以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の実施形態では、停車時にエンジンを停止するアイドリングストップシステムを搭載した車両であるマイクロHEVに設けられた充電制御システムを例として、本発明の一実施形態に係る電池状態検知システムおよび充電制御システムについての説明を行う。
なお、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。例えば、以下に説明する実施形態の電池状態検知システムや充電制御システムは、電池電圧を変えることにより、たとえば一般的なHEVや、xEMS(HEMS(Home Energy Management System)、BEMS(Building Energy Management System)等)において使用される電池状態検知システムや充電制御システムにも適用できる。また、電気自動車や鉄道に搭載される電池状態検知システムや充電制御システムにも適用できる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る充電制御システムが搭載されるマイクロHEVの概略構成を示す図である。図1において、マイクロHEV18は、鉛電池10、エンジン11、発電機(オルタネータ)12、補機負荷14、ECU15、通信線16、電池状態検知装置17を備える。
鉛電池10は、水系電解液を用いた二次電池の一種である。エンジン11は、ガソリン等の燃料を燃焼させることにより、マイクロHEV18の駆動輪を駆動させるための回転力を発生する。発電機12は、エンジン11と機械的に接続されており、エンジン11から発生された回転力の一部を利用して発電を行う。発電機12の発電によって得られた電力は、補機負荷14に供給されたり、鉛電池10の充電に用いられたりする。補機負荷14は、マイクロHEV18の動作に必要な各種の電装品であり、ヘッドライト、テールランプ、エアコンファン、スタータ等を含む。補機負荷14は、発電機12や鉛電池10の電気負荷として作用する。ECU15は、マイクロHEV18の各部分の動作を制御するための上位コントローラである。通信線16は、ECU15と電池状態検知装置17の間に接続されている。ECU15と電池状態検知装置17は、通信線16を介して互いに通信を行うことができる。
ECU15や鉛電池10は、マイクロHEV18の停車時にエンジン11を停止するアイドリングストップシステムを構成している。マイクロHEV18において、補機負荷14の電力は、エンジン11が停止しているアイドリングストップ時には、鉛電池10から供給されるようになっている。また、マイクロHEV18の減速時には、惰行によって生じるタイヤからの回転力(減速エネルギー)を利用して、発電機12を回転動作させて回生発電させる。この発電機12によって発生された電気エネルギーにより、補機負荷14の電力が供給されると共に鉛電池10が充電されるように、マイクロHEV18は構成されている。
電池状態検知装置17は、鉛電池10の電流や電圧を計測し、これらの計測結果に基づいて鉛電池10の充電状態を検知する。電池状態検知装置17による鉛電池10の充電状態の検知結果は、通信線16を介してECU15に送信され、鉛電池10の充放電制御や発電機12の動作制御などに利用される。すなわち、ECU15および電池状態検知装置17により、マイクロHEV18において鉛電池10の充電制御を行う充電制御システムが構成される。
次に、電池状態検知装置17の詳細について説明する。図2は、電池状態検知装置17の構成を示す図である。図2に示すように、電池状態検知装置17は、電圧センシング線21、電流計22、CPU23、通信ドライバ24を備える。電流計22には、たとえばホール素子やシャント電流計を用いることができる。なお、電池状態検知装置17には、さらに温度計が付加されていてもよい。
CPU23は、予め記憶された所定のプログラムを実行可能なマイクロコンピュータである。CPU23には、電圧センシング線21を介して鉛電池10の電圧が入力されると共に、電流計22で検出された鉛電池10の電流が入力される。CPU23は、入力された鉛電池10の電圧値および電流値に基づいて、鉛電池10の充電状態(SOC)を推定すると共に、後述する処理を実行する。
通信ドライバ24は、CPU23とECU15の間で行われる通信のインタフェース処理を行う。CPU23は、通信ドライバ24を利用して、ECU15と通信線16を介して通信を行い、鉛電池10の状態や、鉛電池10の電流および電圧の検出結果を表す情報をECU15に出力すると共に、発電機12をオンまたはオフするための指令を出力する。通信線16には、たとえばCAN(Controller Area Network)や、次世代車載ネットワークであるFlexRayなどを用いることができる。
次に、電池状態検知装置17の処理について説明する。図3は、電池状態検知装置17において実行される処理の流れを示すフローチャートである。図3のフローチャートに示す処理は、マイクロHEV18のイグニッションスイッチがオンされてECU15および電池状態検知装置17が起動されたときに、電池状態検知装置17のCPU23において開始される。
まず、ステップ31においてCPU23は、鉛電池10の電圧や電流の測定結果に基づいて、現在の鉛電池10のSOCを計算する。ここでは、たとえば通電開始前の鉛電池10の電圧と、通電開始後からの鉛電池10の入出力電流の積算値とを用いて、現在の鉛電池10のSOCを計算する。
次に、ステップ32においてCPU23は、鉛電池10のSOC推定誤差を計算する。ここでは、前回SOCを計算してからの経過時間を考慮して、鉛電池10のSOCの誤差を推定する。なお、具体的なSOC推定誤差の計算方法については後述する。
次に、ステップ33においてCPU23は、ステップ32で計算したSOC推定誤差が所定値以上であるか否かを判定する。ここでは、たとえばステップ31で計算した現在のSOCと、ステップ32で計算したSOC推定誤差との差が、所定の下限SOC(たとえば70%)未満であるか否かを判断する。その結果、現在のSOCとSOC推定誤差との差が下限SOC未満であれば、SOC推定誤差が所定値以上であると判断して処理をステップ33へ進め、そうでない場合は、SOC推定誤差が所定値未満であると判断して処理をステップ31へ戻す。
ステップ34においてCPU23は、鉛電池10を充電してSOCをリセットするための充電処理を実行する。この充電処理を実行することにより、それまでに蓄積されたSOCの誤差に関わらず、所定の充電状態となるまで鉛電池10が充電される。ステップ34で実行される充電処理の詳細については後述する。
ステップ34の充電処理の実行後、ステップ35においてCPU23は、鉛電池10のSOCを所定値にリセットする。ここでは、現在の鉛電池10のSOCを、後述の充電処理における終了判定条件に応じて設定された所定のSOC値、たとえば97%にリセットする。これにより、それまでに蓄積されたSOCの誤差がリセットされる。
ステップ35でSOCをリセットした後、ステップ36においてCPU23は、鉛電池10を所定の充電状態となるまで放電するための放電処理を実行する。この放電処理を実行することにより、マイクロHEV18での利用に適した状態となるように鉛電池10の充電状態が調節される。ステップ36で実行される放電処理の詳細については後述する。なお、CPU23は、ステップ36の放電処理を必要に応じて実行すればよく、実行しなくても構わない。
ステップ36の放電処理の実行後、ステップ37においてCPU23は、マイクロHEV18の動作モードを通常マイクロHEVモードに設定するための指示をECU15に出力する。通常マイクロHEVモードとは、マイクロHEV18の走行状態に応じて鉛電池10の充放電を制御するための動作モードであり、ステップ34で充電処理を行うための動作モードや、ステップ36で放電処理を行うための動作モードとは異なる。この指示に応じてECU15が通常マイクロHEVモードの設定を行うと、マイクロHEV18は、たとえば巡航時には、エンジン11の力により発電機12を動作させて鉛電池10を充電し、減速時には、発電機12により回生発電を行って鉛電池10を充電する。また、アイドリングストップ時には発電機12が停止しているため、鉛電池10から補機負荷14へ給電を行う。さらに、加速時に発電機12を停止したり、鉛電池10のSOCが所定値以上のときには、発電機12の発電電圧を鉛電池10の電圧に合わせて鉛電池10の充放電を停止したりするような制御を行ってもよい。
ステップ37を実行したら、CPU23は、処理をステップ31へ戻す。以上説明した図3の処理をCPU23において所定時間ごとに実行することで、電池状態検知装置17の機能が実現される。
ここで、ステップ32におけるSOC推定誤差の計算方法について説明する。一般的に鉛電池の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)は、充放電を停止してから次第に低下していき、十分な休止期間(たとえば10時間)を経過した後に安定することが知られている。したがって、所定の休止期間経過後のOCVから求められるSOCの値を初期SOCとして、この初期SOCに充放電電流の積算値を加えることで鉛電池10のSOCを算出した場合、鉛電池10のSOC誤差は以下の式(1)で求められる。
SOC誤差
=√{(100*T1*I0/Qmax)2+Ei2+(100*T2*Eo/Qmax)2+(Es*100/Qmax)2*T2} ・・・(1)
上記の式(1)において、I0[A]は、駐車中におけるマイクロHEV18の消費電流の最大見積値を表しており、Qmax[Ah]は、鉛電池10の容量を表している。また、T1[s]は、鉛電池10のSOC算出が開始される前のマイクロHEV18の駐車時間を表しており、T2[s]は、鉛電池10のSOC算出が開始されてからのマイクロHEV18の走行時間を表している。さらに、Eiは初期SOCの誤差を、Eoは電流計22のオフセット誤差を、Esは電流計22のノイズ誤差の標準偏差をそれぞれ表している。
式(1)の第1項は、マイクロHEV18の駐車中の消費電流によるSOC誤差を表している。このSOC誤差は、マイクロHEV18の駐車中には電池状態検知装置17の動作が停止しており、消費電流の積算が不可能であるために生じるものである。
式(1)の第2項は、初期SOCの誤差によるSOC誤差を表している。なお、初期SOC誤差Eiの値は、鉛電池10のOCVとSOCの関係と、電池状態検知装置17における電圧の計測誤差とにより、ほぼ一意に定めることができる。すなわち、一般的な鉛電池では、OCVとSOCの関係は直線で表されるため、初期SOCの誤差は、その大きさに関わらず、電圧計測誤差(例えば10mV)にSOC−OCV直線の傾きの逆数を掛けた値として求められる。そのため、これらの値から初期SOC誤差Eiの値を予め設定しておくことができる。
式(1)の第3項および第4項は、電流積算によるSOC誤差を表している。このSOC誤差は、電流計22のオフセット誤差による分(第3項)と、ブラウン運動に起因する電流計22のノイズ誤差による分(第4項)とに分けられる。
電池状態検知装置17は、図3のステップ32において式(1)に従って上記の各SOC誤差を合計することにより、鉛電池10のSOC推定誤差を計算することができる。なお、式(1)の計算において、I0、Qmax、Ei、Eo、Esの各値は、予め電池状態検知装置17に設定された値が用いられる。また、T1、T2の各値は、電池状態検知装置17に内蔵された不図示のタイマー等を用いて求められる。
次に、図3のステップ34で実行される充電処理について説明する。図4は、充電処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップ41においてCPU23は、マイクロHEV18の加速時にオルタネータすなわち発電機12がオフされるか否かを判定する。なお、加速時に発電機12がオフされるか否かは、マイクロHEV18において予め定められている。加速時に発電機12がオフされる場合、CPU23は処理をステップ42に進め、そうでない場合は処理をステップ50に進める。
ステップ41からステップ42に進んだ場合、ステップ42においてCPU23は、オルタネータすなわち発電機12がオン状態であるか否かを判定する。発電機12がオン状態すなわち動作中である場合、CPU23は処理をステップ43に進め、発電機12がオフ状態すなわち停止中である場合には、発電機12がオン状態となるまで待機する。なお、発電機12がオン状態であるか否かの判断は、たとえば、鉛電池10に流れる電流の正負に基づいて行うことができる。具体的には、鉛電池10に流れる電流が正の値、すなわち充電側である場合に、発電機12がオン状態であると判断できる。あるいは、発電機12の動作状態を示す信号をECU15から通信線16を介して電池状態検知装置17に送信することで、CPU23において発電機12がオン状態であるか否かを判断できるようにしてもよい。
ステップ43においてCPU23は、鉛電池10の電圧および電流の測定を開始する。このステップ43以降、CPU23は、所定の測定周期で鉛電池10の電圧および電流を連続的に測定し、測定結果を保存しておく。
ステップ44においてCPU23は、オルタネータすなわち発電機12がオフ状態であるか否かを判定する。発電機12がオフ状態すなわち停止中である場合、CPU23は処理をステップ45に進め、発電機12がオン状態すなわち動作中である場合には、発電機12がオフ状態となるまで待機する。ここでは、前述のステップ42と同様の判断方法を用いて、発電機12がオフ状態であるか否かの判断を行うことができる。
ステップ45においてCPU23は、鉛電池10の充電終了時の抵抗を計算する。ここでは、ステップ44で発電機12がオフ状態であると判断された時点の前後における電圧および電流の計測結果を基に、たとえば以下の式(2)により、充電終了時の抵抗を計算することができる。
充電終了時の抵抗=(Von-Voff)/(Ion-Ioff) ・・・(2)
上記の式(2)において、Von、Ionは、鉛電池10の充電終了直前の電圧と電流の計測結果、すなわちステップ44で発電機12がオフ状態であると判断される直前に測定された電圧と電流をそれぞれ表している。一方、Voff、Ioffは、鉛電池10の充電終了直後の電圧と電流の計測結果、すなわちステップ44で発電機12がオフ状態であると判断された直後に測定された電圧と電流をそれぞれ表している。
ステップ45では、以上説明したようにして、発電機12がオン状態からオフ状態に切り替わって鉛電池10の充電が終了する瞬間の抵抗を、鉛電池10の充電終了時の抵抗として計算する。この抵抗は、充電終了直後の鉛電池10の直流抵抗を表しており、いわゆる0秒目抵抗に相当するものである。なお、電圧および電流の測定周期が短く、発電機12がオフ状態であると判断された時点の前後で十分な数の測定結果が得られている場合には、これらの測定結果を基に最小二乗法を用いて電流と電圧の関係を示す直線を求め、その直線の傾きから鉛電池10の充電終了時の抵抗を計算してもよい。
ステップ46においてCPU23は、オルタネータすなわち発電機12が再びオン状態になったか否かを判定する。発電機12がオン状態すなわち動作中である場合、CPU23は処理をステップ47に進め、発電機12がオフ状態すなわち停止中である場合には、発電機12がオン状態となるまで待機する。ここでは、前述のステップ42と同様の判断方法を用いて、発電機12がオン状態であるか否かの判断を行うことができる。
ステップ47においてCPU23は、鉛電池10の充電開始時の抵抗を計算する。ここでは、ステップ46で発電機12がオン状態であると判断された時点の前後における電圧および電流の計測結果を基に、たとえば前述の式(2)と同様の方法で、充電開始時の抵抗を計算することができる。これにより、発電機12がオフ状態からオン状態に切り替わって鉛電池10の充電が開始する瞬間の抵抗を、鉛電池10の充電開始時の抵抗として計算する。あるいはステップ45と同様に、電圧および電流の測定周期が短く、発電機12がオン状態であると判断された時点の前後で十分な数の測定結果が得られている場合には、これらの測定結果を基に最小二乗法を用いて電流と電圧の関係を示す直線を求め、その直線の傾きから鉛電池10の充電開始時の抵抗を計算してもよい。
ステップ48においてCPU23は、鉛電池10の電圧および電流の測定を終了する。
ステップ49においてCPU23は、充電処理を終了するか否かを判定する。ここでは、ステップ45で計算された充電終了時の抵抗と、ステップ47で計算された充電開始時の抵抗とを比較し、その比較結果が所定の判定条件を満たすか否かを判断することで、充電処理を終了するか否かの判定を行う。具体的には、たとえば以下の判定式(3)が満たされたとき、すなわち充電終了時の抵抗値が充電開始時の抵抗値よりも大きくなったときに、比較結果が判定条件を満たしたと判断して、充電処理終了の判定を下すことができる。
(充電終了時の抵抗)>(充電開始時の抵抗) ・・・(3)
上記の判定条件は、鉛電池10が充電されてSOCが100%に近づくにつれ、鉛電池10内の硫酸が電気分解されてガスが発生することで抵抗が大きくなるという性質を利用したものである。この点を、図5を参照して以下に説明する。図5は、鉛電池10のSOCと抵抗の関係の一例を示した図であり、横軸はSOCの大きさを示し、縦軸は抵抗の大きさを示している。なお、図5では、鉛電池10として、軽自動車等に搭載される液式の鉛電池(弁式でない鉛電池)を用いた場合の例を示している。
図5において、各四角点は、鉛電池10の充電開始時の抵抗を表しており、各丸点は、鉛電池10の充電終了時の抵抗を表している。なお、ハッチングした各丸点は、SOCが97%以上であるときの充電終了時の抵抗を表している。図5から、SOCが97%以上のときには、充電開始時の抵抗よりも充電終了時の抵抗が有意に大きくなることが分かる。したがって、図4のステップ49では、前述のように充電終了時の抵抗値が充電開始時の抵抗値よりも大きいことを判定条件とすることで、SOCが97%を超えたか否かを判断することができる。
ただし、充電終了時の抵抗値と充電開始時の抵抗値との差が小さい場合、上記の判定条件では誤判定を起こしてしまう可能性がある。そのためステップ49では、ステップ45で計算された充電終了時の抵抗値が、ステップ47で計算された充電開始時の抵抗に所定の係数(1以上、たとえば1.5)をかけた値よりも大きいことを判定条件として、充電処理を終了するか否かの判定を行ってもよい。
以上説明したステップ49の判定により、充電処理終了との判定結果が得られなかった場合、CPU23は処理をステップ42に戻し、充電処理を継続して前述の処理を繰り返す。一方、充電処理終了との判定結果が得られた場合、CPU23は図4の充電処理を終了し、処理を図3のステップ35に進める。
また、ステップ41からステップ50に進んだ場合、ステップ50においてCPU23は、ECU15に対して充電切替モードの設定を指示する。充電切替モードとは、マイクロHEV18の走行状態や鉛電池10の充電状態に関わらず、ECU15から発電機12の動作を制御して鉛電池10の充放電を切り替えるための動作モードである。この指示が行われると、ECU15は前述の通常マイクロHEVモードの設定を解除し、アイドリングストップを停止して発電機12を動かし続けることで、鉛電池10が充電されるようにマイクロHEV18の各機器を制御する。
ステップ51においてCPU23は、ステップ43と同様に、鉛電池10の電圧および電流の測定を開始する。
ステップ52においてCPU23は、ECU15に対して、オルタネータすなわち発電機12をオフ状態として鉛電池10の充電を停止するための指令を出力する。この指令を受けると、ECU15は発電機12の動作を一時的に休止して、鉛電池10の充電が停止されるようにする。なお、ECU15において、充電切替モードを設定した後に所定のタイミングで発電機12を自動的に休止するように制御することで、ステップ52の処理を省略してもよい。
ステップ53においてCPU23は、鉛電池10の充電終了時の抵抗を計算する。ここでは、ステップ52の処理に応じて発電機12がオフ状態とされた時点の前後における電圧および電流の計測結果を基に、ステップ45と同様の方法を用いて、充電終了時の抵抗を計算する。
ステップ54においてCPU23は、ECU15に対して、オルタネータすなわち発電機12を再びオン状態として鉛電池10の充電を開始するための指令を出力する。この指令を受けると、ECU15は発電機12を始動して、鉛電池10の充電が再開されるようにする。なお、ECU15において、動作休止後に所定のタイミング(たとえば5秒後)で発電機12の動作を自動的に再開するように制御することで、ステップ54の処理を省略してもよい。
ステップ55においてCPU23は、鉛電池10の充電開始時の抵抗を計算する。ここでは、ステップ54の処理に応じて発電機12がオン状態とされた時点の前後における電圧および電流の計測結果を基に、ステップ47と同様の方法を用いて、充電開始時の抵抗を計算する。
ステップ56においてCPU23は、鉛電池10の電圧および電流の測定を終了する。
ステップ57においてCPU23は、充電処理を終了するか否かを判定する。ここでは、ステップ49と同様の判定条件を用いて、充電処理を終了するか否かの判定を行う。この判定により、充電処理終了との判定結果が得られなかった場合、CPU23は処理をステップ51に戻し、充電処理を継続して前述の処理を繰り返す。一方、充電処理終了との判定結果が得られた場合、CPU23は処理をステップ58に進める。
ステップ58においてCPU23は、ECU15に対して、ステップ50で設定した充電切替モードの解除を指示する。この指示が行われると、ECU15は充電切替モードの設定を解除し、通常マイクロHEVモードを再設定する。ステップ58の実行後、CPU23は図4の充電処理を終了し、処理を図3のステップ35に進める。
なお、上記の充電処理において、ステップ49、57の判定処理では、図5で説明したように、SOCが97%以上のときに充電開始時の抵抗よりも充電終了時の抵抗が明らかに大きくなるという鉛電池10の特性を利用している。そのため、図3のステップ35では、この特性が現れるSOCの値に応じて、リセット後のSOCを決定すればよい。ただし、鉛電池10の特性は材質や構造等によって異なるため、必ずしもSOCが97%以上のときに、充電開始時の抵抗よりも充電終了時の抵抗が大きくなるとは限らない。したがって、実際に使用される鉛電池10を用いて、充電開始時の抵抗よりも充電終了時の抵抗が明らかに大きくなるときのSOCの値を予め調べておき、その値をリセット後のSOCとしてCPU23に記憶しておくことが好ましい。または、鉛電池10の特性が異なったとしても、上記の特性が現れるSOCの誤差は1〜2%程度であると考えられるため、これが許容できるのであれば、リセット後のSOCを97%のままとしてもよい。
次に、図3のステップ36で実行される放電処理について説明する。図6は、放電処理の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップ61においてCPU23は、ECU15に対して放電促進モードの設定を指示する。放電促進モードとは、鉛電池10の放電を促進させるための動作モードである。この指示が行われると、ECU15は前述の通常マイクロHEVモードの設定を解除し、マイクロHEV18の減速時に回生発電を行う場合を除いて発電機12の動作を停止することで、鉛電池10が放電されるようにマイクロHEV18の各機器を制御する。
ステップ62においてCPU23は、オルタネータすなわち発電機12がオフ状態であるか否かを判定する。発電機12がオフ状態すなわち停止中である場合、CPU23は処理をステップ63に進め、発電機12がオン状態すなわち動作中である場合には、発電機12がオフ状態となるまで待機する。ここでは、図4のステップ44と同様の判断方法を用いて、発電機12がオフ状態であるか否かの判断を行うことができる。
ステップ63においてCPU23は、鉛電池10の電圧および電流の測定を開始する。このステップ63以降、CPU23は、所定の測定周期で鉛電池10の電圧および電流を連続的に測定し、測定結果を保存しておく。
ステップ64においてCPU23は、オルタネータすなわち発電機12がオン状態であるか否かを判定する。回生発電により発電機12がオン状態すなわち動作中である場合、CPU23は処理をステップ65に進め、発電機12がオフ状態すなわち停止中である場合には、発電機12がオン状態となるまで待機する。ここでは、図4のステップ42やステップ46と同様の判断方法を用いて、発電機12がオン状態であるか否かの判断を行うことができる。なお、発電機12がオフ状態である場合には、図4のステップ54と同様に、CPU23からECU15に対して発電機12をオン状態とする指令を出力することで、鉛電池10の充電を強制的に開始してもよい。
ステップ65においてCPU23は、鉛電池10の充電開始時の抵抗を計算する。ここでは、ステップ64で発電機12がオン状態であると判断された時点の前後における電圧および電流の計測結果を基に、図4のステップ47と同様の方法を用いて、充電開始時の抵抗を計算する。
ステップ66においてCPU23は、オルタネータすなわち発電機12が再びオフ状態になったか否かを判定する。回生発電が終了したことで発電機12がオフ状態すなわち停止中である場合、CPU23は処理をステップ67に進め、発電機12がオン状態すなわち動作中である場合には、発電機12がオフ状態となるまで待機する。ここでは、前述のステップ62と同様の判断方法を用いて、発電機12がオフ状態であるか否かの判断を行うことができる。なお、発電機12がオン状態である場合には、図4のステップ52と同様に、CPU23からECU15に対して発電機12をオフ状態とする指令を出力することで、鉛電池10の充電を強制的に終了してもよい。
ステップ67においてCPU23は、鉛電池10の充電終了時の抵抗を計算する。ここでは、ステップ66で発電機12がオフ状態であると判断された時点の前後における電圧および電流の計測結果を基に、図4のステップ45と同様の方法を用いて、充電終了時の抵抗を計算する。
ステップ68においてCPU23は、鉛電池10の電圧および電流の測定を終了する。
ステップ69においてCPU23は、放電処理を終了するか否かを判定する。ここでは、ステップ65で計算された充電開始時の抵抗と、ステップ67で計算された充電終了時の抵抗との差を計算し、その計算結果が所定値未満であるか否かを判断することで、放電処理を終了するか否かの判定を行う。具体的には、たとえば以下の判定式(4)が満たされたときに、放電処理終了の判定を下すことができる。判定式(4)において、εは抵抗誤差を表しており、たとえば充電開始時の抵抗の10%の値とすることができる。
|(充電終了時の抵抗)−(充電開始時の抵抗)|<ε ・・・(4)
上記の判定式(4)が成立するのは、鉛電池10におけるガスの発生が収まり、充電終了時の抵抗と充電開始時の抵抗とがほぼ一致した場合である。このような状態で鉛電池10の充放電を行うと、ガス発生によるロスがないために効率を向上させることができる。すなわち、ステップ69の判定を行うことで、リセット後の鉛電池10の充電状態を充放電に最適な状態に調整することができるため好ましい。
なお、ステップ69の判定を行うのは、充電時の電流が所定値、たとえば30A以上のときとするのが好ましい。これは、充電時の電流が小さいと、ステップ65で計算される充電終了時の抵抗値や、ステップ67で計算される充電開始時の抵抗値が小さくなることで、これらの計算結果における誤差が判定式(4)において相対的に大きくなってしまい、誤判定を生じやすいためである。
以上説明したステップ69の判定により、放電処理終了との判定結果が得られなかった場合、CPU23は処理をステップ62に戻し、放電処理を継続して前述の処理を繰り返す。一方、放電処理終了との判定結果が得られた場合、CPU23は処理をステップ70に進める。
ステップ70においてCPU23は、ECU15に対して、ステップ61で設定した放電促進モードの解除を指示する。この指示が行われると、ECU15は放電促進モードの設定を解除し、通常マイクロHEVモードを再設定する。ステップ70の実行後、CPU23は図6の放電処理を終了し、処理を図3のステップ37に進める。
なお、図6の放電処理の実行中に、CPU23は、鉛電池10の電流と電圧を周期的に計測し、リセット時のSOC値97%を初期値として、電流積分によりSOCの値を更新するのが好ましい。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)電池状態検知装置17は、水系電解液を用いた鉛電池10の状態を検知するためのシステムである。電池状態検知装置17は、CPU23により図4の充電処理を実行することで、鉛電池10の充電終了直前の電圧および電流の計測結果と、鉛電池10の充電終了直後の電圧および電流の計測結果とに基づいて、鉛電池10の充電終了時の抵抗を計算する(ステップ45、53)。また、ステップ45またはステップ53の処理の実行後に、鉛電池10の充電開始直前の電圧および電流の計測結果と、鉛電池10の充電開始直後の電圧および電流の計測結果とに基づいて、鉛電池10の充電開始時の抵抗を計算する(ステップ47、55)。そして、ステップ45またはステップ53の処理で計算された抵抗と、ステップ47またはステップ55の処理で計算された抵抗とを比較し、その比較結果が所定の判定条件を満たしたときに(ステップ49、57:Yes)、充電処理を終了して鉛電池10の充電状態を所定値にリセットする(ステップ35)。このようにしたので、鉛電池10の充電状態を正確に把握することができる。
(2)電池状態検知装置17は、CPU23によりさらに図6の放電処理を実行することで、図3のステップ35の処理の実行後に、鉛電池10の放電を促進させるための放電促進モードの設定を指示する(ステップ61)。このステップ61の処理の実行後に、鉛電池10の充電開始直前の電圧および電流の計測結果と、鉛電池10の充電開始直後の電圧および電流の計測結果とに基づいて、鉛電池10の充電開始時の抵抗を計算する(ステップ65)。また、ステップ65の処理の実行後に、鉛電池10の充電終了直前の電圧および電流の計測結果と、鉛電池10の充電終了直後の電圧および電流の計測結果とに基づいて、鉛電池10の充電終了時の抵抗を計算する(ステップ67)。そして、ステップ65の処理で計算された抵抗と、ステップ67の処理で計算された抵抗との差が所定値未満となったときに(ステップ69:Yes)、放電促進モードの設定解除を指示する(ステップ70)。このようにしたので、リセット後の鉛電池10の充電状態を、充放電に最適な状態に調整することができる。
(3)電池状態検知装置17は、CPU23により、鉛電池10の充電状態の誤差を推定し(ステップ32)、推定された鉛電池10の充電状態の誤差が所定値以上となったときに(ステップ33:Yes)、充電処理を開始して前述のステップ45またはステップ53の処理を実行する。このようにしたので、適切なタイミングで鉛電池10の充電状態を所定値にリセットすることができる。
(4)前述のステップ49またはステップ57の処理では、判定式(3)により、ステップ45またはステップ53の処理で計算された抵抗の値が、ステップ47またはステップ55の処理で計算された抵抗に1以上の所定の係数をかけた値よりも大きくなったときに、これらの抵抗の比較結果が判定条件を満たしたと判断することができる。このようにすれば、鉛電池10の特性を利用して、鉛電池10の充電状態を所定値にリセットするタイミングを適切に判断することができる。
(5)水系電解液を用いた電池として鉛電池10を用いると共に、前述のステップ35の処理では鉛電池10の充電率を97%にリセットすることで、鉛電池10の特性に応じて誤差のない最適な充電率にリセットすることができる。
(6)発電機12により発電された電力を用いて鉛電池10の充電を行う充電制御システムは、停車時にエンジン11を停止するアイドリングストップシステムを搭載した車両であるマイクロHEV18に設けられており、電池状態検知装置17と、エンジン11から発生された力を利用して発電を行う発電機12の動作を制御するECU15とを備える。このようにしたので、鉛電池10の充電制御において、鉛電池10の充電状態を正確に把握することができる。
(7)上記の充電制御システムにおける電池状態検知装置17は、充電処理において、マイクロHEV18の加速中に発電機12による発電が停止されたときに(ステップ44:Yes)、鉛電池10の充電が終了したと判断してステップ45の処理を実行する。このようにしたので、鉛電池10の充電終了を確実に判断して充電終了時の抵抗を計算することができる。
(8)また、上記の充電制御システムにおける電池状態検知装置17は、放電処理において、マイクロHEV18の減速中に発電機12による回生発電が行われたときに(ステップ64:Yes)、鉛電池10の充電が開始したと判断してステップ65の処理を実行する。このようにしたので、鉛電池10の充電開始を確実に判断して充電開始時の抵抗を計算することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態で説明した電池状態検知装置17の機能をECU15が兼任している例を説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る充電制御システムが搭載されるマイクロHEVの概略構成を示す図である。図7に示すマイクロHEV18について、図1に示した第1の実施形態との違いは、電池状態検知装置17に代えて電流・電圧計71が設けられている点と、通信線16の通信方向が電流・電圧計71からECU15への一方向になっている点である。
電流・電圧計71は、鉛電池10の電流や電圧を定期的に計測し、これらの計測結果を通信線16を介してECU15に送信する。ECU15は、電流・電圧計71から受信した電流および電圧の計測結果に基づいて、図3のフローチャートに示した処理を実行する。これにより、ECU15において電池状態検知装置17の機能が実現される。
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態で説明したのと同様の作用効果を奏することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、鉛電池に加えて、さらにもう一つのサブ電池が車両に搭載されている例を説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る充電制御システムが搭載されるマイクロHEVの概略構成を示す図である。図8に示すマイクロHEV18について、図1に示した第1の実施形態との違いは、鉛電池10および電池状態検知装置17に代えて複合蓄電システム81が設けられている点である。
図9は、複合蓄電システム81の構成を示す図である。図9に示すように、複合蓄電システム81は、コントローラ900、鉛電池902、鉛電池電流計903、鉛電池電圧センシング線904、スイッチ905、サブ電池906、サブ電池電流計907、サブ電池電圧センシング線908、スイッチ909、オルタネータ電圧センシング線910を備える。
コントローラ900には、鉛電池電圧センシング線904を介して鉛電池902の電圧が入力されると共に、鉛電池電流計903で検出された鉛電池902の電流が入力される。また、サブ電池電圧センシング線908を介してサブ電池906の電圧が入力されると共に、サブ電池電流計907で検出されたサブ電池906の電流が入力される。コントローラ900は、入力されたこれらの電圧値および電流値に基づいて、鉛電池902とサブ電池906の充電状態(SOC)をそれぞれ推定すると共に、図3のフローチャートに示した処理を鉛電池902に対して実行する。これにより、コントローラ900において電池状態検知装置17の機能が実現される。
なお、コントローラ900は、図3のフローチャートに示した処理に加えて、さらに以下の処理を実行してもよい。まず、図3のステップ34において充電処理を実行する際に、図4のステップ44で発電機12がオフ状態であるか否かを判定したり、ステップ52で充電停止指令を出力したりする代わりに、発電機12を動作状態としたままで、発電機12により発電された電力の出力先を鉛電池902からサブ電池906に切り替える。具体的には、スイッチ905をオンからオフに切り替えると共に、スイッチ909をオフからオンに切り替える。これにより、鉛電池902の充電が終了したと判断して、ステップ45において鉛電池902の充電終了時の抵抗を計算することができる。
その後、ステップ46で発電機12がオン状態であるか否かを判定したり、ステップ54で充電開始指令を出力したりする代わりに、発電機12により発電された電力の出力先をサブ電池906から鉛電池902に戻す。具体的には、スイッチ905をオフからオンに切り替えると共に、スイッチ909をオンからオフに切り替える。これにより、鉛電池902の充電が開始したと判断して、ステップ47において鉛電池902の充電開始時の抵抗を計算することができる。
また、図3のステップ36において放電処理を実行する際にも同様に、図6のステップ62で発電機12がオフ状態であるか否かを判定する代わりに、発電機12を動作状態としたままで、発電機12により発電された電力の出力先を鉛電池902からサブ電池906に切り替える。その後、ステップ64で発電機12がオン状態であるか否かを判定する代わりに、発電機12により発電された電力の出力先をサブ電池906から鉛電池902に戻す。これにより、鉛電池902の充電が開始したと判断して、ステップ65において鉛電池902の充電開始時の抵抗を計算することができる。
さらに、ステップ66で発電機12がオフ状態であるか否かを判定する代わりに、発電機12により発電された電力の出力先を再び鉛電池902からサブ電池906に切り替える。これにより、鉛電池902の充電が終了したと判断して、ステップ67において鉛電池902の充電終了時の抵抗を計算することができる。
以上説明した本発明の第3の実施形態によれば、第1の実施形態で説明したのと同様の作用効果に加えて、さらに以下の作用効果を奏することができる。
発電機12により発電された電力を用いて鉛電池902の充電を行う充電制御システムは、停車時にエンジン11を停止するアイドリングストップシステムを搭載した車両であるマイクロHEV18に設けられており、電池状態検知装置として機能するコントローラ900と、エンジン11から発生された力を利用して発電を行う発電機12の動作を制御するECU15とを備える。この充電制御システムにおけるコントローラ900は、充電処理において、発電機12により発電された電力の出力先が鉛電池902からサブ電池906に切り替えられたときに、鉛電池902の充電が終了したと判断してステップ45の処理を実行する。このようにしたので、発電機12を動作状態としたままで、鉛電池902の充電終了を確実に判断して充電終了時の抵抗を計算することができる。
なお、以上説明した本発明の第3の実施形態では、ECU15とは別のコントローラ900が複合蓄電システム81内に設けられており、このコントローラ900が電池状態検知装置として機能する例を説明したが、ECU15が電池状態検知装置の機能を兼任してもよい。すなわち、ECU15には、鉛電池電圧センシング線904を介して鉛電池902の電圧が入力されると共に、鉛電池電流計903で検出された鉛電池902の電流が入力される。また、サブ電池電圧センシング線908を介してサブ電池906の電圧が入力されると共に、サブ電池電流計907で検出されたサブ電池906の電流が入力される。EUC15は、入力されたこれらの電圧値および電流値に基づいて、鉛電池902とサブ電池906の充電状態(SOC)をそれぞれ推定すると共に、図3のフローチャートに示した処理を鉛電池902に対して実行する。さらに、スイッチ905および909を制御することで、前述のようにして、発電機12により発電された電力の出力先を鉛電池902とサブ電池906の間で切り替えることもできる。
また、以上説明した各実施形態では、水系電解液を用いた電池として鉛電池10または鉛電池902をマイクロHEV18に搭載した例を説明したが、他の種類の電池を用いてもよい。水系電解液を用いた電池であって、図5で説明したように、特定のSOC範囲で充電開始時の抵抗よりも充電終了時の抵抗が有意に大きくなるという特性を有するものであれば、本発明を適用可能である。
以上説明した各実施形態や各種の変化例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。