JP6566304B2 - 光学素子及びこれを用いた表示装置,電子機器,照明装置 - Google Patents
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この光学素子600は、図17(a),(b)に示すように、基板上に平面的に独立して配列した高アスペクト比の光透過領域601の間に電気泳動素子602を配置して、電気泳動素子602の分散状態を外部からの電圧で発生する電界で制御することで、光650の出射状態の広視野モード(図17(b)参照)と狭視野モード(図17(a)参照)という2つの状態を任意に実現するものである。例えば、透明基板を使用し、透明感光性樹脂層を塗布、露光、現像し、加熱により硬化させて光透過領域601を形成し、この光透過領域601の間に電気泳動素子602を配置した光学素子である。
第1の透明基板と、
前記第1の透明基板に対向して存在する第2の透明基板と、
前記第1の透明基板の表面から前記第2の透明基板の表面に達するように、平面視で縦方向及び横方向の少なくとも一方にそれぞれ離間して配置された複数の光透過領域と、
隣接する前記光透過領域に挟まれた領域の一部で前記第1の透明基板の表面に配置された導電性パターンと、
前記第2の透明基板の前記第1の透明基板に対する面に配置した透明導電膜と、
隣接する前記光透過領域の間に配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子と透過性の分散材とから成る電気泳動素子と、を有することを特徴とする。
前記ディスプレイの前記表示面上に配置された上記光学素子と、を有することを特徴とする。
また、光学素子を装着した表示装置の輝度低下を抑制することが可能となる。
図1は実施形態1の光学素子200を狭視野モードの状態で示した図で、図1(a)は光学素子200の表示面と直交する面で光学素子200を切断して示した縦断面図、また、図1(b)は其の表示面を法線方向から示した表面図である。また、図2は同実施形態1の光学素子200を広視野モードの状態で示した図で、図2(a)は光学素子200の表示面と直交する面で光学素子200を切断して示した縦断面図、また、図2(b)は其の表示面を法線方向から示した表面図である。以下、実施形態1の光学素子の詳細を説明する。
光透過領域120は、その下面121と上面122がそれぞれ透明基板110と第2の透明基板115に達するように設けられた構造体(透明樹脂パターン)である。以下の実施形態でも、この点は同様である。
電気泳動素子140は、特定の電荷を帯びた遮光性の電気泳動粒子141と透過性の分散材142とから成る混合物である。
より具体的には、実施形態1の光学素子200は、第1の透明基板110と、第1の透明基板110に対向して間隔を置いて存在する第2の透明基板115と、第1の透明基板110に対向する側の第2の透明基板115の表面に配置された透明導電膜125と、第1の透明基板110と透明導電膜125の間の間隙にあって光学素子200の表示面に平行し且つ相互に直交する2方向すなわち図1(b)における縦方向と横方向の各々にそれぞれ離間して、其の下面121が第1の透明基板110に当接すると共に其の上面122が第2の透明基板115に達するようにして配置された複数の光透過領域120と、隣接する光透過領域120に挟まれた領域の一部で第1の透明基板110の表面に配置された導電性パターン250と、導電性パターン250の有無に関わらず、離間して配置された隣接する光透過領域120の間の空隙を埋めるようにして配置された電気泳動素子140とを備えている。
図1(a),(b)の狭視野モードは、導電性パターン250と透明導電膜125を同じ電位にすることで、各光透過領域120の間隙に配された電気泳動素子140中の電気泳動粒子141を分散材142内の全体に分散させることによって実現している(図26(a)参照)。これに対して図2(a),(b)の広視野モードは、電気泳動粒子141を導電性パターン250の近傍に凝集させることによって実現している。このとき、透明導電膜125に対する導電性パターン250の相対電位は電気泳動粒子141の表面電荷とは逆の極性とすることで透明導電膜125と導電性パターン250の間に電界を発生し、電気泳動粒子141を導電性パターン250の近傍に集めている。つまり、電気泳動粒子141の表面電荷が(−)の場合には導電性パターン250を正極とし(図26(b)参照)、電気泳動粒子141の表面電荷が(+)の場合には導電性パターン250を負極とすること(図26(c)参照)、要するに、導電性パターン250に対する透明導電膜125の相対電位を電気泳動粒子141の表面電荷と同じ極性とし、電気泳動粒子141を導電性パターン250の表面近傍に集めることにより、透明基板110の表面において導電性パターン250が配置されていない領域に電気泳動粒子141が存在しなくなるようにしている。
ここで、図25(a),(b)のように、透明基板115側の透明導電膜125と透明基板110側の透明導電膜123がどちらも素子領域に面状に配置されている場合、つまり、隣接する光透過領域120に挟まれた領域の全てを含むようにして透明導電膜123が透明基板110の表面に配置されている場合にあっては、広視野モードにおいて、電気泳動粒子141が隣接する光透過領域120に挟まれた領域の全てにおいて、透明導電膜123の表面近傍に凝集する為、透明基板110の表面のうち光透過領域120を除く領域が全て電気泳動粒子141で覆い隠されることになり、光透過領域120以外の領域が全て遮光状態となってしまう。
これに対し、図1(a),(b)および図2(a),(b)のように、透明基板110の表面にそれぞれ離間して複数の光透過領域120を配置し、隣接する光透過領域120に挟まれた領域の一部で透明基板110の表面に導電性パターン250を配置するとした実施形態1の構成では、狭視野モードにおいては、図1(a),(b)に示すように、電気泳動素子140の中に電気泳動粒子141が拡散することで隣接する光透過領域120間のスペースの遮光性を実現し、また、広視野モードにおいては、図2(a),(b)に示すように、透明導電膜125と導電性パターン250で発生させた電界によって、電気泳動粒子141が分散材142の中を、第1の透明基板110と透明導電膜125の間の間隙にあって光学素子200の表示面に平行し且つ相互に直交する2方向すなわち図1(b),図2(b)における縦方向の各々にそれぞれ離間した光透過領域120の間の経路に沿って泳動し、隣接する光透過領域120に挟まれた領域の一部にある導電性パターン250の表面近傍だけに集まることになり、其の結果、隣接する光透過領域120パターン間の中で導電性パターン250が配置されていない部分の電気泳動粒子141が例えば図2(b)に示されるようにして取り除かれて、光が透過可能な状態となる。
図1(a),(b)および図2(a),(b)では光透過領域120を全体として千鳥足配置とした例について示したが、光透過領域120は、図8(a),(b)に示すように格子状の配置としてもよい。なお、図8(a),(b)では電気泳動粒子141が導電性パターン250の近傍に凝集した広視野モードの状態を示している。
以上のように、図26(a),(b),(c)に示されるような電圧印加制御手段145により導電性パターン250と透明導電膜125の電位を制御し、狭視野モードと広視野モードの表示を実現することができる。電圧印加制御手段145は、外部からの信号に応じて導電性パターン250および透明導電膜125に印加する電圧を調整し、導電性パターン250および透明導電膜125のそれぞれの極性を変化させるための手段である。
光透過領域120となるネガ型のフォトレジスト膜として透明感光性樹脂層150を形成する工程(図3(b)参照)。
マスクパターン161を備えたフォトマスク160を通して、透明感光性樹脂層150に露光光165を照射することにより、透明感光性樹脂層150を露光する工程(図3(c)参照)。この際、導電性パターン250の位置がマスクパターン161と重なるようにフォトマスク160と透明基板110の位置を制御する。
露光された透明感光性樹脂層150を現像することによって、互いに離間した複数の光透過領域120を形成する工程(図3(d)参照)。なお、ここでいう離間の方向は図3(d)の左右方向および図3(d)の紙面垂直方向の両方であり、個々の光透過領域120は島状に形成されることになる。
光透過領域120の表面上に透明導電膜125を備えた透明基板115を配置する工程(図3(e)参照)。
そして、導電性パターン250と透明導電膜125と光透過領域120の間の空隙に電気泳動素子140を充填する工程(図3(f)参照)。
つまり、図3(a)〜図3(d)の工程を実施した後に、図4に示されるように、光透過領域120の間に電気泳動素子140を充填する工程(図4(e))を実施し、次いで、光透過領域120および電気泳動素子140の表面上に透明導電膜125を備えた別の透明基板115を配置する工程(図4(f))を実施する。
この場合も導電性パターン250の一部が光透過領域120から露出するように、言い換えると、光透過領域120の一部に導電性パターン250の一部が平面視つまり光学素子の表示面の法線方向から見て重なるように配置されているので動作可能である。
透明基板110の上には導電性パターン250が形成されている。導電性パターン250はアルミニウムやクロムや銅や酸化クロムやカーボンナノチューブ等の導電性材料、あるいは、ITOやZnO,IGZO,導電性ナノワイヤー等の透明導電性材料で構成される。
透明基板110上の導電性パターン250の間には1以上の光透過領域120が形成されている。光透過領域120の相互間には、電気泳動粒子141と分散材142の混合物である電気泳動素子140が配置されている。光透過領域120の高さは、30[μm]〜300[μm]の範囲が妥当であり、実施形態1では60[μm]である。
光透過領域120の幅は、1[μm]〜150[μm]の範囲が妥当であり、実施形態1では20[μm]である。また、光透過領域120の相互間の間隙の幅は、0.25[μm]〜40[μm]の範囲が妥当であり、実施形態1では5[μm]である。
また、導電性パターン250の膜厚は10[nm]から1000[nm]の範囲が妥当であり、実施形態1では300[nm]である。
図9(b)と図10(b)は上下の面122,121が概ね縦横比1:2の長方形となる光透過領域120が直線状に並んだ方向と同じ向きに直線状の導電性パターン250を配置した例であり、図9(b)では光透過領域120の上面の法線方向から見た光透過領域120と導電性パターン250の配列を平面的に示し、また、図10(b)では光透過領域120の上面の手前斜め上方から光透過領域120と導電性パターン250を見た状態を立体的に示している。光透過領域120の並びは図9(b)に明らかなように、全体として千鳥足配置である。この例でも、縦方向と横方向の各々にそれぞれ離間して配置された複数の光透過領域120で挟まれた領域のうち、図9(b)に示される通り、光透過領域120に挟まれて縦方向に長く形成された間隙からなる縦長の部分領域に1つ置きに導電性パターン250が形成され、光透過領域120に挟まれて横方向に長く形成された間隙からなる横長の部分領域には導電性パターン250は全く形成されていないので、光透過領域120に挟まれた領域全体に対する導電性パターン250の面積割合は概ね1/3程度となる。つまり、透明基板115側の透明導電膜125と透明基板110側の透明導電膜123がどちらも素子領域の全域に亘って面状に配置されている従来の構成のものと比較した場合、隣接する光透過領域120に挟まれる領域のうち広視野モードにおいて電気泳動粒子141で覆い隠される部分の面積を1/3程度に減らせるということである。
また、図11(b)と図12(b)は上下の面122,121が概ね縦横比1:2の長方形となる光透過領域120が直線状に並んだ方向から90°回転した向きに直線状の導電性パターン250を配置した例であり、図11(b)では光透過領域120の上面の法線方向から見た光透過領域120と導電性パターン250の配列を平面的に示し、また、図12(b)では光透過領域120の上面の手前斜め上方から光透過領域120と導電性パターン250を見た状態を立体的に示している。光透過領域120の並びは図11(b)に明らかなように、全体として千鳥足配置である。前記と同様、透明基板115側の透明導電膜125と透明基板110側の透明導電膜123がどちらも素子領域の全域に亘って面状に配置されている従来の構成のものと比較して、隣接する光透過領域120に挟まれる領域のうち広視野モードにおいて電気泳動粒子141で覆い隠される部分の面積を大幅に減らせることが明らかである。図11(b)と図12(b)に示す例において電気泳動粒子141を引き寄せて凝集させる導電性パターン250は、図11(b)中でハッチングによって示される部分、つまり、隣接する光透過領域120よって挟まれた部分であり、透明基板110と光透過領域120によって表裏を挟まれた部分は、単に、隣接する光透過領域120よって挟まれた部分の導電性パターン250を電気的に接続するための手段として機能するに過ぎない。よって、上下の面122,121が概ね縦横比1:2の長方形となる光透過領域120が直線状に並んだ方向から90°回転した向きに直線状の導電性パターン250を配置した構成であっても、隣接する光透過領域120に挟まれた領域の一部にのみ配置された導電性パターン250の表面近傍に電気泳動粒子141を集めることで、其れ以外の領域から電気泳動粒子141を排除するとした本発明の技術思想は踏襲されている。
これに対し、図34(b)のように、光透過領域120が直線状に並んだ方向から45°回転した向きに直線状の導電性パターン250を配置することで、図34(b)中の位置Aに存在する電気泳動粒子141は、電気泳動粒子141を引き寄せて凝集させる導電性パターン250に向けて移動する際に、自らが存在する領域を光透過領域120が直線状に並ぶ方向に沿って直線状に移動するだけでよくなるので、導電性パターン250の表面付近へ電気泳動粒子141を集める場合に要する時間を短縮することができ、良好な応答性の可視範囲制御が可能となる。
なお、図31及び図32では、光透過領域120が直線状に並んだ方向から45°回転した向きに直線状の導電性パターン250を配置した例について示しているが、光透過領域120が直線状に並んだ方向に対する直線状の導電性パターン250の回転角度を0°より大きく90°以下の範囲とすることで、前記と同様の理由により、可視範囲制御における応答性の良好化を達成し得る。また、図32(a),(b)の各図に示すA−A方向の狭視野モードでの可視角度は、約±30°に制限される。
この透明感光性樹脂の特徴は、次の通りである。
・紫外線を照射することで光開始剤が酸を発生し、このプロトン酸を触媒として硬化性モノマーを重合させるエポキシ系(具体的には、ビスフェノールAノボラックのグリシジルエーテル誘導体)のネガレジストである。
・可視光領域において非常に透明性の高い特性を有している。
・透明感光性樹脂に含まれる硬化性モノマーは、硬化前の分子量が比較的小さいため、シクロペンタノン,プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PEGMEA),ガンマブチルラクトン(GBL)やイソブチルケトン(MIBK)などの溶媒に非常に良く溶けることから、厚膜形成が容易である。
・近紫外領域の波長においても光透過性が非常に良いので、厚膜であっても紫外線を透過させる。
・以上のような特徴を有することからアスペクト比が3以上の高アスペクト比のパターンを形成できる。
・硬化性モノマーには官能基が多く存在していることから、硬化後、非常に高密度な架橋となり、熱的にも化学的にも非常に安定である。このため、パターン形成後の加工も容易となる。
無論、透明感光性樹脂層150は、ここで述べた透明感光性樹脂(商品名「SU−8」)に限られるわけではなく、同様の特性を有するものであれば、どのような光硬化性材料を用いてもよい。
図6は実施形態2の光学素子300を示す縦断面図であり、図6(a)では狭視野モードにおける光学素子300の状態について、また、図6(b)では広視野モードにおける光学素子300の状態について示している。図6(a),(b)において、図1(a),(b)と同じ部分は図1(a),(b)と同じ符号を付している。以下、実施形態2における光学素子300の詳細を説明する。
保護カバー膜130の膜厚は、10[nm]から1000[nm]の範囲が妥当であり、実施形態2では300[nm]である。保護カバー膜130の構成材料としては、シリコン酸化膜,シリコン窒化膜,シリコン酸窒化膜等とし、実施形態2ではシリコン酸化膜とする。また、図6では保護カバー膜130が導電性パターン250を配置した透明基板110の表面全体に形成されているが、これは必須ではなく、導電性パターン250の表面が覆われていれば良い。
以上の構成によれば、導電性パターン250が保護カバー膜130によって覆われることで、導電性パターン250と電気泳動素子140の接触を防止できるので、電気泳動素子140が導電性パターン250へ付着することによる動作劣化等が発生せず、動作安定性の良好な可視範囲制御が実現できる。また、電気泳動素子140を保持する環境として、従来の構造に加えて、保護カバー膜130が加わることで気密性が向上し、良好な信頼性の光学素子が実現できる。
図7は実施形態3の光学素子400を示す縦断面図であり、図7(a)では狭視野モードにおける光学素子400の状態について、また、図7(b)では広視野モードにおける光学素子400の状態について示している。図7(a),(b)において、図1(a),(b)や図6(a),(b)と同じ部分は図1(a),(b)と同じ符号を付している。
以下、実施形態3における光学素子400の詳細を説明する。
透明導電膜125と第2の保護カバー膜135の膜厚は10[nm]から1000[nm]の範囲が妥当であり、実施形態3では300[nm]である。保護カバー膜130の構成材料としては、シリコン酸化膜,シリコン窒化膜,シリコン酸窒化膜等とし、実施形態3ではシリコン酸化膜であり、保護カバー膜130の構成材料と同じとする。また図7では、第2の保護カバー膜135が透明導電膜125と光透過領域120の間にも形成されているが、これは必須ではなく、透明導電膜125のうち、光透過領域120と接する領域以外の領域つまり電気泳動素子140と接触する領域が第2の保護カバー膜135で覆われていれば良い。
以上の構成によれば、透明導電膜125と電気泳動素子140の接触を防止できるので、電気泳動素子140の透明導電膜125への付着等も発生せず、其の結果として動作安定性が更に良好な可視範囲制御が実現できる。また、電気泳動素子を保持する環境として、実施形態3の構造に加えて、第2の保護カバー膜135が加わることで更に気密性が向上し、良好な信頼性の光学素子が実現できる。
図13は実施形態4の光学素子600を示す縦断面図であり、図13(a)では狭視野モードにおける光学素子600の状態について、また、図13(b)では広視野モードにおける光学素子600の状態について示している。また、図14(a)は実施形態4における光透過領域120と導電性パターン250および透明導電性パターン280の配置の様子を示した平面図であり、図14(b)は其の斜視図である。図13(a),(b)と図14(a),(b)において、図1(a),(b)と同じ部分は図1と同じ符号を付す。以下、実施形態4の光学素子の詳細を説明する。
つまり、実施形態4の光学素子600は、第1の透明基板110と、第1の透明基板110に対向して存在する第2の透明基板115と、第1の透明基板110の表面から第2の透明基板115の表面に達するように、それぞれ離間して配置された複数の光透過領域120と、隣接する光透過領域120で挟まれた領域の一部で第1の透明基板110の表面に配置された導電性パターン250と、第1の透明基板110の表面の導電性パターン250が配置されていない部分の一部に配置された透明導電性パターン280と、第2の透明基板115の第1の透明基板110に対する面に配置した透明導電膜125と、隣接する光透過領域120の間に配置された電気泳動素子140とを備えている。
電気泳動素子140は、特定の電荷を帯びた遮光性の電気泳動粒子141と透過性の分散材142とから成る混合物である。
より具体的には、実施形態4の光学素子600は、第1の透明基板110と、第1の透明基板110に対向して間隔を置いて存在する第2の透明基板115と、第1の透明基板110に対向する側の第2の透明基板115の表面に配置された透明導電膜125と、第1の透明基板110と透明導電膜125の間の間隙にあって光学素子600の表示面に平行し且つ相互に直交する2方向すなわち図14(a)における縦方向と横方向の各々にそれぞれ離間して、其の下面121を第1の透明基板110に当接させると共に其の上面122が第2の透明基板115に達するようにして配置された複数の光透過領域120と、隣接する光透過領域120に挟まれた領域の一部で第1の透明基板110の表面に配置された導電性パターン250と、第1の透明基板110の表面において導電性パターン250が配置されていない部分の一部、より厳密には、隣接する光透過領域120に挟まれた領域から導電性パターン250が配置された領域を除いて残る領域の一部に更に配置された透明導電性パターン280と、導電性パターン250や透明導電性パターン280の有無に関わらず、離間して配置された隣接する光透過領域120の間の空隙を埋めるようにして配置された電気泳動素子140とを備えている。
導電性パターン250と透明導電性パターン280の膜厚は、10[nm]から1000[nm]の範囲が妥当であり、実施形態4では共に300[nm]である。透明導電性パターン280の構成材料としては、ITO,ZnO,IGZO,導電性ナノワイヤー等とし、実施形態4ではITOとする。
図13(a)に示す狭視野モードは、導電性パターン250と透明導電性パターン280と透明導電膜125を同電位にすることで、各光透過領域120の間隙に配された電気泳動素子140中の電気泳動粒子141を分散材142内に分散させることによって実現している(図29(a)参照)。これに対し、図13(b)の広視野モードは、透明導電性パターン280と透明導電膜125を同電位とし、導電性パターン250を透明導電性パターン280および透明導電膜125よりも高電位とすることで実現している(図29(b)参照/但し、電気泳動粒子141の表面電荷が(−)の場合)。また、電気泳動粒子141の表面電荷が(+)である場合には、図29(c)のような電位関係にすること、つまり、電極の極性を逆にすることで図13(b)の広視野モードが実現される。要するに、何れの場合においても、導電性パターン250に対する透明導電性パターン280の相対電位を電気泳動粒子141の表面電荷と同じ極性にし、透明導電性パターン280に対する透明導電膜125の相対電位を電気泳動粒子141の表面電荷と同じ極性にすることにより、電気泳動粒子141を導電性パターン250の表面近傍に集めることで、透明基板110の表面において導電性パターン250が配置されていない領域に電気泳動粒子141が存在しなくなるようにしている。
このように、透明導電膜125と導電性パターン250の間の電界に加えて、導電性パターン250と透明導電性パターン280の間でも電界を発生させることで、図13(b)のように導電性パターン250の表面付近へ電気泳動粒子141を集める場合に要する時間を短縮することができ、良好な応答性の可視範囲制御が可能となる。
以上のように、図29(a),(b),(c)に示されるような電圧印加制御手段145により導電性パターン250と透明導電性パターン280と透明導電膜125の電位を制御し、狭視野モードと広視野モードの表示を実現することができる。電圧印加制御手段145は、外部からの信号に応じて導電性パターン250,透明導電性パターン280および透明導電膜125に印加する電圧を調整し、導電性パターン250,透明導電性パターン280および透明導電膜125のそれぞれの極性を変化させるための手段である。
これに対し、図35(b)のように、光透過領域120が直線状に並んだ方向から45°回転した向きに直線状の導電性パターン250及び透明導電性パターン280を配置することで、図35(b)中の位置Aに存在する電気泳動素子141は、電気泳動粒子141を引き寄せて凝集させる導電性パターン250に向けて移動する際に、自らが存在する領域を光透過領域120が直線状に並ぶ方向に沿って直線状に移動するだけで良くなり、導電性パターン250の表面付近へ電気泳動粒子141を集める場合に要する時間を短縮することができ、良好な応答性の可視範囲制御が可能となる。
なお、図33では、光透過領域120が直線状に並んだ方向から45°回転した向きに直線状の導電性パターン250及び透明導電性パターン280を配置した例について示しているが、光透過領域120が直線状に並んだ方向に対する直線状の導電性パターン250及び透明導電性パターン280の回転角度を0°より大きく90°以下の範囲とすることで、前記と同様の理由により、可視範囲制御における応答性の良好化を達成し得る。また、図33においては、導電性パターン250と透明導電性パターン280を互いに平行に配置した例について示しているが、導電性パターン250と透明導電性パターン280が互いに離間していれば、平行でなくても良い。
また、図15(a),(b)に示すように導電性パターン250と透明導電性パターン280上へ保護カバー膜130を形成した光学素子700や図16(a),(b)に示すように、保護カバー膜130に加えて更に透明導電膜125の表面へ第2の保護カバー膜135を形成した光学素子800による作用,効果は、それぞれ実施形態2や実施形態3の場合と同様である。
なお、実施形態1で光透過領域120の一部に導電性パターン250の一部が平面視で重なるように配置された構造でも動作可能であることを説明したが、図30に示すように、実施形態4でも同様に、導電性パターン250および透明導電性パターン280が光透過領域120から少なくとも一部露出するように、言い換えると、光透過領域120の一部に導電性パターン250および透明導電性パターン280の一部が平面視つまり光学素子の表示面の法線方向から見て重なるように配置されていても動作可能である。
以上説明した本発明の光学素子は、液晶表示装置だけでなく、映像を表示する表示面(表示パネル)を備えた他の表示装置、例えば、有機ELディスプレイ,無機ELディスプレイ,LEDディスプレイ,プラズマディスプレイ,フィールドエミッションディスプレイ(FED),ブラウン管,蛍光表示管等のディスプレイを備えた表示装置にも適用することができる。
照明光学装置1700は、図21に示した冷陰極管に代表される光源1021,反射シート1022,導光板1023,拡散板1024,プリズムシート1025a,プリズムシート1025bからなり、プリズムシート1025a,1025bを通過した光が光学素子1100を介して光学制御素子1800に照明される。
光学素子1100は、第1の実施形態で説明したように、狭視野モードと広視野モードを制御可能なマイクロルーバーである。
照明光学装置1700は、光源1021,反射シート1022,導光板1023,拡散板1024およびプリズムシート1025a,1025bからなり、プリズムシート1025a,1025bを通過した光で光学制御素子を照明する。ここで、光学素子1100の表面に、傷つきを防止するハードコート層や外光の写り込みを防止する反射防止層を形成しても構わない。
この場合、情報処理端末の側では、その制御装置が、マウスやキーボードやタッチパネルなどの入力装置からの入力を受け付けて、表示手段として装備した表示装置上に必要な情報を表示させるための制御を行う構成となっている。
光学素子1100は、実施形態1から実施形態3のマイクロルーバーのいずれかで構成される。
特に、実施形態1の光学素子200や実施形態2の光学素子300、実施形態3の光学素子400を光学素子1100として利用した照明装置1600においては、導電性パターン250と透明導電膜125の間の電位差によって電気泳動粒子141の分散状態を変化させることで光透過領域120および分散材142を透過する光の出射方向の範囲を変化させる構成となり、実施形態4の光学素子600を光学素子1100として利用した照明装置1600においては、導電性パターン250もしくは透明導電性パターン280と透明導電膜125の間の電位差によって電気泳動粒子141の分散状態を変化させることで光透過領域120および分散材142を透過する光の出射方向の範囲を変化させる構成となる。
第1の透明基板(110)と、第1の透明基板(110)に対向して存在する第2の透明基板(115)と、
第1の透明基板(110)の表面から第2の透明基板(115)の表面に達するように、それぞれ離間して配置された複数の光透域領域(120)と、
隣接する光透過領域(120)に挟まれた領域の一部で第1の透明基板(110)の表面に配置された導電性パターン(250)と、
第2の透明基板(115)の第1の透明基板(110)に対する面に配置した透明導電膜(125)と、
隣接する光透過領域(120)の間に配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子(141)と透過性の分散材(142)とから成る電気泳動素子(140)と、を有することを特徴とする光学素子(図1参照)。
第1の透明基板(110)と、第1の透明基板(110)に対向して間隔を置いて存在する第2の透明基板(115)と、
第1の透明基板(110)に対向する側の第2の透明基板(115)の表面に配置された透明導電膜(125)と、
第1の透明基板(110)と透明導電膜(125)の間の間隙にあって光学素子(200)の表示面に平行し且つ相互に直交する2方向の各々にそれぞれ離間して、其の下面(121)を第1の透明基板(110)に当接させると共に其の上面(122)が第2の透明基板(115)に達するようにして配置された複数の光透過領域(120)と、
隣接する光透過領域(120)に挟まれた領域の一部で第1の透明基板(110)の表面に配置された導電性パターン(250)と、
導電性パターン(250)の有無に関わらず、離間して配置された隣接する光透過領域(120)の間の空隙を埋めるようにして配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子(141)と透過性の分散材(142)とから成る電気泳動素子(140)と、を有することを特徴とする光学素子(図9(a)と図10(a),図9(b)と図10(b)参照)。
前記複数の光透過領域(120)が千鳥足配置とされ、前記導電性パターン(250)は、前記光透過領域(120)が直線状に並んだ方向と同じ向きに配置されていることを特徴とする付記2記載の光学素子(/図9(a)と図10(a),図9(b)と図10(b)参照)。
前記複数の光透過領域(120)が千鳥足配置とされ、前記導電性パターン(250)は、前記光透過領域(120)が直線状に並んだ方向に対して90°回転した向きに配置されていることを特徴とする付記2記載の光学素子(図11(a)と図12(a),図11(b)と図12(b)参照)。
前記複数の光透過領域(120)が行方向もしくは列方向のうち何れかの一方向に沿って直線状に並ぶようにして前記第1の透明基板(110)上に縦横に配置され、前記導電性パターン(250)が直線状の形状であり、前記光透過領域(120)が直線状に配置された方向に対する直線状の導電性パターン(250)の角度が0°より大きく90°以下の範囲であることを特徴とする付記2記載の光学素子(図31(a)と図32(a),図31(b)と図32(b)参照)。
第1の透明基板(110)と、第1の透明基板(110)に対向して間隔を置いて存在する第2の透明基板(115)と、
第1の透明基板(110)に対向する側の第2の透明基板(115)の表面に配置された透明導電膜(125)と、
第1の透明基板(110)と透明導電膜(125)の間の間隙にあって光学素子(200)の表示面に平行し且つ其の長尺の長方形をなす上下面(122,121)の幅方向にそれぞれ離間して、其の下面(121)を第1の透明基板(110)に当接させると共に其の上面(122)が第2の透明基板(115)に達するようにして配置された複数の光透過領域(120)と、
隣接する光透過領域(120)に挟まれた領域の一部で第1の透明基板(110)の表面に配置された導電性パターン(250)と、
導電性パターン(250)の有無に関わらず、離間して配置された隣接する光透過領域(120)の間の空隙を埋めるようにして配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子(141)と透過性の分散材(142)とから成る電気泳動素子(140)と、を有することを特徴とする光学素子(図11(c)と図12(c)参照)。
前記導電性パターン(250)は、前記光透過領域(120)が並んだ方向に対して90°回転した向きに配置されていることを特徴とする付記6記載の光学素子(図11(c)と図12(c)参照)。
前記複数の光透過領域(120)が行方向もしくは列方向のうち何れかの一方向に沿って直線状に並ぶようにして前記第1の透明基板(110)上に縦横に配置され、前記導電性パターン(250)が直線状の形状であり、前記光透過領域(120)が直線状に配置された方向に対する直線状の導電性パターン(250)の角度が0°より大きく90°以下の範囲であることを特徴とする付記6記載の光学素子(図31(a)と図32(a),図31(b)と図32(b)参照)。
前記光透過領域(120)の一部に、前記導電性パターン(250)の一部が平面視で重なるように配置されていることを特徴とする付記1乃至付記8の何れか1つに記載の光学素子(図28,図31〜図33,図34(b),図35(b)参照)。
前記導電性パターン(250)を覆うように保護カバー膜(130)が形成されていることを特徴とする付記1乃至付記9の何れか1つに記載の光学素子(図6参照)。
前記透明導電膜(125)を覆うように第2の保護カバー膜(135)が形成されていることを特徴とする付記1乃至付記10の何れか1つに記載の光学素子(図7参照)。
外部からの信号に応じて前記導電性パターン(250)及び前記透明導電膜(125)に印加する電圧を調整し、前記導電性パターン(250)及び前記透明導電膜(125)のそれぞれの極性を変化させる電圧印加制御手段(145)を有することを特徴とする付記1乃至付記11の何れか1つに記載の光学素子(図26参照)。
前記導電性パターン(250)に対する前記透明導電膜(125)の相対電位を前記電気泳動粒子(141)の表面電荷と同じ極性にし、前記電気泳動粒子(141)を前記導電性パターン(250)の表面近傍に集めることで、
前記第1の透明基板(110)の表面において、前記導電性パターン(250)が配置されていない領域には前記電気泳動粒子(141)がない状態とすることを特徴とする付記12に記載の光学素子(図26(b),(c)参照)。
第1の透明基板(110)と、第1の透明基板(110)に対向して存在する第2の透明基板(115)と、
第1の透明基板(110)の表面から第2の透明基板(115)の表面に達するように、それぞれ離間して配置された複数の光透過領域(120)と、
隣接する光透過領域(120)で挟まれた領域の一部で第1の透明基板(110)の表面に配置された導電性パターン(250)と、
第1の透明基板(110)の表面の導電性パターン(250)が配置されていない部分の一部に更に配置された透明導電性パターン(280)と、
第2の透明基板(115)の第1の透明基板(110)に対する面に配置した透明導電膜(125)と、
隣接する光透過領域(120)の間に配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子(141)と透過性の分散材(142)とから成る電気泳動素子(140)と、を有することを特徴とする光学素子(図13参照)。
第1の透明基板(110)と、第1の透明基板(110)に対向して間隔を置いて存在する第2の透明基板(115)と、
第1の透明基板(110)に対向する側の第2の透明基板(115)の表面に配置された透明導電膜(125)と、
第1の透明基板(110)と透明導電膜(125)の間の間隙にあって光学素子(600)の表示面に平行し且つ相互に直交する2方向の各々にそれぞれ離間して、其の下面(121)が第1の透明基板(110)に当接すると共に其の上面(122)が第2の透明基板(115)に達するようにして配置された複数の光透過領域(120)と、
隣接する光透過領域(120)に挟まれた領域の一部で第1の透明基板(110)の表面に配置された導電性パターン(250)と、
第1の透明基板(110)の表面において隣接する光透過領域(120)に挟まれた領域から導電性パターン(250)が配置された領域を除いて残る領域の一部に更に配置された透明導電性パターン(280)と、
導電性パターン(250)や透明導電性パターン(280)の有無に関わらず、離間して配置された隣接する光透過領域(120)の間の空隙を埋めるようにして配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子(141)と透過性の分散材(142)とから成る電気泳動素子(140)と、を有することを特徴とする光学素子(図13参照)。
前記複数の光透過領域(120)が千鳥足配置とされ、前記導電性パターン(250)及び透明導電性パターン(280)は、前記光透過領域(120)が直線状に並んだ方向と同じ向きに交互に1つ置きに配置されていることを特徴とする付記15に記載の光学素子(図14参照)。
前記複数の光透過領域(120)が行方向もしくは列方向のうち何れかの一方向に沿って直線状に並ぶようにして前記第1の透明基板(110)上に縦横に配置され、前記導電性パターン(250)と前記透明導電性パターン(280)が直線状の形状であり、前記光透過領域(120)が直線状に配置された方向に対する前記導電性パターン(250)及び前記透明導電性パターン(280)の角度が0°より大きく90°以下の範囲であることを特徴とする付記15記載の光学素子(図31(a)と図32(a),図31(b)と図32(b)参照)。
前記光透過領域(120)の一部に、前記導電性パターン(250)及び前記透明導電性パターン(280)の一部が平面視で重なるように配置されていることを特徴とする付記14乃至付記17の何れか1つに記載の光学素子(図30参照)。
前記導電性パターン(250)及び前記透明導電性パターン(280)を覆うように保護カバー膜(130)が形成されていることを特徴とする付記14乃至付記18の何れか1つに記載の光学素子(図15参照)。
前記透明導電膜(125)を覆うように第2の保護カバー膜(135)が形成されていることを特徴とする付記14乃至付記19の何れか1つに記載の光学素子(図16参照)。
外部からの信号に応じて前記導電性パターン(250),前記透明導電性パターン(280)及び前記透明導電膜(125)に印加する電圧を調整し、前記導電性パターン(250),前記透明導電性パターン(280)及び前記透明導電膜(125)のそれぞれの極性を変化させる電圧印加制御手段(145)を有することを特徴とする付記14乃至付記20の何れか1つに記載の光学素子(図29参照)。
前記導電性パターン(250)に対する前記透明導電性パターン(280)の相対電位を前記電気泳動粒子(141)の表面電荷と同じ極性にし、
前記透明導電性パターン(250)に対する前記透明導電膜(280)の相対電位を前記電気泳動粒子(141)の表面電荷と同じ極性にすることで、
前記電気泳動粒子(141)を前記導電性パターン(250)の表面近傍に集めることを特徴とする付記21に記載の光学素子(図29(b),(c)参照)。
前記導電性パターン(250)と前記透明導電性パターン(280)と前記透明導電膜(125)を同電位にすることで、
前記電気泳動粒子(141)を前記分散材(142)の全体に配置することを特徴とする付記21または付記22に記載の光学素子(図29(a)参照)。
映像を表示する表示面を備えたディスプレイ(1800)と、
前記ディスプレイ(1800)の前記表示面上に配置された付記1乃至付記23の何れか1つに記載の光学素子(1100)と、を有することを特徴とする表示装置(図20参照)。
前記ディスプレイと前記光学素子とが透明接着層(1060)で固定されていることを特徴とする付記24に記載の表示装置(図20参照)。
前記ディスプレイ(1800)は、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,有機ELディスプレイ,無機ELディスプレイ,LEDディスプレイ,フィールドエミッションディスプレイ,ブラウン管,蛍光表示管の何れかであることを特徴とする付記24または付記25に記載の表示装置(段落0055参照)。
映像を表示する表示面を備えた液晶ディスプレイ(1800)と、
前記液晶ディスプレイ(1800)の背面側に配されて、前記液晶ディスプレイ(1800)に光を照射するバックライト(1700)と、
前記液晶ディスプレイ(1800)と前記バックライト(1700)との間に配置された付記1乃至付記23の何れか一に記載の光学素子(1100)と、を有することを特徴とする表示装置(図21参照)。
前記液晶ディスプレイ(1800)と前記光学素子(1100)とが透明接着層(1060)で固定されていることを特徴とする付記27に記載の表示装置(図22参照)。
付記24乃至付記28の何れか1つに記載の表示装置を、電子機器本体の表示手段として装備したことを特徴とする電子機器(図27参照)。
付記1乃至付記23の何れか1つに記載の光学素子(1100)と、前記光学素子(1100)の前記第1の透明基板(110)の背面に設けられた光源(1700)と、を有することを特徴とする照明装置(図23参照)。
前記光学素子(1100)は、前記導電性パターン(250)もしくは前記透明導電性パターン(280)と前記透明導電膜(125)の間の電位差によって前記電気泳動粒子(141)の分散状態を変化させることで、前記光透過領域(120)及び前記分散材(142)を透過する光の出射方向の範囲が変化することを特徴とする付記30に記載の照明装置。
115 別の透明基板(第2の透明基板)
120 光透過領域
121 光透過領域の下面
122 光透過領域の上面
123 別の透明導電膜
125 透明導電膜
130 保護カバー膜
135 第2の保護カバー膜
140 電気泳動素子
141 電気泳動粒子
142 分散材
145 電圧印加制御手段
150 透明感光性樹脂層(フォトレジスト膜)
160 フォトマスク
161 マスクパターン
165 露光光
200 光学素子
250 導電性パターン
280 透明導電性パターン
300 光学素子
400 光学素子
600 光学素子
601 光透過領域
602 電気泳動素子
650 光
700,800,900,950 光学素子
1021 光源
1022 反射シート
1023 導光板
1024 拡散板
1025a,1025b プリズムシート
1030a 基板
1030b 基板
1031a,1031b 偏向板・位相差板
1032 液晶層
1033 カラーフィルタ
1060 透明接着層
1100 光学素子
1200,1300,1400,1500 表示装置
1600 照明装置
1700 照明光学装置(バックライト)
1800 光学制御素子(ディスプレイ)
1900 面状光源
2000,2010 電子機器
Claims (25)
- 透過光の射出方向の範囲を可変制御する光学素子であって、
第1の透明基板と、前記第1の透明基板に対向して存在する第2の透明基板と、
前記第1の透明基板の表面から前記第2の透明基板の表面に達するように、平面視で縦方向及び横方向の少なくとも一方にそれぞれ離間して配置された複数の光透過領域と、
隣接する前記光透過領域に挟まれた領域の一部のみで前記第1の透明基板の表面に配置された導電性パターンと、
前記第2の透明基板の前記第1の透明基板に対する面に配置した透明導電膜と、
隣接する前記光透過領域の間に配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子と透過性の分散材とから成る電気泳動素子と、を有することを特徴とする光学素子。 - 前記光透過領域の一部に、前記導電性パターンの一部が平面視で重なるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記光透過領域が行方向もしくは列方向のうち何れかの一方向に沿って直線状に並ぶようにして前記第1の透明基板上に縦横に配置されており、前記導電性パターンが直線状の形状であり、前記光透過領域が直線状に配置された方向に対する前記直線状の導電性パターンの角度が0°より大きく90°以下の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子。
- 前記導電性パターンを覆うように保護カバー膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の光学素子。
- 前記透明導電膜を覆うように第2の保護カバー膜が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の光学素子。
- 外部からの信号に応じて前記導電性パターン及び前記透明導電膜に印加する電圧を調整し、前記導電性パターン及び前記透明導電膜のそれぞれの極性を変化させる電圧印加制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の光学素子。
- 前記導電性パターンに対する前記透明導電膜の相対電位を前記電気泳動粒子の表面電荷と同じ極性にし、前記電気泳動粒子を前記導電性パターンの表面近傍に集めることで、
前記第1の透明基板の表面において、前記導電性パターンが配置されていない領域には前記電気泳動粒子がない状態とすることを特徴とする請求項6に記載の光学素子。 - 前記導電性パターンと前記透明導電膜を同じ電位にすることで、
前記電気泳動粒子を前記分散材全体に配置することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の光学素子。 - 第1の透明基板と、前記第1の透明基板に対向して存在する第2の透明基板と、
前記第1の透明基板の表面から前記第2の透明基板の表面に達するように、それぞれ離間して配置された複数の光透過領域と、
隣接する前記光透過領域で挟まれた領域の一部のみで前記第1の透明基板の表面に配置された導電性パターンと、
前記第1の透明基板の表面の前記導電性パターンが配置されていない部分の一部に更に配置された透明導電性パターンと、
前記第2の透明基板の前記第1の透明基板に対する面に配置した透明導電膜と、
隣接する前記光透過領域の間に配置された、特定の電荷を帯び且つ遮光性の電気泳動粒子と透過性の分散材とから成る電気泳動素子と、を有することを特徴とする光学素子。 - 前記光透過領域の一部に、前記導電性パターン及び前記透明導電性パターンの一部が平面視で重なるように配置されていることを特徴とする請求項9に記載の光学素子。
- 前記光透過領域が行方向もしくは列方向のうち何れかの一方向に沿って直線状に並ぶようにして前記第1の透明基板上に縦横に配置されており、前記導電性パターンと前記透明導電性パターンが直線状の形状であり、前記光透過領域が直線状に配置された方向に対する前記導電性パターン及び前記透明導電性パターンの角度が0°より大きく90°以下の範囲であることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の光学素子。
- 前記導電性パターンと前記透明導電性パターンが互いに平行に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の光学素子。
- 前記導電性パターン及び前記透明導電性パターンを覆うように保護カバー膜が形成されていることを特徴とする請求項9乃至請求項12の何れか1つに記載の光学素子。
- 前記透明導電膜を覆うように第2の保護カバー膜が形成されていることを特徴とする請求項9乃至請求項13の何れか1つに記載の光学素子。
- 外部からの信号に応じて前記導電性パターン,前記透明導電性パターン及び前記透明導電膜に印加する電圧を調整し、前記導電性パターン,前記透明導電性パターン及び前記透明導電膜のそれぞれの極性を変化させる電圧印加制御手段を有することを特徴とする請求項9乃至請求項14の何れか1つに記載の光学素子。
- 前記導電性パターンに対する前記透明導電性パターンの相対電位を前記電気泳動粒子の表面電荷と同じ極性にし、
前記透明導電性パターンに対する前記透明導電膜の相対電位を前記電気泳動粒子の表面電荷と同じ極性にすることで、
前記電気泳動粒子を前記導電性パターンの表面近傍に集めることを特徴とする請求項15に記載の光学素子。 - 前記導電性パターンと前記透明導電性パターンと前記透明導電膜を同電位にすることで、
前記電気泳動粒子を前記分散材全体に配置することを特徴とする請求項15または請求項16に記載の光学素子。 - 映像を表示する表示面を備えたディスプレイと、
前記ディスプレイの前記表示面上に配置された請求項1乃至請求項17の何れか1つに記載の光学素子と、を有することを特徴とする表示装置。 - 前記ディスプレイと前記光学素子とが透明接着層で固定されていることを特徴とする請求項18に記載の表示装置。
- 前記ディスプレイは、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,有機ELディスプレイ,無機ELディスプレイ,LEDディスプレイ,フィールドエミッションディスプレイ,ブラウン管,蛍光表示管の何れかであることを特徴とする請求項18または請求項19に記載の表示装置。
- 映像を表示する表示面を備えた液晶ディスプレイと、
前記液晶ディスプレイの背面側に配されて、前記液晶ディスプレイに光を照射するバックライトと、
前記液晶ディスプレイと前記バックライトとの間に配置された請求項1乃至請求項17の何れか一に記載の光学素子と、を有することを特徴とする表示装置。 - 前記液晶ディスプレイと前記光学素子とが透明接着層で固定されていることを特徴とする請求項21に記載の表示装置。
- 請求項18乃至請求項22の何れか1つに記載の表示装置を、電子機器本体の表示手段として装備したことを特徴とする電子機器。
- 請求項1乃至請求項17の何れか1つに記載の光学素子と、前記光学素子の前記第1の透明基板の背面に設けられた光源と、を有することを特徴とする照明装置。
- 前記光学素子は、前記導電性パターンもしくは前記透明導電性パターンと前記透明導電膜の間の電位差によって前記電気泳動粒子の分散状態を変化させることで、前記光透過領域及び前記分散材を透過する光の出射方向の範囲が変化することを特徴とする請求項24に記載の照明装置。
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