JP6564331B2 - ガス遮断器 - Google Patents

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Description

本発明はパッファ形のガス遮断器に係り、特に、機械的な圧縮作用若しくはアーク熱による加熱昇圧作用又はその両方を利用したガス遮断器に関するものである。
ガス遮断器は電力系統において、相間短絡や地絡などで生じる事故電流を遮断するためのものである。従来、パッファ形ガス遮断器が広く使われている。このパッファ形ガス遮断器では、可動アーク接触子と直結した可動パッファシリンダによって、消弧性ガスを機械的に圧縮することにより、高圧のガス流が発生するようになっている。そして、このガス流が、可動アーク接触子と固定アーク接触子との間に発生したアークに吹き付けられて、電流が遮断されている。
ガス遮断器での遮断性能はパッファ室の圧力上昇に依存する。そこで、従来の機械的圧縮による圧力上昇に加え、アークの熱エネルギを積極的に利用して圧力を上昇させる熱パッファ併用形ガス遮断器も広く使われている。熱パッファ併用形ガス遮断器は、アークの熱エネルギを利用して消弧性ガスの吹き付け圧力を形成するもので、遮断動作に必要な操作エネルギを従来の機械的に圧縮する方式と比較して低減することができる。
パッファ形ガス遮断器や熱パッファ併用形ガス遮断器のいずれにおいても、遮断性能と絶縁性能と双方の向上が課題である。特に、事故電流の遮断時などに生じるアークにより高温高圧のガスが生じるが、このガスはアーク空間から充填容器内に排気されることになる。そのため、遮断直後に導体部に印加される過渡回復電圧に対し、排気された高温高圧ガスを介した導体部と接地された充填容器との間で絶縁破壊を防ぐことが重要である。この性能は、対地絶縁性能といわれる。そして、系統容量の増大により遮断電流も増加する一方でガス遮断器の低コスト化が要求されており、このような要求の中で対地絶縁性能の向上が望まれている。
対地絶縁性能を向上させる方法として、絶縁距離の増加や、導体部の高電界部を滑らかにするなどして電界を緩和するなどがある。特許文献1には、設置された金属容器内に、固定接触子と同軸に配された可動接触子と共動するパッファシリンダと、該パッファシリンダとの間にパッファ室を形成する固定ピストンと、前記可動接触子を取り囲みかつこれと一体となって前記固定及び可動両接触子の開離間隙に圧縮ガスを導く絶縁ノズルと、前記可動接触子の反固定接触子側に設けられ前記開離間隙のアークにより加熱されたガスを排出する排気筒とを備えたパッファ形ガス遮断器において、前記固定ピストンの受圧面に周方向に貫通孔を配し、前記パッファ室から該貫通孔を介して前記排気筒から排出されたガスを取り囲むガス流を生ぜしめるパッファ形ガス遮断器が記載されている。
特開昭60?216420号公報(特に第4図参照)
特許文献1に記載のパッファ形ガス遮断器では、アークによって生じた高温高圧の絶縁ガス(以下、「高温高圧ガス」という)は、排気筒の内部を通流し、当該排気筒に形成された孔を通じてパッファシリンダの内部に排気される。そして、排気された高温高圧ガスは、パッファ室後方から放出された比較的温度の低い絶縁ガスと混合されることで、冷却されている。これにより、高温高圧ガスを介した絶縁破壊が防止され、対地絶縁性能が向上するものとされている。そして、冷却された後のガスは、パッファシリンダの開口を通じて金属容器の内部に排気されている。
しかし、排気筒に形成された孔は、排気筒の駆動に伴って軸方向に移動する。そのため、固定接触子と可動接触子との開離位置によっては高温高圧ガスと絶縁ガスとの接触が不十分となる。そして、これらの接触が不十分な場合には、高温高圧ガスの冷却が不十分となる結果、高温高圧ガスを介して金属容器とパッファシリンダとの間で絶縁破壊が生じる可能性がある。即ち、特許文献1に記載の技術では、対地絶縁性能に依然として課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みて為されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、対地絶縁性能の更なる向上を図ったガス遮断器を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、ガス遮断器に備えられるガス流ガイドの形状を以下の実施形態において明らかにされる形状にすることで前記課題を解決できることを見出した。
本発明によれば、対地絶縁性能の更なる向上を図ったガス遮断器を提供することができる。
第一実施形態のガス遮断器の軸方向の概略断面図である。 第一実施形態のガス遮断器での開極状態におけるガスの流れを示す模式図である。 開極状態でのガス流ガイド近傍におけるガスの流れを示す模式図である。 図3でのA−A線断面図である。 第二実施形態のガス遮断器において、排気シャフトに形成されたシャフト排気穴近傍での径方向の概略断面図である。 第三実施形態のガス遮断器において、ガス流ガイド近傍での軸方向概略断面図である。 第四実施形態のガス遮断器において、ガス流ガイド近傍での軸方向概略断面図である。 第四実施形態のガス遮断器に備えられるガス流ガイドの概略斜視図である。 図7におけるB−B線断面図である。 図7におけるC−C線断面図である。
以下、図面を適宜参照しながら本発明を実施するための形態(本実施形態)を説明するが、本実施形態は以下の例に何ら限定されるものではない。また、参照する各図において、図示の簡略化のために、部材の一部を省略して図示することがある。さらに、以下で説明する複数の実施形態において、同じ部材については同じ符号を付すものとし、その詳細な説明を省略するものとする。
[1.第一実施形態]
図1は、第一実施形態のガス遮断器100の軸方向の概略断面図である。なお、ここでいう「軸方向」とは、可動側主導体9を構成する円筒の中心軸の方向(図1における前後方向)をいい、以下特に指定しない限り「軸方向」という場合には同じ意味を表す。第一実施形態のガス遮断器100は、電力系統(高圧回路など)の途中に配置され、落雷などによって事故電流が発生したときに電力系統において電気的に切断することで、電力系統の通電を停止させるものである。図1に示すガス遮断器100は、パッファ形ガス遮断器である。
図1に示すガス遮断器100は、可動側主導体9と、排気シャフト18と、シリンダ17と、パッファピストン33と、放圧弁34と、孔36と、ガス流ガイド41とを備えている。これらは、消弧性を有する絶縁ガス(例えば六フッ化硫黄)の充填容器2の内部に配置されている。排気シャフト18の前方側には、可動主接触子5及び可動アーク接触子11(いずれも可動接触子)が備えられている。これらは、電力系統に接続された可動側引出し導体14に電気的に接続されている。そして、可動主接触子5及び可動アーク接触子11と接離可能な固定主接触子6及び固定アーク接触子12が、固定側絶縁筒8に支持固定され、電力系統に接続された固定側引出し導体15に電気的に接続されている。従って、前記の事故電流の発生時には、可動主接触子5及び可動アーク接触子11が固定主接触子6及び固定アーク接触子12から離れることで、電力系統の通電が停止されることになる。
可動側主導体9は、充填容器2の内部に配置された可動側絶縁筒7によって支持固定されているものである。可動側主導体9は、円筒形状を有しており、詳細は後記するが、その内部をシリンダ17が摺動可能になっている。また、可動側主導体9の側面には、高温高圧の絶縁ガス(高温高圧ガス)を可動側主導体9の内部から充填容器2の内部に排気するための排気穴10が形成されている。高温高圧ガスは、可動アーク接触子11が固定アーク接触子12から離れたときに発生したアークによって絶縁ガスが加熱及び加圧されることで生じる。なお、高温高圧ガスや絶縁ガスの流れについては図2や図3等を参照しながら後記する。
排気シャフト18は、可動側主導体9の内部に、可動側主導体9と同軸に備えられた中空状のものである。排気シャフト18の内部には、前記のアークによって生じた高温高圧ガスが通流するための流路43(図2参照、図1では符号を付していない)が形成されている。そして、排気シャフト43の後方側側面には、この流路43を通流してきた高温高圧ガスを排気シャフト18の外部に排気するためのシャフト排気穴16が形成されている。
また、排気シャフト18には、排気シャフト18の軸方向への操作力を出力する操作機構1が連結されている。図1では操作機構1は操作ロッド3を介して排気シャフト18に連結されている。事故電流が生じたときなどには、操作機構1には図示しない出力部からの移動指示が入力される。そして、この移動指示によって操作機構1が操作ロッド3を介して排気シャフト18を後方に移動させることで、可動主接触子5及び可動アーク接触子11が、固定主接触子6及び固定アーク接触子12から離されて、電力系統が遮断されるようになっている。
シリンダ17は、排気シャフト18に対して排気シャフト18と同軸に連結されている。そして、シリンダ17は、排気シャフト18の軸方向の移動に伴って、円筒形状の可動側主導体9の内部を摺動可能になっている。シリンダ17の後方側にはピストン20が配置されている。このピストン20とパッファピストン33(後記する)との間であって、可動側主導体9の内部には、機械パッファ室32が形成されている。従って、排気シャフト18とともにシリンダ17が後方に移動することで、機械パッファ室32の内部の絶縁ガスが圧縮されることになる。
また、シリンダ17の内部であってピストン20の前方側には、熱パッファ室19が形成されている。この熱パッファ室19には、詳細は後記するが、アークによって生じた高温高圧ガスが導かれる。そして、この熱パッファ室19と前記の機械パッファ室32と後記する可動側導体内周空間35とは、排気シャフト18を囲うようにして形成された孔36,38を通じてこの順で直列に連通している。
さらに、シリンダ17の前方先端には、可動主接触子5が配置されている。一方で、この可動主接触子5によって囲まれるようにして、排気シャフト18の前方先端には、可動アーク接触子11が配置されている。この可動アーク接触子11は排気シャフト18の内部(即ち流路43)に臨んでおり、可動アーク接触子11には可動子カバー13が被せられている。そして、可動アーク接触子11及び固定アーク接触子12を囲うように、かつ、シリンダ17の前方先端に、絶縁ノズル4が配置されている。
パッファピストン33は、可動側主導体9の内部に固定された円盤状のものである。パッファピストン33の中心近傍は開口(図示しない)しており、当該開口に排気シャフト18が挿入されている。これにより、排気シャフト18は、固定されたパッファピストン33の開口の内側面を摺動して、軸方向に移動可能になっている。
また、可動側主導体9の内部であってパッファピストン33からみて後方側には、可動側導体内周空間35が形成されている。さらには、可動側主導体9の内部であってパッファピストン33からみて前方側には、前記のように機械パッファ室32が形成されている。そして、パッファピストン33には、前記のように、排気シャフト18を囲うようにして、可動側導体内周空間35と機械パッファ室32とを連通する孔36が形成されている。
放圧弁34は、操作機構1によって排気シャフト18並びにシリンダ17及びピストン20が軸方向後方に移動することで機械パッファ室32が圧縮されたときに、機械パッファ室32の内部の絶縁ガスを可動側導体内周空間35に放出するものである。放圧弁34は、ばねの力によって孔36を塞ぐようにパッファピストン33に支持されている。そして、機械パッファ室32が圧縮されてその内圧がばねの力を上回ったときに放圧弁34が開放され、機械パッファ室32の内部の絶縁ガスが可動側導体内周空間35に放出されることになる。
なお、可動側胴体内周空間35の内部に備えられた放圧弁34には、ガス流ガイド41が図示しないボルトなどによって固定されている。そして、放圧弁34を通じて可動側導体内周空間35に放出された絶縁ガスは、このガス流ガイド41によって、可動側主導体9の内側面に沿って、排気穴10まで導かれる。ガス流ガイド41の詳細な構造は図3などを参照しながら後記する。
図2は、第一実施形態のガス遮断器100での開極状態におけるガスの流れを示す模式図である。事故電流などが生じたときには、前記のように操作機構1が操作ロッド3を介して排気シャフト18を後方側に移動させる。これにより、排気シャフト18と一体に形成されたシリンダ17(ピストン20を含む)、可動主接触子5、可動アーク接触子11、稼働子カバー13及び絶縁ノズル4も後方側に移動されることになる。これにより、可動主接触子5が固定主接触子6から離れて(即ち遮断動作が行われ)、電力系統への通電が停止される状態、即ち図2に示す開極状態となる。
開極状態になる際、可動アーク接触子11と固定アーク接触子12とが開離すると、前記のように、絶縁ノズル4内の可動アーク接触子11と固定アーク接触子12との間でアークが発生する。このアークは、図2に示すアーク空間31で発生する。アーク空間31で発生したアークによってアーク空間31近傍の絶縁ガスは、加熱されるとともに圧力が上昇する。そして、アーク空間31において高温高圧になった絶縁ガス(高温高圧ガス)の一部は、シリンダ17の内部に形成された熱パッファ室19に導かれる。一方で、高温高圧ガスの大部分は、図2において太実線矢印で示すように排気シャフト18の内部の流路43を通流する。そして、流路43を通流した高温高圧ガスは、シャフト排気穴16、可動側主導体内周空間35及び排気穴10を通流して、可動側主導体9の外部に排気される。なお、図2において、図示の便宜上、上方向に向かう高温高圧ガスの流れのみ図示しているが、実際には、下方向に向かう高温高圧ガスの流れも発生している(以下同様である)。
一方で、遮断動作によりシリンダ17などが駆動されることで、前記のように機械パッファ室32が圧縮され、機械パッファ室32の圧力が上昇する。これにより、放圧弁34が開放される。その結果、機械パッファ室32の内部の絶縁ガスは、可動側主導体内周空間35に放出される。放出される絶縁ガスは、アークによる影響を受けにくいことから、比較的低温低圧の絶縁ガスである。そして、放出された絶縁ガスは、図2において太破線矢印で示すようにガス流ガイド41に沿って流路42(図3を併せて参照)を通流して、排気穴10に至ることになる。そして、排気穴10に至った絶縁ガスは、排気穴10を通流して、可動側主導体9の外部に排気される。
図3は、開極状態でのガス流ガイド41近傍におけるガスの流れを示す模式図である。前記のように、太実線矢印で示す高温高圧ガスと、細実線矢印で示す絶縁ガスとは、いずれも、排気穴10を通じて可動側主導体9の外部に排気される。しかし、ガス遮断器100では、ガス流ガイド41の後方端部41aが可動側主導体9の外部から排気穴10を通じて視認可能になるように、ガス流ガイド41が形成されている。このことを換言すれば、ガス流ガイド41の端部41aが排気穴10の開口端10aを覆うように、ガス流ガイド41が形成されている。これらのことをさらに換言すれば、ガス流ガイド41の端部41aは排気穴10の内側に突出していることになる。
従って、ガス流ガイド41によって流路42を通流する絶縁ガスが開口端10aをなめるようにして排気穴10から排気される一方で、排気シャフト18の内部の流路43を通流した高温高圧ガスはガス流ガイド41の端部41aによって流路が制限されながら排気穴10から排気されることになる。これらのように、ガス流ガイド14が前記の形状を有していることで、比較的低温の絶縁ガスと、高温高圧ガスとは、できるだけ混ざらないようにして排気穴10から排気されることになる。
図4は、図3でのA−A線断面図である。このA−A線断面は、排気穴10を含む部分で切断したものである。図4に示すように、ガス流ガイド41は、可動側主導体9の内側面に対向するような円筒形状に形成されている。即ち、可動側主導体9の軸方向に垂直な方向(即ち径方向)の断面視で、可動側主導体9とガス流ガイド41とは同心円になる。従って、機械パッファ室32(図3参照)から放出された絶縁ガスは、円筒状のガス流ガイド41の周囲に形成された流路42をガス流ガイド41に沿って通流した後、排気穴10を通じて、可動側主導体9の外部に排出されることになる。また、アーク空間31(図2参照)において生成した高温高圧ガスは、排気シャフト18の内部の流路43を通流し、シャフト排気穴16、可動側主導体内周空間35及び排気穴10をこの順で通流して、可動側主導体9の外部に排出されることになる。
以上のように、第一実施形態のガス遮断器100では、ガス流ガイド41の端部41aが可動側主導体9に形成された排気穴10を通じて外部から視認可能なようにガス流ガイド41が形成されている。そのため、絶縁ガスが排気穴10の開口端10aをなめるようにして排気されるため、高電界となり易い開口端10aを冷却することができる(図3を併せて参照)。これにより、開口端10aを起点とした絶縁破壊を防止することができる。
また、開口端10a近傍には、図3の太破線矢印で示すように、比較的低温の絶縁ガスが通流している。そのため、開口端10aに高温高圧ガスが接触することを防止でき、これによっても、開口端10aを起点とした絶縁破壊を防止することができる。さらには、ガス流ガイド41の端部41aが突出していることで、高温高圧ガスが図3の太実線矢印で示すように開口端10aに向かいにくくなっている。そのため、この観点からも、開口端10aに高温高圧ガスが接触することを防止でき、これによっても、開口端10aを起点とした絶縁破壊を防止することができる。
[2.第二実施形態]
図5は、第二実施形態のガス遮断器200において、排気シャフト18に形成されたシャフト排気穴16近傍での径方向の概略断面図である。なお、ここでいう「径方向」とは、前記の「軸方向」に直交する方向(図5における上下方向)であり、以下特に指定しない限り「径方向」という場合には同義である。図5に示すガス遮断器200では、可動側主導体9の上下に形成された二つの排気穴10のそれぞれに対して絶縁ガスが導かれるように、二つのガス流ガイド41が備えられている。このことを換言すれば、ガス遮断器200では、径方向の断面視で、可動側主導体9や排気シャフト18の同心円において、同心円の一部を構成する大きさ(同心円の円周を分割した形状)のガス流ガイド14が設けられている。
ガス流ガイド41の周方向寸法(即ち図5に示す断面視で円弧の長さ)は、排気穴10の周方向寸法(即ち、図5に示す断面視で円弧の長さ)と同じである。そして、ガス流ガイド41の両側の端部41b(可動側主導体9の軸方向からみた左右の端部41b)は屈曲しており、当該両側の端部41bは可動側主導体9の内側面に接合されている。これにより、放圧弁34から放出されて流路42を通流する絶縁ガスは、流路42から漏れることなく排気穴10周辺に集約して導かれることになる。そのため、排気穴10の縁部10a(図3参照)を冷却する絶縁ガスが増加し、開口端10aをより効果的に冷却することができる。また、排気穴10に対応する位置にのみガス流ガイド41が配置されているため、製造コストを削減することができる。
[3.第三実施形態]
図6は、第三実施形態のガス遮断器300において、ガス流ガイド41近傍での軸方向概略断面図である。図6では、図示の簡略化のために、絶縁ガス及び高温高圧ガスの流れを示す矢印の図示を省略している(以下同じである)。図6に示すガス遮断器300では、ガス流ガイド41の端部41aは外側に向くように屈曲している。そして、排気穴10の開口端10aが屈曲した端部41aによって覆われるように、ガス流ガイド41が形成されている。これにより、放圧弁34から放出されて流路42を通流する絶縁ガスは、排気穴10の開口端10a近傍で端部41aによって通流方向が変化し、開口端10aに絶縁ガスがより強く接触することになる。そのため、排気穴10の開口端10aをより効果的に冷却することができ、当該開口端10aを起点とする絶縁破壊が十分に防止され、対地絶縁性能がさらに向上する。
さらには、端部41aが屈曲していることで、ガス流ガイド41の端部41aによって排気穴10の開口端10aの全体が覆われることになる。そのため、排気シャフト18のシャフト排気穴16から排気される高温高圧ガスが開口端10aに接触することが十分に防止される。これにより、開口端10a近傍の過度の昇温が防止され、開口端10aを起点とする絶縁破壊を十分に防止して、対地絶縁性能をさらに向上することができる。
[4.第四実施形態]
図7は、第四実施形態のガス遮断器400において、ガス流ガイド近傍41での軸方向概略断面図である。図7に示すB−B線及びC−C線については図9及び図10を参照しながら後記する。図7に示すガス遮断器400では、可動側主導体9に形成された排気穴10の開口端10aの全周囲を覆うようなガス流ガイド41が配置されている。
図8は、第四実施形態のガス遮断器400に備えられるガス流ガイド41の概略斜視図である。図8に示すB−B線及びC−C線は、図7に示すB−B線及びC−C線と同じものであり、ガス流ガイド41の構造を把握しやすくするために図8においても示している。ガス遮断器400に備えられるガス流ガイド41は、一枚の湾曲した曲板によって形成されている。この曲板と、図8では図示しない可動側主導体9の内側面とは、同心円になっている。そして、この曲板に開口部37が形成されており、この開口部37の位置と、稼働側主導体9の排気穴10の位置とが一致するように、ガス流ガイド41が可動側主導体9の内部に取り付けられている。また、この開口部37の全周囲には、上方向に屈曲した端部41aが形成されている。そして、この屈曲した端部41aによって排気穴10の開口端10aが覆われるようになっている。これにより、当該開口端10aを起点とする絶縁破壊が十分に防止され、対地絶縁性能がさらに向上する。
また、曲板状のガス流ガイド41の左右両端41bは屈曲しており、これらの左右両端41bが、可動側主導体9の内側面に接合されている。この点について図9を参照しながら説明する。
図9は、図7におけるB−B線断面図である。このB−B線断面は、排気穴10を含む部分で切断したものである。前記のように、ガス流ガイド41を構成する曲板と、可動側主導体9の内側面とは、同心円になっている。そして、ガス遮断器400では、図9に示す断面図において、ガス流ガイド41の周方向寸法(即ち図9に示す断面視で円弧の長さ)は、排気穴10の周方向寸法(即ち、図9に示す断面視で円弧の長さ)よりも長くなっている。このようにすることで、開口穴10の開口端10aの内面側にも絶縁ガスを行き渡らせることができ、開口端10aの効率的な冷却が可能となる。そのため、対地絶縁性能をより向上させることができる。また、絶縁ガスが流路42から漏れることがなく、絶縁ガスが排気穴10に集約される。これによっても、開口端10aの効率的な冷却が可能となる。
図10は、図7におけるC−C線断面図である。このC−C線断面は、排気穴10を含む部分で切断したものである。前記のように、ガス流ガイド41に形成された開口部37(図8も併せて参照)の位置と、可動側主導体9に形成された排気穴10の位置とが一致している。そして、排気穴10の開口端10aの全周囲は、ガス流ガイド41の端部41aによって取り囲まれている。そのため、絶縁ガスが排気穴10の周囲の全体に行き渡り、排気穴10の開口端10a全体の冷却が可能となる。
また、図10に示すように、ガス流ガイド41の開口部37の端部41a(図8も併せて参照)によって排気穴10の開口端10aが包囲されるようにガス流ガイド41の端部41aが屈曲して形成されている。一方で、ガス流ガイド41の両端部41b(図8も併せて参照)は、排気穴10の開口端10a近傍であって可動側主導体9の内側面に接合されている。そのため、前記の図9を参照しながら説明した内容と同様に、開口端10aの効率的な冷却が可能となり、対地絶縁性能をより向上させることができる。
[5.変形例]
本発明のパッファ形ガス遮断器は上記した実施例に示した構造に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部材の形状や数、大きさ、構成などを適宜追加、変更、削除などして実施することができる。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施することもできる。
例えば、参照した各図において、可動側主導体9の上側でのガスの流れや部材を参照しながら説明したが、可動側主導体9の下側でのガスの流れや部材についても前記の説明が同様に適用される。
また、前記のように、ガス流ガイド41の端部41aは可動側主導体9の外部から排気穴10を通じて視認可能になっているが、ここでいう「視認」とは、奥側までのぞき込んだ結果見えるものではなく、自然な形態で排気穴10の内部を覗いたときに端部41aが見える程度のものをいう。また、端部41aが見える程度(即ち、端部41aが排気穴10の内側に突出している長さ)は、特に制限されるものではないが、排気穴10の寸法(可動側主導体9の前後方向の寸法)の半分程度以下とするのが好ましい。
さらに、前記の各実施形態では、固定アーク接触子12及び固定主接触子6は便宜上固定するものとして説明するが、これらが動作する、いわゆる双方向駆動方式の場合においても、前記の各実施形態が同様に適用可能である。
また、図5において、ガス流ガイド41の放圧弁34側の取り付けは全周に亘るものや排気穴10の開口寸法に応じて部分的に取り付けるものでもよい。
また、ガス流ガイド41は、前記の例では、湾曲した曲板や円筒(可動側主導体9の径方向断面視で同心円の少なくとも一部)となっており、この形状が好ましいものの、例えば平板や角筒状であってもよい。
1 操作機構
2 充填容器
5 可動主接触子(可動接触子)
6 固定主接触子(接触子)
7 可動側絶縁筒
8 固定側絶縁筒
9 可動側主導体
10 排気穴
10a 開口端
11 可動アーク接触子(可動接触子)
12 固定アーク接触子(接触子)
14 可動側引出し導体
15 引出し導体
16 シャフト排気穴
17 シリンダ
18 排気シャフト
19 熱パッファ室
31 アーク空間
32 機械パッファ室、
33 パッファピストン
34 放圧弁
35 可動側導体内周空間
36 孔
37 孔
41 ガス流ガイド
41a 端部
41b 端部
100,200,300,400 ガス遮断器

Claims (7)

  1. 消弧性を有する絶縁ガスの充填容器の内部に配置された絶縁筒によって支持固定されているとともに、電力系統に接続された可動側引出し導体に接続され、生じたアークによって昇温及び加圧された絶縁ガスとしての高温高圧ガスを排気するための排気穴を有する、円筒状の可動側主導体と、
    当該可動側主導体の内部において前記可動側主導体の軸方向に移動可能に備えられ、前記高温高圧ガスを排気するためのシャフト排気穴を有する、中空状の排気シャフトと、
    当該排気シャフトに連結され、前記排気シャフトの軸方向への操作力を出力する操作機構と、
    前記排気シャフトに同軸に連結され、前記可動側主導体の内周面を軸方向に摺動可能なシリンダと、
    前記可動側主導体の内部に固定されているとともに、前記可動側主導体の軸方向に開口しており、当該開口の内周面を前記排気シャフトが摺動可能になっているパッファピストンと、
    当該パッファピストンからみて前記操作機構側に形成される可動側導体内周空間と、前記操作機構とは反対の側に形成される機械パッファ室とを連通する孔と、
    前記操作機構によって前記排気シャフト及び前記シリンダが軸方向に移動することで前記機械パッファ室が圧縮されたときに、前記機械パッファ室の内部の前記絶縁ガスを前記可動側導体内周空間に放出する放圧弁と、
    前記可動側導体内周空間の内部に固定され、当該放圧弁の開放によって前記可動側導体内周空間に放出された絶縁ガスを前記可動側主導体の内側面に沿って前記排気穴まで導くガス流ガイドと、
    前記可動側引出し導体に電気的に接続された可動接触子と、
    電力系統に接続された引出し導体に電気的に接続され、当該可動接触子と接離可能な接触子と、を備え、
    前記ガス流ガイドの端部を、前記可動側主導体の外部から前記排気穴を通じて視認可能なように、前記ガス流ガイドが形成されていることを特徴とする、ガス遮断器。
  2. 前記ガス流ガイドの端部が前記排気穴を通じて前記可動側主導体の外部に向かうように屈曲しており、当該屈曲している端部によって前記排気穴の開口端が覆われており、
    前記ガス流ガイドによって前記排気穴に導かれた絶縁ガスは、前記排気穴を通じて前記可動側主導体の外部に排気されるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載のガス遮断器。
  3. 前記ガス流ガイドは、前記排気穴の部分における前記可動側主導体の径方向断面視で、前記可動側主導体の同心円の少なくとも一部を構成するように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のガス遮断器。
  4. 前記ガス流ガイドは、前記排気穴の部分における前記可動側主導体の径方向断面視で、前記可動側主導体の同心円の一部を構成するとともに、前記排気穴の周方向寸法と同じ周方向寸法になるように形成され、
    前記可動側主導体の軸方向からみた左右端部が屈曲しており、
    当該屈曲した端部が前記可動側主導体の内側面に固定されていることで、前記ガス流ガイドが前記可動側導体内周空間の内部に固定されていることを特徴とする、請求項3に記載のガス遮断器。
  5. 前記ガス流ガイドは、前記排気穴の部分における前記可動側主導体の径方向断面視で、前記可動側主導体の同心円の一部を構成するとともに、前記排気穴の周方向寸法よりも長い径方向寸法になるように形成され、
    前記可動側主導体の軸方向からみた左右端部が屈曲しており、
    当該屈曲した端部が前記可動側主導体の内側面に固定されていることで、前記ガス流ガイドが前記可動側導体内周空間の内部に固定されていることを特徴とする、請求項3に記載のガス遮断器。
  6. 前記ガス流ガイドは、平板又は湾曲した曲板を備えて構成され、当該平板又は湾曲した曲板の一部に開口部が形成されており、
    当該開口部の位置と、前記可動側主導体の排気穴の位置とが一致するように、前記ガス流ガイドが備えられていることを特徴とする、請求項1に記載のガス遮断器。
  7. 前記ガス流ガイドに備えられる平板又は湾曲した曲板において、前記可動側主導体の軸方向からみた左右端部が屈曲しており、
    当該屈曲した端部が前記可動側主導体の内側面に固定されていることで、前記ガス流ガイドが前記可動側導体内周空間の内部に固定されていることを特徴とする、請求項6に記載のガス遮断器。
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