JP6567271B2 - 給湯装置 - Google Patents

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本発明は給湯装置に関し、エネルギー効率が低減することを抑制しつつもドレンを気化させる場合に好適なものである。
給湯装置では、水の加熱より得られる排ガスの潜熱を用いて熱交換する潜熱熱交換器が設けられる場合がある。この場合、酸性を帯びたドレンが潜熱熱交換器で発生する。このため一般的には、ドレンが中和器で中和され、その中和により得られる水が排水設備から排水される。
この排水設備を不要とするため、潜熱熱交換器で発生するドレンを気化部内の気化フィルタに導き、当該気化部内のドレンを直接的あるいは間接的にヒーターで加熱した状態で気化フィルタに対し送風する給湯装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2010−197010公報
ところが、ヒーターの加熱に要するエネルギーの消費量が、潜熱熱交換器において排ガスから回収される潜熱のエネルギー量を上回った場合には、潜熱熱交換器を用いてエネルギー効率化を図る意義が失われることになる。
そこで本発明は、エネルギー効率が低減することを抑制しつつもドレンを気化させ得る給湯装置を提案することを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明の給湯装置は、水の凝固点よりも低い凝固点を有する水溶液が貯められる貯留容器と、前記貯留容器に貯められる前記水溶液に下端部が浸された状態で吊り下げられ、潜熱熱交換器で発生するドレンが上端部に導かれる気化用布と、前記気化用布に導かれる大気を送るファンとを備えることを特徴とする。
このような給湯装置では、潜熱熱交換器で発生するドレンが気化用布に吸水され、その気化用布に導かれる風により気化する。このとき給湯装置ではヒーターが用いられないのでそのヒーターの加熱に要するエネルギーの消費量がない。
一方、ヒーターの加熱がないとその分だけドレンの気化期間が長くなるため、例えば寒冷地で使用される場合や冬季の場合などの低温環境下では貯留容器や気化用布に保持されるドレンが凝固し、当該ドレンの気化が不十分となる傾向にある。これに対し本発明の給湯装置では、気化用布の下端部が浸される水溶液は水の凝固点よりも低い凝固点を有しているため、低温環境下あっても気化用布に吸水されたドレンが凝固することが抑制される。
このように、低温環境下あっても比較的長い期間をかけてドレンを気化できるようにしたことにより、エネルギー効率が低減することを抑制しつつもドレンを気化させ得る給湯装置が実現される。
第1実施形態における給湯装置の断面の様子を示す図である。 給湯装置におけるドレンの流れの様子を示す図である。 給湯装置の説明に供する図である。 第2実施形態における給湯装置の断面の様子を示す図である。
(1)第1実施形態
本発明の第1実施形態について図面を用いながら詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の給湯装置1は収容ケース10を有する。収容ケース10の下部には給気口11(11A,11B)が設けられ、当該収容ケース10の上部には排気口12が設けられ、当該収容ケース10の内部には排気口12と連通する燃焼室20が設けられる。
この燃焼室20の底部には、給気口11から収容ケース10の内部に供給される大気を燃焼室20の内部に送る燃焼用ファン21が取り付けられる。また、燃焼室20の内部にはバーナ22、顕熱熱交換機23及び潜熱熱交換器24が設けられる。
バーナ22は、燃焼室20内の下部に設けられており、ガス管31から供給されるガスを燃焼する。なお、ガス管31の所定部位にはガス開閉弁32とガス比例弁33とが設けられる。
顕熱熱交換機23は、燃焼用ファン21から燃焼室20内に送られる大気の流路上であってバーナ22よりも下流側に設けられており、伝熱管23Aと、その伝熱管の23Aの伝熱性を高めるために伝熱管23Aの外表面に設けられるフィン23Bとを有する。この顕熱熱交換機23は、バーナ22の燃焼により加熱される大気から主に顕熱を回収して伝熱管23A内の水を加熱する。なお、伝熱管23Aの入力端には給水管34が接続され、当該給水管34の所定部位には給水流量センサ35が設けられる。
潜熱熱交換器24は、燃焼用ファン21から燃焼室20内に送られる大気の流路上であって顕熱熱交換機23よりも下流側に設けられており、伝熱管24Aと、その伝熱管の24Aの伝熱性を高めるために伝熱管24Aの外表面に設けられるフィン24Bとを有する。この潜熱熱交換器24は、顕熱熱交換機23での加熱により生じる排気の潜熱を主に回収して伝熱管24A内の水を加熱する。
なお、伝熱管24Aの入力端には図示しない連結用配管を介して顕熱熱交換機23における伝熱管23Aの出力端と接続され、当該伝熱管24Aの出力端には給湯配管36が接続される。給湯配管36の所定部位には給湯電磁弁37が設けられる。
上述の燃焼用ファン21と、ガス開閉弁32及びガス比例弁33と、給水流量センサ35及び給湯サーミスタ38とは、給湯処理部40に接続される。給湯処理部40は、給水流量センサ35及び給湯サーミスタ38などに基づいて燃焼用ファン21、ガス開閉弁32及びガス比例弁33を適宜制御し、給湯配管36に連結される水栓に所定温度の湯を供給する給湯処理を実行する。
すなわち、給湯処理部40は、所定間隔ごとに、給水流量センサ35に基づいて水流値を検出する。また、給湯処理部40は、前回出湯時のガス比例弁33の開度情報、給湯サーミスタ38の出湯温度情報、給水流量センサ35の出湯量情報に基づいて前回の給水温情報を取得し、これを保持する。
給湯処理部40は、給水流量センサ35から水流値を検出すると、前回の給水温情報、リモコンに設定され出湯設定温情報、給水流量センサ35からの水流値情報から、リモコンに設定され出湯設定温の湯となるべきガス比例弁33の開度を演算・制御し(フィードフォワード制御)、給湯サーミスタ38の出湯温度情報とリモコンに設定され出湯設定温情報が一致するようにガス比例弁33の開度を制御する(フィードバック制御)とともに、給水温情報を更新する。
このとき給湯処理部40は、バーナ22に供給されるガス量と燃焼室20内に供給される大気量とが所定の関係に保たれるように燃焼用ファン21の回転数を調整する。
このようにして給湯処理部40は、水栓の使用があった場合には給湯設定温度の湯を給湯配管36に供給する。
ところで、本実施形態における給湯装置1には、潜熱熱交換器24で発生するドレンを気化する気化ユニット50がさらに備えられる。ドレンは、蒸気等の気体が相変化した結果得られる液体であり、酸性を帯びている。
気化ユニット50は、ドレン受け部51、気化用布52、貯留容器53、水位センサ54、気化用ファン55、ファン制御器56を主な構成要素として備えており、ドレンを中和する中和器を備えていない。
ドレン受け部51は、潜熱熱交換器24で発生するドレンを受け、そのドレンを燃焼室20と収容ケース10との間に導く部材である。本実施形態におけるドレン受け部51は、潜熱熱交換器24から受けたドレンを下方に導くように傾斜し、燃焼室20に穿設される貫通孔を挿通するように設けられており、当該ドレン受け部51の下側末端部は燃焼室20と収容ケース10との間の所定部位に配置される。
気化用布52は、傾斜状態にあるドレン受け部51の下側末端部に吊り下げられる。この気化用布52は、3次元網目状となる複数の細孔を有する織布もしくは不織布である。本実施形態ではシート状とされ、当該気化用布52の一方の広面が、収容ケース10の所定部位に設けられるドレン排気口13と対向される。
なお、気化用布52は有効気化面積の大きい構造とされることが好ましい。例えば、網目状でなる1対の基布シートの間に、その基布シートで用いられる繊維よりも細い繊維を多面的に絡めて1対の基布シートを連結した構造がある。このような構造の気化用布52が用いられた場合、気化用布52に形成される複数の細孔の一部に塵芥が詰まったとしても、その一部の周囲を迂回するようにして気化用布52を通過する大気と気化用布52を浸透する液体との流れが確保されるため、気化用布52の有効気化面積が向上する。なお、塵芥としては、給気口11から取り込まれる、2サイクルエンジン排気などに起因する油脂や、校庭や畑などにある土,砂,小石などに起因する土壌粒子や、軽油燃料車排気に起因するカーボンブラックなどがある。
貯留容器53は、吊り下げ状態にある気化用布52の下方に設けられている。この貯留容器53内には水位センサ54が設けられ、また水の凝固点よりも低い凝固点を有する水溶液が貯められる。なお、この貯留容器53に貯められる水溶液には気化用布52の下端部が浸された状態とされる。
本実施形態の場合、この水溶液はグリコールエーテル系のエチレングリコールを主成分として含有する不凍液とされ、当該不凍液中の溶質の濃度が例えば30%程度となるように調整される。なお、不凍液中の溶質の濃度が30%程度とされた場合、大気温がおおむね摂氏マイナス20℃の環境下にあるドレンの凍結を抑制することが可能である。なお、グリコールエーテル系としては、エチレングリコール系、プロピレングリコール系、ジアルキルグリコールなどがある。
水位センサ54としてはフロート式、電極式、圧力式などがあり、本実施形態では水面の高さを超音波や光を当てて測定する光電式が用いられる。光電式の水位センサ54が用いられた場合、給気口11から取り込まれ、貯留容器53に至った塵芥に起因して、当該水位センサ54において水位検出の誤動作を防止することができ、正確な水位を検出することができる。
気化用ファン55は、ドレン排気口13に対向する気化用布52の一面とは反対の面に対向して設けられる。この気化用ファン55では、燃焼用ファン21における単位風量あたりのエネルギーよりも小さい風量あたりのエネルギー消費量が少なく、当該気化用ファン55は燃焼用ファン21よりも軽量小型とされる。なお、燃焼用ファン21としてシロッコファンやターボファンなどの高圧力型低効率ファンが適用され、気化用ファン55として軸流ファンやクロスフローファンなどの低圧力型高効率ファンが適用される。このような低圧力型高効率ファンは、例えば、コンピュータ装置のケースファンや、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)に対する冷却ファンとして利用されている。
ファン制御器56は、貯留容器53内の設けられる水位センサ54に基づいてファン制御処理を実行する。すなわち、ファン制御器56は、所定間隔ごとに水位センサ54に基づいて貯留容器53内の水位を検出し、当該検出水位を予め規定された規定水位と比較する。そしてファン制御器56は、検出水位が規定水位以上である場合には気化用ファン55を駆動させ、当該検出水位が規定水位未満である場合には気化用ファン55を停止させる。このようにしてファン制御器56は、貯留容器53内の水位に応じて気化用ファン55を適宜駆動する。
次に、気化ユニット50の動作について説明する。図2に示すように、潜熱熱交換器24でドレンが発生した場合、そのドレンはドレン受け部51に滴下し、当該ドレン受け部51を流れて気化用布52の上端部に導かれる。この気化用布52は吊り下げられているため、当該気化用布52の上端部に導かれるドレンは重力方向に向かって気化用布52を浸透することで気化用布52に吸水される。
また、気化用布52に吸水しきれなかったドレンは貯留容器53に移行し、貯留容器53内の不凍液と混ざって水位が上昇する。この貯留容器53の水位が規定水位以上になった場合にはファン制御器56により気化用ファン55が駆動される。この場合、気化用ファン55から気化用布52に風が送られることにより、気化用布52に浸透するドレンが気化する。そして、気化用布52に形成された複数の細孔を通過する大気の流れによって気化状態のドレンがドレン排気口13から収容ケース10の外部に排気される。
ところで、図3に示すように、気化用ファン55が駆動された場合、気化用布52を境界として気化用ファン55側となるファン側領域AR1とドレン排気口13側となる排気側領域AR2とで圧力差が生じる(AR1>AR2)。排気側領域AR2はドレン排気口13周囲圧(大気圧)と略同圧であるが、燃焼用ファン21の駆動時には燃焼室20の貫通孔とその貫通孔に挿通されるドレン受け部51との隙間CRを通って燃焼室20の排気圧が排気側領域AR2に少し印加される。したがって、燃焼用ファン21の駆動時(これからドレンの滴下が始まろうとするとき)には、貯留容器53の水位が規定水位以上となる前から(例えば燃焼用ファン21の駆動時と同時に)気化用ファン55が動作された場合、排気側領域AR2に加わる圧力に対してファン側領域AR1に加わる圧力が高い状態が維持される。これにより、隙間CR部分に水封構造が用いられなくとも排気口12から出なければいけない排気がドレン排気口13側から出たり、排気側領域AR2に入り込もうとすることを防止でき、当該ファン側領域AR1や排気側領域AR2内を、耐腐食性部材を使用した特殊構造としなくても良くなる。
これを実現するために本実施形態では、気化用ファン55専用の給気口11Aと燃焼用ファン21専用の給気口11Bとを別々に設け、燃焼用ファン21駆動時に負圧となる部分(燃焼用ファン21周囲領域)にファン側領域AR1および排気側領域AR2が含まれないように仕切りを設けている。すなわち、収容ケース10と燃焼室20との空間を、気化用布52が配置される第1領域AR10と、燃焼用ファン21が配置される第2領域AR20とに仕切る仕切部57,58が設けられる。また、第1領域AR10には、気化用布52に収容ケース外部の大気を送るための給気口11Aが連通され、第2領域AR20には、燃焼用ファン21に収容ケース外部の大気を送るための給気口11Bが連通される。
さらに、第1領域AR10における貯留容器53と収納ケース部位との間には仕切部59が設けられ、第1領域AR10におけるファン側領域AR1と排気側領域AR2とが独立するようにしている。
一方、図2に示したように、ドレンが気化して気化用布52に吸水されるドレンの吸水量が減ると、貯留容器53に貯められているドレンと不凍液との混合液が毛細管現象により気化用布52の下端部から吸い上げられ、貯留容器53内の水位が下降する。この貯留容器53の水位が規定水位を下回った場合にはファン制御器56により気化用ファン55が停止される。
なお、ポンプを用いて気化用布52にドレンが給水されようにした場合、当該ポンプに塵芥が吸い込まれたときに発生するロック現象を防止するため、当該塵芥を分離選別する部材が必要となる。これに対し本実施形態では、毛細管現象により気化用布52にドレンが給水されているため、塵芥を分離選別する必要がない。
このようにして気化ユニット50は、貯留容器53内の液体が一定量を下回るまで気化用布52に浸透されるドレンを気化させる構成となっている。なお、本実施形態では貯留容器53内に不凍液が貯められ、その不凍液とドレンとの混合液が気化用布52の下端部から吸水される。このため、本実施形態の気化ユニット50では、例えば冬季などにおいて気温が水の凝固点以下になっても、ドレンが凝固することを抑制することができる。冬季などにおいて気化用布52に浸透されるドレンが気化されると気化熱が奪われて不凍液に含有する水が凝固し易くなるが(周囲温度よりも低い温度となるが)、当該気化が進むほど不凍液に含有するグリコールエーテル系の濃度が高くなるので、凍結防止性能が上がり水が凝固し難くなる。この結果、気化性能が維持される。
以上のとおり、本実施形態の給湯装置1は、水の凝固点よりも低い凝固点を有する水溶液が貯められる貯留容器53と、当該水溶液に下端部が浸された状態で吊り下げられる気化用布52とを備える。この気化用布52の上端部には、潜熱熱交換器24で発生するドレンが導かれ、当該気化用布52には大気が導かれる。
このような給湯装置1では、潜熱熱交換器24で発生するドレンが気化用布52に吸水され、その気化用布52に導かれる大気により気化する。このとき給湯装置1ではヒーターが用いられないのでその分だけ給湯装置1が小型化でき、またヒーターの加熱に要するエネルギーの消費量がない。
一方、ヒーターの加熱がないとその分だけドレンの気化期間が長くなるため、例えば寒冷地で使用される場合や冬季の場合などの低温環境下では貯留容器53や気化用布52に保持されるドレンが凝固し、当該ドレンの気化が不十分となる傾向にある。これに対し、気化用布52の下端部が浸される水溶液は水の凝固点よりも低い凝固点を有しているため、低温環境下あっても気化用布52に吸水されたドレンが凝固することが抑制される。
このように給湯装置1は、低温環境下あっても比較的長い期間をかけてドレンを気化できるようにしたことにより、エネルギー効率が低減することを抑制しつつもドレンを気化させることができる。
また本実施形態の場合、気化用布52は、潜熱熱交換器24が設けられる燃焼室20と、当該燃焼室20を収容する収容ケース10との間に配置される。
このため、燃焼室20内でガスが燃焼される場合には、当該燃焼室20内で生じる燃焼熱の熱伝導によって気化用布52が温められる。したがって本実施形態の給湯装置1は、燃焼室20内で生じる燃焼熱を、気化用布52に吸水されるドレンを気化させる気化熱用としても利用できる。具体的には、図3に示したように、燃焼室周囲の温まった空気の吸い込みによるドレン間接加熱の流路F1と、燃焼室20から発せられる遠赤外線を直接的に気化用布52が受け止めるドレン直接加熱の流路F2との2通りが利用できる。このため、ドレンの気化期間を早めることができる。なお、熱電導のうち、遠赤外線を直接的に気化用布52が受け止めるドレン直接加熱は特に有効である。
なお、収容ケース10自体が断熱部材とされた場合、あるいは、収容ケース10の内壁面上に断熱層が設けられた場合には、燃焼室20と収容ケース10との間を保温することができるため、ドレンの気化期間をより一段と早めることができる。
また本実施形態の場合、燃焼室20内に大気を送る燃焼用ファン21における単位風量あたりのエネルギーよりも小さい風量あたりのエネルギー消費量が少ない気化用ファン55が備えられ、当該気化用ファン55によって送られる大気が直接的に気化用布52に導かれる。このため、エネルギー消費を極力抑えながらもドレンの気化期間を早めることができる。
また本実施形態の場合、貯留容器53内の水位が規定水位以上である場合に気化用ファン55を駆動させ、当該水位が規定水位を下回った場合に気化用ファン55を停止させるファン制御器56が備えられる。
このため本実施形態の給湯装置1は、貯留容器53内に貯められるドレンが過少である場合にまで気化用ファン55を駆動させることを抑制することができ、当該気化用ファン55のエネルギー消費を抑えることができる。
さらに本実施形態の場合、水溶液の溶質はグリコールエーテル系を主成分とされ、開放系で用いる。このグリコールエーテル系は、蚊、ハチやクモなどの虫や小動物が嫌って近寄らないように避ける性質(忌避性)を有している。このため本実施形態の給湯装置1は、気化用布52に形成された複数の細孔を通過する大気の流路上においてハチやクモなどの小動物が巣作りすることを低減させ、また中和剤併用時における貯留容器53内でのボウフラ発生を予防することができる。また、エチレングリコール系、プロピレングリコール系、ジアルキルグリコールなどのグリコールエーテル系は、水に混ぜられても、ラウリル硫酸ナトリウム(洗剤)を混ぜた場合と同等の洗浄効果を持つ。このため、気化用布52に形成される複数の細孔の一部に塵芥が詰まったとしても、すすぎ用の水に相当するドレン受け部51から落下してくるドレン水により、塵芥が貯留容器53に移動する。したがって本実施形態の給湯装置1は、あたかも洗剤で洗浄するように速やかに貯留容器53に塵芥を移動させることができ、気化用布52における気化性能を維持させることができる。
さらに本実施形態の給湯装置1は、ドレンを中和する中和器を備えていないため、その分だけ給湯装置1を小型化できる。また、ドレンを排出するための排水設備を不要にできるので、さらに給湯装置1を小型化できる。
(2)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について図面を用いながら詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については特に説明する場合を除き同一の参照符号を付し、また重複する説明については省略する。
図4に示すように、本実施形態の給湯装置2は、第1実施形態の燃焼室20に代えて、燃焼室60を設けた点で、上記第1実施形態と相違する。この燃焼室60は、燃焼室60で生じる燃焼熱を回収するために、燃焼室60の内胴外周をジャケット状に覆う2重内胴60Aを有し、その中を燃焼用ファン21から分岐した空気を通すことで、燃焼熱を間接的に回収する構造としている。2重内胴60Aは燃焼熱を発する、バーナ22の上部から顕熱熱交換機23の下部を覆うように設けられる。この2重内胴60Aに燃焼用ファン21からの空気を分岐する燃焼室60の分岐部60Bは、燃焼用ファン21からバーナ22に至る途中で分岐される。
また、本実施形態の給湯装置2は、気化用布52に対向する燃焼室60の2重内胴の壁部位に排気口70を設け、水位センサ54、気化用ファン55及びファン制御器56を省略した点で、上記第1実施形態と相違する。
このような給湯装置2では、燃焼用ファン21によって燃焼室60の2重内胴内に送られる大気の一部が排気口70を介して気化用布52に導かれる。すなわち、燃焼室20に大気を送る燃焼用ファン21が、気化用布52に大気を送るファンとしても共用される。
したがって本実施形態の給湯装置2は、気化用布52に大気を送るファンとして専属となる気化用ファン55と、その気化用ファン55の制御に要する水位センサ54及びファン制御器56を省略してもドレンを気化させることができる。また本実施形態の給湯装置2は、水位センサ54、気化用ファン55及びファン制御器56を省略できる分だけエネルギー消費を削減できるとともに小型化できる。
上記実施形態が例として説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
上記実施形態では、ドレン受け部51よりも下方の気化用布52に潜熱熱交換器24から受けたドレンを導くように、当該ドレン受け部51が傾斜して設けられた。しかしながら、例えば、潜熱熱交換器24の下方に設けられる受け皿と、その受け皿と気化用布52とを連結する連結配管とでドレン受け部が構成されていても良い。また、このドレン受け部よりも下方に気化用布52が配置されていなくても良い。要するに、ドレン受け部は、潜熱熱交換器24から受けたドレンを気化用布52に導くものであれば良い。
なお、例えば酸化マグネシウム(MgO)等の中和剤をドレン受け部51内に入れ、当該中和剤がグリコールエーテル系と併用使用されても良い。
また上記実施形態では、ドレン受け部51の下側末端部に気化用布52が吊り下げられた。しかしながら、気化用布52の吊り下げ構造は上記実施形態以外を適用できる。例えば、ドレン受け部51の下側末端部の下方において気化用布52を吊り下げ可能な吊下用支持体を収容ケース10の内壁に設け、その吊下用支持体に気化用布52を吊り下げることができる。もちろんこのような例示以外の吊り下げ構造が適用されても良い。
また上記第1実施形態では、気化用ファン55を制御するファン制御器56が備えられた。しかしながらファン制御器56は省略されていても良い。ただし、上述したように気化用ファン55のエネルギー消費を抑える観点では、ファン制御器56を備えているほうが好ましい。
また上記第1実施形態では、気化用ファン55から大気を送る送風力が調整されていなかったが、当該送風力が調整されても良い。例えば、燃焼用ファン21が駆動されている場合には、当該燃焼用ファン21が駆動されていない場合に比べて送風力を高めるようにファン制御器56が気化用ファン55を制御しても良い。
燃焼用ファン21が駆動されている場合には燃焼室20内で燃焼熱が生じるため、当該燃焼用ファン21が駆動されず燃焼室20内で燃焼熱が生じない場合に比べて、気化用布52に吸水されるドレンの気化量が多くなる傾向にある。
したがって、燃焼用ファン21が駆動されている場合に送風力を高めることで、収容ケース10の内部などに気化状態のドレンが溜まることを回避することができる。
また上記第1実施形態では、上記第2実施形態における排気口70が設けられなかったが、当該排気口70を設けるようにしても良い。このようにした場合、気化用ファン55及び燃焼用ファン21の双方から気化用布52に大気を導くことができるため、ドレンの気化期間をより一段と早めることができる。
なお、上記第1実施形態に排気口70を設けた場合において、貯留容器53内の水位が規定水位以上であっても気化用ファン55を駆動しないようにファン制御器56が制御しても良い。
すなわち、燃焼用ファン21が停止状態にあり、かつ、貯留容器53内の水位が規定水位以上である場合には気化用ファン55を駆動させ、当該燃焼用ファン21が駆動状態、又は、貯留容器53内の水位が規定水位未満である場合には気化用ファン55を停止させる。このようにファン制御器56が制御した場合には、気化用ファン55の駆動期間をより短くできるため、その分だけ気化用ファン55のエネルギー消費を抑えることができる。
また上記実施形態では、水位センサ54に基づいて気化用ファン55を制御するファン制御器56が適用された。しかしながら、このファン制御器56に代えて、貯留容器53に貯められる水溶液に対する溶質の濃度に基づいて気化用ファン55を制御するファン制御器が適用されても良い。
すなわち、水位センサ54代えて、貯留容器53に貯められる水溶液に対する溶質の濃度を測定する濃度センサを貯留容器53内に設ける。また、ファン制御器は、濃度センサに基づいて貯留容器53に貯められる水溶液に対する溶質の濃度を検出し、当該検出濃度が規定濃度以下である場合に気化用ファン55を駆動させ、当該検出濃度が規定濃度を越える場合に気化用ファン55を停止させる。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、伝熱管23Aの入力端(給水管34)と、伝熱管24Aの入力端(連結用配管)とを連結し、前記連結部に開度調節弁を設けると共に、通常は前記開度調節弁を閉状態とし、水位センサ54からの情報に基づいて開度を調節するようにしても良い。例えば貯留容器53に貯められる水量が少ない場合には、開度調節弁を閉状態として高効率で給湯を行い(潜熱熱交に全水量を通水して多量のドレンが発生する給湯を行い)、貯留容器53に貯められる水量が多くなるにつれて前記開度調節弁を開状態に少しずつ移行し(潜熱熱交をバイパスする水量を増やすことで効率が下がり、ドレン発生量が減少し)、貯留容器53に貯められる水量が貯留限界に近づくと前記開度調節弁を全開状態にする(効率がさらに下がり、ドレン発生量が発生しなくなる)ようにしても良い。特に水位センサ54として、水面の高さを超音波や光を当てて測定する光電式を用いた場合には、水面の高さを無段階に検出でき、前記水位の無段階検出値に基づいて前記開度調節弁を無段階に制御できるので、好適である。
なお、給湯装置1の各構成要素は、上記実施形態若しくは変形例に示された内容以外に限定されず、本発明の目的を達せできる範囲内において、適宜、省略、変更、周知技術の付加などできる。
本発明は、家庭用又は業務用の給湯器を扱う分野などにおいて利用可能性がある。
1,2……給湯装置
10……収容ケース
20,60……燃焼室
23……顕熱熱交換機
24……潜熱熱交換器
40……給湯処理部
50……気化ユニット
51……ドレン受け部
52……気化用布
53……貯留容器
54……水位センサ
55……気化用ファン
56……ファン制御器
57〜59……仕切部
70……排気口

Claims (9)

  1. 水の凝固点よりも低い凝固点を有する水溶液が貯められる貯留容器と、
    潜熱熱交換器が設けられる燃焼室と、前記燃焼室を収容する収容ケースとの間に配置され、前記貯留容器に貯められる前記水溶液に下端部が浸された状態で吊り下げられ、前記潜熱熱交換器で発生するドレンが上端部に導かれる気化用布と、
    単位風量あたりのエネルギー消費量が前記燃焼室内に大気を送る燃焼用ファンにおける単位風量あたりのエネルギー消費量よりも少ない気化用ファンと、
    前記貯留容器内の水位が規定水位以上である場合に前記気化用ファンを駆動させ、前記貯留容器内の水位が規定水位を未満である場合に前記気化用ファンを停止させるファン制御器と、
    前記気化用布に対向する前記燃焼室の壁部位に設けられる排気口と、
    を備え、
    前記燃焼用ファンによって前記燃焼室内に送られる大気の一部が前記排気口を介して前記気化用布に導かれ、
    前記ファン制御器は、
    前記燃焼用ファンが停止状態にあり、かつ、前記貯留容器内の水位が規定水位以上である場合に前記気化用ファンを駆動させ、前記燃焼用ファンが駆動状態、又は、前記貯留容器内の水位が規定水位を未満である場合には前記気化用ファンを停止させる
    ことを特徴とする給湯装置。
  2. 前記水溶液の溶質は、エチレングリコールを主成分とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の給湯装置。
  3. 前記ドレンを中和する中和器を備えていない
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の給湯装置。
  4. 水の凝固点よりも低い凝固点を有する水溶液が貯められる貯留容器と、
    前記貯留容器に貯められる前記水溶液に下端部が浸された状態で吊り下げられ、潜熱熱交換器で発生する酸性のドレンが上端部に導かれる気化用布と、
    前記気化用布に導かれる大気を送るファンと
    を備え、
    前記酸性のドレンを中和する中和器を備えず、
    前記水溶液は、前記酸性のドレンよりも低い凝固点を有しており、前記酸性のドレンが混合されてもなお、気化性能を維持し、
    前記水溶液の溶質は、エチレングリコール系及びプロピレングリコール系を含むグリコールエーテル系を主成分とする
    ことを特徴とする給湯装置。
  5. 前記水溶液の溶質は、エチレングリコールを主成分とする
    ことを特徴とする請求項4に記載の給湯装置。
  6. 前記気化用布は、前記潜熱熱交換器が設けられる燃焼室と、前記燃焼室を収容する収容ケースとの間に配置される
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の給湯装置。
  7. 単位風量あたりのエネルギー消費量が前記燃焼室内に大気を送る燃焼用ファンにおける単位風量あたりのエネルギー消費量よりも少ない気化用ファン
    を備え、
    前記気化用ファンによって前記気化用布に大気が送られる
    ことを特徴とする請求項6に記載の給湯装置。
  8. 前記貯留容器内の水位が規定水位以上である場合に前記気化用ファンを駆動させ、前記貯留容器内の水位が規定水位を未満である場合に前記気化用ファンを停止させるファン制御器
    を備えることを特徴とする請求項7に記載の給湯装置。
  9. 前記気化用布に対向する前記燃焼室の壁部位に設けられる排気口
    を備え、
    前記燃焼用ファンによって前記燃焼室内に送られる大気の一部が前記排気口を介して前記気化用布に導かれる
    ことを特徴とする請求項8に記載の給湯装置。
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