本発明が適用された遊技機であるスロットマシンの実施例について図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄(例えば、「7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「リプレイ」等)が所定の順序で、それぞれ20個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
尚、本実施例のリール2L、2C、2Rは、リールモータ32L、32C、32Rを用いて、外周面に複数の図柄が配置されたリール2L、2C、2Rを回転させることで、遊技者から視認可能な複数の図柄を移動させる変動表示を行うことが可能な構成であるが、複数の図柄を移動させる変動表示を行う手段は、リール以外であっても良く、例えば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで変動表示を行うことが可能な構成等であっても良い。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、リールセンサ33L、33C、33Rは、各リール2L、2C、2Rについて図柄番号1の図柄の領域の下端が各リールにおける所定位置を通過するときに、検出信号を出力するように配置されており、各リールについて図柄番号1の図柄の領域の下端がリール基準位置となる。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において1の賭数を設定する際に操作される1BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、1BETスイッチ5は、その操作領域が、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56等の他の操作手段の操作領域に比較して最も小さく構成されており、他の操作手段に比較して遊技者が操作し難いように構成されている。また、1BETスイッチ5は、前面扉1bにおいて、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56等の他の操作手段よりも遊技者から見て奥方向の位置(透視窓3側の位置)に配置されており、他の操作手段に比較して遊技者から最も遠い位置にあり、他の操作手段に比較して遊技者が操作し難いようになっている。また、1BETスイッチ5は、前面扉1bにおいて店員等が該前面扉1bを開放させる際に操作する鍵部1cと反対側に配置されており、前面扉1bを開放させる際に、誤って操作され難いようになっている。また、1BETスイッチ5は、前面扉1bにおける遊技者側すなわち筐体1aの外側に配置されている一方で、後述する設定値の変更に関連して操作される設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38は、筐体1aの内部側に配置されており、1BETスイッチ5は、設定値の変更に関連して操作される設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が操作される際に、誤って操作され難いようになっている。
また、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56は、それらの操作領域の表面が各スイッチの周囲の前面扉1bの表面よりも突出した位置となるように構成されている一方で、精算スイッチ10は、その操作領域の表面が精算スイッチ10の周囲の前面扉1bの表面よりも凹んだ位置となるように構成されており、精算スイッチ10は、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56等の操作手段に比較して遊技者が操作し難いように構成されている。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられており、演出用スイッチ56の内部には、演出用スイッチ56の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED56a(図3参照)が設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により前面扉1bを開放することなく後述するエラー状態及び打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23(図3参照)、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24(図3参照)、所定の契機に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a(図2参照)、所定の契機に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b(図2参照)、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30(図3参照)、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31(図3参照)、投入メダルセンサ31の上流側で異物の挿入を検出する投入口センサ26(図3参照)を有するメダルセレクタ29(図2参照)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図3参照)、前面扉1bに配置されたスイッチ(スタートスイッチ7を除く)及びセンサの信号線が接続されて当該スイッチ類の出力信号を中継する中継基板40a(図3参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図3参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図3参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図3参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図3参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図3参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aからあふれたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図3参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、遊技場の店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4(LM1は、左中右リールの各上段にわたるラインであり、LM2は、左中右リールの各中段にわたるラインであり、LM3は、左中右リールの各下段にわたるラインであり、LM4は、左リールの下段、中リールの中段、右リールの上段にわたるラインである。)を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル‐ベル‐ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨がって設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨がって設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施例では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(例えば、「ベル‐スイカ‐チェリー」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(例えば、「スイカ‐スイカ‐スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われたときから、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×20(1リール当たりの図柄コマ数)=1600コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合は、当該基準とした図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ライン上に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、中継基板40a、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技の制御が行われ、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出の制御が行われ、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、中継基板40aを介して前述した1BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続される一方で、中継基板40aを介さずスタートスイッチ7が直接接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、中継基板40aを介して前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
中継基板40aには、当該中継基板40aを介して遊技制御基板40に接続される各種スイッチ類毎の信号を出力可能な複数の端子を備える中継基板側コネクタ40bが設けられている。当該中継基板側コネクタ40bは、遊技制御基板40に対となるように設けられた遊技制御基板側コネクタ40dと信号線で接続されている。また、中継基板側コネクタ40b及び遊技制御基板側コネクタ40dでは、各種スイッチ類毎に端子が設けられており、1BETスイッチ5の信号線が端子Aに接続され、当該端子Aの隣の端子Bにドア開放検出スイッチ25の信号線が接続されている(図4参照)。尚、ドア開放検出スイッチ25の信号線は、1BETスイッチ5の信号線の端子に隣接する端子に接続される構成であれば良く、1BETスイッチ5の信号線の端子Aを囲むように位置する他の端子C、D、E、F(図4参照)のいずれかに接続される構成でも良く、このような構成でも、ドア開放検出スイッチ25の信号線の端子と、1BETスイッチ5の信号線の端子とを隣接させることができる。
1BETスイッチ5の信号線とドア開放検出スイッチ25の信号線とが、一のコネクタにおいて隣接する端子に接続されることで、これらの信号線について遊技制御基板40に対する接続状態が同様の状態となるようになっている。例えば、1BETスイッチ5の信号線及びドア開放検出スイッチ25の信号線が接続されている一のコネクタが、中継基板側コネクタ40b及び遊技制御基板側コネクタ40dに正常に挿入されている場合(例えば、図4(b)参照)には、これらの信号線は共に遊技制御基板40に接続されている状態(High電圧もLow電圧も検出され得る状態)となり、当該コネクタが、中継基板側コネクタ40bや遊技制御基板側コネクタ40dから外れている場合には、これらの信号線は共に遊技制御基板40に接続されていない状態(Low電圧のみ検出される状態)となる。また、当該コネクタが、中継基板側コネクタ40bや遊技制御基板側コネクタ40dに正常に接続されていない状態、例えば、コネクタが浅く挿入されている状態(図4(c)参照)や、コネクタの一端側が多端側に比べて浅く挿入されている状態(図4(d)参照)等である場合には、これらの信号線が隣接する端子に接続されていることで、他の端子に接続される場合に比較して接続状態が同様な状態となり易いようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータにより構成され、内部抽選用の乱数を生成する乱数回路等を備えており、遊技の進行に関する処理を行うとともに遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御するメイン制御部41と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送するスイッチ検出回路44と、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送するモータ駆動回路45と、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送するソレノイド駆動回路46と、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送するLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源の電圧を監視して電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時または電源遮断時等の電力供給が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49と、が搭載されている。
メイン制御部41は、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の入力状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の入力状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにより構成されて演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52と、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96と、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、その他の回路等、が搭載されている。
サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わる構成である。詳しくは、内部抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に入賞ラインLNが有効化される。)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
次に、本実施例のメイン制御部41が備える各種スイッチ類の出力信号とメイン制御部41における各種スイッチ類の入力状態の関係について、図5及び図6に基づき説明する。
上述のように、遊技制御基板40には、1BETスイッチ5、ドア開放検出スイッチ25等を含むスイッチが中継基板40aを介して接続されている。これらのスイッチは、スロットマシン1に電力が供給されている状態、かつ該スイッチが第1状態(例えば、操作されていない状態)であるときに、所定のHigh電圧(例えば、5V)を出力信号として出力する一方で、スロットマシン1に電力が供給されている状態で、かつ該スイッチが第1状態と異なる第2状態(例えば、操作されている状態)であるときに、及びスロットマシン1に電力が供給されていない状態であるときに、所定のLow電圧(例えば、0V)を出力信号として出力するように構成されている。
そして、メイン制御部41は、これらスイッチの信号がI/Oポート41dを介して入力されることで、スイッチの種類毎に信号の電圧状態(High電圧、Low電圧)に応じて該当するスイッチの入力状態(例えば、スイッチが操作されているON状態、スイッチが操作されていないOFF状態)を判定することができるようになっている。
例えば、図5に示すように、メイン制御部41のI/Oポート41dに入力される1BETスイッチ5の信号の入力電圧は、該1BETスイッチ5が操作されていないときには、High電圧となる一方で、当該1BETスイッチ5が遊技者等により押下された後から離されるまでの期間、すなわち押下されている状態であるときには、Low電圧となる。これに対して、メイン制御部41は、1BETスイッチ5の入力信号がHigh電圧であるときには、1BETスイッチ5の入力状態を当該スイッチが操作されていないOFF状態であると判定し、該入力信号がLow電圧であるときには、1BETスイッチ5の入力状態を当該スイッチが操作されているON状態であると判定するようになっている。
また、例えば、図6に示すように、メイン制御部41のI/Oポート41dに入力されるドア開放検出スイッチ25の信号の入力電圧は、前面扉1bが閉鎖状態であるときには、High電圧となる一方で、当該前面扉1bが遊技場の店員等により開放された後から再び閉鎖状態とされるまでの期間、すなわち前面扉1bが開放状態であるときには、Low電圧となる。これに対して、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25の入力信号がHigh電圧であるときには、ドア開放検出スイッチ25の入力状態を前面扉1bが開放状態でない旨を示すOFF状態であると判定し、該入力信号がLow電圧であるときには、ドア開放検出スイッチ25の入力状態を前面扉1bが開放状態である旨を示すON状態であると判定するようになっている。
尚、図5に示すように、例えば、中継基板側コネクタ40bや遊技制御基板側コネクタ40dにおいて1BETスイッチ5の信号線のコネクタが外れた場合や、1BETスイッチ5の信号線のうち当該1BETスイッチ5の出力端から遊技制御基板40の入力端までのいずれかで当該信号線が断線した場合等には、I/Oポート41dに入力される1BETスイッチ5の信号の入力電圧は、Low電圧となる。また、図6に示すように、ドア開放検出スイッチ25についても、1BETスイッチ5と同様に、中継基板側コネクタ40bや遊技制御基板側コネクタ40dにおいて信号線のコネクタが外れた場合や、信号線が断線した場合等には、I/Oポート41dに入力されるドア開放検出スイッチ25の信号の入力電圧は、Low電圧となる。
また、特に図示しないが、スロットマシン1が備える1BETスイッチ5、ドア開放検出スイッチ25以外の各種スイッチについても、該当するスイッチについて操作が行われていないときには、High電圧の信号がメイン制御部41やサブ制御部91に対して入力され、当該スイッチについて操作が行われているときには、Low電圧の信号が入力されるようになっている。また、スロットマシン1が備えるセンサ類についても、該当するセンサについて所定の入力状態(例えば、投入メダルセンサ31においてメダルを検出したこと等)でないときには、High電圧の信号がメイン制御部41やサブ制御部91に対して入力され、所定の入力状態であるときには、Low電圧の信号がメイン制御部41やサブ制御部91に対して入力されるようになっている。
次に、メイン制御部41が行う遊技に関する制御について説明する。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の入力状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の入力状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行され、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。また、タイマ割込み処理(メイン)には、メイン制御部41の入力ポートに入力される各種スイッチやセンサ等の入力状況に基づいて、入力状態データ(各種スイッチ類の現在の入力状態を示す入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態である旨を示す確定データ、前回から確定データが変化した旨を示すエッジデータ)を更新してRAM41cの所定領域に設定する処理や、スロットマシン1への電力供給の停止(電断)が判定される場合に、電力供給が再開された際に、電断が検出されたときの内容で復帰させることができるように各種制御を行う電断処理等が含まれる。
メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始された際に、リセットの発生によりタイマ割込みが禁止に設定された状態で起動し、ROM41bに格納されているプログラムに従って各種処理を行う。起動した後、まず、プログラムとして格納されている起動時設定処理を行って、I/Oポート41dのうちすべての出力ポート0〜9を初期化し、メイン制御部41が備える内部レジスタをROM41bの所定領域に予め設定されている内蔵レジスタ初期化テーブルに基づいて初期化した後、初期設定処理を行う。
図7に示すように、初期設定処理はタイマ割込みが禁止された状態で開始され、初期設定処理では、まず、RAM41cの所定領域のパリティ等に基づいてRAM41cが正常であるか否かを診断するRAM診断処理を行う(Sa1)。
RAM診断処理では、RAM41cの所定領域のパリティを算出し、算出したパリティが正常であるか否かを判定して、パリティが正常である場合には、電断時に後述する電断処理によりRAM41cの所定領域に設定されたRAM破壊診断用固定データに基づきRAM41cの記憶内容が破壊されていないか否かを診断する。そして、パリティが正常でない場合、またはパリティが正常であるが記憶内容に異常があると診断した場合には、RAM41cに異常があると判定する一方、パリティが正常であり、かつ記憶内容に異常がないと診断した場合には、RAM41cに異常がないと判定し、当該判定の結果を特定可能な診断結果データをRAM41cの所定領域に設定して、RAM診断処理を終了する。
Sa1のステップにおいてRAM診断処理を行った後、所定の入力ポートを参照して、設定キースイッチ37がON状態であるか否かを判定する(Sa2)。そして、設定キースイッチ37がON状態でないと判定した場合は、Sa1のステップにおけるRAM診断処理により設定された診断結果データに基づいてRAM41cに異常があるか否かを判定して(Sa3)、RAM41cに異常がないと判定した場合は、復帰処理を行う(Sa4)。
復帰処理では、外部出力信号を出力するための出力バッファをクリアする処理、スタックポインタを電断時の状態に復帰させる処理、パラレル入力ポート511に入力される各種スイッチ類の検出信号等の入力状態に関する入力状態データ(各種スイッチ類の現在の入力状態を示す入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態である旨を示す確定データ、前回から確定データが変化した旨を示すエッジデータ)を更新する処理、電断前の制御状態に復帰した旨を示す復帰コマンドをサブ制御部91に送信する処理、ドア開放検出スイッチ25の入力状態が変化したか否かにかかわらず、ドア開放検出スイッチ25の入力状態を示すドアコマンドをサブ制御部91に送信する処理等を行う。
Sa4のステップにおいて復帰処理を行った後は、タイマ割込みを許可に設定して(Sa5)、初期設定処理を終了させ、タイマ割込処理(メイン)に移行させた後、スロットマシン1への電力供給が停止される前に実行していたメイン処理における処理に復帰する。
一方、Sa3のステップにおいて、RAM41cに異常があると判定した場合は、タイマ割込みを許可に設定して(Sa6)、初期設定処理を終了させ、タイマ割込処理(メイン)に移行させた後、エラー処理に移行させる。
エラー処理では、遊技の進行を不能化するエラー状態に制御する。また、発生しているエラーの種類を特定可能なエラーコードをサブ制御部91に対して送信するとともに、当該エラーコードを遊技補助表示器12に表示させるように制御する。そして、発生しているエラーの種類に応じたエラー状態の解除条件が成立したことが特定されるまでエラー状態の制御を行う。初期設定処理においてRAMに異常があると判定されたことにより移行されたエラー処理では、設定キースイッチ37をONにした状態で電源スイッチ39を投入することによって、設定変更状態に移行させてRAM41cのすべての記憶領域を初期化させることで、RAM41cのデータの異常を確実に解消してエラー状態を解除することができるようになっている。一方、設定キースイッチ37をON状態にせずに電源スイッチ39をONにした場合には、RAM41cの異常が再び検出されて、再度、エラー状態となるようになっている。
Sa2のステップにおいて設定キースイッチ37がON状態であると判定した場合は、所定の入力ポートを参照して、ドア開放検出スイッチ25の入力状態がON状態であるか否かを判定し(Sa7)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であると判定した場合は、さらに、所定の入力ポートを参照して、1BETスイッチ5の入力状態がOFF状態であるか否かを判定する(Sa8)。
そして、Sa7のステップにおいてドア開放検出スイッチ25がON状態でないと判定した場合、及び、Sa8のステップにおいて1BETスイッチ5がOFF状態でないと判定した場合は、Sa3のステップに進む。一方、Sa7のステップにおいてドア開放検出スイッチ25がON状態であり、かつSa8のステップにおいて1BETスイッチ5がOFF状態であると判定した場合は、初期設定処理を終了させて、設定値変更処理を開始して設定変更状態に移行させる。
設定値変更処理では、遊技場側にて設定値を変更することが可能な設定変更状態に移行させる。そして、設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38及びスタートスイッチ7が所定の手順で操作されることにより設定値を確定させ、設定キースイッチ37がOFFにされたことが検出されることで、設定値変更処理を終了させる。その後、メイン処理に移行させて遊技を進行可能な状態に制御する。また、設定値変更処理では、設定値が確定されるときに、RAM41cのすべての記憶領域を初期化した後、確定された設定値をRAM41cの所定領域に設定して、メイン処理に移行させるようになっている。
このように、初期設定処理では、設定キースイッチ37がON状態であると判定した場合に、設定変更状態に移行させることが可能となっている。また、設定キースイッチ37がON状態であると判定した場合に、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定し、当該ドア開放検出スイッチ25がON状態である場合、すなわちスロットマシン1の前面扉1bが開放状態であると判定される場合に、設定変更状態に移行させることが可能となっている。
また、初期設定処理では、設定キースイッチ37がON状態であると判定し、かつドア開放検出スイッチ25がON状態であると判定した場合には、さらに、1BETスイッチ5がOFF状態であるか否かを判定して、当該1BETスイッチ5がOFF状態である場合、すなわち当該1BETスイッチ5から入力ポートに入力される信号線の電圧状態がHigh電圧である場合に、設定変更状態に移行させるようになっている。
このような初期設定処理をメイン制御部41が行うことにより、図8(a)に示すように、例えば、スロットマシン1の電源が投入される前に、当該スロットマシン1を設定変更状態に移行させて設定値を変更するために遊技場の店員等により前面扉1bが開放され、所定のキーを用いて設定キースイッチ37がON側に操作された状態で、スロットマシン1への電源が投入されることで、初期設定処理が行われる際に、設定キースイッチ37及びドア開放検出スイッチ25からの各入力信号は、ON状態すなわちLow電圧となる。一方で、設定値を変更する状況に関連しないため、操作されていない1BETスイッチ5からの入力信号は、OFF状態すなわちHigh電圧となる。そして、設定キースイッチ37及びドア開放検出スイッチ25がON状態であり、かつ1BETスイッチ5がOFF状態であることが判定されることで、設定値変更処理を開始させて、設定変更状態に移行させることができる。
これにより、1BETスイッチ5がOFF状態(High電圧)であることに基づいて、ドア開放検出スイッチ25が正常に接続されていると判定される状態で、当該ドア開放検出スイッチ25の入力状態に応じて設定変更状態に移行させることができるようになっている。
一方、図8(b)に示すように、例えば、スロットマシン1の電源が投入される前に、ドア開放検出スイッチ25が接続されるコネクタが中継基板側コネクタ40bや遊技制御基板側コネクタ40dから外れて正常に接続されてない状態とされ、設定キースイッチ37がON側に操作された状態で、スロットマシン1への電源が投入されるような場合には、スロットマシン1への電源が投入されることで、初期設定処理が行われる際に、設定キースイッチ37及びドア開放検出スイッチ25からの各入力信号は、ON状態すなわちLow電圧となる。また、該コネクタにおいてドア開放検出スイッチ25の信号線と隣接する端子に接続されている1BETスイッチ5からの入力信号は、該コネクタが外れていることによりドア開放検出スイッチ25からの入力信号と同様にLow電圧すなわちON状態となる。そして、設定キースイッチ37及びドア開放検出スイッチ25がON状態であるが、1BETスイッチ5がOFF状態でないと判定されることで、設定値変更処理が開始されることがなく、スロットマシン1への電力供給が停止される前に実行していたメイン処理に復帰するようになっている。すなわち、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるが、1BETスイッチ5がOFF状態でないことにより、ドア開放検出スイッチ25が正常に接続されていない可能性があり、前面扉1bが開放されている状態で設定キースイッチ37がON状態とされたことが判定できない場合には、設定変更状態に移行させることがないようになっている。
本実施例のメイン制御部41は、上述のように初期設定処理において、設定キースイッチ37がON状態であると判定されず、かつRAM41cに異常がないと判定した場合に、メイン処理に復帰させる。
メイン処理では、遊技が開始されるまで待機する遊技開始待ち処理、遊技が開始されることに伴って内部抽選を行う内部抽選処理、リール2L、2C、2Rを回転及び停止させる制御を行うリール制御処理、全てのリール2L、2C、2Rが停止されて遊技が終了される際に各種設定等を行う遊技終了時設定処理を、順次繰り返し実行する。
メイン処理において実行される遊技開始待ち処理では、前回の遊技を終了させてから次回の遊技を開始させるまでの各種処理を行うようになっており、まず、遊技用表示部13に設けられている各種表示器等の表示を遊技開始時の状態に設定する処理や、ホッパータンク34aが満タン状態であるか否かを判定する処理、満タン状態である場合に、遊技の進行を不能化するエラー状態に移行させ、満タン状態が解除されることで、エラー状態を終了させるように制御するエラー処理、前回の遊技において再遊技役が入賞した場合に、再遊技を付与して次の遊技を開始させるために必要な賭数を設定する処理等を行う。その後、タイマ割込み処理が行われて、メイン制御部41の入力ポートに入力される各種スイッチやセンサ等の入力状態データが更新まで待機し、入力状態データが更新されることで当該入力状態データの更新状況に応じた処理(例えば、規定数(本実施例では、3)の賭数が設定されている状態で、入力状態データに基づいてスタートスイッチ7が操作されたことが判定されることで、遊技開始待ち処理を終了させて、内部抽選処理に移行させる処理等)を行う。
また、遊技開始待ち処理では、入力状態データの更新状況に応じて行う処理として、入力状態データに基づいて、1BETスイッチ5が操作されたか否かを判定し、1BETスイッチ5が操作されたことが特定される場合に、賭数設定処理を行う。尚、1BETスイッチ5が操作されたか否かを判定する際には、1BETスイッチ5以外のスイッチ類やセンサ類について検出状況を参照することなく、1BETスイッチ5の検出状況のみをもって当該スイッチが操作されたか否かを判定する。
また、遊技開始待ち処理では、入力状態データの更新状況に応じて行う処理として、入力状態データに基づいて、MAXBETスイッチ6が操作されたか否かを判定し、MAXBETスイッチ6が操作されたことが特定される場合に、賭数設定処理を行う。尚、MAXBETスイッチ6が操作されたか否かを判定する際には、MAXBETスイッチ6以外のスイッチ類やセンサ類について検出状況を参照することなく、MAXBETスイッチ6の検出状況のみをもって当該スイッチが操作されたか否かを判定する。
そして、1BETスイッチ5が操作されたことにより行われる賭数設定処理では、RAM41cの所定領域に設定されている現在のクレジットの値に基づいて可能な範囲で1枚のメダルを賭数に設定し、賭数に設定した分のメダル枚数をクレジットから減算する処理を行う。これにより、遊技者により1BETスイッチ5が操作されたことに基づいてクレジットを用いて賭数が設定されることとなる。
MAXBETスイッチ6が操作されたことにより行われる賭数設定処理では、RAM41cの所定領域に設定されている現在のクレジットの値に基づいて可能な範囲で規定数(本実施例では、3)までのメダル枚数を賭数に設定し、賭数に設定した分のメダル枚数をクレジットから減算する処理を行う。これにより、遊技者によりMAXBETスイッチ6が操作されたことに基づいてクレジットを用いて賭数が設定されることとなる。
また、遊技開始待ち処理では、入力状態データの更新状況に応じて行う処理として、入力状態データに基づいて、設定キースイッチ37が操作されたか否かを判定し、当該設定キースイッチ37が操作されたと判定される場合には、ドア開放検出スイッチ25の入力状態を参照し、当該ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定して、ドア開放検出スイッチ25がON状態であると判定した場合は、さらに1BETスイッチ5の入力状態を参照して、当該1BETスイッチ5がOFF状態であるか否かを判定する。そして、設定キースイッチ37が操作されたと判定される場合において、ドア開放検出スイッチ25がON状態であり、かつ1BETスイッチ5がOFF状態である場合は、現在設定されている設定値を設定値表示器24に表示させる設定確認状態に移行させる処理を行う。一方、設定キースイッチ37が操作されたと判定される場合において、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるが、1BETスイッチ5がOFF状態でない場合や、ドア開放検出スイッチ25がON状態でない場合は、設定確認状態に移行させることがないようになっている。
このように、本実施例のメイン制御部41は、1BETスイッチ5が操作されたか否かを判定する際には、1BETスイッチ5以外のスイッチ類やセンサ類について検出状況を参照することなく、1BETスイッチ5の検出状況のみをもって当該スイッチが操作されたか否かを判定するようになっている。
また、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、設定キースイッチ37がON状態であると判定されることで、設定確認状態に移行させることが可能であり、設定キースイッチ37がON状態であるか否かを判定する際には、上述の初期設定処理において設定変更状態に移行させる場合と同様に、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定するようになっている。そして、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する際に、1BETスイッチ5の入力状態を参照し、当該1BETスイッチ5がOFF状態(High電圧)であるか否かを判定し、1BETスイッチ5がOFF状態(High電圧)であることに基づいて、ドア開放検出スイッチ25が正常に接続されていると判定される状態で、当該ドア開放検出スイッチ25の入力状態に応じて設定確認状態に移行させることができるようになっている。
従来の遊技機として、スイッチのON状態を示す入力信号をCPUへ伝送する第1配線と、OFF状態を示す入力信号をCPUへ伝送する第2配線と、を備え、第1配線及び第2配線からの入力信号に基づいてスイッチの入力状態を判定するようにした構成のものがある。
このような構成では、スイッチの信号の配線が断線した場合に、信号の入力状態が正常な入力状態と異なるため、スイッチの入力状態を正確に判定することができるものの、ON状態を示す入力信号を伝送する第1配線と、OFF状態を示す入力信号を伝送する第2配線と、を備えるスイッチが必要となるため、コストが上昇してしまうこととなる。
これに対して、本実施例のスロットマシン1は、所定状況として前面扉1bが開放状態である状況を検出するためのドア開放検出スイッチ25と、該所定状況と異なる特定状況として遊技者によりクレジットを用いてメダル1枚分の賭数を設定する操作が行われた状況を検出するための1BETスイッチ5と、ドア開放検出スイッチ25の検出状態を示す信号と、1BETスイッチ5の検出状態を示す信号と、が入力され、所定状況であるときに所定制御として設定変更状態への移行させる制御を行うことが可能であり、特定状況であるときに特定制御として賭数を設定する制御を行うことが可能なメイン制御部41が搭載された遊技制御基板40と、を備え、ドア開放検出スイッチ25の信号線と、1BETスイッチ5の信号線と、が遊技制御基板側コネクタ40dにより遊技制御基板40に接続されており、メイン制御部41は、前面扉1bが開放状態であり、設定変更状態へ移行可能な状況であるか否かを判定することが可能であり、所定状況を検出しているときのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態と、遊技制御基板側コネクタ40dが接続されていないときのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態と、が同じLow電圧であり、特定状況を検出しているときの1BETスイッチ5の入力状態と、遊技制御基板側コネクタ40dが接続されていないときの1BETスイッチ5の入力状態と、が同じLow電圧であり、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態が所定状況を検出しているときの入力状態(Low電圧)であり、かつ1BETスイッチ5の信号の入力状態が特定状況を検出していないときの入力状態(High電圧)である場合に、所定状況である旨を判定する構成である。
このような構成では、ドア開放検出スイッチ25の信号線と、1BETスイッチ5の信号線とが、一の遊技制御基板側コネクタ40dによりまとめて遊技制御基板40に接続されるとともに、所定状況を検出しているときのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態と、遊技制御基板側コネクタ40dが接続されていないときのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態とが同じであり、特定状況を検出しているときの1BETスイッチ5の信号の入力状態と、遊技制御基板側コネクタ40dが接続されていないときの1BETスイッチ5の信号の入力状態と、が同じであり、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態が所定状況を検出しているときの入力状態であり、かつ1BETスイッチ5の信号の入力状態が特定状況を検出していないときの入力状態である場合に、所定状況である旨を判定するので、ONの信号線とOFFの信号線の双方を備えた特殊な検出手段を用いることなく、特定状況を検出するための1BETスイッチ5を利用することで、コストを抑えつつ、所定状況である旨を、ドア開放検出スイッチ25の信号線に断線が生じている状況や遊技制御基板側コネクタ40dが外れている状況と区別して判定することができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、所定状況を検出するためのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び特定状況を検出するための1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態が所定状態である場合に、所定状況である旨を判定する構成であるが、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25以外の所定状況を検出する所定状況検出手段の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、所定状況検出手段の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態が所定状態である場合に、所定状況である旨を判定する構成でも良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、所定状況を検出するためのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び特定状況を検出するための1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態が所定状態である場合に、所定状況である旨を判定する構成であるが、メイン制御部41は、1BETスイッチ5以外の特定状況を検出する特定状況検出手段の信号の入力状態及びドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態を参照し、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び特定状況検出手段の信号の入力状態が所定状態である場合に、所定状況である旨を判定する構成でも良い。このような構成において、特定状況検出手段として、特定状況を検出可能なスイッチ類を適用する構成でも良いし、特定状況検出手段として、特定状況を検出可能なセンサ類を適用する構成でも良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、所定状況を検出するためのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び特定状況を検出するための1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態が所定状態である場合に、所定状況である旨を判定する構成であるが、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25以外の所定状況を検出する所定状況検出手段の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、所定状況検出手段の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態が所定状態である場合に、所定状況である旨を判定する構成でも良い。このような構成において、所定状況検出手段として、所定状況を検出可能なスイッチ類を適用する構成でも良いし、所定状況検出手段として、所定状況を検出可能なセンサ類を適用する構成でも良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、所定状況を検出するためのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態を参照する際に、特定状況を検出するための一の特定状況検出手段(1BETスイッチ5)の信号の入力状態を参照し、所定状況である旨を判定する構成であるが、メイン制御部41は、所定状況を検出するためのドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態を参照する際に、複数の特定状況検出手段の信号の入力状態を参照する構成でも良い。このような構成では、所定状況である旨を、ドア開放検出スイッチ25の信号線に断線が生じている状況や遊技制御基板側コネクタ40dが外れている状況と高い精度で区別して判定することができる。
また、本実施例では、ドア開放検出スイッチ25の入力状態を示す信号の入力に用いられる信号線と、1BETスイッチ5の入力状態を示す信号の入力に用いられる信号線と、が一の遊技制御基板側コネクタ40dによりまとめて遊技制御基板40に接続され、ドア開放検出スイッチ25の信号線の端子と、1BETスイッチ5の信号線の端子とが、隣接するように位置する構成であるが、少なくともドア開放検出スイッチ25の信号線と、1BETスイッチ5の信号線とが、一のコネクタに接続される構成であれば良く、これらの信号線の端子が2以上の端子間隔をあけて配置されている構成でも良い。
本実施例のメイン制御部41は、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値1〜6のうちから、いずれかの設定値を選択して設定することが可能であり、所定状況として前面扉1bが開放状態である状況において、設定値を設定することが可能な設定変更状態に移行させることや、設定されている設定値を確認することが可能な設定確認状態に移行させることが可能な構成であり、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態が所定状況が検出されているときの入力状態であり、かつ1BETスイッチ5の信号の入力状態が特定状況が検出されていないときの入力状態である場合に、前面扉1bが開放状態であり、設定値の設定に関わる状況である旨を判定する構成である。このような構成では、設定値の設定に関わる状況である旨を、ドア開放検出スイッチ25の信号線に断線が生じている状況や遊技制御基板側コネクタ40dが外れている状況と区別して判定することができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、設定値の設定に関わる状況である旨を判定する構成であるが、設定値の設定に関わる状況であることを検出可能な設定値関連状況検出手段として、本実施例のように設定値を設定する際に開放させる前面扉1bの開放が検出されている状況を検出するドア開放検出スイッチ25以外の検出手段を適用する構成でも良く、設定値関連状況検出手段として、例えば、設定値の設定が可能な設定変更状態または設定値を確認可能な設定確認状態に移行させる操作が行われたことを検出する設定キースイッチ37や、設定変更状態において設定値を選択する操作が行われたことを検出するリセット/設定スイッチ38、設定変更状態において選択された設定値が確定する操作が行われたことを検出するスタートスイッチ7等を適用し、当該設定値関連状況検出手段の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、設定値の設定に関わる状況である旨を判定する構成でも良い。
設定値関連状況検出手段として設定キースイッチ37を適用し、当該設定キースイッチ37の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、設定値の設定に関わる状況である旨を判定する構成例として、設定キースイッチ37の信号線を電源基板101に接続する所定コネクタに、1BETスイッチ5の信号線を接続して、設定キースイッチ37の信号線及び1BETスイッチ5の信号線を当該コネクタ及び電源基板101を介して遊技制御基板40に接続する構成とし、メイン制御部41は、初期設定処理において、設定キースイッチ37がON状態であるか否かを判定する際に、1BETスイッチ5がOFF状態であるか否かを判定して、設定キースイッチ37がON状態(Low電圧)であり、かつ1BETスイッチ5がOFF状態(High電圧)である場合に、設定キースイッチ37の入力状態に応じて設定変更状態に移行させる構成としても良い。このような構成では、図9(a)に示すように、スロットマシン1への電力供給が開始されて、初期設定処理が行われる際に、1BETスイッチ5の入力状態がOFF状態すなわちHigh電圧であり、当該1BETスイッチ5の信号線が接続されるコネクタが正常に接続されていることにより、当該コネクタに接続される設定キースイッチ37の信号線も正常に接続されていると判定できる場合に、設定値変更処理を開始させて、設定変更状態に移行させることができる。
一方、図9(b)に示すように、スロットマシン1への電力供給が開始されて、初期設定処理が行われる際に、設定キースイッチ37の入力状態がON状態(Low電圧)であっても、1BETスイッチ5の入力状態がON状態(Low電圧)である場合、すなわち1BETスイッチ5の入力信号がLow電圧であることにより、当該1BETスイッチ5及び設定キースイッチ37が正常に接続されていない可能性があり、所定キーにより設定キースイッチ37がON状態とされたことが判定できない場合には、設定変更状態に移行させることがないようにすることができる。
このように、設定キースイッチ37の信号の入力状態及び1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、設定キースイッチ37の信号の入力状態が所定状況が検出されているときの入力状態であり、かつ1BETスイッチ5の信号の入力状態が特定状況が検出されていないときの入力状態である場合に、所定状況である旨を判定する構成とすることにより、所定状況として、設定キースイッチ37が所定のキーによりON側に操作された状態であり、設定値の設定に関わる状況である旨を判定することができ、設定値の設定に関わる状況である旨を、設定キースイッチ37の信号線に断線が生じている状況や電源基板101における所定コネクタが外れている状況と区別して判定することができる。
また、尚、本実施例では、メイン制御部41は、所定状況を検出するドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び所定状況と異なる特定状況を検出する1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、設定値の設定に関わる状況である旨を判定する構成であるが、ドア開放検出スイッチ25すなわち設定値の設定に関わる状況であることを検出可能な設定値関連状況検出手段の信号の入力状況とともに参照される特定状況を検出する特定状況検出手段として、1BETスイッチ5以外の検出手段を適用する構成でも良く、特定状況検出手段は、設定値の設定に関わる状況すなわち設定変更状態または設定確認状態に移行させる操作が検出されている状況、設定値の設定に用いる操作手段が操作されている状況、設定値を設定する際に開放させる扉の開放が検出されている状況などにおいて検出される可能性が低い状況を検出する検出手段、例えば、精算スイッチ10、投入メダルセンサ31、打止スイッチ36a、払出センサ34c、34d等を適用する構成でも良い。特定状況検出手段として、1BETスイッチ5以外の検出手段を適用する構成では、周囲の前面扉1bの表面よりも凹んだ位置となるように配置されている操作手段や、遊技における使用頻度が他のスイッチに比較して低い操作手段など、他の操作手段に比較して操作し難い操作手段、例えば、精算スイッチ10を適用する構成が好ましい。
本実施例のメイン制御部41は、メイン制御部41は、所定状況を検出するドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態及び特定状況を検出する1BETスイッチ5の信号の入力状態を参照し、所定状況である旨を判定する構成であり、特定状況を検出する1BETスイッチ5は、他のスイッチ類よりも操作領域が小さく構成されており、他の操作手段よりも操作が困難な操作手段である構成である。このような構成では、所定状況であるか否かを判定する際に、誤って1BETスイッチ5が操作されることにより所定状況でないと判定されてしまうことを極力防止できる。
尚、本実施例では、特定状況を検出する特定状況検出手段として、他のスイッチ類よりも操作部分が小さく構成された1BETスイッチ5を適用することで、特定状況検出手段として他の操作手段よりも操作が困難な操作手段とする構成である。特定状況検出手段が他の操作手段よりも操作が困難となる構成として、例えば、特定状況検出手段の操作領域が他の操作手段よりも凹んだ場所に位置する構成、特定状況検出手段の操作領域面が当該特定状況検出手段の周囲の前面扉1bの表面よりも凹むように操作されることで特定状況検出手段が特定状況を検出する構成、操作者から特定状況検出手段までの距離が操作者から他の操作手段までの距離よりも遠い構成、特定状況検出手段が扉の内側に配置されている構成、特定状況検出手段を他の操作手段よりも遊技者等により操作される頻度が低い操作手段とする構成でも良い。
本実施例のスロットマシン1は、遊技制御基板側コネクタ40dにおいて、ドア開放検出スイッチ25の信号線の端子と、1BETスイッチ5の信号線の端子とが、隣接する位置に設けられている構成である。このような構成では、ドア開放検出スイッチ25の信号線及び1BETスイッチ5の信号線が接続される所定コネクタが遊技制御基板側コネクタ40dから外れかけている状況において、ドア開放検出スイッチ25の信号線の端子と、ドア開放検出スイッチ25の信号線の端子と、の接続状態が一致しやすく、当該コネクタが外れているにもかかわらず、所定状況である旨が判定されてしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、1BETスイッチ5が操作されている特定状況であるか否かを判定することが可能であり、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態に関わらず、1BETスイッチ5の信号の入力状態がLow電圧の状態すなわち特定状況を検出しているときの入力状態である場合に、特定状況である旨を判定する構成である。このような構成では、特定状況か否かを判定するときは、ドア開放検出スイッチ25の信号の入力状態を参照しないので、特定状況を判定する際の処理を簡素に行うことができる。
次に、本実施例のメイン制御部41が行う起動時処理について、図10に基づいて説明する。
本実施例のメイン制御部41が備えるI/Oポート41dは、出力ポート0〜9を含み、メイン制御部41は、出力ポート0及び出力ポート1よりリールモータ32L、32C、32Rの制御信号を出力可能であり、出力ポート0の一部の端子を用いてリールモータ32Lの制御信号を出力し、出力ポート0の残りの端子と出力ポート1の一部の端子を用いてリールモータ2Cの制御信号を出力し、出力ポート1の残りの端子を用いてリールモータ2Rの制御信号を出力可能である。
また、出力ポート2より左・中・右停止有効LED22L、22C、22Rの制御信号、流路切替ソレノイド30の制御信号を出力可能であり、出力ポート3よりホッパーモータ34bの制御信号、外部出力信号を出力可能である。
また、出力ポート4及び出力ポート5よりクレジット表示器11の制御信号、遊技補助表示器12の制御信号、1〜3BETLED14〜16の制御信号、投入要求LED17の制御信号、スタート有効LED18の制御信号、ウェイト中LED19の制御信号、リプレイ中LED20の制御信号、BETスイッチ有効LED21の制御信号を出力可能である。尚、出力ポート4から各種表示器やLEDの点灯データを出力可能である一方、出力ポート5から上記表示器やLEDのうちいずれを点灯させるのかを特定するデータを出力可能であり、出力ポート4及び出力ポート5を組み合せて各々から制御信号を出力することより上記表示器やLEDを状況に応じて点灯させることが可能である。
また、出力ポート6より試験信号を出力可能であり、出力ポート7より外部出力信号を出力可能であり、出力ポート8及び出力ポート9よりサブ制御部91に対するコマンドを出力可能である。尚、出力ポート8からコマンドの種類に応じたデータを示すコマンドデータを出力可能である一方、出力ポート9からサブ制御部91がコマンドデータを取り込むための演出制御INT信号を出力可能であり、出力ポート8及び出力ポート9を組み合せて各々からコマンドを出力することにより、メイン制御部41から出力されたコマンドを受信するとともに受信したコマンドの種類に応じた制御をサブ制御部91が行うことが可能である。
また、メイン制御部41は、プログラムに従って命令を実行することで各種処理を行うことが可能であり、当該命令には、指定されたアドレスにより特定される一の出力ポートの出力を初期化する処理(本実施例では、0にする処理)を行う第1出力ポート初期化命令と、指定されたアドレスの出力ポート及び当該アドレスの次のアドレスの出力ポートの出力を初期化する処理(本実施例では、0にする処理)を行う第2出力ポート初期化命令と、を含む。
上述のようにスロットマシン1への電力供給が開始されて起動した際に、最初に行う起動時設定処理や、上述のタイマ割込み処理によりスロットマシン1への電力供給の停止(電断)が判定される場合に行う電断処理等において、メイン制御部41が備えるI/Oポート41dのうち出力ポートを初期化する処理を行うことが可能であり、これらの処理では、第1出力ポート初期化命令、第2出力ポート初期化命令を用いて所定の出力ポートを初期化する。
図10に示すように、起動時処理では、まず、タイマ割込みを禁止に設定した後、出力ポート0のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて当該出力ポート0の出力を初期化する(Sb1)。その後、出力ポート1のアドレスを指定し、第2出力ポート初期化命令を用いて当該出力ポート1及び出力ポート2の出力を初期化し(Sb2)、出力ポート3のアドレスを指定し、第2出力ポート初期化命令を用いて当該出力ポート3及び出力ポート4の出力を初期化し(Sb3)、出力ポート5のアドレスを指定し、第2出力ポート初期化命令を用いて当該出力ポート5及び出力ポート6の出力を初期化し(Sb4)、出力ポート7のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて当該出力ポート7の出力を初期化した後(Sb5)、さらに、出力ポート8のアドレスを指定し、第2出力ポート初期化命令を用いて当該出力ポート8及び出力ポート9の出力を初期化する(Sb6)ことで、I/Oポート41dのすべての出力ポート0〜9を初期化する。そして、起動時設定処理を終了させた後、メイン制御部41が備える内部レジスタをROM41bの所定領域に予め設定されている内蔵レジスタ初期化テーブルに基づいて初期化して、初期設定処理を行う。
このように、出力ポート0、出力ポート7については一の出力ポートのみを初期化する第1出力ポート初期化命令により初期化を行うのに対し、出力ポート1及び出力ポート2、出力ポート3及び出力ポート4、出力ポート5及び出力ポート6、出力ポート8及び出力ポート9については複数の出力ポートを初期化する第2出力ポート初期化命令により初期化を行う。このように、出力ポートの出力内容に応じて複数の出力ポートをまとめて初期化するので、全ての出力ポートを一の出力ポートのみを初期化する第1出力ポート初期化命令により初期化した場合に比べて初期化のためのプログラムの容量を削減することができる。
尚、本実施例では、出力ポート0〜9の出力状態を特定可能な出力状態データを記憶するポート出力バッファがRAM41cの所定領域に設けられている。メイン制御部41は、起動時及び電断時に出力ポート0〜9を初期化するときには、ポート出力バッファの出力状態データを更新せずに出力ポート0〜9の出力状態を直接更新することにより、出力ポート0〜9を初期化する。一方、起動時及び電断時以外のときに出力ポート0〜9を初期化するときには、ポート出力バッファの出力状態データを更新してから出力ポート0〜9の出力状態を直接更新することにより、出力ポート0〜9を初期化するようになっている。
次に、本実施例のメイン制御部41が行う電断処理について、図11に基づいて説明する。
電断処理では、図11に示すように、まず、すべての表レジスタと裏レジスタを交換し(Sc1)、メイン制御部41が備えるすべてのレジスタの値を、RAM41cの所定領域に記憶させることで退避させ(Sc2)、スタックポインタSPのアドレスをRAM41cの所定領域に記憶させることで退避させる(Sc3)。尚、メイン制御部41がレジスタやスタックポインタSPのアドレスを記憶させるRAM41cの所定領域は、バックアップ電源によりバックアップされており、スロットマシン1への電力供給が停止しても、バックアップ電源により電力が供給される限り記憶内容が保存されるようになっている。
その後、まず、出力ポート3のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて、メイン制御部41が備えるパラレル出力ポートのうちホッパーモータ34bの駆動信号等が出力される出力ポート3の出力を初期化して(Sc4)、出力状態をOFF状態にする。これにより、ホッパーユニット34によりメダルの払い出しが行われている場合には、メダルの払い出しをまず優先的に停止させる。その後、出力ポート0のアドレスを指定し、第2出力ポート初期化命令を用いて、パラレル出力ポートのうちリールモータ32L、32C、32Rの駆動信号が出力される出力ポート0、1の出力を初期化して(Sc5)、リール2L、2C、2Rが回転制御されている場合には、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。
そして、出力ポート2のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて、パラレル出力ポートのうち左・中・右停止有効LED22L、22C、22R及び流路切替ソレノイド30の制御信号が出力される出力ポート2の出力を初期化し(Sc6)、出力ポート4のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて、クレジット表示器11の制御信号等が出力される出力ポート4の出力を初期化し(Sc7)、出力ポート5のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて、クレジット表示器11の制御信号等が出力される出力ポート5の出力を初期化し(Sc8)、出力ポート6のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて、試験用信号や外部出力信号を出力する出力ポート6の出力を初期化し(Sc9)、出力ポート7のアドレスを指定し、第1出力ポート初期化命令を用いて、試験用信号や外部出力信号を出力する出力ポート7の出力を初期化し(Sc10)、出力ポート8のアドレスを指定し、第2出力ポート初期化命令を用いて、サブ制御部91に対してコマンドを送信する出力ポート8、9の出力を初期化する(Sc11)。これにより、すべての出力ポート0〜9から出力される各種スイッチ類への制御信号等の出力を停止させる。
Sc4〜Sc11のステップにおいて出力ポート0〜9を初期化した後、RAM41cの所定領域に破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))を設定し(Sc12)、RAM41cの所定領域に設定されているパリティ調整用データをクリアする(Sc13)。そして、RAM41cのすべての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるように新たなRAM41cのパリティ調整用データを計算して(Sc14)、当該パリティ調整用データをRAM41cの所定領域に設定し(Sc15)、RAM41cへのアクセスを禁止に設定し(Sc16)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する。この状態で、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
このように、メイン制御部41は、起動時処理及び電断処理において、第1出力ポート初期化命令を用いることで所定の出力ポートの出力を1ポートずつ初期化し、第2出力ポート初期化命令を用いることで所定の出力ポートと当該出力ポートの次のアドレスの出力ポートの出力を初期化するようになっている。
本実施例のメイン制御部41は、電断処理において、出力ポート2、出力ポート3、出力ポート4、出力ポート5、出力ポート6、出力ポート7については一の出力ポートのみを初期化する第1出力ポート初期化命令により初期化を行うのに対し、出力ポート0及び出力ポート1、出力ポート8及び出力ポート9については複数の出力ポートを初期化する第2出力ポート初期化命令により初期化を行う。このように、出力ポートの出力内容に応じて複数の出力ポートをまとめて初期化するので、全ての出力ポートを一の出力ポートのみを初期化する初期化命令により初期化した場合に比べて初期化のためのプログラムの容量を削減することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、起動時(図10参照)と電断時(図11参照)とで出力ポート0〜9を異なる順序で初期化し、電断時においては、最も優先すべき出力ポート3を優先的に初期化することで、電断時に最も優先すべき処理であるメダルの払い出しの停止を行うようになっている。このように、本実施例では、起動時の状況と電断時の状況とに応じた出力ポートを適切に初期化している。
本実施例のメイン制御部41は、起動時及び電断時に、メイン制御部41が備えるパラレル出力ポートのうち出力ポート0、出力ポート7については一の出力ポートのみを初期化する第1出力ポート初期化命令により初期化し、パラレル出力ポートのうち出力ポート1、2、出力ポート3、4、出力ポート5、6、出力ポート8、9については複数の出力ポートを初期化する第2出力ポート初期化命令により初期化する。このような構成では、出力ポートから出力される出力情報の内容に応じて適切に出力ポートの初期化することができる。
本実施例のメイン制御部41は、出力ポート1、2、出力ポート3、4、出力ポート5、6、出力ポート8、9よりも先に出力ポート0を初期化し、出力ポート8、9よりも先に出力ポート7を初期化する。このような構成では、優先度の高い初期化を早くすることが必要な出力ポートについて個別に初期化することができる。
出力ポート8、9はサブ制御部91に対するコマンドを送信する。このような構成では、関連する出力情報を出力する出力ポートについて、ほぼ同時期に初期化することができる。
本実施例のメイン制御部41は、起動時及び電断時に出力ポート0〜9を初期化するときには、ポート出力バッファの出力状態データを更新せずに出力ポート0〜9の出力状態を直接更新することにより、出力ポート0〜9を初期化する。一方、起動時及び電断時以外のときに出力ポート0〜9を初期化するときには、ポート出力バッファの出力状態データを更新してから出力ポート0〜9の出力状態を直接更新することにより、出力ポート0〜9を初期化する。このような構成では、効率よく出力ポートを初期化することができる。
本実施例のメイン制御部41は、電断時と起動時とにおいて出力ポート0〜9を異なる順序により初期化する。このような構成では、初期化するときの状況に応じて適切に出力ポートの初期化を実行することができる。
本実施例のメイン制御部41は、電断時に、他の情報よりも優先すべき情報を出力であるホッパーモータ34bの駆動信号を出力する出力ポート3を他の出力ポートよりも優先して初期化する。このような構成では、優先度の高い初期化を早くすることが必要な出力ポートについて個別に初期化をすることができる。
本実施例のメイン制御部41は、起動時と電断時において、同一順序により出力ポート7、出力ポート8、出所ポート9を初期化する。このような構成では、効率よく出力ポートを初期化することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。