JP6555326B2 - 運転支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転支援装置に関するものである。
車両の運転者は、道路状況の変化に応じて(例えば直進、カーブ走行、右折、左折、合流等)、次の運転シーンにおける各種状況を認知し、この認知に基づいてどのような運転操作を行うべきかを判断し、この判断結果に基づいて運転操作を行うものである。そして、この認知、判断、操作は、走行中に頻繁に行われるものである。
次の運転シーンに向けての認知行動や認知に基づく判断は、運転リソースへの投入量が相当に大きいものである(運転負荷が大きくなる)。特許文献1には、運転シーンが切り替わったときに、切り替わり後の運転シーンに応じた情報提供を行うものが開示されている。
特開2013−250633号公報
ところで、次の運転シーンに向けての認知行動は、運転技量を示す指標として利用することが可能である。すなわち、例えばカーブを走行する際を例にすると、ベテランドライバーは、カーブの手前で、カーブの途中やカーブの出口付近までを一気に認知するというように、認知行動の回数が少ないものとなる。これに対して、運転技量の劣る運転者は、カーブの手間の他、カーブの途中とカーブの出口でも認知行動を行って、認知行動の回数が多くなる。
上記のように、運転技量が向上するほど、より遠方までの情報を1回の認知行動のタイミングでもって把握して、その後の運転に投入する運転リソース投入量が低減されることになる。そして、運転技量が向上して認知行動の回数が減少されることにより、運転に対する余裕が生まれて、安全運転等にも繋がることになる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、次の運転シーンに向けて行われる認知行動を利用して、運転技量を向上させることのできるようにした運転支援装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
少なくとも運転者の運転操作に関連する情報から、次の運転シーンに対する運転者の認知行動のタイミングを推定する認知タイミング推定手段と、
少なくとも前記認知タイミング推定手段での推定結果に基づいて、運転者の認知距離を推定する認知距離推定手段と、
前記認知距離推定手段で運転者の認知距離が短いと推定されたときに、認知距離が長くなることを運転者に促すための第1支援情報を提供する第1支援情報提供手段と、
を備えているようにしてある。
上記解決手法によれば、認知行動のタイミングに基づいて運転者の認知距離が短いと推定されたときは、認知距離が長くなるように運転者を促すための第1支援情報が提供されるので、運転者は自ずと認知距離を長くするように心掛けるようになる。この結果、認知距離が長くなって認知行動の回数が低下され(運転技量の向上)、その分余裕をもって運転できるようになる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記認知タイミング推定手段で推定された認知行動のタイミングよりも前に、運転者に対して次の運転シーンに応じた第2支援情報を提供する第2支援情報提供手段をさらに備えている、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、次の運転シーンに対する情報を事前に知得して、次の運転シーンにおいて余裕をもって運転を行わせる上で好ましいものとなる。
前記第1支援情報提供手段は、前記認知距離推定手段で推定された認知距離よりも遠方までの走行経路に関する情報を前記第1支援情報として提供する、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、遠方の走行経路に関する情報を知得することにより、運転者は認知行動のタイミングでより遠方の走行経路に注意を払うように促されて、請求項1に対応した効果を得ることができる。
前記第1支援情報が、フロントウインドガラスまたはその前方に対して行われる運転者に対する視線誘導の表示とされ、
前記第1支援情報提供手段は、前記第前記認知距離推定手段で推定された認知距離よりも遠方に運転者の視線が誘導されるように前記視線誘導の表示を行う、
ようにしてある(請求項4対応)。この場合、遠方に視線誘導されることによって、運転者は認知行動のタイミングでより遠方にまで認知するように促されて、請求項1に対応した効果を得ることができる。
前記認知距離推定手段は、前記認知タイミング推定手段で推定された認知行動のタイミングの間隔に基づいて認知距離を推定する、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、認知距離が短いときは認知行動のタイミングの間隔が小さくなる一方、認知距離が長いときは認知行動のタイミングの間隔が大きくなることから、認知行動のタイミングの間隔に応じて認知距離の長短を判定することが可能となる。
お手本となる認知距離を記憶した記憶手段をさらに備え、
前記第1支援情報提供手段は、前記認知距離推定手段で推定された認知距離が前記記憶手段に記憶されている認知距離よりも所定以上短いときに、前記第1支援情報を提供する、
ようにしてある(請求項6対応)。この場合、あらかじめ作成、記憶されたお手本データを比較対象として、認知距離の長短を精度よく判定することが可能になる。
走行経路に応じて自動的に認知行動のタイミングを設定する設定手段をさらに備え、
前記第1支援情報提供手段は、前記認知タイミング推定手段で推定された認知行動のタイミングの回数が、前記設定手段で設定された認知行動のタイミングの回数よりも所定以上多いときに、前記第1支援情報を提供する、
ようにしてある(請求項7対応)。この場合、走行経路に応じて自動設定される認知行動のタイミングの回数を比較対象として利用して、認知距離の長短を判定することができる。
本発明によれば、次の運転シーンに向けて行われる認知行動を利用して、運転技量を向上させることができる。
運転シーンの切り替わる状況例を簡略的に示す図。 運転者が次の運転シーンに向けて行う行動パターンと運転リソース投入量との関係および支援情報提供時期を示す図。 基準となる認知行動のタイミングを補正する状況を示す図。 次の運転シーンに向けて提供される第2支援情報の一例をまとめて示す図。 運転者の認知距離が通常時の場合において、次の運転シーンに向けて提供される地図情報の表示例を示す図。 運転者の認知距離が短い場合において、次の運転シーンに向けて提供される地図情報の表示例を示す図。 運転者の視線誘導を行うための一例を示す図。 本発明の制御系統例を示す図。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。
まず、図1において、運転シーンが切り替わる状況例について説明す。図中、D1は、出発点としての自宅であり、D2は目的地である。そして、車両(自車両)は、自宅D1から目的地D2までナビゲーション装置で設定された経路に沿って移動するものとされている。移動経路中において、運転シーンが○1〜○7の7通り存在するものとなっている(「○1」は、数字の「1」を「○」印で囲ったものを意味し、○2、○3等も同様)。各運転シーン○1〜○7は、図1の下段にまとめて示すとおりである。
図2は、現在の運転シーンから次の運転シーンへと切換わるときに、次の運転シーンに備えて運転者が行う認知行動とそのときの運転リソース投入量との関係を示す。なお、運転リソース投入量が大きいほど、運転者の運転負荷が大きいものとなる。
運転者は、次の運転シーンとなる前に、まず、認知行動を行う。この認知行動は、例えば、次の運転シーンでの交通量、道路構造(例えば道路幅、道路交差の複雑さ等、天候、交通参加者(例えば歩行者、自転車等)、走行状態(例えば他車両との車間距離)、車両性能(例えばブレーキ性能等)等の各種情報を認知する行動となる。
運転者は、認知に基づいて、どのように自車両を操作するかの判断を行うことになり、この後、判断された運転操作を行うことになる。運転者にとって、次の運転シーンにおける状況をすみやかに知ることができれば、認知のための負担が大幅に軽減されて、その分余裕をもった運転を行うことが可能になる。特に、運転リソース投入量が、認知と判断とを行う領域において大きくなることから、運転者が認知行動を起こす前に次の運転シーンに対する支援情報を知ることができれば極めて好ましいものとなる。
次の運転シーンに向けて提供される支援情報の提供タイミングは、実施形態では次のようにしてある。すなわち、図2において、基本提供タイミングとして、次の運転シーンに向けての運転者の認知行動のタイミング(開始タイミング)から所定時間tb前(例えば1.5秒前)としてある。そして、提供される支援情報の内容や量、提供方法に応じて、上記基本提供タイミングとしてのtb前からさらに前倒しでもって支援情報を提供することをできる。この場合、支援情報の提供は、認知行動のタイミングから所定時間(例えば2秒)以上前には行わないようにしてある(支援情報の提供が早すぎることにより運転者が煩わしさを感じないようにする)。
図3は、図1に示すように運転シーンが変化する場合に、認知行動を行うタイミングの基本設定とその補正とを示す。すなわち、経路情報(ルート情報)から、あらかじめ運転者が認知行動を行うであろうタイミングが自動的に予測され、この自動予測のタイミングが図中白抜きの星印で示される。
一方、運転者は、実際に認知行動を行う際には、視線移動またはまばたきを行うものである。よって、自動的に予測された予測タイミング付近で視線移動またはまばたきが検出された時点を、次の運転シーンに向けての認知行動のタイミングであると推定することができる。推定された認知行動のタイミングは、ある運転シーンと次の運転シーンとの関係を示す関連情報と共にあらかじめデータとして記憶しておくことができる。これにより、過去に走行した経路については、運転者が行う認知行動のタイミングというものを精度よく推定することが可能となる。
次の運転シーンに向けて提供される支援情報としては、少なくとも次の運転シーン(の初期時点)での地図の詳細表示が含まれるようにしてある(次の運転シーンの走行経路となる例えば図5のような詳細な地図表示)。
図5の地図表示は、第2支援情報となるものであるが、第2支援情報としては、地図表示の他に、例えば図4に示すような情報をも提供するようにしてある。すなわち、それぞれ次の運転シーンに対応したもので、経路周辺にある店舗情報(実施形態では、運転者があらかじめ提供することを選択した種類の店舗に限定)、制限速度情報、事故多発区間情報、路肩の駐車車両(の有無)に関する情報、歩行者(特に次の運転シーンにおける道路に向かう歩行者)に関する情報とされている。勿論、第2支援情報としては、これに限るものではない。
図7には、アイカメラやヘッドアップディスプレイの車両への配設例が示される。図中、Pは運転者であり、その前上方位置(例えばバックミラー付近)に、運転者Pの目の位置に指向されたアイカメラS3が配設される。アイカメラS3によって、運転者の視線移動やまばたきが検出される(認知行動のタイミングの推定用)。
インストルメントパネル10の上面には、ヘッドアップディスプレイにおける投影器11が配設されている。投影器11によってフロントウインドガラス12に表示(投影)された支援情報の位置が符号αで示される。支援情報αの高さ位置を変更することにより、運転者Pの視線方向が誘導される(この視線誘導の点については後述する)。
運転者の認知行動のタイミングにおいて認知される認知距離が所定の基準値よりも短いときは、運転技量が低いと判断することができる。この場合は、運転者の認知距離が長くなるように第1支援情報が提供される。この第1支援情報としては、例えば、地図表示と視線誘導とを設定することができる。
第1支援情報としての地図表示は、次のように行われる。すなわち、通常であれば(運転技量が高ければ)図5のような表示とされるが、認知距離が短い場合(運転技量が低い場合)は、図6に示すように、次の次の運転シーンをも含む地図表示とされる。図6のような地図表示が提供されることにより、運転者は自ずとより遠方までの走行経路に関する情報を認知するように促されて、このようなことが繰り返されることにより、運転者の認知距離が次第に長くなる(運転技量の向上)。
第1支援情報としての視線誘導は、実施形態では、フロントウインドガラス12のうち運転者のまっすぐ前方位置において視線誘導の支援情報αを表示することとしてある。すなわち、図7に示すように、支援情報αの位置を高くするほど、運転者のPの視線が遠方に誘導されることになる。なお、支援情報αは、フロントウインドガラス12の前方に表示(前方空間に虚像表示)することもできる。また、支援情報αは、視線誘導のみを行うためのドット表示や点滅表示等とすることもできるが、次の運転シーンに向けての支援情報の表示(第2支援情報の表示で、例えば制限速度情報を表示)とすることもできる。
なお、支援情報を画面表示する場合は、例えばナビゲーション装置用の表示画面を利用してもよく(地図情報と合わせて支援情報を表示)、この他、ナビゲーション装置用の表示画面とは別途設けた表示画面を利用してもよく、さらに運転者前方にあるフロントウインドガラス12を表示画面として利用したもの(ヘッドアップディスプレイ)等、適宜のものを採択できる。
図8は、本発明の制御系統例を示すものである。図中、Uはマイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラである。このコントローラUには、ナビゲーション装置S1(地図データ、経路情報、GPSの位置情報)と、車車間通信や路車間通信を行う通信機器S2(次の運転シーンで存在する歩行者や路肩駐車車両の情報入手)、運転者の眼の動き等を検出するアイカメラS3からの信号が入力される。また、コントローラUは、支援情報の提供のために、表示画面S11とスピーカS12とヘッドアップディスプレイS13を制御する。
次に、コントローラUによる支援情報を提供する制御例について、図9以下のフローチャートを参照しつつ説明する。本制御例では、走行中に、経路に応じて認知行動のタイミングを自動的に設定する一方、運転者の視線移動あるいはまばたきから、自動的に設定された認知行動のタイミングが補正されて、この補正後の認知行動のタイミングがコントローラU(の記憶手段D1)に記憶されている。また、コントローラUには、種々の交通環境(道路形状、道路構造、天候の相違、歩行者の有無、路肩駐車車両の有無等の多くの交通環境要素の組み合わせ)に応じて、ベテランドライバーが行う認知行動のタイミングがお手本データとしてコントローラU(の記憶手段D2)に記憶されている。なお、以下の説明でQはステップを示す。
以上のことを前提として、まず、図9のQ1において、地図情報および経路情報(例えば図1に示す自宅D1から目的地D2までの経路)が読み込まれる。Q2では、走行履歴が存在するか否かが判別される。このQ2の判別でYESのとき、つまり過去に同じ経路を走行したことがある場合は、Q3において、過去の走行の際に記憶された次の運転シーンに向けての認知行動のタイミングが読み込まれた後、図10のQ11へ移行される。
上記Q2の判別でNOのとき、つまり、初めて今回の経路を走行するときは、Q4において、経路情報から自動的に認知行動のタイミングが設定される。この後、Q5において、後述するように、認知行動のタイミングを新たに取得して記憶するための処理が起動される。この後は、図10のQ11へ移行される。
上記Q3の後あるいはQ5の後は、図10のQ11に移行される。Q11では、コントローラUに記憶されているお手本データD2と、運転者の実際の認知行動のタイミングとが比較(照合)される。この比較は、例えば次のように行うことができる。すなわち、お手本データでの認知行動のタイミングと運転者が行った実際の認知行動のタイミングとの時間差が所定値以上であるとき(特に実際の認知行動のタイミングがお手本データでの認知行動のタイミングよりも所定以上遅いとき)に、運転技量が低いと判断することができる。また、認知行動の回数差として比較することもできる。すなわち、ある走行距離を走行した状態で、お手本データでの認知行動の回数よりも運転者の実際の認知行動の回数が所定以上多いときは、運転者の運転技量が低いと判断される。例えばお手本データでは、ある走行距離での認知行動の回数がK回であるときに、運転者が行った実際の認知行動の回数がK×1.2回以上であるときに、運転技量が低いと判断される。
Q11の後、Q12において、Q11での比較結果が運転者の運転技量が低いものであるか否かが判別される。このQ12の判別でYESのときは、Q13でフラグが1にセットされる。また、Q12の判別でNOのときは、Q14においてフラグが0にリセットされる。
Q13またはQ14の後は、Q15において、認知行動のタイミングに近づいたか否かが判別される。このQ15の判別でNOのときは、Q15の処理が繰り返される。Q15の判別でYESのときは、Q16において、提供すべき第2支援情報が読み込まれる(検出される)。
Q16後、Q17において、フラグが1であるか否かが判別される。このQ18の判別でNOとき、つまり運転者の運転技量が低くないとき(平均レベル以上のとき)は、Q18での支援情報の提供が行われる。すなわち、例えば図4に示すような内容の第2支援情報の提供と、図5で示すような次の運転シーンに対応した詳細地図表示とが行われる。
Q17の判別でYESのときは、Q19での支援情報の提供が行われる。すなわち、例えば図4に示すような内容の第2支援情報の提供と、図6で示すような次の次の運転シーンに対応した詳細地図表示とが行われる。図6に示すように、次の次の運転シーンを含む地図表示の提供によって、運転者は、自ずとより遠方にまで認知を行うように促されて、認知行動のタイミングの際に認知する距離範囲が長くなり、運転技量が向上されていくことになる。
図11は、視線誘導によって運転者の認知距離が長くなるように促すための制御例である。図11は、図10のQ16以下の処理に対応しており、Q17の判別でYESのときの処理が図10の場合と相違している。すなわち、Q17の判別でYESのときは、Q31において、今回の認知行動のタイミングのさらに次に行われる認知行動のタイミングまでの距離情報が読み込まれる。この後、Q32において、図10のQ19における支援情報の提供に加えて、Q31で読み込まれた距離まで運転者の視線が届くように支援情報α(図7参照)が表示される。支援情報αの表示位置が高くなるほど、より遠方への視線誘導となる。
図9のQ5での処理例が、図12に示される。すなわち、経路に沿って自動的に設定された認知行動のタイミングを、その付近での運転者の視線移動またはまばたきから、運転者の認知行動のタイミングが補正される。この後、補正後の認知行動のタイミングが、コントローラU(の記憶手段D1)に記憶される。この記憶の際には、現在の運転シーンと次の運転シーンとを関連づけて記憶される。このような記憶を繰り返すことにより、記憶されている道路状況と似たような(類似の)道路状況であれば、初めて走行する道路の場合であっても、認知行動のタイミングを精度よく自動設定することが可能となる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。例えば、認知行動のタイミングの推定は、ステアリングハンドル、ブレーキ、アクセル等の運転操作用機器類に対する操作状況や、運転者の発汗の変化や心拍の変化等、運転操作に基づいて生じる生理的な現象に基づいて行う等、運転操作に関連した適宜の情報に基づいて行うことができる。次の次の運転シーンに対応した詳細地図表示(図6の表示)の提供と、支援情報αによる視線誘導の提供とは、そのいずれか一方のみを行うこともできるが、両方を同時に行うこともできる。認知距離が長くなるように促すための第1支援情報としては、音声による支援情報の提供とすることもできる(例えば、「もう少し遠方まで道路状況を確認するように心掛けましょう」というような音声の提供)。また、図4に示すような第1支援情報の一部あるいは全部を、音声提供とすることもできる。
運転者の認知距離(認知範囲)の推定は、次のように行うこともできる。第1に、認知行動のタイミングの間隔に応じて決定すること。すなわち、認知行動のタイミングの間隔が、走行経路(走行経路に応じて記憶されているお手本データを含む)に基づいて自動設定される認知行動のタイミングの間隔よりも短いときに、運転者の認知距離が(平均レベルよりも)短くて運転技量が低いと判断することができる。第2に、推定される認知距離が、走行経路(走行経路に応じて記憶されているお手本データを含む)に基づいて自動設定される認知距離よりも所定以上短いときに、運転者の認知距離が(平均レベルよりも)短くて運転技量が低いと判断することができる。第3に、走行経路(走行経路に応じて記憶されているお手本データを含む)に基づいて自動的に設定される認知行動のタイミングの回数が、運転者が行った認知行動のタイミングの回数よりも所定以上多いときに、運転者の認知距離が(平均レベルよりも)短くて運転技量が低いと判断することができる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、運転者の負担軽減の上で好ましいものとなる。
U:コントローラ
S1:ナビゲーション装置
S2:通信機器
S3:アイカメラ
S11:表示画面
S12:スピーカ
S13:ヘッドアップディスプレイ
P:運転者
10:インストルメントパネル
11:投影器
α:支援情報(視線誘導用)

Claims (7)

  1. 少なくとも運転者の運転操作に関連する情報から、次の運転シーンに対する運転者の認知行動のタイミングを推定する認知タイミング推定手段と、
    少なくとも前記認知タイミング推定手段での推定結果に基づいて、運転者の認知距離を推定する認知距離推定手段と、
    前記認知距離推定手段で運転者の認知距離が短いと推定されたときに、認知距離が長くなることを運転者に促すための第1支援情報を提供する第1支援情報提供手段と、
    を備えていることを特徴とする運転支援装置。
  2. 請求項1において、
    前記認知タイミング推定手段で推定された認知行動のタイミングよりも前に、運転者に対して次の運転シーンに応じた第2支援情報を提供する第2支援情報提供手段をさらに備えている、ことを特徴とする運転支援装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1支援情報提供手段は、前記認知距離推定手段で推定された認知距離よりも遠方までの走行経路に関する情報を前記第1支援情報として提供する、ことを特徴とする運転支援装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記第1支援情報が、フロントウインドガラスまたはその前方に対して行われる運転者に対する視線誘導の表示とされ、
    前記第1支援情報提供手段は、前記第前記認知距離推定手段で推定された認知距離よりも遠方に運転者の視線が誘導されるように前記視線誘導の表示を行う、
    ことを特徴とする運転支援装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    前記認知距離推定手段は、前記認知タイミング推定手段で推定された認知行動のタイミングの間隔に基づいて認知距離を推定する、ことを特徴とする運転支援装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    お手本となる認知距離を記憶した記憶手段をさらに備え、
    前記第1支援情報提供手段は、前記認知距離推定手段で推定された認知距離が前記記憶手段に記憶されている認知距離よりも所定以上短いときに、前記第1支援情報を提供する、
    ことを特徴とする運転支援装置。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
    走行経路に応じて自動的に認知行動のタイミングを設定する設定手段をさらに備え、
    前記第1支援情報提供手段は、前記認知タイミング推定手段で推定された認知行動のタイミングの回数が、前記設定手段で設定された認知行動のタイミングの回数よりも所定以上多いときに、前記第1支援情報を提供する、
    ことを特徴とする運転支援装置。
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