JP6573280B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、観察光学系の光学特性を変更させることが可能な内視鏡に関する。
周知の如く、内視鏡は、生体の体内(体腔内)の観察、処置などまたは工業用のプラント設備内の検査、修理などのため広く用いられている。近年、この種の内視鏡においては、撮影像のピント調整またはワイド/テレなどの倍率調整を行うズーミング機能のため、観察光学系を撮影光軸方向に移動することで焦点距離を変更することができる撮像ユニットが用いられているものがある。なお、このように焦点距離を変更できる撮像ユニットの技術は、内視鏡に限らず、種々の撮影機に用いられている。
ここで、特に、小型化が要求される内視鏡においては、観察光学系内に設けられた移動レンズユニット(移動レンズ枠)が所定の進出位置と退避位置にあるとき合焦される焦点切替方式の撮像ユニットが広く採用されている。このような焦点切替方式の撮像ユニットにおいて、各レンズ等の加工公差がある場合にも適切な合焦状態を実現するため、一般に、移動レンズ枠の進出位置は、撮像ユニットの組立時に微調整される。例えば、特許文献1には、退避位置において移動レンズ枠が当接されるパイプユニットの突当て部材の外周にネジ部を形成し、このネジ部のレンズシリンダーユニット(固定レンズ枠)に対する螺合状態を微調整することにより、移動レンズ枠の退避位置の調整を行う技術が開示されている。
特開2001−258823号公報
ところで、この種の撮像ユニットでは、固定レンズ枠内における移動レンズ枠のスムースな進退移動を実現するため、移動レンズ枠と固定レンズ枠との間の各部に所定のクリアランスが設けられることが一般的である。例えば、この種の撮像ユニットでは、一般に、移動レンズ枠を光軸方向に動作させるために当該移動レンズ枠から突出する操作桿と、この操作桿を光軸方向に沿ってガイドするために固定レンズ枠に形成されたスリットとの間に、所定のクリアランスが設けられる。
しかしながら、このようなクリアランスは、固定レンズ枠内における移動レンズ枠のがたつきの要因となり、所定の調整位置に移動レンズ枠を再現性よく配置することが困難となる虞がある。例えば、操作桿とスリットとの間のクリアランスは、主として、固定レンズ枠内における移動レンズ枠の光軸回りのがたつきの要因となり、移動レンズ枠を再現性よく所定の調整位置に配置することが困難となる虞がある。
そして、特に、微細な光学部材を用いて観察光学系が構成される内視鏡等の撮像ユニットにおいては、撮像素子の高画素化等に伴い、このような移動レンズ枠の微少なズレが光学特性に影響を与える場合があり、高品質な撮像画像を得ることが困難となる虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、移動レンズ枠を再現性よく調整位置に配置して高品質な撮像画像を得ることができる内視鏡を提供することを目的とする。
本発明の一態様による内視鏡は、固定レンズと移動レンズとを含む焦点切替方式の観察光学系と、前記固定レンズを保持する固定レンズ枠と、前記観察光学系の撮影光軸に沿った方向に進退移動可能となるよう前記固定レンズ枠内に前記移動レンズを保持する移動レンズ枠と、前記撮影光軸に沿って前記固定レンズ枠に設けられたスリットと、前記スリットを貫通するよう前記移動レンズ枠に突設された移動枠凸部と、前記スリットの先端側に設けられ、前記移動枠凸部との当接によって前記固定レンズ枠内における前記移動レンズ枠の進出位置を規定する前側ストッパ部と、前記スリットの基端側に設けられ、前記移動枠凸部との当接によって前記固定レンズ枠内における前記移動レンズ枠の退避位置を規定する後側ストッパ部と、前記移動レンズ枠を進出動作させる際に前記移動枠凸部に対して前記前側ストッパ部側に付勢する付勢力と前記スリットの一側に付勢する付勢力とを付与し、前記移動レンズ枠を退避動作させる際に前記移動枠凸部に対して前記後側ストッパ部側に付勢する付勢力と前記スリットの他側に付勢する付勢力とを付与するアクチュエータ機構と、を備えたものである。
本発明の内視鏡によれば、移動レンズ枠を再現性よく調整位置に配置して高品質な撮像画像を得ることができる。
内視鏡システムの全体構成図 内視鏡の先端部付近の構造を示す縦断面図 移動レンズユニットが前方の進出位置に移動した状態の撮像ユニット及びアクチュエータ機構を示す縦断面図 移動レンズユニットが後方の退避位置に移動した状態の撮像ユニット及びアクチュエータ機構を示す縦断面図 図3のV−V断面図 図4のVI−VI断面図 第1の変形例に係り、移動レンズユニットが前方の進出位置に移動したときのスリットと操作桿との係合状態を示す横断面図 同上、移動レンズユニットが後方の退避位置に移動したときのスリットと操作桿との係合状態を示す横断面図 第2の変形例に係り、移動レンズユニットが前方の進出位置に移動したときのスリットと操作桿との係合状態を示す横断面図 同上、移動レンズユニットが後方の退避位置に移動したときのスリットと操作桿との係合状態を示す横断面図
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係り、図1は内視鏡システムの全体構成図、図2は内視鏡の先端部付近の構造を示す縦断面図、図3は移動レンズユニットが前方の進出位置に移動した状態の撮像ユニット及びアクチュエータ機構を示す縦断面図、図4は移動レンズユニットが後方の退避位置に移動した状態の撮像ユニット及びアクチュエータ機構を示す縦断面図、図5は図3のV−V断面図、図6は図4のVI−VI断面図である。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡システム1は、内視鏡2と、この内視鏡2に照明光を供給する光源装置3と、内視鏡2に搭載された撮像ユニットに対する信号処理を行う信号処理装置としてのビデオプロセッサ4と、内視鏡画像を表示する表示装置としてのカラーモニタ5と、を備えて構成されている。
内視鏡2は、被検体内に挿入される細長の挿入部6と、この挿入部6の基端に設けられた操作部7と、この操作部7から延出されたユニバーサルコード8と、このユニバーサルコード8の端部に設けられた内視鏡コネクタ9と、を有する。
内視鏡コネクタ9は、光源装置3に着脱自在に接続されることにより、光源装置3から照明光が内視鏡2内の図示しないライトガイドに供給される。
また、内視鏡コネクタ9には接続ケーブル10の一端が接続され、この接続ケーブル10の他端に設けられた電気コネクタ10aが、ビデオプロセッサ4に着脱自在に接続される。また、ビデオプロセッサ4は、図示しない映像ケーブルを介してカラーモニタ5と接続される。
挿入部6は、先端に設けられた硬質の先端部11と、この先端部11の後端に設けられた湾曲自在の湾曲部12と、湾曲部12の後端から操作部7の前端まで延びる可撓性を有する可撓管部13と、を備えて構成されている。
先端部11の先端面には、観察窓15と、複数の照明窓16(図1では1つのみ示す)と、処置具チャンネル17(図2参照)の先端開口17aと、図示しない洗浄用ノズルが設けられている。
観察窓15の内側(背面側)には、図2に示すように先端部11内に設けた撮像ユニット30が配設されている。
また、照明窓16には照明レンズが取り付けられ、この照明レンズには光源装置3からの照明光を伝送するためのライトガイドが連設されている(何れも図示せず)。このライトガイドにより伝送された照明光は、照明レンズを介して先端面の前方側に出射され、これにより、撮像ユニット30による視野範囲となる被検体内の観察対象部位が照明される。
操作部7には、挿入部6の基端が延出される部分に対する折れ止め部18aと、下部側の側部に配設される処置具挿入口18bと、中途部に設けられたグリップ部を構成する操作部本体18cと、上部側に設けられた2つの湾曲操作ノブ19a,19bからなる湾曲操作部19と、送気送水制御部21と、吸引制御部22と、複数のスイッチから構成された主に撮像機能を操作するスイッチ部23と、撮像ユニット30内に設けられた後述する移動レンズ66を進退移動させるための操作レバー24と、が設けられている。
なお、操作部7の処置具挿入口18bは、その内部において、挿入部6内に挿通された処置具チャンネル17と連通し、先端部11において先端開口17aにおいて開口している。
次に、主に内視鏡2の先端部11の構成について、図2に基づいて説明する。
図2に示すように、先端部11の内部には、撮像ユニット30が配設されている。この撮像ユニット30は、硬質な先端硬性部材25に嵌挿配置され、側面方向からセットビス27により先端硬性部材25に固定されている。
また、撮像ユニット30の先端側の外周部には、先端硬性部材25との水密を確保するためのOリング28が配設されている。また、先端硬性部材25の先端側には、先端部11の先端面を構成する先端カバー25aが接着固定されている。
なお、先端カバー25aに形成される孔部である先端開口部17aは、上述したように、先端部11内の処置具チャンネル17の開口部を構成する。
また、先端硬性部材25の基端側には湾曲部12を構成する複数の湾曲駒26が連設され、これら先端硬性部材25および湾曲駒26の外周は、先端挿入部ゴム部材12aによって一体的に被覆されている。この先端挿入部ゴム部材12aの先端外周部は、糸巻接着部29により、先端硬性部材25に固定されている。
なお、先端部11に配設される洗浄チューブ、照明用のライトガイドバンドルなどの部材については、従来から周知な構成のため、それらの説明を省略する。
次に、撮像ユニット30の詳細な構成について、図3乃至図6に基づいて説明する。
図3,4に示すように、本実施形態の撮像ユニット30は、固体撮像素子ユニット31と、この固体撮像素子ユニット31の先端側に連設された観察光学系ユニット32と、を有して構成されている。
固体撮像素子ユニット31は、固体撮像素子保持枠35を有し、この固体撮像素子保持枠35には、CCD、CMOS等からなる固体撮像素子チップ37の前面側が、カバーガラスなどの光学部材36を介して保持されている。また、固体撮像素子チップ37の背面側には積層基板38が図示しないFPC等を介して電気的に接続され、さらに、積層基板38にはケーブル39から分岐した複数の通信線が接続されている。このケーブル39は、内視鏡2の内部に挿通配置されており、電気コネクタ10を介して、ビデオプロセッサと電気的に接続されている。
また、固体撮像素子保持枠35の基端外周部には補強枠40が連設され、この補強枠40の外周には、ケーブル39の先端部分まで被覆する熱収縮チューブ41が設けられている。なお、固体撮像素子保持枠35の基端部分から補強枠40及び熱収縮チューブ41にて形成された空間内には、固体撮像素子ユニット31を水密保持するとともに、保護するための接着剤などの保護剤42が充填されている。
本実施形態の観察光学系ユニット32は、内部のレンズを進退移動させて光学特性(焦点距離)を変更することによりフォーカシング機能またはズーミング機能を実現する焦点切替方式の観察光学系33を有して構成されている。
より具体的に説明すると、観察光学系ユニット32は、先端側に位置する前群レンズユニット45と、この前群レンズユニット45の基端側に連設する後群レンズユニット46と、これら前群レンズユニット45と後群レンズユニット46との間を撮影光軸O方向に進退移動可能な移動レンズユニット48と、を有して構成されている。
前群レンズユニット45は、固定レンズ枠を構成する前群レンズ枠55と、この前群レンズ枠55に保持された複数の固定レンズからなる前群レンズ56と、を有して構成されている。
後群レンズユニット46は、固定レンズ枠を構成する後群レンズ枠57と、この後群レンズ枠57に保持された複数の固定レンズからなる後群レンズ58と、を有して構成されている。
この後群レンズ枠57の基端側外周には、固体撮像素子保持枠35が嵌合され、これにより、固体撮像素子ユニット31と観察光学系ユニット32とが連結されている。
また、後群レンズ枠57の中途には外径方向に突出する支持桿57aが設けられ、この支持桿57aには、後述するアクチュエータ機構70の駆動用ロッド80を撮影光軸O方向に進退可能に支持するためのガイド管67が固設されている。
また、ガイド管67の先端側の外周には、移動レンズユニット48の退避側の位置を規定するための後側ストッパ部68が固設されている。本実施形態の後側ストッパ部68は内周に雌ネジが設けられたリング状の部材によって構成されている。この後側ストッパ部68は、ガイド管67の先端側の外周に設けられた雄ネジと螺合され、その螺合状態に応じて、移動レンズユニット48の退避側の位置を微調整することが可能となっている。
また、後群レンズ枠57の先端側は、固定レンズ枠を構成する中間枠61を介して、前群レンズ枠55と連結されている。
この中間枠61には、当該中間枠61の内周側と外周側とを貫通するスリット61aが設けられている。このスリット61aは、撮影光軸O方向と同方向に延在されており、このスリット61aの基端側は中間枠61の基端において開放されている。
ここで、中間枠61は、スリット61aの基端側に支持桿57aが位置するよう、撮影光軸O周りの回転位置が位置決めされた状態にて、後群レンズ枠57と嵌合されている。また、これら後群レンズ枠57と中間枠61との接合により、スリット61aの基端側の開放端部は閉塞されている。
また、中間枠61には、スリット61aを挟んで支持桿57aと対向する位置に、移動レンズユニット48の進出側の位置を規定するための前側ストッパ部61bが突設されている。
移動レンズユニット48は、移動レンズ枠65と、この移動レンズ枠65に保持された移動レンズ66と、を有して構成されている。
本実施形態において、移動レンズ枠65は、固定レンズ枠である中間枠61内に配設され、撮影光軸Oに沿った方向へ進退移動が可能となっている。
この移動レンズ枠65には、外周方向に突出する移動枠凸部としての操作桿65aが設けられている。この操作桿65aは、中間枠61のスリット61aを貫通して中間枠61の外周側に突出され、前側ストッパ部61b及び支持桿57a(後側ストッパ部68)に対向されている。また、操作桿65aには、アクチュエータ機構70の駆動用ロッド80の先端部が固設されている。
なお、中間枠61に対する移動レンズ枠65の摺動抵抗等を低減するため、中間枠61の内周面と移動レンズ枠65の外周面との間には所定のクリアランスが設けられ、さらに、スリット61aと操作桿65aとの間にも所定のクリアランスが設けられている。また、スリット61aを水密に閉塞するため、前側ストッパ部61bから支持桿57aにかけての領域はカバー69によって密閉されている。
ここで、このような観察光学系ユニット32において、進出位置における移動レンズユニット48の、前群レンズユニット45及び後群レンズユニット46との相対位置の調整(焦点調整)は、操作桿65aを前側ストッパ部61bに押し当てるとともに、操作桿65aをスリット61aの左右の側壁のうちの一方の側壁(例えば、左側の側壁)に押し当てた状態にて行われる。すなわち、進出位置における焦点調整は、上述のように操作桿65aを押し当てた状態にて、固体撮像素子ユニット31で撮像される画像を観察しながら、前群レンズ枠55と中間枠61との位置調整、及び、後群レンズ枠57と中間枠61との位置調整を行うことにより行われる。そして、このように位置調整が行われた後の前群レンズ枠55、後群レンズ枠57、及び、中間枠61は、接着剤等によって固定される。
また、退避位置における移動レンズユニット48の、前群レンズユニット45及び後群レンズユニット46との相対位置の調整(焦点調整)は、操作桿65aを後側ストッパ部68に押し当てるとともに、操作桿65aをスリット61aの他方の側壁(例えば、、右側の側壁)に押し当てた状態にて行われる。すなわち、退避位置における調整は、上述のように操作桿65aを押し当てた状態にて、固体撮像素子ユニット31で撮像される画像を観察しながら、後側ストッパ部68のガイド管67に対する螺合状態を調整することにより行われる。そして、このように位置調整が行われた後の後側ストッパ部68は、接着剤等によってガイド管67に固定される。
例えば、図3,4に示すように、アクチュエータ機構70は、操作部7内に固設された駆動源としてのモータ75と、モータ75の回転軸75aを操作桿65aの基端面に駆動用ロッド80を介して連結する連結部材としてのワイヤ76と、操作部7内においてワイヤ76の中途に設けられた雄ネジ部材78と、操作部7内に移動不能に固設され雄ネジ部材78が螺合される雌ネジ部材79と、を備えて構成されている。
そして、アクチュエータ機構70は、例えば、モータ75が右方向に回転されて雄ネジ部材78が雌ネジ部材79内を進出移動することにより、操作桿65aを前側ストッパ部61bに押し付ける押圧力と、操作桿65aをスリット61aの一方の側壁(例えば、左側の側壁)に押し付ける第1の回転力を発生させる。これらの力は、駆動用ロッド80を介して操作桿65aに伝達される。これにより、移動レンズユニット48は、操作桿65aが前側ストッパ部61bに当接する位置まで中間枠61内を進出移動し、観察光学系ユニット32は所定の進出位置において合焦される(図3参照)。加えて、例えば、図5に示すように、操作桿65aは、スリット61aの左側の側壁に当接される。
一方、アクチュエータ機構70は、例えば、モータ75が左方向に回転されて雄ネジ部材78が雌ネジ部材79内を退避移動することにより、操作桿65aを後側ストッパ部68に押し付ける牽引力と、操作桿65aをスリット61aの他方の側壁(例えば、右側の側壁)に押し付ける第2の回転力を発生させる。これらの力は、駆動用ロッド80を介して操作桿65aに伝達される。これにより、移動レンズユニット48は、操作桿65aが後側ストッパ部68に当接する位置まで中間枠61内を退避移動し、観察光学系ユニット32は所定の退避位置において合焦される(図4参照)。その際、例えば、図6に示すように、操作桿65aは、スリット61aの右側の側壁に当接される。
このような実施形態によれば、移動レンズ枠65を進出動作させる際に、アクチュエータ機構70により、操作桿65aを前側ストッパ部61bに押し付ける押圧力に加えて操作桿65aをスリット61aの一方の側壁に押し付ける第1の回転力を付与し、移動レンズ枠65を退避動作させる際に、アクチュエータ機構70により、操作桿65aを後側ストッパ部68に押し付ける牽引力に加えて操作桿65aをスリット61aの他方の側壁に押し付ける第2の回転力を付与することにより、移動レンズ枠65を再現性よく調整位置に配置して高品質な撮像画像を得ることができる。
すなわち、移動レンズユニット48の進出位置において、操作桿65aを前側ストッパ部61bに当接させる際に、当該操作桿65aをスリット61aの一方の側壁に当接させて所謂ガタ詰めを行うことにより、移動レンズ枠65と中間枠61との間及び操作桿65aとスリット61aとの間等に所定のクリアランスが設けられている場合にも、移動レンズ66の進出位置における前群レンズ56及び後群レンズ58との相対位置関係を精度良く再現することができる。従って、観察光学系ユニット32の組立時等に、上述のガタ詰めを行った状態にて各部の調整を行っておけば、高品質な撮像画像を再現性良く得ることができる。
同様に、移動レンズユニット48の退避位置において、操作桿65aを後側ストッパ部68に当接させる際に、当該操作桿65aをスリット61aの他方の側壁に当接させて所謂ガタ詰めを行うことにより、移動レンズ枠65と中間枠61との間及び操作桿65aとスリット61aとの間等に所定のクリアランスが設けられている場合にも、移動レンズ66の退避位置における前群レンズ56及び後群レンズ58との相対位置関係を再現性良く再現することができる。従って、観察光学系ユニット32の組立時等に、上述のガタ詰めを行った状態にて各部の調整を行っておけば、高品質な撮像画像を再現性良く得ることができる。
この場合において、移動レンズユニット48の進出時と退避時とでは操作桿65aに対して付与する回転力の方向が異なるため、移動レンズユニット48の進退移動の過渡時において、操作桿65aは少なくとも一時的にスリット61aから離間される。従って、進退移動時における操作桿65a等による摺動抵抗を低減することができるとともに、操作桿65aの片摩耗等を好適に抑制することができる。
ここで、例えば、図7,8に示すように、スリット61aの各側壁に、操作桿65aの側面と面接触可能な角度を有するテーパー面61atを設定することも可能である。このように構成すれば、移動レンズ枠65をより再現性良く調整位置に配置することができる。
また、例えば、図9,10に示すように、操作桿65aの各側面に、スリット61aの側壁と面接触可能なテーパー面65atを設定することも可能である。このように構成すれば、移動レンズ枠65をより再現性良く調整位置に配置することができる。加えて、加えて、操作桿65aは所定の剛性を有するため、スリット61aにテーパー面61atを形成する場合に比べて加工が容易であり、且つ、高精度なテーパー面65atを形成することができる。
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。
1 … 内視鏡システム
2 … 内視鏡
3 … 光源装置
4 … ビデオプロセッサ
5 … カラーモニタ
6 … 挿入部
7 … 操作部
8 … ユニバーサルコード
9 … 内視鏡コネクタ
10 … 接続ケーブル
10a … 電気コネクタ
11 … 先端部
12 … 湾曲部
12a … 先端挿入部ゴム部材
13 … 可撓管部
15 … 観察窓
16 … 照明窓
17 … 処置具チャンネル
17a … 先端開口
18a … 折れ止部
18b … 処置具挿入口
18c … 操作部本体
19 … 湾曲操作部
19a,19b … 湾曲操作ノブ
21 … 送気送水制御部
22 … 吸引制御部
23 … スイッチ部
24 … 操作レバー
25 … 先端硬性部材
25a … 先端カバー
26 … 湾曲駒
27 … セットビス
28 … Oリング
29 … 糸巻接着部
30 … 撮像ユニット
31 … 固体撮像素子ユニット
32 … 観察光学系ユニット
33 … 観察光学系
35 … 固体撮像素子保持枠
36 … 光学部材
37 … 固体撮像素子チップ
38 … 積層基板
39 … ケーブル
40 … 補強枠
41 … 熱収縮チューブ
42 … 保護剤
45 … 前群レンズユニット
46 … 後群レンズユニット
48 … 移動レンズユニット
55 … 前群レンズ枠(固定レンズ枠)
56 … 前群レンズ
57 … 後群レンズ枠(固定レンズ枠)
57a … 支持桿
58 … 後群レンズ
61 … 中間枠(固定レンズ枠)
61a … スリット
61at … テーパー面
61b … 前側ストッパ部
65 … 移動レンズ枠
65a … 操作桿(移動枠凸部)
65at … テーパー面
66 … 移動レンズ
67 … ガイド管
68 … 後側ストッパ部
69 … カバー
70 … アクチュエータ機構
75 … モータ(駆動源)
75a … 回転軸
76 … ワイヤ(連結部材)
78 … 雄ネジ部材
79 … 雌ネジ部材
80 … 駆動用ロッド

Claims (4)

  1. 固定レンズと移動レンズとを含む焦点切替方式の観察光学系と、
    前記固定レンズを保持する固定レンズ枠と、
    前記観察光学系の撮影光軸に沿った方向に進退移動可能となるよう前記固定レンズ枠内に前記移動レンズを保持する移動レンズ枠と、
    前記撮影光軸に沿って前記固定レンズ枠に設けられたスリットと、
    前記スリットを貫通するよう前記移動レンズ枠に突設された移動枠凸部と、
    前記スリットの先端側に設けられ、前記移動枠凸部との当接によって前記固定レンズ枠内における前記移動レンズ枠の進出位置を規定する前側ストッパ部と、
    前記スリットの基端側に設けられ、前記移動枠凸部との当接によって前記固定レンズ枠内における前記移動レンズ枠の退避位置を規定する後側ストッパ部と、
    前記移動レンズ枠を進出動作させる際に前記移動枠凸部を前記前側ストッパ部に押し付ける押圧力と前記移動枠凸部を前記スリットの一方の側壁に押し付ける第1の回転力とを付与し、前記移動レンズ枠を退避動作させる際に前記移動枠凸部を前記後側ストッパ部に押し付ける牽引力と前記移動枠凸部を前記スリットの他方の側壁に押し付ける第2の回転力とを付与するアクチュエータ機構と、を備えたことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記スリットの前記側壁に、前記移動枠凸部の側面と面接触可能なテーパー面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記移動枠凸部の側面に、前記スリットの前記側壁と面接触可能なテーパー面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記アクチュエータ機構は、回転力を発生させるための駆動源と、前記駆動源の回転軸を前記移動枠凸部に連結する連結部材と、前記連結部材の中途に設けられた雄ネジ部材と、前記雄ネジ部材が螺合される移動不能な雌ネジ部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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