JP6574615B2 - 金属電極カートリッジ、及び、化学電池 - Google Patents

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Description

本発明は、金属電極カートリッジ、及び、化学電池に関する。より詳しくは、電池に対する金属電極の取り付けに用いられる金属電極カートリッジ、及び、化学電池に関するものである。
化学電池は、正極(カソード)側で還元反応を起こし、負極(アノード)側で酸化反応を起こすことによって、物質自身が持つ化学的なエネルギーを直流電力に変換するものである。化学電池は、正極及び負極に用いられる材料の組み合わせによって分類され、負極に金属を利用した化学電池として多くの種類が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。例えば、化学電池の一種である金属空気電池は、負極が金属により構成され、かつ、正極が空気により構成される電池全般を指し、高いエネルギー密度を有する等の利点があることから、実用化に向けた開発・研究が進められている。
金属空気電池について、亜鉛空気電池を例として、より詳細に説明する。図22は、亜鉛空気電池における放電反応を説明するための断面模式図である。図22に示すように、亜鉛空気電池100は、アルカリ性の電解液110、電解液110中に設けられた亜鉛電極115(負極)、及び、電解液110と空気流路との間に設けられた空気極116(正極)を備える。亜鉛空気電池100によれば、放電反応が進行することによって、亜鉛電極115、及び、空気極116から電力を出力する。
亜鉛空気電池100の放電反応において、亜鉛電極115を構成する金属亜鉛は、電解液110中の水酸化物イオンと反応し、テトラヒドロキソ亜鉛酸イオンとなり、亜鉛電極115中に電子を放出する。テトラヒドロキソ亜鉛酸イオンは分解されて酸化亜鉛又は水酸化亜鉛となり、電解液110中に析出する。また、空気極116において、電子、水、及び、酸素が反応することによって水酸化物イオンが生成され、この水酸化物イオンが電解液110中に移動する。このような放電反応が進行するのに伴って、亜鉛電極115を構成する金属亜鉛は消費され、電解液110中に酸化亜鉛及び水酸化亜鉛が溜まっていくこととなる。したがって、亜鉛空気電池100による電力の出力(放電)を安定的に維持するためには、亜鉛電極115に金属亜鉛を供給したり、電解液110中に析出した酸化亜鉛及び水酸化亜鉛を除去したりすることが求められる。これに対して、亜鉛電極115を構成する金属亜鉛を還元処理したり、電解液110中に滞留した酸化亜鉛等の析出物を還元処理したりすることによって、亜鉛電極115を再利用する方法(充電)が知られている。
特開2014−49408号公報 特表2005−509262号公報 特開2004−362869号公報 特開2008−300356号公報 特開2013−80699号公報
しかしながら、従来の金属空気電池においては、充放電時に反応が均一に進行しないと、充放電の繰り返しに伴って金属電極(負極)が徐々に変形してしまうことがあった。例えば、放電時には不動態膜が、充電時にはデンドライトが金属電極の表面に析出し、金属電極が膨張してしまうことがあった。金属電極が膨張すれば、高抵抗化、正極との短絡等が引き起こされ、充放電効率が低下してしまうことがあった。
以上のように、金属電極を有する従来の化学電池においては、充放電の繰り返しに伴って金属電極が変形し、充放電効率が低下するという課題があり、その防止が強く求められていた。
これに対して、上記特許文献1は、負極と電解液との間に金属多孔体が配置された金属空気電池を開示している。しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、負極の表面にデンドライトが析出すると、金属多孔体の開口に侵入しながら成長する懸念がある。また、金属多孔体の孔径及び/又は開口率が小さい場合は、負極と電解液との間のイオン伝導性が阻害され、充放電効率が低下してしまう。一方、金属多孔体の孔径及び/又は開口率が大きい場合は、デンドライトが金属多孔体の開口に侵入しながら成長する懸念が高まってしまう。このため、上記課題を解決する点において改善の余地があった。
上記特許文献2には、サポートグリッドによって負極を機械的に支持し、放電時の負極の膨張に適応させることが記載されているが、負極の膨張を抑制するのに適したサポートグリッドの特性に関する記載はなく、上記課題を解決する点において改善の余地があった。また、上記特許文献3〜5に記載の発明も同様に、上記課題を解決する点において改善の余地があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、金属電極の変形を抑制しつつ、優れた充放電効率が実現可能な金属電極カートリッジ、及び、化学電池を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、金属電極の変形を抑制する構成について種々検討したところ、金属電極と電解液との間に、金属電極の変形を抑制するのに適した剛性を有する支持部を配置する構成を見出した。更に、優れた充放電効率を実現する構成について種々検討したところ、金属電極と電解液との間のイオン伝導性を確保するために、支持部に開口を設け、更に、金属電極と電解液との間にイオン透過性を有するセパレータを配置する構成を見出した。本発明者らは、このような構成とすることで、金属電極の表面にデンドライトが析出する場合であっても、セパレータ及び支持部によって金属電極の膨張(変形)を抑制しつつ、優れた充放電効率が実現可能であることに想到した。以上より、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の一態様は、金属電極と、上記金属電極の少なくとも一部を覆うセパレータと、上記セパレータの少なくとも一部を覆う支持部とを備え、上記セパレータは、イオン透過性を有し、上記支持部は、上記セパレータと重畳する位置に開口が設けられるものであり、上記支持部のヤング率は、上記セパレータのヤング率よりも大きい金属電極カートリッジであってもよい。
本発明の別の一態様は、上記金属電極カートリッジと、電解液を保持する電解液槽、及び、上記金属電極と対向する正極を含む電池筺体とを備え、上記金属電極カートリッジは、上記電解液と接する位置に配置される化学電池であってもよい。
本発明の更に別の一態様は、金属電極と、上記金属電極の少なくとも一部を覆うセパレータと、上記セパレータの少なくとも一部を覆う支持部と、電解液と、上記金属電極と対向する正極と、上記電解液を保持する電解液槽とを備え、上記セパレータは、イオン透過性を有し、上記支持部は、上記セパレータと重畳する位置に開口が設けられるものであり、上記支持部のヤング率は、上記セパレータのヤング率よりも大きい化学電池であってもよい。
本発明によれば、金属電極の変形を抑制しつつ、優れた充放電効率が実現可能な金属電極カートリッジ、及び、化学電池を提供することができる。
実施形態1の金属電極カートリッジを示す斜視模式図である。 実施形態1の金属電極カートリッジを上から見た平面模式図である。 図2中の線分A−A’に対応する部分の断面を示す断面模式図である。 実施形態1の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付け及び取り外しする様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示し、(c)は取り外し後の様子を示す。 支持部の開口の好適な配置パターンを示す断面模式図であり、(a)は開口が円形状である場合を示し、(b)は開口が正方形状である場合を示し、(c)は開口が正六角形状である場合を示す。 金属電極カートリッジを上から見た場合における、開口の形状例を示す断面模式図であり、(a)は開口が一様な幅の溝状である場合を示し、(b)は開口が部分的に幅の異なる溝状である場合を示し、(c)は開口の端部が直線状に傾斜する場合を示し、(d)は開口の端部が円弧状である場合を示し、(e)は開口の全体が直線状に傾斜する場合を示す。 図3に示した断面で見た場合における、開口の形状例を示す断面模式図であり、(a)は開口の全体が直線状に傾斜する場合を示し、(b)は開口の傾斜の向きが(a)と異なる場合を示す。 実施形態2の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。 実施形態3の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。 実施形態4の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。 実施形態4の化学電池を上から見た平面模式図である。 実施形態5の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。 実施形態5の化学電池を上から見た平面模式図である。 実施形態6の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。 実施形態6の化学電池を上から見た平面模式図である。 実施形態7の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。 実施形態7の化学電池を上から見た平面模式図である。 実施形態8の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。 実施形態9の化学電池を示す断面模式図である。 実施形態10の化学電池を示す断面模式図である。 実施形態11の化学電池を示す断面模式図である。 亜鉛空気電池における放電反応を説明するための断面模式図である。
以下に実施形態を掲げ、本発明について図面を参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において、同一部分又は同様な機能を有する部分には、アルファベットを付した以外は同様な符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は適宜省略する。また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
[実施形態1]
図1は、実施形態1の金属電極カートリッジを示す斜視模式図である。図2は、実施形態1の金属電極カートリッジを上から見た平面模式図である。図3は、図2中の線分A−A’に対応する部分の断面を示す断面模式図である。図4は、実施形態1の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付け及び取り外しする様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示し、(c)は取り外し後の様子を示す。以下、図1、図2、図3、及び、図4を参照して、実施形態1の金属電極カートリッジ、及び、化学電池について詳述する。
金属電極カートリッジ1aは、金属電極4、セパレータ5a、及び、支持部6aを備える。
セパレータ5aは、金属電極4の側面及び底面を覆っている。セパレータ5aは、金属電極4の少なくとも一部を覆うものであればよい。また、金属電極4と支持部6aとの間には、セパレータ5aは複数設けられていてもよい。
支持部6aは、セパレータ5aの側面及び底面を覆っている。支持部6aは、セパレータ5aの少なくとも一部を覆うものであればよい。支持部6a(支持部6aの対向する一対の側面)には、セパレータ5aと重畳する位置に開口7が設けられている。開口7は1つだけ設けられていてもよいし、複数設けられていてもよい。実施形態1において、支持部6aは、金属電極カートリッジ1aの筺体としての役割も兼ねている。
金属電極カートリッジ1aは、更に、負極集電体8を備えていてもよい。負極集電体8は、金属電極4から電気を取り出すための集電構造として用いられ、金属電極4と電気的に接続するように配置される。また、金属電極4は、負極集電体8に金属種を電析させて形成されたものであってもよい。
次に、金属電極カートリッジ1aの使用方法について、図4を参照して説明する。金属電極カートリッジ1aは、電池筺体3aに金属電極4を取り付けるために用いられる。図4(a)に示すように、金属電極カートリッジ1aを電池筺体3aに上方から挿入し、電池筺体3aに取り付ける。その結果、図4(b)に示すような化学電池2aが構成される。図4(a)中の矢印は、金属電極カートリッジ1aの挿入方向を示す。
化学電池2aは、金属電極カートリッジ1a、及び、電池筺体3aを備える。電池筺体3aは、電解液槽9、及び、正極11を含む。電解液槽9は、電解液10を保持するものである。正極11は、図4(b)に示すように、金属電極4と対向していることが好ましい。金属電極カートリッジ1aは、電解液10と接する位置に配置されている。化学電池2aによれば、放電反応が進行することによって、金属電極4、及び、正極11から電力を出力することができる。
金属電極4の取り外し時には、図4(c)に示すように、金属電極カートリッジ1aを電池筺体3aから上方に引き抜く。図4(c)中の矢印は、金属電極カートリッジ1aの抜き取り方向を示す。
化学電池2aは、一次電池であってもよく、二次電池であってもよい。充電槽で充電を行う場合は、金属電極カートリッジ1aを充電槽に挿入すればよい。
続いて、金属電極カートリッジ1a、及び、化学電池2aの各構成部材について以下に説明する。
金属電極4は、化学電池2aにおいて負極(アノード)として用いられる。金属電極4を構成する金属としては、負極活物質として利用可能なものであれば特に限定されず、例えば、亜鉛、リチウム、ナトリウム、カルシウム、アルミニウム、マグネシウム、鉄、銅、コバルト、カドミウム、パラジウム等の金属;これらの金属の2種以上を含む合金;これらの金属及び/又は合金の混合物が挙げられる。中でも、金属空気電池を構成する場合は、亜鉛、リチウム、アルミニウム、鉄を用いれば、常温作動させることができる。また、亜鉛、鉄、アルミニウム、銅は、取り扱い性(安全性)に優れている。以上のような観点から、金属電極4としては、亜鉛を主成分とする亜鉛電極が特に好適に用いられる。
金属電極4の形状としては特に限定されず、例えば、平板状、棒状等が挙げられる。中でも、平板状のものが好適に用いられる。金属電極4の厚みは特に限定されないが、電池容量を大きくする観点からは、6mm以下であることが好ましく、4mm以下であることがより好ましい。金属電極4の厚みが6mm以下である場合、化学電池2aの発電特性(放電特性)において、金属電極4のセパレータ5a側の表面と負極集電体8との間の距離に依存する電気抵抗を無視することができる。
正極11(カソード)は、金属電極4と対向して配置されている。これにより、電極間距離を均等かつ短くし、電極間抵抗を抑制することができる。正極11の材料としては、正極活物質として利用可能なものであれば特に限定されず、負極を構成する金属よりも電気陰性度が高い材料を用いることができる。正極11の材料としては、例えば、気体であれば、酸素、窒素、塩素等が挙げられ、液体であれば、四塩化炭素、過酸化水素等が挙げられ、固体であれば、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。金属電極4(負極)を構成する金属の種類によっては、正極11を金属電極としてもよい。化学電池2aとしては、正極11として空気極を用いる金属空気電池が好適である。空気極は、電子、水、及び、酸素から水酸化物イオンを生成する電極である。
化学電池2aにおける、金属電極4(負極)と正極11との好適な組み合わせとしては、負極活物質が亜鉛、正極活物質が空気である組み合わせが挙げられる。この組み合わせによれば、自然発火の危険性が低く、かつ、常温作動可能な化学電池を実現することができる。
セパレータ5aは、イオン透過性を有する。セパレータ5aとしては、水酸化物イオン、金属イオン等が透過可能なものを用いることができる。セパレータ5aとしては、例えば、多孔性樹脂、アニオン交換膜、不織布等で構成されるものを用いることができる。多孔性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン(1.5)、ナイロン6(3)、ナイロン66(3)、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール系材料、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。なお、上記材料名に付した括弧内の数値は、各材料の25℃におけるヤング率(縦弾性係数、単位:GPa)を示す。多孔性樹脂に対しては、亜鉛塩、リチウム塩等の電解質塩を分散させることによって、イオン透過性を向上させてもよい。セパレータ5aとして、金属イオンが透過しにくいものを用いれば、金属電極4から脱離した金属イオンが電解液10中へ拡散するのを防止することができるため、放電効率をより良好にすることができる。また、このようなセパレータ5aを用いれば、金属イオンが支持部6aの開口7へ侵入するのを防止することができるため、支持部6aの開口率をより大きくすることができ、充放電効率をより良好にすることができる。電解液10の流通を良好にする観点から、セパレータ5aは親水化処理されていることが好ましい。また、セパレータ5aは、耐電解液性(特に、耐アルカリ性)を有するものであることが好ましい。セパレータ5aの設置方法としては特に限定されず、例えば、金属電極4とセパレータ5aとを物理的に圧着する方法が挙げられる。セパレータ5aの厚みは、10μm以上、50μm以下であることが好ましく、15μm以上、40μm以下であることがより好ましい。セパレータ5aの厚みが上記の好ましい範囲にあれば、イオン透過性を損なうことなく、本発明の効果を奏することができる。
支持部6aは、セパレータ5aと重畳する位置に開口7が設けられるものである。このような構成によれば、セパレータ5aと電解液10との間の流通を確保することができる。更に、金属電極4と支持部6aとの間に、上述したようなイオン透過性を有するセパレータ5aを配置することで、金属電極4と電解液10との間のイオン伝導性を確保することができる。本明細書中、セパレータが金属電極と支持部との間に配置されるとは、セパレータが支持部の内部に配置される構成も含まれる。
セパレータ5aと電解液10との間の流通を良好にする観点から、支持部6aの開口率は、40%以上、100%未満であることが好ましく、50%以上、80%以下であることがより好ましい。支持部6aの開口率は、電極反応範囲である金属電極4の面積(図1中のL×Lに相当)に対する、開口7の総面積の割合を示す。例えば、金属電極4において、L=75mm、L=135mmである場合、電極反応範囲は、L×L=75mm×135mm=10125mmとなる。また、直径4.5mmの円形状の開口7が353個設けられる場合、開口7の総面積は、2.25mm×2.25mm×π×353個≒5611mmとなる。以上より、支持部6aの開口率は、100×5611mm/10125mm≒55.4%となる。
金属電極カートリッジ1aを側面方向から見た場合における、開口7の形状としては特に限定されず、図1に示すような円形状の他に、例えば、楕円形状、正方形状、長方形状、正六角形状等が挙げられる。開口7が円形状又は楕円形状である場合、開口7に気泡(ガス)が滞留しにくい構成を実現することができる。このような気泡は、例えば、充電時に外部(充電極等)から侵入した空気(主に酸素)に起因するもの、金属電極カートリッジ1aを電池筺体3aに挿入する際に侵入した空気に起因するもの、金属電極カートリッジ1aを電池筺体3aに挿入する際に金属電極4と電解液10とが接触することによって発生する気体(主に水素)に起因するもの等である。開口7が正方形状、長方形状、又は、正六角形状等の多角形状である場合、支持部6aの開口率をより大きくすることができる。
開口7の配置パターンとしては特に限定されないが、支持部6aの開口率をより高める観点からは、図5に示すような配置パターンであることが好ましい。図5は、支持部の開口の好適な配置パターンを示す断面模式図であり、(a)は開口が円形状である場合を示し、(b)は開口が正方形状である場合を示し、(c)は開口が正六角形状である場合を示す。図5(a)〜(c)に示すように、開口7が最密となるように配置すれば、支持部6aの開口率を好適に高めることができる。中でも、図5(c)に示すようなハニカム構造を採用すれば、支持部6aの開口率を高めるとともに、支持部6aの強度をより向上させることができる。
金属電極カートリッジ1aを上から見た場合における、開口7の形状としては特に限定されず、例えば、図6に示すような形状が挙げられる。図6は、金属電極カートリッジを上から見た場合における、開口の形状例を示す断面模式図であり、(a)は開口が一様な幅の溝状である場合を示し、(b)は開口が部分的に幅の異なる溝状である場合を示し、(c)は開口の端部が直線状に傾斜する場合を示し、(d)は開口の端部が円弧状である場合を示し、(e)は開口の全体が直線状に傾斜する場合を示す。なお、図6中には図示していないが、支持部6aの右側に電解液10が配置されることになる。図6(c)、(d)、及び、(e)に示すように、開口7がセパレータ5aとは反対側(電解液10側)に向かって広がる形状を有することで、開口7に滞留した気泡を結合させて拡散しやすくすることができるため、より好適である。また、開口7における流通がより良好になるため、充放電効率をより良好にすることができる。開口7が、図6(c)、又は、(e)に示すような形状を有する場合、その傾斜(テーパ)の角度は、セパレータ5aの表面に対して90°未満であり、45°以上、70°以下であることが特に好ましい。開口7の傾斜の角度が45°以上、75°以下である場合、支持部6aの厚みと、隣り合う開口7間の距離(ピッチ)とを充分に確保することができ、支持部6aの強度を維持することができる。また、金属電極カートリッジ1a内に滞留する気泡を、金属電極カートリッジ1a外に効率的に排出することができる。
図3に示した断面模式図において、開口7の形状は一様な幅の溝状に図示されているが、開口7の形状としては特に限定されず、例えば、図7に示すような傾斜を有する形状であってもよい。図7は、図3に示した断面で見た場合における、開口の形状例を示す断面模式図であり、(a)は開口の全体が直線状に傾斜する場合を示し、(b)は開口の傾斜の向きが(a)と異なる場合を示す。なお、図7中には図示していないが、支持部6aの右側に電解液10が配置されることになる。開口7の形状としては、図7(a)に示すように、セパレータ5a側(金属電極カートリッジ1aの内側)の開口端7aの径よりも、電解液10側(金属電極カートリッジ1aの外側)の開口端7bの径が大きくなるように設計されていてもよい。開口7が図7(a)に示すような形状を有することで、開口7に滞留した気泡を結合させて拡散しやすくすることができるため、より好適である。また、開口7の形状としては、図7(b)に示すように、セパレータ5a側(金属電極カートリッジ1aの内側)の開口端7aよりも、電解液10側(金属電極カートリッジ1aの外側)の開口端7bが高い位置にずれるように設計されていてもよい。開口7が図7(b)に示すような形状を有することで、開口7がセパレータ5aから電解液10の液面に向かって傾斜し、金属電極4の近傍で発生する気泡(例えば、水素ガス)が金属電極カートリッジ1a内に滞留することなく、電解液10の液面上に排出されやすくなる。
開口7の径は特に限定されないが、2mm以上であることが好ましい。開口7の径が2mm以上である場合、開口7に気泡が滞留しにくい構成を好適に実現することができる。開口7の径は、開口7の全方向の長さの中で最大の長さを示すものであり、例えば、以下の長さを示す。開口7が円形状である場合は、その直径を示す。開口7が楕円形状である場合は、その長軸の長さを示す。開口7が正方形状、長方形状、又は、正六角形状等の多角形状である場合は、その対角線の長さを示す。
支持部6aのヤング率は、セパレータ5aのヤング率よりも大きい。支持部6aのヤング率とセパレータ5aのヤング率との差は、25℃において、0.5GPa以上、2.5GPa以下であることが好ましい。支持部6aのヤング率は、25℃において、2.0GPa以上であることが好ましく、2.5GPa以上であることがより好ましく、4.0GPa以上であることが更に好ましい。このような支持部6aの材料としては、例えば、セラミックス、金属、樹脂等を用いることができ、絶縁性部材を用いることが好ましい。セラミックスとしては、例えば、炭化ケイ素(440)、酸化アルミニウム(350)、窒化ケイ素(300)等が挙げられる。金属としては、例えば、ニッケル(210);ステンレス、ニクロム、インコロイ等のニッケル合金(約210)等が挙げられる。樹脂としては、例えば、PPS(4)、PEI(3)、アクリル(3)、PSF(2.5)、ABS(2.5)、PP(2)等が挙げられる。なお、上記材料名に付した括弧内の数値は、各材料の25℃におけるヤング率(単位:GPa)を示す。各材料のヤング率は、例えば、自由共振式固有振動法を採用した、日本テクノプラス社製の自由共振式ヤング率測定装置(製品名:JE−RT)を用いて測定することができる。剛性(ヤング率)のより高い材料を用いれば、一定負荷に対する支持部6aのひずみ具合を抑制することができるため、支持部6aをより薄くしたり、支持部6aの開口率をより大きくしたりすることができる。これは、形状及び厚みが同じ支持部6a同士で比較した場合、一定負荷に対するひずみ具合は、各支持部6aの構成材料のヤング率の逆比になるためである。また、支持部6aは、耐電解液性(特に、耐アルカリ性)を有するものであることが好ましい。
支持部6aの材料は、金属電極カートリッジ1aの使用環境に応じて適宜選択することができる。具体的には、金属電極カートリッジ1aを長期保管する等の、支持部6aに強度又は耐食性が求められる場合は、支持部6aの材料として、セラミックスを用いることが好ましい。一方、金属電極カートリッジ1aの生産性を向上させる等の、支持部6aに成形性又は軽量化が求められる場合は、支持部6aの材料として、樹脂を用いることが好ましい。
支持部6aの厚みは特に限定されないが、1mm以上、5mm以下であることが好ましく、2mm以上、4mm以下であることがより好ましい。支持部6aの厚みが1mm以上である場合、金属電極4の変形を充分に抑制することができる。支持部6aの厚みが5mm以下である場合、金属電極カートリッジ1aを好適に薄型化することができる。また、支持部6aの厚みが上記の好ましい範囲にあれば、支持部6aが電解液10の浸透性を妨げることもない。
負極集電体8を構成する材料としては特に限定されず、例えば、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、白金、炭素等が挙げられる。負極集電体8は、化学電池2aの外部の導線と接続するための端子としても利用可能である。
電解液10は、溶媒に電解質が溶解したものであり、イオン伝導性を有する液体である。電解液10の種類としては、一般的な化学電池で用いられる電解液であれば特に限定されず、金属電極4(負極)を構成する金属の種類によって選択すればよく、水溶媒を用いた電解液(電解質水溶液)であってもよいし、有機溶媒を用いた電解液(有機電解液)であってもよい。金属電極4と電解液10との組み合わせとしては、例えば、以下のものが挙げられる。金属電極4が、亜鉛、アルミニウム、鉄を主として含む場合は、電解液10として、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性電解液を用いることができる。金属電極4がマグネシウムを主として含む場合は、電解液10として塩化ナトリウム水溶液等の中性電解液を用いることができる。金属電極4が、リチウム、ナトリウム、カルシウムを主として含む場合は、電解液10として酸性電解液を用いることができる。また、金属電極4がリチウムを主として含む場合は、電解液10として有機電解液を用いることが好ましい。有機電解液としては、例えば、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、Li(CFSON、Li(CFSO)、LiN(CSO等の公知のリチウム塩を、非プロトン性で鎖状構造を有さない有機溶媒(エチレンカーボネート、テトラヒドロフラン等)に溶解したものを用いることができる。
電解液10は、ゲル化剤を含み、ゲル化されていてもよい。ゲル化剤としては、化学電池の分野で電解液をゲル化するために一般的に用いられるゲル化剤であれば特に限定されず、例えば、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩;親水基としてスルホ基を有する2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
電池筺体3aは、電解液10を保持する電解液槽9を含む。電解液槽9は、電解液10が溜められる容器であることから、電解液10に対する耐食性を有する材料で構成されるものであることが好ましい。電解液槽9の形状としては、電解液10を溜めることができる形状であれば特に限定されず、例えば、円筒状、直方体状等が挙げられる。また、電解液槽9の容積も特に限定されない。
電池筺体3aには、金属電極カートリッジ1aを挿入できる大きさの挿入口が設けられている。挿入口の位置は特に限定されないが、電池筺体3aの上面に設けられていることが好ましい。電池筺体3aの上面は、電解液槽9の一部分によって構成されていてもよいし、電解液槽9とは別の部材によって構成されていてもよい。電解液10の交換(供給又は廃棄)は、電池筺体3aに設けられた金属電極カートリッジ1aの挿入口等から行ってもよく、電池筺体3aに電解液10交換用の開口(流路)を設け、そこから行ってもよい。また、電池筺体3aには、正極集電体が設けられていてもよい。
更に、化学電池2aが金属空気電池である場合の構成について以下に説明する。金属空気電池では、正極11として空気極が用いられる。空気極は、例えば、導電性の多孔性担体と、この多孔性担体に担持された空気極触媒とを含む構成からなる。このような構成によれば、空気極触媒上に、電子、水、及び、酸素を共存させることができ、電極反応を効率良く進行させることができる。空気極触媒は、微粒子状にして多孔性担体に担持させることが好ましい。電極反応に用いられる水は、大気中から供給されてもよく、電解液10から供給されてもよい。
多孔性担体としては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック;黒鉛、活性炭等の導電性カーボン粒子;気相法炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー等の炭素繊維を用いることができる。多孔性担体は、その表面に陽イオン基が固定イオンとして存在するように表面処理がなされていてもよい。これにより、水酸化物イオンが多孔性担体の表面を伝導することができるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。
空気極は、多孔性担体に担持されたアニオン交換樹脂を有していてもよい。これにより、水酸化物イオンがアニオン交換樹脂を伝導することができるため、空気極触媒上で生成した水酸化物イオンが移動しやすくなる。アニオン交換樹脂のイオン交換基としては、例えば、4級アンモニウム塩基等の強塩基性基;1級、2級、又は、3級アミノ基を有する弱塩基性基等が挙げられる。強塩基性のアニオン交換樹脂としては、例えば、スチレン骨格を有する架橋ポリマーに、トリメチルアンモニウム等のトリアルキルアンモニウム塩基;ジメチルエタノールアンモニウム、メチルジエタノールアンモニウム等のアルキルアルカノールアンモニウム塩基を導入したもの等が挙げられる。また、弱塩基性のアニオン交換樹脂としては、例えば、ポリベンズイミダゾール、ベンズイミダゾール−ポリイミド共重合体等のベンズイミダゾールユニットを有する単独重合体又は共重合体;アミノ化ポリエーテルスルホン等が挙げられる。
空気極触媒としては、例えば、白金、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、銀、ルテニウム、イリジウム、モリブデン、マンガン等の金属;これらの金属原子を含む金属化合物;これらの金属の2種以上を含む合金;これらの金属の金属酸化物を用いることができる。上記合金としては、白金、鉄、コバルト、ニッケルのうちの2種以上を含む合金が好ましく、例えば、白金−鉄合金、白金−コバルト合金、鉄−コバルト合金、コバルト−ニッケル合金、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト−ニッケル合金を好適に用いることができる。上記金属酸化物としては、ルテニウム、コバルト、マンガン、セリウム、鉄のうちの少なくとも1種類の金属原子を含む金属酸化物が好ましく、具体的には、酸化ルテニウム(IV)(RuO)、二酸化マンガン(MnO)、酸化コバルト(III)(Co)、酸化セリウム(IV)(CeO)を好適に用いることができる。
空気極は、大気に直に接して設けられていてもよいし、空気流路に接して設けられていてもよい。空気極が大気に直に接して設けられている場合は、電解液10と空気極との間にセパレータが配置されていることが好ましい。これにより、正極集電体が空気極触媒を含む触媒層とセパレータとによって挟持された構成とすることができ、触媒層を金属空気電池の最も外側に配置することができる。一方、空気極が空気流路に接して設けられている場合、空気流路としては、例えば、電解液槽9の側面に通気孔が設けられていてもよい。空気流路が設けられる場合、空気流路に加湿された空気を流すことによって、空気極に酸素だけではなく、水も供給することができる。空気流路の設置方法は特に限定されず、例えば、空気極の電解液10とは反対側に正極集電体を配置し、この正極集電体に空気流路を形成してもよい。正極集電体を介して、空気極と外部回路とを電気的に接続すれば、金属空気電池の電力を外部回路に効率良く出力することができる。
空気極は、電解液槽9内の電解液10に接触するように設けられていてもよい。これにより、空気極で生成した水酸化物イオンが、電解液10へ容易に移動することができる。また、空気極における電極反応に必要な水が電解液10から空気極に供給されやすくなる。
空気極は、電解液槽9内の電解液10に接触するように設けられたイオン交換部と接触して設けられていてもよい。イオン交換部を設けることによって、空気極と電解液10との間を移動するイオン種を限定することができる。イオン交換部は、アニオン交換膜であってもよい。これにより、空気極で生成した水酸化物イオンがアニオン交換膜を伝導し、電解液10へ移動することができ、かつ、電解液10中の陽イオンが空気極に移動することを防止することができる。
実施形態1によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)金属電極4の外側に、セパレータ5a、及び、支持部6aが順に配置されているため、金属電極4の変形を抑制することができる。この効果は、化学電池2aにおいてだけではなく、金属電極カートリッジ1aにおいても奏することができる。
(2)セパレータ5aがイオン透過性を有し、支持部6aに開口7が設けられているため、金属電極4と電解液10との間のイオン伝導性を確保することができ、優れた充放電効率を実現することができる。
(3)金属電極4の変形を抑制したまま、金属電極カートリッジ1aを装着(挿入)、使用(充放電)、回収(抜き取り)、運搬、及び、保管することができる。このため、金属電極カートリッジ1aは、取り扱い性に優れている。
(4)支持部6aが電池筺体3aと独立して配置されているため、電池筺体3aの歪み等の影響を受けずに、金属電極4の変形を抑制することができる。
(5)電池筺体3aに依存せず、金属電極4に合わせて、セパレータ5a、及び、支持部6a(開口7)の形状、大きさ等を選択することができる。
(6)金属電極カートリッジ1aの非装着時であっても、金属電極4のすべてが露出することがないため、物理的な衝撃等から金属電極4を保護することができる。
実施形態1において、セパレータ5aは金属電極4の上面を覆っていないが、金属電極4の上面も覆っていてもよい。また、セパレータ5aが金属電極4の側面のみを覆う構成であってもよい。放電反応後の金属電極4の表面は、金属酸化物が形成されて脆性が高くなっている。よって、金属電極4の底面からの衝撃に対する強度を向上させる観点からは、図3に示すように、金属電極4は支持部6aの底面と接していない方が好ましく、金属電極4の底面がセパレータ5aで覆われていることが好ましい。このような構成によれば、電池容量を大きくするために金属電極4を薄くする場合であっても、金属電極4を好適に保護することができる。
実施形態1において、支持部6aは、金属電極4、及び、セパレータ5aの上面を覆っていないが、これらの上面も覆っていてもよい。支持部6aは、例えば、開口7が設けられた二枚のフレームをクリップパーツ等で固定して一体化したものであってもよい。
[実施形態2]
図8は、実施形態2の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。実施形態2は、支持部が熱収縮部材で構成されること以外、実施形態1と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
金属電極カートリッジ1bにおいて、支持部6bは熱収縮部材で構成される。支持部6bは、セパレータ5aの側面及び底面を覆い、セパレータ5aと重畳する位置に開口7が設けられるものである。
次に、金属電極カートリッジ1bの取り付け方法について説明する。図8(a)に示すように、金属電極カートリッジ1bを電池筺体3aに上方から挿入し、電池筺体3aに取り付ける。その結果、図8(b)に示すような化学電池2bが構成される。化学電池2bは、金属電極カートリッジ1b、及び、電池筺体3aを備える。
支持部6bを構成する熱収縮部材としては、例えば、PP熱収縮チューブ(25℃におけるヤング率:1.4GPa、化学電池2bの放電時の60℃におけるヤング率:0.7GPa)等が挙げられる。このような熱収縮部材は、加熱することで硬くなり、金属電極4の表面に密着することで、支持部6bを構成する。
実施形態2によれば、実施形態1の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)支持部6bを安価で軽量化することができる。
(2)支持部6bが成形しやすい熱収縮部材で構成されるため、支持部6bを、金属電極4に合わせて容易に成形することができる。
(3)支持部6bが熱収縮性を有するため、化学電池2bの使用温度が上昇した場合であっても、金属電極4の変形を効果的に抑制することができる。
[実施形態3]
図9は、実施形態3の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。実施形態3は、セパレータがゲル状物質で構成されること以外、実施形態1と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
金属電極カートリッジ1cにおいて、セパレータ5bはゲル状物質で構成される。セパレータ5bは、金属電極4の側面及び底面を覆っている。
次に、金属電極カートリッジ1cの取り付け方法について説明する。図9(a)に示すように、金属電極カートリッジ1cを電池筺体3aに上方から挿入し、電池筺体3aに取り付ける。その結果、図9(b)に示すような化学電池2cが構成される。化学電池2cは、金属電極カートリッジ1c、及び、電池筺体3aを備える。
セパレータ5bを構成するゲル状物質としては、例えば、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩;親水基としてスルホ基を有する2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。ゲル状物質としては、多孔性樹脂にポリアクリル酸塩等のゲル化剤を保持させたものを用いてもよい。また、ゲル状物質は、初期からゲル化していないものであってもよく、電解液と接触することでゲル化するもの(例えば、吸水性樹脂)であってもよい。
実施形態3によれば、実施形態1の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)セパレータ5bが剛性の高いゲル状物質で構成されるため、支持部6aとともに、金属電極4をより強くかつ均一に押さえることができる。
(2)セパレータ5b(ゲル状物質)のイオン透過性が高いため、充放電効率をより良好にすることができる。
(3)セパレータ5b(ゲル状物質)が電解液10を吸収して保持するため、金属電極カートリッジ1cを電池筺体3aから抜き取る際に、電解液10が飛散することがない。このため、金属電極カートリッジ1cを電池筺体3aから抜き取る際の、電解液10の漏洩及び電解液10との接触を防止することができ、安全性が高まる。
(4)セパレータ5b(ゲル状物質)が電解液10を吸収して保持するため、電解液10の蒸発量が抑制される。このため、化学電池2cを長寿命化することができる。
(5)電池容量を大きくするために金属電極4を薄くする場合であっても、セパレータ5bとの接触面積が小さい底面からの衝撃を、剛性の高いセパレータ5b(ゲル状物質)によって抑制することができ、金属電極4の湾曲を抑制することができる。
(6)金属電極カートリッジ1cを作製する際、支持部6a内にゲル状物質を充填した後に金属電極4を挿入することができるため、金属電極4の湾曲を抑制しつつ、位置決めを容易に行うことができる。
実施形態3においては、セパレータ5bが金属電極4の上面を覆っていないが、金属電極4の上面も覆っていてもよい。また、セパレータ5bが金属電極4の側面のみを覆う構成であってもよい。放電反応後の金属電極4の表面は、金属酸化物が形成されて脆性が高くなっている。よって、金属電極4の底面からの衝撃に対する強度を向上させる観点からは、図9に示すように、金属電極4は支持部6aの底面と接していない方が好ましく、金属電極4の底面がセパレータ5b(ゲル状物質)で覆われていることが好ましい。また、支持部6aの底面に、セパレータ5b(ゲル状物質)以外の弾性部材が設けられていてもよい。
[実施形態4]
図10は、実施形態4の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。図11は、実施形態4の化学電池を上から見た平面模式図である。実施形態4は、金属電極カートリッジの電池筺体への取り付け方法以外、実施形態1と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
金属電極カートリッジ1dは、支持部6aのセパレータ5aとは反対側の面上に設けられた凸部12aを有する。電池筺体3bは、電解液槽9の電解液10側に設けられた凹部13aを有する。
次に、金属電極カートリッジ1dの電池筺体3bへの取り付け方法について、図10を参照して説明する。図10(a)に示すように、金属電極カートリッジ1dを電池筺体3bに上方から挿入し、電池筺体3bに取り付ける。この際、凸部12aと凹部13aとを嵌合させながら、金属電極カートリッジ1dを電池筺体3bに挿入する。その結果、図10(b)に示すような化学電池2dが構成される。化学電池2dは、金属電極カートリッジ1d、及び、電池筺体3bを備える。図10(a)中の矢印は、金属電極カートリッジ1dの挿入方向を示す。凸部12a、及び、凹部13aは、金属電極カートリッジ1dの挿入方向に沿って伸びている。
凸部12aは、支持部6aと同じ材料で構成されていてもよく、支持部6aと一体化していてもよい。また、凸部12aは、支持部6aとは異なる材料で構成されていてもよい。凸部12aが支持部6aとは異なる材料で構成される場合、弾性体(ゴム)等の、応力を吸収可能な材料で構成されることが好ましい。
実施形態4によれば、実施形態1の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)凸部12aによって、支持部6aが金属電極4を押さえる力以外の力(例えば、電池筺体3bからの圧力)を均等に受けることができるため、金属電極4の湾曲を抑制することができる。この効果は、電池容量を大きくするために金属電極4を薄くする場合により顕著となる。
(2)凸部12aと凹部13aとを嵌合させて取り付けるため、電池筺体3bに対する、金属電極カートリッジ1dの挿入及び位置決めを容易に行うことができる。
実施形態4においては、凸部12a、及び、凹部13aは、金属電極カートリッジ1dの挿入方向に沿って伸びた形状を有しているが、互いに嵌合可能であれば他の形状を有していてもよい。
[実施形態5]
図12は、実施形態5の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。図13は、実施形態5の化学電池を上から見た平面模式図である。実施形態5は、凸部及び凹部の形状以外、実施形態4と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
金属電極カートリッジ1eは、支持部6aのセパレータ5aとは反対側の面上に設けられた鉤状(L字状)の凸部12bを有する。電池筺体3cは、電解液槽9に設けられた孔状の凹部13bを有する。
次に、金属電極カートリッジ1eの電池筺体3cへの取り付け方法について、図12を参照して説明する。図12(a)に示すように、金属電極カートリッジ1eを電池筺体3cに上方から挿入し、電池筺体3cに取り付ける。この際、凸部12bと凹部13bとを嵌合させながら、金属電極カートリッジ1eを電池筺体3cに挿入する。その結果、図12(b)に示すような化学電池2eが構成される。化学電池2eは、金属電極カートリッジ1e、及び、電池筺体3cを備える。実施形態5によれば、実施形態4と同様の効果を奏することができることは明らかである。
[実施形態6]
図14は、実施形態6の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。図15は、実施形態6の化学電池を上から見た平面模式図である。実施形態6は、金属電極カートリッジ及び電池筺体にガイドが設けられること以外、実施形態5と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
金属電極カートリッジ1fは、支持部6aのセパレータ5aとは反対側の面上(開口7が設けられる面と同じ面上)にガイド14a(第一のガイド)を有する。電池筺体3dは、正極11の電解液10側の面上にガイド14b(第二のガイド)を有する。
次に、金属電極カートリッジ1fの電池筺体3dへの取り付け方法について、図14を参照して説明する。図14(a)に示すように、金属電極カートリッジ1fを電池筺体3dに上方から挿入し、電池筺体3dに取り付ける。この際、凸部12bと凹部13bとを嵌合させながら、金属電極カートリッジ1fを電池筺体3dに挿入する。その結果、図14(b)に示すような化学電池2fが構成される。化学電池2fは、金属電極カートリッジ1f、及び、電池筺体3dを備える。化学電池2fにおいて、ガイド14aとガイド14bとは、互いに対向して配置される。
ガイド14aは、支持部6aと同じ材料で構成されていてもよく、支持部6aと一体化していてもよい。また、ガイド14aは、支持部6aとは異なる材料で構成されていてもよい。ガイド14aが支持部6aとは異なる材料で構成される場合、応力を吸収可能な材料で構成されることが好ましい。ガイド14bは、ガイド14aと同じ材料で構成されていてもよく、異なる材料で構成されていてもよい。
実施形態6によれば、実施形態5の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)ガイド14a、及び、ガイド14bによって、金属電極カートリッジ1fの湾曲を抑制することができるため、金属電極4を均一に押さえることができる。
(2)ガイド14a、及び、ガイド14bによって、金属電極4と正極11との間の距離を均一に保つことができるため、充放電効率をより良好にすることができる。
(3)ガイド14a、及び、ガイド14bによって、電池筺体3dに対する金属電極カートリッジ1fの位置決めを容易に行うことができる。
[実施形態7]
図16は、実施形態7の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す斜視模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。図17は、実施形態7の化学電池を上から見た平面模式図である。実施形態7は、支持部の形状以外、実施形態5と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
金属電極カートリッジ1gにおいて、支持部6cは、端部に向かって広がる形状(アーチ状)を有する。
次に、金属電極カートリッジ1gの電池筺体3cへの取り付け方法について、図16を参照して説明する。図16(a)に示すように、金属電極カートリッジ1gを電池筺体3cに上方から挿入し、電池筺体3cに取り付ける。この際、凸部12bと凹部13bとを嵌合させながら、金属電極カートリッジ1gを電池筺体3cに挿入する。その結果、図16(b)に示すような化学電池2gが構成される。化学電池2gは、金属電極カートリッジ1g、及び、電池筺体3cを備える。
実施形態7によれば、実施形態5の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)支持部6cが端部に向かって広がる形状を有するため、金属電極カートリッジ1gの湾曲を抑制することができる。
(2)支持部6cの広がった端部で、電池筺体3cに対する金属電極カートリッジ1gの位置決めを容易に行うことができる。
[実施形態8]
図18は、実施形態8の金属電極カートリッジを電池筺体に取り付ける様子を示す断面模式図であり、(a)は取り付け前の様子を示し、(b)は取り付け後の様子を示す。実施形態8は、セパレータ及び支持部が1つの層内に配置されること以外、実施形態1と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
金属電極カートリッジ1hにおいて、セパレータ5c、及び、支持部6aは、互いに独立した層として配置されておらず、1つの層内に配置されている。セパレータ5c、及び、支持部6aが1つの層内に配置される構成は、これらが貼り合わされて一体化される構成、及び、一方の内部に他方が形成される構成を含む。一方の内部に他方が形成される構成としては、例えば、図18に示すように、支持部6aの開口7に、電解液10をゲル化したものを含浸させた構成であってもよい。この場合、電解液10をゲル化したものを含浸させた領域(ゲル領域)が、セパレータ5cとして機能する。
次に、金属電極カートリッジ1hの取り付け方法について説明する。図18(a)に示すように、金属電極カートリッジ1hを電池筺体3aに上方から挿入し、電池筺体3aに取り付ける。その結果、図18(b)に示すような化学電池2hが構成される。化学電池2hは、金属電極カートリッジ1h、及び、電池筺体3aを備える。
実施形態8によれば、実施形態1の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)部材コストの低減、及び、製造工程の簡略化を実現することができる。
(2)セパレータ5c(ゲル領域)が支持部6aの開口7に設けられる場合、そのゲル領域によって、金属電極カートリッジ1hと電解液10とが仕切られるため、金属電極カートリッジ1hを電池筺体3aから抜き取る際に、金属電極4に含まれる電解液10が飛散することがない。このため、金属電極カートリッジ1hを電池筺体3aから抜き取る際の、電解液10の漏洩及び電解液10との接触を防止することができ、安全性が高まる。
(3)セパレータ5c(ゲル領域)が支持部6aの開口7に設けられる場合、金属電極カートリッジ1hを電池筺体3aから抜き取る際に、セパレータ5cが電解液10を保持しており、空気中の酸素がセパレータ5c内の電解液10に捕らえられるため、金属電極4が酸化するのを防止することができる。このため、金属電極4の発電特性の劣化を防止することができる。
(4)セパレータ5c(ゲル領域)が支持部6aの開口7に設けられる場合、金属電極カートリッジ1hを好適に薄型化することができる。このため、金属電極4と正極11との間の距離が縮まり、出力される電力、及び、その出力密度を向上させることができる。
[実施形態9]
図19は、実施形態9の化学電池を示す断面模式図である。実施形態9は、金属電極が金属電極カートリッジに組み込まれた構成(実施形態1〜8)ではなく、化学電池に組み込まれた構成であること以外、実施形態1と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
化学電池2jは、金属電極4、セパレータ5a、支持部6a、電解液10、正極11、及び、電解液槽9を備える。セパレータ5aは、イオン透過性を有する。セパレータ5aは、金属電極4の少なくとも一部を覆うものであればよい。支持部6aは、セパレータ5aの少なくとも一部を覆うものであればよい。支持部6aには、セパレータ5aと重畳する位置に開口7が設けられている。支持部6aのヤング率は、セパレータ5aのヤング率よりも大きい。支持部6aのヤング率は、25℃において、2.0GPa以上であることが好ましく、2.5GPa以上であることがより好ましく、4.0GPa以上であることが更に好ましい。正極11は、金属電極4と対向している。電解液槽9は、電解液10を保持するものである。
実施形態9によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)金属電極4の外側に、セパレータ5a、及び、支持部6aが順に配置されているため、金属電極4の変形を抑制することができる。
(2)セパレータ5aがイオン透過性を有し、支持部6aに開口7が設けられているため、金属電極4と電解液10との間のイオン伝導性を確保することができ、優れた充放電効率を実現することができる。
[実施形態10]
図20は、実施形態10の化学電池を示す断面模式図である。実施形態10は、セパレータがゲル状物質で構成されること以外、実施形態9と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
化学電池2kは、金属電極4、セパレータ5b、支持部6a、電解液10、正極11、及び、電解液槽9を順に備える。セパレータ5bはゲル状物質で構成される。
実施形態10によれば、実施形態9の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)セパレータ5bが剛性の高いゲル状物質で構成されるため、支持部6aとともに、金属電極4をより強くかつ均一に押さえることができる。
(2)セパレータ5b(ゲル状物質)の剛性が高い分、支持部6aの剛性を低く抑えることができるため、支持部6aの材料の選択肢が広がる。また、支持部6aを薄くすることもできるため、化学電池2kを好適に薄型化することができる。
(3)セパレータ5b(ゲル状物質)のイオン透過性が高いため、充放電効率をより良好にすることができる。
[実施形態11]
図21は、実施形態11の化学電池を示す断面模式図である。実施形態11は、支持部が充電極であること以外、実施形態9と同様であるため、重複する点については説明を適宜省略する。
化学電池2mは、金属電極4、セパレータ5a、支持部6c、電解液10、正極11、及び、電解液槽9を備える。支持部6cは充電極である。このため、化学電池2mは2次電池となる。また、支持部6cには、セパレータ5aと重畳する位置に開口7が設けられている。
支持部6cである充電極の材料としては、例えば、ニッケル(25℃におけるヤング率:210GPa)等が挙げられる。このような充電極は、実施形態9、10の化学電池を充電する際に取り付けてもよい。
実施形態11によれば、実施形態9の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(1)支持部6cとして充電極を用いるため、二次電池においても、金属電極4の変形を抑制しつつ、優れた充放電効率を実現することができる。
(2)充電極が支持部(支持部6c)の役割も兼ねており、充電極とは別の支持部が不要であるため、厚くなりがちな二次電池(化学電池2m)を好適に薄型化することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
<実施例1>
実施形態1の化学電池を作製した。金属電極4(負極)としては亜鉛板を用い、その厚みを3mmとした。また、金属電極4の電解液10に浸る部分の大きさを、135mm×85mmとした。正極11としては空気極を用い、多孔性担体としてSGLカーボン社製のカーボンブラックを含むものを用いた。正極11の厚みは1mmであり、空気との接触面積を135mm×75mmとした。セパレータ5aとしてはポリオレフィン(25℃におけるヤング率:1.7GPa)で構成されたものを用い、その厚みを50μmとした。また、セパレータ5aの電解液10に浸る部分の大きさを、145mm×85mmとした。支持部6aとしては、ABS樹脂(25℃におけるヤング率:2.5GPa)で構成されたものを用い、その厚みを1.5mmとした。また、支持部6aの電解液10に浸る部分の大きさを、145mm×85mmとした。支持部6aの開口7は、径が4.5mmの円形状のものが353個設けられたものであり、支持部6aの開口率を約48.9%とした。電解液10としては水酸化カリウム溶液(濃度7M)を用いた。
<実施例2>
実施形態8の化学電池を作製した。セパレータ5c、及び、支持部6aを1つの層内に配置したこと以外、実施例1と同様の化学電池を作製した。具体的には、支持部6aの開口7に、電解液10(水酸化カリウム溶液)をポリアクリル酸でゲル化したものを含浸させた。このようにして得られたものにおいて、電解液10をゲル化したものを含浸させた領域(支持部6aの開口7)をセパレータ5c、それ以外の領域を支持部6aとして用いた。セパレータ5cの厚みは、支持部6aと同じ1.5mmであった。セパレータ5cの25℃におけるヤング率は1.5GPaであった。
<比較例1>
支持部6aとして、ポリウレタン樹脂(25℃におけるヤング率:0.2GPa)で構成されたものを用いたこと以外、実施例1と同様の化学電池を作製した。
(評価結果)
実施例1、及び、比較例1の化学電池に対して、放電及び充電を順に1サイクル行った後、金属電極4の中央部の撓み量を測定した。撓み量は、充放電前から充放電後に金属電極4が膨張した量とした。撓み量を測定した結果、実施例1での撓み量は2mmであり、比較例1での撓み量は25mmであった。よって、実施例1によれば、比較例1よりも金属電極の変形を抑制することができることが確認できた。
[付記]
本発明の一態様は、金属電極4と、上記金属電極4の少なくとも一部を覆うセパレータ5aと、上記セパレータ5aの少なくとも一部を覆う支持部6aとを備え、上記セパレータ5aは、イオン透過性を有し、上記支持部6aは、上記セパレータ5aと重畳する位置に開口7が設けられるものであり、上記支持部6aのヤング率は、上記セパレータ5aのヤング率よりも大きい金属電極カートリッジ1aであってもよい。上記態様の金属電極カートリッジ1aによれば、金属電極4の変形を抑制しつつ、優れた充放電効率を実現することができる。また、金属電極4の変形を抑制したまま、金属電極カートリッジ1aを装着(挿入)、使用(充放電)、回収(抜き取り)、運搬、及び、保管することができるため、取り扱い性に優れた金属電極カートリッジ1aを実現することができる。更に、金属電極カートリッジ1aの非装着時であっても、金属電極4のすべてが露出することがないため、物理的な衝撃等から金属電極4を保護することができる。これらに加えて、セパレータ5a、及び、支持部6a(開口7)の形状、大きさ等が、金属電極4に合わせて選択可能という効果も奏することができる。
上記態様において、上記支持部6aのヤング率は、25℃において2.0GPa以上であってもよい。このような構成によれば、金属電極4の変形を好適に抑制することができる。
上記態様において、上記セパレータ5aは、上記金属電極4の底面を覆い、上記支持部6aは、上記セパレータ5aの底面を覆うものであってもよい。このような構成によれば、放電反応によって金属電極4の表面に金属酸化物が形成されて脆性が高くなったり、電池容量を大きくするために金属電極4を薄くしたりする場合であっても、金属電極4の底面からの衝撃に対する強度を向上させることができ、金属電極4を好適に保護することができる。
上記態様において、上記支持部は、熱収縮部材で構成されるもの(支持部6b)であってもよい。このような構成によれば、支持部6bを安価で軽量化することができる。また、支持部6bが成形しやすい熱収縮部材で構成されるため、支持部6bを、金属電極4に合わせて容易に成形することができる。更に、支持部6bが熱収縮性を有するため、化学電池2bの使用温度が上昇した場合であっても、金属電極4の変形を効果的に抑制することができる。
上記態様において、上記セパレータは、ゲル状物質で構成されるもの(セパレータ5b)であってもよい。このような構成によれば、セパレータ5bが剛性の高いゲル状物質で構成されるため、支持部6aとともに、金属電極4をより強くかつ均一に押さえることができる。また、セパレータ5bの剛性が高い分、支持部6aの剛性を低く抑えることができるため、支持部6aの材料の選択肢が広がる。また、セパレータ5bの剛性が高い分、支持部6aを薄くすることもできるため、金属電極カートリッジを好適に薄型化することができる。更に、セパレータ5bのイオン透過性が高いため、充放電効率をより良好にすることができる。電池容量を大きくするために金属電極4を薄くする場合であっても、セパレータ5bとの接触面積が小さい底面からの衝撃を、セパレータ5bによって抑制することができ、金属電極4の湾曲を抑制することができる。更に、金属電極カートリッジを作製する際、支持部6a内にゲル状物質を充填した後に金属電極4を挿入することができるため、金属電極4の湾曲を抑制しつつ、位置決めを容易に行うことができる。
上記態様において、上記開口7は、上記セパレータ5aとは反対側に向かって広がる形状を有するものであってもよい。このような構成によれば、開口7に滞留した気泡を結合させて拡散しやすくすることができるため、充放電効率をより良好にすることができる。
上記態様において、上記支持部6aの開口率は、40%以上、100%未満であってもよい。このような構成によれば、開口7における流通がより良好になるため、充放電効率をより良好にすることができる。
上記態様において、上記開口7の径は、2mm以上であってもよい。このような構成によれば、開口7に気泡が滞留しにくい構成を好適に実現することができる。
上記態様において、上記セパレータ5c、及び、上記支持部6aは、1つの層内に配置されてもよい。このような構成によれば、部材コストの低減、及び、製造工程の簡略化を実現することができる。
上記態様において、上記セパレータ5cは、電解液をゲル化したものが上記支持部6aの上記開口7に含浸された領域であってもよい。このような構成によれば、金属電極カートリッジ1hを抜き取る際の、電解液の漏洩及び電解液との接触を防止することができたり、金属電極4が酸化するのを防止することができたりする。更に、金属電極カートリッジ1hを好適に薄型化することができるため、出力される電力、及び、その出力密度を向上させることができる。
本発明の別の一態様は、上記金属電極カートリッジ1aと、電解液10を保持する電解液槽9、及び、上記金属電極4と対向する正極11を含む電池筺体3aとを備え、上記金属電極カートリッジ1aは、上記電解液10と接する位置に配置される化学電池2aであってもよい。上記態様の化学電池2aによれば、金属電極4の変形を抑制しつつ、優れた充放電効率を実現することができる。また、支持部6aが電池筺体3aと独立して配置されているため、電池筺体3aの歪み等の影響を受けずに、金属電極4の変形を抑制することができる。更に、セパレータ5a、及び、支持部6a(開口7)の形状、大きさ等を、電池筺体3aに依存することなく、金属電極4に合わせて選択することができる。更に、セパレータ5aを、上述したような、ゲル状物質で構成されたセパレータ5bとすることにより、金属電極カートリッジを電池筺体3aから抜き取る際の、電解液10の漏洩及び電解液10との接触を防止することができたり、電解液10の蒸発量を抑制して化学電池を長寿命化することができたりする。
上記態様において、上記化学電池は、上記金属電極カートリッジが、上記支持部6aの上記セパレータ5aとは反対側の面上に設けられる凸部と、上記電解液槽9に設けられる凹部とを嵌合させて、上記電池筺体に挿入される構造を有するものであってもよい。上記態様において、上記凸部及び上記凹部は、上記金属電極カートリッジの挿入方向に沿って伸びるもの(凸部12a及び凹部13a)であってもよい。上記態様において、上記凸部は、鉤状(凸部12b)であり、上記凹部は、孔状(凹部13b)であってもよい。これらの構成によれば、凸部12a(凸部12b)によって、支持部6aが金属電極4を押さえる力以外の力(例えば、電池筺体3からの圧力)を均等に受けることができるため、金属電極4の湾曲を抑制することができる。この効果は、電池容量を大きくするために金属電極4を薄くする場合により顕著となる。また、電池筺体に対する、金属電極カートリッジの挿入及び位置決めを容易に行うことができる。
上記態様において、上記金属電極カートリッジは、上記支持部6aの上記セパレータ5aとは反対側の面上に第一のガイド14aを有し、上記電池筺体は、上記正極11の上記電解液10側の面上に上記第一のガイド14aと対向する第二のガイド14bを有するものであってもよい。このような構成によれば、ガイド14a、及び、ガイド14bによって、金属電極カートリッジの湾曲を抑制することができるため、金属電極4を均一に押さえることができる。また、金属電極4と正極11との間の距離を均一に保つことができるため、充放電効率をより良好にすることができる。更に、電池筺体に対する金属電極カートリッジの位置決めを容易に行うことができる。
上記態様において、上記支持部は、端部に向かって広がる形状を有するもの(支持部6c)であってもよい。このような構成によれば、金属電極カートリッジの湾曲を抑制することができる。また、支持部6cの広がった端部で、電池筺体に対する金属電極カートリッジの位置決めを容易に行うことができる。
本発明の更に別の一態様は、金属電極4と、上記金属電極4の少なくとも一部を覆うセパレータ5aと、上記セパレータ5aの少なくとも一部を覆う支持部6aと、電解液10と、上記金属電極4と対向する正極11と、上記電解液10を保持する電解液槽9とを備え、上記セパレータ5aは、イオン透過性を有し、上記支持部6aは、上記セパレータ5aと重畳する位置に開口7が設けられるものであり、上記支持部6aのヤング率は、上記セパレータ5aのヤング率よりも大きい化学電池2jであってもよい。上記態様の化学電池2jによれば、金属電極4の変形を抑制しつつ、優れた充放電効率を実現することができる。
上記態様において、上記支持部6aのヤング率は、25℃において2.0GPa以上であってもよい。このような構成によれば、金属電極4の変形を好適に抑制することができる。
上記態様において、上記セパレータは、ゲル状物質で構成されるもの(セパレータ5b)であってもよい。このような構成によれば、セパレータ5bが剛性の高いゲル状物質で構成されるため、支持部6aとともに、金属電極4をより強くかつ均一に押さえることができる。また、セパレータ5bの剛性が高い分、支持部6aの剛性を低く抑えることができるため、支持部6aの材料の選択肢が広がる。また、セパレータ5bの剛性が高い分、支持部6aを薄くすることもできるため、化学電池を好適に薄型化することができる。更に、セパレータ5bのイオン透過性が高いため、充放電効率をより良好にすることができる。
上記態様において、上記支持部は、充電極(支持部6c)であってもよい。このような構成によれば、二次電池においても、金属電極4の変形を抑制しつつ、優れた充放電効率を実現することができる。また、充電極が支持部(支持部6c)の役割も兼ねており、充電極とは別の支持部が不要であるため、厚くなりがちな二次電池を好適に薄型化することができる。
上記態様において、上記開口7は、上記セパレータ5aとは反対側に向かって広がる形状を有するものであってもよい。このような構成によれば、開口7に滞留した気泡を結合させて拡散しやすくすることができるため、充放電効率をより良好にすることができる。
上記態様において、上記支持部6aの開口率は、40%以上、100%未満であってもよい。このような構成によれば、開口7における流通がより良好になるため、充放電効率をより良好にすることができる。
上記態様において、上記開口7の径は、2mm以上であってもよい。このような構成によれば、開口7に気泡が滞留しにくい構成を好適に実現することができる。
上記態様において、上記正極11は、空気極であってもよい。このような構成によれば、化学電池が金属空気電池である場合においても、本発明を好適に用いることができる。また、金属電極4だけではなく、正極11も簡易な構成とすることができるため、化学電池を容易に構成することができる。
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h:金属電極カートリッジ
2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h、2j、2k、2m:化学電池
3a、3b、3c、3d:電池筺体
4:金属電極
5a、5b、5c:セパレータ
6a、6b、6c:支持部
7:開口
7a、7b:開口端
8:負極集電体
9:電解液槽
10、110:電解液
11:正極
12a、12b:凸部
13a、13b:凹部
14a、14b:ガイド
100:亜鉛空気電池
115:亜鉛電極
116:空気極

Claims (11)

  1. 金属電極と、
    前記金属電極の少なくとも一部を覆うセパレータと、
    前記セパレータの少なくとも一部を覆う支持部とを備え、
    前記セパレータは、イオン透過性を有し、
    前記支持部は、前記セパレータと重畳する位置に開口が設けられるものであり、
    前記支持部のヤング率は、前記セパレータのヤング率よりも大きく、
    前記開口の前記セパレータとは反対側の端部の径は、前記開口の前記セパレータ側の端部の径よりも大きいことを特徴とする金属電極カートリッジ。
  2. 前記セパレータの厚みは、10μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の金属電極カートリッジ。
  3. 前記支持部の厚みは、1mm以上、5mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属電極カートリッジ。
  4. 前記セパレータは、ゲル化剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属電極カートリッジ。
  5. 前記支持部のヤング率は、25℃において2.0GPa以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属電極カートリッジ。
  6. 前記セパレータは、前記金属電極の底面を覆い、
    前記支持部は、前記セパレータの底面を覆うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属電極カートリッジ。
  7. 前記開口は、前記セパレータとは反対側に向かって広がる形状を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属電極カートリッジ。
  8. 前記開口の前記セパレータとは反対側の端部は、前記開口の前記セパレータ側の端部よりも高い位置にずれていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の金属電極カートリッジ。
  9. 上面視において、前記支持部は、端部に向かって広がる形状を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の金属電極カートリッジ。
  10. 金属電極と、
    前記金属電極の少なくとも一部を覆うセパレータと、
    前記セパレータの少なくとも一部を覆う支持部と、
    電解液と、
    前記金属電極と対向する正極と、
    前記電解液を保持する電解液槽とを備え、
    前記セパレータは、イオン透過性を有し、
    前記支持部は、前記セパレータと重畳する位置に開口が設けられるものであり、
    前記支持部のヤング率は、前記セパレータのヤング率よりも大きく、
    前記開口の前記セパレータとは反対側の端部の径は、前記開口の前記セパレータ側の端部の径よりも大きいことを特徴とする化学電池。
  11. 前記正極は、空気極であることを特徴とする請求項10に記載の化学電池。
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