JP2015084039A - 変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高変倍比を有し、小型で、ゴーストやフレアをより低減させ、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法を提供する。
【解決手段】物体側から順に、正の第1レンズ群と、負の第2レンズ群と、正の第3レンズ群とを有し、第1群レンズ及び第2レンズ群の光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含み、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が変化し、負の屈折力を有し光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有し無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有し、Vレンズ群はFレンズ群よりも物体側に配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】物体側から順に、正の第1レンズ群と、負の第2レンズ群と、正の第3レンズ群とを有し、第1群レンズ及び第2レンズ群の光学面のうち少なくとも1面に反射防止膜が設けられ、反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含み、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が変化し、負の屈折力を有し光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有し無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有し、Vレンズ群はFレンズ群よりも物体側に配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法に関する。
従来、カメラ用の交換レンズ、デジタルカメラ、ビデオカメラ等に好適な変倍光学系として、最も物体側のレンズ群が正の屈折力を有するものが数多く提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。また近年、このような変倍光学系に対しては、収差性能だけではなく、光学性能を損なう要因の一つであるゴーストやフレアに関する要求も厳しさを増している。そのため、変倍光学系のレンズ面に施される反射防止膜にもより高い性能が要求され、斯かる要求に応えるべく多層膜の設計技術や成膜技術も進歩を続けている(例えば、特許文献2を参照。)。
しかしながら、上述のような従来の変倍光学系は、高変倍比を維持しながら小型化を図ろうとすれば、十分に高い光学性能を得ることが困難であった。また、無限遠物体から近距離物体への合焦時に十分に高い光学性能を得ることが困難であった。また、手ぶれ等によって生じる像ぶれを補正するためにレンズ群を光軸と直交する方向へ移動させた時に、十分に高い光学性能を得ることが困難であった。また、それと同時に従来の変倍光学系におけるレンズ面では、ゴーストやフレアとなる反射光が発生しやすいという課題もあった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、高変倍比を有し、小型で、ゴーストやフレアをより低減させ、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでおり、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、
負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有し、
前記Vレンズ群は、前記Fレンズ群よりも物体側に配置されていることを特徴とする変倍光学系を提供する。
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでおり、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、
負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有し、
前記Vレンズ群は、前記Fレンズ群よりも物体側に配置されていることを特徴とする変倍光学系を提供する。
また本発明は、
前記変倍光学系を有することを特徴とする光学装置を提供する。
前記変倍光学系を有することを特徴とする光学装置を提供する。
また本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜を設け、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含むようにし、
負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有するようにし、
前記Vレンズ群を、前記Fレンズ群よりも物体側に配置し、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化するようにすることを特徴とする変倍光学系の製造方法を提供する。
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜を設け、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含むようにし、
負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有するようにし、
前記Vレンズ群を、前記Fレンズ群よりも物体側に配置し、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化するようにすることを特徴とする変倍光学系の製造方法を提供する。
本発明によれば、高変倍比を有し、小型で、ゴーストやフレアをより低減させ、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系、光学装置、変倍光学系の製造方法を提供することができる。
以下、本願の変倍光学系、光学装置、及び変倍光学系の製造方法について説明する。
本願の変倍光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでおり、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化することを特徴としている。この構成により、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍を実現し、変倍に伴う歪曲収差、非点収差、及び球面収差のそれぞれの変動を抑えることができる。
本願の変倍光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでおり、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化することを特徴としている。この構成により、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍を実現し、変倍に伴う歪曲収差、非点収差、及び球面収差のそれぞれの変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有することを特徴としている。本願の変倍光学系は、Vレンズ群が光軸と直交する方向の成分を含むように移動することにより、像を移動させ、手ぶれ等に起因する像ぶれの補正、即ち防振を行うことができる。また、前述の構成により、Vレンズ群が光軸と直交する方向へ移動した、即ちVレンズ群が偏芯した状態においても、Vレンズ群で発生する偏芯コマ収差を抑えることができる。また、合焦時に各レンズ群で発生する球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記Vレンズ群は、前記Fレンズ群よりも物体側に配置されていることを特徴としている。この構成により、Vレンズ群の移動量に対する像の移動量の比を、広角端状態よりも望遠端状態で大きくすることができる。このため、望遠端状態で必要とされるVレンズ群の移動量を抑え、Vレンズ群で発生する偏芯コマ収差を抑えることができる。また、Fレンズ群がVレンズ群よりも像側に配置されることにより、本願の変倍光学系の合焦時の焦点距離の変化を抑えることができ、合焦に伴う画角変化を抑えて高い光学性能を実現することができる。
以上の構成により、高変倍比を有し、小型で、ゴーストやフレアをより低減させ、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系を実現することができる。
また、本願の変倍光学系は、以下の条件式(1)を満足することが望ましい。
(1) 0.240 < ff/(−fv) < 4.000
但し、
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
fv:前記Vレンズ群の焦点距離
(1) 0.240 < ff/(−fv) < 4.000
但し、
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
fv:前記Vレンズ群の焦点距離
条件式(1)は、Fレンズ群とVレンズ群の適切な焦点距離比の範囲を規定するものである。本願の変倍光学系は、条件式(1)を満足することにより、Vレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させて防振を行った時の偏芯コマ収差を抑えることができる。また、合焦時に各レンズ群で発生する球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
本願の変倍光学系の条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、合焦時に各レンズ群で発生する球面収差の変動や非点収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を0.490とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を0.630とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(1)の対応値が上限値を上回ると、防振時の偏芯コマ収差が過大になってしまう。また、合焦時のFレンズ群の移動量が大きくなる。このため、合焦時に、Fレンズ群を通過する光線の状態が大きく変化してしまい、Fレンズ群で発生する球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を2.800とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を1.800とすることがより好ましい。
本願の変倍光学系の条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、合焦時に各レンズ群で発生する球面収差の変動や非点収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を0.490とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を0.630とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(1)の対応値が上限値を上回ると、防振時の偏芯コマ収差が過大になってしまう。また、合焦時のFレンズ群の移動量が大きくなる。このため、合焦時に、Fレンズ群を通過する光線の状態が大きく変化してしまい、Fレンズ群で発生する球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができなくなってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を2.800とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を1.800とすることがより好ましい。
また、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記Vレンズ群と前記Fレンズ群との光軸方向における間隔が不変であることが望ましい。この構成により、Vレンズ群とFレンズ群とを同一のレンズ群中に配置することができ、製造時に発生するVレンズ群とFレンズ群の相互のチルト偏芯を容易に抑えることができる。このため、Vレンズ群又はFレンズ群のチルト偏芯に伴って生じる偏芯コマ収差や非点収差を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記第3レンズ群の像側に、負の屈折力を有する第4レンズ群を有し、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化することが望ましい。この構成により、第1レンズ群から第3レンズ群までのレンズ群における主点位置を物体側へ移動させて本願の変倍光学系を小型に構成することができる。また、広角端状態において歪曲収差を抑え、変倍時に球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記第4レンズ群の像側に、第5レンズ群を有し、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群との間隔が変化することが望ましい。この構成により、広角端状態において歪曲収差を抑え、変倍時に球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群及び前記第5レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでいることを特徴とする。この構成により、本願の変倍光学系は、物体からの光が光学面で反射されることによって生じるゴーストやフレアをより低減させることができ、高い結像性能を達成することができる。
また、本願の変倍光学系は、前記反射防止膜は多層膜であり、前記ウェットプロセスを用いて形成された層は、前記多層膜を構成する層のうちの最も表面側の層であることが望ましい。この構成により、前記ウェットプロセスを用いて形成された層と空気との屈折率差を小さくすることができるため、光の反射をより小さくすることが可能になり、ゴーストやフレアをさらに低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率をndとしたとき、ndが1.30以下であることが望ましい。この構成により、前記ウェットプロセスを用いて形成された層と空気との屈折率差を小さくすることができるため、光の反射をより小さくすることが可能になり、ゴーストやフレアをさらに低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、開口絞りを有し、前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面であることが望ましい。第1レンズ群、第2レンズ群及び第5レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることが望ましい。第1レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群内のレンズの物体側レンズ面であることが望ましい。第1レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第2レンズ群内の物体側から1番目のレンズの像面側レンズ面であることが望ましい。第2レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第5レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることが望ましい。第5レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第5レンズ群内のレンズの物体側レンズ面であることが望ましい。第5レンズ群における光学面のうち、開口絞りから見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、物体側から見て凹形状のレンズ面であることが望ましい。第1レンズ群及び第2レンズ群における光学面のうち、物体側から見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記物体側から見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることが望ましい。第1レンズ群における光学面のうち、物体側から見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記物体側から見て凹形状のレンズ面は、前記第2レンズ群内の物体側から2番目のレンズの物体側レンズ面であることが望ましい。第2レンズ群における光学面のうち、物体側から見て凹形状のレンズ面では反射光が発生しやすい。このため、斯かるレンズ面に反射防止膜を形成することで、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
なお、本願の変倍光学系における反射防止膜は、ウェットプロセスに限られず、ドライプロセス等によって形成してもよい。この場合、反射防止膜は屈折率が1.30以下となる層を少なくとも1層含むようにすることが好ましい。この構成により、反射防止膜をドライプロセス等によって形成した場合でも、反射防止膜をウェットプロセスによって形成した場合と同様の効果を得ることができる。なお、屈折率が1.30以下となる層は、多層膜を構成する層のうちの最も表面側の層であることが好ましい。
また、本願の変倍光学系は、最も像側にRレンズ群を有し、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記Rレンズ群の位置が固定であることが望ましい。この構成により、変倍時に、Rレンズ群に入射する周辺光束の光軸からの高さを変化させ、非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、以下の条件式(2)を満足することが望ましい。
(2) 0.280 < (−fv)/f3 < 5.200
但し、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
fv:前記Vレンズ群の焦点距離
(2) 0.280 < (−fv)/f3 < 5.200
但し、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
fv:前記Vレンズ群の焦点距離
条件式(2)は、第3レンズ群とVレンズ群の適切な焦点距離比の範囲を規定するものである。本願の変倍光学系は、条件式(2)を満足することにより、防振時の偏芯コマ収差を抑えることができる。
本願の変倍光学系の条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、防振時の偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の下限値を0.610とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の下限値を0.740とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(2)の対応値が上限値を上回ると、防振時に必要となるVレンズ群の移動量が過大になる。このため、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の上限値を2.400とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の上限値を1.650とすることがより好ましい。
本願の変倍光学系の条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、防振時の偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の下限値を0.610とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の下限値を0.740とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(2)の対応値が上限値を上回ると、防振時に必要となるVレンズ群の移動量が過大になる。このため、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の上限値を2.400とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(2)の上限値を1.650とすることがより好ましい。
また、本願の変倍光学系は、前記第3レンズ群が、前記Vレンズ群を有することが望ましい。即ち、Vレンズ群が第3レンズ群の一部を構成することにより、防振時に必要となるVレンズ群の移動量を抑え、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差を抑えることができる。また、製造時に発生する第3レンズ群とVレンズ群の相互のチルト偏芯を容易に抑えることができ、Vレンズ群のチルト偏芯に伴って生じる偏芯コマ収差や非点収差を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記第3レンズ群が、前記Vレンズ群の物体側に、正の屈折力を有する3Aレンズ群を有することが望ましい。この構成により、防振時に必要となるVレンズ群の移動量を抑え、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3) 0.300 < (−fv)/f3A < 3.800
但し、
f3A:前記3Aレンズ群の焦点距離
fv :前記Vレンズ群の焦点距離
(3) 0.300 < (−fv)/f3A < 3.800
但し、
f3A:前記3Aレンズ群の焦点距離
fv :前記Vレンズ群の焦点距離
条件式(3)は、3Aレンズ群とVレンズ群の適切な焦点距離比の範囲を規定するものである。本願の変倍光学系は、条件式(3)を満足することにより、防振時の偏芯コマ収差を抑えることができる。
本願の変倍光学系の条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、防振時の偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の下限値を0.650とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の下限値を0.920とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、防振時に必要となるVレンズ群の移動量が過大になる。このため、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の上限値を3.700とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の上限値を2.900とすることがより好ましい。
本願の変倍光学系の条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、防振時の偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の下限値を0.650とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の下限値を0.920とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、防振時に必要となるVレンズ群の移動量が過大になる。このため、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の上限値を3.700とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(3)の上限値を2.900とすることがより好ましい。
また、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記3Aレンズ群と前記Vレンズ群との間隔が不変であることが望ましい。この構成により、製造時に生じた第3レンズ群とVレンズ群の相互のチルト偏芯が、変倍時に変化することを抑えることができる。このため、変倍時にVレンズ群のチルト偏芯に伴って生じる偏芯コマ収差の変動や非点収差のタオレの変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、以下の条件式(4)を満足することが望ましい。
(4) 0.320 < ff/f3 < 5.200
但し、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
(4) 0.320 < ff/f3 < 5.200
但し、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
条件式(4)は、第3レンズ群とFレンズ群の適切な焦点距離比の範囲を規定するものである。本願の変倍光学系は、条件式(4)を満足することにより、合焦時にFレンズ群によって発生する球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
本願の変倍光学系の条件式(4)の対応値が下限値を下回ると、合焦時にFレンズ群によって発生する球面収差の変動や非点収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の下限値を0.880とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の下限値を1.150とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(4)の対応値が上限値を上回ると、合焦時にFレンズ群の移動量が大きくなる。このため、合焦時にFレンズ群に入射する軸上光束や軸外光束の光軸からの高さが大きく変化し、Fレンズ群によって発生する球面収差の変動や非点収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の上限値を2.600とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の上限値を1.900とすることがより好ましい。
本願の変倍光学系の条件式(4)の対応値が下限値を下回ると、合焦時にFレンズ群によって発生する球面収差の変動や非点収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の下限値を0.880とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の下限値を1.150とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(4)の対応値が上限値を上回ると、合焦時にFレンズ群の移動量が大きくなる。このため、合焦時にFレンズ群に入射する軸上光束や軸外光束の光軸からの高さが大きく変化し、Fレンズ群によって発生する球面収差の変動や非点収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の上限値を2.600とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(4)の上限値を1.900とすることがより好ましい。
また、本願の変倍光学系は、前記第3レンズ群が、前記Fレンズ群を有することが望ましい。即ち、Fレンズ群が第3レンズ群の一部を構成することにより、製造時に発生する第3レンズ群とFレンズ群の相互のチルト偏芯を容易に抑えることができ、Fレンズ群のチルト偏芯に伴って生じる偏芯コマ収差や非点収差を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記Fレンズ群が、前記第3レンズ群中の最も像側に配置されていることが望ましい。この構成により、合焦時に本願の変倍光学系の焦点距離の変化を抑えることができ、合焦に伴う画角変化を抑えて高い光学性能を実現することができる。また、望遠端状態において、合焦時のFレンズ群の移動量を抑えることができる。このため、本願の変倍光学系を小型に構成できるだけでなく、合焦時に非点収差の変動や歪曲収差の変動を抑えることもできる。
また、本願の変倍光学系は、前記Vレンズ群と前記Fレンズ群との間に、正の屈折力を有するMレンズ群を有することが望ましい。この構成により、防振時にVレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた状態においてVレンズ群で発生する偏芯コマ収差を抑えることができる。また、合焦時にFレンズ群の移動量を抑えることができる。このため、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
(5) 0.110 < (−fv)/fm < 2.600
但し、
fv:前記Vレンズ群の焦点距離
fm:前記Mレンズ群の焦点距離
(5) 0.110 < (−fv)/fm < 2.600
但し、
fv:前記Vレンズ群の焦点距離
fm:前記Mレンズ群の焦点距離
条件式(5)は、Vレンズ群とFレンズ群の適切な焦点距離比の範囲を規定するものである。本願の変倍光学系は、条件式(5)を満足することにより、防振時にVレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた状態においてVレンズ群で発生する偏芯コマ収差を抑えることができる。また、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動を抑えることができる。
本願の変倍光学系の条件式(5)の対応値が下限値を下回ると、防振時にVレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた状態においてVレンズ群で発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。また、合焦時のFレンズ群の移動量が過大になる。このため、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動を抑えることが困難になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(5)の下限値を0.230とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(5)の対応値が上限値を上回ると、防振時に必要となるVレンズ群の移動量が過大になる。このため、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。また、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動を抑えることが困難になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(5)の上限値を1.300とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(5)の上限値を0.880とすることがより好ましい。
本願の変倍光学系の条件式(5)の対応値が下限値を下回ると、防振時にVレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた状態においてVレンズ群で発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。また、合焦時のFレンズ群の移動量が過大になる。このため、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動を抑えることが困難になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(5)の下限値を0.230とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(5)の対応値が上限値を上回ると、防振時に必要となるVレンズ群の移動量が過大になる。このため、Vレンズ群によって発生する偏芯コマ収差が過大になってしまう。また、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動を抑えることが困難になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(5)の上限値を1.300とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(5)の上限値を0.880とすることがより好ましい。
また、本願の変倍光学系は、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。
(6) 0.080 < ff/fm < 1.700
但し、
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
fm:前記Mレンズ群の焦点距離
(6) 0.080 < ff/fm < 1.700
但し、
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
fm:前記Mレンズ群の焦点距離
条件式(6)は、Fレンズ群とMレンズ群の適切な焦点距離比の範囲を規定するものである。本願の変倍光学系は、条件式(6)を満足することにより、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動を抑えることができる。
本願の変倍光学系の条件式(6)の対応値が下限値を下回ると、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(6)の下限値を0.200とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(6)の対応値が上限値を上回ると、合焦時のFレンズ群の移動量が増大する。このため、合焦時に、Fレンズ群に入射する軸上光束や軸外光束が大きく変化し、非点収差の変動や球面収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(6)の上限値を1.200とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(6)の上限値を0.950とすることがより好ましい。
本願の変倍光学系の条件式(6)の対応値が下限値を下回ると、合焦時にFレンズ群で発生する非点収差の変動や球面収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(6)の下限値を0.200とすることがより好ましい。
一方、本願の変倍光学系の条件式(6)の対応値が上限値を上回ると、合焦時のFレンズ群の移動量が増大する。このため、合焦時に、Fレンズ群に入射する軸上光束や軸外光束が大きく変化し、非点収差の変動や球面収差の変動が過大になってしまう。なお、本願の効果をより確実にするために、条件式(6)の上限値を1.200とすることがより好ましい。また、本願の効果をより確実にするために、条件式(6)の上限値を0.950とすることがより好ましい。
また、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増加することが望ましい。この構成により、第2レンズ群の倍率を増倍することができ、高変倍比を効率的に実現しつつ変倍時に球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減少することが望ましい。この構成により、第3レンズ群から最も像側に位置するレンズ群までの合成倍率を増倍することができ、高変倍比を効率的に実現しつつ変倍時に球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群が物体側へ移動することが望ましい。この構成により、変倍時に第1レンズ群を通過する軸外光束の光軸からの高さの変化を抑えることができ、第1レンズ群の径を小さくできるだけでなく、変倍時に非点収差の変動を抑えることもできる。
また、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第3レンズ群が物体側へ移動することが望ましい。この構成により、第3レンズ群の倍率を増倍させることができ、変倍時に第3レンズ群で発生する球面収差の変動や非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動することが望ましい。この構成により、変倍時に、特に中間焦点距離状態において第1レンズ群及び第3レンズ群で発生する非点収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記第2レンズ群が、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズとで構成されていることが望ましい。この構成により、変倍時に第2レンズ群で発生するコマ収差、球面収差、及び非点収差のそれぞれの変動を抑えることができる。また、第2レンズ群を4枚以上のレンズで構成する場合に比べて、第2レンズ群の厚みを抑えることができ、広角端状態で第1レンズ群における軸外光束の光軸からの高さを抑えて第1レンズ群を小型化することができる。
また、本願の変倍光学系は、前記第2レンズと前記第3レンズとが接合されていることが望ましい。この構成により、変倍時に第2レンズで発生するコマ収差の変動を抑えることができる。
また、本願の変倍光学系は、前記第1レンズの物体側のレンズ面と前記第3レンズの像側のレンズ面とが非球面であることが望ましい。この構成により、変倍時に非点収差、コマ収差、及び歪曲収差のそれぞれの変動を抑えることができる。
本願の光学装置は、上述した構成の変倍光学系を有することを特徴としている。これにより、高変倍比を有し、小型で、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する光学装置を実現することができる。
本願の変倍光学系の製造方法は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜を設け、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含むようにし、負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有するようにし、前記Vレンズ群を、前記Fレンズ群よりも物体側に配置し、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化するようにすることを特徴としている。これにより、高変倍比を有し、小型で、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系を製造することができる。
以下、本願の数値実施例に係る変倍光学系を添付図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1(a)、図1(b)、及び図1(c)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における断面図である。
本実施例に係る変倍光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、Rレンズ群である正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成されている。
(第1実施例)
図1(a)、図1(b)、及び図1(c)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における断面図である。
本実施例に係る変倍光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、Rレンズ群である正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、第1レンズである物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、第2レンズである物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL22と第3レンズである物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL23との接合レンズとからなる。なお、負メニスカスレンズL21は物体側のガラス表面に設けた樹脂層を非球面形状に形成してなる複合型非球面レンズであり、負メニスカスレンズL23は像面側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、正の屈折力を有する3Aレンズ群G3Aと、負の屈折力を有するVレンズ群GVと、正の屈折力を有するMレンズ群GMと、正の屈折力を有するFレンズ群GFとから構成されている。
3Aレンズ群G3Aは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸形状の正レンズL32とからなる。
Vレンズ群GVは、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズからなる。なお、負レンズL34は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Mレンズ群GMは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL35と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL36との接合レンズと、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL37とからなる。なお、負メニスカスレンズL37は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Fレンズ群GFは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL38と両凸形状の正レンズL39との接合レンズからなる。
なお、第3レンズ群G3の物体側には、開口絞りSが備えられている。
3Aレンズ群G3Aは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸形状の正レンズL32とからなる。
Vレンズ群GVは、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズからなる。なお、負レンズL34は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Mレンズ群GMは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL35と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL36との接合レンズと、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL37とからなる。なお、負メニスカスレンズL37は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Fレンズ群GFは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL38と両凸形状の正レンズL39との接合レンズからなる。
なお、第3レンズ群G3の物体側には、開口絞りSが備えられている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凹形状の負レンズL41と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL42と、両凸形状の正レンズL43とからなる。
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL51からなる。なお、正メニスカスレンズL51は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
本実施例に係る変倍光学系は、
第1レンズ群G1の両凸形状の正レンズL12の像面側レンズ面(面番号3)と、
第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL13の物体側レンズ面(面番号4)と、
第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL13の像面側レンズ面(面番号5)と、
第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21の像面側レンズ面(面番号8)と、
第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL22の物体側レンズ面(面番号9)に、後述する反射防止膜が形成されている。
第1レンズ群G1の両凸形状の正レンズL12の像面側レンズ面(面番号3)と、
第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL13の物体側レンズ面(面番号4)と、
第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL13の像面側レンズ面(面番号5)と、
第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21の像面側レンズ面(面番号8)と、
第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL22の物体側レンズ面(面番号9)に、後述する反射防止膜が形成されている。
以上の構成の下、本実施例に係る変倍光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔、及び第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔がそれぞれ変化するように、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4が光軸に沿って移動する。
詳細には、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は変倍時に物体側へ移動する。第5レンズ群G5は変倍時に光軸方向の位置が固定である。なお、開口絞りSは変倍時に第3レンズ群G3と一体的に物体側へ移動する。
これにより、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が減少し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が増加する。また、変倍時に第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔は、広角端状態から中間焦点距離状態まで増加し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで減少する。なお、変倍時に第3レンズ群G3中の3Aレンズ群G3AとVレンズ群GVとの空気間隔は一定である。
詳細には、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は変倍時に物体側へ移動する。第5レンズ群G5は変倍時に光軸方向の位置が固定である。なお、開口絞りSは変倍時に第3レンズ群G3と一体的に物体側へ移動する。
これにより、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が減少し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が増加する。また、変倍時に第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔は、広角端状態から中間焦点距離状態まで増加し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで減少する。なお、変倍時に第3レンズ群G3中の3Aレンズ群G3AとVレンズ群GVとの空気間隔は一定である。
また、本実施例に係る変倍光学系では、手ぶれ等の発生時に、第3レンズ群G3中のVレンズ群GVを防振レンズ群として光軸と直交する方向の成分を含むように移動させることにより防振を行う。
また、本実施例に係る変倍光学系では、第3レンズ群G3中のFレンズ群GFを合焦レンズ群として光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表1に、本実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
表1において、fは焦点距離、BFはバックフォーカス(最も像側のレンズ面と像面Iとの光軸上の距離)を示す。
[面データ]において、面番号は物体側から数えた光学面の順番、rは曲率半径、dは面間隔(第n面(nは整数)と第n+1面との間隔)、ndはd線(波長587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、物面は物体面、可変は可変の面間隔、絞りSは開口絞りS、像面は像面Iをそれぞれ示している。なお、曲率半径r=∞は平面を示している。非球面は面番号に*を付して曲率半径rの欄に近軸曲率半径の値を示している。空気の屈折率nd=1.000000の記載は省略している。
表1において、fは焦点距離、BFはバックフォーカス(最も像側のレンズ面と像面Iとの光軸上の距離)を示す。
[面データ]において、面番号は物体側から数えた光学面の順番、rは曲率半径、dは面間隔(第n面(nは整数)と第n+1面との間隔)、ndはd線(波長587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、物面は物体面、可変は可変の面間隔、絞りSは開口絞りS、像面は像面Iをそれぞれ示している。なお、曲率半径r=∞は平面を示している。非球面は面番号に*を付して曲率半径rの欄に近軸曲率半径の値を示している。空気の屈折率nd=1.000000の記載は省略している。
[非球面データ]には、[面データ]に示した非球面について、その形状を次式で表した場合の非球面係数及び円錐定数を示す。
x=(h2/r)/[1+{1−κ(h/r)2}1/2]
+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10+A12h12
ここで、hを光軸に垂直な方向の高さ、xを高さhにおける非球面の頂点の接平面から当該非球面までの光軸方向に沿った距離(サグ量)、κを円錐定数、A4,A6,A8,A10,A12を非球面係数、rを基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)とする。なお、「E−n」(nは整数)は「×10−n」を示し、例えば「1.234E-05」は「1.234×10−5」を示す。2次の非球面係数A2は0であり、記載を省略している。
x=(h2/r)/[1+{1−κ(h/r)2}1/2]
+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10+A12h12
ここで、hを光軸に垂直な方向の高さ、xを高さhにおける非球面の頂点の接平面から当該非球面までの光軸方向に沿った距離(サグ量)、κを円錐定数、A4,A6,A8,A10,A12を非球面係数、rを基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)とする。なお、「E−n」(nは整数)は「×10−n」を示し、例えば「1.234E-05」は「1.234×10−5」を示す。2次の非球面係数A2は0であり、記載を省略している。
[各種データ]において、FNOはFナンバー、ωは半画角(単位は「°」)、Yは像高、TLは変倍光学系の全長(無限遠物体合焦時の第1面から像面Iまでの光軸上の距離)、dnは第n面と第n+1面との可変の間隔、φは開口絞りSの絞り径をそれぞれ示す。なお、Wは広角端状態、Mは中間焦点距離状態、Tは望遠端状態をそれぞれ示す。
[合焦時の合焦レンズ群の移動量]は、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時(撮影倍率-0.0100倍)へのFレンズ群GFの移動量を示す。なお、移動量の符号はFレンズ群GFが物体側へ移動した場合を正とする。また、撮影距離は物体面から像面Iまでの距離を示す。
[レンズ群データ]には、各レンズ群の始面と焦点距離を示す。
[防振係数]には、防振レンズ群(Vレンズ群GV)の光軸からの移動量に対する像面I上での像の移動量の比である防振係数を示す。
[条件式対応値]には、本実施例に係る変倍光学系の各条件式の対応値を示す。
[合焦時の合焦レンズ群の移動量]は、無限遠物体合焦時から近距離物体合焦時(撮影倍率-0.0100倍)へのFレンズ群GFの移動量を示す。なお、移動量の符号はFレンズ群GFが物体側へ移動した場合を正とする。また、撮影距離は物体面から像面Iまでの距離を示す。
[レンズ群データ]には、各レンズ群の始面と焦点距離を示す。
[防振係数]には、防振レンズ群(Vレンズ群GV)の光軸からの移動量に対する像面I上での像の移動量の比である防振係数を示す。
[条件式対応値]には、本実施例に係る変倍光学系の各条件式の対応値を示す。
ここで、表1に掲載されている焦点距離f、曲率半径r及びその他の長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかしながら光学系は、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、これに限られるものではない。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する第2実施例の表においても同様に用いるものとする。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する第2実施例の表においても同様に用いるものとする。
(表1)第1実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 140.5647 1.6350 1.903660 31.27
2 45.6913 7.6885 1.497820 82.57
3 -284.3669 0.1000
4 44.8550 4.5326 1.804000 46.60
5 209.3179 可変
*6 500.0000 0.1000 1.553890 38.09
7 190.3219 1.0000 1.883000 40.66
8 8.9187 4.3652
9 -114.5251 4.6494 1.808090 22.74
10 -9.8911 1.0000 1.851350 40.10
*11 -141.3941 可変
12(絞りS) ∞ 1.0000
13 22.3603 1.7845 1.589130 61.22
14 187.8269 0.2763
15 15.7519 1.9659 1.487490 70.31
16 -148.6118 1.8000
17 -28.8021 2.7134 1.903660 31.27
18 -9.8324 1.0000 1.801390 45.46
*19 41.1794 1.8000
20 37.0997 2.9939 1.593190 67.90
21 -10.2317 1.0000 2.000690 25.46
22 -15.2899 0.1000
23 -37.4207 1.6662 1.851350 40.10
*24 -4390.3946 5.9000
25 15.4513 1.0000 2.001000 29.14
26 10.6501 3.5906 1.618000 63.34
27 -71.8553 可変
28 -69.6397 1.0000 1.883000 40.66
29 20.2769 1.8596
30 -24.0135 1.0000 1.902650 35.73
31 -41.9476 0.2011
32 29.1388 2.4495 1.698950 30.13
33 -43.6887 可変
34 -46.1581 0.9998 1.583130 59.44
*35 -30.3822 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第6面
κ -8.90440
A4 2.59493E-05
A6 -1.90094E-08
A8 -1.65609E-09
A10 1.17227E-11
A12 -3.31780E-14
第11面
κ 11.00000
A4 -5.42096E-05
A6 -3.10136E-07
A8 1.12406E-09
A10 -6.77479E-11
A12 0.00000
第19面
κ 1.00000
A4 -9.95519E-06
A6 -1.63819E-07
A8 7.91554E-09
A10 -7.12206E-11
A12 0.00000
第24面
κ 1.00000
A4 6.12158E-05
A6 9.54377E-08
A8 7.65997E-09
A10 -1.66332E-10
A12 0.00000
第35面
κ 1.00000
A4 4.40945E-05
A6 4.55406E-08
A8 -1.64694E-10
A10 0.00000
A12 0.00000
[各種データ]
変倍比 14.13
W T
f 9.27 〜 130.95
FNO 3.62 〜 5.80
ω 42.35 〜 3.34°
Y 8.00 〜 8.00
TL 107.68 〜 161.55
W M T
f 9.27006 35.10507 130.95123
ω 42.35293 12.26813 3.33615
FNO 3.62 4.86 5.80
φ 9.50 9.50 9.50
d5 1.99992 27.74462 49.07741
d11 26.66183 8.84274 1.60231
d27 1.50002 3.35186 1.50007
d33 2.49955 19.42198 34.34914
BF 13.84950 13.85022 13.85075
[合焦時の合焦レンズ群の移動量]
W M T
撮影倍率 -0.0100 -0.0100 -0.0100
撮影距離 1012.7397 3564.3738 13007.0879
移動量 0.0448 0.0946 0.2525
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 72.95815
2 6 -9.72184
3 13 19.81920
4 28 -39.80048
5 34 148.96616
[防振係数]
W M T
防振係数 -1.25 -1.80 -2.16
[条件式対応値]
(1) ff/(−fv) = 1.088
(2) (−fv)/f3 = 1.229
(3) (−fv)/f3A = 1.365
(4) ff/f3 = 1.337
(5) (−fv)/fm = 0.476
(6) ff/fm = 0.518
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 140.5647 1.6350 1.903660 31.27
2 45.6913 7.6885 1.497820 82.57
3 -284.3669 0.1000
4 44.8550 4.5326 1.804000 46.60
5 209.3179 可変
*6 500.0000 0.1000 1.553890 38.09
7 190.3219 1.0000 1.883000 40.66
8 8.9187 4.3652
9 -114.5251 4.6494 1.808090 22.74
10 -9.8911 1.0000 1.851350 40.10
*11 -141.3941 可変
12(絞りS) ∞ 1.0000
13 22.3603 1.7845 1.589130 61.22
14 187.8269 0.2763
15 15.7519 1.9659 1.487490 70.31
16 -148.6118 1.8000
17 -28.8021 2.7134 1.903660 31.27
18 -9.8324 1.0000 1.801390 45.46
*19 41.1794 1.8000
20 37.0997 2.9939 1.593190 67.90
21 -10.2317 1.0000 2.000690 25.46
22 -15.2899 0.1000
23 -37.4207 1.6662 1.851350 40.10
*24 -4390.3946 5.9000
25 15.4513 1.0000 2.001000 29.14
26 10.6501 3.5906 1.618000 63.34
27 -71.8553 可変
28 -69.6397 1.0000 1.883000 40.66
29 20.2769 1.8596
30 -24.0135 1.0000 1.902650 35.73
31 -41.9476 0.2011
32 29.1388 2.4495 1.698950 30.13
33 -43.6887 可変
34 -46.1581 0.9998 1.583130 59.44
*35 -30.3822 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第6面
κ -8.90440
A4 2.59493E-05
A6 -1.90094E-08
A8 -1.65609E-09
A10 1.17227E-11
A12 -3.31780E-14
第11面
κ 11.00000
A4 -5.42096E-05
A6 -3.10136E-07
A8 1.12406E-09
A10 -6.77479E-11
A12 0.00000
第19面
κ 1.00000
A4 -9.95519E-06
A6 -1.63819E-07
A8 7.91554E-09
A10 -7.12206E-11
A12 0.00000
第24面
κ 1.00000
A4 6.12158E-05
A6 9.54377E-08
A8 7.65997E-09
A10 -1.66332E-10
A12 0.00000
第35面
κ 1.00000
A4 4.40945E-05
A6 4.55406E-08
A8 -1.64694E-10
A10 0.00000
A12 0.00000
[各種データ]
変倍比 14.13
W T
f 9.27 〜 130.95
FNO 3.62 〜 5.80
ω 42.35 〜 3.34°
Y 8.00 〜 8.00
TL 107.68 〜 161.55
W M T
f 9.27006 35.10507 130.95123
ω 42.35293 12.26813 3.33615
FNO 3.62 4.86 5.80
φ 9.50 9.50 9.50
d5 1.99992 27.74462 49.07741
d11 26.66183 8.84274 1.60231
d27 1.50002 3.35186 1.50007
d33 2.49955 19.42198 34.34914
BF 13.84950 13.85022 13.85075
[合焦時の合焦レンズ群の移動量]
W M T
撮影倍率 -0.0100 -0.0100 -0.0100
撮影距離 1012.7397 3564.3738 13007.0879
移動量 0.0448 0.0946 0.2525
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 72.95815
2 6 -9.72184
3 13 19.81920
4 28 -39.80048
5 34 148.96616
[防振係数]
W M T
防振係数 -1.25 -1.80 -2.16
[条件式対応値]
(1) ff/(−fv) = 1.088
(2) (−fv)/f3 = 1.229
(3) (−fv)/f3A = 1.365
(4) ff/f3 = 1.337
(5) (−fv)/fm = 0.476
(6) ff/fm = 0.518
図2(a)、図2(b)、及び図2(c)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時の諸収差図である。
図3(a)、図3(b)、及び図3(c)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における近距離物体合焦時(撮影倍率−0.01倍)の諸収差図である。
図4(a)、図4(b)、及び図4(c)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時に、防振を行った際、詳しくはVレンズ群GVを光軸に垂直な方向へ0.1mm移動させた際の画面中心及び像高±5.6mmにおけるメリディオナル横収差図である。
例えば、本実施例に係る変倍光学系は、広角端状態において防振係数が−1.25、焦点距離が9.27mmであるため、Vレンズ群GVを光軸から0.1mm移動させることで、−0.77°の光軸を含む回転面の回転ぶれを補正することができる。
図3(a)、図3(b)、及び図3(c)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における近距離物体合焦時(撮影倍率−0.01倍)の諸収差図である。
図4(a)、図4(b)、及び図4(c)はそれぞれ、本願の第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時に、防振を行った際、詳しくはVレンズ群GVを光軸に垂直な方向へ0.1mm移動させた際の画面中心及び像高±5.6mmにおけるメリディオナル横収差図である。
例えば、本実施例に係る変倍光学系は、広角端状態において防振係数が−1.25、焦点距離が9.27mmであるため、Vレンズ群GVを光軸から0.1mm移動させることで、−0.77°の光軸を含む回転面の回転ぶれを補正することができる。
各収差図において、FNOはFナンバー、NAは第1レンズ群G1に入射する光線の開口数、Aは光線入射角即ち半画角(単位は「°」)、H0は物体高(単位は「mm」)をそれぞれ示す。dはd線(波長587.6nm)、gはg線(波長435.8nm)における収差をそれぞれ示し、d、gの記載のないものはd線における収差を示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。なお、後述する第2実施例の収差図においても、本実施例と同様の符号を用いる。
各収差図より、本実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに防振時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
ここで、本実施例に係る変倍光学系においてゴーストやフレアが発生する原因について説明する。
図11は、本実施例に係る変倍光学系に入射した光線が第1番目の反射面と第2番目の反射面で反射して像面Iにゴーストやフレアを形成する様子の一例を示す図である。
図11において、物体側からの光線BMが図示のように変倍光学系に入射すると、光線BMの一部は第2レンズ群G2における正メニスカスレンズL22の物体側レンズ面(面番号9、ゴーストやフレアとなる反射光が生じる第1番目の反射面)で反射され、さらに第2レンズ群G2における負メニスカスレンズL21の像面側レンズ面(面番号8、ゴーストやフレアとなる反射光が生じる第2番目の反射面)で再度反射され、最終的に像面Iに到達してゴーストやフレアを発生させてしまう。なお、前記第1番目の反射面は物体側から見て凹形状のレンズ面、前記第2番目の反射面は開口絞りSから見て凹形状のレンズ面である。
そこで本実施例に係る変倍光学系は、斯かるレンズ面に広い波長範囲で広い入射角の光線に対応した反射防止膜を形成することで、反射光の発生を抑え、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
図11は、本実施例に係る変倍光学系に入射した光線が第1番目の反射面と第2番目の反射面で反射して像面Iにゴーストやフレアを形成する様子の一例を示す図である。
図11において、物体側からの光線BMが図示のように変倍光学系に入射すると、光線BMの一部は第2レンズ群G2における正メニスカスレンズL22の物体側レンズ面(面番号9、ゴーストやフレアとなる反射光が生じる第1番目の反射面)で反射され、さらに第2レンズ群G2における負メニスカスレンズL21の像面側レンズ面(面番号8、ゴーストやフレアとなる反射光が生じる第2番目の反射面)で再度反射され、最終的に像面Iに到達してゴーストやフレアを発生させてしまう。なお、前記第1番目の反射面は物体側から見て凹形状のレンズ面、前記第2番目の反射面は開口絞りSから見て凹形状のレンズ面である。
そこで本実施例に係る変倍光学系は、斯かるレンズ面に広い波長範囲で広い入射角の光線に対応した反射防止膜を形成することで、反射光の発生を抑え、ゴーストやフレアを効果的に低減させることができる。
(第2実施例)
図5(a)、図5(b)、及び図5(c)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における断面図である。
本実施例に係る変倍光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、Rレンズ群である正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成されている。
図5(a)、図5(b)、及び図5(c)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における断面図である。
本実施例に係る変倍光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、Rレンズ群である正の屈折力を有する第5レンズ群G5とから構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、第1レンズである物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、第2レンズである物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL22と第3レンズである物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL23との接合レンズとからなる。なお、負メニスカスレンズL21は物体側のガラス表面に設けた樹脂層を非球面形状に形成してなる複合型非球面レンズであり、負メニスカスレンズL23は像面側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、正の屈折力を有する3Aレンズ群G3Aと、負の屈折力を有するVレンズ群GVと、正の屈折力を有するMレンズ群GMと、正の屈折力を有するFレンズ群GFとから構成されている。
3Aレンズ群G3Aは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸形状の正レンズL32とからなる。
Vレンズ群GVは、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズからなる。なお、負レンズL34は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Mレンズ群GMは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL35と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL36との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL37とからなる。なお、負メニスカスレンズL37は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Fレンズ群GFは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL38と両凸形状の正レンズL39との接合レンズからなる。
なお、第3レンズ群G3の物体側には、開口絞りSが備えられている。
3Aレンズ群G3Aは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、両凸形状の正レンズL32とからなる。
Vレンズ群GVは、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズからなる。なお、負レンズL34は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Mレンズ群GMは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL35と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL36との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL37とからなる。なお、負メニスカスレンズL37は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
Fレンズ群GFは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL38と両凸形状の正レンズL39との接合レンズからなる。
なお、第3レンズ群G3の物体側には、開口絞りSが備えられている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両凹形状の負レンズL41と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL42と、両凸形状の正レンズL43とからなる。
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL51からなる。なお、正メニスカスレンズL51は像側のレンズ面を非球面形状としたガラスモールド非球面レンズである。
本実施例に係る変倍光学系は、
第5レンズ群G5の正メニスカスレンズL51の物体側レンズ面(面番号34)と、
第5レンズ群G5の正メニスカスレンズL51の像面側レンズ面(面番号35)に、後述する反射防止膜が形成されている。
第5レンズ群G5の正メニスカスレンズL51の物体側レンズ面(面番号34)と、
第5レンズ群G5の正メニスカスレンズL51の像面側レンズ面(面番号35)に、後述する反射防止膜が形成されている。
以上の構成の下、本実施例に係る変倍光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔、及び第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔がそれぞれ変化するように、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4が光軸に沿って移動する。
詳細には、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は変倍時に物体側へ移動する。第5レンズ群G5は変倍時に光軸方向の位置が固定である。なお、開口絞りSは変倍時に第3レンズ群G3と一体的に物体側へ移動する。
これにより、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が減少し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が増加する。また、変倍時に第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔は、広角端状態から中間焦点距離状態まで増加し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで減少する。なお、変倍時に第3レンズ群G3中の3Aレンズ群G3AとVレンズ群GVとの空気間隔は一定である。
詳細には、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は変倍時に物体側へ移動する。第5レンズ群G5は変倍時に光軸方向の位置が固定である。なお、開口絞りSは変倍時に第3レンズ群G3と一体的に物体側へ移動する。
これにより、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が減少し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が増加する。また、変倍時に第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔は、広角端状態から中間焦点距離状態まで増加し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで減少する。なお、変倍時に第3レンズ群G3中の3Aレンズ群G3AとVレンズ群GVとの空気間隔は一定である。
また、本実施例に係る変倍光学系では、手ぶれ等の発生時に、第3レンズ群G3中のVレンズ群GVを防振レンズ群として光軸と直交する方向の成分を含むように移動させることにより防振を行う。
また、本実施例に係る変倍光学系では、第3レンズ群G3中のFレンズ群GFを合焦レンズ群として光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
以下の表2に、本実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
以下の表2に、本実施例に係る変倍光学系の諸元の値を掲げる。
(表2)第2実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 144.9227 1.6350 1.903660 31.27
2 46.4543 7.6180 1.497820 82.57
3 -280.8281 0.1000
4 45.6286 4.5089 1.804000 46.60
5 218.0774 可変
*6 500.0000 0.1000 1.553890 38.09
7 201.2901 1.0000 1.883000 40.66
8 8.9082 4.3024
9 -176.6896 4.5658 1.808090 22.74
10 -10.0014 1.0000 1.851350 40.10
*11 -200.0095 可変
12(絞りS) ∞ 0.9999
13 23.8529 1.8095 1.589130 61.22
14 486.6979 0.1519
15 15.8304 2.0358 1.487490 70.31
16 -215.8847 1.8715
17 -29.0336 2.6709 1.903660 31.27
18 -9.9974 1.0000 1.801390 45.46
*19 41.4658 1.8000
20 60.1509 3.0715 1.593190 67.90
21 -10.4089 0.9998 2.000690 25.46
22 -16.9605 0.0998
23 489.2464 1.6386 1.851350 40.10
*24 70.3131 5.8990
25 15.2850 1.0000 2.001000 29.14
26 10.6499 3.7035 1.618000 63.34
27 -78.8215 可変
28 -77.1108 1.0000 1.883000 40.66
29 19.2328 1.7995
30 -28.7053 1.0000 1.902650 35.73
31 -58.4684 0.2013
32 27.7625 2.4973 1.698950 30.13
33 -42.9090 可変
34 -45.3546 0.9996 1.583130 59.44
*35 -30.7592 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第6面
κ -8.74540
A4 2.25905E-05
A6 1.19617E-07
A8 -4.53045E-09
A10 3.58335E-11
A12 -1.06040E-13
第11面
κ 11.00000
A4 -5.72909E-05
A6 -2.83675E-07
A8 -4.14714E-10
A10 -6.09625E-11
A12 0.00000
第19面
κ 1.00000
A4 -9.91318E-06
A6 -1.59863E-07
A8 6.78573E-09
A10 -5.85391E-11
A12 0.00000
第24面
κ 1.00000
A4 4.62032E-05
A6 1.66004E-07
A8 1.04366E-09
A10 -3.63478E-11
A12 0.00000
第35面
κ 1.00000
A4 4.27991E-05
A6 5.83932E-08
A8 -3.84157E-10
A10 0.00000
A12 0.00000
[各種データ]
変倍比 14.13
W T
f 9.27 〜 130.95
FNO 3.59 〜 5.68
ω 42.56 〜 3.34°
Y 8.00 〜 8.00
TL 107.46 〜 162.00
W M T
f 9.27014 35.18344 130.95207
ω 42.56336 12.24162 3.33601
FNO 3.59 4.79 5.68
φ 9.52 9.52 9.52
d5 2.00004 28.13283 49.85756
d11 26.52876 8.54977 1.50011
d27 1.49960 3.51536 1.49981
d33 2.49961 19.00799 34.21187
BF 13.85090 13.85172 13.85176
[合焦時の合焦レンズ群の移動量]
W M T
撮影倍率 -0.0100 -0.0100 -0.0100
撮影距離 1012.6284 3571.8850 13006.4468
移動量 0.0445 0.0953 0.2527
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 73.95013
2 6 -9.75125
3 13 19.75049
4 28 -40.13288
5 34 159.88013
[防振係数]
W M T
防振係数 -1.23 -1.77 -2.13
[条件式対応値]
(1) ff/(−fv) = 1.082
(2) (−fv)/f3 = 1.240
(3) (−fv)/f3A = 1.356
(4) ff/f3 = 1.342
(5) (−fv)/fm = 0.495
(6) ff/fm = 0.536
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 144.9227 1.6350 1.903660 31.27
2 46.4543 7.6180 1.497820 82.57
3 -280.8281 0.1000
4 45.6286 4.5089 1.804000 46.60
5 218.0774 可変
*6 500.0000 0.1000 1.553890 38.09
7 201.2901 1.0000 1.883000 40.66
8 8.9082 4.3024
9 -176.6896 4.5658 1.808090 22.74
10 -10.0014 1.0000 1.851350 40.10
*11 -200.0095 可変
12(絞りS) ∞ 0.9999
13 23.8529 1.8095 1.589130 61.22
14 486.6979 0.1519
15 15.8304 2.0358 1.487490 70.31
16 -215.8847 1.8715
17 -29.0336 2.6709 1.903660 31.27
18 -9.9974 1.0000 1.801390 45.46
*19 41.4658 1.8000
20 60.1509 3.0715 1.593190 67.90
21 -10.4089 0.9998 2.000690 25.46
22 -16.9605 0.0998
23 489.2464 1.6386 1.851350 40.10
*24 70.3131 5.8990
25 15.2850 1.0000 2.001000 29.14
26 10.6499 3.7035 1.618000 63.34
27 -78.8215 可変
28 -77.1108 1.0000 1.883000 40.66
29 19.2328 1.7995
30 -28.7053 1.0000 1.902650 35.73
31 -58.4684 0.2013
32 27.7625 2.4973 1.698950 30.13
33 -42.9090 可変
34 -45.3546 0.9996 1.583130 59.44
*35 -30.7592 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第6面
κ -8.74540
A4 2.25905E-05
A6 1.19617E-07
A8 -4.53045E-09
A10 3.58335E-11
A12 -1.06040E-13
第11面
κ 11.00000
A4 -5.72909E-05
A6 -2.83675E-07
A8 -4.14714E-10
A10 -6.09625E-11
A12 0.00000
第19面
κ 1.00000
A4 -9.91318E-06
A6 -1.59863E-07
A8 6.78573E-09
A10 -5.85391E-11
A12 0.00000
第24面
κ 1.00000
A4 4.62032E-05
A6 1.66004E-07
A8 1.04366E-09
A10 -3.63478E-11
A12 0.00000
第35面
κ 1.00000
A4 4.27991E-05
A6 5.83932E-08
A8 -3.84157E-10
A10 0.00000
A12 0.00000
[各種データ]
変倍比 14.13
W T
f 9.27 〜 130.95
FNO 3.59 〜 5.68
ω 42.56 〜 3.34°
Y 8.00 〜 8.00
TL 107.46 〜 162.00
W M T
f 9.27014 35.18344 130.95207
ω 42.56336 12.24162 3.33601
FNO 3.59 4.79 5.68
φ 9.52 9.52 9.52
d5 2.00004 28.13283 49.85756
d11 26.52876 8.54977 1.50011
d27 1.49960 3.51536 1.49981
d33 2.49961 19.00799 34.21187
BF 13.85090 13.85172 13.85176
[合焦時の合焦レンズ群の移動量]
W M T
撮影倍率 -0.0100 -0.0100 -0.0100
撮影距離 1012.6284 3571.8850 13006.4468
移動量 0.0445 0.0953 0.2527
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 73.95013
2 6 -9.75125
3 13 19.75049
4 28 -40.13288
5 34 159.88013
[防振係数]
W M T
防振係数 -1.23 -1.77 -2.13
[条件式対応値]
(1) ff/(−fv) = 1.082
(2) (−fv)/f3 = 1.240
(3) (−fv)/f3A = 1.356
(4) ff/f3 = 1.342
(5) (−fv)/fm = 0.495
(6) ff/fm = 0.536
図6(a)、図6(b)、及び図6(c)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時の諸収差図である。
図7(a)、図7(b)、及び図7(c)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における近距離物体合焦時(撮影倍率−0.01倍)の諸収差図である。
図8(a)、図8(b)、及び図8(c)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時に、防振を行った際、詳しくはVレンズ群GVを光軸に垂直な方向へ0.1mm移動させた際の画面中心及び像高±5.6mmにおけるメリディオナル横収差図である。
例えば、本実施例に係る変倍光学系は、広角端状態において防振係数が−1.23、焦点距離が9.27mmであるため、Vレンズ群GVを光軸から0.1mm移動させることで、−0.76°の光軸を含む回転面の回転ぶれを補正することができる。
図7(a)、図7(b)、及び図7(c)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における近距離物体合焦時(撮影倍率−0.01倍)の諸収差図である。
図8(a)、図8(b)、及び図8(c)はそれぞれ、本願の第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時に、防振を行った際、詳しくはVレンズ群GVを光軸に垂直な方向へ0.1mm移動させた際の画面中心及び像高±5.6mmにおけるメリディオナル横収差図である。
例えば、本実施例に係る変倍光学系は、広角端状態において防振係数が−1.23、焦点距離が9.27mmであるため、Vレンズ群GVを光軸から0.1mm移動させることで、−0.76°の光軸を含む回転面の回転ぶれを補正することができる。
各収差図より、本実施例に係る変倍光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに防振時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
ここで、本願の実施形態に係る変倍光学系に用いられる反射防止膜(多層広帯域反射防止膜とも言う)について説明する。図12は、反射防止膜の膜構成の一例を示す図である。この反射防止膜101は7層からなり、レンズ等の光学部材102の光学面に形成される。第1層101aは真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムで形成されている。また、この第1層101aの上に更に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第2層101bが形成される。さらに、この第2層101bの上に真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムからなる第3層101cが形成され、この第3層101cの上に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第4層101dが形成される。またさらに、この第4層101dの上に真空蒸着法で蒸着された酸化アルミニウムからなる第5層101eが形成され、この第5層101eの上に真空蒸着法で蒸着された酸化チタンと酸化ジルコニウムの混合物からなる第6層101fが形成される。
そして、このようにして形成された第6層101fの上に、ウェットプロセスによりフッ化マグネシウムとシリカの混合物からなる第7層101gが形成されて本実施形態の反射防止膜101が形成される。第7層101gの形成には、ウェットプロセスの一種であるゾル−ゲル法を用いている。ゾル−ゲル法とは、原料を混合することにより得られたゾルを、加水分解・重縮合反応などにより流動性のないゲルとし、このゲルを加熱・分解して生成物を得る方法であり、光学薄膜の作製においては、光学部材の光学面上に光学薄膜材料ゾルを塗布し、乾燥固化によりゲル膜とすることで膜を生成することができる。なお、ウェットプロセスとして、ゾル−ゲル法に限らず、ゲル状態を経ないで固体膜を得る方法を用いるようにしてもよい。
このように、この反射防止膜101の第1層101a〜第6層101fまではドライプロセスである電子ビーム蒸着により形成され、最上層である第7層101gは、フッ酸/酢酸マグネシウム法で調製したゾル液を用いるウェットプロセスにより以下の手順で形成されている。まず、予めレンズ成膜面(上述の光学部材102の光学面)に真空蒸着装置を用いて第1層101aとなる酸化アルミニウム層、第2層101bとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層、第3層101cとなる酸化アルミニウム層、第4層101dとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層、第5層101eとなる酸化アルミニウム層、第6層101fとなる酸化チタン−酸化ジルコニウム混合層を順に形成する。そして、蒸着装置より光学部材102を取り出した後、フッ酸/酢酸マグネシウム法により調製したゾル液にシリコンアルコキシドを加えたものをスピンコート法により塗布することにより、第7層101gとなるフッ化マグネシウムとシリカの混合物からなる層を形成する。フッ酸/酢酸マグネシウム法によって調製される際の反応式を以下の式(a)に示す。
(a) 2HF+Mg(CH3COO)2→MgF2+2CH3COOH
この成膜に用いたゾル液は、原料混合後、オートクレーブで140℃、24時間高温加圧熟成処理を施した後、成膜に用いられる。この光学部材102は、第7層101gの成膜終了後、大気中で160℃、1時間加熱処理して完成される。このようなゾル−ゲル法を用いることにより、大きさが数nmから数十nmの粒子が空隙を残して堆積することにより第7層101gが形成される。
(a) 2HF+Mg(CH3COO)2→MgF2+2CH3COOH
この成膜に用いたゾル液は、原料混合後、オートクレーブで140℃、24時間高温加圧熟成処理を施した後、成膜に用いられる。この光学部材102は、第7層101gの成膜終了後、大気中で160℃、1時間加熱処理して完成される。このようなゾル−ゲル法を用いることにより、大きさが数nmから数十nmの粒子が空隙を残して堆積することにより第7層101gが形成される。
このようにして形成された反射防止膜101を有する光学部材の光学的性能について図13に示す分光特性を用いて説明する。
本実施形態に係る反射防止膜を有する光学部材(レンズ)は、以下の表3に示す条件で形成されている。ここで表3は、基準波長をλとし、基板(光学部材)の屈折率が1.62、1.74及び1.85について反射防止膜101の各層101a(第1層)〜101g(第7層)の光学膜厚をそれぞれ求めたものである。なお、表3では、酸化アルミニウムをAl2O3、酸化チタンと酸化ジルコニウム混合物をZrO2+TiO2、フッ化マグネシウムとシリカの混合物をMgF2+SiO2とそれぞれ表している。
(表3)
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1
第7層 MgF2+SiO2 1.26 0.268λ 0.271λ 0.269λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ 0.054λ 0.059λ
第5層 Al2O3 1.65 0.171λ 0.178λ 0.162λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.127λ 0.13λ 0.158λ
第3層 Al2O3 1.65 0.122λ 0.107λ 0.08λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.059λ 0.075λ 0.105λ
第1層 Al2O3 1.65 0.257λ 0.03λ 0.03λ
基板の屈折率 1.62 1.74 1.85
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1
第7層 MgF2+SiO2 1.26 0.268λ 0.271λ 0.269λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ 0.054λ 0.059λ
第5層 Al2O3 1.65 0.171λ 0.178λ 0.162λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.127λ 0.13λ 0.158λ
第3層 Al2O3 1.65 0.122λ 0.107λ 0.08λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.059λ 0.075λ 0.105λ
第1層 Al2O3 1.65 0.257λ 0.03λ 0.03λ
基板の屈折率 1.62 1.74 1.85
図13は、表3において基準波長λを550nmとして反射防止膜101の各層の光学膜厚を設計した光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を表している。
図13から、基準波長λを550nmで設計した反射防止膜101を有する光学部材は、光線の波長が420nm〜720nmの全域で反射率を0.2%以下に抑えられることが判る。また、表3において基準波長λをd線(波長587.6nm)として各光学膜厚を設計した反射防止膜101を有する光学部材でも、その分光特性にはほとんど影響せず、図13に示す基準波長λが550nmの場合とほぼ同等の分光特性を有する。
次に、本反射防止膜の変形例について説明する。この反射防止膜は5層からなり、表3と同様、以下の表4で示される条件で基準波長λに対する各層の光学膜厚が設計される。本変形例では、第5層の形成に前述のゾル−ゲル法を用いている。
(表4)
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1
第5層 MgF2+SiO2 1.26 0.275λ 0.269λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.045λ 0.043λ
第3層 Al2O3 1.65 0.212λ 0.217λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.077λ 0.066λ
第1層 Al2O3 1.65 0.288λ 0.290λ
基板の屈折率 1.46 1.52
物質 屈折率 光学膜厚 光学膜厚
媒質 空気 1
第5層 MgF2+SiO2 1.26 0.275λ 0.269λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.045λ 0.043λ
第3層 Al2O3 1.65 0.212λ 0.217λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.077λ 0.066λ
第1層 Al2O3 1.65 0.288λ 0.290λ
基板の屈折率 1.46 1.52
図14は、表4において、基板の屈折率が1.52及び基準波長λを550nmとして各光学膜厚を設計した反射防止膜を有する光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を示している。図14から本変形例の反射防止膜は、光線の波長が420nm〜720nmの全域で反射率が0.2%以下に抑えられることがわかる。なお、表4において基準波長λをd線(波長587.6nm)として各光学膜厚を設計した反射防止膜を有する光学部材でも、その分光特性にはほとんど影響せず、図14に示す分光特性とほぼ同等の特性を有する。
図15は、図14に示す分光特性を有する光学部材への光線の入射角が30度、45度、60度の場合の分光特性をそれぞれ示す。なお、図14、図15には表4に示す基板の屈折率が1.46の反射防止膜を有する光学部材の分光特性が図示されていないが、基板の屈折率が1.52とほぼ同等の分光特性を有していることは言うまでもない。
また比較のため、図16に、従来の真空蒸着法などのドライプロセスのみで成膜した反射防止膜の一例を示す。図16は、表4と同じ基板の屈折率1.52に以下の表5で示される条件で構成される反射防止膜を設計した光学部材に光線が垂直入射する時の分光特性を示す。また、図17は、図16に示す分光特性を有する光学部材への光線の入射角が30度、45度、60度の場合の分光特性をそれぞれ示す。
(表5)
物質 屈折率 光学膜厚
媒質 空気 1
第7層 MgF2 1.39 0.243λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.119λ
第5層 Al2O3 1.65 0.057λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.220λ
第3層 Al2O3 1.65 0.064λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ
第1層 Al2O3 1.65 0.193λ
基板の屈折率 1.52
物質 屈折率 光学膜厚
媒質 空気 1
第7層 MgF2 1.39 0.243λ
第6層 ZrO2+TiO2 2.12 0.119λ
第5層 Al2O3 1.65 0.057λ
第4層 ZrO2+TiO2 2.12 0.220λ
第3層 Al2O3 1.65 0.064λ
第2層 ZrO2+TiO2 2.12 0.057λ
第1層 Al2O3 1.65 0.193λ
基板の屈折率 1.52
図13〜図15で示される本実施形態に係る反射防止膜を有する光学部材の分光特性を、図16および図17で示される従来例の分光特性と比較すると、本実施形態に係る反射防止膜はいずれの入射角においてもより低い反射率を有し、しかもより広い帯域で低い反射率を有することが良くわかる。
次に、本願の第1実施例から第2実施例に、上記表3および表4に示す反射防止膜を適用した例について説明する。
本第1実施例の変倍光学系において、
第1レンズ群G1の両凸形状の正レンズL12の屈折率は、
表1に示すように、
nd=1.497820であり、
第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL13の屈折率は、
nd=1.804000であり、
第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21の屈折率は、
nd=1.883000であり、
第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL22の屈折率は、
nd=1.808090であるため、
両凸形状の正レンズL12における像面側のレンズ面に
基板の屈折率が1.46に対応する反射防止膜(表4参照)を用い、
正メニスカスレンズL13における物体側のレンズ面に
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
正メニスカスレンズL13における像面側のレンズ面に
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
負メニスカスレンズL21における像面側のレンズ面に
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
正メニスカスレンズL22における物体側のレンズ面に、
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
第1レンズ群G1の両凸形状の正レンズL12の屈折率は、
表1に示すように、
nd=1.497820であり、
第1レンズ群G1の正メニスカスレンズL13の屈折率は、
nd=1.804000であり、
第2レンズ群G2の負メニスカスレンズL21の屈折率は、
nd=1.883000であり、
第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL22の屈折率は、
nd=1.808090であるため、
両凸形状の正レンズL12における像面側のレンズ面に
基板の屈折率が1.46に対応する反射防止膜(表4参照)を用い、
正メニスカスレンズL13における物体側のレンズ面に
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
正メニスカスレンズL13における像面側のレンズ面に
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
負メニスカスレンズL21における像面側のレンズ面に
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
正メニスカスレンズL22における物体側のレンズ面に、
基板の屈折率が1.85に対応する反射防止膜101(表3参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
本第2実施例の変倍光学系において、
第5レンズ群G5の正メニスカスレンズL51の屈折率は、
表2に示すように、
nd=1.583130であるため、
正メニスカスレンズL51における物体側のレンズ面に
基板の屈折率が1.62に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
正メニスカスレンズL51における像面側のレンズ面に、
基板の屈折率が1.62に対応する反射防止膜101(表3参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
第5レンズ群G5の正メニスカスレンズL51の屈折率は、
表2に示すように、
nd=1.583130であるため、
正メニスカスレンズL51における物体側のレンズ面に
基板の屈折率が1.62に対応する反射防止膜101(表3参照)を用い、
正メニスカスレンズL51における像面側のレンズ面に、
基板の屈折率が1.62に対応する反射防止膜101(表3参照)を用いることで各レンズ面からの反射光を少なくでき、ゴーストやフレアを低減することができる。
上記各実施例によれば、高変倍比を有し、小型で、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系を実現することができる。なお、上記各実施例は本願発明の一具体例を示しているものであり、本願発明はこれらに限定されるものではない。以下の内容は、本願の変倍光学系の光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
本願の変倍光学系の数値実施例として5群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の群構成(例えば、6群等)の変倍光学系を構成することもできる。具体的には、本願の変倍光学系の最も物体側や最も像側にレンズ又はレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
また、本願の変倍光学系は、無限遠物体から近距離物体への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群全体、或いは複数のレンズ群を合焦レンズ群として光軸方向へ移動させる構成としてもよい。特に、第2レンズ群の少なくとも一部又は第3レンズ群の少なくとも一部又は第4レンズ群の少なくとも一部又は第5レンズ群の少なくとも一部を合焦レンズ群とすることが好ましい。また、斯かる合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ、例えば超音波モータ等による駆動にも適している。
また、本願の変倍光学系において、いずれかのレンズ群全体又はその一部を、防振レンズ群として光軸に対して垂直な方向の成分を含むように移動させ、又は光軸を含む面内方向へ回転移動(揺動)させることにより、防振を行う構成とすることもできる。特に、本願の変倍光学系では第3レンズ群の少なくとも一部又は第4レンズ群の少なくとも一部を防振レンズ群とすることが好ましい。
また、本願の変倍光学系を構成するレンズのレンズ面は、球面又は平面としてもよく、或いは非球面としてもよい。レンズ面が球面又は平面の場合、レンズ加工及び組立調整が容易になり、レンズ加工及び組立調整の誤差による光学性能の劣化を防ぐことができるため好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないため好ましい。レンズ面が非球面の場合、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に成型したガラスモールド非球面、又はガラス表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでもよい。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)或いはプラスチックレンズとしてもよい。
また、本願の変倍光学系において開口絞りは第3レンズ群中又は第3レンズ群の近傍に配置されることが好ましく、開口絞りとして部材を設けずにレンズ枠でその役割を代用する構成としてもよい。
また、本願の変倍光学系を構成するレンズのレンズ面に、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの高い光学性能を達成することができる。
また、本願の変倍光学系を構成するレンズのレンズ面に、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの高い光学性能を達成することができる。
次に、本願の変倍光学系を備えたカメラを図9に基づいて説明する。
図9は、本願の変倍光学系を備えたカメラの構成を示す図である。
図9に示すようにカメラ1は、撮影レンズ2として上記第1実施例に係る変倍光学系を備えたレンズ交換式の所謂ミラーレスカメラである。
本カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、不図示のOLPF(Optical low pass filter:光学ローパスフィルタ)を介して撮像部3の撮像面上に被写体像を形成する。そして、撮像部3に設けられた光電変換素子によって被写体像が光電変換されて被写体の画像が生成される。この画像は、カメラ1に設けられたEVF(Electronic view finder:電子ビューファインダ)4に表示される。これにより撮影者は、EVF4を介して被写体を観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、撮像部3で生成された被写体の画像が不図示のメモリに記憶される。このようにして、撮影者は本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
図9は、本願の変倍光学系を備えたカメラの構成を示す図である。
図9に示すようにカメラ1は、撮影レンズ2として上記第1実施例に係る変倍光学系を備えたレンズ交換式の所謂ミラーレスカメラである。
本カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、不図示のOLPF(Optical low pass filter:光学ローパスフィルタ)を介して撮像部3の撮像面上に被写体像を形成する。そして、撮像部3に設けられた光電変換素子によって被写体像が光電変換されて被写体の画像が生成される。この画像は、カメラ1に設けられたEVF(Electronic view finder:電子ビューファインダ)4に表示される。これにより撮影者は、EVF4を介して被写体を観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、撮像部3で生成された被写体の画像が不図示のメモリに記憶される。このようにして、撮影者は本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
ここで、本カメラ1に撮影レンズ2として搭載した上記第1実施例に係る変倍光学系は、高変倍比を有し、小型で、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系である。したがって本カメラ1は、高変倍比を有しつつ、小型化と高い光学性能を実現することができ、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を実現することができる。なお、上記第2実施例に係る変倍光学系を撮影レンズ2として搭載したカメラを構成しても、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。また、クイックリターンミラーを有し、ファインダ光学系によって被写体を観察する一眼レフタイプのカメラに上記各実施例に係る変倍光学系を搭載した場合でも、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。
最後に、本願の変倍光学系の製造方法の概略を図10に基づいて説明する。
図10に示す本願の変倍光学系の製造方法は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、以下のステップS1〜S4を含むものである。
図10に示す本願の変倍光学系の製造方法は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、以下のステップS1〜S4を含むものである。
ステップS1:第1レンズ群及び第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜を設け、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含むようにする。
ステップS2:変倍光学系が、負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有するようにする。
ステップS3:レンズ鏡筒内に、第1〜第3レンズ群を物体側から順に配置し、Vレンズ群がFレンズ群よりも物体側に位置するようにVレンズ群及びFレンズ群を配置する。
ステップS4:レンズ鏡筒に公知の移動機構を設ける等することで、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔、及び第2レンズ群と第3レンズ群との間隔が変化するようにする。
斯かる本願の変倍光学系の製造方法によれば、高変倍比を有し、小型で、ゴーストやフレアをより低減させ、高い光学性能を有し、合焦時及びレンズ群を光軸と直交する方向の成分を含むように移動させた時にも高い光学性能を有する変倍光学系を製造することができる。
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群(Rレンズ群)
GV Vレンズ群
GF Fレンズ群
S 開口絞り
I 像面
101 反射防止膜
101a 第1層
101b 第2層
101c 第3層
101d 第4層
101e 第5層
101f 第6層
101g 第7層
102 光学部材
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群(Rレンズ群)
GV Vレンズ群
GF Fレンズ群
S 開口絞り
I 像面
101 反射防止膜
101a 第1層
101b 第2層
101c 第3層
101d 第4層
101e 第5層
101f 第6層
101g 第7層
102 光学部材
Claims (41)
- 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでおり、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化し、
負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有し、
前記Vレンズ群は、前記Fレンズ群よりも物体側に配置されていることを特徴とする変倍光学系。 - 前記反射防止膜は多層膜であり、
前記ウェットプロセスを用いて形成された層は、前記多層膜を構成する層のうちの最も表面側の層であることを特徴とする請求項1に記載の変倍光学系。 - 前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率をndとしたとき、ndが1.30以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の変倍光学系。
- 開口絞りを有し、
前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の変倍光学系。 - 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることを特徴とする請求項4に記載の変倍光学系。
- 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群内のレンズの物体側レンズ面であることを特徴とする請求項4に記載の変倍光学系。
- 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第2レンズ群内の物体側から1番目のレンズの像面側レンズ面であることを特徴とする請求項4に記載の変倍光学系。
- 前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、物体側から見て凹形状のレンズ面であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 前記物体側から見て凹形状のレンズ面は、前記第1レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることを特徴とする請求項8に記載の変倍光学系。
- 前記物体側から見て凹形状のレンズ面は、前記第2レンズ群内の物体側から2番目のレンズの物体側レンズ面であることを特徴とする請求項8に記載の変倍光学系。
- 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の変倍光学系。
0.240 < ff/(−fv) < 4.000
但し、
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
fv:前記Vレンズ群の焦点距離 - 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記Vレンズ群と前記Fレンズ群との間隔が不変であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 前記第3レンズ群の像側に、負の屈折力を有する第4レンズ群を有し、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔が変化することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の変倍光学系。 - 前記第4レンズ群の像側に、第5レンズ群を有し、
前記第5レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜が設けられており、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含んでおり、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群との間隔が変化することを特徴とする請求項13に記載の変倍光学系。 - 前記反射防止膜は多層膜であり、
前記ウェットプロセスを用いて形成された層は、前記多層膜を構成する層のうちの最も表面側の層であることを特徴とする請求項14に記載の変倍光学系。 - 前記ウェットプロセスを用いて形成された層のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率をndとしたとき、ndが1.30以下であることを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の変倍光学系。
- 開口絞りを有し、
前記反射防止膜が設けられた前記光学面は、前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面であることを特徴とする請求項14から請求項16のいずれか一項に記載の変倍光学系。 - 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第5レンズ群内のレンズの像面側レンズ面であることを特徴とする請求項17に記載の変倍光学系。
- 前記開口絞りから見て凹形状のレンズ面は、前記第5レンズ群内のレンズの物体側レンズ面であることを特徴とする請求項17に記載の変倍光学系。
- 最も像側にRレンズ群を有し、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記Rレンズ群の位置が固定であることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか一項に記載の変倍光学系。 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか一項に記載の変倍光学系。
0.280 < (−fv)/f3 < 5.200
但し、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
fv:前記Vレンズ群の焦点距離 - 前記第3レンズ群が、前記Vレンズ群を有することを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 前記第3レンズ群が、前記Vレンズ群の物体側に、正の屈折力を有する3Aレンズ群を有することを特徴とする請求項22に記載の変倍光学系。
- 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項23に記載の変倍光学系。
0.300 < (−fv)/f3A < 3.800
但し、
f3A:前記3Aレンズ群の焦点距離
fv :前記Vレンズ群の焦点距離 - 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記3Aレンズ群と前記Vレンズ群との間隔が不変であることを特徴とする請求項23又は請求項24に記載の変倍光学系。
- 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項25のいずれか一項に記載の変倍光学系。
0.320 < ff/f3 < 5.200
但し、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離
ff:前記Fレンズ群の焦点距離 - 前記第3レンズ群が、前記Fレンズ群を有することを特徴とする請求項1から請求項26のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 前記Fレンズ群が、前記第3レンズ群中の最も像側に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項27のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 前記Vレンズ群と前記Fレンズ群との間に、正の屈折力を有するMレンズ群を有することを特徴とする請求項1から請求項28のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項29に記載の変倍光学系。
0.110 < (−fv)/fm < 2.600
但し、
fv:前記Vレンズ群の焦点距離
fm:前記Mレンズ群の焦点距離 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項29又は請求項30に記載の変倍光学系。
0.080 < ff/fm < 1.700
但し、
ff:前記Fレンズ群の焦点距離
fm:前記Mレンズ群の焦点距離 - 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増加することを特徴とする請求項1から請求項31のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減少することを特徴とする請求項1から請求項32のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群が物体側へ移動することを特徴とする請求項1から請求項33のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第3レンズ群が物体側へ移動することを特徴とする請求項1から請求項34のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第2レンズ群が光軸に沿って移動することを特徴とする請求項1から請求項35のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 前記第2レンズ群が、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、負の屈折力を有する第3レンズとで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項36のいずれか一項に記載の変倍光学系。
- 前記第2レンズと前記第3レンズとが接合されていることを特徴とする請求項37に記載の変倍光学系。
- 前記第1レンズの物体側のレンズ面と前記第3レンズの像側のレンズ面とが非球面であることを特徴とする請求項37又は請求項38に記載の変倍光学系。
- 請求項1から請求項39のいずれか一項に記載の変倍光学系を有することを特徴とする光学装置。
- 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有する変倍光学系の製造方法であって、
前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群における光学面のうちの少なくとも1面に反射防止膜を設け、前記反射防止膜はウェットプロセスを用いて形成された層を少なくとも1層含むようにし、
負の屈折力を有しており光軸と直交する方向の成分を含むように移動するVレンズ群と、正の屈折力を有しており無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動するFレンズ群とを有するようにし、
前記Vレンズ群を、前記Fレンズ群よりも物体側に配置し、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、及び前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化するようにすることを特徴とする変倍光学系の製造方法。
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---|---|---|---|---|
JP2016109720A (ja) * | 2014-12-02 | 2016-06-20 | 富士フイルム株式会社 | ズームレンズおよび撮像装置 |
WO2017131223A1 (ja) * | 2016-01-28 | 2017-08-03 | 株式会社ニコン | ズームレンズ、光学機器及びズームレンズの製造方法 |
-
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