JP6572364B1 - エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器 - Google Patents

エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器 Download PDF

Info

Publication number
JP6572364B1
JP6572364B1 JP2018199005A JP2018199005A JP6572364B1 JP 6572364 B1 JP6572364 B1 JP 6572364B1 JP 2018199005 A JP2018199005 A JP 2018199005A JP 2018199005 A JP2018199005 A JP 2018199005A JP 6572364 B1 JP6572364 B1 JP 6572364B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
shaft portion
end pin
main body
fixing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018199005A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020067524A (ja
Inventor
祥友 新井
祥友 新井
祥之 新井
祥之 新井
Original Assignee
祥友 新井
祥友 新井
祥之 新井
祥之 新井
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 祥友 新井, 祥友 新井, 祥之 新井, 祥之 新井 filed Critical 祥友 新井
Priority to JP2018199005A priority Critical patent/JP6572364B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6572364B1 publication Critical patent/JP6572364B1/ja
Priority to PCT/JP2019/041356 priority patent/WO2020085320A1/ja
Priority to US17/256,538 priority patent/US11138957B2/en
Priority to CN201980039205.1A priority patent/CN112313738A/zh
Priority to EP19876355.9A priority patent/EP3872805A4/en
Publication of JP2020067524A publication Critical patent/JP2020067524A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10GREPRESENTATION OF MUSIC; RECORDING MUSIC IN NOTATION FORM; ACCESSORIES FOR MUSIC OR MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. SUPPORTS
    • G10G5/00Supports for musical instruments
    • G10G5/005Supports for musical instruments while playing, e.g. cord, strap or harness
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D3/00Details of, or accessories for, stringed musical instruments, e.g. slide-bars
    • G10D3/01Endpins or accessories therefor
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10GREPRESENTATION OF MUSIC; RECORDING MUSIC IN NOTATION FORM; ACCESSORIES FOR MUSIC OR MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. SUPPORTS
    • G10G5/00Supports for musical instruments
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D1/00General design of stringed musical instruments
    • G10D1/02Bowed or rubbed string instruments, e.g. violins or hurdy-gurdies
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D7/00General design of wind musical instruments
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10DSTRINGED MUSICAL INSTRUMENTS; WIND MUSICAL INSTRUMENTS; ACCORDIONS OR CONCERTINAS; PERCUSSION MUSICAL INSTRUMENTS; AEOLIAN HARPS; SINGING-FLAME MUSICAL INSTRUMENTS; MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10D7/00General design of wind musical instruments
    • G10D7/06Beating-reed wind instruments, e.g. single or double reed wind instruments
    • G10D7/066Clarinets

Abstract

【課題】エンドピンを所望の位置で固定具により固定するとき、その位置で確実に固定できていることを確認でき、エンドピンを所望の位置で固定したら、たとえ固定具のネジなどが少々緩んだとしてもエンドピンがズレたりして、固定位置が変わらない固定具を提供する。【解決手段】エンドピンの固定具2は、一端14が楽器本体16に収納され、他端18が床20に立てられる軸部22を含むエンドピン10と、該エンドピン10の軸部22が貫通させられる貫通孔30を備え該楽器本体16に固定される本体固定部材12とを備える。エンドピンの固定具2において、エンドピン10は、該軸部22に形成された凹部26を備える。本体固定部材12は、付勢手段44により付勢されて軸部22の凹部26に係合される係合突起42と、係合突起42の軸心を含む同一平面上に軸心を有し、軸部22が押圧される押圧手段(雄ネジ34)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、大型楽器に用いられるエンドピンの本体固定部材及び固定具とその固定具を備えた楽器に関する。
エンドピンは、コントラバスやチェロなどの弦楽器やバスクラリネットなどの木管楽器などの大型楽器に使用される。たとえば、コントラバスを例にすると、図14に示すように、エンドピン100,102は、床103に立てて楽器を支える金属製の棒状部材で、大型楽器の下端部(尾部)114に着脱可能に取り付けられる。エンドピン100,102は、楽器を支える役割以外に、振動(音)を床に伝えて響きを増幅させる役割を持つ重要な部品である。このエンドピン100,102は、演奏者の身長(座高)や演奏スタイルなどに合わせて、長さの調節が必要であるため、伸縮できるように固定具によって固定するようになっている。
従来から提供されている長さ調節が可能なエンドピンの固定具には2種類がある。それらは図15及び図16に示すように、いずれもエンドピン100,102と本体固定部材104,106とから構成されている。エンドピン100,102は、軸部108,110の一端が楽器本体の下端部114に収納され、他端が楽器を床に立てるために尖った形状をした先端部112を備えて構成されている。この先端部112には、床面を保護する目的などからゴムキャップ113が設けられている。本体固定部材104,106は、エンドピン100,102の軸部108,110が貫通させられる貫通孔116と、エンドピン100,102の軸部108,110を所望の位置で締結される締結具118,120と、楽器本体の下端部114に着脱可能に固定される楽器固定部122を備えている。
具体的にはそのうちの固定具の一つは、図15に示すように、エンドピン100には、その軸部108に環状凹部124が軸方向に等間隔に形成されている。本体固定部材104の締結具118は、貫通孔116に対して直角方向に形成された雌ネジ126と、その雌ネジ126に螺合される雄ネジ部材128とから構成されている。雄ネジ部材128の先端部が軸部108に形成された環状凹部124に嵌まり込むことによって、エンドピン100と本体固定部材104とが強固に固定される。
しかしながら、雄ネジ部材128の先端部をエンドピン100の環状凹部124に嵌め込む作業は、本体固定部材104が木材などで形成されていて、環状凹部124を目視することができないため、感覚に頼らざるを得ない。このため、雄ネジ部材128の先端部がエンドピン100の環状凹部124に嵌まり込んでいるものとして、楽器を演奏をしていると、雄ネジ部材128の先端部が環状凹部124以外の箇所に当たっていた場合には、振動などにより雄ネジ部材128が少し緩んだだけで、エンドピン100が徐々に滑って楽器の内部に入り込んでしまうという問題があった。
また他の固定具の一つは、図16に示すように、エンドピン102は、環状凹部のないストレートの軸部110により構成されている。本体固定部材106の締結具120は、円柱部材130の一端に形成された雄ネジ132を備えたスライド部材134と、本体固定部材106の側面に開けられた円柱部材130の挿入口を覆うように被せられ、中央部に雄ネジ132が挿通させられる孔を備えたキャップ136と、キャップ136の孔から突き出た雄ネジ132に螺着させられる雌ネジを備えた雌ネジ部材138とを備えて構成されている。スライド部材134の円柱部材130には、本体固定部材106に開けられたエンドピン102の軸部110が貫通させられる貫通孔116を横切る位置に、貫通孔116と同径の孔140が開けられている。かかる構成により、本体固定部材106の貫通孔116と円柱部材130の孔140とに貫通させられたエンドピン102の軸部110は、雌ネジ部材138を締め付けることにより、貫通孔116と孔140の位置が相対的にずれ、摩擦力により軸部110が固定される。
この固定具は、任意の位置でエンドピン102を固定することができ、長さ調整がし易いものであった。しかしながら、雌ネジ部材138の締付力が弱いと、雄ネジ132の延性も加わり摩擦力が弱まり、エンドピン102の軸部110が滑ってしまい、楽器の内部に入り込んでしまうという問題があった。
このような固定具に対して、特許文献1に示すようなエンドピンの固定具が提案されている。この固定具は、楽器に取り付けられる第1部材と、径を縮径させる切欠きが設けられた第2部材とからなり、傾斜面を有する第1部材に第2部材を挿入することにより、第2部材を縮径させ、第2部材によりエンドピンを圧着固定するものである。この固定具は、第1部材と第2部材との噛み合いが弛むと、エンドピンを圧着できなくなり、エンドピンが楽器の内部に入り込んでしまう。
また、図15に示すように、エンドピン100の先端部112に被せられるゴムキャップ113はネジによって螺着されているが、楽器の演奏中にその楽器を左右に動かしたりして、ゴムキャップ113を中心に回転させることがある。すると、ゴムキャップ113と床103との摩擦により、ゴムキャップ113が先端部のネジで緩み、次第にゴムキャップ113と先端部112との間に隙間ができてしまい、エンドピン100の長さが変わってしまうことがあった。このような事態は、奏者にとって非常に演奏しづらいものとなる。
コンサートなどにおける楽器の演奏は、多数の観衆の前で行うものであるので、演奏中にエンドピンの固定位置がずれたとしてもそのまま演奏するほかない。そこで、演奏者にとっては意図しないでエンドピンの固定位置が変わらない、信頼のおけるエンドピンの固定具を望んでいた。
特許第6142972号公報 特開2001−215953号公報
上記した問題に鑑み、本発明の課題は、エンドピンを所望の位置で固定具により固定するとき、その位置で確実に固定できていることを確認できるようにすることにある。
また、本発明の課題は、エンドピンを所望の位置で固定したら、たとえ固定具のネジなどが少々緩んだとしてもエンドピンが位置ズレしたりして、その固定位置が変わらない固定具を提供することにある。
本発明に係る本体固定部材は、一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンを固定する本体固定部材であって、前記楽器本体に固定される嵌合部と、前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、付勢手段により付勢されて前記軸部の凹部に係合される係合突起と、前記係合突起の軸心を含む同一平面上に軸心を有し前記軸部が押圧される押圧手段とを備えて構成される。
上記上位概念に係る本発明の本体固定部材は、より具体的には以下の4種類の構成により実現される。
先ず第1の本発明に係る本体固定部材は、
一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンを固定する本体固定部材であって、前記楽器本体に固定される嵌合部と、前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、側面に前記貫通孔に直交して設けられた底面を有する穴と、前記穴に摺動可能に配設され、前記軸部が貫通させられる孔と、該孔の内面に前記軸部の凹部に係合される係合突起が形成された円柱部材と、前記穴の底面と円柱部材の端面との間に配設される付勢手段と、前記円柱部材の他の端面に形成され、前記貫通孔と孔に挿通された前記軸部を該円柱部材を介して押圧する押圧手段とを備えて構成される。
第2の本発明に係る本体固定部材は、一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンを固定する本体固定部材であって、前記楽器本体に固定される嵌合部と、前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、側面に前記貫通孔に直交して設けられた横貫通孔と、前記横貫通孔に摺動可能に配設され、前記軸部が貫通させられる孔と、該孔の内面に前記軸部の凹部に係合される係合突起が形成された円柱部材と、前記横貫通孔を覆うカバー部材と、 前記カバー部材の内面と前記円柱部材の端面との間に配設される付勢手段と、前記円柱部材の他の端面に形成され、前記貫通孔と孔に挿通された前記軸部を該円柱部材を介して押圧する押圧手段とを備えて構成される。
第3の本発明に係る本体固定部材は、一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンを固定する本体固定部材であって、前記楽器本体に固定される嵌合部と、前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、 側面に前記貫通孔に至るように設けられた雌ネジと、 前記雌ネジに挿入される断面U字状の係合手段と、前記雌ネジに螺合され、前記係合手段の端面に当接して該係合手段を介して前記軸部を押圧する押圧手段と、前記係合手段の断面U字状の穴内に一端が収納され、他端が前記押圧手段の端面に当接する付勢手段とを備えて構成される。
次に、本発明に係るエンドピンの固定具は、一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンと、上記第1から第4までに記載のいずれかの本体固定部材とを備えて構成される。
本発明に係る楽器は、上記エンドピンの固定具を用いて構成される。
更に、本発明に係るエンドピンの固定具の締結手段は、一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンと、前記楽器本体に固定される嵌合部と、前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、側面に該貫通孔に直交して設けられた底面を有する穴とを含む本体固定部材とを備えたエンドピンの固定具の締結手段において、
前記穴に摺動可能に配設され、前記エンドピンの軸部が貫通させられる孔と、該孔の内面に前記軸部の凹部に係合される係合突起が形成された円柱部材と、前記穴の底面と円柱部材の端面との間に配設される付勢手段と、前記円柱部材の他の端面に形成され、前記貫通孔と孔に挿通された前記軸部を該円柱部材を介して押圧する押圧手段とを備えて構成される。
本発明に係るエンドピンの本体固定部材及び固定具によれば、エンドピンの軸部に形成された凹部に、付勢手段によって付勢された係合突起が係合される。本体固定部材の貫通孔に軸方向にエンドピンの軸部を移動させるとき、係合突起に軸部の凹部が順次係合させられるが、係合時に音や振動などを生じて操作者に知らせることができる。音や振動などで係合突起が軸部の凹部に係合していることが分かれば、係合突起の軸心を含む同一平面上に軸心を有する押圧手段により押圧すると、押圧手段は軸部の凹部と必ず係合することになる。押圧手段は、軸部の凹部に係合して押圧しているので、押圧手段の押圧が少々緩んだとしても、容易に係合が解除されることはないので、エンドピンの軸部が本体固定部材の貫通孔に対してズレることはない。
本発明に係るエンドピンの固定具を示す要部断面図である。 図1に示す固定具に用いられる円柱部材の拡大図であり、(a)は平面図、(b)は正面断面図である。 本発明に係るエンドピンの他の固定具を示す要部断面図である。 本発明に係るエンドピンの他の固定具を示す要部断面図である。 本発明に係るエンドピンの他の固定具を示す要部断面図であり、(a)及び(b)は固定具を分解して示す部品の正面断面図、(c)は組み立てた状態を示す正面断面図である。 本発明に係るエンドピンの他の固定具を示す要部断面図である。 本発明に係るエンドピンの他の固定具を示す要部断面図である。 本発明に係るエンドピンの他の固定具を示す要部拡大断面図である。 本発明に係るエンドピンの他の固定具を示す要部拡大断面図であり、(a)は正面断面図、(b)は平面断面図である。 (a)は本発明に係るエンドピンの固定具の安全装置を示す正面図であり、(b)は平面要部断面図である。 (a)は本発明に係るエンドピンの固定具の他の安全装置における主要部品を示す平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は右側面図である。 本発明に係るエンドピンの主要部を示す図であり、(a)はエンドピンの先端部を示す図、(b)はゴムキャップの断面図、(c)はエンドピンの先端部にゴムキャップを被せた断面図である。 本発明に係るエンドピンの主要部を示す図であり、(a)はエンドピンの先端部を示す図、(b)はゴムキャップに圧入する弾性スリーブの断面図、(c)は弾性スリーブの平面図、(d)はエンドピンの先端部に弾性スリーブが圧入されたゴムキャップを被せた断面図である。 エンドピンをコントラバスに取り付けた状態を示す図である。 従来のエンドピンの固定具を示す要部断面図である。 従来のエンドピンの他の固定具を示す要部断面図である。
本発明に係るエンドピンの固定具2(以下「本固定具」という。)は、図1に示すように、エンドピン10と本体固定部材12とから構成される。
エンドピン10は、一端14が楽器本体16に収納され、他端18が床20に立てられる軸部22を含んで構成される。軸部22の他端18側の先端部には、ゴムキャップ24が被せられていて、このゴムキャップ24を外すと、軸部22と一体的に形成された先端が尖った形状が現れる。通常、ゴムキャップ24を付けたまま楽器の演奏に使用される。このエンドピン10の軸部22には、環状凹部26が軸方向にほぼ等間隔に形成されている。環状凹部26は軸部22の周方向に円弧状に形成されている。すなわち、環状凹部26の中央部が最も窪みが深く、軸方向両端側は徐々に浅くなり軸部22の外径につながっている。環状凹部26は溝を成すように角ばった形状とすることも可能であるが、応力集中などによる折損を防ぐ観点から、アール形状が好ましい。
エンドピン10の軸部22の材質は、スチール、カーボン、チタン、真鍮、タングステンなどや、これらの組み合わせなどからなるのが好ましい。軸部22の材質は、楽器からの音の振動を伝える役割もあり、どのような材質を選ぶかにより、音質、響き、音色、音量などを含む音響効果に影響を及ぼすものであり、適宜選定される。エンドピン10の軸部22の長さや軸径などは楽器の種類によっても異なり、限定されない。軸部22に形成される環状凹部26の形状や間隔などは限定されない。なお、軸部22の他端18側の先端部には、軸部22の外径より径の大きい拡径部19が設けられている。この拡径部19はエンドピン10が楽器本体16の中に入り込むのを防ぐためのものである。
本体固定部材12は、楽器本体16の下部に着脱可能に嵌合させられる嵌合部28を備えると共に、エンドピン10の軸部22が貫通させられる貫通孔30を備えている。貫通孔30の内径は、エンドピン10の軸部22の外径よりも若干大きい程度とされる。貫通孔30の内面部分前面又は両端の一部にコルク材などの弾性部材が配設されても良い。貫通孔30の長さは、エンドピン30を支えるのに十分な長さであれば良い。本体固定部材12の材質は、通常木材が使用されているが、スチールやチタンなどの金属によって形成されても良い。更に、本体固定部材12には、貫通孔30に貫通させられた軸部22を締結する締結手段32を備えている。締結手段32は、本体固定部材12の側面に貫通孔30と直交するように開けられた穴33に、端面に雄ネジ34が形成された円柱部材36が摺動可能に挿入され、その雄ネジ34に雌ネジ38が螺合されて構成されている。円柱部材36の側面にはエンドピン10の軸部22が貫通させられる孔40が開けられている。
図2に拡大して示すように、円柱部材36の孔40の内径は、エンドピン10の軸部22が挿通されやすい十分な大きさの内径とされている。円柱部材36の孔40の側面には、軸部22の環状凹部26と係合される係合突起42が雄ネジ34とは反対側の面に形成されている。係合突起42の形状や大きさは、軸部22の環状凹部26と係合し得る形状であれば特に限定されず、例えば環状凹部26の曲率半径より若干小さい曲率半径から若干大きい曲率半径の円弧状や、環状凹部26に嵌まり込む台形形状などであっても良い。係合突起42の形状が台形形状である場合、軸部22に接する箇所にフラットな面43があるのが好ましい。このフラットな面43の軸方向の2つの角部が、軸部22の環状凹部26と係合させられたとき、環状凹部26の円弧をなす面と接触するのが好ましい。円柱部材36と軸部22との軸方向の遊びを極力なくすためである。また、係合突起42のフラットな面43から軸方向に孔40の内面につながる箇所は、なだらかな斜面で形成されているのが好ましい。エンドピン10の軸部22と貫通孔30とを相対的に軸方向に移動させたとき、滑らかに動くようにするためである。係合突起42は、上述のように円柱部材36の孔40の片側側面に形成すれば良いが、製造上の観点から孔40の内面全周に設けても良い。
円柱部材36の2つの端面の内、雄ネジ34が形成されていない反対側の端面には、コイルスプリング44が配設される穴が設けられている。図1に示すように、円柱部材36が本体固定部材12の穴33に配設されたとき、コイルスプリング44がその穴33の底面と円柱部材36の端面との間で圧縮され、円柱部材36を常に押し出すように作用する。コイルスプリング44と共にその周りに径の大きいコイルスプリングを設け、付勢力を高めるように構成しても良い。さらに、コイルスプリング44に代えて板バネ、皿バネ、発泡ゴムなどの弾力性部材でも良く、これらは円柱部材36を1方向に付勢する付勢手段を構成する。
円柱部材36の雄ネジ34には、キャップ46を介して雌ネジ38が螺合されている。したがって、本体固定部材12の貫通孔30とその本体固定部材12の穴33に挿入された円柱部材36の孔40とを貫くように貫通させられたエンドピン10の軸部22は、雌ネジ38を回転させ、雄ネジ34を締め付けることにより、円柱部材36は雌ネジ38側に引き寄せられる。これにより円柱部材36の孔40を通る軸部22は雌ネジ38側に引き寄せられるが、貫通孔30の部分にある軸部22は移動をしない結果、軸部22は強固に固定される。すなわち、円柱部材36、雄ネジ34及び雌ネジ38が押圧手段を構成する。ここで、円柱部材36の孔40の側面に形成された係合突起42が軸部22の環状凹部26と係合しているので軸方向に動くことはない。たとえ雌ネジ38の締付力が緩んだとしても、係合突起42が環状凹部26との係合から外れるまで雌ネジ38が緩まない限り、エンドピン10の軸部22が本体固定部材12に対して軸方向に動くことはなく、エンドピン10の本体固定部材12に対する位置が変わることはない。
以上の構成において、次のように作動させられる。まず、本体固定部材12の穴33にコイルスプリング44が取り付けられた円柱部材36を挿入し、雄ネジ34を少し押しながら貫通孔30と円柱部材36の孔40との位置を合わせた後、エンドピン10の軸部22を貫通孔30と孔40とに挿入する。雄ネジ34を押し込む力を抜くと、コイルスプリング44に付勢された円柱部材36は孔40の側面に形成された係合突起42のフラットな面43が軸部22の表面に密着させられる。エンドピン10の軸部22は、コイルスプリング44の付勢力のみで付勢されているので軸部22を固定する力が弱く、軸部22を貫通孔30に対して軸方向にスライドさせることができる。このとき、軸部22に形成された環状凹部26を通過する時、係合突起42が環状凹部26の形状に沿って動く結果、カチッという音と共に振動が操作者に伝わってきて、係合突起42が環状凹部26と係合していることが分かる。このようにして、軸部22を所望の位置まで動かすまでの間、環状凹部26の箇所で音と振動により係合とその解除(環状凹部26以外の軸部22の表面に係合突起42があること)が看取される。上記所望の位置で音と振動がした時点で軸部22のスライドを止め、雄ネジ34にキャップ46を介して雌ネジ38を螺合させ、十分に締め付ける。締付固定は、係合突起42と環状凹部26との係合によって行われても良いが、円柱部材36の孔40の内面と軸部22の外面との接触部によって行われるようにしても良い。
この作動により、軸部22の環状凹部26に円柱部材36の係合突起42を音と振動により確実に係合させることができ、その位置で十分に締め付けて固定することができる。故に、楽器の演奏中などにおいて、たとえ雌ネジ38が緩むことがあったとしても、係合突起42と環状凹部26の係合が解除されるまで雌ネジ38が緩まない限り、軸部22の位置がずれることはない。
以上、本発明のエンドピンの固定具の1実施形態を詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、次に他の実施形態を説明する。なお、前述の実施形態と同じ部品・部材などについては、同じ符号を付して説明を省略する。
たとえば、図3に示すように、本発明に係るエンドピンの他の固定具3は、本体固定部材12の穴33に挿入される円柱部材48の端部には雌ネジ50を形成し、雄ネジ52によって締め付けるように構成することも可能である。このように構成しても、前述の実施形態と同様の作動と効果が得られる。
また、図4に示すように、本発明に係るエンドピンの他の固定具3は、円柱部材36の雄ネジ34を雌ネジ38で締め付けるとき、雌ネジ38をフランジ54付きにすることにより、キャップを不要とすることができる。フランジ54の外径は、円柱部材36を挿入するために開けられた穴33よりも大きく作られる。このフランジ54により、本体固定部材12の穴33の周辺を押さえて、円柱部材36の雄ネジ34を引っ張ることができ、更に円柱部材36を挿入するための穴33を覆うことができ、外観を損ねることはない。なお、前述の図3に示す実施形態において、雄ネジ34をフランジ付きにすることにより、同様にキャップを省略することが可能となる。
次に、図5に示すように、本発明に係るエンドピンの他の固定具4において、本体固定部材55は固定部材本体55Aと、カバー部材55Bと、円柱部材36と、コイルスプリング44と、雄ネジ52を備えて構成されている。固定部材本体55Aは、同図(a)に示すように、楽器本体の下部に着脱可能に嵌合させられる嵌合部28と、エンドピン10の軸部22が貫通させられる貫通孔30と、嵌合部28とは反対側のストレートの側面に貫通孔30と直交するように開けられ円柱部材36がスライドさせられる横貫通孔57とを備えている。固定部材本体55Aに形成された貫通孔30の両端には、コルクや樹脂などからなるブッシュ61が嵌め込まれていて、エンドピン10の軸部22がスムーズに軸方向に動くように構成されている。固定部材本体55Aのストレートの側面における端部には段差部63が設けられている。なお、固定部材本体55Aは黒檀などの木材によって形成され、カバー部材55Bは真鍮やステンレススチールなどの金属により、あるいは金メッキなどが施された金属などにより形成される。
固定部材本体55Aのストレートの側面に形成された孔57に挿入される円柱部材36は、その側面を貫くようにエンドピン10の軸部22が通される横貫通孔40が開けられている。円柱部材36の両端部の一方には、円柱部材36をその軸方向に付勢する付勢手段であるコイルスプリング44が設けられ、他方には軸方向に雌ネジ50が形成されている。また、雌ネジ50が形成されている端部の外周には直線状又は円弧状の斜面65が形成されている。斜面65は、後述するように、カバー部材55Bを被せるときに引っかからないようにするためである。円柱部材36の側面を貫く孔40のコイルスプリング44が設けられている側の面には、係合突起42が形成されている。係合突起42の形状等については、図1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
固定部材本体55Aのストレートの側面及び段差部63にはカバー部材55Bが被せられる。カバー部材55Bには、軸方向に固定部材本体55Aのストレートの側面に被さる孔67Aと、段差部63と係合する小径孔67Bが形成され、更に軸方向と直交する方向に雄ネジ52が通る孔67Cが形成されている。孔67Cの位置は、カバー部材55Bが固定部材本体55Aのストレートの側面に被せられたとき、円柱部材36の雌ネジ50とほぼ同軸になるように形成される。
以上の構成において、固定部材本体55Aの横貫通孔57に挿入された円柱部材36の斜面65とコイルスプリング44の端部を押し縮めるようにしてカバー部材55Bを固定部材本体55Aの側面に被せる。そして、カバー部材55Bの孔67Cを介して雄ネジ52を差し込み、円柱部材36の雌ネジ50と軽く螺合させる(図5(c)参照)。円柱部材36は横貫通孔57にスライド可能に挿入されていて、コイルスプリング44の端面はカバー部材55Bの孔67Aの内面によって付勢されている。円柱部材36がコイルスプリング44によって付勢されることによって、円柱部材36の孔40の軸心と、貫通孔30の軸心とがズレた状態とされる。このような状態で、エンドピン10の軸部22が貫通孔30と孔40に挿入されると、孔40内に形成された係合突起42がエンドピン10の軸部22と係合するように接触する。係合突起42が軸部22に形成された環状凹部26と係合したとき、雄ネジ52を締め付け、係合突起42及び孔40の内面で軸部22を押圧する。その他の作用・効果は図1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
次に、図6に示すように、本発明に係るエンドピンの他の固定具5は、本体固定部材56の側面から貫通孔30に至る孔に、球体(係合突起)58と、その球体58を付勢するコイルスプリング(付勢手段)44と、これら球体58とコイルスプリング44とが外部に飛び出ないようにする埋め込みネジ60とが配設され、更に他の箇所に雄ネジ62が配設されて構成される。球体58は、その表面の一部が貫通孔30を覗くように開口部が狭められて構成され、貫通孔30に貫通させられた軸部22と係合させられる。雄ネジ62の先端が貫通孔30から出ない状態で、軸部22を貫通孔30に挿通させると、球体58が軸部22の表面を転がるように動き、軸部22の環状凹部26の箇所で、その表面に沿って球体58が飛び出る。更に軸部22が軸方向に移動させられると、球体58は環状凹部26の表面に沿って押されて押し戻される。この一連の動きにより、操作者に音と振動が伝わり、環状凹部26の位置を看取することができる。そこで、球体58などと同軸上に設けられた雄ネジ62を締め付けることにより、雄ネジ62が環状凹部26に係合して押圧される。ここで、球体58の直径は、環状凹部26の球面の曲率半径より若干小さい程度が好ましい。また、雄ネジ62の先端部の形状は、環状凹部26の球面に沿う形状が好ましい。なお、球体58などの構成は、周方向の複数箇所に設けても良い。
また、図7に示すように、図6に示す球体58などに代えて、金属製の筒体に球体(係合突起)59とコイルスプリング(付勢手段)44が内蔵され、筒体の外面にネジが形成されたユニット64を使用することも可能である。本体固定部材56の側面から貫通孔30に至るまで雌ネジを切り、その雌ネジにユニット64を螺合させ、その先端の球体59の一部が貫通孔30から出たところで固定する。球体59の直径と軸部22の環状凹部26の幅とが略同じであれば、前述の実施形態と同様に単一で用いることも可能である。本実施形態のように、球体59が環状凹部26の幅よりも小さい場合、ユニット64を2か所に設けるのが好ましい。この場合、環状凹部26の軸方向の一端側と他端側のそれぞれの角部又は斜面に接するように位置を違えて配設するのが好ましい。このように配設することにより、2つのユニット64がそれぞれ環状凹部26内にあるとき、軸部22と本体固定部材56との相対的ながたつきがなく安定し、操作者に2つのユニット64の球体59が環状凹部26に嵌まり込んでいることを看取させる。そこで、2つのユニット64の軸方向中間部に設けられた雄ネジ62を締め付けると、雄ネジ62の先端が確実に環状凹部26に係合した状態で締め付けることができる。
次に、本発明に係るエンドピンの他の固定具6は、図8に示す実施形態であっても良い。すなわち、本体固定部材66の側面から貫通孔30に至る雌ネジを形成し、その中に断面U字状のスライド部材(係合手段)68と、そのスライド部材68の端面と当接して押圧する雄ネジ(押圧手段)62と、断面U字状のスライド部材68と雄ネジ62との間に配設されたコイルスプリング(付勢手段)44とを備えて構成される。断面U字状のスライド部材68は、先端部の形状が軸部22の環状凹部26の形状に沿うか、若干曲率半径が小さい球面に形成されている。スライド部材68の先端部とは反対側に、スライド方向に穴が設けられていて、コイルスプリング44が収納される。コイルスプリング44は、無負荷時にはスライド部材68の穴から飛び出していて、コイルスプリング44の端部が雄ネジ62に押圧されることにより、スライド部材68の穴内に収納される。更に、雄ネジ62を締め付けることにより、雄ネジ62はスライド部材68の穴周辺の端面を押圧する。
かかる固定具6において、雄ネジ62を緩めた状態で、本体固定部材66の貫通孔30にエンドピン10の軸部22を貫通させる。スライド部材68はコイルスプリング44に押圧され、軸部22の表面に沿って動く。スライド部材68は、軸部22の環状凹部26の所で係合させられ、音と振動がする。これにより、スライド部材68が環状凹部26にあることが分かる。軸部22を本体固定部材66に対して所定の位置にまで動かして、音と振動により環状凹部26にスライド部材68が係合していることを確認した後、雄ネジ62を締め付けて固定する。
次に、エンドピンの固定具7は図9に示す構成とすることも可能である。本体固定部材70の貫通孔30の内径部にリング状の環状溝72を形成する。そして、この環状溝72にC字状弾力性部材74を収納する。C字状弾力性部材74の外径は、貫通孔30の内径よりも大きく設定される。また、C字状弾力性部材74の内径は、無負荷時にはエンドピン10の軸部22に形成された環状凹部26の最小外径と同じか若干小さく形成され、軸部22のストレート部の表面に接する時には拡径させられる。C字状弾力性部材74の内径が拡径させられるとき、C字状弾力性部材74の外面が環状溝72の内面に当接しないように、環状溝72の内径が形成されている。C字状弾力性部材74の内周面はフラットな面とされるか、環状凹部26の表面に沿う形状とされる。C字状弾力性部材74の幅は、環状凹部26の幅よりも若干小さく設定されるのが好ましいが、C字状弾力性部材74の幅が狭すぎると、軸部22との間で軸方向にガタツキが出るので好ましくない。このC字状弾力性部材74は樹脂やバネ鋼などで形成されるのが好ましい。また、本体固定部材70の側面から環状溝72に通じる箇所には雌ネジが形成され、その雌ネジには雄ネジ62が螺合される。
かかるエンドピンの固定具7において、本体固定部材70の貫通孔30にC字状弾力性部材74の外径を縮めるようにして押し込み、その後、環状溝72にまで移動させて押し込む。C字状弾力性部材74は環状溝72内で、無負荷の正常な形に戻る。その本体固定部材70の貫通孔30にエンドピン10の軸部22を挿入する。軸部22の端部は、C字状弾力性部材74の内径側端部に当接されるが、そのまま押し込むことにより、C字状弾力性部材74の内径を軸部22の軸径にまで押し広げ、軸部22の外形に密着させられる。更にそのまま軸部22を押し込むことにより、環状凹部26の箇所でその形状に沿うようにC字状弾力性部材74は縮径する。この作動により操作者に音と振動が伝わり、C字状弾力性部材74が環状凹部26の箇所にあることが看取される。続いて軸部22を押し込むと、C字状弾力性部材74を拡径させるために大きな力を必要とし、押し込む力が軽くなることで、C字状弾力性部材74が軸部22のストレート部にあることが看取される。このようにして、軸部22を本体固定部材70に対して所定の位置にまで動かして、音と振動により環状凹部26にC字状弾力性部材74があることを確認した後、雄ネジ62を締め付けて固定する。雄ネジ62の先端は、確実に環状凹部26と係合しており、仮に雄ネジ62が若干緩んだとしても、環状凹部26と雄ネジ62の先端との係合が解除されることはない。
次に、図10に示すように、エンドピンの固定具の安全装置9は、エンドピン10の軸部22に挿通し得る内径を有し、隙間82を有するように形成されたC字状部材84と、そのC字状部材84の隙間82に跨り、その隙間82を狭めることにより内径を小さくし得るネジ部材(締結手段)86とを備えて構成される。すなわち、C字状部材84の内径は、エンドピン10の軸部22の外径より若干大きい程度に設定され、軸部22の表面に沿って滑らかに移動させることができる。C字状部材84の材質は、金属又は硬質樹脂で形成されるのが好ましい。C字状部材84で軸部22を強固に固定するためである。
このC字状部材84は、エンドピン10の固定具の安全装置として用いられる。C字状部材84は軸部22に対して任意の箇所に固定でき、本願発明の固定具だけでなく、従来の固定具の下部に接近させて固定される。このようにすることにより、固定具が軸部22に対してズレ落ちる状態になっても、このC字状部材84からなる安全装置9によりズレ落ちることはない。
C字状部材84からなる安全装置9は、金属などの厚板から形成されるため、ネジ部材で締め付ける場合、相当な力を要する。そこで、図11に示すように、C字状部材84の内径部に切欠き88を設けても良い。切欠き88は1か所でも複数箇所でも良く、形状などは任意に設計できる。切欠き88により、弱い力でも強固にC字状部材84を軸部22に対して固定できる。
本願発明の固定具によってエンドピンが固定されることによって、楽器の演奏中などにおいて不用意にエンドピンの本体固定部材への取付け位置が変わってしまうことはなくなる。ところが、従来のエンドピンの先端部には雄ネジが形成され、その雄ネジに螺合する雌ネジが形成されたゴムキャップが嵌められているため、演奏中にゴムキャップがネジ部で回転することがあった。ゴムキャップが回転すると、結果的にエンドピンの長さが変わってしまい、演奏しづらいものとなる。
そこで、図12(a)に示すように、エンドピン10の先端部にリング状の溝90を設け、一方、同図(b)に示すように、ゴムキャップ24の内側に金属製の筒状体92を設けると共にその筒状体92の溝90と対向する位置に内周溝を設け、その内周溝にリングスプリング(スナップリング)94を配設する。筒状体92はゴムキャップ24に圧入される。リングスプリング94はバネ鋼などによって製造されていて、リングの一部が切断されたC字状を成している。したがって、筒状体92に嵌め込まれたリングスプリング94は、径方向に広がるようにされている。そして、同図(c)に示すように、ゴムキャップ24の筒状体92にエンドピン10の先端部を挿入すると、リングスプリング94は一旦径方向に広げられた後、溝90に嵌まり、縮径する。その結果、人為的に軸部22とゴムキャップ24とを強く引っ張らないと、両者は外れない。また、ゴムキャップ24はリングスプリング94に沿って軸部22に対して周方向に回転し得るが、その回転に伴ってエンドピンの軸部の長さが変わることはない。
上述のリングスプリング94に代えて、筒状体に一体的に形成することも可能である。たとえば、図13(a)に示すように、エンドピン10の軸部22の先端部にリング状の溝90を設け、一方、同図(b)及び(c)に示すように、筒状体96の一端内周面に突き出すように係合凸部98を設け、更に筒状体96の一端に軸方向に複数のスリット97を設ける。この筒状体96は同図(d)に示すように、ゴムキャップ24に軸方向に圧入される。かかる構成において、エンドピン10の先端部がゴムキャップ24に圧入された筒状体96に挿入されるとき、エンドピン10の先端傾斜面が筒状体96の係合凸部98を径方向に押し広げ、軸部22に形成された溝90に係合凸部98が嵌まり込んで係合させられる。筒状体96のスリット97は、係合凸部98が径方向に広がるのを許容させると共に、収縮するのを許容させる。この構成により、ゴムキャップ24は、軸部22の溝90に沿って周方向に回転し得るが、軸方向に移動することはない。
以上、本発明に係るエンドピンの固定具について各種実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。たとえば、本体固定部材は通常、木材で形成されるが、この場合、本体固定部材の側面に雌ネジを形成するとき、直接雌ネジを形成するのではなく、雌ネジを形成した金属を埋め込むのが好ましい。
エンドピンの軸部に形成される環状凹部の形状は、傾斜面にて形成しても良く、溝状であっても良い。また、エンドピンは、本願に適した構造・形状のものを提供するようにしても良いが、市販のものを利用しても良い。市販のエンドピンを利用する場合、エンドピンと本体固定部材とを同時に販売する必要はなく、本体固定部材のみを製造販売することも可能である。
本発明のエンドピンの固定具は、エンドピンと本体固定部材とを備えて構成され、これらが一体として販売されるのが好ましいが、エンドピンは市販品を利用できることから、本体固定部材のみを製造販売することも可能である。更に、本体固定部材における締結手段のみを製造販売することも可能である。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正又は変形を加えた態様で実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
2,3,4,5,6,7:固定具
9:安全装置
10:エンドピン
12、55、56、70、78:本体固定部材
22:軸部
24:ゴムキャップ
26:環状凹部(凹部)
28:嵌合部
30:貫通孔
32:締結手段
34、52:雄ネジ(押圧手段)
36、48:円柱部材
40:孔
42:係合突起(係合手段)
44:コイルスプリング(付勢手段)
58,59:球体(係合手段)
72:環状溝
74:C字状弾力性部材
84:C字状部材
88:切欠き

Claims (6)

  1. 一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンを固定する本体固定部材であって、
    前記楽器本体に固定される嵌合部と、
    前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、
    側面に前記貫通孔に直交して設けられた底面を有する穴と、
    前記穴に摺動可能に配設され、前記軸部が貫通させられる孔と、該孔の内面に前記軸部の凹部に係合される係合突起が形成された円柱部材と、
    前記穴の底面と円柱部材の端面との間に配設される付勢手段と、
    前記円柱部材の他の端面に形成され、前記貫通孔と孔に挿通された前記軸部を該円柱部材を介して押圧する押圧手段と
    を備えた本体固定部材。
  2. 一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンを固定する本体固定部材であって、
    前記楽器本体に固定される嵌合部と、
    前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、
    側面に前記貫通孔に直交して設けられた横貫通孔と、
    前記横貫通孔に摺動可能に配設され、前記軸部が貫通させられる孔と、該孔の内面に前記軸部の凹部に係合される係合突起が形成された円柱部材と、
    前記横貫通孔を覆うカバー部材と、
    前記カバー部材の内面と前記円柱部材の端面との間に配設される付勢手段と、
    前記円柱部材の他の端面に形成され、前記貫通孔と孔に挿通された前記軸部を該円柱部材を介して押圧する押圧手段と
    を備えた本体固定部材。
  3. 一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンを固定する本体固定部材であって、
    前記楽器本体に固定される嵌合部と、
    前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、
    側面に前記貫通孔に至るように設けられた雌ネジと、
    前記雌ネジに挿入される断面U字状の係合手段と、
    前記雌ネジに螺合され、前記係合手段の端面に当接して該係合手段を介して前記軸部を押圧する押圧手段と、
    前記係合手段の断面U字状の穴内に一端が収納され、他端が前記押圧手段の端面に当接する付勢手段と
    を備えた本体固定部材。
  4. 一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンと、
    前記請求項1からまでのいずれかに記載の本体固定部材と
    を備えて構成されるエンドピンの固定具。
  5. 前記請求項に記載のエンドピンの固定具を用いた楽器。
  6. 一端が楽器本体に収納され、他端が床に立てられる軸部を含み、該軸部に凹部が形成されたエンドピンと、
    前記楽器本体に固定される嵌合部と、前記エンドピンの軸部が貫通させられる貫通孔と、側面に該貫通孔に直交して設けられた底面を有する穴とを含む本体固定部材と
    を備えたエンドピンの固定具の締結手段において、
    前記穴に摺動可能に配設され、前記エンドピンが貫通させられる孔と、該孔の内面に前記軸部の凹部に係合される係合突起が形成された円柱部材と、
    前記穴の底面と円柱部材の端面との間に配設される付勢手段と、
    前記円柱部材の他の端面に形成され、前記貫通孔と孔に挿通された前記軸部を該円柱部材を介して押圧する押圧手段と
    を備えた締結手段。
JP2018199005A 2018-10-23 2018-10-23 エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器 Active JP6572364B1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018199005A JP6572364B1 (ja) 2018-10-23 2018-10-23 エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器
PCT/JP2019/041356 WO2020085320A1 (ja) 2018-10-23 2019-10-21 エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器
US17/256,538 US11138957B2 (en) 2018-10-23 2019-10-21 Endpin main body fixing member and fixing tool, and musical instrument equipped with fixing tool
CN201980039205.1A CN112313738A (zh) 2018-10-23 2019-10-21 琴脚的主体固定构件和固定件以及具有该固定件的乐器
EP19876355.9A EP3872805A4 (en) 2018-10-23 2019-10-21 BABY MAIN BODY ATTACHMENT ELEMENT AND ATTACHMENT MEANS AND MUSICAL INSTRUMENT EQUIPPED WITH ATTACHMENT MEANS

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018199005A JP6572364B1 (ja) 2018-10-23 2018-10-23 エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019105281A Division JP2020067654A (ja) 2019-06-05 2019-06-05 エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6572364B1 true JP6572364B1 (ja) 2019-09-11
JP2020067524A JP2020067524A (ja) 2020-04-30

Family

ID=67909498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018199005A Active JP6572364B1 (ja) 2018-10-23 2018-10-23 エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11138957B2 (ja)
EP (1) EP3872805A4 (ja)
JP (1) JP6572364B1 (ja)
CN (1) CN112313738A (ja)
WO (1) WO2020085320A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102091617B1 (ko) * 2019-10-08 2020-03-20 조성우 첼로 엔드핀

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023013975A (ja) * 2021-07-15 2023-01-26 弘樹 長谷川 エンドピン固定具

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB190101326A (en) * 1901-01-21 1901-12-21 Clement Parker Improved Device for Adjusting and Securing the End Pins, or Supports, of Violoncellos
CH94248A (fr) * 1921-06-04 1922-04-17 May Samuel Dispositif de fixation des cheviles des instruments de musique à cordes.
JPS55138931A (en) 1979-04-17 1980-10-30 Nec Corp Change-over system of existing unit and reserve unit
JPH024784U (ja) 1988-06-21 1990-01-12
JPH0628607B2 (ja) * 1989-07-19 1994-04-20 第一工業株式会社 机、いすの上下調節機構
DE4328066A1 (de) * 1993-08-20 1994-03-31 Aleksej Slobodyrev Einrichtung zur Befestigung des Kinnhalters einer Geige oder Bratsche
JP2000200082A (ja) * 1999-01-07 2000-07-18 Yamaha Corp 弦楽器用エンドピン
JP2001215953A (ja) * 2000-02-02 2001-08-10 Yasushi Ishida 弦楽器のエンドピン
US6316706B1 (en) * 2000-11-10 2001-11-13 Marvin L. Sammons Multi-purpose entertainer stand
JP3804653B2 (ja) * 2003-11-11 2006-08-02 ヤマハ株式会社 弦楽器の弦支持構造
US6998523B1 (en) * 2003-11-19 2006-02-14 Devuono Thomas J End pin for a stringed musical instrument or other acoustic device
US7342160B2 (en) * 2004-04-23 2008-03-11 Alberti John L Adjustable support for a stringed musical instrument
CN100566630C (zh) 2005-03-19 2009-12-09 韩国拓步股份有限公司 用于桌腿的可调节高度的装置
CN201536004U (zh) * 2009-09-27 2010-07-28 李广志 精确定位贝司尾柱
JP4906148B1 (ja) * 2011-08-30 2012-03-28 株式会社玉俊工業所 伸縮パイプの長さ調節具、これを用いた伸縮パイプおよびこれを用いたハンガーラック
CN205564257U (zh) * 2016-04-19 2016-09-07 湖南城市学院 一种易锁定的大提琴尾柱
CN206711580U (zh) * 2017-04-01 2017-12-05 巴托克(天津)教育科技有限公司 易锁定的小提琴尾柱
CN206849480U (zh) * 2017-05-24 2018-01-05 泰兴市飞扬提琴厂 一种马头琴
TWI680452B (zh) * 2019-07-31 2019-12-21 王胤杰 弦樂器的支撐桿

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102091617B1 (ko) * 2019-10-08 2020-03-20 조성우 첼로 엔드핀
WO2021071108A1 (ko) * 2019-10-08 2021-04-15 조성우 첼로 엔드핀

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020085320A1 (ja) 2020-04-30
EP3872805A1 (en) 2021-09-01
CN112313738A (zh) 2021-02-02
EP3872805A4 (en) 2022-07-06
US20210256942A1 (en) 2021-08-19
JP2020067524A (ja) 2020-04-30
US11138957B2 (en) 2021-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6572364B1 (ja) エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器
WO2012027169A1 (en) A microphone mounting apparatus
US4363561A (en) Locking device for percussion instruments' stand
JP5993885B2 (ja) 楽器用ティルター及びシンバルスタンド
US7358430B2 (en) Strap attachment member
US20060060061A1 (en) Single adjustment balancing and tuning of acoustic drums
JP2006163382A (ja) リガチャ
US4158981A (en) Drum holder
US4526083A (en) Cymbal mounting fixture
US20130136532A1 (en) Cymbal quick-release structure
JP2006154716A (ja) 角度調節装置
JP2020067654A (ja) エンドピンの本体固定部材及び固定具と該固定具を備えた楽器
JP2018004995A (ja) シンバルアタッチメント及びハイハットスタンド
US20150096430A1 (en) Cymbal holder with slotted threads and plunger
US3626801A (en) Tuning of percussion instruments
US5507584A (en) Swivel joint with clamping device
EP1178464B1 (en) Winding mechanism of stringed instrument, and winding device for stringed instrument forming the winding mechanism
US20170278491A1 (en) Foot pedal apparatus for drum
US5553529A (en) Thumbrest ring adapter for musical instrument
US7102065B2 (en) Tuning device
KR101631808B1 (ko) 현악기용 음색조정장치
US6222108B1 (en) Percussion amplitude adjustable pedal drum-beating device
US6703547B2 (en) Tuning peg construction
JP2020095207A (ja) エンドピンのキャップ取付構造とそれを備えた楽器
US3459092A (en) Violin string tuning and tensioning peg

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190111

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20190115

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6572364

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250