JP6571571B2 - 撮像装置、車載カメラおよび画像処理方法 - Google Patents

撮像装置、車載カメラおよび画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、車載カメラおよび画像処理方法に関する。
従来から、撮像素子を含む電子回路ユニットを有する撮像装置が知られている。近年においては、撮像素子が取得する被写体像を結像するための光学系(レンズ等の光学素子を含む)も含んでパッケージ化された小型の撮像装置が多く使用されている。撮像装置は、例えば車両における運転者の視認を支援する車載カメラや、セキュリティを目的とする監視カメラ等として広く使用されている。
一般に、撮像装置では、温度変化によってレンズの屈折率変化や熱膨張が発生し光学系の性能に影響を及ぼす。車両等で使用される撮像装置についても、使用環境の温度変化が性能に影響を及ぼす可能性がある。
例えば、特許文献1には、温度センサにより測定された温度データに基づいて、光学系の温度変化による歪曲収差の変化を画像データ上で補正することができる画像撮像装置が開示されている。
特開2009−225119号公報
しかし、温度センサを撮像装置に内包することは撮像装置の大型化およびコストの上昇につながる。温度センサを撮像装置外に設けると、測定された温度が必ずしも撮像装置のレンズの温度を反映していないおそれがある。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、温度センサを用いることなく温度変化の影響を補正できる撮像装置、車載カメラおよび画像処理方法を提供することにある。
上述した課題を解決すべく、本発明に係る撮像装置は、光学系と、前記光学系を介して結像される被写体を撮像する撮像素子と、前記被写体を含んで撮像された画像から前記画像における前記光学系の光軸中心が結像する位置から特徴点の位置までの距離を特定値として抽出するプロセッサと、前記特定値の基準となる基準値を記憶するメモリと、を備え、前記プロセッサは、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行う。
また、上述した課題を解決すべく、本発明に係る車載カメラは、光学系と、前記光学系を介して結像される車両の一部を撮像する撮像素子と、前記車両の一部を含んで撮像された画像から前記画像における前記光学系の光軸中心が結像する位置から特徴点の位置までの距離を特定値として抽出するプロセッサと、前記特定値の基準となる基準値を記憶するメモリと、を備え、前記プロセッサは、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行う。
また、上述した課題を解決すべく、本発明に係る画像処理方法は、光学系と、撮像素子と、プロセッサと、メモリと、を備える撮像装置が実行する画像処理方法であって、前記撮像素子が、前記光学系を介して結像される被写体を撮像するステップと、前記プロセッサが、前記被写体を含んで撮像された画像から前記画像における前記光学系の光軸中心が結像する位置から特徴点の位置までの距離を特定値として抽出するステップと、前記メモリが、前記特定値の基準となる基準値を記憶するステップと、前記プロセッサが、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行うステップと、を含む。
本発明の実施形態に係る撮像装置、車載カメラおよび画像処理方法によれば、温度センサを用いることなく温度変化の影響を補正できる。
本発明の第1実施形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る撮像装置を備える車載カメラシステムの構成要素の配置を示す概略図である。 図3(A)は光学系の基準となる状態における特徴点の位置を例示する図である。図3(B)は温度変化によって光学系の屈折率変化や熱膨張が生じた場合の特徴点の位置の変化を例示する図である。 図4(A)〜(C)は第1実施形態における光学系、撮像素子、および画像の切り出し領域の関係を例示する図である。 本発明の第1実施形態に係る撮像装置の処理を示すフローチャートである。 図6(A)〜(C)は第2実施形態における光学系、撮像素子、および画像の切り出し領域の関係を例示する図である。 図7(A)および(B)はマーカーの画像を例示する図である。 本発明の第2実施形態に係る撮像装置の処理を示すフローチャートである。 図9(A)はレンズ上のマーカーの変形例を例示する図である。図9(B)はリング状の遮光板を用いる変形例を例示する図である。図9(C)は光軸中心から離れて特徴点が設けられる一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
(撮像装置の概略構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る撮像装置10は、光学系20、撮像素子31、メモリ30およびプロセッサ40を備える。本実施形態の撮像装置10は、車両1の後方の周辺画像を撮像するための車載カメラである。車両1は例えば自動車である。
ここで、図2の例では、車載カメラシステムは撮像装置10および表示装置50を備える。撮像装置10は例えば魚眼レンズなどの画角の広いレンズを備えており、車両1の周辺領域を広角撮影可能である。本実施形態において、撮像装置10は車両1の外部のバンパー60の上部に固定される。
また、図2に示されるように、撮像装置10からの画像を表示する表示装置50が車両1に搭載される。表示装置50は運転席から視認可能に設けられる。表示装置50は、例えばLCDを含んで構成され、リアルタイムの動画像を表示可能である。表示装置50は、例えば車載ネットワーク(例えばCAN:Controller Area Network等)を用いて車両1の周辺画像を表示してもよい。
再び図1を参照して撮像装置10の構成について説明する。光学系20は被写体を撮像素子31に結像させる。光学系20は、少なくともレンズおよび絞りを備え、被写体像を結像させる。光学系20は画角の広いレンズを備えているため、被写体として車両1の一部、特にバンパー60が撮像素子31に結像する。後述するように、本実施形態に係る撮像装置10では、画像におけるバンパー60上に特徴点(画像における指標となる点)を設けて、光学系20の温度変化の影響を補正する際に用いる。
撮像素子31は、光学系20の後方に配置され、光学系20を介して受光面上に結像される被写体像を撮像して電気信号に変換して出力する。撮像素子31としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等を用いることができる。撮像装置10は、撮像素子31からの電気信号に基づく画像信号を、後述するプロセッサ40によって撮像装置10の外部に出力する。
メモリ30は、プロセッサ40が実行する演算および処理で用いられる各種のデータ、演算および処理の結果を記憶する。また、メモリ30は、プロセッサ40が画像取得部21、特定値抽出部22、演算部23、画像処理部26、および画像出力部27として機能するためのプログラムを格納する。また、メモリ30は、プロセッサ40によって切り出された領域の画像データを撮像装置10以外の機器(例えば表示装置50)に出力する際に用いられてもよい。
プロセッサ40は、画像取得部21と、特定値抽出部22と、演算部23と、画像処理部26と、画像出力部27とを備える。画像取得部21と、特定値抽出部22と、演算部23と、画像処理部26と、画像出力部27は、プロセッサ40で実行される処理の機能ブロックである。また、本実施形態においてプロセッサ40は、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現するCPUである。プロセッサ40は、単一のCPU、または、複数のCPUで構成することも可能である。
画像取得部21は、画像処理部26が必要な処理(例えばノイズ除去、輝度信号処理、および色信号処理等)を実行して、画像出力部27が切り出された領域の画像データを出力できるように、例えば30fpsの周期で画像を取得する。
特定値抽出部22は、所定のタイミングで、画像取得部21が取得した画像信号に基づく1フレームの画像から特定値を抽出する。所定のタイミングは例えば車両1のキースイッチがオンになった時である。また、特定値抽出部22は、キースイッチがオンになってから定期的(例えば20分毎等)に1フレームの画像から特定値を抽出してもよい。特定値は、画像に常に含まれる所定の部分と関連付けられた値である。特定値は、例えば所定の部分の位置、長さ、幅、湾曲量(曲率)等である。プロセッサ40は、特定値の変化によって、画像の所定の部分の変位および形状変化の少なくとも一方を把握できる。本実施形態では、特定値は特徴点の位置(例えば二次元の画像におけるxy座標)であって、光学系20の屈折率変化や熱膨張に応じて変化する。また、本実施形態において特定値抽出部22は一つの特徴点の位置を抽出する。特徴点は一つに限らず複数であってもよい。
演算部23は、光学系20の屈折率変化や熱膨張を把握するために、基準位置からの特徴点の位置の変化を演算する。本実施形態において、基準位置は光学系20の屈折率変化や熱膨張が生じていない状態における特徴点の位置である。本実施形態において、演算部23は、画像における光学系20の光軸中心が結像する位置から特徴点の位置までの距離を演算し、その距離と基準値との比率を求める。光学系20の光軸中心の位置は、温度により光学系20を構成するレンズの性能変化(例えば屈折率変化、熱膨張等)が生じても変化しないため、光学系20の光軸中心の位置からの距離を演算することで特徴点の位置の変化を求めることができる。本実施形態において、基準値は予め定めた基準の温度における光学系20の光軸中心の位置と特徴点との距離である。基準値は例えば、撮像装置10の出荷時、撮像装置10が車両1に初めて搭載された際の設定時、その後に撮像装置10のキャリブレーションが実行された時等に取得(または更新)されてメモリ30に記憶される。
画像処理部26は、特徴点の位置の変化に基づいて画像の補正または領域設定を行う。本実施形態において領域設定は、画像の切り出しのための領域設定である。画像処理部26は演算部23が求めた上記の比率を用いて画像の切り出しを行う。一般に温度が上昇して光学系20を構成するレンズに性能変化が生じると、光軸を中心として被写体が縮むように結像位置が変動する。そのため、画像処理部26が光学系20を構成するレンズに性能変化が生じる前後で同じように画像の切り出しを行うと撮像範囲が変化してしまう。例えば、リアカメラの光学系20を構成するレンズに性能変化が生じた場合、画像処理部26が切り出し領域を変えることがなければ、サイドカメラの画像と合成して表示装置50で表示する際に不自然な境界がユーザに視認される。そのため、同じ撮像範囲の画像を表示装置50に出力するように、画像処理部26は切り出し領域を調整する。画像処理部26は、さらに画像信号に対して、ノイズ除去、輝度信号処理(例えば明るさ補正、ガンマ補正等)および色信号処理(例えば色補間、色補正、ホワイトバランス等)、その他の補正(歪み補正、湾曲補正)を実行してもよい。
画像出力部27は、画像処理部26が補正または切り出しを行った画像を、表示装置50等に出力する。画像出力部27は、周期的に(例えば30fpsで)画像信号を出力してもよい。
(特徴点の抽出)
図3(A)は光学系20の基準となる状態(すなわち、温度変化による屈折率変化や熱膨張が生じていない状態)における特徴点の位置を例示する図である。図3(A)に示される画像は、例えば撮像装置10が車両1に初めて搭載された際の設定時における、撮像素子31からの画像信号に基づく画像である。このとき、光学系20が備えるレンズの屈折率はnaであるとする。図3(A)に示される画像は、被写体として、実線(紙面右方)と破線(紙面左方)とで区切られた車両1の移動領域(路面)と、バンパー60aとを含む。このうち、バンパー60aは撮像装置10が撮影する画像に常に含まれる。そのため、バンパー60a上に特徴点を設定することができる。本実施形態では、バンパー60aと移動領域との境界と、図3(A)に示される画像の左右の中間線との交点を特徴点62とする。図3(A)における特徴点62の位置が基準位置でありメモリ30に記憶される。また、本実施形態において、画像における光学系20の光軸中心の位置(以下、光軸中心61という)と特徴点62の位置との距離DAが基準値としてメモリ30に記憶される。また、本実施形態において光軸中心61も中間線上に存在する。また、本実施形態では、物理的なマーカーがバンパー60aに付されているのではなく、画像上で特徴点62が設定される。
図3(B)は温度変化によって光学系20の屈折率変化や熱膨張が生じた場合の特徴点の位置の変化を例示する図である。図3(B)に示される画像は、例えば車両1の走行中に太陽光の影響で撮像装置10の使用環境温度が上昇した時の撮像素子31からの画像信号に基づく画像である。このとき、光学系20が備えるレンズの屈折率はnaではなくnbに変化したとする。この屈折率の変化によって、図3(B)に示される画像のようにバンパー60bの位置が変化する。図3(B)に破線で示すバンパー60aは、図3(A)に示した変化前のバンパー60aと同じものである。つまり、画像全体が光軸中心61に向かって縮んでいる。そのため、特徴点62も図3(A)の基準位置から光軸中心61の方向に移動している。演算部23は、光軸中心61と特徴点62の位置との距離DBを演算して、メモリ30から距離DAを受け取り、距離DBと距離DAとの比率(例えばDB/DAで計算される値)を求める。
ここで、上記のように、画像処理部26は線形補間によって切り出し領域を調整する。この調整によって、温度変化によるレンズの性能変化の影響(例えば、サイドカメラの画像と合成して表示される際に不自然な境界が生じること等)がユーザに視認されないようにする。ここで、光学系20を構成するレンズは、温度変化によって歪曲収差の影響が生じる可能性がある。例えば、図3(B)でバンパー60aの端部付近の湾曲部分の湾曲量(曲率)とバンパー60bの湾曲量とが異なる可能性がある。画像処理部26は、歪曲収差で歪んだ被写体の形状自体について補正してもよい。例えば、画像処理部26はメモリ30からレンズ28の設計データ(特性テーブル)を読み出して、被写体の形状補正(歪みおよび湾曲の補正)を行ってもよい。設計データは、例えば光軸と入射光とがなす角度に応じて、像が光軸からどれだけ離れて表示されるかを示すものであってもよい。例えば、画像処理部26は光軸中心から所定の距離よりも離れた位置に表示される被写体の形状補正を行ってから、切り出し領域の調整を行ってもよい。また、設計データと特徴点の変化とを対応させることにより、画像処理部26は光学系20の温度を推定してもよい。そして、画像処理部26は推定した温度に基づいて、公知の手法による画像の温度補正を実行してもよい。
図4(A)は光学系20が備えるレンズ28の正面図である。図4(A)のレンズ28の光軸中心61は、図3(A)および(B)で示した光軸中心61に対応する。図4(B)はレンズ28の側面図であって、撮像素子31との位置関係を示すものである。被写体はレンズ28の紙面左方に存在し、撮像素子31に被写体が結像する。ここで、図4(B)の光路Laは屈折率がnaである場合(光学系20に温度変化の影響がない場合)の光の経路を模式的に示すものである。また、図4(B)の光路Lbは屈折率がnbである場合(光学系20に温度変化の影響が生じた場合)の光の経路を模式的に示すものである。図4(B)に示されるように、レンズ28の屈折率がnaからnbへと変化すると、撮像素子31に結像する画像が光軸中心61を中心にして縮むように歪む。図4(C)の大きな太枠は撮像素子31からの画像信号に基づく1フレームの画像を模式的に示している。ただし、撮像素子31に結像する実際の像は倒立像となるが、図4(C)では説明を容易にするため正立像として表示している。図4(C)の特徴点62aは屈折率がnaである場合の特徴点の位置であり、特徴点62bは屈折率がnbへと変化した場合の特徴点の位置である。画像処理部26は、演算部23が求めた基準値との比率を用いて、光学系20の温度変化の影響を打ち消すように切り出し領域を調整する。この調整により、撮像装置10は被写体を含む同じ撮像範囲の画像を出力可能である。図4(C)に示される領域Aaは屈折率がnaである場合の切り出し領域である。図4(C)に示される領域Abは屈折率がnbである場合の切り出し領域である。本実施形態において、領域Abの境界は、光軸中心61を原点として、領域Aaの境界までの距離に演算部23が演算した比率(例えば図3の例ではDB/DAで計算される値)を乗じる線形補間を行うことで得られる。図4(C)の例では、光軸中心61から領域Aaの境界上の点Baまでの距離に、演算部23が演算した比率を乗じると、領域Abの境界上の点Bbが得られる。
(画像処理方法)
以下に、本実施形態の撮像装置10のプロセッサ40が実行する画像処理方法について図5を参照して説明する。ここで、特徴点の基準位置および基準値については、以下のステップS1からステップS13の実行前に、メモリ30に記憶されているものとする。
画像取得部21は、メモリ30に記憶された1フレーム分の画像信号を取得する(ステップS1)。
特定値抽出部22は、画像取得部21が取得した画像信号に基づく1フレームの画像から特徴点を抽出する(ステップS2)。
演算部23は、画像における光学系20の光軸中心の位置から特徴点の位置までの距離を演算する(ステップS10)。ここで、光学系20の光軸中心の位置および特徴点の位置は、画像の水平方向をx軸、垂直方向をy軸とするxy平面の座標で定められてもよい。このとき、演算部23は座標に基づいて効率的に距離を演算することができる。
演算部23は、ステップS10で演算した距離と、メモリ30から取得した基準値(本実施形態では光学系20に温度変化の影響がない状態における光軸中心の位置と特徴点との距離)との比率を求める(ステップS11)。
画像処理部26は、ステップS11で求められた比率に応じて、切り出し領域を決定する(ステップS12)。上記のように、画像処理部26は、光軸中心61を原点として、光学系20に温度変化の影響がない状態における切り出し領域の境界までの距離に上記の比率を乗じる線形補間を行うことで、新たな切り出し領域を決定する。
画像出力部27は、画像処理部26が決定した切り出し領域の画像を、表示装置50等に出力する(ステップS13)。
以上に説明したように、本実施形態の撮像装置10は、温度変化によって光学系20に生じる屈折率変化や熱膨張の影響を補正できる。つまり、演算部23が演算した比率を用いて、画像処理部26が光学系20の温度変化の影響を打ち消すように切り出し領域を調整することによって、本実施形態の撮像装置10は同じ撮像範囲の画像を出力することができる。本実施形態の撮像装置10は、温度センサを用いることなく補正を実行することができる。そのため、温度センサを備えることによる、撮像装置10の大型化、高コスト化を回避できる。
[第2実施形態]
(特徴点)
以下に、第2実施形態に係る撮像装置10について説明する。本実施形態に係る撮像装置10の構成、および本実施形態に係る撮像装置10を備える車載カメラシステムの構成要素の車両1への配置は第1実施形態と同じである。重複説明を回避するために、第1実施形態と異なる特徴点および画像処理方法についてのみ以下に説明する。
本実施形態に係る撮像装置10では、光学系20に付されたマーカーが撮像された点を特徴点とする。マーカーは光学系20に付されているため、撮像素子31からの画像信号に基づく画像に常に含まれる。そのため、マーカーが撮像された点を特徴点とすることができる。また、本実施形態に係る撮像装置10では、光軸中心を挟んで対称的に配置された複数のマーカーが光学系20に付されている。そのため、第1実施形態とは異なり、光軸中心の位置が不明であっても容易に位置を特定することが可能である。
図6(A)は光学系20が備えるレンズ28の正面図である。第1実施形態とは異なり、レンズ28にはマーカー63とマーカー64とが付されている。マーカー63とマーカー64とは、表面に印刷されてもよいし、表面加工(例えば削る等)によって設けられてもよい。マーカー63は、光軸中心61を挟んでマーカー64と対称な位置に設けられる。
図6(B)はレンズ28の側面図であって、撮像素子31との位置関係を示すものである。撮像素子31に被写体が結像するときに、マーカー63とマーカー64も画像に含まれる。図6(C)の大きな太枠は撮像素子31からの画像信号に基づく1フレームの画像を模式的に示している。ただし、撮像素子31に結像する実際の像は倒立像となるが、図6(C)では説明を容易にするため正立像として表示している。図6(C)の特徴点63a,64aは屈折率がnaである場合の特徴点の位置である。また、図6(C)の特徴点63b,64bは屈折率がnbへと変化した場合の特徴点の位置である。
ここで、演算部23は光軸中心61が不明である場合にも、特徴点63bと特徴点64bとを結ぶ(または特徴点63aと特徴点64aとを結ぶ)直線の中間点を光軸中心61であると推定することが可能である。
ここで、マーカー63とマーカー64とは、被写体の撮像を妨げないように、レンズ28の周辺部に付される。図7(A)に示されるように、本実施形態の特徴点は周囲に広がったぼやけた像となる。このとき、演算部23は特徴点が広がっている範囲の画素のそれぞれについて輝度を求める。そして、輝度の最も低い値を示す座標を特徴点の位置としてもよい。図7(B)の例では、特徴点のx軸方向の座標は輝度が最も低くなるPxである。演算部23はy軸方向についても同様の処理を実行することで、マーカー63およびマーカー64に対応する特徴点のxy座標を決定することができる。
(画像処理方法)
以下に、本実施形態の撮像装置10が実行する画像処理方法について図8を参照して説明する。ここで、図8のステップS3以外、つまり、ステップS1,S2,S10,S11,S12,S13については、第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
ステップS3はステップS2の後に実行される。演算部23は特徴点63bおよび64b(または特徴点63aおよび64a)から光学系20の光軸中心、すなわちレンズ28の光軸中心の位置を求める(ステップS3)。より詳細には、演算部23は特徴点63bおよび64bを結ぶ直線の中間点を光軸中心61であると推定する。ステップS3の後には、第1実施形態と同様にステップS10〜S13の処理が実行される。ここで、本実施形態でも、画像処理部26は歪曲収差で歪んだ被写体の形状自体について補正してもよい。
以上に説明したように、本実施形態の撮像装置10は、第1実施形態で説明した効果に加えて、光軸中心が結像する位置が不明である場合でも容易に位置を推定できるとの効果を奏する。光軸中心が結像する位置が不明である場合は、例えば光軸中心が結像する位置が事前にメモリ30に記憶されていない場合、撮像装置10の修理等で光軸中心が結像する位置が変化した場合等である。また、特徴点を撮像装置10の被写体(例えばバンパー)の上に設けた場合、被写体の形状変化(例えばバンパーの破損)が生じると新たに基準位置および基準値をメモリ30に記憶する必要が生じる。しかし、本実施形態では被写体の変形によって、基準位置および基準値を更新する必要はない。
本発明を図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
第2実施形態に係る撮像装置10では、光軸中心を挟んで対称的に配置された2つのマーカーが光学系20に付されていた。次のように基準位置、基準値を第2実施形態と異ならせることも可能である。例えば、演算部23は、特徴点63aおよび64aの位置を基準位置として、特徴点63aと特徴点64aの間の距離を基準値としてもよい。このとき、演算部23は図8のステップS10において「特徴点とレンズの光軸中心との距離」に代えて「2つの特徴点の間の距離」を演算する。演算部23は特徴点63bと特徴点64bの間の距離を基準値と比較するので、第1実施形態の場合と比べてより長い距離での比較を行う。そのため、求める比率の精度がより高まることが期待される。
また、第2実施形態に係る撮像装置10では、光学系20に付されていたマーカーの数は2つであるが、さらに数を増やしてもよい。例えば、図9(A)に示されるように、4つのマーカーを光学系20に付してもよい。このとき、マーカー63および64に対応する特徴点を結ぶ直線の中間点を用いて光軸中心61を推定するだけでなく、マーカー65および66を用いて同様の手法で光軸中心61を推定することができる。例えば、推定される複数の光軸中心61の座標の平均値を求めることで、より正確に光軸中心61の位置を推定することが可能である。
また、第2実施形態に係る撮像装置10で、演算部23が光軸中心61の位置を把握している場合には、光学系20に付されるマーカーは1つであってもよいし、複数あっても1つだけが使用されてもよい。このとき、第1実施形態の画像処理方法(図5参照)を用いることが可能である。
また、第2実施形態に係る撮像装置10で、図9(B)に示されるように、光学系20にマーカーを付す代わりにリング状の遮光板70が用いられてもよい。光学系20において、遮光板70はレンズ28と撮像素子31との間に位置するように設けられる。遮光板70によって、被写体を含む円形の撮像領域と、その周囲のリング状の暗い領域とを含む画像が生成される。このとき、撮像領域とリング状の暗い領域との境界上に特徴点を1つまたは複数設定することができる。このとき、2つの特徴点の間の距離が撮像領域の直径に等しいならば、光軸中心を挟んで対称的に配置された2つのマーカーを光学系20に付した場合(つまり第2実施形態)と同じ画像処理方法を用いることが可能である。
また、温度変化によって画像に歪曲収差の影響が生じる場合、上記のように画像処理部26は被写体の形状補正を行ってもよい。歪曲収差の影響を受けると、画像は光軸中心から離れるにつれて同心円状に歪みを生じる。そのため、光軸中心からできるだけ離れたところに特徴点を設けることで、歪曲収差の影響をより正確に把握できる。具体例としては、画像における車両1のバンパーの端部を特徴点とすることが考えられる。図9(C)は、バンパー60aの両端の特徴点67aおよび68aが、バンパー60bの両端の特徴点67bおよび68bへと変化する様子を示している。ここで、バンパー60aは屈折率がnaである場合のバンパーの位置である。また、バンパー60bは屈折率がnbとなった場合(温度変化によって光学系20に歪曲収差に変化が生じた場合)のバンパーの位置である。バンパーの中心部を特徴点とする図3(B)の例と比較して、水平方向(x軸方向)にも垂直方向(y軸方向)にも大きく特徴点が変位している。また、演算部23は、特徴点67bと68bとの間の距離Dを基準値(例えば特徴点67aと68aとの間の距離)と比較する処理を実行してもよい。光軸中心から離れた場所に特徴点を設けて、それらの間の距離の変化を検出することで、検出の感度を高めることができる。
また、上記の第1実施形態において、画像処理部26は線形補間によって切り出し領域を調整する。しかし、画像処理部26は、特徴点の位置の変化に対応するように、切り出し領域をシフト(平行移動)させてもよい。
また、上記の第1実施形態において、被写体であるバンパー60(図2参照)上の一部を特徴点としたが、バンパー60に限らず車体の一部を特徴点としてもよい。例えば、撮像装置10が車両1のサイドミラーに設けられる場合には、タイヤの一部やドアの一部を特徴点としてもよい。
また、上記の実施形態において、撮像装置10はメモリ30を備えるが、ハードディスクドライブ等の記憶装置を用いてもよい。また、メモリ30は揮発性メモリおよび不揮発性メモリを備えるが、これらの一方(例えば不揮発性メモリ)のみを備えていてもよい。
1 車両
10 撮像装置
20 光学系
21 画像取得部
22 特定値抽出部
23 演算部
26 画像処理部
27 画像出力部
28 レンズ
30 メモリ
31 撮像素子
40 プロセッサ
50 表示装置
60,60a,60b バンパー
61 光軸中心
62,62a,62b,63a,63b,64a,64b,67a,67b 特徴点
63,64,65,66 マーカー
70 遮光板

Claims (8)

  1. 光学系と、
    前記光学系を介して結像される被写体を撮像する撮像素子と、
    前記被写体を含んで撮像された画像から前記画像における前記光学系の光軸中心が結像する位置から特徴点の位置までの距離を特定値として抽出するプロセッサと、
    前記特定値の基準となる基準値を記憶するメモリと、を備え、
    前記プロセッサは、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行う撮像装置。
  2. 前記プロセッサは、複数の前記特徴点を用いて前記光軸中心が結像する位置を定める、請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記特徴点は、前記画像における前記被写体上の一部に設けられる、請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 光学系と、
    前記光学系を介して結像される被写体を撮像する撮像素子と、
    前記被写体を含んで撮像された画像から前記光学系に付された一つまたは複数のマーカーが撮像された点の位置を特定値として抽出するプロセッサと、
    前記特定値の基準となる基準値を記憶するメモリと、を備え、
    前記プロセッサは、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行う撮像装置。
  5. 光学系と、
    前記光学系を介して結像される被写体を撮像する撮像素子と、
    前記被写体を含んで撮像された画像から所定の部分の湾曲量を特定値として抽出するプロセッサと、
    前記特定値の基準となる基準値を記憶するメモリと、を備え、
    前記プロセッサは、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行う撮像装置。
  6. 前記プロセッサは、前記メモリに記憶された前記光学系の設計データに基づいて、前記画像の歪みおよび湾曲を補正する、請求項に記載の撮像装置。
  7. 光学系と、
    前記光学系を介して結像される車両の一部を撮像する撮像素子と、
    前記車両の一部を含んで撮像された画像から前記画像における前記光学系の光軸中心が結像する位置から特徴点の位置までの距離を特定値として抽出するプロセッサと、
    前記特定値の基準となる基準値を記憶するメモリと、を備え、
    前記プロセッサは、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行う車載カメラ。
  8. 光学系と、撮像素子と、プロセッサと、メモリと、を備える撮像装置が実行する画像処理方法であって、
    前記撮像素子が、前記光学系を介して結像される被写体を撮像するステップと、
    前記プロセッサが、前記被写体を含んで撮像された画像から前記画像における前記光学系の光軸中心が結像する位置から特徴点の位置までの距離を特定値として抽出するステップと、
    前記メモリが、前記特定値の基準となる基準値を記憶するステップと、
    前記プロセッサが、前記基準値からの前記特定値の変化に基づいて前記画像の補正または領域設定を行うステップと、を含む画像処理方法。
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