JP6573258B2 - 充電池検査装置、及び充電池検査方法 - Google Patents

充電池検査装置、及び充電池検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、充電池検査装置、及び充電池検査方法に関し、例えば、電子装置に用いるリチウムイオン電池を検査するものに関する。
スマートフォンなどの携帯電子装置の急激な普及により、より小型で大容量のバッテリが求められており、例えば、リチウムイオン電池が好適に用いられている。リチウムイオン電池は、製造後、各種の検査を経て出荷される。
これら検査の中には、電池のリード線に電流を導通しつつ、その電圧を計測し、4端子法によって電池の内部抵抗を確認するものがある。
従来は、この検査を次のようにして行っていた。
電池には、過充電保護回路が取り付けてあり、当該回路から正極と負極のリード線が接続ケーブル端子として引き出されている。
これらリード線は、絶縁体で被覆されており、検査の際には、先端部分の絶縁体を取り除いてリード線を露出させる。
そして、正極と負極のそれぞれの当該露出部分に、電流導通用の鰐口クリップと電圧測定用の鰐口クリップをリード線方向に並べて噛ませ、4端子法による測定を行う。
このように、リチウムイオン電池の電流と電圧を計測することにより検査する技術として、特許文献1の「密閉型電池の製造方法、検査装置、及び検査プログラム」がある。
この技術は、電池に充電電流を流したときの電圧を計測することにより、電池ケースにおける損傷の有無を判定するものである。
しかし、リード線を鰐口クリップで挟んで検査する場合、電流導通用の鰐口クリップの接触点近傍では、距離によって電流密度が大きく変化するため、鰐口クリップの取り付け位置がばらついたり、鰐口クリップの片側のあごで挟んでしまうなどすると測定条件がばらつき、再現性が劣るという問題があった。
また、従来はリード線の先端を剥離して露出させた後、鰐口クリップを取り付けて検査を行い、検査終了後にリード線の先端を絶縁テープなどを巻くなどして絶縁処理を行っていた。このため、リード線先端の剥離、再絶縁の処理工程が必要になっていた。
特開2014−67614号公報
本発明は、充電池の検査を容易に行うとともに、その再現性を向上させることを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、電子機器用の充電池に配設され、芯線をその先端部を除き第1絶縁体で被覆すると共に、前記芯線の前記先端部を前記第1絶縁体と別体の絶縁チューブで被覆した正極と負極のリード線を、それぞれ所定位置に保持する保持手段と、正極用と負極用の電流導通針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電流導通針の先端を前記芯線に接触させる電流導通針接触手段と、正極用と負極用の電圧検出針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電圧検出針の先端を前記芯線に接触させる電圧検出針接触手段と、前記接触させた電流導通針に電流を導通させると共に、前記接触させた電圧検出針で電圧を検出して前記充電池を検査する充電池検査手段と、を具備したことを特徴とする充電池検査装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記保持手段には、前記リード線を圧入して固定する溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の充電池検査装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記絶縁チューブの前記充電池側の端部は、前記第1絶縁体の先端部分まで被覆し、前記溝は、前記第1絶縁体と前記絶縁チューブが重なる部分が、当該重なり分の厚さに対応する逃げ幅の凹部が形成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の充電池検査装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記溝の底部には、前記電流導通針又は前記電圧検出針を通過させる貫通孔が形成されている、ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の充電池検査装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記電流導通針接触手段と、前記電圧検出針接触手段は、前記電流導通針と前記電圧検出針のうち一方を前記貫通孔を通過させると共に、前記電流導通針と前記電圧検出針を同一軸線上で対向する方向に押圧する、ことを特徴とする請求項4に記載の充電池検査装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記電流導通針接触手段と、前記電圧検出針接触手段は、前記電流導通針と前記電圧検出針のうち、前記溝の開口部側の方を前記芯線に接触させた後に、前記貫通孔側の方を前記芯線に接触させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の充電池検査装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、前記溝の底面側の溝幅は、底面に近づくにつれて狭まっている、ことを特徴とする請求項2から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置を提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、前記溝は、少なくとも一方の側面が溝幅方向に移動することによって、前記リード線の少なくとも前記絶縁チューブの側面を圧接して固定する、ことを特徴とする請求項2から請求項7までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置を提供する。
(9)請求項9に記載の発明では、前記電流導通針又は前記電圧検出針のうち、前記溝の開口部側の方は、複数の針状部材を束ねて構成されていることを特徴とする請求項5に記載の充電池検査装置を提供する。
(10)請求項10に記載の発明では、前記芯線は、前記充電池に配設された保護回路を介して前記充電池の電極に導通していることを特徴とする請求項1から請求項9までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置を提供する。
(11)請求項11に記載の発明では、前記保持手段は、複数個の前記充電池の正極と負極のリード線の組を所定間隔で保持し、前記電流導通針接触手段及び前記電圧検出針接触手段と、前記リード線の組との相対的な位置を前記所定間隔で変更する位置変更手段を具備したことを特徴とする請求項2から請求項10までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置を提供する。
(12)請求項12に記載の発明では、前記絶縁チューブはシリコンチューブである、ことを特徴とする請求項1から請求項11までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置を提供する。
(13)請求項13に記載の発明では、電子機器用の充電池に配設され、芯線をその先端部を除き第1絶縁体で被覆すると共に、前記芯線の前記先端部を前記第1絶縁体と別体の絶縁チューブで被覆した正極と負極のリード線を、それぞれ所定位置に保持する保持ステップと、正極用と負極用の電流導通針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電流導通針の先端を前記芯線に接触させる電流導通針接触ステップと、正極用と負極用の電圧検出針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電圧検出針の先端を前記芯線に接触させる電圧検出針接触ステップと、前記接触させた電流導通針に電流を導通させると共に、前記接触させた電圧検出針で電圧を検出して前記充電池を検査する充電池検査ステップと、を具備したことを特徴とする充電池検査方法を提供する。
本発明によれば、リード線先端の剥離せずに検査可能であり、検査後の先端の剥離を容易に行うことが出来る。また、充電池ごとの測定条件が同一となるため、充電池の検査の再現性を向上させることができる。
充電池の構成とリード線の先端を説明するための図である。 検査装置やトレーへの充電池の設置を説明するための図である。 トレーの構造などを説明するための図である。 変形例を説明するための図である。 他の変形例を説明するための図である。 検査装置の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の充電池検査装置、及び充電池検査方法における好適な実施形態について、図1から図6を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
充電池1(図1)は、リード線2a、2bを備えている。リード線2a、2bは、それぞれ、芯線3a、3bを絶縁体4a、4b(第1絶縁体として機能)で被覆して構成されている。このリード線2a、2bの先端は予め剥離されると共に、シリコンチューブ39a、39b(絶縁チューブとして機能)が差し込まれることで、芯線3a、3bの絶縁がなされている。
検査装置は、リード線2a、2bの一方の側から針状の電圧端子6a、6bをシリコンチューブ39a、39bに差し込み、その先端を芯線3a、3bに接触させると共に、他方の側から針状の電流端子5a、5bをシリコンチューブ39a、39bに差し込み、その先端を芯線3a、3bに接触させる。
なお、図1において、針状の電圧端子6a、6b及び、電流端子5a、5bは、図示の都合上太く表示しているが、実際は芯線3a、3bの先端を被覆している絶縁チューブ39a、39bを容易に貫通するように、その先端は図示状態よりも鋭角(針状)に形成されている。
そして、検査装置は、電流端子5a、5bに検査用の電流を導通させ、これによる電圧を電圧端子6a、6bで計測し、4端子法により充電池1の内部抵抗を測定し、その値により充電池1の欠陥の有無を判定する。
検査装置は、充電池1とリード線2a、2bは、トレーの所定位置に固定し、シリコンチューブ39a、39の予め予定した目標箇所に対して電流端子5a、5b、及び電圧端子6a、6bを点接触させることにより、電極の取り付け位置のばらつきなどに起因する測定のばらつきを抑制することができ、これによって、検査の再現性を確保することができる。
また、測定に際して、リード線2a、2bの剥離された先端部に差し込んだシリコンチューブ39a、39bのまま測定しているので、絶縁体の剥離が不要であり、また測定後に絶縁テープでテーピングするなどの工程を省くことができるため、コスト低減を図ることができる。また、充電池1を各種機器に設置する際には、リード線先端のシリコンチューブ39a、39bを引き抜くことで容易に先端部の芯線3をむき出しにすることが可能であるため、作業性を向上させることができる。
(2)実施形態の詳細
図1(a)は、充電池やリード線などの構成を説明するための図である。
充電池1は、例えば、スマートフォンなどの電子装置に使用されるリチウムイオン電池であって、大容量の充放電を繰り返し行うことができる二次電池である。
充電池1は、小型軽薄化を図るために矩形の板状に形成されており、その一端側には、電子装置に電流を供給するためのリード線2a、2bが同じ方向に配設されている。
なお、この図は実際の構成(図1(c)で図示)を簡略化したものである。
以下では、リード線2a、2bや芯線3a、3b、絶縁体4a、4b、及び、シリコンチューブ39a、39bを特に区別しない場合は、単にリード線2、芯線3、絶縁体4と記す。また、後述する移動壁45a、45b等の他の構成要素についても同様とする。
リード線2は、それぞれ導体の円柱体などで構成された芯線3を先端部を残して絶縁体4で被覆されると共に、その剥き出しの先端部分の芯線3にシリコンチューブ39(絶縁チューブ)を挿入することにより構成されている。
具体的には、長手方向の断面を表した図1(b)に示されるように、リード線2の先端部分の絶縁体4を予め除去し、芯線3を露出させ、当該露出部分をシリコンチューブ39に挿入することで形成されている。シリコンは良好な絶縁体である。
このように、本実施形態では、リード線2の先端部は、充電池1に近い側を被覆する絶縁体4とは別体に形成された絶縁体のチューブ(シリコンチューブ39)で被覆されている。
芯線3は、充電池1を充放したり、充電池1が電力を出力する際に電流を導通させる。また、検査の際には、検査電流を導通させる。
絶縁体4は、例えば、絶縁性を有する柔軟な有機化合物で構成されたチューブやテープなどで構成されている。
絶縁体4がチューブの場合は、その内部に芯線3を通すことにより、また、絶縁体4がテープの場合には、芯線3の周囲に巻かれることにより、芯線3の表面を被覆している。
充電池1を製品に組み込む際は、リード線2a、2bの先端のシリコンチューブ39a、39bを引き抜くことで除去し、芯線3a、3bを露出させて半田付けする。この際に、リード線2a、2b先端の芯線3a、3bが接触して短絡することを防止するため、リード線2bは、リード線2aよりも長くなっている。
電流端子5a、5bは、先鋭な(先端が尖った)針状の金属棒によって構成されており、それぞれ、シリコンチューブ39a、39bを貫通して芯線3a、3bに接触し、検査用の電流を導通させる一対の接触子プローブである。
一方、電圧端子6a、6bも先鋭な針状の金属棒によって構成されており、それぞれ、シリコンチューブ39a、39bを貫通して芯線3a、3bに接触し、検査用の電流による電圧を検出する一対の接触子プローブである。
このように、電流端子5と電圧端子6は、それぞれ電流導通針、及び電圧検出針として機能している。
なお、電流端子5、電圧端子6の貫通によりシリコンチューブ39に穴が形成されるが、穴の大きさが小さいため、電流端子5、電圧端子6を引き抜くとシリコンチューブ39の弾性により当該穴が塞がり、絶縁性が維持される。
図1(b)は、検査時におけるリード線2、シリコンチューブ39、電流端子5、及び電圧端子6の位置関係を説明するための図である。
電流端子5の先端は、リード線2の一方の側からシリコンチューブ39を貫通して芯線3と垂直に接触する。
一方、電圧端子6の先端は、電流端子5の先端と対向する側からシリコンチューブ39を貫通して電流端子5と芯線3の接触点に対向する箇所において芯線3と垂直に接触する。
なお、電流端子5と電圧端子6の軸線は、リード線2a、2bが張る平面に垂直な方向となっている。
これにより、電流端子5と電圧端子6は、同一軸線上に位置し、これらの先端で芯線3を両側から挟持する形となる。
このように、電流端子5の先端と電圧端子6の先端で芯線3を対向する側から挟む配置とすることにより、電流端子5と電圧端子6が芯線3を挟んで支え合う形となり、接触が安定する。
なお、本実施の形態では、電流端子5と電圧端子6が同一軸線上に配置されるように設定したが、接触点がリード線2の長手方向にずれた配置とすることも可能である。
図1(c)は、充電池1をリード線2aからリード線2bに向かう方向に見た側面図である。
充電池1の一方の側面からは、電極端子7aと図示しない電極端子7bが出ている。電極端子7a、7bのうち、何れか一方は正極で他方は負極である。
小型化を図るため、電極端子7a、7bは、充電池1の一方の板面側に折り曲げられ、その上には、保護回路基板8が半田付けされている。
保護回路基板8には、過充電など、充電池1に性能劣化や破損を及ぼす電流状態から充電池1を保護するための保護回路9が設置され、更に、リード線2a、2bの芯線3a、3bが半田10a、10bにより半田付けされている。なお、リード線2b、芯線3b、及び半田10bは、図示していない。
リード線2a、2bは、それぞれ保護回路9を介して電極端子7a、7bに導通している。
このように、芯線3は、充電池1に配設された保護回路9を介して充電池1の電極に導通している。
図2(a)は、検査装置30の構成を説明するための図である。
検査装置30は、トレー11、トレー支持台12、電流端子支持部材13、電流端子駆動装置14、電圧端子支持部材15、電圧端子駆動装置16、判定装置20、及び図示しないトレー駆動装置、制御コンピュータなどから構成されている。
トレー11は、充電池1及びリード線2をトレー11上の予め決められた位置に保持する平板状の部材であって、板面が水平となるように設置されている。
トレー11の上面には、充電池1を設置するための凹部やリード線2を固定する溝が複数形成されており、これによって充電池1を所定間隔で複数保持することができる。
後述するように、トレー11の下面側には、リード線2を嵌め込む溝の底面に通じる貫通孔(後述する貫通孔32a、32b)が形成されており、電流端子5a、5bは、当該貫通孔を経由してシリコンチューブ39a、39b(芯線3a、3b)に至る。
このように、トレー11は、電子機器用の充電池1に配設され、芯線3を絶縁体4とシリコンチューブ39で被覆した正極と負極のリード線2を所定位置に保持することで、保持手段として機能している。
更に、トレー11は、複数個の充電池1の正極と負極のリード線2の組を所定間隔で保持することで、保持手段として機能している。
トレー支持台12は、トレー11を保持する台である。トレー11は、トレー支持台12と着脱可能であって、トレー支持台12に対するトレー11の位置は、位置決めピンによって決められている。
これによって、検査装置30における充電池1とリード線2の位置が決められる。
電流端子支持部材13は、トレー11の下面側で、電流端子5a、5bの先端が上向きになるように電流端子5a、5bを互いに電気的に絶縁した状態で保持する。
電流端子駆動装置14は、電流端子支持部材13を矢線に示した上下方向に上下動させる装置である。
電流端子駆動装置14は、例えば、空気圧、油圧、モータ、あるいは手動機構などの動力により駆動する。
なお、図2(a)では、電流端子5aと電流端子5b、及び、電圧端子6aと電圧端子6bが互いに重ならないようにずらして表示しているが、実際の位置関係は図1(a)に示した通りである。
電流端子支持部材13の移動上限は、電流端子5の先端が芯線3に接触する位置に設定されている。
これにより、電流端子5は、芯線3に接触するまで上昇し、適度な圧力で芯線3に接触した段階で停止する。
また、電流端子支持部材13に電流端子5をリード線2の方向に付勢するバネ機構を設けることもできる。
この場合は、バネの付勢力により適度な圧力で電流端子5の先端を芯線3に押圧することができ、芯線3とのより適切な接触を実現することができる。
更には、電流端子5の電位状態を監視しながら電流端子5をシリコンチューブ39に刺していき、電位状態の変化によって電流端子5と芯線3の接触を検知して電流端子5の上昇を停止させるように構成することもできる。
ここで、電流端子支持部材13と電流端子駆動装置14は、正極用と負極用の電流導通針(電流端子5)を、トレー11に保持された対応するリード線2の所定箇所に対してシリコンチューブ39の上から貫通させ、当該電流導通針の先端を芯線3に接触させる電流導通針接触手段として機能している。
電圧端子支持部材15は、トレー11の上面側で、電圧端子6a、6bの先端が下向きになるように電圧端子6a、6bを互いに電気的に絶縁した状態で保持する。
電圧端子駆動装置16は、電圧端子支持部材15を矢線に示した上下方向に上下動させる装置である。
電圧端子駆動装置16は、電流端子駆動装置14と同様の機構により駆動する。
電圧端子支持部材15の移動下限は、電圧端子6の先端が芯線3に接触する位置に設定されている。
また、電流端子支持部材13と同様にバネ機構を設けたり、電圧端子6の電位状態を監視して停止させることも可能である。
ここで、電圧端子支持部材15と電圧端子駆動装置16は、正極用と負極用の電圧検出針(電圧端子6)を、トレー11に保持された対応するリード線2の所定箇所に対してシリコンチューブ39の上から貫通させ、当該電圧検出針の先端を芯線3に接触させる電圧検出針接触手段として機能している。
図2(a)の構成では、電流端子5を下側に設置し、電圧端子6を上側に設置したが、電圧端子6を下側に設置し、電流端子5を上側に設置してもよい。
また、電流端子5aと電圧端子6bを下側に設置し、電流端子5bと電圧端子6aを上側に設置することも可能であり、その逆もまた可能である。
以上に説明した構成により、電流導通針接触手段(電流端子支持部材13、電流端子駆動装置14)と、電圧検出針接触手段(電圧端子支持部材15、電圧端子駆動装置16)は、電流導通針(電流端子5)と電圧検出針(電圧端子6)のうち一方をトレー11の貫通孔を通過させると共に、電流導通針と電圧検出針を同一軸線上で対向する方向に押圧する。
判定装置20は、4端子法により充電池1の内部抵抗を測定し、当該内部抵抗が所定の基準値以下であれば充電池1を合格と判定し、当該基準値よりも大きい場合には充電池1を不合格と判定する。
4端子法は、電流を流す端子(電流端子5)と電圧を検出する端子(電圧端子6)を別にすることで、微少な抵抗値を高精度で測定する手法である。
本実施の形態では、一例として、電流端子5(電流供給端子)から交流定電流を供給し、これによる電圧を電圧端子6(電圧検出端子)で検波することにより内部抵抗を測定する。
このように判定装置20は、芯線3に接触させた電流導通針(電流端子5)に電流を導通させると共に、芯線3に接触させた電圧検出針(電圧端子6)で電圧を検出して充電池1を検査する充電池検査手段として機能している。
トレー駆動装置は、電流端子支持部材13に固定された電流端子5、及び電圧端子支持部材15に固定された電圧端子6に対するトレー11の位置を移動して未検査の充電池1を測定位置に繰り出す装置である。
これには、電流端子支持部材13、電圧端子支持部材15を固定しておいてトレー11を移動してもよいし、又は、その逆でもよいし、更には、両方を動かしてもよい。
このように、トレー駆動装置は、電流導通針接触手段(電流端子支持部材13、電流端子駆動装置14)、及び電圧検出針接触手段(電圧端子支持部材15、電圧端子駆動装置16)と、リード線2の組との相対的な位置を所定間隔で変更する位置変更手段として機能している。
制御コンピュータは、所定の制御プログラムに従って、検査装置30の動作を統括するコンピュータである。
制御コンピュータの動作については、後ほど図6のフローチャートを用いて説明する。
以上のように、検査装置30では、トレー11上で充電池1とリード線2の位置が指定されており、リード線2のシリコンチューブ39に電流端子5と電圧端子6を接触させる位置も指定されている。
検査対象となる充電池1やリード線2の形状や配置は、何れの充電池1でも同一に揃えられているため、毎回の検査において、充電池1から一定距離にあるシリコンチューブ39上の位置に対して電流端子5と電圧端子6を点接触させることができる。
これにより、毎回の検査で検査条件を常に一定とすることができ、検査の再現性を確保することができる。
図2(b)は、トレー11における充電池1とリード線2の設置状況を示した図である。
この例では、トレー11の上面に充電池1が3個設置されている。
トレー11の両端には、トレー支持台12の位置決めピンを挿入するための基準穴18a、18bが形成されている。
充電池1は、トレー11の上面に充電池1の形状に合わせて作成された凹部に収納されており、シリコンチューブ39を含むリード線2a、2bは、それぞれ、トレー11の上面に形成された溝に嵌め込まれている。
接触点23a、23bは、それぞれ、電圧端子6a、6bが貫通孔を通ってシリコンチューブ39を貫通し、芯線3a、芯線3bに接触する箇所を示している。
図に示したように、接触点23a、23bは、リード線2の先端部のシリコンチューブ39の部分に位置している。これは、先端部分のシリコンチューブ39は穴をあけたとしても、弾性により当該穴が塞がると共に、製品に組み込む際に引き抜かれるので、製品への影響がないためである。
図3(a)は、図2(b)のA−A断面を矢線方向に見た断面図である。
リード線2a、2bは、それぞれ、トレー11に形成された溝31a、31bに嵌め込まれている。
溝31の溝幅は、芯線3よりも広く、リード線2の芯線3を被覆しているシリコンチューブ39の直径よりも、シリコンチューブ39の厚さの0〜20%程度小さく設定されており、深さは、リード線2(シリコンチューブ39)の直径と同程度に設定されている。
これにより、リード線2は、溝31に圧入され、絶縁体4、シリコンチューブ39の弾性力により溝31の中央に固定される。
なお、リード線2は、絶縁体4とシリコンチューブ39とで芯線3を被覆しているが、図1(b)に示すように、シリコンチューブ39は、絶縁体4の先端部まで被覆している。このため、絶縁体4とシリコンチューブ39とが重なる部分は、他の部分よりも直径が大きくなっている。
このため、絶縁体4とシリコンチューブ39との重なり部40と対応する部分には、重なり部40を逃がすための逃げとして、トレー11の各溝31の両側方に凹部41(41a、41b)が形成される(図3(b))と共に、溝31の底面にも凹部41(41a、41b)が形成されている(図3(c))。溝31の底面側に凹部41を形成することで、リード線2が重なり部40で溝31から浮いてしまうことが防止される。
溝31の幅方向における凹部41の長さは、重なり部40の直径よりも大きく形成されるが、重なり部40の直径よりも、シリコンチューブの厚さの0〜20%程度(先端部分と同じだけ)小さく設定することで、この重なり部40の圧入対象とすることも可能である。
なお、リード線2の全長を溝31で固定する必要はなく、溝幅を狭めてリード線2を圧入して挟み込む領域には、少なくとも電流端子5と電圧端子6を差し込む3〜10ミリメートルの部分が含まれればよい。また、シリコンチューブ39の重なり部40よりも先端側が溝31に圧入するように構成し、重なり部40を含めた充電池1側のリード線2は、その全部または一部が溝31に圧入されない状態で挿入された状態としてもよい。但し、リード線2を安定的に固定するためには、重なり部40を除き、充電池1側部分の一部又は、全部も溝31に圧入されることが好ましい。さらに、重なり部40も圧入されるようにしてもよい。
このように保持手段(トレー11)には、リード線2を圧入して固定する溝31が形成されている。
本実施形態では、同じ厚さの絶縁体4とシリコンチューブ39を使用しているが、絶縁体4よりも厚いシリコンチューブ39を使用することも可能である。
この場合、リード線2の直径は、絶縁体4部分の直径M1、絶縁体4とシリコンチューブ39が重なった重なり部40の直径M2、及び、シリコンチューブ39の直径M3は、各部分ごとに異なる。この直径の関係は、M1<M3<M2である。
このため、溝31における、絶縁体4だけの部分の溝幅m1、重なり部40の部分の溝幅m2、シリコンチューブ39の部分の溝幅m3は、それぞれ挿入される各部分の直径M1、M2、M3に合わせた幅とする。
溝31の各部分の溝幅m1、m2、m3は、上記した実施形態と同様に、対応部分を圧入するか否かにより決められる。
例えば、重なり部40よりも先端側のシリコンチューブ39全体を圧入する場合、溝幅m3は、直径M3よりも、シリコンチューブ39の厚さよりも0〜20%程度小さく設定される。また、絶縁体4だけの部分も圧入する場合、溝幅m1は、直径M1よりも絶縁体4の厚さよりも0〜20%程度小さく設定される。
また、絶縁体4や重なり部40を圧入しない場合の溝幅m1、m2は、対応する直径M1、M2よりも僅かに広い値、例えば、1〜10%程度広く溝31を形成する。
溝31a、31bの底面の接触点23a、23b(図2b参照)に対応する位置には、図3(a)に示すように、それぞれ電流端子5a、5bを通過させる貫通孔32a、32bが形成されている。図3(a)では、図2(b)のA−A断面を矢印方向に表しているため、貫通孔32bは点線で示している。
なお、図3では説明の都合上、いずれも貫通孔の32を実際のサイズよりも大きく表示している。
このように、溝31の底部には、電流導通針(電流端子5)又は電圧検出針(電圧端子6)を通過させる貫通孔32が形成されている。
貫通孔32の内周面は、例えば、トレー11を絶縁体で形成するか、あるいは、トレー11を金属で形成して貫通孔32の内周を絶縁体で覆うなどして、絶縁されており、電流端子5と貫通孔32の内周面が接触しても電流が流れないようになっている。
このため、貫通孔32は、電流端子5を案内するガイドとしての機能も有しており、電流端子5がシリコンチューブ39に当たった際に、シリコンチューブ39の中心から逸れるのを防ぐことができる。
図3(b)は、トレー11上面の領域35(図2(b))の部分を示した図であり、圧入されたリード線2bも図示してある。
この図3では、リード線2の先端部分の状態を判り易くするために、透明のシリコンチューブ39を使用した場合について表している(図5も同じ)。
トレー11の上面には、重なり部40に対応して凹部41を形成した溝31a、31bが彫ってあり、この溝31a、31bにリード線2a、2bが、その一部又は全部が圧入された状態で挿入されている。
トレー11の溝31a、31bにおけるシリコンチューブ39a、39bが圧入された部分で、接触点23a、23bに対応する位置には、貫通孔32a、32bが形成されている。
図3(c)は、図3(b)のB−B断面を矢線方向に見た図であり、圧入されたリード線2bも図示してある。
上述したように、溝31bの底面は、重なり部40に対応する部分に凹部41bが形成されている。
そして、貫通孔32bは、トレー11の底面から溝31bの底面まで達しており、貫通孔32bを経由して電流端子5bをシリコンチューブ39bに差し込むことができる。
図4は、各種の変形例を説明するための図である。
図4(a)は、溝31の底面側の溝幅が底面に近づくにつれて狭まるくさび型に形成した例である。
このように、底面方向に行くに従って幅が狭まるように構成すると、電圧端子6を上方からシリコンチューブ39に差し込む際に、電圧端子6の押圧によってシリコンチューブ39が溝31の中心線の位置に固定される。これによって、電圧端子6を刺す際にシリコンチューブ39が逃げるのを防ぐことができる。
この例では、くさび形(五角形断面)の他に円柱面などの他の形状の凹面を用いることもできる。
図4(b)は、トレー11の上面側に電流端子5と電圧端子6の両方を配置した例である。
電圧端子6aは、リード線2aの先端部分でトレー11の上方からシリコンチューブ39aに差し込まれ、電流端子5aは、電圧端子6aと所定間隔を隔てて、同じくトレー11の上方からシリコンチューブ39aに差し込まれる。
このように、電流端子5aと電圧端子6aを同じ方向からシリコンチューブ39aに差し込むことも可能である。電流端子5b、電圧端子6bについても同様にトレー11の上方からシリコンチューブ39bに差し込まれる。
なお、電流端子5aと電圧端子6aは、シリコンチューブ39aの上方から差し込み、電流端子5bと電圧端子6bは、シリコンチューブ39bを上下に差し込むように構成することもできる。
図4(c)は、針状の電圧端子61a、61b、61cを束ねて電圧端子6aを形成した例である。
電圧端子61は、電圧端子6よりも細い針で形成されており、3本束ねた先端の成す三角形(図4(d);針先を先端方向から見た見取り図)の大きさが芯線3の直径程度になるように設定されている。
このように複数本の電圧端子61を束ねると、電圧端子61がシリコンチューブ39に差し込まれる際に圧力で電圧端子61が多少たわんで芯線3の中心から逸れたとしても、何れかの電圧端子61を芯線3に接触させることができる。
これに対して、電流端子5aの場合は、貫通孔32aがガイドとなるため、シリコンチューブ39aに対して押圧されても先端がシリコンチューブ39aに当たって逃げることはなく、一本の針で構成することができる。
このように、この例では、電流導通針(電流端子5)又は電圧検出針(電圧端子6)のうち、溝31の開口部側の方は、複数の針状部材を束ねて構成されている。
なお、束ねる電圧端子61の本数は、他の本数でもよいが、複数本の電圧端子61を芯線3の軸線方向に先端が並ぶように束ねると、芯線3から逸れる方向にたわみやすく、また、たわんだ場合には、何れも芯線3からはずれてしまうため、芯線3の軸線と垂直方向に先端が分布するように束ねる必要がある。
そこで、溝31の幅と電圧端子61の太さを考慮すると、先端が図4(d)のように正3角形となるような束ね方が好適である。
図5は、更なる変形例を説明するための図である。
図5(a)、(b)は、溝31の片側の側面を溝幅方向に移動可能とした例である。
溝31の一方の側面は、矢線に示した溝31の幅方向に移動可能な移動壁45が設けられている。
移動壁45は、図示しないバネ機構などの付勢手段により、対向する固定壁方向に、シリコンチューブ39(又は、重なり部40を除くリード線2全体)を押圧して固定する。
移動壁45は、バネ機構などの付勢手段によって側方からリード線2、及びシリコンチューブ39を押圧して固定するように構成される。
この変形例において、図5(a)に示すように、移動壁45を付勢方向と逆方向に移動させることで溝31の幅を拡幅し、この状態でリード線2を溝31に挿入する。
その後、移動壁45を付勢方向に移動させることでシリコンチューブ39等を押圧する。移動壁45でシリコンチューブ39等を押圧した状態を示したのが図5(b)である。
なお、移動壁45a、45bは、トレー11に同時に配置可能な各充電池1の数だけ配置され、本変形例では、各移動壁45は個別に拡幅するように構成されるが、全ての移動壁45を同時に、または1組の移動壁45a、45bを同時に、拡幅方向及び付勢方向に移動するようにしてもよい。
また、何れの場合においても、移動壁45を拡幅した状態で固定するための固定機構を設けるようにしてもよい。この固定機構は、複数の固定壁45を同時に移動させる場合において特に有効であり、複数のリード線2を溝31へ挿入する作業が用意になる。
溝31aに対する移動壁45a、溝31bに対する移動壁45bは、ともに溝31a、31bに対して同一の側(図面では左側)から溝31方向に移動するが、両溝31a、31bの外側から溝31方向に移動するように構成してもよい。
すなわち、図3(b)の例では、移動壁45aは溝31aの右側に配置されてシリコンチューブ39aを左方向に押圧し、移動壁45bは溝31bの左側に配置されてシリコンチューブ39bを右方向に押圧する。
このように、両移動壁45a、45bを、溝31a、31bの外側に配置することで、溝31aと溝31bとの間隔を狭くすることができる。
なお、この変形例では、溝31は、少なくとも一方の側面(移動壁45)が溝幅方向に移動することによってリード線2の側面を圧接して固定しているが、溝31の両側を移動壁45で構成するようにしてもよい。この場合、両側の移動壁45が互いに近づくことでシリコンチューブ39等を押圧し、固定した状態において、貫通孔32が両移動壁45の中央に位置するように構成される。
図5(c)(d)は、更なる変形として、リード線2の先端側を溝31の上から抑えるように移動壁46を構成したものである。
移動壁46による付勢手段、すなわち、シリコンチューブ39等の押圧に関する機構については、図5(a)の変形例およびその変形と同じである。
この変形例の移動壁46は、厚さを固定壁側よりも厚く構成すると共に、移動壁46の先端部分(シリコンチューブ39の重なり部40よりも先端側の部分)に上側固定壁47が固定壁方向に延設されている。
上側固定壁47には、シリコンチューブ39を押圧した状態において、図示しない貫通孔32と同軸となる位置には、電圧端子6が通過するための貫通孔48が形成されている。
移動壁46の底面から上側固定壁47の底面側の面までの高さは、図5(d)に示すように、固定壁の高さ(溝31の深さ)と同じか、固定壁と干渉しない程度に僅かに高く形成される。
このように上側固定壁47までの高さが固定壁と略同じに形成されるが、移動壁46を拡幅した状態でリード線2を溝31に挿入し、側方からシリコンチューブ39を押圧することで、押圧されたシリコンチューブ39は僅かに上方向(縦長)に変形することで、上下方向にも押圧される。
この変形例のように、移動壁46により、シリコンチューブ39を上下左右から押圧されることで、より確実に固定することが可能になる。
また、上側固定壁47の貫通孔48により、トレー11に設けた貫通孔32と同様に、電圧端子6をガイドするとともに、電圧端子6がシリコンチューブ39の中心から逸れるのを防ぐことができる。
なお、移動壁46は、トレー11の貫通孔32の場合と同様に、絶縁体で形成するか、あるいは、移動壁46を金属で形成して貫通孔48の内周を絶縁体で覆うなどして、絶縁することで、電圧端子5と貫通孔48の内周面が接触しても電流が流れないようになっている。
図6は、検査装置30の動作を説明するためのフローチャートである。
以下の動作は、制御コンピュータが制御プログラムに従って各装置の動作を制御して行うものである。
まず、検査装置30は、トレー駆動装置によってトレー11を移動して、検査対象となる最初の充電池1のリード線2aとリード線2bの組を所定の検査位置に設置する。
次に、検査装置30は、まず、電圧端子駆動装置16を駆動して電圧端子支持部材15を下降させ、電圧端子6をシリコンチューブ39の上側(溝31の開口部側)から差し込み、その先端を芯線3に接触させる(ステップ5)。
次に、検査装置30は、電流端子駆動装置14を駆動して電流端子支持部材13を上昇させ、電流端子5を下側(貫通孔32側)からシリコンチューブ39に差し込み、その先端を芯線3に接触させる(ステップ10)。
このように、電流導通針接触手段(電流端子支持部材13、電流端子駆動装置14)と、電圧検出針接触手段(電圧端子支持部材15、電圧端子駆動装置16)は、電流導通針(電流端子5)と電圧検出針(電圧端子6)のうち、溝31の開口部側の方を芯線3に接触させた後に、貫通孔32側の方を芯線3に接触させる。
仮に電流端子5を先にシリコンチューブ39に差し込むとすると、芯線3の開口部側に支えがないため、シリコンチューブ39が溝31から浮き上がってしまうが、電圧端子6を先に差し込むと、溝31の底部が支えとなって良好に差し込むことができ、次いで、先に差し込まれた電圧端子6が支えとなって、電流端子5を良好に差し込むことができる。
電流端子5と電圧端子6を芯線3に接触させた後、検査装置30は、判定装置20に検査を実行させる(ステップ15)。
検査は、電流端子5から定電流を供給して電圧端子6により電圧を検出し、これから充電池1の内部抵抗を計算することにより行われる。
次に、判定装置20は、計算した内部抵抗から合否判定を行い、その判定結果を検査結果として出力する(ステップ20)。
次に、検査装置30は、電流端子駆動装置14を駆動して電流端子支持部材13を下降させ、これによって電流端子5をシリコンチューブ39から引き抜いて接触を解除すると共に、電圧端子駆動装置16を駆動して電圧端子支持部材15を上昇させ、これによって電圧端子6をシリコンチューブ39から引き抜いて接触を解除する(ステップ25)。
次に、検査装置30は、未検査の充電池1があるか否かを判断する(ステップ30)。
そして、検査装置30は、未検査の充電池1がある場合(ステップ30;Y)、トレー駆動装置を駆動してトレー11の位置を移動することで、次の検査対象の充電池1を検査位置に移動し(ステップ35)、ステップ5に戻って検査を続行する。
一方、未検査の充電池1がない場合(ステップ30;N)、検査装置30は、検査を終了する。
以上に説明した検査装置30によって、次のような効果を得ることができる。
(1)検査の再現性が向上する。
検査装置30は、トレー11の上面でリード線2を溝31に嵌め込んで位置決めし、毎回の検査でシリコンチューブ39の同一箇所の点にて電流端子5と電圧端子6を電気的接触させるため、接触位置のずれなどに起因する測定誤差を回避することができ、検査の再現性が向上する。
(2)絶縁体4の被覆を剥離することなく、電気的接触を得ることができる。
従来は、リード線2の先端の絶縁体4を手作業で剥いて芯線3を露出させて検査を行い、検査後は、露出した芯線3に絶縁性のテープを巻くなどしていたが、検査装置30は、針状の電流端子5と電圧端子6がシリコンチューブ39を貫通し、検査後は針穴がシリコンチューブ39の弾性で塞がるので、従来のような手間を一切省くことができ、大幅なコスト低減を図ることができる。
(3)後工程において、芯線3の剥離を簡易にすることができる。
従来は、リード線2の芯線3を半田付け等する後工程において、検査後に芯線3に巻いた絶縁性テープを剥がす作業が必要であったが、シリコンチューブ39を引き抜くだけで芯線3を露出させることができるので、後工程の剥離作業が容易になる。
1 充電池
2 リード線
3 芯線
4 絶縁体
5 電流端子
6 電圧端子
7 電極端子
8 保護回路基板
9 保護回路
10 半田
11 トレー
12 トレー支持台
13 電流端子支持部材
14 電流端子駆動装置
15 電圧端子支持部材
16 電圧端子駆動装置
18 基準穴
20 判定装置
23 接触点
24 切り込み線
30 検査装置
31 溝
32 貫通孔
39 シリコンチューブ
40 重なり部
41 凹部
45、46 移動壁
47 上側移動壁
48 貫通孔
61 電圧端子

Claims (13)

  1. 電子機器用の充電池に配設され、芯線をその先端部を除き第1絶縁体で被覆すると共に、前記芯線の前記先端部を前記第1絶縁体と別体の絶縁チューブで被覆した正極と負極のリード線を、それぞれ所定位置に保持する保持手段と、
    正極用と負極用の電流導通針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電流導通針の先端を前記芯線に接触させる電流導通針接触手段と、
    正極用と負極用の電圧検出針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電圧検出針の先端を前記芯線に接触させる電圧検出針接触手段と、
    前記接触させた電流導通針に電流を導通させると共に、前記接触させた電圧検出針で電圧を検出して前記充電池を検査する充電池検査手段と、
    を具備したことを特徴とする充電池検査装置。
  2. 前記保持手段には、前記リード線を圧入して固定する溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の充電池検査装置。
  3. 前記絶縁チューブの前記充電池側の端部は、前記第1絶縁体の先端部分まで被覆し、
    前記溝は、前記第1絶縁体と前記絶縁チューブが重なる部分が、当該重なり分の厚さに対応する逃げ幅の凹部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の充電池検査装置。
  4. 前記溝の底部には、前記電流導通針又は前記電圧検出針を通過させる貫通孔が形成されている、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の充電池検査装置。
  5. 前記電流導通針接触手段と、前記電圧検出針接触手段は、前記電流導通針と前記電圧検出針のうち一方を前記貫通孔を通過させると共に、前記電流導通針と前記電圧検出針を同一軸線上で対向する方向に押圧する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の充電池検査装置。
  6. 前記電流導通針接触手段と、前記電圧検出針接触手段は、前記電流導通針と前記電圧検出針のうち、前記溝の開口部側の方を前記芯線に接触させた後に、前記貫通孔側の方を前記芯線に接触させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の充電池検査装置。
  7. 前記溝の底面側の溝幅は、底面に近づくにつれて狭まっている、
    ことを特徴とする請求項2から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置。
  8. 前記溝は、少なくとも一方の側面が溝幅方向に移動することによって、前記リード線の少なくとも前記絶縁チューブの側面を圧接して固定する、
    ことを特徴とする請求項2から請求項7までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置。
  9. 前記電流導通針又は前記電圧検出針のうち、前記溝の開口部側の方は、複数の針状部材を束ねて構成されていることを特徴とする請求項5に記載の充電池検査装置。
  10. 前記芯線は、前記充電池に配設された保護回路を介して前記充電池の電極に導通していることを特徴とする請求項1から請求項9までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置。
  11. 前記保持手段は、複数個の前記充電池の正極と負極のリード線の組を所定間隔で保持し、
    前記電流導通針接触手段及び前記電圧検出針接触手段と、前記リード線の組との相対的な位置を前記所定間隔で変更する位置変更手段を具備したことを特徴とする請求項2から請求項10までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置。
  12. 前記絶縁チューブはシリコンチューブである、
    ことを特徴とする請求項1から請求項11までのうちの何れか1の請求項に記載の充電池検査装置。
  13. 電子機器用の充電池に配設され、芯線をその先端部を除き第1絶縁体で被覆すると共に、前記芯線の前記先端部を前記第1絶縁体と別体の絶縁チューブで被覆した正極と負極のリード線を、それぞれ所定位置に保持する保持ステップと、
    正極用と負極用の電流導通針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電流導通針の先端を前記芯線に接触させる電流導通針接触ステップと、
    正極用と負極用の電圧検出針を、前記保持された対応するリード線の所定箇所に対して前記絶縁チューブの上から貫通させ、当該電圧検出針の先端を前記芯線に接触させる電圧検出針接触ステップと、
    前記接触させた電流導通針に電流を導通させると共に、前記接触させた電圧検出針で電圧を検出して前記充電池を検査する充電池検査ステップと、
    を具備したことを特徴とする充電池検査方法。
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