JP4218568B2 - 空間光変調装置、画像表示装置及びプロジェクタ - Google Patents

空間光変調装置、画像表示装置及びプロジェクタ Download PDF

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Description

本発明は、空間光変調装置、画像表示装置及びプロジェクタ、特に、画像信号に応じた画像を表示する画像表示装置に用いられる空間光変調装置の技術に関する。
近年、ディジタルテレビジョン放送、DVDレコーダ等の出現により、ユーザは、高画質映像を手軽に入手及び保存をすることが可能となりつつある。ディスプレイ装置は、高画質映像を鑑賞するためのホームシアター等としての新たな用途に用いられている。また、ディスプレイ装置は、ホールや野外等の公共スペースにおける情報伝達手段としての活用も盛んに行われている。従来、ディスプレイ装置としては、例えば液晶を用いる光変調型直視ディスプレイ装置、ELディスプレイやプラズマディスプレイ(PDP)等の自発光型直視ディスプレイ装置、プロジェクタがある。
ディスプレイ装置は、画面の大型化が容易であること、省スペース(可搬性)、低消費電力、広視野角であること等を要求されている。これらの要求に対して、従来のディスプレイ装置は、それぞれ以下に説明するような課題を有している。例えば、液晶を用いる光変調型ディスプレイは、視野角を広くすることが困難であること、製造工程が複雑であること、コントラストに限界があること等の課題がある。これらの課題は、透過型及び反射型の液晶ディスプレイに共通している。このほか、反射型により光変調を行う装置として、例えば電気泳動ディスプレイ(http://www.jagat.or.jp/story_memo_view.asp?StoryID=3895参照)がある。電気泳動ディスプレイは、画素のON/OFFの変更時以外に電力を消費しないことから、低消費電力な構成にできる。電気泳動ディスプレイの欠点は、コントラストの向上が困難であること、画素の多色化をする場合に自発光型に比較して色再現性が低いことから、カラー画像の表示に不向きであることである。
自発光型直視ディスプレイであるPDPは、広視野角である一方、高電圧での駆動を要し、消費電力や発熱量の面で課題を有している。また、PDPは、大型な駆動回路を要することから小型化、省スペース性の点でも不利である。ELディスプレイも広視野角である利点があるが、無機ELの場合は蒸着工程による製造を要するため大型な画面を製造することが困難である。有機ELは、塗布工程により画面の大型化が容易である利点があるが、高コスト、信頼性、効率等において多くの課題がある。
プロジェクタは、スクリーンの反射光を観察するフロント型プロジェクタと、スクリーンの透過光を観察するリア型プロジェクタとがある。フロント型プロジェクタは、投写像のサイズを容易に変更できることから投写像の大型化が容易である上、装置自体小型であるから装置の可搬性に優れている。フロント型プロジェクタの欠点としては、空間光変調装置が限られた角度範囲の光のみを変調可能であることから、光利用効率の面で課題がある。また、リア型プロジェクタは、近年の開発により薄型化が進み省スペースな構成となっているが、フロント型プロジェクタと同様に光利用効率の面における課題を有する。この他、リア型プロジェクタは、透過スクリーンで散乱する投写光を観察することから、視野角が狭くなってしまう。スクリーンの散乱角を大きくすると、今度は正面で観察可能な散乱光の光量が低下する場合がある。また、視野角が狭いことは、例えば販売時に陳列される際に見劣りしてしまうという課題にもつながる。以上から、画面の大型化の容易性、省スペース、低消費電力、広い視野角等のディスプレイ装置への要求を満たすために、従来のディスプレイ装置とは異なる技術を用いる新たなディスプレイ装置が求められている。これらディスプレイ装置に求められる事項を満たすための技術としては、以下の特許文献1に提案されているものがある。
特開平11−72721号公報
しかし、上記特許文献1の技術は、MEMS技術により静電アクチュエータを形成する必要があることから、複雑な製造工程を必要とする。これに加えて、光抽出部等の平面構成は、エバネッセント光の取り出しを可能とするために、高度な精度管理の下で平面構造を形成することが要求される。また、駆動面については高い駆動電圧が必要であること、駆動部に吸着する電荷のために駆動の信頼性が低下する場合があることが挙げられる。画面の大型化が困難であることも考えられる。本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、低消費電力で明るい画像を表示するための空間光変調装置、及びその空間光変調装置を用いる画像表示装置及びプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明によれば、第1の面と第2の面とを有し、供給された光を伝播する導光部と、光学的に透明な部材で構成され、第1の面に接合して設けられる第1の電極と、第1の電極の、導光部とは反対側の面に接合して設けられ、画素に対応して複数に分割されたセルを内部に備える基板と、基板の、第1の電極側とは反対側の面に設けられる第2の電極と、セルごとに複数ずつ封入され、第1の電極と第2の電極との間に印加される電圧に応じて、セル内において第1の電極側と第2の電極側とにそれぞれ移動する移動体と、を有し、導光部は、第1の電極の基板側の面と第2の面とにおける全反射により光を伝播し、基板は、画素ごとに、第1の電極側にある移動体の数量に応じた光量で、エバネッセント光を導光部の側へ散乱させ、導光部は、画素ごとに基板が散乱させる光を第2の面から射出することで、第1の電極側にある移動体の数量に応じて変調された光を供給することを特徴とする空間光変調装置を提供することができる。
導光部の第2の面と第1の電極の基板側の面との全反射を利用して光を伝播させる。このとき、光が第1の電極の界面で全反射するとき、第1の電極の基板側には、光の波長以下の厚みにおいてエバネッセント光がにじみ出ている。基板は、第1の電極側に移動し第1の電極からセルに入るエバネッセント光が到達する位置にある移動体の数量に応じて、エバネッセント光を導光部側へ散乱させる。導光部は、基板が散乱させる光を第2の面から射出することで、変調された光を供給する。光は、セルごとに第1の電極側へ移動させる移動体の数量により、画素ごとに変調される。例えば、移動体は、第1の電極と第2の電極との間に印加される電圧に応じて生じる静電力と、移動体が帯電する電荷との作用により移動する。従って、空間光変調装置は、画像信号に応じて画素ごとに移動体を移動させることによって、画像信号に応じて光を変調することができる。
印加電圧に応じた数量の移動体が移動した後、各移動体は、電圧の印加を停止してもそのままの位置に留まっている。空間光変調装置は、電圧の印加を停止しても各移動体がそのままの位置に留まることで、画素にメモリ性を持たせることができる。空間光変調装置は、各画素について変調するときのみ電圧の印加をすれば良いため、低消費電力にできる。第1の電極の界面で全反射する光を利用することで、空間光変調装置は、多くの光を利用できる。多くの光を利用可能な空間光変調装置を用いることで、光利用効率が高く明るい画像を表示できる。また、本発明の空間光変調装置は、微小な移動体を電気泳動により移動させることで、光を変調する構成である。微小な移動体を電気泳動させることで駆動可能であるから、駆動電圧も比較的小さくなる。これにより、低消費電力で明るい画像を表示するための空間光変調装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様によれば、移動体は、エバネッセント光を散乱する光散乱体であって、光散乱体は、セルごとに流体とともに封入され、基板は、エバネッセント光が到達する位置にある光散乱体がエバネッセント光を散乱させることが望ましい。光散乱体は、第1の電極側に移動してエバネッセント光が到達する位置に来ると、エバネッセント光を散乱させる。このようにして、基板は、エバネッセント光を導光部の側へ散乱させる。散乱させる光の光量は、第1の電極側へ移動させる光散乱体の数量によって調節することができる。これにより、画素ごとに変調された光を供給することができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、光散乱体は、光学的に透明な部材で構成され、エバネッセント光を透過し光散乱体の内面で反射することで散乱させることが望ましい。これにより、光散乱体を用いて光を散乱させることができる。
また、本発明の好ましい態様としては、光散乱体は、表面が特定の波長領域の光を選択的に散乱させる散乱膜で構成されることが望ましい。例えば、特定の波長領域の光である赤色光(以下、「R光という。)を選択的に散乱させる散乱膜を用いる光散乱体は、R光を供給することができる。R光を散乱させる散乱膜を用いる光散乱体のみをセルに封入すると、R光用画素を構成できる。これと同様にして緑色光(以下、「G光」という。)を供給するG光用画素、青色光(以下、「B光」という。)を供給するB光用画素も構成できる。空間光変調装置は、基板にこれらの各色光用画素を設けることでカラー表示を行うことができる。これにより、カラー表示をするための空間光変調装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、光散乱体は、表面が反射面で構成され、エバネッセント光を反射面で反射することで散乱させることが望ましい。これにより、光散乱体を用いて光を散乱させることができる。
また、本発明の好ましい態様としては、流体は、光を吸収する吸光性流体であることが望ましい。吸光性流体を用いると、吸光性流体に入射する光を吸収することができる。吸光性流体に入射する光を吸収すると、画像信号に応じて散乱させる光以外の光や外光が観察者の方向へ進行することを低減できる。これにより、高コントラストな画像を表示するための空間光変調装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、流体は、光学的に透明な流体であって、セルは、光散乱体及び流体を封入する内面が吸光面で構成されることが望ましい。透明な流体と吸光面とを組み合わせて用いると、流体に入射する光を吸光面で吸収することができる。流体に入射する光を吸収すると、画像信号に応じて散乱させる光以外の光や外光の反射を低減し画像信号に応じた光のみを、観察者側へ進行させることが可能になる。これにより、高コントラストな画像を表示するための空間光変調装置を得られる。また、通常用いられる透明な流体を使用可能であるから、空間光変調装置に用いる流体の選択の幅を広くすることもできる。
また、本発明の好ましい態様としては、移動体は、エバネッセント光を吸収する光吸収体であって、光吸収体は、セルごとに光学的に透明な流体とともに封入され、セルは、光吸収体及び流体を封入する内面が反射面で構成され、基板は、エバネッセント光が到達する位置にある光吸収体で吸収される以外のエバネッセント光を流体に透過させ、反射面で反射することで、エバネッセント光を散乱させることが望ましい。光吸収体は、第1の電極側に移動してエバネッセント光が到達する位置に来ると、エバネッセント光を吸収する。基板は、光吸収体が無い部分に入射するエバネッセント光はそのまま流体を透過して反射面で反射することにより散乱させる。このようにして、基板は、エバネッセント光を導光部の側へ散乱させる。散乱させる光の光量は、第1の電極側へ移動させる光散乱体の数量によって調節することができる。これにより、画素ごとに変調された光を供給することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、光吸収体は、表面に吸光膜を有することが望ましい。また、光吸収体は、表面に複数の微細な突起部を有することが望ましい。これにより、光吸収体でエバネッセント光を吸収することができる。
また、本発明の好ましい態様としては、移動体は、略球形状を有することが望ましい。移動体はセル内に複数封入されることから、移動体どうしが移動の妨げになると画像信号に応じて光を変調することが困難となる。移動体を略球形状とすることで、移動体どうしが移動を妨げることを低減することができる。これにより、画像信号に応じて正確に変調可能な空間光変調装置を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、流体は、気体であることが望ましい。移動体の動作速度は流体の粘性や慣性力による影響を受ける。流体として気体を用いると、低抵抗にできることで、移動体の移動を速くすることができる。また、移動体の移動を低抵抗にできることから、印加電圧を少なくすることもできる。これにより、駆動速度を速くし、かつ低消費電力にできる。
また、本発明の好ましい態様としては、導光部は、第2の面に特定の波長領域の光を透過し、特定の波長領域以外の波長領域の光を反射するカラーフィルタを有することが望ましい。例えば、第2の面にR光透過カラーフィルタと、G光用カラーフィルタと、B光用カラーフィルタとを用いることで、カラー表示をすることができる。また、特定の波長領域以外の波長領域の光を反射することで導光部に戻すことができる。特定の波長領域以外の波長領域の光を戻すことで光の無駄を低減できる。これにより、光利用効率の低下を低減しつつカラー表示を行うことができる。
さらに、本発明によれば、光を供給する光源部と、光源部からの光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、を有し、空間光変調装置は、上記の空間光変調装置であることを特徴とする画像表示装置を提供することができる。上記の空間光変調装置を用いることにより、低消費電力で明るい画像を表示することが可能である。これにより、低消費電力で明るい画像を表示可能な画像表示装置を得られる。
さらに、本発明によれば、上記の画像表示装置と、画像表示装置からの光を投写する投写レンズと、を有することを特徴とするプロジェクタを提供することができる。上記の画像表示装置を用いることにより、低消費電力で明るい画像を表示することが可能である。これにより、低消費電力で明るい投写像のプロジェクタを得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る画像表示装置100の概略構成を示す。画像表示装置100は、光源部101と、空間光変調装置120とを有する。画像表示装置100は、空間光変調装置120の導光部103の第2の面S2に、画像を表示する。光源部101は、第1色光であるR光、第2色光であるG光、及び第3色光であるB光を含む光を供給する。光源部101としては、例えば超高圧水銀ランプを用いることができる。光源部101は、空間光変調装置120の導光部103に、導光部103の端部から光を供給する。光源部101は、導光部103の第1の面S1及び第2の面S2に対して大きい入射角となるように光を供給する。
導光部103は、第1の面S1と第2の面S2とを有する板状の形状をなしている。導光部103は、光学的に透明な硝子部材や樹脂部材により構成されている。導光部103は、光源部101から供給された光を伝播する。第1の電極104は、導光部103の第1の面S1に接合して設けられている。第1の電極104は、光学的に透明な導電性部材、例えばITO膜により構成することができる。第1の電極104の、導光部103とは反対側の面には、基板105が接合されている。基板105は、画素に対応して複数に分割されたセル122を内部に備える。基板105は、仕切部108により内部の空間を複数のセル122に分割している。なお、図1には、基板105の内部に5つのセル122を備える構成を示しているが、セル122は、画素に対応してマトリクス状に設けられている。
基板105の、第1の電極104側とは反対側の面には、第2の電極106が設けられている。第2の電極106は、例えば導電性の金属部材で構成できる。第1の電極104と第2の電極106とは、外部電源130に接続されている。外部電源130は、第1の電極104と第2の電極106との間に電圧を印加する。なお、第1の電極104、第2の電極106は、セル122と同様に仕切部108で分割されている。外部電源130は、仕切部108で分割された各第1の電極104、第2の電極106に電気的にアクセスする。これにより、アクティブ・マトリクス方式によりセル122ごとに電圧を印加することができる。セル122ごとに電圧を印加可能とするため、仕切部108は、第1の電極104及び第2の電極106をセル122ごとに電気的に絶縁可能な絶縁部材で構成することが望ましい。また、セル122は、仕切部108で分割された空間の上下を第1の電極104と第2の電極106とで蓋をすることで形成されている。
各セル122には、吸光性液体112とともに、複数の光散乱体110が封入されている。光散乱体110は、外部電源130により第1の電極104と第2の電極106との間に印加される電圧に応じて、セル122内において第1の電極104側と第2の電極106側とにそれぞれ移動する移動体である。また、光散乱体110は、光学的に透明な部材、例えば透明な樹脂部材で構成される略球形状の物体である。光散乱体110は、略同一の直径を有する。光散乱体110は、必要に応じて、直径がミクロンサイズ、サブミクロンサイズに至るものまで製造することができる。吸光性液体112は、光散乱体110とともに各セル122に封入される流体である。また、吸光性液体112は、光を吸収する吸光性流体でもある。吸光性液体112としては、例えば、黒色染料を溶解させた液体を用いることができる。
次に、画像表示装置100を低消費電力とし、かつ明るい画像を表示するための構成について説明する。上述のように、光源部101からの光は、第1の面S1及び第2の面S2に対して大きな入射角となるように導光部103へ供給されている。第1の電極104の基板105側の面、及び導光部103の第2の面S2に、臨界角以上の角度で入射する光は、第1の電極104の基板105側の面と、導光部103の第2の面S2とで全反射する。光源部101からの光は、全反射を繰り返して、導光部103内部を伝播する。なお、全反射においては略100パーセントの反射率で光を反射可能であることから、導光部103の中いっぱいに光が閉じ込められる。
なお、図1には導光部103内部を伝播する光の進行方向の例を示しているが、図示する以外の進行方向の光も多く存在するものとする。導光部103内部を伝播する光は、第1の電極104の基板105側の面と、導光部103の第2の面S2との間に閉じ込められている。また、第1の電極104及び導光部103は、いずれも略同一の屈折率の部材で構成すると、第1の電極104と導光部103との界面で光は屈折せずそのまま進行する構成にできる。第1の電極104と導光部103とは、いずれも異なる屈折率の部材で構成しても良い。例えば、第1の電極104は、導光部103を構成する部材より小さい屈折率の部材で構成しても良い。
第1の電極104と第2の電極106との間に電圧を印加すると、印加電圧に応じて、第1の電極104及び第2の電極106と光散乱体110との間に静電力が生じる。例えば、光散乱体110が負に帯電している場合を考える。例えば第1の電極104が正極である場合、光散乱体110と第1の電極104との間には静電力の作用により互いに引き合う力が発生する。また、負極である第2の電極106と光散乱体110とは、静電力の作用により互いに反発し合う力が発生する。このような静電力の作用により、光散乱体110は、第1の電極104の方向へ移動する。
これとは逆に、第1の電極104を負極とする場合、光散乱体110は、静電力の作用により正極である第2の電極106の方向へ移動する。光散乱体110は、このような静電力の作用により第1の電極104と第2の電極106との間を移動する。なお、光散乱体110は、負に帯電する場合に限らず正に帯電する構成としても良い。光散乱体110が正に帯電する場合は、上述と第1の電極104及び第2の電極106の正負が逆になる。従って、静電力によって光散乱体110を移動させる構成では、光散乱体110は、正負のいずれかに帯電可能な部材で構成することが必要である。
さらに、光散乱体110は、印加電圧に応じた数量の光散乱体110が第1の電極104側へ移動する。例えば、ある所定の印加電圧において、すべての光散乱体110は、第2の電極104側に留まっている。そして、印加電圧を大きくするに従い、光散乱体110は、1個ずつ第2の電極106側から第1の電極104側へ移動する。そして、印加電圧が最も大きくなるときに、すべての光散乱体110は、第1の電極104側へ移動する。
このようにして、印加電圧に応じて第1の電極104側にある光散乱体110の数量を変化させることができる。なお、光散乱体110は、印加電圧を大きくするに従い第1の電極104側へ移動させる構成に限らず、印加電圧を小さくすることで第1の電極104側へ移動させる構成としても良い。また、外部電源130は、各光散乱体110が第1の電極104と第2の電極106との間をそれぞれ移動し得るように、印加電圧の調節を行うことができる。印加電圧の大きさは、空間光変調装置120に求める応答速度によっても適宜設定できる。例えば、光散乱体110を速く移動させるために、印加電圧を大きく設定しても良い。
図2は、セル122内において1つの光散乱体110が第1の電極104側に移動した様子を示す。光L1が第1の電極104の基板105側の界面で全反射すると同時に、第1の電極104の基板105側には、エバネッセント光がにじみ出る。エバネッセント光、第1の電極104面から光の波長以下、例えば光の波長の20分の1程度の僅かな厚みにおいて存在する。このとき図2に示すように光散乱体110が第1の電極104側に移動したとする。
第1の電極104側に移動することにより、エバネッセント光が到達する位置に光散乱体110がある場合、エバネッセント光は、光散乱体110を透過して光散乱体110の内部へ進行する。そして、光散乱体110の内側から光散乱体110の内面210に到達した光L2は、内面210で反射して光散乱体110内部を第1の電極104の方向へ進行する。第1の電極104の方向へ進行した光L2は、光散乱体110、第1の電極104及び導光部103を透過して空間光変調装置120から射出する。
このようにして、光散乱体110は、エバネッセント光を散乱させる。ここで、光散乱体110は、導光部103を構成する部材より大きい屈折率の部材で構成することが望ましい。これにより、光散乱体110は、図2に示すように、光L2が導光部103の臨界角より小さい角度で進行するように光L2を屈折させることができる。光L2は、導光部103の臨界角より小さい角度で進行することにより、導光部103の界面で全反射されず空間光変調装置120から射出することができる。
図1に戻って、各セル122では、エバネッセント光が到達する位置にある各光散乱体110がエバネッセント光を導光部103側へ散乱させる。このことから、基板105は、各セル122において、第1の電極104側にあってエバネッセント光を散乱させる光散乱体110の数量に応じた光量の光を、導光部103側へ散乱させる。そして、導光部103は、セル122ごとに基板105が散乱させる光を第2の面S2から射出することで、第1の電極104側にある光散乱体110の数量に応じて変調された光を供給する。従って、第1の電極104側にある光散乱体110の数量を画像信号に応じて変化させることで、導光部103は、画像信号に応じて変調された光を供給できる。観察者は、導光部の第2の面S2から散乱する光を観察する。
1つのセル122において、すべての光散乱体110が第2の電極106側にあるとき、第1の電極104では光の全反射のみが起こり、導光部103の第2の面S2側へ散乱する光は略ゼロである。このときセル122に対応する画素は、最もレベルが低い階調の光を表示する。これに対して、1つのセル122においてすべての光散乱体110が第1の電極104側にあるとき、セル122から第2の面S2へ多くの光が散乱する。このときセル122に対応する画素は、最もレベルが高い階調の光を表示する。なお、図1には、光散乱体110が各セル122に8個ずつ封入される構成を示しているが、光散乱体110の数量はこれに限られず、例えば8個より多くても良い。また、セル122に対する光散乱体110の大きさについても、図示するものに限られない。図示するものよりセル122に対して小さい光散乱体110を用いても良い。
空間光変調装置120は、印加電圧に応じた数量の光散乱体110を移動させた後、電圧の印加を停止しても各光散乱体110をそのままの位置に留まらせることができる。空間光変調装置120は、電圧の印加を停止しても各光散乱体110がそのままの位置に留まることで、画素にメモリ性を持たせることができる。このように、各画素について変調するときのみ電圧の印加をすれば良いため、空間光変調装置120を低消費電力にできる。
第1の電極104の界面で全反射する光を利用することで、空間光変調装置120は、多くの光を利用することができる。多くの光を利用可能な空間光変調装置120を用いることで、画像表示装置100は、光利用効率が高く明るい画像を表示できる。さらに、空間光変調装置120は、微小な光散乱体110を電気泳動により移動させることにより光を変調する構成である。微小な移動体を電気泳動させることで駆動可能であるから、駆動電圧も比較的小さくなる。これにより、低消費電力で明るい画像を表示することができるという効果を奏する。
また、吸光性液体112を用いると、吸光性液体112に入射する光を吸収することができる。吸光性液体112に吸収された光は、最終的に熱に変換されて消滅する。吸光性液体112に入射する光を吸収すると、画像信号に応じて散乱させる光以外の光や外光が観察者の方向へ進行することを低減できる。これにより、高コントラストな画像を得られるという効果を奏する。
図3は、各セル122に画像信号に応じた電圧を印加するための他の構成例を示す。図3に示す構成例は、空間光変調装置120をパッシブ・マトリクス方式により画素ごとに駆動するものである。第1の電極104、第2の電極106は、マトリクス状に設けられたセル122の配置に対応して、互いに略直交するように格子状に配置されている。また、第1の電極104、第2の電極106は、仕切部108(図1参照)によって仕切られず、いずれもセル122を配置する行又は列において隣り合うセル122にまたがって設けられている。パッシブ・マトリクス方式によると、第1の電極104及び第2の電極106への電圧印加のタイミングを合わせることで、第1の電極104及び第2の電極106の交点上の特定の画素に対して所定の電圧を印加することができる。
さらに、第1の電極104は、各セル122に対応して、幅が異なる3つの電極301、302、303に分割されている。電極301の幅を1とすると、電極302、303の幅はそれぞれ2、4となるように設けられる。第2の電極106も、各セル122に対応して、幅が異なる3つの電極304、305、306に分割されている。電極304の幅を1とすると、電極305、306の幅はそれぞれ2、4となるように設けられる。このように、3段階の幅の電極に分けられた第1の電極104及び第2の電極106を使用することで、1つのセル122に対してディジタル式に3ビットの情報を入力できる。なお、入力可能な情報のビット数は、第1の電極104及び第2の電極106を分割した電極の数量により適宜変更可能である。
上記の画像表示装置100は、第1の電極104と第2の電極106との間に発生する静電力を用いて光散乱体110を移動させる構成であるが、静電力を利用する構成に限られない。例えば、静電力以外に磁力、又は磁界を用いて光散乱体110を移動させる構成としても良い。また、空間光変調装置120は、いずれも略同一の大きさの光散乱体110を用いる構成に限らず、大きさが異なる光散乱体110を各セル122に封入しても良い。画像信号に応じて大きさが異なる光散乱体110を移動させることにより、光散乱体110の数量による光変調のほか、光散乱体110の大きさによるアナログ的な光変調を行うことも可能になる。さらに、光散乱体110の形状は略球形状とする場合に限らず、例えば、球形状を特定の一方向に押しつぶしたような楕円形状や、多面体であっても良い。
また、セル122に封止する流体は吸光性液体112以外に、例えば、吸光性に代えてエバネッセント光を全反射させる性質の液体を用いることとしても良い。例えば、流体として、第1の電極104と屈折率が大きく異なる液体を用いると、液体に入射した光は、全反射することにより再び導光部103に戻る。液体に入射した光を散乱させず再び導光部103に戻すことで、吸光性液体112を用いる場合と同様に、光が観察者側へ進行させない構成にできる。さらに、光を再び導光部103に戻すことが可能であるから、光源部101からの光の無駄を低減し、光利用効率をさらに向上させることができる。
セル122に封止する流体は、吸光性あるいは光透過性の気体であっても良い。光散乱層110の動作速度は、流体の粘性や慣性力による影響を受ける。流体として気体を用いると、低抵抗にできることで、移動体の移動を速くすることができる。また、移動体の移動を低抵抗にできることから、印加電圧を少なくすることもできる。これにより、駆動速度を速くし、かつ低消費電力にできる。
画像表示装置100は、単独の光源部101を用いる場合に限らず、複数の光源部101を用いる構成とすることもできる。複数の光源部101を用いることで、導光部103に伝播させる光の光量を増加し、明るい画像を表示することができる。また、導光部103内に略均一に光を伝播させることもできる。さらに、光散乱体は、可視光を散乱する場合以外に、例えば、紫外線照射により可視光を散乱するUV蛍光体を用いても良い。光散乱体としてUV蛍光体を用いる場合、光源部は、紫外線を供給するものを用いる。観察者は、紫外線を認識せずUV蛍光体からの可視光のみを認識する。このため、高コントラストな画像を表示できる。
(変形例1)
図4は、本実施例の変形例1に係る空間光変調装置420の説明図である。空間光変調装置420は、上記実施例1の画像表示装置100に用いることができる。本変形例の光散乱体410は、表面412が反射面で構成されている。光散乱体410は、エバネッセント光を反射面である表面412で反射する。光散乱体410の表面412で反射した光L3は、光散乱体410、第1の電極104及び導光部103を透過して空間光変調装置120から射出する。このように、光散乱体410の表面412を反射面としても、光散乱体410を用いて光を散乱させることができる。
(変形例2)
図5は、本実施例の変形例2に係る画像表示装置500の概略構成を示す。画像表示装置500の空間光変調装置520は、基板505の各セル122に封止する流体として、光学的に透明な透明液体512を用いる。また、各セル122は、内面を吸光面515で覆われている。透明液体512と吸光面515とを組み合わせて用いると、透明液体512に入射する光を吸光面515で吸収することができる。
透明液体512に入射する光を吸収すると、画像信号に応じて散乱させる光以外の光や外光の反射を低減し画像信号に応じた光のみを、観察者側へ進行させることが可能になる。これにより、高コントラストな画像を表示できるという効果を奏する。また、通常用いられる透明な流体を使用可能であるから、空間光変調装置520に用いる流体の選択の幅を広くすることもできる。空間光変調装置520に用いる流体の選択の幅を広くすることで、空間光変調装置520を容易に製造することができる。
さらに、流体として透明液体512を用いることで、光散乱体110の表面に流体が吸着する場合であっても光散乱体110の表面における光の吸収を低減できる。このため、画像表示装置500は、画像信号に応じて正確な階調で画像を表示することができる。また、光の吸収を低減することにより、画像表示装置500は、全体として明るい画像を表示することができる。
図6は、本発明の実施例2に係る画像表示装置600の概略構成を示す。上記実施例1の画像表示装置600と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施例の画像表示装置600は、表面に吸光膜を有する光吸収体610を用いることを特徴とする。各セル122には、光学的に透明な透明液体612とともに、複数の光吸収体610が封入されている。光吸収体610は、上記実施例1の光散乱体110(図1参照)と同様、セル122内において第1の電極104側と第2の電極側とに移動する移動体である。光吸収体610も、光散乱体110と同様に、セル122ごとに複数ずつ封入されている。また、基板605の各セル122は、光吸収体610及び透明液体612を封止する内面が反射面615で構成されている。
第1の電極104側へ移動し、第1の電極104から基板605側へしみ出たエバネッセント光が到達可能な位置にある光吸収体610は、エバネッセント光を吸収する。このとき、エバネッセント光が到達する位置にある光吸収体610で吸収される以外のエバネッセント光は、透明液体612を透過する。そして、透明液体612を透過したエバネッセント光は、各セル122の反射面615で反射することにより散乱する。このようにして、基板605は、エバネッセント光を散乱させる。基板605からの光は、第1の電極104、導光部103を透過して、導光部103の第2の面S2から射出する。
各セル122では、第1の電極104側にあってエバネッセント光を吸収する光吸収体610の数量に応じた光量の光が吸収される。光吸収体610で吸収された光は、最終的に熱に変換されて消滅する。これに対して、第1の電極104の界面で光吸収体610に吸収されなかったエバネッセント光は、透明液体612を透過する。このようにして、基板605は、光散乱体110の数量に応じた光量の光を、導光部103側へ散乱させる。そして、導光部103は、セル122ごとに基板605が散乱させる光を第2の面S2から射出することで、第1の電極104側にある光吸収体610の数量に応じて変調された光を供給する。
従って、第1の電極104側にある光散乱体110の数量を画像信号に応じて変化させることで、導光部103は、画像信号に応じて変調された光を供給できる。これにより、画像表示装置600は、画素ごとに変調された光を供給することができる。なお、すべての光吸収体610が第2の電極106側にあるとき、第1の電極104ではエバネッセント光の透過及び反射のみが起こり、導光部103の第2の面S2側へ多くの光が散乱する。このときセル122に対応する画素は、最もレベルが高い階調の光を表示する。
これに対して、1つのセル122においてすべての光散乱体110が第1の電極104側にあるとき、第1の電極104ではエバネッセント光の吸収のみが起こり、導光部103の第2の面S2側へ進行する光は略ゼロである。このときセル122に対応する画素は、最もレベルが低い階調の光を表示する。このように、本実施例の空間光変調装置620は、移動体によって表現される階調が上記実施例1の場合とは逆になる。また、本実施例の画像表示装置600は、光吸収体610、透明液体612、反射面615の各特性、例えば反射率、透過率、吸収率を適宜設定することで、高輝度かつ高コントラストな画像を得ることができる。
光吸収体610は、表面に吸光膜を有する構成に限らず、表面に、図7に示すような微細な突起部707を二次元に配列する、いわゆるモス・アイ構造としても良い。突起部707は、光吸収体610の表面に底面を有する円錐形状、又はこれに類似する形状である。突起部707は、例えば約1μm以下の高さを有する。突起部707は、例えば、50nm間隔で周期的に配置されている。光吸収体610の表面に入射したエバネッセント光は、突起部707どうしの隙間に入り込み、反射を繰り返すうちに吸収される。このように、光吸収体610は、表面に突起部707を設けることによっても、エバネッセント光を吸収する構成にできる。
図8は、本発明の実施例3に係る画像表示装置800の概略構成を示す。上記実施例1の画像表示装置100と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。本実施例の画像表示装置800は、カラーフィルタ840を有することを特徴とする。画像表示装置800の空間光変調装置820は、カラーフィルタ840を有すること以外に関して基本的な構成は、上記実施例1の空間光変調装置120の構成と略同一である。
カラーフィルタ840は、導光部103の第2の面S2に設けられている。カラーフィルタ840は、R光用セル822R、G光用セル822G、B光用セル822Bに対応して、R光透過カラーフィルタ840R、G光透過カラーフィルタ840G、B光透過カラーフィルタ840Bが設けられている。R光透過カラーフィルタ840Rは、特定の波長領域の光であるR光を透過し、特定の波長領域以外の波長領域の光であるR光以外の光を反射する。G光透過カラーフィルタ840Gは、特定の波長領域の光であるG光を透過し、特定の波長領域以外の波長領域の光であるG光以外の光を反射する。B光透過カラーフィルタ840Bは、特定の波長領域の光であるB光を透過し、特定の波長領域以外の波長領域の光であるB光以外の光を反射する。
R光用セル822Rは、R光用の画像信号に応じて変調された光を供給する。R光用セル822Rから導光部103の第2の面S2で散乱する光のうち、R成分の光は、R光透過カラーフィルタ840Rを透過して射出する。また、R光用セル822Rから導光部103の第2の面S2で散乱する光のうち、R成分以外の光は、R光透過カラーフィルタ840Rで反射して導光部103に戻る。G光用セル822G、B光用セル822Bについても、R光用セル822Rと同様にして、それぞれG成分、B成分の光を選択的に透過して射出する。
画像表示装置800は、R光用、G光用、B光用の画像信号に応じて変調された各色光を供給することによりカラー画像を表示することができる。各色光用セル822R、822G、822Bは、それぞれR光用画素、G光用画素、B光用画素に対応している。また、特定の波長領域以外の波長領域の光を反射するカラーフィルタ840を用いることで、カラーフィルタ840を透過しなかった光を導光部103に戻すことができる。導光部103に戻った光は、再び基板105へ入射、又は導光部103を伝播する。このように、特定の波長領域以外の波長領域の光を導光部103に戻すことで、空間光変調装置820は、カラーフィルタ840で透過しなかった光を再び利用可能とし、光の無駄を低減できる。これにより、光利用効率の低下を低減しつつカラー表示を行うことができるという効果を奏する。
なお、カラー表示するための構成としては、カラーフィルタ840を用いる構成に限られない。例えば、上記実施例1の画像表示装置100(図1参照)と同様の構成において、表面が特定の波長領域の光を選択的に散乱させる散乱膜で構成される光散乱体を用いることとしても良い。例えば、特定の波長領域の光であるR光を選択的に散乱させる散乱膜を用いる光散乱体は、R光を供給することができる。R光を散乱させる散乱膜を用いる光散乱体のみをセルに封入すると、R光用画素を構成できる。これと同様にしてG光を供給するG光用画素、B光を供給するB光用画素も構成できる。空間光変調装置は、基板にこれらの各色光用画素を設けることでカラー表示を行うことができる。
このように特定の波長領域の光を選択的に散乱可能な散乱膜としては、例えば、特定の波長領域の光のみを反射する反射型カラーフィルタを用いることができる。また、光散乱体の表面を着色することで、特定の波長領域の光を選択的に反射、又は透過した後内面で反射することで散乱させることができる。この他、光散乱体は、表面に誘電体多層膜等の干渉膜を設ける構成としても、特定の波長領域の光を選択的に反射して散乱させることができる。これにより、カラー表示をするための空間光変調装置を得られる。
さらに、上記実施例2の画像表示装置600(図6参照)と同様の構成において、透明流体に代えて、特定の波長領域以外の波長領域の光を吸収する性質の流体を用いても良い。各セルで特定の波長領域以外の波長領域の光が流体で吸収されることにより、特定の波長領域の光のみを射出することができる。このように特定の波長領域以外の波長領域の光を吸収するような流体としては、例えば、染料により着色された液体や、特定波長の光を吸収可能な液体及び気体を用いることができる。
図9は、本発明の実施例4に係るプロジェクタ900の概略構成を示す。上記各実施例で説明した画像表示装置は、いわゆる直視型ディスプレイである。これに対して、本実施例のプロジェクタ900は、スクリーン960の反射光を観察するフロント型プロジェクタである。本実施例のプロジェクタ900は、上記各実施例の画像表示装置を用いることを特徴とする。図9に示すプロジェクタ900は、各実施例の画像表示装置を代表して、上記実施例1の画像表示装置100を用いている。上記実施例1の画像表示装置100の部分については重複する説明を省略する。
プロジェクタ900は、画像表示装置100と、投写レンズ950とを有する。投写レンズ950は、画像表示装置100からの光をスクリーン960に投写する。プロジェクタ900は、画像表示装置100を用いることにより、画像信号に応じて変調された光を投写することができる。プロジェクタ900は、上記各実施例の画像表示装置を用いることにより、低消費電力で明るい画像を表示することが可能である。これにより、低消費電力で明るい投写像を得られるという効果を奏する。
なお、本実施例のプロジェクタ900はフロント型プロジェクタであるが、本発明は、スクリーンの透過光を観察するリア型プロジェクタに変形することもできる。上記各実施例の画像表示装置は、光源部101として超高圧水銀ランプを用いているが、これに限られない。例えば、他のランプや発光ダイオード素子(LED)等の固体発光素子を用いても良い。
以上のように、本発明に係る画像表示装置は、プレゼンテーションや動画を表示する場合に有用である。
本発明の実施例1に係る画像表示装置の概略構成図。 光散乱体の説明図。 第1の電極及び第2の電極の構成例の説明図。 実施例1の変形例1に係る空間光変調装置の説明図。 実施例1の変形例2に係る画像表示装置の概略構成図。 本発明の実施例2に係る画像表示装置の概略構成図。 他の光吸収体の構造の説明図。 本発明の実施例3に係る画像表示装置の概略構成図。 本発明の実施例4に係るプロジェクタの概略構成図。
符号の説明
100 画像表示装置、101 光源部、103 導光部、104 第1の電極、105 基板、106 第2の電極、108 仕切部、110 光散乱体、112 吸光性液体、120 空間光変調装置、122 セル、130 外部電源、S1 第1の面、S2 第2の面、210 内面、L1、L2 光、301、302、303、304、305、306 電極、410 光散乱体、412 表面、420 空間光変調装置、L3 光、500 画像表示装置、505 基板、512 透明液体、515 吸光面、520 空間光変調装置、600 画像表示装置、605 基板、610 光吸収体、612 透明液体、615 反射面、620 空間光変調装置、707 突起部、800 画像表示装置、820 空間光変調装置、822R R光用セル、822G G光用セル、822B B光用セル、840 カラーフィルタ、840R R光透過カラーフィルタ、840G G光透過カラーフィルタ、840B B光透過カラーフィルタ、900 プロジェクタ、950 投写レンズ、960 スクリーン

Claims (15)

  1. 第1の面と第2の面とを有し、供給された光を伝播する導光部と、
    光学的に透明な部材で構成され、前記第1の面に接合して設けられる第1の電極と、
    前記第1の電極の、前記導光部とは反対側の面に接合して設けられ、画素に対応して複数に分割されたセルを内部に備える基板と、
    前記基板の、前記第1の電極側とは反対側の面に設けられる第2の電極と、
    前記セルごとに複数ずつ封入され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される電圧に応じて、前記セル内において移動する移動体と、を有し、
    前記導光部、前記第1の電極、前記基板および前記第2の電極は、階層的に構成され、
    前記導光部は、前記導光部端部から供給された光を前記第1の電極の前記基板側の面と前記第2の面とにおける全反射により伝播し、
    前記基板は、前記画素ごとに、前記第1の電極側にある前記移動体の数量に応じた光量で、前記エバネッセント光を前記導光部の側へ散乱させ、
    前記導光部は、前記画素ごとに前記基板が散乱させる光を前記第2の面から射出することで、前記第1の電極側にある前記移動体の数量に応じて変調された光を供給することを特徴とする空間光変調装置。
  2. 前記移動体は、前記エバネッセント光を散乱させる光散乱体であって、
    前記光散乱体は、前記セルごとに流体とともに封入され、
    前記基板は、前記エバネッセント光が到達する位置にある前記光散乱体が前記エバネッセント光を散乱させることを特徴とする請求項1に記載の空間光変調装置。
  3. 前記光散乱体は、光学的に透明な部材で構成され、前記エバネッセント光を透過し前記光散乱体の内面で反射することで散乱させることを特徴とする請求項2に記載の空間光変調装置。
  4. 前記光散乱体は、表面が特定の波長領域の光を選択的に散乱させる散乱膜で構成されることを特徴とする請求項2に記載の空間光変調装置。
  5. 前記光散乱体は、表面が反射面で構成され、前記エバネッセント光を前記反射面で反射することで散乱させることを特徴とする請求項2に記載の空間光変調装置。
  6. 前記流体は、光を吸収する吸光性流体であることを特徴とする請求項3に記載の空間光変調装置。
  7. 前記流体は、光学的に透明な流体であって、
    前記セルは、前記光散乱体及び前記流体を封入する内面が吸光面で構成されることを特徴とする請求項3に記載の空間光変調装置。
  8. 前記移動体は、前記エバネッセント光を吸収する光吸収体であって、
    前記光吸収体は、前記セルごとに光学的に透明な流体とともに封入され、
    前記セルは、前記光吸収体及び前記流体を封入する内面が反射面で構成され、
    前記基板は、前記エバネッセント光が到達する位置にある前記光吸収体で吸収される以外の前記エバネッセント光を前記流体に透過させ、前記反射面で反射することで、前記エバネッセント光を散乱させることを特徴とする請求項1に記載の空間光変調装置。
  9. 前記光吸収体は、表面に吸光膜を有することを特徴とする請求項8に記載の空間光変調装置。
  10. 前記光吸収体は、表面に複数の微細な突起部を有することを特徴とする請求項8に記載の空間光変調装置。
  11. 前記移動体は、略球形状を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の空間光変調装置。
  12. 前記流体は、気体であることを特徴とする請求項2〜11のいずれか一項に記載の空間光変調装置。
  13. 前記導光部は、前記第2の面に特定の波長領域の光を透過し、特定の波長領域以外の波長領域の光を反射するカラーフィルタを有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の空間光変調装置。
  14. 光を供給する光源部と、
    前記光源部からの光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、を有し、
    前記空間光変調装置は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の空間光変調装置であることを特徴とする画像表示装置。
  15. 請求項14に記載の画像表示装置と、
    前記画像表示装置からの光を投写する投写レンズと、を有することを特徴とするプロジェクタ。
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