JP6572564B2 - 船舶の建造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、船舶の建造方法に関するものである。
近年、船殻の内部に多数のリチウムイオン電池等が搭載されたハイブリット型の船舶が提案されている。例えば、特許文献1には、機関室から分離された電池室に多数のリチウムイオン電池を設置したハイブリッド型のタグボートが開示されている。また、特許文献2には、発電手段兼補助駆動手段と、これに接続される蓄電池を備えるハイブリッド型の船舶が開示されている。
国際公開第2014/155520号 特開2013−209018号公報
一般的に、リチウムイオン電池(バッテリ装置)等の付属物は、船殻の形成後に、船殻に設けられたハッチや通路を通じて搬入される。しかしながら、リチウムイオン電池は、狭いハッチや通路を通って搬入する必要がある。また、現在のリチウムイオン電池の大きさ及び容量からすると、ハイブリット型の船舶に要求される蓄電量を実現するためには、大型のリチウムイオン電池が非常に多数必要となる。このため、このようなリチウムイオン電池の搬入作業は、作業者にとって極めて苛酷な作業となる。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、船殻の内部に多数のバッテリ装置が搭載される船舶の建造方法において、バッテリ装置の搬入作業の負担を軽減することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、船殻の内部に複数のバッテリ装置が搭載される船舶の建造方法であって、接合されることにより上記船殻をなす複数のブロックを離間して配置するブロック配置工程と、上記ブロックに上記バッテリ装置の全部あるいは一部を収容する収容工程と、上記バッテリ装置の全部あるいは一部が収容された上記ブロックを含む複数の上記ブロックを接合する接合工程とを有するという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ブロック配置工程では、上記船殻の内部のバッテリ装置設置領域を分断して分割された2つの上記ブロックである第1ブロックと第2ブロックとを離間して配置するという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記収容工程では、上記第1ブロックに全数の上記バッテリ装置を収容し、上記接合工程では、上記第1ブロックを固定して上記第2ブロックを移動させて上記第1ブロックと上記第2ブロックとを当接させてから上記接合を行うという構成を採用する。
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記第1ブロックと上記第2ブロックとに跨って設けられる上記バッテリ装置設置領域のうち上記第1ブロック側に含まれる領域は、全数の上記バッテリ装置を載置可能な広さとされているという構成を採用する。
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記バッテリ装置が、ラックと、当該ラックに収容される複数の電池モジュールとを備えるという構成を採用する。
第6の発明は、上記第5の発明において、上記収容工程では、上記バッテリ装置の上記電池モジュールを除く部分を上記ブロックに収容し、上記接合工程の後に、上記電池モジュールを上記ラックに設置するという構成を採用する。
第7の発明は、上記第5または第6の発明において、上記バッテリ装置が、上記ラックに収容されるDC/DCコンバータを有し、上記収容工程では、上記DC/DCコンバータが収容された上記ラックを搬送するという構成を採用する。
本発明によれば、船殻が複数のブロックが接合されることによって形成され、ブロックの接合前にブロック内にバッテリ装置の一部あるいは全部が収容される。つまり、本発明によれば、船殻の内部空間が露出された状態で、バッテリ装置の一部あるいは全部が船殻の内部に収容される。このため、船殻に設けられるハッチや通路を通ることなくバッテリ装置の一部あるいは全部を搬入することが可能となる。したがって、本発明によれば、船殻の内部に多数のバッテリ装置が搭載される船舶の建造方法において、バッテリ装置の搬入作業の負担を軽減することが可能となる。
本発明の第1実施形態のタグボートの建造方法によって建造されるタグボートの概略構成を示す模式図であり、(a)が縦断面図であり、(b)が(a)のA−A線断面図である。 本発明の第1実施形態のタグボートの建造方法によって建造されるタグボートが搭載する電池盤の概略構成図であり、(a)が側面図であり、(b)が正面図である。 本発明の第1実施形態のタグボートの建造方法の工程を説明するための模式図であり、(a)がブロック配置工程を説明する模式図であり、(b)が収容工程を説明する模式図である。 本発明の第1実施形態のタグボートの建造方法の工程を説明するための模式図であり、(a)が収容工程を説明する模式図であり、(b)が接合工程を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態のタグボートの建造方法の工程を説明するための模式図であり、(a)がブロック配置工程を説明する模式図であり、(b)が収容工程を説明する模式図である。 本発明の第2実施形態のタグボートの建造方法の工程を説明するための模式図であり、(a)が収容工程を説明する模式図であり、(b)が接合工程を説明する模式図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る船舶の建造方法の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の実施形態においては、本発明の船舶の建造方法を、タグボートの建造方法に適用した例について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のタグボート1の建造方法によって建造されるタグボート1の概略構成を示す模式図であり、(a)が縦断面図であり、(b)が(a)のA−A線断面図である。これらの図に示すように、タグボート1は、船殻2と、操舵室3と、エンジン4と、スラスタ5と、電動発電機6と、電力制御装置7と、電池盤8(バッテリ装置)とを備えている。
船殻2は、タグボート1の外殻を含む鋼鉄製の中空の構造主体であり、エンジン4、電動発電機6、電力制御装置7及び電池盤8を収容する。この船殻2は、内部空間に床部2aを備えている。この床部2a上に、エンジン4、電動発電機6、電力制御装置7及び電池盤8が載置されている。また、図1(a)及び図1(b)に示すように、床部2aの上の一部の領域は、電池盤設置領域R(バッテリ装置設置領域)とされている。この電池盤設置領域Rには、平面視において格子配列された複数(本実施形態では12台)の電池盤8が設置されている。
操舵室3は、船殻2上に設置された部屋である。この操舵室3は、タグボート1のコントロールを行う部屋であり、操作盤や舵輪等が設置されている。エンジン4は、船殻2の内部に収容されており、床部2a上に設置されている。このエンジン4は、タグボート1を航行するための動力を生成するディーゼルエンジンからなる。なお、本実施形態においては、図1(b)に示すように、エンジン4は、左舷側と右舷側とに各々設置されており、合計2つ設けられている。スラスタ5は、船殻2の下面である船底に対して取り付けられており、水平面内において360°旋回可能とされている。このスラスタ5は、エンジン4と接続されており、エンジン4で生成された動力によって回転されるプロペラ5aを有している。スラスタ5は、プロペラ5aを回転させることによって、タグボート1を移動させる推力を発生する。このスラスタ5も、エンジン4と同様に、左舷側と右舷側とに各々設置されており、合計2つ設けられている。なお、左舷側に配置されたスラスタ5が同様に左舷側に配置されたエンジン4と接続されており、右舷側に配置されたスラスタ5が同様に右舷側に配置されたエンジン4と接続されている。
電動発電機6は、船殻2の床部2a上に設置されており、エンジン4と接続されている。この電動発電機6は、発電機及び発動機として機能することができる。例えば、電動発電機6は、発電機として機能する場合には、エンジン4で生成された動力から電力を生成する。このようにして生成された電力は、電力制御装置7を介して電池盤8で蓄電等される。また、例えば、電動発電機6は、発動機として機能する場合には、電池盤8から供給される電力から動力を生成する。このようにして生成された動力は、エンジン4を介してスラスタ5に供給される。この電動発電機6も、エンジン4と同様に、左舷側と右舷側とに各々設置されており、合計2つ設けられている。なお、左舷側に配置された電動発電機6が同様に左舷側に配置されたエンジン4と接続されており、右舷側に配置された電動発電機6が同様に右舷側に配置されたエンジン4と接続されている。
電力制御装置7は、船殻2の床部2a上に設置されている。この電力制御装置7は、2つの電動発電機6と、12の電池盤8との間に配置されており、電動発電機6と電池盤8との間における給配電を制御する。
図2は、電池盤8の概略構成図であり、(a)が側面図であり、(b)が正面図である。これらの図に示すように、本実施形態の電池盤8は、ラック8aと、電池モジュール8bと、DC/DCコンバータ8cと、電池監視モジュール8dとを備えている。ラック8aは、フレームが格子状に組まれることによって形成された棚であり、電池モジュール8b、DC/DCコンバータ8cあるいは電池監視モジュール8dを収容する収容部8eを複数有している。なお、収容部8eとして、電池モジュール8bを収容する小型の収容部8e1と、電池監視モジュール8dを収容する中型の収容部8e2と、DC/DCコンバータ8cを収容する大型の収容部8e3とが設けられている。DC/DCコンバータ8cを収容する大型の収容部8e3が最も下方に配置されており、この直上に電池監視モジュール8dを収容する中型の収容部8e2が配置され、その他の領域に電池モジュール8bを収容する小型の収容部8e1が配置されている。なお、本実施形態においては、電池監視モジュール8dを収容する中型の収容部8e2と、DC/DCコンバータ8cを収容する大型の収容部8e3とが1つずつ、電池モジュール8bを収容する小型の収容部8e1が12設けられている。また、ラック8aは、電池モジュール8b、DC/DCコンバータ8cあるいは電池監視モジュール8dと電気的な接続を行うコネクタ(不図示)を、各収容部8eの奥部に備えている。
電池モジュール8bは、例えばリチウムイオン電池からなるバッテリであり、ラック8aの収容部8e1に収容されている。この電池モジュール8bは、ラック8aの正面側から収容部8e1に対して出し入れ可能とされている。なお、本実施形態においては、1つの電池盤8に対して直列接続される12の電池モジュール8bが設けられている。各電池モジュール8bは、作業者が1人または2人程度で搬送可能な大きさ及び重量とされている。つまり、電池盤8は、小型の電池モジュール8bを多数備える構成とされており、大型の電池モジュールを備える場合と比較して、少人数の作業者で電池モジュール8bの設置作業やメンテナンス作業を行うことが可能とされている。
DC/DCコンバータ8cは、直列接続された12の電池モジュール8bと、電力制御装置7とに接続されており、電池モジュール8bから入力される電力の電圧を降圧して電力制御装置7に給電すると共に、電力制御装置7から入力される電力の電圧を昇圧して電池モジュール8bに給電する双方向型のDC/DCコンバータである。このDC/DCコンバータ8cは、電池モジュール8b及び電池監視モジュール8dに対して大きくかつ重量物であることから、ラック8aの最も下部に収容されている。電池監視モジュール8dは、各電池モジュール8bと接続されており、各電池モジュール8bの充電状態等の監視を行い、その結果を例えばタグボート1の不図示の主制御システムに向けて出力する。
図1に戻り、上述のような電池盤8は、タグボート1の船首側に設けられた上記の電池盤設置領域Rに互いに一定の間隔を空けて設置されている。つまりタグボート1は、複数の電池盤8を搭載している。なお、本実施形態においては、電池盤8は、エンジン4と同一の空間に配置されているが、例えばエンジン4の設置空間と隔離された空間に設置するようにしても良い。この場合には、例えば内部が電池盤設置領域Rとされた電池室が設けられ、この電池室に複数の電池盤8が設置されることになる。
次に、本実施形態のタグボート1の建造方法について、図3及び図4を参照して説明する。本実施形態のタグボート1の建造方法は、ブロック配置工程と、収容工程と、接合工程とを有している。図3及び図4は、これらの工程を説明するための模式図であり、図3(a)がブロック配置工程を説明する模式図であり、図3(b)及び図4(a)が収容工程を説明する模式図であり、図4(b)が接合工程を説明する模式図である。
本実施形態のタグボート1の建造方法では、船殻2が2つのブロック10(船尾側ブロック11と船首側ブロック12)に分割されている。船尾側ブロック11(第1ブロック)は、船殻2の船尾側を構成する部位である。なお、本実施形態では、図3(a)に示すように、ブロック配置工程にて、既に船尾側ブロック11の上部に操舵室3が設けられると共に内部にエンジン4、スラスタ5、電動発電機6及び電力制御装置7が収容されている。ただし、操舵室3、エンジン4、スラスタ5、電動発電機6及び電力制御装置7の設置は、接合工程の後に行っても良い。
船首側ブロック12(第2ブロック)は、船殻2の船尾側を構成する部位である。この船首側ブロック12は、後に移動されることから、本実施形態のブロック配置工程では、内部に他の機器(電池盤8等)を収容していない。ただし、ブロック配置工程の段階で、内部に他の機器を収容することも可能である。
また、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とは、図3(a)に示すように、電池盤設置領域Rを分断するように設けられている。つまり、本実施形態においては、船尾側ブロック11と船首側ブロック12との境界は、電池盤設置領域Rが分断される位置に設定されている。これによって、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とを離間している場合には、電池盤設置領域Rが船尾側ブロック11と船首側ブロック12との切断面(境界面)に露出された状態となる。
なお、本実施形態においては、船尾側ブロック11と船首側ブロック12と境界が電池盤設置領域Rを分断しているため、接合前の船尾側ブロック11には、電池盤設置領域Rの一部領域(以下、船尾側領域Raと称する)が存在することになる。また、接合前の船首側ブロック12には、電池盤設置領域Rの残存領域(以下、船首側領域Rbと称する)が存在することになる。ここで、本実施形態においては、船尾側領域Raが、全部の電池盤8(すなわち12の電池盤8)を詰めて載置可能な広さとなるように、船尾側ブロック11と船首側ブロック12と境界が設定されている。つまり、本実施形態においては、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とに跨って設けられる電池盤設置領域Rのうち、船尾側ブロック11側に含まれる領域(船尾側領域Ra)は、全数の電池盤8を設置可能な広さとされている。
そして、図3(a)に示すように、ブロック配置工程では、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とを離間して配置する。このとき、船尾側ブロック11と船首側ブロック12との間には、電池盤8を一時的に載置するための載置台21(図3(b)参照)このため、ブロック配置工程では、船尾側ブロック11と船首側ブロック12との間に載置台21が載置可能な隙間が設けられるように、船尾側ブロック11と船首側ブロック12を離間して配置する。
続いて、図3(b)に示すように、収容工程では、船尾側ブロック11に電池盤8を収容する。ここでは、電池盤8をクレーン20で吊り、船尾側ブロック11と船首側ブロック12との間に設置された載置台21上に載置する。そして、載置台21上に載置された電池盤8を船尾側ブロック11の船尾側領域Raに搬入する。ここで、船尾側領域Raは、上述のように、全数の電池盤8を設置可能な広さとされている。このため、図4(a)に示すように、収容工程では、全数の電池盤8を詰めて船尾側領域Raに配置する。
続いて、図4(b)に示すように、接合工程では、電池盤8が収容された船尾側ブロック11と、船首側ブロック12とを溶接により接合する。このとき、電池盤8が収容された船尾側ブロック11は固定し、電池盤8が収容されていない船首側ブロック12を移動させ、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とを当接させてから接合を行う。
以上のような本実施形態のタグボート1の建造方法によれば、船殻2が複数のブロック(船尾側ブロック11及び船首側ブロック12)が接合されることによって形成され、船尾側ブロック11と船首側ブロック12との接合前に船尾側ブロック11内に電池盤8が収容される。つまり、本実施形態のタグボート1の建造方法によれば、船殻2の内部空間が露出された状態で、電池盤8が船殻2の内部に収容される。このため、船殻2に設けられるハッチや通路を通ることなく電池盤8を船殻2の内部に搬入することが可能となる。したがって、本実施形態のタグボートの建造方法によれば、電池盤8の搬入作業の負担を軽減することが可能となる。
また、本実施形態のタグボート1の建造方法においては、船殻2の内部の電池盤設置領域Rを分断して分割された2つの船尾側ブロック11と船首側ブロック12とを離間して配置し、この状態で電池盤8の搬入を行う。このため、電池盤設置領域Rの一部領域である船尾側領域Raが露出された状態で電池盤8の搬入を行うことができる。したがって、より容易に電池盤8を電池盤設置領域Rに搬入することができ、電池盤8の搬入作業の負担をより軽減することが可能となる。
また、本実施形態のタグボート1の建造方法においては、船尾側ブロック11に全ての電池盤8を収容し、船首側ブロック12を移動させて船尾側ブロック11に当接させる。このため、移動される船首側ブロック12に電池盤8が収容されておらず、電池盤8の転倒等を防止することが可能となる。
また、本実施形態のタグボート1の建造方法においては、船尾側ブロック11の船尾側領域Raが全数の電池盤8が収容可能な広さとされている。このため、移動される間において船首側ブロック12に電池盤8を収容させておく必要がなくなる。
また、本実施形態のタグボート1の建造方法においては、電池盤8が、ラック8aとこのラック8aに対して出し入れ可能とされた複数の電池モジュール8bとを備えている。このような電池盤8によれば、多数の電池モジュール8bによって、電池盤8が設計上必要とされる容量を実現していることから、大型の電池モジュールを少数備える場合と比較して、交換等のメンテナンス作業による作業負担を軽減することができる。つまり、大型の電池モジュールを少数備える場合には、重量の大きな電池モジュールを交換する必要があり作業者の作業負担が大きくなるが、本実施形態のように小型の電池モジュール8bを多数備える場合には、電池モジュール8bが軽量となることから作業者の作業負担が軽減される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図5及び図6を参照して説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図5及び図6は、本実施形態のタグボート1の建造方法における工程を説明するための模式図であり、図5(a)がブロック配置工程を説明する模式図であり、図5(b)及び図6(a)が収容工程を説明する模式図であり、図6(b)が接合工程を説明する模式図である。
まず、図5(a)に示すように、本実施形態のタグボート1の建造方法のブロック配置では、上記第1実施形態と同様に、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とを離間して配置する。続いて、図5(b)に示すように、収容工程では、船尾側ブロック11に電池盤8の一部であるラック8aを収容する。ここでは、電池盤8のラック8aをクレーン20で吊り、船尾側ブロック11と船首側ブロック12との間に設置された載置台21上に載置する。そして、載置台21上に載置された電池盤8のラック8aを船尾側ブロック11の船尾側領域Raに搬入する。そして、図6(a)に示すように、収容工程では、全数の電池盤8のラック8aを詰めて船尾側領域Raに配置する。続いて、図6(b)に示すように、接合工程では、電池盤8のラック8aが収容された船尾側ブロック11と、船首側ブロック12とを溶接により接合する。最後に、船殻2に設けられた不図示のハッチや通路等を通じて電池盤8の電池モジュール8b等を搬入してラック8aに取り付ける。
以上のような本実施形態のタグボート1の建造方法によれば、接合工程以前の金属粉が舞っているような環境のときに、そのような環境に電池モジュール8bを置く必要がなくなり、電池モジュール8bが故障することを防止することができる。例えば、接合工程では、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とを溶接するため、電池盤設置領域Rに金属粉が舞うことになる。このとき、金属分が電池モジュール8bの接続端子等に付着すると、短絡が生じ、電池モジュール8bの故障を招く。そして、本実施形態によれば、船尾側ブロック11と船首側ブロック12とを接合し、清掃を行った後に電池モジュール8bを搬入することができるため、電池モジュール8bが故障することを防止することができる。
なお、DC/DCコンバータ8cや電池監視モジュール8dは、電池モジュール8bと接続されていなければ、接続端子等に金属粉が付着しても短絡を生じない。このため、電池モジュール8bを除き、DC/DCコンバータ8cや電池監視モジュール8dについては、ラック8aと共に収容工程において搬入しても良い。特に、DC/DCコンバータ8cは、電池モジュール8bと比較して大型かつ重量物であることから、ラック8aに収容した状態でラック8aと共にクレーン20を用いて搬入することが望ましい。これにより、作業者がDC/DCコンバータ8cを持ち上げる必要性が減少し、搬入作業の負担を大きく軽減することが可能となる。
また、金属粉等がラック8aに設けられたコネクタに付着して残ることを防止するために、コネクタへの金属粉の侵入を防止するシール等を設置するようにしても良い。また、例えば、電池モジュール8bと略同一の形状を有するものの蓄電ができないダミーを形成し、このダミーを電池モジュール8bに換えてラック8aの収容部8eに収容した状態でラック8aを搬入しても良い。これによっても、コネクタへの金属粉の侵入を防止することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明の船舶の建造方法を、タグボートの建造方法に適用した例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他の船舶(例えば大型タンカ)の建造方法に適用することも可能である。
また、上記実施形態においては、船殻2が、船尾側ブロック11と船首側ブロック12との2つのブロック10を接合することによって形成される構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに多数のブロックを接合することによって船殻2を形成する構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、電池盤設置領域Rが船首側に設けられている構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、船尾側に電池盤設置領域Rを設ける構成を採用することも可能である。このような場合であっても、船殻2を形成するブロックの分割位置が、電池盤設置領域Rを分断するように設定されることが望ましい。
また、上記実施形態においては、電池盤8が電池モジュール8bをラック8aに対して出し入れ可能な構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、異なる構成のバッテリ装置を備えるようにしても良い。
1……タグボート(船舶)、2……船殻、2a……床部、3……操舵室、4……エンジン、5……スラスタ、5a……プロペラ、6……電動発電機、7……電力制御装置、8……電池盤、8a……ラック、8b……電池モジュール、8c……DC/DCコンバータ、8d……電池監視モジュール、8e……収容部、8e1……収容部、8e2……収容部、8e3……収容部、10……ブロック、11……船尾側ブロック、12……船首側ブロック、20……クレーン、21……載置台、R……電池盤設置領域、Ra……船尾側領域、Rb……船首側領域

Claims (4)

  1. 船殻の内部に複数のバッテリ装置が搭載される船舶の建造方法であって、
    接合されることにより前記船殻をなす複数のブロックを離間して配置するブロック配置工程と、
    前記ブロックに前記バッテリ装置の全部あるいは一部を収容する収容工程と、
    前記バッテリ装置の全部あるいは一部が収容された前記ブロックを含む複数の前記ブロックを接合する接合工程と
    を有し、
    前記ブロック配置工程では、前記船殻の内部のバッテリ装置設置領域を分断して分割された2つの前記ブロックである第1ブロックと第2ブロックとを離間して配置し、
    前記収容工程では、前記第1ブロックに全数の前記バッテリ装置を収容し、
    前記接合工程では、前記第1ブロックを固定して前記第2ブロックを移動させて前記第1ブロックと前記第2ブロックとを当接させてから前記接合を行う
    船舶の建造方法。
  2. 船殻の内部に複数のバッテリ装置が搭載される船舶の建造方法であって、
    接合されることにより前記船殻をなす複数のブロックを離間して配置するブロック配置工程と、
    前記ブロックに前記バッテリ装置の全部あるいは一部を収容する収容工程と、
    前記バッテリ装置の全部あるいは一部が収容された前記ブロックを含む複数の前記ブロックを接合する接合工程と
    を有し、
    前記ブロック配置工程では、前記船殻の内部のバッテリ装置設置領域を分断して分割された2つの前記ブロックである第1ブロックと第2ブロックとを離間して配置し、
    前記第1ブロックと前記第2ブロックとに跨って設けられる前記バッテリ装置設置領域のうち前記第1ブロック側に含まれる領域は、全数の前記バッテリ装置を載置可能な広さとされている
    船舶の建造方法。
  3. 船殻の内部に複数のバッテリ装置が搭載される船舶の建造方法であって、
    接合されることにより前記船殻をなす複数のブロックを離間して配置するブロック配置工程と、
    前記ブロックに前記バッテリ装置の全部あるいは一部を収容する収容工程と、
    前記バッテリ装置の全部あるいは一部が収容された前記ブロックを含む複数の前記ブロックを接合する接合工程と
    を有し、
    前記バッテリ装置は、ラックと、当該ラックに収容される複数の電池モジュールとを備え、
    前記バッテリ装置が、前記ラックに収容されるDC/DCコンバータを有し、前記収容工程では、前記DC/DCコンバータが収容された前記ラックを搬送する
    船舶の建造方法。
  4. 前記収容工程では、前記バッテリ装置の前記電池モジュールを除く部分を前記ブロックに収容し、前記接合工程の後に、前記電池モジュールを前記ラックに設置する請求項記載の船舶の建造方法。
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