JP6556647B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池を備える燃料電池のシステムでは、効率化を図る点から、燃料電池システムの排ガスに含まれる水蒸気を凝縮して回収し、回収された凝縮水を気化した水蒸気が原料ガスの水蒸気改質に用いられることがある。
さらに、燃料電池システムでは、廃熱利用の点から、発電時に発生した熱を回収することが好ましく、例えば、排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮する際、熱交換器を用いて排ガスの熱を温水として回収して貯湯タンクに貯留し、必要に応じて貯留する温水を給湯や暖房等に利用できることが好ましい。
ここで、貯湯タンクに貯留されている水の温度が上昇し、貯湯タンクにおいて、熱的に充満した状態(満蓄状態)になると、熱交換による排ガスの冷却ができなくなる。その結果、排ガスから凝縮水を回収できなくなってしまう。
そこで、排ガス中の水蒸気を有効利用する点から、満蓄時は燃料電池システムでの発電を停止させ、満蓄を解消した後に発電を再開する必要がある。しかし、600℃以上の温度で作動する固体酸化物形燃料電池、溶融炭酸塩形燃料電池などの高温作動形燃料電池では、起動停止及び起動再開において多大なエネルギー、動作時間等を必要とするため、長時間の連続運転が要請されており、満蓄になるたびに起動停止とすることは現実的ではない。
燃料電池システムの連続運転を長時間可能とするため、例えば、貯湯タンクの湯水を循環させる貯湯循環経路を放熱器(ラジエータ)により冷却し、排ガスの冷却に用いる熱交換器に供給される湯水の温度を下げることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、ラジエータを設けることなく、満蓄時においてもシステムの連続運転が可能となる技術も提案されている。例えば、貯湯槽から熱回収用熱交換器に至る熱回収水回路に放熱管を配設して放熱することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−2093号公報 特許第4497396号公報
しかし、特許文献1の技術では、ラジエータを使用するため、システムが大型化する、騒音が発生するなどの問題が生じる。また、特許文献2の技術では、放熱管の設置スペースを確保する必要があり、また、気温の影響を受けるという問題がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、システムサイズを大型化することなく、満蓄時においても連続運転可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題は、例えば以下の手段により解決される。
<1> 燃料電池を備える燃料電池モジュールと、湯水を貯める貯湯槽と、前記貯湯槽内の湯水を循環させる貯湯循環経路と、前記燃料電池モジュールから排出される排ガスと前記貯湯循環経路を流通する湯水との間で熱交換を行ない、前記排ガスを冷却する熱交換器と、前記熱交換器にて冷却された前記排ガス中の水蒸気が凝縮されて得られる凝縮水を貯留する凝縮水回収槽と、前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水を循環させる凝縮水循環経路と、前記貯湯槽と前記熱交換器との間に設けられ、前記貯湯循環経路を流通する湯水の一部を水蒸気として前記凝縮水循環経路側に透過する疎水性多孔膜と、前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水を前記燃料電池モジュールに供給する凝縮水供給経路と、前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを判定する判定手段と、を備え、前記判定手段が、凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定した際、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させることで、前記疎水性多孔膜を透過した水蒸気を凝縮水として回収する燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムは、燃料電池モジュールから排出される排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させて回収し、回収した凝縮水を燃料電池モジュールに供給するシステムである。ここで、本形態に係る燃料電池システムは、熱交換器を用いることで、排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させると共に、貯湯循環経路を循環する湯水に排ガスの熱を回収させており、熱を回収した湯水は貯湯槽に貯留される。
通常、燃料電池システムを連続運転させると、貯湯循環経路を循環する湯水が排ガスより継続的に熱を回収するため、貯湯槽に貯留されている湯水の温度が上昇し、出湯が一定量行われなければ、熱的に充満した状態(満蓄状態)になる。その結果、排ガスの冷却ができなくなることで、排ガスから凝縮水を回収できなくなってしまい、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が生じる。
一方、本形態に係る燃料電池システムは、凝縮水を循環させる凝縮水循環経路と、貯湯循環経路を流通する湯水の一部を水蒸気として凝縮水循環経路側に透過する疎水性多孔膜と、凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを判定する判定手段と、を備えている。そして、判定手段が、凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定した際、凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させる。このとき、凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足していることから、貯湯循環経路を流通し、熱交換器に供給される湯水は比較的高温となっており、排ガスからほとんど熱を回収できなくなっている。一方、凝縮水循環経路を流通する凝縮水は、排ガスが冷却されることで水蒸気が凝縮されて得られたものであるため、熱交換器に供給される湯水よりも低温である。そのため、湯水が流通する貯湯循環経路と凝縮水が流通する凝縮水循環経路との間に蒸気圧差が生じ、疎水性多孔膜を介して貯湯循環経路を流通する湯水の一部が水蒸気として前記凝縮水循環経路側に透過する。透過した水蒸気は、凝縮水として凝縮水回収槽に回収される。
以上により、満蓄となり、排ガスから凝縮水を回収できなくなった場合であっても、疎水性多孔膜を透過した水蒸気を凝縮水として回収するため、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が解消され、システムの連続運転が可能となる。
また、本形態に係る燃料電池システムでは、貯湯循環経路を冷却するラジエータや放熱管を設けることなく、満蓄時においても、燃料電池システムの連続運転が可能である。さらに、ラジエータや放熱管を設ける必要がないため、システムサイズの大型化も抑制することができる。
<2> 前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の水位を検出する水位検出手段をさらに備え、前記判定手段は、前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを、前記水位検出手段により検出された凝縮水の水位により判定し、前記水位検出手段により検出された凝縮水の水位が閾値以下になった際、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させる<1>に記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、判定手段が、水位検出手段により検出された凝縮水の水位が閾値以下であると判定した際、凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させる。そのため、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が抑制され、満蓄時においてもシステムの連続運転が可能となる。
<3> 前記貯湯循環経路における前記熱交換器よりも上流の所定の位置及び前記貯湯槽の所定の位置の少なくとも一方に第1温度検出手段をさらに備え、前記判定手段は、前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを、前記第1温度検出手段により検出された湯水の温度により判定し、前記第1温度検出手段により検出された湯水の温度が閾値以上になった際、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させる<1>又は<2>に記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、判定手段が、第1温度検出手段により検出された湯水の温度が閾値以上であると判定した際、凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させる。そのため、検出された湯水の温度が閾値以上となることで、排ガスの冷却効率が低下し、排ガスから凝縮水を好適に回収できなくなった場合であっても、疎水性多孔膜を透過した水蒸気を凝縮水として回収することで、十分な量の凝縮水を凝縮水回収槽に貯留することができる。よって、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が抑制され、満蓄時においてもシステムの連続運転が可能となる。
<4> 前記疎水性多孔膜は、前記熱交換器よりも上流に配置されている<1>〜<3>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、熱交換器により、燃料電池から排出された排ガスを冷却すると共に、貯湯循環経路を循環する湯水に排ガスの熱を回収させているため、満蓄時以外では、熱交換器に供給される前の湯水は、熱交換器から排出された湯水よりも低温である。そのため、疎水性多孔膜を熱交換器よりも上流に配置することで、熱に起因する膜の劣化を抑制できる。
また、熱交換器よりも下流の貯湯循環経路を流通する湯水は、凝縮水循環経路を流通する凝縮水よりも高温であるため、熱交換器よりも下流に疎水性多孔膜を設置した場合には、貯湯槽に供給される湯水が冷却されることになり、貯湯槽の温度成層に影響を与える。一方、本形態に係る燃料電池システムのように、熱交換器よりも上流に疎水性多孔膜を設置した場合には、貯湯槽の温度成層に影響を与えない。
<5> 前記貯湯循環経路の前記貯湯槽と前記熱交換器との間に、前記貯湯循環経路から分岐する第1分岐経路を有し、前記疎水性多孔膜は、前記第1分岐経路を流通する湯水の一部を水蒸気として前記凝縮水循環経路側に透過する<1>〜<4>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、第1分岐経路を流通する湯水の一部を水蒸気として凝縮水循環経路側に透過する。疎水性多孔膜は、貯湯循環経路の面積と比較して非常に小さいサイズにできるため、例えば、疎水性多孔膜の大きさに応じた第1分岐経路を設けてもよい。
<6> 前記貯湯循環経路及び前記第1分岐経路における湯水の流量を調節する流量調節部をさらに備え、前記流量調節部は、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させている際、前記第1分岐経路に湯水を流通させるように調節され、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給していない際、前記第1分岐経路に湯水を流通させないように調節される<5>に記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させているときには、湯水が第1分岐経路を流通し、凝縮水循環経路に凝縮水を供給していないときには、湯水が第1分岐経路を流通しないように流量調節部は調節される。そのため、凝縮水循環経路に凝縮水を供給していないときには、疎水性多孔膜に湯水が供給されず、細孔の詰りによる膜の劣化を抑制することができる。
<7> 前記凝縮水循環経路を流通する凝縮水を放熱させる放熱部をさらに備える<1>〜<6>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
貯湯循環経路を流通する湯水は、凝縮水循環経路を流通する凝縮水よりも高温であるため、凝縮水循環経路を流通する凝縮水は疎水性多孔膜を介して間接的に温められる。凝縮水循環経路を流通する凝縮水の温度が上昇すると、湯水が流通する貯湯循環経路と凝縮水が流通する凝縮水循環経路との間の蒸気圧差が低下し、疎水性多孔膜における水蒸気の透過流束が低下するおそれがある。
一方、本形態に係る燃料電池システムは、凝縮水循環経路を流通する凝縮水を放熱させる放熱部を有するため、温められた凝縮水が放熱により冷却される。その結果、疎水性多孔膜における水蒸気の透過流束が好適に維持される。
<8> 前記凝縮水回収槽の下流であり、かつ前記凝縮水回収槽と前記燃料電池モジュールとの間に配置されている水処理装置をさらに備える<1>〜<7>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
疎水性多孔膜が劣化により破損した場合、貯湯循環経路を流通する湯水が直接凝縮水循環経路に供給され、凝縮水回収槽に貯留される。例えば、水処理装置が、熱交換器と凝縮水回収槽との間に配置されていると、湯水中に含まれている不純物が除去されることなく、燃料電池モジュールに供給されることになり、モジュール内の各構成に悪影響を及ぼす。
一方、本形態に係る燃料電池システムは、凝縮水回収槽と燃料電池モジュールとの間に水処理装置が設けられているため、疎水性多孔膜が劣化により破損した場合であっても、湯水中に含まれている不純物が、水処理装置にて除去されるため、モジュール内の各構成に悪影響を及ぼすことが抑制される。
<9> 前記疎水性多孔膜の上流に前記貯湯循環経路を循環する湯水中の塩素を除去する脱塩素部をさらに備える<1>〜<8>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
<10> 前記貯湯槽の上流に前記貯湯槽に供給される水中の塩素を除去する脱塩素部をさらに備える<1>〜<9>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
前述のように脱塩素部を配置することで、貯湯循環経路を循環する湯水中の塩素又は貯湯槽に供給される水中の塩素が除去されるため、耐塩素性でない疎水性多孔膜も好適に用いることができる。
<11> 前記貯湯循環経路における所定の位置及び前記貯湯槽の所定の位置の少なくとも一方に配置された第2温度検出手段と、前記貯湯循環経路における前記熱交換器の上流側と前記熱交換器の下流側とを接続するように設けられ、前記貯湯循環経路から分岐する第2分岐経路と、前記第2温度検出手段により検出された湯水の温度が第1の閾値以上になった際、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記第2分岐経路に供給され、かつ前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記熱交換器に供給されないように湯水が流通する経路を切り替える切り替え部と、をさらに備え、前記切り替え部により、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記第2分岐経路に供給され、かつ前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記熱交換器に供給されないように湯水が流通する経路が切り替えられた際にも、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記疎水性多孔膜に供給される<1>〜<10>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
例えば、燃料電池モジュールから排出される排ガスの温度が100℃以上のときに燃料電池システムを連続運転させると、貯湯循環経路を循環する湯水が排ガスより継続的に熱を回収するため、貯湯槽に貯留されている湯水の温度が上昇して100℃以上となり、貯湯槽に貯留されている湯水が沸騰するおそれがある。本形態に係る燃料電池システムでは、第2温度検出手段にて検出された湯水の温度が第1の閾値以上となった際に、切り替え部により、貯湯循環経路を流通する湯水が第2分岐経路に供給され、かつ貯湯循環経路を流通する湯水が熱交換器に供給されないように湯水が流通する経路を切り替え可能となっている。そのため、貯湯循環経路を循環する湯水の温度又は貯湯槽に貯留されている湯水の温度が一定以上となった際に、熱交換器への湯水の供給が停止されて熱交換器にて排ガスからの熱回収が行われないように湯水が流通する経路を切り替え可能であり、貯湯槽に貯留されている湯水の沸騰を防止できる。
<12> 前記第2温度検出手段は、前記貯湯循環経路における前記第2分岐経路の上流側又は下流側の所定の位置及び前記貯湯槽の所定の位置の少なくとも一方に配置され、前記切り替え部は、前記第2温度検出手段により検出された湯水の温度が第2の閾値以下になった際、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記熱交換器に供給され、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記第2分岐経路に供給されないように湯水が流通する経路を切り替える<11>に記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、貯湯循環経路を循環する湯水の温度又は貯湯槽に貯留されている湯水の温度が一定以下となった際に、切り替え部により、熱交換器にて排ガスからの熱回収が再度行われるように湯水が流通する経路を切り替え可能である。これにより、再度、排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させると共に、貯湯循環経路を循環する湯水に排ガスの熱を回収させることができる。
本発明によれば、システムサイズを大型化することなく、満蓄時においても連続運転可能な燃料電池システムを提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 本発明の第一実施形態に係る燃料電池システムにおける凝縮水循環の制御処理1を示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態に係る燃料電池システムにおける凝縮水循環の制御処理2を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 本発明の第三実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 本発明の第四実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 本発明の第五実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
<第一実施形態>
〔燃料電池システム〕
以下、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。図1は、第一実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。本実施形態に係る燃料電池システム10は、燃料電池モジュール1と、熱交換器2と、水処理装置3と、凝縮水回収タンク4(凝縮水回収槽)と、疎水性多孔膜5と、貯湯タンク6(貯湯槽)と、を備える。さらに、本実施形態に係る燃料電池システム10は、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水を燃料電池モジュール1に供給する改質水供給経路14(凝縮水供給経路)と、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水を循環させることで疎水性多孔膜5を透過した水蒸気を凝縮水として回収する凝縮水循環経路15と、貯湯タンク6に貯留される湯水を循環させる貯湯循環経路16と、をさらに備える。
また、燃料電池システム10は、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水が不足しているか否かを判定する判定手段40を備え、判定手段40が、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定した際、凝縮水循環経路15へ凝縮水を供給するシステムである。
また、本実施形態に係る燃料電池システム10は、燃料電池モジュール1から排出される排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させて回収し、回収した凝縮水を改質水として燃料電池モジュール1に供給することで、燃料電池にて必要な改質水を賄うシステムである。ここで、燃料電池システム10は、熱交換器2を用いることで、排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させると共に、貯湯循環経路16を循環する湯水に排ガスの熱を回収させており、熱を回収した湯水は貯湯タンク6に貯留される。
通常の燃料電池システムを連続運転させると、貯湯循環経路を循環する湯水が排ガスより継続的に熱を回収するため、貯湯槽に貯留されている湯水の温度が上昇し、出湯が一定量行われなければ、熱的に充満した状態(満蓄状態)になる。その結果、排ガスの冷却ができなくなることで、排ガスから凝縮水を回収できなくなってしまい、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が生じる。
一方、本実施形態に係る燃料電池システム10では、判定手段40が凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定した際、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させることで、疎水性多孔膜5を透過した水蒸気を凝縮水として回収する。ここで、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水は、貯湯循環経路16を流通し、熱交換器2に供給される湯水よりも低温であるため、湯水が流通する貯湯循環経路16と凝縮水が流通する凝縮水循環経路15との間に蒸気圧差が生じるため、疎水性多孔膜5を介して貯湯循環経路16を流通する湯水の一部が水蒸気として凝縮水循環経路15側に透過する。透過した水蒸気は、凝縮水として凝縮水回収タンク4に回収される。
以上により、満蓄となり、排ガスから凝縮水を回収できなくなった場合であっても、疎水性多孔膜5を透過した水蒸気を凝縮水として回収するため、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が解消され、システムの連続運転が可能となる。さらに、疎水性多孔膜5は水蒸気を選択的に透過させ、湯水中の不純物の透過が抑制されるため、例えば、湯水や上水を水蒸気改質用として凝縮水に直接混合した場合よりも水処理の負担が軽減される。
また、本実施形態に係る燃料電池システム10では、貯湯循環経路16を冷却するラジエータや放熱管を設けることなく、燃料電池システム10の連続運転が可能である。さらに、燃料電池システム10では、ラジエータや放熱管を設ける必要がないため、システムサイズの大型化も抑制することができ、ラジエータを設けたことによる騒音も発生しないため、有用である。
以下、本実施形態に係る燃料電池システム10の各構成について詳細に説明する。
本実施形態に係る燃料電池システム10は、燃料電池(図示せず)を備える燃料電池モジュール1を有する。燃料電池モジュール1は、燃料を供給することで発電する機能を有するものであり、燃料電池以外に、後述する気化器、改質器をさらに備えている。
燃料電池モジュール1は、原料ガス供給経路11、酸素供給経路12及び改質水供給経路14と接続しており、それぞれの経路から原料ガス、酸素及び改質水が燃料電池モジュール1に供給される。原料ガス供給経路11には、原料ガスを流通させるブロワ21が設置されており、酸素供給経路12には、酸素を流通させるブロワ22が設置されており、改質水供給経路14には、改質水(凝縮水)を流通させるポンプ23が設置されている。
原料ガス供給経路11を流通する原料ガスとしては、水蒸気改質が可能な炭化水素ガスを含むものであれば特に限定されず、例えば、天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、特にメタンが好ましい。なお、炭化水素ガスとしては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよい。
改質水供給経路14を流通する改質水は、燃料電池モジュール1に設けられた気化器(図示せず)によって気化され、気化されて生じた水蒸気は、水蒸気供給経路(図示せず)を通じて改質器(図示せず)に供給される。
燃料電池システム10は、燃料電池の外部に原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質器を有している。改質器は、例えば、バーナ又は燃焼触媒を配置した燃焼部と、改質用触媒を備える改質部と、を備え、改質部の上流側にて原料ガス供給経路11及び水蒸気供給経路と接続しており、改質部の下流側にて改質ガス供給経路(図示せず)を介して燃料電池と接続している。
原料ガス供給経路11を通じてメタンなどの炭化水素ガスを含む原料ガスが改質部に供給され、水蒸気供給経路を通じて水蒸気が改質部に供給される。そして、改質部にて炭化水素ガスを水蒸気改質した後に、生成された改質ガスが改質ガス供給経路を通じて燃料電池に供給される。
燃焼部は、燃焼熱により改質部を加熱するものであり、例えば、酸素と、炭化水素ガスを含む原料ガスと、を燃焼反応させたり、燃料電池から排出されるカソードオフガス中の未反応の酸素と、アノードオフガス中の未反応の水素と、を燃焼反応させたりして改質部を加熱する。燃焼反応により生じた排ガスは、排気経路13に供給され、燃料電池モジュール1の外部に排出される。
炭化水素ガスの一例であるメタンを水蒸気改質させた場合、改質部にて、以下の式(a)の反応により一酸化炭素および水素が生成される。
CH+HO→CO+3H・・・・(a)
改質部内に設置される改質用触媒としては、水蒸気改質反応の触媒となるものであれば特に限定されないが、Ni,Rh,Ru,Ir,Pd,Pt,Re,Co,Fe及びMoの少なくとも一つを触媒金属として含む水蒸気改質用触媒が好ましい。
改質部に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、改質部に供給される単位時間当たりの炭化水素ガスの炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.5〜3.5であることが好ましく、2.0〜3.0であることがより好ましく、2.0〜2.5であることがさらに好ましい。スチームカーボン比S/Cがこの範囲にあることにより、炭化水素ガスが効率よく水蒸気改質され、水素および一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。さらに、燃料電池モジュール1内での炭素析出を抑制することができ、燃料電池モジュール1の信頼性を高めることができる。
また、燃焼部は、水蒸気改質を効率よく行なう観点から、改質部を、600℃〜800℃に加熱することが好ましく、600℃〜700℃に加熱することがより好ましい。
本実施形態に係る燃料電池システム10は、改質ガス供給経路を通じて改質器から供給された改質ガスを用いて発電を行なう燃料電池を備えている。燃料電池としては、例えば、空気極(カソード)、電解質及び燃料極(アノード)を備える燃料電池セルであってもよく、燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックであってもよい。また、燃料電池としては、200℃以下の温度で作動する低温型の燃料電池、例えば、60℃〜100℃程度で作動する固体高分子形燃料電池、150℃〜200℃程度で作動するリン酸形燃料電池や、600℃〜800℃程度で作動する高温型の燃料電池、例えば、700℃〜800℃程度で作動する固体酸化物形燃料電池、600℃〜700℃程度で作動する溶融炭酸塩形燃料電池が挙げられる。
燃料電池のアノードには、改質ガス供給経路を通じて改質ガスが供給され、燃料電池のカソードには、酸素供給経路12を通じて酸素を含むガスが供給される。そして、改質ガスと酸素との電気化学的な反応により、主に水蒸気(溶融炭酸塩形燃料電池では主に水蒸気及び二酸化炭素)が生成される。また、アノードで生成された電子は、外部回路を通じてカソードに移動する。このようにして電子がアノードからカソードに移動することにより、燃料電池にて発電が行なわれる。
ここで、アノード及びカソードから排出されたオフガスは、前述のように改質器の燃焼部に供給され、未反応の水素及び酸素が燃焼反応に用いられた後、排気経路13を通じて燃料電池モジュール1から排出されてもよく、燃焼部に供給されずに排気経路13を通じて直接燃料電池モジュール1から排出されてもよい。
なお、高温型の燃料電池を備える燃料電池システムでは、改質器が燃料電池の外部に取り付けられている必要はなく、燃料電池に直接原料ガス及び水蒸気を供給し、燃料電池の内部で水蒸気改質(内部改質)を行なう構成であってもよい。燃料電池スタック内部での反応温度は600℃〜800℃と高温であるため、燃料電池スタック内で水蒸気改質を行なうことが可能である。
燃料電池モジュール1から排出され、排気経路13を流通する排ガスは、熱交換器2にて、貯湯循環経路16を流通する湯水と熱交換を行なう。これにより、排気経路13を流通する排ガスは冷却され、排ガス中に含まれる水蒸気が凝縮されると共に、貯湯循環経路16を循環する湯水が排ガスの熱を回収する。水蒸気が凝縮されて得られた凝縮水は、水処理装置3に供給され、排ガスの熱を回収した湯水は、貯湯タンク6に供給される。また、排気経路13を流通する排ガスは、外部に排気される。
水処理装置3は、熱交換器2と凝縮水回収タンク4との間に設けられており、熱交換器2にて水蒸気が凝縮されて得られた凝縮水に含まれる不純物を除去する装置である。水処理装置としては、例えば、交換や薬品による再生処理が必要なイオン交換樹脂を有する水処理装置、イオン交換樹脂を電気的に再生可能な電気脱イオン式の水処理装置などが挙げられる。
凝縮水回収タンク4は、排気経路13を流通する排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して得られた凝縮水を貯留する容器である。凝縮水回収タンク4では、所定量以上の水が貯留された際には、例えばオーバーフローによりドレン排水される。
凝縮水回収タンク4は、改質水供給経路14と接続しており、改質水供給経路14には、ポンプ23が設けられている。ポンプ23を駆動させることで、凝縮水回収タンク4に貯留された凝縮水は改質水として、改質水供給経路14を通じて燃料電池モジュール1に供給される。
また、凝縮水回収タンク4は、凝縮水循環経路15と接続しており、凝縮水循環経路15には、ポンプ24及び疎水性多孔膜5が設けられている。ポンプ24を駆動させることで、凝縮水回収タンク4に貯留された凝縮水は、凝縮水循環経路15を流通する。このとき、後述するように、疎水性多孔膜5を介して貯湯循環経路16を流通する湯水の一部が水蒸気(図1中の矢印X)として凝縮水循環経路15側に透過し、透過した水蒸気は、凝縮水として凝縮水回収タンク4に回収される。
貯湯タンク6は、燃料電池モジュール1から排出される排ガスの熱を熱交換器2にて回収した湯水を貯留する容器である。また、第1給水経路17を通じて貯湯タンク6に水が供給され、出湯経路31を通じて貯湯タンク6から湯水がシステム外に供給される。出湯経路31を通じてシステム外に供給される湯水は、第2給水経路18を通じて供給された水と混合弁26で適温に混合され、例えば、給湯や暖房に使用される。
貯湯タンク6は、貯湯循環経路16と接続しており、貯湯循環経路16には、上流側から順に、ポンプ25、疎水性多孔膜5及び熱交換器2が設けられている。ポンプ25を駆動させることで、貯湯タンク6に貯留された湯水は、貯湯循環経路16を流通する。このとき、疎水性多孔膜5を介して貯湯循環経路16を流通する湯水の一部が水蒸気として凝縮水循環経路15側に透過する。そして、疎水性多孔膜5を通過した後の湯水は、熱交換器2にて、排気経路13を流通する排ガスと熱交換を行い、排ガスの熱を回収した湯水は、貯湯循環経路16を流通し、貯湯タンク6に貯留される。
貯湯タンク6は、第1給水経路17と接続している供給口付近である下部から貯湯循環経路16に湯水を供給し、出湯経路31と接続している出湯口付近である上部にて貯湯循環経路16を流通した湯水を回収する。そのため、貯湯タンク6に貯留されている湯水では、温度勾配が生じており、下部から上部に向かって貯留されている湯水の温度が上昇する。
ここで、燃料電池システム10の起動中には、排気経路13を流通する排ガスを冷却して水蒸気を凝縮させるため、貯湯循環経路16に継続的に湯水を循環させる。そのため、燃料電池システム10を長時間連続運転させると、貯湯タンク6に貯留されている温水の温度が上昇し、その際出湯が一定量行われなければ、熱的に充満した状態(満蓄状態)になる。満蓄になると、貯湯タンク6に貯留されている温水に温度勾配はほとんどなくなり、貯湯タンク6に貯留されている湯水の上側と下側との温度差はほとんどなくなる。そのため、満蓄時には、排気経路13を流通する排ガスからの熱回収による排ガスの冷却ができなくなり、その結果、排ガスから凝縮水の回収ができなくなってしまい、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水が不足するおそれがある。
しかし、本実施形態に係る燃料電池システム10では、判定手段40が、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定した際、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させることで、疎水性多孔膜5を透過した水蒸気を凝縮水として回収する。そのため、満蓄時であっても、凝縮水回収タンク4にて凝縮水が不足することが抑制され、システムの連続運転が可能となる。
以下、判定手段40が、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定する場合の具体例1について説明する。まず、判定手段40は、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを、水位検出手段により検出された凝縮水の水位により判定してもよい。
このとき、本実施形態に係る燃料電池システム10は、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の水位を検出する水位検出手段である水位センサー41をさらに備えている。水位センサー41としては、フロートセンサーや電極センサー等の従来公知のものを適宜選択して使用することができる。
本実施形態に係る燃料電池システム10では、判定手段40が、水位センサー41により検出された凝縮水の水位が閾値(第1の閾値)以下であると判定した際、ポンプ24を駆動させ、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させる。これにより、疎水性多孔膜5を介して貯湯循環経路16を流通する湯水の一部が水蒸気として凝縮水循環経路15側に透過し、透過した水蒸気は、凝縮水として凝縮水回収タンク4に回収される。そのため、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が抑制され、満蓄時においてもシステムの連続運転が可能となる。なお、閾値(第1の閾値)となる凝縮水の水位としては、例えば、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給してから疎水性多孔膜5を透過した水蒸気が凝縮水として凝縮水回収タンク4に回収されるまでの間、燃料電池モジュール1への凝縮水の供給及び凝縮水循環経路15への凝縮水の供給が可能な量以上であればよい。
ここで、疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)は、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)以上であることが好ましい。これにより、外部から水を供給せずとも、システムの連続運転が可能となる。
まず、疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)が、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)と同程度であれば、満蓄時であっても、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が低下せず、一定に保たれる。そのため、外部から水を供給せずとも、システムの連続運転が可能となる。
また、疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)が、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)よりも多い場合、満蓄時であっても、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が徐々に増加し、外部から水を供給せずとも、システムの連続運転が可能となる。
疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)は、疎水性多孔膜の種類、面積、貯湯循環経路を流通する湯水と凝縮水循環経路を流通する凝縮水との温度差など、種々の要因によって定まる。例えば、非特許文献(Samer Adham et. al., Application of Membrane Distillation for desalting brines from thermal desalination plants, Desalination, Volume 314(2), 2013, 101-108)では、高温側70℃、低温側30℃の条件で水を流通させた場合、30kg/m/h程度の高い透過流束が得られることが実証されている。
例えば、700W級の家庭用固体酸化物形燃料電池システムにて水蒸気改質に必要な改質水の量を5ml/分とし、30kg/m/h(500ml/分/m=0.05ml/分/cm)の透過流束を有する疎水性多孔膜を用いたと仮定する。満蓄時であっても、外部から水を供給せずにシステムの連続運転を可能とするためには、疎水性多孔膜を透過する水蒸気の量が5ml/分以上であればよく、疎水性多孔膜の面積は100cm以上であればよいことが算出される。ここで、例えば、疎水性多孔膜の面積が140cmであれば、疎水性多孔膜を透過する水蒸気の量が7ml/分と算出されるため、疎水性多孔膜を透過する水蒸気の量(ml/分)を、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)よりも多くすることができる。
疎水性多孔膜5としては、貯湯循環経路16を流通する湯水の一部を水蒸気として透過させる膜、すなわち、膜蒸留が可能な膜であれば特に限定されない。疎水性多孔膜5としては、例えば、フッ素系樹脂製の膜を用いてもよく、好ましくは、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)などのフッ素系樹脂製の膜を用いてもよい。また、前述の非特許文献に記載の疎水性多孔膜を用いてもよい。なお、膜蒸留とは、疎水性多孔膜を介した際に生じる蒸気圧差を駆動力として水と溶質とを分離する技術のことである。
また、透過側の水蒸気分圧を下げる方法としては、(1)透過側に低温水を流す方法(DCMD;Direct Contact Membrane Distillation)、(2)透過側を間接的に冷却する(AGMD;Air Gap Membrane Distillation)、(3)透過側を真空にする(VMD;Vacuum Membrane Distillation)、(4)透過側にスイープガスを流す(SGMD;Sweep Gas Membrane Distillation)が挙げられるが、本実施形態では(1)の方法を用いている。(1)の方法は、各種方法の中でも透過流束が高く、さらに、凝縮水回収タンク4に貯留された凝縮水を利用できるため、有用である。また、(1)の方法を採用する上では、凝縮水循環経路15が主に必要となるだけであり、(2)〜(4)よりも必要な構成が少なく、システムを簡略化することができる。
本実施形態に係る燃料電池システム10では、小サイズの疎水性多孔膜5と、小規模の凝縮水循環経路15を設けることで、システムの連続運転が可能となり、従来の燃料電池システムのようにラジエータを設けた場合と比較して、コンパクトな設計が可能となる。
前述のように、疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)が、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)よりも多い場合、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が徐々に増加する。そのため、判定手段40が、水位センサー41により検出された凝縮水の水位が閾値(第2の閾値)以上であると判定した際、ポンプ24を停止させ、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を停止させてもよい。これにより、必要以上の水蒸気が疎水性多孔膜5を透過することが抑制され、また、凝縮水回収タンク4からオーバーフローにより、凝縮水がドレン排水されないように調整できる。
以下、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の水位に応じて、凝縮水循環経路15での凝縮水の循環を制御することについて、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第一実施形態に係る燃料電池システムにおける凝縮水循環の制御処理1を示すフローチャートである。
図2に示すように、ステップ200にて、燃料電池システム10を起動する。このとき、凝縮水回収タンク4には、燃料電池モジュール1に供給される改質水が貯留されており、この改質水が原料ガスの水蒸気改質に用いられる。
燃料電池システム10を起動して連続運転させると、前述のように、貯湯タンク6に貯留されている温水の温度が上昇し、熱的に充満した状態(満蓄状態)になる。満蓄時には、排ガスから凝縮水の回収ができなくなってしまうため、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の水位が徐々に低下する。
ステップ201にて、水位センサー41にて検出された凝縮水の水位が第1の閾値以下であるか否かを判定する。水位センサー41にて検出された凝縮水の水位が第1の閾値以下であれば、ステップ202にて、ポンプ24を駆動させ、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させる。このとき、疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)が、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)よりも多い場合、満蓄時であっても、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が徐々に増加する。あるいは、貯湯タンク6から出湯経路31を通じて湯水が外部へ排出され、第1給水経路17を通じて水が貯湯タンク6に供給され満蓄状態が解消された場合、貯湯循環経路16を流通する湯水が排ガスの熱を回収可能となるため、排ガスから凝縮水の回収が可能となり、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が徐々に増加する。
次に、ステップ203にて、水位センサー41にて検出された凝縮水の水位が第2の閾値以上であるか判定する。水位センサー41にて検出された凝縮水の水位が第2の閾値以上でなければ、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給(循環)を継続し、水位センサー41にて検出された凝縮水の水位が第2の閾値以上であれば、ステップ204にて、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給(循環)を停止する。
そして、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を停止した場合、満蓄状態が維持されたままである、あるいは、一度満蓄状態が解消したが再度満蓄になると、水位センサー41にて検出された凝縮水の水位が再び低下する。
そこで、ステップ205にてシステムの運転停止要求がなければ、ステップ201〜204を繰り返し行なってもよい。また、ステップ205にてシステムの運転停止要求があれば、燃料電池システム10の運転を停止する。なお、システムの運転停止は、ステップ200〜205の間の任意のタイミングで行なってもよい。
以下、判定手段40が、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定する場合の具体例2について説明する。判定手段40は、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを、燃料電池システムの起動時間により判定してもよい。
燃料電池システム10を起動させてから時間が経過すると、貯湯タンク6に貯留されている温水が満蓄となり、排ガスから凝縮水の回収ができなくなってしまうため、システム起動から時間が経過するにつれて凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水が不足することになる。そこで、判定手段40が、システム起動から所定の時間が経過したことを判定した際、ポンプ24を駆動させ、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させるようにしている。これにより、疎水性多孔膜5を介して貯湯循環経路16を流通する湯水の一部が水蒸気として凝縮水循環経路15側に透過し、透過した水蒸気は、凝縮水として凝縮水回収タンク4に回収される。そのため、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が抑制され、満蓄時においてもシステムの連続運転が可能となる。
また、前述のように、疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)が、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)よりも多い場合、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が一定の割合で徐々に増加する。そのため、判定手段40が、凝縮水循環経路15に凝縮水を循環させてから所定の時間が経過したことを判定した際、ポンプ24を停止させ、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を停止してもよい。
さらに、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を停止させた場合、満蓄状態が維持されたままであると、凝縮水回収タンク4の水位が一定の割合で再び低下する。そのため、判定手段40が、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を停止させてから所定の時間経過したことを判定した際、凝縮水循環経路15へ再度凝縮水を供給してもよい。
また、判定手段40が、凝縮水循環経路15に凝縮水を循環させてから所定の時間が経過したことを判定した際、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を停止する手順と、判定手段40が、凝縮水循環経路15に凝縮水の供給を停止させてから所定の時間が経過したことを判定した際、凝縮水循環経路15へ凝縮水を供給する手順と、を順番に繰り返してもよい。
以下、燃料電池システムの起動時間、凝縮水の供給時間(循環時間)及び凝縮水供給の停止時間に応じて、凝縮水循環経路15での凝縮水の循環を制御することについて、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第一実施形態に係る燃料電池システムにおける凝縮水循環の制御処理2を示すフローチャートである。
図3に示すように、ステップ300にて、燃料電池システム10を起動する。このとき、凝縮水回収タンク4には、燃料電池モジュール1に供給される改質水が貯留されており、この改質水が原料ガスの水蒸気改質に用いられる。
燃料電池システム10を起動して連続運転させて満蓄状態となると、排ガスから凝縮水の回収ができなくなってしまうため、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の水位が徐々に低下する。
ステップ301にて、燃料電池システム10の起動から所定時間が経過したか判定する。システムの起動から所定時間が経過していれば、ステップ302にて、ポンプ24を駆動させ、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給し、凝縮水を循環させる。このとき、疎水性多孔膜5を透過する水蒸気の量(ml/分)が、水蒸気改質に必要な改質水の量(ml/分)よりも多い場合、満蓄時であっても、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が一定の割合で徐々に増加する。
次に、ステップ303にて、凝縮水の供給(循環)から所定時間が経過したか判定する。凝縮水の供給から所定時間が経過してなければ、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を継続し、凝縮水の供給から所定時間が経過していれば、ステップ304にて、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給(循環)を停止する。
そして、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を停止した場合、満蓄状態が維持されたままであると、凝縮水回収タンク4の水位が一定の割合で再び低下する。
次に、ステップ305にて、凝縮水の供給停止から所定時間が経過したか判定する。凝縮水の供給停止から所定時間が経過していれば、ステップ306にて、ポンプ24を駆動させ、凝縮水循環経路15に凝縮水を再度供給し、凝縮水を循環させる。このとき、ステップ302と同様、満蓄時であっても、凝縮水回収タンク4に貯留される凝縮水の水位が一定の割合で徐々に増加する。
そして、ステップ307にて、凝縮水の供給(循環)から所定時間が経過したか判定する。凝縮水の供給から所定時間が経過してなければ、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給を継続し、凝縮水の供給から所定時間が経過していれば、ステップ308にて、凝縮水循環経路15への凝縮水の供給(循環)を停止する。
ステップ309にてシステムの運転停止要求がなければ、ステップ305〜308を繰り返し行なってもよい。また、ステップ309にてシステムの運転停止要求があれば、燃料電池システム10の運転を停止する。なお、システムの運転停止は、ステップ300〜209の間の任意のタイミングで行なってもよい。
以下、判定手段40が、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定する場合の具体例3について説明する。判定手段40は、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを、第1温度検出手段により検出された湯水の温度により判定してもよい。
このとき、本実施形態に係る燃料電池システム10は、貯湯循環経路16における熱交換器2よりも上流の所定の位置及び貯湯タンク6の所定の位置の少なくとも一方に第1温度検出手段(図示せず)をさらに備えている。第1温度検出手段は、貯湯循環経路16における熱交換器2よりも上流の位置であれば、任意の場所に設けることができ、例えば、貯湯循環経路16において、貯湯タンク6の供給口付近、貯湯タンク6と疎水性多孔膜5との間、疎水性多孔膜5と熱交換器2との間などが挙げられる。また、第1温度検出手段は、貯湯タンク6の任意の場所に設けることができ、例えば、貯湯循環経路16と接続している供給口付近が挙げられる。
本実施形態に係る燃料電池システム10では、判定手段40が、第1温度検出手段により検出された湯水の温度が閾値以上であると判定した際、ポンプ24を駆動させ、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させる。そのため、検出された湯水の温度が閾値以上となることで、排ガスの冷却効率が低下し、排ガスから凝縮水を好適に回収できなくなった場合であっても、疎水性多孔膜5を透過した水蒸気を凝縮水として回収することで、十分な量の凝縮水を凝縮水回収タンク4に貯留することができる。よって、水蒸気改質に用いる凝縮水が不足するという問題が抑制され、満蓄時においてもシステムの連続運転が可能となる。
凝縮水循環経路15に凝縮水を供給するか否かを判定する対象となる閾値としては、特に限定されないが、例えば、満蓄時の湯水の温度(例えば、90℃)、満蓄時の湯水の温度よりも低い温度(例えば、60℃以上90℃未満)が挙げられる。すなわち、所定の箇所における湯水の温度が満蓄時の湯水の温度又は満蓄時の湯水の温度よりも低い温度であることを示す場合に、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させてもよい。特に、満蓄時の湯水の温度よりも低い温度であることを示した場合に、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させる構成とすることで、より十分な量の凝縮水を凝縮水回収タンク4に貯留することができるため好ましい。
また、第1温度検出手段は、貯湯タンク6の任意の場所に設けることができる。貯湯タンク6において、満蓄状態では貯湯タンク6に貯留されている湯水の全域でほぼ同じ温度となっているが、満蓄状態でない場合、貯湯タンク6に貯留されている湯水は高さ方向に沿って下にいくほど温度が低下し、貯湯タンク6の上部よりも下部の方が湯水の温度が低くなっている。そこで、第1温度検出手段を、貯湯循環経路16の下部であり、かつ貯湯循環経路16と接続している供給口付近よりも上部に設けることが好ましい。このとき、第1温度検出手段が満蓄時の湯水の温度を示したとすると、貯湯タンク6に貯留されている湯水は満蓄直前であることが分かる。そのため、満蓄となる直前で、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させることができ、より十分な量の凝縮水を凝縮水回収タンク4に貯留することができるため好ましい。
第1温度検出手段は、複数設けられていてもよく、例えば、貯湯循環経路16における熱交換器2よりも上流の所定の位置及び貯湯タンク6の所定の位置の両方に設けてもよく、貯湯タンク6の高さの異なる位置に第1温度検出手段をそれぞれ設けてもよい。
なお、第1温度検出手段を設ける具体例3の構成は、前述の具体例1、2の構成と組み合わせてもよい。
ところで、本実施形態に係る燃料電池システム10では、疎水性多孔膜5は水蒸気を選択的に透過させ、湯水中の不純物の透過が抑制されるため、例えば、湯水や上水を水蒸気改質用として凝縮水に直接混合した場合よりも水処理装置の負担が軽減される。また、疎水性多孔膜5を透過した水蒸気が凝縮した凝縮水は、水処理装置による処理が特に不要であるため、燃料電池システム10のように、熱交換器2と凝縮水回収タンク4との間に水処理装置3を設け、改質水供給経路14に水処理装置が設けられていなくてもよい。
また、疎水性多孔膜を用いた場合、逆浸透膜(RO膜)を用いた場合よりも透過側にて純度の高い水を得ることができ、逆浸透膜と同程度の透過流束が得られる。また、逆浸透膜を用いた場合、塩濃度(浸透圧)の増加に伴い、透過流束が低下するが、疎水性多孔膜を用いた場合、塩濃度が増加しても透過流束が低下しない点で有用である。さらに、逆浸透膜のように給水圧が駆動力ではないため、加圧の必要がなく、補機電力が低減できる。
また、熱交換器よりも下流に疎水性多孔膜が設けられていてもよいが、本実施形態に係る燃料電池システム10では、熱交換器2よりも上流に疎水性多孔膜5が設けられている。ここで、満蓄時以外では、熱交換器2に供給される前の湯水は、熱交換器2から排出された湯水よりも低温であるため、疎水性多孔膜5を熱交換器2よりも上流に配置することで、熱に起因する膜の劣化を抑制できる。
また、熱交換器2よりも下流の貯湯循環経路16を流通する湯水は、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水よりも高温であるため、熱交換器2よりも下流に疎水性多孔膜5を設置した場合には、貯湯タンク6に供給される湯水が冷却されることになり、貯湯タンク6の温度成層に影響を与える。一方、本実施形態に係る燃料電池システム10のように、熱交換器2よりも上流に疎水性多孔膜5を設置した場合には、貯湯タンク6の温度成層に影響を与えない。
本実施形態に係る燃料電池システム10は、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水を放熱させる放熱部をさらに備えることが好ましい。凝縮水循環経路15における放熱部の設置場所は特に限定されないが、例えば、疎水性多孔膜5の透過側の下流(図1中のB1)に放熱部を設けてもよい。
貯湯循環経路16を流通する湯水は、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水よりも高温であるため、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水は疎水性多孔膜5を介して間接的に温められる。凝縮水循環経路15を流通する凝縮水の温度が上昇すると、湯水が流通する貯湯循環経路16と凝縮水が流通する凝縮水循環経路15との間の蒸気圧差が低下し、疎水性多孔膜5における水蒸気の透過流束が低下するおそれがある。
一方、本実施形態に係る燃料電池システム10は、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水を放熱させる放熱部を有するため、温められた凝縮水が放熱により冷却される。その結果、疎水性多孔膜5における水蒸気の透過流束が好適に維持される。
放熱部としては、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水を放熱させる構成であれば特に限定されないが、スパイラル管、金属配管、脱炭酸塔のように大気との接触面積を増やす構造、換気ファンに近接させた構造、筐体と接触させた構造などが挙げられる。貯湯循環経路16を流通する湯水と比較して、凝縮水循環経路15を流通する凝縮水は少量であるため、大型の放熱部とする必要はなく、放熱部を設けてもシステムの大型化は抑制される。
本実施形態に係る燃料電池システム10は、疎水性多孔膜5の上流に貯湯循環経路16を循環する湯水中の塩素を除去する脱塩素部(図示せず)及び第1給水経路17に貯湯タンク6に供給される水中の塩素を除去する脱塩素部(図示せず)の少なくとも一方をさらに備えることが好ましい。
前述のように脱塩素部を配置することで、貯湯循環経路16を循環する湯水中の塩素又は貯湯タンク6に供給される水中の塩素が除去されるため、耐塩素性でない疎水性多孔膜5も好適に用いることができ、疎水性多孔膜5の選択肢を広げることができる。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態に係る燃料電池システムについて図4を用いて説明する。
図4は、本発明の第二実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。本実施形態に係る燃料電池システム20は、熱交換器2の上流に、貯湯循環経路16から分岐するバイパス経路19(第1分岐経路)を有しており、疎水性多孔膜5は、バイパス経路19を流通する湯水の一部を水蒸気として凝縮水循環経路15側に透過する構成を有している点で、前述の第一実施形態に係る燃料電池システム10と相違する。なお、本実施形態(以下の第三、第四実施形態でも同様)において、第一実施形態と同様の構成については、同じ番号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係る燃料電池システム20では、貯湯循環経路16を流通する湯水の一部をバイパス経路19に流通させ、バイパス経路19に設けた疎水性多孔膜5により、バイパス経路19を流通する湯水の一部を水蒸気として凝縮水循環経路15側に透過する。疎水性多孔膜5は、貯湯循環経路16の面積と比較して非常に小さいサイズにすることができるため、疎水性多孔膜5の大きさに応じたバイパス経路19を設けてもよく、バイパス経路19の面積は貯湯循環経路16と比較して非常に小さくてもよい。
また、バイパス経路19には、開閉弁(流量調節部)が設けられていてもよく、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させているときには、湯水がバイパス経路19を流通し、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給していないときには、湯水がバイパス経路19を流通しないように開閉弁を調節してもよい。これにより、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給していないときには、疎水性多孔膜5に湯水が供給されず、細孔の詰りによる膜の劣化を抑制することができる。
<第三実施形態>
以下、本発明の第三実施形態に係る燃料電池システムについて図5を用いて説明する。
図5は、本発明の第三実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。本実施形態に係る燃料電池システム30は、熱交換器2の上流に、貯湯循環経路16から分岐するバイパス経路32を有しており、疎水性多孔膜5は、バイパス経路32を流通する湯水の一部を水蒸気として凝縮水循環経路15側に透過する構成を有し、かつ、バイパス経路32に湯水の流量を調節する開閉弁A、B(流量調節部)、貯湯循環経路16に湯水の流量を調節する開閉弁C(流量調節部)が設けられている点で、前述の第一実施形態に係る燃料電池システム10と相違する。
本実施形態に係る燃料電池システム20では、疎水性多孔膜5の上流に位置する開閉弁A及び疎水性多孔膜5の下流に位置する開閉弁Bを閉じ、かつ、開閉弁Cを開くことで、バイパス経路32に湯水が供給されず、バイパス経路32と並列する貯湯循環経路16のみに湯水が供給される。また、開閉弁A、Bを開き、かつ開閉弁Cを閉じることで、バイパス経路32と並列する貯湯循環経路16に湯水が供給されず、バイパス経路32のみに湯水が供給される。
そのため、本実施形態に係る燃料電池システム30は、判定手段40が、凝縮水回収タンク4に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定し、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給して循環させているときには、開閉弁A、Bを開き、かつ開閉弁Cを閉じるように調節される。また、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給していないときには、開閉弁A、Bを閉じ、かつ開閉弁Cを開くように調節される。このように、開閉弁A〜Cを調節することで、凝縮水循環経路15に凝縮水を供給していないときには、疎水性多孔膜5に湯水が供給されず、細孔の詰りによる膜の劣化を抑制することができる。
なお、開閉弁A〜Cとしては、電磁弁、電動弁などが挙げられる。また、開閉弁B、Cは設けられていなくてもよい。
<第四実施形態>
以下、本発明の第四実施形態に係る燃料電池システムについて図6を用いて説明する。
図6は、本発明の第四実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。第一実施形態に係る燃料電池システム10は、熱交換器2と凝縮水回収タンク4との間に水処理装置3を有しているが、本実施形態に係る燃料電池システム50は、凝縮水回収タンク4と燃料電池モジュール1との間である改質水供給経路14に水処理装置3を有している。
例えば、疎水性多孔膜5が劣化により破損した場合、貯湯循環経路16を流通する湯水が直接凝縮水循環経路15に供給され、凝縮水回収タンク4に貯留される。このとき、水処理装置3が、熱交換器2と凝縮水回収タンク4との間に配置されていると、湯水中に含まれている不純物が除去されることなく、燃料電池モジュール1に供給されることになり、モジュール内の各構成(例えば改質器)に悪影響を及ぼす。
一方、本実施形態に係る燃料電池システム50は、凝縮水回収タンク4と燃料電池モジュール1との間に水処理装置3を有している。そのため、疎水性多孔膜5が劣化により破損した場合であっても、湯水中に含まれている不純物が、水処理装置3にて除去されるため、モジュール内の各構成に悪影響を及ぼすことが抑制される。
<第五実施形態>
以下、本発明の第五実施形態に係る燃料電池システムについて図7を用いて説明する。図7は、本発明の第五実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。本実施形態に係る燃料電池システム60は、貯湯循環経路16における熱交換器2の上流側と熱交換器2の下流側とを接続するように設けられ、貯湯循環経路16から分岐するバイパス経路33(第2分岐経路)を有し、湯水が流通する経路を切り替える切り替え部として三方弁27を有している。
さらに、本実施形態に係る燃料電池システム60は、貯湯循環経路16における所定の位置及び貯湯タンク6の所定の位置の少なくとも一方に第2温度検出手段をさらに備えている。
第2温度検出手段は、貯湯循環経路16における任意の場所に設けることができ、例えば、貯湯循環経路16において、貯湯タンク6の供給口付近、貯湯タンク6と疎水性多孔膜5との間、疎水性多孔膜5と熱交換器2との間、熱交換器2と貯湯タンク6との間などが挙げられる。また、第2温度検出手段は、貯湯タンク6の任意の場所に設けることができ、例えば、貯湯循環経路16と接続している供給口付近が挙げられる。なお、以下では、貯湯タンク6と疎水性多孔膜5との間に第2温度検出手段28を配置した構成について説明する。
例えば、燃料電池モジュール1から排出される排ガスの温度が100℃以上のときに燃料電池システム60を連続運転させると、貯湯循環経路16を循環する湯水が排ガスより継続的に熱を回収するため、貯湯タンク6に貯留されている湯水の温度が上昇して100℃以上となり、貯湯タンク6に貯留されている湯水が沸騰するおそれがある。
本実施形態に係る燃料電池システム60では、第2温度検出手段28にて検出された湯水の温度が第1の閾値(例えば、90℃)以上となった際に、三方弁27により、貯湯循環経路16を流通する湯水がバイパス経路33に供給され、かつ湯水が熱交換器2に供給されないように湯水が流通する経路を切り替え可能となっている。そのため、貯湯循環経路16を循環する湯水の温度又は貯湯タンク6に貯留されている湯水の温度が一定以上となった際に、熱交換器2への湯水の供給が停止されて熱交換器2にて排ガスからの熱回収が行われないように湯水が流通する経路を切り替え可能であり、貯湯タンク6に貯留されている湯水の沸騰を防止できる。
なお、切り替え部の構成は、三方弁に限定されず、例えば、2つの電磁弁を貯湯循環経路16及びバイパス経路33にそれぞれ配置し、電磁弁の開閉をそれぞれ調整することで熱交換器2に湯水を供給するか、バイパス経路33に湯水を供給するかを切り替えてもよい。
また、本実施形態に係る燃料電池システム60では、疎水性多孔膜5が熱交換器2及び三方弁27の上流に配置されているが、疎水性多孔膜は、熱交換器の下流における貯湯循環経路と第2分岐経路との接続箇所よりも下流に配置されていてもよい。この場合であっても、第2分岐経路に供給された湯水が疎水性多孔膜に供給され、湯水の一部が水蒸気として凝縮水循環経路側に透過する。
第2温度検出手段28は、貯湯タンク6と疎水性多孔膜5との間に配置されている。これにより、バイパス経路33に湯水が供給され、熱交換器2に湯水が供給されていない場合であっても、第2温度検出手段28は湯水の温度を測定することが可能である。なお、
第2温度検出手段28は、貯湯循環経路16におけるバイパス経路33の上流側又は下流側の所定の位置及び貯湯タンク6の所定の位置の少なくとも一方に配置されていてもよい。
このとき、切り替え部である三方弁27は、第2温度検出手段28により検出された湯水の温度が第2の閾値(例えば、60〜70℃)以下になった際、貯湯循環経路16を流通する湯水が熱交換器2に供給され、貯湯循環経路16を流通する湯水がバイパス経路33に供給されないように湯水が流通する経路を切り替え可能となっていてもよい。これにより、再度、排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮させると共に、貯湯循環経路16を循環する湯水に排ガスの熱を回収させることができる。
実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
10、20、30、50…燃料電池システム、1…燃料電池モジュール、2…熱交換器、3…水処理装置、4…凝縮水回収タンク、5…疎水性多孔膜、6…貯湯タンク、11…原料ガス供給経路、12…酸素供給経路、13…排気経路、14…改質水供給経路、15…凝縮水循環経路、16…貯湯循環経路、17…第1給水経路、18…第2給水経路、19、32、33…バイパス経路、21、22…ブロワ、23、24、25…ポンプ、26…混合弁、27…三方弁、28…第2温度検出手段、31…出湯経路、40…判定手段、41…水位センサー

Claims (12)

  1. 燃料電池を備える燃料電池モジュールと、
    湯水を貯める貯湯槽と、
    前記貯湯槽内の湯水を循環させる貯湯循環経路と、
    前記燃料電池モジュールから排出される排ガスと前記貯湯循環経路を流通する湯水との間で熱交換を行ない、前記排ガスを冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器にて冷却された前記排ガス中の水蒸気が凝縮されて得られる凝縮水を貯留する凝縮水回収槽と、
    前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水を循環させる凝縮水循環経路と、
    前記貯湯槽と前記熱交換器との間に設けられ、前記貯湯循環経路を流通する湯水の一部を水蒸気として前記凝縮水循環経路側に透過する疎水性多孔膜と、
    前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水を前記燃料電池モジュールに供給する凝縮水供給経路と、
    前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記判定手段が、凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足していると判定した際、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させることで、前記疎水性多孔膜を透過した水蒸気を凝縮水として回収する燃料電池システム。
  2. 前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の水位を検出する水位検出手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを、前記水位検出手段により検出された凝縮水の水位により判定し、
    前記水位検出手段により検出された凝縮水の水位が閾値以下になった際、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させる請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記貯湯循環経路における前記熱交換器よりも上流の所定の位置及び前記貯湯槽の所定の位置の少なくとも一方に第1温度検出手段をさらに備え、
    前記判定手段は、前記凝縮水回収槽に貯留されている凝縮水の量が不足しているか否かを、前記第1温度検出手段により検出された湯水の温度により判定し、
    前記第1温度検出手段により検出された湯水の温度が閾値以上になった際、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させる請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記疎水性多孔膜は、前記熱交換器よりも上流に配置されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記貯湯循環経路の前記貯湯槽と前記熱交換器との間に、前記貯湯循環経路から分岐する第1分岐経路を有し、前記疎水性多孔膜は、前記第1分岐経路を流通する湯水の一部を水蒸気として前記凝縮水循環経路側に透過する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記貯湯循環経路及び前記第1分岐経路における湯水の流量を調節する流量調節部をさらに備え、
    前記流量調節部は、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給して循環させている際、前記第1分岐経路に湯水を流通させるように調節され、前記凝縮水循環経路に凝縮水を供給していない際、前記第1分岐経路に湯水を流通させないように調節される請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記凝縮水循環経路を流通する凝縮水を放熱させる放熱部をさらに備える請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記凝縮水回収槽の下流であり、かつ前記凝縮水回収槽と前記燃料電池モジュールとの間に配置されている水処理装置をさらに備える請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記疎水性多孔膜の上流に前記貯湯循環経路を循環する湯水中の塩素を除去する脱塩素部をさらに備える請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  10. 前記貯湯槽の上流に前記貯湯槽に供給される水中の塩素を除去する脱塩素部をさらに備える請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  11. 前記貯湯循環経路における所定の位置及び前記貯湯槽の所定の位置の少なくとも一方に配置された第2温度検出手段と、
    前記貯湯循環経路における前記熱交換器の上流側と前記熱交換器の下流側とを接続するように設けられ、前記貯湯循環経路から分岐する第2分岐経路と、
    前記第2温度検出手段により検出された湯水の温度が第1の閾値以上になった際、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記第2分岐経路に供給され、かつ前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記熱交換器に供給されないように湯水が流通する経路を切り替える切り替え部と、
    をさらに備え、
    前記切り替え部により、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記第2分岐経路に供給され、かつ前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記熱交換器に供給されないように湯水が流通する経路が切り替えられた際にも、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記疎水性多孔膜に供給される請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 前記第2温度検出手段は、前記貯湯循環経路における前記第2分岐経路の上流側又は下流側の所定の位置及び前記貯湯槽の所定の位置の少なくとも一方に配置され、
    前記切り替え部は、前記第2温度検出手段により検出された湯水の温度が第2の閾値以下になった際、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記熱交換器に供給され、前記貯湯循環経路を流通する湯水が前記第2分岐経路に供給されないように湯水が流通する経路を切り替える請求項11に記載の燃料電池システム。
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