JP6561928B2 - 画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6561928B2
JP6561928B2 JP2016132111A JP2016132111A JP6561928B2 JP 6561928 B2 JP6561928 B2 JP 6561928B2 JP 2016132111 A JP2016132111 A JP 2016132111A JP 2016132111 A JP2016132111 A JP 2016132111A JP 6561928 B2 JP6561928 B2 JP 6561928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
image
gradation
virtual
primary colors
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016132111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018007048A (ja
Inventor
敏明 六尾
敏明 六尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Document Solutions Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Document Solutions Inc filed Critical Kyocera Document Solutions Inc
Priority to JP2016132111A priority Critical patent/JP6561928B2/ja
Publication of JP2018007048A publication Critical patent/JP2018007048A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6561928B2 publication Critical patent/JP6561928B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関し、詳しくは、色補正に関する。
画像読取装置においては、三原色(RGB)の各色を正確に読み取って、RGBの各階調を正確に再現するための画像データの生成が望まれる。このような要請に対して、たとえば特許文献1は、両面原稿の両面同時読み取りを行う画像読み取り装置において、両面を読み取る各読み取り手段の読み取り特性を一致させる技術を提案している。この技術では、ルックアップテーブル(LUT)やマスキング処理で色補正を行っている。
特開2000−92324号公報
しかし、特許文献1では、色補正の方法を効率化するという観点では、十分な検討が行われていなかった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、カラー画像の読取における色補正を高精度かつ低コストで実現する技術を提供することを目的とする。
本発明は、原画像から生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理装置を提供する。前記画像処理装置は、前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記原画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正部と、前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成部とを備える。
本発明は、原画像から生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理方法を提供する。前記画像処理方法は、前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記原画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正工程と、前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成工程とを備える。
本発明は、原画像から生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理装置を制御するための画像処理プログラムを提供する。前記画像処理プログラムは、前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記原画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正部、及び前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成部として前記画像処理装置を機能させる。
本発明によれば、カラー画像の読取における色補正を高精度かつ低コストで実現する技術を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す概略構成図である。 一実施形態に係る画像形成装置1の電気的構成を示すブロックダイアグラムである。 一実施形態に係る画像データ生成処理の内容を示すフローチャートである。 比較例に係るマスキング演算式の例を示す説明図である。 一実施形態に係るマスキング演算式の一例を示す説明図である。 一実施形態に係るマスキング演算式の他の例を示す説明図である。 一実施形態に係るマスキング演算式の他の例を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の全体構成を示す概略構成図である。図2は、一実施形態に係る画像形成装置1の電気的構成を示すブロックダイアグラムである。画像形成装置1は、制御部10と、画像形成部20と、操作表示部30と、記憶部40と、画像読取部100とを備えている。画像読取部100は、自動原稿送り装置(ADF)160と原稿台(コンタクトガラス)150とを有し、原稿から画像(原画像)を読み取ってデジタルデータである画像データIDを生成する。
画像形成部20は、画像データIDに基づいて印刷媒体(図示せず)に画像を形成して排出する。画像形成部20は、RGBデータである画像データIDをCMYKに色変換し、ハーフトーン処理を実行してCMYKのハーフトーンデータを生成し、ハーフトーンデータに基づいて画像を形成する。操作表示部30は、タッチパネルとして機能するディスプレイ(図示せず)や各種ボタンやスイッチ(図示せず)からユーザーの操作入力を受け付ける。
制御部10は、RAMやROM等の主記憶手段、及びMPU(Micro Processing Unit)やCPU(Central Processing Unit)等の制御手段を備えている。また、制御部10は、各種I/O、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、バス、その他ハードウェア等のインターフェイスに関連するコントローラ機能を備え、画像形成装置1全体を制御する。
記憶部40は、非一時的な記録媒体であるハードディスクドライブやフラッシュメモリー等からなる記憶装置で、制御部10や画像読取部100が実行する処理の制御プログラムやデータを記憶する。
画像読取部100は、図2に示されるように、光源ドライバ111と、光源112とを備えている。光源112は、原稿Dに光を照射する複数のLED(図示せず)を有する。光源ドライバ111は、主走査方向に配列されている複数のLEDを駆動するLEDドライバであり、光源112のオンオフ駆動制御を行う。これにより、光源112は、可変の駆動デューティのパルス幅変調(PWM)で原稿Dの原稿面を照射光L1で照射することができる。
照射光L1は、原稿Dの面に垂直な方向に対して45度(傾斜した方向)の角度で照射される。原稿Dは、拡散反射光L2と、正反射光とを含む反射光を反射する。受光素子122は、拡散反射光L2を受光する。
画像読取部100は、さらに、図1に示されるように、原稿Dとイメージセンサ121との間に、第1反射鏡113と、第1キャリッジ114と、第2反射鏡115と、第3反射鏡116と、第2キャリッジ117と、集光レンズ118とを備えている。第1反射鏡113は、原稿Dからの拡散反射光L2を第2反射鏡115の方向に反射する。第2反射鏡115は、拡散反射光L2を第3反射鏡116の方向に反射する。第3反射鏡116は、拡散反射光L2を集光レンズ118の方向に反射する。集光レンズ118は、拡散反射光L2をイメージセンサ121が有する複数の受光素子122の各受光面(図示せず)に結像する。
イメージセンサ121は、R,G,Bの各色成分のカラーフィルタ(図示略)を使用してR,G,Bの3つの色をそれぞれ検知する3本のCCDラインセンサ(図示せず)である。イメージセンサ121は、主走査方向に延びている3本のCCDラインセンサで原稿を走査(副走査)して原稿上の画像をR,G,Bに対応する電圧値の組合せとして取得する。このように、イメージセンサ121は、光電変換処理を行って、主走査方向の画素毎のR,G,Bのアナログ電気信号を出力することができる。
第1キャリッジ114は、光源112と第1反射鏡113とを搭載し、副走査方向に往復動する。第2キャリッジ117は、第2反射鏡115と第3反射鏡116とを搭載し、副走査方向に往復動する。第1キャリッジ114及び第2キャリッジ117は、走査制御部として機能する制御部10によって制御される。これにより、光源112は原稿を副走査方向に走査することができるので、イメージセンサ121は、原稿上の2次元画像に応じてアナログ電気信号を出力することができる。
なお、自動原稿送り装置(ADF)160が使用される場合には、第1キャリッジ114及び第2キャリッジ117は、予め設定されている副走査位置に固定され、原稿Dの自動送りによって副走査方向の走査が行われる。なお、ADF160には、片面だけでなく両面を同時にあるいは逐次に読み取るものもある。
ADF160は、紙送りローラー161と、原稿読取スリット162とを備えている。紙送りローラー161は、原稿の自動送りを行い、原稿の読み取りが原稿読取スリット162を介して行われる。この場合には、第1キャリッジ114が予め設定されている副走査位置に固定されるので、第1キャリッジ114に搭載されている光源112も所定位置に固定されることになる。
画像読取部100は、図2に示されるように、さらに、信号処理部123と、シェーディング補正部124と、シェーディング補正テーブル124aと、マスキング演算部125と、係数テーブル125aと、ガンマ変換部126と、ガンマ変換テーブル126aと、AGC処理部130と、白基準板132(図1参照)とを備えている。
信号処理部123は、A/D変換機能を有する可変利得増幅器である。信号処理部123は、AGC処理部130で設定され、記憶部40に格納されている利得でアナログ電気信号を増幅し、増幅されたアナログ電気信号をA/D変換してデジタルデータとする。マスキング演算部125、係数テーブル125a、ガンマ変換部126及びガンマ変換テーブル126aについての説明は後述する。
AGC処理部130は、本実施形態では、黒基準信号と白基準信号とを使用して複数の受光素子122のそれぞれに対して最適な利得とオフセット値とを設定する利得調整部である。黒基準信号は、光源112がオフの状態における受光素子122のアナログ電気信号である。白基準信号は、原稿Dの代わりに白基準板132を照射したときの受光素子122のアナログ電気信号である。
AGC処理部130は、黒基準信号が信号処理部123によってA/D変換されたときの画像データIDのRGBの各階調値が最小値「0」となるようにオフセット値を設定する。AGC処理部130は、このオフセット値を使用して白基準信号が信号処理部123によってA/D変換されたときの画像データIDのRGBの各階調値が最大値「255」となるように利得を設定する。これにより、最小値「0」から最大値「255」までのダイナミックレンジを有効に利用することができる。
シェーディング補正部124は、デジタルデータに対してシェーディング補正を実行して画像データIDを生成する。シェーディング補正は、光源112の長さ方向の光量不均一性やレンズのコサイン4乗則による周辺減光、主走査方向に配列されている複数の受光素子122の感度ムラに起因して発生するシェーディングを抑制するための補正である。シェーディング補正には、シェーディング補正値が使用される。シェーディング補正値は、白基準板132を使用して生成され、シェーディング補正テーブル124aに格納される。
図3は、一実施形態に係る画像データ生成処理の内容を示すフローチャートである。ステップS10では、光源112は、可変の駆動デューティのパルス幅変調(PWM)で適切な光量の照射光L1で原稿Dに照射することができる。ステップS20では、照射光L1は、原稿Dで反射されて原稿Dに表される画像に応じた色成分を有する拡散反射光L2となる。ステップS30では、イメージセンサ121は、光電変換処理を行って主走査方向の画素毎のR,G,Bのアナログ電気信号を出力することができる。
ステップS40では、信号処理部123は、AGC処理部130で設定された利得とオフセット値と使用し、RGBの各階調値が最小値「0」(光源112がオフの状態)から最大値「255」(白基準板132の読み取り時)までの範囲の階調値を出力することができる。ステップS50では、シェーディング補正部124は、デジタルデータに対してシェーディング補正を実行して画像データIDを生成する。
このように、画像読取部100は、AGC処理部130で利得とオフセット値とを調整して、デジタルデータとしての画像データを生成し、シェーディング補正を実行してシェーディングが抑制された画像データIDを生成することができる。これにより、RGBの各階調値は、RGB間のクロストークがなければ正確な値を有するものとなる。
しかしながら、RGB間には、クロストークが存在する。具体的には、イメージセンサ121が使用するR,G,Bの各色成分のカラーフィルタにおいて、たとえばRのカラーフィルタでもGやBの色が検知されてしまうというクロストークの問題が発生する。クロストークは、R,G,Bの各色成分のカラーフィルタの分光特性に依存する。
一方、R,G,Bの各色成分のカラーフィルタの分光特性は、必ずしも理想的ではなく、個体差を有し、劣化などによって色特性が変化することもある。さらに、光源112のスペクトルも必ずしも理想的ではなく、個体差を有し、劣化などによってスペクトルが変化することもある。このような問題は、色ずれとして顕在化する。色ずれは、以下のような処理によって補正することができる。
図4は、比較例に係るマスキング演算式の例を示す説明図である。式1は、線形のマスキング演算式である。式2は、2次の項を含む非線形のマスキング演算式である。一般に、式1は線形近似の演算式であり、式2は非線形近似の演算式なので、式1は、式2と比較して演算処理の負荷が軽く、式2は、式1と比較して項が多く演算自由度が高いので精度を高くできる場合があるというトレードオフの関係にある。ただし、式2は、次数が高いので変換後の色空間がひずみやすいという問題もある。
なお、色ずれ補正には、3次元ルックアップテーブル(LUT)と格子点補間を用いた非線形変換も利用可能である。しかしながら、3次元ルックアップテーブル(LUT)は、近似式を使用しないテーブル方式なので、変換の自由度が高い一方、LUTのメモリ消費量が多く、補間演算が必要という問題もある。また、色ずれ補正には、色相別線形マスキングも利用可能であるが、LUTのメモリ消費量が多く、色相演算や補間演算が必要という問題がある。
線形のマスキング演算式(式1)において、Rin、Gin、Binは、マスキング演算の入力階調値である。式1の式右辺の3×3行列は、イメージセンサ121が使用するR,G,Bの各色成分のカラーフィルタ(図示略)がR,G,Bの波長帯以外に不要な透過を有することによるクロストークを表している。具体的には、たとえば係数K01は、入力階調値Ginに乗じてRの波長帯のクロストークの補正に使用され、係数K20は、入力階調値Rinに乗じてBoutの波長帯のクロストークの補正に使用される。クロストークは、隣接する波長帯、すなわち、RとGの間及びGとBの間で顕著に発生する。
図5は、一実施形態に係るマスキング演算式の一例(式3)を示す説明図である。マスキング演算式(式3)は、仮想色の分光分布を有する項である仮想色項を使用している。仮想色は、三原色から選択された2つの原色(この例では、RとG)の分光分布のピークの間にピークが配置される仮想の色である。式3では、仮想色項には、Rin+Gin−|Rin−Gin|と、Gin+Bin−|Gin−Bin|と、Bin+Rin−|Bin−Rin|とがある。
仮想色項(Rin+Gin−|Rin−Gin|)は、図5のグラフG1に示されるように、RとGのピーク間にピークを有している。本願発明者は、RとGのピーク間にクロストークが発生するので、このピーク間にピークを有する仮想色項は、RやGの各色成分のカラーフィルタの分光分布の個体差等に起因して発生するクロストークの変動を効果的に補正できることを見出した。
Rin+Gin−|Rin−Gin|は、赤色と緑色の階調値の加算値から赤色と緑色の階調値の絶対差分値(差の絶対値)を減算した値である。Gin+Bin−|Gin−Bin|は、緑色と青色の階調値の加算値から緑色と青色の階調値の絶対差分値を減算した値である。Bin+Rin−|Bin−Rin|は、青色と緑色の階調値の加算値から青色と緑色の階調値の絶対差分値を減算した値である。
図6は、一実施形態に係るマスキング演算式の他の例(式4)を示す説明図である。式4は、式3と数学的に等価である。すなわち、式3において、Rin+Gin、Gin+Bin、Bin+Rinの各項をRin、Gin、Binの項の係数を調整してまとめると式4となる。式4では、仮想色項(たとえば|Rin−Gin|)は、図6のグラフG2に示されるように、RとGのピーク間に負の方向のピーク(あるいはボトム)を有し、式3と同様にクロストークの変動を効果的に補正できる。
図7は、一実施形態に係るマスキング演算式の他の例(式5,6)を示す説明図である。式5では、三原色から選択された2つの原色の乗算値としての分光分布を有する項である仮想色項を使用している。式5には、仮想色項には、Rin×Ginと、Gin×Binと、Bin×Rinとがある。これらの仮想色項は、図7のグラフG3に示されるように、2つの原色(この例では、RとG)の分光分布のピークの間にピークが配置される点で式3,4と共通する。
式6では、三原色から選択された2つの原色の階調値の乗算値の平方根としての分光分布を有する項である仮想色項を使用している。式5には、仮想色項には、Rin×Ginの平方根と、Gin×Binの平方根と、Bin×Rinの平方根とがある。これらの仮想色項は、図7のグラフG3に示されるように、2つの原色(この例では、RとG)の分光分布のピークの間にピークが配置される点で式3〜5と共通する。
このように、本実施形態に係るマスキング演算式(式3乃至式6)は、いずれもRGBのピーク間にピークを有する仮想色項を採用している。ここで、RGBのピーク間は、RのピークとGのピークの間、RのピークとBのピークの間、及びGのピークとBのピークの間を意味している。
ステップS60では、マスキング演算部125は、画像補正部として機能し、マスキング演算を行う。マスキング演算には、マスキング演算式(式3乃至式6)のいずれかが使用される。マスキング演算式は、演算式生成部として機能するマスキング演算部125によって生成される。マスキング演算式は、係数テーブル125aから行列を構成するマスキング演算の係数を読み出して構成される。
マスキング演算の係数は、原稿上のカラーパッチの測色値から算出した所望の色空間(たとえばsRGBなど)でのRGB値(γ変換前)を用いて、画像読取部100での読取値から最小二乗法で算出することができる。この際に、マスキング演算部125は、マスキング演算式(式3乃至式6)の中から演算負荷と精度の観点から所定の基準に基づいて最も適切なものを自動的に選択するように構成してもよい。
ステップS70では、ガンマ変換部126(図2参照)は、画像読取部100の特性に基づいてガンマ変換を行う。ガンマ変換には、ガンマ変換テーブル126aから読み出された値が使用される。ガンマ変換テーブル126aは、原稿上のグレーパッチの測色値から算出した所望の色空間(たとえばsRGBなど)でのRGB値(γ変換後)を用いて、ガンマ値を再帰的に設定して算出することができる。このようにして、画像データIDが生成される。
このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、マスキング演算式においてRGBのピーク間にピークを有する仮想色項を採用することによって、RGBのピーク間に発生するクロストークの変動を効果的に補正することができる。これにより、R,G,Bの各色成分のカラーフィルタや光源112の分光分布の個体差や経年変化等に起因して発生するクロストークの変動を顕著に低減できる。
本願発明者は、以下の点に着目して仮想色項の採用を実現した。本実施形態のような画像読取における色再現では、R,G,Bのアナログ電気信号は、たとえば信号処理部123によって最適な利得とオフセット値とが設定された利得調整で調整される一方、最小値「0」から最大値「255」までのダイナミックレンジを有効に利用できるようにA/D変換を行うことができる。これにより、R,G,Bの各階調値の高さ方向の調整が行われるので、マスキング演算式には、R,G,Bの各色成分の周波数方向の補正が望まれることになる。
本実施形態では、R,G,Bの各色成分の周波数方向の補正には、R,G,Bの各色成分のカラーフィルタ等の分光分布の個体差等に起因して変動するR,G,B間のクロストークの変化に起因する色ずれの補償が求められることになる。本願発明者は、この点に着目し、マスキング演算式においてRGBのピーク間にピークを有する仮想色項を採用するに至った。このような方法は、従来の単に数学的な知見に基づくマスキング演算式の作成とは一線を画するものである。
本発明は、上記実施形態だけでなく、以下のような変形例でも実施することができる。
変形例1:上記実施形態は、CCD方式の画像読取部が採用されているが、CCD方式に限られずCIS方式といった他の方式を採用してもよい。CIS方式では、マスキング演算式は、光源の色分布の個体差や経年変化による変動を抑制するように補正することができる。
変形例2:上記実施形態では、RGBのピーク間、すなわち、RのピークとGのピークの間、RのピークとBのピークの間、及びGのピークとBのピークの間のすべてに仮想色項を採用している。しかしながら、必ずしもRGBのピーク間のすべてに仮想色項を採用する必要はない。
具体的には、たとえば経年変化でRの分光特性がわずかに変化し、RGのピーク間のクロストークのみが変化した場合には、RのピークとGのピークの間にピークを有する仮想色項(たとえば式4では|Rin−Gin|)のみを採用し、3行4列の行列を使用する行列式としてもよい。さらに、たとえば経年変化でGの分光特性がわずかに変化し、RGとGBのピーク間のクロストークが変化し、RBのピーク間のクロストークがほとんど変化しなかった場合には、RのピークとGのピークの間にピークを有する仮想色項(たとえば|Rin−Gin|)と、GのピークとBのピークの間にピークを有する仮想色項(たとえば|Gin−Bin|)とを採用し、3行5列の行列を使用する行列式としてもよい。
このように、本発明は、三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用するものであればよい。なお、R,G,Bの周波数帯は、RとGが隣接し、GとBが隣接する一方、RとBの周波数帯は離れているので、クロストークの大きさを考慮すると、RのピークとGのピークの間にピークを有する仮想色項やGのピークとBのピークの間にピークを有する仮想色項は、RのピークとBのピークの間にピークを有する仮想色項よりも顕著に効果を奏することになる。
変形例3:上記実施形態では、三原色としてRGBが使用されているが、本発明は、CMYにも適用することができる。本明細書では、RとC、GとM、BとYは、それぞれ第1の色、第2の色、第3の色とも呼ばれる。
変形例4:上記実施形態では、画像形成装置に本発明が適用されているが、専用スキャナーその他の画像読取装置、あるいは原画像から生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理装置にも本発明は適用可能である。
1 画像形成装置
10 制御部
20 画像形成部
40 記憶部
100 画像読取部
111 光源ドライバ
112 光源
121 イメージセンサ
122 受光素子
123 信号処理部
124 シェーディング補正部
130 AGC処理部
150 原稿台
160 自動原稿送り装置
162 原稿読取スリット

Claims (6)

  1. カラー画像の読取りによって生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理装置であって、
    前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記カラー画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正部と、
    前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成部と、
    を備え
    前記三原色は、第1の色と、第2の色と、第3の色であり、
    前記少なくとも1つの仮想色は、前記第1の色と前記第2の色の階調値の加算値から前記第1の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色と、前記第1の色と前記第3の色の階調値の加算値から前記第1の色と前記第3の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色と、前記第3の色と前記第2の色の階調値の加算値から前記第3の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色の少なくとも1つを含む画像処理装置。
  2. カラー画像の読取りによって生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理装置であって、
    前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記カラー画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正部と、
    前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成部と、
    を備え、
    前記三原色は、第1の色と、第2の色と、第3の色であり、
    前記少なくとも1つの仮想色は、前記第1の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値である階調を有する仮想色と、前記第1の色と前記第3の色の階調値の絶対差分値である階調を有する仮想色と、前記第3の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値である階調を有する仮想色の少なくとも1つを含む画像処理装置。
  3. カラー画像の読取りによって生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理装置であって、
    前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記カラー画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正部と、
    前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成部と、
    を備え、
    前記三原色は、第1の色と、第2の色と、第3の色であり、
    前記少なくとも1つの仮想色は、前記第1の色と前記第2の色の階調値の乗算値の平方根である階調を有する仮想色と、前記第1の色と前記第3の色の階調値の乗算値の平方根である階調を有する仮想色と、前記第3の色と前記第2の色の階調値の乗算値の平方根である階調を有する仮想色の少なくとも1つを含む画像処理装置。
  4. 原稿面からカラー画像を読取る画像読取装置であって、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    前記原稿面に照射光を照射する光源と、
    前記原稿面からの反射光に応じて前記カラー画像を読み取って前記画像データを生成する画像読取部と、
    を備える画像読取装置。
  5. カラー画像の読取りによって生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理方法であって、
    前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記カラー画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正工程と、
    前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成工程と、
    を備え
    前記三原色は、第1の色と、第2の色と、第3の色であり、
    前記少なくとも1つの仮想色は、前記第1の色と前記第2の色の階調値の加算値から前記第1の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色と、前記第1の色と前記第3の色の階調値の加算値から前記第1の色と前記第3の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色と、前記第3の色と前記第2の色の階調値の加算値から前記第3の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色の少なくとも1つを含む画像処理方法。
  6. カラー画像の読取りによって生成された三原色の色成分からなる画像データを補正する画像処理装置を制御するための画像処理プログラムであって、
    前記三原色の色成分のそれぞれの階調値と、前記画像データの生成において発生している前記カラー画像からの色ずれを補正するためのマスキング演算式とを使用して前記補正のための演算を行う画像補正部、及び
    前記三原色から選択された少なくとも1組の2つの原色の間に配置されている仮想の色である少なくとも1つの仮想色の階調値を表す項である仮想色項を使用して前記マスキング演算式を生成する演算式生成部、
    として前記画像処理装置を機能させ
    前記三原色は、第1の色と、第2の色と、第3の色であり、 前記少なくとも1つの仮想色は、前記第1の色と前記第2の色の階調値の加算値から前記第1の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色と、前記第1の色と前記第3の色の階調値の加算値から前記第1の色と前記第3の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色と、前記第3の色と前記第2の色の階調値の加算値から前記第3の色と前記第2の色の階調値の絶対差分値を減算した階調を有する仮想色の少なくとも1つを含む画像処理プログラム。
JP2016132111A 2016-07-01 2016-07-01 画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラム Active JP6561928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016132111A JP6561928B2 (ja) 2016-07-01 2016-07-01 画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016132111A JP6561928B2 (ja) 2016-07-01 2016-07-01 画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018007048A JP2018007048A (ja) 2018-01-11
JP6561928B2 true JP6561928B2 (ja) 2019-08-21

Family

ID=60948151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016132111A Active JP6561928B2 (ja) 2016-07-01 2016-07-01 画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6561928B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018007048A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6393148B1 (en) Contrast enhancement of an image using luminance and RGB statistical metrics
US6919972B2 (en) Image processing apparatus and its control method, and image processing method
US8390903B2 (en) Image reading apparatus
US9930212B2 (en) Image reading device generating black correction data for shade correction based on intermediate data acquired at different positions in the sub-scanning direction
WO2016147524A1 (ja) 画像読取装置
JP2019161321A (ja) 画像読取装置および画像読取装置の制御方法
JP2019118031A (ja) 画像処理方法、画像処理装置および画像処理システム
EP2919452B1 (en) Apparatus, image processing apparatus, and method
US20100134858A1 (en) Image scanning device and calibration method thereof
JP2011045052A (ja) 画像処理装置
US20080118172A1 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP4271799B2 (ja) プリント用ドキュメント画像の準備及び3色モアレ軽減目的のブラック付加の適用制御のための処理方法、並びにブラックの付加及び下色除去を含むキャリブレーションプリント方法
US11310394B2 (en) Image forming apparatus, image forming method, and computer-readable non-transitory recording medium storing image forming program, for performing color cailibration by using reference
JP6561928B2 (ja) 画像処理装置、画像読取装置、画像処理方法及び画像処理プログラム
US20220272232A1 (en) Image forming apparatus, image forming method, and a non-transitory computer-readable recording medium that stores an image forming program
US7525685B2 (en) True-color computer monitor preview of a color print
JP6179207B2 (ja) 画像読取装置、画像読取装置を備える画像形成装置、画像読取装置の制御方法
US7158267B2 (en) Method for generating calibration curve
JP2008312117A (ja) 色変換ルックアップテーブル作成装置、および色変換ルックアップテーブル作成方法
JP4633806B2 (ja) 色プロファイルのための色補正テクニック
JP5817312B2 (ja) 画像読取装置および画像形成装置
JP7056350B2 (ja) 情報処理装置、画像処理装置、情報処理方法、及びプログラム
JP3150033B2 (ja) カラースキャナ
JP7183942B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP2018125604A (ja) 画像形成装置、画像形成方法及び画像形成プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190424

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190708

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6561928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250