JP6576539B2 - 受信装置、テレビジョン装置、記憶媒体、受信方法、及びプログラム - Google Patents
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そこでテレビジョン放送局が、降雨減衰対策として、4K/8K映像と併せて、従来の映像(4K/8K映像より解像度が低く、降雨減衰に対する耐性が強い映像)を同時に送信することができる仕組みを導入することが考えられる。それにより、降雨減衰時でも従来の映像に切り替えることによって、視聴者にテレビ番組の視聴を継続させることができる。
非特許文献1、非特許文献2では、衛星デジタル放送において、降雨時の遮断に対して、階層伝送方式を切り替えることによって、サービスを継続させることを標準規格としている。非特許文献3には、MMTによるメディアトランスポート方式の標準規格が記載されている。
本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る放送システムの一例を示す概略図である。
第1の実施形態の放送システム1は、送信装置11と、サーバー装置21と、受信装置31とを含んで構成される。送信装置11及びサーバー装置21は、放送事業者が有する放送設備を構成する。受信装置31は、送信装置11から放送される放送番組を受信し、受信した放送番組の映像を表示し、当該放送番組の音声を再生する。また、受信装置31は、サーバー装置21と通信接続しデータを送受信する。受信装置31は、各家庭や事業所等に設置される。
放送伝送路12は、送信装置11が送信する各種のデータを、同時に不特定多数の受信装置31に対して、一方向的に伝送する伝送路である。放送伝送路12は、例えば、放送衛星13で中継される所定の周波数帯域の電波(放送波)である。放送伝送路12は地上波の放送伝送路を含むことができる。放送伝送路12の一部には、通信回線、例えば、送信装置11から電波を送信するための送信設備までの通信回線が含まれてもよい。なお、放送伝送路12を介して各種のデータを送信(または、受信)することを、「放送で送信(または、受信もしくはダウンロード)する」と呼ぶことがある。
受信装置31は、送信装置11から放送コンテンツを、またサーバー装置21から通信コンテンツを受信する。受信装置31は、有線のLANケーブルや、Wi−Fiルーター(Wireless Fidelityルーター;無線LAN親機)との無線LAN接続を介して、通信伝送路22に接続するための機能が備えられている。受信装置31は、例えば、テレビジョン受信装置、映像記録装置、等である。
次に、本実施形態に係る送信装置11の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る送信装置の構成を示すブロック図である。送信装置11は、番組データ生成部111、構成情報生成部112、多重化部113、暗号化部114及び送信部115を含んで構成される。
番組データ生成部111は、所定の映像符号化方式で符号化された映像データを取得する。所定の映像符号化方式は、例えば、ISO/IEC 23008 HEVC(International Organization for Standardization/International Electronical Commission 23008 Part2 High Efficiency Video Coding、単に、HEVCとも呼ばれる)で規格化された方式である。
また、番組データ生成部111は、所定の音声符号化方式で符号化された音声データを取得する。所定の音声符号化方式は、例えば、ISO/IEC 14496 Part3(単に、MPEG−4オーディオとも呼ばれる。なお、MPEGはMoving Picture Experts Groupを略したものである。)で規定された音声符号化方式である。
例えば、上記の構成要素情報には、階層伝送方式による放送をする場合等など、複数の放送映像を同時に送信する場合においては、各映像の解像度に関する情報や、各映像が表示される優先度に関する情報等も構成要素情報に含まれる。
次に、構成情報に含まれるMPTの例について説明する。なお、MPTはARIB(Association of Radio Industries and Businesses:社団法人電波産業会)が、非特許文献3において規定している標準規格である。
図3は、本発明の受信装置が受信するMPTのデータ構造の一例を示す図である。図3に示す例では、MPTは、アセット毎にアセットタイプ(asset_type)、アセット記述子領域(asset_descriptors_byte)とを含む。
アセット記述子領域(asset_descriptors_byte)は、アセットの記述子が記述される領域である。
次に、アセットグループ記述子(Asset_Group_Descriptor())の例について説明する。なお、アセットグループ記述子(Asset_Group_Descriptor())はARIB(社団法人電波産業会)が、非特許文献3において規定している標準規格である。
図4は、本発明の受信装置が受信するアセットグループ記述子(Asset_Group_Descriptor())のデータ構造の一例を示す図である。アセットグループ記述子(Asset_Group_Descriptor())は、グループID(group_identification)、及び選択レベル(selection_level)を含む。
選択レベルは、例えば、「0」はデフォルトのアセット、「1」は代替のアセットというように、そのグループ内でのアセットの選択優先順位を示す。
次に、映像コンポーネント記述子(Video_Component_Descriptor())の例について説明する。なお、映像コンポーネント記述子(Video_Component_Descriptor())はARIB(社団法人電波産業会)が、非特許文献3において規定している標準規格である。
図5は、本発明の受信装置が受信する映像コンポーネント記述子(Video_Component_Descriptor())のデータ構造の一例を示す図である。映像コンポーネント記述子は、映像信号解像度(video_resolution)、映像信号アスペクト比(video_aspect_ratio)、及び映像信号フレームレート(video_frame_rate)を含む。
図6は、本発明の受信装置が受信する映像信号解像度(video_resolution)の値の一例を示す図である。例えば、4K映像の場合には、4K映像の垂直方向の解像度は2160本であるので、映像信号解像度(video_resolution)は「6」となる。また、8K映像の場合には、8K映像の垂直方向の解像度は4320本であるので、映像信号解像度(video_resolution)は「7」となる。また、SD(標準画質)映像の場合には、SD映像の垂直方向の解像度は480本であるので、映像信号解像度(video_resolution)は「3」となる。
図7は、本発明の受信装置が受信する映像信号アスペクト比(video_aspect_ratio)の値の一例を示す図である。例えば、アスペクト比が16:9(パンベクトルあり)の場合には「2」となる。アスペクト比が4:3の場合には「1」となる。なお、パンベクトルとは、デジタルテレビ放送における放送信号に付される識別制御情報の一つである画角情報のことであり、4:3のアスペクト比への変更表示を自動識別するための付加情報である。
図8は、本発明の受信装置が受信する映像信号フレームレート(video_frame_rate)の値の一例を示す図である。例えば、フレームレートが60/1.001fps(frames per second)の場合には「8」となる。また、フレームレートが30fpsの場合には「6」となる。
それによって受信装置31は、放送番組を受信するとともに構成情報からURLの情報を取得することができる。そして受信装置31は、そのURLの情報に基づいて、サーバー装置21に通信伝送路22を介して通信コンテンツ要求信号を送信する。以上により、受信装置31は、サーバー装置21から受信中の放送番組に関連する番組関連情報を取得することができる。
なおURLを示す情報は、MPTのロケーション情報(MMT_general_location_info())に格納される。
次に、MPTに含まれるロケーション情報(MMT_general_location_info())の例について説明する。なお、ロケーション情報(MMT_general_location_info())はARIB(社団法人電波産業会)が、非特許文献3において規定している標準規格である。
図9は、本発明の受信装置が受信するロケーション情報(MMT_general_location_info())のデータ構造の一例を示す図である。ロケーション情報(MMT_general_location_info())は、ロケーションタイプ(location_type)、URL長(URL_length)、及びURLバイト(URL_byte)を含む。
次に、サーバー装置21の構成について説明する。
図10は、本実施形態に係るサーバー装置の構成を示すブロック図である。サーバー装置21は、制御部210、通信部213、及び記憶部214を含んで構成される。制御部210は、通信コンテンツ取得部211、及び通信コンテンツ配信部212を含んで構成される。
次に、受信装置31の構成について説明する。
図11は、本実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。受信装置31は、チューナー311(受信部)、復号部312、分離部313、音声復号部314、音声再生部315、映像復号部316、GUI合成部317、映像表示部318、通信部321、制御部331、操作入力部332、及び記憶部341を含んで構成される。
音声再生部315は、音声復号部314から入力された音声データに基づく音声を再生するものであり、例えば、スピーカーを含んで構成される。
したがって、映像表示部318には、受信装置31が受信した映像データに係る映像に、受信装置31が生成したGUI画面データに係るGUI画面の映像が重畳された映像が表示される。
次に、本実施形態に係る制御部331の構成について説明する。
図12は、本実施形態に係る制御部331の構成を示すブロック図である。制御部331は、受信レベル検出部3311、構成情報復号部3312、画面構成決定部3313、及び通信コンテンツ取得部3314を含んで構成される。
主放送の構成情報は、グループID(group_identification)には「0x00」、選択レベル(selection_level)が「0」、映像信号解像度(video_resolution)が「7」、映像信号アスペクト比(video_aspect_ratio)が「2」、及び映像信号フレームレート(video_frame_rate)が「11」となっている。
副放送の構成情報は、グループID(group_identification)には「0x00」、選択レベル(selection_level)が「1」、映像信号解像度(video_resolution)が「3」、映像信号アスペクト比(video_aspect_ratio)が「1」、及び映像信号フレームレート(video_frame_rate)が「5」となっている。
図13は、本実施形態に係る、放送番組の映像に通信コンテンツに基づく映像(GUI画面)を重畳させた映像の一例を示す概略図である。図13の(A)においては、映像表示領域511aに、放送番組の映像521aが表示されている。図13の(B)においては、映像表示領域511bに、放送番組の映像521bと通信コンテンツの映像(GUI画面)522とが表示されている。
一方、図13(B)は、副放送に受信を切り替えた後であり、映像表示部318が備える解像度よりも解像度が低い副放送の映像521bを、映像表示部318が表示している表示例である。解像度が低い副放送の映像は、図13(B)が示すように、映像表示領域511bの一部分を使って表示される。映像表示部318は、その副放送の映像が表示されている領域の下部の領域に、通信コンテンツである「他球場の途中経過」の情報を表示している。すなわち、「プロ野球中継」の放送映像の下部領域に、番組関連情報である「他球場の途中経過」の情報を表示している。
次に受信装置31の動作について説明する。
図14は、本実施形態に係る受信装置31の動作を示すフローチャートである。
本フローチャートは、分離部313が、復号部312から入力された復号後の多重化データから、番組データ及び構成情報に分離したときに処理が開始される。
選択レベル(selection_level)に設定されている値が「0」(デフォルト)であった場合、ステップS101に戻る。値が「0」である場合とは、すなわち、そのアセットに含まれる映像が主放送の映像であることを示す。
また、選択レベル(selection_level)に設定されている値が「0」でなかった場合、ステップS103へ進む。値が「0」でなかった場合とは、すなわち、値が「1」以上であった場合であり、そのアセットに含まれる映像が副放送(例えば、降雨対応放送)の映像であることを示す。
受信レベル検出部3311は、チューナー311から入力された受信状態情報を取得し、受信状態情報が示す受信状態が、良好であるか劣悪であるかを確認する。その後、ステップS104へ進む。
(ステップS104)
受信レベル検出部3311は、確認した受信状態情報に基づいて受信状態を判定する。受信状態が劣悪であるならば、ステップS105へ進む。受信状態が良好であるならば、ステップS101へ戻る。
制御部331は、視聴者に降雨対応放送へ階層伝送方式を切り替えることを通知する通知画面のデータを生成する。通知画面は、記憶部341に記憶されている通知メッセージを記憶部341から取得することによって生成される。この場合の通知画面のデータとは、例えば、映像表示部318に「降雨対応放送に映像を切り替えます。」と表示をするようなGUI画面データである。GUI合成部317は、生成された通知画面を示すGUI画面データの映像を、放送映像に重畳させて映像表示部318に表示させることによって、視聴者に通知をする。その後、ステップS106へ進む。
映像復号部316は、画面構成決定部3313から、副放送(例えば、降雨対応放送)の映像へ切り替えることを示す方式選択信号を取得する。映像復号部316は、GUI合成部317に出力する映像データを、主放送から副放送に切り替える。その後、ステップS107へ進む。
通信コンテンツ取得部3314は、通信部321を介して、通信コンテンツ要求信号を、サーバー装置21に送信する。通信コンテンツ取得部3314は、サーバー装置21から通信コンテンツ(例えば、番組関連情報)を示すデータを取得する。画面構成決定部3313は通信コンテンツ取得部3314が取得した通信コンテンツのデータをGUI合成部317に出力する。
GUI合成部317は、主放送の映像よりも縮小された副放送(例えば、降雨対応放送)の映像へ切り替えたことによって生じた画面の余白の部分に、通信コンテンツのデータに基づく映像(GUI画面)が表示されるように、副放送の放送映像にGUI画面データの映像を重畳させて、映像表示部318に表示させる。その後、図14に示す処理を終了する。
画面構成決定部3313は、表示させる映像を切り替えると判断した場合には、サーバー装置21から通信コンテンツを取得して、放送映像に重畳させて映像表示部318に表示させるGUI画面の映像を生成するための、GUI画面データを生成する。
また、この構成により、主放送よりも映像サイズが小さい副放送に受信を切り替えたことによって生じる映像表示部318上の余白のスペースに、受信中の放送番組に関連する番組関連情報などの通信コンテンツを表示させることができる。それにより、デジタルテレビ受信機が本来備えている解像度の高さや画面のサイズを活かした映像を視聴者に提供することができる。
本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態における受信装置31は、受信状態が劣悪であることを判断したときに、主放送の映像の表示から、縮小して表示される副放送(例えば、降雨対応放送)の映像に通信コンテンツ(例えば、番組関連情報)に基づく映像(GUI画面)を重畳させた映像の表示へ、自動的に切り替えをした。
なお、第1の実施形態と共通している部分については、説明を一部省略する。
受信装置31の構成について、図11を用いて説明する。
制御部331は、受信装置31の種々の動作を制御する。例えば、制御部331は、チューナー311から、受信中の放送波の受信状態情報を取得する。制御部331は、取得した受信状態情報が、予め定められた基準値より高い値である(受信状態が良好である)か、もしくは低い値である(受信状態が劣悪である)かを認識する。なお、予め定められた基準値とは、例えば、4K/8K映像のような高解像度の映像を映像表示部318に表示させたときに、快適に視聴ができる受信信号の強度レベルに達しているか否かを示す基準値である。
この場合の通知画面のデータとは、例えば、「降雨対応放送に映像を切り替えます。表示モードを選択してください。<降雨対応放送を拡大して見る><降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>」と表示するようなGUI画面データである。「降雨対応放送に映像を切り替えます。表示モードを選択してください。」は通知メッセージであり、<降雨対応放送を拡大して見る>及び<降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>は、それぞれ映像表示レイアウトの選択ボタン画像に記載された文言を表す。
操作入力部332は、視聴者による操作入力を受け付けることで生成される操作信号を取得し、取得した操作信号を制御部331に出力する。
構成情報復号部3312は、例えば、受信状態が劣悪であることを示す受信状態情報を取得した場合において、上記の例のように、例えば、主放送と副放送の2組の構成情報を取得しているとき、上述の通り、視聴者に降雨対応放送へ階層伝送方式を切り替えることを示す通知画面のデータを生成する。通知画面は、記憶部341に記憶されている通知メッセージ及び映像表示レイアウト選択ボタン画像を示すデータを、記憶部341から取得することによって生成される。
この場合の通知画面のデータとは、例えば、「降雨対応放送に映像を切り替えます。表示モードを選択してください。<降雨対応放送を拡大して見る><降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>」と表示するようなGUI画面の映像を生成するためのGUI画面データである。このうち、「降雨対応放送に映像を切り替えます。表示モードを選択してください。」は通知メッセージであり、<降雨対応放送を拡大して見る>及び<降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>は、それぞれ映像表示レイアウト選択ボタン画像に記載された文言を表す。
視聴者によって、操作入力部332を通じて入力される操作信号を、画面構成決定部3313は取得する。入力される操作信号とは、<降雨対応放送を拡大して見る>、または<降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>のどちらかの映像表示レイアウト選択ボタン画像を選択したことを示す操作信号である。
次に受信装置31の動作について説明する。
図15は、本発明の第2の実施形態に係る受信装置の動作を示すフローチャートである。
本フローチャートは、分離部313が、復号部312から入力された復号後の多重化データから、番組データ及び構成情報に分離したときに処理が開始される。
選択レベル(selection_level)に設定されている値が「0」(デフォルト)であった場合、ステップS201に戻る。値が「0」である場合とは、すなわち、そのアセットに含まれる映像が主放送の映像であることを示す。
また、選択レベル(selection_level)に設定されている値が「0」でなかった場合、ステップS203へ進む。値が「0」でなかった場合とは、すなわち、値が「1」以上であった場合であり、そのアセットに含まれる映像が副放送(例えば、降雨対応放送)の映像であることを示す。
受信レベル検出部3311は、チューナー311から入力された受信状態情報を取得し、受信状態情報が示す受信状態が、良好であるか劣悪であるかを確認する。その後、ステップS204へ進む。
(ステップS204)
受信レベル検出部3311は、確認した受信状態情報に基づいて受信状態を判定する。受信状態が劣悪であるならば、ステップS105へ進む。受信状態が良好であるならば、ステップS201へ戻る。
制御部331は、視聴者に降雨対応放送へ階層伝送方式を切り替えることを通知する通知画面のデータを生成する。通知画面は、記憶部341に記憶されている通知メッセージを記憶部341から取得することによって生成される。
この場合の通知画面のデータとは、例えば、映像表示部318に「降雨対応放送に映像を切り替えます。表示モードを選択してください。<降雨対応放送を拡大して見る><降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>」と表示をするようなGUI画面データである。GUI合成部317は、生成された通知画面を示すGUI画面データの映像を、放送映像に重畳させて映像表示部318に表示させることによって、視聴者に通知をする。その後、ステップS206へ進む。
視聴者によって、操作入力部332を通じて入力される操作信号を、画面構成決定部3313は取得する。入力される操作信号とは、<降雨対応放送を拡大して見る>、または<降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>のどちらかの映像表示レイアウト選択ボタン画像を選択したことを示す操作信号である。
操作入力部332から入力された操作信号が、<降雨対応放送を拡大して見る>を示す操作信号であった場合には、ステップS209へ進む。
操作入力部332から入力された操作信号が、<降雨対応放送と番組関連コンテンツを見る>を示す操作信号であった場合には、ステップS207へ進む。
映像復号部316は、画面構成決定部3313から、副放送(例えば、降雨対応放送)の映像へ切り替えることを示す方式選択信号を取得する。映像復号部316は、GUI合成部317に出力する映像データを、主放送から副放送に切り替える。その後、ステップS208へ進む。
通信コンテンツ取得部3314は、通信部321を介して、通信コンテンツ要求信号を、サーバー装置21に送信する。通信コンテンツ取得部3314は、サーバー装置21から通信コンテンツ(例えば、番組関連情報)を示すデータを取得する。画面構成決定部3313は通信コンテンツ取得部3314が取得した通信コンテンツを示すデータをGUI合成部317に出力する。
GUI合成部317は、主放送の映像よりも縮小された副放送(例えば、降雨対応放送)の映像へ切り替えたことによって生じた画面の余白の部分に、通信コンテンツのデータに基づく映像(GUI画面)が表示されるように、副放送の放送映像にGUI画面データの映像を重畳させて、映像表示部318に表示させる。その後、図15に示す処理を終了する。
映像復号部316は、画面構成決定部3313から、副放送(例えば、降雨対応放送)の映像へ切り替えることを示す方式選択信号を取得する映像復号部316は、GUI合成部317に出力する映像データを、主放送から副放送に切り替える。
また、GUI合成部317は、その(主放送よりも解像度が低い)副放送の映像を、映像表示部318が備える映像表示領域のサイズに拡大して、映像表示部318に表示させる。その後、図15に示す処理を終了する。
視聴者の操作入力による信号が、副放送とともに番組関連情報等の通信コンテンツを表示させることを示す信号であった場合は、画面構成決定部3313は、サーバー装置21から通信コンテンツを示すデータを取得して、副放送の映像に重畳させて映像表示部318に表示させるGUI画面の映像を生成するための、GUI画面データを生成する。
つまり、降雨対応放送の映像の本来のサイズである縮小された映像に切り替えて通信コンテンツを併せて表示させるか、または、降雨対応放送の映像を映像表示部318の大きさに合わせて拡大して表示させるか、について視聴者自身による選択によって決定がなされる。それによって、デジタルテレビ受信機が本来備えている解像度の高さや画面のサイズを活かした映像を視聴者に提供することができる。
本発明の第3の実施形態について、説明する。
第1、第2の実施形態では、放送映像に通信コンテンツの映像を重畳させて映像を生成することについて説明をした。なお、この放送映像と通信コンテンツの映像とを組み合わせた映像の生成については、放送通信連携サービスのアプリケーションを起動することによって実現してもよい。
第3の実施形態では、受信状態が劣悪であることを示す受信状態情報を画面構成決定部3313が受け取った際に、放送通信連携サービス(例えば、Hybridcast(登録商標))のアプリケーションを起動するか否かを視聴者に選択させる実施形態について説明する。
なお、第1の実施形態、及び第2の実施形態と共通している部分については、説明を一部省略する。
次に、構成情報に含まれるMH−AITのデータの例について説明する。なお、MH−AITはARIB(Association of Radio Industries and Businesses:社団法人電波産業会)が、非特許文献3において規定している標準規格である。
図16は、本実施形態に係る受信装置が受信する構成情報に含まれるMH−AITのデータ構造の一例を示す図である。図16に示す例では、MH−AITは、アプリケーション形式(application_type)、アプリケーション識別子(application_identifier())、アプリケーション制御コード(application_control_code)を含む。なお、図16に記載されているrpchof(remainder polynomial coefficients highest order first)とは、乗余多項式の係数を、次数の高い順に並べることを意味する。
図17は、本実施形態に係る受信装置が受信する構成情報に含まれるアプリケーション形式(application_type)の値の一例を示す図である。例えば、アプリケーション形式(application_type)の値が「0x0010」であるとき、AITの制御対象となるアプリケーションの形式は「放送通信連携HTML5アプリケーション」であることを示す。
図18は、本実施形態に係る受信装置が受信する構成情報に含まれるアプリケーション制御コード(application_control_code)の値の一例を示す図である。例えば、アプリケーション制御コード(application_control_code)の値が「0x01」であるときに行われるアプリケーションの状態制御は「AUTOSTART」、すなわち、アプリケーションを起動することを示す。
受信装置31の動作について説明する。
図19は、本発明の第3の実施形態に係る受信装置の動作を示すフローチャートである。
本フローチャートは、分離部313が、復号部312から入力された復号後の多重化データから、番組データ及び構成情報に分離したときに処理が開始される。
選択レベル(selection_level)に設定されている値が「0」(デフォルト)であった場合、ステップS101に戻る。値が「0」である場合とは、すなわち、そのアセットに含まれる映像が主放送の映像であることを示す。
また、選択レベル(selection_level)に設定されている値が「0」でなかった場合、ステップS303へ進む。値が「0」でなかった場合とは、すなわち、値が「1」以上であった場合であり、そのアセットに含まれる映像が副放送(例えば、降雨対応放送)の映像であることを示す。
受信レベル検出部3311は、チューナー311から入力された受信状態情報を取得し、受信状態情報が示す受信状態が、良好であるか劣悪であるかを確認する。その後、ステップS304へ進む。
(ステップS304)
受信レベル検出部3311は、確認した受信状態情報に基づいて受信状態を判定する。受信状態が劣悪であるならば、ステップS305へ進む。受信状態が良好であるならば、ステップS301へ戻る。
制御部331は、視聴者に降雨対応放送へ階層伝送方式を切り替えることを通知する通知画面のデータを生成する。通知画面は、記憶部341に記憶されている通知メッセージを記憶部341から取得することによって生成される。
この場合の通知画面のデータとは、例えば、映像表示部318に「降雨対応放送に映像を切り替えます。放送通信連携サービスを起動しますか?<はい><いいえ>」と表示をするようなGUI画面データである。GUI合成部317は、生成された通知画面を示すGUI画面データの映像を、放送映像に重畳させて映像表示部318に表示させることによって、視聴者に通知をする。その後、ステップS306へ進む。
視聴者によって、操作入力部332を通じて入力される操作信号を、画面構成決定部3313は取得する。入力される操作信号とは、<はい>(すなわち、放送通信連携サービスを起動する)、または<いいえ>(すなわち、放送通信連携サービスを起動しない)のどちらかのサービス起動選択ボタン画像を選択したことを示す操作信号である。
操作入力部332から入力された操作信号が、<はい>を示す操作信号であった場合には、ステップS307へ進む。
操作入力部332から入力された操作信号が、<いいえ>を示す操作信号であった場合には、ステップS309へ進む。
映像復号部316は、画面構成決定部3313から、副放送(例えば、降雨対応放送)の映像へ切り替えることを示す方式選択信号を取得する。映像復号部316は、GUI合成部317に出力する映像データを、主放送から副放送に切り替える。その後、ステップS308へ進む。
構成情報復号部3312によって復号された構成情報の1つであるMH−AITが示すアプリケーション制御情報に基づいて、画面構成決定部3313は、記憶部341に格納されている、放送通信連携サービスを実行するアプリケーションを読み出し、アプリケーションを起動する。アプリケーションは、画面構成決定部3313において動作する。アプリケーションは、通信部321を介して通信コンテンツ要求信号をサーバー装置21に送信する。
映像復号部316は、画面構成決定部3313から、副放送(例えば、降雨対応放送)の映像へ切り替えることを示す方式選択信号を取得する映像復号部316は、GUI合成部317に出力する映像データを、主放送から副放送に切り替える。
また、GUI合成部317は、その(主放送よりも解像度が低い)副放送の映像を、映像表示部318が備える映像表示領域のサイズに拡大して、映像表示部318に表示させる。その後、図16に示す処理を終了する。
視聴者の操作入力による信号が、放送通信連携サービスを起動することを示す信号であった場合は、画面構成決定部3313は、放送通信連携サービスを実行するためのアプリケーションを実行する。そして、受信装置31は、放送通信連携サービスに従って、副放送と通信コンテンツとを組み合わせて映像表示部318に表示させる。放送通信連携サービスとは、例えば、Hybridcast(登録商標)である。
つまり、降雨対応放送の映像の本来のサイズである縮小された映像に切り替えて放送連携サービスを起動するか、または、降雨対応放送の映像を映像表示部318の大きさに合わせて拡大して表示させるか、について視聴者自身による選択によって決定がなされる。それによって、デジタルテレビ受信機が本来備えている解像度の高さや画面のサイズを活かした映像を視聴者に提供することができる。
本発明の第4の実施形態について、説明する。
第3の実施形態では、放送映像の解像度を示す情報等を含む構成情報に基づいて、受信装置31で動作する放送通信連携サービスのアプリケーションが、表示させる通信コンテンツを決定する構成であった。
第4の実施形態では、例えば、放送事業者側において放送波を送信する際に、構成情報に含めるMPTのアセットグループ記述子(Asset_Group_Descriptor())に設定した選択レベル(selection_level)に適した情報量の通信コンテンツを、予めサーバー装置21に格納しておくようにする。
選択レベル(selection_level)のパラメーター値が大きいときほど放送映像の解像度が低いことを示すように対応付けをしておくことで、パラメーター値が大きいときほど通信コンテンツの表示領域が大きくなる。したがって、表示領域がより大きいときほど、表示する通信コンテンツの情報量もより多くするようにするなど、表示領域に適した情報量の通信コンテンツを予め用意してサーバー装置21に格納しておくようにする。
本発明の第5の実施形態について説明する。
第1〜4の実施形態では、階層伝送方式を切り替えることによって、主放送の映像と副放送(例えば、降雨対応放送)の映像とを切り替える実施形態について説明した。しかしながら、階層伝送方式による放送には限られない。すなわち、同一の放送番組が異なる解像度等によって複数同時に放送がされていればよい。例えば、放送波によって提供されるサイマル放送(simulcast;同時並行放送とも呼ばれる。)によって、同一の放送番組が複数の解像度等で放送されている場合に、受信状態に基づいて受信する放送を切り替えるような実施形態でもよい。
この構成により、デジタルテレビ受信機が本来備えている解像度の高さや画面のサイズを活かした映像を視聴者に提供することができる。
本発明の第6の実施形態について説明する。
第5の実施形態では、放送波によって提供されるサイマル放送に受信を切り替えた。しかしながら、放送波によって提供される放送に限られない。例えば、受信装置31が、サーバー装置21から通信伝送路22を介して、同一の放送番組を通信で受信するような実施形態でもよい。なお、インターネットなどのIPネットワーク上で電波による放送と同内容のものを配信する場合は、IPサイマル放送とも呼ばれる。激しい降雨等により、階層伝送方式による低解像度の放送でさえも受信が困難な場合にも、受信装置31は、同一の放送番組をサーバー装置21から通信で受信するようにすることができる。
この構成により、デジタルテレビ受信機が本来備えている解像度の高さや画面のサイズを活かした映像を視聴者に提供することができる。
例えば、上述した実施形態に係る放送システム1は、4K/8K映像での放送に係る放送システム、すなわち多重化方式としてMMTを用いる映像システムであるが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る放送システム1は、多重化方式としてTS(Transport Stream)を用いる放送システムであってもよい。
通信コンテンツは、例えば、降雨対応放送に受信を切り替えているときには、天候に関係する情報を提供するような、気象情報や交通情報などのコンテンツであってもよい。 また、通信コンテンツは、視聴中の放送番組に直接関係する番組関連情報に関わらず、その放送番組が属する番組のジャンルに関係するような情報を含むコンテンツであってもよい。例えば、視聴中の放送番組が映画であるならば、映画のジャンルに関係する情報、例えば、レンタルDVD事業者が提供するサービスに関する情報や、オンデマンド放送事業者が提供するサービスに関する情報などのコンテンツであってもよい。
Claims (5)
- 受信信号の復調を行う復調部と、
前記受信信号の高階層の誤り率を基に階層を決定し、MMTパッケージテーブルのアセットグループ記述子により階層変調の有無を識別して、階層別のアセットを取得する処理部と、
前記処理部が前記階層を低階層に決定した場合に、低階層受信中であることを表示する表示処理部と、
を備える、
受信装置。 - 受信信号の復調を行う復調部と、
前記受信信号の高階層の誤り率を基に階層を決定し、MMTパッケージテーブルのアセットグループ記述子により階層変調の有無を識別して、階層別のアセットを取得する処理部と、
前記処理部が前記階層を低階層に決定した場合に、低階層受信中であることを表示する表示処理部と、
を備える、
テレビジョン装置。 - 受信装置のコンピュータに、
受信信号の復調を行う復調手順、
前記受信信号の高階層の誤り率を基に階層を決定し、MMTパッケージテーブルのアセットグループ記述子により階層変調の有無を識別して、階層別のアセットを取得する処理手順、
前記処置手順において、前記階層を低階層に決定した場合に、低階層受信中であることを表示する表示処理手順、
を実行させる、
プログラム。 - 請求項3に記載のプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。
- 受信装置における受信処理方法であって、
受信信号の復調を行う復調過程、
前記受信信号の高階層の誤り率を基に階層を決定し、MMTパッケージテーブルのアセットグループ記述子により階層変調の有無を識別して、階層別のアセットを取得する処理過程、
前記処理過程において、前記階層を低階層に決定した場合に、低階層受信中であることを表示する表示処理過程、
を実行させる、
受信方法。
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