JP6565107B1 - 芳香拡散システム - Google Patents

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Abstract

【課題】会場の特徴や演じられる演目の特徴に応じて、より効率的で細かい芳香の制御を実施することが可能な芳香拡散システムを提供する。【解決手段】本発明の、会場内に芳香を拡散する芳香拡散システム1は、芳香を放出する放出部を有する複数の芳香放出器A1、A2、・・・と、芳香放出器A1、A2、・・・とは別体に、かつ、相対位置が可変に設けられ、芳香放出器から放出された芳香を拡散する複数の送風機W1、W2、・・・と、芳香放出器A1、A2、・・・及び前記送風機W1、W2、・・・を制御するための制御部を有するサーバと、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、芳香拡散システムおよび芳香拡散方法に関し、特に、コンサートホールやライブ会場における、演出のために芳香を拡散するためのシステムとして有用なものである。
従来においては、コンサートホールやライブ会場における実演は、演奏を中心としたものであり、演奏に加えて照明を効果的に使用することで、聴覚だけでなく視覚にも刺激を与えることで、オーディエンスの感情に訴える手法が用いられてきた。そして、近年においては、創作者やアーティストの世界観を表現するものとして、これまで使用されていなかった、嗅覚に訴える手段を使用した演出方法が考えられている。
例えば、映画館において、チョコレート工場を舞台とする映画を上映する場合、客席の下方にチョコレートの芳香を発生する装置を設置しておき、観客から見えないようにチョコレートの芳香を会場内に充満させる、といった手法が用いられている。
このような演出方法を使用すると、観客は視覚による刺激に加え、それと同調する嗅覚による刺激を受けることにより、一層映画の中に入り込むことができ、観客にとって印象深いものとなる。
しかしながら、客席の下方に芳香発生装置を設置する手法は、芳香の自然な拡散に任せたものであり、会場全体を均一な方向で充満させるためには、全客席にわたって多くの芳香発生装置が必要となり、効率的ではない。また、芳香が充満するまでに時間がかかるため、画面ごとに芳香の種類を切り替えたり、急速に芳香を充満させたりといった、芳香の細かい制御ができない。
そこで、急速に芳香を充満させる手段として、送風機を使用して芳香を拡散する試みがなされている。(特許文献1)。
特公表2000−50786号公報
特許文献1に記載された発明は、内部に送風機と香り成分を放出する装置を設置したハウジングを、客席の前方、側方、及び、後方に配置し、上演されている演目に同調して芳香を拡散することで、演出の効果を高めることができるようになっている。しかしながら、このような技術によると、送風機と香り成分を放出する装置が同一のハウジング内に収納されているため、会場全体に装置を設置するためには、相当数の装置が必要となり、膨大な設置スペースが必要となる。また、送風機と香り成分を放出する装置を別々に設置することができないため、送風機のドラフトを大きく取ることができず、会場の特徴や演目の特徴に応じた細かい制御を実施することができない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、会場の特徴や演じられる演目の特徴に応じて、より効率的で細かい芳香の制御を実施することが可能な芳香拡散システムを提供することを目的とする。
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
第1の特徴に係る発明は、会場内に芳香を拡散する芳香拡散システムであって、芳香を放出する放出部を有する複数の芳香放出器と、芳香放出器とは別体に、かつ、相対位置が可変に設けられ、芳香放出器から放出された芳香を拡散する複数の送風機と、芳香放出器及び送風機を制御するための制御部を有するサーバと、を備える芳香拡散システムを提供する。
第1の特徴に係る発明によれば、芳香放出器から放出された芳香を拡散するために設けられた送風機が、芳香放出器とは別体に、かつ、相対位置が可変に設置されているため、芳香放出器を設置する場所、要求される芳香に滞留時間及び芳香の程度に応じて、最適な配置が可能となり、効率の良いシステムを構築することが可能となる。また、芳香放出器とは別体に設置された送風機が周囲の空気を巻き込んで芳香を拡散することができるため、ドラフトを大きく取って急速な芳香の拡散が可能となり、上演される演目に応じて細かい芳香の制御が可能となる。
さらに、サーバに設けられた制御部が芳香放出器と送風機を制御するため、複数設けられた機器をサーバからの指令で一斉に制御することができ、いっそう細かい制御が可能となる。
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明であって、放出部が筒状に形成される。
第2の特徴に係る発明によれば、方向放出器の放出部が筒状に形成されていることから、筒の内部で芳香の濃度に勾配が生じるため、放出される芳香の流束が増加し、単にハウジングに孔を設けただけのものよりも、大きな拡散効果が期待できる。
第3の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、複数の芳香放出器と一台の送風機が一組のセットとして設置される。
第3の特徴に係る発明によれば、複数の芳香放出器と一台の送風機が一組のセットとして設置されるため、少ない設置スペースで必要な量の芳香を拡散することができ、また、送風機を駆動するための電力を節約することができるため、より経済的で、しかも、密度の高い芳香を放出することが可能なシステムを構築することが可能となる。
第4の特徴に係る発明は、第1又は第2の特徴に係る発明であって、一台の芳香放出器と一台の送風機が一組のセットとして設置される。
第4の特徴に係る発明によれば、一台の芳香放出器と一台の送風機が一組のセットとして設置されるため、それぞれの芳香放出器から放出される芳香を一台の送風機により拡散させることで、早急な芳香の拡散が可能となる。
第5の特徴に係る発明は、第1から第4のいずれかの特徴に係る発明であって、予め定められた時間間隔、及び、一回の放出あたりの放出時間に基づいて、放出の制御を行う。
第5の特徴に係る発明によれば、予め定められた時間間隔、及び、一回の放出あたりの放出時間に基づいて、放出の制御を行うため、会場の広さや設置している芳香放出器の数、または、演出上の所望の効果に応じて、放出する時間間隔及び放出時間を設定することで、きめ細かい制御が可能となり、所望の芳香の濃度を維持することができるシステムを構築することが可能となる。
本発明によれば、会場の特徴や演じられる演目の特徴に応じて、より効率的で細かい芳香の制御を実施することが可能な芳香拡散システムを提供できる。
図1は、本実施形態における芳香拡散システム1のハードウェア構成とソフトウェア機能を示すブロック図である。 図2は、芳香拡散システム1を構成する芳香放出器と送風機の組み合わせの一例を示す図である。 図3は、芳香拡散システム1を構成する複数の芳香放出器と送風機の組み合わせの一例を示す図である。 図4は、放出インターバルテーブルの一例を示す図である。 図5は、演目データベースの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
[芳香拡散システム1の構成]
図1は、本実施形態における芳香拡散システム1のハードウェア構成とソフトウェア機能を説明するためのブロック図である。
芳香拡散システム1は、芳香拡散システム1を運用するために会場で演じられる演目やその演出に関するデータ管理及びデータ処理を行うサーバ(コントロールパネル、入力部であっても良い)100と、芳香放出器A1、A2、・・・と、送風機W1、W2、・・・とにより構成される。サーバと、噴霧器、送風機は、有線または無線で接続される。なお、データ管理及びデータ処理を行うのはサーバ100に限らず、コントロールパネル(タブレット端末など)や入力を受け付けるハードウェアである入力部(ボタン、キーボード、ボリュームコントロールノブ、マウスなど)であっても構わない。
データ入力、データ管理及びデータ処理のためにコントロールパネルや入力部を用いる場合、芳香放出器A1、A2、・・・と、送風機W1、W2、・・・に共通するコントロールパネル又は入力部を設置してもよいし、芳香放出器A1、A2、・・・と送風機W1、W2、・・・がそれぞれコントロールパネル又は入力部を有するように構成してもよい。
[サーバ100の構成]
サーバ100は、データを制御する制御部110と、他の機器と通信を行う通信部120と、データが記憶されている記憶部130と、ユーザからの情報の入力を受け付ける入力部140と、制御部110で制御したデータや画像を出力する表示部150と、を備える。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える。
通信部120は、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、IEEE802.11に準拠したWi−Fi(Wireless Fidelity)対応デバイスを備える。なお、通信部120は、無線による通信だけでなく、有線によるデータのやり取りを行うよう構成しても構わない。
制御部110は、所定のプログラムを読み込み、必要に応じて記憶部130と協働することで、放出スケジュール作成モジュール111を実現する。
記憶部130は、データやファイルを記憶する装置であって、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等による、データのストレージ部を備える。記憶部130には、後に説明する放出インターバルテーブル131及び演目データベース132が記憶されている。
入力部140の種類は、特に限定されない。入力部140として、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等が挙げられる。
表示部150の種類は、特に限定されない。表示部150として、例えば、モニタ、タッチパネル等が挙げられる。
[芳香放出器A1、A2、・・・の構成]
次に、本実施形態における芳香拡散システム1を構成する芳香放出器A1、A2、・・・について説明する。
図2に示すように、芳香放出器A1、A2、・・・は、芳香を放出する放出部210を備えたユニットとして形成されており、ユニットの内部には、芳香の元となる液体を充填した図示しないボトルが設置されている。ボトル内に充填された液体は、ユニット内に設けた超音波振動や加熱など適宜の手段を用いて気化することで、芳香として放出部210から放出される。
芳香放出器A1、A2、・・・は、芳香の元となる液体を1ミクロン以下の微粒子に気化(霧化)して、芳香として放出部210から放出する。
粒子が30〜60ミクロンであるのに対し、芳香放出器A1、A2、・・・から放出される微粒子は、同じ量なら表面積は約60倍にもなり、1ppm以下の濃度でも高い芳香性を発揮する。
一方、高い芳香性を有する微粒子を放出し会場内に充満させるためには、放出部210から放出された後に、送風機を用いて微粒子を拡散させる必要がある。すなわち、本実施形態のように超微粒子化された芳香の場合、粒子の密度が高いため、従来技術にあるような、芳香放出器と送風機とが同一のハウジング内に収められた一体型のものでは、芳香を会場内に均一に拡散することができない。
そこで、本実施形態においては、それぞれの芳香放出器A1、A2、・・・に対して、送風機W1、W2、・・・を別体に設置しており、芳香放出器A1、A2、・・・と送風機W1、W2、・・・との組み合わせによって、微粒子化された芳香を拡散することができるよう構成されている。そして、芳香放出器A1、A2、・・・と送風機W1、W2、・・・との組み合わせが、例えば、会場内における前方、後方、側方等の適所に複数設置される。
さらに、それぞれの芳香放出器A1、A2、・・・が備える芳香の放出部210は、微粒子化された芳香が確実に芳香放出器から放出されるよう、筒状に形成されている。放出部210を筒状に形成することで、筒の内部で芳香の濃度に勾配が生じるため、放出される芳香の流速が増加し、単にハウジングに孔を設けただけのものよりも、大きな拡散効果が期待できる。なお、放出部210の形状は、筒状であればよく、例えば、ホースの端部のようなものも含まれる。
また、送風機W1、W2、・・・は放出部210に対して上方に傾けて設置され、放出部210の下方から上方に向けて送風するとともに、放出部210の後方(客席側とは逆側)に設けられる。
微粒子は上方から下方へと落下する性質があるところ、送風機を用いて上方に向けて拡散することで、微粒子が放出されてから落下するまでの時間が長くなる。そのため、微粒子が室内に滞留する時間を長く保持することができる。
また、場合によって、送風機W1、W2、・・・を放出部210に対して上方に傾けて設置するか、下方に傾けて設置するかを変えることができる。
例えば、オーディエンスが入場する前は、上記のように送風機W1、W2、・・・を放出部210に対して上方に傾けて設置する。それにより、拡散された芳香は上方から下方に徐々に落下するため、芳香の滞留時間が確保される。
一方、オーディエンスが入場した後は、オーディエンスの熱気により上昇気流が生じるため、送風機W1、W2、・・・を放出部210に対して下方に傾け、オーディエンスに対して吹き付けるような流れが発するように設置する。このようにすることで、芳香成分が上昇気流によって屋内に拡散されるようになる。
一方、微粒子が室内に滞留する時間を短くしたい場合、送風機W1、W2、・・・を放出部210に対して下方に傾けて設け、放出部210の上方から下方に向けて送風する。また、送風機は放出部210の後方(客席側とは逆側)に設けられる。
上述の通り、微粒子は上方から下方へと落下する性質があるところ、送風機を用いて下方に向けて拡散することで、微粒子が放出されてから落下するまでの時間が短くなる。そのため、微粒子が室内に滞留する時間を短くすることができる。
このように、芳香放出器A1、A2、・・・と送風機W1、W2、・・・とを別体に、かつ、相対位置が可変となるように設置することにより、放出部210と送風機W1、W2、・・・の相対的な位置関係を変化させることができ、芳香放出器を設置する場所、求められる滞留時間及び拡散の程度に応じて最適な送風を供給することができる。
なお、本実施形態において、送風機W1、W2、・・・は、周知の方法を用いて左右方向に首振り回動可能に構成される。送風機W1、W2、・・・を左右方向に首振り回動可能に構成することにより、超微粒子化された芳香を会場全体にわたって均一に拡散させることが可能となる。
芳香放出器A1、A2、・・・は、芳香の放出を制御するための図示しない制御ユニットを備えており、該制御ユニットにより芳香の放出のオン―オフの制御、放出時間の制御、及び、放出量の制御ができるようになっている。
制御ユニットを用いて芳香放出の制御をするにあたっては、制御ユニットに図示しない通信回路を設置し、例えば、IEEE802.11に準拠したWi−Fi(Wireless Fidelity)対応デバイスにより、サーバ100の通信部120を介して制御部110から送信された命令を受信することで行うことができる。つまり、会場の各場所に設置した複数の芳香放出器A1、A2、・・・を同時に制御可能なサーバ100を設け、サーバ100の通信部120を介して制御部110から送信された命令を各芳香放出器A1、A2、・・・の通信回路が受信し、命令に従って芳香の放出を行うよう構成することができる。なお、通信はWi−Fi等の無線通信に限ったものではなく、サーバと各機器とをLANケーブル等で接続した有線での通信を使用することもできる。
上記の例では、サーバ100から各芳香放出器A1、A2、・・・の通信回路に向けて命令を送信するよう構成したが、通信回路を使用せず、手動により制御するよう構成することもできる。
[送風機W1、W2、・・・の構成]
次に、本実施形態における芳香拡散システム1を構成する送風機W1、W2、・・・について説明する。
送風機W1、W2、・・・として、電動機によって駆動される周知の送風機が使用される。それぞれの送風機W1、W2、・・・は、芳香放出器A1、A2、・・・とは別体となって設置されており、芳香放出器A1、A2、・・・と送風機W1、W2、・・・との組み合わせによって、芳香を拡散することができるよう構成されている。
また、送風機W1、W2、・・・の制御に関しても、芳香放出器A1、A2、・・・と同様に、サーバ100の通信部120を介して制御部110から送信された命令を受信することで、制御を行うことができる。
このように、サーバ100に設けられた制御部110が芳香放出器A1、A2、・・・と送風機W1、W2、・・・を制御するため、複数設けられた機器をサーバ100からの指令で一斉に制御することができ、上演される演目に応じて細かい制御が可能な芳香拡散システム1を実現することができる。
なお、図2においては、一台の芳香放出器A1、A2、・・・に対して一台の送風機W1、W2、・・・を組み合わせているが、これに限ったものではなく、図3に示すように、複数の芳香放出器と一台の送風機が一組のセットとして設置され、複数のセットが会場内に配置されるよう構成することもできる。
[芳香放出器A1、A2、・・・及び送風機W1、W2、・・・の配置構成]
続いて、上記のように構成される芳香放出器A1、A2、・・・及び送風機W1、W2、・・・の配置構成について説明する。
芳香放出器A1、A2、・・・及び送風機W1、W2、・・・を高い場所、すなわち、客席の上方に設置する場合には、芳香成分の自然な拡散が期待できるため、図3に示す配置例のように、複数の芳香放出器と一台の送風機を一組のセットとし、複数のセットを会場内に配置する。すなわち、芳香放出器A1、A2、・・・の放出部210から放出される芳香成分は、一般的に、空気よりも重いため、下方に流れる性質がある。一方で、空気を構成する窒素や酸素とは異なる元素であるため、自然に拡散し空気と均一に混ざろうとする性質も有する。このような性質を利用すれば、複数の芳香放出器から放出される芳香を一台の送風機で拡散させることができるため、設置する送風機の数を節約することができる。
このようにすることで、少ない設置スペースで必要な量の芳香を拡散することができ、また、送風機を駆動するための電力を節約することができるため、より経済的で、しかも、密度の高い芳香を放出することが可能なシステムを構築することができる。
一方、低い場所、すなわち、客席と同レベル程度の高さの場所に設置する場合には、自然拡散は期待できず、送風機による急速な拡散が必要となるため、図2に示す配置例のように、一台の芳香放出器と一台の送風機を一組のセットとし、複数のセットを会場内に配置することで、それぞれの芳香放出器から放出される芳香を送風機により拡散させることになる。
このように、芳香放出器と送風機とを別体として設けることにより、芳香放出器を設置する場所に応じて、最適な配置が可能となり、効率の良い芳香拡散システムを構成することができる。
次に、芳香拡散システム1を導入する会場の広さに応じた芳香放出器A1、A2、・・・及び送風機W1、W2、・・・の配置について検討する。芳香拡散システム1を設置する場所がコンサートホールの場合、ホール自体が広く、しかも、天井が高いため、芳香放出器を設置する場所とオーディエンスまでの距離が遠い。このような場合、自然な拡散に任せると、拡散に時間がかかるため、適切なタイミングで適切な芳香を提供することができない。そのような場合、図2に示す配置例のように、一台の芳香放出器に対して一台の送風機を設置し、それぞれの芳香放出器から放出される芳香を一台の送風機により拡散させることで、早急な芳香の拡散が可能になる。
一方、ライブハウスのように、会場自体が狭く、人が密集するような会場の場合、芳香放出器を設置する場所とオーディエンスまでの距離が近い。このような場合は、芳香成分の自然な拡散に任せても、短時間での拡散が期待できるため、図3に示す配置例のように、複数の芳香放出器に対して一台の送風機を設置し、複数の芳香放出器から放出される芳香を、一台の送風機により適切な範囲まで拡散させる。このようにすれば、狭い会場においても、設置スペースを節約しつつ、十分効果のある芳香拡散システムを構築することができる。
このように、芳香放出器と送風機とを別体として設けることにより、芳香拡散システム1を導入する会場の特徴に応じて、最適な配置が可能となり、効率が良く細かい制御が可能な芳香拡散システムを構成することができる。
また、演じられる演目によっては、早急に芳香を拡散させることで演出効果を高めることが可能となる場合がある。すなわち、曲などの展開に応じて急速に芳香を拡散することや、急速に芳香の拡散を止める必要があることがある。ところで、送風機が内蔵され送風機と芳香放出器とが一体となっているユニットの場合、送風機によるドラフトが弱く、拡散に時間がかかることがある。そのため、演目に応じた急速な拡散の実行など、細かい制御ができないことがある。本実施形態においては、送風機が芳香放出器と別体に設けられているため、周囲の空気を巻き込んでドラフトを強くすることができ、急速な芳香の拡散を実行することができる。しかも、芳香放出器の外部に設けた送風機により芳香を拡散するため、芳香放出器の放出部の大きさや形状に関わらず、広範囲にわたって拡散させることができる。
このように、芳香放出器と送風機とを別体として設けることにより、急速な芳香の拡散が可能となるため、演じられる演目の特徴に応じて、細かい芳香の制御が可能となる。
[実施例1]
上記の芳香拡散システム1を使用した実施例1として、図4を用いて、芳香放出時間の設定について説明する。本実施例においては、各芳香放出器A1、A2、・・・において芳香を放出する時間が段階的に設定される。
本実施例においては、所定時間おきに芳香が放出されるようになっており、その時間間隔は、一例を図4に示すように、5分、6分、7分といった具合に予め設定されている。そして、一回の放出において芳香を放出する期間を表す放出時間レベルが設定されており、放出時間レベルに応じて、一回あたりに芳香を放出する期間が異なる。放出時間レベルがレベル1の場合、5秒間放出し、レベルが1段階あがると放出時間が5秒間増加する。つまり、レベル2では10秒間、レベル3では15秒間、というように芳香が放出される。
例えば、時間間隔が7分で、放出時間レベルがレベル2に設定されている場合、制御を開始すると、芳香を10秒間放出した後、6分50秒休息する。その後、再び10秒間放出し、6分50秒休息するといった具合に制御される。時間間隔が7分の場合、このような放出時間に関するレベルが50段階設けられており、レベル50では、7分のインターバルなしに連続的に芳香を放出し続ける。
本実施例のように、所定時間間隔ごとに芳香が放出されるよう設定し、さらに、一回あたりの放出時間を設定できる構成とすることにより、所望の芳香の濃度を維持することができる。すなわち、会場の広さや設置している芳香放出器の数、または、演出上の所望の効果に応じて、放出する時間間隔及び放出時間を設定することで、きめ細かい制御が可能となり、所望の芳香の濃度を維持することができる。
[実施例2]
上記の芳香拡散システム1を使用した実施例2として、図1、図4及び図5を用いて、会場の演出方法について説明する。実施例2においては、会場を取り囲むように、複数の芳香放出器A1、A2、・・・と送風機W1、W2、・・・が配置されており、さらに、上記実施例1で説明した放出時間間隔のインターバル及び放出時間のレベルが設定されている。そして、そのようなインターベルやレベルの設定、及び、下記に記載する放出の制御は、制御部110が、図4に示される放出インターバルテーブル131と、図5に示される演目データベース132と協働して、放出スケジュール作成モジュール111を実行することにより行われる。
まず、開場前、つまり、オーディエンスが入場するまでは、上記実施例1で説明した放出時間のレベルを最大のレベル50に設定することで、連続的に芳香を放出し、会場内に芳香を充満するようにしておく。これは、開場時に入口が開くことにより芳香がある程度会場外に逃げるため、逃げる分を考慮して、予め強い芳香を保持しておくことを意図したものである。
開場後は会場内における芳香の濃淡のばらつきを確認し、ばらつきに応じて部分的に/あるいは全体的に放出時間のレベルを調整する。すなわち、会場内の扉の位置、及び、空調設備の位置や気流の動きといった会場の特徴や、入場しているオーディエンスの分布によって、芳香の濃淡にばらつきが生じることがある。そのような場合、想定よりも芳香が薄い箇所では放出時間のレベルを高く設定することにより、芳香を強くするよう制御する。また、想定よりも芳香が強い箇所では放出時間のレベルを低く設定することにより、芳香を弱くするよう制御する。
会場内における芳香の濃淡のばらつきは、予め複数カ所に設置した周知の香りセンサを用いて検知することができるが、スタッフが会場内を回り、人手によって確認することもできる。
そして、開演後は、演目に応じて放出時間のレベルを設定する。また、演目に応じて、芳香の種類を替える。
例えば、公演の中間において、一旦、すべての芳香放出器を停止するといった制御も可能である。このようにすることで、前半と後半とで演出の効果を切り替えたり、会場の雰囲気を切り替えるといった効果が得られる。その際、芳香の濃淡のばらつきにより、芳香が薄い箇所においては芳香放出器を停止せず、運転を継続するといった制御も可能である。このようにすることで、所定の箇所において極端に芳香が弱くなることを抑制することができる。
その後、公演の後半においては、再び芳香放出器を運転させ、終演に向けて芳香による効果を高めることができる。その際、放出する芳香の種類を替えることにより、前半とは異なる雰囲気、及び、異なる演出上の効果を提供することができる。また、放出する芳香の種類を替えることは、舞台等における場面の転換を演出する際にも効果的である。すなわち、ミュージカルや演劇等においては、舞台美術とともに場面設定が切り替わることが頻繁にあるが、場面ごとに、その場面を象徴するような芳香に切り替えることで、より一層、場面転換を印象深くすることができ、より深い世界へオーディエンスを引き込むことができる。
また、アンコールやカーテンコールの際には、芳香の放出を停止するといった制御も可能である。これは、公演が終了したことや、終了に近づいていることを印象付け、オーディエンスを現実の世界に引き戻す効果も期待できる。
以上のように構成することにより、イベントコンセプトや演じるアーティストの世界観、演目の世界観を表現する芳香を会場内に供給することができ、香りによる演出を提供することができる。また、会場内の照明や音響による効果に加え、芳香という嗅覚に訴える演出を実施することで、より、人間の深い感覚にまで訴えかけることができる演出を実現することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
また、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換を行ってもよい
1 芳香拡散システム
100 サーバ
110 制御部
111 放出スケジュール作成モジュール
120 通信部
130 記憶部
131 放出インターバルテーブル
132 演目データベース
140 入力部
150 表示部
A1、A2、・・・ 芳香放出器
210 放出部
W1、W2、・・・ 送風機

Claims (3)

  1. 会場内に芳香を拡散する芳香拡散システムであって、
    芳香の元となる液体を1ミクロン以下の微粒子に霧化して芳香を放出する放出部を有する複数の芳香放出器と、
    前記芳香放出器とは別体に、かつ、相対位置が可変に設けられ、前記芳香放出器から放出された芳香を拡散する複数の送風機と、
    前記芳香放出器及び前記送風機を制御するための制御部を有するサーバと、
    を備え、
    前記サーバは、
    芳香が放出される時間間隔が予め段階的に設定され、それぞれの前記時間間隔の中で、一回の放出において芳香を放出する期間と休息する期間とが予め定められている放出時間レベルが設定された放出インターバルテーブルと、
    上演される演目に応じた前記時間間隔及び前記放出時間レベルが設定された演目データベースと、
    前記放出インターバルテーブル及び前記演目データベースに基づいて芳香を放出する時間間隔及び放出時間レベルを作成する放出スケジュール作成モジュールと、
    を備え、
    筒状に形成された前記放出部が、むき出しにされた状態で芳香放出器の上面に設けられ、
    前記制御部は、前記放出スケジュール作成モジュールによって作成された放出スケジュールに基づいて、芳香放出の時間間隔、一回の放出において芳香を放出する期間及び休息する期間の制御を行うものであり、
    オーディエンスが入場する前は、前記送風機は、前記放出部に対して上方に傾けて客席側とは逆側である前記放出部の後方に設置され、むき出しにされた前記放出部に対して下方から上方に向けて送風するとともに、前記放出時間レベルを調整することにより、芳香を連続的に放出するよう制御し、
    オーディエンスが入場した後は、前記送風機は、前記放出部に対して下方に傾けて客席側とは逆側である前記放出部の後方に設置され、むき出しにされた前記放出部に対して上方から下方に向けて送風するとともに、前記放出スケジュール作成モジュールで作成された放出スケジュールに基づく時間間隔及び放出時間レベルで芳香の放出を行うよう制御する、
    芳香拡散システム。
  2. 複数の芳香放出器と一台の送風機が一組のセットとして設置される、請求項1に記載の芳香拡散システム。
  3. 一台の芳香放出器と一台の送風機が一組のセットとして設置される、請求項1に記載の芳香拡散システム。
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