JP6557649B2 - 量子カスケードレーザ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、量子カスケードレーザに関する。
量子カスケードレーザ(QCL:Quantum Cascade Laser)は、赤外線レーザ光を放出する。
量子カスケードレーザのしきい値電流を低減すると、量子効率や光出力を高めることができる。
しかし、量子カスケードレーザは、発光量子井戸領域を多数カスケード接続した活性層を有する。このため、厚い活性層の垂直方向において光閉じ込めが十分とはいえず、しきい値電流の低減は容易ではない。
特開2010−278326号公報
しきい値電流が低減された量子カスケードレーザを提供する。
実施形態の量子カスケードレーザは、活性層と、第1および第2のクラッド層と、光ガイド層と、を有する。前記活性層は、複数の注入量子井戸領域と複数の発光量子井戸領域とを有する。それぞれの注入量子井戸領域とそれぞれの発光量子井戸領域とは、交互に積層される。前記それぞれの発光量子井戸領域はモノキャリアのサブバンド間光学遷移によりレーザ光を放出する。前記それぞれの注入量子井戸領域は前記サブバンド間光学遷移後の前記モノキャリアをミニバンド準位へ緩和して下流の発光量子井戸領域に注入する。前記第1および第2のクラッド層は、前記活性層の外側面を両側から挟むように設けられ、前記それぞれの発光量子井戸領域の実効屈折率よりも低い屈折率を有する。前記光ガイド層は、前記活性層を積層方向に2分割しかつ前記第1および第2のクラッド層とは離間する。前記光ガイド層は、前記それぞれの発光量子井戸領域の前記実効屈折率よりも高い屈折率を有し、前記それぞれの発光量子井戸領域の量子井戸層のすべての井戸層の厚さよりも大きい厚さを有する。前記モノキャリアのサブバンド間エネルギー準位差は、前記発光量子井戸領域のバンドギャップエネルギーよりも小さい。
図1(a)は第1の実施形態にかかる量子カスケードレーザの垂直方向の光閉じ込めを説明するグラフ図、図1(b)は伝導帯のエネルギー準位を表すグラフ図、である。 図2(a)は第1比較例にかかる量子カスケードレーザの垂直方向の光閉じ込めを説明するグラフ図、図2(b)は第2比較例にかかる量子カスケードレーザの垂直方向の光閉じ込めを説明するグラフ図、である。 図3(a)は第1の実施形態にかかる量子カスケードレーザの模式斜視図、図3(b)はA−A線に沿った模式断面図、である。 図4(a)は第1の実施形態の具体例1の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図、図4(b)は光ガイド層の厚さに対するしきい値電流依存性のシミュレーション結果を表すグラフ図、である。 第2比較例の具体例の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図である。 図6(a)は第1の実施形態の具体例2の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図、図6(b)は光ガイド層の厚さに対するしきい値電流依存性のシミュレーション結果を表すグラフ図、である。 図7(a)は第1の実施形態の具体例3の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図、図7(b)は光ガイド層の厚さに対するしきい値電流依存性のシミュレーション結果を表すグラフ図、である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1(a)は第1の実施形態にかかる量子カスケードレーザの活性層に対して垂直方向の光閉じ込めを説明するグラフ図、図1(b)は伝導帯のエネルギ準位を表すグラフ図である。
図1(a)において、縦軸は屈折率n(実線)および光強度I(ドット線)を表し、横軸Zは半導体層の垂直(積層方向)位置を表す。図1(a)に表すように、第1の実施形態の量子カスケードレーザは、活性層24(24a、24b)と、第1のクラッド層23と、第2のクラッド層26と、光ガイド層25と、を有する。
図1(b)において、縦軸は伝導帯エネルギー準位を表し、横軸Zは垂直位置を表す。図1(b)に表すように、活性層24は、複数の注入量子井戸領域90と複数の発光量子井戸領域80とを有する。活性層24は、それぞれの注入量子井戸領域90とそれぞれの発光量子井戸層80とが交互に積層された積層体を含む。すなわち、1つの注入量子井戸領域90と1つの発光量子井戸領域80とのペアを含む単位積層体100が配列される。すなわち、図1(a)において、破線で挟まれた領域は、それぞれ単位積層体100に対応する。
その配列数は、たとえば、30〜200などとされる。それぞれの発光量子井戸領域80は、電子などのキャリア102のサブバンド間光学遷移によりレーザ光を放出する。また、それぞれの注入量子井戸領域90はサブバンド間光学遷移後のキャリア102をミニバンド準位Mへ緩和し、さらに下流の発光量子井戸領域80に注入する。図1(b)に表すようにキャリア102が電子の場合、電子は、注入量子井戸領域90のミニバンドMで緩和され(準位A→B)、発光量子井戸領域80でサブバンド間遷移によりレーザ光を放出し(準位B→C)、下流の注入量子井戸領域90に注入されたのち緩和される(準位D)。
光ガイド層25は、それぞれの発光量子井戸領域80の実効屈折率よりも高い屈折率を有する。発光量子井戸領域80の井戸層の厚さおよび障壁層の井戸層の厚さは、レーザ光の波長よりも十分に短い。このため、発光量子井戸領域80の実効屈折率は、井戸層の屈折率と、井戸層の屈折率よりも低い障壁層の屈折率と、の中間の屈折率である媒質が均一に分布しているものと見なすことができる。通常、屈折率がより高い物質は、バンドギャップエネルギEgが小さい傾向にある。この系でも光ガイド層25のバンドギャップエネルギーは、量子井戸層のバンドギャップエネルギーよりも小さい。pn接合レーザダイオードでは、バンドギャップエネルギーEgが小さい物質は光吸収層となるため、活性層の中央部に光ガイド層を設けることはない。しかしながら、量子カスケードレーザは、バンドギャップエネルギーよりも小さなエネルギーで発光するため、屈折率が高い物質が活性層25の中央部に設けられても光吸収が抑制される。
光ガイド層25は、バンド間光学遷移を発生させる量子井戸を含まないことが好ましい。このため、光ガイド層25は、それぞれの発光量子井戸領域80の量子井戸層のうちのすべての井戸層の厚さよりもそれぞれ大きい厚さTGを有するものとする。なお、図1(b)では、1つの発光量子井戸領域80が2つの量子井戸層を有し、大きい方の井戸層の厚さをTWで表すと、TG>TWとなる。なお、光ガイド層25の厚さTGを100nm以上とすると、後にシミュレーションにより説明するように、光閉じ込め効果を高めることができる。他方、活性層24aと活性層24bとが離間しすぎると、光帰還作用が弱まる。このため、光ガイド層25の厚さTGを500nm以下とすることが好ましい。
また、活性層24を略2等分に分割するように光ガイド層25が設けられると、光強度分布を対称に近づけることができるので好ましい。たとえば、カスケード接続する単位積層体100の数が偶数であれば、光ガイド層25は単位積層体100の積層数を2等分するように設ければよい。また、単位積層体100の積層数が奇数であれば、いずれかの側がわずかに多くなる。但し、単位積層体100の積層数は、30〜200などと多いので、厳密に2分の1に分割しなくともよい。
第1のクラッド層23および第2のクラッド層26は、活性層24を両側から挟むように設けられる。第1および第2のクラッド層23、26の屈折率は、それぞれの発光量子井戸領域の実効屈折率よりも低い。
第1の実施形態において、光ガイド層25を活性層24の中央部近傍に配置することにより、光閉じ込め効果を強めることができる。このため、しきい値電流が低減され、量子効率および光出力化を高めることができる。
図2(a)は第1比較例にかかる量子カスケードレーザの活性層の垂直方向の光閉じ込め効果を説明するグラフ図、図2(b)は第2比較例にかかる量子カスケードレーザの活性層の垂直方向の光閉じ込め効果を説明するグラフ図、である。
図2(a)、(b)において、縦軸は屈折率nおよび光強度I、横軸は垂直位置Z、である。図2(a)に表す第1比較例の量子カスケードレーザにおいて、活性層124は第1クラッド層123と第2クラッド層126とに挟まれており、注入量子井戸領域の屈折率および発光量子井戸領域の屈折率よりも高い実効屈折率を有する光ガイド層は設けられない。このため、光閉じ込め作用が弱く光強度Iの分布は活性層124内に広がる。このため、しきい値電流を低減できず高出力化が困難である。
図2(b)に表す第2比較例にかかる量子カスケードレーザにおいて、それぞれの発光量子井戸領域の実効屈折率よりも高い屈折率を有する光ガイド層125は、活性層124と第1クラッド層123との間、および活性層124と第2クラッド層126との間に設けられる。光ガイド層125が設けられるために、第1比較例よりも光閉じ込め作用を強めることができるが、光ガイド層125が中央部に配置される第1の実施形態よりも光閉じ込め作用が弱くなる。なお、光閉じ込め作用については、のちにシミュレーション結果に基づいて詳細に説明する。
図3(a)は第1の実施形態にかかる量子カスケードレーザの模式斜視図、図3(b)はA−A線に沿った模式断面図、である。
量子カスケードレーザは基板10をさらに有することができ、基板10の上にはMOCVD(Metal Organic Chemincal Vapor Deposition)法やMBE(Molecular Beam Epitaxy)法を用いて結晶成長された積層体20がさらに設けられる。積層体20は、ストライプ状のリッジ導波RGに加工される。さらに、基板10と積層体20とを覆うように誘電体層40、42が設けられる。積層体20の上面が露出するように誘電体層40、42が開口され、第1電極50が設けられる。また基板10の裏面には第2電極52が設けられる。
リッジ導波路RGの幅WAは、たとえば、10〜50μmなどとされる。なお、図3(b)において、リッジ導波路RGの断面は、側面20a、20bを有する矩形で表している。しかし、リッジ導波路RGの形状はこれに限定されず、メサ形であってもよい。
積層体20は、基板10の側から、下地層21、コンタクト層22、第1クラッド層23、活性層24a、光ガイド層25、活性層24b、第2クラッド層26、コンタクト層27、をこの順序に有する。
図3(a)に表すように、赤外線〜テラヘルツ波の波長を有するレーザ光60は、光軸62に沿って、活性層24の端面から放出される。
次に、具体例に対して、シミュレーションにより求めた光強度分布としきい値電流を説明する。基板10はInPまたはGaAsを含み、発光量子井戸領域80は、InGa1−xAs(0<x<1)を含む井戸層とInAl1−yAs(0<y<1)を含む障壁層であるものとする。また、光ガイド層25は、InGa1−zAs(0<z<1)を含むものとする。
図4(a)は第1の実施形態の具体例1の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図、図4(b)は光ガイド層の厚さに対するしきい値電流依存性のシミュレーション結果を表すグラフ図、である。
図4(a)において、縦軸は屈折率(実線)nまたは光強度(破線)I、横軸は垂直位置Zを表す。
(表1)は、具体例1の単位積層体100を表す。

Figure 0006557649
積層体20は、基板10の側から、n形InPを含む下地層21(厚さ:3μm、屈折率:2.97)、n形InGaAsを含むコンタクト層22(厚さ:1μm、屈折率:3.34)、n形InPを含む第1クラッド層23(厚さ:2.5μm、屈折率:3.09)、活性層24a(厚さ1.19μm、屈折率:3.26)、InGaAsを含む光ガイド層25(厚さ:0.3μm、屈折率:3.4)、活性層24b(厚さ1.19μm、屈折率:3.26)、n形InPを含む第2クラッド層26(厚さ:2.5μm、屈折率3.09)、およびn形InGaAsを含むコンタクト層27(厚さ:1μm、屈折率:3.34)をこの順序で含む。なお、下地層21は、基板10の一部であってもよい。なお、コンタクト層22、27、光ガイド層25、活性層24a、24bなどをInGa1−xAs(0<x<1)で構成する場合、モル比xを0.532近傍にすると、InPとの格子整合が容易となり結晶性が良好になる。
図1(b)に表すように、発光量子井戸領域80は2つ以上の井戸層を有することができる。たとえば、厚い方の井戸層厚さTWを4.5nmなどとする。光ガイド層25の厚さTGは0.3μmであり、井戸層厚さTWよりも十分に厚い。このため、光ガイド層25ではサブバンド間光学遷移は生じない。すなわち、キャリア102である電子は発光量子井戸領域80の井戸層に閉じ込められる。他方、光は、発光量子井戸層80の実効屈折率よりも高い屈折率を有する光ガイド層25の近傍に閉じ込められる。井戸層厚さTWを4.5nmとすると、利得のピークは、3.7μm近傍、4.3μm近傍などの赤外線帯となる。
図4(a)に表すように、光強度Iがピーク値の2分の1となるレーザビームの広がり幅(積層方向)を略1.8μmと狭くできる。このため、図4(b)のA点に表すように、しきい値電流を、略0.392kA/cmと低くできる。このため、量子効率および光出力を高めることができる。また、発光量子井戸領域80に歪を導入してもよい。たとえば、井戸層をIn0.669Ga0.331As(格子定数がInPよりも大きい)とし、障壁層をIn0.362Al0.638As(格子定数がInPよりも小さい)などとすることができる。このようにすると、たとえば、井戸層と障壁層との間で歪が補償されるので結晶性を良好に保ちつつ、しきい値電流をさらに低減できる。
図5は第2比較例の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図である。
図5において、縦軸は屈折率(実線)nまたは光強度(破線)I、横軸は垂直方向の位置Zを表す。
(表2)は、第2比較例の単位積層体を表す。

Figure 0006557649
積層体は、基板の側から、n形InPを含む下地層121(厚さ:3μm、屈折率:2.97)、n形InGaAsからなるコンタクト層122(厚さ:1μm、屈折率:3.34)、n形InPを含む第1クラッド層123(厚さ:2.5μm、屈折率:3.09)、光ガイド層125a(厚さ:0.3μm、屈折率:3.40)、活性層124(厚さ2.38μm、屈折率:3.26)、光ガイド層125b(厚さ:0.3μm、屈折率:3.40)、n形InPを含む第2クラッド層126(厚さ:2.5μm、屈折率3.09)、およびn形InGaAsを含むコンタクト層127(厚さ:1.0μm、屈折率:3.34)をこの順に含む。
光強度Iがピーク値の2分の1となるレーザビームの広がり幅(積層方向)は略2.29μmと広くなる。このため、しきい値電流は、略0.498kA/cmと高くなり、量子効率および光出力は、具体例1よりも低下する。
図6(a)は第1の実施形態の具体例2の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図、図6(b)は光ガイド層の厚さに対するしきい値電流依存性のシミュレーション結果を表すグラフ図、である。
図6(a)において、縦軸は屈折率(実線)nまたは光強度(破線)I、横軸は垂直位置Zを表す。
(表3)は、具体例2の単位積層体100を表す。

Figure 0006557649
積層体20は、基板10の側から、n形InPを含む下地層21(厚さ:3μm、屈折率:2.97)、n形InPを含む第1クラッド層23(厚さ:2.5μm、屈折率:3.09)、活性層24a(厚さ1.19μm、屈折率:3.26)、光ガイド層25(厚さ:0.3μm、屈折率:3.4)、活性層24b(厚さ1.19μm、屈折率:3.26)、n形InPを含む第2クラッド層26(厚さ:2.5μm、屈折率3.09)、n形InGaAsを含むコンタクト層27(厚さ:0.1μm、屈折率:3.34)と配置される。
図6(a)に表すように、光強度Iがピーク値の2分の1となるレーザビームの広がり幅(積層方向)は略1.8μmと狭くできる。このため、図6(b)のB点に表すように、しきい値電流を、略0.384kA/cmと低くできる。このため、量子効率および光出力を高めることができる。
図7(a)は第1の実施形態の具体例3の相対光強度分布のシミュレーション結果を表すグラフ図、図7(b)は光ガイド層の厚さに対するしきい値電流依存性のシミュレーション結果を表すグラフ図、である。
図7(a)において、縦軸は屈折率(実線)nまたは光強度(破線)I、横軸は垂直位置Zを表す。
(表4)は、具体例3の単位積層体を表す。

Figure 0006557649
積層体20は、基板10の側から、n形InPを含む下地層21(厚さ:3μm、屈折率:2.97)、n形InPを含む第1クラッド層23(厚さ:2.5μm、屈折率:3.09)、活性層24a(厚さ0.69μm、屈折率:3.29)、光ガイド層25(厚さ:0.3μm、屈折率:3.42)、活性層24b(厚さ0.69μm、屈折率:3.29)、n形InPを含む第2クラッド層26(厚さ:2.5μm、屈折率3.09)、n形InGaAsを含むコンタクト層27(厚さ:0.1μm、屈折率:3.37)をこの順に含む。
図7(a)に表すように、光強度Iがピーク値の2分の1となるレーザビームの広がり幅(積層方向)は略1.27μmと狭くできる。このため、図7(b)のC点に表すように、しきい値電流を、略0.206kA/cmと低くできる。このため、量子効率および光出力を高めることができる。
本実施形態により、しきい値電流が低減された量子カスケードレーザが提供される。低しきい値電流とすることにより、量子カスケードレーザの量子効率および光出力を高めることができる。これらの量子カスケードレーザは、ガス分析、環境測定、および危険物質検出などに広く用いることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 基板、23 クラッド層、24、24a、24b 活性層、25 光ガイド層、26 クラッド層、80 発光量子井戸領域、90 注入量子井戸領域、102 キャリア、M ミニバンド、TG 光ガイド層の厚さ、TW (発光量子井戸領域のうち)最も厚い井戸層の厚さ、n 屈折率、I 光強度


Claims (5)

  1. 複数の注入量子井戸領域と複数の発光量子井戸領域とを有し、それぞれの注入量子井戸領域とそれぞれの発光量子井戸領域とが交互に積層された活性層であって、前記それぞれの発光量子井戸領域はモノキャリアのサブバンド間光学遷移によりレーザ光を放出し、前記それぞれの注入量子井戸領域は前記サブバンド間光学遷移後の前記モノキャリアをミニバンド準位へ緩和して下流の発光量子井戸領域に注入する、活性層と、
    前記活性層の外側面を両側から挟むように設けられ、前記それぞれの発光量子井戸領域の実効屈折率よりも低い屈折率を有する第1および第2のクラッド層と、
    前記活性層を積層方向に2分割しかつ前記第1および第2のクラッド層とは離間する光ガイド層であって、前記それぞれの発光量子井戸領域の前記実効屈折率よりも高い屈折率を有し、前記それぞれの発光量子井戸領域の量子井戸層のすべての井戸層の厚さよりも大きい厚さを有する、光ガイド層と、
    を備え、
    前記モノキャリアのサブバンド間エネルギー準位差は、前記発光量子井戸領域のバンドギャップエネルギーよりも小さい、量子カスケードレーザ。
  2. 前記光ガイド層は、前記活性層を積層方向に略2等分するように設けられる、請求項1記載の量子カスケードレーザ。
  3. 基板をさらに備え、
    前記第1および第2のクラッド層は、前記基板と格子整合する材料を含む、請求項1または2に記載の量子カスケードレーザ。
  4. 前記光ガイド層の前記厚さは、100nm以上かつ500nm以下である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の量子カスケードレーザ。
  5. 前記基板は、InPを含み、
    前記それぞれの発光量子井戸領域は、InGa1−xAs(但し、0<x<1)を含む井戸層およびInAl1−yAs(但し、0<y<1)を含む障壁層を有し、
    前記光ガイド層は、InGa1−zAs(但し、0<z<1)を含み、
    前記第1のクラッド層および前記第2のクラッド層は、InPを含む、請求項3記載の量子カスケードレーザ。
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