JP6554329B2 - ケーブルの防水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、主に機器間の電気的接続に使用されるケーブルの防水構造に関するものである。
携帯電話のディスプレイ部と本体を繋ぐケーブルや、屋外での機器接続に使用される ケーブルなど、ケーブルに防水性能が求められる場面が多々存在する。ケーブルの防水性能を得るために、ケーブル上に種々の方法で防水構造を設ける方法が提案されている。
特許文献1には、Oリングを設けた封止部材にケーブルを挿通させるとともに、封止部材内に充填剤を充填してケーブルと封止部材を固定した防水構造が記載されている。
特許文献2には、防水パッキンを有する防水部材を、電線の保護層と熱融着させた防水構造が記載されている。
特許文献3には、複数本のケーブルを防水チューブに挿通するとともに、防水チューブの端部を管と防水キャップとで挟んで固定した防水構造が記載されている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載の防水構造は、以下のような問題が存在する。
特許文献1に記載の構造は、ケーブルの外被に使用される材料によってはケーブルと充填剤(接着剤)の間に十分な接着強度が得られず、ケーブルに強い力が掛かった際に接着が剥がれ、防水性能が低下する恐れが存在する。特に、高周波同軸ケーブルの外被として頻繁に使用されるフッ素樹脂は接着性に乏しいため、特許文献1に記載の構造を適用することに難があり、特許文献1に記載の構造はケーブル外被として使用できる材料の自由度が少ないと言える。
また、特許文献1に記載の構造は、所定の防水性能を得るために接着剤量、及び接着条件等の管理も必要となる。加えて、接着剤は扱う気温、湿度によってその流動性や硬化に要する時間が変化することもあり、取扱いが困難という側面も存在する。
そのため、接着剤を利用した防水構造を実際に製作する場面において、作業が煩雑になるという問題も存在する。
特許文献2に記載の構造は、ケーブルに熱を加える必要があるため、熱に弱い材料がケーブルに使用されている場合、例えば、プラスチック製の光ファイバを使用した光電気複合ケーブル場合などには不向きな構造である。すなわち、特許文献2に記載の構造もケーブルに使用できる材料の自由度が少ない。
また、特許文献2に記載の構造は、所定の防水性能を得るために、加熱温度、防水部材及びケーブルに加える圧力といった熱融着条件の管理が必要となり、特許文献1に記載の構造と同様、実際に製作する場面において作業が煩雑になるという問題が存在する。
特許文献3に記載の構造は、防止キャップを設けた防水チューブ中にケーブルを挿通することで防水性能を得ているため、ケーブルに使用される材料に関係なく適用できるが、防水チューブ、もしくは防水キャップを引っ張る方向に強い力が掛かった際に、防水チューブが抜けてしまう可能性があり、強度面で不安の残る構造である。
すなわち、従来のケーブルの防水構造は、材料特性面、作業面、強度面のいずれかに何らかの問題が存在し、使用にあたっては一長一短があるという状況である。
特開2011−258726 特開2010−282774 特開2012−256564
本発明の課題は、ケーブルに使用される材料に左右されることなく適用可能であるとともに、高い強度を有し、気温などの外的要因の影響が少ない簡便な作業で得ることのできるケーブルの防水構造を提供することである。
発明者は、ケーブルの防水構造を鋭意検討した結果、ケーブルシース上にキャップ部材、環状部材、シール部材、ケース部材を挿通し、管状部材をケーブルシース上に圧着固定した後、シール部材が環状部材に当接するよう、キャップ部材とケース部材とで環状部材とシール部材を収容する構造を採用することで、上記の課題を解決できることを見出した。
本発明のケーブル防水構造は、ケーブルシース上に挿通したキャップ部材、環状部材、シール部材、ケース部材から構成されるケーブルの防水構造であって、以下(a)〜(e)の特徴を有するものである。
(a)該環状部材は該ケーブルシース上に圧着固定されている。
(b)該キャップ部材と該ケース部材は、固定手段によって互いを接続固定することが可能であるとともに、互いに固定された該キャップ部材と該ケース部材の内部には該環状部材と該シール部材を収容する収容空間が形成されている。
(c)該環状部材と該シール部材を収容するよう該キャップ部材と該ケース部材を接続固定することにより、該シール部材が該環状部材に当接するとともに、該キャップ部材もしくは該ケース部材に当接する。
(d)該圧着固定によって、該ケーブルシースの外径が縮径している。
(e)該シール部材が、リング状の弾性体材料で形成されるとともに、該シール部材のリング内径が、該環状部材が圧着される前の該ケーブルシースの外径以下である。
本発明の防水構造は、以下に示す優れた効果を有する。

・機械的な固定構造のみで防水性能を有することができる。

・接着、熱融着が不要なため、ケーブルに使用される材料に左右されることなく適用可能であるとともに、気温、湿度などの外的要因の影響も少ない、簡便な作業で防水構造を得ることができる。

・圧着固定の利用により、引張方向に左右されない強度を得ることができる。
本発明のケーブル防水構造の基本的構造である。 本発明を適用するケーブルの一例である。 本発明において、環状部材の圧着によって、環状部材が圧着された部分とその前後のケーブルシースの外径を縮径させた場合の図である。 本発明に使用する、キャップ部材、ケース部材の一例である。 本発明に使用する、圧着固定の一例である。 本発明の実施例の一例である。
以下、本発明の防水構造の態様について図1を参照しながら述べる。図1は、図2に示したような複数本の電線1bをケーブルシース1aで一括被覆したケーブル1に、本発明の防水構造を適用した場合である。電線1bの具体的な仕様は特定のものに限定されず、ケーブル1の用途に応じて適宜選択すれば良く、同軸ケーブルを使用しても良い。
また、本発明の防水構造は図2に示した態様のケーブルのみならず、電気導体にシースを被覆した電線単体、同軸ケーブル単体や、光ファイバをケーブルシースで一括被覆した光ファイバケーブル、あるいは電線と光ファイバをケーブルシースで一括被覆した光電気複合ケーブルなどにも適用可能である。
図1において、1aはケーブルシース、2はキャップ部材、3は環状部材、4はシール部材、5はケース部材、6は収容空間である。
本発明で特徴的なことは、ケーブルシース1a上にキャップ部材2、環状部材3、シール部材4、ケース部材5が挿通されるとともに、これらの部材が以下(a)〜(e)の関係を有することである。
(a)環状部材3はケーブルシース1aに圧着固定される。
(b)キャップ部材2とケース部材5は、固定手段によって互いを接続固定することが可能であるとともに、互いに固定されたキャップ部材2と該ケース部材5の内部には、環状部材3とシール部材4を収容する収容空間6が形成されている。
(c)環状部材3とシール部材4を収容するようキャップ部材2とケース部材5を互いに接続固定することにより、シール部材4が環状部材3に当接するとともに、キャップ部材2もしくはケース部材5に当接する。
(d)圧着固定によって、ケーブルシース1aの外径が縮径している。
(e)シール部材4が、リング状の弾性体材料で形成されるとともに、シール部材4のリング内径が、環状部材3が圧着される前のケーブルシース1aの外径以下である。
環状部材3がケーブルシース1aに圧着固定されることにより、環状部材3はケーブルシース1aに対して機械的に強固に固定される。
機械的な固定方法であるため、圧着によるケーブルシース1aの破損といった不具合が無いようにケーブルシース1aの外径、材料特性に対する適切な圧着寸法を設定すれば、ケーブルシース1aの材料が特定のものに限定されることなく、また、気温、湿度などの外的要因から影響も受けることなく、簡便な作業で強固な固定強度を得ることができる。
加えて、熱も使用しないため、ケーブル1に使用される材料に熱による悪影響が出ることもない。
ケーブルシース1aの材料としては、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂など、ケーブルシースの材料として公知のものを適宜選択して使用すれば良い。
ケーブル1が単体の電線、同軸ケーブルである時は、ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂など、被覆材の材料として公知の物を適宜選択して使用すれば良い。
本願発明は接着性に乏しいフッ素樹脂被覆に対しても、良好な固定強度を有する防水構造を得ることができる。
以上のように、ケーブルシース1aの材料は特に限定されるものではなく、ケーブル1の用途、要求される特性に応じて適宜選択すれば良いが、特定の材料を指定する必要がない場合は、環状部材3の圧着時に破損といった不具合が発生しにくい、柔軟性を有する材料を選択するのが好ましい。具体的には軟質のポリオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂などが好ましく利用できる。
環状部材3としては、ステンレス、銅、真鍮、アルミニウムなどの金属材料で形成され、ケーブル1の長さ方向に一定の長さ寸法を有するリングを使用するのが好ましい。
なお、本発明においては、ケーブル1の長さ方向に沿った寸法のことを、長さ寸法と呼ぶことにする。
ケーブルシース1aに対する環状部材3の圧着具合は、図3に示すように、環状部材3が圧着された部分とその前後のケーブルシース1aの外径が、環状部材3が圧着される前のケーブルシース1aの外径よりも縮径する程度が好ましい。
このように圧着固定を行うことで、ケーブルシース1aが環状部材3に対するストッパーとして機能し、環状部材3はケーブル1の長さ方向に動きにくくなり、圧着固定の強度向上に寄与する。
固定手段によって互いを接続固定することが可能なキャップ部材2とケース部材5とで、環状部材3とシール部材4を収容するようにキャップ部材2とケース部材5を固定し、シール部材4を環状部材3に当接させるとともに、ケース部材5にも当接させることで、防水構造を取ることができる。
図1は環状部材3とケース部材5の間にシール部材4を設け、シール部材4が環状部材3とケース部材5に当接する場合であるが、環状部材3とキャップ部材2の間にシール部材4を設け、シール部材4が環状部材3とキャップ部材2に当接するように構成しても良い。
以下の説明ではシール部材4はケース部材5に当接するものとして記載するが、キャップ部材2に当接する場合でも同様のことが言える。
キャップ部材2とケース部材5が、ケーブルシース1aに対して強固に圧着固定された環状部材3を収容しているため、ケーブルを引っ張る力、あるいはキャップ部材2、ケース部材5を引っ張る力が発生しても、防水構造を設けた部分が動いて位置ズレが起きることはない。
また、異常な力によって防水構造を設けた部分が動いたとしても、各部材の位置関係を維持して移動するため、防水性能は維持される。
キャップ部材2とケース部材5の形状は、本発明の技術的思想の範囲内において、種々の形状を採用して良い。
図4に本発明に使用するキャップ部材2、ケース部材5の一例を示す。図4に示したキャップ部材2はケーブル挿通孔2aを有した円板形状、ケース部材5はケーブル挿通孔5aと、円柱状の中空部5cを有した円筒形状のものである。
すなわち、ケース部材5が有する中空部5cが、環状部材3とシール部材4を収容する収容空間6となる。
図4においては、ケース部材5に収容空間6となる中空部5cを設ける構成を取ったが、必ずしもケース部材5だけに収容空間6となる中空部を設ける必要はなく、キャップ部材2にも収容空間6となる中空部を設けて、キャップ部材2とケース部材5を接続固定した際に、両者が一体となって収容空間6を形成するよう構成しても良い。
キャップ部材2、ケース部材5の材料としてはABS樹脂など、公知の樹脂材料から適宜選択して使用すれば良い。
キャップ部材2とケース部材5とを接続固定する固定手段としては、キャップ部材2に雌ネジ、ケース部材5に雄ネジを設けたネジ固定式や、ケース部材5に設けた係合溝に、キャップ部材2に設けた係合爪を差し込んだ後、回転させて固定を完了する、バヨネット固定式など、公知の固定手段を適宜選択して使用すれば良い。図4には例として、係合爪2b、係合溝5bを設けた、バヨネット固定式を示した。
シール部材4としては弾性体を使用するのが好ましい。弾性体を使用することで、シール部材4と環状部材3、及びシール部材4とケース部材5とが確実に密着し、高い防水性能を得ることができる。
また、シール部材4として弾性体を使用する際は、キャップ部材2とケース部材5によって形成される収容空間6の長さ寸法を、環状部材3の長さ寸法とシール部材4の長さ寸法の和よりも小さくするのが好ましい。
この寸法とすることで、環状部材3とケース部材5に挟まれることによってシール部材4が弾性変形し、弾性による反発力で環状部材3とケース部材5に対してより強い力で密着するため、確実性の高い防水性能を得ることができる。
なお、シール部材4の長さの寸法は、弾性変形する前の寸法を指す。
シール部材4としては、リング状のものを使用するのが好ましい。リング状のシール部材4としてはOリング、リングパッキンなどが挙げられる。
一般的なケーブルシース1aの形状は円形のため、円形の空洞を有するリング状のものがシール部材4として適当である。
ケーブルシース1aの形状や、本発明の防水構造を適用する場所によっては、シール部材4の形状を種々変更して本発明を構成しても良い。
シール部材4としてリング状のものを使用する場合、そのリング内径はケーブルシース1aの外径と略同一、もしくはケーブルシース1aの外径以下とする。
リング内径が略同一とは、リング状シール部材4をケーブルシース1aに挿通する際、過度な抵抗なくリング状シール部材4が挿通できるとともに、リング状シール部材4が挿通されたケーブル1を垂直にした際に、リング状シール部材4が滑り落ちることがない程度のリング内径を指す。
過度な抵抗なくリング状シール部材4をケーブルシース1aに挿通できる範囲なら、そのリング内径をケーブルシース1aの外径以下としても良い。
このような寸法関係とすることで、リング状シール部材4とケーブルシース1aとの間の密着性が増し、より確実な防水性能が期待できる。
特に、図3に示したように、環状部材3が圧着された部分とその前後のケーブルシース1aの外径が、環状部材3が圧着される前のケーブルシース1aの外径よりも縮径するように環状部材3を圧着する際は、弾性体材料で形成したリング状シール部材4を用い、そのリング内径を環状部材3が圧着される前のケーブルシース1aの外径以下とするのが好ましい。
このように構成することで、図3(a)に示したように、ケーブルシース1aの縮径によって生じた空間にリング状シール部材4が収容され、より確実な防水性能が期待できる。
加えて、リング状シール部材4が環状部材3とケース部材5に挟まれて弾性変形した際に、図3(b)に示したように、弾性変形したリング状シール部材4がケーブルシース1aの縮径部分表面を押圧し、防水性能をより高めることができる。
加えて、シール部材4としてリング状のものを使用する際は、環状部材3の圧着固定として、環状部材3がケーブルシース1aに対して六角形以上の多角形形状に圧着される、カシメ固定を使用するのが好ましい。
環状部材3が六角形以上の多角形状にカシメ固定されることにより、円形に近い形状に変形するため、リング状シール部材4の内周辺が、カシメ固定された環状部材3の外周辺の外側に位置することが無くなり、より確実な防水効果が期待できる。
環状部材3のカシメ形状は、通常は図5に示した六角カシメを使用すれば良い。六角カシメは広く使用されており、強度、カシメ作業性が安定して得られる点で好ましい。八角形など、さらなる多角形状のカシメ固定は必要に応じて使用すれば良い。
以下、本発明のケーブル防水構造を適用したケーブルの一例を、図6を参照しながら述べる。
図6は、図2に示した、外径φ1mmである周知の電線1bの対撚り線4本に、編組シールド層1cを設けた後、ケーブルシース1aとして肉厚1.0mm、外径φ7.2mmのPVC(ポリ塩化ビニル)を押出し被覆した多芯ケーブル1に、本発明のケーブル防水構造を適用し、機器接続用ケーブルに加工したものである。
所定の長さにカットした多芯ケーブル1の一端に、ブーツ7、ケース部材5、シール部材4、環状部材3を挿通した。ブーツ7は、多芯ケーブル1の加工完了後、ケース部材5を覆い、外観を整えるために使用される。
ケース部材5は、ABS樹脂で形成された、長さ寸法24mm、外径φ13mmの円筒形状をしており、その内部には、長さ寸法6.5mm、φ11mmの円柱状中空部と、φ7.5mmのケーブル挿通孔が形成されている。
キャップ部材2との固定手段にはバヨネット固定式を採用し、ケース部材5の表面に図4に示したような係合溝5bを設けた。
また、ケース部材5の表面には、後述するコネクタハウジング10内にケース部材5の周囲を経路として水が浸入するのを防ぐ、Oリング8を嵌める溝を形成した。
シール部材4として、シリコーンゴム製、内径φ5.8mm、太さ1.9mmのOリングを使用した。
シール部材4の内径φ5.8mmはケーブルシース1aの外径φ7.2mmより小さいが、弾性材料であるシリコーンゴムで形成されているため柔軟性を有し、多少の変形ができるので、ケーブルシース1aに対して過度な抵抗なく挿通できる。
環状部材3としては、内径φ7.5mm、肉厚1.4mm、長さ寸法5mmの、真鍮製リングを使用した。
環状部材3を多芯ケーブル1の所定の位置に、六角カシメ固定を行った。カシメ具合は、図5におけるH寸法が8.7mmとなるように設定した。
カシメ固定後、環状部材3のカシメによって縮径したケーブルシース1aは、環状部材3が圧着された部分において、図5におけるh寸法が6mmの六角形状に縮径し、その前後も図3に示したようにテーパー状に縮径した
環状部材3のカシメ固定後、シール部材4を環状部材3に当接させ、円柱状中空部に環状部材3とシール部材4が収容されるよう、ケース部材5を環状部材3側まで移動させた。
続いて、多芯ケーブル1にキャップ部材2を挿通した。
キャップ部材2は、長さ寸法3mm、外径φ15mmの円板形状をしており、φ7.5mmのケーブル挿通孔と、深さ2.5mm、φ13mmの、ケース部材5との係合部を有し、係合部内には図4に示したようなバヨネット固定の係合爪2bを設けた。
キャップ部材2に設けられた係合爪2bを、ケース部材5に設けられた係合溝5bに嵌め、所定の位置まで回転させることによって、キャップ部材2とケース部材5の固定を完了させた。
収容空間6の長さ寸法が6.5mmであるのに対し、環状部材3の長さ寸法は5mm、シール部材4の長さ寸法(太さ)は1.9mmであるため、キャップ部材2とケース部材5の固定が完了すると、シール部材4は潰れた状態となり、その弾性力で環状部材3とケース部材5に密着する。
こうして、本発明の防水構造は完成した。
防水構造を完成させた後、電線1bの先端にコネクタ9を接続する。
その後、コネクタ9、接続固定したキャップ部材2、ケース部材5をコネクタハウジング10に収容し、ブーツ7をコネクタハウジング10に当接するようケース部材5の後端部に被せることによって、ケーブル1の一端側の組立加工が完了した。
なお、コネクタハウジング10の具体的な構造については本発明の本質的部分ではないため、説明を割愛する。
以上の組立加工をケーブル1の他端側にも行い、本発明を適用した機器接続用ケーブルが完成した。
完成した機器接続用ケーブルに、JIS/IEC(国際電気標準会議)におけるIPX7に準拠する防水試験を行った。
具体的な試験方法は、コネクタ9側からコネクタハウジング10内へ水が浸入するのを防ぐ措置を行った上で、本発明の防水構造を適用した部分を水深1mの水中に30分間浸漬させた後、コネクタハウジング10内への水の侵入の有無を確認する、という方法で行った。
本発明の防止構造を適用した機器接続用ケーブルを3本作成し、防水構造を設けた箇所で上記の防水試験を実施した所、全ての箇所で水の侵入は確認されず、本発明の防水構造は十分な防水性能を有していることが確認できた。
防水試験を終えた後、キャップ部材2、環状部材3、シール部材4、ケース部材5の長さ方向の位置関係が変化しないように、作成した防水構造をその長さ方向に沿って切断して断面を確認した所、図3(b)に示したように、シール部材4として使用したOリングが、環状部材3、ケース部材5に密着していると共に、環状部材3のカシメによってテーパー状に縮径したケーブルシース1aの表面を押圧して密着していることも確認できた。
続いて、本発明の防水構造の引張強度試験を行った。
具体的な試験方法は、上述した段落0042〜0050の記載に従って防水構造を完成させた後、ケース部材5とケーブルシース1aを引張試験機のチャックに固定し、引張速度10mm/minで引張る、という方法で行った。
本発明の防水構造を3個作成し、上記の引張強度試験を行った所、本発明の防水構造の破損、あるいは位置ズレと言った不具合が発生する前に、ケーブルシース1aに破損が発生し、防水構造に不具合が発生する前にケーブル1自体に不具合が発生するという結果となった。
すなわち、本発明の防水構造は、ケーブル1自体よりも強度が高く、通常使用される環境において十分な強度を有していることが確認できた。
本発明のケーブルの防水構造は実施例に述べた、機器接続用のケーブルをはじめ、小型電子機器の電気配線用ケーブルなど、防水機能が必要な種々のケーブルに好適に利用できる。
1 ケーブル
1a ケーブルシース
1b 電線
1c 編組シールド層
2 キャップ部材
2a ケーブル挿通孔
2b 係合爪
3 環状部材
4 シール部材
5 ケース部材
5a ケーブル挿通孔
5b 係合溝
5c 中空部
6 収容空間
7 ブーツ
8 Oリング
9 コネクタ
10 コネクタハウジング

Claims (3)

  1. 電気導体、もしくは複数の電線を被覆するケーブルシース上に挿通したキャップ部材、環状部材、シール部材、ケース部材から構成されるケーブルの防水構造であって、以下(a)〜(e)の特徴を有するもの。
    (a)該環状部材は該ケーブルシース上に圧着固定されている。
    (b)該キャップ部材と該ケース部材は、固定手段によって互いを接続固定することが可能であるとともに、互いに固定された該キャップ部材と該ケース部材の内部には、該環状部材と該シール部材を収容する収容空間が形成されている。
    (c)該環状部材と該シール部材を収容するよう該キャップ部材と該ケース部材を互いに接続固定することにより、該シール部材が該環状部材に当接するとともに、該キャップ部材もしくは該ケース部材に当接する。
    (d)該圧着固定によって、該ケーブルシースの外径が縮径している。
    (e)該シール部材が、リング状の弾性体材料で形成されるとともに、該シール部材のリング内径が、該環状部材が圧着される前の該ケーブルシースの外径以下である。
  2. 該収容空間の長さ寸法は、該環状部材の長さ寸法と該シール部材の長さ寸法の和よりも小さいことを特徴とする、請求項に記載の防水構造。
  3. 該圧着固定は、該環状部材が六角形以上の多角形形状にカシメられる、カシメ固定であることを特徴とする、請求項1または2に記載の防水構造。
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