JP6554213B1 - ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート - Google Patents

ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート Download PDF

Info

Publication number
JP6554213B1
JP6554213B1 JP2018138999A JP2018138999A JP6554213B1 JP 6554213 B1 JP6554213 B1 JP 6554213B1 JP 2018138999 A JP2018138999 A JP 2018138999A JP 2018138999 A JP2018138999 A JP 2018138999A JP 6554213 B1 JP6554213 B1 JP 6554213B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
manifold
rainwater
sliding plate
curved surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018138999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020015400A (ja
Inventor
村上 透
透 村上
康志 玉井
康志 玉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Kurushima Dockyard Co Ltd
Original Assignee
Shin Kurushima Dockyard Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Kurushima Dockyard Co Ltd filed Critical Shin Kurushima Dockyard Co Ltd
Priority to JP2018138999A priority Critical patent/JP6554213B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6554213B1 publication Critical patent/JP6554213B1/ja
Publication of JP2020015400A publication Critical patent/JP2020015400A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supports For Pipes And Cables (AREA)

Abstract

【課題】裁置される独立多岐管の熱膨張等による伸縮にも安定的に対応することができ、かつ、パイプ固定に際して溶接作業を必要としない、マニホールド先端を賢固に固定することができるケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートを提供する。【解決手段】裁置されるタンカーマニホルドカーゴパイプの下部が所定長及び所定幅で密着する上湾曲面2と、ケミカルタンカーマニホールド先端配置位置の下方に開口するボス穴に挿通されて当該部材の配置位置を決定し、前記上湾曲面上に流入する雨水を排出する雨水排出穴6が下端まで貫通開口する突起ボス3と、前記上湾曲面上の上湾曲面中央に開口する前記雨水排出穴に連結され、前記湾曲面上に侵入する雨水が流通する湾曲雨水通り溝4及び直交雨水通り溝5とを有する。【選択図】図1

Description

ケミカルタンカーのマニホールド先端部を固定するスライディングプレートに関する。
ケミカルタンカーのマニホールド先端が配置される上甲板上の配管配置構造に関しては、本願出願人は、例えば、特開2007−91133号公報(特許第4162679号公報)(特許文献1)を提案している。特開2007−91133号公報(特許第4162679号公報)の提案は、発明名称「ケミカルタンカーの荷役配管配置構造」に係り、「・・簡潔な配管で、洗浄を容易とする安全なケミカルタンカーの荷役配管配置構造を提供する」ことを目的とする発明解決課題において(同公報明細書段落番号0011参照)、「複数の貯蔵タンクに各々連通する複数の独立配管にそれぞれ連通し、船体中心線に対して略直角方向に甲板から所定の高さに配置され、かつ、船側側に接続口を設けてなる複数の独立多岐管と、前記複数の独立多岐管より下側に配置されるとともに、船体中心線に対して略平行に配置され、かつ、船側側に複数の接続口を一定の距離間隔で突設してなる共通荷役管と、前記共通荷役管に連通され船体中心線に対して略直角方向に前記共通荷役管より上側に配置され、かつ、船側側に接続口を備えた共通多岐管とを備え、前記複数の独立多岐管の接続口と、前記共通多岐管の接続口と、前記共通荷役管の複数の接続口との接続面を垂直面でほぼ同一面内に位置させるとともに、各接続口の中心線がそれぞれ同一距離となる位置に前記各接続口を配置してなる」構成とすることにより(同公報特許請求の範囲の請求項1の記載等参照)、「・・・独立多岐管の接続口、共通荷役管の接続口の中心線を同一(一律)の距離に決め、使用の状況に応じてルーズフランジ付のU字管をこれら接続口に接続することにより荷役をおこなうことができるので、ルーズフランジ付のU字管の数も少なくて済み、かつ、ルーズフランジ付のU宇管をどこの接続口にでも使うことができ、・・洗浄時に全ての管内が洗浄でき、管の内面の拭き取りなどを行わなくてよい」等の効果を奏するものである(同公報明細書段落番号0013ないし0015参照)。
図4は、同公報に提案のケミカルタンカーの荷役配管配置構造の第1の実施形態に係るケミカルタンカーの荷役配管配置構造の一部を示す斜視図である。図4において、符号101は、U宇管、103a、…、103dは、貯蔵タンク、105a、105b、105c、105dは、独立配管、107は、甲板、109a、109b、109c、109dは、接続口、111a、111b、111c、111dは、接続口、113a、113b、113c、113dは、独立多岐管、115a、115b、115c、115dは、接続口、117Rは、右舷共通荷役管、117Lは、左舷共通荷役管、119は、接続口、121は、接続口、123Rは、右舷共通多岐管、123Lは、左舷共通多岐管、130a、130bは、U宇管、131a、131b、131c、131dは、バルブ、133a、133b、133c、133dは、バルブ、137は、バルブ、137Rは、右舷特殊共通荷役管、137Lは、左舷特殊共通荷役管である(なお、符号は、先行技術であることを明らかにするために、本願出願人において、3桁に変更して説明し、また、下線は本願出願人が付した。)。
この種のマニホールド先端である前記接続口109a、109b、109c、109dに接続される前記独立多岐管113a、113b、113c、113d(以下、単に「パイプ113」ともいう)を固定するために、その外径下に密着する湾曲上端と、これに直交する所定長の2枚の平板からなるライナーと称する部材(プレート)上に当該パイプ113(前記独立多岐管113)を裁置する例が知られている。
図5は、前記独立多岐管113a〜113dを裁置する従来の部材(プレート)の概略を示す図であり、図5(a)は、その概略斜視図、図5(b)は、前記独立多岐管113a〜113dのパイプ(管)裁置を横から見た概略図、図5(c)は、”A”断面図、図5(d)は、”B”断面図である。図5(a)(b)(c)(d)において、符号113は、前記独立多岐管、160は、パイプ裁置部材であるライナー、161は、前記上甲板床板113上に前記ライナー160を配置する架台であり、当該ライナー160は、裁置する前記パイプ113の外径に密着する湾曲上端を有する湾曲上端部材160a及び前記パイプ113の下端に接する所定長上端を有するパイプ長方向部材160bからなり、これらの湾曲上端部材160a及びパイプ長方向部材160bは、それぞれパイプ平断面中央で交差する平断面視十字形状の前記ライナー160を構成する。また、符号162a、162b、163a、163b、164a、164b、165a、165b、166a、166b、167a、167b、168a、168bは、それぞれ、前記ライナー160と前記パイプ113及び前記架台161との溶接接合部である。
しかしながら、この従来のライナー160では、前記2枚の平板からなる前記湾曲上端部材160a及びパイプ長方向部材160bは、鋼材材質であり、かつ、当該ライナー160と前記パイプ113及び前記架台161との接合を図5に示すように溶接により固定する前記溶接接合部162a、162b、163a、163b、164a、164b、165a、165b、166a、166b、167a、167b、168a、168bで各接合部を固定しており、パイプ113の設置の作業性が著しく悪く、また、ケミカルタンカーのマニホールドのパイプ113に必須に生じる熱伸縮の逃げ場がなく、このためパイプ113に負荷がかかり、パイプ割れの原因ともなっていた。
そこで、本願出願人は、この種のケミカルタンカーマニホールドパイプ113の溶接作業性の弊害を解消するために、特開2002-39443号公報(特許文献2)を提案している。特開2002-39443号公報は、発明名称「パイプバンド用スライディングライナー」に係り、「・・・施工を容易とし、パイプとの接触面積も小さく滑り易く、さらに、架台との接触面積が小さく、その接触面に含侵された海水もキリ穴から排水され、錆を防ぐ」発明解決課題において(同公報明細書段落番号0015参照)、「架台の上部にパイプがライナーを介して所定のサイズのUバンドとナットによって締着されるパイプバンド用スライディングライナーにおいて、架台には、対のキリ穴の略中央部にキリ穴を貫通して設け、ライナーは、上部が円盤で該円盤の下面中央に突起した円柱形の脚を有する画鋲形のライナーと、ライナーの脚が中央部のキリ穴に挿入して定置し、パイプを敷設し、Uバンドとナットによって締着する」構成とすることにより(同公報特許請求の範囲の請求項1の記載等参照)、「・・画鋲形ライナーを使用することにより、配管工事の施工を容易とし、パイプとの摩擦抵抗も少なく、架台に力がかからず、さらに、ライナーと架台との接触面積が小さく、その接触面に含侵された海水もキリ穴から排水させ、架台の腐食を防ぐ」等の効果を奏するものである(同公報明細書段落番号0028参照)。なお、特開2002-39443号公報(特許文献2)に係る提案は、その後の審査審判手続において、発明構成要件をさらに限定付加した上で特許登録(第3489549号)となっている。
図6は、本願出願人の提案に係るパイプバンド用スライディングライナーのパイプ支持を略字する断面図であり、図6(a)は、画鋲形のライナー(摩滅止め)の斜視略示図、図6(b)は、画鋲形のライナーの第2実施例図、図6(c)は、画鋲形のライナーの第3実施例の略示図である。図6(a)(b)(c)において、121は、独立多岐管113a〜113d(以下「パイプ」又は「管」)、171は、架台、173は、ライナー、173bは、球面、173cは、下面、173dは、切溝、173Lは、脚、174は、Uボルト、175は、ナット、176は、キリ穴、177は、キリ穴である(符号は、第二の先行技術であることを明らかにするために、本願出願人において、170番以下の3桁に変更して説明した。)。
ところが、図4に示すように、この種のケミカルタンカーにおいては、複数のタンクへカーゴを荷役する際には、配管同士をマニホールド部で前記U字管130a、130b(「Uピース」ともいう)で繋いで移送を行うため、このUピース130の使用に際し、マニホールド部の個々のフランジ(前記接続口115a、115b、115c、115d)について芯出しをして接合する必要があり、この芯出しには治具を用いて行うが、当該特開2002-39443号公報(特許文献2)に提案の画鋲形状のライナー173では、その上部円盤面で前記パイプ113で当接する構造であるため、フランジ芯位置がずれてしまい、前記Uピースを使用することができないという問題があった。
特開2007−91133号公報(特許第4162679号公報) 特開2002-39443号公報(特許第3489549号公報)
そこで、本願発明は、裁置される独立多岐管113a〜113d(管)の熱膨張等による伸縮にもフランジ芯位置が変わらず、かつ、パイプ固定に際して溶接作業を必要とせずにマニホールド先端を賢固に固定することができるケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートの提供を目的とするものである。
上記課題を解決するために、本願請求項1に係る発明は、ケミカルタンカーマニホールド先端位置でタンカーマニホルドカーゴパイプの下部に配置されて当該タンカーマニホルドカーゴパイプを固定する部材であって、当該部材は、裁置されるタンカーマニホルドカーゴパイプの下部が所定長及び所定幅で密着する上湾曲面と、前記ケミカルタンカーマニホールド先端配置位置の下方に開口するボス穴に挿通されて当該部材の配置位置を決定し、前記上湾曲面上に流入する雨水を排出する雨水排出穴が下端まで貫通開口する突起ボスと、前記上湾曲面上の上湾曲面中央に開口する前記雨水排出穴に連結され、前記湾曲面上に侵入する雨水が流通する湾曲雨水通り溝及び直交雨水通り溝とを有することを特徴とする。
また、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載のケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートにおいて、前記ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートは、フェノール樹脂製又はテフロン(登録商標)配合のフェノール樹脂製であることを特徴とする。
上記のような構成としたので、本願発明に係るケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートは、裁置・固定するパイプ(管)への熱伸縮等によっても接続口の芯位置がズレることなく、また、熱伸縮による負荷を軽減させることができ、さらには、下方に突出するボスを架台のボス穴に挿通するだけで容易に位置決めを可能として、パイプ(管)を支承することができ、溶接作業を要せずに施工性も向上するという効果を有する。
図1は、本発明に係るケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートの実施例1を示す概略図である 図2は、本実施例1に係るケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート1上にタンカー独立多岐管113a〜113d121を裁置した状態を示す概略図であり、上述した図5に相当する。 図3は、本実施例1に係るスライディングプレート1を前記架台161と裁置される前記パイプ113との間に介在させて、それをUボルトで固定する概略を示す概略図である。 図4は、当該タンカーのマニホールド部の上甲板構造の実施例1に係る上甲板構造のマニホールド部における上甲板平面図である。 図5は、独立多岐管113a〜113dを裁置する従来の部材概略を示す図であり、図5(a)は、その概略図、図5(b)は、前記独立多岐管113a〜113dのパイプ(管)裁置を横から見た概略図、図5(c)は、”A”断面図、図5(d)は、”B”断面図である。 図6は、本願出願人の提案に係るパイプバンド用スライディングライナーのパイプ支持を略字する断面図であり、図6(a)は、画鋲形のライナー(摩滅止め)の斜視略示図、図6(b)は、画鋲形のライナーの第2実施例図、図6(c)は、画鋲形のライナーの第3実施例の略示図である。
本発明に係るケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートを実施するための一実施例を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係るケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートの実施例1を示す概略図である。図1において、1は、本発明の実施例1に係るスライディングプレート、2は、その上湾曲面、3は、その下面中央に配置される突起ボス、4は、前記上湾曲面2の湾曲に沿って配置される湾曲雨水通り溝、5は、同雨水通り溝4に直交して配置される直交雨水通り溝、6は、前記上湾曲面2の中央に開口し、前記突起ボス3の下端まで貫通する雨水排出穴であり、また、符号l(エル)は、パイプ長方向の長さ、dは、パイプ径方向の幅、fは、前記突起ボス3の外径、tは、最低厚さ、rは、前記上湾曲面2が前記パイプとの接触長である。
本実施例1に係るスライディングプレート1は、図1に示すように、上面が裁置するパイプ(図1では図示外)外径に接触長(r)で密着する湾曲面を有し、パイプ長方向に所定長の長さ(l)を有し、その最低厚さ(t)は、前記パイプ(図示外)下端の配置位置で定まる高さ長とし、裁置するパイプ径等の応じて密着する所定幅(d)の形状を有する。これは、裁置されるパイプ113の重量、サイズ、材質にもよるが、当該パイプ113内を流れる液体カーゴ重量を含む当該箇所の総重量に耐えて当該パイプ113を堅固に支えることができ、かつ、液体カーゴからの熱により当該パイプ113の熱瞬縮にも対応することができるものである。このため、本実施例1に係るスライディングプレート1の材質としては、すべりの良いフェノール樹脂製又はテフロン(登録商標)配合のフェノール樹脂製とし、本実施例1に係るスライディングプレート1においては、裁置するパイプの大きさ、重量等にも関係するが、本実施例1に係るスライディングプレート1においては、125Aまたは150Aの呼び径の前記パイプ113を使用することを前提にして、以下の表1に示す前記パイプ長方向の長さ(l)、パイプ外径、径密着横幅(d)、前記最低厚さ(t)、外径接触長(r)のものを使用することによって、上述する重量に対する堅固さと熱伸縮への対応を可能としたものである。
Figure 0006554213
なお、本実施例1に係るスライディングプレート1上に裁置されるパイプ113は、図6に示されるように、1本当たり20m程度の長さのものが使用され、その1本当たりの重量は付属の金物重量を含み表1に示す重量であり、これを両端に配置する本実施例1に係るスライディングプレート1において固定・支承するようにして使用するものである。したがって、そのパイプ113には、流れる液体カーゴの比重にもよるが、両端には、金物重量を含む管重量に流れる液体カーゴの重量が加わった重量を支える必要があり、これらの合計重量を片側の本実施例1に係るスライディングプレート1で支え、かつ、その場合に係る合計重量を支えると共に、パイプ113内を流れる液体カーゴの熱によるパイプの伸縮に対応できる滑りを許容するものとなる。
また、本実施例1に係るスライディングプレート1においては、前記最低高さ(t)は、裁置固定するパイプ径、パイプ下端までの高さ等、使用されるケミカルタンカーの大きさ、管配置構造等によって変りうるが,本実施例1に係るスライディングプレート1は、その基本形状として、直方体形状であり、その上面がパイプ径に沿った前記上湾曲面2を有する形状のものである。
すなわち、図5に示す従来のライナー160が溶接により、前記パイプ113等にしっかりと固定されるのに対し、本実施例1に係るスライディングプレート1は、パイプの熱伸縮等による滑りを可能としつつも、熱伸縮によっても、フランジの芯位置ががズレることのない構造とした点に特徴あるといえる。
具体的には、ケミカルタンカーのマニホールドの先端部にUピース130を使用する際の、フランジ(接続口109)の芯位置が変わることがなく、また、パイプの熱伸縮によっても、芯出しを可能とし、また、熱伸縮によるパイプにかかる負荷開放を可能とする点に特徴がある。
したがって、上述するように、本実施例1に係るスライディングプレート1は、裁置される独立多岐管113a〜113dの配置位置、大きさ、重量、流れるカーゴの発熱量と、本実施例1に係るスライディングプレート1の材質との関係から、前記パイプ長方向に所定長の長さ(l)、その最低厚さ(t)、裁置するパイプ113に密着幅(d)及び前記上湾曲面2が前記パイプとの接触長(r)が決定されなければならない。
また、図1に示すように、本実施例1に係るスライディングプレート1の下方には、図示外のタンカー上甲板上の前記架台161に開口するボス穴(図示外)に挿通されてパイプの配置位置を規定する前記突起ボス3が配置される。さらに、当該突起ボス3には、前記上湾曲面2に開口し,当該上湾曲面2から前記突起ボス3の下端まで貫通する前記雨水排出穴6が配置される中空円筒状の突起ボス3である。
したがって、当該突起ボス3も前記ボス穴(図示外)との係合によって、マニホールド先端の重量に耐え、かつ、パイプ伸縮によってそれ自体の位置が容易に動くものであってはならず、それに対応する突起ボス3の外形及び長さを有する。このため、本実施例1に係るスライディングプレート1においては、当該突起ボス3の外径(f)を、前記表1に示すように、125A用にあっては、f=19mm、150A用にあっては、f=26mmとし、各外径(f)mmによって、この先端重量及びパイプ伸縮の位置移動に耐えつつ、その内部に雨水排出を妨げない中空穴(f)とするものである。
本実施例1に係るスライディングプレート1においては、表1に示す125Aと150Aの呼径の20m長のパイプ113を使用した例を示したが、各寸法等はこれらに限定されるものではない。しかしながら、表1に示されるこれらの各寸法をとることによって、少なくとも125A及び150Aのパイプ113の固定とそこを流れる液体カーゴの熱伸縮に十分対応可能なものであることが確認された。
また、本実施例1に係るスライディングプレート1は、図1に示すように、前記上湾曲面2上に前記上湾曲面2の端部から中央に配置される前記雨水排出穴6に向かって湾曲面沿って前記湾曲雨水通り溝4と、パイプ方向両端から本実施例1に係るスライディングプレート1の湾曲中央の同雨水排出穴6に向かって前記直交雨水通り溝5が配置され、前記上湾曲面2内に侵入する雨水を排出する。このため、当該直交雨水通り溝5は、その溝底が中央の前記雨水排出穴6に向かって雨水が流れる傾斜勾配としても良い。
本実施例1に係るスライディングプレート1は、タンカー等のマニホールド先端を裁置して固定する際に使用される部材であり、本願発明名称「ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート」が示唆するように、本実施例1に係るスライディングプレート1は、ケミカルタンカーのマニホールドカーゴパイプ先端自重及びその内部を流れる液体貨物の総重量に対応できる堅固さと、当該パイプ先端内を流れる液体貨物等からの熱等によるパイプ伸縮について柔軟な対応を可能とする部材である。
上記の二つの要求に応えうる機能を併有する点に特徴があり、これを、独立多岐管113a〜113dの材質にも関係するが、裁置されるパイプ113と本実施例1に係るスライディングプレート1との間の接触面積によって達成せんとしたものである。このため、形状としては、カーゴラインパイプ113に接する上面をパイプ径に合う円弧状に湾曲させ、パイプ外径に大きく包み込み接触面積を大きくすると共に、材質についてもすべりの良いフェノール樹脂製又はテフロン(登録商標)配合のフェノール樹脂製としたものである。このような材質を用いつつ、パイプ径方向についても、大きな接触面積とし、パイプ長方向についても一定程度の長さを確保して、上記の両要求を可能としたものである。
言うなれば、使用する材質にも関係するが、裁置されるパイプとの接触面積の多寡により、堅固さとパイプ伸縮に対する滑りに対応させる部材としたものである。これにより、湾曲方向のパイプを包み込み長さとこれに直交する長さにより決定されるパイプとの接触面積は、パイプ自重を含むマニホールド先端重量及び流れるカーゴの熱による伸縮率並びにパイプを構成する材質等により変わりうる。
すなわち、小さい接触面積では、伸縮に適するが重量に耐えることはできず、あまりに大きい接触面積では、重量には耐えうるが伸縮に適しないこととなる。本実施例に1に係るスライディングプレート1は、上述するこれらの要求を満たすものでなければならず、その材質は、フェノール樹脂製又はテフロン(登録商標)配合のフェノール樹脂製に限るものではなく、また、裁置されるパイプ113の材質、大きさ、流れる液体カーゴの発熱量等によって、支える重量、伸縮量から導かれる接触面積、材質等が適宜変更されなければならない。これは、次に示すようなパイプの裁置概略からも明らかである。
図2は、本実施例1に係るケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート1上にタンカー独立多岐管113a〜113d121を裁置した状態を示す概略図であり、上述した図5に相当する。図2(a)は、前記カーゴラインパイプ113のパイプ(管)裁置を横から見た概略図、図2(b)は、”C”断面図、図2(c)は、”D”断面図である。図2(a)(b)(c)において、1は、本実施例1に係るスライディングプレート、3は、前記突起ボス、10は、後述の架台161に開口するボス穴、121は、カーゴラインパイプ、161は、実施例1に係るスライディングプレート1を配置する架台である。
図2(a)(b)(c)に示すように、本実施例1に係るスライディングプレート1を設置する際には、予めパイプ113下に前記突起ボス3に適合する前記ボス穴10を開けておき、また、パイプ113の配置高さとの関係で前記最低高さ(t)とした本実施例1に係るスライディングプレート1の突起ボス3をボス穴10に勘合させて設置し、前記上湾曲面2上にパイプバンド(図示外)を嵌め込んだパイプ113を裁置し、さらに、それをUボルト(図示外)で固定するようにする。
図3は、本実施例1に係るスライディングプレート1を前記架台161と裁置される前記パイプ113との間に介在させて、それをUボルトで固定する概略を示す概略図である。図3において、1は、本実施例1に係るスライディングプレート、11は、パイプバンド、12は、Uボルト、13a、13b、14a、14bは、ナット、121は、カーゴラインパイプである。
図3から明らかなように、前記架台161と裁置される前記パイプ113との間に裁置するパイプ113と適宜な接触面積を有する本実施例1に係るスライディングプレート1を介在させることにより、タンカー等のマニホールド先端の重量に負けない堅固な固定と、当該パイプ113の熱伸縮による動きに柔軟に対応する両機能の達成を可能とすることができることとなる。
本実施例1に係るスライディングプレート1は、パイプとの間に侵入する雨水は、上湾曲面2上に配置される雨水通り溝4,5及び雨水排出穴6による下部への水抜き構造により排出され、パイプ113の腐食等を避けることができることとなる。なお、前記雨水通り溝4、5は、本実施例1に係るスライディングプレート1においては、パイプ長方向及びこれに直交する方向に各1本の溝4,5としたが、これは複数本の溝であって、各溝が中央の排出穴6に向かう放射状の溝であっても良い。
本発明は、タンカー等のマニホールド先端部を固定する部材に利用される。
1 実施例1に係るケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート
2 上湾曲面
3 突起ボス
4,5 溝
6 雨水排出穴
10 ボス穴
11 パイプバンド
12 Uボルト
13a、13b、14a、14b ナット、
101 U宇管
103a、…、103d 貯蔵タンク
105a、105b、105c、105d 独立配管
107 甲板
109a、109b、109c、109d 接続口
111a、111b、111c、111d 接続口
113a、113b、113c、113d 独立多岐管
115a、115b、115c、115d 接続口
117R 右舷共通荷役管
117L 左舷共通荷役管
119 接続口
121 接続口
123R 右舷共通多岐管
123L 左舷共通多岐管
130a、130b U宇管
131a、131b、131c、131d バルブ
133a、133b、133c、133d バルブ
137 バルブ
137R 右舷特殊共通荷役管
137L 左舷特殊共通荷役管
160 ライナー
160a 湾曲上端部材
160b パイプ長方向部材
161 架台
162a、162b、163a、163b、164a、164b、165a、165b、166a、166b、167a、167b、168a、168b 溶接接合部
171 架台
173 ライナー
173b 球面
173c 下面
173d 切溝
173L 脚
174 Uボルト
175 ナット
176 キリ穴
177 キリ穴

Claims (2)

  1. ケミカルタンカーマニホールド先端位置でタンカーマニホルドカーゴパイプの下部に配置されて当該タンカーマニホルドカーゴパイプを固定する部材であって、
    当該部材は、裁置されるタンカーマニホルドカーゴパイプの下部が所定長及び所定幅で密着する上湾曲面と、
    前記ケミカルタンカーマニホールド先端位置の下方に開口するボス穴に挿通されて当該部材の配置位置を決定し、前記上湾曲面上に流入する雨水を排出する雨水排出穴が下端まで貫通開口する突起ボスと、
    前記上湾曲面上の上湾曲面中央に開口する前記雨水排出穴に連結され、前記湾曲面上に侵入する雨水が流通する湾曲雨水通り溝及び直交雨水通り溝とを有することを特徴とするケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート。
  2. 前記ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレートは、フェノール樹脂製又はテフロン(登録商標)配合のフェノール樹脂製であることを特徴とする請求項1に記載のケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート。
JP2018138999A 2018-07-25 2018-07-25 ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート Active JP6554213B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018138999A JP6554213B1 (ja) 2018-07-25 2018-07-25 ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018138999A JP6554213B1 (ja) 2018-07-25 2018-07-25 ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6554213B1 true JP6554213B1 (ja) 2019-07-31
JP2020015400A JP2020015400A (ja) 2020-01-30

Family

ID=67473428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018138999A Active JP6554213B1 (ja) 2018-07-25 2018-07-25 ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6554213B1 (ja)

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS501063Y1 (ja) * 1968-09-18 1975-01-13
JPS519057Y1 (ja) * 1970-09-10 1976-03-10
JPS4823115U (ja) * 1971-07-23 1973-03-16
JPS5655504Y2 (ja) * 1974-12-24 1981-12-24
JPS5182019U (ja) * 1974-12-24 1976-07-01
JPS576859Y2 (ja) * 1977-02-10 1982-02-09
JPS606034U (ja) * 1983-06-27 1985-01-17 三鈴金属商事株式会社 樋受金具
JP3489549B2 (ja) * 2000-07-19 2004-01-19 株式会社新来島どっく パイプバンド用スライディングライナー
JP2003035015A (ja) * 2001-07-24 2003-02-07 Iwao Yuasa 落ち葉詰まり防止雨樋
JP4162679B2 (ja) * 2005-09-30 2008-10-08 株式会社新来島どっく ケミカルタンカーの荷役配管配置構造
KR101240612B1 (ko) * 2010-10-28 2013-03-06 삼성중공업 주식회사 선박의 배관 지지 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020015400A (ja) 2020-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4616279B2 (ja) 液化天然ガスの保存タンク及びその製造方法
US20210254788A1 (en) Sealed and thermally insulating tank provided with a loading/unloading tower
US10047879B2 (en) Pipe support structure
KR101751838B1 (ko) 앵커 스트립이 제거된 액화가스 화물창의 인슐레이션 구조, 그 인슐레이션 구조를 구비하는 화물창, 및 그 화물창을 구비하는 액화가스 운반선
NO143510B (no) Beholder for lagring og/eller transport av kryogen flytende gass
JP2008503702A5 (ja)
US8905142B2 (en) Guide frame for riser tower
JP6554213B1 (ja) ケミカルタンカーマニホールド用スライディングプレート
CN107820474A (zh) 船体隔热装置
KR20210146246A (ko) 단열 블록을 유지하기 위한 앵커 장치
CN111742173A (zh) 包括具有加强区域的密封膜的不透流体容器壁
US6349976B1 (en) Pipe in pipe assembly
JP6877493B2 (ja) 貯蔵タンク構造物
NO323982B1 (no) Stigeror-element med integrerte hjelperor
KR20130045700A (ko) 화물창의 단열박스 고정구조
US11821587B2 (en) Sealed and thermally insulating tank
CN110657285B (zh) 一种液控管固定夹、设置方法及船舶
KR101230134B1 (ko) 듀플렉스 스테인리스강 및 이를 이용하여 제조된 케이블 트레이
RU2801408C1 (ru) Направляющая конструкция для башни для загрузки/разгрузки резервуара, предназначенного для хранения и/или транспортировки сжиженного газа
CN221402160U (zh) 管道结构
CN219282398U (zh) 压力容器的外盘管固定结构
RU2822023C1 (ru) Герметичный и теплоизоляционный резервуар
CN218670945U (zh) 一种易于对接式预制直埋保温管
US11125030B2 (en) Guiding system on a hybrid lifting tower, and hybrid lifting tower
CN221645950U (zh) 一种污水观察井

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6554213

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250