JP6577186B2 - ディスクブレーキ装置のラトル音評価方法及びラトル音評価システム - Google Patents

ディスクブレーキ装置のラトル音評価方法及びラトル音評価システム Download PDF

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Description

この発明は、自動車や二輪車等の車両を制動する為に利用するディスクブレーキ装置が、使用状態でラトル音を発生させるか否かを評価する為のラトル音評価方法及びラトル音評価システムに関する。
自動車の制動を行う為のブレーキ装置として、放熱性に優れると共に、走行時に於ける制動力の細かな調節が可能である等の理由から、フローティング型や対向ピストン型に代表されるディスクブレーキ装置が広く使用されている。このうちのフローティング型のディスクブレーキ装置は、1対のパッドを軸方向に移動可能に支持するサポートに対しキャリパを軸方向の変位を可能に支持すると共に、このキャリパのうち、ロータに関して片側のみにシリンダ及びピストンを設けた構造を有している。これに対し、対向ピストン型のディスクブレーキ装置は、1対のパッドを、車体に固定したキャリパに対し軸方向に移動可能に支持すると共に、このキャリパに互いに対向する状態で設けた複数のピストンにより、前記各パッドをロータに向け押圧する構造を有している。
図6〜7には、特許文献1に記載された、ピンスライド型と呼ばれる構造のフローティング型のディスクブレーキ装置1を示している。このディスクブレーキ装置1は、サポート2と、1対のパッド3a、3bと、キャリパ4とを備えている。
このうちのサポート2は、使用状態で、車輪(図示せず)と共に回転するロータ5のインナ側に固定される。具体的には、前記サポート2は、このサポート2の径方向内寄り部分の周方向両端部に形成した1対の取付孔6に対し、図示しないボルトを挿通する事により、ナックル等の懸架装置に固定される。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、軸方向、周方向、径方向とは、特に断らない限り、ディスクブレーキ装置を車体に固定した状態での、ロータの軸方向、周方向、径方向を言う。
前記両パッド3a、3bはそれぞれ、ライニング7a、7bとプレッシャプレート8a、8bとから構成されており、前記ロータ5の両側面に対向する状態で、前記サポート2に対し軸方向に関する変位を可能に支持されている。この為に、前記各プレッシャプレート8b(8a)の周方向両端部に形成した凸状の係止突片9を、前記サポート2の周方向両端部に形成した凹状のトルク受部10に対してそれぞれ係合させている。又、図示の構造の場合には、前記各係止突片9と前記各トルク受部10との間に、ステンレス鋼板等の弾性及び耐蝕性を有するパッドクリップ11、11を介在させている。これにより、前記各パッド3a、3bが、非制動時に、前記サポート2に対しがたつく事を抑制している。尚、図示は省略するが、1対のパッドに作用するトルクを、サポートに支持固定したピンを利用して支承する構造を採用する事もできる。
又、前記キャリパ4を、前記サポート2に対して軸方向に関する変位を可能に支持している。この為に、このキャリパ4の周方向両端部に設けた1対の案内ピン12を、前記サポート2の周方向両端部のロータパス部に設けた1対の案内孔13内に、軸方向に関して摺動可能に挿入している。又、前記両案内ピン12の基端部外周面と前記両案内孔13の開口部との間には、防塵用のブーツ14、14を設けている。又、前記キャリパ4は、前記両パッド3a、3bを跨いだ状態で、インナ側にシリンダ部15を、アウタ側に爪部16をそれぞれ備えており、このうちのシリンダ部15内には、インナ側のパッド3aを前記ロータ5のインナ側面に押圧する為のピストン17を液密に嵌装している。
上述の様な構成を有するディスクブレーキ装置1により制動を行うには、前記シリンダ部15内に圧油を送り込み、前記ピストン17により前記インナ側のパッド3aを、前記ロータ5のインナ側面に押し付ける。すると、この押し付け力の反作用により、前記キャリパ4が、インナ側に変位し、前記爪部16がアウタ側のパッド3bを、前記ロータ5のアウタ側面に押し付ける。この結果、このロータ5が前記両パッド3a、3bにより両側から強く挟持されて制動が行われる。
ところで、上述した様なディスクブレーキ装置1に関しては、近年の自動車の省燃費化の要求に応えるべく、前記各パッド3a、3bと前記サポート2との間の引き摺り抵抗を低減する事が考えられている。そして、この為に、前記各パッド3a、3bの周方向両端部に設けた係合突片9と、前記サポート2の周方向両端部に設けたトルク受部10との間のクリアランスを大きく設定する事が考えられている。一方で、ディスクブレーキ装置1には、自動車の静音性を確保すべく、走行時に発生する異音の発生を抑制する事も求められている。但し、上述した様に引き摺り抵抗を低減すべく、前記クリアランスを大きく設定した場合には、悪路等を走行した際に車輪から入力される振動に基づき、前記各パッド3a、3bが前記サポート2に対してがたつき易くなり、ラトル音を発生させ易くなる。この様に、ディスクブレーキ装置には、引き摺り抵抗の低減とラトル音の発生防止といった、相反する要求を満足する事が求められている。この為、設計開発段階等にて、ディスクブレーキ装置がラトル音を発生させるか否かを、適切に且つ迅速に評価する事に対する必要性が高まってきている。ところが、従来から行われているラトル音の評価方法は、評価対象となるディスクブレーキ装置を実際に車体に固定した状態で、凸凹状の特殊路面のテスト道路を走行させ、ラトル音が可聴されるか否かにより評価する、実車試験によるものであり、評価に必要な工数が嵩む。又、パッドクリップを変更する等の仕様を変更する度に、上記の様な路面での実車評価を行う必要があり、製品化に至る迄に多くの時間を費やしてしまうといった問題がある。更に、仕様の異なるディスクブレーキ装置同士の間での相対評価を行いにくいといった問題もある。
特開2007−10072号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、ディスクブレーキ装置が使用状態でラトル音を発生させるか否かを容易に評価する事のできる、ラトル音評価方法及びラトル音評価システムを実現するべく発明したものである。
本発明のディスクブレーキ装置のラトル音評価方法及びラトル音評価システムのうち、本発明に係るディスクブレーキ装置のラトル音評価方法は、車体とは異なる評価試験用の固定台と、付与する加振力を計測可能又は設定可能な打撃具と、測定手段とを備えるラトル音評価装置において、前記固定台に対し、パッドをパッド支持部材に対し軸方向に移動可能に支持して成るディスクブレーキ装置のうち、前記パッド支持部材を固定した状態で、前記打撃具から前記固定台に付与される加振力に基づき発生する、前記パッド支持部材と前記パッドとの衝突に基づく応答信号を、前記測定手段により測定するステップと、前記ラトル音評価装置において、前記測定手段により測定された前記応答信号と所定の閾値とを比較して、ラトル音に関する評価{ラトル音を発生させるか否か、発生させる場合には必要に応じてその大きさ(例えば大・中・小)に関する評価}を行うステップとを備えている。
尚、前記ディスクブレーキ装置が、フローティング型のディスクブレーキ装置の場合には、サポートが前記パッド支持部材に相当し、前記ディスクブレーキ装置が、対向ピストン型のディスクブレーキ装置の場合には、キャリパが前記パッド支持部材に相当する。
本発明のディスクブレーキ装置のラトル音評価方法を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記打撃具により、ロータの周方向に相当する向きの力の成分を含んだ加振力を付与する。
或いは、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記打撃具により、ロータの径方向に相当する向きの力の成分を含んだ加振力を付与する。
更には、前記打撃具により、ロータの軸方向に相当する向きの力の成分を含んだ加振力を付与する事もできる。
又、本発明を実施する場合には、実車試験にてディスクブレーキ装置に加わる振動の方向(例えば周方向及び径方向の2軸方向、又は周方向、径方向及び軸方向の3軸方向)とその大きさの割合(例えば周方向:径方向=2:1)を測定し、その振動を再現する様に、固定台に対するパッド支持部材の固定姿勢、及び、打撃具による打撃方向や打撃位置を適宜決定する事ができる。
又、本発明のディスクブレーキ装置のラトル音評価方法を実施する場合には、例えば請求項4に記載した発明の様に、前記ディスクブレーキ装置を、前記パッド支持部材であるサポート、及び、前記パッドに加え、このサポートに形成された案内孔に摺動可能に挿入された案内ピンにより、このサポートに対して軸方向に移動可能に支持されたキャリパを備えたものとする。
そして、ピンラトルを評価対象として、前記測定手段により、前記案内ピンと前記案内孔との衝突に基づく応答信号測定する。
又、本発明のディスクブレーキ装置のラトル音評価方法を実施する場合には、例えば請求項に記載した発明の様に、前記打撃具を、インパルスハンマとする。
或いは、前記打撃具を、鋼球とする事もできる。
上述の様に、前記打撃具として、インパルスハンマを使用する場合には、このインパルスハンマにより出力される加振力信号に基づき、前記固定台に付与する加振力の大きさを知る事ができる。
これに対し、前記打撃具として、鋼球を使用する場合には、例えば、鋼球をガイド筒等の内側に配置して所定高さから自由落下させたり、又は、紐に固定した鋼球を所定高さから振り子の様に落下させる方法を採用する事ができ、何れの場合にも、鋼球の重量と落下高さに基づき、前記固定台に入力する加振力の大きさを知る(予め設定する)事ができる。
又、本発明のディスクブレーキ装置のラトル音評価方法を実施する場合には、例えば請求項に記載した発明の様に、前記測定手段を加速度センサとし、前記応答信号を加速度信号とする。
或いは、例えば請求項に記載した発明の様に、前記測定手段を歪みゲージとし、前記応答信号を歪み量を表す信号とする。
或いは、例えば請求項に記載した発明の様に、前記測定手段を変位計(例えばレーザ式変位計や画像測定器等の非接触式変位計)とし、前記応答信号を変位量(振動量)を表す信号とする。
或いは、例えば請求項に記載した発明の様に、前記測定手段をマイクロフォンとし、前記応答信号を音圧レベルを表す信号とする。このマイクロフォンとしては、例えば音圧計や騒音計(例えば指向性を有するもの)を使用する事ができる。
又、前記測定手段としてマイクロフォンを使用する場合には、前記応答信号を、FFTアナライザにより周波数解析を行い、打撃に基づき発生する音に関する特定周波数帯での音圧レベルに基づいて、評価を行う事ができる。この様な構成を採用すれば、打撃具による打撃音や周囲の騒音による影響を低減乃至は排除できる。
尚、前記測定手段を、前記パッド又は前記パッド支持部材の一部(トルク受部の近傍、請求項に記載した発明の場合にはロータパス部)に直接取り付ける場合には、貼着テープ(両面テープ)や、着脱可能な接着剤、ワックス膜(蝋、蜜蝋等)、マグネット、又はねじ止め等を利用して取り付ける事ができる。
これに対し、前記測定手段を、前記パッド及び前記パッド支持部材に直接取り付ける必要がない場合には、この測定手段を、評価対象となるディスクブレーキ装置から所定距離だけ離れた位置に設置する事ができる。
又、本発明のディスクブレーキ装置のラトル音評価方法を実施する場合には、例えば請求項10に記載した発明の様に、前記パッド支持部材を、前記固定台に対し、前記車体に固定するのと同様の姿勢に固定する。
これに対し、本発明に係るディスクブレーキ装置のラトル音評価システムは、パッド支持部材と、このパッド支持部材に対し軸方向に移動可能に支持されたパッドとを備えたディスクブレーキ装置を評価対象として、ラトル音に関する評価を行うもので、固定台と、打撃具と、測定手段とを備える。
このうちの固定台は、車体とは異なる評価試験用のもので、組立状態の前記ディスクブレーキ装置のうちのパッド支持部材を、例えば前記車体に固定するのと同様の姿勢に固定する為のものである。
前記打撃具は、付与する加振力を計測可能又は設定可能な、例えばインパルスハンマや鋼球等であり、前記固定台を打撃により加振する為のものである。
前記測定手段は、例えば加速度センサや歪みゲージ、変位計、又はマイクロフォン等であり、前記固定台に付与される加振力に基づき発生する、前記パッド支持部材と前記パッドとの衝突に基づく応答信号を測定する為のものである。
本発明のラトル音評価システムは、前記測定手段により測定される前記応答信号に基づき、前記ディスクブレーキ装置のラトル音に関する評価を行う解析装置を更に備えることができる。前記解析装置は、前記測定手段による応答信号に基づき(必要に応じて打撃具による加振力信号を加えて)、前記ディスクブレーキ装置の使用状態でのラトル音に関する評価{ラトル音を発生させるか否か、発生させる場合には必要に応じてその大きさ(例えば大・中・小)に関する評価}を行うものである。
尚、具体的な評価手法としては、例えば、前記応答信号の最大値(ピーク値)が、所定の閾値以上である場合にはラトル音を発生させると評価し、所定の閾値未満の場合にはラトル音を発生させないと評価する、評価手法を採用できる。
或いは、前記打撃具により付与する加振力の値が、所定の範囲内(例えば悪路走行時に懸架装置に入力される一般的な振動の範囲)に収まっている事を条件として、前記応答信号の最大値が、所定の閾値以上である場合にはラトル音を発生させると評価し、所定の閾値未満である場合にはラトル音を発生させないと評価する、評価手法を採用する事もできる。
又、前記閾値は、種々の観点から設定する事ができるが、例えば、実車試験にてラトル音を発生させると評価されたディスクブレーキ装置と、同じくラトル音を発生させないと評価されたディスクブレーキ装置とのそれぞれを対象として、本発明の評価方法と同様に、打撃具による加振に基づき発生する応答信号を測定し、これら2種類の応答信号を比較して、前記閾値を設定する事ができる。
尚、ディスクブレーキ装置の仕様(例えばパッドやパッドクリップの形状等の相違)や、固定台の材質、形状等の相違に基づき、前記応答信号は変化する為、精度の高い安定した評価を行うには、前記閾値は個別に設定する事が好ましい。
以上の様な構成を有する本発明のディスクブレーキ装置のラトル音評価方法及びラトル音評価システムによれば、ディスクブレーキ装置がラトル音を発生させるか否かを、容易に評価する事ができる。
即ち、本発明の場合には、組立状態のディスクブレーキ装置を、懸架装置に相当する固定台に固定した状態で、この固定台に対し、打撃具による打撃により、車両走行時に車輪を介して懸架装置に入力される振動に対応した加振力を付与すると共に、測定手段により、前記打撃具による打撃に基づき生じる応答信号を測定する。この応答信号は、ラトル音の発生原因となる2つの部材間の衝突に起因して生じるもので、ラトル音と相関関係がある。この為、本発明の様に、前記応答信号を利用すれば、使用状態でディスクブレーキ装置がラトル音を発生させるか否か(発生させる場合にはその大きさ)を適切に評価する事ができる。従って、本発明によれば、従来方法の様に、ディスクブレーキ装置を実際に車体に固定しテスト道路を走行させなくても、研究室や工場内等の室内にて、精度の高い評価を容易に行う事が可能になる。又、本発明によれば、ラトル音の評価試験を簡易にしかも短時間で行える為、複数のディスクブレーキ装置を対象とした場合にも、試験に要する時間は短時間で済む。この為、製品化に至る迄の時間を短縮化できる。更に、パッドクリップのみを変更した場合や、パッドクリアランスを変更した場合の様な、仕様の異なるディスクブレーキ装置同士の間での相対評価も容易に行う事ができる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、フローティング型のディスクブレーキ装置を対象としたラトル音評価装置の模式図。 同じく固定台を取り出して示す、正面図(A)及び左側面図(B)。 同じく閾値の設定方法及び評価手法の1例を説明する為のグラフ。 本発明の実施の形態の第2例に使用する固定台を示す正面図。 同じく第3例に使用する固定台を示す正面図。 本発明の評価対象となるフローティング型のディスクブレーキ装置を示す平面図。 同じく右半部を省略して示す正面図。
[実施の形態の第1例]
本発明の実施の形態の第1例に就いて、図1〜3を参照しつつ説明する。本例では、前記図6〜7に示したフローティング型のディスクブレーキ装置1を対象に、ラトル音の評価試験を行う場合に就いて説明する。尚、図1には、ディスクブレーキ装置1を簡略化して描いている。このディスクブレーキ装置1の構成及び作用に就いては、前述した通りであるから、ここでの説明は省略し、以下、本例に使用するラトル音評価装置18、及び、このラトル音評価装置18を使用した評価方法(手順)に就いて説明する。
本例のラトル音評価装置18は、固定台19と、特許請求の範囲に記載した打撃具に相当するインパルスハンマ20と、特許請求の範囲に記載した測定手段に相当する加速度センサ(加速度ピックアップ)21と、解析装置(解析機能付データロガー)22とを備えている。又、このうちのインパルスハンマ20及び加速度センサ21は、それぞれケーブル32a、32bにより、前記解析装置22に電気的に接続されている。
前記固定台19は、ラトル音の評価試験を行う際に、前記ディスクブレーキ装置1を構成するサポート2を固定する為のもので、懸架装置を構成するナックルと同様の材料である鋳鉄や鉄系合金、又はアルミニウム合金等から造られている。前記固定台19は、図2に示した様に、作業台上に載置又は固定される矩形平板状の台座部23と、この台座部23の上面に設けられた固定部本体24とロータ相当部25とを備えている。これら固定部本体24及びロータ相当部25は、それぞれ板状に構成されており、互いに離隔した状態で平行に配置されている。特にこのうちの固定部本体24には、長手方向に離隔した状態で1対のねじ孔26、26が形成されている。これら両ねじ孔26、26のピッチは、前記サポート2に形成された1対の取付孔6のピッチと同じである。これに対し、前記ロータ相当部25は、ロータ5(図6、7参照)に相当するもので、その上端面が円筒面状に構成されている。又、前記ロータ相当部25の上端面の曲率半径は、前記ロータ5の曲率半径と等しく、このロータ相当部25の厚さ寸法は、このロータ5の厚さ寸法と等しい。
前記インパルスハンマ20は、打撃加振試験専用のハンマであり、ヘッド部分にロードセル(力センサ)が内蔵されている。又、前記インパルスハンマ20は、前述した様に、前記解析装置22に電気的に接続されている為、このインパルスハンマ20により、打撃対象物である前記固定台19を打撃した場合には、前記ロードセルにより測定された加振力信号が前記解析装置22に入力される。尚、前記インパルスハンマ20による打撃を機械を利用して行う等により、このインパルスハンマ20により付与する加振力の値が予め一定の値に定められている場合には、前記ケーブル32aは省略し、このインパルスハンマ20と前記解析装置22とを電気的に接続しない構成も採用し得る。
前記加速度センサ21は、例えば圧電型やシェア型の加速度センサであり、加速度信号を電荷又は電圧として出力するものである。又、前記加速度センサ21は、前述した様に、前記解析装置22に対し電気的に接続されている(必要に応じてアンプを介して接続されている)為、前記加速度センサ21の取付対象物(本例ではアウタ側のパッド3b)に関する加速度信号が、前記解析装置22に入力される。
前記加速度センサ21の取付位置は、評価対象とするラトル音の種類に応じて決定する。具体的には、パッド3a、3bとサポート2との間で生じるパッドラトルを評価対象とする場合には、これら両パッド3a、3bのうちの何れか一方のパッド3a(3b)を構成するプレッシャプレート8a(8b)の一部、又は、前記サポート2のうちで、前記一方のパッド3a(3b)の係止突片9と係合するトルク受部10の近傍部分の何れかに取り付ける。これに対し、前記各案内ピン12と前記各案内孔13との間で生じるピンラトルを評価対象とする場合には、前記サポート2のうちで、この案内孔13の周囲に存在する部分(ロータパス部)に取り付ける。更に、パッドラトル及びピンラトル以外を対象に評価試験を行う場合には、衝突に基づきラトル音を発生させる2つの部材のうちの何れか一方に、前記加速度センサ21を取り付ける。又、具体的な取付手段としては、貼着テープ(両面テープ)、着脱可能な接着剤、ワックス膜(例えば蝋、蜜蝋)、マグネット等を利用でき、何れの場合にも、前記加速度センサ21を取り外し可能に取り付ける。
尚、本例では、後述する様に、何れか一方のパッド3a(3b)とサポート2との間で生じるパッドラトル音を評価する事を意図して、加速度センサを1つだけ使用しているが、両方のパッド3a、3bを同時に評価する場合には、加速度センサを2つ使用する事もできる。
前記解析装置22は、前記インパルスハンマ20により打撃対象物である前記固定台19に対して付与する加振力信号、及び、前記加速度センサ21により測定される加速度信号を、それぞれ時系列で取り込む(記録する)と共に、それぞれの測定波形を表示部に表示する。又、前記解析装置22は、前記加速度センサ21による加速度信号を利用して、前記ディスクブレーキ装置1が使用状態でラトル音を発生させるか否かを評価する機能を備えている。具体的には、前記加速度信号の最大値(ピーク値)が、所定の閾値以上である場合にはラトル音を発生させると評価し、所定の閾値未満の場合にはラトル音を発生させないと評価する。そして、その評価結果を、前記表示部に表示する。
尚、前記解析装置22が採用可能な別の評価手法としては、例えば、前記加速度センサ21による加速度信号に加えて、前記インパルスハンマ20による加振力信号を利用する事が考えられる。具体的には、加振力信号(加振力)が、悪路走行時に実際に懸架装置に入力される一般的な振動の範囲(評価路面相当入力範囲、例えば1200〜1650N)に収まっている事を条件として、その際の加速度信号の最大値(ピーク値)が、所定の閾値(例えば120m/s2 )以上である場合に、使用状態でラトル音を発生させると評価し、反対に、前記加速度信号の最大値が、前記閾値未満である場合に、使用状態でラトル音を発生させないと評価する。
尚、前記閾値は、例えば、実車試験にてラトル音を発生させると評価されたディスクブレーキ装置と、同じくラトル音を発生させないと評価されたディスクブレーキ装置とのそれぞれを対象として、本例の評価方法と同様に、インパルスハンマ20による加振に基づき発生する加速度信号を測定し、これら2種類の応答信号を比較して予め設定しておいたものを利用できる。又、前記解析装置22は、前記加振力が前記範囲から外れている場合には、前記表示部に評価不能である旨を表示する事ができる。
又、前記解析装置22が採用可能な評価手法の別の具体例としては、例えば、図3に示した様に、横軸をインパルスハンマ20による加振力(入力値)とし、縦軸を加速度信号の最大値としたグラフ(マップ)を作成し、実車試験にてラトル音を発生させると評価されたディスクブレーキ装置に関する加速度信号の最大値をA点としてプロットし、同じくラトル音を発生させないと評価されたディスクブレーキ装置に関する加速度信号の最大値をB点としてプロットし、これらAB間の値(例えば中央値)を閾値(L)として設定する。そして、評価対象となるディスクブレーキ装置(図3中の仕様1、2、3)に対し、加振力の大きさを変更して打撃具により複数回打撃し、加振力と加速度信号の最大値との相関を求める(直線近似を行う)。そして、実車試験を行ったディスクブレーキ装置に打撃具により加えた加振力の大きさ(X)を基準として、評価対象となるディスクブレーキ装置の加速度信号と前記閾値とを比較する。例えば図3中、仕様1のディスクブレーキ装置は、基準となる加振力(X)での加速度信号の値が、閾値(L)よりも高くなる為、ラトル音を発生させると判定し、仕様2のディスクブレーキ装置は、基準となる加振力(X)での加速度信号の値が、閾値と一致する為、ラトル音を発生させると判定し、仕様3のディスクブレーキ装置は、基準となる加振力(X)での加速度信号の値が、閾値よりも低くなる為、ラトル音を発生させないと判定する。更に、基準となる加振力(X)での加速度信号の値が、前記閾値(L)よりも大きい程度に基づき、ラトル音の大きさに関する評価を行う事もできる。
以上の様な構成を有する前記ラトル音評価装置18を使用して、ラトル音を評価する方法に就いて説明する。尚、以下の説明は、パッドラトルを対象とする場合に就いて説明する。
先ず段取工程として、組立状態の前記ディスクブレーキ装置1のうちのサポート2を、前記固定台19に対し固定する。具体的には、このサポート2に支持された1対のパッド3a、3b同士の間部分に、前記ロータ相当部25を挿入した状態で、前記サポート2を、前記固定部本体24に対し、このロータ相当部25とは反対側から1対のボルト27、27により固定する。即ち、前記サポート2に形成された前記各取付孔6に、これら各ボルト27、27をそれぞれ挿通させた状態で、前記各ねじ孔26、26に螺合し更に締め付ける。
又、前記加速度センサ21を、前記何れか一方のパッド3a(3b)を構成するプレッシャプレート8a(8b)の一部、又は、前記サポート2のうちで、前記一方のパッド3a(3b)の係止突片9、9と係合するトルク受部10、10の近傍部分の何れかに取り付ける。図示の例では、前記加速度センサ21を、アウタ側のパッド3bを構成するプレッシャプレート8bの下端部に、両面テープを利用して取り付けている。
上述の様な段取工程を終えたならば、前記インパルスハンマ20を用いて、前記固定台19を構成する固定部本体24を、所定の大きさの力で、所定の向きに打撃する。本例の場合には、前記インパルスハンマ20により、前記固定部本体24の右側面に設けた打撃面31を、図1の右側から左側に向けて直角方向(矢印A方向)に打撃する事で、前記ディスクブレーキ装置1に対し、前記ロータ5の周方向に相当する向きの加振力を付与している。尚、前記インパルスハンマ20により打撃を加える前記打撃面31は、このインパルスハンマ20による打撃方向と直角な平面を確保する事が望ましい。
前記インパルスハンマ20により前記固定部本体24を打撃すると、このインパルスハンマ20のヘッド部に設けられたロードセルにより測定される加振力信号、及び、前記インパルスハンマ20による打撃に基づき発生する、前記加速度センサ21により測定される前記アウタ側のパッド3bの加速度信号が、前記解析装置22にそれぞれ時系列で取り込まれる(記録される)と共に、それぞれの測定波形が表示部に表示される。又、前記解析装置22は、前述した様な各種の評価手法に基づいて、ラトル音に関する評価を行う事ができるが、例えば、前記加速度信号に基づき、この加速度信号の最大値(ピーク値)が、所定の閾値以上である場合にラトル音を発生させると評価し、所定の閾値未満の場合にラトル音を発生させないと評価する。そして、その評価結果を、前記表示部に表示する。
尚、本例の評価方法を実施する場合には、前記解析装置22の表示部に表示される測定値(ピーク値)又は測定波形に基づいて、作業者自身が所定の閾値との比較により、ラトル音の評価を行う事もできる。この場合には、前記解析装置22として、評価手段を備えないもの(表示部を備えた単なる記憶装置)を使用する事ができる。
前述した様な構成を有するラトル音測定装置18を使用し、上述の様な手順にて実施される本例のラトル音評価方法によれば、前記ディスクブレーキ装置1が使用状態でラトル音を発生させるか否か及び発生させる場合にはその大きさを、容易に評価する事ができる。
即ち、本例の場合には、組立状態の前記ディスクブレーキ装置1を、懸架装置(ナックル)に相当する前記固定台19に固定した状態で、この固定台19に対し、前記インパルスハンマ20による打撃により、車両走行時に車輪を介して懸架装置に入力される振動に対応した加振力を付与すると共に、前記加速度センサ21により、前記インパルスハンマ20による打撃に基づき生じる加速度信号を測定する。この加速度信号は、ラトル音の発生原因となる、一方のパッド3a(3b)と前記サポート2との衝突に起因して生じるもので、ラトル音と相関関係がある。この為、本例の様に、この加速度信号を利用した評価を行えば、使用状態でラトル音を発生させるか否かを適切に評価する事ができる。又、前記加速度信号の値(最大値)から前記閾値を減じて得られる値等を利用して、発生させるラトル音の大きさを評価する事もできる(例えば大、中、小による評価を行ったり、数値を利用した定量的な評価を行う事ができる)。従って、本例の場合には、従来方法の様に、ディスクブレーキ装置を実際に車体に固定してテスト道路を走行させなくても、研究室や工場内等の室内にて、精度の高い評価を容易に行う事が可能になる。又、ラトル音の評価試験を簡易にしかも短時間で行える為、複数のディスクブレーキ装置を対象とした場合にも、試験に要する時間は短時間で済む。この為、製品化に至る迄の時間を短縮化できる。
更に、本例のラトル音評価装置18を利用すれば、例えばパッドクリップのみを変更した場合の様な、仕様の異なるディスクブレーキ装置同士の間での相対評価を、容易に行う事が可能になる。例えば、前記図3に示した場合と同様に、仕様の異なるディスクブレーキ装置毎に、前記インパルスハンマ20による加振力の大きさを複数変更して打撃し、得られた加速度信号を、加えた加振力の大きさと共に、前記解析装置に数値、マップ又はグラフ等として記憶しておく。そして、記録された複数組の加振力と加速度(最大値)の値から、これらの関係を最小二乗法により直線近似し、それぞれの直線の傾き(傾斜角度)を算出する。そして、この傾きに基づいて、ラトル音を発生させ易いか否かを評価(例えば数値の大小等により評価)する。即ち、傾きが大きい程、ラトル音を発生させ易いと評価し、傾きが小さい程、ラトル音を発生させにくいと評価する。以上の様に、本例のラトル音評価装置18を利用して容易に算出できる前記傾きを基準として評価する事で、仕様の異なる複数のディスクブレーキ装置同士の間で、ラトル音を発生させ易いか否かを相対評価する事が可能になる。
[実施の形態の第2例]
本発明の実施の形態の第2例に就いて、図4を参照しつつ説明する。本例の場合には、ディスクブレーキ装置1(図1、6、7参照)を固定する為の固定台19aとして、L字形の台座部23aを備えたものを使用する。この台座部23aは、水平方向に配置された基板部28と、この基板部28の幅方向片端部から上方に向けて直角に折れ曲がる状態で設けられた垂直板部29とを備えている。そして、この垂直板部29の他側面に、固定部本体24とロータ相当部25を設けている。
上述の様な構成を有する前記固定台19aに対し、前記ディスクブレーキ装置1を固定した場合、このディスクブレーキ装置1の姿勢を、一般的な自動車に関して、使用状態で車体に固定した場合と同様の姿勢にできる。又、本例の場合には、前記垂直板部29の片側面を打撃面31aとし、図4に矢印Bで示した方向に加振力を付与する事で、前記ディスクブレーキ装置1に対し、ロータ5(図6、7参照)の径方向に相当する向きの加振力を付与する事ができる。又、前記固定部本体24の上端面又は前記垂直板部29の上端面を打撃面31bとし、矢印Cで示した方向に加振力を付与する事で、前記ロータ5の周方向に相当する向きの加振力を付与する事もできる。この様に、本例の固定台19aを使用すれば、周方向だけでなく、径方向の加振力を付与した場合の評価を行える為、より精度の高い評価を行える。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
本発明の実施の形態の第3例に就いて、図5を参照しつつ説明する。本例の場合には、ディスクブレーキ装置1(図1、6、7参照)を固定する為の固定台19bとして、水平方向に配置された基板部28aと、この基板部28aの幅方向中間部から斜め上方に向けて(傾斜角度θだけ傾斜して)伸長した斜板部30とを有する、台座部23bを備えたものを使用している。そして、この斜板部30の片側面に、固定部本体24とロータ相当部25を設けている。又、図示の構造の場合には、前記斜板部30の他側面側に、前記基板部28aと直交する仮想平面上に存在する、インパルスハンマ20による打撃面31cを設けている。
以上の様な構成を有する本例の場合には、インパルスハンマ20により前記打撃面31cを打撃する事で、前記ディスクブレーキ装置1に対し、ロータ5(図6、7参照)の周方向及び径方向にそれぞれ相当する向きの力の成分を含んだ加振力を、一度に付与する事ができる。この為、精度の高い評価を、より短い評価時間で行える。
又、本例を実施する場合に、前記傾斜角度θは、図5の上側が車体の上側となる様に、前記ディスクブレーキ装置1を構成するサポートを、使用状態で車体に固定するのと同様の姿勢に固定するべく設定する事もできるが、このような傾斜角度に限定されず、任意に設定する事ができる。例えば、前記傾斜角度θは、実車試験にてディスクブレーキ装置に加わる振動の方向(例えば周方向及び径方向の2軸方向)とその大きさの割合(例えば周方向:径方向=2:1)を再現できる傾斜角度(例えば63.4度)とする事ができる。又、実車試験にて加わる振動に軸方向の振動成分が含まれる場合には、例えば、前記打撃面31cを前記固定部本体24を含む仮想平面に対して直交する方向から所定角度だけ傾斜させる事により、前記ディスクブレーキ装置1に対し、軸方向の力の成分を含んだ加振力を付与する事もできる。
その他の構成及び効果に就いては、前記実施の形態の第1例及び第2例の場合と同様である。
本発明の評価対象となるディスクブレーキ装置は、実施の形態の各例で説明した様な、フローティング型のディスクブレーキ装置に限らず、対向ピストン型のディスクブレーキ装置も当然に対象になる。
又、本発明を実施する場合に、固定台を打撃する為の打撃具としては、実施の形態の各例で説明した様なインパルスハンマの他、鋼球を使用する事もできる。鋼球を使用する場合には、重力の作用により、自由落下させたり、又は、紐を固定して振り子の様に落下させて打撃する方法を採用できる。何れの場合にも、鋼球の重量と落下高さとから、加振力(入力値)の大きさを設定する事ができる。
又、インパルスハンマを利用する場合にも、作業者が腕力により打撃する以外に、インパルスハンマを基端部を中心に揺動させたり、所定の高さから落下させたりする等の所定の治具を組み合わせて使用する事で、一定の打撃力を得る方法を採用できる。
又、本発明を実施する場合に、固定台の構造は、前述した実施の形態の各例で説明した構造に限定されない。固定台としては、例えば、引き摺り試験を行う際に使用する引き摺り試験用治具(テスター)を使用したり、回転試験を行う際に使用する回転試験用治具を使用する事もできる。又、本発明を実施する場合に、打撃具による打撃に基づく応答信号を測定する為の測定手段として、加速度センサの他に、歪み量を測定する歪みゲージ、変位量を測定する変位計、音圧レベルを測定する音圧計や騒音計等のマイクロフォンを採用する事ができる。
1 ディスクブレーキ装置
2 サポート
3a、3b パッド
4 キャリパ
5 ロータ
6 取付孔
7a、7b ライニング
8a、8b プレッシャプレート
9 係止突片
10 トルク受部
11 パッドクリップ
12 案内ピン
13 案内孔
14 ブーツ
15 シリンダ部
16 爪部
17 ピストン
18 ラトル音評価装置
19、19a、19b 固定台
20 インパルスハンマ
21 加速度センサ(加速度ピックアップ)
22 解析装置
23、23a、23b 台座部
24 固定部本体
25 ロータ相当部
26 ねじ孔
27 ボルト
28 基板部
29 垂直板部
30 斜板部
31、31a、31b、31c 打撃面
32a、32b ケーブル

Claims (12)

  1. 車体とは異なる評価試験用の固定台と、付与する加振力を計測可能又は設定可能な打撃具と、測定手段とを備えるラトル音評価装置において、前記固定台に対し、パッドをパッド支持部材に対し軸方向に移動可能に支持して成る組立状態のディスクブレーキ装置のうち、前記パッド支持部材を固定した状態で、前記打撃具から前記固定台に付与される加振力に基づき発生する、前記パッド支持部材と前記パッドとの衝突に基づく応答信号を、前記測定手段により測定するステップと、
    前記ラトル音評価装置において、前記測定手段により測定された前記応答信号と所定の閾値とを比較して、前記ディスクブレーキ装置のラトル音に関する評価を行うステップと、
    を備えている、ディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  2. 前記打撃具からロータの周方向に相当する向きの力の成分を含んだ加振力が付与される、請求項1に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  3. 前記打撃具からロータの径方向に相当する向きの力の成分を含んだ加振力が付与される、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  4. 前記ディスクブレーキ装置が、前記パッド支持部材であるサポート、及び、前記パッドに加え、このサポートに形成された案内孔に摺動可能に挿入された案内ピンにより、このサポートに対して軸方向に移動可能に支持されたキャリパを備えており、
    前記測定手段により、前記案内ピンと前記案内孔との衝突に基づく応答信号測定する、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  5. 前記打撃具が、インパルスハンマである、請求項1〜のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  6. 前記測定手段が加速度センサであり、前記応答信号が加速度信号である、請求項1〜のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  7. 前記測定手段が歪みゲージであり、前記応答信号が歪み量を表す信号である、請求項1〜のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  8. 前記測定手段が変位計であり、前記応答信号が変位量を表す信号である、請求項1〜のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  9. 前記測定手段がマイクロフォンであり、前記応答信号が音圧レベルを表す信号である、請求項1〜のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  10. 前記パッド支持部材を、前記固定台に対し、前記車体に固定するのと同様の姿勢に固定する、請求項1〜のうちの何れか1項に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価方法。
  11. パッド支持部材と、このパッド支持部材に対し軸方向に移動可能に支持されたパッドとを備えたディスクブレーキ装置を対象として、ラトル音に関する評価を行う為のディスクブレーキ装置のラトル音評価システムであって、
    組立状態の前記ディスクブレーキ装置のうちの前記パッド支持部材を固定する為の、車体とは異なる評価試験用の固定台と、
    この固定台に付与する加振力を計測可能又は設定可能な打撃具と、
    前記固定台に付与される加振力に基づき発生する、前記パッド支持部材と前記パッドとの衝突に基づく応答信号を測定する為の測定手段と、
    を備えるディスクブレーキ装置のラトル音評価システム。
  12. 前記測定手段により測定される前記応答信号に基づき、前記ディスクブレーキ装置のラトル音に関する評価を行う解析装置を更に備える、請求項11に記載したディスクブレーキ装置のラトル音評価システム。
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