JP6561478B2 - 光学系、この光学系を有する撮像装置、及び、光学系の製造方法 - Google Patents

光学系、この光学系を有する撮像装置、及び、光学系の製造方法 Download PDF

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本発明は、光学系、この光学系を有する撮像装置、及び、光学系の製造方法に関する。
従来、所謂リアフォーカス型広角レンズは多数提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−29141号公報
しかしながら、従来のリアフォーカス型レンズは合焦時の収差変動、特に像面湾曲、非点収差、コマ収差の近距離変動が大きい。
本発明に係る光学系は、
光軸に沿って物体側から順に、
負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、
正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群との実質的に2個のレンズ群からなり、
前記第2レンズ群は、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有し、
前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面は、像面側に凸の形状をしており、
以下の条件式を満足する。
−1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00
2.00<(−f1)/f0<20.00
60.00<νdx
但し、
r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f0:無限遠合焦時の全系の焦点距離
νdx:前記第1接合レンズと前記第2接合レンズとを除き、前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズのアッベ数の平均
また、本発明に係る光学系は、
光軸に沿って物体側から順に、
負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、
正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群との実質的に2個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群は、第1部分レンズ群と、第2部分レンズ群と、を有し、前記第2部分レンズ群は3つの接合レンズからなり、
前記第2レンズ群は、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有し、
前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面は、像面側に凸の形状をしており、
以下の条件式を満足する。
−1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00
但し、
r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
また、本発明に係る光学系は、
光軸に沿って物体側から順に、
負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、
正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群との実質的に2個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群は、最も物体側から少なくとも4枚の負レンズを有し、
前記第2レンズ群は、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有し、
前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面は、像面側に凸の形状をしており、
以下の条件式を満足する。
−1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00
但し、
r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
また、本発明に係る撮像装置は、上述の光学系を有する。
また、本発明に係る光学系の製造方法は、
光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群と、を有する光学系の製造方法であって、
前記第2レンズ群が、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有するようにし、
前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面が、像面側に凸の形状を有するようにし、
以下の条件式を満足するようにする光学系の製造方法。
−1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00
但し、
r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
第1実施例に係る光学系の無限遠合焦状態におけるレンズ構成を示す断面図である。 第1実施例に係る光学系の無限遠合焦状態における諸収差図である。 第1実施例に係る光学系のβ=−0.25倍の撮影倍率で合焦した状態における諸収差図である。 第2実施例に係る光学系の無限遠合焦状態におけるレンズ構成を示す断面図である。 第2実施例に係る光学系の無限遠合焦状態における諸収差図である。 第2実施例に係る光学系のβ=−0.25倍の撮影倍率で合焦した状態における諸収差図である。 第3実施例に係る光学系の無限遠合焦状態におけるレンズ構成を示す断面図である。 第3実施例に係る光学系の無限遠合焦状態における諸収差図である。 第3実施例に係る光学系のβ=−0.25倍の撮影倍率で合焦した状態における諸収差図である。 本願の光学系を搭載する一眼レフカメラの断面図である。 本願の光学系の製造方法を説明するためのフローチャートである。 本願の第1実施例に係る光学系に入射した光線が第1番目の反射面と第2番目の反射面で反射して像面にゴーストやフレアを形成する様子の一例を示す図である。 反射防止膜の層構造の一例を示す説明図である。 反射防止膜の分光特性を示すグラフである。 変形例に係る反射防止膜の分光特性を示すグラフである。 変形例に係る反射防止膜の分光特性の入射角度依存性を示すグラフである。 従来技術で作成した反射防止膜の分光特性を示すグラフである。 従来技術で作成した反射防止膜の分光特性の入射角度依存性を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1、4及び7に示すように、本実施形態に係る光学系OSは、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群と、を有し、前記第2レンズ群は、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有し、前記第1接合レンズの最も像面側の面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面は、像面側に凸の形状をしている。
本実施形態に係る光学系OSは、基本的に前群固定の広角リアフォーカス型の光学系の近距離収差変動を改善したものである。以下、このような光学系OSを構成するための条件について説明する。
本実施形態に係る光学系OSは、次の条件式(1)を満足することが望ましい。
−1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00 (1)
但し、
r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
条件式(1)は、前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と、その像面側に配置された第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の形状を定義した条件式である。第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と、第2接合レンズの最も物体側のレンズ面との間の空気間隔を空気レンズとして捉えた場合、条件式(1)は、この空気レンズの形状因子の逆数を定義した条件式である。この空気レンズが正レンズ形状をしていることと、像面側に凸面を向けていることが重要な構成事項である。この構成と最適な形状によって、球面収差及びコマ収差の良好な補正を達成することができる。
この条件式(1)の値が負であるということは、空気レンズの物体側の面の曲率半径の絶対値が大きく、空気レンズの像面側の面の曲率半径の絶対値が小さいことを示している。また、条件式(1)の値が「−1」より大きく「0」より小さい範囲にあるということは、空気レンズが正レンズ形状をしているとした場合、空気レンズが像側に凸面を向けた正メニスカスレンズ形状であることを示している。
一方、条件式(1)の値が「0」より大きく「+1」より小さい範囲にあるということは、空気レンズが正レンズ形状をしているとした場合、空気レンズが物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ形状であることを示している。また、空気レンズが正レンズ形状をしているとした場合、条件式(1)の値が「+1」を越えるということは、物体側に凸面を向けた平凸レンズ形状を越えて、両凸形状の正レンズになることを意味する。なお、該レンズ面が非球面である場合、近軸曲率半径で代用計算するものとする。
この条件式(1)の上限値を上回る場合、空気レンズが正レンズ形状をしているとすると、空気レンズは像面側に凹面を向けた正メニスカスレンズ形状となる。即ち、前記第1接合レンズの最も像面側の前記レンズ面の曲率半径と前記第2接合レンズの最も物体側の前記レンズ面の曲率半径がいずれも正の値になる。この場合、コマ収差、像面湾曲、非点収差が悪化し好ましくない。
また、条件式(1)の下限値を下回る場合、空気レンズが正レンズ形状をしているとすると、空気レンズは両凸レンズ形状となる。即ち、第1接合レンズの最も像面側の前記レンズ面の曲率半径が正、前記第2接合レンズの最も物体側の前記レンズ面の曲率半径が負の値になる。この場合、球面収差の補正が困難となり好ましくない。なお、条件式(1)の下限値を−0.95に設定すると、諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(1)の下限値を−0.90に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
以上の構成によれば、近距離収差変動、特に像面湾曲、非点収差、コマ収差の近距離変動の少ない光学系を実現することができる。
本実施形態に係る光学系OSは、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された前記少なくとも1枚の正レンズが2枚以上であることが好ましい。これにより、コマ収差および球面収差を良好に補正できるので好ましい。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記2枚以上の正レンズのうちの少なくとも2枚の正レンズが隣り合って配置されていることが好ましい。これにより、コマ収差および球面収差をより良好に補正できるので好ましい。
また、本実施形態に係る光学系OSは、次の条件式(2)を満足することが望ましい。
0.80<f2/f0<5.00 (2)
但し、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f0:無限遠合焦時の全系の焦点距離
条件式(2)は、前記第2レンズ群の焦点距離の最適値、言い換えれば前記第2レンズ群の屈折力の最適値を設定する条件式である。
この条件式(2)の上限値を上回る場合、第2レンズ群の屈折力が弱まるため、光学系は大型化し、合焦のための第2レンズ群の移動量が増加する。したがって、アクチュエータによるAF駆動が困難になる。また、収差補正上は像面湾曲、球面収差の近距離変動が増加し好ましくない。なお、条件式(2)の上限値を4.00に設定すると、上述の諸収差の補正により有利となる。また、条件式(2)の上限値を3.30に設定すると、上述の諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(2)の上限値を3.00に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、条件式(2)の下限値を下回る場合、第2レンズ群の屈折力が強まるため、特に像面湾曲および非点収差、コマ収差の近距離収差変動が増加し好ましくない。なお、条件式(2)の下限値を0.90に設定すると、諸収差の補正により有利となる。また、条件式(2)の下限値を1.00に設定すると、諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(2)の下限値を1.20に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、次の条件式(3)を満足することが望ましい。
1.00<(−f1)/f0<20.00 (3)
但し、
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f0:無限遠合焦時の全系の焦点距離
条件式(3)は、前記第1レンズ群の焦点距離の最適値、言い換えれば前記第1レンズ群の負の屈折力の最適値を設定する条件である。
条件式(3)の上限値を上回る場合、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群の負の屈折力が弱まることを意味する。この場合、光学系全体が大型化する。無理に小径化すると、近距離収差変動、特に像面湾曲、非点収差の変動が増加し好ましくない。なお、条件式(3)の上限値を18.00に設定すると、上述の諸収差の補正により有利となる。また、条件式(3)の上限値を15.00に設定すると、上述の諸収差の補正に更に有利になる。また、条件式(3)の上限値を10.00に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、条件式(3)の下限値を下回る場合、第1レンズ群の屈折力が強くなり、球面収差、近距離収差変動、特に像面湾曲、非点収差の変動、軸上色収差が悪化し好ましくない。なお、条件式(3)の下限値を1.50に設定すると、上述の諸収差の補正により有利となる。また、条件式(3)の下限値を2.00に設定すると、上述の諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(3)の下限値を3.00に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、次の条件式(4)を満足することが望ましい。
55.00<νdx (4)
但し、
νdx:前記第1接合レンズと前記第2接合レンズとを除き、前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズのアッベ数の平均値
条件式(4)は、前記第1接合レンズと前記第2接合レンズとを除き、前記第2レンズ群中に含まれる全ての正レンズのアッベ数の平均値を規定する条件式である。第2レンズ群の各正レンズは、軸上色収差、倍率色収差の良好な補正に大きく関与している。本実施形態においては、異常部分分散ガラスや蛍石を使うことで、特に軸上色収差の改良を行うことができる。
この条件式(4)の条件を満たさない場合、いわゆる異常部分分散の特性を持った硝材を用いること出来なくなる。したがって、軸上色収差、倍率色収差の良好な補正、特に2次分散の良好な補正が困難となる。なお、条件式(4)の下限値を60.00に設定すると、色収差等の諸収差の補正により有利となる。また、条件式(4)の下限値を65.00に設定すると、軸上色収差等の諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(4)の下限値を75.00に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記第2接合レンズが、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズからなり、次の条件式(5)を満足することが望ましい。
0.10<Nan−Nap<0.40 (5)
但し、
Nan:前記第2接合レンズ中の最も屈折率の高い負レンズのd線に対する屈折率
Nap:前記第2接合レンズ中の最も屈折率の低い正レンズのd線に対する屈折率
条件式(5)は第2接合レンズ中で、最も屈折率の高い負レンズと最も屈折率の低い正レンズのd線に対する屈折率の大小関係を規定した条件式である。最適なペッツヴァールサムの設定と良好な球面収差、像面湾曲、非点収差の補正のために有効な条件である。
この条件式(5)の上限値を上回る場合、最適なペッツヴァールサムの設定が出来なくなり、像面湾曲、非点収差の補正が悪化し好ましくない。なお、条件式(5)の上限値を0.35に設定すると、上述の諸収差の補正により有利となる。また、条件式(5)の上限値を0.30に設定すると、上述の諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(5)の上限値を0.26に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、条件式(5)の下限値を下回る場合、球面収差、軸上色収差、倍率色収差の補正が困難となり好ましくない。なお、条件式(5)の下限値を0.13に設定すると、諸収差の補正により有利となる。また、条件式(5)の下限値を0.15に設定すると、諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(5)の下限値を0.20に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記第1レンズ群が、第1部分レンズ群と、第2部分レンズ群と、を有し、前記第2部分レンズ群が3つの接合レンズからなることが好ましい。これにより、球面収差および軸上色収差等の諸収差を良好に補正できるので好ましい。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記第1部分レンズ群が、少なくとも4枚の負レンズを有することが好ましい。これにより、非点収差および像面湾曲を良好に補正できるので好ましい。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記少なくとも4枚の負レンズ中に、アッベ数が55.00以上の負レンズを少なくとも2枚有することが好ましい。このような構成は、大画角を有する本実施形態に係る光学系OSにおいては、良好な倍率色収差、各色のコマ収差を良好に補正するために効果的である。なお、上記アッベ数を60.00に設定すると、諸収差の補正により有利となる。また、アッベ数を65.00に設定すると、諸収差の補正に更に有利となる。また、アッベ数を75.00に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、次の条件式(6)を満足することが望ましい。
0.05<(−f11)/f2<5.00 (6)
但し、
f11:前記第1部分レンズ群の焦点距離
f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
条件式(6)は、第1部分レンズ群の焦点距離、言い換えれば第1部分レンズ群の負の屈折力を規定する条件式である。
この条件式(6)の上限値を上回るということは、第1部分レンズ群の負の屈折力が弱くなることを意味している。この場合、光学系全体が大型化し好ましくない。無理に小型化した場合、コマ収差、像面湾曲、非点収差の補正が困難となり好ましくない。なお、条件式(6)の上限値を4.00に設定すると、上述の諸収差の補正により有利となる。また、条件式(6)の上限値を3.00に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、条件式(6)の下限値を下回るということは、第1部分レンズ群の負の屈折力が強くなることを意味している。その場合、非点収差、像面湾曲の補正が困難となり好ましくない。なお、条件式(6)の下限値を0.08に設定すると、諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(6)の下限値を0.10に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記第2部分レンズ群中の前記3つの接合レンズのうち少なくとも2つの接合レンズは正の屈折力を有し、前記第2部分レンズ群は全体として正の屈折力を有することが好ましい。このような構成は、最適なペッツヴァールサムの設定、軸上色収差、倍率色収差の補正に効果がある。
また、本実施形態に係る光学系OSは、次の条件式(7)を満足することが望ましい。
0.10<f12/f2<5.00 (7)
但し、
f12:前記第2部分レンズ群の焦点距離
f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
条件式(7)は、第2部分レンズ群の焦点距離、言い換えれば、第2部分レンズ群の屈折力を規定する条件である。
この条件式(7)の上限値を上回るということは、第2部分レンズ群の正の屈折力が弱くなることを意味している。この場合、球面収差、最適なペッツヴァールサムの最適な設定が困難となり好ましくない。なお、条件式(7)の上限値を4.00に設定すると、上述の諸収差の補正に更に有利となる。また、条件式(7)の上限値を3.00に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、条件式(7)の下限値を下回るということは、第2部分レンズ群の負の屈折力が強くなるということを意味している。その場合、近距離収差変動の増加、ペッツヴァールサムの最適な設定が困難となり好ましくない。なお、条件式(7)の下限値を0.15に設定すると、諸収差の補正に有利となる。また、条件式(7)の下限値を0.20に設定することによって、本実施形態の効果を最大限に発揮できる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記第1レンズ群よりも像面側にFナンバーを決定する開口絞りを有することが望ましい。また、光学系OSは、前記第2レンズ群中で最も物体側にFナンバーを決定する開口絞りを有することが好ましい。このような構成は、倍率色収差、歪曲収差の良好な補正のために好ましい。
また、本実施形態に係る光学系OSは、少なくとも1つの非球面を有することが好ましい。これにより、コマ収差、サジタルコマ収差、球面収差の補正が良好になる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、光学面の少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜がウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでいることが好ましい。これにより、物体からの光が光学面で反射されることによって生じるゴーストやフレアを低減させることができ、高い結像性能を達成することができる。
本実施形態に係る光学系OSは、前記反射防止膜が多層膜であり、前記ウェットプロセスを用いて形成された層は、前記多層膜を構成する層のうちの最も表面側の層であることが好ましい。これにより、前記ウェットプロセスを用いて形成された層と空気との屈折率差を小さくすることができるため、光の反射をより小さくすることが可能になり、ゴーストやフレアをさらに低減させることができる。
本実施形態に係る光学系OSは、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率をndとしたとき、ndが1.30以下であることが好ましい。これにより、前記ウェットプロセスを用いて形成された層と空気との屈折率差を小さくすることができるため、光の反射をより小さくすることが可能になり、ゴーストやフレアをさらに低減させることができる。
本実施形態に係る光学系OSは、前記反射防止膜が設けられた前記光学面が、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面であることが好ましい。開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすいため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面が、前記第1レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることが好ましい。第1レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面が、前記第1レンズ群内のレンズの物体側レンズ面であることが好ましい。第1レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面が、前記第2レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることが好ましい。第2レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本実施形態に係る光学系OSは、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面が、前記第2レンズ群内のレンズの物体側レンズ面であることが好ましい。第2レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また本願の光学系は、前記反射防止膜が設けられた前記光学面が、物体側から見て凹形状をしたレンズ面であることが望ましい。第1レンズ群から第2レンズ群における光学面のうち、物体側から見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また本願の光学系は、前記反射防止膜が設けられた前記光学面が、像側から見て凹形状をしたレンズ面であることが望ましい。第1レンズ群から第2レンズ群における光学面のうち、像側から見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
なお、本実施形態の光学系における反射防止膜は、ウェットプロセスに限られず、ドライプロセス等によって形成してもよい。この場合、反射防止膜は屈折率が1.30以下となる層を少なくとも1層含むようにすることが好ましい。この構成により、反射防止膜をドライプロセス等によって形成した場合でも、反射防止膜をウェットプロセスによって形成した場合と同様の効果を得ることができる。なお、屈折率が1.30以下となる層は、多層膜を構成する層のうちの最も表面側の層であることが好ましい。
図10に、上述の光学系OSを備える撮像装置として、一眼レフカメラ1(以後、単にカメラと記す)の略断面図を示す。このカメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2(光学系OS)で集光されて、クイックリターンミラー3を介して焦点板4に結像される。そして、焦点板4に結像された光は、ペンタプリズム5中で複数回反射されて接眼レンズ6へと導かれる。これにより、撮影者は、物体(被写体)像を、接眼レンズ6を介して正立像として観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、クイックリターンミラー3が光路外へ退避し、撮影レンズ2で集光された不図示の物体(被写体)の光は撮像素子7上に被写体像を形成する。これにより、物体(被写体)からの光は、当該撮像素子7により撮像され、物体(被写体)画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者は本カメラ1による物体(被写体)の撮影を行うことができる。なお、図10に記載のカメラ1は、撮影レンズ2を着脱可能に保持するものでも良く、撮影レンズ2と一体に成形されるものでも良い。また、カメラ1は、いわゆる一眼レフカメラでも良く、クイックリターンミラー等を有さないコンパクトカメラ若しくはミラーレスの一眼レフカメラでも良い。
ここで、本カメラ1に撮影レンズ2として上述した光学系OSは、その特徴的なレンズ構成によって、球面収差、像面湾曲等の近距離収差変動の少ない超広角レンズを実現している。これにより本カメラ1は、球面収差、コマ収差、像面湾曲、近距離収差変動が少なく、大画角を有し、広角撮影可能な撮像装置を実現することができる。
また、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
本実施形態では、2群構成の光学系OSを示したが、以上の構成条件等は、3群、4群等の他の群構成にも適用可能である。また、最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたは第1、第2部分レンズ群間等にレンズ群を追加した構成、若しくは各レンズ群の間にレンズ群を追加した構成でも構わない。
また、本願の光学系は、無限遠物体から近距離物体への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群全体、或いは複数のレンズ群を合焦レンズ群として光軸方向へ移動させる構成としてもよい。特に、第2レンズ群を合焦レンズ群とすることが好ましい。また、斯かる合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ、例えば超音波モータ等による駆動にも適している。
また、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向の成分を持つように移動させ、または、光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ぶれによって生じる像ぶれを補正する防振レンズ群としても良い。特に、第2レンズ群または第2レンズ群の一部分を防振レンズ群とするのが好ましい。
また、本願の光学系を構成するレンズのレンズ面は、球面または平面としてもよく、或いは非球面としてもよい。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、レンズ加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防ぐことができるため好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモ−ルド非球面、又はガラスの表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでもよい。また、レンズ面は回折面としても良く、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしても良い。
また、開口絞りSは光学系OSの中央近傍に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用しても良い。
以下、本実施形態に係る光学系OSの製造方法の概略を、図11を参照して説明する。この光学系OSの製造方法は、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群と、を有する光学系の製造方法であって、以下のステップS1〜S3を含むものである。
前記第2レンズ群が、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有するようにする(ステップS1)。
前記第1接合レンズの最も像面側の面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面が、像面側に凸の形状を有するようにする(ステップS2)。
以下の条件式(1)を満足するようにする(ステップS3)。
−1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00 (1)
但し、
r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
以上の構成によれば、近距離収差変動、特に像面湾曲、非点収差、コマ収差の近距離変動の少ない光学系を製造することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る光学系OSによれば、カメラ等の撮像装置、印刷用レンズ、複写用レンズに好適な、高性能なレンズ、およびそれを用いた撮像装置を提供することができる。
以下、光学系OSの実施例を、図面に基づいて説明する。なお、図1、図4、図7は、各実施例に係る光学系OS(OS1〜OS3)の構成を示している。
各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、高さyにおける各非球面の頂点の接平面から各非球面までの光軸に沿った距離(サグ量)をS(y)とし、基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)をrとし、円錐定数をκとし、n次の非球面係数をAnとしたとき、以下の式(a)で表される。
X(y)=(y/r)/[1+[1−κ(y/r)]1/2]
+A4×y+A6×y+A8×y+A10×y10 (a)
なお、各実施例において、2次の非球面係数A2は0である。また、各実施例の表中において、非球面には面番号の右側に「*」を付している。
[第1実施例]
図1は、第1実施例に係る光学系OS1の構成を示す図である。この光学系OS1は、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群G1と、正の屈折力を有し、無限遠物体から近距離物体への合焦に際し光軸に沿って物体側へ移動する第2レンズ群G2からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1部分レンズ群G1Fと、正の屈折力を有する第2部分レンズ群G1Rとからなる。第1部分レンズ群G1Fは、
物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、像側に非球面を有し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、両凹形状の負レンズL15の5枚の負レンズからなる。第2部分レンズ群G1Rは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズの接合によりなる接合正レンズL16と、両凸レンズと両凹レンズの接合によりなる接合正レンズL17と、両凸レンズと両凹レンズの接合によりなる接合正レンズL18の3つの接合レンズからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、開口絞りSと、両凸形状の正レンズL21と、両凹レンズと両凸レンズの接合によりなる接合正レンズL22と、物体側に非球面を有した両凹レンズと両凸レンズの接合によりなる接合負レンズL23と、両凸形状の正レンズL24と、像側に凸面を向け、像側に非球面を有する正メニスカスレンズL25からなる。接合正レンズL22とその像側の接合負レンズL23との間には、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズ形状をした空気レンズLairが形成されている。
この第1実施例に係る光学系OS1は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL12の像面側レンズ面(面番号4)と、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL13の物体側レンズ面(面番号5)に、後述する反射防止膜が形成されている。
なお、この光学系OS1の第2レンズ群G2と像面との間には、オプティカル・ローパス・フィルター相当のダミーガラスFLが配置されている。また、接合正レンズL18の物体側の両凸レンズの外周部には、径方向内側に凹み、光線決定面(第18面)を構成する切り欠きが形成されている。
以下の表1に、本第1実施例に係る光学系OS1の諸元の値を掲げる。この表1の全体諸元において、「f」は焦点距離、「FNO」はFナンバー、「ω」は半画角(単位:「°」)、「Y」は像高、「TL」は光学系OS1の全長、及び、「Bf」は空気換算バックフォーカスをそれぞれ表している。なお、全長TLは、この光学系OS1の最も物体側のレンズ面(第1面)から像面までの光軸上の距離を示し、空気換算バックフォーカスBfは、ダミーガラスFLを取り除いたときの、この光学系OS1の最も像側のレンズ面(第33面)から像面までの光軸上の距離を表している。
また、[面データ]において、第1欄は、光線の進行する方向に沿った物体側からの光学面の順序(面番号)を、第2欄rは、各光学面の曲率半径を、第3欄dは、面間隔(第n面(nは整数)と第n+1面との間隔)を、第4欄νdは、d線(波長λ=587.6nm)に対するアッべ数を、第5欄ndは、d線に対する屈折率を示している。また、曲率半径r=∞はレンズ面においては平面を示し、開口絞りSにおいては開口を示す。また、空気の屈折率nd=1.00000は省略してある。また、最終面(第35面)の面間隔は、像面までの光軸上の距離である。
また、[レンズ群焦点距離]には、各レンズ群のうち最も物体側の面の面番号(始面)および各レンズ群の焦点距離をそれぞれ示している。
[各間隔データ]において、Fは全系の焦点距離を、βは物体と像間の結像倍率を、Di(但し、iは整数)は、第i面の可変の面間隔を示している。また、「無限遠」は無限遠合焦状態を、「第1中間」は第1中間距離合焦状態を、「第2中間」は第2中間距離合焦状態を、「近距離」は近距離合焦状態を示している。なお、D0は物体から第1面までの距離を示している。
ここで、以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、これらの符号の説明及び諸元表の説明は以降の実施例においても同様である。
(表1)
[全体諸元]
f = 19.569
FNO= 4.1
ω = 59.317
Y = 21.6
TL = 177.952
Bf = 56.400

[面データ]
面番号 r d νd nd
物面 ∞ ∞
1 56.2465 3.2000 52.34 1.755000
2 35.4996 9.0000
3 37.3658 5.0000 53.11 1.692803
4* 19.4036 16.0000
5 68.6586 2.6000 95.00 1.437000
6 20.6457 10.0000
7 129.5954 2.3000 95.00 1.437000
8 24.8551 8.0000
9 -69.9456 2.0000 95.00 1.437000
10 47.6801 0.1000
11 24.1455 1.5000 23.80 1.846660
12 19.4555 12.0000 58.82 1.518230
13 -71.9307 0.1000
14 45.2168 10.0000 39.68 1.654115
15 -21.4744 1.0000 49.65 1.772500
16 89.5330 0.1000
17 35.7566 3.6634 39.68 1.654115
18 4.0000 39.68 1.654115
19 -20.9466 1.0000 46.50 1.804199
20 3311.8954 可変
21(絞り) ∞ 1.0000
22 22.2634 4.5324 95.00 1.437000
23 -41.0264 0.1000
24 -499.6442 1.2000 46.49 1.804200
25 15.6890 5.0566 82.57 1.497820
26 -23.4527 1.6390
27* -13.3339 1.0000 49.26 1.742603
28 143.7225 2.0000 82.57 1.497820
29 -54.4316 0.1500
30 101.2096 4.0000 95.00 1.437000
31 -27.9908 0.1000
32 -69.7019 2.4066 67.05 1.592010
33* -28.3590 可変
34 ∞ 2.0000 63.88 1.516800
35 ∞ 1.08116
像面 ∞

[レンズ群焦点距離]
群 始面 焦点距離
1 1 -182.090
2 21 56.405

[各間隔データ]
無限遠 第1中間 第2中間 近距離
F or β 19.56911 -0.02500 -0.10000 -0.19384
D0 ∞ 753.4385 166.5494 72.0475
D20 6.12331 5.62789 4.13592 2.25690
D33 54.00000 54.49542 55.98739 57.86641
この第1実施例に係る光学系OS1において、第4面、27面、33面のレンズ面は非球面形状に形成されている。次の表2に、非球面データ、すなわち円錐定数κ及び各非球面定数A4〜A10の値を示す。なお、以降の実施例において、「E−n」は「×10-n」を示す。
(表2)
[非球面データ]
κ A4 A6 A8 A10
第4面 -0.7992 2.06911E-05 -1.55933E-08 2.67739E-11 -2.45320E-14
第27面 1.6158 7.63671E-05 6.10457E-07 -3.52423E-09 7.83956E-11
第33面 -2.4813 9.21972E-06 5.17697E-08 -8.70843E-11 -2.11504E-14
次の表3に、この第1実施例に係る光学系OS1に対する各条件式対応値を示す。但し、r22Rは前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径を示す。r23Fは前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径を示す。f0は無限遠合焦時の全系の焦点距離を示す。f1は前記第1レンズ群の焦点距離を示す。f2は前記第2レンズ群の焦点距離を示す。νdxは前記第1接合レンズと前記第2接合レンズとを除き、前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズのアッベ数の平均値を示す。Nanは前記第2接合レンズ中の最も屈折率の高い負レンズのd線に対する屈折率を示す。Napは前記第2接合レンズ中の最も屈折率の低い正レンズのd線に対する屈折率を示す。f11は前記第1部分レンズ群の焦点距離を示す。f12は前記第2部分レンズ群の焦点距離を示す。これらの符号の説明は以降の実施例においても同様である。
(表3)
[条件式対応値]
(1)(r23F−r22R)/(r23F+r22R)=−0.275
(2)f2/f0=2.88
(3)(−f1)/f0=9.32
(4)νdx=85.7
(5)Nan−Nap=0.245
(6)(−f11)/f2=0.158
(7)f12/f2=0.495
このように、第1実施例に係る光学系OS1は、上記条件式(1)〜(7)を全て満足している。
図2に、この第1実施例に係る光学系OS1の無限遠合焦状態における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差、及び、コマ収差の諸収差図を示す。また、図3に、撮影倍率β=−0.25で近距離合焦した状態における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差、及び、コマ収差の諸収差図を示す。各収差図において、「FNO」はFナンバーを、「Y」は像高を、それぞれ示している。また、各収差図において、「d」はd線(波長λ=587.6nm)、及び、「g」はg線(波長λ=435.8nm)に対する収差を表している。また、非点収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリジオナル像面を示している。また、コマ収差図は、各象高Yにおいて、実線はd線及びg線に対するメリジオナルコマ収差を表し、原点より左側の破線はd線に対してメリジオナル方向に発生するサジタルコマ収差、原点より右側の破線はd線に対してサジタル方向に発生するサジタルコマ収差を表している。なお、この収差図の説明は以降の実施例においても同様である。この図2、図3に示す各収差図から明らかなように、この第1実施例に係る光学系OS1では、球面収差、コマ収差、像面湾曲、非点収差を含め近距離収差変動、諸収差が良好に補正されており、高い光学性能を有していることが分かる。
ここで、本実施例に係る光学系においてゴーストやフレアが発生する原因について説明する。図12は、本実施例に係る光学系に入射した光線が第1番目の反射面と第2番目の反射面で反射して像面Iにゴーストやフレアを形成する様子の一例を示す図である。図12において、物体側からの光線BMが図示のように光学に入射すると、光線BMの一部は第1レンズ群G1における負メニスカスレンズL13の物体側レンズ面(面番号5、ゴーストやフレアとなる反射光が生じる第1番目の反射面)で反射され、さらに第1レンズ群G1における負メニスカスレンズL12の像面側レンズ面(面番号6、ゴーストやフレアとなる反射光が生じる第2番目の反射面)で再度反射され、最終的に像面Iに到達してゴーストやフレアを発生させてしまう。なお、前記第1番目の反射面は物体側から見て凸形状のレンズ面、前記第2番目の反射面は開口絞りSから見て凹形状のレンズ面である。そこで本実施例に係る光学系は、斯かるレンズ面に広い波長範囲で広い入射角の光線に対応した反射防止膜を形成することで、反射光の発生を抑え、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
[第2実施例]
図4は、第2実施例に係る光学系OS2の構成を示す図である。この光学系OS2は、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群G1と、正の屈折力を有し、無限遠物体から近距離物体への合焦のために光軸に沿って物体側へ移動する第2レンズ群G2からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1部分レンズ群G1Fと、正の屈折力を有する第2部分レンズ群G1Rとからなる。第1部分レンズ群G1Fは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、像側に非球面を有し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、両凹形状の負レンズL15の5枚の負レンズからなる。第2部分レンズ群G1Rは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズの接合によりなる接合正レンズL16と、両凸レンズと両凹レンズの接合によりなる接合正レンズL17と、両凸レンズと両凹レンズの接合によりなる接合正レンズL18の3つの接合レンズからなる。
第2レンズ群G2は物体側から、開口絞りSと、両凸形状の正レンズL12と、両凹レンズと両凸レンズの接合によりなる接合正レンズL22と、物体側に非球面を有した両凹レンズと両凸レンズの接合によりなる接合負レンズL23と、両凸形状の正レンズL24と、像側に凸面を向け、像側に非球面を有する正メニスカスレンズL25からなる。接合正レンズL22とその像側の接合負レンズL23との間には、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズ形状をした空気レンズLairが形成されている。
この第2実施例に係る光学系OS2は、第2レンズ群G2の正レンズL24の像面側レンズ面(面番号31)と、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL25の物体側レンズ面(面番号32)に、後述する反射防止膜が形成されている。
なお、この光学系OS2の第2レンズ群G2と像面との間には、オプティカル・ローパス・フィルター相当のダミーガラスFLが配置されている。また、接合正レンズL18の物体側の両凸レンズの外周部には、径方向内側に凹み、光線決定面(第18面)を構成する切り欠きが形成されている。
以下の表4に、本第2実施例に係る光学系OS2の諸元の値を掲げる。
(表4)
[全体諸元]
f = 19.568
FNO= 4.1
ω = 59.321
Y = 21.6
TL =178.144
Bf = 56.398

[面データ]
面番号 r d νd nd
物面 ∞ ∞
1 56.1132 3.2000 52.34 1.755000
2 35.3092 9.0000
3 37.3578 5.0000 53.11 1.692803
4* 19.3663 16.0000
5 67.4749 2.6000 95.10 1.437001
6 20.5704 10.0000
7 125.5897 2.3000 95.10 1.437001
8 24.7357 8.0000
9 -70.7076 2.0000 95.10 1.437001
10 47.6806 0.1000
11 24.1244 1.5000 23.80 1.846660
12 19.5049 12.0000 58.82 1.518230
13 -71.3882 0.1000
14 45.2576 10.0000 39.68 1.654115
15 -21.4666 1.0000 49.62 1.772500
16 89.5201 0.1000
17 35.8014 3.6634 39.68 1.654115
18 4.0000 39.68 1.654115
19 -20.8747 1.0000 46.50 1.804199
20 3339.2721 可変
21(絞り) ∞ 1.0000
22 22.2781 4.2694 95.10 1.437001
23 -41.0325 0.1000
24 -499.2852 1.2000 46.50 1.804199
25 15.7126 5.4123 82.57 1.497820
26 -23.4814 1.6466
27* -13.3273 1.0000 49.26 1.742603
28 144.7243 2.0000 82.57 1.497820
29 -54.4864 0.1500
30 101.4618 4.0000 95.00 1.437000
31 -27.9993 0.1000
32 -69.6948 2.5000 67.05 1.592010
33* -28.3741 可変
34 ∞ 2.0000 64.20 1.516798
35 ∞ 1.07928
像面 ∞

[レンズ群焦点距離]
群 始面 焦点距離
1 1 -191.845
2 21 56.612

[各間隔データ]
無限遠 第1中間 第2中間 近距離
F or β 19.56820 -0.02500 -0.10000 -0.19425
D0 ∞ 753.4330 166.5692 71.8557
D20 6.12331 5.62852 4.13875 2.25495
D33 54.00000 54.49479 55.98456 57.86836
この第2実施例に係る光学系OS2において、第4面、27面、33面のレンズ面は非球面形状に形成されている。次の表5に、非球面データ、すなわち円錐定数κ及び各非球面定数A4〜A10の値を示す。
(表5)
[非球面データ]
κ A4 A6 A8 A10
第4面 -0.8101 2.08535E-05 -1.56644E-08 2.67001E-11 -2.45889E-14
第27面 1.6154 7.63231E-05 6.14456E-07 -3.53298E-09 7.75796E-11
第33面 -2.4524 9.13919E-06 5.16893E-08 -9.03048E-11 -2.51842E-15
次の表6に、この第2実施例に係る光学系OS2に対する各条件式対応値を示す。
(表6)
[条件式対応値]
(1)(r23F−r22R)/(r23F+r22R)=−0.276
(2)f2/f0=2.89
(3)(−f1)/f0=9.80
(4)νdx=85.7
(5)Nan−Nap=0.245
(6)(−f11)/f2=0.157
(7)f12/f2=0.492
このように、第2実施例に係る光学系OS2は、上記条件式(1)〜(7)を全て満足している。
図5に、この第2実施例に係る光学系OS2の無限遠合焦状態における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差、及び、コマ収差の諸収差図を示す。また、図6に、撮影倍率β=−0.25で近距離合焦した状態における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差、及び、コマ収差の諸収差図を示す。この図5、図6に示す各収差図から明らかなように、この第2実施例に係る光学系OS2では、球面収差、コマ収差、像面湾曲、非点収差を含め近距離収差変動、諸収差が良好に補正されており、高い光学性能を有していることが分かる。
[第3実施例]
図7は、第3実施例に係る光学系OS3の構成を示す図である。この光学系OS3は、光軸に沿って物体側から順に、負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群G1と、正の屈折力を有し、無限遠物体から近距離物体への合焦のために光軸に沿って物体側へ移動する第2レンズ群G2からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1部分レンズ群G1Fと、正の屈折力を有する第2部分レンズ群G1Rとからなる。第1部分レンズ群G1Fは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、像側に非球面を有し物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、両凹形状の負レンズL15の5枚の負レンズからなる。第2部分レンズ群G1Rは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸レンズの接合によりなる接合正レンズL16と、両凸レンズと両凹レンズの接合によりなる接合正レンズL17と、両凸レンズと物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズとの接合によりなる接合正レンズL18の3つの接合レンズからなる。
第2レンズ群G2は物体側から、開口絞りSと、両凸形状の正レンズL21と、両凹レンズと両凸レンズの接合によりなる接合正レンズL22と、物体側に非球面を有し、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと像側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの接合によりなる接合負レンズL23と、両凸形状の正レンズL24と、像側に凸面を向け、像面側に非球面を有する正メニスカスレンズL25からなる。接合正レンズL22とその像側の接合負レンズL23との間には、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズ形状の空気レンズLairが形成されている。
この第3実施例に係る光学系OS3は、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL13の像面側レンズ面(面番号6)と、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL14の物体側レンズ面(面番号7)に、後述する反射防止膜が形成されている。
なお、この光学系OS3の第2レンズ群G2と像面との間には、オプティカル・ローパス・フィルター相当のダミーガラスFLが配置されている。また、接合正レンズL18の物体側の両凸レンズの外周部には、径方向内側に凹み、光線決定面(第18面)を構成する切り欠きが形成されている。
以下の表7に、本第3実施例に係る光学系OS3の諸元の値を掲げる。
(表7)
[全体諸元]
f = 19.570
FNO= 4.1
ω = 59.334
Y = 21.6
TL =178.333
Bf = 56.399

[面データ]
面番号 r d νd nd
物面 ∞ ∞
1 54.2563 3.2000 52.34 1.755000
2 34.7044 11.0000
3 37.4837 5.0000 53.11 1.692803
4* 18.8009 13.0000
5 40.9777 2.6000 95.10 1.437001
6 20.5756 10.0000
7 89.8709 2.3000 95.10 1.437001
8 24.4656 9.0000
9 -45.8716 2.0000 95.10 1.437001
10 39.3755 0.1000
11 25.4620 1.5000 23.80 1.846660
12 20.8160 12.0000 58.82 1.518230
13 -67.7784 0.1000
14 48.9193 10.0000 39.68 1.654115
15 -21.0494 1.0000 49.62 1.772500
16 111.7585 0.1000
17 36.1128 3.6634 39.68 1.654115
18 4.0000 39.68 1.654115
19 -21.3798 1.0000 46.50 1.804199
20 -1765.0873 可変
21(絞り) ∞ 1.0000
22 20.3846 4.0000 95.10 1.437001
23 -45.9335 0.1000
24 -1016.9113 1.2000 46.50 1.804199
25 14.4611 5.0000 82.57 1.497820
26 -23.2543 2.4165
27* -13.3960 1.0000 49.26 1.742603
28 -1148.9032 2.0000 95.10 1.437001
29 -50.2289 0.1500
30 202.1404 4.0000 95.10 1.437001
31 -28.4007 0.1000
32 -70.2812 2.6000 67.05 1.592010
33* -27.4154 可変
34 ∞ 2.0000 64.20 1.516798
35 ∞ 1.07993
像面 ∞

[レンズ群焦点距離]
群 始面 焦点距離
1 1 -124.401
2 21 55.222

[各間隔データ]
無限遠 第1中間 第2中間 近距離
F or β 19.57000 -0.02500 -0.10000 -0.19385
D0 ∞ 753.0525 166.1540 71.6669
D20 6.12331 5.62091 4.10475 2.18822
D33 54.00000 54.50240 56.01856 57.93510
この第3実施例に係る光学系OS3において、第4面、27面、33面のレンズ面は非球面形状に形成されている。次の表8に、非球面データ、すなわち円錐定数κ及び各非球面定数A4〜A10値を示す。
(表8)
[非球面データ]
κ A4 A6 A8 A10
第4面 -0.2954 1.29997E-05 -4.98869E-09 1.74770E-11 -2.28643E-14
第27面 1.5461 7.03757E-05 3.69327E-07 1.08900E-09 2.88459E-11
第33面 -1.7837 7.89906E-06 3.53094E-08 -2.88545E-11 -1.29462E-13
次の表9に、この第3実施例に係る光学系OS3に対する各条件式対応値を示す。
(表9)
[条件式対応値]
(1)(r23F−r22R)/(r23F+r22R)=−0.269
(2)f2/f0=2.82
(3)(−f1)/f0=6.36
(4)νdx=85.7
(5)Nan−Nap=0.245
(6)(−f11)/f2=0.158
(7)f12/f2=0.506
このように、第3実施例に係る光学系OS3は、上記条件式(1)〜(7)を全て満足している。
図8に、この第3実施例に係る光学系OS3の無限遠合焦状態における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差、及び、コマ収差の諸収差図を示す。また、図9に、撮影倍率β=−0.25で近距離合焦した状態における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差、及び、コマ収差の諸収差図を示す。この図8、図9に示す各収差図から明らかなように、この第3実施例に係る光学系OS3では、球面収差、コマ収差、像面湾曲、非点収差を含め近距離収差変動、諸収差が良好に補正されており、高い光学性能を有していることが分かる。
以上の各実施例によれば、2ω=119°におよぶの包括角を有し、高性能で球面収差、コマ収差、像面湾曲、歪曲が良好に補正された光学系OSが実現できる。
なお、以上の各実施例に示す光学系OS1〜OS3を、上述したカメラ1に搭載することにより、上述した効果を奏することは言うまでもない。また、上記各実施例は本発明の一具体例を示しているものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
ここで、本願の実施形態に係る光学系に用いられる反射防止膜(多層広帯域反射防止膜とも言う)について説明する。図13は、反射防止膜の膜構成の一例を示す図である。この反射防止膜101は7層からなり、レンズ等の光学部材102の光学面に形成される。第1層101aは真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムで形成されている。また、この第1層101aの上に更に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第2層101bが形成される。さらに、この第2層101bの上に真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムからなる第3層101cが形成され、この第3層101cの上に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第4層101dが形成される。またさらに、この第4層101dの上に真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムからなる第5層101eが形成され、この第5層101eの上に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第6層101fが形成される。
そして、このようにして形成された第6層101fの上に、ウェットプロセスによりフッ化マグネシウムとシリカの混合物からなる第7層101gが形成されて本実施形態の反射防止膜101が形成される。第7層101gの形成には、ウェットプロセスの一種であるゾル−ゲル法を用いている。ゾル−ゲル法とは、原料を混合することにより得られたゾルを、加水分解・重縮合反応などにより流動性のないゲルとし、このゲルを加熱・分解して生成物を得る方法であり、光学薄膜の作製においては、光学部材の光学面上に光学薄膜材料ゾルを塗布し、乾燥固化によりゲル膜とすることで膜を生成することができる。なお、ウェットプロセスとして、ゾル−ゲル法に限らず、ゲル状態を経ないで固体膜を得る方法を用いるようにしてもよい。
このように、この反射防止膜101の第1層101a〜第6層101fまではドライプロセスである電子ビーム蒸着により形成され、最上層である第7層101gは、フッ酸/酢酸マグネシウム法で調製したゾル液を用いるウェットプロセスにより以下の手順で形成されている。まず、予めレンズ成膜面(上述の光学部材102の光学面)に真空蒸着装置を用いて第1層101aとなる酸化アルミニウム層、第2層101bとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層、第3層101cとなる酸化アルミニウム層、第4層101dとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層、第5層101eとなる酸化アルミニウム層、第6層101fとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層を順に形成する。そして、蒸着装置より光学部材102を取り出した後、フッ酸/酢酸マグネシウム法により調製したゾル液にシリコンアルコキシドを加えたものをスピンコート法により塗布することにより、第7層101gとなるフッ化マグネシウムとシリカの混合物からなる層を形成する。フッ酸/酢酸マグネシウム法によって調製される際の反応式を以下の式(b)に示す。
2HF+Mg(CH3COO)2→MgF2+2CH3COOH (b)
この成膜に用いたゾル液は、原料混合後、オートクレーブで140℃、24時間高温加圧熟成処理を施した後、成膜に用いられる。この光学部材102は、第7層101gの成膜終了後、大気中で160℃、1時間加熱処理して完成される。このようなゾル−ゲル法を用いることにより、大きさが数nmから数十nmの粒子が空隙を残して堆積することにより第7層101gが形成される。
このようにして形成された反射防止膜101を有する光学部材の光学的性能について図14に示す分光特性を用いて説明する。
本実施形態に係る反射防止膜を有する光学部材(レンズ)は、以下の表10に示す条件で形成されている。ここで表10は、基準波長をλとし、基板(光学部材)の屈折率が1.62、1.74及び1.85について反射防止膜101の各層101a(第1層)〜101g(第7層)の光学膜厚をそれぞれ求めたものである。なお、表10では、酸化アルミニウムをAl2O3、酸化チタンと酸化ジルコニウム混合物をZrO2+TiO2、フッ化マグネシウムとシリカの混合物をMgF2+SiO2とそれぞれ表している。
(表10)
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1
第7層 MgF2+SiO2 1.26 0.268λ 0.271λ 0.269λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ 0.054λ 0.059λ
第5層 Al2O3 1.65 0.171λ 0.178λ 0.162λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.127λ 0.13λ 0.158λ
第3層 Al2O3 1.65 0.122λ 0.107λ 0.08λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.059λ 0.075λ 0.105λ
第1層 Al2O3 1.65 0.257λ 0.03λ 0.03λ
基板の屈折率 1.62 1.74 1.85
図14は、表10において基準波長λを550nmとして反射防止膜101の各層の光学膜厚を設計した光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を表している。
図14から、基準波長λを550nmで設計した反射防止膜101を有する光学部材は、光線の波長が420nm〜720nmの全域で反射率を0.2%以下に抑えられることが判る。また、表10において基準波長λをd線(波長587.6nm)として各光学膜厚を設計した反射防止膜101を有する光学部材でも、その分光特性にはほとんど影響せず、図14に示す基準波長λが550nmの場合とほぼ同等の分光特性を有する。
次に、本反射防止膜の変形例について説明する。この反射防止膜は5層からなり、表10と同様、以下の表11で示される条件で基準波長λに対する各層の光学膜厚が設計される。本変形例では、第5層の形成に前述のゾル−ゲル法を用いている。
(表11)
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1
第5層 MgF2+SiO2 1.26 0.275λ 0.269λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.045λ 0.043λ
第3層 Al2O3 1.65 0.212λ 0.217λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.077λ 0.066λ
第1層 Al2O3 1.65 0.288λ 0.290λ
基板の屈折率 1.46 1.52
図15は、表11において、基板の屈折率が1.52及び基準波長λを550nmとして各光学膜厚を設計した反射防止膜を有する光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を示している。図15から本変形例の反射防止膜は、光線の波長が420nm〜720nmの全域で反射率が0.2%以下に抑えられることがわかる。なお、表11において基準波長λをd線(波長587.6nm)として各光学膜厚を設計した反射防止膜を有する光学部材でも、その分光特性にはほとんど影響せず、図15に示す分光特性とほぼ同等の特性を有する。
図16は、図15に示す分光特性を有する光学部材への光線の入射角が30度、45度、60度の場合の分光特性をそれぞれ示す。なお、図15、図16には表11に示す基板の屈折率が1.46の反射防止膜を有する光学部材の分光特性が図示されていないが、基板の屈折率が1.52とほぼ同等の分光特性を有していることは言うまでもない。
また比較のため、図17に、従来の真空蒸着法などのドライプロセスのみで成膜した反射防止膜の一例を示す。図17は、表11と同じ基板の屈折率1.52に以下の表12で示される条件で構成される反射防止膜を設計した光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を示す。また、図18は、図17に示す分光特性を有する光学部材への光線の入射角が30度、45度、60度の場合の分光特性をそれぞれ示す。
(表12)
物質 屈折率 光学膜厚
媒質 空気 1
第7層 MgF2 1.39 0.243λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.119λ
第5層 Al2O3 1.65 0.057λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.220λ
第3層 Al2O3 1.65 0.064λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ
第1層 Al2O3 1.65 0.193λ
基板の屈折率 1.52
図14〜図16で示される本実施形態に係る反射防止膜を有する光学部材の分光特性を、図17および図18で示される従来例の分光特性と比較すると、本実施形態に係る反射防止膜はいずれの入射角においてもより低い反射率を有し、しかもより広い帯域で低い反射率を有することが良くわかる。
次に、本願の第1実施例から第3実施例に、上記表10および表11に示す反射防止膜を適用した例について説明する。
本第1実施例の光学系において、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL12の屈折率は、表1に示すように、nd=1.692803であり、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL13の屈折率は、nd=1.437000であるため、負メニスカスレンズL12における像面側のレンズ面に基板の屈折率が1.74に対応する反射防止膜101(表10参照)を用い、負メニスカスレンズL13における物体側のレンズ面に、基板の屈折率が1.46に対応する反射防止膜101(表11参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
本第2実施例の光学系において、第2レンズ群G2の正レンズL24の屈折率は、表4に示すように、nd=1.437000であり、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL25の屈折率は、nd=1.592010あるため、正レンズL24における像面側のレンズ面に基板の屈折率が1.46に対応する反射防止膜101(表11参照)を用い、正メニスカスレンズL25における物体側のレンズ面に、基板の屈折率が1.62に対応する反射防止膜101(表10参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
本第3実施例の光学系において、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL13の屈折率は、表7に示すように、nd=1.4437001であり、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL14の屈折率も、nd=1.4437001であるため、負メニスカスレンズL13における像面側のレンズ面に基板の屈折率が1.46に対応する反射防止膜(表11参照)を用い、負メニスカスレンズL14における物体側のレンズ面にも、基板の屈折率が1.46に対応する反射防止膜(表11参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
OS(OS1〜OS3) 光学系
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G1F 第1部分レンズ群
G1R 第2部分レンズ群
L21 第2レンズ群中の正レンズ
L22 第2レンズ群中の接合正レンズ
L23 第2レンズ群中の接合負レンズ
L24 第2レンズ群中の正レンズ
L25 第2レンズ群中の正メニスカスレンズ
Lair 第2レンズ群中の接合正レンズと接合負レンズとの間に形成された空気レンズ
S 開口絞り
1 一眼レフカメラ(撮像装置)

Claims (26)

  1. 光軸に沿って物体側から順に、
    負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、
    正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群との実質的に2個のレンズ群からなり、
    前記第2レンズ群は、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有し、
    前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面は、像面側に凸の形状をしており、
    以下の条件式を満足する光学系。
    −1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00
    2.00<(−f1)/f0<20.00
    60.00<νdx
    但し、
    r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
    r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    f0:無限遠合焦時の全系の焦点距離
    νdx:前記第1接合レンズと前記第2接合レンズとを除き、前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズのアッベ数の平均
  2. 光軸に沿って物体側から順に、
    負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、
    正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群との実質的に2個のレンズ群からなり、
    前記第1レンズ群は、第1部分レンズ群と、第2部分レンズ群と、を有し、前記第2部分レンズ群は3つの接合レンズからなり、
    前記第2レンズ群は、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有し、
    前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面は、像面側に凸の形状をしており、
    以下の条件式を満足する光学系。
    −1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00
    但し、
    r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
    r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
  3. 光軸に沿って物体側から順に、
    負の屈折力を有し、合焦に際し像面に対して固定された第1レンズ群と、
    正の屈折力を有し、合焦に際し光軸に沿って移動する第2レンズ群との実質的に2個のレンズ群からなり、
    前記第1レンズ群は、最も物体側から少なくとも4枚の負レンズを有し、
    前記第2レンズ群は、第1接合レンズと、前記第1接合レンズよりも物体側に配置された少なくとも1枚の正レンズと、負の屈折力を有し、前記第1接合レンズの像面側に隣り合って配置された第2接合レンズと、前記第2接合レンズよりも像面側に配置された少なくとも1枚の正レンズを有し、
    前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面と前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面は、像面側に凸の形状をしており、
    以下の条件式を満足する光学系。
    −1.00<(r23F−r22R)/(r23F+r22R)<0.00
    但し、
    r22R:前記第1接合レンズの最も像面側のレンズ面の近軸曲率半径
    r23F:前記第2接合レンズの最も物体側のレンズ面の近軸曲率半径
  4. 以下の条件式を満足する請求項2又は3に記載の光学系。
    1.00<(−f1)/f0<20.00
    但し、
    f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    f0:無限遠合焦時の全系の焦点距離
  5. 以下の条件式を満足する請求項2又は3に記載の光学系。
    55.00<νdx
    但し、
    νdx:前記第1接合レンズと前記第2接合レンズとを除き、前記第2レンズ群に含まれる全ての正レンズのアッベ数の平均値
  6. 前記第1レンズ群は、第1部分レンズ群と、第2部分レンズ群と、を有し、
    前記第2部分レンズ群は3つの接合レンズからなる請求項1又は3に記載の光学系。
  7. 前記第2接合レンズよりも像面側に配置された前記少なくとも1枚の正レンズは2枚以上である請求項1から6のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記2枚以上の正レンズのうちの少なくとも2枚の正レンズは隣り合って配置されている請求項に記載の光学系。
  9. 以下の条件式を満足する請求項1から8のいずれか一項に記載の光学系。
    0.80<f2/f0<5.00
    但し、
    f2:前記第2レンズ群の焦点距離
    f0:無限遠合焦時の全系の焦点距離
  10. 前記第2接合レンズは、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも1枚の負レンズからなり、
    以下の条件式を満足する請求項2又は6に記載の光学系。
    0.10<Nan−Nap<0.40
    但し、
    Nan:前記第2接合レンズ中の最も屈折率の高い負レンズのd線に対する屈折率
    Nap:前記第2接合レンズ中の最も屈折率の低い正レンズのd線に対する屈折率
  11. 前記第1部分レンズ群は、少なくとも4枚の負レンズを有する請求項2、6、10のいずれか一項に記載の光学系。
  12. 以下の条件式を満足する請求項2、6、10、11のいずれか一項に記載の光学系。
    0.05<(−f11)/f2<5.00
    但し、
    f11:前記第1部分レンズ群の焦点距離
    f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
  13. 前記第2部分レンズ群中の前記3つの接合レンズのうち少なくとも2つの接合レンズは正の屈折力を有し、
    前記第2部分レンズ群は全体として正の屈折力を有する請求項2、6、10から12のいずれか一項に記載の光学系。
  14. 以下の条件式を満足する請求項2、6、10から13のいずれか一項に記載の光学系。
    0.10<f12/f2<5.00
    但し、
    f12:前記第2部分レンズ群の焦点距離
    f2 :前記第2レンズ群の焦点距離
  15. 前記第1レンズ群よりも像面側にFナンバーを決定する開口絞りを有する請求項1から14のいずれか一項に記載の光学系。
  16. 前記第2レンズ群中で最も物体側にFナンバーを決定する開口絞りを有する請求項1から15のいずれか一項に記載の光学系。
  17. 少なくとも1つの非球面を有する請求項1から16のいずれか一項に記載の光学系。
  18. 光学面の少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、
    前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでいる請求項1から17のいずれか一項に記載の光学系。
  19. 前記反射防止膜は多層膜であり、
    前記ウェットプロセスを用いて形成された層は、前記多層膜を構成する層のうちの最も表面側の層である請求項18に記載の光学系。
  20. 前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率をndとしたとき、ndが1.30以下である請求項18又は19に記載の光学系。
  21. 前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、開口絞りから見て凹形状のレンズ面である請求項18から20のいずれか一項に記載の光学系。
  22. 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、像面側のレンズ面である請求項21に記載の光学系。
  23. 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、物体側のレンズ面である請求項21に記載の光学系。
  24. 前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、物体側から見て凹形状をしたレンズ面である請求項18から23のいずれか一項に記載の光学系。
  25. 前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、像面側から見て凹形状をしたレンズ面である請求項18から23のいずれか一項に記載の光学系。
  26. 請求項1から25のいずれか一項に記載の光学系を有する撮像装置。
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