JP6553939B2 - 静脈フィルタの挿入方法 - Google Patents

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Description

本願は、血管フィルタ、特に静脈フィルタを血管中に挿入する方法に関する。
〔関連出願の説明〕
本願は、2014年5月2日に出願された米国特許仮出願第61/988,051号の優先権主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
凝血塊が肺に至って生じた病態は、肺塞栓症と呼ばれている。これら凝血塊は、典型的には、下肢の静脈内から生じ、これら凝血塊は、血管系を通って肺まで移動する場合があり、ここで、凝血塊は、血液の流れを妨げ、従って血液の酸素付与を邪魔する場合がある。肺塞栓症は又、ショックを引き起こす場合があり、死にさえ至らせる場合がある。
幾つかの場合、血液低粘稠化薬物、例えば抗凝固薬、例えばヘパリン又はワーファリンナトリウムが患者に投与される場合がある。しかしながら、これら薬物を手術後又は発作後に患者に投与することができない場合があり又は患者に投与されると内出血の高いリスクを伴う場合があるので、これら薬物は、使用が制限されている。また、この薬物アプローチは、凝血塊の再発を阻止する上で常に効果的であるとは限らない。
侵襲性の手術を回避するため、下大静脈内への機械的バリヤの配置を含む低侵襲性手術手技が開発された。これら機械的バリヤは、フィルタの形態をしており、これらバリヤは、典型的には、局所麻酔下で、患者の脚内の大腿静脈か患者の頸部内の右頸静脈若しくは上腕内の静脈かのいずれかを通って挿入される。次に、フィルタは、血管内的に下大静脈まで送り進められ、ここで、フィルタは、人体の下方部分から心臓及び肺への凝血塊の移動を止めるよう拡張される。
これら先行技術のフィルタは、種々の形態を取っている。フィルタの一形式は、例えば米国特許第5,893,869号明細書及び同第6,059,825号明細書に開示されているコイル状ワイヤで構成される。フィルタの別の形式は、フィルタを保持するよう血管壁内に埋め込み可能なアンカーを有する自由端を備えた脚部から成る。これらフィルタは、例えば、米国特許第4,688,553号明細書、同第4,781,173号明細書、同第4,832,055号明細書、同第5,059,205号明細書、同第5,984,947号明細書及び同第6,007,558号明細書に開示されている。フィルタの別の形式は、米国特許第6,214,025号明細書に開示されており、このフィルタは、半径方向力を及ぼすよう内側血管壁表面にぴったり密着する円筒形固定部分及び円錐形濾過部分を形成するよう撚り合わされたワイヤから成る。
共通譲受人の米国特許第7,704,266号明細書(以下、「第´266号特許明細書」と言う)及び同第8,162,972号明細書(以下、「第´972号特許明細書」と言う)は、静脈フィルタの他の形態を開示しており、これら米国特許を両方とも参照により引用し、これらの開示内容全体を本明細書の一部とする。これらフィルタは、低侵襲的に、例えば血管内的に永続的に植え込み可能であり又は取り出し可能である。
第´266号特許明細書及び第´972号特許明細書に記載されているフィルタの留置方法は、効果的である。しかしながら、或る特定の患者では、下大静脈は、真っ直ぐではなく、湾曲すると共に/或いは曲がりくねっている。第´266号特許明細書及び第´972号特許明細書のフィルタは、かかる下大静脈内に効果的に留置できるが、これら湾曲した解剖学的構造に更に良好に対応する運搬方法及び器械を提供することが有利である。
加うるに、フィルタを良好に心出しすればするほど、フィルタのその後の取り出しがそれだけ一層容易である。これは、フィルタの回収端部(頭側端部)が留置時に血管壁に当たっている場合、回収端部への接近が困難な場合があることに起因している。また、追加の組織内方成長が頭側端部上に起こる場合があり、それにより取り出しの困難さが増す場合がある。
フィルタを心出しするための先行技術の試みは、フィルタそれ自体を改造して心出し構造体を提供することを含む。これは、フィルタの設計を複雑にするだけでなく、フィルタの長さを長くすることが必要になる。かかる増大した長さは、下大静脈内のスペースが限られているので不都合な場合がある。
共通譲受人の米国特許出願公開第2009/0143813号明細書(2008年10月17日に出願された米国特許出願第12/288,217号明細書)は、フィルタを改造することなくフィルタを心出しする試みを開示している。この米国特許出願公開明細書では、デリバリシステム(「運搬システム」又は「送達システム」ともいう)は、デリバリシース開口部を湾曲プッシャの使用により血管の中心に向かって動かすことによりフィルタの心出し留置を可能にするよう改造されている。或る特定の用途に関してはこの方法は、効果的であったが、ユーザは、この手技を適正に実施しない場合があり、従って、フィルタは、送達時に心出しされない。
米国特許第5,893,869号明細書 米国特許第6,059,825号明細書 米国特許第4,688,553号明細書 米国特許第4,781,173号明細書 米国特許第4,832,055号明細書 米国特許第5,059,205号明細書 米国特許第5,984,947号明細書 米国特許第6,007,558号明細書 米国特許第6,214,025号明細書 米国特許第7,704,266号明細書 米国特許第8,162,972号明細書 米国特許出願公開第2009/0143813号明細書
したがって、フィルタそれ自体ではなくフィルタデリバリシステムの改造により血管内でのフィルタの心出し送達具合を向上させることが有利であり、このやり方は、心出し留置のための確実でしかも一貫性のある手技を提供することができる。
本発明は、静脈フィルタを植え込んで手術部位のところでのこのフィルタの心出しを容易にする方法を提供する。本発明は又、血管からのフィルタの後での取り出しを容易にするような仕方でフィルタを送り出す方法を提供する。これは、デリバリシステムの一部として、フィルタを血管内に配備するために利用されるプッシャに対して好ましくは動くことができる拡張可能な心出し部材を提供することによって達成される。
一観点では、本発明は、大腿アプローチによる血管内への血管フィルタの植え込み方法であって、
遠位先端部及びフィルタプッシャを備えたシース並びにシース内に位置決めされた血管フィルタを用意するステップを含み、
シース内に設けられていてシースに対して動くことができるシース心出し構造体を用意するステップを含み、心出し構造体は、シース内側の押しつぶし位置からシース外側の拡張位置に拡張可能な遠位部分を有し、
シースを血管中に挿入するステップを含み、
心出し構造体をシースに対して動かして心出し構造体が押しつぶし位置から拡張位置に動くことができ、それによりシースの遠位先端部を血管壁から遠ざけて血管内の一層心出しされた位置に近づけるステップを含み、
次に、血管フィルタをシースから露出させて血管フィルタが押しつぶし位置から血管内の拡張位置に動くことができるようにするステップを含むことを特徴とする方法を提供する。
幾つかの実施形態では、この方法は、大腿静脈を通ってシースを下大静脈中に前進させるステップを含む。
幾つかの実施形態では、プッシャは、この中を延びるルーメンを有し、心出し構造体は、ワイヤを含み、ワイヤは、プッシャのルーメン内で動くことができると共にフィルタを通って動くことができる。プッシャは、フィルタを支持するための肩を形成する段付き部分を有するのが良く、血管フィルタは、シース内でプッシャに取り付け可能である。
幾つかの実施形態では、心出し構造体は、頂点から延び、そして自由端で終端する複数本のワイヤを含み、他の実施形態では、心出し構造体は、頂点から延びて終端部のところで互いに接合される複数本のワイヤを含む。幾つかの実施形態では、心出し構造体は、拡張形態では半径方向外方に弓形に曲がる複数本のワイヤを含む。
幾つかの実施形態では、次にフィルタを露出させるステップは、プッシャ及び/又はシースを互いに対して動かすステップを含む。
本方法は、静脈フィルタを血管から取り出すステップを更に含むのが良い。
別の観点によれば、長手方向軸線を備えたシースを含む血管インプラント用の植え込みシステムが提供され、シース内にはルーメンが形成され、シースは、遠位開口部を有する。プッシャがインプラントをシースから送り出すよう血管インプラントと接触関係をなした状態でシース内に位置決めされ、インプラントは、シースからの露出時にシース内の減少プロフィール位置から拡張留置位置に動く。インプラントは、患者の体内に植え込まれるようシースの遠位開口部を通って配備可能に構成されている。心出し構造体が細長い部分及び細長い部分の遠位部分から延びる複数本のアームを含み、アームは、シースを血管壁から遠ざけて一層心出しされた位置に動かすよう減少プロフィール位置から拡張位置に動くことができ、心出し構造体は、プッシャに対して動くことができる。
幾つかの実施形態では、プッシャは、ルーメンを有し、心出し構造体は、プッシャ内に摺動可能に位置決めされている。幾つかの実施形態では、プッシャは、インプラントを支持するための肩を形成する段付き部分を有する。
好ましくは、心出し構造体は、プッシャとは独立して動くことができると共にインプラントを通って動くことができる。
幾つかの実施形態では、心出し構造体のアームは、頂点のところで互いに接合され、そして自由端で終端し、他の実施形態では、アームは、バスケット状構造体を形成するよう近位端部及び遠位端部のところで互いに接合される。
幾つかの実施形態では、インプラントは、血管フィルタを含み、血管フィルタは、シースからの配備時に拡張位置まで動く。
別の観点によれば、本発明は、デリバリシース、フィルタ、プッシャ及び心出し構造体を組み合わせた状態で提供する。デリバリシース内にはフィルタを受け入れるよう寸法決めされたルーメンが設けられ、フィルタは、シース内に位置決めされ、このフィルタは、患者の体内に植え込み可能にシースに設けられた遠位開口部を通って配備可能に構成されている。プッシャは、シースに対して摺動可能に位置決めされ、このプッシャは、フィルタをシースから配備するためにフィルタに係合する。心出し構造体は、フィルタ、プッシャ及びシースに対して摺動可能に位置決めされ、この心出し構造体は、デリバリシースからのフィルタの送り出し時点、シースの心出し及びかくしてフィルタの心出しを助けるための拡張可能な遠位部分を有する。
幾つかの実施形態では、心出し構造体は、プッシャのルーメン内で摺動可能である。
本明細書において図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。
押しつぶし運搬位置で示されたフィルタの一実施形態の斜視図である。 拡張位置で示された図1のフィルタの斜視図である。 患者の下大静脈中に挿入されている(大腿アプローチにより)デリバリシース(カテーテル)の側面図である。 使用の或る特定の場合に生じる血管壁と接触状態で示されたデリバリシース及びカテーテルから送り出し状態で示されたフィルタプッシャの側面図である。 本発明の心出し構造体の第1の実施形態の心出しワイヤを示す側面図であり、心出し構造体がデリバリカテーテルの遠位開口部を心出しするようデリバリシースから露出された状態を示す図である。 図5の5A‐5A線矢視拡大縦断面図である。 図5の心出し構造体の斜視図である。 図5に類似した側面図であり、デリバリカテーテルから部分的に露出されているが、まだ拡張されていないフィルタを示す図である。 図6に類似した側面図であり、デリバリシースから完全に配備されて拡張位置にあるフィルタを示す図である。 図7Aに類似した図であり、フィルタの完全配備後におけるフィルタプッシャ中への心出しワイヤの部分引き込み状態を示す図である。 図7Aに示された細部の領域の拡大図である。 図7Bに類似した側面図であり、デリバリシース中に引き込まれた心出しワイヤを示す図である。 図8に類似した側面図であり、デリバリシースが抜去されて及びフィルタが拡張位置で血管内に実質的に心出しされている状態を図である。 図6に類似した側面図であり、バスケットの形態をした本発明の心出し構造体の変形実施形態を示すと共に拡張形態で示された心出し構造体及びデリバリシースから部分的に露出されているが、まだ拡張されていないフィルタを示す図である。 図10Aに類似した側面図であり、デリバリシースから完全に配備されて拡張位置にあるフィルタを示す図である。 図10Aの心出し構造体の斜視図である。 本発明のプッシャ及び心出し機構体の変形実施形態の斜視図であり、心出し機構体が引っ込み位置で示された状態を示す図である。 図11Aに類似した図であり、プッシャから送り進められている心出し機構体を示す図である。 本発明のプッシャ及び心出し機構体の別の変形実施形態の斜視図であり、心出し機構体が引っ込み位置で示されている状態を示す図である。 図12Aに類似した図であり、プッシャから送り進められている心出し機構体を示す図である。 本発明の方法ステップを示す流れ図である。
今、図面を参照して静脈フィルタを植え込む方法について開示するが、幾つかの図全体にわたって同一の参照符号は、類似又は同一のコンポーネントを示している。このフィルタは、大腿アプローチにより挿入される。共通譲受人の米国特許第7,704,266号明細書及び同第8,162,972号明細書では、種々の構造を備えたフィルタの種々の実施形態について説明する。なお、これら米国特許の各々を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。本発明のデリバリシステムは、これら米国特許明細書に開示されたフィルタを挿入するために使用できると共に他のフィルタを挿入するために使用できる。
慣例上、本明細書で用いられる「近位」という用語は、ユーザ、例えば外科医の近くの部分を指し、「遠位」という用語は、ユーザから見て遠くの部分を指している。かくして、例えば、デリバリシースの遠位開口部は、近位端部がユーザにより操作可能に患者の体から延びるので、ユーザから見て遠くに位置する部分である。
最初に図5A及び図7Aを参照すると、本発明のフィルタデリバリシステム10は、最も外側の管を形成するデリバリカテーテル又はシース20、フィルタプッシャ30及び心出し構造体又は心出し機構体40(又は140)を含む。分かりやすくするために、心出し構造体40は、図5Aには示されていない。
デリバリシース(カテーテル)20は、遠位部分22(図3)のところに遠位先端部24及び遠位開口部26を有する。好ましい実施形態では、シース20は、ペバックス(Pebax (登録商標))材料で構成されるのが良く、シースの剛性を高めるためにステンレス鋼編組体がシース壁内に埋め込まれている。PTFEライナ又は被膜が好ましくはシースの内面に被着されるのが良い。他の材料及び組成も又想定される。シースは、管の連結のための近位部分のところに設けられていて、所望ならば第´266号特許明細書に記載されているように低温生理的食塩水の注入を可能にするハブ(図示せず)を有するのが良く、低温生理的食塩水は、フィルタがシース内でマルテンサイト系状態であるときにフィルタを比較的軟らかい状態に維持するために提供されるのが良い。管は又、他の流体を注入するために利用できる。
フィルタプッシャ30は、遠位先端部32及びこのフィルタプッシャを貫通して延びるルーメン34(図5A)を有する。肩38を形成するよう段部が遠位部分のところに、しかしながら遠位先端部32から近位側に間隔を置いて形成され、この肩は、フィルタに当接してこれを肩上に支持する。プッシャ30は、肩38とフィルタの当接によりフィルタ100と接触状態にあり、このプッシャは、プッシャ30を遠位側に動かしてフィルタ100をシース20から送り進めるか、シース20を近位側に動かしてフィルタ100を露出させるか、或いはプッシャ30を遠位側に動かすと共にシース20を近位側に動かすことによるかのいずれかによってフィルタ100を配備する。いずれの場合においても、プッシャ30とシース20のかかる相対運動により、フィルタ100が露出され、その結果、フィルタは、シース20内に納められたその押しつぶし減少プロフィール送達位置又は状態(図1参照)から血管壁に接触するようシース20から露出されたその拡張位置又は状態(図2及び図7A)に動くことができるようになっている。
プッシャ30は、管から形成されるのが良い。好ましい実施形態では、プッシャ30は、ペバックス材料で形成されるのが良い。心出しワイヤは、ステンレス鋼で構成されるのが良い。プッシャ及びワイヤについて他の材料及び組成が想定される。プッシャ30の遠位端を越えて突き出たワイヤが又、ガイドワイヤとしての役目を果たすことができる。ワイヤは又、挿入中、フィルタの血管係合フックを離隔状態に保つのを助けることができる。フィルタがシースの遠位端のところに位置した時点(印がフィルタカートリッジの遠位端に隣接して位置した時点)の視覚表示をもたらすようマーカーバンド又は他の標識が設けられるのが良い。注目すべきこととして、幾つかの実施形態では、心出しワイヤは、例えば以下において説明する実施形態のように操作ノブによってプッシャのハブに摺動運動可能に取り付けられるのが良い。
心出し構造体は、全体が参照符号40で示されており、この心出し構造体は、ユーザによる操作が可能になるように人体の外側に延びる遠位部分42及び近位部分を有する。遠位部分42は、複数本の心出しアーム44を含み、これら心出しアームは、頂点46のところで互いに接合されていて、半径方向外方に弓形に曲がると共に自由端48(図5B及び図7A)で終端する。好ましい実施形態では、3本の心出しアーム44が設けられているが、変形例として、これよりも少ない又は多い本数のアームを提供することができる。心出し構造体40は、フィルタプッシャ30のルーメン34内に摺動可能に位置決めされ、従って、心出し構造体は、プッシャ30、シース20及びフィルタ100に対して動き、例えば摺動する。即ち、心出し構造体40は、押しつぶし位置から拡張位置に動くことができるようデリバリシース20内の引っ込み(押しつぶし)位置から遠位部分42がシース20の遠位先端部24を越えて延びる伸長(前進)位置まで動くことができる。
一実施形態では、心出し構造体40は、一連のワイヤ、例えば細長いワイヤ43で形成されており、心出しアーム44は、別々のワイヤで形成され、そして例えば溶接、圧着、はんだ付け、結合又は他の公知の方法によって頂点46のところでワイヤ43の遠位部分に取り付けられている。変形例として、細長いワイヤ43は、心出しアームのうちの1本を形成しても良く、この場合、追加の心出しアーム44は、その遠位先端部の僅かに近位側に位置する細長いワイヤ43の領域(頂点46の配置場所の場合のように)に取り付けられるのが良い。変形例として、心出し構造体は、一体形ワイヤ又はハイポチューブで一体に形成されても良い。一体形構造体をレーザ切断して形状固定するのが良い。
心出し構造体のワイヤは、形状記憶材料、例えばニチノールで作られるのが良い。このようにすると、ワイヤは、アーム44が運搬可能にデリバリシース20の長手方向軸線と実質的に整列する低プロフィール位置の状態に押しつぶされる。心出しワイヤは、シース20から送り進められると、露出して図5のこれらの形状記憶拡張形態(位置)に戻る。変形例として、心出しワイヤは、ばね材料、例えばステンレス鋼で構成されても良く、そして拡張位置に付勢されても良い。加うるに、変形例として、心出しワイヤを、シースからの露出時、作動機構体によって、例えば引かれたときにアーム44を弓形に曲げるワイヤ又はケーブルを作動させることによって拡張位置に動かしても良い。
注目されるべきこととして、拡張位置では、頂点46を露出させるのが良く、変形例として、頂点46は、シース20又はプッシャ30の境界部内に留まっても良い。
図示のように、心出しワイヤが拡張すると、心出しワイヤは、血管の壁に接触し、好ましくはその周囲に接触するのに十分大きな横方向寸法を有し、それによりデリバリシース20及びプッシャ30の遠位先端部32が血管内に実質的に心出しされた状態に保たれる。理解されるべきこととして、本明細書で用いられる「実質的に心出しされ」という表現は、血管内に正確に心出しされた状態を含むだけでなく僅かにオフセンター状態、例えば血管の長手方向軸線に対して最高約30°までの角度をなすが、好ましくはこれよりも小さい角度をなした状態を含む。この角度をゼロに近く保つことによって、送達時におけるデリバリシース遠位先端部24及び遠位開口部26及びかくしてフィルタ100の心出しを良好に達成することができる。
心出し構造体の変形実施形態が図10A〜図10Cに示されている。図10Aのデリバリシース及びフィルタプッシャは、図1〜図9の実施形態のデリバリシース及びフィルタプッシャと同一であり、従って、説明を簡潔にするために、再び詳細には説明することはしない。手短に言えば、フィルタプッシャ130は、フィルタプッシャ30と同一であり、フィルタプッシャ130は、遠位先端部及び肩38と同一の肩(図示せず)を有する。デリバリシース又はカテーテル120は、デリバリシース20と同一であり、このデリバリシース又はカテーテル120は、遠位先端部122及びフィルタ100の出口としての遠位開口部124を有し、かかる遠位先端部122及び遠位開口部124は、デリバリシース20の遠位先端部22及び開口部24と同一である。
心出し構造体140は、これが閉ループ設計のものであるという点で心出し構造体40とは異なっている。具体的に説明すると、遠位部分142は、近位頂点146及び遠位細まり領域147のところで互いに接合された複数本の心出しアーム144を有する。遠位領域147のところでの連結により、高い構造的健全性又は一体性が得られる。心出しアーム144は、これらの近位固定箇所と遠位固定箇所との間で半径方向外方に弓形に曲がる。好ましい実施形態では、3本の心出しアーム144が設けられているが、変形例として、これよりも少ない又は多い本数のアームを提供することができる。心出し構造体140は、フィルタプッシャ130のルーメン(プッシャ30のルーメン34とほぼ同じである)内に摺動可能に位置決めされ、従って、プッシャ130、シース120及びフィルタ100に対して動き、例えば摺動する。即ち、心出し構造体140は、押しつぶし位置から図10A及び図10Bの拡張位置に動くことができるようデリバリシース120内の引っ込み位置から心出し構造体がシース120の遠位先端部を越えて延びる伸長(前進)又は露出位置まで動くことができる。
一実施形態では、心出し構造体は、一連のワイヤ、例えば細長いワイヤ143(図10C)で形成されており、心出しアーム144は、別々のワイヤで形成され、そして例えば溶接、圧着、はんだ付け、結合又は他の公知の方法によって頂点146のところでワイヤ143の遠位部分に取り付けられている。アーム144も又、溶接、圧着、結合、はんだ付け又は他の公知の方法によって遠位細まり領域147に取り付けられる。変形例として、細長いワイヤ143は、心出しアームのうちの1本を形成しても良く、この場合、追加の心出しアーム144は、1つの遠位先端部(頂点146の配置場所の場合のように)又は複数の遠位先端部(遠位領域147の場合のように)の僅かに近位側に位置する細長いワイヤ143の領域に取り付けられるのが良い。変形例として、心出し構造体140は、一体形ワイヤ又はハイポチューブで一体に形成されても良い。一体形構造体をレーザ切断して形状固定するのが良い。
心出し構造体のワイヤは、形状記憶材料で作られるのが良い。このようにすると、ワイヤは、アーム144が運搬可能にデリバリシース120の長手方向軸線と実質的に整列する低プロフィール位置の状態に押しつぶされる。ワイヤは、シース120から送り進められると、露出して図10A及び図10Bのこれらの形状記憶拡張形態(位置)に戻る。変形例として、心出しワイヤは、ばね材料、例えばステンレス鋼で構成されても良く、そして拡張位置に付勢されても良い。
注目されるべきこととして、拡張位置では、近位頂点146を露出させるのが良く、変形例として、頂点146は、シース120又はプッシャ130の境界部内に留まっても良い。変形例として、露出時にアーム144を弓形に曲げるために作動機構体、例えばワイヤ又はケーブルを用いても良く、例えば引いても良い。
図示のように、ワイヤが拡張すると、これらワイヤは、血管の壁に接触するのに十分大きな横方向寸法を有し、それによりデリバリシース120及びプッシャ130の遠位先端部122が血管内に実質的に心出しされた状態に保たれる。上述したような「実質的に心出しされ」という表現は、正確に心出しされた状態を含むだけでなく僅かにオフセンター状態、例えば長手方向軸線に対して最高約30°までの角度をなすが、好ましくはこれよりも小さい角度をなした状態を含む。この角度をゼロに近く保つことによって、送達時におけるデリバリシース120の開口部及びかくしてフィルタ100の心出しを良好に達成することができる。
図11A〜図12Bは、心出し構造体がプッシャに取り付けられている変形実施形態を示している。上述の実施形態では、心出し機構体は、プッシャには非取り付け状態であり、この心出し機構体をプッシャのルーメン内で摺動させる。図11A〜図12Bの実施形態では、心出し機構体は、遠位端がプッシャに取り付けられており、この心出し機構体を引っ込み位置と前進位置との間でプッシャのルーメン内で摺動させる。
図11A及び図11Bの実施形態を参照すると、フィルタプッシャ230は、近位部分232及び遠位部分234を有している。心出し機構体240が心出し構造体240の遠位部分が押しつぶし位置でプッシャ230の境界部内に納められた引っ込み位置と、心出し構造体240の遠位部分が拡張位置に動くようプッシャ230から露出している伸長・露出位置(図11B)との間で運動可能にプッシャ230のルーメン内に摺動可能に受け入れられている。図示の心出し構造体240は、図5の実施形態の場合と同様に自由端を備えた一連のワイヤを含む。変形例として、心出し構造体は、図10Aの構造体の場合のようにバスケット又は閉ループの形態をしていても良い。心出し機構体240のハブ又は取っ手242は、ユーザによって把持されてフィルタプッシャ230のハブ又は取っ手236に向かって動かされ、それにより、心出し構造体240がプッシャ230及びプッシャ230が収納されているシースに対して送り進められる。それにより心出しワイヤは、例えばハブ236内に設けられた複数のチャネル案内内でプッシャ230に摺動可能に取り付けられており、各チャネル案内は、心出しワイヤの各々をそれぞれ1本ずつ受け入れるよう寸法決めされている。変形例として、単一のチャネル案内が心出しワイヤのうちの1本だけ、例えば、中央のワイヤを受け入れるよう設けられても良い。いずれの場合においても、心出し機構体は、プッシャ機構体内で摺動可能に動くことができるようプッシャ機構体に取り付けられている(連結されている)。
図12A及び図12Bの実施形態では、フィルタプッシャ260は、近位部分262及び遠位部分264を有している。心出し機構体270が心出し構造体の遠位部分が押しつぶし位置でプッシャ260の境界部内に納められた引っ込み位置と、心出し構造体270の遠位部分が拡張位置に動くようプッシャ260から露出している伸長・露出位置(図12B)との間で運動可能にプッシャ260のルーメン内に摺動可能に受け入れられている。図示の心出し構造体270は、図5の実施形態の場合と同様に自由端を備えた一連のワイヤを含む。変形例として、心出し構造体270は、図10Aの構造体の場合のようにバスケット又は閉ループの形態をしていても良い。アクチュエータ274がプッシャ260のハブ又は取っ手266の細長いスロット265内で動く。アクチュエータ274は、心出し構造体270に取り付けられており、このアクチュエータをスロット265内で遠位側に動かして心出し構造体270をプッシャ260及びプッシャ260が収納されているシースに対して前進させる。
本明細書において説明している心出し構造体は、自己拡張型であり、例えば、プッシャ及びシースから露出すると、図7A、図10A、図11B又は図12Bの拡張位置に自動的に戻る形状記憶材料で構成されている。また、心出し構造体を拡張させるよう作動可能なワイヤ、ケーブル又は構造体を用いて心出し構造体を制御可能に拡張させることができることが想定される。これらの変形例のうちの任意のものにおいて、プッシャ及び/又はシースの壁の境界部からの露出により、心出し構造体の拡張が可能である。
次に、フィルタ植え込みシステムの使用について説明する。理解されるべきこととして、使用方法を図2〜図9の心出し構造体40と関連して説明し、言うまでもないこととして、図10A〜図10Cの心出し構造体は、同一の仕方で利用される。図11A〜図12Bの心出し構造体は又、同様な仕方で使用され、相違点は、心出し構造体が別個のコンポーネントではなく、プッシャルーメン内で摺動するので心出し構造体が例えばチャネル案内又はハブ/取っ手に設けられたスロットを介してプッシャに摺動可能に取り付けられていることにある。また、図1及び図2のフィルタ100を送達するデリバリシステム10が示されており、言うまでもないこととして、本願のデリバリシステムを用いて他のフィルタを送達することができる。
使用にあたり、シース20及び拡張器(図示せず)を大腿静脈中に挿入して腸骨静脈に通して下大静脈中にいったん前進させると、拡張器を抜去する。特定の患者の下大静脈Cの解剖学的構造に起因して、シース20は、オフセンター状態で止まり、例えば、血管壁Vに当たり、その結果、遠位開口部が血管壁の近くに位置するようになる(図4参照)。次に、フィルタ100をシース20から送り出した場合、フィルタは、送り出し時には心出し状態にはならない。本発明によれば、本発明の心出し構造体の前進により、デリバリシース20の遠位端22及び遠位開口部24は、血管壁Vに隣接し又はこれに接する位置から遠ざけられ、その結果、シース20の遠位開口部24は、血管内で一層心出し状態になり、かくして、当初、フィルタ100が一層心出しされた位置で配置されるようになるので望ましい。
注目すべきこととして、下大静脈C中へのシース20の血管内挿入の際、フィルタプッシャ30、フィルタ100及びフィルタ内に位置決めされた心出し構造体40は、露出しないようシース20によって完全に覆われる(図3)。図4〜図9を参照すると共に図13の流れ図を参照すると、シース20を下大静脈に隣接したところまで前進させた後、プッシャ30をデリバリシース20内で遠位側に前進させてフィルタ100をシース20の遠位端に隣接したところに遠位側に前進させるが、フィルタ100は、プッシャ30の遠位領域が図4に示されているように露出した状態でデリバリシース20内に留まる。
次に、心出し構造体40をシース20(図5)から遠位側に前進させ、この心出し構造体は、プッシャ30のルーメン34内で遠位側に摺動する。心出しアーム44がシース20から露出すると、心出しアームは、これら心出しアームが形状記憶形状に戻っているときに拡張形態になる。心出しアーム44は、シース20の遠位開口部24が血管壁Vから遠ざけられるようにし、このことは、図4と図5を比較参照することにより理解できる。シース20の遠位先端部22のこの実質的に心出しされた位置では、フィルタ100は、今や血管にいつでも送達できる状態にある。
プッシャ30の遠位側への前進かシース20の引き込みかプッシャ30の遠位側への運動とシース20の近位側への運動の両方かのいずれかによりフィルタ100をシース20から露出させる(図6)。フィルタ100を完全に露出させると(図7A)、このフィルタは、その形状記憶位置に戻り、血管係合フック172は、フィルタ100を固定するよう血管壁Vに係合する。注目すべきこととして、ユーザは、図6の位置のように完全に配備される前に、コンポーネントの運動により長手方向(即ち、遠位側又は近位側)位置を調節することによってフィルタ100の配置位置を容易に変えることができる。
フィルタ100を血管内でいったん完全に配備すると、ユーザが次に心出し構造体40を近位側に引っ込め、それにより、プッシャ30を通って心出し構造体をシース20内に引き込んでいるときに(図8)心出しアーム44をプッシャ30のルーメン34内で押しつぶす。心出し構造体40をいったん引き込むと、プッシャ30をシース20内で近位側に引っ込め、コンポーネントを血管系から抜去し、後には、図9に示されているようにフィルタ100が定位置に残る。
注目すべきこととして、これらの図は、本発明のデリバリシステムに利用することができるフィルタの一実施例として米国特許第8,162,972号明細書のフィルタと同一のフィルタ100を示しており、この米国特許は、上述したように参照により引用され、その記載内容が本明細書に組み込まれている。かくして、フィルタ100は、好ましくは、単一の管から作られ、このフィルタは、好ましくは、形状記憶材料、例えばニチノールで構成される。好ましくはレーザ切断により複数個の切り欠きがフィルタ100に形成されている。ただし、ストラット114を形成するための他の技術が想定される。
フィルタ100は、図2の拡張形態で示されているように、フィルタ又は濾過部分(区分)123及び取り付け部分(区分)130を有している。図示のように、フィルタ100は、全体として形態がベルの形をしている。フィルタ100は、ラッパ状広がり領域及び濾過部分123のところに位置した細まり領域121を有している。ラッパ状広がり(又は、取り付け/固定)部分(領域)130のところのフィルタの横方向寸法は、濾過部分(領域)123のところの横方向寸法よりも大きい。細長いストラット114が図示のように互いに間隔を置いて設けられており、これら細長いストラットは、フレア(ラッパ状広がり部)を提供するようフィルタ100の長手方向軸線から角度をなして遠ざかって延びている。
フィルタ100のストラット114は、フック172で終端している。幾つかの実施形態では、何本かのストラットは、他のストラットのフックよりも大きなフックで終端するのが良い。幾つかの実施形態では、ストラット114は、互い違いに位置した大きいフックと小さいフックで終端しても良く、その結果、1つおきのストラット114は、小さなフックで終端し、他のストラット(間に位置する)は、大きなフックで終端するようにする。フック172の穿刺先端部176は、組織を穿刺してフィルタを好ましくは一時的に保持し、そしてフィルタの頭側端の方に向くようにする。
6本のフィルタストラット又はストラット部分114は、長手方向に延び、次に、管状部分118から外方に湾曲し、この管状部分から半径方向に延び、そして2本の連結フィルタストラット又はストラット部分114a,114b(好ましくは、等しい幅のものであるが、様々な寸法が想定される)に分かれ、これらフィルタストラット又はストラット部分114a,114bは、互いに離れて角度をなして(互いに異なる方向に)延びて隣接のストラット114の連結ストラット部分まで延びている。かくして、1本のストラット114の連結ストラット部分114aは、隣のストラットの連結ストラット部分114bと接合領域114dのところで相互に繋がる。これは、閉じられた幾何学的形状125、好ましくは形態が実質的にダイヤモンドの形を形成する。分かりやすくするために、同一部分の全てが図面に符号で表示されているわけではない。
図示の実施形態では、好ましくは6本のストラットが12本の相互連結状態のストラットを形成するものとして設けられているが、これとは異なる本数のストラット及び閉鎖幾何学的形状が提供されても良い。注目すべきこととして、6本全てのストラット114が相互連結状態で示されているが、全本数よりも少ない本数のストラットを相互に連結しても良いことも又想定される。また、ストラット幅は、第´972号特許明細書に開示されているフィルタに関して説明されているように様々であって良い。
接合領域114dのところでのストラット部分114a,114bの細まり後、接合領域は、ラッパ状広がり取り付け又は固定領域130を形成する細長い取り付けストラット部分114cに移行している。固定領域130のストラット部分114cの長さは、様々であって良く、長さの増加/減少により、ストラットの可撓性/剛性が高められる。ストラット部分の厚さも又、可撓性/剛性に影響を及ぼすよう様々であって良い。
管状部分118は、好ましくは、回収フック192の形態をしている。変形実施形態では、回収フック192に代えて、フィルタの回収のために回収スネア(図示せず)と係合可能なボール又は溝が設けられても良い。
注目すべきこととして、管状領域118は、これを貫通したルーメン119を有し(図7C参照)、フィルタプッシャ30は、フィルタ100の押しつぶし及び拡張位置でこのルーメンを貫通することができる。かくして、図7Cに示されているように、プッシャ30を通って延びる心出し構造体40(又は140,240又は270)は、同様に、管状部分118を貫通する。図1のフィルタの押しつぶし位置では、プッシャ30は、同様に、管状部分118のルーメンを貫通し、心出し構造体40(又は140,240又は270)も又、管状部分118のルーメン119を貫通する。
プッシャ30を前進させてフィルタ100を突き出すことにより、又はプッシャ30が静止状態に保たれた状態でシース20を引っ込め、或いはプッシャ30とシース20の両方の相対運動によってフィルタ100を露出させた後、プッシャ30及びシース20を抜去し、フィルタ100が図1のその押しつぶし位置から拡張することができるようにし、そして、フィルタが下大静脈内の定位置に残るようにする。
後になってフィルタを取り出すことが望ましい場合、第´972号特許明細書に図示されると共に詳細に説明されているフィルタの回収方法、例えば、回収スネアを利用することができる。
血管内でのフィルタ100の心出し状態が良い場合、回収スネアは、フィルタ100の回収領域、例えば回収フック192に接近してこれに係合する(回収フック192を把持する)のに好都合である。また、留置の心出し状態が良い場合、取り出しを容易に行うことができる。というのは、回収領域のところでの組織内方成長が少ないからである。
血管フィルタを挿入するための説明を行ったが、プッシャ及びシースを利用すると、血管インプラント、例えばステント又は弁を含む他のインプラントを挿入することができる。
上述の説明は、多くの細部を含んでいるが、これら細部は、本発明の範囲に対する制限として解されてはならず、本発明の好ましい実施形態の例示として解されるに過ぎない。当業者であれば、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及び精神に含まれる考えられる他の多くの変形例を想到するであろう。
10 デリバリシステム
20,120 デリバリシース(カテーテル)
24,124 シース遠位先端部
26 遠位開口部
30,130,230,260 フィルタプッシャ
34 ルーメン
32 プッシャ遠位先端部
40,140 心出し構造体
42,142 心出し構造体の遠位部分
44,144 アーム
100 フィルタ
114 ストラット
121 細まり領域
130 ラッパ形広がり部分
172 フック
172 穿刺先端部
192 回収フック
V 血管壁

Claims (8)

  1. 血管インプラント用の植え込みシステムであって、
    長手方向軸線を備えたシースを含み、前記シース内にはルーメンが形成され、前記シースは、遠位開口部を有し、
    前記シース内に位置決めされたプッシャを含み、前記プッシャは、前記インプラントを前記シースから送り出すよう前記血管インプラントと接触状態にあり、前記インプラントは、前記シース内の減少プロフィール位置から前記シース外側の拡張留置位置に動き、前記プッシャは、前記インプラントを支持するための肩を形成する段付き部分を有し、前記インプラントは、患者の体内に植え込まれるよう前記シースの前記遠位開口部を通って配備可能に構成され、
    細長い部分及び前記細長い部分の遠位部分から延びる複数本のアームを備えたシース心出し構造体を含み、前記アームは、前記シースを血管壁から遠ざけて一層心出しされた位置に動かすよう減少プロフィール位置から拡張位置に動くことができ、前記心出し構造体は、前記プッシャに対して動くことができ、
    押しつぶし位置で、前記複数本のアームは、前記シースの前記遠位開口部及び前記インプラントの近位側に位置決めされ、拡張位置で、前記複数本のアームは、前記シースの前記遠位開口部及び前記インプラントの遠位側に位置決めされる、植え込みシステム。
  2. 前記プッシャは、ルーメンを有し、前記心出し構造体は、前記プッシャの前記ルーメン内に摺動可能に位置決めされている、請求項1記載のシステム。
  3. 前記心出し構造体は、前記プッシャとは独立して動くことができると共に前記インプラントを通って動くことができる、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記心出し構造体の前記アームは、頂点のところで互いに接合され、前記細長い部分から遠位方向に延び、半径方向外法に曲がり、そして自由端で終端している、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のシステム。
  5. 前記心出し構造体の前記アームは、バスケット状構造体を形成するよう近位頂点のところで互いに接合されており、前記細長い部分から遠位方向に延び、半径方向外法に曲がり、そして遠位端部に収束してバスケット状構造を形成する、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のシステム。
  6. 前記インプラントは、血管フィルタを含み、前記血管フィルタは、前記シースからの配備時に拡張形態になる、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のシステム。
  7. 前記プッシャは、前記シース内に摺動可能に位置決めされており、前記複数本のアームのそれぞれは、ワイヤから成り、前記複数本のアームは、形状記憶材料で構成されている、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のシステム。
  8. 前記心出し構造体は、前記プッシャに取り付けられている、請求項1〜7のうちいずれか一に記載のシステム。
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