[パチスロの機能フロー]
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機としてのパチスロ1の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリールの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ラインに沿って表示されることがないようにリールの回転を停止する。
こうして、複数のリールの回転が全て停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロにおける1回の遊技として行われる。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置により行う映像の表示、後述する装飾部の発光素子(以下、LEDと称する場合がある)により行う光の出力、後述するスピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバーが操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
[外部構造]
次に、図2を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造について説明する。図2は、パチスロ1の斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体2を備えている。外装体2は、前面が開口した箱状のキャビネット2aと、キャビネット2aの開口を開閉可能に覆うフロントドア2bとを備える。キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。各リール3L,3C,3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄が回転方向に沿って連続的に配置された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア2bは、骨格となるベースドア部(ドア本体)21(図3参照)を備えている。フロントドア2bのベースドア部21には、表示部4と、表示部4の周囲に設けられた装飾部100と、表示部4の下方に設けられ遊技者の操作を受け付ける操作部を有する腰部22が取り付けられている。また、ベースドア部21には、腰部22の下方に設けられ遊技媒体の払い出しを受け付ける受け皿部23が取り付けられている。なお、フロントドア2bがキャビネット2aの開口を閉止しているときのベースドア部21の厚み方向はパチスロ1の前後方向と一致する
表示部4は、略垂直面状に形成されており、上部にLED表示装置5が設けられている。本実施形態では、LED表示装置5は、マトリクス状に配置された複数のLEDを有しており、文字や数字等を表示する。
表示部4の中央には、横長矩形状の表示窓4aが設けられている。表示窓4aは、対応するリール3L,3C,3Rの前方に位置するように設けられ、表示窓4aを通して、リール3L,3C,3Rの回転及び回転の停止が観察できるようになっている。
表示窓4aは、リール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール3L,3C,3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ3個の図柄を表示する。また、これら3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
装飾部100は、フロントドア2bの前面を装飾する。装飾部100の構成については後述する。
フロントドア2bの腰部22は、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口10、ベットボタン11、スタートレバー6、ストップボタン7L,7C,7R)が設けられた腰部本体24と、腰部パネル22aと、腰部光源(図示省略)を備える。
メダル投入口10は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口10に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン(図示省略)は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。ベットボタン11とメダル投入口の間には、7セグ表示器13が設けられている。
スタートレバー6は、全てのリール3L,3C,3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L,7C,7Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。
腰部パネル22aは、前面に機種名や遊技の情報が記載されており、後方から腰部光源によって光が照射される。
受け皿部23は、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力するスピーカ9L,9Rと、スピーカ9L,9Rの間に設けられパチスロ1から排出されるメダルを外部に導くメダル払出口15と、メダル払出口15から排出されるメダルを受けるメダル受皿16と、を備える。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。
図3は、パチスロ1の内部構造を示す図である。
図3に示すように、キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路71が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路71の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図4中のステッピングモータ49L,49C,49Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパーという)40が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー40の一方の側部(図3に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置38が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路72が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路72の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ42が設けられている。セレクタ42は、メダル投入口10(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー40に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ42内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ42S(図4参照)が設けられている。
[パチスロ1が備える回路の構成]
次に、図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71及び副制御回路72の構成を示す。本実施の形態におけるパチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
(マイクロコンピュータ)
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム、内部当籤役を決定するための内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口10に受け入れられたメダルが前述のセレクタ42内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ12Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L,49C,49R、7セグ表示器13及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L,3C,3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L,49C,49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L,49C,49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L,3C,3Rに伝達される。ステッピングモータ49L,49C,49Rに対して1回のパルスが出力される毎に、リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L,49C,49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リール3L,3C,3Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L,3C,3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器13の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
<副制御回路>
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、図示しないサブCPU、サブROM、サブRAMなどからなる。副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、LED表示装置5、スピーカ9L,9Rが接続されている。また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、装飾部100の後述するプリズム用光源基板120に取り付けられているプリズム用LED121及び後述するパネル用光源基板110に取り付けられているパネル用LED111が接続されている。
副制御回路72は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L,9Rにより出力する。また、副制御回路72は、演出内容により指定されたランプデータに従って後述するプリズム用LED121、また、後述するパネル用LED111の点灯及び消灯を行う。
[装飾部100の構成]
次に、図5を参照して、装飾部100の構成について説明する。図5は、装飾部100の分解斜視図である。
図5に示すように、装飾部100は、フロントパネル101、プリズム用光源基板120、リフレクター130、プリズムフォレスト140を備えている。また、装飾部100は、パネル保持部160、パネル保持部160に保持された複数のパネル(図11参照)、パネル用光源基板110、上部ベース180、アウターレンズ190を備えている。
フロントパネル101は、略四角枠状に形成され、中央に表示部4を露出する露出孔102が形成されている。フロントパネル101の上辺部分は、プリズム用光源基板120やパネル保持部160が取り付けられるベース部材103を形成する。
ベース部材103は、横長の板状に形成され、ベース部材103の各角部には、後方からねじが挿通するねじ孔を内部に有するアウター固定部104が形成されている。ベース部材103の長手方向の両端部には、前方へ突出するベース凸部105が形成されている。ベース部材103の長手方向の略中央部における上下端部には、前方へ突出する円筒状に形成され、内部にねじ孔が形成されたプリズム基板固定部106が左右方向に所定の距離を空けて2つずつ、合計4つ形成されている。また、ベース部材103の下端部には、前方へ突出する円筒状に形成され、内部にねじ孔が形成された上部ベース固定部107が左右方向に所定の距離を空けて2つ形成されている。
また、ベース部材103の長手方向の略中央部における上端部には、後述するアウターレンズ190の上係合爪部195と係合する係合部108が所定の距離を空けて3つ形成されている。
次に、図6〜図10を参照して、プリズム用光源基板120、リフレクター130、プリズムフォレスト140について説明する。図6は、アウターレンズ190と、上部ベース180を取り外した状態の装飾部100の斜視図である。図7は、図5の要部拡大図である。図8は、リフレクター130の正面図である。図9は、プリズムフォレスト140の正面図である。図10は、プリズムフォレスト140の斜視図である。なお、図6〜図10において矢印Rはパチスロ1の前方から見て右方向を、矢印Lは左方向を示している。また、図6においてフロントパネル101の図示を省略している。
図6に示すように、プリズム用光源基板120は、横長の矩形平板状に形成されている。図7に示すように、プリズム用光源基板120の両端部には、複数のLEDが取り付けられている。以下、これらのLEDをプリズム用LED121と称する場合がある。プリズム用光源基板120の両端部のプリズム用LED121は、プリズム用光源基板120の長手方向の端部に向かうにつれて上方へ傾斜する複数の列状に配置されている。具体的には、上から3つ、2つ、4つ、2つ、5つ、2つのプリズム用LED121が列状に形成されている。以下、上から1,3,5番目の列を形成するプリズム用LED121を第1の発光素子122と称し、上から2,4,6番目の列を形成するプリズム用LED121を第2の発光素子123と称する場合がある。
プリズム用光源基板120の上端部には、長手方向に沿って、所定の間隔を空けて、9つのプリズム用LED121(以下、第3の発光素子124と称する場合がある)が取り付けられている。
プリズム用光源基板120には、ベース部材103のプリズム基板固定部106(図5参照)に対応する位置にねじが挿通する挿通孔125が形成されている。
プリズム用光源基板120の長手方向の両端部には、ベース部材103のベース凸部105(図5参照)に係合するベース係合孔126が形成されている。ベース凸部105がベース係合孔126に係合することで、組み付け時にプリズム用光源基板120とフロントパネル101との位置合わせを行うことができる。
プリズム用光源基板120の長手方向の両端部付近には、リフレクター130の後述するリフレクター凸部(図示省略)と係合するリフレクター係合孔127が2つずつ、合計4つ形成されている。また、プリズム用光源基板120の下端部には、半円状に形成され、ベース部材103の上部ベース固定部107を挿通するねじが挿通するねじ挿通孔128が形成されている。
リフレクター130は、図7に示すように、プリズム用光源基板120の両端部で、第1の発光素子122及び第2の発光素子123を覆うように2つ設けられている。2つのリフレクター130は左右対称に形成されているため、以下、パチスロ1の前方から見て右側のリフレクター130について説明し、左側のリフレクター130についての説明を省略する。
図8に示すように、リフレクター130の前面(プリズムフォレスト140に対向する面)には、前後方向に貫通している導光孔131が複数形成されている。
リフレクター130には、反射率の高い材料(例えばアルミニウムを主成分とする金属材料)からなるシートが貼り付けられており、発光素子から照射される光を効率的に前方のプリズムフォレスト140の後述する導光部142に導く。
リフレクター130の上部には、上方へ延び、先端部が後方へ曲折して延びる曲折部132が形成されている。曲折部の内側は、プリズム用光源基板120の上端部に当接している。
リフレクター130の表面の両端部には、プリズムフォレスト140の後述するプリズム凸部(図示省略)が係合するプリズム係合孔133が2つ設けられている。また、リフレクター130の後面(プリズム用光源基板120に対向する面)には、後方へ突出し、プリズム用基板のリフレクター係合孔127に係合するリフレクター凸部(図示省略)が形成されている。リフレクター凸部がリフレクター係合孔127に係合することで、リフレクター130はプリズム用光源基板120に取り付けられる。プリズム用光源基板120に取り付けられたリフレクター130の導光孔131からは、プリズム用光源基板120の第1の発光素子122及び第2の発光素子123が露出する。
図8に示すように、リフレクター130には、導光孔131a〜131r(以下、導光孔131と総称する場合がある)の合計18個の導光孔131が設けられている。また、リフレクター130の前面には、後方へ凹み、左右方向の一端部が導光孔131に連通する凹部134が形成されている。
導光孔131a〜131cは、上から1番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)を露出させる。最も左側に位置している導光孔131aには、導光孔131aを中心に右上、右下、左下に斜めに傾斜するように形成された凹部134が連通している。導光孔131b,131cは、導光孔131aの右側に導光孔131b,131cの順で配置されている。導光孔131b,131cには、導光孔131b,131cを中心に右上、右下に斜めに傾斜するように形成された凹部134が連通している。
導光孔131d,131eは、上から2番目の列を形成する第2の発光素子123(図7参照)を露出させる。導光孔131d,131eは、左から導光孔131d,131eの順で配置されている。導光孔131d,131eには、導光孔131d,131eを中心に左右に延びるように形成された凹部134が連通している。
導光孔131f〜131iは、上から3番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)を露出させる。最も左側に位置している導光孔131fには、導光孔131fを中心に右上、右下、左下に斜めに傾斜するように形成された凹部134が連通している。導光孔131g,131h,131iは、導光孔131fの右側に導光孔131g,131h,131iの順で配置されている。導光孔131g,131h,131iには、導光孔131g,131h,131iを中心に右上、右下に斜めに傾斜するように形成された凹部134が連通している。
導光孔131j,131kは、上から4番目の列を形成する第2の発光素子123(図7参照)を露出させる。導光孔131j,131kは、左から導光孔131j,131kの順で配置されている。導光孔131j,131kには、導光孔131j,131kを中心に左右に延びるように形成された凹部134が連通している。
導光孔131l〜131pは、上から5番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)を露出させる。導光孔131l〜pは、左から導光孔131l,131m,131n,131o,131pの順で配置されている。導光孔131l〜131pには、導光孔131l〜131pを中心に右上、右下に斜めに傾斜するように形成された凹部134が連通している。
導光孔131q,131rは、上から4番目の列を形成する第2の発光素子123(図7参照)を露出させる。導光孔131q,131rは、左から導光孔131q,131rの順で配置されている。導光孔131q,131rには、導光孔131q,131rを中心に左右に延びるように形成された凹部134が連通している。導光孔131rの左側の凹部134は、右側の凹部134に比べて上下方向の長さが長く形成されている。
図6に示すように、プリズムフォレスト140は、透光性のある部材、例えばポリカーボネート樹脂で形成され、リフレクター130の前面を覆うように2つ設けられている。2つのプリズムフォレスト140は左右対称に形成されているため、以下、パチスロ1の前方から見て右側のプリズムフォレスト140について説明し、左側のプリズムフォレスト140についての説明を省略する。
図9及び図10に示すように、プリズムフォレスト140は板状に形成されリフレクター130の前面を覆う板部141と、板部141の前面に前方へ突出する角柱状に形成された導光部142を有している。
図9及び図10に示すように、板部141には、導光部142として、略四角錐台状の基部144(図10参照)と、基部144の先端から円柱状に延びる円柱部145(図10参照)と、からなり全体として略錐体状に形成されている第1の導光部143a〜143lが合計12個設けられている(以下、第1の導光部143a〜143lを第1の導光部143と総称する場合がある)。
図10に示すように、基部144の各側面には、第1の導光部143の中心軸線に向かって曲折して形成された複数の曲折面146が1〜2つ形成されている。また基部144の前端部には、各側面から第1の導光部143の中心軸線に向かって曲折して円柱部145の基端部に連結する連結面147が形成されている。また、円柱部145の先端部には、前方から見て円形に形成された先端面148が形成されている。これら曲折面146、連結面147、先端面148は、第1の導光部143の中心軸線方向に距離を空けて並んでおり、第1の発光素子122から照射される光を拡散させる光拡散面として機能する。
第1の導光部143は、リフレクター130の導光孔131を介して第1の発光素子122に対向するように配置されている。第1の導光部143a〜143cは、上から1番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)に、導光孔131a〜131c(図8参照)を介して対向するように、左から第1の導光部143a〜143cの順で配置されている。第1の導光部143a〜143cの突出方向の長さは、最も左側に位置する第1の導光部143aが最長であり、続いて第1の導光部143b、第1の導光部143cの順で短くなるように設定されている。
第1の導光部143d〜143gは、上から3番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)に、導光孔131f〜131i(図8参照)を介して対向するように、左から第1の導光部143d〜143gの順で配置されている。第1の導光部143d〜143gの突出方向の長さは、最も右側に位置する第1の導光部143gが最長であり、続いて第1の導光部143f、第1の導光部143e,第1の導光部143dの順で短くなるように設定されている。第1の導光部143d〜143gの基部144の内部には、前後方向に延びる孔(図示省略)が形成されており、後端部が開口している。この第1の導光部143d〜143gに形成された孔は、板部141に設けられ、前後方向に貫通する貫通孔(図示省略)と連通している。
第1の導光部143h〜143lは、上から5番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)に、導光孔131l〜131p(図8参照)を介して対向するように、左から第1の導光部143h〜143lの順で配置されている。第1の導光部143h〜143lの突出方向の長さは、最も右側に位置する第1の導光部143lが最長であり、続いて第1の導光部143k、第1の導光部143j,第1の導光部143i、第1の導光部143hの順で短くなるように設定されている。
第1の導光部143h〜143lの円柱部145の先端面148の内径は、第1の導光部143d〜143gの円柱部145の先端面148の内径よりも小さく、第1の導光部143a〜143cの先端面148の内径よりも大きく設定されている。また、第1の導光部143h〜143lの基部144の連結面147の面積は、第1の導光部143d〜143gの基部144の連結面147の面積よりも小さく、第1の導光部143a〜143cの基部144の連結面147の面積よりも大きく設定されている。
また、板部141には、凸部として、略六角錐台状に形成されている第2の導光部150a〜150mが合計13個形成されている(以下、第2の導光部150a〜150mを第2の導光部150と総称する場合がある)。第2の導光部150の先端部には、前方から見て6角形の先端面151が形成されている。
第2の導光部150は、リフレクター130の導光孔131を介して第2の発光素子123から照射された光を導光可能な位置に、すなわち第2の発光素子123を露出する導光孔131に連通する凹部134に対向するように配置されている。具体的には、第2の導光部150a〜150dは、上から2番目の列を形成する第2の発光素子123(図7参照)を露出させる導光孔131d,131e(図8参照)に連通する凹部134に対向するように、左から第2の導光部150a〜150dの順で配置されている。第2の導光部150a〜150dの突出方向の長さは、同じ長さに設定されている。
第2の導光部150e〜150hは、上から4番目の列を形成する第2の発光素子123(図7参照)を露出させる導光孔131j,131k(図8参照)に連通する凹部134に対向するように、左から第2の導光部150e〜150hの順で配置されている。第2の導光部150e〜150hの突出方向の長さは、最も右側に位置する第2の導光部150hが最長であり、続いて第2の導光部150g、第2の導光部150f,第2の導光部150eの順で短くなるように設定されている
第2の導光部150i〜150lは、上から6番目の列を形成する第2の発光素子123(図7参照)を露出させる導光孔131q,131r(図8参照)に連通する凹部134に対向するように、左から第2の導光部150i〜150lの順で配置されている。第2の導光部150i〜150lの突出方向の長さは、最も右側に位置する第2の導光部150lが最長であり、続いて第2の導光部150k、第2の導光部150i,第2の導光部150jの順で短くなるように設定されている。
また、第2の導光部150mは、導光孔131rに連結する左側の凹部134に対向するように配置されている。第2の導光部150mの突出方向の長さは、第2の導光部150jの突出方向の長さよりも短く設定されている。
第2の導光部150i〜150lの先端面151の面積は、第2の導光部150e〜150hの先端面151の面積よりも小さく、第2の導光部150a〜150dの先端面151の面積よりも大きく設定されている。また、第2の導光部150mの面積は、第2の導光部150i〜150lの先端面151の面積よりもやや小さく、第2の導光部150a〜150dの先端面151の面積よりも大きく設定されている。
また、板部141には、凸部として、略四角錐台状の基部156と、基部156の先端から四角錐状に延びる先端部157とからなる第3の導光部155a〜155zが合計26個形成されている(以下、第3の導光部155a〜155zを第3の導光部155と総称する場合がある)。
第3の導光部155は、リフレクター130の導光孔131を介して第1の発光素子122から照射された光を導光可能な位置に、すなわち第1の発光素子122を露出する導光孔131に連通する凹部134に対向するように配置されている。具体的には、第3の導光部155a〜155gは、上から1番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)を露出させる導光孔131a〜131c(図8参照)に連通する凹部134に対向するように配置されている。
第3の導光部155h〜155pは、上から3番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)を露出させる導光孔131f〜131i(図8参照)に連通する凹部134に対向するように配置されている。
第3の導光部155h〜155zは、上から5番目の列を形成する第1の発光素子122(図7参照)を露出させる導光孔131l〜131p(図8参照)に連通する凹部134に対向するように配置されている。
第3の導光部155q〜155zの先端部157の底面積は、第3の導光部155h〜155pの先端部157の底面積よりも小さく、第3の導光部155a〜155gの先端部157の面積よりも大きく設定されている。
プリズムフォレスト140の裏面には、図示しないプリズム凸部が後方へ突出している。プリズム凸部がプリズム係合孔133(図7参照)と係合することで、プリズムフォレスト140は、リフレクター130に取り付けられる。
次に、図6,図11〜図15を参照して、パネル保持部160、パネル保持部160に保持された複数のパネル176〜179及びパネル用光源基板110について説明する。図11は、図6のX−X線矢視断面図である。図12は、パネル用光源基板110を下方から見た図である。図13は、パネル保持部160の上部材161の斜視図である。図14は、パネル保持部160の下部材170の斜視図である。図15は、パネル176〜179を説明するための図である。
図6,図11に示すように、パネル保持部160は、上部にパネル用光源基板110を保持し、また、内部に複数のパネル176〜179を保持している。
パネル用光源基板110は、図12に示すように、横長の矩形平板状に形成されている。パネル用光源基板110の下面には、複数のパネル用LED111が取り付けられている。パネル用LED111は、複数の白色LED112と、複数のフルカラーLED113からなる。複数の白色LED112は、パネル用光源基板110の長手方向に沿って、所定の間隔で配列されている。複数のフルカラーLED113は、パネル用光源基板110の長手方向に沿って、所定の間隔で配列され、パネル用光源基板110の短手方向に並ぶ3列のフルカラーLED列を形成している。複数の白色LED112は、複数のフルカラーLED113に比べて、後方、すなわちキャビネット2a側に配置されている。
パネル用光源基板110は、長手方向の両端部の前部に上下方向に貫通する貫通孔114を有している。
パネル保持部160は、図6及び図11に示すように、上部材161、下部材170及びカバーパネル175を有している。
上部材161は、図13に示すように、上枠部162と、2つの第1側枠部163と、を有している。上枠部162は、横長の矩形平板状に形成されている。上枠部162は、基板収容枠部164を有している。基板収容枠部164は、上枠部162の4辺部から上方へ曲折して延び、横長の4角枠状に形成され、長手方向に延びる2つの長辺部164aと、前後方向に延びる2つの短辺部164bと、を有している。
また、上枠部162は、上枠部162の長手方向に延びる4つの透光孔165aが形成された格子部165を有している。格子部165は、上枠部162の長手方向に沿って延びる3つの横仕切部165bを有している。透光孔165aは、上枠部162の長手方向に沿って延び、上下方向に貫通する開口が、横仕切部165bによって仕切られることによって形成されている。また、格子部165は、上枠部162の短手方向に4つの透光孔165aに亘って延び、透光孔165aを長手方向における所定の間隔で仕切る縦仕切部165cを有している。格子部165は、横仕切部165b及び縦仕切部165cによって格子状に形成されている。
また、上枠部162の上面における長手方向の両端部の前側には、ねじ孔166が形成されている。パネル用光源基板110が基板収容枠部164内に収容され、パネル用光源基板110の貫通孔114を挿通するねじが上枠部162のねじ孔166に螺合することで、パネル用光源基板110は、上部材161に固定される。図11に示すように、各パネル用LED111は、格子部165の透光孔165aに対向している。
図13に示すように、上枠部162の基板収容枠部164における後方の長辺部164aには、上方へ突出する矩形板状の取付部167が、上部材161の長手方向に所定の距離を空けて、2つ形成されている。取付部167の上部には、前後方向に貫通する半円状の取付孔167aが形成されている。取付孔167aを前方から挿通したねじが、プリズム用光源基板120の挿通孔125(図5参照)を挿通して、ベース部材103のプリズム基板固定部106(図5参照)と螺合することによって、パネル保持部160はベース部材103に固定される。
また、上部材161の前部には、長手方向に所定の間隔を空けて、7つの爪受入部168が設けられている。爪受入部168は、アウターレンズ190の後述する下係合爪部193(図16参照)を受け入れる。上部材161の長手方向における中央の爪受入部168及び両端の爪受入部168を除いて、爪受入部168には、前方へ突出し、アウターレンズ190の下係合爪部193の上下方向の移動を規制する規制凸部168aが設けられている。
また、2つの第1側枠部163は、上枠部162の長手方向の両端部付近から下方に延びている。第1側枠部163の下端部には、鉤爪状の嵌合爪163aが形成されている。嵌合爪163aは、上枠部162の長手方向に撓み変形可能に形成されている。
また、図11に示すように、上部材161の内側には、4つの上溝169が形成されている。これら4つの上溝169は、上枠部162の短手方向に沿って並んでおり、それぞれ上枠部162に形成された上溝169aと、第1側枠部163に形成された上溝169bからなる。4つの上溝169には、パネル保持部160が保持するパネル176〜179の上端部及び側端部の上側が係合する。
上溝169aは、上枠部162の長手方向に沿って形成されており、溝幅は、パネル保持部160が保持するパネル176〜179の厚みよりもやや大きく設定されている。なお、上溝169aは、透光孔165aの下部を形成している。
上溝169bは、下方から上方に向うにつれて溝幅が狭くなるように形成されており、第1側枠部163の上端部における上溝169bの溝幅は、上枠部162に形成されている上溝169aの溝幅とほぼ同一に設定されている。
図14に示すように、下部材170は、下枠部171と、2つの第2側枠部172と、を有している。下枠部171は、横長の矩形平板状に形成されている。2つの第2側枠部172は、下枠部171の長手方向の両端部から上方に延びている。第2側枠部172の上端部の外側には、上部材161の嵌合爪163aと嵌合する嵌合部173が形成されている。この嵌合部173は、嵌合爪163aが挿通する孔を有している。
また、下部材170の内側には、4つの下溝174が形成されている。これら4つの下溝174は、下枠部171の短手方向に沿って並んでおり、それぞれ下枠部171に形成された下溝174aと、第2側枠部172に形成された下溝174bからなる。4つの下溝174には、パネル保持部160が保持するパネル176〜179の下端部及び側端部の下側が係合する。
下溝174aは、下枠部171の長手方向に沿って形成されており、溝幅は、パネル保持部160保持するパネル176〜179の厚みよりもやや大きく設定されている。
下溝174bは、上方から下方に向うにつれて溝幅が狭くなるように形成されており、第2側枠部172の下端部における下溝174bの溝幅は、下溝174aの溝幅とほぼ同一に設定されている。
図6及び図11に示すように、カバーパネル175は、矩形平板状に形成された透光性のある部材、例えばアクリル系樹脂材からなる。上部材161の嵌合爪163aと下部材170の嵌合部173とが嵌合すると、上部材161の第1側枠部163の下端部と、下部材170の第2側枠部172の上端部と、が接続されて、上部材161と下部材170とで、枠が形成される。カバーパネル175は、形成された枠の前側の開口に嵌合される。
図11に示すように、上部材161の嵌合爪163aと下部材170の嵌合部173とが嵌合すると、上部材161の第1側枠部163に設けた4つの上溝169bと、下部材170の第2側枠部172に設けた4つの下溝174bは、それぞれ上下方向に連通する。すなわち、上溝169a、上溝169b、下溝174a及び下溝174bは、連通している。このように連通した4つの溝には、複数のパネル176〜179が係合し、これにより、複数のパネル176〜179は、パネル保持部160保持される。パネル保持部160に保持された各パネル176〜179の上端部は、パネル用光源基板110に実装された複数のパネル用LED111に上下方向に対向している。具体的には、白色LED112は、パネル176に対向し、複数のフルカラーLED113で形成されたフルカラーLED列のそれぞれは、パネル177〜179に対向している。
図15Aに示すように、パネル176には、遊技の説明に関する図柄、例えば所定役の図柄が表示されており、図15Bに示すように、パネル177には、ピエロの図柄が表示されている。また、図15Cに示すように、パネル178には、「CHANCE」の文字列と複数のメダルが表示されており、図15Dに示すように、パネル179には、「WIN」の文字列と複数のベルが表示されている。なお、パネル176に表示される図柄は、所定役の図柄に限定されることはなく、例えば、パチスロ1の名称やパチスロ1の特徴及びパチスロ1で行われる遊技の特徴に関連する情報に係る図柄が含まれる。
図11に示すように、複数のパネル176〜179は、前方からパネル179、パネル178、パネル177、パネル176の順でパネル保持部160に保持されている。
これらパネル176〜179は横長の矩形平板状に形成された透光性のある部材、例えばアクリル系樹脂材からなり、表面に透光性を有するインクで図柄が印刷されている。パネル177〜179には、白色で薄めて自然光では透明に近く見えるインクを用いてインクジェット印刷で、図柄が印刷されている。
また、パネル176には、シルク印刷によって図柄が印刷されている。パネル176には、印刷後の表面の反射率を抑えるために、スモーク処理、すなわち印刷した図柄が視認できる程度にブラウン系又はグレー系のインクを上塗りする処理が施されている。
次に、図16を参照して、上部ベース180及びアウターレンズ190について説明する。
図16は、上部ベース180及びアウターレンズ190を後方斜め下から見た斜視図である。
図16に示すように、上部ベース180は、略四角枠状に形成されている。上部ベース180は、中央に横長の矩形状の開口部181が設けられている。開口部181は、パネル保持部160のカバーパネル175及びパネル保持部160に保持される複数のパネル176〜179に対向している。また、上部ベース180の各角部には、ねじが挿通するねじ挿通孔186が形成されている。
上部ベース180の長手方向の両端部には、前後方向に貫通する複数の挿通孔182が形成されている。各挿通孔182には、プリズムフォレスト140の第1の導光部143、第2の導光部150及び第3の導光部155が挿通する。
上部ベース180の上端部には、長手方向に沿って、前後方向に貫通する貫通孔183が所定の間隔を空けて9つ形成されている。9つの貫通孔183は、プリズム用光源基板120の第3の発光素子124に対向する。したがって、第3の発光素子124から出射した光は、上部ベース180の9つの貫通孔183を通過して、アウターレンズ190の内面に照射される。
上部ベース180の上部には、7つの係合部184が設けられている。7つの係合部184は、上部ベース180の長手方向に沿って所定の間隔を空けて配置されている。これら7つの係合部184には、アウターレンズ190の後述する下係合爪部193と係合する。
また、上部ベース180の下部には、後方へ突出する円筒状に形成され、内部にねじ孔が形成されたベース固定部185が所定の距離を空けて2つ形成されている。
図16に示すように、アウターレンズ190は、上部ベース180を覆う枠状に形成され、上部レンズ部191部及び側部レンズ部192を有している。アウターレンズ190は、透光性のある部材、例えばポリカーボネート樹脂材で形成されている。
上部レンズ部191は、アウターレンズ190の上部を形成している。上部レンズ部191は横長の略矩形状に形成されている。上部レンズ部191の内側には、第3発光素子から照射された光を拡散するように、複数の溝や凹凸が形成されている。また、上部レンズ部191の上端部には、フロントパネル101の係合部108(図4参照)に係合する鉤爪状の上係合爪部195が形成されている。
上部レンズ部191の下端部には、7つの下係合爪部193が設けられている。7つの下係合爪部193は、上部レンズ部191の長手方向に沿って所定の間隔を空けて配置されている。下係合爪部193が上部ベース180の係合部184に係合することにより、アウターレンズ190と上部ベース180が接合する。
2つの側部レンズ部192は、上部レンズ部191の長手方向の両端部の下方に形成されている。側部レンズ部192は、プリズムフォレスト140を介して、第1の発光素子122及び第2の発光素子123から照射された光を透過する。
側部レンズ部192の内側における上下方向の両端部には、上下方向に所定の距離を空けて配置された2つのベース固定部194が設けられている。2つのベース固定部194は、後方へ突出する円筒状に形成され、内部にねじ孔を有している。
<装飾部100の組み立て工程>
次に、装飾部100の組み立て工程の一例を説明する。
まず、第1工程として、前方からパネル179、パネル178、パネル177、パネル176の順となるように、下部材170の4つの下溝174に、パネル176〜179を係合させる。このとき、パネル176〜179の下端部を第2側枠部172の4つの下溝174bに上方から挿入して係合させる。前述したように、下溝174bにおける上端部の溝幅は、パネル176〜179の厚さよりも大きく設定されている。そのため、パネル176〜179の下端部を4つの下溝174bに容易に挿入することができる。
次に、第2工程として、上部材161の嵌合爪163aと下部材170の嵌合部173とを嵌合させ、上部材161と下部材170とを接続させてパネル保持部160を形成する。このとき、下部材170の下溝174に係合しているパネル176〜179の上端部を上部材161の上溝169bに下方から挿入して係合させる。前述したように、上溝169bにおける下端部の溝幅は、パネル176〜179の厚さよりも大きく設定されている。そのため、パネル176〜179の上端部を上溝169bに容易に挿入することができる。
次に、第3工程として、パネル保持部160の上部材161における基板収容枠部164(図13参照)内にパネル用光源基板110を上方から挿入して収容する。そして、パネル用光源基板110の貫通孔114(図12参照)にねじを挿通して、ねじを上枠部162のねじ孔166(図13参照)に螺合する。これによって、パネル用光源基板110を、上部材161に固定してパネル保持部160に保持させる。
次に、第4工程として、プリズム用光源基板120とパネル保持部160をフロントパネル101に固定する。すなわち、まず、フロントパネル101のベース凸部105(図5参照)をベース係合孔126(図7参照)に係合させる。これにより、プリズム用光源基板120とフロントパネル101との位置合わせが行われ、プリズム用光源基板120の挿通孔125が、フロントパネル101におけるプリズム基板固定部106のねじ孔に対向する。次に、プリズム用光源基板120の挿通孔125及びプリズム基板固定部106のねじ孔と、パネル保持部160の取付孔167a(図13参照)を対向させる。そして、取付部167の前方から取付孔167a及びプリズム用光源基板120の挿通孔125にねじを挿入し、プリズム基板固定部106のねじ孔に螺合させる。
次に、第5工程として、リフレクター130のリフレクター凸部(図示省略)をプリズム用光源基板120のリフレクター係合孔127(図7参照)に係合させて、リフレクター130をプリズム用光源基板120に取り付ける。このとき、リフレクター130における曲折部の内側がプリズム用光源基板120の上端部に当接する。
次に、第6工程として、プリズムフォレスト140のプリズム凸部をリフレクター130のプリズム係合孔133(図8参照)に係合させて、プリズムフォレスト140をリフレクター130に取り付ける。
次に、第7工程として、アウターレンズ190の下係合爪部193(図16参照)を上部ベース180の係合部184(図16参照)に係合させて、アウターレンズ190に上部ベース180を取り付ける。これにより、アウターレンズ190におけるベース固定部194(図16参照)のねじ孔と、上部ベース180のねじ挿通孔186(図16参照)とが対向する。
次に、第8固定として、上部ベース180を取り付けたアウターレンズ190をフロントパネル101に取り付ける。すなわち、アウターレンズ190の上係合爪部195(図16参照)をフロントパネル101の係合部108(図5参照)に係合させる。これにより、アウターレンズ190におけるベース固定部194のねじ孔及び上部ベース180のねじ挿通孔186が、フロントパネル101におけるアウター固定部104(図5参照)のねじ孔に対向する。また、上部ベース180におけるベース固定部185(図16参照)のねじ孔が、フロントパネル101における上部ベース固定部107(図5参照)のねじ孔に対向する。
続いて、フロントパネル101の後方からアウター固定部104のねじ孔及び上部ベース180のねじ挿通孔186にねじを挿入して、アウターレンズ190におけるベース固定部194のねじ孔に螺合させる。また、フロントパネル101の後方から上部ベース固定部107(図5参照)のねじ孔にねじを挿入して、上部ベース180におけるベース固定部185のねじ孔に螺合させる。このとき、アウターレンズ190の下係合爪部193(図16参照)が、パネル保持部160の爪受入部168に到達する。
なお、上記組み立て工程は一例であり、他の組み立て工程を採用して、装飾部100を組み立ててもよい。例えば、第2工程と第3工程の順番を変えて、すなわち、パネル用光源基板110を上部材161に取り付けてから、上部材161と下部材170とを接続させてもよい。また、例えば、第7工程と第8工程の順番を変えて、すなわち、上部ベース180をフロントパネル101に取り付けてから、上部ベース180とアウターレンズ190を取り付けてもよい。
<作用>
次に、図17を参照して、本実施形態におけるパチスロ1の第1の作用について説明する。図17は、本実施形態におけるパチスロ1の第1の作用について説明する図である。
パチスロ1に電源が供給され、遊技が開始される前の状態、いわゆる待機中の状態のとき、又は、遊技が開始され、所定の内部当籤役に当籤する前の状態、いわゆる通常状態のとき、副制御回路72は、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいてパネル用光源基板110の複数の白色LED112(図12参照)を発光させる。複数の白色LED112が発光すると、複数の白色LED112の光は、パネル176の上端部から入光する。そして、図17Aに示すように、パネル176に表示された所定役の図柄が、パチスロ1の前方から視認可能となる。遊技者は、パネル176の所定役の図柄を見ると、遊技状態が待機中、又は、通常状態と推測できる。
また、所定の内部当籤役に当籤後入賞前の状態のとき、副制御回路72は、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて、白色LED112を消灯させ、パネル用光源基板110のパネル178の上方の複数のフルカラーLED113(図12参照)を発光させる。このフルカラーLED113が発光すると、フルカラーLED113の光は、パネル178の上端部から入光する。そして、図17Bに示すように、パネル178の「CHANCE」の文字列と複数のメダルの図柄が、パチスロ1の前方から視認可能となる。遊技者は、パネル178の「CHANCE」の文字列と複数のメダルの図柄を見ると、遊技状態が、所定の内部当籤役に当籤後入賞前の状態であると推測でき、所定の内部当籤役に対応する図柄を、狙うべき図柄の組合せとして遊技を続行することができる。
また、入賞時、副制御回路72は、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて、白色LED112を消灯させ、パネル用光源基板110のパネル179の上方のフルカラーLED113(図12参照)を発光させる。このフルカラーLED113が発光すると、フルカラーLED113の光は、パネル179の上端部から入光する。そして、図17Cに示すように、パネル179に表示された「WIN」の文字列と複数のベルの図柄が、パチスロ1の前方から視認可能となる。遊技者は、パネル179の「WIN」の文字列と複数のベルの図柄を見て、入賞したことを認識することができる。
また、遊技の状態が遊技者に有利な状態、例えば、ボーナスゲーム中やいわゆるアシストタイム(AT)中の状態のとき、副制御回路72は、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて、白色LED112を消灯させ、パネル用光源基板110のパネル177の上方のフルカラーLED113(図12参照)を発光させる。このフルカラーLED113が発光すると、フルカラーLED113の光は、パネル177の上端部から入光する。そして、図示は省略するが、パネル177に表示されたピエロの図柄が、パチスロ1の前方から視認可能となる。遊技者は、パネル177のピエロの図柄を見て、遊技の状態が遊技者に有利な状態であることを認識することができる。
このように、パチスロ1は、遊技の状態や遊技の結果に応じて、パネル用光源基板110の複数の白色LED112、複数のフルカラーLED113を選択的に発光させて、複数のパネル176〜179のいずれかに光を選択的に照射させる。これによって、パチスロ1は、遊技者に視認される図柄を変化させて、遊技者に遊技の状態や遊技の結果を推測又は確認させる演出を行うことができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、パネル176には、スモーク処理が施されているので、パネル176の前方に配置されたパネル177〜179のいずれかに照射された光がパネル176で反射されることを抑制することができる。このため、パネル176に光が照射されていないときにパネル176の図柄が遊技者に視認されるのを防止することができる。
また、図11に示すように、パネル176の上方の白色LED112とパネル177の上方のフルカラーLED113の間には、横仕切部165bが介在している。このため、白色LED112の光が、パネル177に照射されるのを抑制できる。また、パネル177の上方のフルカラーLED113の光が、パネル176に照射されるのを抑制できる。すなわち、上方以外に隣接するパネル用LED111の光がパネル176,177に照射されるのを抑制できる。このため、各パネル176,177の照射時に、各パネル176,179が視認し易くなる。同様に、パネル177の上方のフルカラーLED113とパネル178の上方のフルカラーLED113の間、及び、パネル178の上方のフルカラーLED113とパネル179の上方のフルカラーLED113の間、にも横仕切部165bが介在しているので同様の効果を得ることができる。
次に、図18を参照して、本実施形態におけるパチスロ1の第2の作用について説明する。図18は、本実施形態におけるパチスロ1の第2の作用について説明する図である。
図18に示すように、パチスロ1では、アウターレンズ190及び上部ベース180を取り外しさえすれば、パネル保持部160からパネル用光源基板110を取り外すことができる。このとき、パネル保持部160をフロントパネル101に取り付けた状態、及び、パネル保持部160に複数のパネル176〜179を保持した状態、を維持することができる。すなわち、パネル用光源基板110の取り外しに伴って必要となる作業の増加を抑制することができる。このため、パネル用光源基板110に取り付けたパネル用LED111に不具合が生じたときなどのパネル用光源基板110の交換作業を容易に行うことができる。
次に、図19を参照して、本実施形態におけるパチスロ1の第3の作用について説明する。図19は、本実施形態におけるパチスロ1の第3の作用について説明する図である。
図19に示すように、パネル保持部160の上部材161にパネル用光源基板110を固定したまま、パネル保持部160をフロントパネル101から取り外すことができ、また、上部材161と下部材170の接続を解除し、パネル176〜179を交換することができる。このようにパネル176〜179を交換する際、装飾部100全体を交換する必要がない。このため、パネル176〜179の交換に伴うコストの削減を図ることができる。
また、パネル176〜179交換時に、上部材161からパネル用光源基板110を取り外す必要がないので、作業者は、パネル176〜179の交換を容易に行うことができる。
次に、本実施形態におけるパチスロ1の第4の作用について説明する。
副制御回路72(図4参照)は、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいてプリズム用光源基板120の第1の発光素子122(図7参照)を発光させる。第1の発光素子の光は、リフレクター130の導光孔131a〜131c、導光孔131f〜131i及び導光孔131l〜131p(図8参照)を通過して、第1の導光部143を照射する。第1の導光部143を照射した光は、第1の導光部143における曲折面146、連結面147、先端面148(図10)で拡散される。これによって、第1の導光部143における曲折面146、連結面147、先端面148のそれぞれに発光素子が設けられているような印象を遊技者に与えることができる。したがって、発光素子の設置数を比較的少なくして消費電力を抑えつつ、且つ、演出効果を高めることができる。
また、第1の発光素子122(図7参照)の光は、第1の発光素子122を露出する導光孔131に連通する凹部134を通過して、第3の導光部155にも照射される。第3の導光部155を照射した光は、先端部157で拡散される。したがって、第3の導光部155の先端部157に発光素子が設けられているような印象を遊技者に与えることができる。すなわち、発光素子の設置数を比較的少なくして消費電力を抑えつつ、且つ、演出効果を高めることができる。
また、副制御回路72(図4参照)は、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいてプリズム用光源基板120の第2の発光素子123(図7参照)を発光させる。第2の発光素子123の光は、リフレクター130の導光孔131d,131e,131j,131k,131q,131r(図8参照)を通過して、また、凹部134で反射されて第2の導光部150を照射する。第2の導光部150を照射した光は、第2の導光部150における先端面151(図10)で拡散される。このように、パチスロ1では、1つの第2の発光素子123が2つの第2の導光部150に光を照射する。したがって、第2の発光素子123の設置数を少なくすることができ、消費電力を抑え、且つ、コストの増加を抑制することができる。
また、副制御回路72(図4参照)は、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいてプリズム用光源基板120の第3の発光素子124(図7参照)を発光させる。第3の発光素子の光は、上部ベース180の貫通孔(図16参照)を透過して、アウターレンズ190の上部レンズ部191に照射され、拡散される。
また、プリズムフォレスト140には、第1の導光部143、第2の導光部150及び第3の導光部155が複数設けられており、プリズムフォレスト140に照射された光は、突出方向における配置場所が多様な第1の導光部143における曲折面146、連結面147、先端面148、第2の導光部150における先端面151及び第3の導光部155の先端部157、で拡散される。このため、LEDや光が拡散される箇所を同一平面上に設ける場合に比べて、奥行きがあり、視覚的効果の高い演出を行うことができる。
また、プリズムフォレスト140は透光性のある部材で形成されているため、導光部142同士が重なっていても、第1の導光部143における曲折面146、連結面147、先端面148、第2の導光部150における先端面151及び第3の導光部155の先端部157の視認性に影響がない。このため、パチスロ1の遊技者だけでなく、この遊技者の周囲にいる者、例えばパチスロ1の左右に隣接する他のパチスロの遊技者もプリズムフォレスト140の多様な輝きを見ることができ、演出を楽しむことができる。
<変形例>
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明した。しかしながら、上記実施の形態による発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、本実施形態では、パネル保持部160をフロントパネル101に取り付ける際に用いられる取付部167を上部材161に設けた態様を説明したが、これに代えて、同様の取付部を下部材170に設けてもよい。この場合、下部材170をフロントパネル101に固定したまま、上部材161を取り外して、パネル176〜179の交換を行うことができる。
また、本実施形態では、パネル保持部160の上部材161にパネル用光源基板110を取り付ける態様を説明したが、下部材170の下枠部171にパネル用光源基板110を取り付けてもよい。この場合、下部材170の下枠部171にパネル用LED111の光が透過する開口を設け、パネル用LED111は、パネル176〜179に下方から光を照射する。
また、本実施形態では、パネル用光源基板110上に白色LED112を、白色LED112から出射された光がパネル176の上端部から入光するように、配置した。しかし、これに代えて、白色LED112を実装した光源基板を別に設け、白色LED112から出射された光がパネル176の後方からパネル176に照射されるようにしてもよい。
また、腰部パネル22aに本発明を適用し、遊技者が視認する図柄が変化するように構成してもよい。
また、本発明を、パチンコ遊技機やストップボタン7L,7C,7Rを備えないスロットマシン等の他の遊技機に適用してもよい。