JP6580001B2 - 赤外線カメラ装置及びこれを搭載した車両 - Google Patents
赤外線カメラ装置及びこれを搭載した車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6580001B2 JP6580001B2 JP2016125311A JP2016125311A JP6580001B2 JP 6580001 B2 JP6580001 B2 JP 6580001B2 JP 2016125311 A JP2016125311 A JP 2016125311A JP 2016125311 A JP2016125311 A JP 2016125311A JP 6580001 B2 JP6580001 B2 JP 6580001B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- infrared
- vehicle
- camera device
- infrared camera
- flying object
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
- Studio Devices (AREA)
Description
しかしながら、赤外線カメラを車両前部に取り付けた場合、走行中における雨滴及び埃等の飛来物により、赤外線カメラの例えばレンズに相当する赤外線透過部が損傷するおそれがある。赤外線透過部を保護する方法としては、例えば特許文献1に示すように飛来物付着防止手段を備える方法がある。この飛来物付着防止手段は、一端に車両の走行によって空気が流入する流入口を有し、他端にこの流入口から流入した空気を赤外線透過部の前方に吹き出す吹出口を有する。飛来物付着防止手段は、赤外線カメラ前方から赤外線透過部へ進入した飛来物が赤外線透過部に付着あるいは停滞しないように、吹出口から吹き出す空気の流れによって飛来物を吹き飛ばす。
本発明は、従来に比べてさらに赤外線透過部の保護を図ることができる赤外線カメラ装置及びこれを搭載した車両を提供することを目的とする。
即ち、本発明の一態様における赤外線カメラ装置は、車両に搭載された赤外線カメラ装置であって、カメラ部に赤外線を取り込み車両前方へ配向された赤外線透過部と、ダクト状の胴体部材を有し飛来物の上記赤外線透過部への付着を防止する付着防止部とを備え、上記付着防止部における上記胴体部材は、車両の走行によって空気が流入する流入口を一端に有し、上記赤外線透過部に隣接して位置する吹出口を他端に有し、上記流入口と上記吹出口との間に位置する狭小部を有し、及び、上記流入口から上記狭小部に向けてテーパー形状を有し、上記狭小部は、上記吹出口と同形状で上記吹出口の流路断面積以下の流路断面積を有し、かつ鉛直方向において上記流入口よりも上方に位置する、ことを特徴とする。
また以下の実施の形態では、「車両」として自動車を例に採るが、自動車に限定されず、「車両」は、例えば、いわゆる新交通システムも含んだ鉄道における車両、さらには自転車等の移動体をも含む概念である。
図1は、実施の形態1における赤外線カメラ装置101を示すと共に、この赤外線カメラ装置101を搭載した、自動車である車両1について、特に車両1における赤外線カメラ装置101の設置部分について示している。ここで、9は車両1のフロントグリルであり、車両1の前面に複数のスリットを備え設けられる。このフロントグリル9は、車両1の走行時、空気12を車両1の内部に流入させ、不図示のラジエータ等を冷やすために設けられる。本実施の形態1では、赤外線カメラ装置101は、このフロントグリル9よりも内側に設置される。
本実施の形態1では、撮像部に相当するカメラ部111には、カメラ部111のレンズを保護するレンズカバー113がカメラ部111から突出して設けられており、このレンズカバー113の車両1の正面側には、カメラ部111に赤外線を取り込む部分である赤外線窓112が車両1の前方に配向されて設けられている。この赤外線窓112が赤外線透過部110の一例に相当する。尚、赤外線カメラの種類によっては、レンズカバー113及び赤外線窓112を有さず、レンズが露出したものも存在する。このような赤外線カメラの場合には、レンズ自体が赤外線透過部に相当する。
また、赤外線窓112の位置に対応して、フロントグリル9には開口部115aが設けられており、115は開口部115aの外枠である。この外枠115は、フロントグリル9と開口部115aとを分離する枠組みであり、フロントグリル9の部材を固定する。尚、フロントグリル9の形状によっては、外枠115は必要ない場合もある。また、図1、図6及び図7において、外枠115とレンズカバー113との間の点線部分は、当該赤外線カメラ装置101の撮像範囲を表している。
このような付着防止部120を構成する胴体部材121は、車両1の走行によって空気12が流入する流入口122を一端に有し、赤外線透過部110つまり本実施の形態1では赤外線窓112に隣接して前方に位置する吹出口124を他端に有する。
ここで、鉛直方向30に直交する、車両1の車幅方向31において、図2に示すように、流入口122の幅W1は、開口部115aの幅W2に対して同じもしくはより大きいことが好ましい。
また吹出口124は、車両1の走行によって流入口122へ流入した空気12を赤外線窓112に向って吹き出す。図2に示すように、吹出口124における幅W3は、赤外線窓112の幅と略同一もしくは僅かに大きく構成している。吹出口124におけるこのような構成は、赤外線窓112に飛来物12aが付着するのを、付着防止部120が効果的に抑制、防止可能とする一要因となる。
車両1の走行中、赤外線窓112に対して、図1に示すように雨滴及び埃といった飛来物12aが車両前方から飛来する。この飛来物12aが赤外線窓112に付着したままの状態では、赤外線カメラ装置101のカメラ部111への対象物の画像入射が阻害される。よって、赤外線窓112における飛来物12aの付着を放置すると、車両1のドライバーへ良好な画像を提供することができなくなる。
尚、上述した大きさの飛来物12bが開口部115aを通って進入する場合もあるが、飛来物12bについても吹出口124から吹き出される空気12によってその進行方向が変更可能である。
このように山形形状126を有することで、幅W1≧幅W2の関係とも相俟って、流入口122から外部へ排出された飛来物12bが開口部115aから車両内側へ進入するのを防止することができる。
流入口122の流路断面積が吹出口124の流路断面積のn倍であった場合、図4に示すように、車両1が速度v0[m/s]で走行すると、吹出口124から流出する空気の風速はn倍のnv0[m/s]となる。ここで、飛来物12aに作用する抗力Fは、係数kを用いて、以下の式で計算される。
但し、k=(Cd×ρ)/(2×g)
ここで、Cdは抗力係数、ρ[kg/s3]は空気の密度で1.205、g[m/s2]は重力加速度で9.8、sは飛来物12aの面積である。抗力係数Cdはレイノルズ数Reの関数で、レイノルズ数Reは、Re=(v×ρ×L)/η で表わされる。η[kg/ms]は、空気の粘性率で18.2×10−6、L[m]は飛来物12aの大きさである。
t0=w/v0、 t1=l/v0 となる。
a=F/m、 vy=a×t0=(F×w)/(m×v0) となる。
したがって、飛来物12aが赤外線窓112に到達するまでにy軸方向に移動する距離Li[m]は、図5に示すS1とS2との面積の和になる。よって、
S1=(1/2)×vy×t0=(F×w2)/(2×m×v02)
S2=vy×t1=(F×w×l)/(m×v02)
Li=S1+S2
=((F×w2)/(2×m×v02))+((F×w×l)/(m×v02))
=(F×w×(w+2×l))/(2×m×v02)
=(k×s×n2×w×(w+2×l))/(2×m)
となる。
車両1の速度v0を10m/s(36km/h)、飛来物12aが直径L=1mm(半径r=0.5mm)の球体の石とした場合、レイノルズ数Reは、
Re=(v×ρ×L)/η
=(10×1.205×1×10−3)/(18.2×10−6)
=6.62×102
と計算され、そのときの抗力係数Cdは、約0.5となる。よって、係数kは、
k=(Cd×ρ)/(2g)
=(0.5×1.205)/(2×9.8)
=0.0307 となる。
V=(4/3)×π×r3
=(4/3)×(3.14)×(0.5×10−3)3
=5.24×10−10
m=5.24×10−10×2.6
=1.36×10−9
s=πr2
=(3.14)×(0.5×10−3)3
=7.85×10−7
k×s×w×(w+2×l)=0.0307×7.85×10−7×5×10−3×(5×10−3+2×50×10−3)
=1.26×10−11
となる。
n>√((2×m×ri)/(k×s×w×(w+2×l)))
=√((2×1.36×10−9×10×10−3)/(1.26×10−11))
=√2.15
=1.47
となる。
また、n>2.07になるように流入口122と吹出口124との流路断面積比を選択することで、直径が2mmまでの大きさの石の飛来物12aを吹き飛ばすことが可能となる。さらにnの値が大きくなるように流入口122と吹出口124の流路断面積比を選択することで、さらに大きな飛来物12aも吹き飛ばすことが可能になる。
図6は、実施の形態2における赤外線カメラ装置102を示すと共に、この赤外線カメラ装置102を搭載した、自動車である車両1について、特に車両1における赤外線カメラ装置102の設置部分について示している。ここで赤外線カメラ装置102は、実施の形態1における赤外線カメラ装置101に対して加振装置140を備えた点でのみ相違し、その他の構成部分については同じである。また、車両1について相違する構成部分はない。したがって以下では、主にこの相違部分について説明を行い、同一の構成部分についての説明は省略する。
しかしながら、飛来物12bが勢い良くテーパー形状部分121aに進入した場合、飛来物12bが狭小部123に引っ掛かり捕捉され、落下しない可能性も考えられる。そこで本実施の形態2の赤外線カメラ装置102では、テーパー形状部分121aに振動を与える加振装置140を付着防止部120の外壁に設けた。加振装置140として、既存の振動装置が使用可能である。本実施の形態2では加振装置140は、図6に示すように、狭小部123寄りに位置して、テーパー形状部分121aの側壁127に取り付けられている。
図7は、実施の形態3における赤外線カメラ装置103を示すと共に、この赤外線カメラ装置103を搭載した、自動車である車両1について、特に車両1における赤外線カメラ装置103の設置部分について示している。ここで赤外線カメラ装置103は、実施の形態1における赤外線カメラ装置101に対して導振部材142を備えた点でのみ相違し、その他の構成部分については同じである。また、車両1について相違する構成部分はない。したがって以下では、主にこの相違部分について説明を行い、同一の構成部分についての説明は省略する。
導振部材142を設けることで、エンジン23の振動を付着防止部120に導くことができ、狭小部123から飛来物12bを強制的に排除することができ、狭小部123への飛来物12bの詰まり防止という効果が得られる。また、導振部材142を含む構成では、エンジン23の稼働中は常に付着防止部120を振動させることができ、加振装置140を設けない場合でも飛来物12bの除去が可能であり、また加振装置140を設けた場合でもエンジン23の稼働中では加振装置140を作動させる必要がないことから省エネルギーにて飛来物12bの除去が可能という効果がある。
101〜103 赤外線カメラ装置、111 カメラ部、120 付着防止部、
121 胴体部材、121a テーパー形状部分、122 流入口、
123 狭小部、124 吹出口、125 底板、126 山形形状、
140 加振装置、142 導振部材。
Claims (5)
- 車両に搭載された赤外線カメラ装置であって、
カメラ部に赤外線を取り込み車両前方へ配向された赤外線透過部と、ダクト状の胴体部材を有し飛来物の上記赤外線透過部への付着を防止する付着防止部とを備え、
上記付着防止部における上記胴体部材は、
車両の走行によって空気が流入する流入口を一端に有し、上記赤外線透過部に隣接して位置する吹出口を他端に有し、上記流入口と上記吹出口との間に位置する狭小部を有し、及び、上記流入口から上記狭小部に向けてテーパー形状を有し、
上記狭小部は、上記吹出口と同形状で上記吹出口の流路断面積以下の流路断面積を有し、かつ鉛直方向において上記流入口よりも上方に位置する、
ことを特徴とする赤外線カメラ装置。 - 上記付着防止部を振動させる加振装置をさらに備えた、請求項1に記載の赤外線カメラ装置。
- 車両におけるエンジンと上記付着防止部とを接続し上記エンジンの振動を上記付着防止部へ導いている導振部材をさらに備えた、請求項1に記載の赤外線カメラ装置。
- 上記胴体部材は、上記流入口から上記狭小部までのテーパー形状を有するテーパー形状部分を有し、このテーパー形状部分における底板は、当該テーパー形状部分の内側へ凸である山形形状を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の赤外線カメラ装置。
- 赤外線カメラ装置を搭載した車両であって、
上記赤外線カメラ装置は、
赤外線をカメラ部に取り込む赤外線透過部と、ダクト状の胴体部材を有し飛来物の上記赤外線透過部への付着を防止する付着防止部とを有し、上記赤外線透過部が車両前方に配向されており、
上記付着防止部における上記胴体部材は、
車両の走行によって空気が流入する流入口を一端に有し、上記赤外線透過部に隣接して位置する吹出口を他端に有し、上記流入口と上記吹出口との間に位置する狭小部を有し、及び、上記流入口から上記狭小部に向けてテーパー形状を有し、
上記狭小部は、上記吹出口と同形状で上記吹出口の流路断面積以下の流路断面積を有し、かつ鉛直方向において上方に位置する、
ことを特徴とする車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016125311A JP6580001B2 (ja) | 2016-06-24 | 2016-06-24 | 赤外線カメラ装置及びこれを搭載した車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016125311A JP6580001B2 (ja) | 2016-06-24 | 2016-06-24 | 赤外線カメラ装置及びこれを搭載した車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017226375A JP2017226375A (ja) | 2017-12-28 |
JP6580001B2 true JP6580001B2 (ja) | 2019-09-25 |
Family
ID=60890713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016125311A Active JP6580001B2 (ja) | 2016-06-24 | 2016-06-24 | 赤外線カメラ装置及びこれを搭載した車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6580001B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111223311B (zh) * | 2018-11-26 | 2021-12-31 | 杭州海康威视数字技术股份有限公司 | 车流控制方法、装置、系统、控制设备和存储介质 |
JP7134102B2 (ja) * | 2019-01-07 | 2022-09-09 | 三菱電機エンジニアリング株式会社 | 監視カメラ装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04138943A (ja) * | 1990-09-29 | 1992-05-13 | Toshiba Corp | 車載用監視カメラ装置 |
JPH08113082A (ja) * | 1994-10-18 | 1996-05-07 | Hino Motors Ltd | 車両用ビデオカメラの汚れ防止装置 |
JP2002240628A (ja) * | 2001-02-19 | 2002-08-28 | Viewtec Japan Co Ltd | 自動車用バックアイカメラ |
-
2016
- 2016-06-24 JP JP2016125311A patent/JP6580001B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017226375A (ja) | 2017-12-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6958683B2 (en) | Multipurpose vision sensor system | |
EP3243731B1 (en) | Optical sensor disposition structure for saddle riding vehicle | |
US20210031732A1 (en) | Sensor assembly with cleaning | |
JP6580001B2 (ja) | 赤外線カメラ装置及びこれを搭載した車両 | |
CN107206939B (zh) | 车辆用侧后视镜装置 | |
US20160368444A1 (en) | Vehicle control system for passenger protection and method thereof | |
CN112629567A (zh) | 传感器冷却设备 | |
US20050137774A1 (en) | Single vision sensor object detection system | |
US20220012995A1 (en) | Active vehicle safety system for cyclists and pedestrians | |
JP2015174626A (ja) | 周辺撮像装置 | |
US20090218157A1 (en) | Radar Deployed Fender Air Bag | |
CN105984407A (zh) | 一种车后情况监视及警示装置 | |
CN111912444A (zh) | 传感器排水设备 | |
JP2020126629A (ja) | バイクライダー用スマートヘルメットを利用してバイクのブラインドスポットをモニタリングする方法及びこれを利用したブラインドスポットモニタリング装置 | |
JP6838809B2 (ja) | 車両 | |
KR20210138463A (ko) | 보행자 사고방지 방법 및 그 장치 | |
CN113375704A (zh) | 传感器排水设备 | |
US11237028B1 (en) | Sensor apparatus with cooling | |
US10761190B1 (en) | Moisture control for sensor assembly | |
US11703570B2 (en) | Sensor assembly for autonomous vehicle | |
JPWO2015104903A1 (ja) | 透過シールド装置、カメラ装置及び透過ステッカ | |
JPH08113082A (ja) | 車両用ビデオカメラの汚れ防止装置 | |
SE1550642A1 (sv) | Metod och kommersiellt fordon innefattande omdirigeringsmedel för luftflöde | |
JP2018203074A (ja) | 車両 | |
CN112277828A (zh) | 传感器气流设备 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181012 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190730 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190730 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190827 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6580001 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |