JP6555160B2 - プレイバックシミュレーション試験システム - Google Patents

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Description

この発明は、プレイバックシミュレーション試験システムに関するものである。
一般にプラント設備を構成する各機器の動作を制御するコントローラを新しいものに置換する、あるいは、新たにコントローラを追加する際に、この新設したコントローラの制御によるプラント設備の動作確認や調整を実施することが必要である。
従来においては、このような場合に、現地において既設プラント設備に対して新設コントローラを接続し、既設コントローラによる制御と新設コントローラによる制御とにより平行してプラントを運転することにより、置換、更新する新設コントローラの新機能と既設コントローラの制御機能とにより出力される制御信号を比較照合して確認、調整するいわゆるパララン照合が実施されていた。
しかしながら、このようなプラント設備現地におけるパララン照合においては、パララン照合作業がプラントの操業計画や操業状態に左右されてしまうという問題や、プラントが稼動中であるため、任意を対象とした照合が困難であり効率が悪く、現地調整工数が増大してしまうという問題等があった。
そこで、既設コントローラ内部から時系列で採取した制御バスデータを時系列データとして取り込み、新設コントローラを模擬するソフトウエアを有する仮想コントローラに、この取り込んだ制御バスデータを共有メモリを介して入力し、仮想コントローラのソフトウエアにて実行してシミュレーションを行うプレイバックシミュレータ装置を用いて、新設コントローラの動作確認を行うことも従来において知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、既設制御系ネットワークに接続された、既設プラントの構成機器、この構成機器を制御する既設コントローラ、及び、既設制御系ネットワークに伝送されている少なくとも制御信号を含む信号データを収集するデータ収集装置と、データ収集装置により収集された信号データを蓄積保存するデータ蓄積手段と、試験用制御系ネットワークに接続された、データ蓄積手段の信号データを再生出力するデータ再生装置と、を備えたものも、従来において知られている。
特開2006−163657号公報 特開2013−120483号公報
特許文献1に示された従来におけるプレイバックシミュレータ装置は、新設されるコントローラの有する機能をソフトウエアによって模擬的に計算機上に全て再現し、この模擬的な環境において新設コントローラの動作確認を行うものである。
しかしながら、このような特許文献1に示された従来におけるプレイバックシミュレータ装置においては、新設コントローラの機能や現地プラント設備の操業状態、機器の制御状態を模擬した信号をソフトウエアによって計算機上に全て再現するため、製作や試験に多大な費用と期間を要するという課題がある。また、ソフトウエアで製作された模擬的環境と、実際に現地の機器動作状態との乖離が発生する可能性があり、現地でのパララン照合環境との等価性の保証という観点から問題があるという課題もある。
一方、特許文献2に示された従来におけるプレイバックシミュレーション試験システムでは、既設制御系ネットワークに伝送されている信号データを収集して蓄積保存し、この蓄積保存した信号データを試験用制御系ネットワークに再生出力して、現地でのパララン照合環境と等価なシミュレーション試験環境を容易に構築することができる。
しかしながら、稀にしか発生しない例えば機器故障時の信号データは、通常、現地で収集された信号データには含まれていない。したがって、稀にしか発生しない異常時等における動作を確認するためには、特許文献1に示されたシミュレータ等により、異常時等における信号データをソフトウエアによって模擬的に再現した動作試験も併せて行う必要がある。
この際、同一の制御系ネットワークの同じ伝送エリアに、蓄積保存した信号データの再生出力とソフトウエアによって模擬的に再現した信号データの出力とを同時に行うと、これらの信号データの競合が生じるという問題がある。一方、蓄積保存した信号データの再生出力による動作試験と、ソフトウエアによって模擬的に再現した信号データの出力による動作試験とを別々に実施すると、動作試験に多くの手間と時間が必要となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、現地でのパララン照合環境と等価な環境でのシミュレーション試験と、任意の状況を模擬できるシミュレーション試験とを、制御系ネットワークでの信号データの競合を起こすことなく同じ試験環境で実施することができるプレイバックシミュレーション試験システムを得るものである。
この発明に係るプレイバックシミュレーション試験システムは、既設のプラント設備の構成機器と第1の制御系ネットワークを介して相互通信可能に接続され、前記構成機器を制御するための制御信号を出力する既設コントローラと、前記第1の制御系ネットワークに通信可能に接続され、前記第1の制御系ネットワークに伝送されている前記既設コントローラと前記構成機器との間で通信される少なくとも前記制御信号を含む信号データを収集するデータ収集装置と、前記データ収集装置により収集された前記信号データを蓄積保存するデータ蓄積手段と、第2の制御系ネットワークに通信可能に接続され、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データを、前記第2の制御系ネットワークに再生出力するデータ再生装置と、前記第2の制御系ネットワークに通信可能に接続され、前記構成機器を制御するための制御信号を出力する機能を有する新設コントローラと、を備え、前記データ再生装置は、当該データ再生装置の外部から入力された変更信号データに基づいて、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データの少なくとも一部を前記変更信号データで上書きし、又は、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データに前記変更信号データを追加して、前記第2の制御系ネットワークに出力し、前記変更信号データは、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データとは異なる信号データを含むものであり、前記データ再生装置と通信可能に接続され、前記変更信号データを前記データ再生装置に出力するデータ模擬装置をさらに備え、前記データ再生装置は、前記データ模擬装置から出力された前記変更信号データの入力を受ける
この発明に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおいては、現地でのパララン照合環境と等価な環境でのシミュレーション試験と、任意の状況を模擬できるシミュレーション試験とを、制御系ネットワークでの信号データの競合を起こすことなく同時に実施することができるという効果を生む。
この発明の実施の形態1に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおいてデータを収集する際の構成を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおいてデータを再生及び比較照合する際の構成の一例を説明するブロック図である。 図2における信号データ通信の一例を制御系ネットワークの伝送メモリブロックに着目して説明する図である。 制御系ネットワークの伝送メモリブロックについて競合が起きる場合の一例を説明する図である。 新設コントローラのソフトウエアが既設コントローラとは異なるロジックを含む場合の信号データ通信の一例を制御系ネットワークの伝送メモリブロックに着目して説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおいてデータを再生及び比較照合する際の構成の別例を説明するブロック図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
実施の形態1.
図1から図6は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1はプレイバックシミュレーション試験システムにおいてデータを収集する際の構成を説明するブロック図、図2は同試験システムにおいてデータを再生及び比較照合する際の構成を説明するブロック図、図3は図2における信号データ通信の一例を制御系ネットワークの伝送メモリブロックに着目して説明する図、図4は制御系ネットワークの伝送メモリブロックについて競合が起きる場合の一例を説明する図、図5は新設コントローラのソフトウエアが既設コントローラとは異なるロジックを含む場合の信号データ通信の一例を制御系ネットワークの伝送メモリブロックに着目して説明する図、図6はプレイバックシミュレーション試験システムにおいてデータを再生及び比較照合する際の構成の別例を説明するブロック図である。
(データの収集)
まず、この発明に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおいてデータを収集する際の構成を図1を参照しながら説明する。この図1において、既設制御系ネットワーク1は、既設のプラント設備において当該プラント設備を構成する各種の機器の間で、動作制御等に必要な信号をやり取りするための第1の制御系ネットワークである。この既設制御系ネットワーク1は、例えばTCP/IP等を利用したLAN(Local Area Network)から構成されている。
既設制御系ネットワーク1には、既設プラント設備の構成機器である、例えば、既設上位計算機2、既設コントローラ3、インバータ4、センサ/アクチュエータ5及びフィールド機器6が、通信可能に接続されている。
既設上位計算機2には、当該プラント設備で実施される工程のそれぞれについて既設コントローラ3での制御に用いるパラメータ設定値が予め設定されている。そして、既設上位計算機2は、各工程の開始時等の適時に、その工程で用いられるパラメータ設定値を既設制御系ネットワーク1を介して既設コントローラ3へと送信する。また、既設上位計算機2には、当該プラント設備で実施される工程のタイムスケジュールについても予め設定されている。そして、既設上位計算機2は、各工程の開始・終了時等には、各プラント構成機器の動作タイミングを同期するためのタイミング信号を既設制御系ネットワーク1へと出力する。
既設コントローラ3は、インバータ4、センサ/アクチュエータ5及びフィールド機器6に対して制御信号を出力し、これらの機器の動作を時間的に適切な相互関係を保った状態で電気的に制御するためのものである。この既設コントローラ3は、例えばプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC:Programmable Logic Controller)からなっている。
既設コントローラ3は、既設上位計算機2から出力されたパラメータ設定信号及びタイミング信号、並びに、センサ/アクチュエータ5及びフィールド機器6から出力されたフィードバック信号に基づいて、出力すべき制御信号を演算して、既設制御系ネットワーク1を介して必要な機器へと制御信号を送信している。
インバータ4は、プラント設備を駆動する電動モータ等へと例えば可変電圧可変周波数の電力を供給するためのものである。センサ/アクチュエータ5は、プラント制御に必要な物理量を計測するセンサ及びプラント機器を駆動するアクチュエータである。フィールド機器6は、センサ/アクチュエータ5とほぼ同様に、プラント設備の構成要素を総称したものであり、例えば圧力計、流量計、バルブ等が含まれる。
これらのプラント構成機器群は、既設コントローラ3からの制御信号に従って動作し、また、センサ/アクチュエータ5及びフィールド機器6による計測結果はフィードバック信号として既設制御系ネットワーク1へと出力される。
このようにして、既設プラント設備の操業中においては、既設制御系ネットワーク1上には、パラメータ設定信号、タイミング信号、制御信号及びフィードバック信号の各種の信号が、相互に関連した関係を保持しつつ時間的に同期性を有した状態で伝送されている。
既設制御系ネットワーク1には、データ収集装置7が通信可能に接続されている。データ収集装置7は、以上のように既設制御系ネットワーク1上に伝送されている各種の信号データを収集する。データ収集装置7には、収集装置信号処理部7a、収集装置画面表示部7b及び収集装置データ圧縮解凍処理部7cが備えられている。また、データ収集装置7の収集装置信号処理部7aには、データ蓄積手段8が接続されている。
収集装置信号処理部7aは、既設制御系ネットワーク1に伝送されている信号の受信処理及び受信した信号データのデータ蓄積手段8への蓄積処理を実行する中心部分である。
収集装置画面表示部7bは、データ収集装置7の操作者へのGUI(Graphical User Interface)を提供するものである。データ収集装置7の操作者は、この収集装置画面表示部7bの表示によって、データ収集装置7における信号データの蓄積の進行状況及びデータ蓄積手段8に蓄積保存されているデータの内容等を確認することができる。
また、図示は省略しているが、データ収集装置7には操作者からの入力を受け付ける入力装置(例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等)も備えられている。操作者は、この入力装置を操作することによって、収集装置画面表示部7bの表示内容を変更したり、再生装置画面表示部12bの表示内容を確認しながらデータ収集装置7での蓄積対象となる信号の条件を任意に設定したりすることが可能である。
収集装置データ圧縮解凍処理部7cは、データ蓄積手段8の記憶容量を有効に活用するため、データ蓄積手段8に信号データを記憶する際に、記憶する信号データにデータ圧縮処理を施すためのものである。また、逆に、データ蓄積手段8に記憶されているデータを取り出す際には、収集装置データ圧縮解凍処理部7cは、データ解凍(データ伸長)処理を行って元の信号データへと復元する。
データ蓄積手段8(データアキュムレータ)は、データ収集装置7により収集された信号データ(パラメータ設定信号、タイミング信号、制御信号及びフィードバック信号)を、これら信号データがデータ収集装置7において受信された順序及び時間間隔並びに信号データの内容を正確に反映した状態で蓄積保存するものである。
すなわち、データ蓄積手段8に蓄積保存されるデータテーブルの構成要素には、データ収集装置7における受信時刻、信号種別及び信号の値が少なくとも含まれている。ここで、データ収集装置7における受信時刻はデータ蓄積手段8に蓄積保存されるデータテーブルの時間軸を規定するものであるが、例えば単位時間毎(例えば1ミリ秒毎)に、データ収集装置7において受信された信号の種別及びその値を記憶していくようにしてもよい。
なお、データ蓄積手段8に蓄積する対象とする期間、及び、対象とする信号の種別等は、前述したように収集装置画面表示部7b等を用いて任意に条件設定可能である。この際に、全ての信号種別毎に1つ1つ設定するのは煩雑に過ぎる場合が考えられるので、蓄積対象とする信号の種別を、プラント設備の構成要素を単位として一括して選択できるようにしてもよい。
ここで、データ蓄積手段8に蓄積する対象期間(収集期間)の設定方法としては、例えば、対象プラント設備における各イベント毎(各工程毎)に自動的に収集を行うようにすることもできる。各イベント(各工程)の開始、終了については既設制御系ネットワーク1に伝送されているタイミング信号の内容を確認することで、自動的に判断可能である。あるいは、予め収集期間のタイムスケジュールを設定しておいてもよいし、(データ蓄積手段8の記憶容量に余裕があるのであれば)単純に必要十分なデータが得られるであろう一定時間の間(例えば2週間程度)、収集を継続して行うようにしてもよい。
以上のようにして、データ収集装置7は、既設制御系ネットワーク1に伝送されている各種の信号データを任意に設定された条件(収集期間、収集対象データ)に従って収集し、データ収集装置7において受信された順序及び時間間隔並びに信号データの内容を正確に反映した状態でデータ蓄積手段8に蓄積保存する。
(データの再生)
次に、この発明に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおいて、収集したデータを再生する際の構成を図2を参照しながら説明する。この図2において、試験用制御系ネットワーク9は、後述する新設コントローラ11の試験環境を構成する各種の機器の間で、必要な信号をやり取りするための第2の制御系ネットワークである。この試験用制御系ネットワーク9も、既設制御系ネットワーク1と同様に、例えばTCP/IP等を利用したLANから構成されている。
ただし、既設制御系ネットワーク1と試験用制御系ネットワーク9とは、別個に用意される。すなわち、第1の制御系ネットワークと第2の制御系ネットワークとは異なるネットワークである。また、試験用制御系ネットワーク9は、典型的には試験を実施する会社の社内等に敷設された試験用ネットワークであるが、既設制御系ネットワーク1と別個の制御系ネットワークであれば社内LAN等に限られない。
試験用制御系ネットワーク9には、データ再生装置12が通信可能に接続されている。このデータ再生装置12は、既設プラントにおいてデータ収集装置7によってデータ蓄積手段8に蓄積保存された信号の伝送状態を、試験環境(試験用制御系ネットワーク9)において再現するためのものである。データ再生装置12は、再生装置信号処理部12a、再生装置画面表示部12b及び再生装置データ解凍処理部12cを備えている。また、データ再生装置12の再生装置信号処理部12aには、データ蓄積手段8が接続されている。
再生装置信号処理部12aは、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データ(パラメータ設定信号、タイミング信号、制御信号及びフィードバック信号)を、試験用制御系ネットワーク9へと出力する処理を実行する中心部分である。
再生装置画面表示部12bは、データ再生装置12の操作者へのGUIを提供する。データ再生装置12の操作者は、この再生装置画面表示部12bの表示によって、データ蓄積手段8に蓄積保存されているデータの内容及びデータ再生装置12における信号出力の再生の進行状況等を確認することができる。
また、図示は省略しているが、データ再生装置12には操作者からの入力を受け付ける入力装置も備えられている。操作者は、この入力装置を操作することによって、再生装置画面表示部12bの表示内容を変更したり、再生装置画面表示部12bの表示内容を確認しながらデータ再生装置12による再生対象となる信号データの条件を任意に設定したりすることが可能である。
再生装置データ解凍処理部12cは、データ蓄積手段8に記憶されているデータを取り出す際に、データ解凍(データ伸長)処理を行って元の信号データへと復元するためのものである。
データ蓄積手段8は、図1のデータ収集装置7に備えられていたものそのものである。すなわち、データ蓄積手段8はデータ収集装置7に着脱自在に設けられており、データの収集後、データ収集装置7から取り外したデータ蓄積手段8をデータ再生装置12に着脱自在に取り付けて用いる。
前述したように、データ蓄積手段8には、既設制御系ネットワーク1に伝送されていた信号が、その内容並びにデータ収集装置7において受信された順序及び時間間隔を正確に反映した状態で蓄積保存されている。データ再生装置12の再生装置信号処理部12aは、このデータ蓄積手段8に保存されている信号データを、(必要に応じて再生装置データ解凍処理部12cでの復元を経て、)データ蓄積時における順序及び時間間隔並びに値を正確に維持した状態で、試験用制御系ネットワーク9へと出力する。
なお、この際には、データ再生装置12から試験用制御系ネットワーク9へと再生出力される信号について、対象期間や対象信号種別等を、前述した再生装置画面表示部12b等を用いて任意に条件設定可能である。例えば、再生対象期間に、データ収集装置7によってデータ蓄積手段8に記録されている全期間を指定することもできるし、記録されている期間のうちの一部の期間を指定することもできる。
以上のようにして、データ再生装置12は、データ蓄積手段8に蓄積保存されている(すなわち、データ収集装置7において受信された)順序及び時間間隔並びに信号の内容を正確に反映した状態で、試験用制御系ネットワーク9に既設制御系ネットワーク1での信号伝送状態を再現する。換言すると、出力される信号に注目すれば、データ再生装置12は、あたかもこのデータ再生装置12の接続部分に、既設上位計算機2、既設コントローラ3、インバータ4、センサ/アクチュエータ5及びフィールド機器6が接続されているかのように振る舞う。
(データの比較照合)
続いて、この発明に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおけるデータの比較照合について同じく図2を参照しながら説明する。試験用制御系ネットワーク9には、前述したデータ再生装置12に加え、さらに、新設上位計算機10及び新設コントローラ11が通信可能に接続されている。
新設上位計算機10は、図1の既設上位計算機2に相当するものであり、後述する新設コントローラ11への更新に伴って上位計算機についても追加や置換を行う場合に用いられる。上位計算機の追加や置換を行わない場合は、新設上位計算機10として既設上位計算機2と同一のものを用いてもよい。
新設コントローラ11は、図1の既設コントローラ3に相当するものであり、制御対象のプラント設備を構成する機器(既設プラントで新設コントローラ11の新設・置換を終えた後におけるインバータ4、センサ/アクチュエータ5やフィールド機器6)に対して制御信号を出力し、これらの機器の動作を時間的に適切な相互関係を保った状態で電気的に制御するためのものである。この新設コントローラ11は、既設コントローラ3と同じく例えばPLCである。
新設コントローラ11は、新設上位計算機10から出力されたパラメータ設定信号及びタイミング信号、並びに、データ再生装置12から再生出力された信号データ(パラメータ設定信号、タイミング信号及びフィードバック信号)に基づいて、出力すべき制御信号を演算して、この演算した制御信号を試験用制御系ネットワーク9へと出力する。
そして、さらに、試験用制御系ネットワーク9には、データ比較照合装置13が通信可能に接続されている。データ比較照合装置13は、以上のようにして新設コントローラ11が出力された制御信号を、データ再生装置12から再生出力された信号と比較照合する。
このデータ比較照合装置13には、比較照合装置信号処理部13a、比較照合装置画面表示部13b、比較照合装置データ圧縮解凍処理部13c、データ比較照合処理部13d及びデータ記憶部13eが備えられている。
比較照合装置信号処理部13aは、試験用制御系ネットワーク9に伝送されている信号の受信処理を実行するためのものである。
比較照合装置画面表示部13bは、データ比較照合装置13の操作者へのGUIを提供するもので、データ比較照合装置13の操作者は、この比較照合装置画面表示部13bの表示によって、信号データの比較照合結果等を確認することができる。
また、図示は省略しているが、データ比較照合装置13には操作者からの入力を受け付ける入力装置も備えられており、操作者は、この入力装置を操作することによって、比較照合装置画面表示部13bの表示内容を変更したり、あるいは、比較照合装置画面表示部13bの表示内容を確認しながら、データ比較照合装置13による比較照合対象となる信号データの条件を任意に設定したりすることが可能である。
比較照合装置データ圧縮解凍処理部13cは、比較照合装置信号処理部13aにより受信された信号や、後述するデータ比較照合処理部13dにおける比較照合結果データを、データ記憶部13eに記憶する際にデータ圧縮処理を施すためのものである。また、逆に、データ記憶部13eからデータを取り出す際にはデータ解凍(データ伸長)処理を行って元のデータに復元する。
データ比較照合処理部13dは、比較照合装置信号処理部13aにより受信した試験用制御系ネットワーク9に伝送されている信号のうち、特に、データ再生装置12から出力された制御信号(再生現地制御信号)と、新設コントローラ11から出力された制御信号(新制御信号)とを比較照合するものである。この比較照合においては、必要に応じて、他の信号データ(パラメータ設定信号、タイミング信号やフィードバック信号)も参照されるようにしてもよい。
データ比較照合処理部13dによる比較照合結果は、例えばグラフ形式や比較表形式等で比較照合装置画面表示部13bに表示することができる。また、比較照合結果や受信信号データは、例えばCSV形式等で外部に出力(エクスポート)することが可能なようにしてもよい。このCSV形式等によるデータの外部出力機能は、データ収集装置7やデータ再生装置12にも備えるようにしてもよい。
また、データ比較照合処理部13dにおける比較照合の対象については、データ収集装置7における収集対象やデータ再生装置12における再生対象と同様に、対象期間や対象データ種別を任意に条件設定することが可能である。
データ記憶部13eは、比較照合装置信号処理部13aにより受信された信号や、データ比較照合処理部13dにおける比較照合結果データを記憶するためのものである。
以上のようにして、既設プラント設備におけるコントローラの置換、更新作業において、既設コントローラから新設コントローラへの円滑な移行や新機能追加を図るため、現地でのパララン照合環境と等価なシミュレーション試験環境を構築することができる。そして、シミュレーション試験環境において新設コントローラから出力される新制御信号を既設プラント環境における現地制御信号と比較照合し、新設コントローラから出力される新制御信号の欠損等の異常がないかどうかを確認することができる。
(再生データの上書き又は追加)
試験用制御系ネットワーク9には、さらに、データ模擬装置14が通信可能に接続されている。データ模擬装置14は、変更信号データを試験用制御系ネットワーク9に出力する。変更信号データとは、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データとは異なる値を含む信号データである。
データ模擬装置14は、模擬装置信号処理部14a及び変更信号データ記憶部14bを備えている。模擬装置信号処理部14aは、前述した変更信号データを、試験用制御系ネットワーク9へと出力する処理を実行する中心部分である。変更信号データ記憶部14bには、データ模擬装置14が試験用制御系ネットワーク9へと出力する変更信号データが記憶されている。
模擬装置信号処理部14aは、変更信号データ記憶部14bに記憶されている変更信号データを試験用制御系ネットワーク9へと出力する。そして、データ再生装置12は、データ模擬装置14から送信された変更信号データを、試験用制御系ネットワーク9を介して受信する。したがって、この実施の形態1では、データ模擬装置14は、試験用制御系ネットワーク9を介してデータ再生装置12と通信可能に接続されている。
データ再生装置12は、前述した再生装置信号処理部12a、再生装置画面表示部12b及び再生装置データ解凍処理部12cに加えて、再生装置データ変更部12d及びデータ変更テーブル記憶部12eをさらに備えている。
データ変更テーブル記憶部12eには、データ変更テーブルが記憶されている。データ変更テーブルには、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データのうちのどの信号データを、どのようなタイミングでどの変更信号データにより上書きするかに関する情報が、表形式データとして含まれている。又は、データ変更テーブルには、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データに対して、どのようなタイミングでどの変更信号データを追加するのかに関する情報が、表形式データとして含まれている。なお、以下においては、信号データの上書き又は追加を合わせて「変更」ということがある。
再生装置データ変更部12dは、データ変更テーブル記憶部12eに記憶されているデータ変更テーブルを参照しながら、データ変更テーブルにより指示される内容に従って、データ模擬装置14から入力された変更信号データで、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データを変更(すなわち上書き又は追加)する。そして、再生装置信号処理部12aは、再生装置データ変更部12dにより変更された信号データを試験用制御系ネットワーク9に出力する。
このようにして、データ再生装置12は、当該データ再生装置12の外部から入力された変更信号データに基づいて、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データの少なくとも一部を変更信号データで上書きし、又は、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データに変更信号データを追加して、試験用制御系ネットワーク9に出力する。
(変更信号データの編集)
ここでは、データ再生装置12は、さらに、変更信号データ編集部12fを備えている。変更信号データ編集部12fは、データ模擬装置14から入力された変更信号データの内容を編集するためのものである。データ再生装置12の操作者は、変更信号データ編集部12fを操作することで、データ模擬装置14から入力された変更信号データの内容を任意の内容に編集することができる。また、変更信号データ編集部12fにより、データ変更テーブル記憶部12eに記憶されているデータ変更テーブルの内容も編集することができるようにしてもよい。
再生装置データ変更部12dは、変更信号データ編集部12fにより編集された変更信号データで、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データを変更(すなわち上書き又は追加)する。そして、再生装置信号処理部12aは、再生装置データ変更部12dにより変更された信号データを試験用制御系ネットワーク9に出力する。
このようにして、データ再生装置12は、入力された変更信号データの内容を編集可能である。このため、データ再生装置12から再生出力される信号データの内容を変更することができ、様々な条件での試験を容易に実施することが可能となる。
(伝送メモリブロック)
次に、図3及び図4を参照しながら、制御系ネットワーク(制御LAN)における伝送メモリブロックについて説明する。まず、既設制御系ネットワーク1又は試験用制御系ネットワーク9(制御LAN)に接続される各機器及び各装置(以下「各機器等」という)は、それぞれが伝送メモリを備えている。各機器等は、それぞれの伝送メモリを用いて、制御系ネットワークとの信号データのやり取りを行っている。
例えば、各機器等から制御系ネットワークに信号データを送信する際には、各機器等は、自身の伝送メモリに送信する信号データを書き込む。そして、各機器等の伝送メモリに書き込まれた信号データが、制御系ネットワークに送信される。
一方、各機器等が制御系ネットワークから信号データを受信する場合、制御系ネットワークから送信された信号データが、各機器等の伝送メモリに書き込まれる。そして、各機器等は、自身の伝送メモリに書き込まれた信号データを読み出すことで、各機器等は受信した信号データを得ることができる。
各機器等が制御系ネットワークに信号データを送信する時に信号データを書き込む伝送メモリのアドレス範囲は、各機器等毎に予め定められており、各機器等が信号データを書き込む伝送メモリのアドレス範囲は、各機器等同士で互いに重ならないように割り当てられている。各機器等のそれぞれに対して割り当てられた伝送メモリのアドレス範囲を「伝送メモリブロック」と呼ぶ。
換言すれば、「伝送メモリブロック」とは、同一の制御系ネットワークの同じ伝送エリアに接続されている各機器等の伝送メモリのアドレス空間内において共通して区画された領域(ブロック)のことである。なお、各機器等のそれぞれに割り当てられた伝送メモリブロックは、各機器等が送信する信号種別毎にさらに細分化されている。制御系ネットワークにおいて伝送されるそれぞれの信号データは、この「伝送メモリブロック」という概念を用いて、区別・管理される。
図3及び図4に示すのは、試験用制御系ネットワーク9における伝送メモリブロックの一例である。これらの図では、試験用制御系ネットワーク9における伝送メモリブロックが、制御系ネットワーク伝送メモリブロック100として示されている。
制御系ネットワーク伝送メモリブロック100は、前述したように、制御系ネットワークに接続された各機器等毎かつ信号種別毎のブロックに区画されている。図3に示す例では、制御系ネットワーク伝送メモリブロック100について、第1のリモートI/Oデータ用ブロック110及びシミュレーションデータ用ブロック120を示している。
第1のリモートI/Oデータ用ブロック110は、データ再生装置12に割り当てられた伝送メモリブロックのうち、さらに、第1のリモートI/Oデータ12gの書き込みに割り当てられたブロックである。シミュレーションデータ用ブロック120は、データ模擬装置14に割り当てられた伝送メモリブロックである。
なお、図3に示す「プレイバックシミュレータ」は、データ再生装置12に相当する。また、「信号上書き機能」は再生装置データ変更部12d、「信号変更テーブル」はデータ変更テーブル記憶部12e、「入力信号シミュレータ」はデータ模擬装置14、「異常状態テスト条件信号設定」は模擬装置信号処理部14a及び変更信号データ記憶部14bに、それぞれ相当している。この対応関係は、次に述べる図4においても同様である。
この図3に示されているのは、データ再生装置12により第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に信号データが書き込まれ、データ模擬装置14によりシミュレーションデータ用ブロック120に信号データが書き込まれるという状況である。すなわち、データ再生装置12とデータ模擬装置14とは、制御系ネットワーク伝送メモリブロック100中の異なるブロックにそれぞれ信号データを書き込む。
ここで、データ模擬装置14により異常状態を模擬したテスト用の信号データを出力する場合を考える。そして、このデータ模擬装置14により出力したい信号データの信号種別が、データ再生装置12から再生出力している第1のリモートI/Oデータ12gであるとする。この場合、図4に示すように、データ模擬装置14から、第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に当該信号データを出力すると、第1のリモートI/Oデータ用ブロック110という同一の伝送メモリブロックに、データ再生装置12及びデータ模擬装置14の2つの異なる装置から信号データが書き込まれることになる。したがって、この伝送メモリブロックにおいて競合が生じてしまう。
この場合、競合を生じることなくデータ模擬装置14から直接に第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に信号データを書き込みたいのであれば、データ再生装置12から第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に書き込まれる全ての信号データについて、データ模擬装置14から書き込む(送信する)ようにする必要がある。そうすると、データ模擬装置14の変更信号データ記憶部14bに予め準備しなければならない信号データの量が飛躍的に増大し、様々な条件でのシミュレーション試験を実施することが困難になってしまう。
これに対し、この発明の実施の形態1に係るプレイバックシミュレーション試験システムにおいては、データ再生装置12は、外部から入力された変更信号データに基づいて、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データの少なくとも一部を変更して制御系ネットワークに出力する。
すなわち、図3に示すように、まず、データ模擬装置14は、伝送メモリのシミュレーションデータ用ブロック120に変更信号データとして対象信号データ121を書き込む。制御系ネットワーク伝送メモリブロック100に書き込まれた信号データは、試験用制御系ネットワーク9で送信される。
データ再生装置12の再生装置データ変更部12dは、伝送メモリのシミュレーションデータ用ブロック120に書き込まれた対象信号データ121(変更信号データ)を読み出して受信する。再生装置データ変更部12dは、データ蓄積手段8に蓄積保存されている第1のリモートI/Oデータ12gの一部を受信した変更信号データで上書きし、又は、データ蓄積手段8に蓄積保存されている第1のリモートI/Oデータ12gに受信した変更信号データを追加する。
そして、上書き又は追加して変更した後の信号データは、データ再生装置12により、第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に書き込まれる。したがって、データ模擬装置14から出力された対象信号データ121(変更信号データ)は、データ再生装置12により、第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に対象信号データ111として書き込まれる。
このように、データ模擬装置14が出力した対象信号データ121を、データ再生装置12が目的とする第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に、対象信号データ111として書き込むことで、伝送メモリブロックにおける競合を生じることなく、データ模擬装置14が出力した信号データを、目的とする第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に書き込んで試験用制御系ネットワーク9に送信することができる。また、データ模擬装置14は対象とする信号データだけを出力すればよく、データ再生装置12から第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に書き込まれる全ての信号データについて、データ模擬装置14から書き込む(送信する)ようにする必要もない。
図5に示すのは、新設コントローラ11のソフトウエア(S/W)を既設コントローラ3とは異なるロジックを含むS/Wに変更した場合に、この新設コントローラ11のS/W変更に合わせてデータ再生装置12から再生出力する信号データの変更を行う例である。前述したように、新設コントローラ11は、新設上位計算機10から出力された各種信号及びデータ再生装置12から再生出力された信号データに基づいて出力すべき制御信号を演算し、この演算した制御信号を試験用制御系ネットワーク9へと出力する。データ再生装置12から再生出力された信号データには、制御信号に応じたフィードバック信号も含まれている。
この際、新設コントローラ11のS/Wが変更されて制御信号演算プログラムが変更されると、新設コントローラ11から出力される制御信号は、既設コントローラ3が出力したものとは異なるものとなる。そして、制御信号が異なれば制御信号に応答して返されるフィードバック信号も異なるものとなる。したがって、既設制御系ネットワーク1で収集してデータ蓄積手段8に蓄積保存されたフィードバック信号を、そのままデータ再生装置12から試験用制御系ネットワーク9に出力しても、変更された新設コントローラ11のS/Wが正常であるかを確かめることができない。
そこで、この図5に示す例では、データ模擬装置14は、模擬装置信号処理部14a及び変更信号データ記憶部14bによって、図5に示す「入力信号シミュレーション・プログラム」を備えている。新設コントローラ11から出力された制御信号は、制御系ネットワーク伝送メモリブロック100のPLCブロック140に書き込まれて、試験用制御系ネットワーク9に送信される。
PLCブロック140に書き込まれて試験用制御系ネットワーク9に送信された制御信号は、「入力信号シミュレータ」(データ模擬装置14)により受信される。「入力信号シミュレータ」(データ模擬装置14)の「入力信号シミュレーション・プログラム」は、受信した制御信号に基づくシミュレーションによりフィードバック信号を演算する。
そして、データ模擬装置14は、シミュレーションにより演算したフィードバック信号を、変更信号データとして試験用制御系ネットワーク9に出力する。図5では、データ模擬装置14は、変更信号データであるPLCのS/W変更が影響する信号122を、シミュレーションデータ用ブロック120に書き込んで、試験用制御系ネットワーク9に送信する。
データ再生装置12の「信号上書き機能」(再生装置データ変更部12d)は、伝送メモリのシミュレーションデータ用ブロック120に書き込まれたPLCのS/W変更が影響する信号122(変更信号データ)を読み出して受信する。再生装置データ変更部12dは、データ蓄積手段8に蓄積保存されている第1のリモートI/Oデータ12gの一部を受信した変更信号データで上書きし、又は、データ蓄積手段8に蓄積保存されている第1のリモートI/Oデータ12gに受信した変更信号データを追加する。
そして、上書き又は追加して変更した後の信号データは、データ再生装置12により、第1のリモートI/Oデータ用ブロック110に書き込まれる。したがって、データ模擬装置14から出力されたPLCのS/W変更が影響する信号122(変更信号データ)は、データ再生装置12により、第1のリモートI/Oデータ用ブロック110にPLCのS/W変更が影響する信号112として書き込まれる。
このようにして、新設コントローラ11のS/W変更により、既設コントローラ3とは異なる制御信号が新設コントローラ11から出力されるようになった場合であっても、データ再生装置12から再生出力する信号データを変更して、データ模擬装置14でのシミュレーションにより求めた新設コントローラ11から出力される制御信号に対する応答信号を、データ再生装置12から再生出力する信号データに含めることができる。
なお、以上で説明した図2に示す構成例では、データ模擬装置14は、試験用制御系ネットワーク9を介してデータ再生装置12と通信可能に接続されていた。しかしながら、図5で例示したような、新設コントローラ11からの制御信号に対する応答をデータ模擬装置14でシミュレーションする必要がない場合であれば、図6に示すように、データ模擬装置14をデータ再生装置12に直接に接続するようにしてもよい。
また、以上においてはコントローラの上位に上位計算機(既設上位計算機2、新設上位計算機10)が設置されている構成を前提としてきたが、特に規模が比較的小さいプラント等の場合、上位計算機が設置されていなくともよい。
以上のように構成されたプレイバックシミュレーション試験システムは、第1の制御系ネットワーク(既設制御系ネットワーク1)に接続された既設プラント設備の構成機器、既設コントローラ3、及び、第1の制御系ネットワークに伝送されている少なくとも制御信号を含む信号データを収集するデータ収集装置7と、データ収集装置7により収集された信号データを蓄積保存するデータ蓄積手段8と、第2の制御系ネットワーク(試験用制御系ネットワーク9)に接続された、前記構成機器を制御するための制御信号を出力する機能を有する新設コントローラ11、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データを再生出力するデータ再生装置12とを備えている。
そして、データ再生装置12は、当該データ再生装置12の外部から入力された変更信号データに基づいて、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データの少なくとも一部を変更信号データで上書きし、又は、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データに変更信号データを追加して、第2の制御系ネットワークに出力する。この変更信号データは、データ蓄積手段8に蓄積保存されている信号データとは異なる信号データを含むものである。
このため、現地でのパララン照合環境と等価な環境でのシミュレーション試験と、任意の状況を模擬したシミュレーション試験とを、制御系ネットワークでの信号データの競合を起こすことなく同時に実施することができる。したがって、蓄積保存した信号データの再生出力による動作試験と、ソフトウエアによって模擬的に再現した信号データの出力による動作試験とを別々に実施する必要がなく、動作試験に必要な手間と時間とを削減することが可能である。
1 既設制御系ネットワーク
2 既設上位計算機
3 既設コントローラ
4 インバータ
5 センサ/アクチュエータ
6 フィールド機器
7 データ収集装置
7a 収集装置信号処理部
7b 収集装置画面表示部
7c 収集装置データ圧縮解凍処理部
8 データ蓄積手段
9 試験用制御系ネットワーク
10 新設上位計算機
11 新設コントローラ
12 データ再生装置
12a 再生装置信号処理部
12b 再生装置画面表示部
12c 再生装置データ解凍処理部
12d 再生装置データ変更部
12e データ変更テーブル記憶部
12f 変更信号データ編集部
12g 第1のリモートI/Oデータ
12h 第2のリモートI/Oデータ
13 データ比較照合装置
13a 比較照合装置信号処理部
13b 比較照合装置画面表示部
13c 比較照合装置データ圧縮解凍処理部
13d データ比較照合処理部
13e データ記憶部
14 データ模擬装置
14a 模擬装置信号処理部
14b 変更信号データ記憶部
100 制御系ネットワーク伝送メモリブロック
110 第1のリモートI/Oデータ用ブロック
111 対象信号データ
112 PLCのS/W変更が影響する信号
120 シミュレーションデータ用ブロック
121 対象信号データ
122 PLCのS/W変更が影響する信号
130 第2のリモートI/Oデータ用ブロック
140 PLCブロック

Claims (3)

  1. 既設のプラント設備の構成機器と第1の制御系ネットワークを介して相互通信可能に接続され、前記構成機器を制御するための制御信号を出力する既設コントローラと、
    前記第1の制御系ネットワークに通信可能に接続され、前記第1の制御系ネットワークに伝送されている前記既設コントローラと前記構成機器との間で通信される少なくとも前記制御信号を含む信号データを収集するデータ収集装置と、
    前記データ収集装置により収集された前記信号データを蓄積保存するデータ蓄積手段と、
    第2の制御系ネットワークに通信可能に接続され、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データを、前記第2の制御系ネットワークに再生出力するデータ再生装置と、
    前記第2の制御系ネットワークに通信可能に接続され、前記構成機器を制御するための制御信号を出力する機能を有する新設コントローラと、を備え、
    前記データ再生装置は、当該データ再生装置の外部から入力された変更信号データに基づいて、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データの少なくとも一部を前記変更信号データで上書きし、又は、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データに前記変更信号データを追加して、前記第2の制御系ネットワークに出力し、
    前記変更信号データは、前記データ蓄積手段に蓄積保存されている前記信号データとは異なる信号データを含むものであり、
    前記データ再生装置と通信可能に接続され、前記変更信号データを前記データ再生装置に出力するデータ模擬装置をさらに備え、
    前記データ再生装置は、前記データ模擬装置から出力された前記変更信号データの入力を受けるプレイバックシミュレーション試験システム。
  2. 前記データ模擬装置は、前記第2の制御系ネットワークに通信可能に接続されて、前記変更信号データを前記第2の制御系ネットワークに出力し、
    前記データ再生装置は、前記第2の制御系ネットワークを介して前記変更信号データの入力を受ける請求項に記載のプレイバックシミュレーション試験システム。
  3. 前記データ再生装置は、入力された前記変更信号データの内容を編集可能である請求項1又は請求項2に記載のプレイバックシミュレーション試験システム。
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