以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本発明の実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。
本実施形態の遊技機は、いわゆるスロットマシンあるいは回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
本実施形態の遊技機は、収納箱BX、前面上扉UD、および前面下扉DDからなる箱形の筐体内に第1リールR1〜第3リールR3(複数のリール)からなるリールユニットが収められている。また筐体内のリールユニットの下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット(図示省略)が収められている。また本実施形態の遊技機の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、遊技機の動作を制御する制御基板も収められている。
図1に示す第1リールR1〜第3リールR3は、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(各領域を「コマ」と称する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。また第1リールR1〜第3リールR3は、ステッピングモータ(リール駆動手段:図示省略)に軸支されており、それぞれステッピングモータの軸周りに回転駆動され、ステッピングモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。すなわち本実施形態の遊技機では、ステッピングモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールR1〜第3リールR3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステッピングモータの回転が停止することに伴って第1リールR1〜第3リールR3が停止する。
前面上扉UDと前面下扉DDとは個別に開閉可能に設けられており、前面上扉UDには第1リールR1〜第3リールR3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールR1〜第3リールR3の停止状態では、第1リールR1〜第3リールR3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)を遊技機の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
また本実施形態の遊技機では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。なお本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が3枚に設定され、規定投入数に相当するメダルが投入されると、第1リールR1の中段、第2リールR2の下段、および第3リールR3の中段によって構成される有効ラインL1が有効化される。
そして遊技結果は表示窓DW内の有効ラインに停止表示された図柄組合せによって判断され、有効ライン上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合には、その役が入賞したものとしてホッパーユニットからメダルの払い出し等が行われる。
また前面上扉UDには、遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計等の各種遊技情報が表示される。
また前面上扉UDには、遊技演出を行うための液晶ディスプレイLCDが設けられている。この液晶ディスプレイLCDには、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像(または画像)が表示される。また本実施形態の遊技機では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。このスピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
また前面下扉DDには、各種の操作手段が設けられている。操作手段としては、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うためのベットボタン(投入操作手段)B0、第1リールR1〜第3リールR3を回転させて遊技を開始する契機となる操作を行うためのスタートレバー(遊技開始操作手段)SL、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれを停止させる契機となる操作を行うためのストップボタン(停止操作手段)B1〜B3などが設けられている。
本実施形態の遊技機では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、ベットボタンB0を押下する操作を行うことで、第1リールR1〜第3リールR3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLを押下すると、制御基板において第1リールR1〜第3リールR3をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数値を用いた内部抽選が行われ、第1リールR1〜第3リールR3の回転速度が所定の速度まで上昇したことを条件に、ストップボタンB1〜B3の押下操作が許可(有効化)される。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜B3を押下していくと、ストップボタンB1〜B3のそれぞれに内蔵されているストップスイッチ(停止信号出力手段:例えば、フォトセンサ、導通センサ、圧力センサなど)がオン動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオフ状態からオン状態へ変化させる。
また遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜B3を解放すると、ストップボタンB1〜B3それぞれに対応するストップスイッチがオフ動作を行い、制御基板に入力されるリール停止信号をオン状態からオフ状態に変化させる。
そして制御基板は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のオフ状態からオン状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールR1〜第3リールR3を停止させる。
また前面下扉DDの下部には、メダル払い出し口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払い出し口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。
図2は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。
本実施形態の遊技機は、遊技制御手段(制御基板)100によって制御される。遊技制御手段100は、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット310、ホッパーユニット320、表示装置330、音響装置340等の出力手段の動作制御を行う。遊技制御手段100の機能は各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
そして遊技制御手段100は、投入受付手段105、乱数発生手段110、内部抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、リプレイ処理手段160、遊技状態移行制御手段170、演出制御手段180、記憶手段190を含む。
投入受付手段105は、遊技毎にメダルの投入を受け付けて、規定投入数(3枚)に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーSL(遊技開始操作手段)に対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。なお本実施形態の遊技機では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーSLの最初の押下操作が、遊技開始操作として受け付けられ、第1リールR1〜第3リールR3の回転を開始させる契機となっているとともに、内部抽選を実行する契機となっている。
また本実施形態の遊技機では、メダル投入口MIにメダルが投入されると、メダル投入スイッチ210が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また本実施形態の遊技機では、遊技機にメダルがクレジットされた状態で、ベットボタンB0が押下されると、ベットスイッチ220が作動することに伴って、投入受付手段105が、規定投入数を限度して、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。
乱数発生手段110は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段120は、遊技者がスタートレバーSLに対する遊技開始操作(有効化されたスタートレバーSLへの最初の押下操作)により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理などを行う。
抽選テーブル選択処理では、記憶手段190の内部抽選テーブル記憶手段191に格納されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。本実施形態の遊技機では、内部抽選テーブル記憶手段191に、図3に示すような3種類の抽選テーブルA〜抽選テーブルCが記憶されている。そして各抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、リプレイ、小役、およびボーナスなどの各種の役やハズレ(不当選)が対応づけられている。
なお本実施形態の遊技機では、小役として、小役1〜小役39が用意されており、複数種類の小役が重複して当選する小役の当選態様として、打順小役11〜打順小役16、打順小役21〜打順小役26、打順小役31〜打順小役36、打順小役41〜打順小役46、打順小役51〜打順小役56、打順小役61〜打順小役66、打順小役71〜打順小役74、打順小役81〜打順小役84、JAC1、JAC2が設定されている。
打順小役について図4および図5を参照しながら具体的に説明すると、打順小役11〜打順小役16および打順小役21〜打順小役26は、小役33、小役34、または小役35のうちいずれか1種類と、4種類、6種類、または10種類の他の小役とが重複して当選することを示している。
また打順小役31〜打順小役36および打順小役41〜打順小役46は、原則的に、小役36と、4種類の他の小役とが重複して当選し、例外的に、打順小役31、打順小役32、打順小役41、および打順小役42については、小役39も重複して当選することを示している。
また打順小役51〜打順小役56および打順小役61〜打順小役66は、原則的に、小役37と、4種類または8種類の他の小役とが重複して当選し、例外的に、打順小役51、打順小役52、打順小役61、および打順小役62については、小役39も重複して当選することを示している。
また打順小役71〜打順小役74は、小役38と、原則的に、2種類の他の小役とが重複して当選し、例外的に、打順小役73および打順小役74については、小役39も重複して当選することを示している。
また打順小役81〜打順小役84は、小役37と、10種類の他の小役とが重複して当選することを示している。
次にJAC1およびJAC2について図6を参照しながら具体的に説明すると、JAC1は、小役1〜小役39の全てが重複して当選することを示している。またJAC2は、小役1〜小役32が重複して当選することを示している。このように本実施形態の遊技機では、JAC1には、小役33〜小役39が含まれ、JAC2には、小役33〜小役39が含まれていない。
また本実施形態の遊技機では、内部抽選テーブルAと内部抽選テーブルBとにおいて小役の当選確率が同一であって、内部抽選テーブルBにおいて内部抽選テーブルAよりも高確率でリプレイが当選し、内部抽選テーブルCでは、内部抽選テーブルAおよび内部抽選テーブルBとは異なる態様で小役が当選するようになっている。そして内部抽選テーブルAおよび内部抽選テーブルBでは、打順小役によって小役33、小役34、小役35、小役36、小役37、および小役38が互いに重複せずに当選するようになっており、内部抽選テーブルCではJAC1によって小役33、小役34、小役35、小役36、小役37、および小役38が重複して当選するようになっている。
また本実施形態の遊技機では、ボーナスとしてビッグボーナス(BB)が用意されており、内部抽選テーブルAでは、ビッグボーナス(BB)が抽選対象として設定されているが、内部抽選テーブルBおよび内部抽選テーブルCでは、ビッグボーナス(BB)が抽選対象から除外されている。
また本実施形態の遊技機では、遊技状態として、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態が設定可能とされ、抽選テーブル選択処理では、遊技状態に応じて内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのいずれか1つを内部抽選で使用する内部抽選テーブルとして選択する。
乱数判定処理では、スタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、遊技毎に乱数発生手段110から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について記憶手段190の内部抽選テーブル記憶手段191に記憶されている内部抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。本実施形態の遊技機では、2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定される。なお抽選フラグの設定情報は、記憶手段190の抽選フラグ記憶手段192に格納される。
また本実施形態の遊技機では、入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されている。前者の持越可能フラグが対応づけられる役としては、ビッグボーナス(BB)があり、小役およびリプレイは後者の持越不可フラグに対応づけられている。すなわち抽選フラグ設定処理では、内部抽選でビッグボーナス(BB)に当選すると、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグの当選状態を、ビッグボーナス(BB)が入賞するまで持ち越す処理を行う。このとき内部抽選手段120は、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、小役およびリプレイについての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち抽選フラグ設定処理では、ビッグボーナス(BB)の抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、小役やリプレイが当選した場合には、既に当選しているビッグボーナス(BB)の抽選フラグと内部抽選で当選した小役やリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定する。
リール制御手段130は、遊技者がスタートレバーSLへの遊技開始操作により作動するスタートスイッチ230からのスタート信号に基づいて、ステッピングモータにより第1リールR1〜第3リールR3の回転駆動を開始し、第1リールR1〜第3リールR3が所定速度(約80rpm:1分間あたり約80回転となる回転速度)で定常回転しているリールに対応するストップボタンB1〜B3(停止操作手段)を押下することによる停止操作を有効化する制御を行うとともに、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールR1〜第3リールR3を抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じた態様で停止させる制御を行う。
そしてリール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3に対する停止操作が有効化された状態において、遊技者がストップボタンB1〜B3を押下することによりストップスイッチ240が作動すると、ストップスイッチ240からのリール停止信号に基づいて、リールユニット310のステッピングモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1リールR1〜第3リールR3の各リールを停止させる制御を行う。
すなわちリール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3の各ボタンが押下される毎に、第1リールR1〜第3リールR3のうち押下されたボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1を押下することが第1リールR1を停止させるための操作に対応し、ストップボタンB2を押下することが第2リールR2を停止させるための操作に対応し、ストップボタンB3を押下することが第3リールR3を停止させるための操作に対応する。すなわち本実施形態の遊技機では、ストップボタンB1〜B3の押下順序が変化すると、第1リールR1〜第3リールR3の停止順序が変化する。
また本実施形態の遊技機では、第1リールR1〜第3リールR3について、ストップボタンB1〜B3が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールが停止するようになっている。そしてストップボタンの押下時点から190ms以内に回転中のリールを停止させる場合には、回転している各リールの停止位置は、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに要するコマ数が0コマ〜4コマの範囲(所定の引き込み範囲)で決定される。そして、リール制御手段130は、ストップボタンB1〜B3のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で有効ライン上の表示位置に対して0コマ〜4コマの範囲内に位置する場合に、抽選フラグが当選状態に設定されている役に対応する図柄が有効ライン上の表示位置に表示されるように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。
そして本実施形態では、図7に示すように、リールユニット310を構成する第1リールR1〜第3リールR3の外周面に対して、赤7図柄「赤7」、BAR図柄「BAR」、特殊図柄A「SPA」、特殊図柄B「SPB」、リプレイ図柄「RP」、ベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、ベル図柄C「BLC」、スイカ図柄「WM」、およびチェリー図柄「CH」が配列されており、押下検出位置から4コマ以内に存在する図柄を有効ライン上に引き込む場合には、各リールの外周面において4コマ以内の間隔で配列されている図柄について、押下検出位置に関わらずに、有効ライン上に表示させることができるようになっている。
またリール制御手段130は、ロジック演算により回転中のリールの停止位置を求める処理(ロジック演算処理)と、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段193に記憶されている停止制御テーブルを参照して回転中のリールの停止位置を決定する処理(テーブル参照処理)とを行っている。
まずロジック演算処理では、役毎に定められた優先順位データに従ってストップスイッチ240の作動時点(ストップボタンの押下が検出された時点)におけるリールの位置である押下検出位置から0コマ〜4コマの範囲内に存在する5コマ分の停止位置の候補に対して優先度を求める。そして各停止位置の候補の優先度のうち最も優先度の高い停止位置の候補を実際の停止位置として決定する。ただしロジック演算処理では、内部抽選の結果や押下検出位置などに応じて複数の停止位置の候補に対して同一の優先度が求まる場合があり、最も優先度の高い停止位置の候補が複数となった場合には、後述するテーブル参照処理によって実際の停止位置を決定する。
特に本実施形態の遊技機では、「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で優先順位が定められており、ロジック演算処理では、2種類以上の役に関する抽選フラグが内部当選状態に設定されている場合には、各役に対応付けられた優先順位に従って、優先順位の高い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補について優先順位が低い役の入賞形態を構成する図柄を含む停止位置の候補よりも優先度が高くなるように優先度を求める。
なお本実施形態の遊技機では、内部抽選で複数種類の小役が当選した場合における停止位置の候補についての優先度は、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの数に応じて優先度を求める場合と、小役について予め定められている配当に基づくメダルの払出数に応じて優先度を求める場合とが存在し、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの数に応じて停止位置の候補についての優先度を求める場合には、有効ライン上に表示可能な入賞形態を示す図柄組合せの数が多くなる停止位置ほど優先度が高くなるように各停止位置の候補についての優先度を求め、メダルの払出数に応じて停止位置の候補についての優先度を求める場合には、有効ライン上の表示位置に表示されている図柄に対応する小役の配当に基づくメダルの払出数が多くなる停止位置(配当が多い小役を入賞させることができる停止位置)ほど優先順位が高くなるように各停止位置の候補についての優先度を求める。ただし、メダルの払出数に応じて停止位置の候補についての優先度を求める場合に、配当が同一の小役が重複して当選した場合には、それぞれの小役を入賞させることができる停止位置の候補についての優先度はそれぞれ同一のものとして扱われる。
そして本実施形態では、打順小役が当選した場合に、ストップボタンB1〜B3の押下順序に応じたロジック演算が行われる。具体的には、打順小役11〜打順小役16、打順小役21〜打順小役26、打順小役31〜打順小役36、および打順小役41〜打順小役46、打順小役51〜打順小役56、打順小役61〜打順小役66、打順小役71〜打順小役74、打順小役81〜打順小役84のそれぞれに対して正解打順が設定されており、正解打順とは異なる押下順序が不正解打順として扱われる。そして、いずれかの打順小役が当選した場合に、最初に押下されたストップボタンの種類が正解打順に対応している場合には、最初に停止するリールについてはメダルの払出数が最も多くなる停止位置の候補の優先度が最も高くなるように優先度が求められ、2番目以降に停止するリールについては、引き続き正解打順であればメダルの払出数が最も多くなる停止位置の候補の優先度が最も高くなるように優先度が求められ、不正解打順に転じた場合には有効ライン上に表示可能となる図柄組合せの数が最も多くなる停止位置の候補の優先度が最も高くなるように優先度が求められる。また、いずれかの打順小役が当選した場合に、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、各リールを停止させる段階で最も多くの入賞形態を構成する図柄組合せを表示させることができる停止位置の候補の優先度が最も高くなるように優先度が求められる。
そして本実施形態では、いずれかの打順小役が当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、打順小役の種類に応じて、小役33、小役34、小役35、小役36、小役37、または小役38を入賞させることができる停止位置の候補の優先度が最も高くなるようにロジック演算が行われ、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役1〜小役32を入賞させることができる停止位置の候補の優先度が最も高くなるようにロジック演算が行われる。
なお本実施形態では、小役39が一部の当選態様において、ボーナス成立状態では正解小役とはならないが、通常状態では正解小役となる場合がある。
例えば、打順小役51、打順小役52、打順小役61、打順小役62では、遊技状態が通常状態である場合は小役37、小役39が正解小役として入賞可能であって、正解打順では小役39を優先的に表示させることにより、小役39を表示できない場合に小役37が表示されるようになっており、遊技状態がボーナス成立状態である場合は小役37のみが正解小役として入賞可能であって、正解打順では小役37を優先的に表示させることにより、必ず小役39の入賞が回避されるようになっている。要するに通常状態では小役39を小役37よりも優先的に表示し、ボーナス成立状態では小役37を小役39よりも優先的に表示するように停止位置を決定することによって、通常状態では正解打順で停止操作が行われた場合に小役37および小役39の双方を入賞可能とし、ボーナス成立状態では正解打順で停止操作が行われた場合に小役37のみを入賞可能としている。
また例えば、打順小役73、打順小役74では、遊技状態が通常状態である場合は小役38、小役39が正解小役として入賞可能であって、正解打順かつ打順1では小役39を優先的に表示させることにより小役39を表示できない場合に小役38が表示されるようになっており、正解打順かつ打順3または打順4では小役38を優先的に表示させることにより小役38を表示させることができるが小役39を表示させることはできず、遊技状態がボーナス成立状態である場合は小役38のみが正解小役として入賞可能であって、いずれの正解打順でも小役38を優先的に表示させることにより、必ず小役39の入賞が回避されるようになっている。要するに通常状態では打順1において小役39を小役38よりも優先的に表示し、ボーナス成立状態では打順1において小役38を小役39よりも優先的に表示するように停止位置を決定することによって、通常状態では正解打順で停止操作が行われた場合に小役38および小役39の双方に入賞の可能性があり、ボーナス成立状態では正解打順で停止操作が行われた場合に小役38のみを入賞可能としている。
また本実施形態では、ボーナス状態においてJAC1やJAC2が当選した場合には、メダルの払出数に応じて優先度を求めるようにロジック演算が行われ、JAC1の当選時においては、小役33〜小役36のいずれかを入賞させることができる停止位置の候補の優先度が最も高くなるようにロジック演算が行われ、JAC2の当選時においては、JAC2に含まれる小役1〜小役32の入賞に伴うメダルの払出数が同一であるために各小役を同列の優先順位で扱ったロジック演算が行われる。
またロジック演算処理では、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールの停止位置の候補を求める処理として行っている。引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役を可能な限り入賞させることができるようにリールの停止位置の候補を求める処理である。一方蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役を入賞させることができないようにリールの停止位置の候補を求める処理である。このようにリール制御手段130は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないようにリールの停止位置の候補を求めるロジック演算処理を行っている。
また本実施形態の遊技機では、リールユニット310がフォトセンサからなるリールインデックス315を備えており、リール制御手段130は、リールが1回転する毎にリールインデックス315で検出される基準位置信号に基づいて、リールの基準位置(リールインデックス315によって検出されるコマ)からの回転角度(ステッピングモータの回転軸の回転ステップ数)を求めることによって、現在のリールの回転状態を監視することができるようになっている。すなわちリール制御手段130は、ストップスイッチ240の作動時におけるリールの位置を、リールの基準位置からの回転角度を求めることにより得ることができる。
テーブル参照処理では、ロジック演算処理を行った結果、最も優先度の高い停止位置の候補が複数得られた場合に、いずれの位置を停止位置とするかを、記憶手段190の停止制御テーブル記憶手段193に記憶されている停止制御テーブルを参照して決定する。
ここで停止制御テーブルでは、抽選フラグの設定状態に応じて、ストップスイッチ240の作動時点(ストップボタンの押下が検出された時点)におけるリールの位置である押下検出位置と実際の停止位置との対応関係が設定されている。なお停止制御テーブルでは、抽選フラグの設定状態に応じて、押下検出位置と、押下検出位置から実際の停止位置までの回転量を示す滑りコマ数との対応関係が設定されていてもよい。
そして内部抽選で打順小役11〜打順小役16、または打順小役21〜打順小役26のいずれかが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、図8に示すように、それぞれの打順小役に対して正解打順が設定されており、正解打順と異なる押下順序は不正解打順として扱われる。特に本実施形態では、小役33を含む打順小役11、打順小役12、打順小役21、および打順小役22と、小役34を含む打順小役13、打順小役14、打順小役23、および打順小役24と、小役35を含む打順小役15、打順小役16、打順小役25、および打順小役26とでは、正解打順において最初に停止させるべきリールが互いに異なっており、小役36を含む打順小役としては、小役33を含む打順ベルと共通の第1リールR1を最初に停止させる押下順序(打順1または打順2)が正解打順として設定される打順小役31、打順小役32、打順小役41、および打順小役42と、小役34を含む打順ベルと共通の第2リールR2を最初に停止させる押下順序(打順3または打順4)が正解打順として設定される打順小役33、打順小役34、打順小役43、および打順小役44と、小役35を含む打順ベルと共通の第3リールR3を最初に停止させる押下順序(打順5または打順6)が正解打順として設定される打順小役35、打順小役36、打順小役35、および打順小役36とが設けられている。
このため、通常状態やボーナス成立状態において、打順小役11〜打順小役16、打順小役21〜打順小役26、打順小役31〜打順小役36、打順小役41〜打順小役46の当選時において同じ正解打順で停止操作が行われても、小役33が入賞する場合と小役36が入賞する場合とが存在したり、小役34が入賞する場合と小役36が入賞する場合とが存在したり、小役35が入賞する場合と小役36が入賞する場合とが存在したりするというように、正解打順で停止操作が行われた場合における第1リールR1〜第3リールR1の停止態様に豊富なバリエーションを設けることができる。
そして本実施形態では、打順小役11、打順小役12、打順小役21、あるいは打順小役22のいずれかが当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役33が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役33とは異なる小役が入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。なお本実施形態において小役33が入賞する場合には、図9(A)に示すように第1リールR1の上段、第2リールR2の中段、および第3リールR3の下段からなる無効ラインにベル図柄A「BLA」や、ベル図柄B「BLB」や、ベル図柄C「BLC」によって構成される右下がりベル揃いの停止態様が出現するようになっている。
また本実施形態では、打順小役13、打順小役14、打順小役23、あるいは打順小役24のいずれかが当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役34が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役34とは異なる小役が入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。なお本実施形態において小役34が入賞する場合には、図9(B)に示すように第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれの下段からなる無効ラインにベル図柄A「BLA」や、ベル図柄B「BLB」や、ベル図柄C「BLC」によって構成される下段ベル揃いの停止態様が出現するようになっている。
また本実施形態では、打順小役15、打順小役16、打順小役25、あるいは打順小役26のいずれかが当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役35が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役35とは異なる小役が入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。なお本実施形態において小役35が入賞する場合には、図9(C)に示すように第1リールR1の下段、第2リールR2の中段、および第3リールR3の上段からなる無効ラインにベル図柄A「BLA」や、ベル図柄B「BLB」や、ベル図柄C「BLC」によって構成される右上がりベル揃いの停止態様が出現するようになっている。
また内部抽選で打順小役31〜打順小役36、または打順小役41〜打順小役46のいずれかが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、図10に示すように、それぞれの打順小役に対して正解打順が設定されており、正解打順と異なる押下順序は不正解打順として扱われる。
そして本実施形態では、打順小役31〜打順小役36、あるいは打順小役41〜打順小役46のいずれかが当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役36が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役36とは異なる小役が入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。なお本実施形態において小役36が入賞する場合には、図11に示すように第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれの上段からなる無効ラインにベル図柄A「BLA」や、ベル図柄B「BLB」や、ベル図柄C「BLC」によって構成される上段ベル揃いの停止態様が出現するようになっている。
また内部抽選で打順小役51〜打順小役56、または打順小役61〜打順小役66のいずれかが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、図12に示すように、それぞれの打順小役に対して正解打順が設定されており、正解打順と異なる押下順序は不正解打順として扱われる。
そして本実施形態では、打順小役51〜打順小役56、あるいは打順小役61〜打順小役66のいずれかが当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、原則的には小役37が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役37とは異なる小役(打順小役51、打順小役52、打順小役61、打順小役62については小役37および小役39とは異なる小役)が入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。なお打順小役51、打順小役52、打順小役61、および打順小役62の当選時においては、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下された場合に入賞する小役の種類が遊技状態に応じて異なり、通常状態では小役39を小役37に優先して入賞させるように押下検出位置に対する停止位置が設定されていることによって小役37および小役39が入賞可能であるが、ボーナス成立状態では小役37を小役39に優先させて入賞させるように押下検出位置に対する停止位置が設定されていることによって小役37のみが入賞可能となっている。そして本実施形態では、小役37が入賞する場合には、図14(A)に示すように、第1リールR1の上段、中段、下段のいずれにもチェリー図柄「CH」が表示されない停止態様が出現するが、小役39が入賞する場合には、図14(C)に示すように、第1リールR1の中段にチェリー図柄「CH」が表示された左中段チェリーの停止態様が出現するようになっている。
また内部抽選で打順小役71〜打順小役74のいずれかが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、図13に示すように、それぞれの打順小役に対して正解打順が設定されており、正解打順と異なる押下順序は不正解打順として扱われる。
そして本実施形態では、打順小役71〜打順小役74のいずれかが当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、原則的には小役38が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役38とは異なる小役(打順小役73、打順小役74については小役38および小役39とは異なる小役)が入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。なお打順小役73、および打順小役74の当選時においては、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下された場合に入賞する小役の種類が遊技状態に応じて異なり、通常状態では正解打順かつ打順1である場合には小役39を小役38に優先して入賞させ、正解打順かつ打順3または打順4である場合には小役38を小役39に優先して入賞させるように押下検出位置に対する停止位置が設定されていることによって小役38および小役39が入賞可能であるが、ボーナス成立状態ではいずれの正解打順においても小役38を小役39に優先させて入賞させるように押下検出位置に対する停止位置が設定されていることによって小役38のみが入賞可能となっている。そして本実施形態では、小役38が入賞する場合には、図14(B)に示すように、第1リールR1の上段、中段、下段のいずれにもチェリー図柄「CH」が表示されない停止態様が出現するが、小役39が入賞する場合には、図14(C)に示すように、第1リールR1の中段にチェリー図柄「CH」が表示された左中段チェリーの停止態様が出現するようになっている。
また内部抽選で打順小役81〜打順小役84のいずれかが当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、図13に示すように、それぞれの打順小役に対して正解打順が設定されており、正解打順と異なる押下順序は不正解打順として扱われる。
そして本実施形態では、打順小役81〜打順小役84のいずれかが当選した場合に、正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役37が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、不正解打順でストップボタンB1〜B3が押下されると、小役37とは異なる小役が入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合(取りこぼし)とが存在するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
また内部抽選でJAC1が当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、ストップボタンB1〜B3の押下順序および押下タイミングに関わらずに小役33、小役34、小役35、または小役36のうちいずれか1種類の小役が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されており、内部抽選でJAC2が当選した場合に参照される停止制御テーブルでは、ストップボタンB1〜B3の押下順序および押下タイミングに関わらずに小役1〜小役32のうちいずれか1種類の小役が入賞するように押下検出位置に対する停止位置が設定されている。
入賞判定手段140は、第1リールR1〜第3リールR3の停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、記憶手段190の入賞判定テーブル記憶手段194に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第1リールR1〜第3リールR3の全てが停止した時点で有効ライン上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。そして、各リールが停止した状態における有効ライン上に表示された図柄組合せによって、図15〜図20に示すように、ビッグボーナス(BB)、リプレイ、小役1〜小役39の入賞の有無が判定できるように入賞判定テーブルが用意されている。
そして本実施形態では、小役1〜小役4について、図7に示すように、第1リールR1において各小役の入賞形態に共通に割り当てられているリプレイ図柄「RP」およびチェリー図柄「CH」のうちリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されているが、第2リールR2や第3リールR3において各小役の入賞形態を構成する図柄が引き込み範囲に含まれない押下検出位置が存在する。このため、小役1〜小役4は、ストップボタンB2,B3を適切なタイミングで押下しなければ入賞させることができない役となっている。
また小役5〜小役8については、図7に示すように、第2リールR2において各小役の入賞形態に共通に割り当てられているスイカ図柄「WM」とチェリー図柄「CH」とが、押下検出位置に関わらずにいずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されているが、第1リールR1および第3リールR3において各小役の入賞形態を構成する図柄が引き込み範囲に含まれない押下検出位置が存在する。このため、小役5〜小役8は、ストップボタンB1,B3を適切なタイミングで押下しなければ入賞させることができない役となっている。
また小役9〜小役16については、図7に示すように、第1リールR1〜第3リールR3において各小役の入賞形態を構成する図柄が引き込み範囲に含まれない押下検出位置が存在する。このため、小役9〜小役16は、ストップボタンB1〜B3を適切なタイミングで押下しなければ入賞させることができない役となっている。
また小役17〜小役28については、図7に示すように、第2リールR2において各小役の入賞形態に共通に割り当てられているリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されているが、第1リールR1および第3リールR3において各小役の入賞形態を構成する図柄が引き込み範囲に含まれない押下検出位置が存在する。このため、小役17〜小役28は、ストップボタンB1,B3を適切なタイミングで押下しなければ入賞させることができない役となっている。
また小役29〜小役32については、図7に示すように、第3リールR3において各小役の入賞形態に共通に割り当てられているスイカ図柄「WM」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されているが、第1リールR1や第2リールR2において各小役の入賞形態を構成する図柄が引き込み範囲に含まれない押下検出位置が存在する。このため、小役29〜小役32は、ストップボタンB1,B2を適切なタイミングで押下しなければ入賞させることができない役となっている。
また小役33については、図7に示すように、第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれにおいて小役33の入賞形態を構成するリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。このため、小役33は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングに関わらずに入賞させることが可能となっている。
また小役34については、図7に示すように、第1リールR1において小役34の入賞形態を構成するスイカ図柄「WM」と特殊図柄A「SPA」とが、押下検出位置に関わらずにいずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第2リールR2において小役34の入賞形態を構成するベル図柄A「BLA」とベル図柄C「BLC」とが、押下検出位置に関わらずにいずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第3リールR3において小役34の入賞形態を構成するリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。このため、小役34は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングに関わらずに入賞させることが可能となっている。
また小役35については、図7に示すように、第1リールR1において小役35の入賞形態を構成するスイカ図柄「WM」と特殊図柄A「SPA」とが、押下検出位置に関わらずにいずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第2リールR2において小役35の入賞形態を構成するリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第3リールR3において小役35の入賞形態を構成するスイカ図柄「WM」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。このため、小役35は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングに関わらずに入賞させることが可能となっている。
また小役36については、図7に示すように、第1リールR1において小役36の入賞形態を構成するリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第2リールR2において小役36の入賞形態を構成するスイカ図柄「WM」とチェリー図柄「CH」とが、押下検出位置に関わらずにいずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第3リールR3において小役36の入賞形態を構成するスイカ図柄「WM」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。このため、小役36は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングに関わらずに入賞させることが可能となっている。
また小役37については、図7に示すように、第1リールR1および第2リールR2において小役37の入賞形態を構成するリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第3リールR3において小役37の入賞形態を構成するスイカ図柄「WM」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。このため、小役37は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングに関わらずに入賞させることが可能となっている。
また小役38については、図7に示すように、第1リールR1において小役38の入賞形態を構成するリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第2リールR2において小役38の入賞形態を構成するベル図柄A「BLA」とベル図柄C「BLC」とが、押下検出位置に関わらずにいずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列され、第3リールR3において小役38の入賞形態を構成するリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。このため、小役38は、ストップボタンB1〜B3の押下タイミングに関わらずに入賞させることが可能となっている。
また小役39については、図7に示すように、第2リールR2および第3リールR3において小役39の入賞形態に割り当てられているリプレイ図柄「RP」が、押下検出位置に関わらずに有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されているが、第1リールR1において小役39の入賞形態を構成するチェリー図柄「CH」が引き込み範囲に含まれない押下検出位置が存在する。このため、小役39は、ストップボタンB1を適切なタイミングで押下しなければ入賞させることができない役となっている。
そして本実施形態の遊技機では、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、入賞時処理が実行される。入賞時処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段150によってメダルの払出制御処理が行われ、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理手段160によってリプレイ処理が行われ、ボーナスが入賞した場合には遊技状態移行制御手段170によって遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理が行われる。
払出制御手段150は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役毎に予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパーユニット320(払出装置)に払い出させる制御を行う。
ホッパーユニット320は、払出制御手段150によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。ホッパーユニット320には、メダルを1枚払い出す毎に作動する払出メダル検出スイッチ325が備えられており、払出制御手段150は、払出メダル検出スイッチ325からの入力信号に基づいてホッパーユニット320から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。
なおメダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、ホッパーユニット320によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段190のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
リプレイ処理手段160は、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち本実施形態の遊技機では、リプレイが入賞した場合には、前回の遊技と同じ枚数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインを設定した状態で次回のスタートレバーSLに対する遊技開始操作を待機する。
遊技状態移行制御手段170は、図21(A)に示すように、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からはボーナス成立状態への移行が可能となっている。具体的には、通常状態においてビッグボーナス(BB)が当選した場合にボーナス成立状態へ移行する。また通常状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、リプレイの当選確率が約1/7.30に設定され、かつビッグボーナス(BB)が抽選対象として設定されている内部抽選テーブルAを参照した内部抽選が行われる。なお通常状態では、ストップボタンB1〜B3の押下順序を均等かつランダムに選択して遊技を行う方法において、メダルの獲得率の期待値は約59.4%となっている。
ボーナス成立状態は、内部抽選でビッグボーナス(BB)に当選したことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス成立状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち、リプレイの当選確率が約1/5.72に設定され、かつビッグボーナス(BB)が抽選対象から除外された内部抽選テーブルBを参照した内部抽選が行われる。なおボーナス成立状態では、ストップボタンB1〜B3の押下順序を均等かつランダムに選択して遊技を行う方法において、メダルの獲得率の期待値は約63.2%となっている。
またボーナス成立状態では、ビッグボーナス(BB)が入賞するまでビッグボーナス(BB)に対応する抽選フラグが当選状態に維持され、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されると、遊技状態移行制御手段170は、遊技状態をボーナス成立状態からボーナス状態へ移行させる。
ボーナス状態は、ビッグボーナス(BB)の入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス状態では、図3に示す内部抽選テーブルA〜内部抽選テーブルCのうち内部抽選テーブルCを参照した内部抽選が行われる。なおボーナス状態では、ストップボタンB1〜B3の押下順序を均等かつランダムに選択して遊技を行う方法において、メダルの獲得率の期待値は約63.4%となっている。なお本実施形態では、ボーナス状態において、小役の当選確率を高めつつ、メダルの獲得率の期待値を100%未満としているが、メダルの獲得率の期待値が100%以上となるボーナス状態を採用してもよい。
またボーナス状態では、全ての小役に対応する抽選フラグが当選状態に設定される確率が通常状態やボーナス成立状態よりも高くなるように内部抽選を行っているが、JAC1の当選態様を設けて、メダルの投入数よりも多くのメダルを獲得できる小役33〜小役36を重複して当選させるようにすることで、小役33〜小役36を入賞させることができる機会を通常状態やボーナス成立状態に対して約1/4に抑えている。
なおボーナス状態では、一部の小役に対応する抽選フラグが当選状態に設定される確率を通常状態やボーナス成立状態よりも高くするとともに、残りの小役に対応する抽選フラグが当選状態に設定される確率については通常状態やボーナス成立状態と同一となるように内部抽選を行ってもよい。すなわちボーナス状態では、通常状態およびボーナス成立状態と同等以上の確率で各小役が当選するようにすれば、ボーナス状態において当選確率が上昇する小役は、一部の小役であってもよいし全部の小役であってもよい。
またボーナス状態では、ボーナス状態によって払い出されたメダルの合計数により終了条件が成立したか否かを判断し、予め定められた所定枚数(例えば、100枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態移行制御手段170は、ボーナス状態を終了させて、遊技状態を通常状態へ復帰させる制御を行う。なお本実施形態では、ボーナス状態の終了条件がメダルの払出数の合計によって定められているが、ボーナス状態での遊技回数や小役の入賞回数によって終了条件が定められていてもよい。またボーナス状態は、1回の遊技で終了するように終了条件が定められたものであってもよい。
演出制御手段180は、演出データ記憶手段195に記憶されている演出データに基づいて、表示装置330(演出装置の一例)を用いて行う表示演出や音響装置340(演出装置の一例)を用いて行う音響演出に関する制御を行う。例えば、メダルの投入やベットボタンB0、スタートレバーSL、ストップボタンB1〜B3に対する操作、遊技状態の変動などの遊技イベントの発生に応じてランプやLEDを点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイLCDの表示内容を変化させたり、スピーカから音を出力させたりすることにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助するための演出の実行制御を行う。
特に本実施形態の遊技機では、演出制御手段180が、図21(B)に示すように、通常演出状態と、アシストタイム状態(AT状態)とを含む複数種類の演出状態の間で演出状態を変化させており、所定条件下で演出状態をAT状態に設定する制御を行う。
具体的に説明すると、演出制御手段180は、通常演出状態において内部抽選でリプレイが当選したことを契機としてAT抽選を行う。AT抽選では、0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを取得して、取得した乱数値を演出抽選テーブル記憶手段196に記憶されているAT抽選テーブルと比較して、比較結果に応じてAT抽選に当選したか否かを判定する。AT抽選テーブルでは、例えば、0〜32767までの32768個の乱数値のそれぞれに対して、当選あるいはハズレのいずれかが対応付けられており、AT抽選で取得した乱数値がAT抽選テーブルにおいて当選に対応付けられている場合に、AT抽選に当選したと判定される。なお本実施形態では、遊技状態がボーナス成立状態であって、演出状態が通常演出状態である場合にAT抽選が行われ、遊技状態が通常状態やボーナス状態に滞在している場合にはAT抽選が行われることはない。ただし、遊技状態が通常状態やボーナス状態に滞在している場合であってもAT抽選が行われるようにしてもよい。
そして演出制御手段180は、AT抽選に当選したことに基づいて演出状態をAT状態に移行させ、AT終了判定カウンタ197の記憶値に所与の値を設定する処理を行う。本実施形態では、AT終了判定カウンタ197に設定される値が例えば、50回分の遊技に相当する値として「50」に設定される。なおAT終了判定カウンタ197に設定される値は、上記の例に限らず任意に設定することができる。
そして演出制御手段180は、AT抽選に当選した遊技の次回の遊技からAT終了判定カウンタ197の更新を開始する。具体的には、AT状態での遊技が行われる毎にAT終了判定カウンタ197の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行う。そしてAT終了判定カウンタ197の記憶値がしきい値(例えば、0)に達すると、AT状態の終了条件が成立したものと判断してAT状態を終了させ、演出状態を通常演出状態に復帰させる制御を行う。
そして演出制御手段180は、演出状態がAT状態である場合に、打順小役が当選すると、正解打順を報知して、小役33、小役34、小役35、小役36、小役37、あるいは小役38の入賞を補助する正解打順報知演出を表示装置330や音響装置340に実行させる制御を行う。そして本実施形態では、打順小役11、打順小役12、打順小役21、および打順小役22の当選時には正解打順報知演出で報知された正解打順に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると小役33が入賞し、打順小役13、打順小役14、打順小役23、および打順小役24の当選時には正解打順報知演出で報知された正解打順に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると小役34が入賞し、打順小役15、打順小役16、打順小役25、および打順小役26の当選時には正解打順報知演出で報知された正解打順に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると小役35が入賞し、打順小役31〜打順小役36および打順小役41〜打順小役46の当選時には正解打順報知演出で報知された正解打順に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると小役36が入賞して、それぞれ8枚のメダルを獲得することができるようになっているため、遊技者が手持ちのメダルを増やすことができる。特に本実施形態では、ボーナス成立状態において打順小役の当選時にストップボタンB1〜B3を正解打順に沿って押下して遊技を行う方法において、メダルの獲得率の期待値は約202%となり、1回の遊技あたり約3.06枚のメダル増加が見込めるアシストタイム遊技を提供することができる。
なお本実施形態では、AT状態においてビッグボーナス(BB)が入賞した場合には、演出状態をAT状態に維持しつつ、AT終了判定カウンタ197の記憶値に関するデクリメント更新を中断し、ボーナス状態の終了後に遊技状態がボーナス成立状態に移行したことを契機にAT終了判定カウンタ197のデクリメント更新を再開させて未消化分の遊技を行わせる。なおAT状態においてビッグボーナス(BB)が入賞した場合には遊技状態の変動に関わらずにAT終了判定カウンタ197のデクリメント更新を継続してもよいし、またAT状態においてビッグボーナス(BB)が入賞した場合にAT終了判定カウンタ197の記憶値がしきい値に達していなくてもAT終了判定カウンタ197の記憶値を初期値(例えば、0)にリセットした上でAT状態を終了させるようにしてもよい。
また演出制御手段180は、AT状態において内部抽選でリプレイが当選したことを契機として上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、0〜32767までの32768個の乱数値のいずれかを取得して、取得した乱数値を演出抽選テーブル記憶手段196に記憶されている上乗せ抽選テーブルと比較して、比較結果に応じて上乗せ抽選に当選したか否かを判定する。上乗せ抽選テーブルでは、例えば、0〜32767までの32768個の乱数値のそれぞれに対して、当選あるいはハズレのいずれかが対応付けられており、上乗せ抽選で取得した乱数値が上乗せ抽選テーブルにおいて当選に対応付けられている場合に、上乗せ抽選に当選したと判定される。
そして演出制御手段180は、上乗せ抽選に当選したことに基づいて、AT終了判定カウンタ197の記憶値に所与の値を上乗せする処理を行う。本実施形態では、上乗せ抽選に当選した場合に、例えば、30回分の遊技に相当する値として「30」がAT終了判定カウンタ197の記憶値に上乗せされる。なおAT終了判定カウンタ197に上乗せされる値は、上記の例に限らず任意に設定することができる。
なお本実施形態の機能ブロック構成は、コンピュータシステム(ゲームシステムを含む)に関しても適用することができる。これらのシステムでは、本実施形態の遊技制御手段100としてコンピュータを機能させるプログラムを、CD、DVD等の情報記憶媒体あるいはインターネット上のWebサーバからネットワークを介してダウンロードすることによって、その機能を実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、メダル投入スイッチ210、ベットスイッチ220、スタートスイッチ230、ストップスイッチ240等は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、あるいはコントローラなどの操作手段に対してそれらの機能を仮想的に割り当てることにより実現することができる。また上記コンピュータシステムでは、リールユニット310、ホッパーユニット320などは必須の構成要件ではなく、これらの装置ユニットは、ディスプレイ(表示装置330)に表示出力される画像の制御によってそれらの機能を仮想的に実現することができる。
2.本実施形態の手法
本実施の形態では、配当が8枚の小役36と、配当が1枚の小役1、小役2、小役29、小役30と、小役39とが重複して当選する当選態様として打順小役31および打順小役35を設定し、打順小役31と打順小役35とにおいて配当が3枚の小役39の重複の有無で当選態様に含まれる小役に違いを設けて互いに異なる正解打順を設定し、打順小役31では、正解打順では小役36の配当が小役39の配当よりも高いことに基づいて小役39の入賞が回避され、不正解打順では小役1、小役2、小役29、小役30の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数が小役39の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数よりも多いことに基づいて小役39の入賞が回避され、結果としていずれの押下順序でストップボタンB1〜B3が押下されても小役39が入賞しないように停止位置を決定する手法を採用している。以下では、ボーナス成立状態において打順小役31が当選した場合と打順小役35が当選した場合について、図22〜図33を参照しながら具体的に説明する。
図22は、ボーナス成立状態において打順小役31が当選した場合に、抽選フラグが当選状態に設定されている役の種類を説明する図である。図22に示すように、打順小役31に含まれる小役は、小役1、小役2、小役29、小役30、小役36、および小役39である。
まず打順小役31の当選時において、第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれが回転している状況で、図23(A)に示すように、第1リールR1について上段に1番のチェリー図柄「CH」が位置し、中段に0番のスイカ図柄「WM」が位置し、下段に20番のベル図柄A「BLA」が位置するタイミングでストップボタンB1が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は、図23(B)〜図23(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図23(G)に示す通りとなる。
そして図23(G)に示すように、第1リールR1において、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は12個、チェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は11個、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個となる。また図23(G)に示すように、第1リールR1において、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で8枚となり、チェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で3枚となり、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となる。
そして本実施の形態では、最初に停止するリールにおいて正解打順に対応する場合には、メダルの払出数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図23に示す例では、第1リールR1において、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合において、メダルの払出数が最も多くなる。このため、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させる図23(E)に示す位置が第1リールR1の停止位置として選択される。なお図23に示す例では、ストップボタンB1の押下時点において引き込み範囲内にチェリー図柄「CH」が存在していたために、チェリー図柄「CH」が有効ライン上に表示される停止位置の候補が存在したが、図7に示すように、第1リールR1の外周面では、チェリー図柄「CH」は1つしか配置されておらず、ストップボタンB1の押下タイミングによってはチェリー図柄「CH」が引き込み範囲内に存在しない場合があり、リプレイ図柄「RP」についてはストップボタンB1がいずれのタイミングで押下された場合であっても、必ず引き込み範囲内にリプレイ図柄「RP」が存在するように配置されている。このため、ストップボタンB1の押下時点において引き込み範囲内にチェリー図柄「CH」が存在しているか否かに関わらず、第1リールR1においてリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示するように停止位置が決定される。
続いて、図24(A)に示すように、第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」が中段に表示されている位置で停止しており、第2リールR2と第3リールR3とが回転している状況で第2リールR2について上段に1番の特殊図柄A「SPA」が位置し、中段に0番のチェリー図柄「CH」が位置し、下段に20番のベル図柄A「BLA」が位置するタイミングでストップボタンB2が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は、図24(B)〜図24(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図24(G)に示す通りとなる。
そして図24(G)に示すように、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個、スイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、いずれの場合においても有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は1個となる。また図24(G)に示すように、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、スイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、いずれの場合においてもメダルの払出数が最大で8枚となる。
そして本実施の形態では、2番目に停止するリールにおいても引き続き正解打順に対応する場合には、メダルの払出数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図24に示す例では、第2リールR2において、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合とチェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合に、メダルの払出数が最も多くなる。このため、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる停止位置の候補と、チェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させる停止位置の候補とは、同列に扱われるが、本実施の形態では、図11に示すように小役36の入賞時に上段ベル揃いの停止態様を出現させるように停止位置を決定し、回転中のリールの停止位置を決定する際に、小役36を入賞させることができる正解打順において、小役36の入賞形態を構成する図柄を有効ライン上に表示させるとともに上段ベル揃いの停止態様を出現させることができる停止位置の候補と、小役36の入賞形態を構成する図柄を有効ライン上に表示させるが上段ベル揃いの停止態様を出現させることができない停止位置の候補とが、押下検出位置に対する引き込み範囲内に同時に存在する場合には、小役36の入賞形態を構成する図柄を有効ライン上に表示させるとともに上段ベル揃いの停止態様を出現させることができる停止位置の候補を優先する。そして図24に示す例では、チェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させる場合には図24(C)に示すように上段にスイカ図柄「WM」が表示され、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる場合には図24(E)に示すように上段にベル図柄A「BLA」が表示される。このため、図24に示す例では、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる図24(E)に示す位置が第2リールR2の停止位置として選択される。
このように第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示し、第2リールR2についてスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させると、この時点で入賞可能となる当選役は小役36しかないため、第3リールR3については、ストップボタンB3が押下されると必ずスイカ図柄「WM」が有効ライン上に表示されて小役36が入賞する態様で停止することになる。
一方で、図25(A)に示すように、第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」が中段に表示されている位置で停止しており、第2リールR2と第3リールR3とが回転している状況で第3リールR3について上段に1番のベル図柄C「BLC」が位置し、中段に0番のスイカ図柄「WM」が位置し、下段に20番のリプレイ図柄「RP」が位置するタイミングでストップボタンB3が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は図25(B)〜図25(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図25(G)に示す通りとなる。
そして図25(G)に示すように、第3リールR3において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個となる。また図25(G)に示すように、第3リールR3において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で8枚となる。
そして本実施の形態では、最初に停止するリールにおいて正解打順に対応していたが2番目に停止するリールにおいて不正解打順に転じた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図25に示す例では、第3リールR3において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合と、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合とにおいて、有効ライン上に表示可能となる図柄組合せの個数が最も多くなるため、これらの停止位置の候補は同列に扱われるが、不正解打順では小役36の入賞を回避するべくベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させる図25(C)に示す位置が第3リールR3の停止位置として選択される。
このように第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示し、第3リールR3についてベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させると、この時点で入賞可能となる当選役は小役2のみとなる。そして本実施の形態において、小役2は、ストップボタンB2について適切なタイミングで押下されなければ入賞させることができない小役であるため、第2リールR2については、ストップボタンB2がBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」の少なくとも一方が引き込み範囲内に存在するタイミングで押下されると小役2が入賞する態様で第2リールR2が停止し、ストップボタンB2が押下された場合に引き込み範囲内にBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」がいずれも存在していない場合には、小役2が入賞することはなく、いずれの役も入賞しない態様で第2リールR2が停止することになる。
次に打順小役31の当選時において、第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれが回転している状況で、図26(A)に示すように、第3リールR3について上段に1番のベル図柄C「BLC」が位置し、中段に0番のスイカ図柄「WM」が位置し、下段に20番のリプレイ図柄「RP」が位置するタイミングでストップボタンB3が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は図26(B)〜図26(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは図26(G)に示す通りとなる。
そして図26(G)に示すように、第3リールR3において、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は10個、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は4個、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個となる。また図26(G)に示すように、第3リールR3において、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で8枚となり、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で3枚となる。
そして本実施の形態では、最初に停止するリールにおいて不正解打順に対応する場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図26に示す例では、第3リールR3において、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合において、有効ライン上に表示可能となる図柄組合せの個数が最も多くなるため、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる位置が第3リールR3の停止位置として選択される。
ここで図26に示す例では、押下検出位置に対する引き込み範囲内にスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる位置として図26(A)に示す位置と図26(E)に示す位置とが存在するが、第3リールR3を停止させる時点では小役36の入賞の可能性が残されており、不正解打順では最終的に小役36が入賞することはないが、図26に示す例のように不正解打順であっても小役36の入賞の可能性が残っている場合には上段にベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、またはベル図柄「BLC」を表示する位置を優先して停止位置が決定される。そして図26(A)に示す位置では、上段にベル図柄C「BLC」が表示され、図26(E)に示す位置では、上段にベル図柄B「BLB」が表示され、いずれの位置においても上段にベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、またはベル図柄「BLC」を表示するという条件は満たしている。このため本実施の形態では、例えば、押下検出位置からの引き込みコマ数が少ない位置を優先して図26(A)に示す位置を第3リールR3の停止位置として選択する。
なお図26に示す例において押下検出位置からの引き込みコマ数が多い位置を優先して図26(E)に示す位置を第3リールR3の停止位置として選択してもよく、押下検出位置と停止位置との関係が停止操作の都度において変更されるのではなく予め定まっているのであれば、押下検出位置に応じて引き込みコマ数が少ない位置を優先する場合と引き込みコマ数が多い位置を優先する場合とが混在していてもよい。
続いて、図27(A)に示すように、第3リールR3についてスイカ図柄「WM」が中段に表示されている位置で停止しており、第1リールR1と第2リールR2とが回転している状況で第1リールR1について上段に1番のチェリー図柄「CH」が位置し、中段に0番のスイカ図柄「WM」が位置し、下段に20番のベル図柄A「BLA」が位置するタイミングでストップボタンB1が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は、図27(B)〜図27(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図27(G)に示す通りとなる。
そして図27(G)に示すように、第1リールR1において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個となる。また図27(G)に示すように、第1リールR1において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で8枚となる。
そして本実施の形態では、2番目に停止するリールにおいて不正解打順に対応する場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図27に示す例では、第1リールR1において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合と、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合とにおいて、有効ライン上に表示可能となる図柄組合せの個数が最も多くなるため、これらの停止位置の候補は同列に扱われるが、不正解打順では小役36の入賞を回避するべくベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させる図27(F)に示す位置が第1リールR1の停止位置として選択される。
このように第1リールR1についてベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示し、第3リールR3についてスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させると、この時点で入賞可能となる当選役は小役30のみとなる。そして本実施の形態において、小役30は、ストップボタンB2について適切なタイミングで押下されなければ入賞させることができない小役であるため、第2リールR2については、ストップボタンB2がBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」の少なくとも一方が引き込み範囲内に存在するタイミングで押下されると小役30が入賞する態様で第2リールR2が停止し、ストップボタンB2が押下された場合に引き込み範囲内にBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」がいずれも存在していない場合には、小役30が入賞することはなく、いずれの役も入賞しない態様で第2リールR2が停止することになる。
一方、図28(A)に示すように、第3リールR3についてスイカ図柄「WM」が中段に表示されている位置で停止しており、第1リールR1と第2リールR2とが回転している状況で第2リールR2について上段に1番の特殊図柄A「SPA」が位置し、中段に0番のチェリー図柄「CH」が位置し、下段に20番のベル図柄A「BLA」が位置するタイミングでストップボタンB2が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は、図28(B)〜図28(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図28(G)に示す通りとなる。
そして図28(G)に示すように、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個、スイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、いずれの場合においても有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は1個となる。また図28(G)に示すように、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、スイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、いずれの場合においてもメダルの払出数が最大で8枚となる。
そして本実施の形態では、2番目に停止するリールにおいて不正解打順に対応する場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図28に示す例では、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合において、有効ライン上に表示可能となる図柄組合せの個数が最も多くなるため、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させる図28(D)に示す位置が第2リールR2の停止位置として選択される。
このように第2リールR2について特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示し、第3リールR3についてスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させると、この時点で入賞可能となる当選役は小役30のみとなる。そして本実施の形態において、小役30は、ストップボタンB1について適切なタイミングで押下されなければ入賞させることができない小役であるため、第1リールR1については、ストップボタンB1がベル図柄B「BLB」およびベル図柄C「BLC」の少なくとも一方が引き込み範囲内に存在するタイミングで押下されると小役30が入賞する態様で第1リールR1が停止し、ストップボタンB1が押下された場合に引き込み範囲内にベル図柄B「BLB」およびベル図柄C「BLC」がいずれも存在していない場合には、小役30が入賞することはなく、いずれの役も入賞しない態様で第1リールR1が停止することになる。
また打順小役31の当選時において第2リールR2を最初に停止させた場合には、不正解打順として扱われるが、図7および図22に示すように、第2リールR2の外周面には、小役1および小役29の入賞形態を構成する図柄である赤7図柄「赤7」およびベル図柄C「BLC」と、小役2および小役30の入賞形態を構成する図柄であるBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」が押下検出位置に関わらずに、いずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。そして、これら4種類の図柄は、小役36および小役39のいずれの入賞形態を構成する図柄でもなく、第2リールR2を最初に停止させる場合には、赤7図柄「赤7」、ベル図柄C「BLC」、BAR図柄「BAR」、または特殊小役A「SPA」を有効ライン上に表示させる位置が有効ライン上に最も多くの図柄組合せを表示可能とする停止位置となるため、押下検出位置に応じて小役1、小役2、小役29、または小役30が入賞する場合はあるが、小役36および小役39が入賞することはない。
このように本実施の形態では、打順小役31が当選した場合には、正解打順である打順1に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると、ストップボタンB1の押下タイミングに関わらずに小役36が入賞し、打順1とは異なる押下順序である不正解打順に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると、小役1、小役2、小役29、または小役30のいずれかが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合とが存在するようになっており、いずれの押下順序でも小役39が入賞することはない。
次に打順小役35が当選した場合について説明する。図29は、ボーナス成立状態において打順小役35が当選した場合に、抽選フラグが当選状態に設定されている役の種類を説明する図である。図29に示すように、打順小役35に含まれる小役は、小役1、小役2、小役29、小役30、および小役36であり、打順小役31との共通点は小役1、小役2、小役29、小役30、および小役36が含まれていることであり、打順小役31との相違点は、小役39が含まれていないことである。
まず打順小役35の当選時において、第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれが回転している状況で、図30(A)に示すように、第3リールR3について上段に1番のベル図柄C「BLC」が位置し、中段に0番のスイカ図柄「WM」が位置し、下段に20番のリプレイ図柄「RP」が位置するタイミングでストップボタンB3が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は図30(B)〜図30(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは図30(G)に示す通りとなる。
そして図30(G)に示すように、第3リールR3において、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は10個、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は4個、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は1個となる。また図30(G)に示すように、第3リールR3において、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で8枚となり、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払い出しが行われることはない。
そして本実施の形態では、最初に停止するリールにおいて正解打順に対応する場合には、メダルの払出数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図30に示す例では、第3リールR3において、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させた場合において、メダルの払出数が最も多くなる。このため、スイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる位置が第3リールR3の停止位置として選択される。
ここで図30に示す例では、押下検出位置に対する引き込み範囲内にスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる位置として図30(A)に示す位置と図30(E)に示す位置とが存在するが、正解打順において小役36を入賞させる場合には上段ベル揃いの停止態様を出現させるように停止位置が決定される。そして図30(A)に示す位置では、上段にベル図柄C「BLC」が表示され、図30(E)に示す位置では、上段にベル図柄B「BLB」が表示され、いずれの位置においても上段にベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、またはベル図柄「BLC」を表示するという条件は満たしている。このため本実施の形態では、図26に示す例と同様に、例えば、押下検出位置からの引き込みコマ数が少ない位置を優先して図30(A)に示す位置を第3リールR3の停止位置として選択する。このように本実施の形態では、打順小役31の当選時において第3リールR3を最初に停止させる場合と、打順小役35の当選時において第3リールR3を最初に停止させる場合とにおいて、打順小役31では不正解打順に対応し、打順小役35では正解打順に対応するが、いずれの場合においてもスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させる位置を第3リールR3の停止位置として決定するようになっている。そして本実施の形態では、打順小役31の当選時において第3リールR3を最初に停止させる場合と、打順小役35の当選時において第3リールR3を最初に停止させる場合とにおいて、同一の押下検出位置では同一の停止位置が選択されるようになっている。仮に同一の押下検出位置でも正解打順として扱われる場合と不正解打順として扱われる場合とにおいて停止位置が異なるようになっていると、同一の図柄を有効ライン上に引き込む場合に引き込みコマ数の違いによって正解打順・不正解打順のいずれであるかを判別できるようになってしまうが、本実施の形態のように最初に停止するリールにおいて正解打順・不正解打順のいずれであっても同一の押下検出位置に対して同一の停止位置が選択されるようになっていれば、押下検出位置からの引き込みコマ数や押下検出位置の停止位置との対応関係によって正解打順・不正解打順のいずれであるかを判別できてしまうという攻略性要素を排除することができる。
なお図30に示す例においても、図26に示す例と同様に押下検出位置からの引き込みコマ数が多い位置を優先して図30(E)に示す位置を第3リールR3の停止位置として選択してもよく、押下検出位置と停止位置との関係が停止操作の都度において変更されるのではなく予め定まっているのであれば、押下検出位置に応じて引き込みコマ数が少ない位置を優先する場合と引き込みコマ数が多い位置を優先する場合とが混在していてもよい。
続いて、図31(A)に示すように、第3リールR3についてスイカ図柄「WM」が中段に表示されている位置で停止しており、第1リールR1と第2リールR2とが回転している状況で第1リールR1について上段に1番のチェリー図柄「CH」が位置し、中段に0番のスイカ図柄「WM」が位置し、下段に20番のベル図柄A「BLA」が位置するタイミングでストップボタンB1が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は、図31(B)〜図31(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図31(G)に示す通りとなる。
そして図31(G)に示すように、第1リールR1において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個となる。また図31(G)に示すように、第1リールR1において、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で8枚となる。
そして本実施の形態では、2番目に停止するリールにおいても引き続き正解打順に対応する場合には、メダルの払出数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図31に示す例では、第1リールR1にリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合において、メダルの払出数が最も多くなるため、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させる図31(E)に示す位置が第1リールR1の停止位置として選択される。
このように第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示し、第3リールR3についてスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させると、この時点で入賞可能となる当選役は小役36しかないため、第2リールR2については、ストップボタンB3が押下されると必ずスイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」が有効ライン上に表示されて小役36が入賞する態様で停止することになる。なお第2リールR2を停止させる際には、小役36の入賞時に上段ベル揃いの停止態様が出現するように、スイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」のいずれを有効ライン上に表示させる場合でも上段にベル図柄A「BLA」またはベル図柄C「BLC」が表示される停止位置を優先する。
一方、第3リールR3についてスイカ図柄「WM」が中段に表示されている位置で停止しており、第1リールR1と第2リールR2とが回転している状況で第2リールR2を停止させる場合には不正解打順として扱われ、この場合には、打順小役31の当選時と同様の手法で第2リールR2の停止位置が決定され、例えば、図28に示すように特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示する停止位置が選択される。すると、この時点で入賞可能となる当選役は小役30のみとなる。そして本実施の形態において、小役30は、ストップボタンB1について適切なタイミングで押下されなければ入賞させることができない小役であるため、第1リールR1については、ストップボタンB1がベル図柄B「BLB」およびベル図柄C「BLC」の少なくとも一方が引き込み範囲内に存在するタイミングで押下されると小役30が入賞する態様で第1リールR1が停止し、ストップボタンB1が押下された場合に引き込み範囲内にベル図柄B「BLB」およびベル図柄C「BLC」がいずれも存在していない場合には、小役30が入賞することはなく、いずれの役も入賞しない態様で第1リールR1が停止することになる。
次に、打順小役35の当選時において、第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれが回転している状況で、図32(A)に示すように、第1リールR1について上段に1番のチェリー図柄「CH」が位置し、中段に0番のスイカ図柄「WM」が位置し、下段に20番のベル図柄A「BLA」が位置するタイミングでストップボタンB1が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は、図32(B)〜図32(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図32(G)に示す通りとなる。
そして図32(G)に示すように、第1リールR1において、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は12個、チェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は10個、ベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個となる。また図32(G)に示すように、第1リールR1において、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で8枚となり、チェリー図柄「CH」またはベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示させた場合には、いずれの場合においてもメダルの払出数が最大で1枚となる。
そして本実施の形態では、最初に停止するリールにおいて不正解打順に対応する場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図32に示す例では、第1リールR1において、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させた場合において、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数が最も多くなる。このため、リプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させる図32(E)に示す位置が第1リールR1の停止位置として選択される。なお図32に示す例では、ストップボタンB1の押下時点において引き込み範囲内にチェリー図柄「CH」が存在していたために、チェリー図柄「CH」が有効ライン上に表示される停止位置の候補が存在したが、図7に示すように、第1リールR1の外周面では、チェリー図柄「CH」は1つしか配置されておらず、ストップボタンB1の押下タイミングによってはチェリー図柄「CH」が引き込み範囲内に存在しない場合があり、リプレイ図柄「RP」についてはストップボタンB1がいずれのタイミングで押下された場合であっても、必ず引き込み範囲内にリプレイ図柄「RP」が存在するように配置されている。このため、ストップボタンB1の押下時点において引き込み範囲内にチェリー図柄「CH」が存在しているか否かに関わらず、第1リールR1においてリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示するように停止位置が決定される。
続いて、図33(A)に示すように、第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」が中段に表示されている位置で停止しており、第2リールR2と第3リールR3とが回転している状況で第2リールR2について上段に1番の特殊図柄A「SPA」が位置し、中段に0番のチェリー図柄「CH」が位置し、下段に20番のベル図柄A「BLA」が位置するタイミングでストップボタンB2が押下されたとすると、この押下検出位置から0コマ〜4コマの計5コマ分の引き込み範囲内の停止位置の候補は、図33(B)〜図33(F)に示す通りであり、この引き込み範囲内に存在する入賞可能な当選役に係る図柄組合せは、図33(G)に示す通りとなる。
そして図33(G)に示すように、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は2個、スイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、いずれの場合においても有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数は1個となる。また図33(G)に示すように、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合には、メダルの払出数が最大で1枚となり、スイカ図柄「WM」またはチェリー図柄「CH」を有効ライン上に表示させた場合には、いずれの場合においてもメダルの払出数が最大で8枚となる。
そして本実施の形態では、2番目に停止するリールにおいて不正解打順に対応する場合には、有効ライン上に表示可能な図柄組合せの個数が最も多くなるように停止位置を決定する。すると、図33に示す例では、第2リールR2において、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させた場合において、有効ライン上に表示可能となる図柄組合せの個数が最も多くなるため、特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させる図33(D)に示す位置が第2リールR2の停止位置として選択される。
このように第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示し、第2リールR2について特殊図柄A「SPA」を有効ライン上に表示させると、この時点で入賞可能となる当選役は小役2のみとなる。そして本実施の形態において、小役2は、ストップボタンB3について適切なタイミングで押下されなければ入賞させることができない小役であるため、第3リールR3については、ストップボタンB3が赤7図柄「赤7」およびベル図柄C「BLC」の少なくとも一方が引き込み範囲内に存在するタイミングで押下されると小役2が入賞する態様で第3リールR3が停止し、ストップボタンB3が押下された場合に引き込み範囲内に赤7図柄「赤7」およびベル図柄C「BLC」がいずれも存在していない場合には、小役2が入賞することはなく、いずれの役も入賞しない態様で第3リールR3が停止することになる。
一方、第1リールR1についてリプレイ図柄「RP」が中段に表示されている位置で停止しており、第2リールR2と第3リールR3とが回転している状況で第3リールR3を停止させる場合には不正解打順として扱われ、この場合には、打順小役31の当選時と同様の手法で第3リールR3の停止位置が決定され、例えば、図25に示すようにベル図柄C「BLC」を有効ライン上に表示する停止位置が選択される。すると、この時点で入賞可能となる当選役は小役2のみとなる。そして本実施の形態において、小役2は、ストップボタンB2について適切なタイミングで押下されなければ入賞させることができない小役であるため、第2リールR2については、ストップボタンB2がBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」の少なくとも一方が引き込み範囲内に存在するタイミングで押下されると小役2が入賞する態様で第2リールR2が停止し、ストップボタンB2が押下された場合に引き込み範囲内にBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」がいずれも存在していない場合には、小役2が入賞することはなく、いずれの役も入賞しない態様で第2リールR2が停止することになる。
また打順小役35の当選時において第2リールR2を最初に停止させた場合には、不正解打順として扱われるが、図7および図22に示すように、第2リールR2の外周面には、小役1および小役29の入賞形態を構成する図柄である赤7図柄「赤7」およびベル図柄C「BLC」と、小役2および小役30の入賞形態を構成する図柄であるBAR図柄「BAR」および特殊図柄A「SPA」が押下検出位置に関わらずに、いずれかの図柄を有効ライン上に表示可能な位置関係で配列されている。そして、これら4種類の図柄は、小役36および小役39のいずれの入賞形態を構成する図柄でもなく、第2リールR2を最初に停止させる場合には、赤7図柄「赤7」、ベル図柄C「BLC」、BAR図柄「BAR」、または特殊小役A「SPA」を有効ライン上に表示させる位置が有効ライン上に最も多くの図柄組合せを表示可能とする停止位置となるため、押下検出位置に応じて小役1、小役2、小役29、または小役30が入賞する場合はあるが、小役36が入賞することはない。
このように本実施の形態では、打順小役35が当選した場合には、正解打順である打順1に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると、ストップボタンB1の押下タイミングに関わらずに小役36が入賞し、打順1とは異なる押下順序である不正解打順に沿ってストップボタンB1〜B3が押下されると、小役1、小役2、小役29、または小役30のいずれかが入賞する場合と、いずれの役も入賞しない場合とが存在するようになっている。
以上に述べた本実施の形態では、小役の当選態様として、小役1、小役2、小役29、小役30、および小役36が重複して当選する打順小役35と、小役36、小役1、小役2、小役29、小役30、小役36、および小役39が重複して当選する打順小役31とが存在し、打順小役35が当選した場合には、ストップボタンB1〜B3の押下順序が打順5(B3→B1→B2)である場合に正解小役である小役36が入賞し、ストップボタンB1〜B3の押下順序が打順5とは異なる場合に正解小役である小役36が入賞しないように回転中のリールの停止位置を決定している。一方、打順小役31が当選した場合には、ストップボタンB1〜B3の押下順序が打順1(B1→B2→B3)である場合に正解小役である小役36が入賞し、ストップボタンB1〜B3の押下順序が打順1とは異なる場合に正解小役である小役36が入賞しないように回転中のリールの停止位置を決定している。
特に本実施の形態では、小役36の入賞形態と小役39の入賞形態とは、第1リールR1に関して互いに異なる図柄が割り当てられており、小役1、小役2、小役29、および小役30の入賞形態と小役39の入賞形態とは、第2リールR2および第3リールR3において互いに異なる図柄が割り当てられており、打順小役31の当選時においては、いずれの押下順序でも最初に停止させるリールにおいて小役39の入賞形態を構成する図柄とは異なる図柄を有効ライン上に表示させるように停止位置を決定して、小役39の入賞を回避している。
具体的には、打順小役31の当選時において打順1では小役36の配当が小役39よりも高いことに基づいて小役39の入賞が回避され、打順1とは異なる押下順序では小役1および小役2、小役29および小役30、小役1および小役29、または小役2および小役30の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数が小役39の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数よりも多いことに基づいて小役39の入賞が回避されるようになっている。
このように本実施の形態では、打順小役31と打順小役35とは、小役39の重複の有無が異なり、打順小役31と打順小役35とでは当選態様に含まれる小役が異なることを利用して、互いに異なる正解打順が設定されている。そして打順小役31の当選時では、いずれの押下順序で停止操作が行われても、配当が3枚の小役39が入賞することはなく、正解打順では8枚のメダルが獲得でき、不正解打順では1枚のメダルが獲得できるか、全くメダルを獲得できないという遊技結果を得るようになっている。
すなわち本実施の形態では、不正解小役として機能する小役1、小役2、小役29、小役30よりも配当の高い小役39を、打順小役31と打順小役35とにおいて互いに異なる正解打順を設定するための制御変更小役として機能させつつ、打順小役31ではいずれの押下順序でも小役39が入賞しないように停止位置を決定できるため、正解打順と不正解打順との間におけるメダルの獲得性能の差を打順小役31と打順小役35とにおいて同一に保つことができる。
従って本実施の形態では、不正解小役として機能する小役1、小役2、小役29、および小役30よりも配当の高い小役39を制御変更小役として含めても打順小役31と打順小役35との間において正解打順と不正解打順におけるメダルの獲得性能を同一としたまま、押下順序に応じてメダルの獲得性能が異なる打順小役を小役39の重複の有無によって増やすことができる。
また本実施の形態では、小役39は、図12および図13に示すように、打順小役51、打順小役52、打順小役61、打順小役62、打順小役73、打順小役74においては、正解打順において3枚のメダルを獲得させるための正解小役としても機能している。すなわち本実施の形態によれば、他の当選態様では正解小役として機能して入賞の機会が確保されている小役39を制御変更小役として機能させることによって制御変更小役を個別に設けるよりも役の種類を少なくすることができ、結果としてメモリ使用量の削減等に寄与して遊技機の設計環境を向上させることができる。
なお上記実施の形態では打順小役31と打順小役35とについて説明をしたが、打順小役32と打順小役36や、打順小役41と打順小役45や、打順小役42と打順小役46についても打順小役31と打順小役35の場合と同様に小役39の重複の有無で当選態様の種類を増やしたものであり、これらの各打順小役においても同様の手法で小役39の入賞が回避されている。また上記実施の形態では、不正解打順において不正解小役の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数が、制御変更小役の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数よりも多いことによって不正解小役よりも配当の多い制御変更小役の入賞が回避されていたが、不正解打順において不正解小役の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数が、制御変更小役の入賞形態を構成する図柄を含む図柄組合せの個数と同数(2個以上であることが望ましい)である場合には、各図柄を有効ライン上に表示する停止位置を同列に扱い、不正解小役の入賞形態を構成する図柄を有効ライン上に表示する停止位置を選択することで制御変更小役の入賞が回避されるようにしてもよい。
また本実施の形態では、小役36の入賞形態と小役1および小役2の入賞形態とは、第1リールR1において共通の図柄(リプレイ図柄「RP」)が割り当てられており、第1リールR1の外周面では、7番のリプレイ図柄「RP」と10番のリプレイ図柄「RP」とが引き込み範囲内に含まれるタイミングで第1リールR1を停止させるための停止操作が行われた場合にリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示可能な停止位置の候補が複数存在し、打順小役31において第1リールR1を最初に停止させる停止操作が正解打順に対応するともに、打順小役35において第1リールR1を最初に停止させる停止操作が不正解打順に対応し、上記タイミングで第1リールR1を最初に停止させるための停止操作が行われると、同一の停止位置でリプレイ図柄「RP」を有効ライン上に表示させるように、第1リールR1の停止位置を決定している。
また本実施の形態では、小役36の入賞形態と小役29および小役30の入賞形態とは、第3リールR3において共通の図柄(スイカ図柄「WM」)が割り当てられており、第3リールR3の外周面では、0番のスイカ図柄「WM」と3番のスイカ図柄「WM」とが引き込み範囲内に含まれるタイミング、3番のスイカ図柄「WM」と7番のスイカ図柄「WM」とが引き込み範囲内に含まれるタイミング、7番のスイカ図柄「WM」と8番のスイカ図柄「WM」とが引き込み範囲内に含まれるタイミング、または18番のスイカ図柄「WM」と0番のスイカ図柄「WM」とが引き込み範囲内に含まれるタイミングで第3リールR3を停止させるための停止操作が行われた場合にスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示可能な停止位置の候補が複数存在し、打順小役35において第3リールR3を最初に停止させる停止操作が正解打順に対応するともに、打順小役31において第3リールR3を最初に停止させる停止操作が不正解打順に対応し、上記いずれかのタイミングで第3リールR3を最初に停止させるための停止操作が行われると、同一の停止位置でスイカ図柄「WM」を有効ライン上に表示させるように、第3リールR3の停止位置を決定している。
すなわち本実施の形態では、打順小役31と打順小役35とにおいて、第1リールR1または第3リールR3を最初に停止させる場合に、一方の打順小役では正解打順に対応するが他方の打順小役では不正解打順に対応し、打順小役31の当選時および打順小役35の当選時において、第1リールR1や第3リールR3を最初に停止させる際に、押下検出位置に対する引き込み範囲内に有効ライン上に表示させるべき図柄が複数存在する場合には、最初に停止するリールが正解打順および不正解打順のいずれに対応する場合であっても同一の押下検出位置に対して同一の停止位置が選択されるようになっている。
このため本実施の形態によれば、打順小役31と打順小役35とにおいて第1リールR1や第3リールR3を最初に停止させた場合に正解打順と不正解打順のいずれであるかを判別することができないようにすることができる。
また本実施の形態では、打順小役31および打順小役35において、各当選態様に応じた正解打順に沿って停止操作が行われ、その停止操作に対応する押下検出位置に対して、小役36の入賞形態を構成する図柄を有効ライン上に表示可能な停止位置の候補として、第1リールR1〜第3リールR3のそれぞれの上段からなる上段無効ラインにベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、ベル図柄C「BLC」によって構成される図柄組合せを表示可能とする停止位置の候補と、上段無効ラインにベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、ベル図柄C「BLC」によって構成される図柄組合せを表示させることができない停止位置の候補とが存在する場合に、上段無効ラインにベル図柄A「BLA」、ベル図柄B「BLB」、ベル図柄C「BLC」によって構成される図柄組合せを表示可能とする停止位置の候補を優先して回転中のリールの停止位置を決定している。
すなわち本実施の形態では、有効ライン上に同一の入賞形態を示す図柄組合せを表示させることが可能な停止位置が引き込み範囲内に複数存在していても無効ラインに表示される図柄組合せによっていずれの停止位置の候補を優先するかが決定されるようになっている。
このため本実施の形態によれば、小役36が入賞する場合に図11に示すような上段ベル揃いの停止態様を出現させることができ、小役36が入賞したことを遊技者に認識させやすくすることができる。なお特定の停止態様を出現させることができる停止位置の候補を優先するという手法は、小役33を入賞させる場合、小役34を入賞させる場合、および小役35を入賞させる場合についても同様であり、これらの小役を正解小役として含む打順小役において正解打順に沿って停止操作が行われた場合には、図10(A)に示す右下がりベル揃いの停止態様(小役33)、図10(B)に示す下段ベル揃いの停止態様(小役34)、図10(C)に示す右上がりベル揃いの停止態様(小役35)を出現させることができる停止位置の候補を優先して回転中のリールの停止位置が決定される。
なお上記実施の形態では、制御変更小役に相当する小役39の配当がメダルの投入数と同一である場合について説明をしたが、制御変更小役の配当は不正解小役の配当よりも高ければ正解小役の配当を超えない範囲で任意に設定することができ、制御変更小役の配当は正解小役の配当と同一であってもよい。この場合には、正解小役と制御変更小役とがいずれも入賞に伴うメダルの払出数が同一であることによってメダルの払出数に応じて停止位置を決定する正解打順では正解小役の入賞形態を構成する図柄を有効ライン上に表示する停止位置と制御変更小役の入賞形態を構成する図柄を有効ライン上に表示する停止位置とが同列に扱われるが、正解打順では正解小役の入賞形態を構成する図柄を優先的に表示するようにすることで制御変更小役の入賞を回避することができる。