JP6583607B2 - 水栓装置 - Google Patents
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Description
このように構成された本発明においては、弁体移動機構は、開閉弁操作部の弁制御部材との間に作用する磁力によって開閉弁操作部の摺動方向に対して交差する方向に主弁体を移動させて、開閉弁を開閉させる。このため、弁制御部材を移動させるためのストロークを、主弁体の移動方向に確保しておく必要がなく、主弁体の移動方向において水栓装置を小型化させることができる。
このように構成された本発明においては、開閉弁操作部保持手段が、開閉弁操作部を止水位置に保持するので、止水位置と吐水位置との間の開閉弁操作部の偶発的な移動を抑制することができ、使用者の意図しない不意の吐水を防止することができる。
このように構成された本発明においては、摺動抵抗手段が、吐水位置と止水位置との間における開閉弁操作部の摺動に抵抗を与えるので、使用者による吐水操作、止水操作にクリック感が与えられ、使用者は自己の操作を手指の感触で認識することができる。
このように構成された本発明においては、水栓本体が開閉弁を複数備えているので、単一の水栓本体から様々な吐水態様を選択自在にすることができる。
さらに、複数の開閉弁が、単一の弁制御部材により開閉されるので、複数の開閉弁に対して弁制御部材を兼用にすることができ、水栓装置を簡便な構造にすることができる。
このように構成された本発明においては、開閉弁操作部の弁制御部材が、開閉弁操作部に埋設されているので、磁性体である弁制御部材が水と接触することを抑制するため、弁制御部材の腐食を抑制することができる。
このように構成された本発明においては、開閉弁操作部の弁制御部材が、開閉弁操作部と一体成形されているので、開閉弁操作部の弁制御部材が開閉弁操作部から脱落することを抑制できる。
このように構成された本発明においては、開閉弁が、ダイヤフラム式の開閉弁であるので、精度よく開閉弁の開閉を行うことができる。
このように構成された本発明においては、弁制御部材又は弁体移動部材は、これらの何れか一方又は両方が所定温度以上になると、これらの間に作用する磁力が低下し、かつ、弁体移動機構が、開閉弁を開弁させることができなくなるように構成されている。このため、弁制御部材又は弁体移動部材が加熱されて所定温度以上になると、開閉弁が閉弁され、所定温度以上の湯の吐出を防止することができる。これにより、高温の湯の吐出を防止するハイカット弁等の機構を別に設ける必要がなくなり、水栓装置を小型化させることができる。
このように構成された本発明においては、開閉弁操作部が吐水位置に移動された状態においては、弁制御部材の端部が弁体移動部材の端部と接近するので、弁制御部材の磁力が最も強い端部で弁体移動部材を吸着することができ、磁力の弱い弁制御部材でも弁体移動機構を作動させることができる。
このように構成された本発明においては、流量調整弁の弁体の回動軸が、流調弁操作部の回動軸に対して偏心しているので、流量調整弁の弁体が回動する軸線の径方向に水栓装置を小型化させることができる。
このように構成された本発明においては、弁体移動機構はパイロット弁体を移動させるので、弁体移動部材と弁制御部材との間に作用する磁力が弱い場合であってもパイロット弁体を移動させることができ、弁体移動部材又は弁制御部材を小型化することが可能になる。
本実施形態の水栓装置1は、開閉操作部10を左右方向に操作することにより、止水状態と、カラン6からの吐水と、シャワーヘッド8からの吐水を切り替えることができる。また、水栓装置1は、温調ハンドル12を回動操作することにより吐水温度を調整することができると共に、流調ハンドル14を回動操作することにより吐水流量を調整することができる。
図2は、本発明の第1実施形態による水栓装置の正面断面図である。図3は水栓装置の分解斜視図であり、図4は水栓装置に内蔵されている水栓本体の分解斜視図である。図5は本発明の第1実施形態による水栓装置に内蔵されている開閉弁の分解斜視図である。図6は、水栓装置に内蔵されている開閉弁の部分を拡大して示す断面図である。
前面カバー18は、概ね平面である上面部と、この上面部の手前側の端部から後方の下方側に延びる正面部とを備えている。この正面部の底部には、外郭部材22のカラン接続口22e(図4)を収めるように凹部が形成されている。
図4に示すように、水栓本体16は、外郭を構成する概ね円筒状の外郭部材22と、この外郭部材22の端部開口から挿入され、外郭部材22の内部に配置されている概ね円筒状の内部ケーシング24と、この内部ケーシング24の内側に配置されている概ね円柱状の温調ユニット26と、この温調ユニット26と隣接して内部ケーシング24の内部に配置されている概ね円柱状の開閉弁ユニット28と、を備えている。さらに、内部ケーシング24の外側には、弁体移動部材である2つのプランジャ30、31と、これらのプランジャを付勢するプランジャ付勢ばね32、33と、プランジャを夫々取り囲むように配置された2つのOリング34a、34bが配置されている。これらプランジャ30及びプランジャ付勢ばね32は、開閉弁ユニット28に内蔵されたシャワー吐水用のパイロット弁体を操作するための弁体移動機構を構成し、プランジャ31及びプランジャ付勢ばね33は、カラン吐水用のパイロット弁体を操作するための弁体移動機構を構成する。
また、湯供給口22cには湯供給管2が、水供給口22dには水供給管4が、カラン接続口22eにはカラン6が、シャワー接続口22fにはシャワーホース8aが夫々接続されている。
また、図2に示すように、温調ユニット26は、本体を構成する円筒状の第一本体部材42aと、この第一本体部材42aと概ね同じ外径を有する円筒状の第二本体部材42bと、を有し、これら第一、第二本体部材で構成された本体の内部に摺動可能に配置された円筒状の温調主弁体44を有する。
さらに、第一本体部材42aの左側端部には概ね円柱状の送りねじ46が回動可能に配置されており、この送りねじ46の先端部が第一本体部材42a端面の中心から突出している。この送りねじ46の突出部には、温調ハンドル12が取り付けられている。さらに、第一本体部材42aの内部には、送りねじ46と螺合する概ね円柱状の摺動部材48が配置されており、温調ハンドル12を操作することにより、送りねじ46が回動され、これに螺合された摺動部材48が軸線方向に摺動させるようになっている。
開閉弁ユニット28は、図4に示すように概ね円柱状であり、図5に示すように、2つのパイロット弁式の開閉弁54a、54b、及び流量調整用の弁体56を内蔵している。
図5に示すように、開閉弁ユニット28は、外観を形成する概ね円柱形であるケーシング58と、このケーシング58に取り付けられた概ね円盤状の2つの主弁体60、61と、これらの主弁体60、61の上に夫々取り付けられた主弁体抑え62、63と、主弁体抑え固定板64、65と、主弁体抑え62、63及び主弁体抑え固定板64、65をケーシング58に固定する8本の固定ねじ66とを備えている。さらに、主弁体抑え62、63と主弁体抑え固定板64、65の間には、パイロット弁体68、69と、これらのパイロット弁体68、69を夫々開弁方向に付勢する付勢ばね70、71が夫々配置されている。ここで、主弁体60、主弁体抑え62、ケーシング58に設けられた弁座72(図6)、パイロット弁体68、及び付勢ばね70は、開閉弁54aを構成する。同様に、主弁体61、主弁体抑え63、ケーシング58に設けられた弁座73(図6)、パイロット弁体69、及び付勢ばね71は、開閉弁54bを構成する。
流量調整用の弁体56は丸棒状の部材であり、開閉弁54a、54bに夫々対応する位置に、両側から切欠56a、56bが設けられており、これらの部分が扁平にされている。また、弁体56の、図5における右側の端部には、操作ギア56cが形成されている。この操作ギア56cは、流調ノブ36(図4)の端部に設けられたギア部36aと係合されており、流調ハンドル14(図1)を操作して流調ノブ36を回動させると、弁体56がボア58aの中で回動されるようになっている。このように、流調ノブ36の回転軸線に対して、弁体56の回転軸線は偏心している。
主弁体60は、概ね円盤状に構成され、その中央の円形の本体部と、この本体部の周囲に設けられた可撓性部から構成されている。主弁体60は、その可撓性部がケーシング58と主弁体抑え62の間に挟持されることにより、弁座72に対して着座/離座可能に支持される。
主弁体抑え62は、概ね正方形状の基部62aと、この基部62aから上方に半球状に膨出した主弁体収納部62bとを備え、この主弁体収納部の頂部には凹部62cが形成されている。
一方、主弁体抑え62の凹部62cには、概ね円柱状のパイロット弁体68および付勢ばね70が収容されており、これらは主弁体抑え62と主弁体抑え固定板64の間に保持されている。さらに、凹部62cの底面中央には、パイロット弁体68によって開閉される円形の圧力開放孔62d(図6)が形成されている。パイロット弁体68は、圧力開放孔62dから離間するように、付勢ばね70によって主弁体抑え固定板64に向けて付勢されている。また、主弁体収納部62bの内側壁面と、主弁体60の上面との間の空間は、主弁体60を弁座72に着座させる圧力室74(図6)として機能する。一方、主弁体60には、開閉弁54aの上流側と圧力室74内とを連通させる小孔60a(図6)が形成されており、開閉弁54aの上流側の空間72aの湯水混合水はこの小孔60aを介して圧力室74内に流入する。ここで、圧力開放孔62dがパイロット弁体68によって閉弁されている状態では、小孔60aを通って流入した湯水混合水が圧力室74内に充満し、圧力室74内の圧力が上昇する。圧力室74内の圧力が上昇すると、この圧力により、主弁体60は弁座72に向けて押圧され、開閉弁54aが閉弁される。このように、開閉弁54aはダイヤフラム式の開閉弁として機能する。
本実施形態においては、弁体移動機構は、外郭部材22と内部ケーシング24との間に配置されたプランジャ30、31、及びプランジャ付勢ばね32、33(図4)によって構成されている。なお、以下では、パイロット弁体68を移動させるための、プランジャ30及びプランジャ付勢ばね32によって構成された弁体移動機構について説明するが、パイロット弁体69を移動させるための、プランジャ31及びプランジャ付勢ばね33によって構成された弁体移動機構も同様に構成されている。
このとき、湯供給口22c(図2)から水栓本体16内に流入する湯HWは、内部ケーシング24の内側に入り、温調ユニット26内に流入する。一方、水供給口22d(図2)から水栓本体16内に流入する水CWは、内部ケーシング24と外郭部材22との間に形成された流路を通って、温調ユニット26に流入する。
なお、水CWが内部ケーシング24の外周を通ることにより、内部ケーシング24の外側の温度が高くならず、万が一使用者が水栓本体16に触れたとしても安全な構造となっている。
開閉弁ユニット28に供給された湯水混合水MWは、開閉弁ユニット28のケーシング58の側面に形成された流入口58b(図2)を介して開閉弁ユニット28内に流入する。流入口58bから流入した湯水混合水MWは、ケーシング58内に設けられた流路(図示せず)を通って、弁座72、73の外側の空間72a、73a(図6)に夫々流入する。空間72aに流入した湯水混合水MWは、主弁体60に設けられた小孔60aを通って圧力室74に流入する。同様に、空間73aに流入した湯水混合水MWは、主弁体61に設けられた小孔61aを通って圧力室75に流入する。ここで、開閉操作部10が止水位置に保持された状態においては、プランジャ付勢ばね32、33の付勢力によりプランジャ30、31がパイロット弁体68、69を夫々押下し、圧力開放孔62d、63dが夫々閉弁されている。
したがって開閉弁54a、54bとも閉弁され、各開閉弁よりも下流側に湯水混合水MWが流れなくなる。
図6に示すように、カラン6から吐水する場合は、開閉操作部10を止水位置から右に、開閉操作部10に連結されたマグネット10bの端部がプランジャ31の端部と最接近する位置(吐水位置)まで動かす。
このとき、保持用マグネット76とプランジャ31の間に、摺動抵抗用マグネット80が設けられていることにより、開閉操作部10の移動方向と逆方向の力が発生し、クリック感が生み出される。
なお、吐水位置から止水位置に移動させる際も同様にクリック感が与えられる。
これにより、図6に示すように、圧力室75内に充満していた湯水混合水MWが圧力開放孔63dから排出されるため、主弁体61が弁座73から離座し、主弁体61と弁座73の間の隙間から弁口に湯水混合水MWが流出する。
流出した湯水混合水MWは、流量調整用の弁体56により流量調整された後、内部ケーシング24から流出し、カラン6から吐水される。
すなわち、本発明の第1実施形態において、開閉操作部10のマグネット10bとの間に作用する磁力によって弁体移動機構を構成するプランジャ31、プランジャ付勢ばね33、パイロット弁体69を開閉操作部10の摺動方向に対して交差する方向に移動させて、開閉弁54bを開閉させている。
マグネット10bとプランジャとの間に作用する磁力が低下すると、プランジャ30、31をプランジャ付勢ばね32、33の付勢力に抗して引き上げることができなくなり、開閉弁54a、54bを開弁させることができなくなる。
これにより、水栓本体16内に高温の湯が流入した場合には、各プランジャを引き上げることができなくなり、各開閉弁を開弁させることができなくなるので、カラン6やシャワーヘッド8からの高温の湯の吐出を防止することができる。
図2に示すように、開閉操作部10を止水位置から左に動かすことにより、開閉操作部10に連結されたマグネット10bの端部がプランジャ30の端部と最接近する位置(吐水位置)まで移動する。このとき、保持用マグネット76とプランジャ30の間に配置された摺動抵抗用マグネット78により、開閉操作部10の操作にクリック感が生み出される。吐水位置においては、開閉操作部10のマグネット10bとプランジャ30との間に作用する磁力によりプランジャ30がマグネット10b側に引き寄せられる。
これにより、圧力室74内に充満していた湯水混合水MWが圧力開放孔62dから排出されるため、主弁体60が弁座72から離座し、主弁体60と弁座72の間の隙間から弁口に湯水混合水MWが流出する。流出した湯水混合水MWは、流量調整用の弁体56により流量調整された後、内部ケーシング24から流出し、シャワーヘッド8から吐水される。
さらに、複数の開閉弁54a、54bが、単一のマグネット10bにより開閉されるので、複数の開閉弁54a、54bに対してマグネット10bを兼用にすることができ、水栓装置1を簡便な構造にすることができる。
本実施形態においては、本発明を水栓装置であるシャワーヘッドに適用している。図7は、本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドの斜視図である。図8は本実施形態によるシャワーヘッドの全断面図であり、図9はシャワーヘッドに内蔵されている開閉弁の部分を拡大して示す断面図である。
開閉操作部106は、シャワーヘッド本体102の散水板104に隣接して設けられた概ね平板状の部材であり、シャワーヘッド本体102上で摺動可能に取り付けられている。また、開閉操作部106の背面側には、弁制御部材であるマグネット106aが埋め込まれている。本実施形態において、開閉操作部106及びマグネット106aは、開閉弁操作部として機能する。なお、マグネット106aは所定温度(例えば55度)以上になると磁性が低下するような材質で形成されている。
第1通水路形成部材108は、シャワーヘッド本体102内に、その基端から延びるように配置された管状の部材である。第1通水路形成部材108の基端はシャワーホース(図示せず)に接続され、先端は開閉弁110の上流側に接続されている。
第2通水路形成部材112は管状の部材であり、その基端部は開閉弁110の下流側に接続されている。また、第2通水路形成部材112の先端部は、散水板104の背面側に連通されており、第2通水路形成部材112を通過した湯が、散水板104に設けられた多数のノズル104aから散水されるようになっている。
ケーシング114の内部には、第1通水路形成部材108と連通される流入部114aと、この流入部114aの下流側に設けられた円環状の弁座114bと、この弁座114bによって形成される弁口の下流側に設けられた流出部114cが形成されている。
まず止水状態では、図8に示すように、開閉操作部106の弁制御部材であるマグネット106aがパイロット弁体118のパイロット弁体本体118aから離間した位置(止水位置)に配置されている。この状態においては、コイルばね120の付勢力によりパイロット弁体118が、主弁体116の圧力開放孔116aを閉塞する。これにより、ケーシング114の流入部114aから主弁体116の小孔116bを通って圧力室124に流入した湯水混合水MWが圧力室124内に充満し、この水圧により主弁体116が弁座114bに着座される。したがって、開閉弁110が閉弁され、開閉弁110よりも下流側に湯水混合水MWが流れなくなる。
吐水位置においては、開閉操作部106の弁制御部材であるマグネット106aとパイロット弁体本体118aとの間に作用する磁力によりパイロット弁体118がマグネット106a側に引き寄せられる。これにより、パイロット弁体118が圧力開放孔116aから離座して、圧力開放孔116aが開弁され、圧力室124内に充満していた湯水混合水MWが圧力開放孔116aから排出されるため、主弁体116が弁座114bから離間し、主弁体116と弁座114bの間に流路ができ、この流路から流出部114cに湯水混合水MWが流出する。開閉弁110を通過した湯水混合水MWは、第2通水路形成部材112を通り、散水板104の各ノズル104aから吐水される。
パイロット弁体本体118aに作用する磁力が低下すると、開閉操作部106が吐水位置(図9)に移動された状態であっても、マグネット106aはパイロット弁体118を引き上げることができなくなる。
これにより、シャワーヘッド100に高温の湯が供給された場合には、主弁体116の圧力開放孔116aを開弁することができず、開閉弁110を開弁させることができなくなるので、高温の湯の吐出を防止することができる。
本実施形態においては、本発明を水栓装置であるプルアウト式水洗の吐水ヘッドに適用している。図10は、本発明の第3実施形態による吐水ヘッドの斜視図である。図11は本実施形態による吐水ヘッドの全断面図であり、図12は吐水ヘッドに内蔵されている開閉弁の部分を拡大して示す断面図である。
接続部材208は、吐水ヘッド本体202の基端から吐水ヘッド本体202内に延びるように取り付けられ、吐水ヘッド本体202にホース208aを接続する管状の部材である。また、接続部材208の先端は開閉弁210の上流側に接続されている。
吐水部204は、吐水ヘッド本体202の先端から突出するように取り付けられた管状の部材であり、その基端部は開閉弁210の下流側に接続されている。この吐水部204を通過した水は、整流され、吐水されるようになっている。
パイロット弁体218は弾性材料製の概ね円柱状の弁体であり、圧力開放孔216aに向けて吸着部材219の中心に取り付けられている。また、パイロット弁体218は、主弁体216の圧力開放孔216aと対向して配置され、吸着部材219を付勢するコイルばね220の付勢力により圧力開放孔216aを閉弁可能に配置されている。
まず止水状態では、図11に示すように、開閉操作部206の弁制御部材であるマグネット206aが、パイロット弁体218が取り付けられた吸着部材219から離間した位置(止水位置)に配置されている。この状態においては、コイルばね220の付勢力によりパイロット弁体218が、主弁体216の圧力開放孔216aを閉塞する。これにより、ケーシング214の流入部214aから主弁体216の小孔216bを通って圧力室224に流入した湯水混合水MWが圧力室224内に充満し、この水圧により主弁体216が弁座214bに着座される。したがって、開閉弁210が閉弁され、開閉弁210よりも下流側に湯水混合水MWが流れなくなる。
吐水位置においては、開閉操作部206の弁制御部材であるマグネット206aと吸着部材219との間に作用する磁力によりパイロット弁体218がマグネット206a側に引き寄せられる。これにより、パイロット弁体218が圧力開放孔216aから離座して、圧力開放孔216aが開弁され、圧力室224内に充満していた湯水混合水MWが圧力開放孔216aから排出されるため、主弁体216が弁座214bから離間し、主弁体216と弁座214bの間に流路ができ、この流路から流出部214cに湯水混合水MWが流出する。開閉弁210を通過した湯水混合水MWは、吐水部204から吐水される。
2 湯供給管
4 水供給管
6 カラン
8 シャワーヘッド
8a シャワーホース
10 開閉操作部
10a 連結部材
10b マグネット(弁制御部材)
12 温調ハンドル
14 流調ハンドル
16 水栓本体
18 前面カバー
20 背面カバー
22 外郭部材
22a 左開口
22b 右開口
22c 湯供給口
22d 水供給口
22e カラン接続口
22f シャワー接続口
24 内部ケーシング
24a 左開口
24b 右開口
26 温調ユニット
26a 流出口
28 開閉弁ユニット
30、31 プランジャ(弁体移動部材)
32、33 プランジャ付勢ばね
34a、34b Oリング
36 流調ノブ
40a、40b 押えリング
42a 第一本体部材
42b 第二本体部材
42c 湯側シート面
42d 水側シート面
44 温調主弁体
46 送りねじ
48 摺動部材
50 バイアスばね
52 感温ばね
54a、54b 開閉弁
56 弁体
56a、56b 切欠
56c 操作ギア
58 ケーシング
58a ボア
58b 流入口
58c、58d 平面部
60、61 主弁体
60a、61a 小孔
62、63 主弁体抑え
62a、63a 基部
62b、63b 主弁体収納部
62c、63c 凹部
62d、63d 圧力開放孔
64、65 主弁体抑え固定板
64a、65a 基部
64b、65b 膨出部
66 固定ねじ
68、69 パイロット弁体
70、71 付勢ばね
72、73 弁座
74、75 圧力室
76 保持用マグネット(開閉弁操作部保持手段)
78、80 摺動抵抗用マグネット(摺動抵抗手段)
100 シャワーヘッド
102 シャワーヘッド本体
104 散水板
104a ノズル
106 開閉操作部
106a マグネット(弁制御部材)
108 第1通水路形成部材
110 開閉弁
112 第2通水路形成部材
114 ケーシング
114a 流入部
114b 弁座
114c 流出部
116 主弁体
116a 圧力開放孔
116b 小孔
118 パイロット弁体
118a パイロット弁体本体部(弁体移動部材)
120 コイルばね
122 圧力室形成部材
122a パイロット弁摺動凹部
124 圧力室
200 吐水ヘッド
202 吐水ヘッド本体
204 吐水部
206 開閉操作部
206a マグネット
208 接続部材
208a ホース
210 開閉弁
214 ケーシング
214a 流入部
214b 弁座
214c 流出部
216 主弁体
216a 圧力開放孔
218 パイロット弁体
219 吸着部材(弁体移動部材)
220 コイルばね
222 圧力室形成部材
222a 弁摺動凹部
224 圧力室
Claims (11)
- 磁力により止水状態と吐水状態とを切り替える水栓装置であって、
主弁体、及びこの主弁体が着座する弁座を有する開閉弁と、
弁体移動部材を有し、上記主弁体を移動させる弁体移動機構と、
上記開閉弁および上記弁体移動機構を収容している水栓本体と、
この水栓本体の外部に配置されると共に、上記弁体移動部材との間で磁力が作用する弁制御部材を有する開閉弁操作部と、を備え、
この開閉弁操作部が、止水位置と吐水位置との間で直線上を摺動自在であり、
上記開閉弁操作部が上記止水位置と上記吐水位置との間で移動された際に、上記弁制御部材と上記弁体移動部材との間に作用する磁力に基づいて、上記弁制御部材と上記弁体移動部材との間の距離が変化して、上記弁体移動機構は上記主弁体を上記開閉弁操作部の摺動方向に対して交差する方向に移動させて、上記開閉弁を開閉させることを特徴とする水栓装置。 - さらに、開閉弁操作部保持手段を備え、この開閉弁操作部保持手段が、上記開閉弁操作部を上記止水位置に保持する請求項1に記載の水栓装置。
- さらに、摺動抵抗手段を備え、この摺動抵抗手段が、上記吐水位置と上記止水位置との間における上記開閉弁操作部の摺動に抵抗を与える請求項1または請求項2に記載の水栓装置。
- 上記水栓本体が、上記開閉弁および上記弁体移動機構を複数収容しており、上記複数の開閉弁が、上記開閉弁操作部の単一の弁制御部材により開閉される請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の水栓装置。
- 上記弁制御部材が、上記開閉弁操作部に埋設されている請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の水栓装置。
- 上記弁制御部材が、上記開閉弁操作部と一体成形されている請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の水栓装置。
- 上記開閉弁が、ダイヤフラム式の開閉弁である請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の水栓装置。
- 上記弁体移動機構は、上記弁制御部材が上記弁体移動部材を吸着したとき上記主弁体を開弁させるように構成され、上記弁制御部材又は上記弁体移動部材は、所定温度以上になると、これらの間に作用する作用する磁力が低下し、かつ、上記弁体移動機構が上記開閉弁を開弁させることができなくなるように構成されている請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の水栓装置。
- 上記弁制御部材は永久磁石により構成され、上記開閉弁操作部が上記吐水位置に移動された状態においては、上記弁制御部材の端部が上記弁体移動部材の端部と接近することにより、上記弁体移動部材を吸着する請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の水栓装置。
- さらに、上記開閉弁の下流側に配置され、円筒形の弁体の回動により流量を調節する流量調整弁と、この流量調整弁に接続され回動動作によって上記弁体を回動させる流調弁操作部とを備え、上記流量調整弁の弁体の回動軸が、上記流調弁操作部の回動軸に対して偏心している請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の水栓装置。
- 上記開閉弁は、さらに、圧力開放孔を有すると共にこの圧力開放孔が閉鎖されると内部の圧力が上昇して上記主弁体を上記弁座に着座させる圧力室と、上記圧力開放孔を開閉するパイロット弁体と、を有し、上記弁体移動機構は、上記弁体移動部材と上記弁制御部材との間に作用する磁力に基づいて上記パイロット弁体を移動させ、上記主弁体を開閉させる請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の水栓装置。
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