本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表1などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のRT2終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のRT2終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックスは、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールが1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図5に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図5に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマを内蔵し、ウォッチドッグタイマがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図5に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであれば良い。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施例では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されても良い。
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されれば良い。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていれば良い。尚、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしても良い。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしても良い。
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。尚、本実施例では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取り込みによる割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていれば良い。
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。尚、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されても良い。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであっても良い。
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであれば良い。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵しても良い。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであれば良い。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでも良い。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれても良い。
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
図5に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに割り当てられたバックアップ領域に記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、本実施例のスロットマシン1においてサブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)を実行する毎に、電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(サブ)を実行する。電断処理(サブ)では、後述するナビストック数、ARTの発生状況、ARTの残りゲーム数等、遊技者にとっての利益に関連するデータと、いずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータと、を格納するとともに、バックアップ領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにパリティ調整用データを計算し、バックアップ領域に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM91cのバックアップ領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM91cのバックアップ領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM91cのバックアップ領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのバックアップ領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいて前述した遊技者にとっての利益に関連するデータをRAM91cの所定の領域に復帰させる一方、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、遊技者にとっての利益に関連するデータが格納されているバックアップ領域を含めRAM91cの全ての領域を初期化するようになっている。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのバックアップ領域に格納されたデータが正常と判断された場合であり、これらのデータを復帰させることが可能であっても、メイン制御部41から後述の設定開始を示す設定コマンド、すなわち後述のようにメイン制御部41の制御状態が初期化された旨を示すコマンドを受信した場合には、遊技者にとっての利益に関連するデータが格納されているバックアップ領域を含めRAM91cの全ての領域を初期化するようになっている。
尚、本実施例では、RAM91cのバックアップ領域から復帰させるデータ以外はサブ制御部91の起動時に一度初期化される構成であるが、メイン制御部41と同様に、RAM91cの全ての領域のデータを電断時も保持するとともに、起動時においてRAM91cの全ての領域を復帰させる構成としても良い。
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ等、初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数等、RT2終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、RT2終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、RT2終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(RT0〜4)に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、がある。尚、本実施例では、小役と再遊技役のみを備える構成であるが、遊技者にとって有利な遊技状態(小役の当選確率や特別役の当選確率が高まるレギュラーボーナスやビッグボーナス等の遊技状態)への移行を伴う特別役を備えていても良い。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
尚、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。尚、内部当選フラグ格納ワークに設定された当選フラグは、1ゲーム毎にクリアされる。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。また、後述のように通常リプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23の当選時には、通常リプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23が当選したことに加え、その際選択される停止順種別も特定可能とされている。
フリーズコマンドは、フリーズ(制御の進行を所定時間遅延させる制御状態)の種別、フリーズの開始及びフリーズに制御される時間を特定可能なコマンドであり、フリーズの開始時に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT0〜3のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT2終了後、打止状態が開始した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、ドアコマンド格納領域に格納される。ドアコマンド格納領域には、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド格納領域に格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。尚、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示す投入枚数コマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
また、サブ制御部91は、メイン制御部91から特定のコマンドを受信した場合に、該特定のコマンドに対応する制御パターンによる演出を行う。例えば、エラーコマンドを受信した場合に、エラー状態に対応する制御パターンにてエラー報知演出を行い、待機コマンドを受信した場合に、待機状態を示すデモ演出を行う。
また、サブ制御部91は、操作検出コマンドから特定されるMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態(on/off)を時系列にて複数個バッファしておくとともに、これらバッファされているMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態(on/off)に基づいて、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態が変化したか否かを特定可能とされており、これらの検出状態の変化を特定することで、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作状況を特定できるようになっている。
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
図6〜図8は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシンは、図9に示すように、RT0〜4のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、下段チェリー、1枚役が含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールのBAR及びオレンジ、右リール2RのBAR及びオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−オレンジ−オレンジ」、「リプレイ−オレンジ−BAR」、「リプレイ−BAR−オレンジ」、「リプレイ−BAR−BAR」、「プラム−オレンジ−オレンジ」、「プラム−オレンジ−BAR」、「プラム−BAR−オレンジ」、「プラム−BAR−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジ及びBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT1、RT2において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、RT3、RT4における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT3、RT4においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、RT3、RT4からRT0に制御されないように構成されており、RT1、RT2であるときにのみ昇格リプレイが入賞し、当該RT1、RT2からのみRT0に制御されるように構成されている。尚、RT0において昇格リプレイが入賞した場合には、RT0が維持されることとなる。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT0またはRT3において特殊リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT4における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT1、RT4においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT4からRT2に制御されないように構成されており、RT0、RT3であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0、RT3からのみRT2に制御されるように構成されている。
特別リプレイは、入賞ラインL1に「リプレイ−オレンジ−黒7」、「リプレイ−オレンジ−網7」、「リプレイ−オレンジ−白7」、「リプレイ−オレンジ−プラム」、「リプレイ−BAR−黒7」、「リプレイ−BAR−網7」、「リプレイ−BAR−白7」、「リプレイ−BAR−プラム」、「プラム−オレンジ−黒7」、「プラム−オレンジ−網7」、「プラム−オレンジ−白7」、「プラム−オレンジ−プラム」、「プラム−BAR−黒7」、「プラム−BAR−網7」、「プラム−BAR−白7」、「プラム−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ、プラムは、オレンジ、BARの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、網7、白7、プラムは、オレンジ、BARの1つ下の位置に配置されているので「オレンジ−オレンジ−オレンジ」、「オレンジ−オレンジ−BAR」、「オレンジ−BAR−BAR」、「BAR−オレンジ−オレンジ」、「BAR−オレンジ−BAR」、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが右上がりに揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒7、網7、白7、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選においてSPリプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT2において特別リプレイに入賞した後は、RT3に制御される。後述するように、特別リプレイは、RT0、RT1、RT4における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT0、RT1、RT4からRT3に制御されないように構成されており、RT2であるときにのみ特別リプレイ入賞し、当該RT2からのみRT3に制御されるように構成されている。尚、RT3において特殊リプレイが入賞した場合には、RT3が維持されることとなる。
維持リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−リプレイ」、「ベル−ベル−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベルは、左リール2L、中リール2C各々において5コマ以内に配置されており、リプレイ、プラムは、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されている。よって、維持リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイ−オレンジ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」、「プラム−オレンジ−ベル」、「プラム−BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−オレンジ」、「リプレイ−ベル−BAR」、「プラム−ベル−オレンジ」、「プラム−ベル−BAR」、「黒7−オレンジ−オレンジ」、「黒7−オレンジ−BAR」、「黒7−BAR−オレンジ」、「黒7−BAR−BAR」、「白7−オレンジ−オレンジ」、「白7−オレンジ−BAR」、「白7−BAR−オレンジ」、「白7−BAR−BAR」、「スイカ−オレンジ−オレンジ」、「スイカ−オレンジ−BAR」、「スイカ−BAR−オレンジ」、「スイカ−BAR−BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図9に示すように、RT0、RT2、RT3、RT4において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。尚、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
次に、図11〜図13を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、RT4であるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図11〜図13においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11及び図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないこと、すなわち抽選の対象外であることを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「360」が設定されている抽選対象役の当選確率は、360/65536となる。
また、図11及び図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される役の組み合わせを示している。
RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、1枚役、通常リプレイ、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、1枚役、通常リプレイ、昇格リプレイ2、特別リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、1枚役、特別リプレイ、リプレイGR31、リプレイGR32、リプレイGR33が内部抽選の対象役となる。
RT4であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
尚、図16に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「BAR」の引込範囲内となるタイミングで左、中リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−ANY」の組み合わせを導出可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、「BAR」の引込範囲内となるタイミングで左、中、右リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃わないように制御されるのに対して、強チェリー当選時は、「BAR」の引込範囲となるタイミングで左、中、右リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うように制御される。
このため、左、中、右リールにそれぞれ「BAR」を狙って停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うか否かにより強チェリーであるか弱チェリーであるか、を認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中断に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃う停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中断に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃わない停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
尚、強チェリーの当選時であっても、左リールのみ「BAR」が引込範囲となるタイミングで停止操作がされ、右リールにおいて「BAR」が引込範囲となるタイミングで停止操作がなされなければ、弱チェリー当選時と同様の出目、すなわち弱チェリー出目が導出されることとなる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+維持リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+維持リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+維持リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR21とは、特殊リプレイ+維持リプレイであり、リプレイGR22とは、特殊リプレイ+維持リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR23とは、特殊リプレイ+維持リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR31とは、特別リプレイ+通常リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR32とは、特別リプレイ+通常リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR33とは、特別リプレイ+通常リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
このように、遊技状態がRT0〜4のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜4のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図14に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図14は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+維持リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち維持リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+維持リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち維持リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+維持リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち維持リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、転落リプレイ及び維持リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイまたは維持リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜13とで、転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜13が内部抽選の対象となるRT0、RT2において、リプレイGR11〜13のいずれかが当選していれば1/3の確率で維持リプレイが入賞してRT1への移行を回避できる一方で、2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
リプレイGR21(特殊リプレイ+維持リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、維持リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR22(特殊リプレイ+維持リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、維持リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR23(特殊リプレイ+維持リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、維持リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び維持リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは維持リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜23とで、特殊リプレイを入賞させるため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR21〜23が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR21〜23のいずれかが当選していれば1/3の確率で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することとなる。
リプレイGR31(特別リプレイ+通常リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR32(特別リプレイ+通常リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR33(特別リプレイ+通常リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特別リプレイ、通常リプレイ及び特殊リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特別リプレイ、通常リプレイまたは特殊リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR31〜33とで、特殊リプレイ、特別リプレイ及び特殊リプレイを入賞させるため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR31〜33が内部抽選の対象となるRT3において、リプレイGR31〜33のいずれかが当選していれば1/3の確率で特別リプレイが入賞し、1/3の確率で通常リプレイが入賞し、1/3の確率で特殊リプレイが入賞することとなる。尚、特殊リプレイが入賞した場合にはRT2へ移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図15は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、特にRT0、2、3、4においては、移行出目が停止することでRT1へ移行することとなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図9及び図10に示すように、RT0〜4のいずれかに制御される。
RT0は、RT1またはRT2において昇格リプレイが入賞したとき(RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき、RT2において昇格リプレイ2が当選し、昇格リプレイ2が入賞したとき)に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約約1/1.4であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。RT0において内部抽選の対象となる役のうち通常リプレイ、昇格リプレイ1は、図12に示すように当選確率が同一の役である。
RT1は、RT0、RT2、RT3、RT4において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT0、RT3において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、特別リプレイが入賞してRT3に移行するか、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT2における再遊技役の当選確率は、約約1/1.13であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、昇格リプレイ2、特別リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイ2、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、RT2において特別リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT3は、特殊リプレイが入賞してRT2に移行するか、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT3における再遊技役の当選確率は、約約1/1.13であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、特別リプレイ、リプレイGR31〜33のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、特別リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。
RT4は、設定変更後に移行する。そして、RT4は、RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT4における再遊技役の当選確率は、約約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみが入賞し得る。
RT0〜4のうちRT0、2、3は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、4に比較して高い点において、RT1、4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図9に示すように、設定変更後にRT4に移行する。
RT4では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。
RT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたは設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行する。
RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する。
RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解であると転落リプレイが入賞する。また、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解すると特殊リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行し、リプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT2では、特別リプレイが入賞することでRT3に移行し、移行出目が停止することでRT1に移行する。
RT2において特別リプレイが当選すると、停止順に関わらず特別リプレイが入賞する。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では、特別リプレイが当選し、特別リプレイが入賞するとRT3へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT3では、特殊リプレイが入賞することでRT2に移行し、移行出目が停止することでRT1に移行する。
RT3においてリプレイGR31〜33が当選し、特殊リプレイが入賞する停止順で停止操作がされると特殊リプレイが入賞する。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT3では、リプレイGR31〜33が当選し、特殊リプレイが入賞する停止順で停止操作がされるとRT2へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
サブ制御部91は、後述のATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23である。また、RT2であるときにはリプレイGR11〜13である。RT3であるときにはリプレイGR31〜33である。また、RT0〜3のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。尚、RT0において後述する特定状態1に制御されている場合には、通常リプレイ、昇格リプレイ1もナビ対象役となる。
本実施例のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクタ画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。尚、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他のリプレイGR2〜36や押し順ベルに関しても、リプレイGRに応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR11〜13に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプレイを回避するための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR21〜23に当選したときのナビ演出としては、当選状況及び後述の特定状態1に制御されているか否かに応じて特殊リプレイまたは維持リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。詳しくは、RT0において後述の特定状態1に制御されていない場合には、特殊リプレイを入賞させるための停止順が報知され、RT0において後述の特定状態1に制御されている場合には、維持リプレイを入賞させるための停止順が報知される。
リプレイGR31〜33に当選したときのナビ演出としては、当選状況及び後述の特定状態2に制御されているか否かに応じて特別リプレイ、通常リプレイまたは特殊リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。詳しくは、RT3において後述の特定状態2に制御されていない場合には、特殊リプレイを入賞させるための停止順が報知され、RT3において後述の特定状態2に制御されている場合には、特別リプレイまたは通常リプレイを入賞させるための停止順が報知される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞、特殊リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
本実施例においてサブ制御部91は、抽選対象役(本実施例では、単独ベル(ベルの単独当選)、弱チェリー、強チェリー、1枚)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するナビストック抽選を行う。対象役の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施例では1セットのART開始時にメイン制御部が決定するARTのゲーム数)にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。特に本実施例では、後述する特定状態1、2の終了時にもナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで、残っているナビストック数に当選したナビストック数が上乗せ加算されることとなる。
次に、サブ制御部91が行うARTの制御の流れを図16のフローチャートに基づいて説明する。
図16に示すように、サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。そして、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。1以上のナビストックが残っている場合には、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。
サブ制御部91は、ATの制御を開始すると、対象役が当選した場合にナビ演出を実行する。まず、AT移行後は、RT1に制御されており、この間は、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。これにより報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイが入賞して、RT1からRT0に移行させることが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合は、その時点でATの制御も終了する。
また、ATの制御開始後は、RT0〜3のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13の当選時に、転落リプレイの入賞を回避する停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR11〜13の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより転落リプレイの入賞を回避して、RT0からRT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、転落リプレイが入賞してRT1へ移行した場合は、その時点でATの制御も終了する。
また、RT0に移行した後、リプレイGR21〜23の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR21〜23の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させて、RT0からRT2へ移行させることが可能となり、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することに伴ってARTが開始することとなる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、通常リプレイが入賞した場合は、ATの制御を継続する。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、次ゲームのスタート操作を契機に、ナビストックを1消費(減算)する。
そして、スタート操作の後、ARTの残りゲーム数として所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cに設定し、ARTの制御を開始するとともに、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
ART開始後は、1ゲーム毎に、押し順ベルが当選しているか、昇格リプレイ2が入賞したか、特別リプレイが入賞したか、を判定し、押し順ベルが当選している場合には、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。
押し順ベルの当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことによりベルを入賞させることができるとともに、RT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1へ移行した場合は、その時点でARTの制御も終了する。
また、ART開始後の1ゲーム毎の判定において昇格リプレイ2が入賞した場合には、RT0に移行し、次ゲームから各ゲームの停止態様に応じてポイントを獲得し、獲得したポイント数に応じてナビストックの上乗せが期待できる特定状態1に制御する。
特定状態1には、規定ゲーム数(本実施例では10ゲーム)にわたり制御され、特定状態1の終了後、リプレイGR11〜13の当選時、リプレイGR21〜23の当選時にナビ演出が実行され、リプレイGR21〜23の当選時におけるナビ演出に従って停止操作を行い、特殊リプレイが入賞することで再びRT2へ移行し、ARTが再開することとなる。尚、特定状態1に制御されている期間、特定状態1の終了後、RT2へ移行するまでの期間は、ARTの残りゲーム数の計数は停止する。
また、ART開始後の1ゲーム毎の判定において特別リプレイが入賞した場合には、RT3に移行し、次ゲームから特定状態1と同様に各ゲームの停止態様に応じてポイントを獲得し、獲得したポイント数に応じてナビストックの上乗せが期待できる特定状態2に制御する。
特定状態2には、規定ゲーム数(本実施例では10ゲーム)にわたり制御され、特定状態2の終了後、リプレイGR31〜33の当選時にナビ演出が実行され、リプレイGR31〜33の当選時におけるナビ演出に従って停止操作を行い、特殊リプレイが入賞することで再びRT2へ移行し、ARTが再開することとなる。尚、特定状態2に制御されている期間、特定状態2の終了後、RT2へ移行するまでの期間は、ARTの残りゲーム数の計数は停止する。
また、ART開始後の各ゲームでは、昇格リプレイ2が入賞して特定状態1に制御された場合または特別リプレイが入賞して特定状態2に制御された場合を除いて、1ゲームの終了毎にARTの残りゲーム数を1ずつ減算する。
そして、減算後の残りゲーム数が0となった場合には、ARTの終了を報知する終了報知を行い、ナビストックが残っているか否かを判定し、ナビストックが残っていれば、次ゲームのスタート操作を待って、ARTの制御を再開する。
一方、ナビストックが残っていない場合には、ARTの制御を終了させる。
特定状態1は、前述のようにART中に昇格リプレイ2が入賞してRT0へ移行することで開始する。特定状態1では、図17(a)に示すように、特定状態1の残りゲーム数、当該特定状態1において獲得したポイント数、規定値(本実施例では2000)までのポイント数が表示される。そして、特定状態1の各ゲーム開始前に、RT0において対象となる入賞態様のうち、通常リプレイ、昇格リプレイ1、ベルの組み合わせに対応して該当する入賞態様となった場合に付与されるポイント数が表示される。各入賞態様に対応するポイント数は、100、150、200、300、450、600から予め定められた選択率にてランダムに選択される。
その後、ゲーム終了時においてゲーム開始前に表示された入賞態様のいずれかとなった場合に、図17(b)に示すように、対応するポイント数が付与された旨が報知され、当該特定状態1において獲得したポイント数に加算される。
そして、特定状態1の残りゲーム数が0となり、特定状態1が終了した際に、当該特定状態1において付与されたポイント数に応じてナビストック抽選を行い、ナビストック抽選において1以上のナビストックが当選すると、図17(c)に示すように、ナビストックが上乗せされた旨が報知される一方、ナビストック抽選においてナビストックが1つも当選しなかった場合には、図17(d)に示すように、ナビストックが上乗せされなかった旨が報知される。
また、特定状態2は、前述のようにART中に特別リプレイが入賞してRT3へ移行することで開始する。特定状態2では、特定状態1と同様に、特定状態2の残りゲーム数、当該特定状態2において獲得したポイント数、規定値(本実施例では2000)までのポイント数が表示される。そして、特定状態2の各ゲーム開始前に、RT3において対象となる入賞態様のうち、通常リプレイ、特別リプレイ、ベルの組み合わせに対応して該当する入賞態様となった場合に付与されるポイント数が表示される。各入賞態様に対応するポイント数は、特定状態1と同様に100、150、200、300、450、600から予め定められた選択率にてランダムに選択される。
その後、ゲーム終了時においてゲーム開始前に表示された入賞態様のいずれかとなった場合に、対応するポイント数が付与された旨が報知され、当該特定状態2において獲得したポイント数に加算される。
そして、特定状態2の残りゲーム数が0となり、特定状態2が終了した際に、当該特定状態2において付与されたポイント数に応じてナビストック抽選を行い、ナビストック抽選において1以上のナビストックが当選すると、ナビストックが上乗せされた旨が報知される一方、ナビストック抽選においてナビストックが1つも当選しなかった場合には、ナビストックが上乗せされなかった旨が報知される。
次に、サブ制御部91が行う特定状態1の制御の流れを図18のフローチャートに基づいて説明する。
サブ制御部91は、ARTにおいて昇格リプレイ2が入賞してRT0へ移行するとまず、特定状態1の残りゲーム数をRAM91cに設定し、ポイントテーブル1を設定する。
特定状態1に用いるポイントテーブルは、図21(a)〜(c)に示すように、ポイントテーブル1〜3の3種類からなり、特定状態1の開始時には付与されるポイント数の平均値が最も小さく設定されたポイントテーブル1を設定する。ポイントテーブル1は、図21(a)に示すように、ポイントパターンとして昇格リプレイ1の入賞時に100、通常リプレイの入賞時に200、ベルの入賞時に300が設定されたポイントパターン1、昇格リプレイ1の入賞時に300、通常リプレイの入賞時に100、ベルの入賞時に200が設定されたポイントパターン2、昇格リプレイ1の入賞時に200、通常リプレイの入賞時に300、ベルの入賞時に100が設定されたポイントパターン3が設定され、各ポイントパターンの選択率としてポイントパターン1が50%に、ポイントパターン2、3がそれぞれ25%に設定されている。ポイントテーブル2は、図21(b)に示すように、ポイントパターンとして昇格リプレイ1の入賞時に150、通常リプレイの入賞時に300、ベルの入賞時に450が設定されたポイントパターン1、昇格リプレイ1の入賞時に450、通常リプレイの入賞時に150、ベルの入賞時に300が設定されたポイントパターン2、昇格リプレイ1の入賞時に300、通常リプレイの入賞時に450、ベルの入賞時に150が設定されたポイントパターン3が設定され、各ポイントパターンの選択率としてポイントパターン1が50%に、ポイントパターン2、3がそれぞれ25%に設定されている。ポイントテーブル3は、図21(c)に示すように、ポイントパターンとして昇格リプレイ1の入賞時に200、通常リプレイの入賞時に400、ベルの入賞時に600が設定されたポイントパターン1、昇格リプレイ1の入賞時に600、通常リプレイの入賞時に200、ベルの入賞時に400が設定されたポイントパターン2、昇格リプレイ1の入賞時に400、通常リプレイの入賞時に600、ベルの入賞時に200が設定されたポイントパターン3が設定され、各ポイントパターンの選択率としてポイントパターン1が50%に、ポイントパターン2、3がそれぞれ25%に設定されている。
次いで、ゲーム開始前の段階(前のゲームにおいて再遊技役が入賞していない場合には賭数設定時、前のゲームにおいて再遊技役が入賞している場合には賭数設定後、所定時間(前のゲームのポイント加算演出に要する時間)経過時)において設定されているポイントテーブルに基づいて昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示する。この際、ポイントテーブル1が設定されていれば昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対して100、200、300のいずれかが表示され、ポイントテーブル2が設定されていれば昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対して150、300、450のいずれかが表示され、ポイントテーブル3が設定されていれば昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対して200、400、600のいずれかが表示される。
次いで、ゲームの開始後、昇格リプレイ1が当選したか否かを判定し、昇格リプレイ1が当選していれば、ベルに対応して選択されたポイント数が昇格リプレイ1に対応して選択されたポイント数よりも大きいか否かを判定し、ベルに対応して選択されたポイント数が昇格リプレイ1に対応して選択されたポイント数よりも大きい場合には右左中または右中左の停止順、すなわち右リールを第1停止とする停止順を報知するナビ演出を実行する。また、ベルに対応して選択されたポイント数が昇格リプレイ1に対応して選択されたポイント数よりも小さい場合には、左中右、中左右の停止順、すなわち左リールまたは中リールの一方を第1停止とし、他方を第2停止とする停止順を報知するナビ演出(図19参照)を実行する。
また、昇格リプレイ1が当選していない場合には、通常リプレイが当選したか否かを判定し、通常リプレイが当選していれば、左中右、中左右の停止順、すなわち左リールまたは中リールの一方を第1停止とし、他方を第2停止とする停止順を報知するナビ演出(図19参照)を実行する。
また、通常リプレイが当選していない場合には、押し順ベルが当選したか否かを判定し、押し順ベルが当選していれば、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。
また、押し順ベルが当選していない場合には、昇格リプレイ2、すなわちARTにおいて入賞することで特定状態1が開始することとなる役が当選していれば、再チャンスを設定する。尚、再チャンスが設定されることで、後述するように当該特定状態1の終了時に当該特定状態1において累積したポイント数がナビストックが確実に当選する規定値(本実施例では2000)に到達していない場合に、特定状態1に再度制御されるとともに、この特定状態1では、再チャンスが設定されていない場合よりも有利な条件でポイントが付与されることとなる。
また、昇格リプレイ2が当選していない場合には、弱チェリーまたは強チェリーが当選したか否かを判定し、弱チェリーまたは強チェリーが当選していれば、高ポイントを設定する。尚、高ポイントが設定されることで、後述するように特定状態1の残りのゲームにおいて入賞態様に応じたポイント数を選択する際にポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値が最も大きく設定されたポイントテーブル3が用いられることとなる。
そして、特定状態1では内部抽選の結果に関わらず、全てのリールが停止した時点で、リールの停止態様に対応するポイントを付与し、当該特定状態1における累積ポイント数に加算し、特定状態1の残りゲーム数を1減算し、これらの結果を液晶表示器51の表示に反映する。
そして、特定状態1の残りゲーム数が0か否か、すなわち特定状態1の終了か否かを判定し、残りゲーム数が0でなければ、高ポイントが設定されているか否かを判定し、高ポイントが設定されていれば、ポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値が最も大きく設定されたポイントテーブル3を設定し、ポイントテーブル3を用いて再び昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。
また、高ポイントが設定されていなければ、残りゲーム数が5ゲーム以下であるかを判定し、残り6ゲーム以上であれば、ポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値が最も小さく設定されたポイントテーブル1を設定し、ポイントテーブル1を用いて再び昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。
また、残りゲーム数が5ゲーム以下であれば、その時点の累積ポイント数が適正値以上であるか否かを判定する。適正値は、残りゲーム数の全てでポイントテーブル1を用いた場合でも、累積ポイント数がナビストックが確実に当選する規定値(本実施例では2000)に到達するか否かを基準に定められており、図23に示すように、残りゲーム数が5ゲームの場合には500、残りゲーム数が4ゲームの場合には800、残りゲーム数が3ゲームの場合には1100、残りゲーム数が2ゲームの場合には1400、残りゲーム数が1ゲームの場合には1700に設定されている。
そして累積ポイント数が適正値以上であれば、ポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値が最も小さく設定されたポイントテーブル1を設定し、ポイントテーブル1を用いて再び昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。
また、累積ポイント数が適正値未満であれば、さらに適正値から累積ポイント数を減算した値が150以下であるかを判定し、適正値から累積ポイント数を減算した値が150以下であれば、ポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値がポイントテーブル1よりも大きいがポイントテーブル3よりも小さく設定されたポイントテーブル2を設定し、ポイントテーブル2を用いて再び昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。この判定に用いられる適正値と累積ポイント数との差数である150は、ポイントテーブル1が設定されている場合に付与されるポイント数の最大値とポイントテーブル2が設定されている場合に付与されるポイント数の最大値との差数であり、このように定めることにより適正値と累積ポイント数との差数が150以下であれば、ポイントテーブル2を適用するのみで累積ポイント数が適正値に到達し得ることとなる。
一方、適正値から累積ポイント数を減算した値が150を超える場合には、ポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値が最も大きく設定されたポイントテーブル3を設定し、ポイントテーブル3を用いて再び昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。
また、特定状態1の残りゲーム数が0の場合には、累積ポイント数が規定値(本実施例では2000)以上か否かを判定し、2000以上であれば、累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行う。
また、累積ポイント数が規定値未満であれば、再チャンスが設定されているか否かを判定し、再チャンスが設定されていなければ、累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行う。
特定状態1の終了時に行うナビストック抽選の当選確率は、図24に示すように、累積ポイント数が規定値である2000未満の場合には、ナビストック0個の当選確率が90%、ナビストック1個の当選確率が10%に設定されており、累積ポイント数が2000〜2500の場合には、ナビストック1個の当選確率が80%、ナビストック2個の当選確率が10%、ナビストック3個の当選確率が7%、ナビストック4個の当選確率が3%に設定されており、累積ポイント数が2501以上の場合には、ナビストック2個の当選確率が80%、ナビストック3個の当選確率が15%、ナビストック4個の当選確率が5%に設定されている。
このため、特定状態1における累積ポイント数が規定値である2000以上であれば1個以上のナビストックの上乗せが確定し、さらに2501以上であれば2個以上のナビストックの上乗せが確定することとなる一方、規定値である2000未満であっても、確率は少ないもののナビストックが上乗せされる可能性はある。
そして、ナビストック抽選にて1以上のナビストックが当選した場合には、ナビストックが上乗せされた旨を報知し、当選したナビストック数を残りのナビストック数に加算して特定状態1を終了し、その後、特殊リプレイが入賞することでARTを再開させる。
また、累積ポイント数が規定値未満であり、再チャンスが設定されている場合には、高ポイントを設定するとともに、累積ポイント数をクリアし、さらに特定状態1の残りゲーム数をRAM91cに再度設定し、ポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値が最も大きく設定されたポイントテーブル3を設定し、特定状態1に再度制御する。この際、高ポイントが最初から設定されることとなり、再度制御される特定状態1では、常時、ポイントテーブル1〜3のうち付与されるポイント数の平均値が最も大きく設定されたポイントテーブルを用いて昇格リプレイ1、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数が選択されることとなる。
このように特定状態1では、ゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与されるポイント数が提示されるとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応するポイント数が付与される。これらポイント数は、特定状態1の期間にわたり累積加算される。そして、特定状態1の終了時に当該特定状態1における累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで残りのナビストック数に上乗せされることとなる。この際、累積ポイント数が規定値(本実施例では2000)以上であれば1以上のナビストックの当選が確定することとなる。
尚、本実施例では、特定状態1における累積ポイント数が規定値未満の場合でも、ナビストックが当選し得る構成であるが、特定状態1における累積ポイント数が規定値以上であることを条件にナビストックが当選し得る構成としても良い。
また、特定状態1における累積ポイント数が、それまでに達していることを期待できるポイント数であって当該ポイント数に達していれば当該特定状態1が終了するまでに規定値に到達することを期待できる適正値未満であるときには、特定状態1の残りのゲームにおいて、その時点の累積ポイント数が当該適正値以上であるときよりも付与されるポイント数の平均値が大きく設定されたポイントテーブルを用いてポイント数が付与されるようになっている。すなわち累積ポイント数が適正値未満の場合に適正値以上の場合よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっており、特定状態1において累積ポイント数が適正値を下回っていても、特定状態1が終了するまでに累積ポイント数が規定値に到達してナビストックが確実に獲得できることに対する期待感を持続させることができる。
それまでに達していることを期待できるポイント数とは、ポイントが付与される割合及び付与されるポイント数等からそのタイミングにおいて達していることを確率的に算出される値(平均的な値)や、規定値に到達するためにはそのタイミングにおいて平均的に達していることを必要とする値などが該当する。また、特定状態1が開始してから経過した期間の長さに比例する値であっても良く、特定状態1が開始してから経過した期間の長さが長くなる程、増大幅が大きくなる値であっても良い。
また、適正値は、残りゲーム数の全てでポイントテーブル1を用いた場合でも、累積ポイント数がナビストックが確実に当選する規定値(本実施例では2000)に到達するか否かを基準に定められているが、少なくとも特定状態1が終了するまでに規定値に到達することを全く期待できないような値でなければ良く、特定状態1が終了するまでに規定値に到達することに対する期待を一定レベル以上の大きさで抱かせるような値であれば良い。
また、累積ポイント数が適正値未満の場合に適正値以上の場合よりも優遇された条件でポイント数が付与される場合には、その旨が特定可能に報知されることが好ましく、このようにすることでポイント数が付与される条件が優遇されていることを確実に認識させることができ、累積ポイント数が適正値を下回っていても、特定状態1が終了するまでに累積ポイント数が規定値に到達してナビストックが確実に獲得できることに対する期待感を確実に持続させることができる。
また、特定状態1の残りゲーム数が所定ゲーム数(本実施例では5ゲーム)以下となった場合にのみ、累積ポイント数が適正値未満の場合に適正値以上の場合よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっており、残りゲーム数が所定ゲーム数となるまでは、自力で累積ポイント数を規定値に向けて獲得する必要があり、特定状態1の興趣を高めることができる。
また、累積ポイント数が適正値未満となった後、ポイント数が付与される条件が優遇されることで、累積ポイント数が適正値以上となった場合には、再び付与されるポイント数の平均値が低く設定されたポイントテーブルを用いてポイント数が付与されるようになっており、累積ポイント数が適正値以上となったにも関わらず、優遇された状態が継続してしまうことがなく、累積ポイント数が一度も適正値未満とならない場合よりも遊技者に有利となってしまうことを防止できる。
また、累積ポイント数が規定値未満の場合に規定値以上の場合に用いられるポイントテーブルとして、付与されるポイント数の平均値が異なる複数のポイントテーブルを備えており、累積ポイント数と規定値の差数に応じて異なるポイントテーブルが選択される。詳しくは、累積ポイント数と規定値の差数が所定値(本実施例では150)以下の場合には、付与されるポイント数の平均値が相対的に小さいポイントテーブル2が選択され、所定値を超える場合には、付与されるポイント数の平均値が相対的に大きいポイントテーブル3が選択されるようになっている。このため、その時点の累積ポイント数と規定値との差数が小さい場合には遊技者に有利になりすぎることがなく、その時点の累積ポイント数に応じてきめ細かく優遇される度合いを設定することができる。
また、累積ポイント数が規定値以上であっても、特定状態1において特定役(本実施例では弱チェリーまたは強チェリー)が当選することで、その後の残りのゲームにおいて付与されるポイント数の平均値が大きく設定されたポイントテーブルを用いてポイント数が付与されるようになっている。すなわち累積ポイント数が適正値以上の場合であっても特定役が当選することで、通常よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっており、特定役が入賞することにより、特定状態1が終了するまでに累積ポイント数が規定値に到達してナビストックが確実に獲得できることに対する期待感を高めることができる。
また、特定状態1において、当該特定状態1に制御される契機となる昇格リプレイ2が入賞した場合には再チャンスが設定され、当該特定状態1の終了時において累積ポイント数がナビストックが確実に上乗せされる規定値に到達していない場合には、累積ポイント数をクリアして再度特定状態1に制御されるようになっており、この特定状態1では、再チャンスが設定されていない場合よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっている。このため、ARTにおいて入賞していれば特定状態1に制御されることとなる昇格リプレイ2が特定状態1において入賞した場合でも、遊技者に対して損失感を抱かせてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、付与されるポイント数の平均値が大きく設定されたポイントテーブルを用いることによりポイントを付与する際の条件が優遇される構成であるが、ポイントテーブルは1つであるが、対応する入賞態様となった際に付与されるポイント数を追加して加算することやポイントが付与される入賞態様を増加させることでポイントを付与する際の条件が優遇される構成としても良い。
本実施例において特定状態1において入賞することでポイントが付与されることとなる昇格リプレイ1の組み合わせは「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」であり、通常リプレイの組み合わせは「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」であり、昇格リプレイ1の組み合わせを構成する図柄と通常リプレイの組み合わせを構成する図柄は、左リール及び中リールにおいて共通し、右リールにおいて異なる。
また、特定状態1において入賞することでポイントが付与されることとなるベルの組み合わせは「ベル−ベル−ベル」であり、右リールにおいて昇格リプレイ1の組み合わせを構成する図柄と共通する。また、昇格リプレイ1の当選時は、停止順に関わらず必ず昇格リプレイ1の組み合わせが入賞ラインLNに停止し、通常リプレイの当選時は、停止順に関わらず必ず通常リプレイの組み合わせが入賞ラインLNに停止することとなる。
このため、昇格リプレイ1に対応して提示されたポイント数と通常リプレイに対応して提示されたポイント数が異なる場合に、構成図柄が異なるリールを先に停止させてしまうと、その時点でどちらの役が入賞するか特定できてしまうこととなり、対応するポイント数が小さい役が確定してしまうと、その時点で対応するポイント数が大きい役の可能性がなくなってしまい、以後の興趣を持続させることができなくなってしまうこととなる。
これに対して本実施例では、上記のように昇格リプレイ1が当選しており、かつベルに対応して選択されたポイント数が昇格リプレイ1に対応して選択されたポイント数よりも小さい場合には、図19に示すように、昇格リプレイ1と通常リプレイにおいて構成図柄が共通する左リール及び中リールを、昇格リプレイ1と通常リプレイにおいて構成図柄が異なる右リールよりも先となる停止順を報知するナビ演出を実行することで、ナビ演出にて報知された停止順にて遊技者により停止操作が行われることにより、全てのリールが停止するまで昇格リプレイ1が入賞するか、通常リプレイが入賞するか、を特定することができないようになっている。
また、上記のように通常リプレイが当選している場合にも、図19に示すように、昇格リプレイ1と通常リプレイにおいて構成図柄が共通する左リール及び中リールを、昇格リプレイ1と通常リプレイにおいて構成図柄が異なる右リールよりも先となる停止順を報知するナビ演出を実行することで、ナビ演出にて報知された停止順にて遊技者により停止操作が行われることにより、全てのリールが停止するまで昇格リプレイ1が入賞するか、通常リプレイが入賞するか、を特定することができないようになっている。
一方、上記のように昇格リプレイ1が当選しており、かつベルに対応して選択されたポイント数が昇格リプレイ1に対応して選択されたポイント数よりも大きい場合には、昇格リプレイ1とベルにおいて構成図柄が共通する右リールを、昇格リプレイ1とベルにおいて構成図柄異なる左リール、中リールよりも先となる停止順を報知するナビ演出を実行することで、ナビ演出にて報知された停止順にて遊技者により停止操作が行われることにより、左リールまたは中リールが停止するまで昇格リプレイ1が入賞するか、ベルが入賞するか、を特定することができないようになっている。
このため、特定状態1においてナビ演出に従って停止操作が行われることにより、ポイント数が付与される入賞態様のうち構成図柄が共通するリールが、構成図柄が異なるリールよりも先に停止することとなり、構成図柄が異なるリールが停止するまで、どの組み合わせが停止するかを特定することができないので、より付与されるポイント数の大きい入賞態様となることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、特定状態1において、一部のリールにおいて構成図柄が共通し、他のリールにおいて構成図柄が異なる複数の役のいずれかが当選した場合に、構成図柄が異なるリールよりも先に構成図柄が共通するリールを停止させる停止順を報知するナビ演出を100%の割合で実行する構成であるが、構成図柄が異なるリールよりも先に構成図柄が共通するリールを停止させる停止順を報知するナビ演出を他の停止順よりも高い割合で実行する構成であっても上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例では、昇格リプレイ1と通常リプレイ、すなわち一部のリールにおいて構成図柄が共通し、他のリールにおいて構成図柄が異なる複数の役の当選確率が同一に設定されており、ナビ演出に従って停止操作を行った結果、左リールまたは中リールに共通の図柄が停止した際に、昇格リプレイ1が揃う可能性と通常リプレイが揃う可能性が同一となるため、より付与されるポイント数の大きい入賞態様となることに対する遊技者の期待感を効果的に持続させることができる。
尚、本実施例では、昇格リプレイ1と通常リプレイ、すなわち一部のリールにおいて構成図柄が共通し、他のリールにおいて構成図柄が異なる複数の役の当選確率が同一に設定されているが、これらの役の当選確率が異なっていても略同一の確率に設定されていれば上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、昇格リプレイ1と通常リプレイの当選確率が同一に設定されており、押し順ベルの当選確率が、これらの当選確率と異なる確率に設定されている構成であるが、昇格リプレイ1、通常リプレイに加え、押し順ベルの当選確率が全て同一または略同一に設定される構成、すなわち特定状態1においてポイント数が付与されることとなる複数の役の当選確率が同一または略同一に設定される構成としても良く、このような構成とすることで、最も大きいポイント数がこれら複数の役のうちどの役に対応して提示された場合であっても、その役が停止する確率は常に同一または略同一となるため、最も大きいポイント数がどの役に対応して提示された場合であっても、常時同じ割合で最も大きいポイント数が付与されることを期待させることができる。
また、本実施例では、特定状態1において押し順ベルの当選時に、昇格リプレイ1、通常リプレイが当選した場合に停止順を報知するナビ演出と同一の演出態様にてナビ演出を実行するので、遊技者がナビ演出を無視して停止操作を行った場合に、移行出目が停止してRT1に移行し、特定状態1が終了してしまう可能性、すなわち遊技者が不利益を被る可能性があり、その結果、特定状態1においてナビ演出に従って停止操作を行うことを促すことが可能となり、昇格リプレイ1または通常リプレイの当選時に、より付与されるポイント数の大きい入賞態様となることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
尚、停止順を無視して停止操作を行った場合に不利益となる構成であれば上記と同様の効果を得られるものであり、停止順に従わないことにより本来であれば付与される価値が付与されない構成であっても上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、特定状態1において押し順ベルの当選時に実行されるナビ演出と、昇格リプレイ1、通常リプレイが当選した場合に実行されるナビ演出と、を同一の演出態様とする構成であるが、特定状態1において押し順ベルの当選時に実行されるナビ演出と、昇格リプレイ1、通常リプレイが当選した場合に実行されるナビ演出と、を異なる演出態様とする構成でも良く、このような構成とすることで、ナビ演出の演出態様から少なくとも小役が当選しているのか、再遊技役が当選しているのか、を特定することができる。
また、本実施例では、特定状態1においてゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与されるポイント数が提示されるとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応するポイント数が付与されるとともに、特定状態1の期間にわたり累積加算された累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで残りのナビストック数に上乗せされることとなる。このため、ナビ演出に従って停止操作を行った結果、左リールまたは中リールに共通の図柄が停止した際に、昇格リプレイ1及び通常リプレイのうち付与されるポイント数の少ない入賞態様となった場合でも、特定状態1の終了時点の累積ポイント数に応じてナビストック抽選が行われることとなるので、ナビストックが上乗せされることへの期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、ゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与されるポイント数が提示されるとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応するポイント数が付与される構成であるが、少なくともゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて異なる有利度を提示するとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応する有利度に応じた制御が行われる構成であれば良く、例えば、ゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与される特典を提示し、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応する特典を付与する構成としても良い。この場合の特典とは、例えば、ナビストック、ARTのゲーム数の上乗せ数、ART以外の有利な遊技状態(例えば、ナビストック抽選の高確率状態)に制御する権利、ART以外の有利な遊技状態のゲーム数の上乗せ数、ARTやART以外の有利な遊技状態の継続率の上乗せ率などを適用しても良い。
次に、サブ制御部91が行う特定状態2の制御の流れを図20のフローチャートに基づいて説明する。
サブ制御部91は、ARTにおいて特別リプレイが入賞してRT3へ移行するとまず、特定状態2の残りゲーム数をRAM91cに設定し、ポイントテーブルAを設定する。
特定状態2に用いるポイントテーブルは、図22(a)〜(c)に示すように、ポイントテーブルA〜Cの3種類からなり、特定状態2の開始時には付与されるポイント数の平均値が最も小さく設定されたポイントテーブルAを設定する。ポイントテーブルAは、図22(a)に示すように、ポイントパターンとして特別リプレイの入賞時に100、通常リプレイの入賞時に200、ベルの入賞時に300が設定されたポイントパターン1、特別リプレイの入賞時に300、通常リプレイの入賞時に100、ベルの入賞時に200が設定されたポイントパターン2、特別リプレイの入賞時に200、通常リプレイの入賞時に300、ベルの入賞時に100が設定されたポイントパターン3が設定され、各ポイントパターンの選択率としてポイントパターン1が50%に、ポイントパターン2、3がそれぞれ25%に設定されている。ポイントテーブルBは、図22(b)に示すように、ポイントパターンとして特別リプレイの入賞時に150、通常リプレイの入賞時に300、ベルの入賞時に450が設定されたポイントパターン1、特別リプレイの入賞時に450、通常リプレイの入賞時に150、ベルの入賞時に300が設定されたポイントパターン2、特別リプレイの入賞時に300、通常リプレイの入賞時に450、ベルの入賞時に150が設定されたポイントパターン3が設定され、各ポイントパターンの選択率としてポイントパターン1が50%に、ポイントパターン2、3がそれぞれ25%に設定されている。ポイントテーブルCは、図22(c)に示すように、ポイントパターンとして特別リプレイの入賞時に200、通常リプレイの入賞時に400、ベルの入賞時に600が設定されたポイントパターン1、特別リプレイの入賞時に600、通常リプレイの入賞時に200、ベルの入賞時に400が設定されたポイントパターン2、特別リプレイの入賞時に400、通常リプレイの入賞時に600、ベルの入賞時に200が設定されたポイントパターン3が設定され、各ポイントパターンの選択率としてポイントパターン1が50%に、ポイントパターン2、3がそれぞれ25%に設定されている。
次いで、ゲーム開始前の段階(前のゲームにおいて再遊技役が入賞していない場合には賭数設定時、前のゲームにおいて再遊技役が入賞している場合には賭数設定後、所定時間(前のゲームのポイント加算演出に要する時間)経過時)において設定されているポイントテーブルに基づいて特別リプレイ、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示する。この際、ポイントテーブルAが設定されていれば特別リプレイ、通常リプレイ、ベルに対して100、200、300のいずれかが表示され、ポイントテーブルBが設定されていれば特別リプレイ、通常リプレイ、ベルに対して150、300、450のいずれかが表示され、ポイントテーブルCが設定されていれば特別リプレイ、通常リプレイ、ベルに対して200、400、600のいずれかが表示される。
次いで、ゲームの開始後、リプレイGR31〜33のいずれかが当選したか否かを判定し、リプレイGR31〜33のいずれかが当選していれば、高ポイントが設定されているか否かを判定する。高ポイントは、後述のように特定状態2において弱チェリーまたは強チェリーが当選した場合、または再チャンスが設定されることに伴い再度制御された特定状態2において設定される。
そして高ポイントが設定されている場合には、高ポイントテーブルを設定し、高ポイントテーブルに定められた確率にて、リプレイGR31〜33の当選により許容された特別リプレイ及び通常リプレイのうち、当該ゲームにおいて大きいポイント数が付与されることとなる高ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出、当該ゲームにおいて小さいポイント数が付与されることとなる低ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出のいずれか一方を決定するナビ演出選択抽選を行い、その結果に応じて高ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出、または低ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出の一方を実行する。
また、高ポイントが設定されていない場合には、低ポイントテーブルを設定し、低ポイントテーブルに定められた確率にて、リプレイGR31〜33の当選により許容された特別リプレイ及び通常リプレイのうち、高ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出、低ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出のいずれか一方を決定するナビ演出選択抽選を行い、その結果に応じて高ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出、または低ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出の一方を実行する。
図25に示すように、高ポイントテーブルには、高ポイント役のナビ演出の当選確率として80%、低ポイント役のナビ演出の当選確率として20%が設定されており、低ポイントテーブルには、高ポイント役のナビ演出の当選確率として20%、、低ポイント役のナビ演出の当選確率として80%が設定されており、高ポイントテーブルが設定された場合には、高ポイント役のナビ演出が実行される比率が高く、低ポイントテーブルが設定された場合には、低ポイント役のナビ演出が実行される比率が高くなる。
また、リプレイGR31~33が当選していない場合には、押し順ベルが当選したか否かを判定し、押し順ベルが当選していれば、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。
また、押し順ベルが当選していない場合には、特別リプレイ、すなわちARTにおいて入賞することで特定状態2が開始することとなる役が当選していれば、再チャンスを設定する。尚、再チャンスが設定されることで、後述するように当該特定状態2の終了時に当該特定状態2において累積したポイント数がナビストックが確実に当選する規定値(本実施例では2000)に到達していない場合に、特定状態2に再度制御されるとともに、この特定状態2では、再チャンスが設定されていない場合よりも有利な条件でポイントが付与されることとなる。
また、特別リプレイが当選していない場合には、弱チェリーまたは強チェリーが当選したか否かを判定し、弱チェリーまたは強チェリーが当選していれば、高ポイントを設定する。尚、高ポイントが設定されることで、後述するように特定状態2の残りのゲームにおいてリプレイGR31〜33当選時のナビ演出選択抽選において高ポイント役のナビ演出が当選する比率の高い高ポイントテーブルが用いられることとなる。
そして、特定状態2では内部抽選の結果に関わらず、全てのリールが停止した時点で、リールの停止態様に対応するポイントを付与し、当該特定状態2における累積ポイント数に加算し、特定状態2の残りゲーム数を1減算し、これらの結果を液晶表示器51の表示に反映する。
そして、特定状態2の残りゲーム数が0か否か、すなわち特定状態2の終了か否かを判定し、残りゲーム数が0でなければ、残りゲーム数が5ゲーム以下であるかを判定し、残り6ゲーム以上であれば、ポイントテーブルA〜Cのうち付与されるポイント数の平均値が最も小さく設定されたポイントテーブルAを設定し、ポイントテーブルAを用いて再び特別リプレイ、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。
また、残りゲーム数が5ゲーム以下であれば、その時点の累積ポイント数が適正値以上であるか否かを判定する。適正値は、残りゲーム数の全てでポイントテーブルAを用いた場合でも、累積ポイント数がナビストックが確実に当選する規定値(本実施例では2000)に到達するか否かを基準に定められており、図23に示すように、残りゲーム数が5ゲームの場合には500、残りゲーム数が4ゲームの場合には800、残りゲーム数が3ゲームの場合には1100、残りゲーム数が2ゲームの場合には1400、残りゲーム数が1ゲームの場合には1700に設定されている。
そして累積ポイント数が適正値以上であれば、ポイントテーブルA〜Cのうち付与されるポイント数の平均値が最も小さく設定されたポイントテーブルAを設定し、ポイントテーブルAを用いて再び特別リプレイ、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。
また、累積ポイント数が適正値未満であれば、さらに適正値から累積ポイント数を減算した値が150以下であるかを判定し、適正値から累積ポイント数を減算した値が150以下であれば、ポイントテーブルA〜Cのうち付与されるポイント数の平均値がポイントテーブルAよりも大きいがポイントテーブルCよりも小さく設定されたポイントテーブルBを設定し、ポイントテーブルBを用いて再び特別リプレイ、通常リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。この判定に用いられる適正値と累積ポイント数との差数である150は、ポイントテーブルAが設定されている場合に付与されるポイント数の最大値とポイントテーブルBが設定されている場合に付与されるポイント数の最大値との差数であり、このように定めることにより適正値と累積ポイント数との差数が150以下であれば、ポイントテーブルBを適用するのみで累積ポイント数が適正値に到達し得ることとなる。
一方、適正値から累積ポイント数を減算した値が150を超える場合には、ポイントテーブルA〜Cのうち付与されるポイント数の平均値が最も大きく設定されたポイントテーブルCを設定し、ポイントテーブルCを用いて再び昇格リプレイ1、特別リプレイ、ベルに対応するポイント数をランダムに選択し、液晶表示器51に表示し、次ゲームの開始に備える。
また、特定状態2の残りゲーム数が0の場合には、累積ポイント数が規定値(本実施例では2000)以上か否かを判定し、2000以上であれば、累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行う。
また、累積ポイント数が規定値未満であれば、再チャンスが設定されているか否かを判定し、再チャンスが設定されていなければ、累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行う。
特定状態2の終了時に行うナビストック抽選の当選確率は、特定状態1と同一であり、図24に示すように、累積ポイント数が規定値である2000未満の場合には、ナビストック0個の当選確率が90%、ナビストック1個の当選確率が10%に設定されており、累積ポイント数が2000〜2500の場合には、ナビストック1個の当選確率が80%、ナビストック2個の当選確率が10%、ナビストック3個の当選確率が7%、ナビストック4個の当選確率が3%に設定されており、累積ポイント数が2501以上の場合には、ナビストック2個の当選確率が80%、ナビストック3個の当選確率が15%、ナビストック4個の当選確率が5%に設定されている。
このため、特定状態1と同様に、特定状態2における累積ポイント数が規定値である2000以上であれば1個以上のナビストックの上乗せが確定し、さらに2501以上であれば2個以上のナビストックの上乗せが確定することとなる一方、規定値である2000未満であっても、確率は少ないもののナビストックが上乗せされる可能性はある。
そして、ナビストック抽選にて1以上のナビストックが当選した場合には、ナビストックが上乗せされた旨を報知し、当選したナビストック数を残りのナビストック数に加算して特定状態2を終了し、その後、特殊リプレイが入賞することでARTを再開させる。
また、累積ポイント数が規定値未満であり、再チャンスが設定されている場合には、高ポイントを設定するとともに、累積ポイント数をクリアし、さらに特定状態2の残りゲーム数をRAM91cに再度設定し、ポイントテーブルA〜Cのうち付与されるポイント数の平均値が最も大きく設定されたポイントテーブルAを設定し、特定状態2に再度制御する。この際、高ポイントが最初から設定されることとなり、再度制御される特定状態2では、常時、リプレイGR31〜33当選時のナビ演出選択抽選において高ポイント役のナビ演出が当選する比率の高い高ポイントテーブルが用いられることとなる。
このように特定状態2では、ゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与されるポイント数が提示されるとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応するポイント数が付与される。これらポイント数は、特定状態2の期間にわたり累積加算される。そして、特定状態2の終了時に当該特定状態2における累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで残りのナビストック数に上乗せされることとなる。この際、累積ポイント数が規定値(本実施例では2000)以上であれば1以上のナビストックの当選が確定することとなる。
尚、本実施例では、特定状態2における累積ポイント数が規定値未満の場合でも、ナビストックが当選し得る構成であるが、特定状態2における累積ポイント数が規定値以上であることを条件にナビストックが当選し得る構成としても良い。
また、特定状態2における累積ポイント数が、それまでに達していることを期待できるポイント数であって当該ポイント数に達していれば当該特定状態2が終了するまでに規定値に到達することを期待できる適正値未満であるときには、特定状態2の残りのゲームにおいて、その時点の累積ポイント数が当該適正値以上であるときよりも付与されるポイント数の平均値が大きく設定されたポイントテーブルを用いてポイント数が付与されるようになっている。すなわち累積ポイント数が適正値未満の場合に適正値以上の場合よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっており、特定状態2において累積ポイント数が適正値を下回っていても、特定状態2が終了するまでに累積ポイント数が規定値に到達してナビストックが確実に獲得できることに対する期待感を持続させることができる。
それまでに達していることを期待できるポイント数とは、ポイントが付与される割合及び付与されるポイント数等からそのタイミングにおいて達していることを確率的に算出される値(平均的な値)や、規定値に到達するためにはそのタイミングにおいて平均的に達していることを必要とする値などが該当する。また、特定状態2が開始してから経過した期間の長さに比例する値であっても良く、特定状態1が開始してから経過した期間の長さが長くなる程、増大幅が大きくなる値であっても良い。
また、適正値は、残りゲーム数の全てでポイントテーブルAを用いた場合でも、累積ポイント数がナビストックが確実に当選する規定値(本実施例では2000)に到達するか否かを基準に定められているが、少なくとも特定状態2が終了するまでに規定値に到達することを全く期待できないような値でなければ良く、特定状態2が終了するまでに規定値に到達することに対する期待を一定レベル以上の大きさで抱かせるような値であれば良い。
また、累積ポイント数が適正値未満の場合に適正値以上の場合よりも優遇された条件でポイント数が付与される場合には、その旨が特定可能に報知されることが好ましく、このようにすることでポイント数が付与される条件が優遇されていることを確実に認識させることができ、累積ポイント数が適正値を下回っていても、特定状態2が終了するまでに累積ポイント数が規定値に到達してナビストックが確実に獲得できることに対する期待感を確実に持続させることができる。
また、特定状態2の残りゲーム数が所定ゲーム数(本実施例では5ゲーム)以下となった場合にのみ、累積ポイント数が適正値未満の場合に適正値以上の場合よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっており、残りゲーム数が所定ゲーム数となるまでは、自力で累積ポイント数を規定値に向けて獲得する必要があり、特定状態2の興趣を高めることができる。
また、累積ポイント数が適正値未満となった後、ポイント数が付与される条件が優遇されることで、累積ポイント数が適正値以上となった場合には、再び付与されるポイント数の平均値が低く設定されたポイントテーブルを用いてポイント数が付与されるようになっており、累積ポイント数が適正値以上となったにも関わらず、優遇された状態が継続してしまうことがなく、累積ポイント数が一度も適正値未満とならない場合よりも遊技者に有利となってしまうことを防止できる。
また、累積ポイント数が規定値未満の場合に規定値以上の場合に用いられるポイントテーブルとして、付与されるポイント数の平均値が異なる複数のポイントテーブルを備えており、累積ポイント数と規定値の差数に応じて異なるポイントテーブルが選択される。詳しくは、累積ポイント数と規定値の差数が所定値(本実施例では150)以下の場合には、付与されるポイント数の平均値が相対的に小さいポイントテーブルBが選択され、所定値を超える場合には、付与されるポイント数の平均値が相対的に大きいポイントテーブルCが選択されるようになっている。このため、その時点の累積ポイント数と規定値との差数が小さい場合には遊技者に有利になりすぎることがなく、その時点の累積ポイント数に応じてきめ細かく優遇される度合いを設定することができる。
また、累積ポイント数が規定値以上であっても、特定状態2において特定役(本実施例では弱チェリーまたは強チェリー)が当選することで、その後の残りのゲームにおいて、ナビ演出選択抽選において高ポイント役のナビ演出が当選する比率が高く設定された高ポイントテーブルを用いてナビ演出が決定されるようになっており、その結果、高ポイント役を入賞させることができる。すなわち累積ポイント数が適正値以上の場合であっても特定役が当選することで、通常よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっており、特定役が入賞することにより、特定状態2が終了するまでに累積ポイント数が規定値に到達してナビストックが確実に獲得できることに対する期待感を高めることができる。
また、特定状態2において、当該特定状態2に制御される契機となる特別リプレイが入賞した場合には再チャンスが設定され、当該特定状態2の終了時において累積ポイント数がナビストックが確実に上乗せされる規定値に到達していない場合には、累積ポイント数をクリアして再度特定状態2に制御されるようになっており、この特定状態2では、再チャンスが設定されていない場合よりも優遇された条件でポイント数が付与されるようになっている。このため、ARTにおいて入賞していれば特定状態2に制御されることとなる特別リプレイが特定状態2において入賞した場合でも、遊技者に対して損失感を抱かせてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、累積ポイント数が適正値未満の場合に、付与されるポイント数の平均値が大きく設定されたポイントテーブルを用いることによりポイントを付与する際の条件が優遇される構成であるが、ポイントテーブルは1つであるが、対応する入賞態様となった際に付与されるポイント数を追加して加算することやポイントが付与される入賞態様を増加させることでポイントを付与する際の条件が優遇される構成としても良いし、ナビ演出選択抽選において高ポイント役のナビ演出が当選する比率が高く設定された高ポイントテーブルを用いてナビ演出が決定されることでポイントを付与する際の条件が優遇される構成としても良い。
また、本実施例では、特定状態2において特定役(本実施例では弱チェリーまたは強チェリー)が当選した場合、特定状態2において特別リプレイが入賞した場合において再度特定状態2に制御される場合に、ナビ演出選択抽選において高ポイント役のナビ演出が当選する比率が高く設定された高ポイントテーブルを用いてナビ演出が決定されることでポイントを付与する際の条件が優遇される構成であるが、対応する入賞態様となった際に付与されるポイント数を追加して加算することやポイントが付与される入賞態様を増加させることでポイントを付与する際の条件が優遇される構成としても良いし、付与されるポイント数の平均値が大きく設定されたポイントテーブルを用いることによりポイントを付与する際の条件が優遇される構成としても良い。
本実施例において特定状態2に制御されることとなるRT3においては、特定状態2において入賞することでポイントが付与されることとなる特別リプレイと通常リプレイが同時に当選するリプレイGR31〜33が抽選対象となる。
これらリプレイGR31〜33のいずれかが当選した場合において、特別リプレイを入賞させる停止順と、通常リプレイを入賞させる停止順と、がそれぞれ異なることから、特定状態2においてリプレイGR31〜33のいずれかが当選した場合でも、遊技者は意図的に特別リプレイ、通常リプレイを選択して入賞させることはできないようになっている。
そして、特定状態2においてリプレイGR31〜33のいずれかが当選した場合には、特別リプレイ及び通常リプレイのうち、当該ゲームにおいて大きいポイント数が付与されることとなる高ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出、当該ゲームにおいて小さいポイント数が付与されることとなる低ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出のいずれか一方を決定するナビ演出選択抽選を行い、その結果に応じて高ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出、または低ポイント役を入賞させる停止順を報知するナビ演出の一方を実行することとなり、ナビ演出にて報知された停止順にて遊技者により停止操作が行われることにより、高ポイント役か低ポイント役の一方が入賞することとなる。
ナビ演出選択抽選にて高ポイント役のナビ演出、低ポイント役のナビ演出を選択する際に用いるテーブルには、高ポイント役のナビ演出の当選比率が高い高ポイントテーブルと低ポイント役のナビ演出の当選比率が高い低ポイントテーブルとがあり、上記のように特定状態2において特定役(本実施例では弱チェリーまたは強チェリー)が当選した場合、特定状態2において特別リプレイが入賞した場合において再度特定状態2に制御される場合において、リプレイGR31〜33の当選時に、高ポイントテーブルを用いてナビ演出選択抽選が行われることとなり、これにより、特定状態2において、所定条件(特定役の当選、特定状態2において特別リプレイが入賞したことに伴う特定状態2の再制御)が成立しているか否かにより、高ポイント役を停止させる割合と、低ポイント役を停止させる割合と、を変動させることが可能となり、提示されたポイント数に応じて有利度の異なる複数の入賞態様のうち一方を入賞させる際の興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、リプレイGR31〜33の当選時において高ポイント役または低ポイント役を入賞させる際の操作態様として停止順を適用しているが、これらリプレイGR31〜33の当選時において高ポイント役または低ポイント役を入賞させる際の操作態様として停止操作のタイミングや、停止操作のタイミングと停止順を組み合わせた操作態様を適用しても良く、この場合には、ナビ演出にて停止操作のタイミング、停止操作のタイミング及び停止順を特定可能に報知すれば良い。
また、本実施例では、リプレイGR31〜33の当選時に、特別リプレイ、通常リプレイに加え、特殊リプレイも同時に当選しており、特別リプレイを入賞させる停止順及び通常リプレイを入賞させる停止順以外の停止順で停止操作を行った場合に特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することで特定状態2が終了し、特定状態2で獲得した累積ポイント数に基づくナビストック抽選を受けられなくなってしまうこととなる。すなわち特定状態2においてナビ演出に従わずに操作することで、遊技者にとって不利益となってしまう可能性がある。このため、特定状態2においてナビ演出に従って停止操作を行うことを促すことが可能となる。
また、本実施例では、特定状態2において押し順ベルの当選時に、リプレイGR31〜33が当選した場合に停止順を報知するナビ演出と同一の演出態様にてナビ演出を実行するので、遊技者がナビ演出を無視して停止操作を行った場合に、移行出目が停止してRT1に移行し、特定状態2が終了してしまう可能性、すなわち遊技者が不利益を被る可能性があり、その結果、特定状態2においてナビ演出に従って停止操作を行うことを促すことが可能となる。
尚、停止順を無視して停止操作を行った場合に不利益となる構成であれば上記と同様の効果を得られるものであり、停止順に従わないことにより本来であれば付与される価値が付与されない構成であっても上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、特定状態2において押し順ベルの当選時に実行されるナビ演出と、昇格リプレイ1、通常リプレイが当選した場合に実行されるナビ演出と、を同一の演出態様とする構成であるが、特定状態2において押し順ベルの当選時に実行されるナビ演出と、昇格リプレイ1、通常リプレイが当選した場合に実行されるナビ演出と、を異なる演出態様とする構成でも良く、このような構成とすることで、ナビ演出の演出態様から少なくとも小役が当選しているのか、再遊技役が当選しているのか、を特定することができる。
また、本実施例では、特定状態2においてゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与されるポイント数が提示されるとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応するポイント数が付与されるとともに、特定状態2の期間にわたり累積加算された累積ポイント数に応じた確率にてナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで残りのナビストック数に上乗せされることとなる。このため、ナビ演出に従って停止操作を行った結果、低ポイント役が入賞した場合でも、特定状態2の終了時点の累積ポイント数に応じてナビストック抽選が行われることとなるので、ナビストックが上乗せされることへの期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、ゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与されるポイント数が提示されるとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応するポイント数が付与される構成であるが、少なくともゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて異なる有利度を提示するとともに、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応する有利度に応じた制御が行われる構成であれば良く、例えば、ゲーム開始前の段階で当該ゲームの入賞態様に応じて付与される特典を提示し、全リール停止時において提示された入賞態様となった場合に、対応する特典を付与する構成としても良い。この場合の特典とは、例えば、ナビストック、ARTのゲーム数の上乗せ数、ART以外の有利な遊技状態(例えば、ナビストック抽選の高確率状態)に制御する権利、ART以外の有利な遊技状態のゲーム数の上乗せ数、ARTやART以外の有利な遊技状態の継続率の上乗せ率などを適用しても良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。