JP6580313B2 - ジオポリマー用添加剤及びジオポリマー硬化体 - Google Patents
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Description
日本国内産業において、製鉄工場、石炭火力発電所および都市ごみ焼却処分場からは、日々大量に廃棄物が排出されている。それぞれ高炉スラグ、フライアッシュ(以下、FAとも称する)および都市ごみ焼却灰と呼ばれるものであり、これら廃棄物の一部はリサイクルされているが、セメントの原料としての利用が圧倒的に多く、それ故セメント分野以外の大量有効活用は喫緊の課題である。また、日本国内を見渡してみると、これら廃棄物の最終処分場を確保することは、極めて厳しい状況にある。
GPを構成する活性フィラーは、GPの硬化に必要な陽イオンの供給源となるため、構成元素としてSiとAlを多く含むものであることが望ましく、天然物であればメタカオリンなどが使用される。また、活性フィラーとしてフライアッシュ(以下、FAとも称する)や高炉スラグ微粉末(以下、BFSとも称する)、都市ごみ焼却灰溶融スラグ微粉末、下水汚泥溶融スラグ微粉末といった産業副産物も使用することができる。このためGPは、廃棄物の有効活用の観点からも、重要な技術と位置づけられる。
ルタルの3ヶ月での圧縮強度は15MPaにとどまる(非特許文献3)点が報告されている。一方、BFSを活性フィラーとしたGPは、強度発現性に非常に優れ、20℃の常温養生でも28日での圧縮強度が100MPa以上となるが、常温下の凝結時間は10〜40分ほどで極めて短く、その作業性は悪い。このため、GPの強度発現性や緻密性を高める目的で、BFSとFAを混合使用する検討例がいくつか報告されている(例えば、非特許文献3及び非特許文献4)。
その他、ジオポリマー質複合体超高性能コンクリート配合物における流動化剤の使用(特許文献3)や、ジオポリマー反応を利用した硬化型耐火性パテ組成物中に、平均粒径が10〜300nmの合成ゴムラテックスを配合する例(特許文献4)などの提案もなされている。
さらに、ショ糖またはクエン酸を添加したフライアッシュベースのジオポリマーモルタルの凝結時間と圧縮強度の変化についての実験的考察が報告されている(非特許文献5)。また、アルカリシリカ溶液に用いる金属水酸化物として水酸化カリウムを使用し、水酸化カリウムの濃度とアルカリシリカ溶液のSiO2/K2Oのモル比等を調整することで、BFSを用いたGPの凝結時間を延長できることが指摘されている(非特許文献6)。
例えば、非特許文献3及び非特許文献4に示すようにBFSとFAを混合使用する場合、BFSの混合比率によってGPの凝結時間は変化し、特にBFSの比率を高めた場合に凝結時間は短くなることが報告されている。この結果は、活性フィラー中のCaO含有量がGPの凝結時間と硬化後の強度の両方に大きな影響を与えることを示唆しており、特にBFSなどの高CaO含有の活性フィラーに対して作業性と強度発現性を両立させる技術への要求は高いものの、有効といえる提案はなされていない。
これまでにも凝結時間(作業性)と強度発現性を同時に調整する技術の一例として、前述の特許文献2は、混和材の添加による凝結時間の調整方法が提案されているものの、どのような活性フィラーに対してどのような混和材が凝結時間の遅延に有効であるのか、具体的なデータが示されておらず、これらの関連性が明らかでない。
また、非特許文献5にあっては、凝結始発時間が調整できる点は報告されているものの、FA単独使用のジオポリマーに対し、ショ糖を使用した場合に凝結時間は僅かしか延長しない。非特許文献6では、GPに使用するアルカリ溶液の組成は15モルの水酸化カリウムに限定され、またSiO2/K2Oのモル比を0.9以下に調整しなければならないため、水酸化カリウムの使用量は多くなり、材料コストが嵩むほか、材料設計は複雑になり、凝結時間以外の性能をコントロールすることが難しくなるなどの様々な問題を抱えている。
このように、ジオポリマーにおいて、実用的な作業性を確保するのは勿論、実使用に要求される強度を有させるために、凝結時間と強度の両方を同時に調整できる技術の開発が強く望まれている。
こうした種々の課題を踏まえ、本発明は、高炉スラグ微粉末や都市ごみ焼却灰溶融スラグ微粉末、流動床石炭灰などのCaO含有量が高い活性フィラーを含むジオポリマーの凝結時間を調整でき、硬化前の流動性と硬化体の強度発現性を大きく損なうことなく、さらに外観に優れる硬化体を得られるジオポリマー用添加剤の提供を課題とするものである。
本発明のジオポリマー用添加剤において、前記脂肪族オキシカルボン酸の塩を含む組成物が、酒石酸塩を含むものであることが好ましい。
また本発明の上記ジオポリマー用添加剤は、CaO含有量が10〜60質量%である少なくとも一種のアルミノシリケート源(例えば高炉スラグ、都市ごみ焼却灰スラグ、下水汚泥焼却灰スラグおよび流動床石炭灰のうち少なくとも一種)、並びに、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属ケイ酸塩からなる群から選択される少なくとも一種のアルカリ源を含む混合物より形成されるジオポリマーに適用されることが好ましい。
前述したように、ジオポリマーにおいて凝結時間の調整と硬化体の強度発現性を両立させるべくこれまで提案された技術において、種々の課題が残されている。例えば特許文献2に示す混和材による凝結時間の調整方法では、その調整結果を示す模式図によると、アルカリ活性剤としてNa系アルカリ溶液を用いたGPにおいて、キレート剤及び不活性フィラーに該当する炭酸カルシウム(CaCO3)で構成される混和材の混合率(活性フィラーを置換する比率)の増加によってGPの凝結時間は急激に短縮する。そして30%置換の場合には凝結時間が15分に短縮されてしまい、混和材の添加による凝結の遅延効果があるとは言い難いものとなっている。また本発明者は、特許文献2に提案されている第三の混和材のうち、グルコン酸ナトリウム等のオキシカルボン酸塩類をGPに利用した実験を行い、一部の混和材は遅延効果がみられず、遅延効果があっても硬化体の強度発現性または外観を損なう問題を発見した。
本発明は、特定の水酸基価と酸価を有する1種以上の脂肪族オキシカルボン酸の塩を含む組成物であり、且つ、該脂肪族オキシカルボン酸の水酸基価/酸価を特定の数値範囲とするという構成を採用することにより、凝結時間の調整と硬化体の強度発現性の両立のみならず、硬化体の外観を良好なものとなることを見出しなされたものである。
以下、本発明について詳述する。
なお、脂肪族オキシカルボン酸を2種以上使用する場合、上記水酸基価と酸価の比は、使用する複数の脂肪族オキシカルボン酸の質量荷重平均した水酸基価/同質量荷重平均した酸価として算出される。また、複数種を組み合わせて使用した場合に質量荷重平均した水酸基価/酸価の値が上記数値範囲内(0.40以上5.00未満)にあるものであれば、脂肪族オキシカルボン酸1種のみでは上記水酸基価と酸価の比が上記数値範囲を外れるものであっても使用することができる。
また二種以上を組み合わせて使用する場合には、少なくとも一方を酒石酸又はグルコン酸とすることにより、硬化体の外観における白華の発生を抑制でき、好ましい表面外観を得られるために好ましい。中でも好ましい組み合わせとしては、例えば酒石酸とリンゴ酸、酒石酸とグルコン酸、クエン酸とグルコン酸等が挙げられる。これらの二種以上の組み合わせの中でも、一方を酒石酸とすることが最も好ましい形態として挙げられる。
本発明の上記添加剤を適用するジオポリマーは、前述したように、活性フィラー等のアルミノシリケート源とアルカリシリカ溶液等のアルカリ源を含む混合物より構成される。
上記アルミノシリケート源とは、アルミノシリケート(xM2O・yAl2O3・zSiO2・nH2O、Mはアルカリ金属)を成分として含有する成分を指し、高アルカリ性溶液(アルカリシリカ溶液)との接触により、アルミニウムやケイ素等の陽イオンを溶出し、それらの供給源となる作用を有する。
アルミノシリケート源の好適な例として、1)フライアッシュ、クリンカアッシュ、流動床石炭灰、高炉スラグ微粉末、都市ごみ焼却灰溶融スラグ微粉末、赤泥、シリカフューム、籾殻灰、および下水汚泥焼却灰溶融スラグ微粉末などの産業廃棄物、2)メタカオリンなどの天然アルミノシリケート鉱物および粘土とその焼物、3)火山灰などを挙げることが出来る。
これらのうち、上記1)の産業廃棄物は、他のアルミノシリケート源と比較して、産地制限がなく、かつ産業廃棄物資源の有効利用にもつながり、特に好適である。
本発明では、上記アルミノシリケート源として、CaO含有量が10〜60質量%であるものを少なくとも一種用いることが好ましく、このようにCaO含有量の高いアルミノシリケート源としては、例えば、高炉スラグ微粉末、都市ごみ焼却灰スラグ微粉末、下水汚泥焼却灰スラグ微粉末、CaOに富む流動床石炭灰等が挙げられる。本発明においては、中でも上記CaO含有量の高いアルミノシリケート源の少なくとも一種とフライアッシュを混合使用すること、特に高炉スラグ微粉末とフライアッシュを混合使用することが好適である。
また都市ごみ焼却灰スラグは、都市ごみを焼却処理する際に生じた灰を高温で溶融・冷却して得られるものであり、高炉スラグ同様、ケイ素、アルミニウムおよびカルシウムなどの酸化物が主成分である。CaOの割合が15〜45質量%の範囲にあるものが好ましく用いられる。
流動床石炭灰は、加圧流動床石炭ボイラーから発生した灰である。炉内で脱硫する目的で石灰石微粉末を混和して石炭を燃焼させるため、後述するフライアッシュとクリンカアッシュに比べCaOを多く含有することが特徴である。流動床石炭灰は現在のコンクリート混和材用フライアッシュのJIS規格(JIS A 6201)を満足するものではないが、アルカリシリケート源として用いることが可能である。CaOの含有率は、灰の発
生場所によって異なるが、20〜55質量%である。
なお、下水汚泥焼却灰溶融スラグは、下水の処理によって発生する汚泥を濃縮・脱水した後、800℃程度で焼却した灰をさらに高温で溶融・冷却して得られるものである。脱水時に添加する凝集剤の種類によって下水汚泥焼却灰は分類され、すなわち、消石灰、塩化第二鉄を添加した石灰系焼却灰と、高分子凝集剤を添加した高分子系焼却灰に分類される。石灰系焼却灰のCaOの含有率は、脱水時の消石灰の添加率により異なるが、一般的に30〜50質量%程度である。一方、高分子系焼却灰のCaOの含有率は10質量%程度以下である。従って、本発明に使用するアルミノシリケート源としては、石灰系焼却灰によるスラグを用いることが好ましい。
またクリンカアッシュは石炭燃焼ボイラー底部で回収される溶結状の石炭灰を粉砕処理したものである。
フライアッシュ、クリンカアッシュともに、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)成分が全質量中の70〜80%を占めているため、アルカリシリケート源として有用である。
当該活性フィラー中における上記のCaO含有量の高いアルミノシリケート源の配合割合は活性フィラーの全質量に対して10質量%から100質量%であり、好ましくは30質量%以上である。
2種以上の活性フィラーを用いる場合、活性フィラー全体のうち、CaOが占める割合は、好ましくは10質量%〜60質量%である。上記のCaO含有量が高い微粉末や灰の割合を変更することによってCaOの含有量を調整することができる。
本発明において、アルカリ源とは、高アルカリ性を示す化合物の水溶液を指し、前記アルミノシリケート源と接触することにより、それらを活性化させ、アルミニウム及びケイ素等の陽イオンを溶出させる作用を有する。
アルカリ源に使用する化合物としては、1)水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ水酸化物、2)炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸アルカリ塩、3)ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなどのアルカリケイ酸塩のほか、これら1)〜3)の組み合わせを好適に用いることが出来る。
また3)アルカリケイ酸塩を用いる場合には、それ自身がジオポリマー形成に預かるケイ酸モノマー(Si(OH)4)の供給源となるため、一層好適である。
これらの観点から、アルカリ供給源の化合物の好ましい例としては、ケイ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、ケイ酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの併用を挙げることができる。また、工業実施上の経済性(コスト)を損なわない範囲で上記ナトリウム化合物の一部を対応するカリウム化合物にて置き換えることも可能である。
したがって、上記アルカリ源としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリウムの水溶液が好適に用いられ、特に好ましくはケイ酸ナトリウ
ム水溶液が用いられる。
上記ケイ酸ナトリウム水溶液は、通称“水ガラス”と呼ばれるものであり、市販品が使用できる。化学組成として、SiO2=20〜40%、Na2O=5〜20%を含むものが好ましい。
使用するアルカリ水溶液の濃度は、好ましくは20〜50質量%の範囲である。
本発明のジオポリマー組成物は、前記ジオポリマー用添加剤と、ジオポリマーを構成する前記活性フィラー等のアルミノシリケート源及びアルカリシリカ溶液等のアルカリ源、並びに骨材を含む。
ジオポリマー添加剤の添加時期は、アルミノシリケート源とアルカリ源のいずれと混合して、さらに残りのジオポリマー使用材料と混合しても、予め混合したアルミノシリケート源とアルカリ源の混合物に添加してもよいが、後者(混合物への添加)のほうが好ましい。また、添加方法として、所要の添加量を一括でして添加してもよいし、所要の添加量の一部を添加して一度練り混ぜた後、残りの添加剤を加えることもできる。
ジオポリマーの配合設計について、アルカリ溶液(アルカリ源:例えば水ガラス+水酸化ナトウリム+水)の総質量とアルミノシリケート源(活性フィラー粉体(B))の総質量の比([アルカリ溶液/B]×100(%))は、構造体や製品に必要とされる強度によって適宜設定可能であるが、作業性を考慮すると、好ましくは40〜65質量%である。
また、アルカリ溶液の構成成分の割合、例えば[水ガラス(WG)の総質量]/[水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化ナトリウム水溶液(NaOHaq)の総質量]で表される質量比は、ジオポリマー硬化体の目標凝結時間および強度によって適宜設定可能であるが、好ましくは1.0〜4.0の範囲である。この比率は、水ガラスと水酸化ナトリウム水溶液の体積比で設定することも可能である。
表1に示すオキシカルボン酸系化合物と、48質量%水酸化ナトリウム水溶液((株)カネカ製、製品名「苛性ソーダ」、35℃での比重:1.504、純分:48%、モル濃度:18.1mol/L)及びイオン交換水を用い、中和反応により表2に示すジオポリマー用添加剤(ナトリウム塩の30%水溶液)を調製した。オキシカルボン酸(酸)と水酸化ナトリウム(アルカリ)のモル比率は1:1であった。次いで、ジオポリマー用添加剤水溶液を加熱濃縮・再結晶し分別することで、固形のジオポリマー用添加剤(ナトリウム塩)を得た。以下のジオポリマーモルタル実施例においては、モルタル配合に必要な水量を有させるため、水溶液形態のジオポリマー用添加剤と固体形態のジオポリマー用添加剤を併用した。
48質量%水酸化ナトリウム水溶液((株)カネカ製、製品名「苛性ソーダ」、35℃での比重:1.504、純分:48%、モル濃度:18.1mol/L)100質量部に対し、イオン交換水20質量部を加えて混合し、40質量%水酸化ナトリウム水溶液(比重:1.43、モル濃度:14.3mol/L)を調製した。同様に、上記48質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部にイオン交換水60質量部を加えて混合し、30質量%水酸化ナトリウム水溶液(比重:1.33、モル濃度10.0mol/L)を調製した。
なお、上記アルカリ溶液には、ジオポリマー用添加剤は含まれない。
モルタルの練り混ぜにはハイパワーミキサー((株)丸東製作所製:CB−34)を用
いた。表3又は表10のNo.1〜No.6に示す配合において、使用した活性フィラーは、JIS II種のフライアッシュ(FA)と高炉スラグ微粉末4000(BFS)、あるいは都市ごみ焼却灰溶融スラグ微粉末であった。前記の手順で調製したアルカリ溶液とジオポリマー添加剤を、それぞれ所定の活性フィラーに対する割合で計量して、混合した後、活性フィラーに加え、低速(公転62rpm、自転141rpm)で120秒間撹拌した。
低速撹拌終了後、上記ミキサーの運転を停止し、停止してから30秒の間に、ミキサーに細骨材(S)として表3のNo.1〜No.5又は表10のNo.6に示す配合(単位量(g))にてセメント強さ試験用標準砂を加え、再度低速で30秒間撹拌し、次いで速やかに60秒間高速(公転125rpm、自転284rpm)で撹拌した。高速撹拌終了後、作製したジオポリマーモルタルをJISフローコーンに充填し、JIS A 1171に準拠し、モルタルフロー(0打)を測定した。また、フローコーンを引き上げてから、モルタルフローが200mmに到達するまでの時間をフロータイムとして測定した。
凝結時間の測定は、JIS R 5201(セメントの物理試験方法)の凝結試験に準拠して行った。上述の手順にて作製したジオポリマーモルタルを、試料容器(上端外径φ90mm、上端内径φ75±3mm、下端外径φ100mm、下端内径φ85±3mm、高さ40.0±0.5mmの円錐台形状)に充填し、凝結時間の測定に供した。始発時間は、ビガー針装置に設置した始発用標準針が底板の上面からおよそ1mmのところに止まるときとした。一方終結時間は、ビガー針装置に終結用標準針を設置し、ジオポリマーモルタルの表面に針の跡を止めるが、附属小片環による後を残さないようになったときとした。始発および終結に要した時間は、活性フィラーとアルカリ溶液の混合を開始した時刻を起点として求めた。
空気量(%)=[1−(ジオポリマーモルタル質量)/(配合から算出した空気量0%でのジオポリマーモルタル質量)]×100
圧縮強度の測定では、φ5cm、高さ10cmのプラスチック製モールドに作製したジオポリマーモルタルを充填し、ラップを用いて供試体を封緘した。その後、プログラム制御式恒温槽(PWL−3KP、エスペック(株)製)にて、20℃のみの養生と、80℃経由の養生の2パターンの養生を行った。
1)80℃経由の養生方法:
80℃経由の養生方法は、詳細には、供試体封緘後、まず20℃にて2時間養生し、その後3時間かけて80℃まで昇温し、80℃到達後同温にて24時間養生を行った。養生終了後、6時間かけて20℃まで冷却し、その後供試体を脱型した。
脱型時の材齢を1日とし、その後、材齢28日まで温度20℃、湿度60%にて気中養生を行い、材齢28日での圧縮強度をJIS A 1108の手順に従って測定した。各実施例または比較例に対し、5本の供試体の作製・測定を行い、その平均値としての圧縮強度(N/mm2)、標準偏差σ、およびCV値(標準偏差/平均値)を算出した。
また、80℃養生後の脱型時に、供試体の外観について目視にて観察し、以下の評価基準にて評価した。なお、気中養生終了後(材齢28日)の外観は、いずれの試供体においても材齢1日と比較して変化は確認されなかった。
・外観 評価基準
◎ 供試体表面に白華が全く観察されない。
○ 供試体表面に白華がわずかに観察される(およそ表面積2%未満)。
× 供試体表面に白華が目立って観察される(およそ表面積2%以上)。
2)20℃のみの養生方法:
20℃のみの養生方法は、詳細には、供試体封緘後、20℃にて1日間養生したのち供試体を脱型した。その後供試体を20℃、湿度60%にて28日間気中養生を実施した。
それぞれの材齢における供試体について、JIS A 1108の手順に従って圧縮強度を測定した。各実施例または比較例に対し、材齢7、28日で各3本の供試体の作製・測定を行い、その平均値としての圧縮強度(N/mm2)を算出した。
また、20℃のみの養生を実施した供試体における、GPモルタルの流動性、凝結時間、そして養生後の圧縮強度について評価した試験結果を表9に示す。
Claims (5)
- 水酸基価が250〜1500mgKOH/g、かつ酸価が250〜950mgKOH/gである1種以上の脂肪族オキシカルボン酸の塩又はその水溶液からなるジオポリマー用添加剤であって、
前記脂肪族オキシカルボン酸の水酸基価/酸価の質量加重平均値が0.40以上5.00未満である、ジオポリマー用添加剤。 - 前記脂肪族オキシカルボン酸の塩が、酒石酸塩を含むものである、請求項1に記載のジオポリマー用添加剤。
- CaO含有量が10〜60質量%である少なくとも一種のアルミノシリケート源、並びに、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属ケイ酸塩からなる群から選択される少なくとも一種のアルカリ源を含む混合物より形成されるジオポリマーに適用される、請求項1又は請求項2に記載のジオポリマー用添加剤。
- 請求項1又は請求項2に記載のジオポリマー用添加剤、
CaO含有量が10〜60質量%である少なくとも一種のアルミノシリケート源、
アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属ケイ酸塩からなる群から選択される少なくとも一種のアルカリ源、及び
骨材
を含む、ジオポリマー組成物。 - CaO含有量が10〜60質量%である少なくとも一種のアルミノシリケート源、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属ケイ酸塩からなる群から選択される少なくとも一種のアルカリ源、及び骨材を含む混合物に、請求項1又は請求項2に記載のジオポリマー用添加剤を適用して得られる、ジオポリマー硬化体。
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