JP2008225335A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Kazushi Nagato
一志 永戸
Tsutomu Hasegawa
励 長谷川
Seijitsu Oka
青日 大岡
Takeshi Hioki
毅 日置
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Abstract

【課題】明るい白を表示しつつ、高品質の画像を表示できる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1の電極(13)と、第2の電極(14)と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された液晶(12)と、を有する液晶層と、複数の色に塗り分けられた着色層(21)と、前記液晶層と、前記着色層と、の間に設けられ、前記液晶層から前記着色層に向かう光の少なくとも一部を前記液晶層に反射する光反射体(19)と、を備えたことを特徴とする液晶表示装置を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置に関し、特に、反射型の液晶表示装置に関する。
液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)は、陰極線管(Cathode Ray Tube:CRT)表示装置と比べると、奥行きを薄くでき場所を取らない特徴があるため、現在では家庭用パソコン、オフィスパソコン、ノートパソコンおよびテレビジョンなどのディスプレイの主流となっている。また、最近の携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオ、カーナビゲーションシステムなどのモバイル機器では、ほとんどの機器で液晶ディスプレイが搭載され、綺麗なカラー画像が表示されている。
液晶表示装置の欠点は、周囲の光が強い場合には輝度やコントラストが減少し、非常に見にくい画像になってしまうことである。液晶表示装置を含む発光型あるいは透過型の表示装置は自ら光を放っており、自ら光るタイプのディスプレイでは周辺光の存在で画質の大きな劣化を生じてしまう。このために、周囲の光に負けないための、高輝度(1000cd/m)で高コントラスト比(1000:1)が必要になっている。
一方、通常のオフィス作業で我々が取り扱う書類では、輝度はせいぜい250cd/m、コントラストは10:1程度である。これらの反射原稿は、周囲の光を反射するものであり、周囲光に従って反射光量が変化し周囲が明るいほど明るく見易くなる。発光型・透過型のディスプレイでは、反射型原稿と比較すると極端に高輝度・高コントラストであるため、長時間の作業では目の疲労や、場合によってはディスプレイ症候群などを発症する場合もある。
これらのことから、OA用のパソコンのディスプレイや明るい場所で使用するモバイル機器のディスプレイとして、反射型のディスプレイが望まれている。携帯電話の一部では、液晶の一部を反射型にして、明るい場所でも見えるようにしているものもある。反射型のディスプレイとしては、現在までに様々な発表がなされているが、その一例としてポリマー分散液晶(Polymer Dispersed Liquid Crystal:以下「PDLC」とも表す)がある。
PDLCを反射型表示装置に使用し、更に高い反射率つまり明るい白を表示したい場合には、表示装置に入射した光のうちで、後方すなわち入射方向とは反対の方向に散乱する光の量を多くする必要がある。
PDLCを用いた表示装置において後方散乱を増加させる方法として、特開平9−152598に開示されている方法がある。これは、PDLC層の後方にプリズムアレイを設置することで、前方散乱した光の一部をプリズムで全反射させ、後方散乱としてPDLC層に戻すことで、後方散乱の量を増加させている。つまり、前方散乱によりPDLC層を抜けてきた光も、その一部はプリズムにより反射されて再び戻って後方散乱へと寄与することになる。このように、PDLC層の背面にプリズムアレイを設けることで、後方散乱の光量を増加させて、白の反射率を増加させることができる。
しかし、より高品質の画像表示を実現するためには、さらなる改善の余地がある。すなわち、明るい白を表示しつつ、より高品質の画像を表示するための技術開発が必要である。
特開平9−152598号公報
本発明は、明るい白を表示しつつ、高品質の画像を表示できる液晶表示装置を提供する。
本発明の一態様によれば、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された液晶と、を有する液晶層と、複数の色に塗り分けられた着色層と、前記液晶層と、前記着色層と、の間に設けられ、前記液晶層から前記着色層に向かう光の少なくとも一部を前記液晶層に反射する光反射体と、を備えたことを特徴とする液晶表示装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された液晶と、を有する液晶層と、着色層と、前記液晶層と、前記着色層と、の間に設けられた複数のプリズムと、前記複数のプリズムと、前記着色層と、の間に設けられ、前記液晶層を通過して前記プリズムにより屈折された光が実質的に照射されない位置に設けられた光反射体と、を備えたことを特徴とする液晶表示装置が提供される。
本発明によれば、明るい白を表示しつつ、高品質の画像を表示できる液晶表示装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる液晶表示装置の断面構造を表す模式図である。すなわち、図1は、PDLCとプリズムアレイとを使用した反射型ディスプレイの基本構造を表す。
液晶駆動用のITO電極(第1の電極)13が形成された上側のガラス基板10と、ITO電極(第2の電極)14が形成された下側のガラス基板15と、の間にPDLC層30が形成されている。PDLC層30は、高分子11中に液晶微粒子12が分散され保持された構造を有する。そして、下側のガラス基板15の下にはプリズムアレイ(光反射体)19が設けられ、さらにその下にはカラー着色層(着色層)21が設けられている。プリズムアレイ19は、複数のプリズム19Aが併設された構造を有する。
図1(a)は、電圧が印加されていない状態を表す。この状態においては、液晶微粒子12は配向しないため、液晶分子は様々な方向を向いており、外部から光が入ってきた場合には散乱を生じる。ただしこの場合、PDLC層30においては、前方散乱すなわち光がその入射方向に近い方向に散乱される傾向が強い。
一方、図1(b)に表したように、ITO電極13、14の間に接続された駆動電源18により電圧が印加されると、印加電界によって液晶分子が配向するため、外部から来た光は、図示したように散乱されることなく透過する。
PDLC層30の後方散乱を増加させるために、図1に表したようにPDLC層30の後方にプリズムアレイ19を設ける。図1(a)は、白つまり散乱時の状態を表し、特に矢印A、Bは、前方散乱した光の進み方を表す。前方散乱した光はPDLC層30を通過して、裏側へと抜ける。このように通過してきた前方散乱光は、空気層20を介して、プリズムアレイ19を構成する個々のプリズムへと進入する。矢印Bにより表した光線のように、プリズムへの入射角が大きな前方散乱光は、プリズムアレイ19も通過してしまう。しかし、矢印Aで表した前方散乱光のようにプリズムアレイ19への入射角が小さな光線に対しては、プリズムアレイ19とその裏側の空気層17との境界面で全反射を生じ、全反射した光は再びPDLC層に戻って再散乱する。つまり、前方散乱でPDLC層30を抜けてきた光も、その一部は再び戻って後方散乱へと寄与することになる。このようにPDLC層30の背面にプリズムアレイ19を設けることで、後方散乱の光量を増加させて、白の反射率を増加させている。
図1(b)に表したようにITO電極13、14間に電圧を印加した時には、入射角が大きな垂直方向に近い方向から見ると、プリズムアレイ19を透過して下のカラー着色層21を見ることが可能となる。カラー着色層21は、複数の色に塗り分けられている。例えば、カラー着色層21は、赤画素21R、緑画素21G、青画素21B、黒画素21Kの画素毎に色分けされており、表示したい画像データに応じて駆動電源18から電圧がPDLC層30に選択的に印加される。図1(b)に表したように、全部の色が見える場合は、グレーが表示された状態に対応する。
このように、反射型ディスプレイの入射側すなわち画像を観察する側から、PDLC層30、プリズム層19、カラー着色層21と並べることで、PDLC層30がOFF(駆動電源18により電圧が印加されていない状態)の場合には、PDLC層で前方散乱された光でも、図1(b)に矢印Aで表したようにプリズムアレイ19によって全反射されるため、再度PDLC層30で散乱されることになり、結果として後方散乱の量が増加する。つまり白の反射率を増加させることができる。
一方、PDLCがON(駆動電源18により電圧が印加された状態)の場合には、プリズムアレイ19への入射角がある程度大きな方向から見た場合には、プリズムアレイ19を透過して、下のカラー着色層21が見える。ここで、本具体例においては、プリズムアレイ19を構成する複数のプリズム19Aのそれぞれは、カラー着色層21のそれぞれの画素21R、21G、21B、21Kの上に整合するように配置されている。このようにすると、隣接する画素からの反射光が混入することなく、それぞれの画素21R、21G、21B、21Kからの反射光を選択的に観察者に導くことができる。このような構成にすることで、明るい白を得られるばかりでなく、綺麗なカラー画像を表示できる反射型の液晶表示装置を実現することが可能となる。
図2(a)は、本実施形態の液晶表示装置の模式断面図であり、図2(b)は、比較例の液晶表示装置の模式断面図である。なお、図2以降の各図については、既出の図面に表したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施形態の液晶表示装置においては、プリズムアレイ19を構成するプリズム19Aのそれぞれが画素21R、21G、21B、21Kのそれぞれの上に整合するように配置されている。これに対して、比較例の液晶表示装置においては、プリズム19Aは、これら画素の間に配置されている。
このような液晶表示装置において例えば緑を表示させる場合、上側の電極13と下側の電極14の間で、緑画素21Gに対応する部分に駆動電源18から電圧を印加する。すると、図2(a)及び(b)に表したように、緑画素21Gの上のPDLC層30の液晶が配向する。この状態において、垂直上方向から見た場合を考える。図2(a)に表した構成においては、プリズム19Aの屈折率は、空気層20の屈折率よりも一般的に高いので、上方(観察者の側)から入射しプリズム19Aの右側に当たった光は左側に屈折し、プリズム左側に当たった光は右側に屈折して、それぞれ図示したような経路を通って下の緑画素21Gが見えることになる。このようにプリズム19Aを配置することで、所望の色のみを見ることができる。
一方、プリズム19Aと各画素の位置が図2(a)と異なる場合には、不都合が生ずることがある。図2(b)に表した比較例は、図2(a)に表した本実施形態のものと比較してプリズムの大きさや材料による屈折率の違いなどは無いのであるが、異なっているのは図2(a)ではプリズム19Aの頂点が画素の中心にあるのに対し、図2(b)では隣接するプリズム19Aの境界が画素の中心にある。このような場合には、真上から来た光でプリズムの境界の右側の斜面に当たった光は右側に屈折し、プリズムの境界の左側の斜面に当たった光は左側に屈折し、図2(b)に表したような光路をとってしまう。つまり真上から見ると、緑画素21Gが見えるのであるが、右に屈折した光の一部は右側の青画素21Bまで到達し、左に屈折した光の一部は左側の赤画素21Rまで到達してしまい、つまり緑色の他に赤と青も見えてしまい混色または色にじみを発生してしまう。
このような問題を生じさせないためには、プリズムアレイ19のプリズム19Aの境界が画素の境界と一致している必要がある。このようにすることで、上側からの光は、空気とプリズムの屈折率の関係から必ず内側に絞られるようになるため、画素内の色を確実に見ることができるようになる。またこのような混色や色にじみの現象は、プリズムアレイを構成するプリズムのピッチと画素ピッチが一致して無い場合にも周期的に発生してしまう。このような不具合を生じさせないためには、プリズムアレイのプリズムのピッチと画素ピッチが、画面内では半ピッチ以内の精度で一致している必要がある。
図2に表した具体例では、ひとつの画素に対して、ひとつのプリズム19Aが対応している例を示した。しかし、本発明はこれには限定されない。
図3(a)は、本実施形態のもう一つの具体例の液晶表示装置の模式断面図であり、図3(b)は、比較例の液晶表示装置の模式断面図である。
これらいずれの液晶表示装置においても、プリズム19Aのピッチは画素21R、21G、21B、21Kのピッチよりも小さい。つまり、ひとつの画素の上に複数のプリズム19Aが配置されている。そして、本実施形態においては図3(a)に表したようにプリズム19Aの境界が画素の境界と一致するように配置され、比較例においては図3(b)に表したようにプリズム19Aの頂点が画素の境界の上に配置されている。
このような場合にも、図3(a)に表した本実施形態の液晶表示装置においては、隣接する画素からの反射光が混入することはない。これに対して、図3(b)に表した比較例の場合には、隣接する画素からの反射光が混入することにより、混色や色にじみが生ずることがある。
以上まとめると、PDLC層30の裏側にプリズムアレイ19を設置し、さらにその裏側にカラー着色層21を置いてカラー画像を表現するカラー液晶表示装置においては、カラー着色層21の画素のピッチは、プリズムアレイ19のプリズム19のピッチの整数倍であり、画素の境界付近にプリズムの境界を一致させるような構成にする必要がある。このようにすることで、明るい白を表示でき、混色や色にじみの無いカラー表示が可能な反射型ディスプレイを実現できる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態にかかる液晶表示装置の一部を表す模式図である。すなわち、図4(a)は、一次元のプリズムアレイ19とカラー着色層21の関係を表した斜視図であり、図4(b)はこれら要素を上方から眺めた平面図である。
本実施形態においても、第1実施形態に関して前述したものと同様に、プリズムアレイ19の上には、図示しないPDLC層30が設けられ、ITO電極により電圧を印加することより画素ごとにON・OFFが可能とされている。
本実施形態においては、一次元のプリズムアレイ19の延在方向Aと、カラー着色層21の画素の延在方向Bと、が直行するように設けられている。
図5は、本実施形態の液晶表示装置における光の進路を説明するための模式図である。 また、図6は、比較例の液晶表示装置を表す模式図である。
まず、図6に表した比較例について説明する。本比較例においては、プリズムアレイ19の延在方向とカラー着色層21の画素21R、21G、21B、21Kの延在方向とが平行である。そして、第1実施形態と同様に、画素に対応してプリズム19Aが配置されている。ただし、プリズム19Aとカラー着色層21とが離れて配置されている。
この比較例において、上側の電極13と下側の電極14との間で、緑画素21Gの部分に駆動電源18から電圧を印加する。すると、緑画素21Gの上のPDLC層30の液晶が配向するので、垂直方向から見ると緑色が見えるはずである。図6において、PDLC層30のONになった部分を通り抜けてきた光路を矢印で表した。実線で表した矢印は、画面に対してほぼ垂直な方向からPDLC層30を抜けてきた光を表し、破線で表した矢印は、やや角度を持ってPDLC層30を通過した光を表す。つまり、実線の矢印は、ほぼ真正面から見た場合であり、破線の矢印は画面をやや斜めから見た場合に相当する。
まず実線で表したように画面正面から見た場合について説明すると、PDLC層30を通過してきた光は、空気層20とプリズムアレイ19との界面で、屈折率の違いから屈折する。プリズムアレイ19の屈折率は、空気層20の屈折率よりも大きいために、図6に表したような方向に屈折する。つまり真上からプリズムの右側に当たった光は左側に屈折し、プリズムの左側に当たった光は右側へと屈折する。そしてこの比較例では、プリズムの右側に当たった光は左に屈折して、緑画素21Gの左隣の赤画素21Rに到達する。逆にプリズムの左側に当たった光は右に屈折して、緑画素21Gの右隣の青画素21Bに到達する。つまり、画面の真正面から見た場合には、本来見たい緑画素21Gの色は見えずに、赤画素21Rと青画素21Bの混合色であるマゼンタの色が見えてしまう。
次に画面斜め方向から見た場合について説明する。例えば、図6に点線で示した光線で、プリズムの斜面右側へ当たるような角度で見た場合には、空気層20とプリズムアレイ19の界面で生ずる屈折のため、光線は左側へと屈折し最終的には緑画素21Gの左隣の赤画素21Rやさらにその左の黒画素21Kへと到達する。つまり、この場合には本来の緑画素21Gが見えずに、暗い赤色が見えることになる。また、図6に破線で示した光線で、プリズムの斜面左側へ当たるような角度で見た場合には、空気層20とプリズムアレイ19との界面で生ずる屈折のため、光線は右側へと屈折し最終的には緑画素21Gの右隣の青画素21Bやさらにその右の黒画素21Kへと到達する。つまりこの場合には、本来の緑画素21Gが見えずに、暗い青色が見えることになる。なお、斜めからの角度を非常に大きくした場合には、プリズムアレイ19とその下の空気層17との境界で全反射を生じるようになり、それ以上斜めの深い角度からは画像が見えなくなる。
以上説明したように、本比較例の場合には、屈折の条件により、本来見たい色が見えなかったり、見る角度によって色が変化してしまう不都合が生ずる。これらの不都合が生じないようにする必要がある。本実施形態は、このような問題点の生じない反射型ディスプレイである。
すなわち、図4に表したように、本実施形態においては、プリズム19Aの延在方向と画素の延在方向とが垂直である。つまり、図5に表したように、プリズム19Aにより光が屈折する方向に対して画素が延在している。その結果として、図5に表した断面においては、カラー着色層21は緑画素21Gだけとなるため、どのような角度から見ても緑画素21Gだけが見えることになる。このように一次元のプリズムアレイ19を使用し、プリズムアレイ19の延在する方向と、カラー着色層21の画素が延在する方向と、を直交させることで、混色の問題を解決できる。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態にかかる液晶表示装置の一部を表す模式図である。 本実施形態においても、第1実施形態に関して前述したものと同様に、プリズムアレイ19の上には、図示しないPDLC層30が設けられ、ITO電極により電圧を印加することより画素ごとにON・OFFが可能とされている。そして、第1実施形態と同様にプリズム19R、19G、19B、19Kと、画素21R、21G、21B、21Kと、が対応し、さらに、プリズムアレイ19の裏側にカラー着色層21が配置されている。
図7には、プリズムアレイ19に垂直方向から入った光の光路も表した。例えば、赤画素21Rに対応したプリズム19Rに垂直入射した光は、プリズム19Rで屈折し、図7表したような光路でプリズム19R内を通る。他の画素に対応するプリズム19G、19B、19Kに入射した光も、図7に表したような経路でプリズム内をそれぞれ通過する。
ここで同じ色の画素に対応する光の経路が重なるポイントが何ヶ所か表れる。これらの位置のプリズム底部からの距離を、L(0)、L(1)、L(2)・・・L(n)・・・とする。これらの位置では、同じ色の光路が重なり合っており、これらの位置にカラー着色層21を置くことにより、所望の位置に所望の色を混色することなく表示することが可能となる。これに対して、異なった色が重なった場所にカラー着色層21を置いた場合には、各プリズムからは混色した2色の色が表示されてしまう。つまり、L(n)で示された位置が、混色を発生しない場所である。この位置は周期的に出現し、その周期は1画素を構成するプリズムの数や、カラー着色層21の色数によって決定される。また、プリズムや周辺媒体(一般的には空気)の屈折率、プリズムの頂角などの要因により、L(n)の位置も異なってくる。
図7に表した具体例を見ると、カラー着色層21をL(n)に配置した場合には、プリズムアレイ19に入射し複数のプリズム19Aのそれぞれの斜面において屈折したそれぞれの光は、カラー着色層21の画素21R、21G、21B、21Kのいずれかひとつのみに入射していることが分かる。またさらに、画素21R、21G、21B、21Kのそれぞれにおいて反射され、プリズム19Aのそれぞれの斜面において屈折した光をPDLC層の側から観察した時に、カラー着色層21における画素の配列に対応したパターンが観察できることが分かる。
図7に表した具体例では、L(n)は図中Pで示される距離の4倍毎に周期的に現れている。ここで、Pはある色(画素)に対応するプリズムから入った光が、隣のプリズムから入った光と交差する周期を示している。この例では4色の場合を考えているので、ちょうどPの4倍の位置が、同じ色(画素)光の経路が交差する位置となる。もし、RGBの3色の場合には、Pの3倍の位置が同じ光(画素)の光の経路が交差する位置となるために、Pの3倍毎の周期でL(n)が現れる。
なお、図7に表した具体例においては、1つのプリズムが1つの画素に対応するが、画素のほうが大きく、1つの画素が複数のプリズムに対応する具体例も考えられる。例えば図7に表したように4色の画素を有し、2個のプリズムが1画素に対応するような場合には、Pの8倍毎の周期でL(n)が現れる。つまり、使用する色の数をC、1画素に対応するプリズムの数をMとすると、Pの(C×M)倍毎の周期でL(n)が現れることになる。従って、L(n)はこれらの値を用いて下の式のように表現できる。

L(n)=L(0)+(C×M)×P×n ・・・(1)

このL(n)の位置にカラー着色層21を設置することで、混色の無い表示が可能となる。
また、図7では、L(n)の位置ちょうどでなくても、L(n)の周辺に他の色と重ならない範囲が存在する。つまり、図7のL(n)の周辺で一点鎖線で表した範囲では、他の色と混色している部分がない。つまり、この範囲内にカラー着色層21を設置しても、混色を防止することが可能である。この一点鎖線で示される範囲は、(L(n)−L(0))と(L(n)+L(0))との間の範囲であり、カラー着色層21の位置(プリズム層の厚さ)Lは、次式のように表現できる。

L(n)−L(0)≦L≦L(n)+L(0) ・・・(2)

これに(1)式を代入すると以下のようになる。

C×M×n×P≦L≦2×L(0)+C×M×n×P ・・・(3)
(n=0、1、2、・・・・)

この式で示される範囲内に、カラー着色層21を設ける、つまりこの範囲のLで示される厚さのプリズムを使用することで、混色の無い表示が可能となる。
なお上式において、L(0)とPは、周辺媒体の屈折率n0、プリズムの屈折率n1、プリズムのピッチd、プリズムの頂角φなどによって決定されるパラメータである。Pは、プリズムの二つの斜面を第一の斜面と第二の斜面とした場合に、第一の斜面の頂点から屈折してプリズム内に入った光が、第二の斜面の底部から屈折して入射した光と交わる第一の交点と、第二の斜面の側に隣接するプリズムの第二の斜面の底部から屈折して入射した光との第二の交点とのプリズム厚み方向の長さである。L(0)は、第一の斜面の頂点から屈折してプリズム内に入った光が、第二の斜面の側に隣接するプリズムの第二の斜面の頂点から屈折して入射した光との第3の交点と前記第一の交点のプリズム厚み方向の長さである。
図8は、プリズムアレイ19における光の屈折を説明するための模式図である。
図8に表したL(0)とPは、以下のように表すことができる。

L(0)=d(1−tan(90−φ/2−θ1)/(tan(φ/2)))/(2×tan(90−φ/2−θ1))

θ1=arcsin(n0×sinθ0/n1)

θ0=90−φ/2

P=d×tan(Φ/2+θ1)

図9は、本実施形態の液晶表示装置におけるプリズムアレイ19とカラー着色層21の配置を例示する模式断面図である。
本具体例においては、プリズムアレイ19の厚さがL(1)であり、空気層17を挟んでカラー着色層21が設置されている。プリズムアレイ19の屈折率は、一般的に空気層17の屈折率よりも大きいため、図9に表したようにプリズムアレイ19から空気層17に出る際に屈折が生ずる。この屈折によってそれぞれの色は広がってしまう。このため、混色を防ぐには、空気層17の厚さをできるだけ薄くすることが望ましい。
図10は、本実施形態のもうひとつの実施例の液晶表示装置の一部を表す模式図である。 なお、図10においても、PDLC層30やガラス基板、ITO電極などは省略した。
プリズム19Aの厚さが非常に薄い場合、すなわち例えばプリズムの厚さが図7に表したL(0)のように薄い場合には、画素の端部がプリズム19Aの最も低い凹部と一致していないと、混色の問題が生じてしまう。つまり、一画素に対応するプリズムが、プリズムの凸の部分である場合には、図7に表したL(0)の位置で混色を生じなくさせることができるが、一画素に対応するプリズムが、プリズムの凹部の両側の部分である場合には、混色を生ずる。
図10に表した実施例においては、一画素を構成するプリズムが、プリズムの凹部の両側の部分である。図10に表した光路から分かるように、図7のL(0)に相当する位置は存在しないが、それ以外のL(n)は存在する。つまりこのように一画素を構成するプリズムがプリズムの凹部の両側である場合にも、図7に表した凸部の場合と同様に、周期的に混色の無い位置が存在する。
図10に表した具体例の場合も、カラー着色層21をL(n)に配置した場合には、プリズムアレイ19に入射し複数のプリズム19Aのそれぞれの斜面において屈折したそれぞれの光は、カラー着色層21の画素21R、21G、21B、21Kのいずれかひとつのみに入射していることが分かる。またさらに、画素21R、21G、21B、21Kのそれぞれにおいて反射され、プリズム19Aのそれぞれの斜面において屈折した光をPDLC層の側から観察した時に、カラー着色層21における画素の配列に対応したパターンが観察できることが分かる。
図10に表した実施例では、混色が生じない位置L(n)は、図中Pで表した距離の4倍毎に周期的に現れている。ここでPはある色のプリズムから入った光が、隣のプリズムから入った光と交差する周期に対応する。この例では4色の場合を考えているので、ちょうどPの4倍の位置が、同じ光の組み合わせとなっている。もしRGBの3色で考えると、Pの3倍の位置が同じ光の組み合わせとなるために、Pの3倍毎の周期でL(n)が現れる。
また、図10に表した実施例では、1つのプリズムが1個の画素に相当する例を示してあるが、画素のほうが大きく1つの画素が、複数のプリズムに対応している例も考えられる。例えば図10の4色の実施例で、2個のプリズムが1画素に対応するような場合には、Pの8倍毎の周期でL(n)が現れる。つまり、使用する色の数をC、1画素に対応するプリズムの数をMとすると、PのC×M倍毎の周期でL(n)が現れることになる。ただし、図10の場合には、図7のL(0)に相当した位置は存在しないため、この場合のL(n)はこれらの値を用いて下の式のように表現できる。

L(n)=L(0)−P+(C×M)×P×n ・・・(4)
(n=1、2、・・・・)

このL(n)の位置にカラー着色層(21)を設置することで、混色の無い表示が可能となる。
また、図10に表した実施例の場合も、L(n)の位置ちょうどでなくても、L(n)の周辺に他の色と重ならない部分が存在する。すなわち、図10において、L(n)の周辺で一点鎖線で示されている範囲では、他の色と混色している部分がない。つまり、この範囲内にカラー着色層21を設置しても、混色を防止することは可能である。この一点鎖線で示される範囲は、L(n)−L(0)とL(n)+L(0)の間の範囲であり、カラー着色層21の位置(プリズム層の厚さ)Lは、次式のように表現できる。

L(n)−L(0)≦L≦L(n)+L(0) ・・・(5)

これに(4)式を代入すると以下のようになる。

(C×M×n−1)×P≦L≦2×L(0)+(C×M×n−1)×P ・・・(6)
(n=1、2、・・・・)

この式で示される範囲内にカラー着色層21を設ける、つまりこの範囲のLで示される厚さのプリズムを使用することで、混色の無い表示が可能となる。
なお、上式の中でL(0)とPは周辺媒体の屈折率n0、プリズムの屈折率n1、プリズムのピッチd、プリズムの頂角φなどによって決定されるパラメータであり、図8に関して前述したものと同様である。
図11は、本実施形態のもうひとつの実施例の液晶表示装置の一部を表す模式図である。 なお、図11においても、PDLC層30やガラス基板、ITO電極などは省略した。
本実施例においては、1画素がプリズム19Aの半分に対応している。つまり、プリズム19Aの凸部の右側と左側、さらに凹部の右側と左側でそれぞれ異なった色を見る場合の実施例である。このような方式の特徴としては、プリズムアレイ19のピッチとカラー着色層21のピッチを同じにしても、色はプリズムの半分で見ることになるので、色の解像度をカラー着色層21の倍にできる。例えば、100μmの画素を表示したい場合には、プリズムのピッチは200μm、カラー着色層21もピッチ200μmで形成すればよく、プリズム19Aやカラー着色層21の微細化が不要となるために製造が簡単になる。ただし、この方式では偶数の色を使用することは不可能なため、実際問題として色の数Cについては3などの奇数が基本的な値となる。
図11に表した具体例においても、カラー着色層21をL(n)に配置した場合には、プリズムアレイ19に入射し複数のプリズム19Aのそれぞれの斜面において屈折したそれぞれの光は、カラー着色層21の画素21R、21G、21Bのいずれかひとつのみに入射していることが分かる。またさらに、画素21R、21G、21Bのそれぞれにおいて反射され、プリズム19Aのそれぞれの斜面において屈折した光をPDLC層の側から観察した時に、カラー着色層21における画素の配列に対応したパターンが観察できることが分かる。すなわち、カラー着色層21のRGBの配列の順序が左右に反転したパターンが観察される。
図11に表した実施例では、混色が生じない位置L(n)は、図中Pで表した距離の3倍毎に周期的に現れている。ここで、Pはある色のプリズムから入った光が、隣のプリズムから入った光と交差する周期を示している。この例では3色の場合を考えているので、ちょうどPの3倍の位置が、同じ光の組み合わせとなっている。ただし、図11に表した実施例の場合には、図7のL(0)に相当した位置は存在しないため、この場合のL(n)はこれらの値を用いて下の式のように表現できる。

L(n)=L(0)−2P+3×P×n ・・・(7)
(n=1、2、・・・・)

このL(n)の位置にカラー着色層(21)を設置することで、混色の無い表示が可能となる。
また図11に表した実施例の場合も、L(n)の位置ちょうどでなくても、L(n)の周辺に他の色と重ならない部分が存在する。つまり図のL(n)の周辺で一点鎖線で示されている範囲では、他の色と混色している部分がない。つまりこの範囲内にカラー着色層(21)を設置しても、混色を防止することは可能である。この一点鎖線で示される範囲は、L(n)−L(0)とL(n)+L(0)の間の範囲であり、カラー着色層(21)の位置(プリズム層の厚さ)Lは次式のように表現できる。

L(n)−L(0)≦L≦L(n)+L(0) ・・・(8)

これに(7)式を代入すると以下のようになる。

(3×n−2)×P≦L≦2×L(0)+(3×n−2)×P ・・・(9)
(n=1、2、・・・・)

この式で示される範囲内にカラー着色層21を設ける、つまりこの範囲のLで示される厚さのプリズムを使用することで、混色の無い表示が可能となる。
なお、上式においても、L(0)とPは周辺媒体の屈折率n0、プリズムの屈折率n1、プリズムのピッチd、プリズムの頂角φなどによって決定されるパラメータであり、図8に関して前述したものと同様である。
図12は、本実施形態において用いることができる色の濃度の調整方法を説明するための模式図である。すなわち、図12は、図7に表した実施例のL(1)の位置に、カラー着色層21を設置して赤を表示した状態を例示する。
図12(a)は、PDLC層30の赤に対応する4つの画素R1、R2、R3、R4がオンになり、カラー着色層21の赤画素21Rが見える状態を表す。一方、図12(b)は、PDLC層30の赤に対応する1つの画素R2だけがオンになり、カラー着色層21の赤画素21Rが見える状態を表す。
図12(b)に表した場合には、画素R2の左側から入った光はカラー着色層21の4つの赤画素21Rのうちのr3の部分に到達し、ここで赤の成分だけが反射され、再び画素R2の左側から出てくる。また画素R2の右側から入った光はカラー着色層21の赤画素21Rのうちのr2の部分に到達し、ここで赤の成分だけが反射され、再び画素R2の右側から出てくる。
これに対して図12(a)に表した場合には、画素R2の左側から入った光はカラー着色層21の赤画素21Rのうちのr3の部分に到達し、ここで赤の成分だけが反射され、再び画素R2の左側から出てくる。また、画素R2の右側から入った光はカラー着色層21の赤画素21Rのうちのr2の部分に到達し、ここで赤の成分だけが反射され、再び画素R2の右側から出てくる。これに加えて画素R3の右側から入った光もr3の部分に到達し、ここで赤の成分だけが反射され、今度は画素R2の左側から出てくる。同様にR1の左側から入った光もr2の部分に到達し、ここで赤の成分だけが反射され、今度はR2の右側から出てくる。つまり、図12(a)の場合に外から画素R2を見た場合と、図12(b)の場合に外から画素R2を見た場合とでは、同じ画素R2を見ていても図12(a)に表した場合の方が明るく表示される。PDLC層30は前方散乱が多いために、シャッターの開いてない部分からも光が透過し、カラー着色層21を常に均一に照らしているために、2倍までは明るさが変化しないが、図12(a)に表した場合の方が明るく表示される。
このような明るさの違いを解消するための1つの方法としては、L(0)の位置にカラー着色層21を設置する方式がある。
一方、プリズムアレイ19をL(0)まで薄くできないなどの理由で、カラー着色層21をL(1)以後の位置に設置しなければならない場合には、カラー着色層21への照明光が、図12(b)のような一系統の場合と、図12(a)のような二系統の場合とが存在してしまう。このような場合にも常に個々の画素の明るさを一定にするためには、PDLC層30の濃度制御を行うとよい。つまり、図12(a)の状態においては、本来出力したい濃度値よりも小さな値でPDLC層30の表示を行い、図12(b)の状態と同じ濃度になるような制御を行えばよい。PDLCは電圧変調などで濃度制御可能なために、このような要求に対しても対応することが可能である。
図13は、本発明において用いることができる一次元プリズムアレイの他の実施例を示す。すなわち、図13(a)は一次元プリズムアレイの斜視図であり、図13(b)は断面図である。
この一次元プリズムは、半円のシリンドリカル・レンズ・アレイの上部に直角プリズムを形成した形を有する。本発明に使用する一次元プリズムアレイとしては、図13に点線で示した半球形のプリズムアレイだけでも使用が可能であるが、この半球の上に直角プリズムを形成することで、白の反射率を向上できる。例えば、図13(b)に表したように、符号Aで表した光線はプリズム19Aの斜面で屈折されプリズム19Aの内部に侵入し、プリズム19Aの底面で全反射されるので、白反射率の向上へと寄与する。直角プリズムの部分が無い場合を考えると、光は、半円の上部の方に当たるため、ほとんど屈折することなくプリズム内部に侵入してくることになる。屈折量が少ない場合には、プリズムの底面で全反射することなくプリズムを通過するため、白の向上に寄与しなくなってしまう。また、図1〜図6に表した直角プリズムだけのものと図13に示したレンズアレイとを比較すると、例えば図13(b)で符号Bで表したような光線に関しては、直角プリズムだけの場合よりも大きく屈折するため、プリズム底面への入射角を大きくすることができる。つまり、それだけプリズム底面での全反射が生じやすくなり、より広い角度の光に対して全反射を生ずるので、直角プリズムだけの場合よりも白の反射率は向上する。
次に、本実施形態のさらに別の実施例について説明する。
図14(a)は、本実施形態のさらに別の実施例の液晶表示装置において用いるプリズムアレイを例示する斜視図であり、図14(b)は、プリズムアレイの数と輝度との関係を例示するグラフ図である。
図4などに表した実施例においては、一次元のプリズムアレイを使用しているが、一次元のプリズムアレイの場合にはプリズムの延在する方向に対して平行な方向の光は、白の反射率増加には寄与しない。そこで、2次元構成のプリズムを使用する。図14(a)に表した実施例においては、一次元のプリズムアレイ二枚を、プリズムの延在する軸方向が直交するように重ね合わせている。こうすることで、両方向の光が利用できるようになるので、白の反射率の顕著な増加が観測できる。
図14(b)の横軸はプリズムアレイの枚数であり、縦軸に白とPDLC層が透過になった場合の下地である黒の輝度をそれぞれ測定したものである。プリズムアレイを2枚重ねた場合には、白の輝度は新聞紙程度の明るさまで向上させることができる。
なお、プリズムアレイを2枚重ねた場合には、プリズム層が厚くなりPDLC層30からカラー着色層21までの距離が大きくなるため、混色や色にじみ、視野角の変化などが生ずる場合がある。これに対して、二次元にマイクロプリズムを配置した、2次元プリズムアレイの具体例を以下に挙げる。
図15〜図18に表したプリズムアレイでは、小さなプリズムが2次元的に配列されている。
図15(a)は、正四角錐の小プリズムを二次元的に配列したプリズムアレイの斜視図であり、図15(b)はその上面図である。このようなプリズムアレイを使用することにより、一次元のプリズムアレイと比較すると、一枚だけの使用であっても視野角の変化に対しての安定性が向上する。つまり、傾けた場合や大きな画面の場合でも、色にじみや混色の無い安定した反射モードを得ることができる。なおプリズム頂角の角度は小さくなれば白の反射率は増加するが視野角の減少を伴い、頂角が大きくなった場合には、白の反射率は増加は鈍ってしまうが視野角は大きくなる。つまり、白の反射率の増加と視野角との関係はトレードオフの関係になっている。
図16(a)は、正三角錐の小プリズムを二次元的に配列したプリズムアレイの斜視図であり、図16(b)はその上面図である。理想的にはプリズムの頂点に集まっている3個の面が互いに90度で接触している、いわゆるコーナーキューブになっていることが望ましい。コーナーキューブは3個の面で3回光を反射し、光が来た方向に反射する。従って反射モードになっている場合には確実に全反射を行い、視野角などに依存することはない。一枚だけの使用で大画面も、どのように傾けた場合でも完全に反射モードを維持することが可能である。なお、コーナーキューブの並べ方については、図16(c)に上面図として表したように並べる方法もある。
図17は、二次元的に並べられるプリズムの一例として底面が円形のプリズムの具体例を表す模式図である。
図17(a)は、半球レンズの例であり、図17(b)は円錐の例である。図15に表した四角錐の角数を無限に大きくしたものが円錐であり、この途中の六角錐、八角錐なども同じようにプリズムとして使用することが可能である。
図17(c)、図17(d)は、半球レンズの上に四角錐、円錐を組み合わせてプリズムを構成した例の斜視図である。図17(e)はこれらの側面図であり、横から見た場合には半球状の上にほぼ頂角が90度となるプリズムが形成されている。プリズム底部を半球状にすることの利点は、図13(b)に関して前述したように、直角プリズムだけよりも白の反射率を増加できることにある。また、半球と直角プリズムを組み合わせた方が、半球だけの場合と比較しても白の反射率を増加できる。
図17(f)は、半球レンズにコーナーキューブを組み合わせたプリズムである。
図18は、図17に例示したように底部が円形のプリズムを二次元的に配列する具体例を表す。
図18(a)は、円形を正方格子上にそれぞれが接するように並べた例である。この場合には円と円との間に隙間が存在してしまう。隙間が存在するとそこに入射した光は常に透過状態となり、反射状態を作り出すことが不可能である。このような隙間を生じなくさせるためには、図18(b)に表したように、正方格子の対角線の部分でちょうど円が接するように、各半球を配置する方法がある。このような配置の場合には、図18(b)のC−C’、D−D’方向では球が接しているが、A−A’、B−B’方向では球が重なってしまう。つまり、それぞれのレンズは上面から見ると正方形となり、A−A’、B−B’断面で見ると図18(c)に表したような頂角90度のプリズムとなり、C−C’、D−D’ 断面で見ると図18(d)に表したような半球レンズと頂角90度のプリズムが組み合わさった2次元配列のプリズムアレイとなる。
(第4の実施の形態)
図19(a)は、本発明の第4の実施の形態にかかる液晶表示装置の一部を表す模式図であり、図19(b)はその一部の斜視図である。
本実施形態においても、第1実施形態に関して前述したものと同様に、液晶駆動用のITO電極が形成された上側のガラス基板10と、ITO電極が形成された下側のガラス基板15と、の間にPDLC層30が形成されている。そして、下側のガラス基板15の下には、例えば空気層20のような屈折率が低い層を介して、プリズムアレイ19が設けられ、さらにその下には着色層21が設けられている。プリズムアレイ19は、複数のプリズム19Aが併設された構造を有する。
本実施形態においては、第1実施形態などに関して前述したような複数の色の画素を有するカラー着色層21を用いてもよく、またはその代わりに、例えば、黒などの単色の着色層を設けてもよい。第1実施形態などに関して前述したようなカラー着色層21を設けた場合には、カラー表示が可能となり、黒やその他の単色の着色層21を設けた場合には、モノクロ表示が可能となる。
そして、本実施形態においては、プリズムアレイ19の裏側に光反射体50が形成されている。すなわち、プリズムアレイを使用してPDLCの反射率を増加させる方式では、プリズムアレイ19の裏側に着色層21を設けるのであるが、本実施形態においては、着色層21とプリズムアレイ19との間に、光反射体50が形成されている。
また、図19(b)に表したように、光反射体50はプリズム19Aの延在する方向に延在して形成され、プリズムアレイ19のピッチと同じか、その整数倍のピッチで形成されている。
図20を用いて光反射体についてさらに詳しく説明する。
図20(a)は、図19(a)に表したPDLC層30に電圧が印加されて液晶が垂直に配向した状態での、プリズムアレイ19への光線の進入状態を表した模式図である。PDLC層30に電圧が印加されている場合には液晶が垂直配向するようになっているために、下側ガラス基板15を通り抜けてプリズムアレイ19への入射光Aは、図示したようにプリズムアレイ19のプリズム形成面にほぼ垂直入射する。そして個々のプリズム19Aに到達した光は、スネルの法則に従って屈折しプリズムの内部へと侵入する。この時プリズム19Aの頂点の左側斜面19Lと右側斜面19Rからプリズム19A内へ進入した光の光路は、屈折の方向が反対側となるため大きな光路差が生ずる。頂点の左側斜面19Lからプリズム19A内に侵入する光は図中実線で示した光路となり、右側斜面19Rからの光は図中破線で示した光路をとり、両者の光路はプリズム19A内で交差する。頂点の左側斜面19Lからプリズム19Aに侵入する光を左下がりのハッチングで示し、右側斜面19Rからの光は右下がりのハッチングで示すと、図示したように互いに交差している部分と、全くハッチングの無い部分とが存在することがわかる。
このハッチングの全く存在しない部分は、言い換えると、垂直入射した光が全く当たらない部分、つまり垂直方向から見た場合には全く見ることができない部分である。このような垂直入射光が全く届かない部分は、図示したように二等辺三角形のプリズム19Aを使用した場合には、プリズム19Aの内部のプリズムの頂点の位置か境界の位置と一致する場所に何ヶ所か存在する。プリズム19Aの角度や材質の屈折率によって、適当なプリズム19Aの高さhを設定することで、図20(a)に表したようにこの見えない場所の幅が最大になる場所でプリズム19Aの高さhを設定することができる。
本実施形態では、この見えない場所の中に光反射体50を形成する。つまりこの位置に光反射体を形成しても垂直方向から見ている場合には、この光反射体を見ることができず、その下に形成された着色層21の色だけを見ることができる。すなわち、光反射体50を認識することなく(光反射体に妨害されることなく)画像を見ることができる。
図20(b)は、図19(a)に表したPDLC層30に電圧が印加されず液晶がランダム配向した状態での、プリズムアレイ19への光線の進入状態を表す模式図である。この時、PDLC層30では、外部からの入射光は拡散されているため、プリズムアレイ19へ入射する光線は様々な角度でプリズム面に入射してくる。
例えば、符号Bで表した光線のようにプリズム下面への入射角が臨界角以上の角度になる光は、プリズム下面で全反射を生ずるため再びプリズム上面から出射されPDLC層30に戻る。この戻ってきた光にPDLC層30で再び拡散を生じさせ、白の反射率を増加させる。
一方、符号D、E、Fで表したように、プリズム下面への入射角が小さな光は、そのまま透過してしまい、白の反射率増加には寄与しない。PDLC層30とプリズムアレイ19のみの組み合わせでは、このような光を利用して白の反射率を向上させることができない。
これに対して、本実施形態においては、周期的に光反射体50を形成し、この光反射体50に当たった光は、強制的に全反射を生ずる構成となっている。そこで例えば符号Cで表した光線のように、プリズム下面への入射角が全反射角よりも大きな場合には、何も無くても全反射を生ずるのであるが、このような光でも光反射体50に当たることにより強制的に全反射を生ずる。また、プリズム下面への入射角が小さく本来なら全反射を生じないD、Eなどの光線も、光反射体50に当たる場合には強制的に全反射を生ずる。
つまり、プリズムアレイ19のみを用いて屈折率差により全反射する光の他に、光反射体50に当たって強制的に全反射した光もPDLC層30に戻り、この戻ってきた光でPDLC層30で再び拡散を生じさせ白の反射率を増加させる。このようにして、プリズムアレイ19のみを用いた場合には透過して白の反射率向上に寄与できなかった光の一部も反射率向上に使用することができるようになる。
そして、本実施形態においては、光反射体50を、PDLC層30が垂直配向になった状態では、見ることができない位置に設置する。従って、画像を見る場合には、プリズムアレイ19のみを設けた場合の画像と全く変わらない画像を見ることができるが、白の反射率は改善される。つまり、図14に関して前述したようにプリズムアレイを2枚使った時に実現されるような高い反射率を、コントラストの低下を生ずることなく実現することができる。
なお、図20(a)に表したように、プリズムアレイに垂直入射した光が届かず、光反射体50を形成できるプリズムアレイ19の高さhは、一番短い場合がL0で表される位置であり、それ以後はLの距離ごとに飛び飛びの値になる。つまり、プリズムの高さhを

h=L0+L×j (j=0、1、2・・・・・) ・・・(10)

とし、jが奇数の場合にはプリズムの頂点、jが偶数の場合にはプリズムの境界に対応する部分に光反射体50を形成することで、光反射体50を垂直方向から見た場合に見えなくすることが可能である。
L0やLの値は、図21に表したモデルから計算できる。プリズムの屈折率をn1、プリズム周辺の媒質の屈折率をn0、プリズムの頂角をφ、プリズムのピッチを2d、プリズムへの入射角をθ0、プリズムでの屈折角をθ1とすると、L0とLは次式の様に求められる。

L0=d×[1−tan(90−φ/2−θ1)/tan(φ/2)]/[2×tan(90−φ/2−θ1)] ・・・(11)

L =d×tan(Φ/2+θ1) ・・・(12)

但しここで

θ1=arcsin[n0×sin(90−Φ/2)/n1] ・・・(13)

次に、この原理に基づいて、実際にプリズムアレイ19と光反射体50を形成した具体例について図22を用いて説明する。
プリズムアレイ19の材質としては、屈折率n=1.58のポリカーボネートを使用した。個々のプリズム19Aは、頂角が90度の直角プリズムとし、プリズム19Aの高さは50μm、プリズム19Aの頂点と頂点(または境界と境界)のピッチは100μmとした。
このようなプリズムの場合には、(11)〜(13)式から、θ1=26.6°、L0=50μm、L=150μmが得られる。また(13)式から、j=1とすることにより、プリズムアレイ19の高さは、h=200μmとなる。jの値については、0以上の整数ならばどれでも良いが、あまり厚くなりすぎるとプリズム内でのロスが大きくなり暗くなってしまうことや、j=0の場合には薄すぎて取り扱いにくいために、j=1とした。
なお、この場合には、図20(a)に表した具体例とは異なり、光反射体50を形成する位置は、プリズム19Aの頂点の下となる。また、本具体例の場合には、光反射体50を形成できる幅は、プリズムピッチ100μmのほぼ1/3である 33μmとなる。プリズムなどの作製精度や屈折率などのバラつきも考え、今回は約25μm幅の微小な光反射体50を形成することにした。プリズムアレイ19は、金属型を切削により作製し、その中に樹脂を射出整形することで作製した。光反射体50は、プリズムアレイ19の下側の面全面にアルミニウムを蒸着した後、不必要な部分をエッチングで除去することで作製した。
図22(b)は、プリズムアレイが無い場合とプリズムアレイが有る場合の、白色部の反射率、黒色部の反射率、コントラストの変化を表したグラフ図である。また、本実施形態の光反射体50を形成したプリズムアレイを使用した場合を実線で表し、光反射体50を形成しないプリズムアレイを使用した場合を破線で表した。
白色部の反射率は、プリズムアレイを設けない場合には30%程度であったが、光反射体50を有しないプリズムアレイを使用すると45%程度まで増加する。一方、光反射体50を形成したプリズムアレイを用いた場合には、新聞紙の反射率と同程度の約55%まで反射率が増加することがわかった。
黒色部の反射率は、光反射体を形成しないプリズムアレイと同程度であるため、反射率コントラストは光反射体50を形成した本発明のプリズムアレイの方が改善された。
以上説明したように、プリズムアレイの裏側の垂直入射光では見えない位置に光反射体50を設けることで、PDLC層30の白の反射率を大幅に改善することができる。また、黒部の反射率の増加がプリズムアレイを2枚使用した場合(図14参照)よりも低く抑えられるため、明るくコントラストの大きな反射型ディスプレイを実現することが可能となった。
次に、光反射体50の別の形成方法について説明する。
光反射体50を形成する上で重要なことは、プリズム19Aとの位置合わせを正確に行うことである。前述したようにプリズムに直接形成しても良いが、プリズムピッチが50〜60μm以下に細かくなってくると、なかなか位置を合わせにくくなる。そこで、図23に表したように、プリズムアレイとは別基板の上に光反射体50を形成して、最終的にプリズムアレイ19と合わせる方式で作製する。
すなわち、図23(a)に表したような、ガラスあるいは樹脂の基板60を用意する。この表面に、まず薄くアルミニウムなどの反射材を蒸着やスパッタなどで付着させ、反射膜62を形成する(図23(b))。さらに図23(c)に表したように、この反射膜62を所定のピッチと幅にエッチングすることで、光反射体50を基板60の上に形成する。
その後、図23(d)に表したように、プリズムアレイ19と位置合わせを行った後、一体化することで、プリズムのピッチと合った光反射体50を得ることができる。
そして、基板60の裏面に着色層21を形成する。
このように、プリズムアレイ19とは別の基板上に光反射体を形成することにより、位置合わせに関しては、それぞれ正確なピッチで作製されているものを合わせるだけで良いため、簡単に合わせることが可能である。プリズムに光反射体50を直接形成する場合には、エッチング時のパターンの僅かなズレでも許されず、面全体で正確に位置を合わせることに注意を要する。
図24及び図25は、光反射体50のもうひとつの形成方法を表す模式図である。
本具体例は、プリズムアレイ19の裏面に光反射体50をセルフアライン的に形成できる方法である。
まず、図24(a)に表したように、プリズムアレイ19の裏側に、ネガ型レジスト70を一様に塗布する。次に、図24(b)に表したように、プリズム形成面に垂直方向から入射するように調整された紫外光72を照射する。紫外光72は、斜線で表したような光路でプリズムアレイ19内を通過し、レジスト70が塗布された裏面に到達する。レジスト70が塗布された部分では、プリズムの働きで紫外光72が照射される部分70Aと、紫外光が照射されない部分70Bと、が存在する。レジスト70は紫外光が当たると硬化するため、レジストを除去すると図25(a)に表したように、硬化したレジストが付着した部分70Aが周期的に形成される。
その後、図25(b)に表したように、蒸着やスパッタなどでアルミニウムなどの反射材をプリズム裏面全面に形成し、硬化したレジスト70Aをレジスト除去液で除去すると、図25(c)に表したように、光反射体50を形成できる。
この方法では、プリズムアレイ19の光変調作用を利用して、この中を通過する光によって光反射体50を形成しているため、必ず所定の位置に光反射体50を形成することが可能である。いわゆるセルフアライン型の作成方法なので、他のマスクやパターンが不要で、正確に位置を合わせることが可能である。
なお一般的に、紫外光と通常の可視光では同じプリズムアレイでも屈折の程度が少しことなるため、場合によっては紫外光を少し角度を付けて照射することも必要である。また、少し角度をつけた紫外光の照射をすることにより、光反射体50の横幅を任意に調整することも可能である。
図26は、本実施形態の変型例を説明するための模式図である。
本実施形態においては、所望のプリズムアレイを設計して作製することができる。すなわち、図22(a)に関して前述したように各パラメータの設計を行い、最適な反射率を得られるようにプリズムアレイを作成することができる。ただし、このように所望のプリズムアレイを作製する方式では、新しくプリズムアレイを作製しなければならず、その開発コストや精度が安定するまでのコストがかかる。
一方、現在でも液晶ディスプレイの背面の照明にはプリズムアレイが使用されており、安く大量に安定供給されている。このような量産品のプリズムアレイを使用する方法も考えられるが、本実施形態のような使用方法は想定していないため、プリズムアレイの裏側に微小光反射体を形成しただけで使用できるとは限らない。特に、プリズムの高さの値が重要であり、一般的には垂直入射した光が当たらない部分で最も幅の広くなる場所とプリズムアレイの背面の位置が一致していない。つまりプリズムの高さhが前述した(10)式の関係になっていないために、プリズムアレイの裏側にはかなり小さな光反射体しか形成できなかったり、全く光反射体を形成できない場合などがある。ここで、大きな光反射体50を形成できるほど、白色の反射率を改善できる。
図26は、既存のプリズムアレイとして、3М社製のBEF‐IIを使用する場合を例示する。BEF‐IIは全厚が155μmで、プリズムは高さ25μm、ピッチは50μmである。上部の30μmはアクリル樹脂で、下部125μmがポリエステルフィルムで作られている。図26には、これらの定数を入れて、プリズムに垂直入射した場合の光線の軌跡を表した。図26からわかるように、光反射体50を形成する理想的な場所は、プリズムの背面から5μmほどプリズムの内側にある。この位置であれば、幅最大19μm程度の光反射体50の形成が可能である。そして、この具体例では、偶然にもプリズムの裏に光反射体50を形成でき、最大で14μm程度の光反射体50の形成が可能である。この具体例ではプリズムの裏側に光反射体50を形成してもかなりの反射率は得られるが、光反射体50の最適な位置は、プリズムアレイから離れた位置に存在する。
プリズムアレイ19を通過した光は、プリズムの外側をさらに図示したような光路で進む。そして、光反射体50を形成するために理想的な次の位置は、プリズムアレイ19から約50μm外側にある。つまり、この位置に光反射体50を形成することによって、最大の幅の光反射体50が形成でき、白の反射率も大きく向上する。これは、図23に関して前述したような方法で、ガラス基板60などの上に、光反射体50を形成することによって実現可能である。なお、プリズムアレイ19と基板60との間の距離は、ガラスビーズや樹脂ビーズのスペーサを撒くことで所望の距離を維持することが可能である。
図27は、本実施形態のさらに他の変型例を説明するための模式図である。
プリズムの裏側に設ける光反射体50の幅を最大限にすると、それだけ白の反射率を大きくできる。しかし、例えば図27(a)に表したように、入射光の角度が垂直方向からずれる、言い換えると見る方向が垂直方向からずれると、光反射体50が直接見えることもあり得る。図27では、左に7°程度傾いた例を表したが、プリズム頂点付近から入射した光が、光反射体50にかかっているため、この光反射体50が見えてしまう。この程度の傾きではそれほど気にならないが、かなり傾けた場合には、最大で視界の半分で光反射体50が見えることもあり得る。
光反射体50が直接見えても、画像としてはそれほど問題ないのであるが、例えば黒の濃度が浮いてしまう可能性がある。つまり光反射体50は小さな鏡であり、そこにはPDLC層30の白色層などが映る可能性がある。多少の濃度低下が問題にならない場合には、視線の傾きに関して対処する必要は無い。しかし、大きなコントラストが要求される場合には、対策が必要である。
図27(b)は、この対策の一例を表す模式図である。
僅かな視線の傾きに対しても光反射体50が見えないように、光反射体50の幅を小さくする。例えば、プラスマイナス7°程度の傾き変化に対しても光反射体50を見えないようにするためには、光反射体50の幅を最大値の半分程度まで縮小する。この程度の幅になると、最も光反射体50が見える場合でも、視野の1/4程度であるのでかなり視線を傾けなければ黒の浮きは気にならなくなる。ただし、光反射体50の幅を小さくすると、白の反射率の増加効果が小さくなる。従って、視線が傾くことに対処する場合には、白の反射率の増加と、黒のコントラストと、のトレードオフを考慮し、目的や用途に応じて対応することが望ましい。
図28は、本実施形態のさらに他の変型例を説明するための模式図である。
液晶表示装置を実際に使用する場合には、照明の位置や、液晶表示装置を搭載した機器の構造などにより、必ずしも垂直方向からだけ見るとは限らない。そのような場合でもコントラストを落とさずに、白の反射率も維持したままで見るためには、図28に表したように、光反射体50を移動可能とすることができる。
例えば、視線が傾いて光反射体50が見えるような状態になった場合には、プリズムアレイ19と光反射体50の位置を相対的に動かして、光反射体50が見えない位置に調整する。例えば、図23に関して前述したように、基板60上に形成した光反射体50を、基板60ごとプリズムの並んだ方向(図中矢印で示した方向)に動かせるような構造にすることで対応可能である。
例えば、図28に表したように左に視線が傾いた場合には、光反射体50が形成された基板60ごと右向きの矢印の方向に移動することで、光反射体50とプリズムアレイ19との位置関係を最適にすることが可能である。つまり、光反射体50の幅を最大限にしたままで、すなわち白の反射率が最大のままで、光反射体50が見えることが無い状態、すなわちコントラストが減少することが無い状態での反射表示を実現することが可能である。
なお、プリズムアレイ19を1枚しか使用しない場合、このような視野角の減少はプリズムが併設されている方向(図28において紙面に対して左右方向)でしか発生しない。プリズム19Aが延在している方向(図28において紙面に対して垂直な方向)では、このような視野角の現象は生じない。
つまり、液晶表示装置の縦横のどちらか一方向で、上述した視野の現象が生じてしまう。ディスプレイのどちらが長いかによって、この方向を変えることが望ましい。例えば、横長のディスプレイでは、横方向の視野角を大きくとる必要があるため、プリズムが併設された方向を縦方向とし、プリズムが延在する方向を横方向にしたようがよい。また、携帯電話のような縦長のディスプレイの場合には、縦方向の視野が必要であるので、プリズムの延在する方向を縦方向とし、プリズムが併設された方向を横方向とすることが望ましい。
(第5の実施の形態)
図29は、PDLCを用いた本発明の第5の実施の形態の液晶表示装置を表す模式断面図である。本実施形態においては、プリズムアレイを使用せずに、図29に表したような選択的散乱部材40を用いる。選択的散乱部材40は、光の入射角度により、散乱特性が異なるものである。すなわち、選択的散乱部材40は、特定の入射角度の光は透過し、それ以外の光を散乱する。選択的散乱部材40の具体的な構成としては、中心部が円柱や四角柱あるいは中心部の無い円筒や角筒などであり、その側面や内側面などの表面41が拡散性の塗料などで白く塗られたものである。そして、選択的散乱部材40は、PDLC層30及びカラー着色層21に対向する透光性の光透過部40Aと、光透過部40Aの側面を覆う光散乱性の光散乱部40Bと、を有する。
反射型ディスプレイを構成するITO電極13、14、ガラス基板10、15、高分子11、液晶微粒子12、PDLC層30やその動作については、前述したものと同様とすることができる。本実施形態においては、PDLC層30の後方散乱を増加させるために、PDLC層30の後方に選択的散乱部材40を設けておく。
図29(a)は、白つまり散乱時の様子を表し、前方散乱した光の進み方を矢印で表した。前方散乱した光は、PDLC層30を通過して、裏側へと抜けてくる。この通過してきた前方散乱光は、アレイ状に並んだ選択的散乱部材40へと進入してくる。符号Bにより表した光線のように、選択的散乱部材40への入射角が大きな前方散乱光は、この選択的散乱部材40の光透過部40Aを通過する。しかし、符号Aにより表した前方散乱光のように、選択的散乱部材40への入射角が大きな光線に対しては、選択的散乱部材40の白く塗られた外壁や内壁などの光散乱部40Bで散乱を生じ、PDLC層30の方向に散乱した光はPDLC層に戻って再散乱される。つまり、前方散乱でPDLC層30を抜けてきた光も、その一部は再び戻って後方散乱へと寄与することになる。このようにPDLC層30の背面に、選択的散乱部材40を設けることで、後方散乱の光量を増加させて、白の反射率を増加させている。
なおITO電極13、14間に電圧を印加した場合を図29(b)に表したが、この場合には入射角が大きな垂直方向に近い方向から見た場合には、選択的散乱部材40を透過して下のカラー着色層21を見ることが可能となる。カラー着色層21は、例えば赤画素21R、緑画素21G、青画素21B、黒画素21Kの画素毎に色分けされており、表示したい画像データに応じて駆動電源18から電圧が選択的に印加されるようになっている。図29(b)に表したように、全部の色が見える場合には、黒の表示を行っている状態である。
このように反射型ディスプレイの入射側すなわち画像を観察する側から、PDLC層30)、選択的散乱部材40、カラー着色層21と配置することで、PDLCがOFFの場合にはPDLC層30で前方散乱された光でも、図29(a)に符号Aで表したように選択的散乱部材40の光散乱部40Bによって全反射されるため、再度PDLC層30で散乱されることになり結果として後方散乱の量が増加する。つまり白の反射率を増加させることができる。
また、PDLCがONの場合には、ある程度、選択的散乱部材40への入射角が大きな方向から見た場合には、選択的散乱部材40で散乱するものも少しはあるが、大部分は選択的散乱部材40の光透過部40Aを透過して、下のカラー着色層21が見えることになる。つまり、このような構成にすることで、明るい白を得られるばかりでなく、綺麗なカラー画像を表示できる反射型の液晶表示装置を実現することが可能となる。
図30は、選択的散乱部材の具体例を表す模式図である。
図30(a)は、円柱あるいは円筒で、選択的散乱部材40のアレイを形成した具体例を表し、図30(b)は、角柱あるいは角筒で、選択的散乱部材40のアレイを形成した具体例を表す。例えば、丸型や角型のファイバの周辺を白く塗っておき、そのようなファイバを多数束ねて切断することで、光透過部40Aと光散乱部40Bとを有する選択的散乱部材40を作製することが可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、プリズムアレイの代わりに選択的散乱部材を設けることにより、後方散乱の光量を増加させて白の反射率を増加させることができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、上述した各具体例に限定されるものではない。
例えば、本発明において用いるガラス基板10、 高分子11、液晶微粒子12、ITO電極13、14、ガラス基板15、 駆動電源18、 プリズムアレイ19、プリズム19A、19G 、カラー着色層21、着色層21、選択的散乱部材40、光反射体50、基板60などの構造、形状、材質、配置関係などについては、前述した具体例には限定されず、当業者が適宜設計変更したものも、本発明の特徴を有する限り本発明の範囲に包含される。すなわち、本発明は各具体例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能であり、これらすべては本発明の範囲に包含される。
本発明の第1の実施の形態にかかる液晶表示装置の断面構造を表す模式図である。 (a)は、本発明の実施形態の液晶表示装置の模式断面図であり、(b)は、比較例の液晶表示装置の模式断面図である。 (a)は、本発明の実施形態のもう一つの具体例の液晶表示装置の模式断面図であり、(b)は、比較例の液晶表示装置の模式断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる液晶表示装置の一部を表す模式図である。 本発明の実施形態の液晶表示装置における光の進路を説明するための模式図である。 比較例の液晶表示装置を表す模式図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる液晶表示装置の一部を表す模式図である。 プリズムアレイ19における光の屈折を説明するための模式図である。 本発明の実施形態の液晶表示装置におけるプリズムアレイ19とカラー着色層21の配置を例示する模式断面図である。 本発明の実施形態のもうひとつの実施例の液晶表示装置の一部を表す模式図である。 本発明の実施形態のもうひとつの実施例の液晶表示装置の一部を表す模式図である。 本発明の実施形態において用いることができる色の濃度の調整方法を説明するための模式図である。 本発明において用いることができる一次元プリズムアレイの他の実施例を示す。 (a)は、本発明の実施形態のさらに別の実施例の液晶表示装置において用いるプリズムアレイを例示する斜視図であり、(b)は、プリズムアレイの数と輝度との関係を例示するグラフ図である。 (a)は、正四角錐の小プリズムを二次元的に配列したプリズムアレイの斜視図であり、(b)はその上面図である。 (a)は、正三角錐の小プリズムを二次元的に配列したプリズムアレイの斜視図であり、(b)はその上面図である。 二次元的に並べられるプリズムの一例として底面が円形のプリズムの具体例を表す模式図である。 図17に例示したように底部が円形のプリズムを二次元的に配列する具体例を表す。 (a)は、本発明の第4の実施の形態にかかる液晶表示装置の一部を表す模式図であり、(b)はその一部の斜視図である。 (a)は、図19(a)に表したPDLC層30に電圧が印加されて液晶が垂直配向した状態での、プリズムアレイ19への光線の進入状態を表した模式図であり、(b)は、図19(a)に表したPDLC層30に電圧が印加されず液晶がランダム配向した状態での、プリズムアレイ19への光線の進入状態を表す模式図である。 L0やLを計算するためのモデルを表す模式図である。 プリズムアレイ19と光反射体50を形成した具体例を説明するための模式図である。 プリズムアレイとは別基板の上に光反射体50を形成して、最終的にプリズムアレイ19と合わせる方式を表す模式図である。 光反射体50のもうひとつの形成方法を表す模式図である。 光反射体50のもうひとつの形成方法を表す模式図である。 本発明の実施形態の変型例を説明するための模式図である。 本発明の実施形態のさらに他の変型例を説明するための模式図である。 本発明の実施形態のさらに他の変型例を説明するための模式図である。 PDLCを用いた本発明の第5の実施の形態の液晶表示装置を表す模式断面図である。 選択的散乱部材の具体例を表す模式図である。
符号の説明
10 ガラス基板、 11 高分子、 12 液晶微粒子、 13、14 ITO電極、 15 ガラス基板、 17 空気層、 18 駆動電源、 19 プリズムアレイ、 19A、19G プリズム、 19L 左側斜面、 19R 右側斜面、 20 空気層、 21 カラー着色層(着色層)、 21B 青画素、 21G 緑画素、 21K 黒画素、 21R 赤画素、 30 PDLC層、 40 選択的散乱部材、 41 表面、 50 光反射体、 60 基板、 62 反射膜、 70 レジスト、 72 紫外光

Claims (14)

  1. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された液晶と、を有する液晶層と、
    複数の色に塗り分けられた着色層と、
    前記液晶層と、前記着色層と、の間に設けられ、前記液晶層から前記着色層に向かう光の少なくとも一部を前記液晶層に反射する光反射体と、
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記着色層は、前記複数の色のそれぞれに対応する画素を有し、
    前記光反射体は、複数のプリズムを有し、
    前記画素のピッチは、前記プリズムのピッチの整数倍であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記画素の境界の位置と、前記プリズムの境界の位置と、が一致してなることを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 前記着色層は、前記複数の色のそれぞれに対応し第1の方向に延在する画素を有し、
    前記光反射体は、前記第1の方向と直交する第2の方向に延在する複数のプリズムを有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  5. 前記液晶層を透過して前記光反射体に入射し前記複数のプリズムのそれぞれの斜面において屈折したそれぞれの光は、前記画素のいずれかひとつのみに入射し、
    前記画素のそれぞれにおいて反射され、前記複数のプリズムのそれぞれの斜面において屈折した光を前記液晶層の側から観察した時に、前記着色層における前記画素の配列に対応したパターンが得られることを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
  6. 前記プリズムの下面と前記着色層との距離Lが、

    C×M×n×≦L≦2×L(0)+C×M×n×P

    により表される範囲内にあることを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
    ここで、
    Cは、前記着色層の色数、
    Mは、前記着色層の1画素に対応する前記プリズムの数、
    nは、0以上の整数、
    Pは、前記プリズムの2つの斜面を第1の斜面と第2の斜面とした場合に、第1の斜面の頂点から屈折してプリズム内に入った光が、第2の斜面の底部から屈折して入射した光と交わる第1の交点と、第2の斜面の側に隣接するプリズムの第2の斜面の底部から屈折して入射した光との第2の交点とのプリズム厚み方向の長さ、
    L(0)は、第1の斜面の頂点から屈折してプリズム内に入った光が、第2の斜面の側に隣接するプリズムの第2の斜面の頂点から屈折して入射した光との第3の交点と前記第1の交点のプリズム厚み方向の長さである。
  7. 前記着色層の同一の色の小なる数の画素に同時に光を照射する時よりも、前記着色層の同一の色の大なる数の画素に同時に光を照射する時に、光の強度を下げることを特徴とする請求項6記載の液晶表示装置。
  8. 前記光反射体は、特定の入射角度の光を透過しそれ以外の光を散乱させる選択的散乱部材であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  9. 前記選択的散乱部材は、前記液晶層と前記着色層とに対向する光透過部と、前記光透過部の側面を覆う光散乱部と、を有することを特徴とする請求項8記載の液晶表示装置。
  10. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された液晶と、を有する液晶層と、
    着色層と、
    前記液晶層と、前記着色層と、の間に設けられた複数のプリズムと、
    前記複数のプリズムと、前記着色層と、の間に設けられ、前記液晶層を通過して前記プリズムにより屈折された光が実質的に照射されない位置に設けられた光反射体と、
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置。
  11. 前記光反射体は、前記複数のプリズムの頂点または境界に対応する位置に、プリズムのピッチの整数倍のピッチで設けられたことを特徴とする請求項10記載の液晶表示装置。
  12. 前記光反射体は、前記プリズムとは別体の基板上に設けられたことを特徴とする請求項10または11に記載の液晶表示装置。
  13. 前記光反射体と、前記プリズムと、が相対的に移動可能とされたことを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載の液晶表示装置。
  14. 前記複数のプリズムのそれぞれは、画像表示部の長手方向に対して平行な方向に延在してなることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1つに記載の液晶表示装置。
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