JP6576913B2 - 多層光学フィルム - Google Patents

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Description

ポリマー多層光学フィルムは、数十〜数百層の溶融ポリマー層を共押出しした後、得られたフィルムを配向又は延伸することによって形成される。これらの微小層は、異なる屈折率特性及び充分な薄さを有するために、光は、隣接した微小層間の界面において反射される。
一態様において、本開示はポリマー多層光学フィルムに関する。より詳細には、本開示は、第1の光学パケットと、第1の光学パケット上に配置された第2の光学パケットとを有するポリマー多層光学フィルムに関する。第1の光学パケットは、青色光を反射する一群の光学層を含む。第1の光学パケットは、青色光を反射する一群の光学層がポリマー多層光学フィルムの外側層よりも第2の光学パケットのより近くに位置するように構成される。ポリマー多層光学フィルムは、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する。一部の実施形態では、青色光を反射する一群の層は、第1の光学パケットの最も薄い光学層を含む。
別の態様では、本開示は、ポリマー多層光学フィルムであって、負の傾きを有する実質的に線形の層プロファイルを有する第1の光学パケットであって、第1の光学パケットの外側面に近接した一群の層が、赤色光を反射する、第1の光学パケットと、第1の光学パケット上に配置された第2の光学パケットとを有する、ポリマー多層光学フィルムに関する。ポリマー多層光学フィルムは、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する。一部の実施形態では、赤色光を反射する一群の層は、第1の光学パケットの最も厚い光学層を含む。一部の実施形態では、赤色光を反射する一群の層は、第1の光学パケットの外側面に隣接している。
更に別の態様では、本開示は、ポリマー多層光学フィルムであって、第1の光学パケットであって、実質的に赤色光を反射する、第1の光学パケットの第1の側に近接した第1の群の層と、実質的に青色光を反射する、第1の光学パケットの第2の側に近接した第2の群の層と、を有する、第1の光学パケットを有する、ポリマー多層光学フィルムに関する。第1の光学パケットは、第2の群の層が第1の群層と第2の光学パケットとの間に配置されるように構成される。ポリマー多層光学フィルムは、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する。一部の実施形態では、第1の群の第1の光学パケットは、第1の光学パケットの第1の側に隣接している。一部の実施形態では、第2の群の第1の光学パケットは、第1の光学パケットの第2の側に隣接している。
別の態様では、本開示は、第1の光学パケットと、第1の光学パケット上に配置された第2の光学パケットとを有するポリマー多層光学フィルムに関する。ポリマー多層光学フィルムの最も薄い光学層は、ポリマー多層光学フィルムのほぼ中間に位置し、ポリマー多層光学フィルムは、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する。一部の実施形態では、ポリマー多層光学フィルムは、100μm、85μm、又は65μmよりも薄い。一部の実施形態では、ポリマー多層光学フィルムは、第2の光学パケット上に配置された第3の光学パケットを含み、また、一部の実施形態では、ポリマー多層光学フィルムは165μmよりも薄い。一部の実施形態では、ポリマー多層光学フィルムは濡れ防止層を含む。一部の実施形態では、ポリマー多層光学フィルムは、垂直入射角で400nm〜700mmの光の99%超を反射する。
多層光学フィルムの概略斜視図である。 多層ポリマー反射フィルムの計算された半球反射率に対して測定された半球反射率を示すグラフである。 比較例C1の多層フィルムの層プロファイルを示すグラフである。 比較例C1の多層フィルムの半球反射率スペクトルを示すグラフである。 実施例1の多層フィルムの層プロファイルを示すグラフである。 実施例1の多層フィルムの半球反射率スペクトルを示すグラフである。 実施例2の多層フィルムの層プロファイルを示すグラフである。 実施例2の多層フィルムの半球反射率スペクトルを示すグラフである。 比較例C2の多層フィルムの層プロファイルを示すグラフである。 比較例C2の多層フィルムの半球反射率スペクトルを示すグラフである。
多層光学フィルム、すなわち、屈折率の異なる微小層の配置に少なくとも一部起因する望ましい透過及び/又は反射特性を与えるフィルムが知られている。一連の無機材料を、真空チャンバ内で基材上に光学的に薄い層(微小層)として堆積させることによって、こうした多層光学フィルムを作製することが知られている。無機多層光学フィルムについては、例えば、H.A.MacleodによるテキストブックThin−Film Optical Filters,2nd Ed.,Macmillan Publishing Co.(1986)、及びA.ThelanによるテキストブックDesign of Optical Interference Filters,McGraw−Hill,Inc.(1989)に記載されている。
多層光学フィルムは、交互のポリマー層を共押出しすることによっても実証されている。例えば、米国特許第3,610,729号(ロジャース(Rogers))、同第4,446,305号(ロジャース(Rogers)ら)、同第4,540,623号(イム(Im)ら)、同第5,448,404号(シュレンク(Schrenk)ら)、及び同第5,882,774号(ジョンザ(Jonzaら))を参照されたい。これらのポリマー多層光学フィルムでは、個々の層の組成中にポリマー材料が主として又は専ら使用されている。これらは熱可塑性多層光学フィルムと呼ばれる場合がある。こうしたフィルムは大量生産工程と適合し、大型のシート及び巻回品として製造することができる。以下の説明及び実施例は、熱可塑性多層光学フィルムに関するものである。
多層光学フィルムは、異なる屈折率特性を有する個々のミクロ層を有しているため、一部の光は、隣接した微小層間の界面で反射する。微小層は充分に薄いため、複数の界面で反射される光が、強め合う、又は弱め合う干渉を起こすことで、多層光学フィルムに所望の反射特性又は透過特性を与える。紫外線、可視線、又は近赤外線の波長の光を反射するように設計された多層光学フィルムでは、各微小層は一般的に約1μm未満の光学的厚さ(物理的厚さに屈折率を掛けた値)を有する。各層は、一般的に最も薄いものから最も厚いものへと配置することができる。一部の実施形態では、交互の光学層の配置は、層の数の関数として実質的に線形に変化させることができる。これらの層のプロファイルは、線形層プロファイルと呼ぶことができる。多層光学フィルムの外側表面の表層、又は微小層の凝集性のまとまり(本明細書中では「パケット」と呼ぶ)を分離する、多層光学フィルム内に配置される保護境界層(PBL(protective boundary layer))などの、より厚い層が含まれてもよい。場合によっては、保護境界層は、多層光学フィルムの交互の層の少なくとも1つと同じ材料とすることができる。他の場合では、保護境界層はその物理的又はレオロジー特性について選択された異なる材料とすることができる。保護境界層は、光学パケットの一方の側、又は両側に配することができる。単一パケット型の多層光学フィルムの場合では、保護境界層は多層光学フィルムの一方又は両方の外表面上に配することができる。
場合によっては、微小層は、1/4波長積層体を与える厚さ及び屈折率の値を有する(すなわち、等しい光学的厚さ(f比=50%)の2つの隣接した微小層をそれぞれが有する光学的繰返し単位又は単位セルとして配置され、このような光学的繰返し単位は、波長λが光学繰返し単位の全体の光学的厚さの約2倍である、強め合う干渉光による反射に有効である)。f比が50%とは異なる2微小層光学繰返し単位を有する多層光学フィルム、又は光学的繰返し単位が2層よりも多い微小層を含むフィルムなどの他の層構成も知られている。これらの光学的繰返し単位の設計は、特定のより高次の反射を減少又は増加させるように構成することができる。例えば、米国特許第5,360,659号(アレンズ(Arends)ら)及び同第5,103,337号(シュレンク(Schrenk)ら)を参照されたい。フィルムの厚さ軸(例えば、z軸)に沿った光学的繰返し単位の厚さ勾配を利用することで、人の可視領域全体にわたり、更に近赤外領域にわたる反射帯域のように拡張された反射帯域を与えることが可能であり、これにより、斜めの入射角において帯域が短波長側にシフトする際にも微小層積層体が可視スペクトル全体にわたって引き続き反射することができる。帯域の端を鋭くするように調整された厚さ勾配、すなわち高反射率と高透過率との間の波長の移行について、米国特許第6,157,490号(ホイートレイ(Wheatley)ら)に記載されている。
多くの用途において、フィルムの反射特性は、光(対象とする特定の波長又は波長範囲の)が、可能なすべての方向からある要素(表面であるか、フィルムであるか、又は一群のフィルムであるかによらず)上に入射する場合のその要素の全反射率を意味する、用語「半球反射率」(R半球(λ))によって特徴付けられる。すなわち、要素が垂直方向を中心とした半球内の全方向からの入射光(かつ特に断わらないかぎりすべての偏光状態)で照射され、同じ半球内に反射されたすべての光が集められる。対象とする波長範囲における入射光の全光束に対する反射光の全光束の比が、半球反射率R半球(λ)を与える。バックライトリサイクルキャビティでは、光は通常、キャビティ(前面反射体であるか、背面反射体であるか又は側面反射体であるかによらず)の内表面にあらゆる角度で入射することから、反射体をR半球(λ)により特徴付けることが特に都合がよい場合がある。更に、垂直入射光に対する反射率とは異なり、R半球(λ)は、リサイクルバックライト内の一部の構成要素(例えばプリズム状フィルムなど)で極めて顕著となりうる入射角による反射率の変化の影響を受けず、このような反射率の変化を予め考慮したものとなっている。
バックライトを使用した多くの電子ディスプレイにおいて、また、一般用又は特殊な照明用途用のバックライトにおいて、バックライトの背面を形成する反射フィルムが高い反射率特性を有することが望ましい場合がある。実際、半球反射スペクトルR半球(λ)は、バックライトの光出力効率と強い相関を示し、可視光スペクトルにわたったR半球(λ)値が高いほど、バックライトの出力効率が高くなる点は更に理解されるであろう。このことは、他の光学フィルムがバックライト出口開口部を覆うように構成されることにより、バックライトからコリメート又は偏光された光出力を与えることができるリサイクルバックライトに特に当てはまる。
多層光学フィルム、並びに関連する設計及び構造の更なる詳細は、米国特許第5,882,774号(ジョンザ(Jonza)ら)及び同第6,531,230号(ウェバー(Weber)ら)、国際公開第95/17303号(オウデルカーク(Ouderkirk)ら)及び同第99/39224号(オウデルカーク(Ouderkirk)ら)、並びに表題が「Giant Birefringent Optics in Multilayer Polymer Mirrors」、Science,Vol.287,March 2000(Weber et al.)である刊行物に記載されている。多層光学フィルム及び関連する物品は、光学的、機械的、及び/又は化学的特性について選択された更なる層及びコーティングを含んでもよい。例えば、UV吸収層をかかるフィルムの入射側に加えることで、構成要素をUV光によって引き起こされる劣化から保護することができる。多層光学フィルムは、UV硬化型アクリレート接着剤又は他の適当な材料を用いて、機械的補強層に取り付けることができる。かかる補強層は、PET又はポリカーボネートなどのポリマーを含んでよく、例えばビーズ又はプリズムの使用により、光拡散又はコリメーションなどの光学的機能を与える構造化表面を含んでもよい。更なる層及びコーティングとしては、耐引っ掻き性層、耐引き裂き性層、及び硬化剤も挙げることができる。例えば、米国特許第6,368,699号(ギルバート(Gilbert)ら)を参照されたい。多層光学フィルムを製造するための方法及び装置は、米国特許第6,783,349号(ニービン(Neavin)ら)に記載されている。
多層光学フィルムの反射及び透過特性は、それぞれの微小層の屈折率、並びに微小層の厚さ及び厚さ分布の関数である。各微小層は、少なくともフィルムの局所的位置において、面内屈折率n、nと、フィルムの厚さ方向軸と関連付けられる屈折率nzとによって特徴付けることができる。これらの屈折率は、それぞれ、互いに直交するx軸、y軸、及びz軸に沿って偏光した光に対する対象材料の屈折率を表す。本特許出願における説明を簡単とするため、特に断わらないかぎり、x軸、y軸、及びz軸は、多層光学フィルム上の任意の対象点に適用可能な局所的直交座標であるものと仮定し、各微小層はx−y平面に平行に延び、x軸は、Δnの大きさが最大となるようにフィルムの平面内で方向付けされているものとする。したがって、Δnの大きさは、Δnの大きさに等しいか、又はそれよりも小さいが、それよりも大きくならないようにすることができる。更に、差Δn、Δn、Δnを計算する際、どの材料層から始めるかという選択は、Δnが負の数とならないという必要条件によって規定される。言い換えれば、界面を形成する2層間の屈折率の差は、Δn=n1j−n2jである(ただし、j=x、y、又はzであり、層の指定1、2は、n1x≧n2x、すなわち、Δn≧0となるように選択される)。
実際には、屈折率は、賢明な材料選択及び処理条件によって制御される。多層光学フィルムは、多数、例えば数十又は数百層の2種類の交互のポリマーA、Bを共押出し、通常はこれに続いて、多層押出し成形品を1つ以上のマルチプライヤダイに通した後、押出し成形品を延伸するか又は他の形で配向させることによって最終的なフィルムを形成することにより作製される。得られたフィルムは、可視又は近赤外領域などの所望のスペクトルの領域において1つ以上の反射帯域を与えるように厚さ及び屈折率を調整した数百の個別の微小層で通常、構成されている。妥当な数の層で高い反射率を得るためには、隣接する微小層は、通常、x軸に沿って偏光した光に対して少なくとも0.05の屈折率差(Δn)を示す。一部の実施形態では、材料は、x軸に沿って偏光した光に対する屈折率の差が配向後にできるだけ高くなるように選択される。2つの直交する偏光に対する高い反射率が望ましい場合、隣接する微小層を、y軸に沿って偏光した光に対して少なくとも0.05の屈折率差(Δn)を示すようにすることもできる。
上記に参照した‘774号(ジョンザ(Jonza)ら)特許は、特に、斜めに入射する光のp偏光成分に対して所望の反射率の特性を得るために、z軸に沿って偏光した光に対する隣接した微小層間の屈折率差(Δn)を調整することができる方法について述べている。斜めの入射角度のp偏光の高い反射率を維持するには、微小層間のz方向屈折率のミスマッチΔnを、Δn≦0.5Δnx、又はΔn≦0.25Δnとなるよう、最大面内屈折率差Δnよりも大幅に小さくなるように調節することができる。大きさがゼロ又はほぼゼロのz方向屈折率のミスマッチによって、p偏光に対する反射率が入射角の関数として一定又はほぼ一定であるような界面が微小層の間に生じる。更に、z方向屈折率のミスマッチΔnは、面内屈折率差Δnと比較して反対の極性を有するように(すなわちΔn<0となるように)制御することができる。この条件は、s偏光の場合と同様に、p偏光に対する反射率が、入射角の増大とともに増大するような境界面を与える。
‘774号(ジョンザ(Jonza)ら)特許は、多層反射型又は反射型偏光子と呼ばれる、偏光子として構成された多層光学フィルムに関する特定の設計上の考慮点についても述べている。多くの用途において、理想的な反射型偏光子は、一方の軸(「消光」又は「ブロック」軸)に沿った反射率が高く、他方の軸(「透過」又は「通過」軸)に沿った反射率がゼロである。本出願の目的では、その偏光状態が通過軸又は透過軸とほぼ整列した光のことを通過光と呼び、その偏光状態がブロック軸又は消光軸とほぼ整列した光のことをブロック光と呼ぶ。特に断わらないかぎり、入射角60°の通過光は、p偏光した通過光で測定される。なにがしかの反射率が透過軸に沿って生じる場合には、非垂直角度での偏光子の効率は低下し、異なる波長に対する反射率が異なる場合には、透過光の中に色が導入される場合がある。更に、一部の多層システムでは2つのy方向屈折率及び2つのz方向屈折率の厳密な一致は可能でなく、z軸屈折率が不一致である場合には、面内屈折率n1y及びn2yに対して若干のミスマッチが導入されることが望ましい場合がある。特に、y方向屈折率のミスマッチがz方向屈折率のミスマッチと同じ符号を有するように構成することによって、微小層の境界面でブリュースター効果が生じて、多層反射型偏光子の透過軸に沿った軸外反射率が最小となり、ひいては軸外の色が最小となる。
‘774号(ジョンザ(Jonza)ら)に述べられる別の設計上の考慮点は、多層反射型偏光子の空気境界面における表面反射に関する。かかる偏光子が、存在するガラス要素又は別の存在するフィルムの両面に透明な光学接着剤によってラミネートされないかぎり、このような表面反射によって、光学系内の所望の偏光の透過率は低下する。したがって、場合により、反射型偏光子に反射防止(AR)コーティングを付与することが有用でありうる。
本明細書に述べられるポリマー多層光学フィルムは高い反射性を有しうるものであり、例えば、垂直入射角で測定した場合に可視光の95%又は99%、又は更には99.5%超を反射することができる。可視光は、400nm〜700nmの波長、場合によっては420nm〜700nmの波長として特徴付けることができる。更に、本明細書に述べられるポリマー多層光学フィルムは薄くてよく、場合によっては100μm、85μm、又は65μmよりも薄い。ポリマー多層光学フィルムが第3の光学パケットを含む実施形態では、フィルムを165μmよりも薄くすることができる。
表層が加えられる場合もあり、これはフィードブロック後で溶融物がフィルムダイから出る前に生じる。次いで多層溶融物は、ポリエステルフィルムにおける従来の方法でフィルムダイから冷却ロール上にキャスティングされ、その時点で急冷される。次いで、キャスティングされたウェブは異なる方向に延伸されることによって、光学層の少なくとも1つに複屈折性を与えることで、多くの場合、反射型偏光子又はミラーフィルムが作製される。これについては、例えば米国特許出願公開第2007/047080 A1号、同第2011/0102891 A1号、及び米国特許第7,104,776号(メリル(Merrill)ら)に記載されている。
反射率を最大とするには、青い光で共振する層(別の言い方をすれば、青色波長の1/4の厚さを有するように調整された層(青色光の波長の1/2の厚さを有し、したがって、強め合う干渉によって青色光を反射する2微小層の光学繰返し単位を有する))を、多層光学フィルムの外側の光学表面の近くに配する必要があるとこれまでは考えられていた。より詳細には、バックライトとして構成される多層光学フィルムでは、多層光学フィルムは、フィルムに入射する光が、青色光を反射する層に最初に入射するように構成しなければならないと考えられていた。光学パケットが実質的に線形の層プロファイルを有する一部の実施形態では、かかる線形プロファイルの傾きは、正、負、又は実質的に0として特徴付けることができる。傾きを計算する目的での層の番号の方向は、複数の光学パケットの場合では、外側から内側に向かう方向でなければならない。1個の光学パケットの場合では、傾きが正であるか負であるかの分析は、バックライト内での光学パケットの配置又は方向によって決まり、その場合には、光が最初に入射する側からフィルムの他方の側に向かう方向である。
一部の実施形態、特に実質的に線形のプロファイルを有する実施形態では、光学パケット内の一群の隣接層が、個々の層及び付随する光学繰返し単位の厚さのためにコヒーレントに動作し、特定の波長範囲の光を実質的に反射する。例えば、一群の隣接層は近赤外光を反射するか、又は青色光若しくは赤色光を反射することができる。これらの層群の正確な境界は決定的に重要なものではないが、「青色層」及び「赤色層」(それぞれ青色光を実質的に反射及び赤色光を実質的に反射する層)並びにそれらの相対的な構成を検討することはしばしば有用である。一群の層は、光学的厚さが他の波長を反射するように調整された1つ又は複数のストレイ層を有してもよい。一部の実施形態では、一群の層は、光学パケットの外側に近接して配される。一群の層は、1つ又は複数の層がかかる一群の層と光学パケットの外側との間にあるとしても、多層光学フィルムの外側に近接して配することができる。この点に関して、「外側」とは、所望の光の波長を反射するように調整されたそのフィルム内の光学層の外側のことを意味し、外表面上、又は空気に入射することを必ずしも意味しない。例えば、表層、厚い寸法的安定層、濡れ防止層、若しくは反射防止層、又は更には方向転換フィルム若しくはディフューザーなどの更なるフィルムのような更なる層を、外側面の外側に配置することができるが、これらの層の有無は、光学パケットの外側面に近接しているという一群の層の特徴付けを左右するものではない。同様に、多層光学フィルムの内側面とは、光学パケットの、そのフィルム内の光学層の外側ではない面のことを意味する。一部の実施形態では、一群の層は、第1の光学パケットの外側面よりも第2の光学パケットのより近くに配することができる。このような場合、かかる群の近さは、一群の層の中間点から測定することができる。
一部の実施形態では、濡れ防止層を、多層光学フィルムの外側面に近接して配置することができる。かかる濡れ防止層は、例えば米国特許第6,268,961号に述べられるような粒子含有層とすることができる。
1つの光学パケットを別の光学パケットに接して配置することができる。一部の実施形態では、多層光学フィルムは、第3の光学パケットを含んでもよく、第2の光学パケットに接して配置することができる。この意味における「配置される」とは、光学的に結合されることを意味し、1つのパケットが配置されているとみなされるためには、他のパケットと直接かつ全体的に接触している必要はない。例えば、パケット同士は感圧接着剤若しくは光学的に透明な接着剤により互いに接着されてもよく、又はパケット同士が表層若しくは保護境界相によって分離されてもよい。
半球(λ)の測定及び計算
半球(λ)を、米国特許出願公開第2013/0215512号(コギオ(Coggio)ら)に記載される装置を使用して測定した。ラブスフェア社(Labsphere, Inc.)(ニューハンプシャー州ノースサットン)により製造される、Spectralon(登録商標)反射コーティングを有し、3つの互いに直交するポートを有する市販の6インチ(15cm)の積分球を使用して試料を照射し、半球反射率スペクトルR半球(λ)を求めた。安定化された光源により、1つのポートを介して球体を照射した。Photo Research (登録商標)分光光度計(フォトリサーチ社(Photo Research Inc.)(カリフォルニア州チャツワース)より販売されるもの)を使用して、第2のポートから球体内壁の放射輝度を測定した。試料は、第3のポート上に配置された。第3のポート上に配置された既知の反射率基準(ラブスフェア社(Labsphere, Inc.)(ニューハンプシャー州ノースサットン)から入手可能なSpectralon(登録商標)Reference Target SRT−99−050)を使用して積分球壁の放射輝度の較正を行い、較正基準がある場合とない場合とで球体壁の放射輝度を測定した。R半球(λ)は、第3のポート上に試料を置いて測定した。すなわち、試料の半球反射率R半球(λ)を、その試料がある場合とない場合との球壁の放射輝度の比をとり、単純な積分球光度利得アルゴリズムを使用することによって得た。
積分球内の平衡光度分布はランベルト分布を近似するものと予想され、これは、試料への入射角に対する光度の確率分布がcos(θ)として減少することを意味する(θ=0で試料に対して垂直)。
図1は、反射フィルムの概略斜視図である。図1は、入射角θで反射フィルム110に入射することにより入射面132を形成する光線130を示している。反射フィルム110は、x軸に平行な第1の反射軸116及びy軸に平行な第2の反射軸114を有している。光線130の入射面132は、第1の反射軸116と平行となっている。光線130は、入射面132内にあるp偏光成分及び入射面132と直交するs偏光成分を有している。光線130のp偏光が、反射率Rpp−xで反射フィルムによって反射される(光線130のp偏光の電場の反射フィルム110の平面上への投射はx方向に平行である)のに対して、光線130のs偏光は反射率Rss−yで反射フィルムによって反射される(光線130のs偏光の電場はy方向に平行である)。
更に、図1は、反射フィルム110の第2の反射軸114に平行な入射面122内で反射フィルムに入射する光線120を示している。光線120は、入射面122内にあるp偏光成分、及び入射面122に直交するs偏光成分を有している。光線120のp偏光が、反射率Rpp−yで反射フィルムによって反射されるのに対して、光線120のs偏光は反射率Rss−xで反射フィルムによって反射される。本明細書で更に述べるように、p偏光及びs偏光の透過量及び反射量は、任意の入射面に対して反射フィルムの特性によって決まる。
半球(λ)は、光学フィルムの微小層及び他の層要素の層の厚さプロファイルからの情報、また、フィルム内の微小層及び他の層のそれぞれにともなう屈折率値から計算することができる。多層フィルムの光学応答用の4×4行列求解用ソフトウェアを使用することにより、反射スペクトル及び透過スペクトルの両方を、x軸入射面について、またy軸入射面について、またp偏光及びs偏光入射光のそれぞれについて、既知の層厚さプロファイル及び屈折率特性から計算することができる。ここから、R半球(λ)を下記に示す式を用いることで計算することができる。すなわち、
Figure 0006576913
ただし、E(θ)は光度分布である。
米国特許第6,531,230号(ウェバー(Weber)ら)に一般的に記載されるような、より高次のハーモニックな可視反射帯域のアレイを有するように構成された多層ポリマー反射フィルムが得られた。多層ポリマー反射フィルムのR半球(λ)を、上記に述べたようなラブスフェア積分球を使用して測定し、得られたスペクトル208を図2に示す。この多層ポリマー反射フィルムの透過スペクトルをPerkinElmer L1050分光光度計(パーキン・エルマー社(PerkinElmer Inc.))(ペンシルベニア州ウォルサム)により測定し、上記に示した式を用いてR半球(λ)を計算した。この計算において、また、すべての更なるR半球(λ)の計算について、E(θ)を、cos(θ)に依存したランベルト光度分布とした。図2は、多層ポリマー反射フィルムについて計算されたR半球(λ)スペクトル204が、測定されたR半球(λ)スペクトル208とよく一致することを示している。
比較例C1
高輝度正反射フィルム(Enhanced Specular Reflector)(ESR)(スリーエム社(3M Company)(ミネソタ州セントポール)より入手可能)は、LCDバックライトの背面反射体として機能するように設計された広帯域ミラーフィルムである。ESRは、それぞれが1/4波長ポリエチレンナフタラート(PEN)及びポリメチルメタクリラート(PMMA)からなる162個の光学繰返し単位で構成された、本明細書でパケット1及びパケット2と称する2つの光学パケットを含んでいる。各パケットは、内部フィルム領域において、厚さ4.6μmのモノリシックPEN層によって分離されており、フィルム構造体の外側は、それぞれの面で厚さ4.6μmのモノリシックPEN層によって境界されている。
ESRフィルムを得て、原子間力顕微鏡法(AFM)を用いて、ESRフィルム内の2つのパケットのそれぞれについて層の厚さプロファイルを測定した。パケット1の得られた層厚さプロファイル303と、パケット2の層厚さプロファイル306を図3に示す。
多層フィルムの光学応答用の4×4行列求解用ソフトウェアを使用して、ESRフィルムの反射スペクトルを計算した。シミュレーションに用いたPEN及びPMMAの波長依存屈折率の実部(n,n,n)及び虚部(k,k,k)を表1に示す。この計算では、屈折率の値は、表1の値の間及びそれを上回る範囲で滑らかに変化するようにとった。
Figure 0006576913
パケット1側(ベースライン形態)及びパケット2側(「逆向き」形態)の両方から入射する光について、垂直角度の反射スペクトルを計算した。垂直角度の反射スペクトルを、PerkinElmer L1050分光光度計(パーキン・エルマー社(PerkinElmer Inc.))(ペンシルベニア州ウォルサム)を使用して更に測定した。測定されたスペクトルとモデル化されたスペクトルとはよく一致し、かかる計算方法が、詳細な反射スペクトルに対する吸収損失の影響をはじめとする、関連するESRフィルムからの反射の物理法則を捉えていることが示された。
半球(λ)スペクトルを、完全な入射角の範囲で反射率を測定し、LCDリサイクルバックライトの背面反射体に適した入射角の確率分布について反射係数を計算することによって計算した。これらのR半球(λ)スペクトルは、パケット1側(ベースライン形態)及びパケット2側(「逆向き」形態)の両方から入射する光について計算した。
比較例C1のESRフィルムのパケット1側から入射する光について計算したR半球(λ)スペクトル410と、パケット2側から入射する光について計算したR半球(λ)スペクトル420を図4に示す。図4のR半球(λ)スペクトルの比較により、半球反射率は、パケット1側(ベースライン形態)から入射する光に対して、可視波長帯域(420nm〜650nm)にわたって大幅に高いことが示され、この場合、最も薄い層(青色層)は、光が入射するフィルムの面上にある。
この比較例C1の結果は、反射率を最大とするには、青い光で共振する層(別の言い方をすれば、青色波長の1/4の光学的厚さを有するように調整された層(青色光の波長の1/2の光学的厚さを有し、これにより、強め合う干渉によって青色光を反射する2微小層の光学繰返し単位を有する))を、多層光学フィルムの外側の光学表面、より詳細には、バックライト内の光が入射する外側の光学表面の近くに配する必要があるという認識につながりうるものである。
(実施例1)
パケット1の向きがESRに対して反転され、パケット1の「赤色層」が、光が入射したフィルムの外側の最も近くに位置するように構成されるようにして配置されたESRのパケット1及びパケット2を有するフィルムについて、R半球(λ)スペクトルの計算を行った。パケット1の得られた層厚さプロファイル503と、パケット2の層厚さプロファイル506を図5に示す。
図6は、フィルムの反対側から光が入射する「パケット1反転−逆向き」形態について計算されたR半球(λ)スペクトル660と比較した、「パケット1反転」形態について計算されたR半球(λ)スペクトル650を示している。それぞれを、比較例C1のベースライン形態について計算されたR半球(λ)スペクトル610と比較したものである。「パケット1反転」形態では、比較例C1のベースライン形態よりも高い半球反射率が得られた。
(実施例2)
パケット1及びパケット2の向きが反転され、パケット1の「赤色層」が、光が入射したフィルムの外側の最も近くに位置するように構成されるようにして配置されたESRのパケット1及びパケット2を有するフィルムについて、R半球(λ)スペクトルの計算を行った。パケット1の得られた層厚さプロファイル703と、パケット2の層厚さプロファイル706を図7に示す。
図8は、フィルムの反対側から光が入射する「パケット1及びパケット2反転−逆向き」形態について計算されたR半球(λ)スペクトル860と比較した、「パケット1及びパケット2反転」形態について計算されたR半球(λ)スペクトル850を示している。それぞれを、比較例C1のベースライン形態について計算されたR半球(λ)スペクトル810と比較したものである。「パケット1及び2反転」形態では、比較例C1のベースライン形態よりも高い半球反射率が得られた。
比較例C2
パケット2の向きがESRに対して反転され、パケット1の「青色層」が、光が入射するフィルムの外側の最も近くに位置するように構成された比較例C1のESRフィルムについて、R半球(λ)スペクトルの計算を行った。パケット1の得られた層厚さプロファイル903と、パケット2の層厚さプロファイル906を図9に示す。
図10は、フィルムの反対側から光が入射する「パケット2反転−逆向き」形態について計算されたR半球(λ)スペクトル1060と比較した、「パケット2反転」形態について計算されたR半球(λ)スペクトル1050を示している。それぞれを、比較例C1のベースライン形態について計算されたR半球(λ)スペクトル1010と比較したものである。かかる「パケット2反転」形態は、比較例C1のベースライン形態と同等の半球反射率を与えた。
比較例C1及びC2並びに実施例1及び2の形態のそれぞれについて、CIE 1931の明所応答関数(photopic response function)を用いてR半球(λ)スペクトルの明所視感度について重み付けした平均を求め、100%−R半球(λ)として与えられる損失率とともに表2に示す。ESRの損失率は、より厚い層が光源に面するように第1のパケットを反転させた場合では、0.61%〜0.43%に低下した。
Figure 0006576913
以下は、本開示に基づく例示的な実施形態である。
項目1ポリマー多層光学フィルムであって、
青色光を反射する一群の光学層を含む第1の光学パケットと、
前記第1の光学パケット上に配置された第2の光学パケットと、を備え、
前記青色光を反射する一群の光学層が前記ポリマー多層光学フィルムの外側光学層よりも前記第2の光学パケットのより近くに位置するように、前記第1の光学パケットが構成され、
前記ポリマー多層光学フィルムが、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する、ポリマー多層光学フィルム。
項目2前記青色光を反射する一群の層が、前記第1の光学パケットの最も薄い光学層を含む、項目1のポリマー多層光学フィルム。
項目3ポリマー多層光学フィルムであって、負の傾きを有する実質的に線形の層プロファイルを有する第1の光学パケットであって、前記第1の光学パケットの外側面に近接した一群の層が、赤色光を反射する、第1の光学パケットと、
前記第1の光学パケット上に配置された第2の光学パケットと、を備え、
前記ポリマー多層光学フィルムが、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する、ポリマー多層光学フィルム。
項目4前記赤色光を反射する一群の層が、前記第1の光学パケットの最も厚い光学層を含む、請求項3のポリマー多層光学フィルム。
項目5前記赤色光を反射する一群の層が、前記第1の光学パケットの外側面に隣接している、項目3のポリマー多層光学フィルム。
項目6ポリマー多層光学フィルムであって、
第1の光学パケットであって、実質的に赤色光を反射する、前記第1の光学パケットの第1の側に近接した第1の群の層と、実質的に青色光を反射する、前記第1の光学パケットの第2の側に近接した第2の群の層とを有する、第1の光学パケットと、
前記第1の光学パケット上に配置された第2の光学パケットと、を備え、
前記第1の光学パケットが、前記第2の群の層が前記第1の群の層と前記第2の光学パケットとの間に配置されるような向きとされ、
前記ポリマー多層光学フィルムが、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する、ポリマー多層光学フィルム。
項目7前記第1の群の前記第1の光学パケットが、前記第1の光学パケットの第1の側に隣接している、項目6のポリマー多層光学フィルム。
項目8前記第2の群の前記第1の光学パケットが、前記第1の光学パケットの第2の側に隣接している、項目6又は7のポリマー多層光学フィルム。
項目9ポリマー多層光学フィルムであって、
第1の光学パケットと、前記第1の光学パケット上に配置された第2の光学パケットと、を備え、
前記ポリマー多層光学フィルムの最も薄い光学層が、前記ポリマー多層光学フィルムのほぼ中間に位置し、
前記ポリマー多層光学フィルムが、垂直入射角で400nm〜700mmの光の約95%超を反射する、ポリマー多層光学フィルム。
項目10前記ポリマー多層光学フィルムが、100μmよりも薄い、項目1〜9のいずれかのポリマー多層光学フィルム。
項目11前記ポリマー多層光学フィルムが、85μmよりも薄い、項目1〜9のいずれかのポリマー多層光学フィルム。
項目12前記ポリマー多層光学フィルムが、65μmよりも薄い、項目1〜9のいずれかのポリマー多層光学フィルム。
項目13前記第2の光学パケット上に配置された第3の光学パケットを更に備える、項目1〜9のいずれかのポリマー多層光学フィルム。
項目14前記ポリマー多層光学フィルムが、165μmよりも薄い、項目13のポリマー多層光学フィルム。
項目15濡れ防止層を更に含む、項目1〜14のいずれかのポリマー多層光学フィルム。
項目16前記ポリマー多層光学フィルムが、垂直入射角で400nm〜700mmの光の99%超を反射する、項目1〜15のいずれかのポリマー多層光学フィルム。
項目17項目1〜16のいずれかのポリマー多層光学フィルムを含む、液晶ディスプレイ。
項目18項目1〜15のいずれかのポリマー多層光学フィルムを含む、中空リサイクルキャビティ。
項目19項目1〜15のいずれかのポリマー多層光学フィルムを含む、バックライト。
項目20項目1〜15のいずれかのポリマー多層光学フィルムのロール。
本出願に引用されるすべての米国特許及び米国特許出願は、恰もそれらの全体が記載されているものと同様にして参照によって本明細書に援用するものである。上記に述べた特定の実施例及び実施形態は、本発明の異なる態様の説明を促すために詳細に述べたものであり、本発明はかかる実施形態に限定されるものとみなされるべきではない。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義されるような本発明の範囲内に包含される様々な改変、等価プロセス、及び代替的装置を含む、本発明のすべての態様を網羅するものとして理解すべきである。

Claims (5)

  1. ポリマー多層光学フィルムであって、
    負の傾きを有する実質的に線形の層プロファイルを有する第1の光学パケットであって、前記第1の光学パケットの外側面に近接した一群の層が、赤色光を反射する、第1の光学パケットと、
    前記第1の光学パケット上に配置された正の傾きを有する実質的に線形の層プロファイルを有する第2の光学パケットと、を備え、
    前記ポリマー多層光学フィルムが、垂直入射角で400nm〜700mの光の約95%超を反射
    前記第2の光学パケットの最も薄い層の厚さが前記第1の光学パケットの最も薄い層の厚さよりも大きく、
    前記第2の光学パケットの最も厚い層の厚さが前記第1の光学パケットの最も厚い層の厚さよりも大きい、
    ポリマー多層光学フィルム。
  2. 前記赤色光を反射する一群の層が、前記第1の光学パケットの最も厚い光学層を含む、
    請求項1に記載のポリマー多層光学フィルム。
  3. 前記赤色光を反射する一群の層が、前記第1の光学パケットの外側面に隣接している、
    請求項1に記載のポリマー多層光学フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー多層光学フィルムを含む、液晶ディスプ
    レイ。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー多層光学フィルムのロール。
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