JP6562251B2 - 金属ナノ粒子組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属ナノ粒子組成物の製造方法に関する。
金属ナノ粒子は、ナノメートルオーダーの大きさの粒子である。金属ナノ粒子は、金属単体および金属原子および金属イオンとも異なる物性を示すため、第3の素材として注目を集めている。金属ナノ粒子は、ナノメートルオーダーの波長を持つ光、すなわち、可視領域の光と強く相互作用することで、特徴的な色を呈する。この発色は粒子の構造に由来するため非常に安定で、芸術などの分野において着色料として活用されてきた。また、金属ナノ粒子は特異な物性を有し、化学反応の触媒としても特徴的な反応性を示す。これに加え、銀および銅などの金属ナノ粒子には、強い抗菌性が見出されている。金属ナノ粒子のこのような機能性が産業利用の観点で注目されている。
近年、金属ナノ粒子の構造および物性が明らかになるにつれ、金属ナノ粒子の様々な合成法が開発されている。金属ナノ粒子は、保護されていない状態では不安定で、速やかに凝集して金属の単体を形成する。したがって、金属ナノ粒子を、金属イオンから合成する場合には、金属イオンを還元して金属原子とする還元剤と、金属ナノ粒子同士が凝集するのを防ぐ界面活性剤などの保護剤を組み合わせて用いる必要がある。
より安全な金属ナノ粒子を得るために、還元剤および保護剤として、植物抽出物が利用されている。植物抽出物に含まれるビタミンCなどの抗酸化作用を持つ化合物は、自らが酸化されるため、マイルドな還元剤として機能する。また、植物抽出物には、保護剤として作用するサポニンのような配糖体および多糖類が含まれている。
例えば、非特許文献1では、沸騰水で煮出した緑茶抽出物を還元剤および保護剤として使用することで、塩化金(III)酸(HAuCl)水溶液または硝酸銀(AgNO)水溶液から金ナノ粒子または銀ナノ粒子が合成されている。また、非特許文献2には、沸騰水で煮出した紅茶抽出物を還元剤および保護剤として用いて、硝酸銀水溶液から合成された銀ナノ粒子が開示されている。
Alfredo R. Vilchis−Nestor、外5名、「Solventless synthesis and optical properties of Au and Ag nanoparticles using Camellia sinensis extract」、Materials Letters、2008年、62、3103−3105 Michael C. Moulton、外5名、「Synthesis, characterization and biocompatibility of "green" synthesized silver nanoparticles using tea polyphenols」、Nanoscale、2010年、2、763-770
しかし、上記非特許文献1および非特許文献2に開示された方法で合成された金属ナノ粒子は、安定性が十分ではなく、徐々に凝集してしまう。金属ナノ粒子同士が凝集してしまうと、金属ナノ粒子に特徴的な色が損なわれる。また、非特許文献2では金属ナノ粒子の細胞毒性について評価されてはいるものの、非特許文献1および非特許文献2においては、該金属ナノ粒子の抗菌性などの機能については評価されていない。安定性が十分ではない金属ナノ粒子では、その機能を適切に評価できないうえに、金属ナノ粒子に特有の機能が損なわれることがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、安定性が高く、高機能で、かつ良好な色を呈する金属ナノ粒子組成物を簡便に製造できる金属ナノ粒子組成物の製造方法を提供することを目的とする
発明者は、植物抽出物の抽出条件および金属ナノ粒子組成物の合成条件について鋭意研究を重ねたところ、安定性の高い金属ナノ粒子組成物を得ることができた。さらに、高い安定性を有する当該金属ナノ粒子組成物の機能を詳細に評価することで、本発明を完成させた。すなわち、
本発明に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法は、
0℃のメタノールを抽出溶媒として、植物から植物抽出物を抽出する抽出ステップと、
前記植物抽出物と金属イオンとを混合し、撹拌して混合溶液を調製する調製ステップと、
を含む。
上記本発明に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法において、
前記調製ステップでは、
前記混合溶液のpHを中性に近づけるpH調整剤を混合する、
こととしてもよい。
また、前記pH調整剤は、
炭酸水素ナトリウム水溶液である、
こととしてもよい。
また、前記植物は、
茶葉であって、
前記植物抽出物は、
茶抽出物である、
こととしてもよい。
本発明によれば、安定性が高く、高機能で、かつ良好な色を呈する金属ナノ粒子組成物を簡便に製造できる
実施例に係る金属ナノ粒子の溶液を示す図である。 実施例に係る金属ナノ粒子の溶液で染色した木綿繊維を示す図である。 煎茶−メタノール抽出液で調製された銀ナノ粒子組成物を示す図である。 煎茶−メタノール抽出液で調製された金ナノ粒子組成物を示す図である。 紅茶−メタノール抽出液で調製された銀ナノ粒子組成物を示す図である。 紅茶−メタノール抽出液で調製された金ナノ粒子組成物を示す図である。 調製後24時間経過した金ナノ粒子組成物の溶液を示す図である。
本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は下記の実施の形態および図面によって限定されるものではない。
(実施の形態1)
実施の形態1について詳細に説明する。本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法は、抽出ステップと、調製ステップと、を含む。以下、各ステップについて説明する。
まず、抽出ステップについて説明する。抽出ステップでは、25℃より低温のアルコールを抽出溶媒として、植物から植物抽出物を抽出する。アルコールは、特に限定されないが、例えば、1−ブタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、エタノールおよびメタノールなどが挙げられる。好ましくは、アルコールとしてメタノールが用いられる。
抽出溶媒の温度は、25℃より低温である。抽出溶媒は液体であるため、より詳細には、抽出溶媒の温度は、アルコールの融点より高く、25℃より低温である。抽出溶媒としてメタノールを用いる場合、好ましくは、抽出溶媒の温度は、0℃である。
植物は、特に限定されないが、金属イオンが集合して形成される金属ナノ粒子の表面に集積する物質、または金属ナノ粒子に担持される物質を含む植物である。上記植物は、例えば、抗菌作用、防虫作用、殺虫作用、防臭作用、防腐作用または除虫作用などを有する物質を含む植物である。該植物を例示すると、オキナグサ(Pulsatilla cernua)、クスノキ(Cinnamomum camphora)、コショウ(Piper nigrum)、シソ(Perilla frutescens var. crispa)、シロバナムシヨケギク(Tanacetum cinerariifolium)、セージ(Salvia officinalis)、センニンソウ(Clematis terniflora)、タチジャコウソウ(Thymus quinquecostatus)、チャイブ(Allium schoenoprasum)、チャノキ(Camellia sinensis)、チョウジ(Syzygium aromaticum)、トウガラシ(Capsicum annuum)、ドクダミ(Houttuynia cordata)、ナンテン(Nandina domestica)、バジリコ(Ocimum basilicum)、ヒガンバナ(Lycoris radiata)、ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)、ペニーロイヤルミント(Mentha pulegium)、ホップ(Humulus lupulus)、ユズリハ(Daphniphyllum macropodum)、ラベンダー(Lavandula)、ローズマリー(Rosmarinus)およびマリーゴールド(Tagetes)などが挙げられる。
抽出ステップでは、例えば、抗菌作用、防虫作用、殺虫作用、防臭作用、防腐作用または除虫作用などを有する物質が、上記植物から植物抽出物として抽出される。植物抽出物は、例えば、カテキン、カフェイン、サポニン、テアニン、タンニンおよびビタミンCなどである。
抽出ステップでは、例えば、植物の一部を抽出溶媒に所定の時間浸漬すればよい。植物の一部は、地上部でも地下部でもよく、葉、茎、根および花弁などが適宜用いられる。抽出ステップに用いる植物は、乾燥させたものでもよい。また、例えば、植物としてチャノキの葉を加工した茶葉を用いる場合、茶葉の発酵の程度は任意で、緑茶用である不発酵の葉でも、紅茶用である発酵させた葉であってもよい。
具体的には、抽出ステップでは、抽出溶媒としての0℃のメタノールに、緑茶用茶葉を浸漬し、抽出溶媒の温度を0℃に維持して、1〜72時間、3〜48時間、12〜36時間、好ましくは20〜30時間静置すればよい。抽出溶媒の量は、使用する植物の種類および重量ならびに抽出する植物抽出物の量などによって適宜調整される。例えば、抽出溶媒として、100mLのメタノールを使用する場合、茶葉は、5〜20g、好ましくは8〜15g、特に好ましくは10gである。なお、一度抽出したあとの茶殻も再利用することができ、同様の条件で複数回抽出した植物抽出物も用いることができる。
続いて、調製ステップについて説明する。調製ステップでは、上記の植物抽出物と金属イオンとを含む混合溶液を調製する。金属イオンは、例えば、金イオン、銀イオンおよび銅イオンなどである。金属イオンは、例えば、塩化金(III)酸水溶液、硝酸銀水溶液および塩化銅水溶液などに含まれる。
より具体的には、調製ステップでは、例えば、抽出ステップで用いた抽出溶媒を濾過して得られた植物抽出物を含む溶液と金属イオンを含む溶液と混合し、撹拌することで、混合溶液が調製される。混合溶液では、金属イオンが自己集積化し、金属ナノ粒子が形成される。さらに、金属ナノ粒子の表面に植物抽出物が集積し、混合溶液内で金属ナノ粒子組成物が形成される。
また、調製ステップでは、混合溶液のpHを中性に近づけるpH調整剤を、混合溶液にさらに混合してもよい。pH調整剤は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムの他、リン酸のカリウム塩またはナトリウム塩などを含む。好適には、pH調整剤は、炭酸水素ナトリウム水溶液である。pH調整剤は、金属イオンと同時に植物抽出物を含む溶液に混合されてもよい。また、植物抽出物を含む溶液にあらかじめpH調整剤を添加してから、金属イオンを混合して混合溶液を調製してもよい。
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法によれば、25℃より低温のアルコールを抽出溶媒として用いるため、金属イオンと難溶性錯体を形成する不要なタンニンの溶出が抑制される。これにより金属ナノ粒子組成物の凝集の一因となる難溶性錯体の形成を抑制できるため、安定性が高い金属ナノ粒子組成物を簡便に製造できる。
また、本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物は、植物に含まれる機能性分子を、大きな表面積を有する金属ナノ粒子の表面に集積させることができる。このため、当該金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子の機能性に加え、植物由来の機能性を併せもつため、高機能で有用である。
また、本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子の光学的な特性を有するため、良好な色を呈する。
また、本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法によれば、例えば植物として茶葉を使用する場合、飲料用茶の製造などに利用されない商業的価値の低い茶葉を活用することができるだけでなく、一度抽出に用いた植物から抽出した植物抽出物も用いることができるので、安価に金属ナノ粒子組成物を製造できる。また、植物として、これまであまり利用されていない茶花なども使用できるので、栽培で得られたチャノキの茶葉以外の部分を有効に利用することができる。
なお、上記実施の形態では、アルコールはメタノールであって、抽出溶媒の温度は0℃であってもよいこととした。これにより、不要なタンニンの溶出を適度に抑制することができる。
また、別の実施の形態では、金属ナノ粒子組成物が提供される。該金属ナノ粒子組成物は、植物抽出物と、植物抽出物が表面に集積した金属ナノ粒子と、を含む。該金属ナノ粒子組成物においては、下記実施例に記載のように金属ナノ粒子同士が凝集しない。当該金属ナノ粒子は、好ましくは、金ナノ粒子または銀ナノ粒子である。金ナノ粒子の毒性は極めて低いので、金ナノ粒子を含む金属ナノ粒子組成物は、例えば、ヒトに接触する製品などの材料として使用することができる。また、銀ナノ粒子は強い抗菌性を有するため、銀ナノ粒子を含む金属ナノ粒子組成物は、抗菌性材料として使用できる。さらに、植物抽出物として茶抽出物を使用すれば、抗菌性を有するカテキンなどを銀ナノ粒子の表面に集積させることができるので、銀ナノ粒子を含む金属ナノ粒子組成物は、さらに強力な抗菌性材料となる。
また、上記金属ナノ粒子組成物は、良好な色を呈するので、染料、着色料などの用途にも好適である。なお、金属イオンとして白金イオンまたはパラジウムイオンを用いることで、当該金属ナノ粒子組成物を、触媒として利用することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態は、上記実施の形態1と抽出ステップのみが異なる。以下では、上記実施の形態1と異なる点について主に説明する。
本実施の形態における抽出ステップでは、80℃より低温の水を抽出溶媒として、植物から植物抽出物を抽出する。抽出溶媒の温度は、水が凍らない限り、80℃より低温であるが、特には75〜50℃、好ましくは70〜55℃、より好ましくは70〜60℃、特に好ましくは65℃である。また、抽出溶媒の温度は、0℃を超えて室温以下の温度でもよく、例えば、0℃を超えて20℃以下、0℃を超えて10℃以下、好ましくは0℃を超えて4℃以下でもよい。
本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法によれば、80℃より低温の水を抽出溶媒とすることで、沸騰水で抽出した場合よりも溶出するタンニンを減らすことができる。これにより、本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の安定性が向上し、彩色性も改善される。
(実施の形態3)
さらに、実施の形態3について説明する。本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法は、抽出ステップと調製ステップとを含む。以下では、上記実施の形態1と異なる点について主に説明する。
抽出ステップでは、第1の植物抽出物が1回以上抽出された植物から第2の植物抽出物を抽出する。当該抽出ステップで用いる植物は、第1の植物抽出物がすでに抽出された植物である。第1の植物抽出物は、任意の方法で抽出されてよく、例えば、抽出溶媒としての沸騰水に、植物を所定の時間浸漬することで抽出される。また、第1の植物抽出物は、上記実施の形態1および実施の形態2の抽出ステップのように、80℃より低温の水またはアルコールを抽出溶媒としてもよい。好ましくは、第1の植物抽出物には、主にタンニンが含まれる。第1の植物抽出物としてタンニンがすでに抽出された植物を抽出ステップで用いることで、第2の植物抽出物におけるタンニンの含有量が抑えられる。
抽出ステップにおいて、第2の植物抽出物は、第1の植物抽出物の抽出と同様に、任意の方法で抽出されてよい。例えば、抽出溶媒としての沸騰水に、植物を所定の時間浸漬することで抽出してもよいし、上記実施の形態1および実施の形態2の抽出ステップのように、80℃より低温の水またはアルコールを抽出溶媒としてもよい。なお、当該抽出ステップで用いる植物は、第1の植物抽出物が1回、2回、3回抽出されたもの、または4回以上抽出されたものでもよい。
調製ステップでは、第2の植物抽出物と金属イオンとを含む混合溶液を調製する。例えば、抽出ステップの前に第1の植物抽出物が抽出された煎茶用茶葉から第2の植物抽出物を抽出した場合、第2の植物抽出物と金属イオンとを混合し、混合溶液を調製すればよい。
本実施の形態では、第1の植物抽出物としてタンニンがすでに抽出された植物から第2の植物抽出物を抽出することで、金属イオンと難溶性錯体を形成する不要なタンニンの量を減らすことができる。これにより、本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の安定性が向上し、彩色性も改善される。
また、本実施の形態に係る金属ナノ粒子組成物の製造方法によれば、例えば植物として茶葉を使用する場合、飲料用茶の製造過程で生じた使用済みの茶葉を利用することができるので、安価に金属ナノ粒子組成物を製造できる。
なお、抽出ステップで用いる植物は、植物から第1の植物抽出物を事前に抽出することで準備してもよい。
また、別の実施の形態では、金属ナノ粒子組成物の製造方法は、植物から植物抽出物を複数回抽出する抽出ステップと、抽出ステップで抽出された植物抽出物のうち、2回目以降に抽出された植物抽出物と金属イオンとを含む混合溶液を調製する調製ステップと、を含んでもよい。例えば、植物として緑茶用茶葉を用いる場合、抽出ステップで茶葉から植物抽出物を2〜5回、好ましくは3回抽出すればよい。そして、調製ステップでは、3回目に抽出された植物抽出物と金属イオンとを含む混合溶液を調製すればよい。
ここで、抽出回数は、使用する植物、特には該植物におけるタンニンの含有量に応じて決定されてもよい。この場合、植物におけるタンニンの含有量が多ければ抽出回数を増やし、植物におけるタンニンの含有量が少なければ、抽出回数を減らせばよい。具体的には、使用する植物の単位重量あたりのタンニンの含有量が茶葉よりも少ない場合、植物から植物抽出物を2回抽出すればよい。一方、使用する植物の単位重量あたりのタンニンの含有量が茶葉よりも多い場合、植物から植物抽出物を4〜6回抽出すればよい。なお、抽出ステップで複数回に分けて抽出された植物抽出物において、各回のタンニンの量を定量し、タンニンの量に応じて、調製ステップにおいて、いずれの回の植物抽出物を使用するかを決定してもよい。
(実施の形態4)
実施の形態4について説明する。本実施の形態に係る抗菌剤は、上記各実施の形態で説明した金属ナノ粒子組成物を含有する。該金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子の表面に植物抽出物が集積されているので、植物抽出物の機能を有する。植物抽出物であるカテキン、カフェイン、サポニン、テアニンおよびビタミンCなどは、細菌などの増殖を抑制する、もしくは、抗菌作用または殺菌作用を有する。また、当該植物抽出物は、抗ウイルス作用を有する。
金属ナノ粒子組成物は、含有する金属の機能も有する。このため、抗菌性を有する金属イオンとして、例えば銀イオンまたは銅イオンを用いることで、当該金属ナノ粒子組成物に、植物抽出物が有する抗菌性に加え、金属ナノ粒子組成物の抗菌性をさらに付与することができる。
上記抗菌剤が抗菌作用を示す細菌には、グラム陽性菌およびグラム陰性菌が含まれる。グラム陽性菌としては、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、たんそ菌、セレウス菌、ジフテリア菌、リステリア、破傷風菌、ボツリヌス菌、およびウェルシュ菌などが挙げられる。グラム陰性菌としては、肺炎かん菌、ナイセリア、バクテロイデス、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ菌、コレラ菌、キャンピロバクター、緑膿菌、プロテウス、セラチア、ヘモフィルス、ボルデテラ、およびエルシニアなどが挙げられる。ウイルスは、特に限定されず、インフルエンザウイルス、コロナウイルス、エプスタイン・バーウイルス、肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス、およびサイトメガロウイルスなどである。
上記抗菌剤は、公知の方法で担体に担持させることができる。担体は特に限定されないが、植物性繊維、動物性繊維および化学繊維などの繊維、紙、樹脂、木材および金属などである。例えば、布に抗菌剤を担持させる場合、抗菌剤を含む溶液に布を浸漬したり、布に抗菌剤を噴霧したりすればよい。抗菌剤を担持させた布を、各種の素材、マスクおよび下着などに加工することで、抗菌性を有する製品が提供される。
担体に担持させる当該抗菌剤の量は、担体の用途、抗菌作用を及ぼしたい細菌などの種類に応じて、適宜調整すればよい。
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る抗菌剤は、金属ナノ粒子の表面に強い抗菌性を有する植物抽出物を集積することができるので、種々の細菌の増殖抑制、殺菌および抗ウイルスなどの作用を有する。本実施の形態に係る抗菌剤は、銀ナノ粒子または銅ナノ粒子などの抗菌性を有する金属ナノ粒子を含むことで、さらに強い抗菌性を有する。
(実施の形態5)
実施の形態5について説明する。本実施の形態に係る染料は、上記各実施の形態で説明した金属ナノ粒子組成物を含有する。該金属ナノ粒子組成物は、金属ナノ粒子の光学的な特性を有するため、特徴的な色を呈する。
上記染料によれば、公知の方法で染色対象を様々な色に染めることができる。染色対象は、特に限定されないが、植物性繊維、動物性繊維および化学繊維などの繊維、紙および樹脂などである。例えば、布を染色する場合、当該染料を含む溶液に布を浸漬すればよい。必要に応じて、当該布を乾燥させてもよい。
上記染料によって染色対象が呈する色は、使用する植物から抽出される植物抽出物の色、金属ナノ粒子の色および該植物抽出物の色と該金属ナノ粒子の色との組み合わせによって調整できる。植物として茶葉を用いる場合、茶葉の種類および発酵の程度などで染料の呈する色が異なる。よって、茶葉の種類および茶葉の発酵の程度を変えることで染料の色を調整できる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態に係る染料によれば、金属ナノ粒子の特徴的な発色により、良好な色を呈する。また、金属ナノ粒子の色と植物抽出物の色とのバランスを調整することで、染色対象を様々に彩色することができる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
(茶葉抽出液の調製)
10gの煎茶用茶葉(鹿児島産、お茶の沢田園社製)に65℃のイオン交換水を100mL加え、5分後に濾過した。濾液を煎茶−水抽出液とした。
あらかじめ0℃に冷却したメタノール100mLに10gの煎茶用茶葉を加え、そのまま0℃で静置した。24時間後、メタノールを吸引濾過し、濾液を煎茶−メタノール抽出液とした。
あらかじめ0℃に冷却したメタノール200mLに20gの紅茶用茶葉(インドおよびスリランカ産、日東紅茶社製)を加え、そのまま0℃で静置した。24時間後、メタノールを吸引濾過し、濾液を紅茶−メタノール抽出液とした。
(金属ナノ粒子組成物の調製)
煎茶−水抽出液100mLに、10−2Mの炭酸水素ナトリウム水溶液80mLを加え、さらに、10−2Mの硝酸銀水溶液20mLを加え、激しく攪拌した。これにより、銀ナノ粒子組成物(実施例1)溶液を得た。
煎茶−水抽出液100mLに、10−2Mの炭酸水素ナトリウム水溶液80mLを加え、さらに、10−2Mの塩化金(III)酸水溶液20mLを加え、激しく攪拌した。これにより、金ナノ粒子組成物(実施例2)溶液を得た。
上記実施例1の調製における煎茶−水抽出液を煎茶−メタノール抽出液に代えて、同様の操作により、銀ナノ粒子組成物(実施例3)溶液を得た。さらに、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えない点を除いて同様に銀ナノ粒子組成物(実施例3a)溶液も調製した。また、上記実施例2の調製における煎茶−水抽出液を、煎茶−メタノール抽出液に代えて、同様の操作により、金ナノ粒子組成物(実施例4)溶液を得た。さらに、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えない点を除いて同様に金ナノ粒子組成物(実施例4a)溶液も調製した。
上記実施例1の調製における煎茶−水抽出液を紅茶−メタノール抽出液に代えて、同様の操作により、銀ナノ粒子組成物(実施例5)溶液を得た。さらに、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えない点を除いて同様に銀ナノ粒子組成物(実施例5a)溶液も調製した。また、上記実施例2の調製における煎茶−水抽出液を紅茶−メタノール抽出液に代えて、同様の操作により、金ナノ粒子組成物(実施例6)溶液を得た。さらに、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えない点を除いて同様に金ナノ粒子組成物(実施例6a)溶液も調製した。
(比較例の調製)
上記非特許文献1と同様に、煎茶用茶葉を用いた金ナノ粒子組成物(比較例1)溶液を次のように調製した。1.5gの煎茶用茶葉をイオン交換水100mLに入れ沸騰させた。得られた抽出液4mLに、10−3Mの塩化金(III)酸水溶液を5mL加え、さらにイオン交換水を1mL加え、10mLとした。
銀イオンを金イオンに代えて、上記非特許文献2と同様の方法で、紅茶用茶葉を用いた金ナノ粒子組成物(比較例2)溶液を次のように調製した。1gの紅茶をイオン交換水50mLに入れ沸騰させた。これを濾過した抽出液2mLに、10−2Mの塩化金(III)酸水溶液0.4mLを加え、さらにイオン交換水を2mL加えた。
実施例1〜6および比較例1、2の調製に用いた茶葉の種類、抽出溶媒および金属イオンを表1に示す。
(木綿繊維の染色)
あらかじめ煮沸殺菌し乾燥させた木綿繊維を、実施例1〜6の溶液に浸し、24時間静置した。その後、木綿繊維を取り出し風乾し、イオン交換水で洗浄した。この結果、実施例1〜6は木綿繊維上に担持され、木綿繊維に着色した。
(抗菌活性試験)
実施例1〜6を担持させた木綿繊維の殺菌活性を評価した。また、木綿繊維と同様に羊毛に実施例1〜4を担持させ、当該羊毛の殺菌活性を評価した。殺菌活性は、JIS L 1902:2008「繊維製品の抗菌性試験および抗菌効果」10 定量試験 10.1 菌液吸収法で評価した。生菌数は、混釈平板培養法で測定した。使用した菌は、グラム陽性菌である黄色ブドウ球菌およびグラム陰性菌である肺炎かん菌である。
(結果)
表2は、黄色ブドウ球菌に対する実施例1〜6の殺菌活性を示す。生菌数の「<20」は、生菌を検出しなかったことを示す。また、本試験では、殺菌活性値が0以上の場合、殺菌活性を認めるといえる。木綿繊維に担持させた場合、実施例1〜6は、いずれも非常に高い殺菌活性を示した。一方、羊毛に担持させた場合、実施例1〜4は、殺菌活性を示さなかった。
表3は、肺炎かん菌に対する実施例1〜6の殺菌活性を示す。木綿繊維に担持させた場合、実施例6を除く実施例1〜5は、いずれも非常に高い殺菌活性を示した。一方、羊毛に担持させた場合、実施例1〜4は、殺菌活性を示さなかった。
図1は、実施例3〜6および実施例3a〜6aの溶液を示す。実施例3〜6は、非常に安定で時間が経過しても凝集せず、金ナノ粒子または銀ナノ粒子特有の発色を示し、高い彩色性を有していた。一方、実施例3a〜6aは、金ナノ粒子または銀ナノ粒子特有の発色を示すものの、ごく少量の沈殿が見られた。実施例3〜6のように、炭酸水素ナトリウム水溶液を加えることで、実施例3a〜6aよりも溶液のpHを中性に近づけることで、実施例3〜6の安定性が向上することが示された。
なお、実施例1および実施例2についても、実施例3および実施例4と同様に、非常に安定で時間が経過しても凝集せず、金ナノ粒子または銀ナノ粒子特有の発色を示すことを確認した。
図2に実施例3〜6によって着色された木綿繊維を示す。実施例3、4の場合、煎茶用茶葉に含まれる葉緑素由来の緑色に、銀ナノ粒子および金ナノ粒子の色がそれぞれ加わった色調で木綿繊維が染色された。一方、実施例5、6の場合には、銀ナノ粒子および金ナノ粒子それぞれに特有の色が強く出た。実施例3〜6は、彩色性豊かな天然由来の染料として利用することができる。
図3〜6は、実施例3〜6を担持させた上記木綿繊維の表面を走査型電子顕微鏡で撮像した画像をそれぞれ示す。粒径が10〜20nmの銀ナノ粒子組成物または金ナノ粒子組成物が木綿繊維の表面に形成されていることが確認できた。
(抽出済みの煎茶用茶葉を用いた金ナノ粒子組成物の調製)
煎茶用茶葉10gに100℃のイオン交換水を100mL加え、5分後に濾過した。この操作をさらに2回繰り返した。3回目の操作で得られた煎茶−水抽出液を用いて、実施例1の調製と同様に、煎茶−金ナノ粒子組成物(実施例7)溶液を得た。
実施例7は、非常に安定で時間が経過しても凝集せず、金ナノ粒子または銀ナノ粒子特有の発色を示し、高い彩色性を有していた。
(安定性の比較試験)
図7は、調製後24時間経過した実施例2、実施例6、比較例1および比較例2の溶液を示す。比較例1では、塩化金(III)酸水溶液を添加した直後に溶液の色の変化が見られたが、24時間後は沈澱が生じた。比較例2でも同様に沈澱が生じた。比較例1および比較例2の調製方法では、金ナノ粒子が凝集し、金ナノ粒子よりも大きな不溶性の金属の塊となったため、沈殿が生じたと考えられる。
一方、実施例2の溶液は、552nmに極大吸収波長を有する深紫色の均一な溶液であった。また、実施例6の溶液は、534nmに極大吸収波長を持つ赤色の均一な溶液であった。実施例2および実施例6は、それぞれ金ナノ粒子特有の吸収波長を示したことから、安定な金ナノ粒子コロイド溶液が得られたと考えられる。
上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
本発明は、新規な金属ナノ粒子組成物の製造、抗菌剤および染料の製造に好適である。

Claims (4)

  1. 0℃のメタノールを抽出溶媒として、植物から植物抽出物を抽出する抽出ステップと、
    前記植物抽出物と金属イオンとを混合し、撹拌して混合溶液を調製する調製ステップと、
    を含む、金属ナノ粒子組成物の製造方法。
  2. 前記調製ステップでは、
    前記混合溶液のpHを中性に近づけるpH調整剤を混合する、
    請求項1に記載の金属ナノ粒子組成物の製造方法。
  3. 前記pH調整剤は、
    炭酸水素ナトリウム水溶液である、
    請求項に記載の金属ナノ粒子組成物の製造方法。
  4. 前記植物は、
    茶葉であって、
    前記植物抽出物は、
    茶抽出物である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の金属ナノ粒子組成物の製造方法
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