の支柱4の上端には、各画素3につき所定の弛みをもたせた光屈曲性フィルム5が固定され、光屈曲性フィルム5には弾性膜6が積層されている。この初期状態から所定の画素3に光屈曲性フィルム5を弾性膜6側に湾曲させる第1の波長の光を照射すると、照射された画素3内の光屈曲性フィルム5が湾曲して弾性膜6を突出させ、光が照射されない平坦部との組み合わせにより立体表示が可能となる。立体表示を消去する場合は、光屈曲性フィルム5を元の状態に復元させる第2の波長の光を照射することにより、全ての画素3の弾性膜6を初期状態に戻す。
【選択図】図1

Description

本発明は、三次元の立体表示が可能であり、且つ情報の記録及び消去が繰り返し可能な立体表示媒体及び立体表示デバイスに関するものである。
画像表示装置としては、従来使用されてきたブラウン管(Cathode Ray Tube)から、液晶表示装置、有機EL表示装置等の、いわゆるフラットパネルディスプレイが主流となって市場を拡大しつつある。液晶表示装置(Liquid Crystal Display)は、薄型、軽量、低消費電力、高精細を特徴としており、テレビやパソコン、デジタルカメラ、携帯電話等の広い分野に用いられている。
また、有機EL表示装置は、有機EL素子を備えた画素をマトリクス状に配置し、各有機EL素子を駆動して発光させて画像表示を行う。この駆動方式としてアクティブマトリクス方式を用いた場合、各画素に薄膜トランジスタ(以下、TFTという)を設けて各画素を独立して駆動できるため、高精細で高輝度な表示を得ることができ、さらに高効率な発光特性が得られ、低消費電力化を実現することが可能となる。
これらの視覚のみを利用した表示装置から、将来的には人が実際に物に触った時に感じる物体表面の凹凸感、質感、風合等を模擬的に表示する立体表示装置への発展が期待されており、近年研究が進められている。従来は、突出部を設けたい箇所を機械的に持ち上げる方法や、封入された液体の膨張や膨潤を用いる方法等が提案されていたが、これらの方法では突出部の形状を詳細に制御することができなかった。また、一旦形成された突出部を元の状態に復元することが困難であり、立体表示の書き換えを繰り返し行うことはできなかった。
一方、可逆的に変形と復元とを繰り返す機能性材料の開発も盛んに行われており、例えば特許文献1、2には、光照射により可逆的に屈曲及び復元する光応動性フィルムが開示されている。また、特許文献3には、アゾベンゼン系のフォトクロミック材料を用いて液晶パネルに凹凸構造を形成した液晶表示パネルが開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2には、光応動性フィルムを光学素子、表示素子へ利用できる旨が記載されているものの、立体表示手段としての具体的な利用方法や利用例は何ら記載されていなかった。また、特許文献3の凹凸構造は、反射光を散乱してパネル方向へ集光するために液晶パネル内面に形成されるものであり、可逆的に変形及び復元して立体表示を形成するものではなかった。
特開2002−256031号公報 特開2005−255805号公報 特許第3303856号
本発明は上記問題点に鑑み、構造が簡単で低消費電力であり、且つ立体表示が繰り返し書き換え可能な立体表示媒体及び立体表示デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って格子状に形成された遮光性の支柱と、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定され各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成された光屈曲性フィルムを備え、該光屈曲性フィルムを介して弾性膜が前記支柱の上端に沿って固定されており、前記光屈曲性フィルムを前記弾性膜側に湾曲させる第1の波長の光を前記透明基板側から所定の画素に照射することにより、その画素の前記弾性膜を凸状態として立体表示を行うとともに、前記第1の波長の光の偏光方向に応じて前記光屈曲性フィルムの湾曲方向を変更可能であり、前記光屈曲性フィルムを元の状態に復元させる第2の波長の光を照射することにより、立体表示を消去可能とした立体表示媒体である。
また本発明は、透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って形成された格子状の支柱と、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定された光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して前記支柱の上端に固定された弾性膜と、を備え、前記透明基板側から各画素に照射される光の波長に応じて前記光屈曲性フィルムが前記弾性膜側に湾曲した状態と元の状態に復元した状態とに可逆的に変化する立体表示媒体である。
また本発明は、上記構成の立体表示媒体において、前記支柱は、遮光性材料で形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示媒体において、前記透明基板及び前記支柱は、可撓性材料で形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示媒体において、前記光屈曲性フィルムは、前記透明基板側から照射される光の偏光方向に応じて前記弾性膜側に湾曲する向きが変化することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示媒体において、前記光屈曲性フィルムには、各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示媒体において、前記光屈曲性フィルムは、フォトクロミック材料に他の樹脂材料を混入して形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示媒体において、前記光屈曲性フィルムは、フォトクロミック材料で形成されたフィルムに他の樹脂材料で形成されたフィルムを貼り合わせたことを特徴としている。
また本発明は、透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って格子状に形成された遮光性の支柱と、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定され各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成された光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して前記支柱の上端に固定された弾性膜と、を有する表示部と、透過型液晶パネルとバックライト装置とで構成され前記光屈曲性フィルムを前記弾性膜側に湾曲させる第1の波長の光と前記光屈曲性フィルムを元の状態に伸張させる第2の波長の光とを前記表示部の裏面側から画素毎に選択的に照射可能なカラー液晶モジュールと、該カラー液晶モジュールと前記表示部との間に配置され前記第1の波長の光の偏光方向を切り換える偏光板と、を備え、前記第1又は第2の波長の光を所定の画素に照射することにより、その画素の前記弾性膜を凸状態又は平坦状態として立体表示及び立体表示の書き換えを行うとともに、前記偏光板により前記第1の波長の光の偏光方向を切り換えて前記光屈曲性フィルムの湾曲方向を変更可能とした立体表示デバイスである。
また本発明は、透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って支柱が格子状に形成されており、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定された遮光性の光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して前記支柱の上端に固定された弾性膜とを有する表示部と、該表示部の裏面に配置され前記光屈曲性フィルムを前記弾性膜側に湾曲させる第1の波長の光と前記光屈曲性フィルムを元の状態に復元させる第2の波長の光とを選択的に照射する記録・消去用光源と、を備えた立体表示デバイスである。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記支柱は、遮光性材料で形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記光屈曲性フィルムは、前記透明基板側から照射される光の偏光方向に応じて前記弾性膜側に湾曲する向きが変化することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記光屈曲性フィルムには、各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記記録・消去用光源は、可視光を照射する光源と、可視光のうち所定範囲の波長光のみを選択的に透過する複数のフィルタを備えた切り換え型フィルタとを組み合わせて成ることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記記録・消去用光源からの光を所定の画素に導光する光路制御手段を前記記録・消去用光源と前記表示部との間に設けたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記光路制御手段は、透過型液晶パネルであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記光路制御手段は、独立制御される複数の可動ミラーを備えたデジタルミラーデバイスであることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記記録・消去用光源は、カラー表示が可能な透過型液晶パネルとバックライト装置とで構成されるカラー液晶モジュールであり、該カラー液晶モジュールは前記光路制御手段を兼ねることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の立体表示デバイスにおいて、前記第1の波長の光の偏光方向を切り換える偏光板を設けたことを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、光屈曲性フィルムを弾性膜方向に可逆的に湾曲及び復元させることで立体表示及び消去を繰り返し行うことができる立体表示媒体となる。また、立体表示の記録及び消去時にのみ所定の波長の光を照射するだけで立体表示が記録され、立体表示の維持には電気エネルギーが不要となる。さらに、遮光性の支柱により立体表示の記録及び消去時に隣接する画素への光リークを防止して高精細な表示が可能となる。また、第1の波長の光の偏光方向に応じて光屈曲性フィルムの湾曲方向を変更可能であるため、多様な立体表示が可能となる。
また、本発明の第2の構成によれば、光エネルギーによる光屈曲性フィルムの可逆的な湾曲及び復元を用いて立体表示の記録及び消去を繰り返し行うことができ、立体表示の記録及び消去時にのみ所定の波長の光を照射するだけで立体表示が記録され、立体表示の維持には電気エネルギーが不要な立体表示媒体となる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成の立体表示媒体において、支柱が遮光性材料で形成されることにより、隣接する画素への照射光のリークを防止して、高精細な立体表示が可能となる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第2又は第3の構成の立体表示媒体において、透明基板及び支柱を可撓性材料で形成することにより、折り畳んでの持ち運びや、曲面に沿わせての設置が可能なフレキシブルな立体表示媒体となる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第2乃至第4のいずれかの構成の立体表示媒体において、光屈曲性フィルムは、透明基板側から照射される光の偏光方向に応じて弾性膜側に湾曲する向きが変化することにより、多様な立体表示が可能となる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第2乃至第5のいずれかの構成の立体表示媒体において、光屈曲性フィルムに、各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットを形成することにより、光屈曲性フィルムの湾曲が大きくなって突出部と平坦部とのコントラストが明瞭となる。特に、スリットを各画素の四辺に沿って形成した場合、光屈曲性フィルムの湾曲方向が明瞭に区別可能となるため、湾曲方向の異なる突出部を組み合わせて表示する場合に有効となる。
また、本発明の第7の構成によれば、上記第1乃至第6のいずれかの構成の立体表示媒体において、フォトクロミック材料に他の樹脂材料を混入して光屈曲性フィルムを形成することにより、光屈曲性フィルムの反応性を調整して弾性膜が透明である場合の立体表示の室内光による劣化を防止することができる。
また、本発明の第8の構成によれば、上記第1乃至第6のいずれかの構成の立体表示媒体において、フォトクロミック材料で形成されたフィルムに他の樹脂材料で形成されたフィルムを貼り合わせて光屈曲性フィルムを形成することにより、光屈曲性フィルムの反応性を調整して弾性膜が透明である場合の立体表示の室内光による劣化を防止することができる。
また、本発明の第9の構成によれば、光エネルギーを用いて光屈曲性フィルムを可逆的に湾曲及び復元させることで、弾性膜を画素毎に突出又は平坦状態として立体表示及び表示の書き換えを繰り返し行うことができる立体表示デバイスとなる。また、立体表示の書き換え時にのみ所定の波長の光を照射するだけで高コントラストの画像が表示され、立体表示の維持には電気エネルギーが不要となる。
また、光屈曲性フィルムを湾曲及び復元させる第1及び第2の波長の光はカラー液晶モジュールを用いて照射されるため、簡単な構成で画素毎に精密な照射が可能となり、表示の消去と新たな表示とを同時に行うことができるため、表示切り換え時間をより短縮することができる。さらに、遮光性の支柱により隣接する画素への光リークを防止して正確な表示が可能となる。そして、偏光板を用いて光屈曲性フィルムの湾曲する向きを切り換えることにより、多様な立体表示が可能となる。
また、本発明の第10の構成によれば、光エネルギーによる光屈曲性フィルムの可逆的な湾曲及び復元を用いて立体表示及び書き換えを繰り返し行うことができ、立体表示の書き換え時にのみ所定の波長の光を照射するだけで高コントラストな表示が可能であり、立体表示の維持には電気エネルギーが不要な立体表示デバイスとなる。
また、本発明の第11の構成によれば、上記第10の構成の立体表示デバイスにおいて、支柱が遮光性材料で形成されることにより、隣接する画素への照射光のリークを防止して高精細な立体表示が可能となる。
また、本発明の第12の構成によれば、上記第10又は第11の構成の立体表示デバイスにおいて、光屈曲性フィルムは、透明基板側から照射される光の偏光方向に応じて弾性膜側に湾曲する向きが変化することにより、多様な立体表示が可能となる。
また、本発明の第13の構成によれば、上記第10乃至第12のいずれかの構成の立体表示デバイスにおいて、光屈曲性フィルムに、各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットを形成することにより、光屈曲性フィルムの湾曲が大きくなって突出部と平坦部とのコントラストが明瞭となる。特に、スリットを各画素の四辺に沿って形成した場合、光屈曲性フィルムの湾曲方向が明瞭に区別可能となるため、湾曲方向の異なる突出部を組み合わせて表示する場合に有効となる。
また、本発明の第14の構成によれば、上記第10乃至第13のいずれかの構成の立体表示デバイスにおいて、可視光を照射する光源と、可視光のうち所定範囲の波長光のみを選択的に透過する複数のフィルタを備えた切り換え型フィルタとを組み合わせて記録・消去用光源とすることにより、高価なLDやLEDを用いることなく第1及び第2の波長の光を照射することができる。
また、本発明の第15の構成によれば、上記第10乃至第14のいずれかの構成の立体表示デバイスにおいて、記録・消去用光源からの光を所定の画素に導光する光路制御手段を設けることにより、1つの記録・消去用光源からの光を用いて所定の画素を照射できるため、記録・消去用光源を画素毎に設ける必要がなくなる。
また、本発明の第16の構成によれば、上記第15の構成の立体表示デバイスにおいて、光路制御手段として透過型液晶パネルを用いることにより、画像データに応じた制御信号により液晶パネル上に光透過部と非透過部とを形成し、光透過部を介して記録・消去用光源からの光を所定の画素に導光可能となる。
また、本発明の第17の構成によれば、上記第15の構成の立体表示デバイスにおいて、光路制御手段として複数の可動ミラーを備えたデジタルミラーデバイスを用いることにより、画像データに応じた制御信号により所定の可動ミラーを傾斜させて記録・消去用光源からの光を所定の画素に導光可能となる。
また、本発明の第18の構成によれば、上記第10乃至第13のいずれかの構成の立体表示デバイスにおいて、記録・消去用光源としてカラー表示可能な透過型液晶パネルとバックライト装置とで構成されるカラー液晶モジュールを用いることにより、画像データに応じた制御信号により液晶パネルに光透過部と非透過部とを形成し、液晶パネルに設けられるカラーフィルタを介してバックライト装置からの可視光を所定の波長に絞り込んだ後、所定の画素に精密に照射可能となる。また、立体表示の消去と新たな立体表示とを同時に行うことができるため、表示切り換え時間をより短縮することができる。
また、本発明の第19の構成によれば、上記第10乃至第18のいずれかの構成の立体表示デバイスにおいて、第1の波長の光の偏光方向を切り換える偏光板を設けることにより、所定の画素に対応する光屈曲性フィルムの湾曲方向を切り換えた、多様な立体表示が可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の第1実施形態に係る立体表示媒体の部分平面図であり、図1(b)は立体表示媒体の部分断面図(図1(a)のAA′断面)である。立体表示媒体1は、透明基板2上に複数の矩形状の画素3がマトリクス状に配置されている。なお、説明の便宜のため、図1(a)ではマトリクスの行方向若しくは列方向の5つの画素のみを示している。
図1に示すように、各画素3の周縁に沿って格子状の支柱4が立設されており、各画素3につき所定の弛みをもたせた光屈曲性フィルム5が、支柱4の上端との接触面全域を接着部5aとして固定されている。6は弾性材料で形成された弾性膜であり、光屈曲性フィルム5に積層されている。この弾性膜6は支柱4の上端でのみ光屈曲性フィルム5の表面に固定されており、各画素3内では光屈曲性フィルム5と弾性膜6とは離間している。なお、図1(a)では弾性膜6は記載を省略している。
立体表示媒体1は、通常、光屈曲性フィルム5が図1のように弛んだ状態であり、各画素3の弾性膜6はフラットな状態(初期状態)となっている。この初期状態から所定の画素3に光屈曲性フィルム5を湾曲させる所定の波長(以下、第1の波長という)の光を照射すると、照射された画素3内の光屈曲性フィルム5が弾性膜6側に湾曲して弾性膜6を押し上げ、突出部9(図3参照)が形成され、光が照射されない平坦部10(図3参照)との組み合わせにより立体的な画像表示(以下、単に立体表示という)が可能となる。また、立体表示を消去する場合は、光屈曲性フィルム5を元の状態に復元させる所定の波長(以下、第2の波長という)の光を照射することにより、全ての画素3の弾性膜6を初期状態に戻す。
支柱4の材質としては特に制限はなく、金属や樹脂等の材料を適宜用いることができるが、支柱4を透明材料で形成した場合、立体表示を記録する際に隣接する画素3から第1の波長の光がリークして、平坦部となるべき画素3の光屈曲性フィルム5まで湾曲してしまうおそれがある。そのため、支柱4は遮光性の材料で形成することが好ましい。
光屈曲性フィルム5の材質としては、所定の波長の光に反応してトランス−シス光異性化若しくは開環−閉環光異性化しうるフォトクロミック材料が用いられ、特に屈曲時及び復元時に照射する光の波長が離れており、且つ異性化による分子形状の変化が大きいアゾベンゼン構造を有する化合物が好適に用いられる。アゾベンゼン構造を有する材料を用いて光屈曲性フィルム5を形成した場合、第1の波長は300〜400nm、第2の波長は第1の波長よりも長波長側の500〜650nm程度となる。
なお、光屈曲性フィルム5が弾性膜6方向に湾曲して画素3毎に突出部9及び平坦部10を形成するためには、支柱4の上端部に少なくとも各画素3を囲む4点(例えば支柱4の交差する点)が固定された状態であれば良いが、支柱4と光屈曲性フィルム5との接着部5aが少ない場合、光屈曲性フィルム5及びその上に積層される弾性膜6の湾曲が隣接する画素3まで及び、突出部9と平坦部10とのメリハリがなくなって不明瞭な立体表示となる。そのため、図1(a)のように、支柱4の上端との接触面全域を接着部5aとして光屈曲性フィルム5を固定しておくことが好ましい。
透明基板2としては、ガラス板や、アクリル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート等の透明樹脂板、透明樹脂シート等が用いられるが、可撓性の透明樹脂シートを用い、さらに支柱4も可撓性材料で形成した場合、折り畳みや湾曲が可能なフレキシブルな立体表示媒体となり、持ち運び性が向上するとともに立体表示媒体の曲面への装着が可能となるため好ましい。また、光屈曲性フィルム5の湾曲及び復元性に影響を及ぼさないように、透明基板2は第1及び第2の波長の光を吸収しない材質とすることが好ましい。
弾性膜6としては、光屈曲性フィルム5の湾曲及び復元に追従して容易に変形可能な弾性材料が用いられ、シリコンゴムやウレタンゴム、ラテックスゴム、SBR等のゴム材が好ましい。また、弾性膜6の表面に金属の薄膜を蒸着させて反射膜を形成しても良い。なお、弾性膜6を遮光性材料で形成した場合、室内光に含まれる第1及び第2の波長の光によって立体表示が変質或いは消去されるおそれがなくなる。一方、弾性膜6を透明材料で形成した場合、光屈曲性フィルム5も透明とすることが可能であれば、立体表示媒体1の裏面に設置される通常の画像表示に組み合わせた立体表示も可能となる。なお、弾性膜6は画素3毎に突出させる必要があるため、支柱4と重なる部分を格子状に固定しておくことが好ましい。
次に、本発明の立体表示媒体への立体表示の記録及び消去方法について説明する。図2は立体表示媒体に立体表示を記録する方法を示す部分断面図、図3は立体表示が記録された状態を示す立体表示媒体の部分断面図、図4は立体表示媒体に記録された立体表示を消去する方法を示す部分断面図である。立体表示媒体1に立体表示を記録する場合、先ず記録したい表示に応じて光透過部7aと非透過部7bとがパターニングされたマスキングシート(原稿)7を作成する。マスキングシート7としては、例えばOHPシートのような透明シート上に、所望のパターンを遮光性のインク又はトナーで印刷したものが使用される。
次いで、図2に示すように、光屈曲性フィルム5を湾曲させる第1の波長の光8を、マスキングシート7を介して透明基板2側から立体表示媒体1に照射する。これにより、マスキングシート7の光透過部7aに重なる画素3においては、光透過部7a及び透明基板2を順次透過してきた第1の波長の光8により、図3に示すように光屈曲性フィルム5が弾性膜6側に湾曲して突出部9が形成される。
一方、非透過部7bに重なる画素3においては、第1の波長の光8が光屈曲性フィルム5に到達せず光屈曲性フィルム5は元の状態のままであるため、弾性膜6がフラットな状態に保持される。従って、立体表示媒体1は、光透過部7a及び非透過部7bのパターンに応じて突出部9と平坦部10とに分けられ、立体表示媒体1に所定の立体表示が記録される。
また、立体表示媒体1に記録された立体表示を消去したい場合は、図4に示すように、光屈曲性フィルム5を復元させる第2の波長の光11を、透明基板2側から立体表示媒体1に照射する。これにより、弾性膜6側に湾曲していた光屈曲性フィルム5は再び元の状態に戻り、突出部9が全て平坦部10となって立体表示媒体1は新たな立体表示が記録可能な初期状態に戻る。
本発明の構成とすることにより、光エネルギーによる光屈曲性フィルム5の可逆的な屈曲及び復元を用いて立体表示の記録及び消去を行うことができる。従って、立体表示の書き換え時にのみ所定の波長の光を照射するための電気エネルギーが消費されるだけで、記録された立体表示の維持には電気エネルギーが不要となるため、構造が簡単で消費電力が低く、且つ立体表示の書き換えを繰り返し行うことのできる立体表示媒体となる。
第1及び第2の波長の光を照射する光源としては、半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)を用いても良いし、可視光を照射する光源と可視光のうち所望の波長光のみを透過するカラーフィルタとを組み合わせたものを用いても良い。可視光とカラーフィルタとの組み合わせの場合、カラーフィルタを切り換え可能としておけば、1つの光源で第1及び第2の波長の光を選択的に照射できるため好ましい。
具体的な形状としては、立体表示媒体1の大きさに形成された発光面にマスキングシート7を介して画像記録媒体1を載置し、発光面を点灯させて立体表示の記録及び消去を行うパネル型ライトや、立体表示媒体1に沿って光源が移動するスキャナ型ライト、或いはユーザが手動で走査するハンドライト等が考えられる。
図5は、本発明の立体表示媒体に立体表示を記録する他の方法を示す部分断面図である。図5においては、マスキングシート7に代えて透過型の液晶パネル12を用いて突出部と平坦部を形成している。液晶パネル12は、対向する2枚のガラス基板12aの間に液晶12bを封入したものであり、ここでは電圧無印加のときに液晶分子長軸が基板表面に対して垂直に配向して黒表示13aとなり、電圧印加で液晶長軸が基板面と平行方向に倒れて白表示13bとなる、いわゆる垂直配向型ノーマリーブラック方式を用いている。なお、ガラス基板12aに配置される透明電極やTFTなどは記載を省略している。
即ち、液晶パネル12の黒表示13aに重なる画素3においては、第1の波長の光8が光屈曲性フィルム5に到達せず光屈曲性フィルム5は下向きに弛んだままであるため、弾性膜6はフラットに保持される。一方、白表示13bに重なる画素3においては、液晶パネル12及び透明基板2を順次透過してきた第1の波長の光8により、光屈曲性フィルム5が弾性膜6側に湾曲して弾性膜6を押し上げる(図5の破線)。
従って、液晶パネル12の突出部9を形成したい部分にのみ電圧を印加することにより、立体表示媒体1は、黒表示13a及び白表示13bのパターンに応じて突出部9と平坦部10とに分けられ、図3に示したように立体表示媒体1に所定の立体表示が記録される。なお、立体表示を消去する方法については図4と同様であるため説明を省略する。
この場合、液晶パネル12に送信される画像信号の制御により黒表示13a及び白表示13bのパターンを自由に変更できるため、別途マスキングシート7を用意することなく迅速な立体表示の書き換えが可能となる。従って、所定時間毎に表示を切り換える広告表示媒体等に利用する場合に特に好適である。また、光源としては上述したようなパネル型ライトやハンドライトを用いる他、第1及び第2の波長を照射可能な光源を液晶パネル12のバックライトとして備えた液晶モジュールを用いることもできる。
さらに、カラー表示が可能な液晶パネルを用いることにより、照射する光の波長を画素毎に制御可能となるため、立体表示の消去と新たな立体表示の記録とを同時に行うことができ、表示切り換え時間をより短縮することができる。
また、第1の波長及び第2の波長の光を照射する際の光強度には特に制限はなく、光屈曲性フィルム5の光応答性に応じて適宜設定すれば良いが、第1の波長の光を照射する時間、光強度を画素3毎に変化させることにより、光屈曲性フィルム5が最大限湾曲する範囲で光屈曲性フィルム5の湾曲度合いを調節して、突出部9の突出量を制御することも可能である。
なお、弾性膜6が透明である場合は、光屈曲性フィルム5の光応答性が高すぎると、通常の室内光に含まれる第1及び第2の波長の光によって記録された立体表示が変質或いは消去されてしまうおそれがある。そこで、光屈曲性フィルム5の反応性を低下させることにより、長期間に亘って立体表示が保持される記録媒体となる。
光屈曲性フィルム5の反応性を低下させる方法としては、光屈曲性フィルム5の厚みを増大させる方法や、光屈曲性フィルム5を形成するフォトクロミック材料に、ポリエチレンやポリプロピレン等の汎用プラスチックを添加する方法、或いは図6(a)、(b)に示すように、フォトクロミックフィルム14と、汎用プラスチックフィルム15とを貼り合わせた光屈曲性フィルム5を用いる方法等が挙げられる。
また、光屈曲性フィルム5としてアゾベンゼン構造を有するフォトクロミック材料を用いた場合、光屈曲性フィルム5の湾曲方向は第1の波長の光の偏光方向と一致する特性があるため、第1の波長の光の偏光方向により、湾曲方向を変化させることができる。例えば、図7(a)のように矢印X方向の偏光を照射すると、光屈曲性フィルム5も矢印X方向に湾曲する。一方、図7(b)のように偏光方向を90°回転させた矢印Y方向の偏光を照射すると、光屈曲性フィルム5も矢印Y方向に湾曲する。
即ち、光屈曲性フィルム5を図7(a)のように湾曲させた場合に、図8(a)に示すような断面円弧状の第1突出部9aが形成されるとすると、図7(b)のように湾曲させた場合は、図8(b)に示すように、第1突出部9aを水平に90°回転させた断面コ字状の第2突出部9bが形成される。従って、偏光板を用いて第1の波長の光の偏光方向を切り換えることにより、湾曲方向の異なる第1突出部9a、第2突出部9bを選択的に形成することができる。
例えば図9に示すように、湾曲方向が90°変化した第1突出部9a、第2突出部9bと、平坦部10とを組み合わせた多様な立体表示が可能となる。湾曲方向が異なる第1突出部9aと第2突出部9bでは光の反射具合が異なるため、文字や絵柄が浮き出したように見えるホログラム効果が期待できる。また、立体表示媒体1の背面に2種類の画像を配置しておけば、見る角度によって異なる絵柄が見えるような表示も可能となる。
図10は、本発明の第2実施形態に係る立体表示媒体の部分平面図である。本実施形態においては、画素3の対向する二辺に沿って光屈曲性フィルム5にスリット16を形成している。他の部分の構成は第1実施形態の図1と同様であるため説明を省略する。
これにより、第1実施形態に比べて光屈曲性フィルム5がより大きく湾曲可能となるため、突出部9と平坦部10とのコントラストが明瞭な立体表示が可能となる。スリット16を形成する方法としては、例えばレーザ光による切断が用いられる。なお、図10の方向にスリット16を入れた場合は、第1の波長の光をスリット16と平行な偏光として、図8(a)に示した第1突起部9aを形成するのに適している。図8(b)に示した第2突起部9bを形成する場合は、画素3の他の二辺に沿ってスリット16を形成しておけば良い。
図11は、本発明の第3実施形態に係る立体表示媒体の部分平面図である。本実施形態においては、画素3の四辺に沿って光屈曲性フィルム5にスリット16を形成している。他の部分の構成は第1及び第2実施形態と同様であるため説明を省略する。
これにより、第1、第2実施形態に比べて光屈曲性フィルム5が更に大きく湾曲可能となるため、突出部9と平坦部10とのコントラストが一層明瞭な立体表示が可能となる。また、図8(a)に示した第1突起部9a、及び図8(b)に示した第2突起部9bの両方を明瞭に区別して形成できるため、特に図9のように2種類の突起部を組み合わせて立体表示を行う場合に好適である。
次に、本発明の立体表示媒体の製造方法について説明する。図12(a)〜(e)は、本発明の立体表示媒体の製造工程を示す部分断面図である。図12を用いて本発明の立体表示媒体の製造プロセスの一例を説明する。
先ず、図12(a)に示すように、透明基板2上に金属若しくは樹脂から成る遮光層17を形成した後、図12(b)に示すように、遮光層17をパターニングして格子状の支柱4を形成する。パターニング法としては、例えば遮光層17がスパッタリング法により形成された金属層である場合はエッチング等が用いられ、遮光層17を紫外線硬化性樹脂で形成した場合はフォトリソグラフィ法が用いられる。
次に、図12(c)に示すように、複数の突起18がマトリクス状に形成された型台19上に光屈曲性フィルム5を重ね合わせ、突起18に沿った凹凸をつけておく。そして、図12(b)で作成した支柱4の形成された透明基板2を上下逆にして、図12(d)に示すように、接着剤や熱溶融により支柱4の先端を光屈曲性フィルム5の凹部に貼付する。そして、必要に応じてレーザ光により光屈曲性フィルム5の所定位置を切断し、光屈曲性フィルム5にスリット16(図10、図11参照)を入れる。最後に、図12(e)に示すように光屈曲性フィルム5側に弾性膜6を積層して立体表示媒体1を製造する。
図13(a)〜(c)は、本発明の立体表示媒体の他の製造工程を示す部分断面図である。この製造プロセスでは、図13(a)に示すように、先ず複数の突起18がマトリクス状に形成された金型20にフォトクロミック材料を流し込んで光屈曲性フィルム5を成形しておき、さらに遮光材料により光屈曲性フィルム5の凹部に格子状の支柱4を一体形成する。このとき、金型20にスリット形成用のリブを設けておけば、スリット16を同時形成することができる。なお、図13(a)では金型20の下側のみを図示している。
次に、図13(b)のように、光屈曲性フィルム5に形成された支柱4の先端に接着剤や熱溶融により透明基板2を貼付する。最後に、図13(c)に示すように、透明基板2側を下にして光屈曲性フィルム5上に弾性膜6を積層して立体表示媒体1を製造する。
図13の製造プロセスを用いた場合、図13の方法に比べて工程数を削減できるとともに、スリット16を形成する場合にレーザ光を用いた切断設備を必要としないため、立体表示媒体1を簡便且つ低コストで製造することができる。
本発明の立体表示媒体は、文字や画像を立体的に繰り返し記録可能な媒体として好適に用いられる。具体的な用途としては、例えば簡易点字表示媒体や、通常の画像と組み合わせることにより、立体地図、或いは電車内、駅のホームや店舗の外壁に設けられる広告表示媒体等に用いることができる。
次に、本発明の立体表示媒体を組み込んだ立体表示デバイスについて説明する。図14(a)は本発明の第4実施形態に係る立体表示デバイスの部分平面図であり、図14(b)は立体表示デバイスの部分断面図(図14(a)のAA′断面)である。立体表示デバイス100は、透明基板2上に複数の矩形状の画素3がマトリクス状に配置された表示部21と、表示部21の裏面に配置されるカラー液晶モジュール22とで構成されている。なお、説明の便宜のため、図14ではマトリクスの行方向若しくは列方向の5つの画素のみを示している。表示部21は図1に示した立体表示媒体1と同様の構造であり、図12及び図13に示した製造プロセスで製造可能である。
カラー液晶モジュール22は、液晶パネル12と、液晶パネル12の上面に配置されるカラーフィルタ23と、液晶パネル12の裏面に配置されるバックライト装置24から構成される。液晶パネル12は垂直配向型ノーマリーブラック方式であり、その構造は図5に示したものと同様である。
バックライト装置24は、導光板25、反射シート26、及びバックライト光源27から構成される。導光板25の上面には拡散シート及び集光シートから成る光学シート(図示せず)が積層されており、導光板25により導光された光の輝度分布を均一にする。導光板25の下面には光を上方に反射させる反射シート26が積層され、導光板25の一端面側には、バックライト光源27が配置されている。
導光板25内に入射した光は導光板25内で乱反射を繰り返しながら隅々まで行き渡り、導光板25の下面に積層された反射シート26により上方向に反射されて導光板25の上面より射出される。射出された光は液晶パネル12を背後から均一に照射する。なお、導光板25を設けずに液晶パネル12の背面全域にバックライト光源27を並列に配置しても良いが、バックライト光源27が多数必要となり、カラー液晶モジュール22の厚みも増大するため、導光板25を用いて横方向から光を導入する図14の構成が好ましい。
カラー液晶モジュール22の上面にはカラー液晶モジュール22から射出される第1の波長の光8(図15参照)を所定方向の偏光に切り換える偏光板35が配置されている。この偏光板35を用いて突出方向の異なる第1突出部9a、第2突出部9b(図8参照)を選択的に形成する。
次に、表示部21に立体表示が形成される仕組みについて説明する。図15は第4実施形態の立体表示デバイスに立体表示が形成される様子を示す部分断面図であり、図16は立体表示デバイスの立体表示が消去される様子を示す部分断面図である。図14と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、図15及び図16ではバックライト装置24及び偏光板35は記載を省略している。
立体表示デバイス100に画像を表示する場合は、先ず液晶パネル12内の所定の液晶セルにのみ電圧を印加する。これにより、電圧印加部分の液晶分子長軸が基板面と平行方向に倒れて白表示13bとなる。一方、電圧が印加されなかった部分は液晶分子長軸が基板表面に対し垂直に配向して黒表示13aとなる。この黒表示13aと白表示13bの組み合わせにより、表示部21に表示したい立体表示のパターンを液晶パネル12上に形成する。
次に、バックライト装置24(図14参照)からの可視光28を、カラーフィルタ23の所定色(例えば青)の画素を透過させることにより波長の絞り込みを行い、第1の波長の光8とし、さらに偏光板35(図14参照)を通過させて所定の偏光方向として透明基板2側から表示部21に照射する。このとき、液晶パネル12の黒表示13aに重なる画素3においては、バックライト装置24からの可視光28が液晶パネル12によって遮られ、光屈曲性フィルム5は元の状態のままであるため弾性膜6はフラットな状態に保持される。
一方、白表示13bに重なる画素3においては、カラーフィルタ23及び透明基板2を通過してきた第1の波長の光8により、光屈曲性フィルム5が湾曲して弾性膜6を押し上げる。これにより、表示部21に突出部9が形成され、弾性膜6がフラットな平坦部10との組み合わせにより所望の立体表示が形成される。突出部9の湾曲方向は第1の波長の光8の偏光方向によって制御可能である。また、立体表示が形成された後は、カラー液晶モジュール22をOFF状態にしても突出部9及び平坦部10はそのまま保持される。
また、立体表示を消去する場合は、図16に示すようにバックライト装置24からの可視光28を、カラーフィルタ23の所定色(例えば赤)の画素を通過させることにより第2の波長の光11とし、この第2の波長の光11を、偏光板35を切り換えて円偏光のまま第1の波長の光8が照射された画素3に照射する。これにより、弾性膜6側に湾曲していた光屈曲性フィルム5は、その湾曲方向によらず再び元の状態に復元し、突出部9が全て平坦部10となって表示部21は新たな立体表示が可能な初期状態に戻る。
即ち、本実施形態においては、カラー液晶モジュール22は、第1及び第2の波長の光を表示部21の裏面側から選択的に照射可能な記録・消去用光源と、第1及び第2の波長の光を所定の画素3に導光する光路制御手段とを兼ねている。
図17は、本発明の第5実施形態に係る立体表示デバイスの構造を示す部分断面図である。第4実施形態の図14と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、カラー液晶モジュール22に代えて、可視光を照射する光源30と、独立して駆動可能な複数の可動ミラー31を備えたデジタルミラーデバイス(以下、DMDという)32と、DMD32からの可視光を第1及び第2の波長の光に選択的に変換する切り換え型フィルタ33とを表示部21の裏面に配置している。
表示部21に立体表示を形成する場合は、画像データ信号に対応した可動ミラー31(図17では両端と中央の3つ)を駆動して所定角度に傾斜させた後、光源30を点灯させる。光源30からの可視光は、傾斜した所定の可動ミラー31により上向きの反射光となる。この反射光が所定色(例えば青)に切り換えられた切り換え型フィルタ33を透過し、第1の波長の光となって透明基板2側から所定の画素3を照射する。
そして、その画素3内の光屈曲性フィルム5が弾性膜6側(図の矢印方向)に湾曲して弾性膜6を押し上げることにより、表示部21に突出部9と平坦部10(図13参照)が形成され、所望の立体表示が形成される。立体表示が形成された後は、光源30及びDMD32をOFF状態にしても突出部9及び平坦部10はそのまま保持される。
また、立体表示を消去する場合は、DMD32をそのままの状態にして切り換え型フィルタ33を所定色(例えば赤)に切り換え、光源30を再点灯させる。光源30からの可視光は切り換え型フィルタ33を透過して第2の波長の光となり、透明基板2側から光屈曲性フィルム5が湾曲した突出部9の画素3に照射される。これにより、弾性膜6側に湾曲していた光屈曲性フィルム5は再び元の状態に戻り、これに追従して弾性膜6も復元力によりフラットな状態に戻る。従って、突起部9が全て平坦部10となって表示部21は新たな立体表示が可能な初期状態に戻る。
なお、図17では切り換え型フィルタ33をDMD32と表示部21との間に配置しているが、光源30とDMD32との間に配置しても良い。この場合、切り換え型フィルタ33を小型化することができ、切り換え型フィルタ33を移動させる場合のスペースも小さくなる。また、カラーフィルタ23を有しないモノクロ表示の液晶パネル12をDMD32の代わりに光路制御手段として配置しても良い。
第4及び第5実施形態の構成とすることにより、光エネルギーによる光屈曲性フィルム5の可逆的な屈曲及び復元を用いて立体表示及び表示の消去を行うことができる。従って、立体表示の切り換え時にのみ所定の波長の光を照射するための電気エネルギーが消費されるだけで、一旦表示された後は電気エネルギーが不要となるため、構造が簡単で消費電力が低く、且つ立体表示の形成及び消去を繰り返し行うことのできる立体表示デバイスとなる。
また、第4実施形態のようにカラー表示が可能な液晶パネル12を用いた場合、照射する光の波長を画素毎に制御可能となるため、第1及び第2の波長の光をそれぞれ所定の画素3に同時に照射することにより、立体表示の消去と新たな立体表示とを同時に行うことができ、表示部21の表示切り換え時間をより短縮することができる。
図18は、本発明の第6実施形態に係る立体表示デバイスの構造を示す部分断面図である。第4及び第5実施形態と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、カラー液晶モジュール22やDMD32に代えて、表示部21の裏面側に可視光を照射する微小な複数の光源30を画素3毎に配置し、切り換え型フィルタ33を表示部21と光源30の間に配置している。
表示部21に立体表示を形成する場合は、画像データ信号に対応した光源30を点灯させ、所定色(例えば青)に切り換えられた切り換え型フィルタ33を透過させて可視光を第1の波長の光とした後、透明基板2側から所定の画素3を照射することにより、その画素3内の光屈曲性フィルム5が湾曲して弾性膜6を押し上げる。これにより、表示部21に突出部9と平坦部10(図15参照)が形成され、所望の立体表示がなされる。立体表示がなされた後は、光源30をOFF状態にしても突出部9及び平坦部10はそのまま保持される。
また、立体表示を消去する場合は、画像データ信号に対応した光源30を再点灯させ、所定色(例えば赤)に切り換えられた切り換え型フィルタ33を透過させて可視光を第2の波長の光とした後、透明基板2側から光屈曲性フィルム5が湾曲した突出部9の画素3を照射することにより、弾性膜6側に湾曲していた光屈曲性フィルム5は再び元の状態に戻り、突出部9が全て平坦部10となって表示部21は新たな立体表示が可能な初期状態に戻る。このとき、全ての光源30を再点灯させて立体表示を消去しても良いが、第1の波長の光が照射され光屈曲性フィルム5が湾曲している画素3に対応する光源30のみを再点灯させる方が消費電力を節減できるため好ましい。
本実施形態の構成とすることにより、第4及び第5実施形態と同様に、構造が簡単で消費電力が低く、且つ立体表示の記録及び消去を繰り返し行うことのできる立体表示デバイスとなる。また、カラー液晶モジュール22やDMD32のような光路制御手段を用いることなく表示部21に所望の立体表示を行うことができる。
なお、光源30として、第1及び第2の波長の光を発する半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)等を画素3毎に配置して、第1及び第2の波長の光をそれぞれ所定の画素3に照射可能とすれば、切り換え型フィルタ33が不要となる上、立体表示の消去と新たな立体表示とを同時に行うことができ、表示部21の表示切り換え時間をより短縮することができる。
本発明の立体表示デバイスは、所定時間毎に文字や画像を立体的に表示及び書き換え可能で、且つ消費電力の低い立体表示装置として利用される。具体的な用途としては、例えば電車内、駅のホームや店舗の外壁に設けられる所定時間毎に異なる立体表示が可能な広告表示装置、或いは電気製品の作動状態を点字で表示する点字パネルや文字や文章を点字に変換する点字変換装置等の簡易点字表示装置に好適に用いることができる。また、カラー液晶モジュールを備えた立体表示デバイスにおいて透明な光屈曲性フィルムを用いることができれば、液晶パネルに表示される通常の画像表示と組み合わせた立体表示を行うこともでき、立体地図等に利用可能となる。
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第5及び第6実施形態においても、第4実施形態と同様に表示部21の背面に偏光板35を配置して、光屈曲性フィルム5の湾曲方向、即ち突出部9の突出方向を変化させることもできる。また、カラー液晶モジュール22やDMD32に代えて、記録・消去用光源及び光路制御手段としてブラウン管(CRT)や有機EL表示装置を表示部21の裏面に設置することも可能である。
また、第4〜第6実施形態の立体表示デバイス100においても、表示部21の光屈曲性フィルム5に第2、第3実施形態の立体表示媒体1と同様のスリット16を設けることにより、突出部9と平坦部10が明瞭に区別された立体表示が可能となる。
また、マトリクス状に配置される画素3の大きさは、立体表示媒体1或いは立体表示デバイス100の用途に応じて適宜設定される。店舗や駅に設置される大型の広告表示用として用いる場合は、画素3の一辺を1〜数センチ程度とすれば良いし、小型の点字パネルとして使用する場合は、一辺を1〜数mm程度とすれば良い。
また、立体表示媒体1や表示部21の製造プロセスは例示した方法に限定されるものではなく、支柱4や光屈曲性フィルム5、弾性膜6等は、従来公知の製膜技術及びパターニング法を適宜組み合わせて形成することができる。
本発明は、透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って格子状の支柱が形成されており、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みをもって固定された光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して支柱の上端に固定された弾性膜とを備え、照射される光の波長に応じた光屈曲性フィルムの可逆的な屈曲及び復元を用いて立体表示の記録及び消去を繰り返し行うことができる、消費電力の低い立体表示媒体を提供するものであり、簡易点字表示媒体として、或いは通常の画像と組み合わせることにより、電車内、駅のホームや店舗の外壁に設けられる広告表示媒体や立体地図として利用することができる。
また、支柱を遮光性材料で形成したので、隣接する画素に不要な光がリークすることがなく、精密な記録が可能な立体表示媒体となる。また、透明基板及び支柱を可撓性材料で形成したので、持ち運び性が向上するとともに曲面への装着が可能なフレキシブルに変形する立体表示媒体となる。
また、フォトクロミック材料に他の樹脂材料を混入して形成するか、或いはフォトクロミック材料のフィルムに他の樹脂材料のフィルムを貼り合わせて光屈曲性フィルムを形成したので、光に対する応答性を調整することができ、記録された立体表示が室内光により劣化しない取り扱い性に優れた立体表示媒体となる。
また本発明は、透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って格子状に形成された支柱と、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みをもって固定された光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して支柱の上端に固定された弾性膜とを備えた表示部と、該表示部の裏面に配置され光屈曲性フィルムを屈曲させる第1の波長の光と光屈曲性フィルムを元の状態に伸張させる第2の波長の光とを選択的に照射する記録・消去用光源とを備えた、低消費電力で表示の切り換えも容易な立体表示デバイスを提供するものであり、電車内、駅のホームや店舗の外壁等に設けられる広告表示装置、立体地図表示装置、或いは電気製品や精密機器等の点字パネルとして利用することができる。
また、可視光を照射する光源と、可視光のうち所定範囲の波長光のみを選択的に透過する複数のフィルタを備えた切り換え型フィルタとを組み合わせて記録・消去用光源としたので、高価なLDやLEDを用いることなく第1及び第2の波長の光を照射することができる。
また、透過型液晶パネルやデジタルミラーデバイス等の光路制御手段を設けたので、記録・消去用光源を画素毎に設ける必要がなくなり、立体表示デバイスの構成が簡易なものとなる。さらに、透過型液晶パネルとバックライト装置とで構成されるカラー液晶モジュールを用いた場合、記録・消去用光源と光路制御手段とを兼用できるため、より構造の簡単な立体表示デバイスとなる。
また、第1の波長の光の偏光方向を切り換える偏光板を設けたので、所定の画素に対応する光屈曲性フィルムの湾曲方向を切り換えて異なる形状の突出部を形成することができ、多様な立体表示が可能な立体表示デバイスとなる。
は、本発明の立体表示媒体の構造を示す部分平面図及び部分断面図である。 は、立体表示媒体に画像を記録する方法を示す部分断面図である。 は、画像が記録された状態を示す立体表示媒体の部分平面図及び部分断面図である。 は、立体表示媒体に記録された画像を消去する方法を示す部分断面図である。 は、本発明の立体表示媒体に画像を記録する他の方法を示す部分断面図である。 は、本発明の立体表示媒体に用いられる光屈曲性フィルムの構成例を示す断面図である。 は、光屈曲性フィルムの湾曲方向と偏光方向との関係を示す図である。 は、本発明の立体表示媒体に偏光方向を90°回転させた光を照射した場合の突出部の形状を示す部分断面図である。 は、湾曲方向の異なる突出部を組み合わせた立体表示の一例を示す平面図である。 は、本発明の第2実施形態に係る立体表示媒体の部分平面図である。 は、本発明の第3実施形態に係る立体表示媒体の部分平面図である。 は、本発明の立体表示媒体の製造工程を示す部分断面図である。 は、本発明の立体表示媒体の他の製造工程を示す部分断面図である。 は、本発明の第4実施形態に係る立体表示デバイスの部分平面図及び部分断面図である。 は、第4実施形態の立体表示デバイスに画像が表示される様子を示す部分断面図である。 は、第4実施形態の立体表示デバイスに表示された画像が消去される様子を示す部分断面図である。 は、本発明の第5実施形態に係る立体表示デバイスの構造を示す部分断面図である。 は、本発明の第6実施形態に係る立体表示デバイスの構造を示す部分断面図である。
符号の説明
1 立体表示媒体
2 透明基板
3 画素
4 支柱
5 光屈曲性フィルム
6 弾性膜
7 表示部
7a 光透過部
7b 非透過部
8 第1の波長の光
9 突出部
9a 第1突出部
9b 第2突出部
10 平坦部
11 第2の波長の光
12 液晶パネル(光路制御手段)
13a 黒表示
13b 白表示
14 フォトクロミックフィルム
15 汎用プラスチックフィルム
16 スリット
22 カラー液晶モジュール
23 カラーフィルタ
24 バックライト装置
30 光源
31 可動ミラー
32 DMD(光路制御手段)
33 切り換え型フィルタ
35 偏光板
100 立体表示デバイス

Claims (19)

  1. 透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、
    画素の周縁に沿って格子状に形成された遮光性の支柱と、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定され各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成された光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して前記支柱の上端に固定された弾性膜と、を備え
    前記光屈曲性フィルムを前記弾性膜側に湾曲させる第1の波長の光を前記透明基板側から所定の画素に照射することにより、その画素の前記弾性膜を凸状態として立体表示を行うとともに、前記第1の波長の光の偏光方向に応じて前記光屈曲性フィルムの湾曲方向を変更可能であり、
    前記光屈曲性フィルムを元の状態に復元させる第2の波長の光を照射することにより、立体表示を消去可能としたことを特徴とする立体表示媒体。
  2. 透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、
    画素の周縁に沿って形成された格子状の支柱と、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定された光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して前記支柱の上端に固定された弾性膜と、を備え、
    前記光屈曲性フィルムは、各画素において前記透明基板側から照射される光の波長に応じて前記弾性膜側に湾曲した状態と元の状態に復元した状態とに可逆的に変化することを特徴とする立体表示媒体。
  3. 前記支柱は、遮光性材料で形成されることを特徴とする請求項2に記載の立体表示媒体。
  4. 前記透明基板及び前記支柱は、可撓性材料で形成されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の立体表示媒体。
  5. 前記光屈曲性フィルムは、前記透明基板側から照射される光の偏光方向に応じて前記弾性膜側に湾曲する向きが変化することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の立体表示媒体。
  6. 前記光屈曲性フィルムには、各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成されることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の立体表示媒体。
  7. 前記光屈曲性フィルムは、フォトクロミック材料に他の樹脂材料を混入して形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の立体表示媒体。
  8. 前記光屈曲性フィルムは、フォトクロミック材料で形成されたフィルムに他の樹脂材料で形成されたフィルムを貼り合わせたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の立体表示媒体。
  9. 透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って格子状に形成された遮光性の支柱と、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定され各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成された光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して前記支柱の上端に固定された弾性膜と、を有する表示部と、
    透過型液晶パネルとバックライト装置とで構成され前記光屈曲性フィルムを前記弾性膜側に湾曲させる第1の波長の光と前記光屈曲性フィルムを元の状態に復元させる第2の波長の光とを前記表示部の裏面側から画素毎に選択的に照射可能なカラー液晶モジュールと、
    該カラー液晶モジュールと前記表示部との間に配置され前記第1の波長の光の偏光方向を切り換える偏光板と、を備え、
    前記第1又は第2の波長の光を所定の画素に照射することにより、その画素の前記弾性膜を凸状態又は平坦状態として立体表示及び立体表示の書き換えを行うとともに、前記偏光板により前記第1の波長の光の偏光方向を切り換えて前記光屈曲性フィルムの湾曲方向を変更可能としたことを特徴とする立体表示デバイス。
  10. 透明基板上に複数の画素がマトリクス状に配置され、画素の周縁に沿って支柱が格子状に形成されており、該支柱の上端に画素毎に所定の弛みを持たせて固定された遮光性の光屈曲性フィルムと、該光屈曲性フィルムを介して前記支柱の上端に固定された弾性膜とを有する表示部と、
    該表示部の裏面に配置され前記光屈曲性フィルムを前記弾性膜側に湾曲させる第1の波長の光と前記光屈曲性フィルムを元の状態に復元させる第2の波長の光とを選択的に照射する記録・消去用光源と、
    を備えたことを特徴とする立体表示デバイス。
  11. 前記支柱は、遮光性材料で形成されることを特徴とする請求項10に記載の立体表示デバイス。
  12. 前記光屈曲性フィルムは、前記透明基板側から照射される光の偏光方向に応じて前記弾性膜側に湾曲する向きが変化することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の立体表示デバイス。
  13. 前記光屈曲性フィルムには、各画素の少なくとも対向する二辺に沿ってスリットが形成されることを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれかに記載の立体表示デバイス。
  14. 前記記録・消去用光源は、可視光を照射する光源と、可視光のうち所定範囲の波長光のみを選択的に透過する複数のフィルタを備えた切り換え型フィルタとを組み合わせて成ることを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の立体表示デバイス。
  15. 前記記録・消去用光源からの光を所定の画素に導光する光路制御手段を前記記録・消去用光源と前記表示部との間に設けたことを特徴とする請求項10乃至請求項14のいずれかに記載の立体表示デバイス。
  16. 前記光路制御手段は、透過型液晶パネルであることを特徴とする請求項15に記載の立体表示デバイス。
  17. 前記光路制御手段は、独立制御される複数の可動ミラーを備えたデジタルミラーデバイスであることを特徴とする請求項15に記載の立体表示デバイス。
  18. 前記記録・消去用光源は、カラー表示が可能な透過型液晶パネルとバックライト装置とで構成されるカラー液晶モジュールであることを特徴とする請求項10乃至請求項13のいずれかに記載の立体表示デバイス。
  19. 前記第1の波長の光の偏光方向を切り換える偏光板を設けたことを特徴とする請求項10乃至請求項18のいずれかに記載の立体表示デバイス。
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